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シャングリラ学園つれづれ語り
☆二回分を纏めて


雛祭りが終わった週の土曜日、生徒会長宅に来ている面々。
祝日の話が出ていたわけで、ソルジャーが祝日がどうのと。

Aブルー「もちろん、ソレの話だってば!」
一同  「「「ええっ!?」」」

確実に潰される方の話だ、と誰もが愕然。

シロエ 「あのですね…! 話を聞いていたのなら…」
サム  「俺たちが迷惑してるってえのも…」
キース 「承知している筈だよな?」

俺の場合はデフォなんだが、とキース君が繰る数珠レット。

キース 「物心つくよりも前から、潰されまくって…」
Aブルー「そうらしいよね、だけど、頼りにしてるから!」

節分の時は凄かったしさ、とソルジャーの嬉しそうな顔。

Aブルー「七福神巡りで行ったお寺が、片っ端から…」
シロエ 「福豆を下さいましたし、その福の分でですね…」

お彼岸は見逃して貰えませんか、とシロエ君。

シロエ 「福がドッサリ来たんだったら、お彼岸くらい…」
ジョミー「パスしてもいいと思うんだけど!」
キース 「確かにな。どうせ秋には、またあるんだし…」

纏めて法要でいいと思うが…、とキース君も。

キース 「お布施は一回分で、二回分をだ…」
一同  「「「イイネ!」」」

それで行こう、と拳を突き上げる御一同様。

シロエ 「今の提案、聞きましたか? お得ですよ!」
サム  「値引きは無いのが、坊主の世界なんだぜ?」
キース 「サムが言う通り、破格コースだ」

纏めておくのがオススメだぞ、とキース君のプッシュ。

キース 「二回分のお布施が一回分で…」
シロエ 「五割引です、デカいですって!」
Aブルー「ダメダメ、ダテに通っていないってね!」

先送りするのはアウトなんじゃあ…、とソルジャーの指摘。

Aブルー「前倒しは良くても、逆はダメなのが法要で…」
キース 「なんで、あんたが知っているんだ!?」
サム  「詳しすぎだろ…」
Aブルー「やっぱりね…」

無駄知識を覚えておいて良かった、と笑顔ですけど。
詳しすぎ…。


2025/03/16 (Sun)



☆無駄知識もいける


雛祭りが済んだ週の土曜ですけど、生徒会長宅に集う面々。
祝日の話をしていた所へ、ソルジャーが来てしまいまして。

キース 「細かいことだし、忘れておけばよかろうが!」
サム  「正直、要らねえ知識じゃねえか」
シロエ 「法事なんかは無い世界でしょう?」

家族自体が違うそうですし、とシロエ君も。

シロエ 「血は繋がっていない組み合わせで…」
キース 「ご先祖様もいない筈だな?」
Aブルー「遺伝子的には、いないと困るんだけど?」

でないと生まれられないよ、とソルジャーの苦笑。

Aブルー「とはいえ、菩提寺とかも無いしさ…」
シロエ 「法事が無いなら、忘れるべきだと思います!」
サム  「マジで無駄だし、邪魔じゃねえかよ」

他の知識を入れるスペースが減るぜ、とサム君が顰める顔。

サム  「一般人より、覚えることが多めなんだろ?」
Aブルー「そりゃ、ソルジャーをやっていればね…」

だからコレが、とソルジャーが指差す自分の頭。

Aブルー「ただの補聴器じゃないのは、知ってるだろう?」
一同  「「「あー…」」」

記憶装置と兼用だっけ、と納得するしかないアイテム。

Aブルー「ぼくが忘れても、コレが覚えているわけで…」
キース 「だったら、お経も入れておけ!」

朝晩のお勤めをすればよかろう、とキース君の渋面。

キース 「毎日、自分で功徳を積めるし、お得だぞ」
Aブルー「ダメダメ、それこそ無駄なヤツだしさ…」

真面目にやるわけないだろう、とソルジャーが広げる両手。

Aブルー「お線香も無いし、蝋燭もさ…」
キース 「気持ちだけでいいんだ、手を合わせて…」
Aブルー「それじゃ、お菓子が食べられないしね!」

お断りだよ、とソルジャー、キッパリ。

Aブルー「プロがやるのが一番だってば、どう考えても!」
キース 「少しくらいは努力しやがれ!」
Aブルー「努力したから、先送りはアウトなのを…」

ちゃんと覚えていたわけで、と得意顔ですけど。
迷惑すぎ…。


2025/03/17 (Mon)



☆楽が出来るコース


雛祭りが終わった週の土曜日、生徒会長宅に来ている面々。
其処へ来たソルジャー、春分の日が潰れる法要をプッシュ。

Aブルー「プロの凄さは、節分で実証済みだしさ…」
一同  「「「あー…」」」

真面目に否定出来ないヤツ、と頭を抱える御一同様。

Aブルー「ぼくが自分で努力したって、ああいうのはね…」
キース 「それはそうだが、お彼岸はだな…!」

プロの坊主も多忙なんだ、とキース君も必死。

キース 「お彼岸の前後は、法事も断るくらいなんだぞ!」
Aブルー「でもさ、毎年、やってくれてるし…」

家にいるより楽なんだろう、とソルジャー、ズイと。

Aブルー「アドス和尚に使われるよりは、マイペースで…」
サム  「ソレ、間違ってはいねえよなあ?」
ジョミー「アドス和尚だしね…」

キースがいたら、こき使うよ、とジョミー君も。

ジョミー「お経を読んでるだけじゃ、済みそうにないし…」
シロエ 「朝早くから、働きまくりじゃないんですか?」
キース 「そ、それは確かに…」

今だって朝は忙しいんだ、とキース君の額に冷汗。

キース 「ブルーに法要の指導を受けるんだし、と…」
シロエ 「言い訳をして、留守にするんですよね?」
キース 「そうだ、だから出掛ける前にだな…」

本堂の準備をさせられるんだ、と副住職が繰る数珠レット。

キース 「他所のお寺からも来て下さるから、その方も…」
サム  「控室とかの掃除なのかよ?」
キース 「座布団を用意する所までだ!」

親父のチェックが済んだら、やっと自由で…、と嘆き節。

キース 「寺に残ったままでいたなら、その後に…」
サム  「法要をやって、後片付けな…」

キツそうだぜ、とサム君が竦める肩。

サム  「こっちの方が、楽だよなあ…」
キース 「認めざるを得んな…」
Aブルー「ほらね、君たちもキースが楽になるように…」
シロエ 「協力しろと言うんですか!?」

先輩だけいれば充分でしょう、と悲鳴ですけど。
どうなる…?


2025/03/18 (Tue)



☆法要の方がマシ


雛祭りが済んだ週の土曜ですけど、生徒会長宅に集う面々。
其処へ来たソルジャー、お彼岸の法要を希望なわけでして。

Aブルー「キースだけだと、お焼香の面子が少なくて…」
シロエ 「ぶるぅと会長、いますから!」
Aブルー「ゴッソリ抜けると、物足りないしさ…」

でも、桜の季節も近いしね、とソルジャーが顎に当てる手。

Aブルー「そっちで、埋め合わせをしてくれるんなら…」
一同  「「「埋め合わせ?」」」
Aブルー「総出で、盛り上げてくれるとかだよ」

キースだけに任せていないでさ、とソルジャーの笑み。

Aブルー「君たちも、何かショーをするとか…」
一同  「「「げっ!」」」

それは困る、と誰もが顔面蒼白。

シロエ 「お彼岸の法要、出ることにします!」
ジョミー「ぼくもだよ!」
サム  「俺も出るから、ショーは勘弁してくれって!」

キースみてえなスキルはねえし、とサム君の悲鳴。

サム  「マジですげえぜ、下僕とかまでこなすしよ…」
シロエ 「キース先輩を助けるためなら、お彼岸くらい…」
ジョミー「お安い御用っていうヤツだよね」
キース 「…お前たち…」

花見も俺に押し付ける気か、とキース君が吊り上げる眉。

キース 「お彼岸をタテにしやがって!」
Aブルー「お坊さんには、大事なイベだよねえ…」

お彼岸ってさ、とソルジャー、目がマジ。

Aブルー「面子も増えたし、法要、よろしく!」
キース 「花見はチャラに出来ないのか?」
Aブルー「その辺は、ぶるぅ次第かな…」

お彼岸は無関係だしね、と取り合わない人。

Aブルー「とにかく、お彼岸、頼んだよ!」
キース 「ちょっと待て!」
Aブルー「じゃあ、当日に!」

今日はこれで、と空間移動で消え去った模様。

キース 「逃げやがった…」
シロエ 「仕方ないです、あの人だけは…」
サム  「祝日、見事に潰れちまったぜ…」
キース 「やるしかないのか…」

坊主の宿命でも泣ける、と呻いてますけど。
法要ですか…。


2025/03/19 (Wed)



☆世間では祝日


やって来ました、春のお彼岸。正確に言えば、お中日の日。
春分の日で祝日ですけど、朝イチで生徒会長宅に集う面々。

シロエ 「おはようございます。いいお天気ですよね…」
ジョミー「うん。混んでるトコも多そうだよ」
サム  「連休じゃねえけど、休みには違いねえもんな」
スウェナ「明日だけ休めば、四連休でいけるわよ?」

やってる人もいると思うわ、とスウェナちゃんの読み。

スウェナ「それに、春休みな人も少なくないし…」
シロエ 「大学生だと、確実に休みな時期でしたっけ…」
ジョミー「卒業旅行とかも多いんだよね…」

それに比べて、ぼくたちはさ…、とジョミー君の深い溜息。

ジョミー「なんで毎年、抹香臭いイベばっかり…」
サム  「でもよ、今回は俺たちの方から申し入れだぜ?」
シロエ 「断った場合、お花見のリスクが高いですから…」

例の人が何を言い出すか…、とシロエ君も溜息。

シロエ 「キース先輩に恩を売る方が、マシですって…」
ジョミー「あっちのぶるぅの相手は、キースに限るしね…」

理屈は分かってるんだけど、とジョミー君が愚痴る境遇。

ジョミー「そうは思っても、いざとなるとさ…」
シロエ 「愚痴りたいのは同じですよ…」
サム  「将来的には、俺とジョミーも宿命でよ…」

潰れる日にはなるんだけどよ…、とサム君までが溜息で。

サム  「分かってる分、今の間に遊びてえのに…」
シロエ 「お坊さんになったら、無理ですしね…」
ブルー 「下っ端の間は、余計にね」

お手伝いに行くとかで…、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「璃母恩院でも大事な行事なんだし…」
サム  「手伝えるのは、名誉だと聞いてるけどよ…」

やっぱり遊びてえんだよな、と僧籍な人も愚痴モード。

サム  「逃げたらヤベえ日になるなんてよ…」
シロエ 「どうにも出来ないヤツですから…」
ジョミー「相手が、あんな仏様じゃね…」

成仏したって次が来るしさ、と嘆いてますけど。
確かに…。


2025/03/20 (Thu)



☆キリが無い法要


春分の日な、春のお彼岸のお中日。生徒会長宅に集う面々。
世間は祝日で休みですけど、スッポンタケの法要なわけで。

サム  「戒名だけは、無駄に立派だけどよ…」
シロエ 「正体は、キノコですからねえ…」
ジョミー「いくらでも生えて、ダメになるしね…」

供養したってキリが無いし、とジョミー君の嘆き節。

ジョミー「普通だったら、何処かで終わりになる筈で…」
スウェナ「三十三回忌だったかしら?」
シロエ 「五十回忌もあるそうですけど…」

その辺で終わりじゃないでしょうか、とシロエ君。

シロエ 「五十年も経てば、法要の面子も変わりますしね」
スウェナ「赤ちゃんだった子が、親だものねえ…」
ジョミー「早い人なら、孫だっていそうでさ…」

仏様の顔を知らない人が増えるよ、とジョミー君も。

ジョミー「だけど、例の迷惑な仏様はさ…」
シロエ 「次から次へと生えては、お亡くなりですし…」
スウェナ「終わりが来る日は、来ないんだもの…」

あんまりだわ、とスウェナちゃんが仰ぐ天井。

スウェナ「五十回忌が済んだ後でも、やらされるわよね…」
シロエ 「そのコースですよ…」

なんでそんなに偉いんです、とシロエ君、ブツブツと。

シロエ 「名のある人の場合だったら、延長戦だって…」
スウェナ「あるわね、八百年とかの法要が…」
ジョミー「でもさ、ソレは節目の時だけでさ…」

毎回やるんじゃないと思う、とジョミー君。

ジョミー「百年だとか、五十年とかの単位じゃないかな」
サム  「あのよ…。ソレは大々的な法要のことでよ…」

普通規模のヤツは毎年だぜ、とサム君の言。

サム  「ついでに、月命日の法要も毎月やってるしよ…」
一同  「「「ええっ!?」」」

マジか、と愕然とする御一同様。

シロエ 「月命日まで、毎月やるんですか?」
サム  「仏様じゃねえけど、学問の神様の御縁日はよ…」
スウェナ「命日だわね…」

そういえば毎月やってたっけ、と納得ですけど。
エンドレス…。


2025/03/21 (Fri)



☆マシだそうです


春のお彼岸はスッポンタケの法要、春分の日が潰れる面々。
秋分の日にも潰されるわけで、終わりが来る時も無さそう。

サム  「つまりよ、宗祖様の月命日も、毎月、法要で…」
シロエ 「内輪でやってるわけなんですね?」

大きな法要が無いだけで、とシロエ君が確認。

シロエ 「一般人まで参加するのは、五十年とかの分で…」
サム  「ソレイド八十八カ所を開いた人は、毎月だぜ」
一同  「「「ええっ!?」」」

そこまでなのか、と誰もが仰天。

シロエ 「偉い人なのは知ってますけど、毎月ですか?」
サム  「縁日あるだろ、露店も出るヤツ」
ジョミー「もしかして、21日の?」

学問の神様のが25日だけど、とジョミー君。

ジョミー「一足お先に、毎月、露店がズラリと並ぶよね?」
サム  「ソレのことだぜ、俺が言うのは」

寺の中では法要だしよ、とサム君の説明が。

サム  「護摩焚きもしてるし、本格的にやってるんだぜ」
一同  「「「あー…」」」

露店の方しか知らなかった、と納得するしかない御一同様。

シロエ 「じゃあ、例の仏様は、年に二回で済みますし…」
スウェナ「マシな方だというわけね?」
サム  「そうなるよなあ…」

仕方ねえよ、とサム君の深い溜息。

サム  「エンドレスでも、回数だけは少なめだしよ…」
ジョミー「祝日は二回、潰れるんだけど…」
シロエ 「正直、文句は言えませんよね…」

月参りだって無いんですし、とシロエ君も溜息が超特大。

シロエ 「とはいえ、あの迷惑な仏様の戒名はですね…」
ジョミー「キースがつけたヤツなのに…」

どんどん偉くなっていくよね、とジョミー君が仰ぐ天井。

ジョミー「戒名の取り消しとかも、出来ないらしいし…」
ブルー 「格上げでしか、変えられないしね」
一同  「「「格上げ!?」」」
ブルー 「戒名の格は下げられないから…」
シロエ 「格上げですか!?」

そんな変更、要りませんから、と悲鳴ですけど。
格上げではねえ…。


2025/03/22 (Sat)



☆格上げするには


春のお彼岸はスッポンタケの法要、毎年避けられない行事。
月命日に何もしないだけマシで、偉い人だと毎月ある法要。

シロエ 「あんな仏様が、もっと偉くなるのは困ります!」
スウェナ「ホントに勘弁して欲しいわよ…」

格下げだったら歓迎だけど、とスウェナちゃんも。

スウェナ「格上げ以外に、変更は出来ないなんて…」
サム  「でもよ、どういう仕組みなんだよ、格上げって」

そんなの習っていねえから、と僧籍な人の質問。

サム  「どうやったら、格が上がるんだよ?」
ブルー 「修行を積んだことにするんだけど」
一同  「「「修行?」」」

仏様だと不可能では…、と顔を見合わせる御一同様。

シロエ 「修行って、どんな修行なんです?」
ブルー 「キースが行ってた道場入りの、簡易版だね」
一同  「「「簡易版?」」」

なんだソレは、と更に深まる謎というヤツ。

サム  「簡易版とかあるのかよ、アレに?」
ジョミー「あるんだったら、ソレで済ませたいけど…」

いつか行かされてしまいそうだし、とジョミー君。

ジョミー「簡易版なら、楽が出来そうだしさ…」
サム  「俺も正直、そうしてえよなあ…」

一ヶ月近い道場入りはキツそうだしよ、とサム君まで。

サム  「その簡易版ってヤツは、選べるのかよ?」
ブルー 「自由参加で、行きたい人だけ申し込みだね」

ただし…、と生徒会長、いえ、銀青様が立てる人差し指。

ブルー 「一般人向けの修行になるから、プロはダメだよ」
僧籍な人「「ええっ!?」」

酷い、とジョミー君とサム君、同時に。

サム  「簡易版だし、ダメだってか?」
ジョミー「楽をするのは、許せないって?」
ブルー 「そうじゃなくって…」

同じのを二度も要らないだろう、と銀青様。

ブルー 「本物の道場入りをするわけだしさ」
サム  「一回きりしか出来ねえって?」
ブルー 「簡易版だと別だけど…」

だから修行を上乗せ出来る、と言ってますけど。
どういう意味…?


2025/03/23 (Sun)



☆楽そうな簡易版


春のお彼岸はスッポンタケの法要、生徒会長宅に集う面々。
偉すぎる戒名の話から、戒名の格を上げる方法が問題な今。

サム  「意味がサッパリ分かんねえけど、なんでだよ?」
ジョミー「本物の道場入りをやっていないと、得なわけ?」

修行を上乗せ出来るなんてさ、とジョミー君の問い。

ジョミー「もしもそうなら、ぼくたちだって…」
サム  「簡易版を何度かやったら、いけそうだぜ?」

道場入りをしなくてもよ、とサム君も。

サム  「一般人が行ける簡易版なら、楽そうだしよ…」
ジョミー「日数だって短そうだし…」

家に帰って寝てもいいかも、とジョミー君が顎に当てる手。

ジョミー「璃母音院の道場だと、冬の最中に暖房無しで…」
サム  「寝るのも、狭いスペースだよなあ?」
ブルー 「仕方ないよね、本物の道場入りなんだから」

簡易版よりもハードモード、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「簡易版だと家から通いで、一週間ほどだよ」
サム  「いいじゃねえかよ!」
ジョミー「何回やったら、道場入りと同じ扱い?」

ソレで行けるなら、ソレがいいよ、とジョミー君の輝く瞳。

ジョミー「修行の上乗せで済むんならね」
サム  「そうしてえよなあ…」

一ヶ月近い道場よりは、とサム君も乗り気。

サム  「それで、何回くらいなんだよ?」
ブルー 「残念だけれど、上限ってヤツがあるからねえ…」

戒名の文字数に制限が、と銀青様の答え。

ブルー 「元の戒名が短かったら、上乗せも増やせるけど」
一同  「「「は?」」」

いったいどういう仕組みなんだ、と誰もがキョトン。

シロエ 「戒名が関係するんですか?」
ブルー 「本来、そのための簡易版ってヤツで…」

生きてる間に徳を積んで、と銀青様の説明が。

ブルー 「お坊さんに負けない修行をしました、と…」
サム  「戒名に証拠が残るってか?」
ブルー 「ピンポーン!」

文字を貰っておけるんだよ、と笑顔ですけど。
証拠ですか…?


2025/03/24 (Mon)



☆釣り合いが問題


春のお彼岸はスッポンタケの法要、避けられないイベント。
生徒会長宅に来ている面々、愚痴から戒名の話題ですけど。

サム  「貰える文字ってえのは、特別なのかよ?」
ブルー 「普通だと貰えない文字は、一字だけだね」
シロエ 「どんな字なんです?」
ブルー 「名誉ってヤツの、誉なんだけど…」

コレが入っていれば修行済み、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「生前にやっていなくても、コレが貰えるんだよ」
サム  「仏様だぜ、どうやって修行するって?」
シロエ 「やりようが無いと思いますけど…」

仏様だけに、とシロエ君も。

シロエ 「なのに、戒名の文字を増やせるんですか?」
ブルー 「供養してあげれば、修行したのと同じでさ…」
サム  「本人は、やってなくてもオッケーだってか?」
ブルー 「そうなるね。そもそも、そのために法要が…」

存在するというわけで、と法話になりそうな状況ですけど。

??? 「こんにちはーっ!」
一同  「「「げっ!」」」

皆がドン引き、ソルジャー(会話表記はAブルー)登場。

Aブルー「いい話だねえ、スッポンタケが偉くなるって?」
一同  「「「ひぃっ!」」」

聞かれてたのか、と誰もがガクブル。

Aブルー「文字の追加は出来るのかな?」
シロエ 「知りませんってば!」
Aブルー「聞いているのは、君じゃなくって…」

其処のプロだよ、とソルジャーの視線が生徒会長に。

Aブルー「スッポンタケの場合は、どうなるわけ?」
ブルー 「文字数的には、いけるんだけど…」
Aブルー「何か問題があるとでも?」
ブルー 「あるね、なにしろ、一般人向けのヤツだし…」

元の戒名との釣り合いがね、と生徒会長の苦笑。

ブルー 「偉すぎる文字がドッサリで、院殿号まで…」
Aブルー「入ってるから、ダメだって?」
ブルー 「無理に入れたら、格下げになってしまうしさ…」
Aブルー「それは困るよ!」

せっかく偉い戒名なのに、と悲鳴な人。
格下げですか…。


2025/03/25 (Tue)



☆増やしたい文字数


春のお彼岸はスッポンタケの法要、生徒会長宅に集う面々。
戒名の話題になっていた所へ、ソルジャーも登場ですけど。

Aブルー「格下げは嫌だけど、文字数はいけるんだよね?」
ブルー 「そうだけど?」
Aブルー「じゃあ、MAXまで増やせるわけ?」
ブルー 「理論的には、いけるけれどさ…」

現実としては無理ゲーだよね、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「なにしろ、修行が出来ていないし…」
Aブルー「その件だったら、一般人でも出来るんだろう?」

修行の上乗せというヤツが…、とソルジャーの反論。

Aブルー「法要をすれば、修行を積んだのと同じ扱いで…」
ブルー 「一般人だからこそ、それでオッケーなわけで…」

偉い場合はハードルが上がるよ、と銀青様。

ブルー 「御利益があるとか、そういう必須条件がね」
Aブルー「御利益って?」
ブルー 「この仏様にお願いしたら、病気が治るとか…」

本物の御利益を示さないとね、と銀青様の解説が。

ブルー 「ただの仏様には、無理なヤツでさ…」
Aブルー「なるほどねえ…」

でもさ、とソルジャーの輝く瞳。

Aブルー「スッポンタケだって、御利益はバッチリだよ!」
一同  「「「は?」」」

まさか、と誰もが見合わせる顔。

シロエ 「アレに御利益、ありましたっけ?」
サム  「聞いてねえけど…」
ジョミー「ぼくも知らない、何に効くって?」
Aブルー「もちろん、ぼくのハーレイに!」

もうビンビンのガンガンで…、とソルジャー、ウットリ。

Aブルー「法要をすれば、更にパワーアップで!」
ブルー 「退場したまえ!」
Aブルー「ダメダメ、法要はこれからなんだし!」

それにキースも来ていないし、と帰る気配も見えない人。

Aブルー「戒名の文字数を増やせるのは、キースだよね?」
ブルー 「キースの存命中だと、そうなるかな」
Aブルー「だったら、御利益を認定して貰ったら…」

スッポンタケを偉く出来るよね、と真顔ですけど。
本気ですか…?


2025/03/26 (Wed)



☆御利益があれば


春のお彼岸はスッポンタケの法要、ソルジャーも来まして。
偉そうな戒名を更に格上げ、キース君に頼む気満々な模様。

Aブルー「要は、御利益があればいいんだろう?」
ブルー 「そうなんだけど、そんな御利益…」
Aブルー「あるのは確かなんだしさ!」

キースに認められればオッケー、と親指をグッと。

Aブルー「あっ、来たかな?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ キース、着いたよ!」
キース 「遅くなってすまん。寺の法要の準備で…」

忙しかった、とキース君が法衣鞄を持って到着。

キース 「急いで着替える、待っていてくれ」
Aブルー「もちろんだよ!」

ぼくが頼んだ法要だしね、とソルジャーの笑顔。

Aブルー「着替えが済んだら、お願いがあって…」
キース 「分かった、戻ったら聞く」

着替えに出掛けて、直ぐに戻った副住職。

キース 「さて、法要だが、話というのは後でいいのか?」
Aブルー「どうだろう? 今回は、間に合わなさそうで…」
キース 「何がだ?」
Aブルー「あのさ、戒名の文字を増やして欲しくってさ…」

滑り込みでもいけるのかな、とソルジャーの問い。

Aブルー「法要の時に、読み上げてるから…」
キース 「おい。今日の仏様のを増やせとでも?」
Aブルー「いけるんだったら、今日からでも…」

お願いしたい、とソルジャー、ズイと。

Aブルー「戒名が偉い人の場合は、御利益が要るって?」
キース 「サッパリ話が見えないんだが…」
シロエ 「文字をMAXにしたいそうです」
サム  「でもよ、一般人のようにはいかねえし…」

御利益がねえと無理なんだろ、と僧籍な人。

サム  「それを認定して欲しい、って言ってやがって…」
キース 「アレに御利益?」

あるわけなかろう、とキース君、バッサリ。

キース 「とにかく、まずは法要で…」
Aブルー「待って、御利益を証明出来ればいけるのかい?」
キース 「そう聞くが…」

捏造は認めないからな、と睨んでますけど。
証明ですって…?


2025/03/27 (Thu)



☆まずは法要から


春のお彼岸はスッポンタケの法要、キース君も到着でして。
法衣に着替えて法要ですけど、戒名で相談中なソルジャー。

Aブルー「捏造なんかしないよ、本物の御利益!」
キース 「だったら、俺に証明して見せることだな」

とにかく先に法要を、とキース君が繰る本式の長い数珠。

キース 「あんたの話は、長引きそうだし…」
Aブルー「そうだね、証明するとなったら、法要には…」

間に合わないのは確実だし、とソルジャーも同意。

Aブルー「終わった後に、改めて話すことにするよ」
キース 「そうしてくれ。では、始めるぞ」
一同  「「「はーい…」」」

後は野となれ山となれ、と揃って正座な御一同様。

キース 「願我~心浄~、如香炉~…」
一同  (((始まった…)))

此処から先が長いんだ、と嘆く間に、お焼香の時間。

キース 「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
一同  (((抹香臭すぎ…)))

早く終われ、と我慢しまくり、やっと終盤。

キース 「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
一同  (((これで終わる筈…)))
キース 「南無阿弥陀仏…。皆様、よくお勤めでした」

では…、と法話タイムに入る副住職。

キース 「お彼岸というのは、お浄土に…」
Aブルー「思いを馳せる日らしいけど、その前にさ…」

この世の方が大切だろう、とソルジャーが横から乱入。

Aブルー「さっき言ってた御利益の…」
キース 「証明がどうの、というヤツだな…」

よくも法話をブチ壊しやがって、と副住職の深い溜息。

キース 「もういい、法話は打ち切っておく」
一同  「「「イイネ!」」」

これ以上、正座しなくても済む、と皆が打ち切り大歓迎。

キース 「お前たち…。罰当たりにも程があると思うが…」
シロエ 「たまにはいいじゃないですか」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お食事の用意、出来てるよ!」
キース 「分かった、先に着替えて来る」

話は飯を食いながらでいい、と出て行きましたけど。
どうなる…?


2025/03/28 (Fri)



☆焼肉もアリな食事


春のお彼岸はスッポンタケの法要、読経の後に法話タイム。
ソルジャーのせいで打ち切られまして、皆で食事ですけど。

Aブルー「いいねえ、法要と食事がセットというのは」
キース 「定番コースで、食事の中身が違うだけだな」

基本は和食になっているが、と普通の服に戻った副住職。

キース 「焼肉を食べに行くのも、今は普通だ」
シロエ 「そうなんですか?」
キース 「個室を借りれば、喪服でも目立たないからな」

店に出入りをする時以外は、と言われれば、そう。

Aブルー「なるほど、それも楽しそうだね」
ジョミー「喪服なんかは着ていないから、個室もさ…」
シロエ 「要りませんよね」
サム  「ただの焼肉パーティーだしよ」

次は焼肉もアリかもな、とサム君も。

サム  「ぶるぅの飯も美味いんだけどよ…」
スウェナ「抹香臭いイベを消すには、ピッタリだわね」
Aブルー「うん。そうだ、さっきの話なんだけど…」

御利益を証明するというヤツ、とソルジャーが傾げる首。

Aブルー「焼肉を食べて、その流れなら…」
キース 「はあ?」
Aブルー「ヘタレ体質、カバー出来そうだよね」
一同  「「「えっと…?」」」

話が見えない、と顔を見合わせる御一同様。

シロエ 「何を証明したいんです?」
Aブルー「スッポンタケの御利益だよ!」

もうビンビンのガンガンで…、とソルジャーの笑顔。

Aブルー「そのハーレイを、キースに見せれば…」
一同  「「「げっ!」」」

あんまりすぎる、と誰もが愕然。

シロエ 「キース先輩、倒れますから!」
キース 「俺も、そういう気しかしないが…」
Aブルー「だけど、御利益を証明するためには…」

ヤってる現場を見せるしか…、とソルジャー、目がマジ。

Aブルー「ぼくのハーレイ、ヘタレ体質だしさ…」
ブルー 「退場!」
Aブルー「スタミナもつくし、一石二鳥で…」
キース 「その前にだ…」

ソレだと破綻してるんだが、と腕組みな副住職。
破綻って…?


2025/03/29 (Sat)



☆御利益の証明なら


春のお彼岸はスッポンタケの法要、終わった後は皆で食事。
法要にはセットな食事ですけど、今は焼肉もアリな時代で。

Aブルー「破綻してるって、何が?」
キース 「御利益を証明するという点についてだ」

迷惑すぎる件は置いておくとして…、と副住職、目がマジ。

キース 「あんたは、ヘタレ体質をカバーしたいんだな?」
Aブルー「そう! 焼肉で盛り上がった後だったら…」

きっと勢いでいける筈、とソルジャーが立てる親指。

Aブルー「スタミナもついてて、バッチリだしさ!」
キース 「それを破綻と言ってるんだが…?」

焼肉の御利益が証明されるだけだろう、とキース君。

キース 「例の仏様に縋らなくても、焼肉パワーで…」
シロエ 「スタミナですから、いけますよね!」
キース 「ヘタレ体質まで、カバー可能なんだぞ?」

御利益バッチリ、とキース君の視線がソルジャーに。

キース 「俺に、焼肉の御利益を認定しろと?」
一同  「「「イイネ!」」」

最高だよ、と誰もが突き上げる拳。

ジョミー「今度は焼肉に戒名なんだ?」
キース 「院殿号を出してもいいぞ」

次のお彼岸から主役交代だ、とキース君、ニンマリ。

キース 「焼肉の供養なら、誰も文句は無いだろう?」
シロエ 「もちろんです!」
サム  「どうせなら、個別に差し上げねえか?」

カルビとか、タンとか、ハラミとかよ…、とサム君の提案。

サム  「喜んで供養させて貰うぜ」
ジョミー「正座も、お焼香も、気にしないよ!」
スウェナ「数が増えた分、延長になってもオッケーだわね」
シロエ 「そのためだったら、証明にも耐えてみせます!」

倒れそうでも踏ん張りますよ、とシロエ君も。

シロエ 「見届けて御利益が認定されたら、最高ですし…」
ブルー 「なるほどねえ…。退場案件なのは棚上げで…」
キース 「一回限りの、観察会的に…」
ジョミー「見届けるんだね!」

それでいこう、と一同、やる気満々ですけど。
観察会…。


2025/03/30 (Sun)



☆主役交代は困る


春のお彼岸はスッポンタケの法要、済んだら食事ですけど。
ソルジャーが持ち出した、戒名を格上げな話が焼肉の方へ。

キース 「ということで、話は纏まったな?」
一同  「「「はいっ!」」」
キース 「御利益の認定は、早いほどいいと思うんだが…」

いい戒名を考えたいし…、と副住職が繰る数珠レット。

キース 「仏様の数も多いそうだし、観察会の方も急ぎで」
Aブルー「え、えっと…?」
キース 「あんたのハーレイが、いけるようなら…」

今夜にでも、とキース君、ズイと。

キース 「今日がダメなら、近い内に頼む」
Aブルー「待ってよ、ソレで御利益が認められるの…」

スッポンタケじゃなくて焼肉だよね、とソルジャー、狼狽。

Aブルー「でもって、次から、法要の主役は焼肉だって?」
キース 「そうなるな。カルビ様とか、ハラミ様とか…」
Aブルー「困るってば!」

スッポンタケはどうなるのさ、とソルジャーの悲鳴。

Aブルー「無縁仏になっちゃうだとか…?」
キース 「その問題なら、他所を紹介するから…」

お中日は無理でも、法要は出来る、とキース君の答え。

キース 「お布施次第で、坊主は大勢呼べそうだぞ」
サム  「でもよ、偉い人とか、無理だよなあ?」
キース 「セレモニーホールとかの御用達かと」

時間外なら暇にしてるし、とキース君。

キース 「コアタイムを外せば、いくらでも来る」
Aブルー「バイト感覚で来るヤツじゃないか!」
キース 「仕方なかろう。それか、院殿号を武器にして…」

箔をつけたい坊主に依頼するとか、と副住職、ニヤニヤ。

キース 「院殿号の仏様の法要が出来たら、箔がつくしな」
Aブルー「そ、そんな…!」

此処でないと、とソルジャーも必死。

Aブルー「焼肉と主役交代だけは、勘弁して!」
キース 「御利益を認定する件、チャラにするから、と?」
Aブルー「もちろん、白紙撤回だよ!」

だから許して、と土下座ですけど。
今月、これにて中継終了~。


2025/03/31 (Mon)



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