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シャングリラ学園つれづれ語り
☆自転車では無理


お盆の翌月は秋のお彼岸、ろくに休めないお坊さんの世界。
残暑が厳しいだけにハードで、キース君は倒れそうだとか。

シロエ 「お願いです、借りは勘弁して下さい!」
Aブルー「借りじゃないって、タダなんだからさ!」
シロエ 「たとえそうでも、ぼくの心臓が持ちません!」

今だってバクバクしてるんです、とシロエ君の悪い顔色。

シロエ 「運ぶ係は、ぼくにやらせて貰えませんか!?」
Aブルー「うーん…。君は運転、出来るのかい?」
シロエ 「運転免許は持っていません、バイクのもです!」

自転車を漕いで走りますから、とシロエ君、必死の形相。

シロエ 「キース先輩の家は遠いですけど、頑張ります!」
キース 「お前なあ…。俺でもキツいルートなんだぞ?」
シロエ 「そうなんですか?」
キース 「近付くにつれて、坂道だろうが」

裏山が墓地な環境だぞ、とキース君のマジレス。

キース 「目に見えて分かる傾斜は、近所だけだが…」
サム  「遠くから、地味に上り坂かよ?」
キース 「かなりのトコから、上りなんだ…」

自転車で月参りをすると分かるな、と経験者の談。

キース 「行きは楽だが、帰りは漕ぎ続けないと無理だ」
ジョミー「言われてみれば、アルテメシアの街の中から…」
スウェナ「元老寺の辺りの山が、見えているわね…」
キース 「慣れていないと、シロエの家から辿り着けない」

途中で討ち死には目に見えている、とキース君、キッパリ。

キース 「つまり荷物は届かないわけで、俺が困るんだ!」
一同  「「「あー…」」」

心配は、シロエ君よりも其処か、と誰もが納得。

ジョミー「せっかく借りたの、届かないとか、無いよね…」
サム  「分かるぜ、シロエをアテに出来ねえのは…」
シロエ 「でもですね…! 案外、いけるかもですし…!」
キース 「お前にワンチャンをやるような、義理は…」
Aブルー「無いと思うよ、ぼくも!」

直接お届け便が安心、とソルジャーも切り捨て。
安全第一…。


2025/09/16 (Tue)



☆交換条件を希望


お盆が済んだら秋のお彼岸、お坊さんの世界は連続で行事。
其処へ厳しい残暑が追い打ち、キース君が倒れる危険性が。

Aブルー「シロエが借りが嫌なんだったら、他に何かさ…」
キース 「そうだな、交換条件を出すのはどうだ?」

シロエならではのヤツが良かろう、とキース君の提案。

キース 「幸い、手先は器用なんだし…」
Aブルー「なるほど、機械弄りが趣味だっけね」
シロエ 「そっちの世界のは、分かりませんから!」

何も作れやしませんよ、とシロエ君、逃げ腰。

シロエ 「もっと普通の条件を出して貰った方が…!」
Aブルー「うーん…。君の特技を活かしたいんだけど…」
サム  「他には何もねえと思うぜ?」

ぶるぅの相手も出来やしねえよ、とサム君の言。

サム  「ヤツの悪戯、こなすスキルは持っていねえし…」
ジョミー「あんなの、キースしか無理だってば!」
Aブルー「そういえば、いたね、悪戯が生き甲斐のが…」

アレを丸投げしてもいいかな、とソルジャーが傾げる首。

Aブルー「一晩だけでいいから、頼みたいよね」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「託児だってば、預かりサービス!」

夜は基本は暴れないしね、とソルジャー、うんうん、と。

Aブルー「土鍋の寝床で寝てるだけだし、一晩、お願い!」
シロエ 「ちょ、ちょっと…!」

待って下さい、とシロエ君、ワタワタ。

シロエ 「空いてるスペース、ありませんから!」
Aブルー「でもねえ…。お泊まりとなれば、ぶるぅもさ…」

借りて来た猫になるかもだし、とソルジャーの笑み。

Aブルー「土鍋が置けたら、それでオッケー!」
ぶるぅ 「そだね、土鍋の大きさ、こんなのだから」

置く場所、充分、あると思うよ、と家事万能なお子様も。

ぶるぅ 「ご飯は此処で食べればいいから、寝るだけで!」
Aブルー「食事つきなら、ぶるぅも大喜びだよ!」
シロエ 「無理すぎですって!」

普通コースでお願いします、と悲鳴ですけど。
預かれと…?


2025/09/17 (Wed)



☆更に丸投げな人


お盆の後には秋のお彼岸、ノンストップなお坊さんの世界。
今年は残暑が真夏並みだけに、キース君が倒れそうでして。

Aブルー「たかが、ぶるぅを預かるだけでさ…」
ぶるぅ 「お風呂だって、此処で入って行くから大丈夫!」

ホントに後は寝るだけだもん、と料理上手なお子様。

ぶるぅ 「心配だったら、お酒も御馳走しておく!」
シロエ 「それは勘弁して下さい!」

酔っ払ったら恐ろしすぎです、とシロエ君、ガクブル。

シロエ 「暴れられても、どうしようも…!」
キース 「俺は散々、ヤツにやられて来たんだが…?」
シロエ 「知ってますけど、ぼくはスキル不足で…」

先輩のようにはいきませんよ、と逃げを打ちまくり。

シロエ 「そうだ、ぶるぅの件は、ぼくが丸投げします!」
一同  「「「は?」」」
シロエ 「会長、此処で預かって貰えませんか!?」

借りは必ず返しますから、とシロエ君、土下座。

シロエ 「ぶるぅ的にも、その方が、きっと…!」
ブルー 「うーん…。ぶるぅ、どうする?」
ぶるぅ 「そだね、シロエも困ってるしね…」

貸しにしとけばいいと思うな、とシロエ君をチラリ。

ぶるぅ 「元々、タダって言っているのに、借りたくて…」
ブルー 「ぶるぅを預かる羽目に陥ってるしね…」

自業自得でバカの極み、と生徒会長、冷ややかな視線。

ブルー 「それじゃ、ぶるぅは、お泊まりってことで」
Aブルー「いいのかい?」
ぶるぅ 「今夜でもいいよ、いつでもオッケー!」
Aブルー「ありがとう!」

覗きの被害が激しくてね、とソルジャー、嬉しそう。

Aブルー「今夜、お願い!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぶるぅ、喜ぶよ!」

ご馳走を用意しなくっちゃ、と張り切るお子様。

ぶるぅ 「急いで、買い出し、行って来る!」
ブルー 「そうだね、借りはソレでどうかな?」
一同  「「「えっと…?」」」
ブルー 「シロエのだよ!」

買い出しで借りを返してくれれば、と笑顔ですけど。
借り…?


2025/09/18 (Thu)



☆借りを返すには


お盆が済んだら秋のお彼岸、お坊さんの世界は連続で行事。
其処へ残暑が追い打ちな今年、キース君がバテて倒れそう。

シロエ 「何なんです、ソレ…?」
ブルー 「借りは必ず返しますから、と言っただろう?」
シロエ 「ぼくも、金欠なんですけど!」

キース先輩に負けていません、とシロエ君の悲鳴。

シロエ 「機械弄りは、何かと高価な買い物が多くて…!」
サム  「分かるんだけどよ、お前、自分で言ったんだぜ」
ジョミー「全額は無理でも、出せるだけ、出せば?」
キース 「肉は高いが、野菜とかなら払えそうだぞ」

レアな野菜は無理だろうがな、とキース君も。

キース 「ぶるぅに財布を渡しておけば、その辺は…」
スウェナ「考えて使ってくれそうよね」
サム  「シロエに必須の金を、取り分けておいてよ…」
ジョミー「残りは、お任せでいいと思うな」

最低限だけ取っておけば、とジョミー君もプッシュ。

ジョミー「次のお小遣いが来るまで、要る分をさ」
シロエ 「でもですね…! 不意の出費が多い世界で…」
Aブルー「君が自分で作った借りだし、返さないとね」

丸投げの件を貸しにしようか、とソルジャーの怖い台詞が。

Aブルー「タダでいいって言っていたけど、取り消しで」
シロエ 「やめて下さい!」

赤貧になった方がマシです、とシロエ君が取り出す財布。

シロエ 「えっと…。まだ暑いから、学校で買う飲み物…」
ジョミー「水道の水じゃ、熱中症のリスクあるしね…」
シロエ 「他に必須の買い物、ありましたっけ?」
キース 「特に無くても、少し余裕を持たせることだな」

万年金欠からのアドバイスだ、と副住職が繰る数珠レット。

キース 「足りなくなったら、借りるしかないぞ」
シロエ 「ヤバいですよね、じゃあ、ぶるぅ、残りで…」
ぶるぅ 「んとんと…。お財布、ぼくに渡されても…」
ブルー 「ぶるぅも困るよ、君は労働するんだってば!」

買い出しで借りを返すためにね、と言ってますけど。
労働…?


2025/09/19 (Fri)



☆買い出しは無理


お盆の翌月は秋のお彼岸、立て続けなのがお坊さんの世界。
今年は残暑が厳しいだけに、キース君が倒れそうという話。

シロエ 「労働ですって!?」
ぶるぅ 「えとえと、シロエが何をするわけ?」

全然使えないと思うんだけど、と料理上手なお子様も。

ぶるぅ 「食材を選ぶの、無理そうだし…」
シロエ 「当たり前ですよ、魚どころか、野菜だって…!」

鮮度さえも見極められません、とシロエ君、ワタワタ。

シロエ 「お手伝い出来るようなスキル、無いです!」
ブルー 「何を言うかな、運ぶだけだよ!」
シロエ 「荷物ですか!?」
ブルー 「ピンポーン!」

頑張りたまえ、と生徒会長、ニッコリ。

ブルー 「ぶるぅ、いいかい、会計が済んだら、渡して…」
ぶるぅ 「シロエが此処まで持って帰るの?」

そんなのはダメ、と即答で却下。

ぶるぅ 「瞬間移動で運んで来ないと、傷んじゃうから!」
一同  「「「あー…」」」

この暑さでは、と誰もが納得の理由。

サム  「肉も魚も、傷んじまうよなあ…」
ジョミー「野菜だって、萎れちゃうしね…」
スウェナ「スパイスとかなら、いけそうだけど…」
ぶるぅ 「そうなの、シロエが運ぶなんて、ダメすぎ!」

でも、お財布も要らないから、と家事万能なお子様。

ぶるぅ 「シロエに借りが出来ちゃうしね!」
一同  「「「は?」」」
ぶるぅ 「シロエのお金で買ったんだ、って思うから…」

それは借りでしょ、と言われてみれば、そうかも。

ぶるぅ 「それじゃ、買い出し、行って来るね!」
シロエ 「あっ、ちょっと…!」
サム  「行っちまったぜ…?」

借りの話はどうなるんだよ、とサム君も皆も、ポカーン。

ブルー 「うーん…。いい方法だと思ったんだけど…」
キース 「俺もだ、しかしシロエの借りは、あんたが…」
Aブルー「握ってるのは、確かだよねえ…」
ブルー 「他にいいのがあったかなあ…?」

シロエに返せそうな借り、と首を捻ってますけど。
ありそう…?


2025/09/20 (Sat)



☆返せそうな借り


お盆が済んだら秋のお彼岸、お坊さんの世界は連続で行事。
更に残暑が厳しいわけで、キース君がバテて倒れそうとか。

Aブルー「タダでいいから、って言ったんだしさ…」
ブルー 「チャラにしておけ、って?」

それは甘すぎ、と生徒会長、シロエ君をジロリ。

ブルー 「キースの家まで、自転車で走る気だったしね」
キース 「そうだが、俺はアンダーを借りられるなら…」
Aブルー「細かいことは言わないよねえ?」

それでこそだよ、とソルジャー、うんうん、と。

Aブルー「ぼくも、お彼岸の法要が出来れば、オッケー!」
ブルー 「なるほど、ソレがあったっけ!」
一同  「「「は?」」」
ブルー 「借りの話だよ、シロエに返せそうなヤツ!」

労働で返してくれたまえ、と生徒会長が見回す部屋。

ブルー 「法要に使う部屋は此処だし、朝イチで来てさ…」
シロエ 「掃除ですか!?」
ブルー 「ピンポーン!」

ぶるぅ並みの仕上がりを目指すんだね、と極上の笑み。

ブルー 「ぼくがチェックして、いいと言うまで…」
キース 「やり直しなんだな?」
ブルー 「もちろんだよ!」

ぶるぅは掃除監督だけ、とシロエ君に突きつける指。

ブルー 「使う道具や、やり方は教えてくれるから…」
シロエ 「言われる通りに、此処をですか…?」
ブルー 「窓の枠まで、丁寧にね!」
一同  「「「イイネ!」」」

ナイスアイデア、と皆が賛同。

サム  「いいじゃねえかよ、ただの掃除だぜ?」
キース 「かなり広いが、本堂よりは狭いぞ」
Aブルー「心をこめて、掃除してくれたまえ!」

スッポンタケに失礼のないように、とソルジャーも。

Aブルー「よし、これで話は成立だね!」
キース 「有難い。明日から、涼しく月参りが出来るな」
Aブルー「ぼくも安心、お彼岸の法要をして貰えるしね!」
シロエ 「荷物持ちの方が、マシでしたってば!」
Aブルー「頑張りたまえ!」

お彼岸に会おう、と空間移動で消えましたけど。
掃除係…。


2025/09/21 (Sun)



☆掃除係で決定


お盆の翌月は秋のお彼岸、ノンストップなお坊さんの世界。
其処へ残暑が追い打ちでして、倒れそうだったキース君で。

キース 「助かった…。この暑さ、まだ続くらいしな」
サム  「例のアンダーさえあれば、乗り切れるぜ」

幸い、借りも出来てねえしよ、とサム君が眺めるシロエ君。

サム  「勝手に借りを作ったバカが、一人いるけどよ」
ジョミー「此処の掃除は、キツそうだよね…」
ブルー 「ぼくがビシバシ、チェックするしね!」

手抜き無しで、と生徒会長、上機嫌。

ブルー 「ぶるぅも、お膳に専念出来て、喜ぶと思うよ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ただいまあ!」

買い出し済んだよ、と料理上手なお子様の帰還。

ぶるぅ 「んとんと、ぶるぅ、いつ来るのかな?」
Aブルー「夜になったら、来させるから!」

その件、忘れていたんだよね、と空間移動で戻った人が。

Aブルー「一晩、お願い! それと、掃除も!」
ぶるぅ 「お掃除?」

何処の、と家事万能なお子様、目が真ん丸。

ぶるぅ 「家中、毎朝、掃除してるよ?」
Aブルー「そうじゃなくって、お彼岸の日にさ…」
ブルー 「シロエが此処を掃除するから、指導係をね」

掃除で借りを返すそうだよ、と生徒会長の笑み。

ブルー 「やり方と道具を教えておけば、後はぼくがさ…」
キース 「監督すると言っているから、それだけでいい」
ぶるぅ 「オッケー! シロエ、頑張ってね!」

それじゃ、ぶるぅの御馳走、用意してくる、とキッチンへ。

シロエ 「マジで掃除で確定ですか…」
Aブルー「文句があるなら、今夜の、ぶるぅを…」
ブルー 「預かってくれても、かまわないけど?」

食事が済んだ後でいいしね、と生徒会長。

ブルー 「それが嫌なら、掃除係で!」
シロエ 「掃除係にしておきます…」
キース 「いい判断だと、俺は思うぞ」
ブルー 「同感だね」
Aブルー「じゃあ、今度こそ、お彼岸に!」

ぶるぅをよろしく、と空間移動で去りましたけど。
掃除決定…。


2025/09/22 (Mon)



☆討ち死にした人


やって来ました、秋のお彼岸。スッポンタケの法要な秋分。
朝イチで生徒会長宅に集合ですけど、玄関前に佇む人たち。

マツカ 「シロエ、大丈夫なんでしょうか…」
ジョミー「なんか入るの、ためらっちゃうよね…」
サム  「あの部屋、無駄に広いんだぜ?」
スウェナ「ブルーが監督してるわけだし、ハードそうよ…」

窓の枠までとか言っていたもの、とスウェナちゃん。

スウェナ「キースが本堂を掃除するより、キツいかも…」
サム  「あっちは、ルーチンワークだしよ…」
ジョミー「アドス和尚のスイッチ、入らない日はさ…」
マツカ 「さほどチェックはしないでしょうね…」

掃除チェックも手間がかかりますし、とマツカ君の相槌。

マツカ 「目立つ場所さえ綺麗だったら、セーフなのでは」
サム  「端の方まで目を配ってたら、キリがねえしな」
ジョミー「シロエ、どうなってるんだろう…」
スウェナ「気にはなるけど、あまり遅れて入ってくのも…」

ブルーの怒りを招きそうよ、とスウェナちゃんが竦める肩。

スウェナ「誰か、チャイムを押さないと…」
マツカ 「分かりました。ぼくがやります」

皆さん、押したくないでしょうし、とマツカ君が名乗り。

マツカ 「押しますけれど、かまいませんね?」
一同  「「「はいっ!」」」

サッと整列、背筋を正して、マツカ君がチャイム。

ぶるぅ 「かみお~ん♪ いらっしゃーい!」
マツカ 「すみません、少し遅れたかもです」
ぶるぅ 「ううん、ちっとも!」

お掃除、済んだ所だしね、と跳ねてゆくお子様。

ぶるぅ 「ブルー! みんな、着いたよ!」
ブルー 「ナイスタイミング!」

どうぞ入って、と生徒会長が迎える、いつもの部屋。

ブルー 「其処に死んでる人がいるけど、気にしないで!」
一同  「「「げっ!」」」
ブルー 「平気だってば、討ち死にだしね」
ぶるぅ 「そうなの、疲れて倒れてるだけ!」

じきに起きるよ、と栄養ドリンクの瓶などが。
討ち死に…。


2025/09/23 (Tue)



☆高レベルな掃除


秋分の日は秋のお彼岸のお中日、スッポンタケの法要の日。
生徒会長宅に集う面々、倒れたシロエ君を目にしたわけで。

サム  「マジかよ、掃除で討ち死にってか…?」
ブルー 「明日は筋肉痛でダウンかもねえ…」

柔道部で鍛えてるから、大丈夫かも、と生徒会長。

ブルー 「使わない筋肉を使ってた分は、どうなんだか…」
一同  「「「は?」」」
ブルー 「柔道と掃除じゃ、違って来るだろう?」

掃き掃除から拭き掃除まで、と生徒会長の説明が。

ブルー 「ビシバシ指導しまくったけど、イマイチで…」
ジョミー「何がイマイチ?」
ブルー 「腰が入ってないと言うかさ…」

キースだったらマシだったかも、と顎に当てる手。

ブルー 「日頃、本堂でやっているしね」
ぶるぅ 「でもでも、お部屋の構造、違いすぎるよ?」
サム  「あっちは襖に障子な世界だっけな…」
ぶるぅ 「そうなの、窓の拭き掃除、あるだろうけど…」

此処とは違ってくると思うの、と家事万能なお子様。

ぶるぅ 「シロエ、頑張ったから、仕上がりはいいよ?」
ブルー 「ぼくが厳しくチェックしたしさ」
スウェナ「埃チェックね?」
ブルー 「絨毯のトコの毛足も、揃えさせたよ!」

綺麗に繋がって見えるようにね、と生徒会長、溢れる自信。

ブルー 「掃除機をかけた跡とか、分からないだろう?」
一同  「「「うーん…」」」

レベル高すぎ、と誰もが唸るしかない、ガチ掃除の流儀。

ブルー 「お蔭で、ぶるぅは、お膳作りに専念出来たし…」
ぶるぅ 「うん、張り切って作っちゃったあ!」
??? 「有難いねえ、スッポンタケも喜ぶよ!」

みんな幸せ、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。

Aブルー「ぼくは、ぶるぅを一晩、預けて、キースはさ…」
サム  「例のアンダー、大活躍だと聞いてるぜ」
ジョミー「月参りの愚痴、激減したよね」
Aブルー「若干一名、不幸な人が…」

転がってるけど、自業自得で、とバッサリ。
当然かと…。


2025/09/24 (Wed)



☆まだ起きない人


秋のお彼岸はスッポンタケの法要、生徒会長宅に朝イチで。
集まった皆が目にしたモノは、掃除で討ち死になシロエ君。

Aブルー「ところで、キースは、来ていないのかい?」
サム  「まだ早すぎるぜ、一応、寺の方もよ…」
ブルー 「最低限の仕事くらいは、して来ないとね」

本堂の掃除、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「前日から用意してあったって、一晩あればさ…」
ぶるぅ 「虫が落ちてることもあるから、お掃除しないと」
スウェナ「そうね、小さな埃よりも虫はアウトよね…」
ぶるぅ 「キースの家だと、凄いの、落ちてそうだしね」

クモの抜け殻、と家事万能なお子様、肩をブルッと。

ぶるぅ 「家がお寺で、裏山もあるし、お庭もあるし…」
Aブルー「クモの抜け殻、凄いのかい?」

目立ちそうではあるけれど、とソルジャーの問い。

Aブルー「一目で分かるサイズなのかな?」
ぶるぅ 「だって、大きさ、このくらいだしね…」

抜け殻だけが丸まっていても、と指で作った小さな輪。

サム  「でけえ…! 3センチくれえでねえの?」
ぶるぅ 「生きてるサイズが、こんなのだよ?」

ぼくの手のひら、と差し出す子供サイズの手のひら。

Aブルー「そんな大きなクモがいるって!?」
ブルー 「いるんだよねえ、キースの家なら出るだろうね」
サム  「目立つなんてモンじゃねえよな…」
ぶるぅ 「抜け殻、あったらマズイでしょ?」

掃除してないことがバレるし、と納得な理由。

ぶるぅ 「お掃除キースが来るより先に、シロエがね…」
ブルー 「起きると思うよ、でないとヤバいし」

法要を欠席しちゃうことになるしね、と生徒会長。

ブルー 「そうなった場合、今度こそ、借りが出来てさ…」
ジョミー「詰みそうだよねえ、シロエ、思いっ切り…」
サム  「起こさなくてもいいのかよ?」
スウェナ「死んじゃってるものね…」
Aブルー「望むトコだよ!」

欠席されても楽しそうだし、と言ってますけど。
貸しにすると…?


2025/09/25 (Thu)



☆叩き起こした人


秋のお彼岸はスッポンタケの法要、朝イチで集合した面々。
早朝から部屋を掃除していたシロエ君、討ち死に中でして。

ジョミー「シロエ、起きなかったら、貸しにするわけ?」
Aブルー「元々、借りたがっていたしね!」
一同  「「「うわー…」」」

恐ろしすぎる、と誰もがガクブル。

Aブルー「いいかい、起きるまで、起こさないように!」
サム  「起こしたヤツは、同罪かよ?」
Aブルー「シロエの肩を持ったことになるだろう?」
一同  「「「ひぃぃっ!」」」

起こしたら負けだ、と緊張が走った所へ、チャイムの音。

ぶるぅ 「あっ、キースだ! お出迎え、行って来る!」
サム  「マジかよ、シロエ、時間切れだぜ?」
ジョミー「仕方ないって、起こせないから…」

気の毒だけど、とジョミー君が眺める間に、開いた扉。

キース 「邪魔するぞ。…なんだ、そいつは?」
ぶるぅ 「んとんと、シロエ、お掃除疲れで倒れてて…」
キース 「それで、栄養ドリンクなのか?」
ぶるぅ 「そうなの、飲めるトコまで、行ってなくって…」

パワー回復、時間かかりそう、と家事万能なお子様。

ぶるぅ 「キースが着替えしてる間に、起きるかなあ…」
キース 「なんだと、俺だって、掃除して来たんだ!」

そのまま家を出て来たんだが、とキース君が吊り上げる眉。

キース 「俺が来たのに寝ているだとか、甘すぎだしな!」
Aブルー「あっ、ちょっと!」
キース 「止めるな、性根を叩き直してやる!」

起きろ、とキース君の蹴りが、シロエ君の向こう脛に。

シロエ 「ぎゃっ!!!」
キース 「愚か者めが! よくも呑気に寝やがって!」
シロエ 「キース先輩!?」

蹴りを入れたの、先輩ですか、と足を抱えているシロエ君。

キース 「他に誰がいるんだ、着替えて来る!」
シロエ 「は、はいっ!」
キース 「戻るまでには、復活しておけ!」
Aブルー「うーん、残念…」

想定外の展開だった、と唸っている人が一名。
グッジョブ…。


2025/09/26 (Fri)



☆復活を目指せ


秋のお彼岸はスッポンタケの法要、キース君も到着でして。
掃除で討ち死にだったシロエ君、蹴られて飛び起きる結末。

シロエ 「いたたた…。キース先輩、容赦なさすぎです…」
サム  「でもよ、お蔭で命拾いなんだぜ?」
ジョミー「そうだよ、あのまま起きなかったらさ…」

最悪の事態になっていたし、とジョミー君、肩をブルッと。

ジョミー「起こしちゃダメだ、って言われてたわけで…」
シロエ 「誰にですか?」
サム  「心当たりなら、あるんでねえの?」

お前に貸しを作りてえヤツ、とサム君、ソルジャーをチラ。

サム  「特に誰とは言わねえんだけどよ…」
ジョミー「今日が何の日か分かっていれば、分かるよね?」
シロエ 「…ぶるぅを押し付けて来た人でしょうか?」
Aブルー「ピンポーン!」

もう本当に残念でねえ、とソルジャーの深い溜息。

Aブルー「キースが蹴らなきゃ、法要、欠席だったのに…」
シロエ 「ひぃっ!」
Aブルー「起きた以上は、ベストを尽くしてくれたまえ!」

完全復活、掃除疲れを見せないで、と注文が。

Aブルー「栄養ドリンク、一気飲みでね!」
シロエ 「は、はいっ!」

頑張ります、とシロエ君、栄養ドリンクを片っ端から。

Aブルー「いい飲みっぷりだねえ…」
シロエ 「必死ですから!」
Aブルー「おっと、待った!」

ソレは貰うよ、とソルジャーがサッと奪った栄養ドリンク。

Aブルー「ぼくのハーレイ御用達だし、もったいないし!」
シロエ 「でもですね…!」
Aブルー「まむしドリンクでなくても、構わないだろう!」

そのスッポンも寄越したまえ、と奪い取る人。

Aブルー「ぶるぅ、シロエ用には、他のを追加でね!」
ぶるぅ 「オッケー! 復活させればいいんだし…」
シロエ 「何を飲ませるつもりなんです!?」
ぶるぅ 「うんと苦いけど、漢方薬入りの、あるから!」
Aブルー「アルコールじゃなくて…?」

お酒が効くと思うんだけどな、と言ってますけど。
酔えと…?


2025/09/27 (Sat)



☆アルコールよりは


秋のお彼岸はスッポンタケの法要、キース君の着替え待ち。
掃除疲れで死んだシロエ君、復活しないと詰むわけでして。

シロエ 「アルコールですって!?」
Aブルー「そう! ぼくは強すぎるから、実感ないけど…」

飲むと気分が上がるそうだし、パワーもさ、と笑顔な人。

Aブルー「一気に復活、法要の足の痺れも平気だってば!」
サム  「そりゃまあ、痺れには鈍くなりそうだけどよ…」
ジョミー「眠くなるとか、逆の効果も出て来るんじゃあ?」
シロエ 「そうですよね?」

それくらいなら漢方薬入りので、とシロエ君、必死の形相。

シロエ 「ぶるぅ、持って来て下さい!」
ぶるぅ 「オッケー!」

パッと出掛けて、サッと戻って来た料理上手なお子様。

ぶるぅ 「はい、どうぞ! 口直し用に、水飴もね!」
シロエ 「ありがとうございます!」

グイと飲み干し、咳き込んだ後に、水飴を口一杯に。

シロエ 「…凄い味でしたけど、復活出来た気がします…」
Aブルー「うーん…。惜しい、悪酔い、期待したのに!」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「酔って、踊ってくれるかもだし!」

念仏踊りというのがあるそうだしね、と怖い台詞が。

Aブルー「お経に合わせて踊りまくれば、きっと効果が…」
サム  「ねえと思うぜ、逆なんでねえの?」
キース 「……まったくだ……」

部屋の外まで聞こえていたぞ、とキース君が法衣で登場。

キース 「念仏踊りを甘く見るなよ」
Aブルー「踊りの型が難しいのかい?」
キース 「踊る場所にもよって変わるが、本来は…」
ブルー 「盆踊り系のとは違うんだよね…」

踊るのはプロの坊主だからさ、と生徒会長も。

ブルー 「お念仏を唱えながらの、法要みたいなヤツだね」
一同  「「「ええっ!?」」」
キース 「マジでそうだし、シロエには無理だ」
Aブルー「うーん…」
キース 「いいから、サッサと正座しやがれ!」

聞かなかったことにしてやる、と合掌ですけど。
貸しですか…?


2025/09/28 (Sun)



☆ツケにして法要


秋のお彼岸はスッポンタケの法要、キース君も着替え完了。
正座するよう促してますけど、念仏踊りの話が出ていた今。

シロエ 「キース先輩、今の台詞は貸しなんですか?」
キース 「は?」
シロエ 「念仏踊りの話ですけど、聞かなかったことに…」

しておくんですよね、と掃除疲れから復活したシロエ君。

シロエ 「そういうことなら、貸しかと思いまして…」
サム  「あー…。貸しが出来たと言っていいよなあ…」
ジョミー「うん。念仏踊りを馬鹿にしていた発言だよね…」

酔っ払ったシロエに踊らせるとか、とジョミー君も。

ジョミー「聞かなかったことにするなら、貸しだと思うよ」
キース 「なるほどな…。馬鹿野郎に貸しか…」
Aブルー「ちょ、ちょっと…!」

まさか法要キャンセルなのでは、とソルジャー、顔面蒼白。

Aブルー「貸しは嫌だと言い返したら、そうなるわけ!?」
キース 「ほほう…。実に殊勝な心掛けだ」

だったら貸しにしておこう、とキース君が繰る正式な数珠。

キース 「俺は今から法要をやって、貸しはツケておく」
一同  「「「イイネ!」」」
Aブルー「そ、そんな…!」
キース 「愚痴は後にしろ、法要が先だ!」

泣き言は済んでからでいい、とキース君、祭壇の前に正座。

キース 「お前たちも、早く正座しろ!」
一同  「「「はいっ!」」」

急いで正座で並んだ面々、ツケに興味津々な中、法要開始。

キース 「願我~身浄~如香炉~…」
一同  (((始まった…)))

早く終われ、と願う間もツケが気になって、早い時間経過。

キース 「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
一同  (((あれ?)))

もう終わりか、と驚くくらいに早く流れた法要の時間。

キース 「南無阿弥陀仏…。皆様、よくお勤めでした」
Aブルー「ありがとう! スッポンタケも喜ぶよ!」
キース 「ときに、さっきのツケの話だが…」

坊主を丁重に扱うのも功徳なんだ、と法話っぽい件。
えっと…?


2025/09/29 (Mon)



☆ツケを返せる話


秋のお彼岸はスッポンタケの法要、読経の後は法話タイム。
けれどキース君、ツケがどうのと念仏踊りの件を蒸し返し。

Aブルー「ツケの話より、法話じゃないのかい?」
キース 「もちろんだ。だから法話を兼ねているわけで…」

坊主をもてなすことは大切だぞ、と副住職が繰る数珠。

キース 「しかし、あんたは別の世界の住人だしな…」
Aブルー「こっちの世界で、君を接待しろとでも?」
キース 「いや、あんたも俺も、損をしない話があって…」

さっきのツケを返す気は無いか、とキース君の問い。

キース 「あるなら、例のアンダーを貸して欲しくて…」
シロエ 「あー…。今年は、まだまだ暑そうですしね…」
ジョミー「猛暑日は無くても、普通に夏だしさ…」
キース 「涼しくなるまで借りられるんなら、有難い」

月参りで暑いのはキツイからな、とキース君の切実な事情。

キース 「ご高齢の檀家さんだと、もうエアコンは…」
サム  「暦が秋だし、切っているのな…」
キース 「暑さ寒さも彼岸まで、を実践する人も多くて…」

まだ入れていた人も、消している頃だ、と納得の理由。

キース 「アンダーを貸して、功徳を積もうと思わんか?」
Aブルー「貸したら、ツケはチャラになるって?」
キース 「もちろんだ。俺がいいと言うまで、貸してくれ」

今まで通り、顔を合わせないで交換で、と細かい注文も。

キース 「もう不要だ、と思ったら、メモを添えておく」
Aブルー「オッケー、もう早速に、今夜から!」

君の部屋までお届けだよ、と商談成立。

Aブルー「それでチャラだね?」
キース 「後は、阿弥陀様に謝っておけ!」

念仏踊りの件のお詫びで、お念仏を、と指す祭壇。

キース 「正式な作法は、お念仏を十回だ。いいな?」
Aブルー「分かった、お詫びする! 南無阿弥陀仏…」
シロエ 「なんだか平和すぎるんですけど…」
サム  「いいんでねえの?」

いい法要でよ、と和んでますけど。
今月、これにて中継終了~。


2025/09/30 (Tue)




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