シャングリラ学園つれづれ語り
☆春先はサボる人
さて、4月。春休み中のシャン学メンバー、いつもの場所。
生徒会長のマンションですけど、のんびり過ごしてまして。
ジョミー「春休みって、やっぱりいいよね」
シロエ 「宿題とかが無いですしね」
サム 「俺たちは、宿題しねえんだけどよ…」
スウェナ「最初から出ていないのは、気分いいわよ」
サボッたという気がしないものね、とスウェナちゃん。
スウェナ「提出日に、他の生徒が持って来る中で…」
シロエ 「何も出さずにいるのは、心苦しい気がしますよ」
サム 「グレイブ先生に、嫌味は言われねえけど…」
後ろめたいぜ、とサム君も。
サム 「その宿題が出ねえってのは、デカいって!」
シロエ 「学校が始まった後も、暫くお祭り騒ぎですし…」
キース 「よくもあれだけ、イベばっかりを…」
詰め込めるな、とキース君の苦笑い。
キース 「遊び好きな学校なことは認めるが…」
シロエ 「キース先輩、今年は皆勤賞でいけそうですか?」
イベ三昧の期間中…、とシロエ君の問い。
シロエ 「例年、何処かで欠席になってますけど…」
サム 「お彼岸の余波で、忙しいのかよ?」
お彼岸の時期は、法事を断るんだろ、とサム君が傾げる首。
サム 「その分が来るから、休むしかねえって?」
キース 「多少は、それもあるんだがな…」
基本はサボリだ、とキース君の言。
キース 「月参りの後に学校に来ても、イベなんだぞ?」
シロエ 「面倒くさいわけですか…」
キース 「新入生が主役のイベばかりでは…」
来ても旨味が無いわけで…、と言われれば、そう。
シロエ 「あー…。先輩の見せ場は無いですよね…」
マツカ 「柔道部の勧誘くらいですよ…」
サボって家に帰るのも分かります、とマツカ君。
マツカ 「キースは、休める時に休んでおかないと…」
シロエ 「副住職と二足の草鞋ですから…」
マツカ 「それに、お花見もこれからで…」
英気を養っておくべきですよ、と言ってますけど。
お花見…?
2025/04/01 (Tue)
☆特典だそうです
春休み中なシャン学メンバー、生徒会長宅に来てますけど。
宿題が無い件から、年度初めのイベ三昧とキース君の話で。
サム 「花見で英気って、何なんだよ?」
ジョミー「アレじゃないかな、キースの場合はさ…」
妙な特典つきになりがちだし、とジョミー君。
ジョミー「添乗員から、あっちのぶるぅ担当まで色々と…」
一同 「「「あー…」」」
ソレか、と一同、素直に納得。
サム 「確かに、休んでおかねえとな…」
シロエ 「何が起きるか謎ですしね…」
ミステリーツアーみたいな感じですよ、とシロエ君も。
シロエ 「蓋を開けるまで、先が全く見えませんから…」
マツカ 「そうなんです。ミステリーツアーだったら…」
ヒントを頼りに、見当がつきますけどね、とマツカ君。
マツカ 「少なくとも、どの辺りに行くかくらいは…」
ジョミー「お土産とかから分かるもんね…」
シロエ 「上手くいったら、ホテルとかも分かりますし…」
でも…、とシロエ君の視線がキース君に。
シロエ 「キース先輩が貰う特典は、全くの謎で…」
サム 「分かってるのは、豪華特典ってトコだけだぜ…」
キース 「何処が豪華だ!」
第一、特典ですらないんだぞ、とキース君が顰める顔。
キース 「貰って嬉しい気分になるのが、特典だろう!」
ジョミー「でもさ、アレって一種の特典で…」
キース 「どの辺がだ!」
ジョミー「キースだけしか、貰えないんだよ?」
他の面子は見てるだけだし、とジョミー君。
ジョミー「得かどうかは、個人の見解っていうヤツで…」
キース 「だったら、お前が貰っておけ!」
シロエ 「それが出来ないのが、特典たる所以ですよ」
ぼくだって貰えませんからね、とシロエ君が横から。
シロエ 「キース先輩だけの特権、VIPですって!」
サム 「うんうん、毎回、ゴージャスでよ…」
ジョミー「キースを見込んで、出して来るんだよ?」
どう考えてもキース限定、という説ですけど。
特典ですって…?
2025/04/02 (Wed)
☆主張しに来た人
春休みで生徒会長宅なシャン学メンバー、お花見が話題に。
何が起きるか分かりませんけど、キース君用の特典だとか。
キース 「特典どころか、ババだろう!」
??? 「そうかな、限定品なんだしさ…」
特典だと思う、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
一同 「「「げっ!」」」
Aブルー「わざわざ来たのに、ご挨拶だねえ…」
その言いようはあんまりだよ、とソルジャー、深い溜息。
Aブルー「直帰した方がマシだったかな…」
一同 「「「直帰?」」」
Aブルー「朝から、お花見に出掛けててねえ…」
ノルディと食事しながら、お花見、と指差す窓。
Aブルー「アルテメシアじゃなくって、あっちの方で」
シロエ 「見頃になってる所ですか?」
Aブルー「そう! ノルディの車で、暗い内から出発で…」
着いたら料亭で朝御飯、とソルジャーの嬉しそうな顔。
Aブルー「桜が見事な庭があってさ、それを見ながら!」
キース 「だったら、今すぐ帰ってくれ!」
花見の余韻が消えない内に、とキース君。
キース 「帰らないなら、俺が読経をフルコースで…」
Aブルー「えっと…?」
キース 「花見を抹香臭くしてやってもいい」
そうなる前に帰ってしまえ、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「元々、直帰のつもりだろうが!」
Aブルー「お花見についての話なんだし、来るべきかと」
特典も未定なんだしね、とソルジャー、譲らず。
Aブルー「どうかな、君たちの見解は?」
シロエ 「居座るべきか、帰るべきか、という点ですか?」
Aブルー「今の流れで、他に何があると?」
キース 「なんで、そいつらに質問なんだ!?」
特典は俺の問題だろう、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「矛先を逸らして、誤魔化しやがって!」
Aブルー「オッケー、今ので決定だよ!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「キース、自分で宣言したからね!」
キース限定の特典だってさ、とニヤニヤですけど。
そうかも…。
2025/04/03 (Thu)
☆曲解する人たち
春休み中のシャン学メンバー、生徒会長宅に来てますけど。
お花見帰りに寄ったソルジャー、キース君の話をツッコミ。
キース 「どうして、そういうことになるんだ!?」
Aブルー「特典は俺の問題だろう、と言ったの、君だよ?」
特典だと認めているからこその発言、とソルジャーの笑み。
Aブルー「みんなの意見は聞かなくていい、と!」
一同 「「「うわー…」」」
キース、思いっ切り死亡フラグだ、と誰もがガクブル。
Aブルー「君たちだって、聞いていたよね?」
一同 「「「は、はいっ!」」」
認めなかったら自分がヤバい、と声を揃える御一同様。
シロエ 「キース先輩、確かに言っていました!」
ジョミー「ぼくも聞いたよ、ぼくたちに質問するのはさ…」
サム 「矛先を逸らすためだと、叫んでたぜ」
スウェナ「トドメが、誤魔化しやがって、だったわよね…」
自分だけの特典にしておきたいのよ、とスウェナちゃんも。
スウェナ「何が来ようが、一人占めだという姿勢でしょ?」
サム 「そうとしか聞こえねえヤツだろ、アレ…」
シロエ 「ウッカリ、本音が出たわけですか…」
実は楽しみにしてるんですね、とシロエ君が竦める肩。
シロエ 「ディープな趣味だと思いますけど…」
ジョミー「人の好みは、それぞれだしね…」
サム 「なんだったっけか、SMだっけ…?」
そういうのが好みだったのな、とサム君が仰ぐ天井。
サム 「女王様ごっこも、やっていたしよ…」
シロエ 「ぶるぅと、相性ピッタリと言いますか…」
ジョミー「割れ鍋に綴じ蓋って気もするけどさ…」
スウェナ「似合いのキャラには違いないわね…」
私たちの出番は無いってことよ、とスウェナちゃんの結論。
スウェナ「要は、今年のお花見も、ゴージャスなのを…」
シロエ 「希望していて、発表待ちの状態ですか…」
Aブルー「そうみたいだよ」
キース 「揚げ足を取るな!」
俺は希望などしてはいない、と叫んでますけど。
はてさて…?
2025/04/04 (Fri)
☆花が見たい人
春休みで生徒会長宅なシャン学メンバー、お花見が話題に。
キース君がババを引くという件、ソルジャー登場で急展開。
Aブルー「揚げ足なんか取っていないよ、そのままだしさ」
シロエ 「特典なんだ、と主張してたの、キース先輩で…」
文句は言えない筈ですよ、とシロエ君もソルジャーの味方。
シロエ 「どんな特典が来るかは、知りませんけれど…」
Aブルー「現時点では、ぼくにも謎なんだよね…」
まず日程を決めないと…、とソルジャーが指すカレンダー。
Aブルー「今年の桜は遅いようだし、19日でどうかな」
マツカ 「いつもの別荘でいいんですよね?」
Aブルー「もちろんだよ! あそこの桜は見事だし…」
出て来る料理も最高だしね、とソルジャー、親指をグッと。
Aブルー「他のみんなは?」
シロエ 「19日で問題ありません!」
ジョミー「土曜日なんだし、学校は無いし…」
サム 「新入生が主役のイベも、終わる頃だしよ…」
キースでイベを楽しもうぜ、とサム君の面妖な台詞。
シロエ 「えっと…? それはどういう趣向ですか?」
サム 「分かんねえけど、キースが主役で何かあるだろ」
ジョミー「キースだけの特典、欲しいんだしさ…」
キース 「だから、違うと!」
俺はイベなど望んでいない、とキース君の反論が。
キース 「ただの花見で済ませたいんだ、本当に!」
スウェナ「でも、特典は欲しいわけでしょ?」
キース 「寄ってたかって、決め付けやがって…!」
普通に花見がしたいんだが、とキース君。
キース 「花を眺めて、美味い料理を味わって…」
シロエ 「いつも料理は食べてますよね?」
ジョミー「花も見てると思うけどなあ…」
嫌でも視界に入る筈だし、とジョミー君が顎に当てる手。
ジョミー「もっと近くで見たいとか?」
サム 「桟敷で見るのが一番だぜ?」
キース 「俺は、殆ど桟敷の外で…」
Aブルー「そうだっけね…」
桟敷で出来るイベはあるのかな、と聞いてますけど。
イベ…?
2025/04/05 (Sat)
☆桟敷で出来るイベ
春休みで生徒会長宅に来ている面々、お花見の話ですけど。
ババを引きそうなキース君が話題な所へ、ソルジャー登場。
シロエ 「桟敷で出来るイベですって?」
Aブルー「キースは、桟敷がいいらしいしさ…」
桟敷で出来そうなイベがいいかも、とソルジャーの提案。
Aブルー「桟敷から出ないなら、何が出来るかなあ…」
サム 「お酌くらいしか出来ねえんでねえの?」
シロエ 「舞妓さんとか、そういう系になりますよね」
ジョミー「キース、舞とか出来たっけ?」
舞妓さんだと、お座敷芸だよ、とジョミー君が傾げる首。
ジョミー「三味線を弾くとか、踊るとかでさ…」
Aブルー「いいねえ、キースがお座敷芸!」
ぼくのぶるぅも喜びだそうだよ、とソルジャーの輝く瞳。
Aブルー「キースも桟敷から出ずに済むしね!」
キース 「なんで、そうなる!?」
Aブルー「下僕をやる方が、好みだって?」
お酌だったら、ソレもアリだし、とソルジャー、目がマジ。
Aブルー「ぶるぅに踏まれて、オモチャだろうけど…」
サム 「そっちの趣味もあるみてえだしよ…」
ジョミー「下僕コースを選びたいとか?」
キース 「違うんだ!」
俺は花見がしたいだけで…、とキース君、ワタワタ。
キース 「お酌なんぞは、御免蒙る!」
Aブルー「でもさ、特典を希望なんだろう?」
キース 「その段階で、既にズレているんだ!」
特典は希望していない、と必死の形相。
キース 「下僕だろうが、舞妓だろうが、俺はだな…!」
Aブルー「特典は無しにして欲しい、って?」
キース 「普通に花見がしたいわけだし…」
何もつけるな、とキース君、キッパリ。
キース 「ぶるぅが何かやった場合は、諦めるが…」
Aブルー「なるほどねえ…」
それじゃ提案しておこう、とソルジャーの笑み。
Aブルー「舞妓さんというアイデアをさ」
一同 「「「げっ!」」」
Aブルー「何か?」
楽しそうだと思うんだけど、と言われましても。
舞妓さん…?
2025/04/06 (Sun)
☆舞妓さんは無理そう
春休み中なシャン学メンバー、生徒会長宅に来てますけど。
お花見の話な所へ来たのがソルジャー、仕切り始めまして。
Aブルー「舞妓さん、いいと思うけれどね?」
シロエ 「キース先輩には、無理な気がします」
舞妓さんの売りは芸ですから、とシロエ君の助け舟。
シロエ 「専門の学校があるほどですしね」
Aブルー「そうなのかい?」
シロエ 「いわゆる学校とは違うんですけど…」
ブルー 「楽器の演奏や、舞いを習いに行くわけだよ」
通ってるのは舞妓さんだけじゃないけどね、と生徒会長。
ブルー 「舞妓さんは卒業した人も行くから」
Aブルー「えっと…? アレって卒業するのかい?」
舞妓さんは舞妓さんなんじゃあ…、とソルジャーの問い。
Aブルー「パルテノンの辺りに行ったら、よく見かけるよ」
ブルー 「若い人だけじゃなくって?」
Aブルー「うん。普通の人なら、社会人な感じの人もね」
卒業するとは思えないけど、とソルジャー、怪訝そうな顔。
Aブルー「卒業した後も学校なんだし、学生さんかな?」
ブルー 「君が言うのは、芸妓さんだよ…」
着物が全く別物だしね、と生徒会長、深い溜息。
ブルー 「舞妓さんには、年齢制限があって…」
Aブルー「ええっ!?」
ブルー 「ホントだってば、二十歳くらいが限界かな」
そこから後は芸妓さんになるってわけ、と説明が。
ブルー 「だけど、芸事は、まだ未熟だしさ…」
Aブルー「卒業した後も、学校なのかい?」
ブルー 「でないと、極められないしね」
そのくらいに芸の道は厳しいんだよ、と生徒会長の言。
ブルー 「キースに出来る気はしないってね」
Aブルー「うーん…」
面白そうだと思ったのに、とソルジャー、ガックリ。
Aブルー「マツカに頼めば、本格的な衣装だってさ…」
キース 「衣装だけあっても、舞妓は無理だぞ」
Aブルー「なんで?」
キース 「あの髪型は出来ん!」
髪型が大事なポイントなんだ、と言ってますけど。
えっと…?
2025/04/07 (Mon)
☆格式のある場所
春休みの最中なシャン学メンバー、生徒会長宅ですけれど。
其処へソルジャー登場、お花見を仕切り始めてイベも提案。
Aブルー「髪型が大事なポイントだって?」
キース 「あんたは、舞妓と芸妓の区別もつかないし…」
着物で区別が出来ないほどなら、髪型も、とキース君。
キース 「舞妓と芸妓は、髪が全く別物だしな」
Aブルー「髪型じゃなくて、髪なのかい?」
キース 「正確に言えば、両方になるが…」
舞妓の場合は自前の髪と決まっている、と説明が。
キース 「芸妓になったら、カツラで許されるんだ」
Aブルー「えっと…?」
キース 「舞妓の間は、自分の髪を結い上げるわけで…」
俺の髪では、とても出来ない、とキース君が指差す頭。
キース 「長髪の部類に入りはするんだが…」
シロエ 「結える長さはありませんよね…」
キース 「最低限でも、スウェナくらいは、必要だな」
だから無理だ、とキース君、キッパリ。
キース 「マツカが衣装を手配となると、本式になるし…」
サム 「あー…。衣装に負けてしまうのな…」
スウェナ「舞妓さんの着物は、高いらしいわよね…」
シロエ 「とんでもない値段がするそうですよ…」
ぼくも詳しくは知りませんけど、とシロエ君も。
シロエ 「それに合わせてやるとなったら、髪型も…」
キース 「相応でないと、失礼というもので…」
Aブルー「うーん…。でもさ、あちこち、溢れてるよ?」
舞妓さんのコスの人がさ、とソルジャー、反論。
Aブルー「ああいうヤツなら、いけそうだって!」
キース 「そうかもしれんが、場所が大いに問題だ」
一同 「「「は?」」」
キース 「マツカの別荘で花見なんだぞ?」
格式というものを考えてみろ、とキース君の真剣な表情。
キース 「立派な桟敷に、コスプレ舞妓では…」
シロエ 「似合わないかもですね…」
ジョミー「安っぽいよねえ…」
キース 「分かったか?」
別荘の皆さんにも失礼すぎる、と正論ですけど。
まあねえ…。
2025/04/08 (Tue)
☆見せるなら最高のを
春休み中のシャン学メンバー、生徒会長宅に来てますけど。
ソルジャーも来まして、お花見の日取りなどを仕切り中で。
Aブルー「チープな舞妓さんじゃ、ダメすぎる、と?」
キース 「マツカに確認するのが早いだろうな」
本物の舞妓を別荘に呼んでいるのか、とキース君の問い。
キース 「お客様を御招待することも多いと思うが」
マツカ 「そうですね。海外の方は、特に喜ばれるので…」
パルテノンから来て頂いています、とマツカ君。
マツカ 「地方の方にも、お願いするのが定番ですよ」
Aブルー「地方って?」
マツカ 「三味線とかの演奏をなさる皆さんで…」
御多忙だそうです、とマツカ君が説明を。
マツカ 「あまり人数がいらっしゃらないので…」
Aブルー「そうなのかい?」
マツカ 「芸妓さんが、引退後になさるケースが殆どで…」
大抵は、地方さんより、ママですから、という答え。
Aブルー「ママって、パルテノンのバーの人かな?」
マツカ 「ええ。華やかな職になりますしね」
地方さんだと地味ですから、と納得の理由。
マツカ 「少なくなるのも、お分かりでしょう?」
Aブルー「そんな人まで手配するほど、本格的なんだ…」
マツカ 「最高のをお見せしたいですから」
手抜きなんかは出来ませんよ、とマツカ君の笑み。
マツカ 「ですから、キースがやるんでしたら…」
Aブルー「地方さんまで呼んで来るわけ?」
マツカ 「いえ、それは、地方さんに失礼ですし…」
衣装だけの手配になるんですけど、と苦笑している御曹司。
マツカ 「見栄えのするのを、用意しますよ」
Aブルー「本当かい!?」
キース 「ちょっと待て!」
髪はどうするんだ、とキース君、ワタワタ。
キース 「俺には結えんし、とても無理だぞ!」
マツカ 「芸妓さんの場合は、カツラですよね」
キース 「まさか、カツラか!?」
マツカ 「芸妓さんのを作る人なら…」
舞妓さんのも作れますよ、と笑顔ですけど。
特注すると…?
2025/04/09 (Wed)
☆厳しいそうです
春休み真っ最中なシャン学メンバー、生徒会長宅ですけど。
ソルジャー登場で、お花見の日取りが決定、イベの話な今。
Aブルー「いいねえ、本格的なカツラだったら、格式も…」
シロエ 「高そうな感じになりますよねえ…」
キース 「しかしだな…!」
舞妓の鉄則が崩れるんだぞ、とキース君、必死の反論。
キース 「自前の髪で結うというのが、必須条件で…」
Aブルー「ソレは、ホントに鉄則なのかい?」
マツカ 「ええ。芸妓になるまで、カツラは不可です」
ですから、髪型も変わりますね、とマツカ君。
マツカ 「舞妓さんの髪の結い方、色々あるんですけど…」
ブルー 「芸妓になる前だけ、っていうのもあるわけで…」
Aブルー「えっと…?」
マツカ 「普段の髪とは、明らかに違う結い方ですよ」
芸妓になる時、儀式で一部を切りますから、と説明が。
マツカ 「そういう決まりがあるほどですし…」
ブルー 「地毛で結うのがお約束だよ」
枕まで昔ながらでね、と生徒会長。
ブルー 「あの髪型だと、普通の枕じゃ崩れちゃってさ…」
マツカ 「台無しですから、特別な枕になるんです」
Aブルー「そこまでしなくちゃダメだって?」
キツそうだね、とソルジャーの目が真ん丸に。
Aブルー「枕まで、選べないなんて…」
キース 「ついでに無給で、小遣いも少しだけなんだが?」
Aブルー「ええっ!?」
無給で働いているのかい、とソルジャー、仰天。
Aブルー「華やかそうだし、着物も豪華なんだろう?」
キース 「全部、借り物ということになっている」
その代金を働いて返す勘定だな、とキース君。
キース 「厳しいんだぞ、舞妓の世界というヤツは」
Aブルー「うーん…。でもさ、そういう話を聞いたらさ…」
ますます夢が膨らむよね、とソルジャーの笑み。
Aブルー「厳しい世界は、慣れてるだろう?」
キース 「はあ?」
Aブルー「お坊さんだよ!」
方向性が違うだけだよね、と言ってますけど。
どうすると…?
2025/04/10 (Thu)
☆そっくりな境遇
春休み中のシャン学メンバー、生徒会長宅に来てますけど。
ソルジャーも来まして、お花見の日取りやイベを仕切り中。
キース 「方向性が違うだけだと?」
Aブルー「うん。君の場合は、酷似してる気が…」
無給で働いているんだろう、とソルジャーの指摘。
Aブルー「副住職は名前だけでさ、顎で使われる毎日で…」
シロエ 「言われてみれば、似ていますよね…」
ジョミー「仕事の中身は、副住職並みじゃなかったっけ?」
学校に来てるけど、他所のお寺はどうかな、とジョミー君。
ジョミー「副住職をやってる友達、多い筈でさ…」
シロエ 「キース先輩よりも、自由にやってませんか?」
サム 「だよなあ、とうに大学、出てるんだしよ…」
住職になるまでは、キースと同じに自由だろ、とサム君も。
サム 「繁忙期以外は、旅行とかも行けるんでねえの?」
シロエ 「でないと、結婚も難しいですしね…」
スウェナ「結婚するなり、お寺ライフじゃ、誰も来ないわ」
暇な間に婚活でしょ、とスウェナちゃん。
スウェナ「副住職でフリーな間に、誰か見付けて…」
シロエ 「デート三昧、貢ぎまくってゴールでしょう」
キース 「……その通りだ……」
みんな俺より自由なんだ、とキース君が認めた境遇。
キース 「俺と違って金も入るし、車も乗れるし…」
Aブルー「君の立場は、舞妓さんだよ?」
サム 「そういや、衣装も豪華なんだぜ」
お袈裟の値段は半端ねえしよ、と僧籍な人。
サム 「下手な車より、お袈裟の方が高価でよ…」
シロエ 「クリーニング代も、凄いらしいですよね」
Aブルー「知ってる、払ったことがあるしさ」
衣装まで舞妓さんと同じらしいね、とソルジャーの苦笑い。
Aブルー「見た目は華やか、だけど無給で働くんだし」
シロエ 「厳しさ、ホントにそっくりですよ」
Aブルー「似てる以上は、コスも許されるかと」
一同 「「「うーん…」」」
それはそうかも、と納得しそうな理論ですけど。
舞妓さん…。
2025/04/11 (Fri)
☆似た境遇は他にも
春休み真っ最中なシャン学メンバー、生徒会長宅ですけど。
其処へ来たソルジャー、お花見を仕切ってイベを企画な今。
Aブルー「本格的なコスでやるなら、格式だってさ…」
シロエ 「クリア出来そうではありますよね…」
サム 「マツカにしたって、乗り気だしよ」
カツラを特注出来るんだろ、とサム君の問い。
サム 「あの言い方だと、コネもあるんだよな?」
マツカ 「ええ。芸妓さんのカツラも、高価ですから…」
ジョミー「スポンサーをやってるとか?」
マツカ 「支援している財団の方に、寄付をしてます」
個人的には、していませんが…、とマツカ君。
マツカ 「父に、お座敷遊びの趣味は無いですしね」
一同 「「「あー…」」」
御贔屓筋からの支援もあるよな、と一同、納得。
サム 「お気に入りの芸妓さんだけってヤツな…」
シロエ 「大金をポンと渡す人とか、ありそうです」
マツカ 「家をあげる人も、いるそうですよ」
一同 「「「うわー…」」」
そこまでなのか、と誰もが仰天。
シロエ 「芸妓さんになったら、違うんですねえ…」
ジョミー「舞妓の間は、無給なのにさ…」
Aブルー「その辺だって、キースは似ているよ?」
アドス和尚は花街遊びらしいしさ、とソルジャーが。
Aブルー「カツラを買ってあげたりしてるかも…」
キース 「それは無い!」
婿養子だしな、とキース君。
キース 「貢いでいるのが、おふくろに知れたら大惨事だ」
サム 「夫婦喧嘩な…」
キース 「離婚コースが無いだけに、一生を棒に振るぞ」
親父がいないと寺が回らん、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「親父にしても、追い出されたら下っ端扱いで…」
サム 「使い走りからの再出発かよ…」
キース 「坊主の修行は積んであるから、使い走りは…」
ブルー 「無いだろうけど、住職がいない山寺とかさ…」
キース 「悲惨な道しか待っていないな」
だが現状では安泰だ、と苦笑してますけど。
キース君は…?
2025/04/12 (Sat)
☆似ている以上は
春休み中なシャン学メンバー、生徒会長宅に来てますけど。
ソルジャーも来まして、お花見の日取りやイベを仕切り中。
Aブルー「なるほど、イライザさんに睨まれない程度に…」
シロエ 「花街遊びなわけですね…」
キース 「坊主と花街遊びは、セットものに近いだけに…」
おふくろでも、其処は止められんぞ、とキース君。
キース 「付き合いで行くのを止めたら、出世は出来ない」
Aブルー「そうなのかい?」
キース 「璃母恩院の偉い皆さんも、よく行くしな」
一同 「「「あー…」」」
会社員の世界と同じ構造か、と誰もが納得。
シロエ 「そうなって来ると、行かない人は論外ですか…」
キース 「人事の根回しなどは、お座敷で、というのも…」
Aブルー「あるあるだって?」
キース 「そのようだ。その手の集まりと、それ以外を…」
区別するのは難しいぞ、とキース君の深い溜息。
キース 「つまり、おふくろも、放置するしか…」
サム 「ねえってことな…」
キース 「豪華プレゼントなどは、不可能なんだが…」
遊び放題の親父ではある、とブツブツ。
キース 「俺は無給で、小遣いも殆ど無いというのにな…」
Aブルー「やっぱり、舞妓さんとソックリだってば!」
住職と、副住職とで月とスッポン、とソルジャーの指摘。
Aブルー「似ている以上は、コスをやるべき!」
キース 「なんで、そうなる!?」
Aブルー「元々、そういう方向で相談中でさ…」
サム 「カツラの話まで、具体的によ…」
形になりつつあるじゃねえか、とサム君も。
サム 「いいじゃねえかよ、舞妓さんでも」
Aブルー「ぶるぅの悪戯も、出ないかもねえ…」
見た目が舞妓さんだしさ、とソルジャーが顎に当てる手。
Aブルー「悪さは出来ないビジュアルだよ?」
シロエ 「そうですね…」
ジョミー「悪代官だと、違うけれどね」
サム 「別格だよなあ…」
Aブルー「悪代官って?」
それは何だい、と首を傾げてますけど。
悪代官…。
2025/04/13 (Sun)
☆時代劇と悪代官
春休み真っ最中なシャン学メンバー、生徒会長宅ですけど。
ソルジャー登場で、お花見の日取りを決めて、イベも企画。
ジョミー「悪代官を知らないわけ?」
Aブルー「この世界では、必須の知識だと?」
サム 「そうじゃねえけど、俺たちの世代だと…」
ギリギリ常識になるんじゃねえかな、とサム君が傾げる首。
サム 「今どきのヤツらだと、厳しいけどよ…」
シロエ 「同級生でも、怪しいですよね…」
実年齢が違いますから、とシロエ君も。
シロエ 「時代劇、普段は専門チャンネルでしか…」
サム 「やっていねえし、知らねえ可能性は高いぜ」
ジョミー「あー…。それじゃ、別の世界の人になるとさ…」
目にするチャンスは皆無かもね、とジョミー君。
ジョミー「簡単に言えば、時代劇の悪役の代表格だよ」
Aブルー「悪役だって?」
ということは…、とソルジャーの赤い瞳がキラリ。
Aブルー「格式の高い舞妓さんでも、遠慮しないと?」
シロエ 「そうなります」
ジョミー「舞妓さんよりも、身分が上の人にでも…」
サム 「悪さするのが、お約束だぜ」
でもって、着物が見せ場だよな、とサム君、うんうん、と。
サム 「帯回しって名前がついててよ…」
シロエ 「よいではないか、で回しますよね…」
Aブルー「えっと…?」
いったい何を回すんだい、とソルジャー、キョトン。
Aブルー「帯なんか回しても、面白いとは思えないけど?」
シロエ 「それは、単体で考えるからですよ」
ジョミー「帯の中身が肝なわけでさ…」
帯を締めてる人を回さないとね、とジョミー君の説明が。
ジョミー「帯を引っ張って、くるくるくると…」
シロエ 「回して、ほどいていくんです」
舞妓さんでも、腰元でも、とシロエ君。
シロエ 「腰元は、舞妓さんよりも身分が上ですから…」
サム 「舞妓くらいは、朝飯前だぜ」
Aブルー「待ってよ、帯って…」
ほどけば着物がアウトだろう、と驚いてますけど。
正しいですね…?
2025/04/14 (Mon)
☆アウトでもセーフ
春休み中のシャン学メンバー、生徒会長宅に来てますけど。
来たのがソルジャー、お花見の日取りを決めて仕切り中で。
シロエ 「当然、着物は台無しですよ」
サム 「着崩れどころじゃ済まねえぜ」
ジョミー「悪代官の定番、帯回しだしさ…」
よいではないか、で分からないかな、とジョミー君。
ジョミー「普通は、脱げたら困るんだよ?」
シロエ 「何がいいのか、分かりますよね?」
Aブルー「そう言われても…」
ぼくの世界は文化が違うし…、とソルジャー、困惑。
Aブルー「アウトなのにさ、セーフだとでも?」
シロエ 「悪代官的には、セーフなんです」
ジョミー「舞妓さんとかにとっては、アウトだけどね」
サム 「あんたの得意なヤツじゃねえかよ」
よいではないか、で押し通すだろ、とサム君、ズイと。
サム 「レッドカードを出されててもよ」
シロエ 「会長がよく言う、退場ですよ」
Aブルー「退場って…?」
ますます謎だ、とソルジャーが傾げる首。
Aブルー「出て行きたまえ、とは言われるけどさ…」
ジョミー「アウトの中身はソレなんだよね」
でもって、悪代官にはセーフ、とジョミー君が広げる両手。
ジョミー「お楽しみタイムの始まりってこと」
Aブルー「あー…!」
やっと分かった、とソルジャー、手をポン。
Aブルー「帯をほどいて、中身を美味しく…」
ブルー 「その先、禁止!」
時代劇とは違うんだから、と生徒会長の割り込み。
ブルー 「君たちにしても、調子に乗りすぎ!」
一同 「「「はーい…」」」
すみませんでした、と誰もが謝罪。
シロエ 「つい、ウッカリとしてました…」
サム 「悪代官で油断したよな…」
失言かも、とサム君も申し訳なさそう。
サム 「でもよ、言い出しっぺはジョミーでよ…」
シロエ 「戦犯はジョミー先輩ですよね…」
ジョミー「そうなるわけ!?」
Aブルー「其処で、コレだよ!」
よいではないか、と笑顔で言われましても。
何が…?
2025/04/15 (Tue)
さて、4月。春休み中のシャン学メンバー、いつもの場所。
生徒会長のマンションですけど、のんびり過ごしてまして。
ジョミー「春休みって、やっぱりいいよね」
シロエ 「宿題とかが無いですしね」
サム 「俺たちは、宿題しねえんだけどよ…」
スウェナ「最初から出ていないのは、気分いいわよ」
サボッたという気がしないものね、とスウェナちゃん。
スウェナ「提出日に、他の生徒が持って来る中で…」
シロエ 「何も出さずにいるのは、心苦しい気がしますよ」
サム 「グレイブ先生に、嫌味は言われねえけど…」
後ろめたいぜ、とサム君も。
サム 「その宿題が出ねえってのは、デカいって!」
シロエ 「学校が始まった後も、暫くお祭り騒ぎですし…」
キース 「よくもあれだけ、イベばっかりを…」
詰め込めるな、とキース君の苦笑い。
キース 「遊び好きな学校なことは認めるが…」
シロエ 「キース先輩、今年は皆勤賞でいけそうですか?」
イベ三昧の期間中…、とシロエ君の問い。
シロエ 「例年、何処かで欠席になってますけど…」
サム 「お彼岸の余波で、忙しいのかよ?」
お彼岸の時期は、法事を断るんだろ、とサム君が傾げる首。
サム 「その分が来るから、休むしかねえって?」
キース 「多少は、それもあるんだがな…」
基本はサボリだ、とキース君の言。
キース 「月参りの後に学校に来ても、イベなんだぞ?」
シロエ 「面倒くさいわけですか…」
キース 「新入生が主役のイベばかりでは…」
来ても旨味が無いわけで…、と言われれば、そう。
シロエ 「あー…。先輩の見せ場は無いですよね…」
マツカ 「柔道部の勧誘くらいですよ…」
サボって家に帰るのも分かります、とマツカ君。
マツカ 「キースは、休める時に休んでおかないと…」
シロエ 「副住職と二足の草鞋ですから…」
マツカ 「それに、お花見もこれからで…」
英気を養っておくべきですよ、と言ってますけど。
お花見…?
2025/04/01 (Tue)
☆特典だそうです
春休み中なシャン学メンバー、生徒会長宅に来てますけど。
宿題が無い件から、年度初めのイベ三昧とキース君の話で。
サム 「花見で英気って、何なんだよ?」
ジョミー「アレじゃないかな、キースの場合はさ…」
妙な特典つきになりがちだし、とジョミー君。
ジョミー「添乗員から、あっちのぶるぅ担当まで色々と…」
一同 「「「あー…」」」
ソレか、と一同、素直に納得。
サム 「確かに、休んでおかねえとな…」
シロエ 「何が起きるか謎ですしね…」
ミステリーツアーみたいな感じですよ、とシロエ君も。
シロエ 「蓋を開けるまで、先が全く見えませんから…」
マツカ 「そうなんです。ミステリーツアーだったら…」
ヒントを頼りに、見当がつきますけどね、とマツカ君。
マツカ 「少なくとも、どの辺りに行くかくらいは…」
ジョミー「お土産とかから分かるもんね…」
シロエ 「上手くいったら、ホテルとかも分かりますし…」
でも…、とシロエ君の視線がキース君に。
シロエ 「キース先輩が貰う特典は、全くの謎で…」
サム 「分かってるのは、豪華特典ってトコだけだぜ…」
キース 「何処が豪華だ!」
第一、特典ですらないんだぞ、とキース君が顰める顔。
キース 「貰って嬉しい気分になるのが、特典だろう!」
ジョミー「でもさ、アレって一種の特典で…」
キース 「どの辺がだ!」
ジョミー「キースだけしか、貰えないんだよ?」
他の面子は見てるだけだし、とジョミー君。
ジョミー「得かどうかは、個人の見解っていうヤツで…」
キース 「だったら、お前が貰っておけ!」
シロエ 「それが出来ないのが、特典たる所以ですよ」
ぼくだって貰えませんからね、とシロエ君が横から。
シロエ 「キース先輩だけの特権、VIPですって!」
サム 「うんうん、毎回、ゴージャスでよ…」
ジョミー「キースを見込んで、出して来るんだよ?」
どう考えてもキース限定、という説ですけど。
特典ですって…?
2025/04/02 (Wed)
☆主張しに来た人
春休みで生徒会長宅なシャン学メンバー、お花見が話題に。
何が起きるか分かりませんけど、キース君用の特典だとか。
キース 「特典どころか、ババだろう!」
??? 「そうかな、限定品なんだしさ…」
特典だと思う、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
一同 「「「げっ!」」」
Aブルー「わざわざ来たのに、ご挨拶だねえ…」
その言いようはあんまりだよ、とソルジャー、深い溜息。
Aブルー「直帰した方がマシだったかな…」
一同 「「「直帰?」」」
Aブルー「朝から、お花見に出掛けててねえ…」
ノルディと食事しながら、お花見、と指差す窓。
Aブルー「アルテメシアじゃなくって、あっちの方で」
シロエ 「見頃になってる所ですか?」
Aブルー「そう! ノルディの車で、暗い内から出発で…」
着いたら料亭で朝御飯、とソルジャーの嬉しそうな顔。
Aブルー「桜が見事な庭があってさ、それを見ながら!」
キース 「だったら、今すぐ帰ってくれ!」
花見の余韻が消えない内に、とキース君。
キース 「帰らないなら、俺が読経をフルコースで…」
Aブルー「えっと…?」
キース 「花見を抹香臭くしてやってもいい」
そうなる前に帰ってしまえ、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「元々、直帰のつもりだろうが!」
Aブルー「お花見についての話なんだし、来るべきかと」
特典も未定なんだしね、とソルジャー、譲らず。
Aブルー「どうかな、君たちの見解は?」
シロエ 「居座るべきか、帰るべきか、という点ですか?」
Aブルー「今の流れで、他に何があると?」
キース 「なんで、そいつらに質問なんだ!?」
特典は俺の問題だろう、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「矛先を逸らして、誤魔化しやがって!」
Aブルー「オッケー、今ので決定だよ!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「キース、自分で宣言したからね!」
キース限定の特典だってさ、とニヤニヤですけど。
そうかも…。
2025/04/03 (Thu)
☆曲解する人たち
春休み中のシャン学メンバー、生徒会長宅に来てますけど。
お花見帰りに寄ったソルジャー、キース君の話をツッコミ。
キース 「どうして、そういうことになるんだ!?」
Aブルー「特典は俺の問題だろう、と言ったの、君だよ?」
特典だと認めているからこその発言、とソルジャーの笑み。
Aブルー「みんなの意見は聞かなくていい、と!」
一同 「「「うわー…」」」
キース、思いっ切り死亡フラグだ、と誰もがガクブル。
Aブルー「君たちだって、聞いていたよね?」
一同 「「「は、はいっ!」」」
認めなかったら自分がヤバい、と声を揃える御一同様。
シロエ 「キース先輩、確かに言っていました!」
ジョミー「ぼくも聞いたよ、ぼくたちに質問するのはさ…」
サム 「矛先を逸らすためだと、叫んでたぜ」
スウェナ「トドメが、誤魔化しやがって、だったわよね…」
自分だけの特典にしておきたいのよ、とスウェナちゃんも。
スウェナ「何が来ようが、一人占めだという姿勢でしょ?」
サム 「そうとしか聞こえねえヤツだろ、アレ…」
シロエ 「ウッカリ、本音が出たわけですか…」
実は楽しみにしてるんですね、とシロエ君が竦める肩。
シロエ 「ディープな趣味だと思いますけど…」
ジョミー「人の好みは、それぞれだしね…」
サム 「なんだったっけか、SMだっけ…?」
そういうのが好みだったのな、とサム君が仰ぐ天井。
サム 「女王様ごっこも、やっていたしよ…」
シロエ 「ぶるぅと、相性ピッタリと言いますか…」
ジョミー「割れ鍋に綴じ蓋って気もするけどさ…」
スウェナ「似合いのキャラには違いないわね…」
私たちの出番は無いってことよ、とスウェナちゃんの結論。
スウェナ「要は、今年のお花見も、ゴージャスなのを…」
シロエ 「希望していて、発表待ちの状態ですか…」
Aブルー「そうみたいだよ」
キース 「揚げ足を取るな!」
俺は希望などしてはいない、と叫んでますけど。
はてさて…?
2025/04/04 (Fri)
☆花が見たい人
春休みで生徒会長宅なシャン学メンバー、お花見が話題に。
キース君がババを引くという件、ソルジャー登場で急展開。
Aブルー「揚げ足なんか取っていないよ、そのままだしさ」
シロエ 「特典なんだ、と主張してたの、キース先輩で…」
文句は言えない筈ですよ、とシロエ君もソルジャーの味方。
シロエ 「どんな特典が来るかは、知りませんけれど…」
Aブルー「現時点では、ぼくにも謎なんだよね…」
まず日程を決めないと…、とソルジャーが指すカレンダー。
Aブルー「今年の桜は遅いようだし、19日でどうかな」
マツカ 「いつもの別荘でいいんですよね?」
Aブルー「もちろんだよ! あそこの桜は見事だし…」
出て来る料理も最高だしね、とソルジャー、親指をグッと。
Aブルー「他のみんなは?」
シロエ 「19日で問題ありません!」
ジョミー「土曜日なんだし、学校は無いし…」
サム 「新入生が主役のイベも、終わる頃だしよ…」
キースでイベを楽しもうぜ、とサム君の面妖な台詞。
シロエ 「えっと…? それはどういう趣向ですか?」
サム 「分かんねえけど、キースが主役で何かあるだろ」
ジョミー「キースだけの特典、欲しいんだしさ…」
キース 「だから、違うと!」
俺はイベなど望んでいない、とキース君の反論が。
キース 「ただの花見で済ませたいんだ、本当に!」
スウェナ「でも、特典は欲しいわけでしょ?」
キース 「寄ってたかって、決め付けやがって…!」
普通に花見がしたいんだが、とキース君。
キース 「花を眺めて、美味い料理を味わって…」
シロエ 「いつも料理は食べてますよね?」
ジョミー「花も見てると思うけどなあ…」
嫌でも視界に入る筈だし、とジョミー君が顎に当てる手。
ジョミー「もっと近くで見たいとか?」
サム 「桟敷で見るのが一番だぜ?」
キース 「俺は、殆ど桟敷の外で…」
Aブルー「そうだっけね…」
桟敷で出来るイベはあるのかな、と聞いてますけど。
イベ…?
2025/04/05 (Sat)
☆桟敷で出来るイベ
春休みで生徒会長宅に来ている面々、お花見の話ですけど。
ババを引きそうなキース君が話題な所へ、ソルジャー登場。
シロエ 「桟敷で出来るイベですって?」
Aブルー「キースは、桟敷がいいらしいしさ…」
桟敷で出来そうなイベがいいかも、とソルジャーの提案。
Aブルー「桟敷から出ないなら、何が出来るかなあ…」
サム 「お酌くらいしか出来ねえんでねえの?」
シロエ 「舞妓さんとか、そういう系になりますよね」
ジョミー「キース、舞とか出来たっけ?」
舞妓さんだと、お座敷芸だよ、とジョミー君が傾げる首。
ジョミー「三味線を弾くとか、踊るとかでさ…」
Aブルー「いいねえ、キースがお座敷芸!」
ぼくのぶるぅも喜びだそうだよ、とソルジャーの輝く瞳。
Aブルー「キースも桟敷から出ずに済むしね!」
キース 「なんで、そうなる!?」
Aブルー「下僕をやる方が、好みだって?」
お酌だったら、ソレもアリだし、とソルジャー、目がマジ。
Aブルー「ぶるぅに踏まれて、オモチャだろうけど…」
サム 「そっちの趣味もあるみてえだしよ…」
ジョミー「下僕コースを選びたいとか?」
キース 「違うんだ!」
俺は花見がしたいだけで…、とキース君、ワタワタ。
キース 「お酌なんぞは、御免蒙る!」
Aブルー「でもさ、特典を希望なんだろう?」
キース 「その段階で、既にズレているんだ!」
特典は希望していない、と必死の形相。
キース 「下僕だろうが、舞妓だろうが、俺はだな…!」
Aブルー「特典は無しにして欲しい、って?」
キース 「普通に花見がしたいわけだし…」
何もつけるな、とキース君、キッパリ。
キース 「ぶるぅが何かやった場合は、諦めるが…」
Aブルー「なるほどねえ…」
それじゃ提案しておこう、とソルジャーの笑み。
Aブルー「舞妓さんというアイデアをさ」
一同 「「「げっ!」」」
Aブルー「何か?」
楽しそうだと思うんだけど、と言われましても。
舞妓さん…?
2025/04/06 (Sun)
☆舞妓さんは無理そう
春休み中なシャン学メンバー、生徒会長宅に来てますけど。
お花見の話な所へ来たのがソルジャー、仕切り始めまして。
Aブルー「舞妓さん、いいと思うけれどね?」
シロエ 「キース先輩には、無理な気がします」
舞妓さんの売りは芸ですから、とシロエ君の助け舟。
シロエ 「専門の学校があるほどですしね」
Aブルー「そうなのかい?」
シロエ 「いわゆる学校とは違うんですけど…」
ブルー 「楽器の演奏や、舞いを習いに行くわけだよ」
通ってるのは舞妓さんだけじゃないけどね、と生徒会長。
ブルー 「舞妓さんは卒業した人も行くから」
Aブルー「えっと…? アレって卒業するのかい?」
舞妓さんは舞妓さんなんじゃあ…、とソルジャーの問い。
Aブルー「パルテノンの辺りに行ったら、よく見かけるよ」
ブルー 「若い人だけじゃなくって?」
Aブルー「うん。普通の人なら、社会人な感じの人もね」
卒業するとは思えないけど、とソルジャー、怪訝そうな顔。
Aブルー「卒業した後も学校なんだし、学生さんかな?」
ブルー 「君が言うのは、芸妓さんだよ…」
着物が全く別物だしね、と生徒会長、深い溜息。
ブルー 「舞妓さんには、年齢制限があって…」
Aブルー「ええっ!?」
ブルー 「ホントだってば、二十歳くらいが限界かな」
そこから後は芸妓さんになるってわけ、と説明が。
ブルー 「だけど、芸事は、まだ未熟だしさ…」
Aブルー「卒業した後も、学校なのかい?」
ブルー 「でないと、極められないしね」
そのくらいに芸の道は厳しいんだよ、と生徒会長の言。
ブルー 「キースに出来る気はしないってね」
Aブルー「うーん…」
面白そうだと思ったのに、とソルジャー、ガックリ。
Aブルー「マツカに頼めば、本格的な衣装だってさ…」
キース 「衣装だけあっても、舞妓は無理だぞ」
Aブルー「なんで?」
キース 「あの髪型は出来ん!」
髪型が大事なポイントなんだ、と言ってますけど。
えっと…?
2025/04/07 (Mon)
☆格式のある場所
春休みの最中なシャン学メンバー、生徒会長宅ですけれど。
其処へソルジャー登場、お花見を仕切り始めてイベも提案。
Aブルー「髪型が大事なポイントだって?」
キース 「あんたは、舞妓と芸妓の区別もつかないし…」
着物で区別が出来ないほどなら、髪型も、とキース君。
キース 「舞妓と芸妓は、髪が全く別物だしな」
Aブルー「髪型じゃなくて、髪なのかい?」
キース 「正確に言えば、両方になるが…」
舞妓の場合は自前の髪と決まっている、と説明が。
キース 「芸妓になったら、カツラで許されるんだ」
Aブルー「えっと…?」
キース 「舞妓の間は、自分の髪を結い上げるわけで…」
俺の髪では、とても出来ない、とキース君が指差す頭。
キース 「長髪の部類に入りはするんだが…」
シロエ 「結える長さはありませんよね…」
キース 「最低限でも、スウェナくらいは、必要だな」
だから無理だ、とキース君、キッパリ。
キース 「マツカが衣装を手配となると、本式になるし…」
サム 「あー…。衣装に負けてしまうのな…」
スウェナ「舞妓さんの着物は、高いらしいわよね…」
シロエ 「とんでもない値段がするそうですよ…」
ぼくも詳しくは知りませんけど、とシロエ君も。
シロエ 「それに合わせてやるとなったら、髪型も…」
キース 「相応でないと、失礼というもので…」
Aブルー「うーん…。でもさ、あちこち、溢れてるよ?」
舞妓さんのコスの人がさ、とソルジャー、反論。
Aブルー「ああいうヤツなら、いけそうだって!」
キース 「そうかもしれんが、場所が大いに問題だ」
一同 「「「は?」」」
キース 「マツカの別荘で花見なんだぞ?」
格式というものを考えてみろ、とキース君の真剣な表情。
キース 「立派な桟敷に、コスプレ舞妓では…」
シロエ 「似合わないかもですね…」
ジョミー「安っぽいよねえ…」
キース 「分かったか?」
別荘の皆さんにも失礼すぎる、と正論ですけど。
まあねえ…。
2025/04/08 (Tue)
☆見せるなら最高のを
春休み中のシャン学メンバー、生徒会長宅に来てますけど。
ソルジャーも来まして、お花見の日取りなどを仕切り中で。
Aブルー「チープな舞妓さんじゃ、ダメすぎる、と?」
キース 「マツカに確認するのが早いだろうな」
本物の舞妓を別荘に呼んでいるのか、とキース君の問い。
キース 「お客様を御招待することも多いと思うが」
マツカ 「そうですね。海外の方は、特に喜ばれるので…」
パルテノンから来て頂いています、とマツカ君。
マツカ 「地方の方にも、お願いするのが定番ですよ」
Aブルー「地方って?」
マツカ 「三味線とかの演奏をなさる皆さんで…」
御多忙だそうです、とマツカ君が説明を。
マツカ 「あまり人数がいらっしゃらないので…」
Aブルー「そうなのかい?」
マツカ 「芸妓さんが、引退後になさるケースが殆どで…」
大抵は、地方さんより、ママですから、という答え。
Aブルー「ママって、パルテノンのバーの人かな?」
マツカ 「ええ。華やかな職になりますしね」
地方さんだと地味ですから、と納得の理由。
マツカ 「少なくなるのも、お分かりでしょう?」
Aブルー「そんな人まで手配するほど、本格的なんだ…」
マツカ 「最高のをお見せしたいですから」
手抜きなんかは出来ませんよ、とマツカ君の笑み。
マツカ 「ですから、キースがやるんでしたら…」
Aブルー「地方さんまで呼んで来るわけ?」
マツカ 「いえ、それは、地方さんに失礼ですし…」
衣装だけの手配になるんですけど、と苦笑している御曹司。
マツカ 「見栄えのするのを、用意しますよ」
Aブルー「本当かい!?」
キース 「ちょっと待て!」
髪はどうするんだ、とキース君、ワタワタ。
キース 「俺には結えんし、とても無理だぞ!」
マツカ 「芸妓さんの場合は、カツラですよね」
キース 「まさか、カツラか!?」
マツカ 「芸妓さんのを作る人なら…」
舞妓さんのも作れますよ、と笑顔ですけど。
特注すると…?
2025/04/09 (Wed)
☆厳しいそうです
春休み真っ最中なシャン学メンバー、生徒会長宅ですけど。
ソルジャー登場で、お花見の日取りが決定、イベの話な今。
Aブルー「いいねえ、本格的なカツラだったら、格式も…」
シロエ 「高そうな感じになりますよねえ…」
キース 「しかしだな…!」
舞妓の鉄則が崩れるんだぞ、とキース君、必死の反論。
キース 「自前の髪で結うというのが、必須条件で…」
Aブルー「ソレは、ホントに鉄則なのかい?」
マツカ 「ええ。芸妓になるまで、カツラは不可です」
ですから、髪型も変わりますね、とマツカ君。
マツカ 「舞妓さんの髪の結い方、色々あるんですけど…」
ブルー 「芸妓になる前だけ、っていうのもあるわけで…」
Aブルー「えっと…?」
マツカ 「普段の髪とは、明らかに違う結い方ですよ」
芸妓になる時、儀式で一部を切りますから、と説明が。
マツカ 「そういう決まりがあるほどですし…」
ブルー 「地毛で結うのがお約束だよ」
枕まで昔ながらでね、と生徒会長。
ブルー 「あの髪型だと、普通の枕じゃ崩れちゃってさ…」
マツカ 「台無しですから、特別な枕になるんです」
Aブルー「そこまでしなくちゃダメだって?」
キツそうだね、とソルジャーの目が真ん丸に。
Aブルー「枕まで、選べないなんて…」
キース 「ついでに無給で、小遣いも少しだけなんだが?」
Aブルー「ええっ!?」
無給で働いているのかい、とソルジャー、仰天。
Aブルー「華やかそうだし、着物も豪華なんだろう?」
キース 「全部、借り物ということになっている」
その代金を働いて返す勘定だな、とキース君。
キース 「厳しいんだぞ、舞妓の世界というヤツは」
Aブルー「うーん…。でもさ、そういう話を聞いたらさ…」
ますます夢が膨らむよね、とソルジャーの笑み。
Aブルー「厳しい世界は、慣れてるだろう?」
キース 「はあ?」
Aブルー「お坊さんだよ!」
方向性が違うだけだよね、と言ってますけど。
どうすると…?
2025/04/10 (Thu)
☆そっくりな境遇
春休み中のシャン学メンバー、生徒会長宅に来てますけど。
ソルジャーも来まして、お花見の日取りやイベを仕切り中。
キース 「方向性が違うだけだと?」
Aブルー「うん。君の場合は、酷似してる気が…」
無給で働いているんだろう、とソルジャーの指摘。
Aブルー「副住職は名前だけでさ、顎で使われる毎日で…」
シロエ 「言われてみれば、似ていますよね…」
ジョミー「仕事の中身は、副住職並みじゃなかったっけ?」
学校に来てるけど、他所のお寺はどうかな、とジョミー君。
ジョミー「副住職をやってる友達、多い筈でさ…」
シロエ 「キース先輩よりも、自由にやってませんか?」
サム 「だよなあ、とうに大学、出てるんだしよ…」
住職になるまでは、キースと同じに自由だろ、とサム君も。
サム 「繁忙期以外は、旅行とかも行けるんでねえの?」
シロエ 「でないと、結婚も難しいですしね…」
スウェナ「結婚するなり、お寺ライフじゃ、誰も来ないわ」
暇な間に婚活でしょ、とスウェナちゃん。
スウェナ「副住職でフリーな間に、誰か見付けて…」
シロエ 「デート三昧、貢ぎまくってゴールでしょう」
キース 「……その通りだ……」
みんな俺より自由なんだ、とキース君が認めた境遇。
キース 「俺と違って金も入るし、車も乗れるし…」
Aブルー「君の立場は、舞妓さんだよ?」
サム 「そういや、衣装も豪華なんだぜ」
お袈裟の値段は半端ねえしよ、と僧籍な人。
サム 「下手な車より、お袈裟の方が高価でよ…」
シロエ 「クリーニング代も、凄いらしいですよね」
Aブルー「知ってる、払ったことがあるしさ」
衣装まで舞妓さんと同じらしいね、とソルジャーの苦笑い。
Aブルー「見た目は華やか、だけど無給で働くんだし」
シロエ 「厳しさ、ホントにそっくりですよ」
Aブルー「似てる以上は、コスも許されるかと」
一同 「「「うーん…」」」
それはそうかも、と納得しそうな理論ですけど。
舞妓さん…。
2025/04/11 (Fri)
☆似た境遇は他にも
春休み真っ最中なシャン学メンバー、生徒会長宅ですけど。
其処へ来たソルジャー、お花見を仕切ってイベを企画な今。
Aブルー「本格的なコスでやるなら、格式だってさ…」
シロエ 「クリア出来そうではありますよね…」
サム 「マツカにしたって、乗り気だしよ」
カツラを特注出来るんだろ、とサム君の問い。
サム 「あの言い方だと、コネもあるんだよな?」
マツカ 「ええ。芸妓さんのカツラも、高価ですから…」
ジョミー「スポンサーをやってるとか?」
マツカ 「支援している財団の方に、寄付をしてます」
個人的には、していませんが…、とマツカ君。
マツカ 「父に、お座敷遊びの趣味は無いですしね」
一同 「「「あー…」」」
御贔屓筋からの支援もあるよな、と一同、納得。
サム 「お気に入りの芸妓さんだけってヤツな…」
シロエ 「大金をポンと渡す人とか、ありそうです」
マツカ 「家をあげる人も、いるそうですよ」
一同 「「「うわー…」」」
そこまでなのか、と誰もが仰天。
シロエ 「芸妓さんになったら、違うんですねえ…」
ジョミー「舞妓の間は、無給なのにさ…」
Aブルー「その辺だって、キースは似ているよ?」
アドス和尚は花街遊びらしいしさ、とソルジャーが。
Aブルー「カツラを買ってあげたりしてるかも…」
キース 「それは無い!」
婿養子だしな、とキース君。
キース 「貢いでいるのが、おふくろに知れたら大惨事だ」
サム 「夫婦喧嘩な…」
キース 「離婚コースが無いだけに、一生を棒に振るぞ」
親父がいないと寺が回らん、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「親父にしても、追い出されたら下っ端扱いで…」
サム 「使い走りからの再出発かよ…」
キース 「坊主の修行は積んであるから、使い走りは…」
ブルー 「無いだろうけど、住職がいない山寺とかさ…」
キース 「悲惨な道しか待っていないな」
だが現状では安泰だ、と苦笑してますけど。
キース君は…?
2025/04/12 (Sat)
☆似ている以上は
春休み中なシャン学メンバー、生徒会長宅に来てますけど。
ソルジャーも来まして、お花見の日取りやイベを仕切り中。
Aブルー「なるほど、イライザさんに睨まれない程度に…」
シロエ 「花街遊びなわけですね…」
キース 「坊主と花街遊びは、セットものに近いだけに…」
おふくろでも、其処は止められんぞ、とキース君。
キース 「付き合いで行くのを止めたら、出世は出来ない」
Aブルー「そうなのかい?」
キース 「璃母恩院の偉い皆さんも、よく行くしな」
一同 「「「あー…」」」
会社員の世界と同じ構造か、と誰もが納得。
シロエ 「そうなって来ると、行かない人は論外ですか…」
キース 「人事の根回しなどは、お座敷で、というのも…」
Aブルー「あるあるだって?」
キース 「そのようだ。その手の集まりと、それ以外を…」
区別するのは難しいぞ、とキース君の深い溜息。
キース 「つまり、おふくろも、放置するしか…」
サム 「ねえってことな…」
キース 「豪華プレゼントなどは、不可能なんだが…」
遊び放題の親父ではある、とブツブツ。
キース 「俺は無給で、小遣いも殆ど無いというのにな…」
Aブルー「やっぱり、舞妓さんとソックリだってば!」
住職と、副住職とで月とスッポン、とソルジャーの指摘。
Aブルー「似ている以上は、コスをやるべき!」
キース 「なんで、そうなる!?」
Aブルー「元々、そういう方向で相談中でさ…」
サム 「カツラの話まで、具体的によ…」
形になりつつあるじゃねえか、とサム君も。
サム 「いいじゃねえかよ、舞妓さんでも」
Aブルー「ぶるぅの悪戯も、出ないかもねえ…」
見た目が舞妓さんだしさ、とソルジャーが顎に当てる手。
Aブルー「悪さは出来ないビジュアルだよ?」
シロエ 「そうですね…」
ジョミー「悪代官だと、違うけれどね」
サム 「別格だよなあ…」
Aブルー「悪代官って?」
それは何だい、と首を傾げてますけど。
悪代官…。
2025/04/13 (Sun)
☆時代劇と悪代官
春休み真っ最中なシャン学メンバー、生徒会長宅ですけど。
ソルジャー登場で、お花見の日取りを決めて、イベも企画。
ジョミー「悪代官を知らないわけ?」
Aブルー「この世界では、必須の知識だと?」
サム 「そうじゃねえけど、俺たちの世代だと…」
ギリギリ常識になるんじゃねえかな、とサム君が傾げる首。
サム 「今どきのヤツらだと、厳しいけどよ…」
シロエ 「同級生でも、怪しいですよね…」
実年齢が違いますから、とシロエ君も。
シロエ 「時代劇、普段は専門チャンネルでしか…」
サム 「やっていねえし、知らねえ可能性は高いぜ」
ジョミー「あー…。それじゃ、別の世界の人になるとさ…」
目にするチャンスは皆無かもね、とジョミー君。
ジョミー「簡単に言えば、時代劇の悪役の代表格だよ」
Aブルー「悪役だって?」
ということは…、とソルジャーの赤い瞳がキラリ。
Aブルー「格式の高い舞妓さんでも、遠慮しないと?」
シロエ 「そうなります」
ジョミー「舞妓さんよりも、身分が上の人にでも…」
サム 「悪さするのが、お約束だぜ」
でもって、着物が見せ場だよな、とサム君、うんうん、と。
サム 「帯回しって名前がついててよ…」
シロエ 「よいではないか、で回しますよね…」
Aブルー「えっと…?」
いったい何を回すんだい、とソルジャー、キョトン。
Aブルー「帯なんか回しても、面白いとは思えないけど?」
シロエ 「それは、単体で考えるからですよ」
ジョミー「帯の中身が肝なわけでさ…」
帯を締めてる人を回さないとね、とジョミー君の説明が。
ジョミー「帯を引っ張って、くるくるくると…」
シロエ 「回して、ほどいていくんです」
舞妓さんでも、腰元でも、とシロエ君。
シロエ 「腰元は、舞妓さんよりも身分が上ですから…」
サム 「舞妓くらいは、朝飯前だぜ」
Aブルー「待ってよ、帯って…」
ほどけば着物がアウトだろう、と驚いてますけど。
正しいですね…?
2025/04/14 (Mon)
☆アウトでもセーフ
春休み中のシャン学メンバー、生徒会長宅に来てますけど。
来たのがソルジャー、お花見の日取りを決めて仕切り中で。
シロエ 「当然、着物は台無しですよ」
サム 「着崩れどころじゃ済まねえぜ」
ジョミー「悪代官の定番、帯回しだしさ…」
よいではないか、で分からないかな、とジョミー君。
ジョミー「普通は、脱げたら困るんだよ?」
シロエ 「何がいいのか、分かりますよね?」
Aブルー「そう言われても…」
ぼくの世界は文化が違うし…、とソルジャー、困惑。
Aブルー「アウトなのにさ、セーフだとでも?」
シロエ 「悪代官的には、セーフなんです」
ジョミー「舞妓さんとかにとっては、アウトだけどね」
サム 「あんたの得意なヤツじゃねえかよ」
よいではないか、で押し通すだろ、とサム君、ズイと。
サム 「レッドカードを出されててもよ」
シロエ 「会長がよく言う、退場ですよ」
Aブルー「退場って…?」
ますます謎だ、とソルジャーが傾げる首。
Aブルー「出て行きたまえ、とは言われるけどさ…」
ジョミー「アウトの中身はソレなんだよね」
でもって、悪代官にはセーフ、とジョミー君が広げる両手。
ジョミー「お楽しみタイムの始まりってこと」
Aブルー「あー…!」
やっと分かった、とソルジャー、手をポン。
Aブルー「帯をほどいて、中身を美味しく…」
ブルー 「その先、禁止!」
時代劇とは違うんだから、と生徒会長の割り込み。
ブルー 「君たちにしても、調子に乗りすぎ!」
一同 「「「はーい…」」」
すみませんでした、と誰もが謝罪。
シロエ 「つい、ウッカリとしてました…」
サム 「悪代官で油断したよな…」
失言かも、とサム君も申し訳なさそう。
サム 「でもよ、言い出しっぺはジョミーでよ…」
シロエ 「戦犯はジョミー先輩ですよね…」
ジョミー「そうなるわけ!?」
Aブルー「其処で、コレだよ!」
よいではないか、と笑顔で言われましても。
何が…?
2025/04/15 (Tue)
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