シャングリラ学園つれづれ語り
☆別天地だった別荘
さて、8月。夏真っ盛りで、暑さも太陽の光も強烈な季節。
生徒会長宅で過ごす面々、エアコンの効いた部屋で大満足。
シロエ 「此処ってホントに最高ですよね、涼しくて」
サム 「飯は美味いし、菓子もあるしよ…」
ジョミー「マツカの山の別荘とは、違った魅力満載だよね」
スウェナ「あっちは、完璧に別天地だものねえ…」
日常から離れすぎてて後遺症が…、とスウェナちゃん。
スウェナ「ホテル以上よ、頼む前から、お茶のおかわりよ」
シロエ 「食事の時も、何人もついてくれましたしね…」
キース 「もう少し、お持ちしましょうか、だしな…」
ジョミー「そう、ソレ! メインディッシュが食べ放題!」
オードブルもスープも、おかわり自由、とジョミー君も。
ジョミー「レストランとかじゃ、ああはいかないし…」
ブルー 「普通は無理だね、頼めば多少は出来るけど…」
ぶるぅ 「お店を貸し切らないと無理かな、食べ放題は…」
でないと他のお客さん用の食材が、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「マツカの別荘、他にお客さん、いないしね!」
キース 「確かに、貸し切り状態だな…」
シロエ 「ゲスト多数でも、出来そうですけど…」
マツカ先輩の別荘ですし、とシロエ君の視線がマツカ君に。
シロエ 「マツカ先輩、どうなんです?」
マツカ 「ゲストに合わせて仕入れますから、出来ますよ」
サム 「マジかよ、どれも食べ放題とか…」
食材、余ったらどうするんだよ、とサム君の問い。
サム 「次の日の朝飯に回すとか?」
シロエ 「あー、その線はあるかもですね!」
ジョミー「お刺身とかでも、料理しちゃえば使えるし…」
でも、そういうのが出てたっけ、とジョミー君が傾げる首。
ジョミー「前の晩のと同じ食材、覚えがないよ?」
キース 「俺もだ、昼飯以降にズレるのか?」
マツカ 「いえ、余った分なら、その日の内に…」
サム 「捨てるのかよ!?」
もったいねえぜ、とサム君、仰天ですけど。
捨てると…?
2024/08/01 (Thu)
☆余ったら有効活用
暑さ厳しい盛りですけど、生徒会長宅で涼しく過ごす面々。
マツカ君の山の別荘の話が出まして、食べ放題だった料理。
シロエ 「捨てちゃうんですか、マツカ先輩?」
ジョミー「食材、最高級なのに…?」
ホントにマジでもったいないよ、とジョミー君も。
ジョミー「豚の餌用とかで、その日の内に回収なわけ?」
マツカ 「まさか、そんなことはしませんよ」
それこそ罰が当たりそうです、とマツカ君が竦める肩。
マツカ 「余った分なら、有効に活用して頂いています」
サム 「あー、分かった! まかない用な!」
ジョミー「そっか、使用人さんたちの食事に回るんだ?」
キース 「なるほど、その日の間に冷凍だとか、色々と…」
保存して使うという勘定だな、とキース君。
キース 「次の日、食べ切れそうな分は朝飯用に…」
シロエ 「料理しておけば、朝が早い人にピッタリですよ」
ジョミー「早い人だと、暗い内から起きるんだろうし…」
サム 「うんうん、修行中の坊主並みかもな!」
朝の3時半とかに起床だしよ、とサム君が挙げるキツイ例。
サム 「でもって、寺中、掃除してるって聞くぜ」
シロエ 「別荘の掃除も、その勢いかもしれませんねえ…」
マツカ 「早番の人は、そういう仕事もありますけれど…」
でも、まかない用じゃありませんよ、とマツカ君。
マツカ 「余った場合は、連絡先があるんです」
一同 「「「連絡先?」」」
マツカ 「ええ。食材によって、連絡先も変わるんですよ」
有効活用できる所は色々ですし…、と穏やかな笑み。
マツカ 「ビストロだとか、小料理屋とかのお店ですしね」
一同 「「「小料理屋…?」」」
それにビストロ、と誰もがポカーン。
ジョミー「それって、お店で出すってこと?」
マツカ 「そうですよ。裏メニューになると聞いています」
一同 「「「裏メニュー?」」」
マツカ 「常連のお客様だけに…」
提供しているそうですよ、との説明ですけど。
裏メニュー…。
2024/08/02 (Fri)
☆通なら待機で
暑さが厳しい季節ですけど、生徒会長宅で過ごす御一同様。
エアコンが効いた部屋で満足、マツカ君の山の別荘の話に。
ジョミー「裏メニューって、どんな感じになるわけ?」
マツカ 「ぼくも直接、食べたわけではないんですけど…」
とても評判がいいみたいです、とマツカ君。
マツカ 「常連のお客様の中には、それが目当てで…」
サム 「通ってる人がいるってか?」
マツカ 「そう聞きましたね、裏メニューですから…」
お馴染みさんにしか出て来ませんし、とマツカ君の苦笑い。
マツカ 「ついでに言ったら、出る日もミステリーですし」
ジョミー「あー! 予告は絶対、出来ないもんね…」
シロエ 「別荘に車が行くのを見たって、余るかどうか…」
食事が済むまで分かりませんよね、と大きく頷くシロエ君。
シロエ 「お店の人には、余るかも、っていう連絡も…」
キース 「行くかもしれんが、客は知りようがないからな」
マツカ 「ええ。ですから、通のお馴染みさんだと…」
サム 「コッソリ連絡、頼むのかよ?」
明日は提供出来そうだとか…、とサム君の問い。
サム 「通い詰めてりゃ、そのくらいはよ…」
ジョミー「多分、教えてくれそうだよね」
マツカ 「そう思いますが、通は待機だそうですよ」
一同 「「「待機?」」」
なんだソレは、と誰もがキョトン。
シロエ 「待機って、何を待つんです?」
マツカ 「連絡が来るかどうかを、お店で遅い時間まで…」
キース 「粘って待っているわけか?」
マツカ 「シーズンになると、そのようです」
ゲストが来そうな季節ですね、とマツカ君、クスクスと。
マツカ 「閉店時間まで粘りますから、注文の量も…」
サム 「増えるってわけな、いいじゃねえかよ!」
シロエ 「裏メニューを安く提供したって、いけますね…」
ジョミー「採算、バッチリ取れそうだよねえ…」
キース 「ウインウインというヤツか…」
店も常連もお得なんだな、とキース君も。
通は待機ですか…。
2024/08/03 (Sat)
☆憧れる裏メニュー
暑さ真っ盛りなシーズンは、生徒会長宅で過ごすのが一番。
マツカ君の山の別荘とは違った魅力で、けれど話題は別荘。
シロエ 「美味しいんでしょうねえ、裏メニュー…」
ぶるぅ 「そだね、食材が最高なんだし、いいと思うの!」
おまけに食材、タダなんでしょ、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「引き取りに来て貰ってるのに、お金とかは…」
マツカ 「頂けませんよ、逆に手間賃を出したいほどで…」
でも、受け取って貰えないんです、とマツカ君が竦める肩。
マツカ 「夜遅くとか、朝早くに来て頂いてるのに…」
キース 「店にしてみれば、普段は無理な食材ゲットで…」
シロエ 「しかもタダとか、深夜だろうが来ますってば」
ジョミー「だよね、丑三つ時でもね!」
タダで高級食材かあ…、とジョミー君が顎に当てる手。
ジョミー「タダとなったら、料理も冒険出来るかも…」
マツカ 「そう聞いてますよ、定番も作るらしいですけど」
気まぐれが人気なんだそうです、とマツカ君の笑み。
マツカ 「ビストロなのにエスニックとか、そういうのも」
サム 「いいじゃねえかよ、んじゃ、小料理屋で…」
イタリアンとかも、ありそうだぜ、とサム君の言。
サム 「裏メニューだし、何をやっても許されるしよ」
マツカ 「やっているかもしれませんね」
ジョミー「いいなあ、そういうサプライズ…」
シロエ 「裏メニューとか、憧れちゃいますよね…」
ぶるぅの料理は、それ以上だと思いますけど、とシロエ君。
シロエ 「そうだ、シャングリラ号には無いんですか?」
ジョミー「あー! あの船、食堂あるもんね!」
キース 「それはそうだが、常連も何も…」
食べに行く面子は、ほぼ固定だぞ、とキース君の鋭い指摘。
キース 「クルーの交代はあると言っても、交代までは…」
シロエ 「食堂に通う顔ぶれ、同じですよね…」
ジョミー「うーん、全員、お馴染みさんかあ…」
それじゃ無理そう、と誰もがガッカリですけど。
当然ですしね?
2024/08/04 (Sun)
☆海の別荘では無理
猛暑日も定番な暑いシーズン、生徒会長宅に集う御一同様。
別天地だったマツカ君の山の別荘、そこの食材が話題な今。
サム 「裏メニューを食うには、山の別荘かよ…」
シロエ 「海の別荘でも、あるでしょうけどね…」
ジョミー「でもさ、あそこは余計なオマケがついてるし…」
裏メニューを食べに行けると思う、とジョミー君の問い。
ジョミー「山の別荘なら、ぼくたちだけがゲストだけど」
シロエ 「そうでした! あっちならワンチャン…」
あるかもしれないですけどね、とシロエ君も。
シロエ 「マツカ先輩にお願いすれば、裏メニューも…」
マツカ 「もちろん、お店に連絡出来ますよ」
サム 「だよなあ、食材、提供する方だしよ…」
マツカ 「ええ。ただし、別室でしょうけど」
常連さんに悪いですから、とマツカ君の苦笑い。
マツカ 「まかないを食べるみたいに、厨房かもです」
ジョミー「そういう食事も楽しそうだけど、海の方はさ…」
キース 「とんでもないのが、三人もついて来やがるし…」
のんびり出掛けていられないぞ、とキース君も深い溜息。
キース 「そうでなくても、それまでにだな…」
シロエ 「大迷惑なイベがありましたっけ…」
ジョミー「欠席基準が、パアになっちゃったしね…」
見張ってるのは分かってるから、もう無理だよ、と嘆き節。
ジョミー「裏メニューの話をしてた間が、花だったかも…」
??? 「ピンポーン!」
待ってました、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「今の季節は、裏メニューより、盂蘭盆会!」
キース 「あんたの口から、盂蘭盆会などと専門用語は…」
正直、聞きたくないんだが、とキース君の仏頂面。
キース 「それより、あんたの船に裏メニューは…」
シロエ 「そうだ、条件、同じですよね、シャングリラ!」
ジョミー「もしかしなくても、あったりする?」
Aブルー「あのねえ…」
誤魔化さないで欲しいんだけど、と膨れてますけど。
まあねえ…。
2024/08/05 (Mon)
☆棚経は出るしか
暑さが一番厳しい季節、涼しい生徒会長宅が一番ですけど。
マツカ君の山の別荘の思い出話から、裏メニューの話な今。
シロエ 「いえ、誤魔化したいのは否定しませんが…」
ジョミー「裏メニュー、ホントに気になるんだって!」
キース 「俺もだ、イエスかノーかで、かまわないから…」
有無を教えてくれないか、とキース君、ズイと。
キース 「棚経の件は、今更、逃げはしないしな」
Aブルー「…本当に…?」
イマイチ信用出来ないよね、とソルジャーの苦い顔付き。
Aブルー「なんと言っても前科一犯、その上にさ…」
シロエ 「他にも、何かありましたっけ?」
Aブルー「手形だってば、あわよくば、と思ってたよね?」
ぼくの手形とサインをゲットで、とソルジャー、ギロリと。
Aブルー「ハンコと署名で文書捏造、そうだろう?」
キース 「…すまん、この通りだ!」
あれは一時の気の迷いで…、とキース君の詫びが。
キース 「二度とやらんと約束する!」
Aブルー「どうなんだか…。まあ、その辺はいいけどね」
やらかした時は、ぶるぅの出番なだけ、とソルジャーの言。
Aブルー「オモチャとしては逸材だから、喜ぶよ」
一同 「「「げっ!」」」
アレか、と誰もが顔面蒼白。
Aブルー「だから、どうでもいいんだけどさ…」
キース 「カエル袋は勘弁してくれ!」
Aブルー「火だるまショーも、楽しかったねえ…」
キース 「もう忘れてくれ、頼むから!」
棚経は勤めさせて貰う、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「ぶるぅに引き渡すのだけは、やめて欲しいが!」
Aブルー「うーん…。棚経の前に、大ダメージは…」
多分、よろしくないヤツだよね、と頷くソルジャー。
Aブルー「他のみんなも、出席してくれるだろう?」
シロエ 「出ます、もう全力で、朝イチで来ます!」
スウェナ「出るわよ、一筆入れてもいいわ!」
Aブルー「いい返事だねえ…」
当日、忘れないように、と念押しですけど。
忘れませんよ…。
2024/08/06 (Tue)
☆棚経を忘れたら
暑さ厳しい8月と言えば、お盆で棚経がセットなシーズン。
ソルジャー登場で、今年も棚経に出ると約束させられた今。
Aブルー「マツカだったら、忘れるキャラじゃないけど…」
シロエ 「忘れませんって、本当に!」
スウェナ「詰みたくないもの、忘れないわよ!」
お盆が済んだら海の別荘だから、とスウェナちゃんの叫び。
スウェナ「ぶるぅも来るのよ、忘れた人は詰むじゃない!」
Aブルー「分かってるならいいんだよ、うん」
流石に女性に、カエル袋は無いだろうけど、と怖すぎる言。
Aブルー「でもねえ、起きたら、その髪の毛が…」
スウェナ「バッサリ切られていたりするわけ!?」
Aブルー「まさか、そこまで暴力的なのはやらないよ」
子供でも、あれで紳士でねえ…、とソルジャーの笑み。
Aブルー「男だったら、五分刈りとかはあるかもだけど」
一同 「「「うわー…」」」
マジか、と一同、揃って真っ青。
キース 「五分刈りでも、かなりキツイんだが!」
Aブルー「坊主頭を拒否ったらしいね、修行の時に」
キース 「髪が大事なのは、女性限定ではないんだぞ!」
Aブルー「現時点では、まだ犠牲者は出てないね」
シャングリラでは…、とソルジャー、腕組み。
Aブルー「髪の被害は、染めるヤツだよ」
一同 「「「染める?」」」
Aブルー「そう、ショッキングピンクとか!」
起きると染まっているんだよね、とニコニコと。
Aブルー「アレンジするのは、ハードル高いみたいで…」
シロエ 「パーマをかけるとか、そういうのですか!?」
Aブルー「ピンポーン!」
やりたいけどスキル不足らしいよ、と恐ろしい台詞。
Aブルー「つまり、棚経を忘れた場合は、要注意ってね!」
シロエ 「嫌すぎです! もう絶対に忘れませんよ!」
スウェナ「髪がピンクとか、最悪じゃないの!」
キース 「俺も誓うぞ、真面目にやると!」
Aブルー「オッケー、それじゃ…」
裏メニューの話だったっけ、と言ってますけど。
あると…?
2024/08/07 (Wed)
☆泊まりの時が怖い
暑さが一番厳しい8月、そこへ来るのがお盆と棚経な季節。
今年も出ないと詰むのは確実、恐ろしい末路になるわけで。
Aブルー「裏メニューもいいけど、まず盂蘭盆会だよ?」
一同 「「「はいっ!」」」
もう絶対に忘れません、と誰もが誓いを立てる棚経出席。
Aブルー「髪をピンクに染めたくなければ、頑張りたまえ」
シロエ 「その被害、普通は無いんですよね…?」
Aブルー「普通というのは?」
シロエ 「平常時ですよ、思い付きで染める悪戯とかは…」
無いんでしょうか、とシロエ君の念押しが。
シロエ 「其処の所を確認しないと、今後の別荘とかが…」
サム 「あー、不安だよなあ、クリスマスもよ…」
ジョミー「ぶるぅと一緒に泊まった時には、ヤバいとか…」
嫌すぎだしね、とジョミー君も。
ジョミー「たまたま今まで無事だっただけで、本当は…」
スウェナ「誰かの頭がピンク色になったかもとか…」
キース 「恐ろしすぎて、禿げそうなんだが!」
もしもそうなら、今後は寝ずの番だな、とキース君。
キース 「誰か一人は起きて警戒、そうするしか…」
スウェナ「男子はいいわよ、男子の部屋は!」
私は一人部屋なのよ、とスウェナちゃんの悲鳴。
スウェナ「誰が警備をしてくれるのよ!」
シロエ 「そうでした…。ぶるぅに頼むしかないのでは?」
サム 「だよなあ、ぶるぅは子供だしよ…」
ジョミー「ついでにサイオン、最強だしね…」
ぼくたちの部屋より安全かも、とジョミー君。
ジョミー「シールドを張って立入禁止で、ぶるぅは爆睡!」
シロエ 「それ、羨ましすぎるんですけど!」
Aブルー「あのねえ…。先に話を聞かないと…」
ぶるぅが実際、やるかどうか、とソルジャーの苦笑。
Aブルー「結論から言えば、よほどでないと…」
シロエ 「やらないんですか?」
Aブルー「頭に来た時限定だねえ、食堂とかで」
一同 「「「食堂?」」」
食堂と言えば裏メニュー、と顔を見合わせる御一同様。
さて…?
2024/08/08 (Thu)
☆裏メニューの有無
暑さが厳しい8月ですけど、生徒会長宅で過ごす御一同様。
マツカ君の山の別荘から、裏メニューの話だったわけで…。
シロエ 「ソレ、もしかして、裏メニューがですね…」
サム 「原因とかじゃねえんだろうな?」
ジョミー「あー…。ありそうだよねえ、ぶるぅだしさ…」
食堂のお馴染みさんとは思えないし、とジョミー君。
ジョミー「裏メニューを提供したのに気付いて、復讐で…」
キース 「厨房担当のクルーは全員、頭がピンク色とか…」
やりかねないぞ、とキース君も。
キース 「ヤツに裏メニューを提供するとかは…」
シロエ 「無いでしょうねえ、日頃の行いが最悪ですし」
サム 「盗み食いとか、食料強奪だしよ…」
ジョミー「ほらね、原因、ソレだってば!」
裏メニュー、きっとあるんだよ、とジョミー君の言。
ジョミー「こっちと違って、人数だって多いしさ」
シロエ 「ミュウの箱舟らしいですしね、かなりですよ」
サム 「俺たちの方だと、最低限しか乗っていねえし…」
キース 「もう全員が、お馴染みすぎる船だしな…」
事情が違うのも無理はない、と大きく頷くキース君。
キース 「人数が多いと、全員、食堂を利用でも…」
シロエ 「朝は来ないとか、入りびたる人とか、色々と…」
差が出来ますよ、とシロエ君が顎に当てる手。
シロエ 「ですが、ぶるぅは、毎日、顔を出してても…」
サム 「お馴染みさんとは呼びたくねえよな…」
Aブルー「まあねえ、迷惑がられてるよね」
裏メニューが貰える身分じゃないよ、とソルジャーの苦笑。
Aブルー「もっとも、裏メニューと言っていいほど…」
シロエ 「いいのは存在しないんですか?」
食堂には、とシロエ君の問い。
シロエ 「まかない程度で、常連さんに出すレベルでは…」
Aブルー「ないとも言えるし、違うとも言えるね」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「なにしろ、試作品だけに…」
当たり外れが大きいんだよ、と言ってますけど。
試作品…?
2024/08/09 (Fri)
☆嫌すぎる裏メニュー
暑さが一番厳しい8月、涼しい生徒会長宅に来ている面々。
マツカ君の山の別荘の思い出話から、裏メニューが話題に。
シロエ 「えっと…。試作品というのは、何なんです?」
Aブルー「そのまんまだけど?」
当たり外れが大きいと言ったよ、とソルジャーの返事。
Aブルー「なにしろ、船の中だけが世界の全てだし…」
キース 「新作の料理が求められるんだな?」
Aブルー「そう! 飽きが来ちゃうと困るしねえ…」
厨房では、忙しい合間に頑張ってるよ、という説明。
Aブルー「この食材をどう使うか、と皆で検討で…」
キース 「なるほど、食材も貴重だろうし…」
Aブルー「こっちみたいに豊富じゃなくて、量に限りが…」
あるものだから、とソルジャーらしく把握している模様。
Aブルー「試作品とか、そうそう作っていられないよね」
一同 「「「あー…」」」
外した時は、食材がパアになるわけだ、と誰もが納得。
ジョミー「食材が余った時くらいしか、作れないよね…」
Aブルー「ピンポーン! そして、居合わせた人にだけ…」
提供して味見して貰うんだよ、と解説が。
Aブルー「全員が食べるわけじゃないから、ある意味で…」
シロエ 「裏メニューのようなものですね…」
当たればですが、とシロエ君の苦笑い。
シロエ 「外した時には、人身御供か、お毒見役ですよ」
Aブルー「そうなんだよねえ…。でもって、実際…」
ハズレな時も多いってね、と恐ろしい台詞。
Aブルー「食材を無駄に出来ない以上は、ハズレでも…」
サム 「まさか、提供するのかよ!?」
Aブルー「厨房の係が、不味くて食べ切れなかった時は!」
一同 「「「うわー…」」」
それは嫌すぎ、と一同、ドン引き。
ジョミー「出す時、不味いって言わないとか…?」
Aブルー「言うわけないよね、逃げられるから!」
一同 「「「げっ!」」」
Aブルー「食べた方もさ…」
ポーカーフェイスで顔に出さない、とキッパリと。
犠牲者増加…?
2024/08/10 (Sat)
☆安全圏だそうです
暑さ厳しい8月ですけど、生徒会長宅なら涼しくて、快適。
いつもの面々、裏メニューの話に花を咲かせていましたが。
サム 「顔に出したら、後から来たヤツにバレるよな…」
シロエ 「ヤバい雰囲気が漂っていれば、入りませんしね」
食堂に、とシロエ君の相槌。
シロエ 「道連れを増やすためなら、沈黙ですよ」
キース 「まったくだ。俺でもポーカーフェイスだな」
ジョミー「ぼくもだよ! 美味しそうな顔でパクパクと…」
サム 「食うしかねえよな、不味くってもよ」
でねえと自分が報われねえぜ、とサム君、拳をグッと。
サム 「でもって、犠牲者、増えてくわけな?」
Aブルー「ピンポーン! そして、ぶるぅが来合わせて…」
引っ掛かるという仕組みでね、とソルジャーの苦笑。
Aブルー「なにしろ、当たりな時と皆の表情が…」
キース 「同じだという勘定だな?」
Aブルー「そう! だから、ぶるぅも思い込みでさ…」
美味しそうだ、と纏めて盗んでくわけ、と説明が。
Aブルー「盛り付けてない分も含めて、まるっと全部!」
一同 「「「うわー…」」」
ソレを一人で食べて自爆か、と誰もがガクブル。
シロエ 「ぶるぅの得意技って、一気食いですよね…?」
Aブルー「うん。部屋に戻ったら、鍋の中身まで…」
ガバッと口に放り込むね、と怖すぎるレポ。
Aブルー「試作品だけに、レアものだしねえ…」
キース 「取り返しにやって来る前に、と一気食いだな?」
Aブルー「食べてしまえば、オールオッケーだから…」
一気食いして、後の展開は分かるだろう、と広げる両手。
Aブルー「もう文字通りに、逆恨みだけど…」
シロエ 「厨房のクルーに仕返しですね…」
髪をピンクに染めるヤツとか…、とシロエ君の深い溜息。
シロエ 「厨房の人には、気の毒ですけど…」
ジョミー「ぼくたちの場合は、安全圏だね」
Aブルー「そうだよ、安心しただろう?」
だから棚経の方はよろしく、と注文が。
其処ですか…。
2024/08/11 (Sun)
☆ピンクの髪はヤバい
暑さが一番厳しい8月、生徒会長宅で過ごす面々ですけど。
山の別荘の思い出話から、裏メニューが話題になったのに。
シロエ 「どうして、此処で棚経なんです!」
Aブルー「忘れられたら、困るからだよ!」
元々、そのために来たんだしね、とソルジャー、目がマジ。
Aブルー「裏メニューより、盂蘭盆会だと言った筈だよ!」
キース 「…そうだった…。あんたの口から専門用語で…」
Aブルー「文句を言ったのも、思い出した?」
キース 「マッハでな!」
だから、ぶるぅは勘弁してくれ、とキース君の悪い顔色。
キース 「ただでも今の季節は多忙で、髪がピンクは…」
Aブルー「嫌すぎるって?」
キース 「親父も毎朝、早起きなだけに、即バレで…」
怒鳴られるのはガチなんだ、とキース君、肩をブルッと。
キース 「ついでに、その場で丸坊主だぞ!」
一同 「「「げっ!」」」
キース 「親父が自らバリカンで来るし、誤魔化せん!」
サイオニック・ドリームは無理なんだ、と半ば悲鳴で。
キース 「剃られたら、後が無いんだぞ!」
シロエ 「ですね、カツラを被るしか…」
キース 「夏休みだけに、学校が始まる前に被れば…」
学校のヤツらにはバレないんだが…、と抱える頭。
キース 「お前たちには、バレるだろうし…」
サム 「ぶっちゃけ、カツラは高いんでねえの?」
キース 「買えるような金は、持ってない!」
しかし親父は、あると信じているからな、とブツブツブツ。
キース 「修行道場から戻った直後は、カツラだと…」
一同 「「「あー…」」」
キース 「言い訳したのに、事実を言えるか?」
余計に怒らせるだけだ、と深い溜息。
キース 「カツラは無理だし、ピンクの頭は避けるしか…」
Aブルー「オッケー、棚経は来てくれるんだね!」
キース 「俺は詰みたくないからな!」
Aブルー「ありがとう! 他のみんなも、頼んだよ!」
それじゃ当日、と空間移動で消えましたけど。
棚経決定…。
2024/08/12 (Mon)
☆丸坊主は避けたい
暑さ厳しい8月ですけど、生徒会長宅で過ごしている面々。
其処へ来たのがソルジャーでして、棚経を念押しされた件。
シロエ 「やっぱり、今年も棚経ですか…」
ジョミー「欠席基準で逃げられるかも、って話もさ…」
サム 「先月、一瞬、あったんだよなあ…」
俺たちは除外だったけどよ、とサム君、遠い目。
サム 「棚経だけは、俺とジョミーは逃げられねえし…」
ジョミー「アドス和尚が怖いしね…」
キース 「ある意味、ぶるぅより怖いんだが?」
シロエ 「そうでした! ぶるぅなら、髪がピンクでも…」
アドス和尚だと、プラス丸ハゲ、とシロエ君。
シロエ 「逆らえませんね、絶対に…」
キース 「逆らっていた頃が、夢のようだな」
まさに若気の至りだった、とキース君の深い溜息。
キース 「もしもブルーに出会わなかったら、今頃は…」
ジョミー「どうなってたわけ?」
キース 「強制的に坊主の大学送りで、坊主コースだ」
でないと学費も生活費もゼロ、と副住職。
キース 「今、冷静に考えてみると、それ以外に無いぞ」
一同 「「「あー…」」」
援助を打ち切られるヤツか、と誰もが納得。
シロエ 「高校を出たら、可能でしたね…」
キース 「特別生で在学中でも、無駄だったろうな…」
スウェナ「扶養義務って、18歳までで終了だものね…」
キース 「あの頃は、思いもしなかったがな…」
今の人生で、まだマシだった、とキース君、合掌。
キース 「妙な棚経を押し付けられても、あの親父より…」
サム 「マシだってか?」
キース 「ぶるぅより怖い親父なんだぞ?」
一同 「「「うーん…」」」
それは確かに、と誰もが頷くしかないわけで。
キース 「ラスボスよりはマシだと思って、棚経はだな…」
シロエ 「出ます、出させて頂きます!」
スウェナ「キースに仕返しは困るものねえ…」
キース 「ぶるぅが来たら、丸坊主だしな!」
よろしく頼む、とキース君、必死の形相。
棚経、出るしか…。
2024/08/13 (Tue)
☆朝からハードそう
やって来ました、棚経の日。生徒会長宅に、朝イチで集合。
とはいえ僧籍な面子は不在で、来たのは残りの3人だけで。
シロエ 「おはようございます…。朝から暑いですよね…」
マツカ 「夜も気温が下がりませんしね…」
スウェナ「家はよくても、外はエアコン無いものねえ…」
夜の間に冷えなかったら詰みだわよ、とスウェナちゃん。
スウェナ「其処へ朝から快晴なんだし、暑くなるしか…」
マツカ 「ぼくたちは、まだいいんですけど…」
シロエ 「キース先輩たち、大変ですね…」
とうに出発してるんでしょう、とシロエ君が眺める窓の外。
シロエ 「一番早い家だと、朝の6時と聞いていますし…」
マツカ 「もう何軒も回った後だと思いますよ」
スウェナ「そうねえ、一カ所あたりの滞在時間は数分で…」
しかも休憩無しなのよね、とスウェナちゃんの相槌が。
スウェナ「檀家さんとしては、冷たいお茶とかを…」
マツカ 「お出ししたいと思うでしょうけど、状況が…」
シロエ 「許しませんしね、次を急ぐしか無いですから」
休憩したら自分の首を絞めるだけです、とシロエ君も。
シロエ 「次のお宅まで全力疾走、そうなりますよ」
マツカ 「しかも自転車ですからね…」
スウェナ「電動アシストでさえ、ないんでしょう?」
そんな話は聞いてないし、とスウェナちゃん、深い溜息。
スウェナ「梅雨の月参りの苦労話からして、無さそうよ?」
シロエ 「言えてますよね、電動アシストをゲットなら…」
マツカ 「今年は少し楽になったが、と言う筈ですよ」
スクーターを希望で、夢は軽自動車にしても、とマツカ君。
マツカ 「電動アシストなら、負担は減りますし…」
シロエ 「持ってないのはガチですね…」
気の毒すぎます、とシロエ君、同情モード。
シロエ 「キース先輩は、普段から…」
マツカ 「自転車走行、やってますけど…」
スウェナ「他の二人は素人だものね…」
バス通学な上に、今日は法衣よ、という指摘。
悪条件…。
2024/08/14 (Wed)
☆サボリな自主練習
棚経の日が来ましたけれども、朝から容赦なく暑すぎる日。
暦の上では残暑とはいえ、暑さMAXになる時期でして…。
シロエ 「そうでした! 法衣でしたっけ…」
マツカ 「見た目は、涼しそうなんですけどね…」
なにしろ生地が透けてますから、とマツカ君。
マツカ 「けれど、見た目の問題だけで、実際は…」
シロエ 「涼しくなんかは、ないそうですしね…」
スウェナ「下にキッチリ着込むものねえ…」
風通しなんか最悪だわよ、とスウェナちゃんも。
スウェナ「ただでも自転車、慣れてないのに…」
シロエ 「最初の頃には、自転車走行の練習とかも…」
マツカ 「やってましたね、でも、最近は…」
まるで話を聞きませんし、とマツカ君が傾げる首。
マツカ 「暑すぎるから、とサボリでしょうか?」
スウェナ「そうなんじゃないの、棚経はサボれないけど…」
シロエ 「自転車走行の練習なんかは、自主練ですしね…」
アドス和尚も放置ですよ、とシロエ君の苦笑。
シロエ 「いくらラスボス級と言っても、この時期は…」
マツカ 「お盆の準備で多忙ですから、練習なんか…」
していなくても気にしませんね、とマツカ君もキッパリと。
マツカ 「自主練習をしない以上は、上達しませんし…」
シロエ 「普段もバス通学な人たちですしね…」
スウェナ「悪条件が二重、三重、そんな感じね…」
自業自得な分もあるけど、とスウェナちゃん、フウと溜息。
スウェナ「練習だけでも、やっておいたらマシなのに…」
シロエ 「でもソレ、此処じゃ無理ですよ?」
マツカ 「法衣で自転車の練習となると、境内でしょう」
照り返しも半端ありませんよ、とマツカ君が見る外の太陽。
マツカ 「苔とかが生えている場所で練習、出来ますか?」
スウェナ「ラスボスが激怒するでしょ、間違いなく」
シロエ 「苔が傷んでしまいますしね…」
マツカ 「そうなると、石の部分でしか…」
練習出来ない仕様ですよ、と言ってますけど。
正しいですね…?
2024/08/15 (Thu)
さて、8月。夏真っ盛りで、暑さも太陽の光も強烈な季節。
生徒会長宅で過ごす面々、エアコンの効いた部屋で大満足。
シロエ 「此処ってホントに最高ですよね、涼しくて」
サム 「飯は美味いし、菓子もあるしよ…」
ジョミー「マツカの山の別荘とは、違った魅力満載だよね」
スウェナ「あっちは、完璧に別天地だものねえ…」
日常から離れすぎてて後遺症が…、とスウェナちゃん。
スウェナ「ホテル以上よ、頼む前から、お茶のおかわりよ」
シロエ 「食事の時も、何人もついてくれましたしね…」
キース 「もう少し、お持ちしましょうか、だしな…」
ジョミー「そう、ソレ! メインディッシュが食べ放題!」
オードブルもスープも、おかわり自由、とジョミー君も。
ジョミー「レストランとかじゃ、ああはいかないし…」
ブルー 「普通は無理だね、頼めば多少は出来るけど…」
ぶるぅ 「お店を貸し切らないと無理かな、食べ放題は…」
でないと他のお客さん用の食材が、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「マツカの別荘、他にお客さん、いないしね!」
キース 「確かに、貸し切り状態だな…」
シロエ 「ゲスト多数でも、出来そうですけど…」
マツカ先輩の別荘ですし、とシロエ君の視線がマツカ君に。
シロエ 「マツカ先輩、どうなんです?」
マツカ 「ゲストに合わせて仕入れますから、出来ますよ」
サム 「マジかよ、どれも食べ放題とか…」
食材、余ったらどうするんだよ、とサム君の問い。
サム 「次の日の朝飯に回すとか?」
シロエ 「あー、その線はあるかもですね!」
ジョミー「お刺身とかでも、料理しちゃえば使えるし…」
でも、そういうのが出てたっけ、とジョミー君が傾げる首。
ジョミー「前の晩のと同じ食材、覚えがないよ?」
キース 「俺もだ、昼飯以降にズレるのか?」
マツカ 「いえ、余った分なら、その日の内に…」
サム 「捨てるのかよ!?」
もったいねえぜ、とサム君、仰天ですけど。
捨てると…?
2024/08/01 (Thu)
☆余ったら有効活用
暑さ厳しい盛りですけど、生徒会長宅で涼しく過ごす面々。
マツカ君の山の別荘の話が出まして、食べ放題だった料理。
シロエ 「捨てちゃうんですか、マツカ先輩?」
ジョミー「食材、最高級なのに…?」
ホントにマジでもったいないよ、とジョミー君も。
ジョミー「豚の餌用とかで、その日の内に回収なわけ?」
マツカ 「まさか、そんなことはしませんよ」
それこそ罰が当たりそうです、とマツカ君が竦める肩。
マツカ 「余った分なら、有効に活用して頂いています」
サム 「あー、分かった! まかない用な!」
ジョミー「そっか、使用人さんたちの食事に回るんだ?」
キース 「なるほど、その日の間に冷凍だとか、色々と…」
保存して使うという勘定だな、とキース君。
キース 「次の日、食べ切れそうな分は朝飯用に…」
シロエ 「料理しておけば、朝が早い人にピッタリですよ」
ジョミー「早い人だと、暗い内から起きるんだろうし…」
サム 「うんうん、修行中の坊主並みかもな!」
朝の3時半とかに起床だしよ、とサム君が挙げるキツイ例。
サム 「でもって、寺中、掃除してるって聞くぜ」
シロエ 「別荘の掃除も、その勢いかもしれませんねえ…」
マツカ 「早番の人は、そういう仕事もありますけれど…」
でも、まかない用じゃありませんよ、とマツカ君。
マツカ 「余った場合は、連絡先があるんです」
一同 「「「連絡先?」」」
マツカ 「ええ。食材によって、連絡先も変わるんですよ」
有効活用できる所は色々ですし…、と穏やかな笑み。
マツカ 「ビストロだとか、小料理屋とかのお店ですしね」
一同 「「「小料理屋…?」」」
それにビストロ、と誰もがポカーン。
ジョミー「それって、お店で出すってこと?」
マツカ 「そうですよ。裏メニューになると聞いています」
一同 「「「裏メニュー?」」」
マツカ 「常連のお客様だけに…」
提供しているそうですよ、との説明ですけど。
裏メニュー…。
2024/08/02 (Fri)
☆通なら待機で
暑さが厳しい季節ですけど、生徒会長宅で過ごす御一同様。
エアコンが効いた部屋で満足、マツカ君の山の別荘の話に。
ジョミー「裏メニューって、どんな感じになるわけ?」
マツカ 「ぼくも直接、食べたわけではないんですけど…」
とても評判がいいみたいです、とマツカ君。
マツカ 「常連のお客様の中には、それが目当てで…」
サム 「通ってる人がいるってか?」
マツカ 「そう聞きましたね、裏メニューですから…」
お馴染みさんにしか出て来ませんし、とマツカ君の苦笑い。
マツカ 「ついでに言ったら、出る日もミステリーですし」
ジョミー「あー! 予告は絶対、出来ないもんね…」
シロエ 「別荘に車が行くのを見たって、余るかどうか…」
食事が済むまで分かりませんよね、と大きく頷くシロエ君。
シロエ 「お店の人には、余るかも、っていう連絡も…」
キース 「行くかもしれんが、客は知りようがないからな」
マツカ 「ええ。ですから、通のお馴染みさんだと…」
サム 「コッソリ連絡、頼むのかよ?」
明日は提供出来そうだとか…、とサム君の問い。
サム 「通い詰めてりゃ、そのくらいはよ…」
ジョミー「多分、教えてくれそうだよね」
マツカ 「そう思いますが、通は待機だそうですよ」
一同 「「「待機?」」」
なんだソレは、と誰もがキョトン。
シロエ 「待機って、何を待つんです?」
マツカ 「連絡が来るかどうかを、お店で遅い時間まで…」
キース 「粘って待っているわけか?」
マツカ 「シーズンになると、そのようです」
ゲストが来そうな季節ですね、とマツカ君、クスクスと。
マツカ 「閉店時間まで粘りますから、注文の量も…」
サム 「増えるってわけな、いいじゃねえかよ!」
シロエ 「裏メニューを安く提供したって、いけますね…」
ジョミー「採算、バッチリ取れそうだよねえ…」
キース 「ウインウインというヤツか…」
店も常連もお得なんだな、とキース君も。
通は待機ですか…。
2024/08/03 (Sat)
☆憧れる裏メニュー
暑さ真っ盛りなシーズンは、生徒会長宅で過ごすのが一番。
マツカ君の山の別荘とは違った魅力で、けれど話題は別荘。
シロエ 「美味しいんでしょうねえ、裏メニュー…」
ぶるぅ 「そだね、食材が最高なんだし、いいと思うの!」
おまけに食材、タダなんでしょ、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「引き取りに来て貰ってるのに、お金とかは…」
マツカ 「頂けませんよ、逆に手間賃を出したいほどで…」
でも、受け取って貰えないんです、とマツカ君が竦める肩。
マツカ 「夜遅くとか、朝早くに来て頂いてるのに…」
キース 「店にしてみれば、普段は無理な食材ゲットで…」
シロエ 「しかもタダとか、深夜だろうが来ますってば」
ジョミー「だよね、丑三つ時でもね!」
タダで高級食材かあ…、とジョミー君が顎に当てる手。
ジョミー「タダとなったら、料理も冒険出来るかも…」
マツカ 「そう聞いてますよ、定番も作るらしいですけど」
気まぐれが人気なんだそうです、とマツカ君の笑み。
マツカ 「ビストロなのにエスニックとか、そういうのも」
サム 「いいじゃねえかよ、んじゃ、小料理屋で…」
イタリアンとかも、ありそうだぜ、とサム君の言。
サム 「裏メニューだし、何をやっても許されるしよ」
マツカ 「やっているかもしれませんね」
ジョミー「いいなあ、そういうサプライズ…」
シロエ 「裏メニューとか、憧れちゃいますよね…」
ぶるぅの料理は、それ以上だと思いますけど、とシロエ君。
シロエ 「そうだ、シャングリラ号には無いんですか?」
ジョミー「あー! あの船、食堂あるもんね!」
キース 「それはそうだが、常連も何も…」
食べに行く面子は、ほぼ固定だぞ、とキース君の鋭い指摘。
キース 「クルーの交代はあると言っても、交代までは…」
シロエ 「食堂に通う顔ぶれ、同じですよね…」
ジョミー「うーん、全員、お馴染みさんかあ…」
それじゃ無理そう、と誰もがガッカリですけど。
当然ですしね?
2024/08/04 (Sun)
☆海の別荘では無理
猛暑日も定番な暑いシーズン、生徒会長宅に集う御一同様。
別天地だったマツカ君の山の別荘、そこの食材が話題な今。
サム 「裏メニューを食うには、山の別荘かよ…」
シロエ 「海の別荘でも、あるでしょうけどね…」
ジョミー「でもさ、あそこは余計なオマケがついてるし…」
裏メニューを食べに行けると思う、とジョミー君の問い。
ジョミー「山の別荘なら、ぼくたちだけがゲストだけど」
シロエ 「そうでした! あっちならワンチャン…」
あるかもしれないですけどね、とシロエ君も。
シロエ 「マツカ先輩にお願いすれば、裏メニューも…」
マツカ 「もちろん、お店に連絡出来ますよ」
サム 「だよなあ、食材、提供する方だしよ…」
マツカ 「ええ。ただし、別室でしょうけど」
常連さんに悪いですから、とマツカ君の苦笑い。
マツカ 「まかないを食べるみたいに、厨房かもです」
ジョミー「そういう食事も楽しそうだけど、海の方はさ…」
キース 「とんでもないのが、三人もついて来やがるし…」
のんびり出掛けていられないぞ、とキース君も深い溜息。
キース 「そうでなくても、それまでにだな…」
シロエ 「大迷惑なイベがありましたっけ…」
ジョミー「欠席基準が、パアになっちゃったしね…」
見張ってるのは分かってるから、もう無理だよ、と嘆き節。
ジョミー「裏メニューの話をしてた間が、花だったかも…」
??? 「ピンポーン!」
待ってました、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「今の季節は、裏メニューより、盂蘭盆会!」
キース 「あんたの口から、盂蘭盆会などと専門用語は…」
正直、聞きたくないんだが、とキース君の仏頂面。
キース 「それより、あんたの船に裏メニューは…」
シロエ 「そうだ、条件、同じですよね、シャングリラ!」
ジョミー「もしかしなくても、あったりする?」
Aブルー「あのねえ…」
誤魔化さないで欲しいんだけど、と膨れてますけど。
まあねえ…。
2024/08/05 (Mon)
☆棚経は出るしか
暑さが一番厳しい季節、涼しい生徒会長宅が一番ですけど。
マツカ君の山の別荘の思い出話から、裏メニューの話な今。
シロエ 「いえ、誤魔化したいのは否定しませんが…」
ジョミー「裏メニュー、ホントに気になるんだって!」
キース 「俺もだ、イエスかノーかで、かまわないから…」
有無を教えてくれないか、とキース君、ズイと。
キース 「棚経の件は、今更、逃げはしないしな」
Aブルー「…本当に…?」
イマイチ信用出来ないよね、とソルジャーの苦い顔付き。
Aブルー「なんと言っても前科一犯、その上にさ…」
シロエ 「他にも、何かありましたっけ?」
Aブルー「手形だってば、あわよくば、と思ってたよね?」
ぼくの手形とサインをゲットで、とソルジャー、ギロリと。
Aブルー「ハンコと署名で文書捏造、そうだろう?」
キース 「…すまん、この通りだ!」
あれは一時の気の迷いで…、とキース君の詫びが。
キース 「二度とやらんと約束する!」
Aブルー「どうなんだか…。まあ、その辺はいいけどね」
やらかした時は、ぶるぅの出番なだけ、とソルジャーの言。
Aブルー「オモチャとしては逸材だから、喜ぶよ」
一同 「「「げっ!」」」
アレか、と誰もが顔面蒼白。
Aブルー「だから、どうでもいいんだけどさ…」
キース 「カエル袋は勘弁してくれ!」
Aブルー「火だるまショーも、楽しかったねえ…」
キース 「もう忘れてくれ、頼むから!」
棚経は勤めさせて貰う、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「ぶるぅに引き渡すのだけは、やめて欲しいが!」
Aブルー「うーん…。棚経の前に、大ダメージは…」
多分、よろしくないヤツだよね、と頷くソルジャー。
Aブルー「他のみんなも、出席してくれるだろう?」
シロエ 「出ます、もう全力で、朝イチで来ます!」
スウェナ「出るわよ、一筆入れてもいいわ!」
Aブルー「いい返事だねえ…」
当日、忘れないように、と念押しですけど。
忘れませんよ…。
2024/08/06 (Tue)
☆棚経を忘れたら
暑さ厳しい8月と言えば、お盆で棚経がセットなシーズン。
ソルジャー登場で、今年も棚経に出ると約束させられた今。
Aブルー「マツカだったら、忘れるキャラじゃないけど…」
シロエ 「忘れませんって、本当に!」
スウェナ「詰みたくないもの、忘れないわよ!」
お盆が済んだら海の別荘だから、とスウェナちゃんの叫び。
スウェナ「ぶるぅも来るのよ、忘れた人は詰むじゃない!」
Aブルー「分かってるならいいんだよ、うん」
流石に女性に、カエル袋は無いだろうけど、と怖すぎる言。
Aブルー「でもねえ、起きたら、その髪の毛が…」
スウェナ「バッサリ切られていたりするわけ!?」
Aブルー「まさか、そこまで暴力的なのはやらないよ」
子供でも、あれで紳士でねえ…、とソルジャーの笑み。
Aブルー「男だったら、五分刈りとかはあるかもだけど」
一同 「「「うわー…」」」
マジか、と一同、揃って真っ青。
キース 「五分刈りでも、かなりキツイんだが!」
Aブルー「坊主頭を拒否ったらしいね、修行の時に」
キース 「髪が大事なのは、女性限定ではないんだぞ!」
Aブルー「現時点では、まだ犠牲者は出てないね」
シャングリラでは…、とソルジャー、腕組み。
Aブルー「髪の被害は、染めるヤツだよ」
一同 「「「染める?」」」
Aブルー「そう、ショッキングピンクとか!」
起きると染まっているんだよね、とニコニコと。
Aブルー「アレンジするのは、ハードル高いみたいで…」
シロエ 「パーマをかけるとか、そういうのですか!?」
Aブルー「ピンポーン!」
やりたいけどスキル不足らしいよ、と恐ろしい台詞。
Aブルー「つまり、棚経を忘れた場合は、要注意ってね!」
シロエ 「嫌すぎです! もう絶対に忘れませんよ!」
スウェナ「髪がピンクとか、最悪じゃないの!」
キース 「俺も誓うぞ、真面目にやると!」
Aブルー「オッケー、それじゃ…」
裏メニューの話だったっけ、と言ってますけど。
あると…?
2024/08/07 (Wed)
☆泊まりの時が怖い
暑さが一番厳しい8月、そこへ来るのがお盆と棚経な季節。
今年も出ないと詰むのは確実、恐ろしい末路になるわけで。
Aブルー「裏メニューもいいけど、まず盂蘭盆会だよ?」
一同 「「「はいっ!」」」
もう絶対に忘れません、と誰もが誓いを立てる棚経出席。
Aブルー「髪をピンクに染めたくなければ、頑張りたまえ」
シロエ 「その被害、普通は無いんですよね…?」
Aブルー「普通というのは?」
シロエ 「平常時ですよ、思い付きで染める悪戯とかは…」
無いんでしょうか、とシロエ君の念押しが。
シロエ 「其処の所を確認しないと、今後の別荘とかが…」
サム 「あー、不安だよなあ、クリスマスもよ…」
ジョミー「ぶるぅと一緒に泊まった時には、ヤバいとか…」
嫌すぎだしね、とジョミー君も。
ジョミー「たまたま今まで無事だっただけで、本当は…」
スウェナ「誰かの頭がピンク色になったかもとか…」
キース 「恐ろしすぎて、禿げそうなんだが!」
もしもそうなら、今後は寝ずの番だな、とキース君。
キース 「誰か一人は起きて警戒、そうするしか…」
スウェナ「男子はいいわよ、男子の部屋は!」
私は一人部屋なのよ、とスウェナちゃんの悲鳴。
スウェナ「誰が警備をしてくれるのよ!」
シロエ 「そうでした…。ぶるぅに頼むしかないのでは?」
サム 「だよなあ、ぶるぅは子供だしよ…」
ジョミー「ついでにサイオン、最強だしね…」
ぼくたちの部屋より安全かも、とジョミー君。
ジョミー「シールドを張って立入禁止で、ぶるぅは爆睡!」
シロエ 「それ、羨ましすぎるんですけど!」
Aブルー「あのねえ…。先に話を聞かないと…」
ぶるぅが実際、やるかどうか、とソルジャーの苦笑。
Aブルー「結論から言えば、よほどでないと…」
シロエ 「やらないんですか?」
Aブルー「頭に来た時限定だねえ、食堂とかで」
一同 「「「食堂?」」」
食堂と言えば裏メニュー、と顔を見合わせる御一同様。
さて…?
2024/08/08 (Thu)
☆裏メニューの有無
暑さが厳しい8月ですけど、生徒会長宅で過ごす御一同様。
マツカ君の山の別荘から、裏メニューの話だったわけで…。
シロエ 「ソレ、もしかして、裏メニューがですね…」
サム 「原因とかじゃねえんだろうな?」
ジョミー「あー…。ありそうだよねえ、ぶるぅだしさ…」
食堂のお馴染みさんとは思えないし、とジョミー君。
ジョミー「裏メニューを提供したのに気付いて、復讐で…」
キース 「厨房担当のクルーは全員、頭がピンク色とか…」
やりかねないぞ、とキース君も。
キース 「ヤツに裏メニューを提供するとかは…」
シロエ 「無いでしょうねえ、日頃の行いが最悪ですし」
サム 「盗み食いとか、食料強奪だしよ…」
ジョミー「ほらね、原因、ソレだってば!」
裏メニュー、きっとあるんだよ、とジョミー君の言。
ジョミー「こっちと違って、人数だって多いしさ」
シロエ 「ミュウの箱舟らしいですしね、かなりですよ」
サム 「俺たちの方だと、最低限しか乗っていねえし…」
キース 「もう全員が、お馴染みすぎる船だしな…」
事情が違うのも無理はない、と大きく頷くキース君。
キース 「人数が多いと、全員、食堂を利用でも…」
シロエ 「朝は来ないとか、入りびたる人とか、色々と…」
差が出来ますよ、とシロエ君が顎に当てる手。
シロエ 「ですが、ぶるぅは、毎日、顔を出してても…」
サム 「お馴染みさんとは呼びたくねえよな…」
Aブルー「まあねえ、迷惑がられてるよね」
裏メニューが貰える身分じゃないよ、とソルジャーの苦笑。
Aブルー「もっとも、裏メニューと言っていいほど…」
シロエ 「いいのは存在しないんですか?」
食堂には、とシロエ君の問い。
シロエ 「まかない程度で、常連さんに出すレベルでは…」
Aブルー「ないとも言えるし、違うとも言えるね」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「なにしろ、試作品だけに…」
当たり外れが大きいんだよ、と言ってますけど。
試作品…?
2024/08/09 (Fri)
☆嫌すぎる裏メニュー
暑さが一番厳しい8月、涼しい生徒会長宅に来ている面々。
マツカ君の山の別荘の思い出話から、裏メニューが話題に。
シロエ 「えっと…。試作品というのは、何なんです?」
Aブルー「そのまんまだけど?」
当たり外れが大きいと言ったよ、とソルジャーの返事。
Aブルー「なにしろ、船の中だけが世界の全てだし…」
キース 「新作の料理が求められるんだな?」
Aブルー「そう! 飽きが来ちゃうと困るしねえ…」
厨房では、忙しい合間に頑張ってるよ、という説明。
Aブルー「この食材をどう使うか、と皆で検討で…」
キース 「なるほど、食材も貴重だろうし…」
Aブルー「こっちみたいに豊富じゃなくて、量に限りが…」
あるものだから、とソルジャーらしく把握している模様。
Aブルー「試作品とか、そうそう作っていられないよね」
一同 「「「あー…」」」
外した時は、食材がパアになるわけだ、と誰もが納得。
ジョミー「食材が余った時くらいしか、作れないよね…」
Aブルー「ピンポーン! そして、居合わせた人にだけ…」
提供して味見して貰うんだよ、と解説が。
Aブルー「全員が食べるわけじゃないから、ある意味で…」
シロエ 「裏メニューのようなものですね…」
当たればですが、とシロエ君の苦笑い。
シロエ 「外した時には、人身御供か、お毒見役ですよ」
Aブルー「そうなんだよねえ…。でもって、実際…」
ハズレな時も多いってね、と恐ろしい台詞。
Aブルー「食材を無駄に出来ない以上は、ハズレでも…」
サム 「まさか、提供するのかよ!?」
Aブルー「厨房の係が、不味くて食べ切れなかった時は!」
一同 「「「うわー…」」」
それは嫌すぎ、と一同、ドン引き。
ジョミー「出す時、不味いって言わないとか…?」
Aブルー「言うわけないよね、逃げられるから!」
一同 「「「げっ!」」」
Aブルー「食べた方もさ…」
ポーカーフェイスで顔に出さない、とキッパリと。
犠牲者増加…?
2024/08/10 (Sat)
☆安全圏だそうです
暑さ厳しい8月ですけど、生徒会長宅なら涼しくて、快適。
いつもの面々、裏メニューの話に花を咲かせていましたが。
サム 「顔に出したら、後から来たヤツにバレるよな…」
シロエ 「ヤバい雰囲気が漂っていれば、入りませんしね」
食堂に、とシロエ君の相槌。
シロエ 「道連れを増やすためなら、沈黙ですよ」
キース 「まったくだ。俺でもポーカーフェイスだな」
ジョミー「ぼくもだよ! 美味しそうな顔でパクパクと…」
サム 「食うしかねえよな、不味くってもよ」
でねえと自分が報われねえぜ、とサム君、拳をグッと。
サム 「でもって、犠牲者、増えてくわけな?」
Aブルー「ピンポーン! そして、ぶるぅが来合わせて…」
引っ掛かるという仕組みでね、とソルジャーの苦笑。
Aブルー「なにしろ、当たりな時と皆の表情が…」
キース 「同じだという勘定だな?」
Aブルー「そう! だから、ぶるぅも思い込みでさ…」
美味しそうだ、と纏めて盗んでくわけ、と説明が。
Aブルー「盛り付けてない分も含めて、まるっと全部!」
一同 「「「うわー…」」」
ソレを一人で食べて自爆か、と誰もがガクブル。
シロエ 「ぶるぅの得意技って、一気食いですよね…?」
Aブルー「うん。部屋に戻ったら、鍋の中身まで…」
ガバッと口に放り込むね、と怖すぎるレポ。
Aブルー「試作品だけに、レアものだしねえ…」
キース 「取り返しにやって来る前に、と一気食いだな?」
Aブルー「食べてしまえば、オールオッケーだから…」
一気食いして、後の展開は分かるだろう、と広げる両手。
Aブルー「もう文字通りに、逆恨みだけど…」
シロエ 「厨房のクルーに仕返しですね…」
髪をピンクに染めるヤツとか…、とシロエ君の深い溜息。
シロエ 「厨房の人には、気の毒ですけど…」
ジョミー「ぼくたちの場合は、安全圏だね」
Aブルー「そうだよ、安心しただろう?」
だから棚経の方はよろしく、と注文が。
其処ですか…。
2024/08/11 (Sun)
☆ピンクの髪はヤバい
暑さが一番厳しい8月、生徒会長宅で過ごす面々ですけど。
山の別荘の思い出話から、裏メニューが話題になったのに。
シロエ 「どうして、此処で棚経なんです!」
Aブルー「忘れられたら、困るからだよ!」
元々、そのために来たんだしね、とソルジャー、目がマジ。
Aブルー「裏メニューより、盂蘭盆会だと言った筈だよ!」
キース 「…そうだった…。あんたの口から専門用語で…」
Aブルー「文句を言ったのも、思い出した?」
キース 「マッハでな!」
だから、ぶるぅは勘弁してくれ、とキース君の悪い顔色。
キース 「ただでも今の季節は多忙で、髪がピンクは…」
Aブルー「嫌すぎるって?」
キース 「親父も毎朝、早起きなだけに、即バレで…」
怒鳴られるのはガチなんだ、とキース君、肩をブルッと。
キース 「ついでに、その場で丸坊主だぞ!」
一同 「「「げっ!」」」
キース 「親父が自らバリカンで来るし、誤魔化せん!」
サイオニック・ドリームは無理なんだ、と半ば悲鳴で。
キース 「剃られたら、後が無いんだぞ!」
シロエ 「ですね、カツラを被るしか…」
キース 「夏休みだけに、学校が始まる前に被れば…」
学校のヤツらにはバレないんだが…、と抱える頭。
キース 「お前たちには、バレるだろうし…」
サム 「ぶっちゃけ、カツラは高いんでねえの?」
キース 「買えるような金は、持ってない!」
しかし親父は、あると信じているからな、とブツブツブツ。
キース 「修行道場から戻った直後は、カツラだと…」
一同 「「「あー…」」」
キース 「言い訳したのに、事実を言えるか?」
余計に怒らせるだけだ、と深い溜息。
キース 「カツラは無理だし、ピンクの頭は避けるしか…」
Aブルー「オッケー、棚経は来てくれるんだね!」
キース 「俺は詰みたくないからな!」
Aブルー「ありがとう! 他のみんなも、頼んだよ!」
それじゃ当日、と空間移動で消えましたけど。
棚経決定…。
2024/08/12 (Mon)
☆丸坊主は避けたい
暑さ厳しい8月ですけど、生徒会長宅で過ごしている面々。
其処へ来たのがソルジャーでして、棚経を念押しされた件。
シロエ 「やっぱり、今年も棚経ですか…」
ジョミー「欠席基準で逃げられるかも、って話もさ…」
サム 「先月、一瞬、あったんだよなあ…」
俺たちは除外だったけどよ、とサム君、遠い目。
サム 「棚経だけは、俺とジョミーは逃げられねえし…」
ジョミー「アドス和尚が怖いしね…」
キース 「ある意味、ぶるぅより怖いんだが?」
シロエ 「そうでした! ぶるぅなら、髪がピンクでも…」
アドス和尚だと、プラス丸ハゲ、とシロエ君。
シロエ 「逆らえませんね、絶対に…」
キース 「逆らっていた頃が、夢のようだな」
まさに若気の至りだった、とキース君の深い溜息。
キース 「もしもブルーに出会わなかったら、今頃は…」
ジョミー「どうなってたわけ?」
キース 「強制的に坊主の大学送りで、坊主コースだ」
でないと学費も生活費もゼロ、と副住職。
キース 「今、冷静に考えてみると、それ以外に無いぞ」
一同 「「「あー…」」」
援助を打ち切られるヤツか、と誰もが納得。
シロエ 「高校を出たら、可能でしたね…」
キース 「特別生で在学中でも、無駄だったろうな…」
スウェナ「扶養義務って、18歳までで終了だものね…」
キース 「あの頃は、思いもしなかったがな…」
今の人生で、まだマシだった、とキース君、合掌。
キース 「妙な棚経を押し付けられても、あの親父より…」
サム 「マシだってか?」
キース 「ぶるぅより怖い親父なんだぞ?」
一同 「「「うーん…」」」
それは確かに、と誰もが頷くしかないわけで。
キース 「ラスボスよりはマシだと思って、棚経はだな…」
シロエ 「出ます、出させて頂きます!」
スウェナ「キースに仕返しは困るものねえ…」
キース 「ぶるぅが来たら、丸坊主だしな!」
よろしく頼む、とキース君、必死の形相。
棚経、出るしか…。
2024/08/13 (Tue)
☆朝からハードそう
やって来ました、棚経の日。生徒会長宅に、朝イチで集合。
とはいえ僧籍な面子は不在で、来たのは残りの3人だけで。
シロエ 「おはようございます…。朝から暑いですよね…」
マツカ 「夜も気温が下がりませんしね…」
スウェナ「家はよくても、外はエアコン無いものねえ…」
夜の間に冷えなかったら詰みだわよ、とスウェナちゃん。
スウェナ「其処へ朝から快晴なんだし、暑くなるしか…」
マツカ 「ぼくたちは、まだいいんですけど…」
シロエ 「キース先輩たち、大変ですね…」
とうに出発してるんでしょう、とシロエ君が眺める窓の外。
シロエ 「一番早い家だと、朝の6時と聞いていますし…」
マツカ 「もう何軒も回った後だと思いますよ」
スウェナ「そうねえ、一カ所あたりの滞在時間は数分で…」
しかも休憩無しなのよね、とスウェナちゃんの相槌が。
スウェナ「檀家さんとしては、冷たいお茶とかを…」
マツカ 「お出ししたいと思うでしょうけど、状況が…」
シロエ 「許しませんしね、次を急ぐしか無いですから」
休憩したら自分の首を絞めるだけです、とシロエ君も。
シロエ 「次のお宅まで全力疾走、そうなりますよ」
マツカ 「しかも自転車ですからね…」
スウェナ「電動アシストでさえ、ないんでしょう?」
そんな話は聞いてないし、とスウェナちゃん、深い溜息。
スウェナ「梅雨の月参りの苦労話からして、無さそうよ?」
シロエ 「言えてますよね、電動アシストをゲットなら…」
マツカ 「今年は少し楽になったが、と言う筈ですよ」
スクーターを希望で、夢は軽自動車にしても、とマツカ君。
マツカ 「電動アシストなら、負担は減りますし…」
シロエ 「持ってないのはガチですね…」
気の毒すぎます、とシロエ君、同情モード。
シロエ 「キース先輩は、普段から…」
マツカ 「自転車走行、やってますけど…」
スウェナ「他の二人は素人だものね…」
バス通学な上に、今日は法衣よ、という指摘。
悪条件…。
2024/08/14 (Wed)
☆サボリな自主練習
棚経の日が来ましたけれども、朝から容赦なく暑すぎる日。
暦の上では残暑とはいえ、暑さMAXになる時期でして…。
シロエ 「そうでした! 法衣でしたっけ…」
マツカ 「見た目は、涼しそうなんですけどね…」
なにしろ生地が透けてますから、とマツカ君。
マツカ 「けれど、見た目の問題だけで、実際は…」
シロエ 「涼しくなんかは、ないそうですしね…」
スウェナ「下にキッチリ着込むものねえ…」
風通しなんか最悪だわよ、とスウェナちゃんも。
スウェナ「ただでも自転車、慣れてないのに…」
シロエ 「最初の頃には、自転車走行の練習とかも…」
マツカ 「やってましたね、でも、最近は…」
まるで話を聞きませんし、とマツカ君が傾げる首。
マツカ 「暑すぎるから、とサボリでしょうか?」
スウェナ「そうなんじゃないの、棚経はサボれないけど…」
シロエ 「自転車走行の練習なんかは、自主練ですしね…」
アドス和尚も放置ですよ、とシロエ君の苦笑。
シロエ 「いくらラスボス級と言っても、この時期は…」
マツカ 「お盆の準備で多忙ですから、練習なんか…」
していなくても気にしませんね、とマツカ君もキッパリと。
マツカ 「自主練習をしない以上は、上達しませんし…」
シロエ 「普段もバス通学な人たちですしね…」
スウェナ「悪条件が二重、三重、そんな感じね…」
自業自得な分もあるけど、とスウェナちゃん、フウと溜息。
スウェナ「練習だけでも、やっておいたらマシなのに…」
シロエ 「でもソレ、此処じゃ無理ですよ?」
マツカ 「法衣で自転車の練習となると、境内でしょう」
照り返しも半端ありませんよ、とマツカ君が見る外の太陽。
マツカ 「苔とかが生えている場所で練習、出来ますか?」
スウェナ「ラスボスが激怒するでしょ、間違いなく」
シロエ 「苔が傷んでしまいますしね…」
マツカ 「そうなると、石の部分でしか…」
練習出来ない仕様ですよ、と言ってますけど。
正しいですね…?
2024/08/15 (Thu)
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