シャングリラ学園つれづれ語り
☆積み立てる人たち
初日から日曜な12月だけに、生徒会長宅に来ている面々。
其処へ来たソルジャー、悪戯小僧とクリスマスの話でして。
ジョミー「積み立てって、潜入班の人がするわけ?」
Aブルー「そう言ったけど?」
シロエ 「みんなで、カンパじゃないんですか?」
悪戯の被害は平等ですよね、とシロエ君の問い。
シロエ 「厨房とかは、潜入班より被害が多そうですよ?」
サム 「なんで、みんなで出さねえんだ?」
きっと喜んでカンパするぜ、とサム君も。
サム 「それで悪戯しなくなるなら、気前よく…」
ジョミー「お小遣いの半月分くらい、出しそうだけど?」
キース 「まったくだ。なけなしの金を、はたいてもだ…」
ヤツの悪戯を止めたいだろう、とキース君も同意。
キース 「俺なら全額、出すと思うが」
一同 「「「あー…」」」
被害が集中する人だった、と誰もが同情の眼差し。
ジョミー「そうだよね…。キースでさえも、コレだしさ…」
サム 「年中無休でやられてる船は、尚更だぜ…」
スウェナ「しかも、男女を問わないんでしょ?」
どうして潜入班なのよ、とスウェナちゃん。
スウェナ「予算は沢山ありそうだけど…」
Aブルー「其処だよ、予算で気付かないかい?」
一同 「「「は?」」」
何に気付けと、と一同、怪訝そうな顔。
シロエ 「お小遣いの額に、関わらないと思いますけど…」
キース 「俺なら全額出すと言ったぞ」
Aブルー「無い袖は振れない、と言うだろう?」
一同 「「「はあ?」」」
ますます謎だ、と首を傾げるしかない御一同様。
ジョミー「無い袖って、何さ?」
Aブルー「お小遣いだよ!」
シャングリラに存在するとでも、とソルジャー、目がマジ。
Aブルー「お金なんかを使う機会が、何処にあるわけ?」
一同 「「「あっ!?」」」
Aブルー「持っているのは、潜入班だけで…」
シロエ 「使うのも、其処だけですか…」
ミュウには必要無いんだった、と納得な理由。
人類限定…。
2024/12/16 (Mon)
☆削れそうな予算
今年の12月は初日が日曜、生徒会長宅で過ごす御一同様。
其処へソルジャー登場でして、クリスマスの話なんですが。
Aブルー「みんなでカンパ出来ない理由、分かったかい?」
シロエ 「はい。思いっ切り、理解出来ました…」
ジョミー「お金が無いなら、仕方ないよね…」
使わないものは持っていないし、とジョミー君。
ジョミー「そうなると、潜入班が積み立てるしか…」
サム 「ねえってことだよなあ…」
Aブルー「オッケー? 確かに予算は多いんだけどさ…」
ぶるぅの食い倒れ用は、食費からでね、とソルジャーの言。
Aブルー「削れる予算が、其処しか無くって…」
サム 「マジかよ、食費とか、必須のヤツじゃねえかよ」
シロエ 「潜入班の人も、食事しないと大変ですよ?」
キース 「腹が減っては戦は出来ぬ、と言うくらいだしな」
他の部分は削れないのか、とキース君の問い。
キース 「削れる所はありそうだぞ」
Aブルー「あったら、苦労はしないってね!」
家賃は削れないし、服だって無理、とソルジャー、真剣。
Aブルー「交通費とかもそうだし、食費くらいしか…」
シロエ 「あー…。シャングリラだと、制服ですよね…」
サム 「着回すにしても、流行りがあるかもな…」
Aブルー「其処なんだよ!」
目立たないようにするなら、服は大切、と説明が。
Aブルー「周りに溶け込んで動くためには、TPOで…」
キース 「着替えなくてはダメだろうな…」
Aブルー「流行だって、考慮しないと…」
浮いちゃうからね、と言われれば、そう。
Aブルー「毎シーズン、服を買い替えるだけでも大変!」
一同 「「「あー…」」」
食費以外は削れないかも、と誰もが納得。
シロエ 「一食抜くとかで、コツコツ貯めるんですね…」
Aブルー「潜入中は自炊もするから、安い品をさ…」
サム 「選んで買っているわけな…」
Aブルー「お買い得をね!」
狙い目は夕方の値引き品、と所帯じみてますけど。
食費だけに…。
2024/12/17 (Tue)
☆保管場所が問題
初日から日曜な今年の12月、生徒会長宅に来ている面々。
ソルジャーも来まして、悪戯小僧とクリスマスの関係な話。
ジョミー「値引き品って…。其処までやって食費削減?」
Aブルー「悪戯されることを思えば、ずっとマシだよ」
他のみんなの援助もあるしさ、とソルジャーが立てる親指。
Aブルー「お小遣いは持ってなくても、食事はあるから…」
サム 「潜入班用に、取っておくのかよ?」
シロエ 「それとも、おかわり多めに回すんですか?」
Aブルー「両方だね!」
日持ちするものは、取り置きだよ、とソルジャーの説明。
Aブルー「クッキーだとか、お菓子の類は、それが多いね」
シロエ 「ぶるぅの盗みは、どうなるんです?」
保管してても突破されますよね、とシロエ君の鋭い指摘。
シロエ 「瞬間移動も、出来るんですし…」
Aブルー「大丈夫! 安全安心な場所で保管するから!」
ジョミー「もしかしなくても、青の間とか?」
部屋の持ち主はタイプ・ブルーだしさ、とジョミー君。
ジョミー「完璧に隠しておけそうだけど…」
Aブルー「その案だったら、その場で却下されたよ!」
一同 「「「は?」」」
何故に却下、と一同、キョトン。
シロエ 「船で一番、安全そうなのに、却下ですか?」
サム 「マジかよ、なんで却下なんだよ?」
Aブルー「ぶるぅと同じで、ヤバいに決まってるしね!」
お菓子を盗む常習犯で…、とソルジャーが指差す自分の顔。
Aブルー「そんな危険人物に、預けられるとでも?」
一同 「「「あー…」」」
預けたが最後、食べられるヤツか、と一同、納得な理由。
キース 「そうなると、何処で預かっているんだ?」
シロエ 「安全地帯なんて、船の中にはありませんよね…」
Aブルー「違うね、木の葉を隠すなら、森の中だよ!」
ジョミー「そっちのシャングリラ、森があったっけ?」
Aブルー「船に森なんか、あるとでも?」
其処まで出来る余裕は無いね、と言ってますけど。
森って…?
2024/12/18 (Wed)
☆森と言われても
今年の12月は初日が日曜、生徒会長宅で過ごす御一同様。
其処へ来たソルジャー、悪戯小僧とクリスマスの話でして。
サム 「んじゃよ、森ってえのは、何処なんだよ?」
シロエ 「其処に隠せば安心だなんて、あるんですか?」
ジョミー「隠すだけ無駄な気しかしないけど…」
ぶるぅだしさ、とジョミー君が竦める肩。
ジョミー「片っ端から掘り返してでも、盗みそうだよ?」
シロエ 「クリスマス前だけは、安全でしょうけど…」
Aブルー「それが、そうでもないんだよ」
ああ見えてグルメなんだしさ、とソルジャーの苦笑。
Aブルー「不味いものには、手を出さないし!」
サム 「そういや、試食品の話、あったっけな…」
シロエ 「美味しいです、って顔で騙すヤツでしたね…」
失敗作が出された時に…、とシロエ君の相槌が。
シロエ 「騙す相手は、船の仲間らしいですけれど…」
スウェナ「たまに、ぶるぅが引っ掛かる、って聞いたわね」
Aブルー「そうなんだよねえ、自業自得ってヤツで…」
アレは、仕返ししないんだよね、とソルジャーも。
Aブルー「そんなわけだし、不味い食べ物なんかは…」
シロエ 「全力でスルーする、ということですか?」
Aブルー「ピンポーン!」
森の正体、分かったかな、とソルジャー、楽しそうな顔。
Aブルー「ぶるぅが避けて通るってね!」
サム 「不味い食い物の、保管場所ってか?」
シロエ 「保管するメリット、あるとは思えませんよ?」
ジョミー「生ゴミを置いておく所とか…?」
あまり嬉しくないけどね、とジョミー君。
ジョミー「生ゴミとセットで保管とかさ…」
シロエ 「食べたい気持ちになれませんよ…」
いくら美味しいお菓子とかでも…、とシロエ君も溜息。
シロエ 「ぼくなら、全力で遠慮しますね」
Aブルー「あのねえ…。船にもデリカシーはあるわけで…」
サム 「だったら、隠してる森は、何処なんだよ?」
不味い食い物の保管場所って…、と質問ですけど。
何処…?
2024/12/19 (Thu)
☆不味い食べ物
初日から日曜な今年の12月、生徒会長宅に来ている面々。
其処へソルジャーが登場、クリスマスと悪戯小僧の話な今。
Aブルー「不味い食べ物なんかを、保管するとでも?」
シロエ 「でもですね…。ぶるぅが避けて通るんですし…」
サム 「不味い物しか置いてねえんだろ?」
でなきゃ普通に入るじゃねえか、とサム君のツッコミ。
サム 「いくらグルメか知らねえけど、食い意地はよ…」
ジョミー「半端ないから、食べ物があれば入りそうだよ?」
Aブルー「そうなんだけどさ、アイスは作れるかい?」
一同 「「「アイス?」」」
なんだソレは、と誰もがキョトン。
シロエ 「アイスの話はしてませんけど?」
Aブルー「美味しいよねえ、ぼくも作って食べてるよ」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「ぼくのは混ぜるだけのタイプで、簡単で…」
だけど、ぶるぅが作るのは、どう、とソルジャーの問い。
Aブルー「材料を揃える所からでさ、卵に、砂糖に…」
サム 「今の話と関係ねえだろ?」
Aブルー「あるね、材料、アイスなら、どれを取っても…」
単品だけでも美味しいわけで…、とソルジャーが立てる指。
Aブルー「卵も砂糖も、それだけ食べてもオッケー!」
シロエ 「まあ、そうですね…」
Aブルー「それじゃ、カレーは?」
一同 「「「カレー?」」」
何だソレは、と顔を見合わせる御一同様。
シロエ 「カレーがどうかしたんですか?」
Aブルー「シャングリラでも、カレー系は大人気でさ…」
だけど、材料、美味しいかな、と言われましても。
ジョミー「あー…。カレールー、齧って後悔したよ…」
サム 「マジかよ、チョコと間違えたとか?」
ジョミー「子供だったし、知らなくってさ…」
泣きそうだった、とジョミー君。
ジョミー「もしかしなくても、ぶるぅも、ソレかな…」
シロエ 「激辛料理は、好きですけどね…」
サム 「素材だけはよ…」
キツイんでねえの、とサム君が首を傾げてますけど。
素材…。
2024/12/20 (Fri)
☆入らない場所
今年の12月は初日が日曜、生徒会長宅で過ごす御一同様。
其処へソルジャー登場、悪戯小僧のクリスマス事情の話で。
シロエ 「カレー粉も、カレールーも食べないでしょうね」
サム 「ジョミーじゃねえけど、齧って後悔ってのは…」
Aブルー「あったようだね、ぼくも現場は見ていないけど」
それこそ後悔MAXってヤツ、とソルジャー、クスクス。
Aブルー「泣きの涙で、転げ込んで来たよ!」
シロエ 「青の間にですか?」
Aブルー「ピンポーン! 何か美味しい物ある、ってね!」
厨房で探す気ゼロだったわけで…、と思い出し笑いな人。
Aブルー「行けば酷い目に遭うと思ってたんだよ」
一同 「「「酷い目?」」」
Aブルー「そう、カレー粉だか、カレールーなんだか…」
それよりもキツいヤツに出会って…、とソルジャーの笑み。
Aブルー「どれが当たりか、分からないしさ…」
一同 「「「当たり?」」」
Aブルー「ハズレでもいいけど、とにかく、不味いの!」
いわゆる食材関係だね、と説明が。
Aブルー「まるで料理をしないわけだし、区別なんかは…」
一同 「「「あー…」」」
出来ないのか、と誰もが納得。
サム 「んじゃよ、森ってのは、食材置き場かよ?」
Aブルー「そうなるねえ!」
新鮮さが命なのから、保存食まで、と得意そうな顔。
Aブルー「缶詰にしても、瓶詰にしても、色々でさ…」
シロエ 「ジャムはいけても、ペースト類はキツイですね」
サム 「辛い系だと、マジで終わるぜ…」
胃袋も舌も、下手をすりゃ目も…、とサム君が竦める肩。
サム 「菓子類、其処に置いておけばよ…」
Aブルー「安心ってね!」
もう絶対に、入らないから、とソルジャー、キッパリ。
Aブルー「料理を多めに振舞う時も、保管出来るし…」
ジョミー「設備は充分、整ってるだろうしね…」
Aブルー「もちろんだよ! 潜入班用のお礼置き場!」
美味しい料理も、菓子類もね、と明かされた事実。
森の正体…。
2024/12/21 (Sat)
☆食い倒れで発散
初日から日曜な今年の12月、生徒会長宅に来ている面々。
ソルジャーも来まして、悪戯小僧とクリスマスの話でして。
シロエ 「潜入班の人の食費削減、現物でカバーですか…」
Aブルー「そうでもしないと、クリスマス前の費用がね…」
ジョミー「食い逃げするのはマズイもんね…」
人類側の世界だけに…、とジョミー君。
ジョミー「サンタクロースに、鞭を貰うコースは確実で…」
サム 「クリスマスがパアになっちまうしよ…」
シロエ 「ストレス発散は、必須でしょうし…」
Aブルー「我慢させたら、ぼくに深刻な被害が出そうで…」
食い倒れで発散して貰うしか…、とソルジャー、深い溜息。
Aブルー「覗きは勘弁願いたいしね!」
ブルー 「その先、禁止!」
Aブルー「分かってるけど、説明しただけ!」
ストレス発散に最適なだけに…、と軽く両手を広げる人。
Aブルー「それは嫌だし、食い倒れで!」
キース 「要は、あんたが逃げてるんだな?」
シロエ 「船の人たちに、面倒ごとを押し付けてますね?」
Aブルー「いいんだってば、自発的にやってるんだし!」
現時点で文句は出ていないから、とソルジャー、しれっと。
Aブルー「此処でも悪戯しないわけだし、今年もさ…」
サム 「クリスマスをよろしく、と言いに来たのな…」
Aブルー「ピンポーン!」
休暇はキッチリ取ってあるから、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「ぼくも、もちろんハーレイもね!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ クリスマス、楽しみ!」
Aブルー「御馳走もケーキも、悪戯は抜きで楽しめるよ!」
キース 「まあ、その点だけは認めるが…」
髪がピンクの危機も無いな、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「俺も酷い目に遭いはしないし…」
Aブルー「カエル袋とか、ショーを披露するのは無いね!」
シロエ 「料理も、ぶるぅがやってくれますしね」
キース 「俺の出番は、ゼロな勘定だな」
第一、俺は坊主なんだし、と正論が。
クリスマスだけに…。
2024/12/22 (Sun)
☆出番を貰った人
今年の12月は初日が日曜、生徒会長宅で過ごす御一同様。
其処へ来たソルジャー、クリスマスに来る気満々なわけで。
Aブルー「もしかして、出番が欲しいのかい?」
キース 「いや、そんなことは…!」
むしろ出番は無い方がいい、とキース君が指す数珠レット。
キース 「今も言ったが俺は坊主で、クリスマスとは…」
Aブルー「無関係だと?」
キース 「俺の家には、サンタクロースも来なかったぞ!」
親父が断っていたそうでな…、とキース君の激白。
キース 「その上、山門には結界もあるわけだから…」
シロエ 「サンタクロースも入れない、と聞きましたね」
Aブルー「なるほどねえ…。今どき、緩いらしいのに…」
お寺だって、と苦笑しているソルジャー。
Aブルー「実はツリーが飾ってあるとか、普通だってね?」
キース 「表立っては飾れないんだが、庫裏にはな…」
Aブルー「キースの子供時代も、そうだろう?」
キース 「親父が頑固すぎなんだ!」
今も変わらず石頭で…、とキース君が握り締める拳。
キース 「スクーターの許可さえ出ないんだぞ!」
Aブルー「クリスマスは、此処でしか楽しめないんだ?」
キース 「そうなるな…」
Aブルー「オッケー、それじゃ出番をプレゼント!」
最高の見せ場でリスクはゼロ、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「ぶるぅに悪戯されるどころか、大歓迎だよ!」
キース 「はあ?」
Aブルー「大喜びで歓迎してくれるってね!」
是非やりたまえ、とソルジャー、ズズイと。
Aブルー「サンタクロースになって、登場!」
一同 「「「ええっ!?」」」
なんだソレは、と一同、目が真ん丸に。
Aブルー「イブはサンタで決まりってね! 後は任せる!」
シロエ 「ぶっつけ本番なんですか!?」
Aブルー「サプライズで楽しみにしておくよ!」
キース 「待て、せめて打ち合わせを…!」
Aブルー「期待してるからね!」
それじゃイブに、と自分の世界に帰った模様。
どうなる…?
2024/12/23 (Mon)
☆暖かそうな衣装
やって来ました、クリスマスイブ。生徒会長宅に朝に集合。
とはいえ、ゲストが来るのは遅くて、お決まりの面子だけ。
シロエ 「おはようございます。雪になりましたね」
ジョミー「キースには、ちょっとキツイかもね…」
サム 「でもよ、サンタは北の国だぜ?」
昼間もマイナスの世界だしよ、とサム君が眺める外の雪。
サム 「サンタの衣装も、それなりによ…」
シロエ 「暖かそうに思えますけど、どうなんです?」
キース 「正直、それほど暖かいわけでは…」
ないんだが…、とキース君、フウと溜息。
キース 「マツカに貰って、試着してみた印象ではな」
シロエ 「見た目は、袖とかフカフカでしたよ?」
ジョミー「帽子もあったし、暖かそうなのに…」
キース 「いわゆるパーティーグッズだぞ?」
暖かい部屋でも着られる仕様だろうな、とキース君。
キース 「でないと、サンタが熱中症になりかねないぞ」
一同 「「「あー…」」」
パーティー会場は暖かいし、と誰もが納得。
シロエ 「マツカ先輩、それで合ってますか?」
マツカ 「はい。急げば、現地仕様の衣装をギリギリで…」
手配出来るかもしれませんけど…、とマツカ君も焦り気味。
マツカ 「雪になるとは、思っていませんでしたしね…」
シロエ 「それもそうですし、登場シーンも…」
衣装より後に決まりましたっけ…、とシロエ君の相槌。
シロエ 「あの時点で、衣装は届いてましたから…」
サム 「クリスマス寒波とか、誰も考えていねえよな…」
そもそも誰が言ったんだよ、とサム君が指すベランダの方。
サム 「屋上から降下するってヤツ…」
一同 「「「うーん…」」」
誰だったっけ、と顔を見合わせる御一同様。
ジョミー「その場のノリで決まっちゃったし…」
シロエ 「煙突の代わりに屋上からで、でしたよね…」
キース 「思い出せんが、サプライズを指定されたしな…」
それでやろうと決めたのは俺だ、と言ってますけど。
屋上から…?
2024/12/24 (Tue)
☆屋上は冷えそう
クリスマスとイブは今年もパーティー、会場は生徒会長宅。
朝から集合、キース君の登場シーンが屋上からという問題。
ジョミー「キースが降りるの、夜だしね…」
シロエ 「かなり冷えると思いますよ」
ぶるぅ 「カイロ、一杯、貼って行ったら?」
服の下に、と家事万能なお子様が差し出した、カイロの箱。
ぶるぅ 「これだけあったら、いけると思うの!」
キース 「そうだな、それくらいしか…」
ソレでいこう、と決まった方針、昼前にはゲストも到着。
Aブルー「メリークリスマス! 今日はよろしくね!」
??? 「よろしくお願い致します」
お世話になります、とキャプテン(会話表記はA船長)。
A船長 「今日は、ぶるぅも、いい子ですよ」
??? 「かみお~ん♪ サンタさんが来るんだもん!」
ぼくはいい子、と悪戯小僧(会話表記はAぶるぅ)も。
Aぶるぅ「パーティーのお料理、もう出来てる?」
ぶるぅ 「うんっ! ケーキも沢山、届いてるから!」
ブルー 「楽しんで行ってくれたまえ!」
メリークリスマス! と生徒会長の声で、パーティー開幕。
シロエ 「絶品ですねえ、ローストビーフ!」
ジョミー「ターキーもあるし、ホント、最高!」
Aブルー「ぼくの船だと、こうはいかないし…」
A船長 「特別休暇で逃げて来るのが、恒例ですよ」
クリスマスはキャプテンも暇ですしね、と説明が。
A船長 「人類側も、クリスマス休暇ですから」
Aブルー「ニューイヤーとセットで、心配は無用!」
まるっと船を空けていたって、と盛り上がる人たち。
Aぶるぅ「ねえねえ、そろそろ夜になるかな?」
ぶるぅ 「そだね、窓の外、暗くなって来たし…」
ホワイトクリスマス、と指差す窓の向こうは雪景色でして。
シロエ 「貼るカイロ、フルで装備ですね…」
キース 「そうだな、貰っておいて正解だった」
ぶるぅ 「頑張ってね!」
Aぶるぅ「貼るカイロ?」
今日はいい子だから、お手伝いする、と悪戯小僧。
何を…?
2024/12/25 (Wed)
☆カイロ貼ります
クリスマスイブのパーティーですけど、外は雪景色な夕方。
サンタの衣装で登場予定の、キース君は貼るカイロが必須。
Aぶるぅ「いつもキースをいじめてるから、その分まで!」
キース 「もしかして、貼るのを手伝う、と?」
Aぶるぅ「そだよ、フル装備だと、身体中なの?」
腰も背中も、と悪戯小僧の無邪気な問い。
Aぶるぅ「シャツもパンツも、貼るカイロでビッシリ?」
キース 「ビッシリとまでは言わないが…」
シロエ 「かなり多めに要るでしょうね」
この雪では…、とシロエ君が眺める窓。
シロエ 「外は相当、寒いですよ」
Aぶるぅ「そっか、キースのカイロは何処?」
キース 「俺が泊まる部屋だ」
Aぶるぅ「オッケー、貼ってあげるから、案内して!」
善は急げって言うもんね、と張り切っている悪戯小僧。
Aぶるぅ「早く、早くーっ!」
キース 「いやまだ、かなり早すぎるんだが…」
Aぶるぅ「なんで早すぎ?」
キース 「そ、それは…」
サプライズだけに言えない仕様で、キース君、答えられず。
Aぶるぅ「遅刻するより、早めの方がいいんでしょ?」
A船長 「そうですよ。ちゃんと覚えていたんですね」
Aぶるぅ「今日は、いい子にしてなくちゃ!」
だから早めに貼ってあげるね、と笑顔全開。
Aぶるぅ「それでいいでしょ?」
キース 「…分かった…」
よろしく頼む、とカイロを貼りにゲストルームへ。
シロエ 「キース先輩、大丈夫でしょうか…?」
Aブルー「何がだい?」
ジョミー「今、着てる服は、冬服でさ…」
カイロを貼ったら、暑すぎる気が、とジョミー君。
ジョミー「出番は、うんと後なんだし…」
スウェナ「サウナ気分になれるかしらね…」
最悪、脱げばいいんだけれど…、とスウェナちゃんも。
スウェナ「でないと、茹ってしまうわよ?」
Aぶるぅ「ただいまあーっ!」
キース 「貼って来たぞ」
Aぶるぅ「あのね、キースの…」
Tシャツの模様、凄かったよ、と跳ねてますけど。
模様…?
2024/12/26 (Thu)
☆見たいTシャツ
ホワイトクリスマスなイブの夕方、パーティーな御一同様。
屋上からサンタで降下予定なキース君、貼るカイロを装備。
キース 「模様の話はしなくていい!」
Aぶるぅ「なんで?」
キース 「いい子にするなら、そうしてくれ!」
Aぶるぅ「分かったあ!」
黙ってるね、と沈黙ですけど、他の面子はザワザワ。
シロエ 「凄い模様って、仏様だったんでしょうか?」
サム 「お経のTシャツっていうのもあるぜ」
ジョミー「そういう系かな、ぶるぅ、覚えてる?」
Aぶるぅ「ぼく、いい子だから、お約束は守るも~ん!」
だから内緒、と年に一度の「いい子モード」が発動中。
Aブルー「ぶるぅ、思念でいいから、チラ見せで!」
A船長 「私も、ソレでお願いします」
Aぶるぅ「ダメダメ、サンタさん、来なくなっちゃう!」
それじゃ困るよ、と悪戯小僧のサイオンがキラリ。
Aぶるぅ「はい、キースにシールドしたよ!」
キース 「シールド?」
Aぶるぅ「そだよ、キースが服を着ている間は、絶対に…」
Tシャツの模様、思念でも覗けないから、と得意げな顔。
Aぶるぅ「これで安心!」
Aブルー「ホントだ、ぼくが見たって無理…」
ブルー 「ぼくも全く見えないんだけど…」
一同 「「「ええっ!?」」」
極秘なのか、と一同、愕然。
シロエ 「キース先輩、着替えは別室に行くんですよね?」
キース 「そうなるな」
サム 「んじゃよ、Tシャツ拝むにはよ…」
Aブルー「セーターを脱いで貰うしか…」
でも、どうやって、と考え込んだソルジャー、閃いた様子。
Aブルー「ぶるぅ、エアコン、パワーアップで!」
ぶるぅ 「えっ、暑すぎない?」
今で適温、と家事万能なお子様。
ぶるぅ 「みんな冬服だし、これくらいだよ?」
Aブルー「大丈夫、脱げばいいってね!」
A船長 「なるほど、キースも脱ぐしかない、と…」
Aブルー「Tシャツ姿になるってば!」
うんと上げちゃえ、とリモコンを手にしましたけど。
どうなる…?
2024/12/27 (Fri)
☆暑すぎた屋内
ホワイトクリスマスになったイブの夕方、キース君に注目。
Tシャツの模様が凄いらしくて、見たいと思う人ばかりで。
Aブルー「みんな、暑くてもいけるよね?」
シロエ 「もちろんです!」
A船長 「私も、今日は私服ですから、上着なんかは…」
脱いでしまってかまいません、とキャプテンまでが。
Aブルー「オッケー、それじゃエアコン、最強で!」
ジョミー「どのくらいまで上がるかな?
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 半袖1枚でいけるよ!」
家事万能なお子様が飛び跳ねる中で、上がり始めた室温。
サム 「やっぱ暑いぜ、夏ってな!」
ぶるぅ 「アイスもあるから、好きに食べてね!」
キース 「有難い!」
俺は脱げんし、とキース君だけ、着込んだまま。
ジョミー「無理していないで、上着、脱いだら?」
キース 「脱ぐくらいなら、早めに出発した方がマシだ!」
アイスを食ったら出発でいい、と食べ終えるなり、別室へ。
Aぶるぅ「あれっ、キースは?」
シロエ 「じきに来ますよ。あっ、そういえば…」
協力者の人は、とシロエ君の問い。
シロエ 「マツカ先輩、サポート係はどうなってます?」
マツカ 「定刻に来ると言ってましたが…」
サム 「んじゃよ、キースは待ちぼうけかよ?」
マツカ 「前倒しは無理ということですね…」
一人でやるには危険ですし…、とマツカ君が言う通り。
Aぶるぅ「ねえねえ、それって、何のお話?」
マツカ 「1時間ほど待てば、分かりますよ」
シロエ 「外の雪、かなり降ってます…」
大丈夫でしょうか、と心配する間に、サプライズの時間。
ブルー 「メリークリスマス、外を見たまえ!」
ぶるぅ 「サンタさんだ!」
Aぶるぅ「ホントだ、上から降りて来る!」
待ってましたあ! と悪戯小僧が開けるベランダの入口。
キース 「メリークリスマス! …っと、ハクション!」
Aぶるぅ「大変、サンタさんが風邪!」
お薬どうぞ、と苦そうな薬がドッサリと。
良い子、善意で大暴走…。
2024/12/28 (Sat)
☆天然だった悪戯
ホワイトクリスマスの夜は、キース君がサンタでしたけど。
アッと言う間に日が経ちまして、今日は除夜の鐘な大晦日。
シロエ 「遅れました! 目の前でバスに行かれちゃって」
サム 「なんで早めに出ねえんだよ…」
ジョミー「寒いんだからさ、時間厳守にしてくれないと…」
キースの二の舞になっちゃうし、とジョミー君の愚痴。
ジョミー「此処のバス停、吹きっさらしだよ?」
シロエ 「ですから、先に行って下さい、と連絡を…」
スウェナ「先に行きたい人、いると思うの?」
シロエ 「…そうですよね…」
アドス和尚がいますから、とシロエ君が差し出すレジ袋。
シロエ 「お詫びに、肉まん買って来ました」
サム 「でもよ、普通に冷めてるだろ?」
シロエ 「いえ、保温してカイロも入れてあります」
ホカホカですよ、と出されたわけで、皆が歓声。
ジョミー「気が利くね! 手まで温まるよ!」
マツカ 「有難いですけど、キースを思い出しますね…」
サム 「クリスマスな…」
貼るカイロで暑すぎた後は酷寒でよ、とサム君が竦める肩。
サム 「おまけにクシャミで、激マズの粉薬だぜ…」
シロエ 「ぶるぅの悪戯、天然でしたね…」
本人は善意だっただけに怖すぎます、とシロエ君も。
シロエ 「キース先輩、風邪は免れましたけど…」
マツカ 「ダメージは大きかったですよ…」
その上、年末進行で…、とマツカ君。
マツカ 「家の行事が忙しくなって、追い回されて…」
ジョミー「そのまま大晦日に突入だもんね…」
シロエ 「噂をすれば、キース先輩では?」
サム 「出迎えでねえの?」
山門前にいるんだしよ、と言った所へ黒塗りのタクシー。
ジョミー「ブルーだ、特権階級だよね…」
スウェナ「除夜の鐘だし、今日の主役よ?」
ブルー 「やあ! 君たちも早く来たまえ!」
ぶるぅ 「寒いもんね!」
キース 「庫裏は暖房が入れてあるから、暖かいぞ」
適温だしな、と恩着せがましい口ぶり。
仕方ないかも…。
2024/12/29 (Sun)
☆消せない好奇心
大晦日は元老寺で除夜の鐘撞き、毎年恒例の行事ですけど。
冷える中でも路線バスな人と、黒塗りタクシーの生徒会長。
シロエ 「キース先輩、クリスマスイブの件は謝ります…」
ジョミー「ぼくも謝るから、エアコンはさ…」
適温をキープして欲しい、とジョミー君も。
ジョミー「暑すぎた後で外に出るとか、まんまキースで…」
サム 「風邪を引くのは確実だしよ…」
この通り、とサム君も謝罪モード。
サム 「Tシャツは、つい、好奇心でよ…」
シロエ 「模様が知りたかったんです…」
ああなるとは思いませんでした、とシロエ君、反省MAX。
シロエ 「ですから、エアコンで仕返しだけは…」
キース 「お前たちだけなら、アリかもだが…」
ブルーに感謝するんだな、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「銀青様に失礼な真似は出来んぞ」
ブルー 「そういうこと! ぼくにエアコン地獄は無いね」
シロエ 「会長、ありがとうございます!」
サム 「マジで感謝!」
ありがてえ、とサム君、合掌して深々とお辞儀。
サム 「来年も守って貰えそうでよ…」
ブルー 「キースのTシャツ、懲りたかい?」
一同 「「「はいっ!」」」
でも…、とシロエ君が傾げる首。
シロエ 「今も模様は気になるんですよ…」
ブルー 「正直、ぼくも知りたくてさ…」
二枚までは絞り込めたけど、と生徒会長の妙な台詞が。
一同 「「「二枚?」」」
ブルー 「パーティーが終わった次の日に…」
ぶるぅ 「イライザさんが干してた、洗濯物!」
キース 「…その手があったか…」
俺もまだまだ甘かった、とキース君の深い溜息。
キース 「まあいい、庫裏でゆっくりしていてくれ」
ブルー 「忙しそうだし、おかまいなく」
キース 「では、失礼する」
シロエ 「行っちゃいましたよ、Tシャツの件は…?」
ブルー 「年忘れで暴露かな、どっちもサンタの模様で…」
しかも武闘派のサンタクロース、と明かされた事実。
武闘派…?
2024/12/30 (Mon)
☆真剣に除夜の鐘
大晦日は元老寺で除夜の鐘な、シャン学メンバーですけど。
庫裏で待つ間に、サンタだったキース君のTシャツの話に。
ジョミー「武闘派のサンタクロースって、なに?」
ブルー 「そのまんまだよ、ボクサーなのと、機関銃だね」
一同 「「「機関銃!?」」」
激しすぎる、と誰もが愕然。
シロエ 「機関銃を撃つサンタですか…?」
ぶるぅ 「ううん、持ってただけだよね」
ブルー 「構えてもいなかったけど、迫力は充分!」
ジョミー「キース、そういう趣味だったんだ…?」
知らなかった、とジョミー君。
ジョミー「見られたくなかったの、分かる気がするよ…」
サム 「だよな、密かな楽しみだしよ…」
ブルー 「違うね、イライザさんの趣味!」
金欠のキースに買えるとでも…、と生徒会長の暴露。
ブルー 「サンタの役をやるんでしょ、と着せたようだよ」
一同 「「「うわー…」」」
死んでも秘密にしときたいヤツ、と一同、納得。
シロエ 「脱がなかったの、分かりましたよ…」
ジョミー「知ってしまって大丈夫かな…」
ブルー 「分からないけど、模範生でいた方がいいね」
年内くらいは…、と言われた面々、除夜の鐘を待つのみで。
サム 「今年は早めに並ばねえとな…」
シロエ 「雪が降って来てます、キース先輩の祟りかも…」
それでも行くしか、と例年よりも早く行列で待機。
ジョミー「ブルーはいいよね、ぶるぅもさ…」
スウェナ「出るのは直前、しかテントで待機だものね…」
仕方ないけど、と愚痴り続けて、やっと除夜の鐘の時間に。
キース 「感心だな、いつもギリギリに来るくせに…」
ブルー 「裏に事情が色々とね」
緋の衣を着た生徒会長、テントに入って、間もなく登場。
ジョミー「今年が終われば、無罪だよね…?」
サム 「そう願いたいぜ…」
マツカ 「心をこめて、鐘撞きですよ…」
スウェナ「それでこそよね…」
真剣な顔で除夜の鐘撞き、真面目さMAX。
皆様も、どうぞよいお年を~。
2024/12/31 (Tue)
初日から日曜な12月だけに、生徒会長宅に来ている面々。
其処へ来たソルジャー、悪戯小僧とクリスマスの話でして。
ジョミー「積み立てって、潜入班の人がするわけ?」
Aブルー「そう言ったけど?」
シロエ 「みんなで、カンパじゃないんですか?」
悪戯の被害は平等ですよね、とシロエ君の問い。
シロエ 「厨房とかは、潜入班より被害が多そうですよ?」
サム 「なんで、みんなで出さねえんだ?」
きっと喜んでカンパするぜ、とサム君も。
サム 「それで悪戯しなくなるなら、気前よく…」
ジョミー「お小遣いの半月分くらい、出しそうだけど?」
キース 「まったくだ。なけなしの金を、はたいてもだ…」
ヤツの悪戯を止めたいだろう、とキース君も同意。
キース 「俺なら全額、出すと思うが」
一同 「「「あー…」」」
被害が集中する人だった、と誰もが同情の眼差し。
ジョミー「そうだよね…。キースでさえも、コレだしさ…」
サム 「年中無休でやられてる船は、尚更だぜ…」
スウェナ「しかも、男女を問わないんでしょ?」
どうして潜入班なのよ、とスウェナちゃん。
スウェナ「予算は沢山ありそうだけど…」
Aブルー「其処だよ、予算で気付かないかい?」
一同 「「「は?」」」
何に気付けと、と一同、怪訝そうな顔。
シロエ 「お小遣いの額に、関わらないと思いますけど…」
キース 「俺なら全額出すと言ったぞ」
Aブルー「無い袖は振れない、と言うだろう?」
一同 「「「はあ?」」」
ますます謎だ、と首を傾げるしかない御一同様。
ジョミー「無い袖って、何さ?」
Aブルー「お小遣いだよ!」
シャングリラに存在するとでも、とソルジャー、目がマジ。
Aブルー「お金なんかを使う機会が、何処にあるわけ?」
一同 「「「あっ!?」」」
Aブルー「持っているのは、潜入班だけで…」
シロエ 「使うのも、其処だけですか…」
ミュウには必要無いんだった、と納得な理由。
人類限定…。
2024/12/16 (Mon)
☆削れそうな予算
今年の12月は初日が日曜、生徒会長宅で過ごす御一同様。
其処へソルジャー登場でして、クリスマスの話なんですが。
Aブルー「みんなでカンパ出来ない理由、分かったかい?」
シロエ 「はい。思いっ切り、理解出来ました…」
ジョミー「お金が無いなら、仕方ないよね…」
使わないものは持っていないし、とジョミー君。
ジョミー「そうなると、潜入班が積み立てるしか…」
サム 「ねえってことだよなあ…」
Aブルー「オッケー? 確かに予算は多いんだけどさ…」
ぶるぅの食い倒れ用は、食費からでね、とソルジャーの言。
Aブルー「削れる予算が、其処しか無くって…」
サム 「マジかよ、食費とか、必須のヤツじゃねえかよ」
シロエ 「潜入班の人も、食事しないと大変ですよ?」
キース 「腹が減っては戦は出来ぬ、と言うくらいだしな」
他の部分は削れないのか、とキース君の問い。
キース 「削れる所はありそうだぞ」
Aブルー「あったら、苦労はしないってね!」
家賃は削れないし、服だって無理、とソルジャー、真剣。
Aブルー「交通費とかもそうだし、食費くらいしか…」
シロエ 「あー…。シャングリラだと、制服ですよね…」
サム 「着回すにしても、流行りがあるかもな…」
Aブルー「其処なんだよ!」
目立たないようにするなら、服は大切、と説明が。
Aブルー「周りに溶け込んで動くためには、TPOで…」
キース 「着替えなくてはダメだろうな…」
Aブルー「流行だって、考慮しないと…」
浮いちゃうからね、と言われれば、そう。
Aブルー「毎シーズン、服を買い替えるだけでも大変!」
一同 「「「あー…」」」
食費以外は削れないかも、と誰もが納得。
シロエ 「一食抜くとかで、コツコツ貯めるんですね…」
Aブルー「潜入中は自炊もするから、安い品をさ…」
サム 「選んで買っているわけな…」
Aブルー「お買い得をね!」
狙い目は夕方の値引き品、と所帯じみてますけど。
食費だけに…。
2024/12/17 (Tue)
☆保管場所が問題
初日から日曜な今年の12月、生徒会長宅に来ている面々。
ソルジャーも来まして、悪戯小僧とクリスマスの関係な話。
ジョミー「値引き品って…。其処までやって食費削減?」
Aブルー「悪戯されることを思えば、ずっとマシだよ」
他のみんなの援助もあるしさ、とソルジャーが立てる親指。
Aブルー「お小遣いは持ってなくても、食事はあるから…」
サム 「潜入班用に、取っておくのかよ?」
シロエ 「それとも、おかわり多めに回すんですか?」
Aブルー「両方だね!」
日持ちするものは、取り置きだよ、とソルジャーの説明。
Aブルー「クッキーだとか、お菓子の類は、それが多いね」
シロエ 「ぶるぅの盗みは、どうなるんです?」
保管してても突破されますよね、とシロエ君の鋭い指摘。
シロエ 「瞬間移動も、出来るんですし…」
Aブルー「大丈夫! 安全安心な場所で保管するから!」
ジョミー「もしかしなくても、青の間とか?」
部屋の持ち主はタイプ・ブルーだしさ、とジョミー君。
ジョミー「完璧に隠しておけそうだけど…」
Aブルー「その案だったら、その場で却下されたよ!」
一同 「「「は?」」」
何故に却下、と一同、キョトン。
シロエ 「船で一番、安全そうなのに、却下ですか?」
サム 「マジかよ、なんで却下なんだよ?」
Aブルー「ぶるぅと同じで、ヤバいに決まってるしね!」
お菓子を盗む常習犯で…、とソルジャーが指差す自分の顔。
Aブルー「そんな危険人物に、預けられるとでも?」
一同 「「「あー…」」」
預けたが最後、食べられるヤツか、と一同、納得な理由。
キース 「そうなると、何処で預かっているんだ?」
シロエ 「安全地帯なんて、船の中にはありませんよね…」
Aブルー「違うね、木の葉を隠すなら、森の中だよ!」
ジョミー「そっちのシャングリラ、森があったっけ?」
Aブルー「船に森なんか、あるとでも?」
其処まで出来る余裕は無いね、と言ってますけど。
森って…?
2024/12/18 (Wed)
☆森と言われても
今年の12月は初日が日曜、生徒会長宅で過ごす御一同様。
其処へ来たソルジャー、悪戯小僧とクリスマスの話でして。
サム 「んじゃよ、森ってえのは、何処なんだよ?」
シロエ 「其処に隠せば安心だなんて、あるんですか?」
ジョミー「隠すだけ無駄な気しかしないけど…」
ぶるぅだしさ、とジョミー君が竦める肩。
ジョミー「片っ端から掘り返してでも、盗みそうだよ?」
シロエ 「クリスマス前だけは、安全でしょうけど…」
Aブルー「それが、そうでもないんだよ」
ああ見えてグルメなんだしさ、とソルジャーの苦笑。
Aブルー「不味いものには、手を出さないし!」
サム 「そういや、試食品の話、あったっけな…」
シロエ 「美味しいです、って顔で騙すヤツでしたね…」
失敗作が出された時に…、とシロエ君の相槌が。
シロエ 「騙す相手は、船の仲間らしいですけれど…」
スウェナ「たまに、ぶるぅが引っ掛かる、って聞いたわね」
Aブルー「そうなんだよねえ、自業自得ってヤツで…」
アレは、仕返ししないんだよね、とソルジャーも。
Aブルー「そんなわけだし、不味い食べ物なんかは…」
シロエ 「全力でスルーする、ということですか?」
Aブルー「ピンポーン!」
森の正体、分かったかな、とソルジャー、楽しそうな顔。
Aブルー「ぶるぅが避けて通るってね!」
サム 「不味い食い物の、保管場所ってか?」
シロエ 「保管するメリット、あるとは思えませんよ?」
ジョミー「生ゴミを置いておく所とか…?」
あまり嬉しくないけどね、とジョミー君。
ジョミー「生ゴミとセットで保管とかさ…」
シロエ 「食べたい気持ちになれませんよ…」
いくら美味しいお菓子とかでも…、とシロエ君も溜息。
シロエ 「ぼくなら、全力で遠慮しますね」
Aブルー「あのねえ…。船にもデリカシーはあるわけで…」
サム 「だったら、隠してる森は、何処なんだよ?」
不味い食い物の保管場所って…、と質問ですけど。
何処…?
2024/12/19 (Thu)
☆不味い食べ物
初日から日曜な今年の12月、生徒会長宅に来ている面々。
其処へソルジャーが登場、クリスマスと悪戯小僧の話な今。
Aブルー「不味い食べ物なんかを、保管するとでも?」
シロエ 「でもですね…。ぶるぅが避けて通るんですし…」
サム 「不味い物しか置いてねえんだろ?」
でなきゃ普通に入るじゃねえか、とサム君のツッコミ。
サム 「いくらグルメか知らねえけど、食い意地はよ…」
ジョミー「半端ないから、食べ物があれば入りそうだよ?」
Aブルー「そうなんだけどさ、アイスは作れるかい?」
一同 「「「アイス?」」」
なんだソレは、と誰もがキョトン。
シロエ 「アイスの話はしてませんけど?」
Aブルー「美味しいよねえ、ぼくも作って食べてるよ」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「ぼくのは混ぜるだけのタイプで、簡単で…」
だけど、ぶるぅが作るのは、どう、とソルジャーの問い。
Aブルー「材料を揃える所からでさ、卵に、砂糖に…」
サム 「今の話と関係ねえだろ?」
Aブルー「あるね、材料、アイスなら、どれを取っても…」
単品だけでも美味しいわけで…、とソルジャーが立てる指。
Aブルー「卵も砂糖も、それだけ食べてもオッケー!」
シロエ 「まあ、そうですね…」
Aブルー「それじゃ、カレーは?」
一同 「「「カレー?」」」
何だソレは、と顔を見合わせる御一同様。
シロエ 「カレーがどうかしたんですか?」
Aブルー「シャングリラでも、カレー系は大人気でさ…」
だけど、材料、美味しいかな、と言われましても。
ジョミー「あー…。カレールー、齧って後悔したよ…」
サム 「マジかよ、チョコと間違えたとか?」
ジョミー「子供だったし、知らなくってさ…」
泣きそうだった、とジョミー君。
ジョミー「もしかしなくても、ぶるぅも、ソレかな…」
シロエ 「激辛料理は、好きですけどね…」
サム 「素材だけはよ…」
キツイんでねえの、とサム君が首を傾げてますけど。
素材…。
2024/12/20 (Fri)
☆入らない場所
今年の12月は初日が日曜、生徒会長宅で過ごす御一同様。
其処へソルジャー登場、悪戯小僧のクリスマス事情の話で。
シロエ 「カレー粉も、カレールーも食べないでしょうね」
サム 「ジョミーじゃねえけど、齧って後悔ってのは…」
Aブルー「あったようだね、ぼくも現場は見ていないけど」
それこそ後悔MAXってヤツ、とソルジャー、クスクス。
Aブルー「泣きの涙で、転げ込んで来たよ!」
シロエ 「青の間にですか?」
Aブルー「ピンポーン! 何か美味しい物ある、ってね!」
厨房で探す気ゼロだったわけで…、と思い出し笑いな人。
Aブルー「行けば酷い目に遭うと思ってたんだよ」
一同 「「「酷い目?」」」
Aブルー「そう、カレー粉だか、カレールーなんだか…」
それよりもキツいヤツに出会って…、とソルジャーの笑み。
Aブルー「どれが当たりか、分からないしさ…」
一同 「「「当たり?」」」
Aブルー「ハズレでもいいけど、とにかく、不味いの!」
いわゆる食材関係だね、と説明が。
Aブルー「まるで料理をしないわけだし、区別なんかは…」
一同 「「「あー…」」」
出来ないのか、と誰もが納得。
サム 「んじゃよ、森ってのは、食材置き場かよ?」
Aブルー「そうなるねえ!」
新鮮さが命なのから、保存食まで、と得意そうな顔。
Aブルー「缶詰にしても、瓶詰にしても、色々でさ…」
シロエ 「ジャムはいけても、ペースト類はキツイですね」
サム 「辛い系だと、マジで終わるぜ…」
胃袋も舌も、下手をすりゃ目も…、とサム君が竦める肩。
サム 「菓子類、其処に置いておけばよ…」
Aブルー「安心ってね!」
もう絶対に、入らないから、とソルジャー、キッパリ。
Aブルー「料理を多めに振舞う時も、保管出来るし…」
ジョミー「設備は充分、整ってるだろうしね…」
Aブルー「もちろんだよ! 潜入班用のお礼置き場!」
美味しい料理も、菓子類もね、と明かされた事実。
森の正体…。
2024/12/21 (Sat)
☆食い倒れで発散
初日から日曜な今年の12月、生徒会長宅に来ている面々。
ソルジャーも来まして、悪戯小僧とクリスマスの話でして。
シロエ 「潜入班の人の食費削減、現物でカバーですか…」
Aブルー「そうでもしないと、クリスマス前の費用がね…」
ジョミー「食い逃げするのはマズイもんね…」
人類側の世界だけに…、とジョミー君。
ジョミー「サンタクロースに、鞭を貰うコースは確実で…」
サム 「クリスマスがパアになっちまうしよ…」
シロエ 「ストレス発散は、必須でしょうし…」
Aブルー「我慢させたら、ぼくに深刻な被害が出そうで…」
食い倒れで発散して貰うしか…、とソルジャー、深い溜息。
Aブルー「覗きは勘弁願いたいしね!」
ブルー 「その先、禁止!」
Aブルー「分かってるけど、説明しただけ!」
ストレス発散に最適なだけに…、と軽く両手を広げる人。
Aブルー「それは嫌だし、食い倒れで!」
キース 「要は、あんたが逃げてるんだな?」
シロエ 「船の人たちに、面倒ごとを押し付けてますね?」
Aブルー「いいんだってば、自発的にやってるんだし!」
現時点で文句は出ていないから、とソルジャー、しれっと。
Aブルー「此処でも悪戯しないわけだし、今年もさ…」
サム 「クリスマスをよろしく、と言いに来たのな…」
Aブルー「ピンポーン!」
休暇はキッチリ取ってあるから、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「ぼくも、もちろんハーレイもね!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ クリスマス、楽しみ!」
Aブルー「御馳走もケーキも、悪戯は抜きで楽しめるよ!」
キース 「まあ、その点だけは認めるが…」
髪がピンクの危機も無いな、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「俺も酷い目に遭いはしないし…」
Aブルー「カエル袋とか、ショーを披露するのは無いね!」
シロエ 「料理も、ぶるぅがやってくれますしね」
キース 「俺の出番は、ゼロな勘定だな」
第一、俺は坊主なんだし、と正論が。
クリスマスだけに…。
2024/12/22 (Sun)
☆出番を貰った人
今年の12月は初日が日曜、生徒会長宅で過ごす御一同様。
其処へ来たソルジャー、クリスマスに来る気満々なわけで。
Aブルー「もしかして、出番が欲しいのかい?」
キース 「いや、そんなことは…!」
むしろ出番は無い方がいい、とキース君が指す数珠レット。
キース 「今も言ったが俺は坊主で、クリスマスとは…」
Aブルー「無関係だと?」
キース 「俺の家には、サンタクロースも来なかったぞ!」
親父が断っていたそうでな…、とキース君の激白。
キース 「その上、山門には結界もあるわけだから…」
シロエ 「サンタクロースも入れない、と聞きましたね」
Aブルー「なるほどねえ…。今どき、緩いらしいのに…」
お寺だって、と苦笑しているソルジャー。
Aブルー「実はツリーが飾ってあるとか、普通だってね?」
キース 「表立っては飾れないんだが、庫裏にはな…」
Aブルー「キースの子供時代も、そうだろう?」
キース 「親父が頑固すぎなんだ!」
今も変わらず石頭で…、とキース君が握り締める拳。
キース 「スクーターの許可さえ出ないんだぞ!」
Aブルー「クリスマスは、此処でしか楽しめないんだ?」
キース 「そうなるな…」
Aブルー「オッケー、それじゃ出番をプレゼント!」
最高の見せ場でリスクはゼロ、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「ぶるぅに悪戯されるどころか、大歓迎だよ!」
キース 「はあ?」
Aブルー「大喜びで歓迎してくれるってね!」
是非やりたまえ、とソルジャー、ズズイと。
Aブルー「サンタクロースになって、登場!」
一同 「「「ええっ!?」」」
なんだソレは、と一同、目が真ん丸に。
Aブルー「イブはサンタで決まりってね! 後は任せる!」
シロエ 「ぶっつけ本番なんですか!?」
Aブルー「サプライズで楽しみにしておくよ!」
キース 「待て、せめて打ち合わせを…!」
Aブルー「期待してるからね!」
それじゃイブに、と自分の世界に帰った模様。
どうなる…?
2024/12/23 (Mon)
☆暖かそうな衣装
やって来ました、クリスマスイブ。生徒会長宅に朝に集合。
とはいえ、ゲストが来るのは遅くて、お決まりの面子だけ。
シロエ 「おはようございます。雪になりましたね」
ジョミー「キースには、ちょっとキツイかもね…」
サム 「でもよ、サンタは北の国だぜ?」
昼間もマイナスの世界だしよ、とサム君が眺める外の雪。
サム 「サンタの衣装も、それなりによ…」
シロエ 「暖かそうに思えますけど、どうなんです?」
キース 「正直、それほど暖かいわけでは…」
ないんだが…、とキース君、フウと溜息。
キース 「マツカに貰って、試着してみた印象ではな」
シロエ 「見た目は、袖とかフカフカでしたよ?」
ジョミー「帽子もあったし、暖かそうなのに…」
キース 「いわゆるパーティーグッズだぞ?」
暖かい部屋でも着られる仕様だろうな、とキース君。
キース 「でないと、サンタが熱中症になりかねないぞ」
一同 「「「あー…」」」
パーティー会場は暖かいし、と誰もが納得。
シロエ 「マツカ先輩、それで合ってますか?」
マツカ 「はい。急げば、現地仕様の衣装をギリギリで…」
手配出来るかもしれませんけど…、とマツカ君も焦り気味。
マツカ 「雪になるとは、思っていませんでしたしね…」
シロエ 「それもそうですし、登場シーンも…」
衣装より後に決まりましたっけ…、とシロエ君の相槌。
シロエ 「あの時点で、衣装は届いてましたから…」
サム 「クリスマス寒波とか、誰も考えていねえよな…」
そもそも誰が言ったんだよ、とサム君が指すベランダの方。
サム 「屋上から降下するってヤツ…」
一同 「「「うーん…」」」
誰だったっけ、と顔を見合わせる御一同様。
ジョミー「その場のノリで決まっちゃったし…」
シロエ 「煙突の代わりに屋上からで、でしたよね…」
キース 「思い出せんが、サプライズを指定されたしな…」
それでやろうと決めたのは俺だ、と言ってますけど。
屋上から…?
2024/12/24 (Tue)
☆屋上は冷えそう
クリスマスとイブは今年もパーティー、会場は生徒会長宅。
朝から集合、キース君の登場シーンが屋上からという問題。
ジョミー「キースが降りるの、夜だしね…」
シロエ 「かなり冷えると思いますよ」
ぶるぅ 「カイロ、一杯、貼って行ったら?」
服の下に、と家事万能なお子様が差し出した、カイロの箱。
ぶるぅ 「これだけあったら、いけると思うの!」
キース 「そうだな、それくらいしか…」
ソレでいこう、と決まった方針、昼前にはゲストも到着。
Aブルー「メリークリスマス! 今日はよろしくね!」
??? 「よろしくお願い致します」
お世話になります、とキャプテン(会話表記はA船長)。
A船長 「今日は、ぶるぅも、いい子ですよ」
??? 「かみお~ん♪ サンタさんが来るんだもん!」
ぼくはいい子、と悪戯小僧(会話表記はAぶるぅ)も。
Aぶるぅ「パーティーのお料理、もう出来てる?」
ぶるぅ 「うんっ! ケーキも沢山、届いてるから!」
ブルー 「楽しんで行ってくれたまえ!」
メリークリスマス! と生徒会長の声で、パーティー開幕。
シロエ 「絶品ですねえ、ローストビーフ!」
ジョミー「ターキーもあるし、ホント、最高!」
Aブルー「ぼくの船だと、こうはいかないし…」
A船長 「特別休暇で逃げて来るのが、恒例ですよ」
クリスマスはキャプテンも暇ですしね、と説明が。
A船長 「人類側も、クリスマス休暇ですから」
Aブルー「ニューイヤーとセットで、心配は無用!」
まるっと船を空けていたって、と盛り上がる人たち。
Aぶるぅ「ねえねえ、そろそろ夜になるかな?」
ぶるぅ 「そだね、窓の外、暗くなって来たし…」
ホワイトクリスマス、と指差す窓の向こうは雪景色でして。
シロエ 「貼るカイロ、フルで装備ですね…」
キース 「そうだな、貰っておいて正解だった」
ぶるぅ 「頑張ってね!」
Aぶるぅ「貼るカイロ?」
今日はいい子だから、お手伝いする、と悪戯小僧。
何を…?
2024/12/25 (Wed)
☆カイロ貼ります
クリスマスイブのパーティーですけど、外は雪景色な夕方。
サンタの衣装で登場予定の、キース君は貼るカイロが必須。
Aぶるぅ「いつもキースをいじめてるから、その分まで!」
キース 「もしかして、貼るのを手伝う、と?」
Aぶるぅ「そだよ、フル装備だと、身体中なの?」
腰も背中も、と悪戯小僧の無邪気な問い。
Aぶるぅ「シャツもパンツも、貼るカイロでビッシリ?」
キース 「ビッシリとまでは言わないが…」
シロエ 「かなり多めに要るでしょうね」
この雪では…、とシロエ君が眺める窓。
シロエ 「外は相当、寒いですよ」
Aぶるぅ「そっか、キースのカイロは何処?」
キース 「俺が泊まる部屋だ」
Aぶるぅ「オッケー、貼ってあげるから、案内して!」
善は急げって言うもんね、と張り切っている悪戯小僧。
Aぶるぅ「早く、早くーっ!」
キース 「いやまだ、かなり早すぎるんだが…」
Aぶるぅ「なんで早すぎ?」
キース 「そ、それは…」
サプライズだけに言えない仕様で、キース君、答えられず。
Aぶるぅ「遅刻するより、早めの方がいいんでしょ?」
A船長 「そうですよ。ちゃんと覚えていたんですね」
Aぶるぅ「今日は、いい子にしてなくちゃ!」
だから早めに貼ってあげるね、と笑顔全開。
Aぶるぅ「それでいいでしょ?」
キース 「…分かった…」
よろしく頼む、とカイロを貼りにゲストルームへ。
シロエ 「キース先輩、大丈夫でしょうか…?」
Aブルー「何がだい?」
ジョミー「今、着てる服は、冬服でさ…」
カイロを貼ったら、暑すぎる気が、とジョミー君。
ジョミー「出番は、うんと後なんだし…」
スウェナ「サウナ気分になれるかしらね…」
最悪、脱げばいいんだけれど…、とスウェナちゃんも。
スウェナ「でないと、茹ってしまうわよ?」
Aぶるぅ「ただいまあーっ!」
キース 「貼って来たぞ」
Aぶるぅ「あのね、キースの…」
Tシャツの模様、凄かったよ、と跳ねてますけど。
模様…?
2024/12/26 (Thu)
☆見たいTシャツ
ホワイトクリスマスなイブの夕方、パーティーな御一同様。
屋上からサンタで降下予定なキース君、貼るカイロを装備。
キース 「模様の話はしなくていい!」
Aぶるぅ「なんで?」
キース 「いい子にするなら、そうしてくれ!」
Aぶるぅ「分かったあ!」
黙ってるね、と沈黙ですけど、他の面子はザワザワ。
シロエ 「凄い模様って、仏様だったんでしょうか?」
サム 「お経のTシャツっていうのもあるぜ」
ジョミー「そういう系かな、ぶるぅ、覚えてる?」
Aぶるぅ「ぼく、いい子だから、お約束は守るも~ん!」
だから内緒、と年に一度の「いい子モード」が発動中。
Aブルー「ぶるぅ、思念でいいから、チラ見せで!」
A船長 「私も、ソレでお願いします」
Aぶるぅ「ダメダメ、サンタさん、来なくなっちゃう!」
それじゃ困るよ、と悪戯小僧のサイオンがキラリ。
Aぶるぅ「はい、キースにシールドしたよ!」
キース 「シールド?」
Aぶるぅ「そだよ、キースが服を着ている間は、絶対に…」
Tシャツの模様、思念でも覗けないから、と得意げな顔。
Aぶるぅ「これで安心!」
Aブルー「ホントだ、ぼくが見たって無理…」
ブルー 「ぼくも全く見えないんだけど…」
一同 「「「ええっ!?」」」
極秘なのか、と一同、愕然。
シロエ 「キース先輩、着替えは別室に行くんですよね?」
キース 「そうなるな」
サム 「んじゃよ、Tシャツ拝むにはよ…」
Aブルー「セーターを脱いで貰うしか…」
でも、どうやって、と考え込んだソルジャー、閃いた様子。
Aブルー「ぶるぅ、エアコン、パワーアップで!」
ぶるぅ 「えっ、暑すぎない?」
今で適温、と家事万能なお子様。
ぶるぅ 「みんな冬服だし、これくらいだよ?」
Aブルー「大丈夫、脱げばいいってね!」
A船長 「なるほど、キースも脱ぐしかない、と…」
Aブルー「Tシャツ姿になるってば!」
うんと上げちゃえ、とリモコンを手にしましたけど。
どうなる…?
2024/12/27 (Fri)
☆暑すぎた屋内
ホワイトクリスマスになったイブの夕方、キース君に注目。
Tシャツの模様が凄いらしくて、見たいと思う人ばかりで。
Aブルー「みんな、暑くてもいけるよね?」
シロエ 「もちろんです!」
A船長 「私も、今日は私服ですから、上着なんかは…」
脱いでしまってかまいません、とキャプテンまでが。
Aブルー「オッケー、それじゃエアコン、最強で!」
ジョミー「どのくらいまで上がるかな?
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 半袖1枚でいけるよ!」
家事万能なお子様が飛び跳ねる中で、上がり始めた室温。
サム 「やっぱ暑いぜ、夏ってな!」
ぶるぅ 「アイスもあるから、好きに食べてね!」
キース 「有難い!」
俺は脱げんし、とキース君だけ、着込んだまま。
ジョミー「無理していないで、上着、脱いだら?」
キース 「脱ぐくらいなら、早めに出発した方がマシだ!」
アイスを食ったら出発でいい、と食べ終えるなり、別室へ。
Aぶるぅ「あれっ、キースは?」
シロエ 「じきに来ますよ。あっ、そういえば…」
協力者の人は、とシロエ君の問い。
シロエ 「マツカ先輩、サポート係はどうなってます?」
マツカ 「定刻に来ると言ってましたが…」
サム 「んじゃよ、キースは待ちぼうけかよ?」
マツカ 「前倒しは無理ということですね…」
一人でやるには危険ですし…、とマツカ君が言う通り。
Aぶるぅ「ねえねえ、それって、何のお話?」
マツカ 「1時間ほど待てば、分かりますよ」
シロエ 「外の雪、かなり降ってます…」
大丈夫でしょうか、と心配する間に、サプライズの時間。
ブルー 「メリークリスマス、外を見たまえ!」
ぶるぅ 「サンタさんだ!」
Aぶるぅ「ホントだ、上から降りて来る!」
待ってましたあ! と悪戯小僧が開けるベランダの入口。
キース 「メリークリスマス! …っと、ハクション!」
Aぶるぅ「大変、サンタさんが風邪!」
お薬どうぞ、と苦そうな薬がドッサリと。
良い子、善意で大暴走…。
2024/12/28 (Sat)
☆天然だった悪戯
ホワイトクリスマスの夜は、キース君がサンタでしたけど。
アッと言う間に日が経ちまして、今日は除夜の鐘な大晦日。
シロエ 「遅れました! 目の前でバスに行かれちゃって」
サム 「なんで早めに出ねえんだよ…」
ジョミー「寒いんだからさ、時間厳守にしてくれないと…」
キースの二の舞になっちゃうし、とジョミー君の愚痴。
ジョミー「此処のバス停、吹きっさらしだよ?」
シロエ 「ですから、先に行って下さい、と連絡を…」
スウェナ「先に行きたい人、いると思うの?」
シロエ 「…そうですよね…」
アドス和尚がいますから、とシロエ君が差し出すレジ袋。
シロエ 「お詫びに、肉まん買って来ました」
サム 「でもよ、普通に冷めてるだろ?」
シロエ 「いえ、保温してカイロも入れてあります」
ホカホカですよ、と出されたわけで、皆が歓声。
ジョミー「気が利くね! 手まで温まるよ!」
マツカ 「有難いですけど、キースを思い出しますね…」
サム 「クリスマスな…」
貼るカイロで暑すぎた後は酷寒でよ、とサム君が竦める肩。
サム 「おまけにクシャミで、激マズの粉薬だぜ…」
シロエ 「ぶるぅの悪戯、天然でしたね…」
本人は善意だっただけに怖すぎます、とシロエ君も。
シロエ 「キース先輩、風邪は免れましたけど…」
マツカ 「ダメージは大きかったですよ…」
その上、年末進行で…、とマツカ君。
マツカ 「家の行事が忙しくなって、追い回されて…」
ジョミー「そのまま大晦日に突入だもんね…」
シロエ 「噂をすれば、キース先輩では?」
サム 「出迎えでねえの?」
山門前にいるんだしよ、と言った所へ黒塗りのタクシー。
ジョミー「ブルーだ、特権階級だよね…」
スウェナ「除夜の鐘だし、今日の主役よ?」
ブルー 「やあ! 君たちも早く来たまえ!」
ぶるぅ 「寒いもんね!」
キース 「庫裏は暖房が入れてあるから、暖かいぞ」
適温だしな、と恩着せがましい口ぶり。
仕方ないかも…。
2024/12/29 (Sun)
☆消せない好奇心
大晦日は元老寺で除夜の鐘撞き、毎年恒例の行事ですけど。
冷える中でも路線バスな人と、黒塗りタクシーの生徒会長。
シロエ 「キース先輩、クリスマスイブの件は謝ります…」
ジョミー「ぼくも謝るから、エアコンはさ…」
適温をキープして欲しい、とジョミー君も。
ジョミー「暑すぎた後で外に出るとか、まんまキースで…」
サム 「風邪を引くのは確実だしよ…」
この通り、とサム君も謝罪モード。
サム 「Tシャツは、つい、好奇心でよ…」
シロエ 「模様が知りたかったんです…」
ああなるとは思いませんでした、とシロエ君、反省MAX。
シロエ 「ですから、エアコンで仕返しだけは…」
キース 「お前たちだけなら、アリかもだが…」
ブルーに感謝するんだな、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「銀青様に失礼な真似は出来んぞ」
ブルー 「そういうこと! ぼくにエアコン地獄は無いね」
シロエ 「会長、ありがとうございます!」
サム 「マジで感謝!」
ありがてえ、とサム君、合掌して深々とお辞儀。
サム 「来年も守って貰えそうでよ…」
ブルー 「キースのTシャツ、懲りたかい?」
一同 「「「はいっ!」」」
でも…、とシロエ君が傾げる首。
シロエ 「今も模様は気になるんですよ…」
ブルー 「正直、ぼくも知りたくてさ…」
二枚までは絞り込めたけど、と生徒会長の妙な台詞が。
一同 「「「二枚?」」」
ブルー 「パーティーが終わった次の日に…」
ぶるぅ 「イライザさんが干してた、洗濯物!」
キース 「…その手があったか…」
俺もまだまだ甘かった、とキース君の深い溜息。
キース 「まあいい、庫裏でゆっくりしていてくれ」
ブルー 「忙しそうだし、おかまいなく」
キース 「では、失礼する」
シロエ 「行っちゃいましたよ、Tシャツの件は…?」
ブルー 「年忘れで暴露かな、どっちもサンタの模様で…」
しかも武闘派のサンタクロース、と明かされた事実。
武闘派…?
2024/12/30 (Mon)
☆真剣に除夜の鐘
大晦日は元老寺で除夜の鐘な、シャン学メンバーですけど。
庫裏で待つ間に、サンタだったキース君のTシャツの話に。
ジョミー「武闘派のサンタクロースって、なに?」
ブルー 「そのまんまだよ、ボクサーなのと、機関銃だね」
一同 「「「機関銃!?」」」
激しすぎる、と誰もが愕然。
シロエ 「機関銃を撃つサンタですか…?」
ぶるぅ 「ううん、持ってただけだよね」
ブルー 「構えてもいなかったけど、迫力は充分!」
ジョミー「キース、そういう趣味だったんだ…?」
知らなかった、とジョミー君。
ジョミー「見られたくなかったの、分かる気がするよ…」
サム 「だよな、密かな楽しみだしよ…」
ブルー 「違うね、イライザさんの趣味!」
金欠のキースに買えるとでも…、と生徒会長の暴露。
ブルー 「サンタの役をやるんでしょ、と着せたようだよ」
一同 「「「うわー…」」」
死んでも秘密にしときたいヤツ、と一同、納得。
シロエ 「脱がなかったの、分かりましたよ…」
ジョミー「知ってしまって大丈夫かな…」
ブルー 「分からないけど、模範生でいた方がいいね」
年内くらいは…、と言われた面々、除夜の鐘を待つのみで。
サム 「今年は早めに並ばねえとな…」
シロエ 「雪が降って来てます、キース先輩の祟りかも…」
それでも行くしか、と例年よりも早く行列で待機。
ジョミー「ブルーはいいよね、ぶるぅもさ…」
スウェナ「出るのは直前、しかテントで待機だものね…」
仕方ないけど、と愚痴り続けて、やっと除夜の鐘の時間に。
キース 「感心だな、いつもギリギリに来るくせに…」
ブルー 「裏に事情が色々とね」
緋の衣を着た生徒会長、テントに入って、間もなく登場。
ジョミー「今年が終われば、無罪だよね…?」
サム 「そう願いたいぜ…」
マツカ 「心をこめて、鐘撞きですよ…」
スウェナ「それでこそよね…」
真剣な顔で除夜の鐘撞き、真面目さMAX。
皆様も、どうぞよいお年を~。
2024/12/31 (Tue)
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