シャングリラ学園つれづれ語り
☆贅沢に食べたい人
暑さが残った10月の頭、生徒会長宅で週末を過ごす面々。
北の国のキノコ狩りが話題で、其処から松茸料理な状況で。
Aブルー「ぼくも松茸、何度も食べてはいるんだけれどさ」
シロエ 「いわゆる定番なんですね?」
Aブルー「ノルディと行っても、その辺の事情は同じで…」
変わり種は食べたことが無くって、とソルジャーの言。
Aブルー「トリュフだったら、うんと贅沢に特注のを…」
サム 「エロドクターと食ったのかよ?」
Aブルー「なにしろノルディは、グルメだしねえ…」
トリュフ尽くしで店を貸し切り、と自慢話が。
Aブルー「松茸尽くしも、やっているけど、普通だったね」
ジョミー「シチューもフライも、無かったんだ?」
Aブルー「松茸うどんも出なかったよ!」
トリュフの時には、パスタだったのに、と残念そう。
Aブルー「トリュフだけで作ったソースで、リッチにさ…」
キース 「松茸でも、それをやりたいと?」
Aブルー「シチューの応用で、出来るわけだろう?」
クリームパスタ、とソルジャー、ズイと。
Aブルー「トリュフのパスタは、違ったんだけどね」
シロエ 「クリームパスタじゃなかったんですか?」
Aブルー「トリュフを削って、基本の調味料だけだよ!」
トリュフの香りが生きるらしいね、とグルメ談議。
Aブルー「贅沢すぎるし、店のメニューに出来ないってさ」
キース 「ウケるかどうかも分からないしな…」
Aブルー「お値段、半端ないみたいだよ?」
一人前がトリュフ1個で、と手で作る大きさ。
Aブルー「塩コショウだけで食べてしまいたいかい?」
一同 「「「うーん…」」」
凝った料理で味わいたいよね、と皆が見合わせる顔。
キース 「それだけあったら、何人前に使えるんだか…」
Aブルー「究極の贅沢メニューってヤツだってば!」
シロエ 「その感覚で、松茸も食べたいんですか?」
Aブルー「ピンポーン!」
シチューにパスタにフライとか、と言ってますけど。
松茸で…?
2025/10/16 (Thu)
☆松茸を食べるなら
残暑を引き摺る10月の頭、週末は生徒会長宅な御一同様。
北の国のキノコ事情から、松茸料理に話が転がったわけで。
Aブルー「そういう料理も、ぶるぅなら作れそうだしさ!」
一同 「「「ぶるぅ!?」」」
Aブルー「マツカの別荘の料理人さんじゃ、拒否られそう」
料理人のプライド、あるだろうしね、とソルジャーの苦笑。
Aブルー「調理場だけを貸して貰って、ぶるぅが料理で!」
ぶるぅ 「んとんと…。松茸狩りに山に行くわけ?」
Aブルー「だって、話は、其処からだろう?」
最高級品はアルテメシア産、とソルジャー、親指をグッと。
Aブルー「ノルディに聞いたよ、味も香りも最高らしいね」
キース 「そう言われるが、俺は食べ比べたことは…」
ジョミー「マツカの別荘とかで食べるか、スーパーのを…」
シロエ 「自分の家で松茸ご飯な程度ですよね…」
ちょっと落差が大きすぎます、とシロエ君も。
シロエ 「どう違うのかを聞かれても、語れません」
Aブルー「いいんだってば、美味しければね!」
ところでマツカ、とソルジャーの視線がマツカ君に。
Aブルー「ぼくの企画に、何か問題、ありそうかな?」
マツカ 「いいえ、特には…。シーズンだけが問題です」
Aブルー「シーズン?」
マツカ 「今年は暑さが長いですから、下旬でないと…」
松茸狩りは難しいかと、とマツカ君の答え。
マツカ 「学校の関係もありますし、早くても25日かと」
Aブルー「うーん…。先は長いね…」
マツカ 「20日頃には出始めますから、25日で」
土曜日です、とマツカ君が眺める壁のカレンダー。
マツカ 「如何ですか?」
Aブルー「要は学校のせいなんだね?」
休んじゃえば、とソルジャー、サラリと。
Aブルー「節分だって、毎年、欠席届けだしさ!」
一同 「「「ええっ!?」」」
Aブルー「平日に行くには、それが一番!」
一同 「「「あー…」」」
欠席届けか、と顔を見合わせてますけど。
松茸狩りで欠席…?
2025/10/17 (Fri)
☆休んでもいい学校
暑さが残った10月の頭、週末を生徒会長宅で過ごす面々。
北の国の松茸事情から料理の話で、ソルジャーが来まして。
Aブルー「休んでしまえばいいと思うな、真面目に!」
シロエ 「面白そうではありますけど…」
Aブルー「どうせ出席義務なんかは、無いらしいしね」
君たちは特別生だから、とソルジャーも知っている待遇。
Aブルー「欠席届けを出さなくっても、休み放題で…」
キース 「まあな…。顔を見せないヤツまでいるし」
ジョミー「欠席大王のジルベールだよね」
サム 「寮生なのによ、学校に出ては来ねえんだよなあ」
マジで学校では見たことねえぜ、とサム君も。
サム 「寮も、学校にカウントするかもしれねえけど…」
Aブルー「そんな大物もいる学校だろう、休みオッケー!」
スウェナ「グレイブ先生、呆れ返るわよね…」
シロエ 「松茸狩りに行くので休みます、ですしね…」
嫌味の台詞が浮かびますよ、とシロエ君の苦笑。
シロエ 「いい御身分だな、諸君、っていう定番のが…」
ジョミー「だけど、止めるの、無理なんだよね…」
出席義務が無いわけだから、とジョミー君が竦める肩。
ジョミー「面白そうだし、休んじゃおうか」
サム 「グレイブ先生の嫌味がかよ?」
ジョミー「違うよ、松茸狩りだってば!」
平日に行ったことは無いしね、とジョミー君、乗り気。
ジョミー「20日頃には出るんだったら、どの辺かな?」
マツカ 「香りがいいのが揃い始めますから…」
22日以降で如何でしょうか、とマツカ君。
マツカ 「水曜か木曜、そんな感じで」
キース 「そうだな、選ぶなら水曜かもしれん」
グレイブ先生の授業が無い日だ、とキース君のマジレス。
キース 「運が良ければ、本人が休暇で消えてくれるしな」
シロエ 「あー、その線は有り得ますよね」
Aブルー「じゃあ、22日でいいのかな?」
マツカ 「別荘の方は、用意出来ます」
22日にしておきますか、と聞いてますけど。
欠席ですか…。
2025/10/18 (Sat)
☆不味かったら怖い
残暑を引き摺る10月の頭、週末は生徒会長宅な御一同様。
北の国の松茸事情から、松茸狩りに行くのが決まりまして。
ジョミー「休むんだったら、リスク低めの日に限るよね」
サム 「グレイブ先生、自分も休むなら、嫌味はよ…」
シロエ 「控えめになるのが当然でしょう」
言い返される恐れがありますから、とシロエ君も。
シロエ 「ミシェル先生と出掛けるとかだと、特にですよ」
キース 「まったくだ。言えた義理では無いんだしな」
マツカ 「22日でよろしいですね?」
Aブルー「もちろん、ぼくもオッケーだよ!」
ハーレイにも休暇を申請させるし、とソルジャーの笑み。
Aブルー「今朝の時点で、予定は入っていなかったしね」
キース 「おい。そうなると、例の迷惑なヤツも…」
Aブルー「ぶるぅかい? 来ないわけなんか、ないだろう」
ハーレイがダメでも単独で来るよ、と目がマジな人。
Aブルー「なにしろモノが松茸狩りと、料理イベだし!」
キース 「しかし、美味いとは限らないんだ!」
一同 「「「あー…」」」
不味かった場合、暴れまくりか、と一同、ガクブル。
サム 「やべえよ、キース、引き受けられるのかよ?」
キース 「俺が踏まれて済む問題では…」
シロエ 「ありませんよね、どうするんです?」
ジョミー「被害者多数で、死屍累々かな…」
お前が食え、で詰め込まれてさ、とジョミー君の悪い顔色。
ジョミー「シチューにフライに、パスタとかをさ…」
マツカ 「それに関しては、手があるかもです」
一同 「「「は?」」」
マツカ 「確か、自称はグルメですよね?」
違いましたか、とマツカ君、ソルジャーの方に視線を。
マツカ 「味が分かっているかはともかく、食通だとか…」
Aブルー「そうだよ、美味しいものには目が無くってね」
マツカ 「分かりました。料理は、プロに任せましょう」
Aブルー「別荘の料理人さんかい?」
そうすれば逃げ道が出来るとでも、と聞いてますけど。
プロ…?
2025/10/19 (Sun)
☆プロならではの料理
暑さが残った10月の頭、生徒会長宅で週末を過ごす面々。
其処へソルジャー登場でして、松茸狩りの日取りが決定で。
マツカ 「逃げ道と言うよりは、裏技的な解決策ですね」
Aブルー「えっと…?」
マツカ 「食通を気取っている所を、逆手に取ります」
料理するのはプロなんですから、とマツカ君の説明が。
マツカ 「プロの料理人が、不味い料理を作りますか?」
Aブルー「不味いなんて、プロの意味が無いって!」
マツカ 「其処です、シチューやフライや、パスタでも…」
美味しく仕上げてこそでしょう、と言われれば、そう。
マツカ 「もっとも、美味しいかどうか現時点では謎です」
ジョミー「なんとかするのが、プロなんじゃないの?」
Aブルー「あっ、そうか! 美味しい松茸料理だけしか…」
出して来ないという勘定だよね、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「ぶるぅの場合は、皆の注文に応じるだけで…」
キース 「不味くならない保証は、全く無いな」
ぶるぅ 「そだね、シチューにしたって、定番通りに…」
まずは作ってみると思うよ、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「味見するけど、手は加えないで、出しそう」
サム 「プロじゃねえから、お遊びってことな?」
ぶるぅ 「そうなの、松茸さんにも、失礼だしね」
不味いのが出来たら、処分なんて、と真剣な瞳。
ぶるぅ 「だけどプロなら、全部捨てちゃって…」
シロエ 「一から作り直しになりますよね…」
Aブルー「なるほど、ぶるぅがキレそうな不味い料理は…」
最初から出ては来ないわけだ、とソルジャー、手をポンと。
Aブルー「それでお願い!」
マツカ 「違うんですよね、裏技ですよ?」
不味く出来ても、出すようにします、とマツカ君の笑み。
マツカ 「食通にしか分からないという、美味な一品で…」
ジョミー「逆手って、そういう意味だったわけ?」
Aブルー「グルメだったら、食べるしか…」
道が無いってことなんだ、とソルジャーも愕然。
怖すぎ…。
2025/10/20 (Mon)
☆味が分かる食通
残暑を引き摺る10月の頭、週末は生徒会長宅な御一同様。
松茸狩りの日取りが決定、シチューやフライで食べる企画。
キース 「不味い料理が出来た場合も、ヤツは食うのか…」
サム 「恐ろしすぎるぜ、でもよ…」
Aブルー「ぼくたちの方にも、同じ料理が来るんだよね?」
しかも食べないとダメなコース、とソルジャーの悪い顔色。
Aブルー「ぶるぅと一蓮托生だなんて…」
シロエ 「暴れまくりは、回避出来るんですけど…」
ジョミー「気分は罰ゲーな流れだってば…」
あんまりすぎる、と誰もがドン底な気分。
キース 「ヤツが来るのは、止められないしな…」
Aブルー「普通の料理で、食べておくのがマシっぽいよ…」
変わり種の料理は、またの機会で、とソルジャー、白旗。
Aブルー「ぼくだけ来た時、個人的にさ…」
サム 「そうしろよな…」
スウェナ「誓うわ、文句は言わないわよ」
だから松茸狩りの日は、定番料理で、とスウェナちゃんも。
スウェナ「不味い料理な強制イベより、我慢出来るわ」
キース 「俺もだ…」
マツカ 「待って下さい、食べないで済むんですから」
一同 「「「は?」」」
どういう意味だ、と皆がキョトン。
シロエ 「食べないというのは、不味い料理の話ですか?」
マツカ 「ええ。食通にしか、分からない味ですよ?」
不味いと思うのは、舌のせいです、とマツカ君の目がマジ。
マツカ 「味音痴で、ダメなタイプの人間ですね」
キース 「そうか、不味くて食えない俺たちは…」
Aブルー「食通の逆で、ぶるぅだけ、美味を味わうと…」
いいじゃないか、とソルジャー、親指をグッと。
Aブルー「それでいこうよ、22日はシチューとかにさ…」
キース 「料理された松茸を食って、美味い分だけ…」
シロエ 「食べて、ぶるぅがババですね?」
マツカ 「不味い料理が出来た時には、そうです」
一同 「「「イイネ!」」」
最高すぎる、と盛り上がってイベが決定ですけど。
ぶるぅがババ…。
2025/10/21 (Tue)
☆平日に松茸狩り
やって来ました、松茸狩りの22日。学校は欠席な水曜日。
朝イチで生徒会長のマンション前に集合、お天気も秋晴れ。
シロエ 「おはようございます! 松茸狩り日和ですね」
ジョミー「最高だよね、学校を休んで松茸狩りだし」
サム 「キースの読みが当たって、嫌味、無かったしよ」
グレイブ先生も休みなんだぜ、とサム君が立てる親指。
サム 「ミシェル先生とデートなんでねえの?」
キース 「多分な。ミシェル先生も、授業が無い日だし」
Aブルー「夫婦で休暇を重ねておくのは、基本だよ!」
ぼくとハーレイじゃ難しいけどね、とソルジャーも登場。
Aブルー「お互い、立ち位置が上すぎてさ…」
??? 「そうなんですよ、揃って休みは取りにくいです」
もぎ取りましたが、とキャプテン(会話表記はA船長)も。
A船長 「なんでも、珍しい松茸料理を頂けるそうで」
??? 「ぼくも楽しみ!」
食べるもんね、と悪戯小僧(会話表記はAぶるぅ)の笑顔。
Aぶるぅ「シチューにフライに、パスタなんでしょ?」
マツカ 「うどんと天婦羅も、ご用意出来ると思いますよ」
松茸が沢山採れてくれれば、とマツカ君。
マツカ 「もちろん、召し上がりたいと仰るようなら…」
サム 「他の山のを調達かよ?」
マツカ 「ええ。そのように話をつけてあります」
近隣の山を押さえました、と流石な手回し。
マツカ 「採れたてが美味しいんですけど、余ったら…」
シロエ 「明日、格安で出荷なコースですね?」
マツカ 「そうなりますね、まだまだ高い時期ですので」
明日の出荷でも、元が充分、とマツカ君の笑み。
マツカ 「とはいえ、せっかくの松茸狩りですし…」
Aブルー「自分で採ったの、食べたいよね!」
マツカ 「頑張って山で探して下さい、バスの方へどうぞ」
ぶるぅズ「「かみお~ん♪ 別荘へ出発!」」
マツカ 「到着したら、すぐに山へご案内しますね」
松茸は出始めていますから、と御曹司の太鼓判。
期待ですよね!
2025/10/22 (Wed)
☆料理人のスキル
学校を休んで松茸狩りな面々、ソルジャーたちも来て出発。
マツカ君の別荘に着いたら、すぐに山に入って、松茸探し。
Aブルー「出来れば、自力で集めたいよね!」
A船長 「他の山のでもいいんですけど、やはり自分で…」
探し出したいものですからね、とキャプテン、やる気満々。
A船長 「珍しい料理を頂けるとなれば、尚更ですよ」
Aブルー「土瓶蒸しとか、焼き松茸も美味しいんだけどね」
定番料理は何処でもあるし、とソルジャーも。
Aブルー「シチューなんかは、ファミレスでも無いよ!」
キース 「あんた、ファミレスにも詳しかったのか?」
Aブルー「暇な時には、あちこちを見てみたいじゃないか」
なにしろ憧れの地球なんだしさ、と納得の理由。
Aブルー「どんな味かな、シチューにパスタ!」
A船長 「料理人さんの腕も、素晴らしいですね」
シロエ 「素晴らしいって…。まだ、食べていませんよ?」
なんで分かるんです、とシロエ君の問い。
シロエ 「しかも、寄ってもいないんですが…」
サム 「山に直行したもんなあ…」
ジョミー「トイレに寄った人くらいしか、別荘には…」
入っていないよ、とジョミー君が傾げる首。
ジョミー「お昼は松茸料理なんだし、お弁当だって…」
スウェナ「貰ってないわよ、おむすびもね」
料理人さんの腕は過去形かしら、とスウェナちゃん。
スウェナ「今までに食べた料理が基準かもよ」
シロエ 「なるほど、それなら納得です」
A船長 「いいえ、そういう話ではなく…」
腕の凄さを褒めております、とキャプテンの答え。
A船長 「シチューやパスタは、和食ですか?」
一同 「「「は?」」」
A船長 「違いますよね?」
料理人の世界も違う筈です、とキャプテンの笑み。
A船長 「両方こなせる料理人さん、珍しいのでは?」
キース 「確かに、凄腕の料理人だな」
マツカ 「外国からの、お客様も…」
お招きしますし、当然ですよ、とマツカ君。
スキル、必須ですか…。
2025/10/23 (Thu)
☆洋食に合う部屋
松茸狩りで学校を休んだ御一同様、山で松茸探しですけど。
料理してくれる料理人さん、和食も洋食もいける腕でして。
Aブルー「外国からのお客様って、あの別荘でかい?」
マツカ 「そうですけど?」
Aブルー「和食でもいける人はともかく、違う人はさ…」
キツイのでは、とソルジャー、松茸を探しながらの疑問。
Aブルー「だって、お箸も使えないのに、桟敷とかさ…」
A船長 「言われてみれば、そうですよね。私も最初は…」
実は途惑っていたんですよ、とキャプテンの苦笑。
A船長 「ブルーに正座から叩き込まれて、苦労しました」
一同 「「「あー…」」」
A船長 「慣れた今では、料亭も旅館も平気ですがね」
キース 「なるほどな。しかし、寺でもデカいトコだと…」
外国からの賓客用に部屋があるんだ、とキース君。
キース 「洋室を作るわけにはいかんが、絨毯を敷いて…」
サム 「椅子とテーブルかよ?」
キース 「ああ。照明も、和風のシャンデリアとかになる」
Aブルー「だったら、マツカの別荘にも?」
そういう部屋があるのかな、とソルジャーの問い。
Aブルー「和室だけしか行ってないけど、あの中にさ」
マツカ 「ええ。今日、御案内する予定ですよ」
シロエ 「マジですか!?」
マツカ 「シチューにパスタに、フライですしね」
お座敷や桟敷では合いませんから、と御曹司の笑み。
マツカ 「もっとも、松茸うどんと天婦羅が場違いで…」
ジョミー「気にしないから、ドンと出してよ!」
スウェナ「掟破りな料理なんだし、ご愛敬だわよ!」
サム 「でもよ、まずは松茸、集めねえとよ…」
自分で採ったのを食えねえんだぜ、とサム君が見回す山。
サム 「固まっていねえで、散るべきでねえの?」
マツカ 「そうなるでしょうね、狙い目は、尾根筋とか…」
Aブルー「松の木の下だね、分かってるってば!
A船長 「では、皆でローラー作戦で!」
松茸狩りに発進! と号令、散ってゆきましたが。
さて…?
2025/10/24 (Fri)
☆いつもと違う部屋
学校を休んで松茸狩りな面々、山に入って懸命に松茸探し。
手入れしてある山だけに、探し回れば見付かるわけでして。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お昼が近いよ、集合、集合!」
一同 「「「オッケー!」」」
元気一杯なお子様の声で、続々と集った山の中のスポット。
ぶるぅ 「みんな、採れてるみたいだね!」
シロエ 「頑張りました、匂いを頼りに探しまくって」
ジョミー「松茸、香りで分かるもんね」
サム 「ド素人でも、間違えようがねえしな」
食えそうな他のキノコは、放置しといたぜ、とサム君も。
サム 「今日の目当ては、松茸料理なんだしよ」
マツカ 「松茸以外のは、管理している人のお小遣いです」
一同 「「「は?」」」
マツカ 「見回りついでに採って帰って、売るんですよ」
道の駅に出せば売れますしね、と納得の説明。
マツカ 「キノコの名前と調理法を添えて、目玉商品で」
Aブルー「わざわざ買いに来る人も、いるとか?」
マツカ 「そのようです。でも、今日は脱線は無しで」
お願いします、とマツカ君の釘。
マツカ 「気になるようなら、帰りに買ってお帰り下さい」
キース 「松茸料理が、留守になるしな…」
マツカ 「ええ。皆さん、沢山集めておられますから…」
他の山のは要らないかもです、と見回す皆の収穫物。
マツカ 「まずは、別荘に御案内しますね」
一同 「「「イイネ!」」」
椅子とテーブルの部屋で食事だ、と大歓声で下山。
執事 「皆様、お帰りなさいませ」
マツカ 「戻りました、かなり採れたようです」
執事 「早速、厨房に運ばせます。お疲れでしょう」
お部屋の方で御休憩を、と案内された別荘の奥。
Aブルー「ホントだ、椅子とテーブルだよ!」
A船長 「襖を開けたら、シャンデリアですか…」
キース 「この絨毯も凄いヤツだな…」
ジョミー「貴賓室みたいだよね…」
マツカ 「それほどでも…」
ありませんよ、と謙遜していますけど。
ゴージャスですよね!
2025/10/25 (Sat)
☆豪華なオードブル
学校を休んでの松茸狩り、収穫は上々でマツカ君の別荘へ。
案内された部屋に椅子とテーブル、貴賓室のような豪華さ。
マツカ 「皆さん、お腹が空いておられるでしょう?」
Aぶるぅ「とっても! ご飯、すぐに出来るの?」
マツカ 「少し時間がかかりますから、軽くお茶でも」
お持ちします、という声が終わらない内に、開いた襖。
執事 「お待ち頂く間、こちらをどうぞ」
Aぶるぅ「やったあ! サンドイッチが一杯!」
執事 「お食事に備えて、控えめでお願い致しますね」
使用人さんたちが運んで来た、紅茶にコーヒーなども。
執事 「では、後ほど」
Aぶるぅ「いっただっきまあーす!」
襖が閉まらない内に、悪戯小僧、パクパク。
Aぶるぅ「美味しい、最高!」
Aブルー「カナッペとかもあるけど、これってさ…」
A船長 「高級食材のように思えるのですが…」
トリュフにフォアグラ、キャビアなどでは、という指摘。
A船長 「カナッペに似合いの食材とはいえ…」
Aブルー「惜しみなく使いすぎっていう気が…」
マツカ 「後に来るのが、松茸ですしね」
しかも贅沢にフライとかです、とマツカ君の笑み。
マツカ 「オードブルの方も、合わせませんと」
キース 「それで高級食材なのか?」
シロエ 「そうなってくると、サンドイッチも…」
サム 「ローストビーフ、黒毛和牛なのかよ?」
スモークサーモンも高級品で、とサム君の問い。
サム 「ハムにしたって、半端ねえとか?」
マツカ 「輸入食材を使っていますね、チーズとかにも」
ジョミー「じゃあさ、卵も半端ないわけ?」
マツカ 「平飼いの地鶏です、放し飼いだそうですよ」
松茸の前にお楽しみ下さい、と太っ腹すぎる食前の軽食。
Aブルー「分かった、ぶるぅに負けてられない!」
ぶるぅ 「食べなくっちゃね!」
Aぶるぅ「酷いよ、全部、ぼくのだってば!」
A船長 「総員、突撃!」
キャプテンの号令ですけど、その前に皆が突撃。
当然かと…。
2025/10/26 (Sun)
☆食い意地と食通
学校を休んで松茸狩りな面々、マツカ君の別荘で料理待ち。
豪華オードブルがズラリ並んで、悪戯小僧と食い意地勝負。
Aぶるぅ「あっ、盗っちゃダメ、食べるんだから!」
A船長 「皆さん、無視で食べて下さい!」
Aぶるぅ「ハーレイ、酷い!」
A船長 「無駄口を叩く暇があったら、食べるべきです!」
皆さん、食い意地なんですし、とキャプテン、ピシャリ。
A船長 「私も同じで、かまってなんかいられませんよ!」
Aブルー「早く食べないと、食べられちゃうしね!」
Aぶるぅ「酷いってばーっ!」
いつも譲ってくれるくせに、と叫ぶ間も、減ってゆく料理。
シロエ 「美味しいですねえ、フォアグラのカナッペ!」
サム 「黒毛和牛のサンドイッチも、美味いんだよな!」
ジョミー「食べまくらなきゃ、損だしね!」
キース 「ぶるぅ用には、後でたっぷり届く筈だぞ」
通にしか分からない美味い料理が、とキース君。
キース 「お前だったら、味が分かるし、いくらでも…」
マツカ 「お召し上がりになって下さいね」
Aぶるぅ「えっと…?」
何のお話、と悪戯小僧、首を傾げながらもパクパク。
Aぶるぅ「お料理、みんなで食べるんでしょ?」
キース 「それはそうだが、初めての味で…」
マツカ 「不味い料理は、出ないんですけど…」
プロの料理人が作りますし、とマツカ君の説明。
マツカ 「とはいえ、皆さんの舌が問題でして…」
サム 「珍味とかには慣れていえねし、自信なくてよ…」
Aブルー「ぼくもイマイチ、自信なくって…」
A船長 「ぶるぅだけしか、美味しさがですね…」
分からないかも、ということで、とキャプテンも。
A船長 「そうなった時は、全部、ぶるぅに…」
マツカ 「回りそうだ、という話になっていたんですよ」
Aぶるぅ「ホント!? ぼくが一人占め!?」
キース 「遠慮しないで食べまくってくれ」
Aぶるぅ「やったーっ!」
食べるもんね、と食い意地の矛先が逸れましたけど。
どうなる?
2025/10/27 (Mon)
☆一品目はシチュー
学校を休んで松茸狩りで、マツカ君の別荘で食事ですけど。
定番から外れた料理が出るので、テーブルと椅子の部屋で。
Aぶるぅ「もう出来るかな、松茸料理!」
マツカ 「食通向けに出来上がったら、嬉しいですか?」
Aぶるぅ「もっちろ~ん! 一人占め出来るんだもん!」
味音痴な人には合わないんだしね、と跳ねる悪戯小僧。
Aぶるぅ「シチューもパスタも、フライトかも、全部!」
キース 「よかったな、ぶるぅ」
Aぶるぅ「うんっ、グルメ三昧してて良かったあ!」
舌を鍛えた甲斐があったよ、と勘違いして期待MAX。
Aぶるぅ「不味い料理が出るの、待ってる!」
シロエ 「ぼくたちは、ハズレになるんですけどね…」
サム 「いいんでねえの? 話のタネってことでよ」
ジョミー「違う意味では、自慢できるしね」
不味くてもさ、とジョミー君が言った所で、開いた襖。
執事 「お待たせしました、シチューからどうぞ」
一同 「「「うーん…」」」
これが松茸シチューなのか、と並べられる器を眺める面々。
キース 「臭いという気は、しないんだが?」
シロエ 「松茸の香りも、さほど強くはありませんよね」
サム 「でもよ、嫌な匂いは分かるモンだぜ?」
スウェナ「北の国の人だと、無理かもしれないわね」
とにかく普通に食べられそうよ、とスウェナちゃん。
スウェナ「味がどうかは、分からないけど」
執事 「どうぞ、お召し上がりになって下さい」
Aブルー「そうだね、口に入れれば、答えが出るしさ」
食べてみよう、とソルジャー、スプーンで口へと。
Aブルー「えっと…? 美味しいシチューなんだけど?」
A船長 「クリームシチューですよね、ベーコン入りの」
このベーコンも美味なんですが、とキャプテンも。
A船長 「合わせる具材で変わるんでしょうか?」
執事 「ドングリだけで育てた豚のベーコンですね」
一同 「「「うわー…」」」
高級品だ、と皆が驚くベーコン。
それで美味だと…?
2025/10/28 (Tue)
☆出番が来ない料理
マツカ君の別荘で松茸料理、テーブル席で食事スタートで。
一品目のシチューが美味な仕上がり、舌鼓を打つ御一同様。
シロエ 「味って、ベーコンで変わって来るんですね」
サム 「安いヤツだと、美味くねえかもなあ…」
執事 「いわゆる出汁にも、こだわったそうです」
最高の牛のブイヨンを使っております、と説明が。
執事 「お味はお気に召しましたか?」
Aブルー「最高だよ!」
執事 「では、お出ししてよろしいですね?」
一同 「「「は?」」」
どういう意味だ、と皆がキョトンですけど。
執事 「今の器は試食用ですし、シチュー用の器で」
A船長 「なるほど、上品な器だと思っていましたが…」
Aブルー「試食用なら、納得だよね」
小さいのも、とソルジャー、残りのシチューをスプーンで。
Aブルー「コレを食べ終わったら、ドンと来るんだ?」
執事 「はい。厨房に連絡して参りますね」
一同 「「「イイネ!」」」
間もなく届いたシチューたっぷりの器、美味しく頂く面々。
キース 「美味いな、嫌っている国のヤツらの感覚が謎だ」
ジョミー「味音痴ってことになるのかな?」
サム 「そうなんでねえの?」
Aブルー「その人たち、人生、損をしているよねえ…」
美味しい料理を逃しちゃって、とソルジャーも苦笑。
Aブルー「きっと普通のベーコンとかでも、美味しくて…」
A船長 「いい味になりそうな気がしますよ」
スウェナ「食わず嫌いでいいのかしらねえ…」
シロエ 「匂いだけで逃げるわけですしね…」
もったいないです、とシロエ君が言う通り。
シロエ 「食べればいいのに、食べないだなんて…」
Aぶるぅ「ちょっと待ってよ、みんな、食べちゃうわけ?」
キース 「当たり前だろう、美味いシチューなんだぞ」
Aブルー「ぶるぅの出番は無いと思うよ、コレに関しては」
Aぶるぅ「不味い時しか、一人占め出来ない仕組み!?」
酷すぎるよ、と悪戯小僧の悲鳴ですけど。
次を待つしか…。
2025/10/29 (Wed)
☆口に合わない人
学校を休んで松茸狩りで、マツカ君の別荘で食事ですけど。
シチューでスタート、美味な仕上がり、次が楽しみな面々。
Aブルー「美味しかったねえ、松茸シチュー!」
A船長 「本当に。次に来るのはフライでしょうか?」
マツカ 「そう聞いてますね、じきに来ますよ」
シチューの器が下げられて直ぐに、熱々のフライが登場。
執事 「どうぞ、ソースは各種ございますので」
Aブルー「好みで選べばいいんだね?」
執事 「はい。お取り分けの方も、お好きなだけ」
お口に合わなかったら、お呼び下さい、と控えめな台詞。
執事 「他のフライを用意いたします、お好きなものを」
Aブルー「海老でも、牡蠣でも、かまわないわけ?」
執事 「厨房に揃えてある品でしたら、何でも」
串カツ仕立ても出来るそうです、と襖を閉めて向こうへ。
サム 「すげえな、不味かった時は豪華そうだぜ!」
ジョミー「でもさ、美味しいフライだったら…」
キース 「出番は来ないというわけか…」
少し複雑な気もするが、とキース君、フライを取り皿に。
キース 「さてと、ソースは何にするかな」
マツカ 「説明が添えてありますよ」
キース 「なるほど。これはキノコのソースか。…ん?」
ジョミー「みじん切りだけど、トリュフとかって…」
なんか凄そう、とジョミー君、ソースをかけて口へと。
ジョミー「うわ、美味しい!」
シロエ 「ホントですねえ、すると、中華風とかのも…」
スウェナ「タルタルソースも、美味しいわよ」
食べてみてよ、とスウェナちゃん。
スウェナ「串カツ用のソースも、老舗の秘伝らしいわ」
マツカ 「特別に貰って来たそうですよ」
Aブルー「フライにも合うね、あれっ?」
ぶるぅは、とソルジャー、キョロキョロ。
A船長 「いないようです、何処へ?」
キース 「まさか、厨房に押し掛けたとか?」
執事 「坊ちゃまは、別室でお食事中です」
普通のフライを御希望で、と執事さん。
そう来ましたか…。
2025/10/30 (Thu)
☆当たりだったババ
学校を休んで松茸狩りにお出掛け、マツカ君の別荘で食事。
松茸尽くしの料理ですけど、シチューにフライという展開。
キース 「そうか、美味いと独占は無理、と踏んだのか…」
シロエ 「お食事って、豪華フライですよね?」
執事 「色々と召し上がっておられましたが」
先ほどは活けの車海老でしたね、と執事さん。
執事 「松茸フライは、お口に合わないそうで」
Aブルー「なんで、そういうことになるのさ!」
A船長 「不味かった時に、ババを引く筈でしたのに…」
ヤツが一人で食べるしかなくて、とキャプテン、深い溜息。
A船長 「これだと、ババは我々なのでは?」
Aブルー「不味い料理に期待しようよ、次はパスタだし!」
ジョミー「美味しそうな予感しかしないんだけど…」
サム 「マジでヤベえよ、あいつだけが豪華料理を…」
食いまくって終わる日なんでねえの、とサム君が抱える頭。
サム 「うどんくらいは、外してえよな…」
スウェナ「学食で貧乏学生用だったらしいものね…」
松茸うどんに賭けるしかないわ、とスウェナちゃんも。
スウェナ「きっと天婦羅も、美味しいのよ」
マツカ 「否定出来ませんね…」
松茸だけに、とマツカ君も苦笑で、食事は順調に進行。
執事 「お食事の方は、如何ですか?」
Aブルー「美味しすぎるから、泣けてくるけど…」
A船長 「ぶるぅのメニューを聞いてしまうと、本当に…」
執事 「松茸うどんで締めになります、お持ちしても?」
よろしいでしょうか、と聞かれて、ついに締めが登場。
執事 「熱い間にお召し上がり下さい」
Aブルー「美味しそうだね…。うん、美味しい!」
キース 「最後まで外しまくったか…」
別メニューは何になるんだ、とキース君の問い。
キース 「天婦羅うどんのように思うが…」
執事 「フカヒレのラーメンですよ」
Aブルー「ぼくたちにも! 締めは別腹!」
ぶるぅだけとか酷すぎ、と悲鳴ですけど。
今月、これにて中継終了~。
2025/10/31 (Fri)
暑さが残った10月の頭、生徒会長宅で週末を過ごす面々。
北の国のキノコ狩りが話題で、其処から松茸料理な状況で。
Aブルー「ぼくも松茸、何度も食べてはいるんだけれどさ」
シロエ 「いわゆる定番なんですね?」
Aブルー「ノルディと行っても、その辺の事情は同じで…」
変わり種は食べたことが無くって、とソルジャーの言。
Aブルー「トリュフだったら、うんと贅沢に特注のを…」
サム 「エロドクターと食ったのかよ?」
Aブルー「なにしろノルディは、グルメだしねえ…」
トリュフ尽くしで店を貸し切り、と自慢話が。
Aブルー「松茸尽くしも、やっているけど、普通だったね」
ジョミー「シチューもフライも、無かったんだ?」
Aブルー「松茸うどんも出なかったよ!」
トリュフの時には、パスタだったのに、と残念そう。
Aブルー「トリュフだけで作ったソースで、リッチにさ…」
キース 「松茸でも、それをやりたいと?」
Aブルー「シチューの応用で、出来るわけだろう?」
クリームパスタ、とソルジャー、ズイと。
Aブルー「トリュフのパスタは、違ったんだけどね」
シロエ 「クリームパスタじゃなかったんですか?」
Aブルー「トリュフを削って、基本の調味料だけだよ!」
トリュフの香りが生きるらしいね、とグルメ談議。
Aブルー「贅沢すぎるし、店のメニューに出来ないってさ」
キース 「ウケるかどうかも分からないしな…」
Aブルー「お値段、半端ないみたいだよ?」
一人前がトリュフ1個で、と手で作る大きさ。
Aブルー「塩コショウだけで食べてしまいたいかい?」
一同 「「「うーん…」」」
凝った料理で味わいたいよね、と皆が見合わせる顔。
キース 「それだけあったら、何人前に使えるんだか…」
Aブルー「究極の贅沢メニューってヤツだってば!」
シロエ 「その感覚で、松茸も食べたいんですか?」
Aブルー「ピンポーン!」
シチューにパスタにフライとか、と言ってますけど。
松茸で…?
2025/10/16 (Thu)
☆松茸を食べるなら
残暑を引き摺る10月の頭、週末は生徒会長宅な御一同様。
北の国のキノコ事情から、松茸料理に話が転がったわけで。
Aブルー「そういう料理も、ぶるぅなら作れそうだしさ!」
一同 「「「ぶるぅ!?」」」
Aブルー「マツカの別荘の料理人さんじゃ、拒否られそう」
料理人のプライド、あるだろうしね、とソルジャーの苦笑。
Aブルー「調理場だけを貸して貰って、ぶるぅが料理で!」
ぶるぅ 「んとんと…。松茸狩りに山に行くわけ?」
Aブルー「だって、話は、其処からだろう?」
最高級品はアルテメシア産、とソルジャー、親指をグッと。
Aブルー「ノルディに聞いたよ、味も香りも最高らしいね」
キース 「そう言われるが、俺は食べ比べたことは…」
ジョミー「マツカの別荘とかで食べるか、スーパーのを…」
シロエ 「自分の家で松茸ご飯な程度ですよね…」
ちょっと落差が大きすぎます、とシロエ君も。
シロエ 「どう違うのかを聞かれても、語れません」
Aブルー「いいんだってば、美味しければね!」
ところでマツカ、とソルジャーの視線がマツカ君に。
Aブルー「ぼくの企画に、何か問題、ありそうかな?」
マツカ 「いいえ、特には…。シーズンだけが問題です」
Aブルー「シーズン?」
マツカ 「今年は暑さが長いですから、下旬でないと…」
松茸狩りは難しいかと、とマツカ君の答え。
マツカ 「学校の関係もありますし、早くても25日かと」
Aブルー「うーん…。先は長いね…」
マツカ 「20日頃には出始めますから、25日で」
土曜日です、とマツカ君が眺める壁のカレンダー。
マツカ 「如何ですか?」
Aブルー「要は学校のせいなんだね?」
休んじゃえば、とソルジャー、サラリと。
Aブルー「節分だって、毎年、欠席届けだしさ!」
一同 「「「ええっ!?」」」
Aブルー「平日に行くには、それが一番!」
一同 「「「あー…」」」
欠席届けか、と顔を見合わせてますけど。
松茸狩りで欠席…?
2025/10/17 (Fri)
☆休んでもいい学校
暑さが残った10月の頭、週末を生徒会長宅で過ごす面々。
北の国の松茸事情から料理の話で、ソルジャーが来まして。
Aブルー「休んでしまえばいいと思うな、真面目に!」
シロエ 「面白そうではありますけど…」
Aブルー「どうせ出席義務なんかは、無いらしいしね」
君たちは特別生だから、とソルジャーも知っている待遇。
Aブルー「欠席届けを出さなくっても、休み放題で…」
キース 「まあな…。顔を見せないヤツまでいるし」
ジョミー「欠席大王のジルベールだよね」
サム 「寮生なのによ、学校に出ては来ねえんだよなあ」
マジで学校では見たことねえぜ、とサム君も。
サム 「寮も、学校にカウントするかもしれねえけど…」
Aブルー「そんな大物もいる学校だろう、休みオッケー!」
スウェナ「グレイブ先生、呆れ返るわよね…」
シロエ 「松茸狩りに行くので休みます、ですしね…」
嫌味の台詞が浮かびますよ、とシロエ君の苦笑。
シロエ 「いい御身分だな、諸君、っていう定番のが…」
ジョミー「だけど、止めるの、無理なんだよね…」
出席義務が無いわけだから、とジョミー君が竦める肩。
ジョミー「面白そうだし、休んじゃおうか」
サム 「グレイブ先生の嫌味がかよ?」
ジョミー「違うよ、松茸狩りだってば!」
平日に行ったことは無いしね、とジョミー君、乗り気。
ジョミー「20日頃には出るんだったら、どの辺かな?」
マツカ 「香りがいいのが揃い始めますから…」
22日以降で如何でしょうか、とマツカ君。
マツカ 「水曜か木曜、そんな感じで」
キース 「そうだな、選ぶなら水曜かもしれん」
グレイブ先生の授業が無い日だ、とキース君のマジレス。
キース 「運が良ければ、本人が休暇で消えてくれるしな」
シロエ 「あー、その線は有り得ますよね」
Aブルー「じゃあ、22日でいいのかな?」
マツカ 「別荘の方は、用意出来ます」
22日にしておきますか、と聞いてますけど。
欠席ですか…。
2025/10/18 (Sat)
☆不味かったら怖い
残暑を引き摺る10月の頭、週末は生徒会長宅な御一同様。
北の国の松茸事情から、松茸狩りに行くのが決まりまして。
ジョミー「休むんだったら、リスク低めの日に限るよね」
サム 「グレイブ先生、自分も休むなら、嫌味はよ…」
シロエ 「控えめになるのが当然でしょう」
言い返される恐れがありますから、とシロエ君も。
シロエ 「ミシェル先生と出掛けるとかだと、特にですよ」
キース 「まったくだ。言えた義理では無いんだしな」
マツカ 「22日でよろしいですね?」
Aブルー「もちろん、ぼくもオッケーだよ!」
ハーレイにも休暇を申請させるし、とソルジャーの笑み。
Aブルー「今朝の時点で、予定は入っていなかったしね」
キース 「おい。そうなると、例の迷惑なヤツも…」
Aブルー「ぶるぅかい? 来ないわけなんか、ないだろう」
ハーレイがダメでも単独で来るよ、と目がマジな人。
Aブルー「なにしろモノが松茸狩りと、料理イベだし!」
キース 「しかし、美味いとは限らないんだ!」
一同 「「「あー…」」」
不味かった場合、暴れまくりか、と一同、ガクブル。
サム 「やべえよ、キース、引き受けられるのかよ?」
キース 「俺が踏まれて済む問題では…」
シロエ 「ありませんよね、どうするんです?」
ジョミー「被害者多数で、死屍累々かな…」
お前が食え、で詰め込まれてさ、とジョミー君の悪い顔色。
ジョミー「シチューにフライに、パスタとかをさ…」
マツカ 「それに関しては、手があるかもです」
一同 「「「は?」」」
マツカ 「確か、自称はグルメですよね?」
違いましたか、とマツカ君、ソルジャーの方に視線を。
マツカ 「味が分かっているかはともかく、食通だとか…」
Aブルー「そうだよ、美味しいものには目が無くってね」
マツカ 「分かりました。料理は、プロに任せましょう」
Aブルー「別荘の料理人さんかい?」
そうすれば逃げ道が出来るとでも、と聞いてますけど。
プロ…?
2025/10/19 (Sun)
☆プロならではの料理
暑さが残った10月の頭、生徒会長宅で週末を過ごす面々。
其処へソルジャー登場でして、松茸狩りの日取りが決定で。
マツカ 「逃げ道と言うよりは、裏技的な解決策ですね」
Aブルー「えっと…?」
マツカ 「食通を気取っている所を、逆手に取ります」
料理するのはプロなんですから、とマツカ君の説明が。
マツカ 「プロの料理人が、不味い料理を作りますか?」
Aブルー「不味いなんて、プロの意味が無いって!」
マツカ 「其処です、シチューやフライや、パスタでも…」
美味しく仕上げてこそでしょう、と言われれば、そう。
マツカ 「もっとも、美味しいかどうか現時点では謎です」
ジョミー「なんとかするのが、プロなんじゃないの?」
Aブルー「あっ、そうか! 美味しい松茸料理だけしか…」
出して来ないという勘定だよね、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「ぶるぅの場合は、皆の注文に応じるだけで…」
キース 「不味くならない保証は、全く無いな」
ぶるぅ 「そだね、シチューにしたって、定番通りに…」
まずは作ってみると思うよ、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「味見するけど、手は加えないで、出しそう」
サム 「プロじゃねえから、お遊びってことな?」
ぶるぅ 「そうなの、松茸さんにも、失礼だしね」
不味いのが出来たら、処分なんて、と真剣な瞳。
ぶるぅ 「だけどプロなら、全部捨てちゃって…」
シロエ 「一から作り直しになりますよね…」
Aブルー「なるほど、ぶるぅがキレそうな不味い料理は…」
最初から出ては来ないわけだ、とソルジャー、手をポンと。
Aブルー「それでお願い!」
マツカ 「違うんですよね、裏技ですよ?」
不味く出来ても、出すようにします、とマツカ君の笑み。
マツカ 「食通にしか分からないという、美味な一品で…」
ジョミー「逆手って、そういう意味だったわけ?」
Aブルー「グルメだったら、食べるしか…」
道が無いってことなんだ、とソルジャーも愕然。
怖すぎ…。
2025/10/20 (Mon)
☆味が分かる食通
残暑を引き摺る10月の頭、週末は生徒会長宅な御一同様。
松茸狩りの日取りが決定、シチューやフライで食べる企画。
キース 「不味い料理が出来た場合も、ヤツは食うのか…」
サム 「恐ろしすぎるぜ、でもよ…」
Aブルー「ぼくたちの方にも、同じ料理が来るんだよね?」
しかも食べないとダメなコース、とソルジャーの悪い顔色。
Aブルー「ぶるぅと一蓮托生だなんて…」
シロエ 「暴れまくりは、回避出来るんですけど…」
ジョミー「気分は罰ゲーな流れだってば…」
あんまりすぎる、と誰もがドン底な気分。
キース 「ヤツが来るのは、止められないしな…」
Aブルー「普通の料理で、食べておくのがマシっぽいよ…」
変わり種の料理は、またの機会で、とソルジャー、白旗。
Aブルー「ぼくだけ来た時、個人的にさ…」
サム 「そうしろよな…」
スウェナ「誓うわ、文句は言わないわよ」
だから松茸狩りの日は、定番料理で、とスウェナちゃんも。
スウェナ「不味い料理な強制イベより、我慢出来るわ」
キース 「俺もだ…」
マツカ 「待って下さい、食べないで済むんですから」
一同 「「「は?」」」
どういう意味だ、と皆がキョトン。
シロエ 「食べないというのは、不味い料理の話ですか?」
マツカ 「ええ。食通にしか、分からない味ですよ?」
不味いと思うのは、舌のせいです、とマツカ君の目がマジ。
マツカ 「味音痴で、ダメなタイプの人間ですね」
キース 「そうか、不味くて食えない俺たちは…」
Aブルー「食通の逆で、ぶるぅだけ、美味を味わうと…」
いいじゃないか、とソルジャー、親指をグッと。
Aブルー「それでいこうよ、22日はシチューとかにさ…」
キース 「料理された松茸を食って、美味い分だけ…」
シロエ 「食べて、ぶるぅがババですね?」
マツカ 「不味い料理が出来た時には、そうです」
一同 「「「イイネ!」」」
最高すぎる、と盛り上がってイベが決定ですけど。
ぶるぅがババ…。
2025/10/21 (Tue)
☆平日に松茸狩り
やって来ました、松茸狩りの22日。学校は欠席な水曜日。
朝イチで生徒会長のマンション前に集合、お天気も秋晴れ。
シロエ 「おはようございます! 松茸狩り日和ですね」
ジョミー「最高だよね、学校を休んで松茸狩りだし」
サム 「キースの読みが当たって、嫌味、無かったしよ」
グレイブ先生も休みなんだぜ、とサム君が立てる親指。
サム 「ミシェル先生とデートなんでねえの?」
キース 「多分な。ミシェル先生も、授業が無い日だし」
Aブルー「夫婦で休暇を重ねておくのは、基本だよ!」
ぼくとハーレイじゃ難しいけどね、とソルジャーも登場。
Aブルー「お互い、立ち位置が上すぎてさ…」
??? 「そうなんですよ、揃って休みは取りにくいです」
もぎ取りましたが、とキャプテン(会話表記はA船長)も。
A船長 「なんでも、珍しい松茸料理を頂けるそうで」
??? 「ぼくも楽しみ!」
食べるもんね、と悪戯小僧(会話表記はAぶるぅ)の笑顔。
Aぶるぅ「シチューにフライに、パスタなんでしょ?」
マツカ 「うどんと天婦羅も、ご用意出来ると思いますよ」
松茸が沢山採れてくれれば、とマツカ君。
マツカ 「もちろん、召し上がりたいと仰るようなら…」
サム 「他の山のを調達かよ?」
マツカ 「ええ。そのように話をつけてあります」
近隣の山を押さえました、と流石な手回し。
マツカ 「採れたてが美味しいんですけど、余ったら…」
シロエ 「明日、格安で出荷なコースですね?」
マツカ 「そうなりますね、まだまだ高い時期ですので」
明日の出荷でも、元が充分、とマツカ君の笑み。
マツカ 「とはいえ、せっかくの松茸狩りですし…」
Aブルー「自分で採ったの、食べたいよね!」
マツカ 「頑張って山で探して下さい、バスの方へどうぞ」
ぶるぅズ「「かみお~ん♪ 別荘へ出発!」」
マツカ 「到着したら、すぐに山へご案内しますね」
松茸は出始めていますから、と御曹司の太鼓判。
期待ですよね!
2025/10/22 (Wed)
☆料理人のスキル
学校を休んで松茸狩りな面々、ソルジャーたちも来て出発。
マツカ君の別荘に着いたら、すぐに山に入って、松茸探し。
Aブルー「出来れば、自力で集めたいよね!」
A船長 「他の山のでもいいんですけど、やはり自分で…」
探し出したいものですからね、とキャプテン、やる気満々。
A船長 「珍しい料理を頂けるとなれば、尚更ですよ」
Aブルー「土瓶蒸しとか、焼き松茸も美味しいんだけどね」
定番料理は何処でもあるし、とソルジャーも。
Aブルー「シチューなんかは、ファミレスでも無いよ!」
キース 「あんた、ファミレスにも詳しかったのか?」
Aブルー「暇な時には、あちこちを見てみたいじゃないか」
なにしろ憧れの地球なんだしさ、と納得の理由。
Aブルー「どんな味かな、シチューにパスタ!」
A船長 「料理人さんの腕も、素晴らしいですね」
シロエ 「素晴らしいって…。まだ、食べていませんよ?」
なんで分かるんです、とシロエ君の問い。
シロエ 「しかも、寄ってもいないんですが…」
サム 「山に直行したもんなあ…」
ジョミー「トイレに寄った人くらいしか、別荘には…」
入っていないよ、とジョミー君が傾げる首。
ジョミー「お昼は松茸料理なんだし、お弁当だって…」
スウェナ「貰ってないわよ、おむすびもね」
料理人さんの腕は過去形かしら、とスウェナちゃん。
スウェナ「今までに食べた料理が基準かもよ」
シロエ 「なるほど、それなら納得です」
A船長 「いいえ、そういう話ではなく…」
腕の凄さを褒めております、とキャプテンの答え。
A船長 「シチューやパスタは、和食ですか?」
一同 「「「は?」」」
A船長 「違いますよね?」
料理人の世界も違う筈です、とキャプテンの笑み。
A船長 「両方こなせる料理人さん、珍しいのでは?」
キース 「確かに、凄腕の料理人だな」
マツカ 「外国からの、お客様も…」
お招きしますし、当然ですよ、とマツカ君。
スキル、必須ですか…。
2025/10/23 (Thu)
☆洋食に合う部屋
松茸狩りで学校を休んだ御一同様、山で松茸探しですけど。
料理してくれる料理人さん、和食も洋食もいける腕でして。
Aブルー「外国からのお客様って、あの別荘でかい?」
マツカ 「そうですけど?」
Aブルー「和食でもいける人はともかく、違う人はさ…」
キツイのでは、とソルジャー、松茸を探しながらの疑問。
Aブルー「だって、お箸も使えないのに、桟敷とかさ…」
A船長 「言われてみれば、そうですよね。私も最初は…」
実は途惑っていたんですよ、とキャプテンの苦笑。
A船長 「ブルーに正座から叩き込まれて、苦労しました」
一同 「「「あー…」」」
A船長 「慣れた今では、料亭も旅館も平気ですがね」
キース 「なるほどな。しかし、寺でもデカいトコだと…」
外国からの賓客用に部屋があるんだ、とキース君。
キース 「洋室を作るわけにはいかんが、絨毯を敷いて…」
サム 「椅子とテーブルかよ?」
キース 「ああ。照明も、和風のシャンデリアとかになる」
Aブルー「だったら、マツカの別荘にも?」
そういう部屋があるのかな、とソルジャーの問い。
Aブルー「和室だけしか行ってないけど、あの中にさ」
マツカ 「ええ。今日、御案内する予定ですよ」
シロエ 「マジですか!?」
マツカ 「シチューにパスタに、フライですしね」
お座敷や桟敷では合いませんから、と御曹司の笑み。
マツカ 「もっとも、松茸うどんと天婦羅が場違いで…」
ジョミー「気にしないから、ドンと出してよ!」
スウェナ「掟破りな料理なんだし、ご愛敬だわよ!」
サム 「でもよ、まずは松茸、集めねえとよ…」
自分で採ったのを食えねえんだぜ、とサム君が見回す山。
サム 「固まっていねえで、散るべきでねえの?」
マツカ 「そうなるでしょうね、狙い目は、尾根筋とか…」
Aブルー「松の木の下だね、分かってるってば!
A船長 「では、皆でローラー作戦で!」
松茸狩りに発進! と号令、散ってゆきましたが。
さて…?
2025/10/24 (Fri)
☆いつもと違う部屋
学校を休んで松茸狩りな面々、山に入って懸命に松茸探し。
手入れしてある山だけに、探し回れば見付かるわけでして。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お昼が近いよ、集合、集合!」
一同 「「「オッケー!」」」
元気一杯なお子様の声で、続々と集った山の中のスポット。
ぶるぅ 「みんな、採れてるみたいだね!」
シロエ 「頑張りました、匂いを頼りに探しまくって」
ジョミー「松茸、香りで分かるもんね」
サム 「ド素人でも、間違えようがねえしな」
食えそうな他のキノコは、放置しといたぜ、とサム君も。
サム 「今日の目当ては、松茸料理なんだしよ」
マツカ 「松茸以外のは、管理している人のお小遣いです」
一同 「「「は?」」」
マツカ 「見回りついでに採って帰って、売るんですよ」
道の駅に出せば売れますしね、と納得の説明。
マツカ 「キノコの名前と調理法を添えて、目玉商品で」
Aブルー「わざわざ買いに来る人も、いるとか?」
マツカ 「そのようです。でも、今日は脱線は無しで」
お願いします、とマツカ君の釘。
マツカ 「気になるようなら、帰りに買ってお帰り下さい」
キース 「松茸料理が、留守になるしな…」
マツカ 「ええ。皆さん、沢山集めておられますから…」
他の山のは要らないかもです、と見回す皆の収穫物。
マツカ 「まずは、別荘に御案内しますね」
一同 「「「イイネ!」」」
椅子とテーブルの部屋で食事だ、と大歓声で下山。
執事 「皆様、お帰りなさいませ」
マツカ 「戻りました、かなり採れたようです」
執事 「早速、厨房に運ばせます。お疲れでしょう」
お部屋の方で御休憩を、と案内された別荘の奥。
Aブルー「ホントだ、椅子とテーブルだよ!」
A船長 「襖を開けたら、シャンデリアですか…」
キース 「この絨毯も凄いヤツだな…」
ジョミー「貴賓室みたいだよね…」
マツカ 「それほどでも…」
ありませんよ、と謙遜していますけど。
ゴージャスですよね!
2025/10/25 (Sat)
☆豪華なオードブル
学校を休んでの松茸狩り、収穫は上々でマツカ君の別荘へ。
案内された部屋に椅子とテーブル、貴賓室のような豪華さ。
マツカ 「皆さん、お腹が空いておられるでしょう?」
Aぶるぅ「とっても! ご飯、すぐに出来るの?」
マツカ 「少し時間がかかりますから、軽くお茶でも」
お持ちします、という声が終わらない内に、開いた襖。
執事 「お待ち頂く間、こちらをどうぞ」
Aぶるぅ「やったあ! サンドイッチが一杯!」
執事 「お食事に備えて、控えめでお願い致しますね」
使用人さんたちが運んで来た、紅茶にコーヒーなども。
執事 「では、後ほど」
Aぶるぅ「いっただっきまあーす!」
襖が閉まらない内に、悪戯小僧、パクパク。
Aぶるぅ「美味しい、最高!」
Aブルー「カナッペとかもあるけど、これってさ…」
A船長 「高級食材のように思えるのですが…」
トリュフにフォアグラ、キャビアなどでは、という指摘。
A船長 「カナッペに似合いの食材とはいえ…」
Aブルー「惜しみなく使いすぎっていう気が…」
マツカ 「後に来るのが、松茸ですしね」
しかも贅沢にフライとかです、とマツカ君の笑み。
マツカ 「オードブルの方も、合わせませんと」
キース 「それで高級食材なのか?」
シロエ 「そうなってくると、サンドイッチも…」
サム 「ローストビーフ、黒毛和牛なのかよ?」
スモークサーモンも高級品で、とサム君の問い。
サム 「ハムにしたって、半端ねえとか?」
マツカ 「輸入食材を使っていますね、チーズとかにも」
ジョミー「じゃあさ、卵も半端ないわけ?」
マツカ 「平飼いの地鶏です、放し飼いだそうですよ」
松茸の前にお楽しみ下さい、と太っ腹すぎる食前の軽食。
Aブルー「分かった、ぶるぅに負けてられない!」
ぶるぅ 「食べなくっちゃね!」
Aぶるぅ「酷いよ、全部、ぼくのだってば!」
A船長 「総員、突撃!」
キャプテンの号令ですけど、その前に皆が突撃。
当然かと…。
2025/10/26 (Sun)
☆食い意地と食通
学校を休んで松茸狩りな面々、マツカ君の別荘で料理待ち。
豪華オードブルがズラリ並んで、悪戯小僧と食い意地勝負。
Aぶるぅ「あっ、盗っちゃダメ、食べるんだから!」
A船長 「皆さん、無視で食べて下さい!」
Aぶるぅ「ハーレイ、酷い!」
A船長 「無駄口を叩く暇があったら、食べるべきです!」
皆さん、食い意地なんですし、とキャプテン、ピシャリ。
A船長 「私も同じで、かまってなんかいられませんよ!」
Aブルー「早く食べないと、食べられちゃうしね!」
Aぶるぅ「酷いってばーっ!」
いつも譲ってくれるくせに、と叫ぶ間も、減ってゆく料理。
シロエ 「美味しいですねえ、フォアグラのカナッペ!」
サム 「黒毛和牛のサンドイッチも、美味いんだよな!」
ジョミー「食べまくらなきゃ、損だしね!」
キース 「ぶるぅ用には、後でたっぷり届く筈だぞ」
通にしか分からない美味い料理が、とキース君。
キース 「お前だったら、味が分かるし、いくらでも…」
マツカ 「お召し上がりになって下さいね」
Aぶるぅ「えっと…?」
何のお話、と悪戯小僧、首を傾げながらもパクパク。
Aぶるぅ「お料理、みんなで食べるんでしょ?」
キース 「それはそうだが、初めての味で…」
マツカ 「不味い料理は、出ないんですけど…」
プロの料理人が作りますし、とマツカ君の説明。
マツカ 「とはいえ、皆さんの舌が問題でして…」
サム 「珍味とかには慣れていえねし、自信なくてよ…」
Aブルー「ぼくもイマイチ、自信なくって…」
A船長 「ぶるぅだけしか、美味しさがですね…」
分からないかも、ということで、とキャプテンも。
A船長 「そうなった時は、全部、ぶるぅに…」
マツカ 「回りそうだ、という話になっていたんですよ」
Aぶるぅ「ホント!? ぼくが一人占め!?」
キース 「遠慮しないで食べまくってくれ」
Aぶるぅ「やったーっ!」
食べるもんね、と食い意地の矛先が逸れましたけど。
どうなる?
2025/10/27 (Mon)
☆一品目はシチュー
学校を休んで松茸狩りで、マツカ君の別荘で食事ですけど。
定番から外れた料理が出るので、テーブルと椅子の部屋で。
Aぶるぅ「もう出来るかな、松茸料理!」
マツカ 「食通向けに出来上がったら、嬉しいですか?」
Aぶるぅ「もっちろ~ん! 一人占め出来るんだもん!」
味音痴な人には合わないんだしね、と跳ねる悪戯小僧。
Aぶるぅ「シチューもパスタも、フライトかも、全部!」
キース 「よかったな、ぶるぅ」
Aぶるぅ「うんっ、グルメ三昧してて良かったあ!」
舌を鍛えた甲斐があったよ、と勘違いして期待MAX。
Aぶるぅ「不味い料理が出るの、待ってる!」
シロエ 「ぼくたちは、ハズレになるんですけどね…」
サム 「いいんでねえの? 話のタネってことでよ」
ジョミー「違う意味では、自慢できるしね」
不味くてもさ、とジョミー君が言った所で、開いた襖。
執事 「お待たせしました、シチューからどうぞ」
一同 「「「うーん…」」」
これが松茸シチューなのか、と並べられる器を眺める面々。
キース 「臭いという気は、しないんだが?」
シロエ 「松茸の香りも、さほど強くはありませんよね」
サム 「でもよ、嫌な匂いは分かるモンだぜ?」
スウェナ「北の国の人だと、無理かもしれないわね」
とにかく普通に食べられそうよ、とスウェナちゃん。
スウェナ「味がどうかは、分からないけど」
執事 「どうぞ、お召し上がりになって下さい」
Aブルー「そうだね、口に入れれば、答えが出るしさ」
食べてみよう、とソルジャー、スプーンで口へと。
Aブルー「えっと…? 美味しいシチューなんだけど?」
A船長 「クリームシチューですよね、ベーコン入りの」
このベーコンも美味なんですが、とキャプテンも。
A船長 「合わせる具材で変わるんでしょうか?」
執事 「ドングリだけで育てた豚のベーコンですね」
一同 「「「うわー…」」」
高級品だ、と皆が驚くベーコン。
それで美味だと…?
2025/10/28 (Tue)
☆出番が来ない料理
マツカ君の別荘で松茸料理、テーブル席で食事スタートで。
一品目のシチューが美味な仕上がり、舌鼓を打つ御一同様。
シロエ 「味って、ベーコンで変わって来るんですね」
サム 「安いヤツだと、美味くねえかもなあ…」
執事 「いわゆる出汁にも、こだわったそうです」
最高の牛のブイヨンを使っております、と説明が。
執事 「お味はお気に召しましたか?」
Aブルー「最高だよ!」
執事 「では、お出ししてよろしいですね?」
一同 「「「は?」」」
どういう意味だ、と皆がキョトンですけど。
執事 「今の器は試食用ですし、シチュー用の器で」
A船長 「なるほど、上品な器だと思っていましたが…」
Aブルー「試食用なら、納得だよね」
小さいのも、とソルジャー、残りのシチューをスプーンで。
Aブルー「コレを食べ終わったら、ドンと来るんだ?」
執事 「はい。厨房に連絡して参りますね」
一同 「「「イイネ!」」」
間もなく届いたシチューたっぷりの器、美味しく頂く面々。
キース 「美味いな、嫌っている国のヤツらの感覚が謎だ」
ジョミー「味音痴ってことになるのかな?」
サム 「そうなんでねえの?」
Aブルー「その人たち、人生、損をしているよねえ…」
美味しい料理を逃しちゃって、とソルジャーも苦笑。
Aブルー「きっと普通のベーコンとかでも、美味しくて…」
A船長 「いい味になりそうな気がしますよ」
スウェナ「食わず嫌いでいいのかしらねえ…」
シロエ 「匂いだけで逃げるわけですしね…」
もったいないです、とシロエ君が言う通り。
シロエ 「食べればいいのに、食べないだなんて…」
Aぶるぅ「ちょっと待ってよ、みんな、食べちゃうわけ?」
キース 「当たり前だろう、美味いシチューなんだぞ」
Aブルー「ぶるぅの出番は無いと思うよ、コレに関しては」
Aぶるぅ「不味い時しか、一人占め出来ない仕組み!?」
酷すぎるよ、と悪戯小僧の悲鳴ですけど。
次を待つしか…。
2025/10/29 (Wed)
☆口に合わない人
学校を休んで松茸狩りで、マツカ君の別荘で食事ですけど。
シチューでスタート、美味な仕上がり、次が楽しみな面々。
Aブルー「美味しかったねえ、松茸シチュー!」
A船長 「本当に。次に来るのはフライでしょうか?」
マツカ 「そう聞いてますね、じきに来ますよ」
シチューの器が下げられて直ぐに、熱々のフライが登場。
執事 「どうぞ、ソースは各種ございますので」
Aブルー「好みで選べばいいんだね?」
執事 「はい。お取り分けの方も、お好きなだけ」
お口に合わなかったら、お呼び下さい、と控えめな台詞。
執事 「他のフライを用意いたします、お好きなものを」
Aブルー「海老でも、牡蠣でも、かまわないわけ?」
執事 「厨房に揃えてある品でしたら、何でも」
串カツ仕立ても出来るそうです、と襖を閉めて向こうへ。
サム 「すげえな、不味かった時は豪華そうだぜ!」
ジョミー「でもさ、美味しいフライだったら…」
キース 「出番は来ないというわけか…」
少し複雑な気もするが、とキース君、フライを取り皿に。
キース 「さてと、ソースは何にするかな」
マツカ 「説明が添えてありますよ」
キース 「なるほど。これはキノコのソースか。…ん?」
ジョミー「みじん切りだけど、トリュフとかって…」
なんか凄そう、とジョミー君、ソースをかけて口へと。
ジョミー「うわ、美味しい!」
シロエ 「ホントですねえ、すると、中華風とかのも…」
スウェナ「タルタルソースも、美味しいわよ」
食べてみてよ、とスウェナちゃん。
スウェナ「串カツ用のソースも、老舗の秘伝らしいわ」
マツカ 「特別に貰って来たそうですよ」
Aブルー「フライにも合うね、あれっ?」
ぶるぅは、とソルジャー、キョロキョロ。
A船長 「いないようです、何処へ?」
キース 「まさか、厨房に押し掛けたとか?」
執事 「坊ちゃまは、別室でお食事中です」
普通のフライを御希望で、と執事さん。
そう来ましたか…。
2025/10/30 (Thu)
☆当たりだったババ
学校を休んで松茸狩りにお出掛け、マツカ君の別荘で食事。
松茸尽くしの料理ですけど、シチューにフライという展開。
キース 「そうか、美味いと独占は無理、と踏んだのか…」
シロエ 「お食事って、豪華フライですよね?」
執事 「色々と召し上がっておられましたが」
先ほどは活けの車海老でしたね、と執事さん。
執事 「松茸フライは、お口に合わないそうで」
Aブルー「なんで、そういうことになるのさ!」
A船長 「不味かった時に、ババを引く筈でしたのに…」
ヤツが一人で食べるしかなくて、とキャプテン、深い溜息。
A船長 「これだと、ババは我々なのでは?」
Aブルー「不味い料理に期待しようよ、次はパスタだし!」
ジョミー「美味しそうな予感しかしないんだけど…」
サム 「マジでヤベえよ、あいつだけが豪華料理を…」
食いまくって終わる日なんでねえの、とサム君が抱える頭。
サム 「うどんくらいは、外してえよな…」
スウェナ「学食で貧乏学生用だったらしいものね…」
松茸うどんに賭けるしかないわ、とスウェナちゃんも。
スウェナ「きっと天婦羅も、美味しいのよ」
マツカ 「否定出来ませんね…」
松茸だけに、とマツカ君も苦笑で、食事は順調に進行。
執事 「お食事の方は、如何ですか?」
Aブルー「美味しすぎるから、泣けてくるけど…」
A船長 「ぶるぅのメニューを聞いてしまうと、本当に…」
執事 「松茸うどんで締めになります、お持ちしても?」
よろしいでしょうか、と聞かれて、ついに締めが登場。
執事 「熱い間にお召し上がり下さい」
Aブルー「美味しそうだね…。うん、美味しい!」
キース 「最後まで外しまくったか…」
別メニューは何になるんだ、とキース君の問い。
キース 「天婦羅うどんのように思うが…」
執事 「フカヒレのラーメンですよ」
Aブルー「ぼくたちにも! 締めは別腹!」
ぶるぅだけとか酷すぎ、と悲鳴ですけど。
今月、これにて中継終了~。
2025/10/31 (Fri)
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