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シャングリラ学園つれづれ語り
☆末路は同じでも


9月といえども厳しい残暑、週末は生徒会長宅ですけれど。
其処へソルジャー登場でして、お彼岸の法要が来た用件で。

ジョミー「でもさ、末路は同じだろうけど…」
サム  「違うトコでもあるのかよ?」
ジョミー「丸坊主にされるのと、丸ハゲなんだよ?」

違いは大きすぎるかも、とジョミー君の不安そうな顔。

ジョミー「根っこから抜けてしまった髪って、もう一度…」
シロエ 「あー…。普通なら、生えて来ますけど…」
サム  「薬でハゲたら、もしかしたらよ…」

ダメなヤツかもしれねえよな、とサム君も悪い顔色に。

サム  「ハゲても、ちゃんと生える場合はあるけどよ…」
シロエ 「別の世界の毛染めとの、合わせ技ですしね…」
ジョミー「混ぜるな危険、の結果なんだし、ヤバすぎで…」

二度と生えないこともありそう、と怖すぎる説が。

ジョミー「別の世界なら、毛生え薬もあるかもだけど…」
シロエ 「そうでした! ソレがあったら、ハゲたって…」
サム  「ワンチャンあるよな、生えさえすりゃよ…」

伸びるまではカツラを被ればいいし、とサム君の言。

サム  「高いらしいけど、金はマツカに頼めばよ…」
マツカ 「もちろん、すぐに手配しますよ」

最高級のを作れる店に、とマツカ君。

マツカ 「オーダー品なら、ヘアスタイルも自由ですしね」
サム  「いいじゃねえかよ、ソレで行くしか…」
Aブルー「まあねえ、マツカがついているんなら…」

一生、不自由しないもんね、とソルジャーの笑み。

Aブルー「アドス和尚も喜びそうだよ」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「仕事の時にはカツラを脱いだら、坊主頭で…」

アドス和尚の理想のスタイル、と親指をグッと。

Aブルー「オンとオフとで、切り替えバッチリってね!」
シロエ 「待って下さい、一生、不自由しないって…」
ジョミー「カツラに不自由しないって…?」
Aブルー「ピンポーン!」

生えて来なくても大丈夫だよ、と笑顔ですけど。
一生ハゲ…?


2024/09/16 (Mon)



☆出来ていない薬


9月になっても残暑なわけで、週末は涼しい生徒会長宅で。
其処へ出て来たソルジャーの目的、お彼岸の法要ですけど。

サム  「一生、生えて来ねえって、まさか…」
シロエ 「毛生え薬なんか無いとか、言いませんよね…?」
Aブルー「無いんだけど?」

あったらゼルが使ってるよ、とソルジャーが指す自分の頭。

Aブルー「こっちのゼルとは、瓜二つだしさ」
ジョミー「ちょ、ゼル先生って、ハゲなんだけど…!」
Aブルー「ぼくの方のゼルも、一本も無いツルツルだね!」

若い頃はフサフサだったのに、とクスクスと。

Aブルー「生え際に来たら、後は一気で…」
シロエ 「それっきり…ですか…?」
Aブルー「努力はしていたらしいけどねえ…」

ぼくも微力ながら協力を…、とソルジャーの笑み。

Aブルー「物資を奪いに出掛けるついでに、ご注文のさ…」
ジョミー「育毛剤とか、奪ってたわけ?」
Aブルー「仲間の危機だよ、放っておくのはダメだろう?」

高級なのを選んで端から奪ってたよね、と回想モード。

Aブルー「人類側でも、ハゲは切実らしくって…」
サム  「それでも生えて来ねえってか?」
Aブルー「まだまだ神秘の世界ってね!」

毛生え薬は出来ていない、と恐ろしすぎる発言が。

Aブルー「そういうわけだし、カツラは進歩しているよ!」
シロエ 「こっちのよりも、優れモノってことですか…」
Aブルー「マツカに頼むのもいいけど、御希望とあれば…」

ぼくの方で手配するのもオッケー、と言われましても。

キース 「いや、それよりも、さっきの発言をだな…!」
シロエ 「撤回するのが一番ですって!」
Aブルー「ダメダメ、せっかく頼んだんだし!」

今更、取り消すつもりはないね、とソルジャー、キッパリ。

Aブルー「薬膳ソースを使うためには、豚カツだよ!」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「だから豚カツ、専門店で揚げているヤツで!」

ぶるぅが買いに行くんだよね、と笑顔ですけど。
豚カツって…?


2024/09/17 (Tue)



☆助命して欲しい


9月になっても終わらない残暑、週末は生徒会長宅な面々。
其処へ出て来たソルジャーの目的、お彼岸の法要ですけど。

シロエ 「何処から、豚カツが出て来るんです!」
Aブルー「そういう話になってた筈だよ!」

ぶるぅが揚げるより、専門店の…、とソルジャーの言。

Aブルー「脂っこいのが一番だから、って!」
シロエ 「ですから、豚カツの前にですね…!」
キース 「俺の髪の毛を染める話を、取り消してくれ!」

同じぶるぅに頼むならな、とキース君、必死の形相。

キース 「ピンクにされたら、後が無いんだ!」
ジョミー「一生ハゲとか、いくらキースが厄病仏でも…」
サム  「気の毒すぎっていうヤツだしよ…」
スウェナ「可哀相でしょ、毛生え薬は無いんだし!」

とにかく撤回、と皆の意見が一致した今。

スウェナ「お彼岸の法要には、私たちも必ず出るわよ!」
シロエ 「欠席基準が欲しいだなんて、言いませんから!」
Aブルー「いいねえ、殊勝な心掛けでさ…」

スッポンタケだって喜ぶよ、とソルジャー、満面の笑み。

Aブルー「秋のお彼岸、最高の法要が出来るってね!」
キース 「俺の頭が丸ハゲでもか!?」
Aブルー「お坊さんらしくて、いいと思うけど…?」
キース 「頼む、この通りだ!」

豚カツより、俺を助命してくれ、とキース君、土下座。

キース 「薬膳ソースが気に入った時は、プレゼントで!」
Aブルー「いいのかい? アドス和尚も気に入っててさ…」

無いと機嫌が悪そうだよ、とソルジャーの問い。

Aブルー「消えたら、君の責任で…」
キース 「だから、前提から書き換えだ!」

俺の家から持って来るという件を変える、とキース君。

キース 「ぶるぅ、すまんが、薬膳ソースの店へだな…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 買いに行ったらいいんだね!」
キース 「頼む、代金は払うから!」
Aブルー「なるほど、気に入った時は、そのソース…」

残りを貰ってオッケーなんだ、と笑顔ですけど。
どうなる…?


2024/09/18 (Wed)



☆命が買える値段


9月といえども厳しい残暑で、週末は生徒会長宅ですけど。
お彼岸の法要を頼みに来たのがソルジャー、大迷惑な人で。

キース 「薬膳ソースで許されるんなら、安いものだし…」
シロエ 「値段だけでも、カツラより安いですからねえ…」
サム  「ついでに、ハゲを免れるんだぜ?」

ハゲねえために予防するのも高いしよ…、サム君も。

サム  「育毛剤とか半端ねえ上に、効き目はよ…」
ジョミー「無さそうだよねえ、一時しのぎで…」
シロエ 「別の世界でも、ハゲの薬は未完成ですし…」
スウェナ「ある意味、命を買えちゃうようなモノだわよ…」

薬膳ソースの値段だけで、とスウェナちゃん。

スウェナ「そうでしょ、キース?」
キース 「ああ。1本と言わず、箱買いでもいい!」
Aブルー「いいねえ、赤貧のくせに太っ腹!」

文字通り、出血大サービス、とソルジャー、嬉しそうな顔。

Aブルー「ぶるぅ、キースの気が変わる前に買って来て!」
ぶるぅ 「オッケー、それと豚カツ、全員分だね!」

ソースは箱で、豚カツ沢山! と瞬間移動で消えたお子様。

キース 「助かった…のか…?」
シロエ 「多分…。あっ、でも、さっきの注文を…」

まだ取り消して貰ってません、とシロエ君の冷静な指摘。

シロエ 「豚カツ、あっちのぶるぅの分もですね…」
スウェナ「確保すべきね、ぶるぅ、何枚買うのかしら?」
ブルー 「人数の倍は買うと思うよ、お代わり用に」
キース 「だったら、俺の分を1枚、ぶるぅにだな…」

回して助命嘆願を…、とキース君。

キース 「薬膳ソースで食ってくれれば、満足だろうし…」
Aブルー「あれっ、お土産があるのかい?」

ぶるぅ用に、とソルジャーの問い。

Aブルー「有難いねえ、ぶるぅも喜ぶよ!」
キース 「俺も命は惜しいからな…」
Aブルー「でもさ、何処から、ぶるぅになるわけ?」
キース 「はあ?」
Aブルー「お土産だよ!」

なんで、ぶるぅにお土産が、と聞いてますけど。
助命用では…?


2024/09/19 (Thu)



☆頼んでいたブツ


9月になっても終わらない残暑、週末は生徒会長宅でして。
其処へ来たソルジャー、お目当てはお彼岸の法要ですけど。

キース 「何故と言われても、袖の下は、やはり…」
シロエ 「必須ですよね、ぶるぅですから…」
Aブルー「うーん…。でもさ、どうして袖の下なんか…」

必要なのさ、とソルジャー、怪訝そうな顔。

Aブルー「こっちのぶるぅに、お使いのお礼を渡すとか…」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「それなら、理解出来るけどねえ…」

意味がサッパリ、と首を捻っている人。

Aブルー「まあ、お土産があるのは嬉しいんだけど…」
キース 「何か話がズレていないか?」
Aブルー「えっと…?」
キース 「あんた、ぶるぅに悪戯をだな…!」

確かに注文していたぞ、とキース君、ズイと。

キース 「それの取り消しを、改めて頼んでいるわけで…」
シロエ 「袖の下と言うか、賄賂に豚カツなんですけど?」

薬膳ソースで食べるヤツを、とシロエ君も。

シロエ 「そっちの世界で揚げたヤツだと、味がですね…」
Aブルー「まるで違うね、間違いなく!」

ぼくが食事を避けるくらいの世界だし、とソルジャーの言。

Aブルー「豚カツにしても、お持ち帰りが一番で…」
キース 「だから、薬膳ソースとセットでだな…!」

悪戯の取り消し用として…、とキース君、必死の形相。

キース 「とにかく、早く取り消しを頼む!」
Aブルー「いいけどさ…。そもそも、頼んでいないしね!」

お安い御用、とソルジャーがグッと立てる親指。

Aブルー「ぶるぅ、丸儲けということで!」
一同  「「「ええっ!?」」」

まさか全てが勘違いか、と誰もが愕然。

キース 「おい、もしかして、注文していた相手はだな…」
Aブルー「ぶるぅに決まっているだろう!」
キース 「豚カツお願い、というヤツだった、と…?」
シロエ 「そうなんですか?」
Aブルー「ピンポーン!」

頼みたかったの、豚カツだしさ、と笑顔ですけど。
豚カツ…。


2024/09/20 (Fri)



☆勘違いで巻き添え


9月といえども厳しい残暑、週末は生徒会長宅ですけれど。
お彼岸の法要を頼みに来たソルジャーで、ひと騒動でして。

キース 「俺は勘違いで、助命嘆願してたのか…?」
Aブルー「そうなるねえ…。あっ、ぶるぅだ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 豚カツと薬膳ソース、お届け!」

揚げたて沢山、ソースは箱で、とドッカンと。

ぶるぅ 「あれっ、どうしたの、みんな、変な顔して?」
Aブルー「大したことじゃないってね! それよりさ…」

豚カツ1枚、お土産用に包んでくれないかな、と注文が。

Aブルー「キースが、お代わり用のを、ぶるぅにさ…」
ぶるぅ 「あげる、ってことになったわけ?」
Aブルー「そう! キース、気前がいいだろう?」
ぶるぅ 「分かったあ! 豚カツ、多めに買ってるし…」

キースの分から2枚いけるよ、と笑顔のお子様。

ぶるぅ 「薬膳ソースも、つけるんだよね?」
Aブルー「もちろん、瓶で、まるっと1本!」

箱買いだしね、とソルジャーが満足そうに眺める箱。

Aブルー「ぶるぅはレアもの、大好きだから…」
ぶるぅ 「試食は無しでいいってこと?」
Aブルー「豚カツ、揚げたてが一番だしさ!」
ぶるぅ 「オッケー、それじゃ、すぐに包むね!」

アッという間に出来た持ち帰り用、パッと消え失せまして。

Aブルー「配達完了! ぶるぅ、大喜びだよ!」
ぶるぅ 「よかったあ! みんなも美味しい間にね!」

食べて、食べて! と並んだ豚カツ、薬膳ソースも。

ぶるぅ 「足りなかったら、追加もオッケー!」
Aブルー「キースのおごりのソースで、と…」

味はどうかな、と食べたソルジャー、笑顔全開。

Aブルー「最高だよ! みんなも食べて、栄養つけてさ…」
シロエ 「お彼岸よろしく、っていうヤツですよね…」
サム  「キースが自爆で、俺たちまでよ…」
ジョミー「また、巻き添えだよ…」
キース 「すまん、この通りだ…!」

だから法要には参加してくれ、と土下座ですけど。
厄病仏…。


2024/09/21 (Sat)



☆御縁と言われても


やって来ました、秋のお彼岸。朝イチで生徒会長宅に集合。
キース君の勘違いの巻き添えのせいで、自発的に参加な形。

シロエ 「おはようございます。今日も暑そうですよね…」
サム  「暑さ寒さも彼岸までって、とっくに死語だぜ…」
ジョミー「ホント、朝晩マシになっても、暑いしさ…」

昼間なんかは真夏そのもの、とジョミー君。

ジョミー「そんな中、なんで法要なんかに…」
スウェナ「しかも今回、出るって自分で言ったものねえ…」
シロエ 「誰のせいとは言いませんけど…」

今回もやってくれましたよね、とシロエ君の深い溜息。

シロエ 「豚カツと薬膳ソースで、誤魔化されても…」
マツカ 「でも、気前よく皆にくれましたよ?」

薬膳ソースを1本ずつ、とマツカ君。

マツカ 「箱買いしたから、気に入ったなら、と…」
ジョミー「それって、ただの結果論でさ…」
サム  「巻き添えの詫びが、ソース1本ではよ…」

割に合わねえ気がするぜ、とサム君も。

サム  「確かに、美味いソースなことは認めるけどよ…」
ジョミー「うん。ぼくの家でも、気に入られたし…」
シロエ 「ウチもです。次は買おう、って言ってますねえ」

取り扱い店を探してますよ、とシロエ君の家も事情は同じ。

シロエ 「やみつきになる系のソースですよね、アレ…」
ぶるぅ 「そだよ、名前は知っていたもん!」

買ったの、今回、初めてだけど、と料理上手なお子様。

ぶるぅ 「美味しかったし、また買おうっと!」
ブルー 「其処だけは、キースの手柄だよねえ…」

棚経で貰って来たわけだしさ、と生徒会長の言。

ブルー 「これも御縁、と感謝して今日の法要は、どう?」
シロエ 「ぼくたち、悟っていませんから!」

会長のレベルには遠すぎます、とシロエ君の叫び。

シロエ 「薬膳ソースで御縁だなんて、無理ゲーですよ!」
サム  「正直、僧籍な俺でも無理なヤツだぜ…」

たかだかソース1本ではよ、と愚痴ってますけど。
仕方ない気が…。


2024/09/22 (Sun)



☆感謝の気持ちは


秋のお彼岸はスッポンタケの法要、生徒会長宅に集う面々。
キース君のせいで自発的に参加、不幸な展開というヤツで。

ジョミー「薬膳ソース、箱で貰っていても無理だよ…」
スウェナ「言えてるわよねえ、ソースの値段は普通より…」

ちょっと高めな程度じゃないの、とスウェナちゃん。

スウェナ「1本の値段が半端ないなら、まだマシだけど…」
??? 「そうかな、ぶるぅは喜んでたよ?」

でもって箱買い、とソルジャー(会話表記はAブルー)が。

Aブルー「豚カツじゃなくても、合うらしくって…」
シロエ 「知ってますけど、問題は其処じゃないんです!」
サム  「俺たち、巻き添えにされたんだぜ?」

キースの野郎の勘違いでよ、とサム君、ブツブツと。

サム  「薬膳ソースで片付けられても、なんだかよ…」
Aブルー「つまりは、今日の法要に…」

文句があるっていうわけだよね、とソルジャー、目がマジ。

Aブルー「御縁だから、と感謝する気はゼロだって?」
一同  「「「げっ!」」」

その辺から聞かれていたわけか、と一同、顔面蒼白。

シロエ 「そういう意味じゃなくってですね…!」
サム  「ただの愚痴でよ、他意はねえから!」
Aブルー「そうは聞こえなかったけどねえ…」

薬膳ソース、ぼくのぶるぅでも感謝なのに、と言い募る人。

Aブルー「キースにお礼を言っといて、と頼むくらいに!」
一同  「「「ひぃっ!」」」
Aブルー「感謝の気持ちは、ぶるぅ以下でさ…」

スッポンタケに対する姿勢も出ているよね、と怖い台詞が。

Aブルー「御縁と思って法要どころか…」
シロエ 「違いますって!」

キース先輩に愚痴なだけで…、とシロエ君、必死。

シロエ 「仏様には、感謝ですから!」
Aブルー「とてもそうとは思えないけど?」
サム  「マジで感謝で、今日の御縁に感動だしよ…!」
ジョミー「本当だから!」
Aブルー「うーん…」

出まかせというヤツだろう、と言ってますけど。
ヤバそう…。


2024/09/23 (Mon)



☆態度で示すべし


秋のお彼岸はスッポンタケの法要、お馴染みの生徒会長宅。
朝から来ている面々ですけど、ソルジャーに聞かれた愚痴。

シロエ 「出まかせなんか、誰も言っていません!」
ジョミー「みんな、とっても感謝してるし!」
サム  「ご仏縁だし、御縁なんだぜ?」

感謝の気持ちしかねえわけで…、とサム君、合掌。

サム  「愚痴に聞こえたなら、勘違いでよ…」
シロエ 「あくまで、キース先輩向けの愚痴です!」
Aブルー「そうなのかなあ…?」
シロエ 「ええ!」

もう本当に感謝してます、とシロエ君、必死の形相。

シロエ 「仏様には、いつもお世話になってますから!」
Aブルー「例えば、どんな?」
シロエ 「えっ…?」
Aブルー「スッポンタケに、お世話になった事例だよ!」

その例を挙げてくれたまえ、とソルジャーからの注文が。

Aブルー「いつもと言うなら、きっと沢山ある筈だしさ…」
シロエ 「うっ…」

言葉に詰まったシロエ君でして、たちまちピンチ。

Aブルー「ほら、早くして!」
シロエ 「あ、あのですね…。ありすぎて、こう…」
Aブルー「咄嗟には、思い付かないって?」
シロエ 「そうなんです! どれを挙げればいいのか…」

今、考えている所で…、と苦しい言い訳。

シロエ 「整理するまで、5分ほど待って頂けますか…?」
Aブルー「ダメに決まっているだろう!」

出まかせにも程があるってね、とソルジャー、腕組み。

Aブルー「他のみんなも同じだろうし…」
一同  「「「ひぃっ!」」」
Aブルー「この際、感謝の気持ちってヤツを…」

態度で示して貰おうかな、と赤い瞳に物騒な光。

Aブルー「それなら全員、公平になるし、誰も文句は…」
シロエ 「態度だなんて、言われてもですね…!」
サム  「感謝の気持ちを示すだなんて、方法がよ…」
ジョミー「全然、思い付かないんだけど…!」
Aブルー「ごくごく簡単、問題は態度!」

誰でも直ぐに出来ることだよ、と真顔ですけど。
態度って…?


2024/09/24 (Tue)



☆楽なコースがいい


スッポンタケの法要ですけど、生徒会長宅に来ている面々。
ソルジャーに愚痴を聞かれたせいで、只今、ピンチでして。

シロエ 「誰でも簡単に出来るって、もしかしてですね…」
サム  「罰礼ってヤツのことなのかよ?」
ジョミー「ちょ、ソレ、キースでも悲惨なヤツで…」

膝が笑うっていうヤツだよね、とジョミー君、顔面蒼白。

ジョミー「南無阿弥陀仏に合わせて、五体投地で…」
サム  「基本は百回だったっけか…?」
シロエ 「確か、そうだと記憶してます…」

無理ゲーですよ、とシロエ君も引き攣った顔。

シロエ 「そんなの、誰も出来ませんから!」
スウェナ「そうよ、百回もやれば死ぬわよ!」
Aブルー「うーん…。もっと簡単、楽なコースだけど?」

罰礼の方がいいんだろうか、とソルジャーが傾げる首。

Aブルー「反省の色が強く出るのは、そっちだし…」
シロエ 「いえ、楽なコースでお願いします!」
Aブルー「迷うトコだね、五体投地は法要にピッタリで…」
一同  「「「ひぃぃっ!」」」

これは自爆というヤツでは、と誰もがガクブル。

ジョミー「じゃあさ、シロエとサムだけで!」
スウェナ「言い出しっぺは、その二人よね…」
シロエ 「酷すぎですよ!」
サム  「そりゃよ、俺たちが言ったんだけどよ…」

自爆でババはキツすぎるぜ、とサム君、土下座。

サム  「ジョミー、前言撤回で頼む!」
シロエ 「ぼくもです!」
Aブルー「あのねえ…」

何もかも斜め上なんだよね、とソルジャーの深い溜息が。

Aブルー「五体投地を撤回するなら、ぼく宛だろう?」
シロエ 「そうでした…!」
サム  「んじゃ、改めて、撤回でよ…」

この通り、とサム君、めり込みそうな勢いで土下座。

サム  「頼むぜ、楽なコースってヤツで…!」
Aブルー「オッケー、それじゃ喪服を着てくれるかな?」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「喪服だってば!」

法要と言えば喪服だよね、と言われましても。
喪服ですか…?


2024/09/25 (Wed)



☆法要で着るもの


秋のお彼岸はスッポンタケの法要、生徒会長宅に集う面々。
ソルジャーに愚痴を聞かれたせいで、窮地に陥っている今。

シロエ 「喪服って、あの、真っ黒な服のことですか?」
Aブルー「そうだけど?」

法要で着るものらしいよね、とソルジャーの答え。

Aブルー「棚経はともかく、法要の時は必須なんだって?」
シロエ 「え、ええ…。それはまあ…」
サム  「年忌法要ってヤツだと、喪服だよなあ…」
Aブルー「ほらね、此処の法要が例外なだけ!」

ぼくが無知だったせいもあるけど…、とソルジャー、苦笑。

Aブルー「なにしろ、何も知らなかったし、異世界だし…」
シロエ 「分かりますけど、なんで今更、喪服なんです?」
Aブルー「感謝の気持ちを態度で示せ、と言ったよね?」

喪服が一番いいと思う、と説明が。

Aブルー「まだまだ残暑で暑いにしても、その服じゃあ…」
ブルー 「確かに、どうかと思うよねえ…」

Tシャツはともかく半パンは、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「お中日の法要にしても、半パンはちょっと…」
サム  「平服には入らねえってか?」
ブルー 「無理だろうねえ、会場、本堂だよ?」
一同  「「「あー…」」」

御本尊様の前というヤツか、と納得の理由ですけれど。

シロエ 「半パン、ぼくじゃありませんから!」
ジョミー「たまたま今日だけ、ってヤツだよね、ソレ!」
サム  「逃げてんじゃねえよ、一人だけ!」
Aブルー「マツカも、半パンじゃないけれど?」

さっきから見苦しい発言ばかり、とソルジャーが顰める顔。

Aブルー「とにかく喪服で、嫌と言うなら罰礼だよ!」
一同  「「「うっ…」」」

それは困る、と誰もがガクブル。

シロエ 「でもですね…! 喪服、持ってはいませんし…」
ジョミー「ぼくも、そんなの無いんだけど…」
Aブルー「なるほど、それじゃ罰礼で!」
一同  「「「げっ!」」」

そんな理由で詰みなのか、と泣きそうな顔の御一同様。
悲惨すぎ…。


2024/09/26 (Thu)



☆サイズが分かれば


スッポンタケの法要ですけど、生徒会長宅でピンチな面々。
ソルジャーに愚痴を聞かれてしまって、喪服を着る展開に。

シロエ 「罰礼だなんて、あんまりですよ…」
サム  「せめて回数、オマケしてくれよ…」

百回と言わずに十回くらい…、とサム君の助命嘆願。

サム  「百回とかだと、マジで死ぬしよ…」
Aブルー「そうかな、キースは基本が百回だろう?」
シロエ 「プロと一緒にしないで下さい!」

ぼくたち、素人なんですから、とシロエ君も必死。

シロエ 「回数、減らして欲しいんです!」
Aブルー「嫌なら、喪服を着ればいいだけだしねえ…」

マツカに頼んでみればいいのに、とソルジャーの言。

Aブルー「ジャストなサイズで、直ぐに届くと思うけど?」
シロエ 「そうでした!」
サム  「マツカ、手配は出来るのかよ?」
マツカ 「もちろん出来ます、サイズを教えて頂ければ」

法要までには届きますよ、とマツカ君の笑み。

マツカ 「直ぐに執事に連絡しますね」
一同  「「「イイネ!」」」

命拾いだ、と大喜びな御一同様。

シロエ 「マツカ先輩、感謝です!」
サム  「マジで神だぜ、福の神ってな!」

厄病仏とは真逆じゃねえか、とサム君も。

サム  「えっと、俺の喪服のサイズは、と…」
ジョミー「ぼくだと、何になるのかな?」
シロエ 「Tシャツとかとは、違いますしね…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 分からないなら、採寸だよ!」

お裁縫だって得意だしね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「メジャーを取って来るから、待ってて!」
ブルー 「ぶるぅ、寸法、測らなくても…」

出来合いのヤツでいけるから、と生徒会長の割り込みが。

ブルー 「マツカに手配を頼まなくても、オッケーで…」
一同  「「「は?」」」
ブルー 「ジャストサイズで、みんな、あるから!」
シロエ 「どういう意味です?」
ブルー 「そのまんま!」

みんな持ってて、着替えるだけ、と言ってますけど。
喪服…?


2024/09/27 (Fri)



☆制服でオッケー


秋のお彼岸はスッポンタケの法要、生徒会長宅に集う面々。
けれどソルジャーに愚痴を聞かれて、喪服を着ろと注文が。

シロエ 「喪服なんか、持っていませんよ!」
サム  「だからマツカに頼んでるんだぜ、たった今…」
ブルー 「まあねえ…。でもさ、ぼくは一応、坊主でさ…」

この手のことには詳しいってね、と生徒会長、銀青様の顔。

ブルー 「大人の場合は喪服になるけど、高校までは…」
ぶるぅ 「そっか、制服だったっけ!」

制服のある学校ならね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「シャングリラ学園、制服なんだし…」
ブルー 「制服を着れば、オッケーだけど?」
一同  「「「あー…」」」

言われてみれば…、と実年齢だけは大人な面々、納得。

シロエ 「なるほど、制服でいけましたっけ…」
サム  「綺麗サッパリ忘れてたヤツな…」
ジョミー「それじゃ、ぶるぅに運んで貰えば…」
ぶるぅ 「そだよ、みんなの分を、お届けーっ!」

青いサイオンがキラリと光って、たちまち制服登場でして。

ぶるぅ 「これでいいでしょ、後は着るだけ!」
サム  「ありがてえ! マジで命が助かったぜ!」
ぶるぅ 「着替え用の部屋は、いつものでね!」

お泊まりの時に使ってるトコ、と言われて全員、即、出発。

シロエ 「直ぐに着替えて戻りますね!」
ぶるぅ 「行ってらっしゃーい!」

満面の笑顔で見送るお子様、逆にソルジャー、仏頂面。

Aブルー「そんな裏技があるなんて…」
ブルー 「裏技じゃなくて、正式だから!」

君が勉強不足なだけ、と生徒会長の突き放し。

ブルー 「もっと勉強するべきだよねえ…」
ぶるぅ 「あっ、キースだ!」

着いたみたい、と玄関へ跳ねてお迎えに。

ぶるぅ 「かみお~ん♪ 今日は法要、よろしくね!」
キース 「ああ。…おい、他のヤツらはどうしたんだ?」
シロエ 「すみません、遅くなりましたーっ!」

これでも急いだんですが…、と制服の皆が登場ですけど。
さて…?


2024/09/28 (Sat)



☆正座がキツい服


秋のお彼岸はスッポンタケの法要ですけど、想定外の展開。
ソルジャーに愚痴を聞かれた面々、制服を着たわけでして。

シロエ 「あっ、キース先輩、おはようございます!」
サム  「キースも、これから着替えだよな?」

法衣と袈裟、とサム君の視線がキース君の法衣専用鞄に。

サム  「キースの苦労が、ちょっと分かったぜ、今日は」
ジョミー「ホントだよねえ、制服に着替えでも面倒だしさ」

法衣となったら、丸ごと着替え、とジョミー君も。

ジョミー「お疲れ様、ってマジで思うよ…」
シロエ 「フルコースで着替えですもんね…」
キース 「いや、俺の場合は仕事着だけに、慣れてるし…」

制服と、さほど変わらないが…、とキース君。

キース 「しかし、お前たち、どうして制服なんだ?」
シロエ 「…不幸な事故がありまして…」
サム  「喪服を着ねえと、人生詰みになるヤツで…」
Aブルー「髪がピンクに染まるんだよ!」

大変だよねえ、とソルジャーが広げる両手。

Aブルー「でもさ、喪服じゃなくてもいいらしくって…」
キース 「なんとなく分かった気はするな…」

喪服の代わりに制服なのか、とキース君が繰る数珠レット。

キース 「つまり、自爆の結果なんだな、制服は」
一同  「「「うっ…」」」
キース 「俺を厄病仏と呼んでいるくせに、情けない…」

自分で招いた厄じゃないか、とキース君の冷ややかな瞳。

キース 「そういうことなら、俺も全力で…」
Aブルー「法要をしてくれるって?」
キース 「ああ。今日はとことん、やらせて貰う」
一同  「「「げっ!」」」

それは法話が長いヤツか、と誰もがガクブル。

シロエ 「あのですね…! 制服で正座、キツくって…」
ジョミー「長い時間とか、無理ゲーだけど!」
キース 「やかましい! お焼香の方も、正式に…」
Aブルー「時間がかかるコースかな?」
キース 「いつもの三倍やって貰うぞ」

それが正式なんだからな、と言ってますけど。
時間延長…。


2024/09/29 (Sun)



☆正式にやるなら


秋のお彼岸はスッポンタケの法要、キース君も到着でして。
制服に着替えた面々を前に、正式にやると宣言された法要。

キース 「お前たち、お焼香は1回しかしないんだが…」
ブルー 「正式にやるなら、3回だしね」
キース 「ついでに、作法も決まっているわけで…」

其処はブルーにお願いしたい、とキース君。

キース 「見本で最初にやってくれるか、後は真似して…」
Aブルー「みんながやればいいわけだね!」
キース 「そういうことだな、俺は着替えに行って来る」
ブルー 「オッケー、その間に、作法を教えておくよ」

キース君は着替えに出掛けたわけで、早速、お焼香の練習。

ブルー 「この際、香炉を回す作法もやるから、正座!」
一同  「「「ええっ!?」」」
ブルー 「正座しないと教えられないし、座りたまえ!」

でないと髪がピンクだしね、と生徒会長からも脅しが。

ブルー 「よし、座ったんなら、お辞儀から!」
一同  「「「お辞儀?」」」
ブルー 「香炉を次に回す時にも、受け取る時も、一礼!」

ビシビシやるよ、と作法の仕込みで、キース君が再び。

キース 「ありがたい。思った以上の教え方だな」
ブルー 「同じやるなら、徹底的に、と思ってね」
Aブルー「いいねえ、スッポンタケも喜ぶよ!」

お焼香の時間だけでも3倍以上、とソルジャー、感激。

Aブルー「それに法話も長いって?」
キース 「ああ。飯の席まで正式にいくぞ」
一同  「「「は?」」」
キース 「坊主が同席、それが正しい」

当然、正座で飯になるな、とキース君が繰る正式な数珠。

キース 「飯が終わるまでの間は、全員が…」
シロエ 「正座でいろってことですか!?」

あんまりですよ、とシロエ君の悲鳴。

シロエ 「制服で正座だけでも、キツイのに…」
Aブルー「もしかして、ぼくも…?」
キース 「そうなるな」
Aブルー「無理すぎだよ…!」

普段通りの法要がいい、と絶叫ですけど。
今月、これにて中継終了~。


2024/09/30 (Mon)




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