☆十一月の行事
教頭先生が悲惨な目に遭ったハロウィンのカボチャボートレース。
あれから1週間が経とうとしておりまして、今日は金曜日でございます。
ブルー 「ハーレイが丈夫で良かったねぇ、ぶるぅ」
ぶるぅ 「うん! お腹が冷えてピーピーだったの、1日だったもんね」
転覆したカボチャボートで冷たい池に放置され、お腹を壊した教頭先生。
ハロウィン兼用の運動会の翌日はトイレに籠っていたそうです。
キース 「月曜日は流石にゲッソリしておられたぞ」
シロエ 「柔道部の指導もお休みになったくらいですしねえ…」
ブルー 「細かいことは気にしない! それよりも明日の約束が大切」
ジョミー「七五三に誘ったって、ホント?」
ブルー 「カボチャボートの罪滅ぼしに、って言ったら釣れたよ」
キース 「釣れただと?」
ブルー 「そうさ、ぶるぅの七五三に一緒に行こうと誘ったんだけど」
ぶるぅ 「今年はハーレイが来てくれるんだよ、嬉しいな♪」
パパみたいだぁ! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は大はしゃぎ。
明日、11月3日は七五三に行く予定になっております。
キース 「まさかと思うが、あんた、俺たちも行くってことは…」
ブルー 「伏せておいたよ、当然じゃないか」
シロエ 「ま、待って下さい。それじゃ教頭先生は…」
ブルー 「ぼくと二人で連れて行くんだと思ってるだろうね、ぶるぅを」
キース 「あんた、分かっててやってるな?」
ブルー 「決まってるだろう、ぼくとの結婚への第一歩だと勘違い中さ」
教頭先生、頭の中がすっかり春になっているそうで。
ブルー 「ぶるぅのパパになるのが夢だけあって、気分は天国」
ジョミー「でも、ぼくたちが来てるのを見たら地獄だよね?」
ブルー 「勘違いする方が悪いんだ。いいかい、明日は遅刻厳禁」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ みんなでお出掛けしようね!」
生徒会長のマンション前に集合してから、七五三をやる神社へ出発。
現地集合だという教頭先生、気合を入れた服装で来るんでしょうねえ…。
2012/11/01 (Thu)
☆七五三にお出掛け
本日、11月3日は「そるじゃぁ・ぶるぅ」の七五三。
去年もみんなで出掛けましたけど、今年は教頭先生が加わるのだとか…。
ブルー 「おはよう、今日はよろしく頼むよ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 七五三、とっても楽しみ!」
千歳飴を貰って買い食いだもん、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は上機嫌。
新品の羽織袴が可愛いです。
ジョミー「ぶるぅは毎年行ってるんだよね、七五三にさ」
ぶるぅ 「だって、子供のお祭りだもん!」
キース 「羨ましいならお前もどうだ? 御祈祷をして千歳飴だぞ」
シロエ 「もう手遅れじゃないですか? ジョミー先輩、僧籍ですよ」
キース 「別に坊主が神社に行ってもかまわないんだが…」
サム 「ジョミーはアレだろ、買い食いしたいだけだと思うぜ」
去年もあれこれ食べていた、と証言するサム君。
シャン学メンバー、去年も七五三にお供したのでございます。
ブルー 「今年は買い食いに向いてるよ? スポンサーがいるからね」
スウェナ「そうね、教頭先生を呼んだのよね」
ブルー 「ぼくと二人だと信じてるからビックリ仰天する筈さ」
キース 「期待させておいて裏切るのがな…」
シロエ 「会長お得意のパターンですってば、今更ですって」
ジョミー「だよねえ…。だけど御馳走してくれるかな?」
お邪魔虫だよ、とジョミー君は首を捻っておりますが。
ブルー 「そこでケチつくような男に未来は無いよ」
キース 「うまいことを言って奢らせる気だな?」
ブルー 「当然じゃないか。君たちも遠慮なくやりたまえ」
神社には露店が一杯だ、と煽りたてている生徒会長。
みんなでゾロゾロとバス停に行き、路線バスへと乗り込みまして。
ジョミー「うわぁ、なんだか賑やかだねえ」
ブルー 「七五三の時期にはこんなものさ。親子連れが多いだろ?」
アルテメシア大神宮前でバスを降りると、参拝客の姿が沢山。
駐車場も順番待ちの車が並んでいるようです。
現地集合だという教頭先生、無事に到着しているでしょうか?
2012/11/02 (Fri)
☆いざ、七五三へ
拍手ありがとうございました!
羽織袴の「そるじゃぁ・ぶるぅ」と七五三に来たシャン学メンバー。
アルテメシア大神宮には、教頭先生が一足先においでになっている筈で。
ジョミー「えっと、何処かな、教頭先生」
ブルー 「目立つ所にいると思うよ。あっ、あそこだ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ おはよう、ハーレイ!」
駆け出した「そるじゃぁ・ぶるぅ」が目指すのは鳥居の前。
スーツでキメた教頭先生が立っておられますが、愕然とした表情です。
ハーレイ「な、なんで大勢揃っているのだ?」
ブルー 「七五三は賑やかにやるものだろう? 記念撮影も基本なんだ」
ハーレイ「し、しかし普通は両親と祖父母くらいじゃないか?」
ブルー 「誰が両親で祖父母だって?」
ハーレイ「い、いや…。てっきりお前が母親役かと…」
ブルー 「でもって君が父親だって!? 冗談じゃないよ」
君は単なる賑やかし、と生徒会長は鼻で笑って。
ブルー 「スポンサーがいないと盛り上がらないし、呼んでみただけさ」
ハーレイ「…スポンサー?」
ブルー 「七五三を派手にやる地域もあってね、披露宴並みらしいよ」
キース 「おい、そんなのがあったのか?」
ブルー 「親族郎党を宴会に招いて、女の子だったらお色直しつき」
全員 「「「お色直し!?」」」
ブルー 「実話だってば、ホテルに貸し衣装部もあったりするんだ」
サム 「おいおい、マジかよ…」
ブルー 「そこまでやろうとは言わないけれど、財布は確保したいよね」
ハーレイ「…私はそういう役回りなのか?」
ブルー 「御祈祷料もよろしく頼むよ、最上級で」
ハーレイ「最上級だと?」
ブルー 「うん、貸し切りのコースがあるんだ。値段もそれなり」
さあ行こう、と先に立つ生徒会長。
ぶるぅ 「えとえと…。ハーレイに肩車して欲しいんだけど…」
ブルー 「御指名だよ、ハーレイ。パパの気分の欠片をどうぞ」
ハーレイ「う、うむ…」
悪い気はせんな、と教頭先生、「そるじゃぁ・ぶるぅ」を肩車。
ちょっと微笑ましい光景かも?
2012/11/03 (Sat)
☆微笑ましい肩車
教頭先生の肩車で参道を進む「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
高くなった視点にもう御機嫌で、ニコニコ笑顔で見回しておりますが…。
ぶるぅ 「あっ、串カツ! 味噌味だって!」
ブルー 「いいねえ、買ってあげようか?」
ハーレイ「ま、待ってくれ! この状態で串カツを食うのか?」
ブルー 「君の頭にカツの衣が落ちるって? 知ったこっちゃないね」
財布を出して、と手を出す生徒会長。
教頭先生、早くも毟られフラグが立ったようです。
ハーレイ「うう…。金は出すから、肩車はやめて欲しいのだが…」
ぶるぅ 「えーーー!!! 高い所で食べたいよう!」
ブルー 「子供のお願いを断るのかい? ぶるぅのパパ役は終わりかな」
ハーレイ「そ、それは…」
ブルー 「ぶるぅ、ハーレイはパパになりたくないそうだ。早く降りて」
ハーレイ「いや、かまわん! ぜひ食べてくれ、肩車で!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ハーレイ、大好き!」
大喜びの「そるじゃぁ・ぶるぅ」は教頭先生のお金で味噌串カツを。
生徒会長が買ってきたそれは味噌ダレたっぷり、衣どころかタレの危機。
ブルー 「はい、ぶるぅ。タレは多めにかけてもらったよ」
ぶるぅ 「わーい、ありがとう!」
キース 「おい待て、それは流石にマズイんじゃないか? タレが…」
シロエ 「そうです、衣は叩けば落ちますけれど、タレはちょっと…」
ブルー 「うーん…。ハーレイはいいと言ったけど?」
スウェナ「でも、記念写真を撮るんでしょ? スーツにタレは最悪だわ」
ジョミー「頭はハンカチでガード出来ても、肩は無理だよね」
マツカ 「風呂敷でもあればいいんですけど…」
ブルー 「ああ、なるほど。それじゃ、こうして」
ハーレイ「な、何をする気だ!?」
ブルー 「味噌ダレと衣の欠片よけだよ」
これでバッチリ、と生徒会長は笑顔ですけど。
教頭先生の頭に被せられたものは、ビニール製のシャワーキャップ。
更に肩にはレースひらひらの白い化粧ケープって、あんまりなのでは…。
2012/11/04 (Sun)
☆ケープがお似合い
肩車した「そるじゃぁ・ぶるぅ」に味噌串カツをねだられた教頭先生。
カツの衣やタレで汚れないよう、シャワーキャップと化粧ケープ着用で。
ブルー 「もう食べこぼしは大丈夫! 自信を持って歩きたまえ」
ハーレイ「し、しかし…。なんだか視線が痛いのだが…」
教頭先生はガタイの良さでただでも目立つタイプです。
そこへ珍妙な格好とくれば、思い切り人目を引くのも当然。
ブルー 「別にいいじゃないか、スーツが汚れたら台無しだよ?」
ハーレイ「だが、これは…。せめてもう少しマシなものは…」
ブルー 「文句を言おうというのかい? ぼくの大事な化粧ケープに」
ハーレイ「…なんだって?」
ブルー 「ぼくの大事な化粧ケープと言ったんだ。とっておきのね」
ハーレイ「そ、そうか、お前の大事なものか…。では有難く借りておく」
シャワーキャップは頂けないが、と言いつつ教頭先生は上機嫌。
味噌串カツを頬張る「そるじゃぁ・ぶるぅ」を肩車しながら鼻歌です。
ブルー 「分かり易いねえ、ぼくのだと言った途端にアレだよ」
キース 「………。あんた、ああいう趣味だったのか?」
シロエ 「会長が少女趣味だとは知りませんでした。驚きましたよ」
ジョミー「あんなのをつけてスタイリングとかしてるわけ? スゴイ…」
ブルー 「勘違いをしないで欲しいね、ぼくのヤツだと言っただけだよ」
キース 「いや、だから…。あんたの化粧ケープだろうが」
ブルー 「違うってば。あれはフィシスのお泊まり用!」
全員 「「「は?」」」
ブルー 「ガウンとかだって揃えてるだろ、それと同じさ」
ジョミー「じゃ、じゃあ、教頭先生は騙されてるわけ?」
ブルー 「人聞きの悪い…。勘違いと思い込みだよ、いつものパターン」
ハーレイ「何か言ったか?」
ブルー 「似合ってるね、と話してただけ」
ハーレイ「お前の方が似合うと思うが…」
褒められると照れるな、と教頭先生、頬を赤らめておられます。
何処から見てもお笑いですけど、知らぬが仏?
2012/11/05 (Mon)
☆肩車でパパ気分
シャワーキャップとレースひらひらの化粧ケープ。
珍妙な格好の教頭先生ですが、味噌串カツの食べこぼしは防げたようで。
ぶるぅ 「御馳走様ぁ! 美味しかったぁ~♪」
ブルー 「良かったね、ぶるぅ。じゃあ、これは用済み…と」
シャワーキャップと化粧ケープを外す生徒会長。
真っ白な化粧ケープには味噌ダレが点々と零れておりますが…。
ハーレイ「す、すまん…。お前の大事なケープが汚れてしまったな」
ブルー 「いいって、サイオンでコーティングしてあるからさ」
水洗いだけで綺麗に落ちる、と生徒会長はケープを瞬間移動。
家へ送ったみたいです。
キース 「おい。その技があるならスーツも大丈夫じゃなかったのか?」
ブルー 「そりゃね、簡単なことだけど…。そんな義理は無いし」
ハーレイ「…そうなのか…?」
ブルー 「ぶるぅを肩車させてあげているんだ、それで満足するんだね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 高くていい気分!」
ブルー 「ほら、ぶるぅだって喜んでいる。パパになった夢を見たまえ」
充分サービスしてあげてるよね、と生徒会長は得意そう。
教頭先生も「生徒会長の化粧ケープを借りられた」との勘違いもあって。
ハーレイ「そうだな、ケープは少し恥ずかしかったが、お前のだし…」
ブルー 「悪い気持ちはしないだろう? その意気で行こう!」
ハーレイ「うむ。まず御祈祷をするんだったな」
ブルー 「拝殿貸し切りコースだよ。記念撮影プランもつけて」
ハーレイ「正直、財布には厳しいのだが…。お前のために奮発しよう」
ブルー 「それを言うなら、ぶるぅのため! ぼくは付き添い」
君の配偶者じゃないんだからね、と生徒会長は素っ気ない態度。
しかし教頭先生は燃えておられまして。
ハーレイ「七五三の御祈祷を頼みたいのだが…。拝殿を貸し切りで」
巫女さん「かしこまりました」
準備が整うまでお待ち下さい、と通されたのは立派な和室。
お茶とお菓子も揃っていますし、お値段、思い切り高そうですね…。
2012/11/06 (Tue)
☆貸し切りで御祈祷
今年の「そるじゃぁ・ぶるぅ」の七五三の御祈祷は拝殿を貸し切り。
教頭先生の財布には大打撃ですけど、ゴージャスなプランでございます。
ジョミー「なんか立派な待合室だね」
ブルー 「そりゃそうさ。貴賓室みたいなものだから」
シロエ 「そうなんですか?」
ブルー 「外国のお客様も来るからね。和室だけれど椅子席なわけ」
キース 「ああ、璃慕恩院にもそんな部屋があるな」
偉い人しか入れないが、とキース君。
キース 「待てよ、あんたは経験済みか? あの部屋も?」
ブルー 「どうだろうね? でも正座よりかは椅子が楽かな」
ズボンも皺にならないし、などと話している内に…。
巫女さん「御祈祷の準備が整いました。こちらへどうぞ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪」
ピョンピョン跳ねてゆく羽織袴の「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
拝殿の手前で皆でお神酒を頂きまして…。
サム 「うへえ、ホントに俺たちだけかよ?」
ブルー 「正確に言えば、ぶるぅだけ! 御祈祷貸し切り!」
広い拝殿に他の人はおらず、「そるじゃぁ・ぶるぅ」が真正面の席へ。
生徒会長が並んで座ると…。
巫女さん「お父様もこちらへどうぞ」
ハーレイ「いや、私は…」
ブルー 「御指名だから座ったら?」
ハーレイ「ほ、本当に構わないのか…?」
ブルー 「お父さんだろ、もっと堂々と!」
教頭先生、まさしく天にも昇る心地というヤツで。
大感激で「そるじゃぁ・ぶるぅ」を間に挟み、生徒会長と夫婦な気分。
間もなく御祈祷が始まりましたが、シャン学メンバーは思念でコソコソ。
ジョミー『ブルーはあれで納得なわけ? 教頭先生がお父さん役だよ?』
キース 『あいつが母親役だと決まったわけではないからな…』
シロエ 『ぶるぅのお兄さん的ポジションってことでいいんでしょう』
ブルー 『何をコソコソ言ってるんだか…。聞こえてるってば』
思念波ダダ漏れ、とクスクス笑う生徒会長。
教頭先生にお父さん役を許した裏には、良からぬ理由が存在するとか?
2012/11/07 (Wed)
☆みんなで記念撮影
拝殿での御祈祷で「そるじゃぁ・ぶるぅ」のパパ役になった教頭先生。
御祈祷が終わった後は、お守りや千歳飴が授与されるのでございますが。
巫女さん「はい、千歳飴をどうぞ」
ぶるぅ 「わーい、ありがとう!」
巫女さん「お守りはお父様がお持ちになられますか?」
ハーレイ「い、いや…。失くすとマズイし…」
ブルー 「記念撮影までは持っておいたら? ぶるぅは飴に夢中だから」
ハーレイ「そ、そうか? では私が」
お守りが入った袋を受け取った教頭先生、既に気分は完全にパパ。
記念撮影は本殿を背景に全員集合なのですけれど…。
写真屋 「お父さん、もう少し寄って頂けますか?」
ハーレイ「こうか?」
写真屋 「はい、けっこうです。お守りが見えるように持って下さい」
いきますよ、とカメラのシャッターが。
生徒会長は「そるじゃぁ・ぶるぅ」を挟んで教頭先生と並んでおります。
写真屋さんの頭の中では「そるじゃぁ・ぶるぅ」の従兄か何か。
写真屋 「お疲れ様でした! 写真の方は郵送させて頂きますので」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ また来年ね!」
写真屋 「はいはい、お待ちしてますよ」
来年も七五三に来ると言う妙な台詞をサラッと流した写真屋さん。
まさか毎年来てるだなんて夢にも思っていない筈。
ぶるぅ 「ねえねえ、ハーレイ、肩車がいい!」
ブルー 「パパ、肩車がいいんだってさ」
ハーレイ「そうなのか? では、お守りは…」
ブルー 「ぼくが持つよ。でもって、化粧ケープをもう一度だね」
ハーレイ「なんだって?」
ブルー 「シャワーキャップも装備すべきだ、ぶるぅは色々食べるから」
ぶるぅ 「えとえと、タコ焼きと、クレープと…。それに唐揚げ!」
ハーレイ「そのくらいならスーツは別に…」
ブルー 「万一ってことがあるだろう。この後はホテルに行くんだよ?」
汚れたスーツじゃ恥ずかしいんだ、と化粧ケープを取り出す生徒会長。
シャワーキャップも出て来たものの、ホテルに行くって、何をしに…?
2012/11/08 (Thu)
☆みんなで買い食い
再びシャワーキャップと化粧ケープを装備させられた教頭先生。
今度の化粧ケープもレースたっぷり、花模様の刺繍がゴージャスでして。
ハーレイ「…これもお前の趣味なのか?」
ブルー 「もちろん。とっても気に入ってるんだ、有難く借りてよね」
ハーレイ「私もまだまだ甘かったな。化粧ケープまで気が回らなかった」
今度買いに行く、と言う教頭先生が夢見るものは生徒会長との結婚生活。
生徒会長用のガウンなどを買い揃えるのが生甲斐なのでございます。
ハーレイ「化粧ケープは使い勝手よりもデザイン重視なのか?」
ブルー 「うーん…。基本はやっぱりお姫様かな」
ハーレイ「分かった、そういう路線で揃えておこう。ところでだな…」
ブルー 「なんだい?」
ハーレイ「さっきホテルと言わなかったか?」
ブルー 「言ったけど? 予約してあるんだ、メインダイニング」
ハーレイ「は?」
ブルー 「七五三のお祝いだよ。みんなで個室で賑やかに…ってね」
支払いはよろしく、と告げられて教頭先生は顔面蒼白。
けれど生徒会長は全く気にせず…。
ブルー 「お昼はホテル・アルテメシアだよ。買い食いはほどほどにね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 美味しい食事は別腹だもん!」
ジョミー「ぼくも食べようっと! ぶるぅ、向こうのタコ焼きは?」
ぶるぅ 「買ってきてくれるの? えっと、隣の唐揚げも!」
ジョミー「オッケー!」
ブルー 「ほら、ハーレイ。ジョミーに財布を渡してよ」
ハーレイ「…財布?」
ブルー 「ぶるぅの分だけで済むとは思わないように! 全員に奢り!」
ハーレイ「そ、そんな…」
ブルー 「君はぶるぅのパパだろう? お祝いにパーッと散財したまえ」
ぼくも食べよう、と生徒会長も率先して買い食いを始めまして…。
ブルー 「御馳走様、ハーレイ。次はタクシー代をよろしく」
スーツが無事で良かったよね、と化粧ケープなどを外して門前へ。
既に財政の危機な教頭先生、毟られまくりながらホテルで昼食ですよ~。
2012/11/09 (Fri)
☆太っ腹なパパ
「そるじゃぁ・ぶるぅ」を肩車したりとパパ気分だった教頭先生。
その代償はパパに相応しい散財だそうで、貸し切りの御祈祷に昼食に…。
ブルー 「ぶるぅ、七五三おめでとう。まずはみんなで乾杯だよね」
ぶるぅ 「わーい、ありがとう!」
ホテル・アルテメシアのメインダイニングの個室は予約済み。
ついでに料理も既に予約済みで、教頭先生に選択の余地はございません。
ハーレイ「そ、そのぅ……。なんだ、どういう料理を予約したんだ?」
ブルー 「三日前までに要予約のヤツ。お祝いは豪華にしないとね」
マツカ 「…三日前までってことは、食材が…」
ブルー 「そうだよ、仕入れのリスクが高いから要予約! つまり最高」
ハーレイ「さ、最高…」
打ちのめされている教頭先生に構わず、生徒会長はソムリエを呼んで。
ブルー 「シャンパンの一番いいのを頼むよ。他も料理に合わせてね」
ソムリエ「かしこまりました。…未成年の方もおいでのようですが…」
ブルー 「気にせずバンバンついじゃって。大切なのは雰囲気だから」
水のグラスじゃ気分が乗らない、とニヤリと笑う生徒会長。
つまりシャン学メンバーのグラスにも最高のワインなどが入るわけで。
キース 「お、おい…。ワインくらいは教頭先生に楽しんで頂いたら…」
ブルー 「ダメダメ、パパは気前が良くってなんぼだから!」
そうだよね、と念を押された教頭先生は頷くしかなく。
ハーレイ「う、うむ…。今日は楽しくやってくれ」
ブルー 「そういうことで、乾杯といこう。おめでとう、ぶるぅ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ かんぱーい!」
全員 「「「かんぱーい!」」」
カチン、カチンと触れ合うグラスには最高級のシャンパンが。
飲める「そるじゃぁ・ぶるぅ」や生徒会長はともかく、他の面子は。
シロエ 「なんだか勿体無いですね…」
ブルー 「パパの奢りだ、気にしないように」
豪華な料理が運ばれてきて、ソムリエが料理に合わせたワインを。
教頭先生、受難の日としか…。
2012/11/10 (Sat)
☆お次は二次会
七五三の締めはホテル・アルテメシアでの昼食会。
ゴージャスな料理に最高級のワインなどなど、支払額は上がりまくって。
ブルー 「ハーレイ、今日はありがとう。最高の七五三だったよ」
ぶるぅ 「うん! 肩車もとっても楽しかったぁ♪」
ハーレイ「そ、そうか…。ぶるぅが喜んでくれたのだったら私も嬉しい」
お会計を終えた教頭先生、笑顔でいらっしゃいますが。
財布の方には寒風どころか木枯らしビュウビュウ、一足早い冬の嵐が。
キース 「すみません、俺たちまで御馳走になって」
ハーレイ「いや、まあ……ぶるぅも大勢の方が楽しいだろうし」
ブルー 「だよね、パパとしては素敵に演出しないと」
お色直しが無いだけマシだ、と生徒会長は笑っております。
羽織袴の代金の方も毟ったわけではないそうで。
ブルー 「というわけで、来年もよろしくお願いしたいな」
ハーレイ「来年もか!?」
ブルー 「ぶるぅは毎年、七五三! パパを目指すなら覚えておいて」
ハーレイ「…め、目指してもかまわない…のか?」
ブルー 「目指すのは君の勝手だよ。ぼくが応えるかどうかは別モノ」
頑張って、とヒラヒラと手を振り、生徒会長はホテルの玄関へ。
タクシーのドアを開けて貰って「そるじゃぁ・ぶるぅ」と乗り込むと。
ブルー 「今度はぼくの家で気楽に二次会! みんなおいでよ」
ジョミー「えっ、いいの?」
ブルー 「もちろんさ。…ただしハーレイは此処でサヨナラだね」
ハーレイ「何故だ!」
ブルー 「分かってないねえ、二次会に親は不要なんだよ」
結婚式でもそうだろう、と指摘されて言葉を失う教頭先生。
これだけ貢いで貢ぎまくって、二次会は仲間外れとは…。
ブルー 「他のみんなは乗って、乗って。ハーレイ、タクシー代は?」
ハーレイ「…よ、喜んで出させて貰う…」
ブルー 「そうこなくっちゃね」
財布の中身を全て毟った生徒会長、もう御機嫌でございます。
教頭先生を置き去りにして、七五三は二次会に移るみたいですよ~!
2012/11/11 (Sun)
☆二次会でもスポンサー
財布代わりに毟られまくった教頭先生、憐れ二次会からは外されまして。
他の面子は生徒会長の家で宴でございます。
ブルー 「遠慮しないで食べてよね。ケーキもお菓子も」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 色々お取り寄せしたんだよ!」
キース 「お、おい…。まさかと思うが、これの支払いは…」
ブルー 「決まってるじゃないか、ハーレイの所に請求書が行くんだ」
シロエ 「まだ毟ろうって言うんですか!?」
ブルー 「ぶるぅのパパ気分を味わえたんだし、安いものだと思うけど」
御祈祷も記念撮影もハーレイはパパのポジションだった、と生徒会長。
それに相応しく散財してなんぼだとケラケラ笑っておりますが…。
ジョミー「もしかしなくても破産じゃない?」
サム 「だけど貯金があるんだろ? キャプテンの給料も出るんだし」
ブルー 「そうそう、心配要らないってね。未来への投資さ」
キース 「結婚する気もないくせに…。餌だけちらつかせて悪辣だぞ」
ブルー 「勘違いするのは向こうの勝手! 下心が無きゃ釣れないよ」
釣られたからには貢ぎまくるのが男の甲斐性、と生徒会長は涼しい顔。
ブルー 「ぶるぅのパパになりたいんだったら貢がなくっちゃ」
キース 「それで結果が出ると言うならまだしもな…」
??? 「だよねえ、ぼくも酷いと思うよ」
全員 「「「!!?」」」
バッと振り返った先に立っていたのは生徒会長のそっくりさん。
いわゆるソルジャー(会話表記はAブルー)でございます。
私服姿で、隣にはスーツのキャプテン(会話表記はA船長)までが。
ブルー 「な、な、なんで君たちが…!」
Aブルー「御挨拶だねえ、さっき食事が済んだんだ。ねえ、ハーレイ?」
A船長 「はい。私たちもあそこに居たものですから」
ブルー 「あそこって何処さ!?」
Aブルー「ホテル・アルテメシアだけど?」
記念日だから二人で食事に来たのだ、と言うソルジャー。
鉄板焼きの店に居たらしいですが、結婚記念日は今日でしたっけ…?
2012/11/12 (Mon)
☆記念日を祝え
二次会の最中に突如現れたソルジャーとキャプテン。
ホテル・アルテメシアに居たそうですけど、何の記念日なのでしょうか?
ブルー 「二人で食事って…結婚記念日は今日じゃないだろ!」
Aブルー「うん。君たちも知ってるとおり、8月だけど」
ブルー 「だったら何の記念日なわけ?」
スウェナ「プロポーズとか、婚約かしら?」
ブルー 「そういうキャラとは思えないけど、そう…なのかな?」
Aブルー「プロポーズねえ…。結婚記念日と同じ日だと思うよ」
キース 「婚約という段階は無かったし、何だと言うんだ?」
Aブルー「いいおっさんの日!」
全員 「「「は?」」」
Aブルー「11月03日だよ、いいおっさんの日なんだろう?」
ノルディに教えて貰ったんだけど、と得意げなソルジャー。
Aブルー「ほら、ハーレイはオッサンだしさ。いい記念日ですよ、って」
ブルー 「オッサンって…。君のハーレイはそれで納得?」
A船長 「ブルーが喜んでくれるのでしたら、オッサンくらいは」
サム 「すげえな、教頭先生より潔かったりするんじゃねえか?」
ブルー 「かもねえ…。ハーレイはオッサンと呼ばれたらドン底だよ」
Aブルー「オッサンでなくてもドン底じゃないか。破産の危機だろ?」
A船長 「ブルーが教えてくれたのですが、かなり貢いでおられたとか」
ブルー 「いいんだってば、それがハーレイの生甲斐だから!」
Aブルー「良くないよ! たまにはお返ししてあげたまえ」
ちょうどいい日があるんだから、とソルジャーはカレンダーを指差して。
Aブルー「ぶるぅのパパまで務めたんだ。11月22日が吉日だよ」
ブルー 「何さ、その日は?」
Aブルー「ノルディが教えてくれた記念日! そうだよね、ハーレイ?」
A船長 「はい。いい夫婦の日だと聞いておりますが」
全員 「「「いい夫婦の日!?」」」
なんだそれは、とパニックに陥りそうな生徒会長とシャン学メンバー。
ソルジャーとキャプテンには記念日でしょうが、それをどうしろと?
2012/11/13 (Tue)
☆こだわりの記念日
ソルジャー曰く、11月03日は『いいおっさんの日』だそうでございます。
それにかこつけてキャプテンと食事に来たと言うソルジャー、御機嫌で。
Aブルー「いい夫婦の日を祝うべきだと思うんだけどね、君たちも」
ブルー 「誰が夫婦だって!?」
Aブルー「君とハーレイ。だってハーレイはぶるぅのパパだろ?」
ブルー 「あれは方便! ああ言えば毟り取れるから!」
Aブルー「だけどさ、なんとも可哀想だよねえ…。同じハーレイなのに」
A船長 「まったくです。いくら納得しておいでにせよ、お気の毒で…」
ブルー 「ハーレイはあれでいいんだってば!」
Aブルー「そうかなぁ? じゃあ、気分だけでもいい夫婦で」
ぶるぅのパパ役を再びとか、とソルジャーは提案しておりますが。
ブルー 「ぼくが嫌なのは勿論だけどね、いろんな意味でその日はダメ」
Aブルー「カレンダーには何も書いてないよ?」
ブルー 「書いてないからアウトなんだよ、その日は平日!」
キース 「なるほど、学校がある日だな。俺たちはサボリOKだが…」
ジョミー「教頭先生は休みじゃないよね」
Aブルー「そうだったんだ? こっちの休みには詳しくなくて」
A船長 「私とブルーは特別休暇を取る予定ですが…」
ブルー 「特別休暇?」
Aブルー「いい夫婦の日だしね、楽しまなくっちゃ!」
ノルディに頼んでホテルを予約して貰うんだよ、と微笑むソルジャー。
いい夫婦の日を満喫する気みたいです。
Aブルー「でもねえ…。こっちのハーレイにも楽しんで欲しいな」
A船長 「は? そ、それは…。流石にちょっと…」
Aブルー「誰がベッドに呼ぶって言った? お邪魔虫は要らないよ」
他に何か…、とカレンダーを見たソルジャーですが。
Aブルー「あ、次の日は休みじゃないのかな? 23日」
ブルー 「勤労感謝の日っていう祝日だけど?」
Aブルー「勤労感謝の日?」
どんな日なんだい、とソルジャーの瞳がキラキラと。
もしや、いい夫婦の日を振り替える気とか…?
2012/11/14 (Wed)
☆働きに感謝
11月22日は『いい夫婦の日』。
教頭先生と生徒会長とで祝うべきだ、と言い出したソルジャーですけど。
Aブルー「勤労感謝の日は何を祝うわけ? 誰の記念日?」
ブルー 「別に誰のと言う日じゃなくて…。働いてる人に感謝の日かな」
Aブルー「ふうん? だったら丁度いいじゃないか」
ブルー 「何が?」
Aブルー「いい夫婦の日は嫌なんだろう? だったらそっちで」
A船長 「それはいいかもしれませんね。働いておいでなわけですし」
ブルー 「どういう意味?」
Aブルー「いつも頑張って貢ぎまくっているハーレイに感謝するんだよ」
ブルー 「なんでそういうことになるのさ!」
Aブルー「ハーレイが君に貢いでるのは働いて稼いだお金じゃないか」
だから感謝してあげたまえ、とソルジャーはカレンダーを指差して。
Aブルー「いい夫婦の日をやれとは言わない。だから勤労感謝の日!」
ブルー 「お礼状を書くくらいだったら…」
Aブルー「それじゃダメだね、もっと気持ちをこめなくちゃ」
ブルー 「分かったよ、何か届けに行くよ! それでいいだろ!」
Aブルー「うーん…。プレゼントもいいけど、なんだかねえ…」
A船長 「一席設けては如何でしょう? 宴会とまでは申しませんが」
Aブルー「ああ、パーティーというヤツか。それは喜ばれそうだよね」
A船長 「手料理でしたら、もっといいかもしれません」
Aブルー「…お前の願望が入っていないか?」
A船長 「い、いえ、これは…。こちらで弟子入りしていた時に…」
Aブルー「そういえば理想の結婚生活を習ってたっけねえ…」
忘れていたよ、と苦笑するソルジャー。
実はキャプテン、教頭先生に弟子入りした過去をお持ちです。
A船長 「手料理と気配り、それが最高のおもてなしかと」
Aブルー「いいねえ、その線で行きたまえ。まさしく勤労感謝の日だよ」
教頭先生の働きに感謝すべきだ、とソルジャーは力説しております。
勤労感謝で教頭先生をおもてなし。生徒会長が素直に従うでしょうか…?
2012/11/15 (Thu)