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シャングリラ学園つれづれ語り
☆雛祭りは無関係


さて、3月。早々に週末がやって来たわけで、学校は休み。
生徒会長宅に来ている面々、のんびりまったりな土曜日で。

ジョミー「明日は雛祭りだけどさ…」
キース 「この面子では、どうにもな…」
シロエ 「スウェナ先輩だけが対象ですしね…」

このイベントは…、と一同、雛祭りは完全スルーな方向。

シロエ 「迷惑な人も、雛祭りには来ませんし…」
ジョミー「縁結びな要素はあるかもだけど…」
サム  「それは要らねえヤツらだもんなあ…」

来るわけねえよ、とサム君も。

サム  「来たって、特にイベもねえしよ…」
ジョミー「此処では何もやらないもんね…」
ぶるぅ 「んとんと、お休みの日に当たった時は…」

雛祭りの料理にしてるんだけど、と料理上手なお子様。

ぶるぅ 「もしかして、誰も気付いてなかった?」
シロエ 「菱餅なんか出てましたっけ?」
サム  「知らねえなあ…。雛アラレを見た覚えもねえぜ」
ジョミー「だよねえ、他にもあったっけ?」

記憶にない、とジョミー君が傾げる首。

ジョミー「雛人形だって、飾ってないし…」
キース 「だが、言われれば、料理の方は…」

雛祭り仕様な可能性が…、とキース君。

キース 「ちらし寿司とか貝の料理なら、そうだ」
一同  「「「えっ?」」」

そうだったのか、と一同、ポカーン。

シロエ 「どの辺が、雛祭りの料理なんです?」
キース 「俺も知らんが、お約束ではそうなっている」

俺の家でも出て来るしな、という返事。

キース 「なにしろ、おふくろは女性だし…」
シロエ 「あー…。それに宿坊もありましたっけ…」
キース 「正解だ。ちらし寿司には、手間がかかるが…」
サム  「宿坊に厨房、あるもんなあ…」

余分に作って貰うわけな、とサム君の相槌。

サム  「やっぱ、豪華になるのかよ?」
キース 「お客様にお出しする料理だしな」
ぶるぅ 「仕入れも市場で出来るしね!」

此処だと産直なんだけど、と言ってますけど。
産直…?


2024/03/01 (Fri)



☆朝が早い漁師


3月の最初の土曜日ですけど、生徒会長宅に来ている面々。
雛祭りを明日に控えたとはいえ、無関係な男子が殆どで…。

シロエ 「産直と言うと、港から送って来るんですか?」
ぶるぅ 「違うよ、直接、買い付けなの!」

漁師さんから、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の得意そうな顔。

ぶるぅ 「獲れたてで、うんと新鮮だしね!」
シロエ 「なるほど、漁師さんですか!」
ジョミー「新鮮だよねえ、間違いなく」
サム  「でもよ、現場はハードなんでねえの?」

漁をして来て、販売までだぜ、とサム君の言。

サム  「漁をするだけでも、体力要るしよ…」
ジョミー「そういえば、朝も早いよね?」
キース 「暗い内から出航するのが普通だと聞くな…」

坊主よりも朝は早いだろう、とキース君も。

キース 「座禅の寺でも、起床は午前3時半頃で…」
シロエ 「それから漁だと、間に合いませんね」
サム  「漁港が家の前にあっても、キツそうだぜ」

船は車と違うんだしよ、とサム君が広げる両手。

サム  「車だったら、エンジンをかけりゃいいけどよ…」
シロエ 「船だと、手順も違うでしょうし…」
キース 「おまけに、行先は海の上だぞ?」

何かあっても助けが直ぐには来ない、とキース君の指摘。

キース 「準備万端整えてからの、出航になると思うがな」
シロエ 「あー…。それはそうです、ガス欠とかは…」
ジョミー「海の上には、ガソリンスタンドも無いもんね…」
サム  「やっぱ、起床は3時前ってコースだぜ」

なのに、帰ってから商売かよ、とサム君が竦める肩。

サム  「マジで体力、ありすぎだぜ…」
ジョミー「うん、そう思う…」
シロエ 「儲けがボロいんじゃないですか?」

そこまでやりたくなるほどに…、とシロエ君。

シロエ 「儲かって笑いが止まらないとか…」
ジョミー「そうかもね…」
キース 「なら、やる価値はありそうだな」
ぶるぅ 「んとんと…」

何か勘違いしていない、と聞いてますけど。
勘違い…?


2024/03/02 (Sat)



☆産直を買うには


3月の一番最初の土曜日、生徒会長宅に来ている御一同様。
雛祭りの料理が話題になって、そこから産直の話ですけど。

シロエ 「勘違いって、何をです?」
ぶるぅ 「産直だってば、漁師さんから直接、買う話!」
ジョミー「漁港の市場のヤツだよね?」

漁師さんが売ってるのなら…、とジョミー君。

ジョミー「養殖業の人なら、朝はゆっくりかもだけど…」
サム  「ぶるぅが買うのは、そうじゃねえだろ?」
ぶるぅ 「もっちろ~ん! お魚は天然のヤツが一番!」

でもね…、と料理上手なお子様が傾げる首。

ぶるぅ 「ブリは養殖の方がいい、って知ってる?」
一同  「「「は?」」」

天然ものに限るのでは、と誰もがキョトン。

シロエ 「そりゃ、ブリの養殖は多いですけど…」
ジョミー「天然ものを超える所があるってこと?」

業者によっては…、とジョミー君の問い。

ジョミー「いい餌で育てているとかさ…」
ぶるぅ 「そうなの、でもでも、養殖のなら…」

何処のブリでも美味しいの、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「餌がいいから、脂が乗ってて…」
サム  「餌なら、やっぱ、業者によるんでねえの?」
シロエ 「ですよね、何を食べさせるかで違うでしょうし」
ぶるぅ 「違うの、餌があるって所が大切なの!」

太ってるから脂が乗るんだよ、と説明が。

ぶるぅ 「毎日、お腹いっぱい食べてて、敵もいなくて…」
ジョミー「まるまる太る、って?」
ぶるぅ 「大正解!」

天然ものだと、脂少なめ、と言われれば、そうかも。

ぶるぅ 「分かった? でね、お話を元に戻すけど…」
シロエ 「天然ものを買うんですよね?」
ぶるぅ 「そだよ、でもでも、お店じゃなくて…」

ホントに直接、買いに行くの! と弾ける笑顔。

ぶるぅ 「船に行ったら、買えるしね!」
ジョミー「まさか、漁港に着く前に?」
ぶるぅ 「瞬間移動で、パッと行けちゃうもーん!」

獲れたお魚、選び放題! と跳ねてますけど。
船の上でですか?


2024/03/03 (Sun)



☆船の上で買うには


3月の最初の土曜ですけど、生徒会長宅で過ごす御一同様。
明日は雛祭りで、料理の話から魚を仕入れる話になって…。

シロエ 「船に直接瞬間移動って、ヤバいですってば!」
ジョミー「サイオン、バレると思うんだけど!」
キース 「いや待て、仲間の漁船なのかもしれないぞ」

あちこちに仲間がいると聞くしな、とキース君。

キース 「全員、マザー農場だとか、シャングリラ号に…」
サム  「いるわけねえよな、漁船もアリだぜ」
スウェナ「それなら、直接、船に行っても平気よねえ…」
ぶるぅ 「違うよ、普通の漁師さんだよ?」

海の上まで行かないってば、と料理上手なお子様の笑顔。

ぶるぅ 「港まで飛んで、そこから船に乗り込むの!」
シロエ 「あー…。漁港に下ろす前ですか…」
ぶるぅ 「そうなの、漁師さんだって、船を降りるから…」

ちゃんと接岸するもんね、と説明が。

ぶるぅ 「だから、船まで、自分の足でピョーン、と!」
ジョミー「抜け駆けってヤツ?」
ぶるぅ 「そうかもだけど、オッケーだしね!」

お約束はしてあるから、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「いつ行くかは、気分次第ですけど、って…」
サム  「行ったら、売って下さい、ってことな?」
ぶるぅ 「そう! 値段は、好きにつけて下さい、って!」
シロエ 「それって、安く買えるんでしょうか?」

野菜の直売所みたいな感じで、とシロエ君の問い。

シロエ 「漁港に下ろせば、使用料がかかりますよね?」
ぶるぅ 「そだね、冷やすためのお金とか…」
キース 「なら、その分を引いて貰えるんだな?」
ジョミー「お得だよねえ、選べて、おまけに安いとか…」

漁港の直売所よりも安いんだよね、とジョミー君も。

ジョミー「それは買い付けに行くしかないって!」
ぶるぅ 「ううん、選べるトコだけだよ?」
シロエ 「安くないんですか?」
ぶるぅ 「オマケしては貰えるんだけど…」

劇的に安くはならないよ、と言ってますけど。
直売なのに…?


2024/03/04 (Mon)



☆オマケで貰える魚


3月の一番最初の土曜日、生徒会長宅に来ている御一同様。
雛祭りの料理の話から魚の話で、漁船で直接買うそうで…。

サム  「漁港の設備を使わねえなら、安そうなのによ…」
ジョミー「オマケ程度って、なんでそうなるわけ?」
ぶるぅ 「んーとね、船に電話がついた頃から…」

そうなったかな、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「他の漁船が何を獲ったか、先に分かるし…」
一同  「「「あー…」」」

それはダメだ、と一同、納得。

シロエ 「目玉商品は、売ってくれないヤツですね…」
ぶるぅ 「大丈夫! そのために、お約束だから!」

何を選んで買ってもいいの、と解説が。

ぶるぅ 「一匹だけしか獲れてなくても、オッケーだよ!」
キース 「なるほどな…。その代わり、値引きはなし、と」
ぶるぅ 「そうなの、言い値で買うんだけれど…」
シロエ 「オマケというのは、何なんです?」

他の魚が安いんですか、とシロエ君の問い。

シロエ 「高く売った分、他のは少しお安く、だとか…」
ぶるぅ 「違うよ、オマケはオマケだもん!」
一同  「「「は?」」」
ぶるぅ 「出荷できないヤツをくれるの!」

うんと沢山、とニコニコニコ。

ぶるぅ 「漁師さんが家で食べる分かな、くれるのは」
サム  「足がとれてるカニとかかよ?」
ジョミー「そういうの、普通に売ってない?」
スウェナ「あるわよねえ…」

足だけ売るとか定番だわよ、とスウェナちゃん。

スウェナ「だから売れると思うんだけど…」
シロエ 「ですよね、小さすぎる魚は放流でしょうし…」
キース 「オマケの魚が謎なんだが…?」

家で食べるなら毒でもないしな、とキース君が傾げる首。

キース 「季節外れでも、買い手はつくんだろうし…」
ジョミー「逆にプレミアつきそうだよ、ソレ」
サム  「マジで謎だぜ、何なんだよ?」
シロエ 「不味いんでしょうか?」
ぶるぅ 「ううん、逆!」

とても美味しいお魚だよ、と言ってますけど。
本当に…?


2024/03/05 (Tue)



☆朝イチで鍋は無理


3月の最初の土曜日ですけど、生徒会長宅に来ている面々。
雛祭りの料理から魚の買い付けの話で、漁船で買うそうで。

シロエ 「美味しい魚なら、くれるわけないでしょう!」
スウェナ「絶対、売るわよ、そういうのは!」
ぶるぅ 「うーん…。売れないこともないみたいだけど…」

難しいみたい、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の難しい顔付き。

ぶるぅ 「漁港に朝早く来てくれないと…」
キース 「何か問題があると言うのか?」
ぶるぅ 「売り物にならないらしいんだよね…」

でも、朝早くが問題なの、と料理上手なお子様。

ぶるぅ 「朝イチで、鍋とか、ガッツリ食べる?」
シロエ 「いえ、それは…。流石に無理がありすぎますよ」
ジョミー「シロエで無理なら、ぼくたちは、もっと…」
サム  「無理ゲーだよなあ、体育会系じゃねえんだしよ」

朝からガッツリ食わねえってな、とサム君も。

サム  「そりゃまあ、そこそこ食うけどよ…」
ジョミー「鍋をガッツリは、キツイよねえ…」
キース 「俺も柔道部ではあるんだが…。坊主が長くて…」

あっさり系になっているしな、とキース君の言。

キース 「昔だったら、朝からカツ丼でもいけたんだが…」
シロエ 「今は、御飯に漬物ですか?」
キース 「そうだな、生臭ものは親父がうるさくて…」

タンパク質は、せいぜい卵焼きだ、と副住職の深い溜息。

キース 「その生活に慣れた今だと、朝イチで鍋は…」
マツカ 「ぼくも無理です、柔道部員ですけどね」
ぶるぅ 「ほらね、そういう人が殆どだから…」

いくら美味しくても、売れないんだよ、と説明が。

ぶるぅ 「美味しく食べるには、お鍋にするのが一番で…」
シロエ 「だったら、鍋用に売れると思うんですけど…」
サム  「なんで売らねえんだよ、美味いんだろ?」
キース 「売るしかないという気がするんだが…」
ぶるぅ 「売れないから、オマケにくれるんだってば!」

売りに出すには難があるの、と言ってますけど。
難アリ…?


2024/03/06 (Wed)



☆難アリな理由は


3月の一番最初の土曜日、生徒会長宅で過ごす面々ですが。
雛祭りの料理の話から、漁船の上で買う時のオマケの魚へ。

シロエ 「難アリって、美味しい魚が…ですか?」
サム  「んなわけねえだろ、話が間違ってねえか?」
キース 「いや、もしかしたら、輸送するには…」

向いていないということも、とキース君が顎に当てる手。

キース 「鮮度が落ちるのが早すぎるとか…」
ジョミー「でも、それだったら、船の上でさ…」

すぐ冷凍でいけそうだよ、とジョミー君。

ジョミー「そういう設備もある筈で…」
シロエ 「コストの問題かもですよ」
キース 「船の上で即、冷凍となれば、設備に費用が…」

かかりすぎるな、とキース君も同意見。

キース 「そこまでして売るには、価値がさほどは…」
スウェナ「無いんだったら、オマケにくれるわよねえ…」
シロエ 「ですね、朝イチで鍋を作っても、お客さんが…」
サム  「来ねえとなったら、そうなるよなあ…」

そういう魚ってことなのかよ、とサム君の問い。

サム  「味はよくても、難アリってのは?」
ぶるぅ 「そうなの、柔らかすぎる魚で…」

ついでに見た目も悪いんだよね、と料理上手なお子様。

ぶるぅ 「だから、オマケにつけてくれるの!」
キース 「なるほどな。だが、俺は食った覚えが無いぞ」
ジョミー「ぼくも無いけど、知らずに食べてる?」
ぶるう 「ピンポーン!」

お料理しちゃえば分からないもん、とアッサリと。

ぶるぅ 「でもでも、そのまま出すんじゃなくて…」
シロエ 「一工夫してあるわけですね?」
ぶるぅ 「そだよ、でないと、つまらないでしょ?」

ただのお鍋で出て来ても…、と言われて、一同、納得。

シロエ 「貰って帰れば、冷凍しておけますしね…」
キース 「どうとでも出来るというわけか…」
ジョミー「明日も、買い付けに行くんだよね?」
ぶるぅ 「うん、雛祭りには、お魚だし!」

雛祭りは無しでも御馳走、と笑顔なお子様。
いいですねえ!


2024/03/07 (Thu)



☆雛祭りよりも大切


明日は雛祭りな土曜日、生徒会長宅に来ている面々ですが。
雛祭り自体はスルーなわけで、御馳走だけが雛祭りな仕様。

サム  「豪華な海鮮ちらし寿司ってことな?」
ぶるぅ 「そだよ、お吸い物にはハマグリだけど…」
シロエ 「そっちも産直なんですね?」
ぶるぅ 「もっちろ~ん! 漁港に行ったついでにね!」

ハマグリの名産地に寄ってくるの、と料理上手なお子様。

ぶるぅ 「明日の御馳走、楽しみにしてて!」
一同  「「「イイネ!」」」
??? 「あのねえ…。雛祭りよりも、もっと大事な…」

イベが、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。

Aブルー「忘れて貰っちゃ困るんだけど!」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「3月と言えば、春のお彼岸だよ!」

今年は早めで20日なんだし、と指差す壁のカレンダー。

Aブルー「21日だと思っていたから、ビックリで…」
キース 「あんた、お彼岸を何だと思ってるんだ?」
Aブルー「法要の日に決まっているだろう!」

スッポンタケの、と威張り返る人。

Aブルー「雛祭りなんかより、ずっと大切!」
キース 「俺が言うのは、お彼岸の存在意義の話で…」

春分と秋分と決まっている、と副住職の苦い顔付き。

キース 「太陽が真西に沈む日だから、その日なんだぞ?」
Aブルー「そうなんだ?」
キース 「何度も話した筈なのに…」

忘れやがって、とブツブツブツ。

キース 「いいか、お浄土は西にあるもので…」
Aブルー「そうだっけ?」
キース 「もういい、言うだけ無駄な気がする」

だが、お彼岸に豪華料理は無いからな、と副住職。

キース 「雛祭りと同じようにはいかんぞ」
Aブルー「えーっ!? 産地直送の海の幸は!?」

買い付けを頼もうと思ってたのに、とソルジャー、愕然。

Aブルー「うんと豪華な料理をさ…」
キース 「生臭ものは禁止だ!」
Aブルー「ハーブでいけると思うけど?」

生臭ものが禁止だったら、と言ってますけど。
ハーブって…?


2024/03/08 (Fri)



☆出るのが大前提


雛祭りを翌日に控えた土曜日、生徒会長宅に来ている面々。
産直の魚で海鮮ちらしが出るそうで、明日が楽しみですが。

キース 「ハーブだと?」
Aブルー「そうだよ、ハーブは元々、そういう目的で…」

使われていたと聞くけれど…、とソルジャーの言。

Aブルー「香辛料とかと同じで、食材の匂い消しとかに…」
ぶるぅ 「わあ、詳しいね!」

お料理しないんじゃなかったっけ、と料理上手なお子様。

ぶるぅ 「そんなの、何処で習って来たの?」
Aブルー「それはもちろん、ノルディだってば!」

あちこち食べに連れてくれるし、とニコニコと。

Aブルー「グルメなだけに、料理の知識も凄くって…」
キース 「もういい、あんな輩の話は要らん!」
Aブルー「そうなのかい? でもねえ、ハーブは本当に…」

生臭さを消せるヤツだからさ、と言い募る人。

Aブルー「ぶるぅだったら、充分、使いこなせる筈だし…」
ぶるぅ 「んとんと、お彼岸のお料理のこと?」
Aブルー「ピンポーン!」

うんとゴージャスにして欲しいな、とソルジャーの笑顔。

Aブルー「そしたら、みんなも喜ぶし!」
ぶるぅ 「そうかもね! どんな料理にしようかなあ…」

ハーブを使うならフレンチかな、と首を傾げていますけど。

シロエ 「待って下さい、出る前提になってませんか?」
Aブルー「料理なら、いつも出してるだろう?」
ぶるぅ 「法要の後には、お食事でしょ?」

お彼岸のお約束だもん、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も。

ぶるぅ 「お料理、出るのが大前提だよ?」
Aブルー「出さなかったことは、一度も無い筈だけど…」
ぶるぅ 「お施主さんの面子に関わるもんね…」

お料理の出ない法要なんて、と頷くお子様。

ぶるぅ 「後で絶対、ケチって言われちゃうヤツで…」
キース 「何処も、普通は出すものだがな?」
Aブルー「ほら、本職もこう言ってるし!」
シロエ 「違いますってば!」

出るというのは其処じゃなくて、と反論が。
じゃあ、何だと?


2024/03/09 (Sat)



☆多数決で料理を


明日は雛祭りな週末の土曜、生徒会長宅で過ごす御一同様。
産直の魚で海鮮ちらし、という話題の最中にソルジャーが。

Aブルー「だったら、出るって、何の話さ?」
ぶるぅ 「法要の後の、お食事じゃないの?」
シロエ 「その法要です、ぼくたち全員、出る前提で…」

話が進んでいるような気が…、とシロエ君。

シロエ 「みんな喜ぶとか、どんな料理がいいかとか…」
ぶるぅ 「そだよ、シロエもフレンチでいい?」

それとも他のお料理かな、と料理上手なお子様の問い。

ぶるぅ 「エスニックとかでも、ハーブは使うし…」
Aブルー「らしいね、ノルディと色々、食べに行ったよ」
ぶるぅ 「そういうのもいいかな、どうしようかな…」
Aブルー「多数決とかは?」

ぶるぅが料理の候補を出してさ、とソルジャーの案。

Aブルー「一番人気を集めた料理で、春のお彼岸!」
ぶるぅ 「そっか、そういうのもアリだよね!」

メインのお料理、何種類か考えてみて…、と笑顔のお子様。

ぶるぅ 「お魚を使うってトコだけ、押さえておいたら…」
Aブルー「メイン料理はいけるしね!」
ぶるぅ 「そうなの、メインが決まったら、後は…」

コース料理の組み立てだよね、とニコニコニコ。

ぶるぅ 「エスニックでも、そこは同じだし…」
Aブルー「らしいよ、料理の案が楽しみだよねえ…」

何が出るかな、とソルジャーもワクワクしている様子。

Aブルー「料理の種類も、調理方法もドッサリあるしさ」
ぶるぅ 「お魚でフレンチ、ってだけでも悩みそう!」

焼くだけでも、ポワレに、パイ包みとか、とアイデアが。

ぶるぅ 「中華にしたって、焼き方、沢山あるもんね!」
Aブルー「イイネ!」
シロエ 「よくありません!」

まるでちっとも…、とシロエ君が吊り上げる眉。

シロエ 「誰も出るとは言ってませんが!」
ぶるぅ 「えっ、そうだっけ?」
シロエ 「そうなんですよ!」

誰一人として言っていません、と念押しが。
そういえば…。


2024/03/10 (Sun)



☆料理を決める人


雛祭りを明日に控えた土曜日、生徒会長宅に来ている面々。
そこへ乱入して来たソルジャー、春のお彼岸の料理の話で。

Aブルー「そうかもだけど…。でも、出ないのなら…」
シロエ 「何か問題ありますか?」
Aブルー「ぶるぅが作る豪華料理は、ぼくとキースで…」

楽しむことになるんだけど、とソルジャーの言。

Aブルー「君たちは、それでかまわないわけ?」
シロエ 「全然、ちっとも気になりません!」
ジョミー「法要に出ないで済む方がさ…」
サム  「断然、いいに決まってるしよ…」

キースと二人で食ってくれよな、とサム君、ピシャリ。

サム  「後でキースに話を聞いてよ、美味そうならよ…」
ジョミー「リクエストすれば、きっと作ってくれるって!」
ぶるぅ 「もっちろ~ん!」

そのくらい、お安い御用だもん、と料理上手なお子様。

ぶるぅ 「それじゃ、メインのお料理、二人で決める?」
Aブルー「ぼくとキースで?」
ぶるぅ 「そだよ、食べるの、その二人と、ぼくと…」

ブルーだしね、とニッコリと。

ぶるぅ 「ぼくとブルーは、お料理、どれでもオッケー!」
ブルー 「うん、君たちで決めてくれたまえ」
Aブルー「いいのかい? じゃあ、遠慮なく…」

ぼくとキースで相談で…、と頷くソルジャー。

Aブルー「キース、決定はジャンケンでいい?」
キース 「なんでそうなる!」
Aブルー「そりゃ、二人だから、意見が割れたら…」

ジャンケンだろう、と立てる人差し指。

Aブルー「ぶるぅが何を提案するのか、それによるけど…」
キース 「いや、その前に、お彼岸はだな…」

生臭ものは禁止と言った筈だぞ、とキース君の渋面。

キース 「第一、俺も、法要をやるとは、まだ一言も…」
Aブルー「やらずに済むと思ってないよね、もしかして?」
シロエ 「ですね、其処は間違いないですよ」
ジョミー「逃げるなんてさ…」
サム  「無理でねえの?」

普通に詰んでるヤツだしよ、と言ってますけど。
ですよねえ…?


2024/03/11 (Mon)



☆大嘘がバレる人


明日は雛祭りな土曜ですけど、生徒会長宅に集う御一同様。
雛祭りの料理の話が、ソルジャー乱入でお彼岸にズレて…。

キース 「やかましい! 決定権は俺にある筈だ!」
Aブルー「そうなるわけ?」
キース 「俺が嫌だと言った場合は、法要は無いぞ!」

導師無しでは出来ないからな、とキース君、強気。

キース 「あんたと二人で法要なんぞは、御免蒙る!」
Aブルー「うーん…。ブルー、お願い出来るかな?」
ブルー 「いいけど、高くつくからね?」

キースとは格が違うから、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「ついでに言うなら、ぼくがやる場合…」
Aブルー「何か条件でもあるのかい?」
ブルー 「キースが詰むな、と思ってさ…」
キース 「なんで、そうなる!」

俺が詰むわけないだろうが、とキース君の仏頂面。

キース 「法要が無ければ、自由の身で、だ…」
ブルー 「君が一般人ならね!」
キース 「は?」
ブルー 「お彼岸と言えば、坊主は忙しい時期で…」

休んでなんかいられないだろう、と銀青様の鋭い指摘。

ブルー 「君が御馳走まで食べられるのは、何故だっけ?」
キース 「わ、忘れていた…」

あんたの手伝いという名目を、とキース君の悪い顔色。

キース 「銀青様に作法を教わるチャンスだから、と…」
ブルー 「アドス和尚に大嘘だよ?」

毎回、毎回…、と銀青様の冷たい視線。

ブルー 「自由どころか、アドス和尚にビシバシと…」
サム  「こき使われながら、本堂で法要になるヤツな?」
シロエ 「作法のチェックも、細かく入りそうですよ」
ジョミー「あー…。今までの成果を見せてみろ、って…」

鬼の形相で見てそうだよね、とジョミー君も相槌を。

ジョミー「此処で法要より、キツイんじゃないの?」
シロエ 「法要の後で、罰礼になるのはガチですよね…」
サム  「何一つ、学んでねえわけだしよ…」
キース 「ヤバすぎる…」

親父に殺されかねないぞ、とキース君、ガクブル。
ありそう…。


2024/03/12 (Tue)



☆御馳走が出る家


雛祭りを明日に控えた土曜日、生徒会長宅に来ている面々。
けれどソルジャーが乱入して来て、お彼岸の話になった今。

Aブルー「そういう末路でいいのかな、君は?」
キース 「いや、困る!」

大いに困る、とキース君、顔面蒼白。

キース 「お彼岸の法要は、是非、やらせてくれ!」
Aブルー「オッケー、他のみんなもよろしくね!」
シロエ 「お断りします!」

キース先輩と二人でやって下さい、とシロエ君、キッパリ。

シロエ 「御馳走に未練はありませんから!」
サム  「うんうん、その日は、マックにでもよ…」

みんなで行こうぜ、とサム君も。

サム  「此処に来ちまったら、否応無しに法要だしよ…」
ジョミー「だよね、マックでいいんじゃないかな?」
スウェナ「そうねえ、ケンタも捨て難いけど…」
マツカ 「ぼくの家でもいいですよ?」

滅多に無い機会ですからね、とマツカ君の申し出。

マツカ 「よろしかったら、ですけれど…」
ジョミー「行く、行く! 御馳走、出るんだよね!?」
マツカ 「ええ、お好みの料理を用意しますよ」
サム  「すっげえ豪華なラーメンとかも?」

いけるのかよ、とサム君の問い。

サム  「フカヒレが溢れそうなヤツとかよ…」
マツカ 「出来ますけれど…」
ジョミー「もしかして、中華のプロを呼んで来るとか?」
マツカ 「いえ、そこまでは…。でも、呼びましょうか?」

出張料理もいいですよね、と御曹司。

マツカ 「中華に限らず、プロを揃えるのも楽しそうです」
サム  「マジかよ、出張料理で食い放題って?」
マツカ 「せっかくですから、喜んで頂きたいですし…」
ジョミー「それって、最高!」

マツカの家でいいと思う、とジョミー君が立てる親指。

ジョミー「キースだけ、此処で法要で!」
ぶるぅ 「えーっ!? マツカの家のお料理、食べたい!」
マツカ 「いいですよ?」
Aブルー「ちょ、ちょっと!」

ぶるぅも行くって、此処の料理は、と叫んでますけど。
さあ…?


2024/03/13 (Wed)



☆仕出しは食べずに


明日は雛祭りな土曜ですけど、生徒会長宅に集う御一同様。
ソルジャーが来たせいで、お彼岸の話になってしまって…。

Aブルー「ぶるぅがいないと、お彼岸の料理が…!」
ブルー 「仕出しでいいと思うけれどね?」

はい、と生徒会長が差し出す、仕出し料理の店のリスト。

ブルー 「何処でも、好きな所に頼んでくれたまえ!」
Aブルー「君は、何でもかまわないわけ?」
ブルー 「そりゃ、ぼくもマツカの家にお邪魔するから…」

仕出しのお世話にはならないし、と生徒会長、しれっと。

ブルー 「マツカの家の御馳走の方が、仕出しよりもさ…」
ぶるぅ 「色々あるのに決まってるも~ん!」
キース 「待て、この馬鹿と俺だけなのか!?」

お彼岸の法要も、法要の後の食事の席も…、とキース君。

キース 「それは真面目に嫌すぎるんだが!」
ブルー 「うーん…。裏技がないことはないけどね…」
キース 「裏技?」
ブルー 「そう! 料理は食べずに失礼するヤツ!」

お膳料だけ貰って帰るコースだよね、と銀青様の解説が。

ブルー 「その後は、マツカの家に行くのもアリかな…」
キース 「なるほどな…。その手があったか…」
サム  「今どき、そっちが多いんでねえの?」

坊主も一緒に食べるよりもよ…、とサム君の問い。

サム  「お膳料の方が、お施主さんも、坊主もよ…」
ブルー 「気楽でいいから、増えてるよね」
キース 「そうだな、親父も家に帰って食ってるし…」

お膳料だけで帰る口だな、とキース君も。

キース 「今度のお彼岸は、俺もソレでいくか…」
Aブルー「法要だけで帰るって!?」
キース 「文句を言われる筋合いは無いぞ」

法要はきちんとやるんだしな、と繰る左手首の数珠レット。

キース 「というわけで、マツカ、俺も遅れて参加する」
マツカ 「了解です」
Aブルー「ちょ、産直の魚とかは!?」
ぶるぅ 「仕入れとくから…」

渡す仕出し屋さんを決めてね、と笑顔のお子様。
食材、持ち込み…。


2024/03/14 (Thu)



☆料理人に逆らったら


雛祭りを明日に控えた土曜日、生徒会長宅に来ている面々。
けれどソルジャーが乱入して来て、お彼岸の料理な方向へ。

Aブルー「仕出し屋さんに渡すって…。ぼくが?」
ぶるぅ 「そだよ、このお魚でお願いします、って!」

お料理は先に決めておくから、と料理上手なお子様の笑顔。

ぶるぅ 「それに使うお魚、仕入れて渡せば大丈夫!」
Aブルー「どの辺が、どう大丈夫なのさ!」
ぶるぅ 「お任せコースで注文するより、間違いないし…」

料理人さんも楽だもんね、とニコニコ。

ぶるぅ 「何を作るのかも、材料も決まってるんだから!」
シロエ 「料理すればいいだけですしね…」
サム  「仕入れの心配もねえわけだしよ…」
スウェナ「楽な出張料理よねえ…」

嫌がる人はいないわよ、とスウェナちゃんも。

スウェナ「料理についても、熱く語っていいんだし…」
キース 「そうだな、こいつも料理人には逆らわんだろう」

不味い飯を食わされそうだからな、とキース君。

キース 「調味料を、わざと間違うくらいは簡単だぞ?」
ジョミー「砂糖の代わりに塩だよね?」
シロエ 「みりんと醤油を、間違えたっていいかもです!」
サム  「逆に、美味いの、出来るかもだぜ?」

目から鱗な新作料理、とサム君がグッと立てる親指。

サム  「失敗から生まれた料理は、多いらしいしよ…」
ぶるぅ 「そだね、そういうこともあるかも!」

楽しそう! と料理上手なお子様もワクワク。

ぶるぅ 「美味しい料理が出来た時には、教えてね!」
キース 「此処で再現するんだな?」
ぶるぅ 「ピンポーン!」

食材も仕入れ直してね、とピョンピョン跳ねているお子様。

ぶるぅ 「でもって、うんと美味しく再現なの!」
ジョミー「それ、最高! 有り得ない発想の新作料理!」
キース 「料理人の機嫌を損ねれば、誕生するんだな?」
シロエ 「そうみたいですし、此処はですね…」

是非、頑張って頂きましょう、という声が。
料理人と喧嘩…?


2024/03/15 (Fri)



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