シャングリラ学園つれづれ語り
☆時短用に非ず
お盆と言えばスッポンタケの棚経、今年も朝イチで集合で。
生徒会長宅に来ている面々、僧籍な人は不在で数が少なめ。
ブルー 「お経の本を読んでる言葉は、この国の音だよ?」
シロエ 「確かにそうです…」
マツカ 「すると、棚経のお経は短時間でも…」
お釈迦様の国の言葉で有難いんですか、とマツカ君の問い。
マツカ 「倍にするなら、この国の言葉に訳すとかで?」
ブルー 「うーん…。時短用というわけじゃないから…」
訳してみても意味は無さそう、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「それよりも前に、お約束で縛られてるし…」
シロエ 「棚経用のお経がですか?」
ブルー 「そうなんだけど、君たちが言う呪文の方もさ…」
訳しちゃったらアウトなんだよ、と生徒会長の真剣な顔。
ブルー 「般若心経は知っているよね?」
シロエ 「キース先輩が、ソレイド八十八カ所に…」
スウェナ「行っていた時に、見物がてら、ついてったし…」
マツカ 「あの時、何度か読んでますよね」
御朱印集めに必須でしたし、とマツカ君が浮かべる苦笑。
マツカ 「読経しないと、御朱印が貰えない札所が…」
シロエ 「あったんですよね、厳しかったです…」
スウェナ「本堂と大師堂、二カ所なのよね…」
嫌でも二回だったわよ、とスウェナちゃんも。
スウェナ「でも、般若心経がどうしたのよ?」
ブルー 「ラスト近くに、謎の呪文があっただろう?」
シロエ 「言われてみれば、あったかもです」
マツカ 「ありますね…」
呪文に意味があるんですか、とマツカ君が傾げる首。
マツカ 「あの部分だけは訳せないとか?」
ブルー 「ピンポーン!」
さっき言ってた件がソレだよ、と生徒会長、合掌して一礼。
ブルー 「お釈迦様の国の言葉でないと、効果が無いわけ」
一同 「「「ええっ!?」」」
ブルー 「棚経用のも、理屈は同じでさ…」
シロエ 「訳して時間延長は…」
出来ないんですね、とシロエ君が頷いてますけど。
倍は無理…?
2025/08/16 (Sat)
☆断られた延長
今年もスッポンタケの棚経、朝イチで生徒会長宅ですけど。
僧籍の人は棚経中で、他の面子がソルジャー待ちな仕組み。
シロエ 「するとやっぱり、時間延長はお経を二倍ですか」
??? 「そう願いたいけど、断られたよ!」
一瞬でね、とソルジャー(会話表記はAブルー)が登場。
シロエ 「今年は登場、早いですね?」
Aブルー「君たちの話を聞いていたしさ…」
寝ながらだけど、と基本がサボリなソルジャーの台詞。
Aブルー「思い出したら、悔しくって…」
シロエ 「棚経の延長を却下されたの、いつなんです?」
Aブルー「昨夜だってば!」
キースの部屋に行った時にね、と悔しそうな表情。
Aブルー「例のアンダー、回収するのは顔を合わせずに…」
スウェナ「空間移動だと言ってたわよね?」
Aブルー「ピンポーン!」
昨夜まで一度も会っていないよ、と目がマジ。
Aブルー「昨夜にしたって、回収、ラストの夜だしね…」
シロエ 「だったら、出会わないでしょう?」
Aブルー「呼ばれたんだよ!」
キース本人から、直接に、とソルジャーの言。
Aブルー「アンダーを回収しようとしたら、メモがさ…」
スウェナ「袋に貼ってあったのかしら?」
Aブルー「思い切り目立つように、ベッタリとね!」
アレは嫌でも目につくってば、というキース君のメモ。
Aブルー「話があるから、来てくれないか、と…」
シロエ 「キース先輩が呼び出しって、何か不都合でも?」
Aブルー「普通、そうだと考えるよね…」
棚経の時間変更とかさ、とソルジャーも。
Aブルー「だから急いで、駆け付けたわけ!」
スウェナ「時間変更の件だったの?」
でもって延長お断りかしら、とスウェナちゃんの問い。
スウェナ「ドサクサ紛れに頼んで、却下なんでしょ?」
Aブルー「違うよ、頼み事なのはキースで…」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「例のアンダー、貸してくれって…」
棚経の日に使いたいと、と言ってますけど。
涼しいですしね…。
2025/08/17 (Sun)
☆目には目で却下
スッポンタケの棚経の日でして、生徒会長宅に集合な面々。
僧籍な人は棚経中で、面子少なめな所へソルジャーが登場。
シロエ 「キース先輩、やっぱり思い付いたんですね」
スウェナ「思い付くでしょ、便利アイテムなんだもの」
マツカ 「墓回向よりも、棚経の方が暑いと思いますよ…」
自転車で走り回るんですから、とマツカ君も。
マツカ 「範囲も広くて、時間も早朝から夕方までですし」
Aブルー「そうなんだよねえ、だからキースも真剣でさ…」
この通りだ、って頼み込んだわけ、とソルジャーの説明。
Aブルー「もう一日だけ、期間延長でお願いしたい、って」
シロエ 「もしかして、そこで交換条件を?」
出したんですか、とシロエ君の問い。
シロエ 「棚経の時間を増やして欲しい、というヤツで?」
Aブルー「ピンポーン!」
申し出としては妥当だろう、とソルジャー、即答。
Aブルー「期間延長の対価としては、棚経の時間延長だよ」
シロエ 「そうかもですけど…」
スウェナ「ただでも時間との戦いなのよね…」
此処に来る時間も、瞬間移動で稼いでるし、という指摘。
スウェナ「時間延長するとなったら、厳しいわよ?」
Aブルー「分かってるから、瞬間移動を増やしてさ…」
時間稼ぎをするつもりで、とソルジャー、腕組み。
Aブルー「なのに言うなり、却下されたよ!」
シロエ 「さっきの話と、繋がるんですね?」
Aブルー「もう思いっ切り、直結だってば!」
その場で却下で法話もどきまで、と嘆き節が炸裂。
Aブルー「君たちが聞いてた話を、分かりやすくさ…」
マツカ 「法話で聞かされたんですか…」
お気の毒です、とマツカ君の瞳に同情の色。
マツカ 「しかも断られたとか、ショックですよね…」
Aブルー「もちろん、仕返ししたけどね!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「ぼくの方でも、アンダーの件を却下!」
一同 「「「あー…」」」
この暑いのに貸さなかったと、と皆が納得。
ハードそう…。
2025/08/18 (Mon)
☆可哀相だそうです
今年もスッポンタケの棚経、朝イチで生徒会長宅ですけど。
ソルジャーも早くやって来まして、棚経の件で愚痴でして。
Aブルー「ケチなキースには、暑い棚経で充分だよ!」
シロエ 「不可抗力だと思いますけど…」
時間延長は出来ない仕様ですしね、とシロエ君。
シロエ 「法話もどきを食らったんなら、分かる筈です」
Aブルー「理解するのと、ぼくの気持ちは別物だってば!」
まあいいけどね、とソルジャーが見回す部屋の中。
Aブルー「時間延長が出来なかったの、スッポンタケに…」
シロエ 「申し訳ないとでも言うんですか?」
Aブルー「当たり前だよ、キースに却下されたんだし!」
期待してたと思うんだよね、とスッポンタケに同情な人。
Aブルー「可哀相な気がして来ないかい?」
シロエ 「棚経自体が、そういう決まりなんです!」
スウェナ「短時間でも、ギュっと濃縮バージョンでしょ?」
マツカ 「ブルーの話で聞いた印象、その通りですよ」
時間と比例しないのでは、とマツカ君も。
マツカ 「この解釈で合っていますか?」
ブルー 「大正解!」
そのための謎の呪文だしね、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「お供えしたお膳を、有難い食事に格上げとかさ」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「仏様に相応しいヤツに、バージョンアップ!」
阿弥陀様をヨイショする呪文もあるし、という説明が。
ブルー 「普通の法要でやるとなったら、大変だよ?」
シロエ 「凄そうですけど、ぼくは一般人ですし…」
マツカ 「ぼくも、本当に理解したのか自信が無いです…」
スウェナ「私もだわね…」
脳内のキャパを超えているわ、とスウェナちゃんも溜息。
スウェナ「分かっているのは、可哀相じゃないことだけね」
シロエ 「間違いないです、気の毒なのはキース先輩で…」
マツカ 「アンダーを借りられなかったなんて…」
ブルー 「目には目だから!」
可哀相なのはスッポンタケ、と言ってますけど。
本当に…?
2025/08/19 (Tue)
☆気の毒なのは誰だ
スッポンタケの棚経の日でして、生徒会長宅に集合な面々。
今年はソルジャーも早く登場、棚経の件で愚痴っている今。
Aブルー「期待したお経、例年通りで延長は無しで…」
シロエ 「そもそも、期待していないでしょう?」
仏様かどうかも怪しいんですよ、とシロエ君のツッコミ。
シロエ 「命日は不明で、次から次へと生えて来ますし…」
スウェナ「全部纏めて、あの戒名だものね…」
マツカ 「期待するレベルの知能も、気になる所です」
知能以前の問題なのかも、とマツカ君も。
マツカ 「音楽を聞かせたら、よく育つ程度なのでは…?」
シロエ 「言えてますよね、お経なんかは馬の耳ですよ」
音楽よりも効果が無さそうです、とシロエ君の相槌が。
シロエ 「綺麗なメロディ、ありませんしね」
Aブルー「あのねえ…」
有難い仏様に、その言いぐさは失礼だよ、と主張する人。
Aブルー「棚経だとか、お彼岸の後は、パワーMAX!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「御利益が凄くて、ぼくのハーレイがさ…」
ブルー 「その先、禁止!」
棚経の日でも退場だしね、と生徒会長が吊り上げる眉。
ブルー 「第一、気の毒なのは、ガチでキースで…」
シロエ 「アンダー、断られたのはキツイですよ…」
ブルー 「その件について、心配なのはさ…」
便利グッズに頼ってたトコ、と生徒会長。
ブルー 「確かに今年の夏は暑くて、早朝から蚊で…」
Aブルー「倒れられたら棚経、アウトらしいし…」
気前よく貸してあげたんだけど、とソルジャーの仏頂面。
Aブルー「今日も借りるなら、それなりにね!」
ブルー 「対価を要求したのも、まあ、分かるけど…」
断った結果を考えたのかい、と生徒会長の問い。
ブルー 「この暑い中、アンダーは無しで棚経だよ?」
Aブルー「当然の報いというヤツだってば!」
ブルー 「その先のことは?」
Aブルー「えっと…?」
いったい何が言いたいわけ、と聞いてますけど。
先のことって…?
2025/08/20 (Wed)
☆外された梯子
お盆と言えばスッポンタケの棚経、生徒会長宅に集う面々。
僧籍な人は棚経ですけど、ソルジャーが取った態度が問題。
ブルー 「いいかい、今年の暑さは例年以上でさ…」
Aブルー「それは聞いてる、早朝でも蚊が出るって話で」
ブルー 「キースは、桁外れにハードな暑さを裏技で…」
昨日まで乗り越えて来てたわけ、と生徒会長、腕組み。
ブルー 「なのに梯子を外されたんだよ、MAXな時に」
Aブルー「こっちも提案、断られたし!」
ブルー 「即断即決、その場で切って捨ててるけれど…」
自分の過去を振り返ったら分かるかもね、と生徒会長。
ブルー 「君が痛みに強すぎるのは、何が原因?」
Aブルー「散々、実験されまくったから!」
ブルー 「耐性が出来たってことで、今のキースは…」
真逆なんだけど、と生徒会長が指差す窓の外。
ブルー 「ぬるま湯どころか、冷水に浸かった毎日で…」
一同 「「「あー…」」」
暑さ耐性がゼロに近い、と愕然とする御一同様。
シロエ 「キース先輩、マジでヤバいんでは!?」
スウェナ「熱中症が多発するのは、夏の初めも多いわよね」
マツカ 「身体が暑さに慣れていなくて、急な暑さで…」
ついていけなくて発症でしたっけ、とマツカ君も悪い顔色。
マツカ 「キース、その状態に近いですよね…」
シロエ 「もう思いっ切り、ド真ん中っぽいです」
スウェナ「ジョミーだったら、例年よりもキツイ程度で…」
済みそうだけど、とスウェナちゃんが竦める首。
スウェナ「キースの場合は、熱中症コースを走りそうよ?」
シロエ 「まさに走っている最中でしょう」
マツカ 「自転車を漕いで、まっしぐらですね…」
塩分タブレッツか塩飴でも、とマツカ君が対策を。
マツカ 「水分だけを補給したって、駄目らしいですし」
シロエ 「放って置いたら、倒れますよね…」
スウェナ「なんてことをしたのよ!」
Aブルー「そう言われても…」
知らなかったし、と戸惑う戦犯ですけど。
ヤバそう…。
2025/08/21 (Thu)
☆急がないと危険
スッポンタケの棚経の日は、朝イチで生徒会長宅ですけど。
今年は早めに来たソルジャー、キース君を追い詰めたかも。
Aブルー「あの涼しさに慣れているから、危険だなんて…」
ブルー 「気付かなかった君が悪いね、全面的に」
キースに詫びを入れたかったら、急がないと、と生徒会長。
ブルー 「熱中症で倒れてからでは、遅いんだよ?」
シロエ 「棚経の代理、見付からないんでしたっけ…」
マツカ 「当然、此処のもドタキャンでしょうね」
スウェナ「最初から、やって来ないのよね…」
あの棚経の二人組が、とスウェナちゃんも心配そう。
スウェナ「アドス和尚が代理したって、此処の場合は…」
ブルー 「過去帳に載っていないわけだし、スルー!」
アドス和尚は知りようが無いよ、と生徒会長、目がマジ。
ブルー 「キースが勝手に戒名を出しただけでさ…」
シロエ 「元老寺としては、ノータッチですか…」
ブルー 「あんな戒名、アドス和尚にバレたら詰みかと」
一同 「「「あー…」」」
立派過ぎる戒名だけに、と誰もが頷くしかない現実。
シロエ 「アドス和尚には、頼れませんね…」
マツカ 「お坊さんなら、一人、いるんですけど…」
スウェナ「棚経の代理なんかを、するわけないわよ!」
おまけに、あんな仏様よ、とスウェナちゃん。
スウェナ「大金を積んでも、蹴り倒されるわね」
ブルー 「当たり前だよ!」
ぼくが代理を務めるなんて、と生徒会長、銀青様モード。
ブルー 「キースの方が代理だったら、許すけれどね!」
シロエ 「やっぱり、プライドの問題ですか?」
ブルー 「ピンポーン! 格が違いすぎるよ!」
でもさ、と生徒会長が真剣な顔で指差す窓の方向。
ブルー 「キースに倒れて欲しくなければ、急ぎたまえ!」
Aブルー「瞬間移動で送りまくれ、と?」
ブルー 「それも手だけど、もっと根本的にね!」
Aブルー「アレを貸せ、って?」
瞬間移動で着せるのかい、と聞いてますけど。
例のアンダー…?
2025/08/22 (Fri)
☆難しい着付け
スッポンタケの棚経の日ですけど、今年は暑さが例年以上。
朝イチで生徒会長宅な面々、キース君の危機に気付いた今。
ブルー 「着物の着せ方、知っているわけ?」
Aブルー「えっと…。温泉旅館の浴衣くらいなら…」
辛うじて着付けられるかも、とソルジャーが顎に当てる手。
Aブルー「キースのヤツだと、難しそうだね…」
ブルー 「当たり前だよ、普通の着物とも違ってるしさ」
シロエ 「そうなんですか?」
ブルー 「下に来ている白い着物は、共通だけど…」
法衣は全然違うんだよね、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「着物にプリーツ、ついているかい?」
一同 「「「プリーツ?」」」
ブルー 「裾の方だよ、切り替えがあって、その下にね」
一同 「「「あっ!?」」」
言われてみれば、と誰もが見合わせる顔。
シロエ 「そういえば、そんなの、ありましたっけ…」
マツカ 「ぼくも注意はしてませんでした…」
スウェナ「それじゃ、着付けが難しいわけ?」
ブルー 「そうでもないけど、絵になるようには…」
素人さんの腕じゃ、ちょっとね、と生徒会長の苦笑い。
ブルー 「キース自身に来て貰うのが…」
シロエ 「ベストでしょうね…」
ブルー 「だから、急げと言ってるんだよ!」
何処かで時間を作るしか、と生徒会長、真剣。
ブルー 「瞬間移動で時間を稼ぎまくって、その分を…」
Aブルー「着替えの時間に転用しろと?」
ブルー 「それしか無いと思うけれどね!」
コレを参考に考えてみれば、と差し出す紙。
Aブルー「コレは何だい?」
ブルー 「キースが棚経で回る、檀家さんのリスト!」
イライザさん用の控えを、ちょっと拝借、と生徒会長。
ブルー 「ぶるぅ、コピーしてあげて!」
ぶるぅ 「オッケー!」
ブルー 「後はスマホで地図を睨んで、ルートをね」
Aブルー「ルート?」
ブルー 「長距離移動になる区間を探すんだよ!」
其処をカットで連れて来たまえ、という命令。
着替えタイム…。
2025/08/23 (Sat)
☆着替え用の時間
スッポンタケの棚経の日も、朝から半端ない暑さですけど。
キース君を見舞う熱中症の危機に、今更気付いた御一同様。
Aブルー「やってみるけど、間に合うのかな…」
ブルー 「間に合わなかった時は、キースが倒れて…」
此処の棚経は無しになるね、と生徒会長、腕組み。
ブルー 「それが嫌なら、迅速に!」
Aブルー「分かった、誰か、助っ人お願い!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「スマホの操作は慣れているけど、普通のさ…」
民家を探すの、やったことない、と別の世界の住人の悲鳴。
Aブルー「地図にルートを書き込みたくても、無理ゲー!」
シロエ 「手伝いますよ、キース先輩のためですしね」
マツカ 「じゃあ、シロエは住所検索をしてくれますか?」
ぼくが書き込み担当で、とマツカ君も助け舟。
マツカ 「スウェナは、それを見ながら検討を…」
スウェナ「そうね、土地勘ゼロな人だし…」
信号とかもイマイチ、とスウェナちゃん。
スウェナ「三人がかりでやれば、すぐに出来るわ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ コピー出来たよ!」
シロエ 「では、始めましょう!」
一同 「「「オッケー!」」」
急げ、とスマホで住所検索、書き込まれてゆく地点。
マツカ 「直線で行けば、此処は近そうですけど…」
スウェナ「自転車で走れないと思うわ、幹線道路よ?」
お坊さんの二人組じゃね、とスウェナちゃんの思案顔。
スウェナ「他の車両の邪魔になるから、こっちでしょ」
マツカ 「そうですね…。すると道順としては…」
スウェナ「遠回りってことで、狙い目っぽいわ」
シロエ 「何処なんです?」
ちょっと失礼、とシロエ君も地図を覗き込みまして。
シロエ 「いい感じですよ、時間を稼げそうです」
Aブルー「本当かい? 其処で着替えの時間を取れる?」
シロエ 「待って下さい、其処から次の家までだと…」
マツカ 「普通に距離があるようですよ」
着替えに呼ぶなら此処ですね、という話ですけど。
やるしか…。
2025/08/24 (Sun)
☆一回しか来ない人
スッポンタケの棚経の日ですけど、朝から大変な展開な今。
キース君が熱中症の危機、倒れた場合は棚経は無いわけで。
Aブルー「だったら、其処で着替えに来て貰う方向で…」
ブルー 「頑張ってくれまえ!」
それから、と生徒会長が見回す部屋。
ブルー 「ぶるぅ、お膳の用意を急いでくれるかな?」
ぶるぅ 「んとんと、仏様用のヤツ?」
ブルー 「そう! 悪いんだけど、此処で要りそう」
一同 「「「は?」」」
此処とは、と誰もがキョトンですけど。
ブルー 「キースを着替えに呼んだ時だよ!」
一同 「「「ええっ!?」」」
順番としては、もっと後では、と驚く面々。
シロエ 「どうして、其処になるんですか?」
ブルー 「熱中症の危機だったキースが、此処に二回も…」
足を運ぶと思うのかい、と生徒会長、目がマジ。
ブルー 「着替えたついでに、棚経だろうね」
ぶるぅ 「そだね、元々、押し込んでるんだし…」
一度で済ませて帰りたいよね、と料理上手なお子様も。
ぶるぅ 「それじゃ、急いで作って来る!」
ブルー 「よろしく頼むよ、他のみんなも協力で!」
シロエ 「ちょ、ぼくは精進料理なんかは…!」
作れませんけど、とシロエ君、ワタワタ。
シロエ 「材料を上手く切れるかどうかも、怪しいです」
マツカ 「ぼくも、味付けなどは自信が…」
まるで無いです、とマツカ君も。
マツカ 「盛り付けくらいは、出来そうですけど…」
スウェナ「私も、ぶるぅの腕には、うんと遠くて…」
調理実習レベルだわね、とスウェナちゃんも逃げ腰。
スウェナ「手伝わないと間に合わないの?」
ブルー 「違うよ、祭壇の方だってば!」
ぶるぅは料理にかかりきりだし、と生徒会長。
ブルー 「机を並べて、お供え物とかを…」
シロエ 「あー、セッティングですね…」
Aブルー「ぼくも手伝えないけど、注文が…」
一同 「「「えっと…?」」」
何を注文する気なんだ、と首を傾げる面々ですけど。
注文…?
2025/08/25 (Mon)
☆蝋燭でキレそう
今年のスッポンタケの棚経、イレギュラーな上に急な展開。
順番が繰り上がりそうで、急ぎで祭壇などの準備ですけど。
Aブルー「キースが着替えに行ってる間、ジョミーはさ…」
シロエ 「多分、へばっているでしょうね」
スウェナ「ジョミーに何かしてあげたいわけ?」
Aブルー「逆だよ、手持ち無沙汰だろうし、その分の…」
時間を有効活用して欲しい、とソルジャーの妙な発言。
Aブルー「蝋燭、多分、沢山あるよね?」
シロエ 「用意を始めないと分かりませんけど、恐らく」
Aブルー「多めに並べてくれないかな?」
一同 「「「は?」」」
蝋燭多めで何をする気だ、と誰もが見合わせる顔。
シロエ 「どうするんです、ソレ?」
Aブルー「蝋燭っていうヤツ、仏様にお供えするしね…」
お経を増やして貰えない分、蝋燭で、とソルジャーの注文。
Aブルー「ジョミーの時間が余ってるなら、いけるって!」
シロエ 「そりゃまあ、蝋燭係ですけど…」
スウェナ「キース、普通にキレて終わりよ?」
Aブルー「どうしてさ?」
追悼イベントで蝋燭もアリだし、と知識があるらしい人。
Aブルー「沢山あっても、怒る人なんかは無さそうで…」
スウェナ「TPOを考えたら?」
Aブルー「棚経なんだよ、無問題かと」
スウェナ「キースは熱中症のピンチなんでしょ!?」
やっと着替えが出来た所で、蝋燭だらけ、という指摘。
スウェナ「蝋燭の炎サイズでも、ズラリ並べられたら…」
シロエ 「キース先輩、キレそうですね…」
マツカ 「沸点を越えてしまいそうです」
やめておいた方が、とマツカ君も。
マツカ 「例年通りが一番ですよ」
シロエ 「何かしたいなら、団扇でしょうか」
心をこめて風を送って、とシロエ君。
シロエ 「お詫びの心が伝わるのでは?」
スウェナ「そうね、原因、貸さなかったせいだし…」
マツカ 「ぼくも団扇をお勧めします」
Aブルー「うーん…」
下僕みたいな気がするけど、と唸ってますけど。
扇げと…?
2025/08/26 (Tue)
☆団扇が熱い時代
スッポンタケの棚経の日ですけど、思いがけない事態発生。
キース君が熱中症になりそう、繰り上げで来て貰う展開に。
シロエ 「団扇、下僕とは限らないですよ?」
マツカ 「そういえば、必須アイテムでしたっけ…」
スウェナ「あら、マツカ、そんなの、知っているわけ?」
俗な世界よ、とスウェナちゃんの意外そうな顔。
スウェナ「ライブなんかは行かないでしょ?」
Aブルー「えっと…?」
話が全然見えないんだけど、とソルジャー、キョトン。
Aブルー「ライブは団扇が必須なのかい?」
シロエ 「出演者にもよるんですけど、女性向けだと…」
マツカ 「高確率で団扇が使われてますね」
ペンライトの時代は終わりましたよ、とマツカ君。
マツカ 「もちろん、ペンライトの方も欠かせませんけど」
シロエ 「アレは手作り出来ませんしね」
Aブルー「手作り?」
シロエ 「応援グッズの団扇の場合、市販品よりも…」
ハンドメイドが熱いんです、とシロエ君の説明が。
シロエ 「今から作っても、間に合いませんが…」
Aブルー「応援用の団扇で扇げって?」
スウェナ「諸刃の剣っぽいわよ?」
マツカ 「ブルーに書いて貰うのは、どうでしょう?」
銀青様の墨跡ですし、とマツカ君が出したアイデア。
マツカ 「棚経の後は、お持ち帰りで」
シロエ 「ナイスアイデアです、マツカ先輩!」
会長なら暇にしていますしね、とシロエ君、賛同。
シロエ 「会長、その辺の団扇に応援の文字を…」
マツカ 「書いて貰えると、嬉しいんですが…」
ブルー 「オッケー、マツカにはお世話になっているしね」
それじゃ早速、と生徒会長、いそいそと別室へ。
マツカ 「これで団扇が出来て来ますし、それで扇いで…」
シロエ 「お持ち帰りなコースで、安心ですよ」
Aブルー「アンダーを貸さなかった件も、大丈夫かな?」
マツカ 「心をこめて風をサービス、団扇プレゼントで…」
なんとかなると思いますよ、と言ってますけど。
団扇ですか…。
2025/08/27 (Wed)
☆有難い団扇
スッポンタケの棚経の日に、キース君が熱中症になる危機。
回避するには涼しい服に着替えで、棚経の時間も繰り上げ。
Aブルー「恨まれていないと、いいんだけど…」
シロエ 「キース先輩にも、それなりに非はありますしね」
スウェナ「どの辺がよ?」
シロエ 「暑さに慣れていないトコです、本当だったら…」
蚊に刺される件とセットで、クリアすべき点、とシロエ君。
シロエ 「裏技で楽をした結果が、今日の地獄ですよ」
一同 「「「あー…」」」
それもそうか、と納得しながら、祭壇の準備。
マツカ 「こんな感じでよかったでしょうか」
スウェナ「そうね、後は、お膳が出来たらセッティングで」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お待たせ!」
お膳、出来たよ、と料理上手なお子様が持って来た、お膳。
ぶるぅ 「んとんと、祭壇、出来ているから、置いて…」
シロエ 「この祭壇で、間違っていませんか?」
ぶるぅ 「うん、大丈夫!」
完璧だよね、と太鼓判な所へ、生徒会長が戻りまして。
ブルー 「お待たせ、団扇はコレでいいかな?」
一同 「「「うーん…」」」
有難いのか、そうでないのか、と誰もが見合わせる顔。
シロエ 「その団扇、花火大会のヤツでは…?」
マツカ 「無料で配布していた団扇ですよね…」
山の別荘で行った花火大会で、とマツカ君も。
マツカ 「空きスペースに、納涼と書いたわけですか…」
ブルー 「要は、涼しくなったらいいんだしさ!」
年号も日付も入ってないのがポイント、と生徒会長。
ブルー 「来年の夏に、アドス和尚が有難く使えるよ!」
一同 「「「あー…」」」
キース君の得点稼ぎ用か、と言われてみればハンコまで。
シロエ 「お持ち帰りするには、最高ですね…」
ブルー 「元はタダだし、質素倹約の精神を表していて…」
マツカ 「素晴らしいです、キースも喜びますよ」
ブルー 「こじつけだけどね!」
上等の団扇はもったいなくて、と笑ってますけど。
付加価値ですか…。
2025/08/28 (Thu)
☆お互い反省中
お盆はスッポンタケの棚経、今年は繰り上げでやる展開に。
キース君が熱中症の危機でして、着替えに呼んだ時に棚経。
ブルー 「お膳も団扇も揃ったんだけど、キースの方は?」
Aブルー「瞬間移動で稼ぎまくりで、次で召喚!」
よし、お経が終わった、とソルジャー、準備態勢に。
Aブルー「家を出てから自転車に乗って、右折したトコで」
シロエ 「一気に此処まで移動ですね?」
Aブルー「そう! 玄関前まで、自転車ごと!」
ぶるぅ 「じゃあ、お迎えに行って来る!」
キース、事情を知らないしね、と駆けてゆく元気なお子様。
Aブルー「あっ、そうか、何も連絡していなかったっけ」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「ジョミーと二人で、はかどってるつもり!」
瞬間移動の自覚ゼロでね、とソルジャーの苦笑。
Aブルー「早いペースで進んでるな、と思ってるわけ!」
一同 「「「うーん…」」」
まあいいか、と皆が呆れる間に、表に到着したようで。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ キースたち、来たよ!」
キース 「邪魔するぞ。事情は、ぶるぅから聞いたんだが」
Aブルー「アンダーの件は、本当に、ごめん!」
キース 「いいや、俺にも反省点はあるしな」
楽をしたツケだ、と猛省中なキース君。
キース 「なのに着替えられるとは、有難い」
Aブルー「こっちこそ! 早く着替えて!」
コレ、とソルジャーが差し出すアンダー入りの紙袋。
キース 「では、着替えて来る」
Aブルー「棚経の方も、後で頼むよ!」
キース 「もちろんだ。ジョミー、俺が着替える間に…」
ジョミー「蝋燭とお線香の準備、しておくから!」
着替えが出来て良かったね、とジョミー君、笑顔で見送り。
ジョミー「キース、ホントにヤバかったんだよ…」
シロエ 「そうでしょうねえ、暑いですから…」
ジョミー「倒れなかったの、流石、プロだと思う…」
Aブルー「危なかったかも…」
ぼくも反省しまくってるし、と殊勝な台詞。
後は団扇ですね…。
2025/08/29 (Fri)
☆サクサク棚経
スッポンタケの棚経ですけど、半端ない暑さだったわけで。
キース君が熱中症の危機で、着替えで棚経の方も繰り上げ。
シロエ 「あっ、戻って来たみたいですよ」
ジョミー「うわー、早すぎ!」
蝋燭とお線香、とジョミー君、大慌てでライターで点火。
キース 「待たせたな。なんだ、ジョミーはサボってたか」
ジョミー「だって、暑くてキツかったしさ…」
キース 「俺も人のことは言えんし、いいだろう」
では、始めるぞ、と促されて、一同、正座。
キース 「…今年は、席順が違うようだが」
Aブルー「お詫びの心で、扇ぐようにって言われたし…」
キース 「有難い。ジョミーにも風を送ってやってくれ」
Aブルー「オッケー! 蝋燭を消さないように気を付ける」
出来る範囲で、目一杯、とソルジャーが手にする特製団扇。
キース 「南無阿弥陀仏…」
ジョミー「南無阿弥陀仏…」
最初のお念仏だけ、口パクではないのが、ジョミー君。
キース 「のうまくさらば たたぎゃた ばろきてい…」
ジョミー「…………」
一同 (((有難い呪文の一つ…)))
意味はサッパリ分からないけど、と思う間も、棚経で。
キース 「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
一同 (((締めのヤツが来た…)))
キース 「南無阿弥陀仏…」
チーンと鐘を鳴らして、棚経が終了。
キース 「皆さん、よくお勤めでした。おい、ジョミー!」
ジョミー「分かってるって、次だよね」
また灼熱の地獄で自転車、とジョミー君の深い溜息。
ジョミー「キースのアンダー、羨ましいけど…」
キース 「墓回向もしていないくせに、言う権利はない!」
行くぞ、と立ち上がったキース君に、差し出された団扇。
Aブルー「待ってよ、コレをお持ち帰りで!」
キース 「花火大会で貰って来たヤツだろう?」
Aブルー「そうらしいけど、文字とハンコが…」
キース 「まさか、ブルーの書き下ろしか?」
銀青の名前も書いてあるな、と驚いてますけど。
有難いブツ…。
2025/08/30 (Sat)
☆棚経の後には
スッポンタケの棚経、キース君が熱中症の危機で急な展開。
無事に終わってホッと一息、棚経組は次へ急ぐんですけど。
キース 「こんな団扇を、どうしたんだ?」
Aブルー「アンダーのお詫びに、扇げって言われてさ…」
其処から応援団扇の話になって、とソルジャーの説明。
Aブルー「今は団扇が熱い時代で、手作りが基本らしいね」
キース 「それで、ブルーが書いてくれたと?」
Aブルー「手作り団扇じゃ、間に合わないし…」
花火大会の団扇にも理由があるって、と指差す団扇。
Aブルー「無料配布の使い回しは、質素倹約の精神で…」
キース 「なるほど、そう聞くと有難味がグンと増すな」
Aブルー「君が自分で使ってもいいし、アドス和尚に…」
渡して点数稼ぎでも、とソルジャー、受け売りの喋り。
Aブルー「お詫びの品だし、受け取ってくれたまえ!」
キース 「有難い! 親父が大喜びするだろう」
ジョミー「渡しちゃうわけ?」
キース 「ブルーの有難さは、親父の方が承知だしな」
俺はイマイチ理解出来んぞ、とキース君の苦笑。
キース 「日頃、行動を共にしているだけに、色々と…」
ブルー 「いいから、次を急ぐんだろう!?」
キース 「そうだった! ジョミー、次だ!」
団扇を取り返されない内に、と大急ぎで次へ向かう人たち。
キース 「おい、この後の瞬間移動も、例年通りに…」
Aブルー「分かってるってば、お詫びに頑張る!]
早く終わったら、ゆっくり休んで、とソルジャー、やる気。
Aブルー「家に帰ったら忙しいだろうし、何処か他所でさ」
キース 「当然だ! どうせ、親父に…」
ジョミー「こき使われるだけだしね…」
マックにでも行こう、と出て行ったものの。
シロエ 「お盆の間は、精進料理じゃないんですか?」
ぶるぅ 「んとんと…。ドリンクだけ?」
ブルー 「ハンバーガーの誘惑がね…」
一同 「「「うーん…」」」
棚経でマックか、と違和感MAXですけど。
今月、これにて中継終了~。
2025/08/31 (Sun)
お盆と言えばスッポンタケの棚経、今年も朝イチで集合で。
生徒会長宅に来ている面々、僧籍な人は不在で数が少なめ。
ブルー 「お経の本を読んでる言葉は、この国の音だよ?」
シロエ 「確かにそうです…」
マツカ 「すると、棚経のお経は短時間でも…」
お釈迦様の国の言葉で有難いんですか、とマツカ君の問い。
マツカ 「倍にするなら、この国の言葉に訳すとかで?」
ブルー 「うーん…。時短用というわけじゃないから…」
訳してみても意味は無さそう、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「それよりも前に、お約束で縛られてるし…」
シロエ 「棚経用のお経がですか?」
ブルー 「そうなんだけど、君たちが言う呪文の方もさ…」
訳しちゃったらアウトなんだよ、と生徒会長の真剣な顔。
ブルー 「般若心経は知っているよね?」
シロエ 「キース先輩が、ソレイド八十八カ所に…」
スウェナ「行っていた時に、見物がてら、ついてったし…」
マツカ 「あの時、何度か読んでますよね」
御朱印集めに必須でしたし、とマツカ君が浮かべる苦笑。
マツカ 「読経しないと、御朱印が貰えない札所が…」
シロエ 「あったんですよね、厳しかったです…」
スウェナ「本堂と大師堂、二カ所なのよね…」
嫌でも二回だったわよ、とスウェナちゃんも。
スウェナ「でも、般若心経がどうしたのよ?」
ブルー 「ラスト近くに、謎の呪文があっただろう?」
シロエ 「言われてみれば、あったかもです」
マツカ 「ありますね…」
呪文に意味があるんですか、とマツカ君が傾げる首。
マツカ 「あの部分だけは訳せないとか?」
ブルー 「ピンポーン!」
さっき言ってた件がソレだよ、と生徒会長、合掌して一礼。
ブルー 「お釈迦様の国の言葉でないと、効果が無いわけ」
一同 「「「ええっ!?」」」
ブルー 「棚経用のも、理屈は同じでさ…」
シロエ 「訳して時間延長は…」
出来ないんですね、とシロエ君が頷いてますけど。
倍は無理…?
2025/08/16 (Sat)
☆断られた延長
今年もスッポンタケの棚経、朝イチで生徒会長宅ですけど。
僧籍の人は棚経中で、他の面子がソルジャー待ちな仕組み。
シロエ 「するとやっぱり、時間延長はお経を二倍ですか」
??? 「そう願いたいけど、断られたよ!」
一瞬でね、とソルジャー(会話表記はAブルー)が登場。
シロエ 「今年は登場、早いですね?」
Aブルー「君たちの話を聞いていたしさ…」
寝ながらだけど、と基本がサボリなソルジャーの台詞。
Aブルー「思い出したら、悔しくって…」
シロエ 「棚経の延長を却下されたの、いつなんです?」
Aブルー「昨夜だってば!」
キースの部屋に行った時にね、と悔しそうな表情。
Aブルー「例のアンダー、回収するのは顔を合わせずに…」
スウェナ「空間移動だと言ってたわよね?」
Aブルー「ピンポーン!」
昨夜まで一度も会っていないよ、と目がマジ。
Aブルー「昨夜にしたって、回収、ラストの夜だしね…」
シロエ 「だったら、出会わないでしょう?」
Aブルー「呼ばれたんだよ!」
キース本人から、直接に、とソルジャーの言。
Aブルー「アンダーを回収しようとしたら、メモがさ…」
スウェナ「袋に貼ってあったのかしら?」
Aブルー「思い切り目立つように、ベッタリとね!」
アレは嫌でも目につくってば、というキース君のメモ。
Aブルー「話があるから、来てくれないか、と…」
シロエ 「キース先輩が呼び出しって、何か不都合でも?」
Aブルー「普通、そうだと考えるよね…」
棚経の時間変更とかさ、とソルジャーも。
Aブルー「だから急いで、駆け付けたわけ!」
スウェナ「時間変更の件だったの?」
でもって延長お断りかしら、とスウェナちゃんの問い。
スウェナ「ドサクサ紛れに頼んで、却下なんでしょ?」
Aブルー「違うよ、頼み事なのはキースで…」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「例のアンダー、貸してくれって…」
棚経の日に使いたいと、と言ってますけど。
涼しいですしね…。
2025/08/17 (Sun)
☆目には目で却下
スッポンタケの棚経の日でして、生徒会長宅に集合な面々。
僧籍な人は棚経中で、面子少なめな所へソルジャーが登場。
シロエ 「キース先輩、やっぱり思い付いたんですね」
スウェナ「思い付くでしょ、便利アイテムなんだもの」
マツカ 「墓回向よりも、棚経の方が暑いと思いますよ…」
自転車で走り回るんですから、とマツカ君も。
マツカ 「範囲も広くて、時間も早朝から夕方までですし」
Aブルー「そうなんだよねえ、だからキースも真剣でさ…」
この通りだ、って頼み込んだわけ、とソルジャーの説明。
Aブルー「もう一日だけ、期間延長でお願いしたい、って」
シロエ 「もしかして、そこで交換条件を?」
出したんですか、とシロエ君の問い。
シロエ 「棚経の時間を増やして欲しい、というヤツで?」
Aブルー「ピンポーン!」
申し出としては妥当だろう、とソルジャー、即答。
Aブルー「期間延長の対価としては、棚経の時間延長だよ」
シロエ 「そうかもですけど…」
スウェナ「ただでも時間との戦いなのよね…」
此処に来る時間も、瞬間移動で稼いでるし、という指摘。
スウェナ「時間延長するとなったら、厳しいわよ?」
Aブルー「分かってるから、瞬間移動を増やしてさ…」
時間稼ぎをするつもりで、とソルジャー、腕組み。
Aブルー「なのに言うなり、却下されたよ!」
シロエ 「さっきの話と、繋がるんですね?」
Aブルー「もう思いっ切り、直結だってば!」
その場で却下で法話もどきまで、と嘆き節が炸裂。
Aブルー「君たちが聞いてた話を、分かりやすくさ…」
マツカ 「法話で聞かされたんですか…」
お気の毒です、とマツカ君の瞳に同情の色。
マツカ 「しかも断られたとか、ショックですよね…」
Aブルー「もちろん、仕返ししたけどね!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「ぼくの方でも、アンダーの件を却下!」
一同 「「「あー…」」」
この暑いのに貸さなかったと、と皆が納得。
ハードそう…。
2025/08/18 (Mon)
☆可哀相だそうです
今年もスッポンタケの棚経、朝イチで生徒会長宅ですけど。
ソルジャーも早くやって来まして、棚経の件で愚痴でして。
Aブルー「ケチなキースには、暑い棚経で充分だよ!」
シロエ 「不可抗力だと思いますけど…」
時間延長は出来ない仕様ですしね、とシロエ君。
シロエ 「法話もどきを食らったんなら、分かる筈です」
Aブルー「理解するのと、ぼくの気持ちは別物だってば!」
まあいいけどね、とソルジャーが見回す部屋の中。
Aブルー「時間延長が出来なかったの、スッポンタケに…」
シロエ 「申し訳ないとでも言うんですか?」
Aブルー「当たり前だよ、キースに却下されたんだし!」
期待してたと思うんだよね、とスッポンタケに同情な人。
Aブルー「可哀相な気がして来ないかい?」
シロエ 「棚経自体が、そういう決まりなんです!」
スウェナ「短時間でも、ギュっと濃縮バージョンでしょ?」
マツカ 「ブルーの話で聞いた印象、その通りですよ」
時間と比例しないのでは、とマツカ君も。
マツカ 「この解釈で合っていますか?」
ブルー 「大正解!」
そのための謎の呪文だしね、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「お供えしたお膳を、有難い食事に格上げとかさ」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「仏様に相応しいヤツに、バージョンアップ!」
阿弥陀様をヨイショする呪文もあるし、という説明が。
ブルー 「普通の法要でやるとなったら、大変だよ?」
シロエ 「凄そうですけど、ぼくは一般人ですし…」
マツカ 「ぼくも、本当に理解したのか自信が無いです…」
スウェナ「私もだわね…」
脳内のキャパを超えているわ、とスウェナちゃんも溜息。
スウェナ「分かっているのは、可哀相じゃないことだけね」
シロエ 「間違いないです、気の毒なのはキース先輩で…」
マツカ 「アンダーを借りられなかったなんて…」
ブルー 「目には目だから!」
可哀相なのはスッポンタケ、と言ってますけど。
本当に…?
2025/08/19 (Tue)
☆気の毒なのは誰だ
スッポンタケの棚経の日でして、生徒会長宅に集合な面々。
今年はソルジャーも早く登場、棚経の件で愚痴っている今。
Aブルー「期待したお経、例年通りで延長は無しで…」
シロエ 「そもそも、期待していないでしょう?」
仏様かどうかも怪しいんですよ、とシロエ君のツッコミ。
シロエ 「命日は不明で、次から次へと生えて来ますし…」
スウェナ「全部纏めて、あの戒名だものね…」
マツカ 「期待するレベルの知能も、気になる所です」
知能以前の問題なのかも、とマツカ君も。
マツカ 「音楽を聞かせたら、よく育つ程度なのでは…?」
シロエ 「言えてますよね、お経なんかは馬の耳ですよ」
音楽よりも効果が無さそうです、とシロエ君の相槌が。
シロエ 「綺麗なメロディ、ありませんしね」
Aブルー「あのねえ…」
有難い仏様に、その言いぐさは失礼だよ、と主張する人。
Aブルー「棚経だとか、お彼岸の後は、パワーMAX!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「御利益が凄くて、ぼくのハーレイがさ…」
ブルー 「その先、禁止!」
棚経の日でも退場だしね、と生徒会長が吊り上げる眉。
ブルー 「第一、気の毒なのは、ガチでキースで…」
シロエ 「アンダー、断られたのはキツイですよ…」
ブルー 「その件について、心配なのはさ…」
便利グッズに頼ってたトコ、と生徒会長。
ブルー 「確かに今年の夏は暑くて、早朝から蚊で…」
Aブルー「倒れられたら棚経、アウトらしいし…」
気前よく貸してあげたんだけど、とソルジャーの仏頂面。
Aブルー「今日も借りるなら、それなりにね!」
ブルー 「対価を要求したのも、まあ、分かるけど…」
断った結果を考えたのかい、と生徒会長の問い。
ブルー 「この暑い中、アンダーは無しで棚経だよ?」
Aブルー「当然の報いというヤツだってば!」
ブルー 「その先のことは?」
Aブルー「えっと…?」
いったい何が言いたいわけ、と聞いてますけど。
先のことって…?
2025/08/20 (Wed)
☆外された梯子
お盆と言えばスッポンタケの棚経、生徒会長宅に集う面々。
僧籍な人は棚経ですけど、ソルジャーが取った態度が問題。
ブルー 「いいかい、今年の暑さは例年以上でさ…」
Aブルー「それは聞いてる、早朝でも蚊が出るって話で」
ブルー 「キースは、桁外れにハードな暑さを裏技で…」
昨日まで乗り越えて来てたわけ、と生徒会長、腕組み。
ブルー 「なのに梯子を外されたんだよ、MAXな時に」
Aブルー「こっちも提案、断られたし!」
ブルー 「即断即決、その場で切って捨ててるけれど…」
自分の過去を振り返ったら分かるかもね、と生徒会長。
ブルー 「君が痛みに強すぎるのは、何が原因?」
Aブルー「散々、実験されまくったから!」
ブルー 「耐性が出来たってことで、今のキースは…」
真逆なんだけど、と生徒会長が指差す窓の外。
ブルー 「ぬるま湯どころか、冷水に浸かった毎日で…」
一同 「「「あー…」」」
暑さ耐性がゼロに近い、と愕然とする御一同様。
シロエ 「キース先輩、マジでヤバいんでは!?」
スウェナ「熱中症が多発するのは、夏の初めも多いわよね」
マツカ 「身体が暑さに慣れていなくて、急な暑さで…」
ついていけなくて発症でしたっけ、とマツカ君も悪い顔色。
マツカ 「キース、その状態に近いですよね…」
シロエ 「もう思いっ切り、ド真ん中っぽいです」
スウェナ「ジョミーだったら、例年よりもキツイ程度で…」
済みそうだけど、とスウェナちゃんが竦める首。
スウェナ「キースの場合は、熱中症コースを走りそうよ?」
シロエ 「まさに走っている最中でしょう」
マツカ 「自転車を漕いで、まっしぐらですね…」
塩分タブレッツか塩飴でも、とマツカ君が対策を。
マツカ 「水分だけを補給したって、駄目らしいですし」
シロエ 「放って置いたら、倒れますよね…」
スウェナ「なんてことをしたのよ!」
Aブルー「そう言われても…」
知らなかったし、と戸惑う戦犯ですけど。
ヤバそう…。
2025/08/21 (Thu)
☆急がないと危険
スッポンタケの棚経の日は、朝イチで生徒会長宅ですけど。
今年は早めに来たソルジャー、キース君を追い詰めたかも。
Aブルー「あの涼しさに慣れているから、危険だなんて…」
ブルー 「気付かなかった君が悪いね、全面的に」
キースに詫びを入れたかったら、急がないと、と生徒会長。
ブルー 「熱中症で倒れてからでは、遅いんだよ?」
シロエ 「棚経の代理、見付からないんでしたっけ…」
マツカ 「当然、此処のもドタキャンでしょうね」
スウェナ「最初から、やって来ないのよね…」
あの棚経の二人組が、とスウェナちゃんも心配そう。
スウェナ「アドス和尚が代理したって、此処の場合は…」
ブルー 「過去帳に載っていないわけだし、スルー!」
アドス和尚は知りようが無いよ、と生徒会長、目がマジ。
ブルー 「キースが勝手に戒名を出しただけでさ…」
シロエ 「元老寺としては、ノータッチですか…」
ブルー 「あんな戒名、アドス和尚にバレたら詰みかと」
一同 「「「あー…」」」
立派過ぎる戒名だけに、と誰もが頷くしかない現実。
シロエ 「アドス和尚には、頼れませんね…」
マツカ 「お坊さんなら、一人、いるんですけど…」
スウェナ「棚経の代理なんかを、するわけないわよ!」
おまけに、あんな仏様よ、とスウェナちゃん。
スウェナ「大金を積んでも、蹴り倒されるわね」
ブルー 「当たり前だよ!」
ぼくが代理を務めるなんて、と生徒会長、銀青様モード。
ブルー 「キースの方が代理だったら、許すけれどね!」
シロエ 「やっぱり、プライドの問題ですか?」
ブルー 「ピンポーン! 格が違いすぎるよ!」
でもさ、と生徒会長が真剣な顔で指差す窓の方向。
ブルー 「キースに倒れて欲しくなければ、急ぎたまえ!」
Aブルー「瞬間移動で送りまくれ、と?」
ブルー 「それも手だけど、もっと根本的にね!」
Aブルー「アレを貸せ、って?」
瞬間移動で着せるのかい、と聞いてますけど。
例のアンダー…?
2025/08/22 (Fri)
☆難しい着付け
スッポンタケの棚経の日ですけど、今年は暑さが例年以上。
朝イチで生徒会長宅な面々、キース君の危機に気付いた今。
ブルー 「着物の着せ方、知っているわけ?」
Aブルー「えっと…。温泉旅館の浴衣くらいなら…」
辛うじて着付けられるかも、とソルジャーが顎に当てる手。
Aブルー「キースのヤツだと、難しそうだね…」
ブルー 「当たり前だよ、普通の着物とも違ってるしさ」
シロエ 「そうなんですか?」
ブルー 「下に来ている白い着物は、共通だけど…」
法衣は全然違うんだよね、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「着物にプリーツ、ついているかい?」
一同 「「「プリーツ?」」」
ブルー 「裾の方だよ、切り替えがあって、その下にね」
一同 「「「あっ!?」」」
言われてみれば、と誰もが見合わせる顔。
シロエ 「そういえば、そんなの、ありましたっけ…」
マツカ 「ぼくも注意はしてませんでした…」
スウェナ「それじゃ、着付けが難しいわけ?」
ブルー 「そうでもないけど、絵になるようには…」
素人さんの腕じゃ、ちょっとね、と生徒会長の苦笑い。
ブルー 「キース自身に来て貰うのが…」
シロエ 「ベストでしょうね…」
ブルー 「だから、急げと言ってるんだよ!」
何処かで時間を作るしか、と生徒会長、真剣。
ブルー 「瞬間移動で時間を稼ぎまくって、その分を…」
Aブルー「着替えの時間に転用しろと?」
ブルー 「それしか無いと思うけれどね!」
コレを参考に考えてみれば、と差し出す紙。
Aブルー「コレは何だい?」
ブルー 「キースが棚経で回る、檀家さんのリスト!」
イライザさん用の控えを、ちょっと拝借、と生徒会長。
ブルー 「ぶるぅ、コピーしてあげて!」
ぶるぅ 「オッケー!」
ブルー 「後はスマホで地図を睨んで、ルートをね」
Aブルー「ルート?」
ブルー 「長距離移動になる区間を探すんだよ!」
其処をカットで連れて来たまえ、という命令。
着替えタイム…。
2025/08/23 (Sat)
☆着替え用の時間
スッポンタケの棚経の日も、朝から半端ない暑さですけど。
キース君を見舞う熱中症の危機に、今更気付いた御一同様。
Aブルー「やってみるけど、間に合うのかな…」
ブルー 「間に合わなかった時は、キースが倒れて…」
此処の棚経は無しになるね、と生徒会長、腕組み。
ブルー 「それが嫌なら、迅速に!」
Aブルー「分かった、誰か、助っ人お願い!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「スマホの操作は慣れているけど、普通のさ…」
民家を探すの、やったことない、と別の世界の住人の悲鳴。
Aブルー「地図にルートを書き込みたくても、無理ゲー!」
シロエ 「手伝いますよ、キース先輩のためですしね」
マツカ 「じゃあ、シロエは住所検索をしてくれますか?」
ぼくが書き込み担当で、とマツカ君も助け舟。
マツカ 「スウェナは、それを見ながら検討を…」
スウェナ「そうね、土地勘ゼロな人だし…」
信号とかもイマイチ、とスウェナちゃん。
スウェナ「三人がかりでやれば、すぐに出来るわ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ コピー出来たよ!」
シロエ 「では、始めましょう!」
一同 「「「オッケー!」」」
急げ、とスマホで住所検索、書き込まれてゆく地点。
マツカ 「直線で行けば、此処は近そうですけど…」
スウェナ「自転車で走れないと思うわ、幹線道路よ?」
お坊さんの二人組じゃね、とスウェナちゃんの思案顔。
スウェナ「他の車両の邪魔になるから、こっちでしょ」
マツカ 「そうですね…。すると道順としては…」
スウェナ「遠回りってことで、狙い目っぽいわ」
シロエ 「何処なんです?」
ちょっと失礼、とシロエ君も地図を覗き込みまして。
シロエ 「いい感じですよ、時間を稼げそうです」
Aブルー「本当かい? 其処で着替えの時間を取れる?」
シロエ 「待って下さい、其処から次の家までだと…」
マツカ 「普通に距離があるようですよ」
着替えに呼ぶなら此処ですね、という話ですけど。
やるしか…。
2025/08/24 (Sun)
☆一回しか来ない人
スッポンタケの棚経の日ですけど、朝から大変な展開な今。
キース君が熱中症の危機、倒れた場合は棚経は無いわけで。
Aブルー「だったら、其処で着替えに来て貰う方向で…」
ブルー 「頑張ってくれまえ!」
それから、と生徒会長が見回す部屋。
ブルー 「ぶるぅ、お膳の用意を急いでくれるかな?」
ぶるぅ 「んとんと、仏様用のヤツ?」
ブルー 「そう! 悪いんだけど、此処で要りそう」
一同 「「「は?」」」
此処とは、と誰もがキョトンですけど。
ブルー 「キースを着替えに呼んだ時だよ!」
一同 「「「ええっ!?」」」
順番としては、もっと後では、と驚く面々。
シロエ 「どうして、其処になるんですか?」
ブルー 「熱中症の危機だったキースが、此処に二回も…」
足を運ぶと思うのかい、と生徒会長、目がマジ。
ブルー 「着替えたついでに、棚経だろうね」
ぶるぅ 「そだね、元々、押し込んでるんだし…」
一度で済ませて帰りたいよね、と料理上手なお子様も。
ぶるぅ 「それじゃ、急いで作って来る!」
ブルー 「よろしく頼むよ、他のみんなも協力で!」
シロエ 「ちょ、ぼくは精進料理なんかは…!」
作れませんけど、とシロエ君、ワタワタ。
シロエ 「材料を上手く切れるかどうかも、怪しいです」
マツカ 「ぼくも、味付けなどは自信が…」
まるで無いです、とマツカ君も。
マツカ 「盛り付けくらいは、出来そうですけど…」
スウェナ「私も、ぶるぅの腕には、うんと遠くて…」
調理実習レベルだわね、とスウェナちゃんも逃げ腰。
スウェナ「手伝わないと間に合わないの?」
ブルー 「違うよ、祭壇の方だってば!」
ぶるぅは料理にかかりきりだし、と生徒会長。
ブルー 「机を並べて、お供え物とかを…」
シロエ 「あー、セッティングですね…」
Aブルー「ぼくも手伝えないけど、注文が…」
一同 「「「えっと…?」」」
何を注文する気なんだ、と首を傾げる面々ですけど。
注文…?
2025/08/25 (Mon)
☆蝋燭でキレそう
今年のスッポンタケの棚経、イレギュラーな上に急な展開。
順番が繰り上がりそうで、急ぎで祭壇などの準備ですけど。
Aブルー「キースが着替えに行ってる間、ジョミーはさ…」
シロエ 「多分、へばっているでしょうね」
スウェナ「ジョミーに何かしてあげたいわけ?」
Aブルー「逆だよ、手持ち無沙汰だろうし、その分の…」
時間を有効活用して欲しい、とソルジャーの妙な発言。
Aブルー「蝋燭、多分、沢山あるよね?」
シロエ 「用意を始めないと分かりませんけど、恐らく」
Aブルー「多めに並べてくれないかな?」
一同 「「「は?」」」
蝋燭多めで何をする気だ、と誰もが見合わせる顔。
シロエ 「どうするんです、ソレ?」
Aブルー「蝋燭っていうヤツ、仏様にお供えするしね…」
お経を増やして貰えない分、蝋燭で、とソルジャーの注文。
Aブルー「ジョミーの時間が余ってるなら、いけるって!」
シロエ 「そりゃまあ、蝋燭係ですけど…」
スウェナ「キース、普通にキレて終わりよ?」
Aブルー「どうしてさ?」
追悼イベントで蝋燭もアリだし、と知識があるらしい人。
Aブルー「沢山あっても、怒る人なんかは無さそうで…」
スウェナ「TPOを考えたら?」
Aブルー「棚経なんだよ、無問題かと」
スウェナ「キースは熱中症のピンチなんでしょ!?」
やっと着替えが出来た所で、蝋燭だらけ、という指摘。
スウェナ「蝋燭の炎サイズでも、ズラリ並べられたら…」
シロエ 「キース先輩、キレそうですね…」
マツカ 「沸点を越えてしまいそうです」
やめておいた方が、とマツカ君も。
マツカ 「例年通りが一番ですよ」
シロエ 「何かしたいなら、団扇でしょうか」
心をこめて風を送って、とシロエ君。
シロエ 「お詫びの心が伝わるのでは?」
スウェナ「そうね、原因、貸さなかったせいだし…」
マツカ 「ぼくも団扇をお勧めします」
Aブルー「うーん…」
下僕みたいな気がするけど、と唸ってますけど。
扇げと…?
2025/08/26 (Tue)
☆団扇が熱い時代
スッポンタケの棚経の日ですけど、思いがけない事態発生。
キース君が熱中症になりそう、繰り上げで来て貰う展開に。
シロエ 「団扇、下僕とは限らないですよ?」
マツカ 「そういえば、必須アイテムでしたっけ…」
スウェナ「あら、マツカ、そんなの、知っているわけ?」
俗な世界よ、とスウェナちゃんの意外そうな顔。
スウェナ「ライブなんかは行かないでしょ?」
Aブルー「えっと…?」
話が全然見えないんだけど、とソルジャー、キョトン。
Aブルー「ライブは団扇が必須なのかい?」
シロエ 「出演者にもよるんですけど、女性向けだと…」
マツカ 「高確率で団扇が使われてますね」
ペンライトの時代は終わりましたよ、とマツカ君。
マツカ 「もちろん、ペンライトの方も欠かせませんけど」
シロエ 「アレは手作り出来ませんしね」
Aブルー「手作り?」
シロエ 「応援グッズの団扇の場合、市販品よりも…」
ハンドメイドが熱いんです、とシロエ君の説明が。
シロエ 「今から作っても、間に合いませんが…」
Aブルー「応援用の団扇で扇げって?」
スウェナ「諸刃の剣っぽいわよ?」
マツカ 「ブルーに書いて貰うのは、どうでしょう?」
銀青様の墨跡ですし、とマツカ君が出したアイデア。
マツカ 「棚経の後は、お持ち帰りで」
シロエ 「ナイスアイデアです、マツカ先輩!」
会長なら暇にしていますしね、とシロエ君、賛同。
シロエ 「会長、その辺の団扇に応援の文字を…」
マツカ 「書いて貰えると、嬉しいんですが…」
ブルー 「オッケー、マツカにはお世話になっているしね」
それじゃ早速、と生徒会長、いそいそと別室へ。
マツカ 「これで団扇が出来て来ますし、それで扇いで…」
シロエ 「お持ち帰りなコースで、安心ですよ」
Aブルー「アンダーを貸さなかった件も、大丈夫かな?」
マツカ 「心をこめて風をサービス、団扇プレゼントで…」
なんとかなると思いますよ、と言ってますけど。
団扇ですか…。
2025/08/27 (Wed)
☆有難い団扇
スッポンタケの棚経の日に、キース君が熱中症になる危機。
回避するには涼しい服に着替えで、棚経の時間も繰り上げ。
Aブルー「恨まれていないと、いいんだけど…」
シロエ 「キース先輩にも、それなりに非はありますしね」
スウェナ「どの辺がよ?」
シロエ 「暑さに慣れていないトコです、本当だったら…」
蚊に刺される件とセットで、クリアすべき点、とシロエ君。
シロエ 「裏技で楽をした結果が、今日の地獄ですよ」
一同 「「「あー…」」」
それもそうか、と納得しながら、祭壇の準備。
マツカ 「こんな感じでよかったでしょうか」
スウェナ「そうね、後は、お膳が出来たらセッティングで」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お待たせ!」
お膳、出来たよ、と料理上手なお子様が持って来た、お膳。
ぶるぅ 「んとんと、祭壇、出来ているから、置いて…」
シロエ 「この祭壇で、間違っていませんか?」
ぶるぅ 「うん、大丈夫!」
完璧だよね、と太鼓判な所へ、生徒会長が戻りまして。
ブルー 「お待たせ、団扇はコレでいいかな?」
一同 「「「うーん…」」」
有難いのか、そうでないのか、と誰もが見合わせる顔。
シロエ 「その団扇、花火大会のヤツでは…?」
マツカ 「無料で配布していた団扇ですよね…」
山の別荘で行った花火大会で、とマツカ君も。
マツカ 「空きスペースに、納涼と書いたわけですか…」
ブルー 「要は、涼しくなったらいいんだしさ!」
年号も日付も入ってないのがポイント、と生徒会長。
ブルー 「来年の夏に、アドス和尚が有難く使えるよ!」
一同 「「「あー…」」」
キース君の得点稼ぎ用か、と言われてみればハンコまで。
シロエ 「お持ち帰りするには、最高ですね…」
ブルー 「元はタダだし、質素倹約の精神を表していて…」
マツカ 「素晴らしいです、キースも喜びますよ」
ブルー 「こじつけだけどね!」
上等の団扇はもったいなくて、と笑ってますけど。
付加価値ですか…。
2025/08/28 (Thu)
☆お互い反省中
お盆はスッポンタケの棚経、今年は繰り上げでやる展開に。
キース君が熱中症の危機でして、着替えに呼んだ時に棚経。
ブルー 「お膳も団扇も揃ったんだけど、キースの方は?」
Aブルー「瞬間移動で稼ぎまくりで、次で召喚!」
よし、お経が終わった、とソルジャー、準備態勢に。
Aブルー「家を出てから自転車に乗って、右折したトコで」
シロエ 「一気に此処まで移動ですね?」
Aブルー「そう! 玄関前まで、自転車ごと!」
ぶるぅ 「じゃあ、お迎えに行って来る!」
キース、事情を知らないしね、と駆けてゆく元気なお子様。
Aブルー「あっ、そうか、何も連絡していなかったっけ」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「ジョミーと二人で、はかどってるつもり!」
瞬間移動の自覚ゼロでね、とソルジャーの苦笑。
Aブルー「早いペースで進んでるな、と思ってるわけ!」
一同 「「「うーん…」」」
まあいいか、と皆が呆れる間に、表に到着したようで。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ キースたち、来たよ!」
キース 「邪魔するぞ。事情は、ぶるぅから聞いたんだが」
Aブルー「アンダーの件は、本当に、ごめん!」
キース 「いいや、俺にも反省点はあるしな」
楽をしたツケだ、と猛省中なキース君。
キース 「なのに着替えられるとは、有難い」
Aブルー「こっちこそ! 早く着替えて!」
コレ、とソルジャーが差し出すアンダー入りの紙袋。
キース 「では、着替えて来る」
Aブルー「棚経の方も、後で頼むよ!」
キース 「もちろんだ。ジョミー、俺が着替える間に…」
ジョミー「蝋燭とお線香の準備、しておくから!」
着替えが出来て良かったね、とジョミー君、笑顔で見送り。
ジョミー「キース、ホントにヤバかったんだよ…」
シロエ 「そうでしょうねえ、暑いですから…」
ジョミー「倒れなかったの、流石、プロだと思う…」
Aブルー「危なかったかも…」
ぼくも反省しまくってるし、と殊勝な台詞。
後は団扇ですね…。
2025/08/29 (Fri)
☆サクサク棚経
スッポンタケの棚経ですけど、半端ない暑さだったわけで。
キース君が熱中症の危機で、着替えで棚経の方も繰り上げ。
シロエ 「あっ、戻って来たみたいですよ」
ジョミー「うわー、早すぎ!」
蝋燭とお線香、とジョミー君、大慌てでライターで点火。
キース 「待たせたな。なんだ、ジョミーはサボってたか」
ジョミー「だって、暑くてキツかったしさ…」
キース 「俺も人のことは言えんし、いいだろう」
では、始めるぞ、と促されて、一同、正座。
キース 「…今年は、席順が違うようだが」
Aブルー「お詫びの心で、扇ぐようにって言われたし…」
キース 「有難い。ジョミーにも風を送ってやってくれ」
Aブルー「オッケー! 蝋燭を消さないように気を付ける」
出来る範囲で、目一杯、とソルジャーが手にする特製団扇。
キース 「南無阿弥陀仏…」
ジョミー「南無阿弥陀仏…」
最初のお念仏だけ、口パクではないのが、ジョミー君。
キース 「のうまくさらば たたぎゃた ばろきてい…」
ジョミー「…………」
一同 (((有難い呪文の一つ…)))
意味はサッパリ分からないけど、と思う間も、棚経で。
キース 「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
一同 (((締めのヤツが来た…)))
キース 「南無阿弥陀仏…」
チーンと鐘を鳴らして、棚経が終了。
キース 「皆さん、よくお勤めでした。おい、ジョミー!」
ジョミー「分かってるって、次だよね」
また灼熱の地獄で自転車、とジョミー君の深い溜息。
ジョミー「キースのアンダー、羨ましいけど…」
キース 「墓回向もしていないくせに、言う権利はない!」
行くぞ、と立ち上がったキース君に、差し出された団扇。
Aブルー「待ってよ、コレをお持ち帰りで!」
キース 「花火大会で貰って来たヤツだろう?」
Aブルー「そうらしいけど、文字とハンコが…」
キース 「まさか、ブルーの書き下ろしか?」
銀青の名前も書いてあるな、と驚いてますけど。
有難いブツ…。
2025/08/30 (Sat)
☆棚経の後には
スッポンタケの棚経、キース君が熱中症の危機で急な展開。
無事に終わってホッと一息、棚経組は次へ急ぐんですけど。
キース 「こんな団扇を、どうしたんだ?」
Aブルー「アンダーのお詫びに、扇げって言われてさ…」
其処から応援団扇の話になって、とソルジャーの説明。
Aブルー「今は団扇が熱い時代で、手作りが基本らしいね」
キース 「それで、ブルーが書いてくれたと?」
Aブルー「手作り団扇じゃ、間に合わないし…」
花火大会の団扇にも理由があるって、と指差す団扇。
Aブルー「無料配布の使い回しは、質素倹約の精神で…」
キース 「なるほど、そう聞くと有難味がグンと増すな」
Aブルー「君が自分で使ってもいいし、アドス和尚に…」
渡して点数稼ぎでも、とソルジャー、受け売りの喋り。
Aブルー「お詫びの品だし、受け取ってくれたまえ!」
キース 「有難い! 親父が大喜びするだろう」
ジョミー「渡しちゃうわけ?」
キース 「ブルーの有難さは、親父の方が承知だしな」
俺はイマイチ理解出来んぞ、とキース君の苦笑。
キース 「日頃、行動を共にしているだけに、色々と…」
ブルー 「いいから、次を急ぐんだろう!?」
キース 「そうだった! ジョミー、次だ!」
団扇を取り返されない内に、と大急ぎで次へ向かう人たち。
キース 「おい、この後の瞬間移動も、例年通りに…」
Aブルー「分かってるってば、お詫びに頑張る!]
早く終わったら、ゆっくり休んで、とソルジャー、やる気。
Aブルー「家に帰ったら忙しいだろうし、何処か他所でさ」
キース 「当然だ! どうせ、親父に…」
ジョミー「こき使われるだけだしね…」
マックにでも行こう、と出て行ったものの。
シロエ 「お盆の間は、精進料理じゃないんですか?」
ぶるぅ 「んとんと…。ドリンクだけ?」
ブルー 「ハンバーガーの誘惑がね…」
一同 「「「うーん…」」」
棚経でマックか、と違和感MAXですけど。
今月、これにて中継終了~。
2025/08/31 (Sun)
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