シャングリラ学園つれづれ語り
☆開いていない店
雪の元老寺で元日ですけど、警報が出る有様で庭が真っ白。
サム君とジョミー君が雪かき部隊で、増えそうな初詣の人。
シロエ 「あー…。閉まってる店、増えてますしね…」
マツカ 「百貨店なども、初売りが遅くなって来てますよ」
スウェナ「時代の流れっていうヤツだわね…」
元日は開けないスーパーも多いし、とスウェナちゃんも。
スウェナ「キース、お菓子は何処で買ったの?」
キース 「寺院向けに卸している店で、一般商店だが…」
シロエ 「三が日は営業しないコースですか?」
キース 「そうなるな…」
寺院向けでも、店によっては開けるのに、と副住職の嘆き。
キース 「門前にある仏具店などは、書き入れ時で…」
アドス 「璃母恩院のような、大きな寺の場合はですな…」
キース 「初詣に来た人が、買って帰るケースが多いんだ」
普段は縁が無い人も来るしな、と言われれば、そう。
キース 「菓子にしたって、門前の名物菓子の店なら…」
アドス 「飛ぶように売れる時期ですので…」
終夜営業もある勢いですぞ、とアドス和尚の説明が。
アドス 「しかし、その手の店とは違いますからな…」
キース 「急いで行っても、どうにもならん…」
一同 「「「うーん…」」」
お菓子が足りなくなるピンチか、と考え込むしかない状況。
アドス 「ミカンやリンゴで、誤魔化すわけにも…」
シロエ 「毎年、来ているお子さんだったら、バレますね」
キース 「そうなんだ…」
来る順番が分からないだけに困る、とキース君の眉間に皺。
キース 「なまじ、新年パッケージだけに…」
シロエ 「コンビニには置いてないかもですね…」
ぶるぅ 「んとんと…。お店は、何処なの?」
在庫あるかな、と家事万能なお子様の問い。
ぶるぅ 「それと、お店の人がいるなら、行って来る!」
キース 「本当か!?」
ぶるぅ 「サムとジョミーも、頑張ってるしね!」
メモを渡してくれれば、お使い、と言ってますけど。
買い出し…?
2026/01/16 (Fri)
☆買いに行ける人
雪の元老寺で迎えた元日、サム君とジョミー君が雪かき中。
お坊さん大学の受験話をチャラに出来たほど、大雪で警報。
キース 「本当に行ってくれるのか?」
ぶるぅ 「だって、車は出せそうにないでしょ?」
シロエ 「此処のが出せても、立ち往生の車が多そうです」
アドス 「その通りですのじゃ…」
宿坊の車はスノータイヤなのですが、とアドス和尚の溜息。
アドス 「年末年始は、帰省した人の車が増えますので…」
スウェナ「スノータイヤは無いわけね?」
キース 「そういう輩が、溢れ返るのが今の時期だしな…」
幹線道路はアッという間に塞がるんだ、とキース君も。
キース 「菓子を仕入れた店が開いていても、厳しいぞ…」
シロエ 「二重の意味で、アウトなんですね…」
開いていない上に、辿り着けないんでしょう、とシロエ君。
シロエ 「歩いて行くには、遠いんでしょうし…」
キース 「璃母恩院の御用達だけに、そこそこの距離が…」
ぶるぅ 「大丈夫! ぼくなら、瞬間移動でパパッと!」
雪の中を歩かなくて済むもん、と料理上手なお子様の笑顔。
ぶるぅ 「行って来るから、何個欲しいか考えてね!」
アドス 「おお、実に有難いお話で…」
キース 「助かる、店の人なら、家にいる筈で…」
念のために確認しよう、とキース君が取り出すスマホ。
シロエ 「えっ、電話するんじゃないんですか!?」
キース 「注文した時には、電話かFAXだったんだが…」
修行道場の副産物で、とキース君の苦笑い。
キース 「納品に来た、其処の息子と立ち話で…」
スウェナ「勢いで繋がっちゃったの?」
キース 「お互い、せっかくの御縁だったし…」
LINEで友達になっておいた、とキース君。
キース 「さて、と…。幾つ注文すればいいんだ、親父?」
アドス 「余れば、ぶるぅ殿に進呈すれば良かろう」
キース 「そうだな」
一同 「「「イイネ!」」」
多めに注文すればオッケー、と皆が立てる親指。
お使いの御礼…。
2026/01/17 (Sat)
☆お年玉が要るかも
元老寺で迎えた元日ですけど、大雪で警報が出ている勢い。
サム君とジョミー君が雪かきでして、初詣の人が増えそう。
キース 「では、ぶるぅ。悪いが、買い出しを頼む」
ぶるぅ 「オッケー! お金は払って来ればいいのかな?」
アドス 「キース、暮れのは、どうしたんじゃ?」
キース 「まだ、請求書が来てはいないし、今日の分も…」
纏めて払えばいいだろう、とキース君の答え。
キース 「臨時対応の分の費用も、欲しいだろうしな」
アドス 「そうじゃな…。そういえば、其処の息子殿に…」
お子さんはおいでなのか、とアドス和尚の問い。
アドス 「いらっしゃるなら、お年玉をお持ちすべきで…」
キース 「親父、ぶるぅも子供なんだが?」
シロエ 「お年玉なんか、渡して貰うと、向こうさんも…」
お年玉の用意が要りそうです、とシロエ君の指摘。
シロエ 「渡さない方がいいのでは?」
キース 「同感だ…」
お年玉まで用意させては、とキース君も。
キース 「ぶるぅは、手ぶらでいいと思うぞ」
アドス 「お前は、まだまだ世間を知らんようじゃ…」
お正月に、お子さんが、お使いじゃぞ、とアドス和尚。
アドス 「心ある人なら、お年玉を渡して当然じゃろうが」
一同 「「「あー…」」」
それはあるかも、と一同、納得のお年玉事情。
アドス 「ぶるぅ殿が頂戴してから、お返しするのは…」
キース 「失礼すぎる展開だな…」
アドス 「分かったか? それで、お子様はおいでかな?」
キース 「聞きそびれた…」
嫁がいるのは知ってるんだが、とキース君が落とす肩。
キース 「立ち話では、其処まで聞いていないし…」
アドス 「ならば、一応…」
お年玉袋の用意をすべきじゃ、とアドス和尚の指示。
アドス 「お孫さんが勢揃いも、ありがちじゃしな」
キース 「分かった、用意して来る」
シロエ 「ぶるぅにもですよ?」
ぶるぅ 「えっ?」
なんで、ぼくもなの、と首を傾げてますけど。
常識なのでは…。
2026/01/18 (Sun)
☆お年玉を渡すと
元老寺で元日を迎えた面々、サム君とジョミー君は雪かき。
大雪のせいで初詣が増えそう、子供さん用のお菓子が必要。
ぶるぅ 「お年玉、持ってく分だけでいいでしょ?」
アドス 「そういえば、最初から失念しておりましたな…」
何回、年賀の御挨拶をしたやら、とアドス和尚の苦笑い。
アドス 「ただの一度も、お渡ししていなかったわけで…」
一同 「「「あー…」」」
言われてみれば、と皆が見合わせる顔。
シロエ 「ぼくも今まで、気付きませんでした…」
マツカ 「でも、ぶるぅにも、と言いませんでしたか?」
シロエ 「それは、今日だけの特別扱いで…」
持って行くなら、ついでに渡すべきだと、とシロエ君。
シロエ 「貰い続ける資格があったの、スルーでしたよ…」
一同 「「「うーん…」」」
自分も気付いていなかった、と唸るしかない御一同様。
アドス 「ぶるぅ殿には、酷い失礼を致しまして…」
キース 「まったくだ…。親父、どうする?」
アドス 「額を増やすのも、却って失礼な気が…」
銀青様、如何致しましょう、とアドス和尚、丸投げ。
アドス 「ぶるぅ殿用のお年玉、相場よりもですな…」
キース 「多くすべきか、普通でいいのか、どっちだ?」
ぶるぅ 「んとんと…。お年玉、貰わないのが普通だし…」
ブルー 「シャングリラ学園の先生方も、スルーだしさ…」
貰う習慣が無いんだよね、と生徒会長が竦める肩。
ブルー 「貰ってみたって、使い道、あると思うのかい?」
シロエ 「もしかして、それで食材を買うんですか?」
ぶるぅ 「そだね、貰った時には、お礼にお菓子とか…」
張り切って作っちゃうもん、と料理上手なお子様も。
ぶるぅ 「お年玉をあげた意味が無いから、って…」
ブルー 「渡す人が減った結果が、貰わない今でさ…」
アドス 「差し上げた場合、同じコースだと?」
ぶるぅ 「お使いに行った帰りに、買い出し!」
お正月のお菓子を作ろうかな、と笑顔ですけど。
本末転倒…。
2026/01/19 (Mon)
☆お年玉の使い道
雪の元老寺で元日ですけど、警報が出る勢いで大雪でして。
サム君とジョミー君が雪かき、初詣用のお菓子も不足とか。
アドス 「とんでもない! お正月用の菓子は用意が…」
キース 「充分あるから、作らなくていいぞ」
初詣用の菓子とは別枠でな、と副住職も。
キース 「だが、お年玉は、渡さない方がいいわけか…」
アドス 「今日の所はお断りしても、後日、何か作って…」
シロエ 「来るでしょうねえ、ぶるぅですから…」
ブルー 「ピンポーン!」
そういうケースが相次いだ結果、お年玉は無し、生徒会長。
ブルー 「シャングリラ学園の先生たち、経験済みだしさ」
一同 「「「うーん…」」」
お年玉が無くて当然か、と納得するしかない理由。
ブルー 「だから、お使いに行くのも、お年玉の袋は…」
キース 「菓子の店で渡す分だけでいいんだな?」
ぶるぅ 「そだよ、お年玉袋、用意お願い!」
お返しで貰ったら、それで何か、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「サムとキースが頑張ってるから、温かい物…」
シロエ 「作るのはダメです、アドス和尚が困りますよ!」
アドス 「仰る通りで…」
キース 「ぶるぅ、気持ちは分かるが、あいつらの分は…」
終わったら熱い茶でも出すから、とキース君が眺める大雪。
キース 「受験話と交換なんだし、茶でも特別待遇だぞ?」
アドス 「もちろん、暖房の効いた部屋でお出しして…」
温まって頂いてから、本堂の方へ、とアドス和尚、合掌。
アドス 「お二方には、初詣の手伝いをして貰いますしな」
キース 「凍えたままでは、檀家さんに失礼がありそうで」
ぶるぅ 「だから、差し入れ!」」
肉まんと、しるこドリンクでも、と買って来る模様。
ぶるぅ 「雪かきしながら、温まれるしね!」
アドス 「なんと素晴らしい、お人柄で…」
キース 「見習わんとな…」
ぶるぅ 「お年玉袋とメモ、早くちょうだい!」
お使いと、都合でお買い物、と跳ねてますけど。
気が利きすぎ…。
2026/01/20 (Tue)
☆大雪だと甘酒
今年も元老寺で迎えた元日、サム君とジョミー君は雪かき。
お坊さん大学の受験話をチャラにするための、交換条件で。
キース 「ぶるぅ、待たせた。買い物メモと、お年玉袋だ」
ぶるぅ 「オッケー! 急いで行ってくるね!」
お年玉を貰えたら、帰りにコンビニ、と瞬間移動で出発。
キース 「親父、助かったな」
アドス 「有難い話じゃ、初詣の人が増えても安心じゃぞ」
イライザ「雪かきの方も、順調ですわよ」
山門までの道は半分片付きましたわ、とイライザさんが。
イライザ「サムさんとジョミーさん、頑張ってますもの」
シロエ 「今まで、外で見てたんですか?」
イライザ「まさか! 檀家さん用に、甘酒の用意で…」
台所の方におりましたのよ、とイライザさんの笑み。
イライザ「例年でしたら、熱いお茶なんですけれど…」
アドス 「この大雪の中を、お越し下さるわけでして…」
雪予報を見て、相談しておりました、とアドス和尚の説明。
アドス 「大雪になった場合は、甘酒にしよう、と…」
ブルー 「それは皆さん、喜ぶだろうね」
イライザ「お子様の分は、ホットミルクかココアですわ」
どちらか選んで頂いて、とチョイスメニューなドリンク。
イライザ「そういったものは、用意出来るんですけれど…」
アドス 「菓子は失念しておりましてな…」
キース 「俺も、飲み物の相談は聞いていたのに…」
気付かなかった、とキース君も反省中。
キース 「この有様では、まだまだ…」
アドス 「本格的に寺は任せられんな…」
イライザ「副住職でいて貰うしかありませんわね…」
キース 「俺に押し付けて、逃げるのは無しだ!」
隠居するなよ、とキース君、ギロリと。
キース 「俺と同じで老けないんだから、軽く百年は…」
ブルー 「行けるだろうね、頑張ってくれたまえ」
アドス 「これは厳しい仰せですなあ…」
キース 「銀青様のお言葉なんだぞ、有難く…」
受け取って励みにするんだな、と言ってますけど。
遊ぶ気満々…。
2026/01/21 (Wed)
☆隠居は難しそう
今年も元老寺で元日ですけど、大雪で警報が出ている有様。
サム君とジョミー君が雪かき部隊で、買い出しに出た人も。
アドス 「お前は、いつまで遊ぶつもりじゃ!」
キース 「同期の仲間が達者な間は、好きにさせて貰う」
遊び仲間には困らないしな、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「皆が住職になって忙しかろうが、俺は高校で…」
ブルー 「違う方面の友達が大勢だしねえ…」
シロエ 「サム先輩たちが大学に行っても、他の面子は…」
高校生のままで残りますしね、とシロエ君も。
シロエ 「人数、少し減るんですけど、其処は何とか…」
キース 「なると思うし、もっと後には、同期が隠居で…」
ブルー 「暇が出来るから、遊び仲間が復活だしさ…」
キース 「上手く運べば、次の世代も繋がれるぞ」
なんせ見た目がコレなんだし、とキース君が指す自分の顔。
キース 「現にブルーも、今も生徒会長で遊びまくりで…」
ブルー 「緋の衣の高校生を目指すわけだね」
キース 「俺は、その気だ!」
同期の孫と遊びまくれそうで、と何十年も先のプランが。
キース 「住職の座に就いていようが、どうとでも…」
ブルー 「その気があれば、出来ると思うよ」
アドス 「銀青様、せがれをそそのかすのは…」
キース 「親父、失礼な物言いをするな!」
お言葉だぞ、とキース君、ハハーッと土下座。
キース 「仰せを実現出来るよう、精進致します!」
ブルー 「いいねえ、檀家さんのお孫さんとも繋がって…」
遊び仲間を増やすといい、と生徒会長の笑み。
ブルー 「小さい間に、手なずけるべき!」
キース 「もちろん、今日の初詣も頑張る所存ですので…」
菓子の手配を助けて頂いた分も努力を、と平伏する人。
キース 「お孫さんたちに好かれる坊主を目指します」
ブルー 「うん、素晴らしい心掛けだよ」
アドス 「うーむ…」
イライザ「仕方ありませんわ…」
銀青様の仰せですもの、と苦笑してますけど。
隠居は無理かも…。
2026/01/22 (Thu)
☆立派すぎる人たち
雪の元老寺で迎えた元日、サム君とジョミー君が雪かき中。
警報が出ている有様、初詣の檀家さんが増えそうなわけで。
キース 「銀青様、お言葉を頂けて光栄です」
ブルー 「こちらこそ、遊び仲間がいるのは頼もしいしね」
シロエ 「結局、そういう事情なんですよね…」
スウェナ「アドス和尚とイライザさんも、災難だわね…」
不良坊主に見込まれたなんて、とスウェナちゃん。
スウェナ「伝説の高僧の正体が、コレなんだもの…」
マツカ 「でも…。裏では、ソルジャーなわけですし…」
アドス 「一つの種族を背負っておられますからな…」
イライザ「苦労なさることも多いと思ってますわ」
誰にも仰らないだけで、と言われてみれば、そうなのかも。
シロエ 「そういえば、お坊さんになった切っ掛けが…」
アドス 「アルタミラの供養のためだと聞いております」
イライザ「火山の噴火で沈んだ島なんでしょう?」
ブルー 「ダメダメ、おめでたい元日なんだから!」
湿っぽい話は出しちゃダメだよ、と生徒会長、ストップを。
ブルー 「お寺にだって、お正月飾りがあるんだしね」
アドス 「そうでした! とんだ失礼を…!」
イライザ「本当に…。御本尊様にも、紅白の鏡餅で…」
お雑煮をお供えしていますのに、とイライザさんも反省中。
イライザ「初詣の檀家さんも、いらっしゃいますものね」
ブルー 「分かったかい? あっ、帰って来たかな?」
あそこ、と生徒会長が指差す大雪の庭。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ただいまぁーっ!」
シロエ 「流石、子供ですよね、跳ねていますよ」
ブルー 「小さすぎるから、埋まらないしね」
アドス 「元気一杯ですなあ…」
雪まみれでも、とアドス和尚も可笑しそう。
アドス 「山門の方からですし、サム殿とジョミー殿に…」
ブルー 「しるこドリンクと肉まん、届けた帰りだね」
シロエ 「お年玉を貰って、買って来たんですね…」
立派過ぎます、とシロエ君が感動してますけど。
いい子…。
2026/01/23 (Fri)
☆お使いが済んだ人
大雪になった元老寺の元日、初詣の檀家さんが増えそうで。
サム君とジョミー君が雪かき、買い出しに行ったお子様も。
ぶるぅ 「雪だらけだから、勝手口から入るねーっ!」
一同 「「「は?」」」
ぶるぅ 「瞬間移動で入れないでしょ!」
お座敷に雪を散らかすしね、と庫裏の勝手口の方へ。
イライザ「甘酒が役に立ちそうですわ、行って参ります」
アドス 「そうじゃな、温まって頂くのが一番じゃ」
お使いに行って下さったんじゃし、とアドス和尚も笑顔。
アドス 「キース、お前も菓子を受け取りに行かんか!」
キース 「しまった、瞬間移動しか想定していなかった!」
行って来る、とイライザさんの後から走って行くキース君。
シロエ 「瞬間移動に慣れてますからねえ…」
スウェナ「私だって、そんな気がしていたもの…」
マツカ 「ぼくもです…。雪まみれの影響までは少しも…」
考え付きませんでした、とマツカ君も予想しなかった模様。
マツカ 「悪戯小僧の方なら、来ていますよね…」
シロエ 「雪だるま持ち込みも有り得そうです」
マツカ 「そっちは想像出来過ぎますよ…」
幸い、此処には来ませんけどね、とマツカ君の苦笑。
マツカ 「数少ない安全圏が、元老寺です」
シロエ 「落ち着きますけど、抹香臭いのが残念です」
アドス 「迷惑な人たちのことですな?」
せがれから話は聞いております、とアドス和尚の相槌。
アドス 「疲れた顔で帰って来た日は、遭遇だそうで…」
シロエ 「カエル袋なら、マシな方ですし…」
アドス 「おや? その上がまだあると?」
キース 「シロエ、喋り過ぎだ!」
安全圏から叩き出すぞ、とキース君の帰還。
キース 「踏まれた話で済ませたいんだしな!」
アドス 「聞きたいんじゃが…」
キース 「ぶるぅが買って来てくれた菓子を隠すぞ!」
ぶるぅ 「そだね、キースの不名誉だしね!」
アドス 「うーむ…」
不名誉と聞くと余計に知りたい、と唸ってますけど。
無理…。
2026/01/24 (Sat)
☆好奇心が強い人
今年も元老寺で迎えた元日、警報が出る大雪になりまして。
雪かき部隊や買い出しが出るという、檀家さんの初詣準備。
キース 「親父、好奇心は猫も殺すんだ!」
アドス 「しかしじゃな…」
気になるわい、とアドス和尚が未練たらたら、開いた襖。
ジョミー「ただいまーっ! やっと終わった!」
サム 「甘酒と暖房で温まったぜ!」
ぶるぅ 「お疲れ様ぁ!」
ジョミー「あっ、ぶるぅも差し入れ、ありがとう!」
アレが無かったら、甘酒まで持たなかったかも、という人。
ジョミー「イライザさん、甘酒、終わるまで出す気が…」
サム 「無かったらしいしよ…」
アドス 「当然でしょうが、交換条件の件をお忘れで?」
僧籍な人「「うーん…」」
それもそうか、と思い出したらしい、大学受験の話。
ジョミー「お坊さん大学、チャラにして貰ったんだっけ…」
サム 「強気に出られる立場じゃねえなあ…」
アドス 「では、初詣の手伝いをよろしく頼みますぞ」
そろそろ支度を、と立ち上がりかけて、止まった動き。
アドス 「そうじゃ、お二方は、ご存知ですな?」
僧籍な人「「は?」」
アドス 「カエル袋の上なのですが…」
せがれに何が起こったんです、とアドス和尚の問い。
アドス 「ぶるぅ殿の、そっくりさんが悪戯だそうで…」
僧籍な人「「あー…」」
どれのことだろう、と顔を見合わせる僧籍な人たち。
ジョミー「実行犯と言い出しっぺは、色々だしね…」
サム 「純粋にヤツが単独となると、難しいぜ?」
うーん、と考え込んだわけで、即答は出来ず。
キース 「反則技をかますんじゃない!」
僧籍な人「「えっ?」」
キース 「お前たちじゃなくて、親父だ!」
俺の不名誉を知りたがって、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「いいな、今の質問に答えるな!」
ジョミー「うーん…。答えたらダメらしいよ?」
サム 「使えるんでねえの?」
口止めにかかってやがるんだし、と言ってますけど。
えっと…?
2026/01/25 (Sun)
☆喋らないためには
大雪の元老寺で迎えた元日、サム君とジョミー君が雪かき。
やっと終わったわけですけど、アドス和尚から質問でして。
ジョミー「使えるって、何にさ?」
サム 「いいか、口止めしたがってるんだぜ?」
俺たちによ、とサム君が指差す自分の顔。
サム 「アドス和尚は、知りたがってて、聞いててよ…」
キース 「だから、喋るなと!」
サム 「ほらな、キースは真逆で、俺たち次第で…」
どうとでもなる局面だよな、とサム君、ニヤリと。
サム 「俺たちの方からも、交換条件、出せそうだぜ?」
ジョミー「もしかして、キースに?」
サム 「そう思わねえか? 親父さんには弱いけどよ…」
親父さんに不名誉が知れたら、もっと弱いぜ、という指摘。
サム 「弱みが増えるような感じでよ…」
ジョミー「そっか、脅しの種を握られちゃうような…」
キース 「物騒な相談をするんじゃない!」
アドス 「ほほう…。そこまで酷い恥ですかな?」
ますます聞きたくなってきましたわい、と好奇心の塊な人。
アドス 「是非とも、不名誉の一部なりとも…」
キース 「親父も、いい加減にしやがれ!」
アドス 「やかましい! 誰の寺だと思ってるんじゃ!」
ワシが質問しているんじゃぞ、と住職の立場で高みから。
アドス 「この通り、せがれは黙らせましたので…」
キース 「うーむ…」
圧倒的に不利だ、とキース君、頭を抱える有様。
キース 「仕方ないのか…」
サム 「ちょっと聞くけど、お前、親父さんによ…」
少しくらいは意見出来るのかよ、とサム君の問い。
サム 「寺の事務とか、お前がやってるんだよな?」
キース 「そうだが?」
サム 「んじゃよ、ソレを盾によ…」
条件を飲んでくれれば喋らねえぜ、とサム君が立てる親指。
サム 「俺とジョミーの受験話を、当分の間…」
ジョミー「封印してくれ、って?」
サム 「そう思わねえか?」
ごく簡単なことじゃねえかよ、と笑顔ですけど。
交換条件…?
2026/01/26 (Mon)
☆喋らせたい人
今年も元老寺で迎えた元日、大雪になって予想外の展開に。
サム君とジョミー君が雪かき、その後に波乱含みな状況で。
ジョミー「そっか、アリかも…」
サム 「これを使わねえ手はねえぜ?」
他のヤツらには口止め済みだろ、とサム君が見回す座敷。
サム 「でなきゃ、俺たちに聞きやしねえし…」
キース 「だから、お前たちも黙っていやがれ!」
サム 「親父さんから、ご質問でよ…」
答える権利は、俺たちにあるぜ、とサム君、ピシャリと。
サム 「喋っていい、とお墨付きを貰ったんだしな」
一同 「「「あー…」」」
其処か、と誰もが納得の現状。
サム 「どうするんだよ、キース?」
ジョミー「早く決めないと、初詣の時間もあるしさ…」
アドス 「お聞かせ願いたい所ですが…」
初笑いに一つ、とアドス和尚が乗り出す膝。
アドス 「カエル袋の上を行く、笑えそうなヤツを…」
サム 「親父さんも、こう言ってるしよ…」
ジョミー「喋っちゃおうか、どれがいいかな?」
芋煮はイマイチ地味だし、とジョミー君、回想モード。
ジョミー「自爆エンドでも、洗い続けてただけだしさ…」
アドス 「芋をですかな?」
サム 「その辺は、キース次第ってことだよなあ…」
喋ってもいいのかよ、とサム君の問い。
サム 「芋づる式に、どんどん出そうだしよ」
アドス 「それはもちろん、初詣の後も伺いたいと…」
ジョミー「だってさ、キース、どうするわけ?」
ぼくたち、今夜も泊まりなんだよ、とジョミー君。
ジョミー「夜は宴会だし、シロエたちもさ…」
サム 「俺たちが喋った後なら、続きそうだぜ?」
キース 「やめてくれ!」
そんな展開は嫌すぎるぞ、とキース君、顔面蒼白。
キース 「頼むから、此処はスルーしてくれ!」
サム 「俺たちの受験話は、どうなるんだよ?」
ジョミー「この先、封印してくれないと、ぼくたちもさ…」
困るわけだし、と交換条件を出してますけど。
キース君、どうする?
2026/01/27 (Tue)
☆踏み切れない人
大雪に見舞われた元老寺の元日、雪かきを終えた僧籍な人。
お坊さん大学の受験話を封印しようと、キース君を脅し中。
サム 「このまま行ったら、蒸し返しは必然なんだぜ?」
ジョミー「元日が来る度、言われるとなると憂鬱だよ…」
足が遠のいてしまうかもね、とジョミー君の深い溜息。
ジョミー「除夜の鐘だけ撞いて、回れ右とか…」
サム 「そうだな、家に帰って年明けうどんでよ…」
此処じゃ食えねえし、と出て来た流行りの年明けうどん。
サム 「いっぺん食ってみてえんだよなあ…」
ジョミー「あったね、そういう美味しそうなヤツ!」
シロエ 「サム先輩たち、逃げる気ですね?
サム 「ヤベえ場所には、長居はマズイぜ?」
家に帰れば安全圏でよ、とサム君、親指をグッと。
サム 「二年参りは、時間的に無理だしよ…」
ジョミー「でもさ、初詣は普通に行けちゃうよね!」
サム 「元日に行かなくなってから、何年だっけか?」
ジョミー「覚えてないけど、手伝いをさせられるよりは…」
一般的な初詣の方に限るよ、とジョミー君、行く気満々。
ジョミー「今年の暮れから実行もアリ!」
サム 「そうすっかな…」
アドス 「まあ、お二方の自由ですしな…」
じゃが、離脱なさる前に、とアドス和尚、ズズイと。
アドス 「ぜがれの話を、詳しくお聞かせ頂きたいと…」
サム 「キース、黙っていやがるし…」
ジョミー「喋っちゃおうよ、片っ端から!」
でもって来年は年明けうどん、と逃げる姿勢でして。
ジョミー「サムと一緒に、初詣も行って…」
キース 「待ってくれ!」
腹を括った、とキース君、合掌して一礼。
キース 「御本尊様、お許し下さい、元日から煩悩で…」
一同 「「「は?」」」
キース 「世俗の欲にまみれて、交換条件を飲みます!」
サム 「おい、其処なのかよ?」
キース 「坊主的には悩むだろうが、モノがモノだぞ…」
仏弟子を二人も逃がす手伝い、と眉間に皺ですけど。
確かに…。
2026/01/28 (Wed)
☆忘れないと大惨事
大雪になった今年の元日、元老寺も初詣の準備が想定外で。
僧籍な人たちは雪かき、終わった後に座敷で揉めている今。
ブルー 「そうだね、大学受験が先に延びると、道場も…」
キース 「必然的に先送りになるし、住職の位どころか…」
一人前に読経出来るのも、いつになるやら、と深い溜息。
キース 「とはいえ、条件を飲まなかったら、詰むしか…」
サム 「そりゃまあ、今日が命日になっちまうぜ?」
ブルー 「門松は冥土の旅の一里塚、を地で行くよねえ…」
キース 「まったくだ…」
回避したい、とキース君、腹を括ったようで。
キース 「いいな、お前たち、絶対、喋るな!」
僧籍な人「「オッケー!」」
キース 「親父も、今の話も、受験話も忘れるんだな」
でないと事務をしてやらんぞ、とキース君、アドス和尚に。
キース 「俺に逃亡されたくなければ、そうしやがれ!」
アドス 「うーむ…」
キース 「長年、俺に投げて来た分、ツケはデカいんだ」
今やパソコンの時代だしな、とキース君の不敵な笑み。
キース 「寺院向けのソフトを導入してるし、色々と…」
シロエ 「アドス和尚の知らないツール、増えたんですね」
キース 「増えたどころか、親父は最初から手書きで…」
入力さえもしていなかったぞ、と腕組み。
キース 「俺が整理して、過去帳などもパソコンで…」
シロエ 「一括で管理しているわけですか?」
キース 「月参りとかのスケジュール表も、パソコンだ」
アドス 「いつの間に、其処まで進めたんじゃ…」
ワシはプリントされたヤツを貰ってるだけだ、と唸る人。
アドス 「もしかして、年忌法要の類も、全部…」
キース 「パソコンの中だが?」
弄れるモンなら苦労しないな、とキース君。
キース 「俺が逃げたら、一から学んでやる羽目に…」
アドス 「それは困る!」
キース 「初心者向けの講座も、特殊過ぎるせいで…」
何処にも存在しないんだが、と脅してますけど。
詰んでいるかも…。
2026/01/29 (Thu)
☆怒らせると怖い人
大雪警報が出ている元日、檀家さんの初詣を控えた元老寺。
庫裏の座敷で揉めていまして、アドス和尚の好奇心が発端。
キース 「親父が自分でやるんだったら、好きにしやがれ」
アドス 「初心者向けの講座以外に、入門書とかは…」
キース 「あるわけなかろう、詳しいマニュアルもだ…」
ダウンロードするしかない時代だぞ、とキース君のトドメ。
キース 「スマホは使いこなせるようだが、出来るのか?」
アドス 「い、いや…」
キース 「だったら、サムとジョミーに聞くのは無しだ!」
大学受験の話も、俺が止めに入る、とキース君、キッパリ。
キース 「分かったんなら、初詣の準備に出掛けるぞ!」
アドス 「…残念なんじゃが…」
キース 「まだ言う気か!?」
アドス 「うーむ…。サム殿、ジョミー殿、本堂の方へ…」
参りましょうか、と諦めたらしい人。
アドス 「運があったら、いずれ聞ける日も来そうだし…」
キース 「永遠に来ない!」
行くぞ、とキース君がガラリと開けた座敷の襖。
キース 「サムとジョミーも来るんだ!」
僧籍な人「「はいっ!」」
交換条件が成立した、と僧籍な人たち、嬉しそう。
サム 「ジョミー、心機一転、頑張ろうぜ!」
ジョミー「子供さんに渡すお菓子の数も、安心だしね!」
アドス 「どうやらワシだけ、貧乏クジなようで…」
キース 「自業自得だ!」
俺は知らん、とスタスタ出て行き、僧籍な人たちも。
アドス 「仕方ないわい…。銀青様、失礼致します」
ブルー 「今ので懲りておきたまえ」
キースを怒らせると怖そうだしね、と生徒会長の苦笑。
ブルー 「事務が滞ると、ピンチなんだし」
アドス 「まったくで…」
年忌法要まで握られていては…、とアドス和尚、渋々退席。
シロエ 「行っちゃいましたね、結果オーライですか…」
スウェナ「まさかキースが、強いだなんて…」
ぶるぅ 「そだね、最強!」
マツカみたい、と斜め上な台詞が出て来ましたけど。
何故に…?
2026/01/30 (Fri)
☆逃げた仏弟子
雪の元老寺で迎えた元日ですけど、波乱万丈の展開でして。
お坊さん大学の受験話を、キース君が封印するという流れ。
シロエ 「どうしてマツカ先輩の名が出るんです?」
ぶるぅ 「だって、キース、大人しくしてるみたいだし…」
アドス和尚の言いなりだもん、と家事万能なお子様。
ぶるぅ 「失敗したら罰礼なわけで、スクーターだって…」
シロエ 「乗れないんでしたね、月参り用に欲しいのに」
ぶるぅ 「さっきのお話、盾に取ったら、いけそうなの!」
罰礼は無しで、運転免許とバイクもゲット、と鋭い指摘。
ぶるぅ 「仏具磨きも、境内の掃除も、手抜きできるよ?」
スウェナ「そうね、お寺の実権はともかく、強いわよね…」
シロエ 「事務をサボるぞ、と宣言すればオッケーで…」
最終兵器を握ってますね、とシロエ君、ポカーン。
シロエ 「なのに使わないなんて、とっておきでしょうか」
ぶるぅ 「分かんないけど、マツカもそうだよ?」
一同 「「「あー…」」」
言われてみれば、とマツカ君の方を見る人たち。
シロエ 「影の実力者でしたっけ…」
スウェナ「あっちのブルーも、言い負かしたわよ…」
ぶるぅ 「だけどマツカも、いつもはニコニコしてて…」
強いなんてこと、忘れちゃうよ、と言われれば、そう。
シロエ 「似たもの同士だということですか…」
スウェナ「それっぽいわね…」
マツカ 「いえ、ぼくは実力も経験も不足してますし…」
ぼくの父には勝てませんよ、と謙遜しているマツカ君。
マツカ 「ですから、キースの方が強いと思いますけど…」
ブルー 「マツカの場合は、もっと強いよ」
墓穴を掘るような真似はしないし、と生徒会長の笑み。
ブルー 「でもまあ、キースの強さが分かったよねえ…」
シロエ 「サム先輩とジョミー先輩、命拾いですよ…」
ブルー 「御本尊様と、ぼくは、仏弟子に逃げられたよ」
一同 「「「うーん…」」」
仕方ないのでは、と苦笑してますけど。
今月、これにて中継終了~。
2026/01/31 (Sat)
雪の元老寺で元日ですけど、警報が出る有様で庭が真っ白。
サム君とジョミー君が雪かき部隊で、増えそうな初詣の人。
シロエ 「あー…。閉まってる店、増えてますしね…」
マツカ 「百貨店なども、初売りが遅くなって来てますよ」
スウェナ「時代の流れっていうヤツだわね…」
元日は開けないスーパーも多いし、とスウェナちゃんも。
スウェナ「キース、お菓子は何処で買ったの?」
キース 「寺院向けに卸している店で、一般商店だが…」
シロエ 「三が日は営業しないコースですか?」
キース 「そうなるな…」
寺院向けでも、店によっては開けるのに、と副住職の嘆き。
キース 「門前にある仏具店などは、書き入れ時で…」
アドス 「璃母恩院のような、大きな寺の場合はですな…」
キース 「初詣に来た人が、買って帰るケースが多いんだ」
普段は縁が無い人も来るしな、と言われれば、そう。
キース 「菓子にしたって、門前の名物菓子の店なら…」
アドス 「飛ぶように売れる時期ですので…」
終夜営業もある勢いですぞ、とアドス和尚の説明が。
アドス 「しかし、その手の店とは違いますからな…」
キース 「急いで行っても、どうにもならん…」
一同 「「「うーん…」」」
お菓子が足りなくなるピンチか、と考え込むしかない状況。
アドス 「ミカンやリンゴで、誤魔化すわけにも…」
シロエ 「毎年、来ているお子さんだったら、バレますね」
キース 「そうなんだ…」
来る順番が分からないだけに困る、とキース君の眉間に皺。
キース 「なまじ、新年パッケージだけに…」
シロエ 「コンビニには置いてないかもですね…」
ぶるぅ 「んとんと…。お店は、何処なの?」
在庫あるかな、と家事万能なお子様の問い。
ぶるぅ 「それと、お店の人がいるなら、行って来る!」
キース 「本当か!?」
ぶるぅ 「サムとジョミーも、頑張ってるしね!」
メモを渡してくれれば、お使い、と言ってますけど。
買い出し…?
2026/01/16 (Fri)
☆買いに行ける人
雪の元老寺で迎えた元日、サム君とジョミー君が雪かき中。
お坊さん大学の受験話をチャラに出来たほど、大雪で警報。
キース 「本当に行ってくれるのか?」
ぶるぅ 「だって、車は出せそうにないでしょ?」
シロエ 「此処のが出せても、立ち往生の車が多そうです」
アドス 「その通りですのじゃ…」
宿坊の車はスノータイヤなのですが、とアドス和尚の溜息。
アドス 「年末年始は、帰省した人の車が増えますので…」
スウェナ「スノータイヤは無いわけね?」
キース 「そういう輩が、溢れ返るのが今の時期だしな…」
幹線道路はアッという間に塞がるんだ、とキース君も。
キース 「菓子を仕入れた店が開いていても、厳しいぞ…」
シロエ 「二重の意味で、アウトなんですね…」
開いていない上に、辿り着けないんでしょう、とシロエ君。
シロエ 「歩いて行くには、遠いんでしょうし…」
キース 「璃母恩院の御用達だけに、そこそこの距離が…」
ぶるぅ 「大丈夫! ぼくなら、瞬間移動でパパッと!」
雪の中を歩かなくて済むもん、と料理上手なお子様の笑顔。
ぶるぅ 「行って来るから、何個欲しいか考えてね!」
アドス 「おお、実に有難いお話で…」
キース 「助かる、店の人なら、家にいる筈で…」
念のために確認しよう、とキース君が取り出すスマホ。
シロエ 「えっ、電話するんじゃないんですか!?」
キース 「注文した時には、電話かFAXだったんだが…」
修行道場の副産物で、とキース君の苦笑い。
キース 「納品に来た、其処の息子と立ち話で…」
スウェナ「勢いで繋がっちゃったの?」
キース 「お互い、せっかくの御縁だったし…」
LINEで友達になっておいた、とキース君。
キース 「さて、と…。幾つ注文すればいいんだ、親父?」
アドス 「余れば、ぶるぅ殿に進呈すれば良かろう」
キース 「そうだな」
一同 「「「イイネ!」」」
多めに注文すればオッケー、と皆が立てる親指。
お使いの御礼…。
2026/01/17 (Sat)
☆お年玉が要るかも
元老寺で迎えた元日ですけど、大雪で警報が出ている勢い。
サム君とジョミー君が雪かきでして、初詣の人が増えそう。
キース 「では、ぶるぅ。悪いが、買い出しを頼む」
ぶるぅ 「オッケー! お金は払って来ればいいのかな?」
アドス 「キース、暮れのは、どうしたんじゃ?」
キース 「まだ、請求書が来てはいないし、今日の分も…」
纏めて払えばいいだろう、とキース君の答え。
キース 「臨時対応の分の費用も、欲しいだろうしな」
アドス 「そうじゃな…。そういえば、其処の息子殿に…」
お子さんはおいでなのか、とアドス和尚の問い。
アドス 「いらっしゃるなら、お年玉をお持ちすべきで…」
キース 「親父、ぶるぅも子供なんだが?」
シロエ 「お年玉なんか、渡して貰うと、向こうさんも…」
お年玉の用意が要りそうです、とシロエ君の指摘。
シロエ 「渡さない方がいいのでは?」
キース 「同感だ…」
お年玉まで用意させては、とキース君も。
キース 「ぶるぅは、手ぶらでいいと思うぞ」
アドス 「お前は、まだまだ世間を知らんようじゃ…」
お正月に、お子さんが、お使いじゃぞ、とアドス和尚。
アドス 「心ある人なら、お年玉を渡して当然じゃろうが」
一同 「「「あー…」」」
それはあるかも、と一同、納得のお年玉事情。
アドス 「ぶるぅ殿が頂戴してから、お返しするのは…」
キース 「失礼すぎる展開だな…」
アドス 「分かったか? それで、お子様はおいでかな?」
キース 「聞きそびれた…」
嫁がいるのは知ってるんだが、とキース君が落とす肩。
キース 「立ち話では、其処まで聞いていないし…」
アドス 「ならば、一応…」
お年玉袋の用意をすべきじゃ、とアドス和尚の指示。
アドス 「お孫さんが勢揃いも、ありがちじゃしな」
キース 「分かった、用意して来る」
シロエ 「ぶるぅにもですよ?」
ぶるぅ 「えっ?」
なんで、ぼくもなの、と首を傾げてますけど。
常識なのでは…。
2026/01/18 (Sun)
☆お年玉を渡すと
元老寺で元日を迎えた面々、サム君とジョミー君は雪かき。
大雪のせいで初詣が増えそう、子供さん用のお菓子が必要。
ぶるぅ 「お年玉、持ってく分だけでいいでしょ?」
アドス 「そういえば、最初から失念しておりましたな…」
何回、年賀の御挨拶をしたやら、とアドス和尚の苦笑い。
アドス 「ただの一度も、お渡ししていなかったわけで…」
一同 「「「あー…」」」
言われてみれば、と皆が見合わせる顔。
シロエ 「ぼくも今まで、気付きませんでした…」
マツカ 「でも、ぶるぅにも、と言いませんでしたか?」
シロエ 「それは、今日だけの特別扱いで…」
持って行くなら、ついでに渡すべきだと、とシロエ君。
シロエ 「貰い続ける資格があったの、スルーでしたよ…」
一同 「「「うーん…」」」
自分も気付いていなかった、と唸るしかない御一同様。
アドス 「ぶるぅ殿には、酷い失礼を致しまして…」
キース 「まったくだ…。親父、どうする?」
アドス 「額を増やすのも、却って失礼な気が…」
銀青様、如何致しましょう、とアドス和尚、丸投げ。
アドス 「ぶるぅ殿用のお年玉、相場よりもですな…」
キース 「多くすべきか、普通でいいのか、どっちだ?」
ぶるぅ 「んとんと…。お年玉、貰わないのが普通だし…」
ブルー 「シャングリラ学園の先生方も、スルーだしさ…」
貰う習慣が無いんだよね、と生徒会長が竦める肩。
ブルー 「貰ってみたって、使い道、あると思うのかい?」
シロエ 「もしかして、それで食材を買うんですか?」
ぶるぅ 「そだね、貰った時には、お礼にお菓子とか…」
張り切って作っちゃうもん、と料理上手なお子様も。
ぶるぅ 「お年玉をあげた意味が無いから、って…」
ブルー 「渡す人が減った結果が、貰わない今でさ…」
アドス 「差し上げた場合、同じコースだと?」
ぶるぅ 「お使いに行った帰りに、買い出し!」
お正月のお菓子を作ろうかな、と笑顔ですけど。
本末転倒…。
2026/01/19 (Mon)
☆お年玉の使い道
雪の元老寺で元日ですけど、警報が出る勢いで大雪でして。
サム君とジョミー君が雪かき、初詣用のお菓子も不足とか。
アドス 「とんでもない! お正月用の菓子は用意が…」
キース 「充分あるから、作らなくていいぞ」
初詣用の菓子とは別枠でな、と副住職も。
キース 「だが、お年玉は、渡さない方がいいわけか…」
アドス 「今日の所はお断りしても、後日、何か作って…」
シロエ 「来るでしょうねえ、ぶるぅですから…」
ブルー 「ピンポーン!」
そういうケースが相次いだ結果、お年玉は無し、生徒会長。
ブルー 「シャングリラ学園の先生たち、経験済みだしさ」
一同 「「「うーん…」」」
お年玉が無くて当然か、と納得するしかない理由。
ブルー 「だから、お使いに行くのも、お年玉の袋は…」
キース 「菓子の店で渡す分だけでいいんだな?」
ぶるぅ 「そだよ、お年玉袋、用意お願い!」
お返しで貰ったら、それで何か、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「サムとキースが頑張ってるから、温かい物…」
シロエ 「作るのはダメです、アドス和尚が困りますよ!」
アドス 「仰る通りで…」
キース 「ぶるぅ、気持ちは分かるが、あいつらの分は…」
終わったら熱い茶でも出すから、とキース君が眺める大雪。
キース 「受験話と交換なんだし、茶でも特別待遇だぞ?」
アドス 「もちろん、暖房の効いた部屋でお出しして…」
温まって頂いてから、本堂の方へ、とアドス和尚、合掌。
アドス 「お二方には、初詣の手伝いをして貰いますしな」
キース 「凍えたままでは、檀家さんに失礼がありそうで」
ぶるぅ 「だから、差し入れ!」」
肉まんと、しるこドリンクでも、と買って来る模様。
ぶるぅ 「雪かきしながら、温まれるしね!」
アドス 「なんと素晴らしい、お人柄で…」
キース 「見習わんとな…」
ぶるぅ 「お年玉袋とメモ、早くちょうだい!」
お使いと、都合でお買い物、と跳ねてますけど。
気が利きすぎ…。
2026/01/20 (Tue)
☆大雪だと甘酒
今年も元老寺で迎えた元日、サム君とジョミー君は雪かき。
お坊さん大学の受験話をチャラにするための、交換条件で。
キース 「ぶるぅ、待たせた。買い物メモと、お年玉袋だ」
ぶるぅ 「オッケー! 急いで行ってくるね!」
お年玉を貰えたら、帰りにコンビニ、と瞬間移動で出発。
キース 「親父、助かったな」
アドス 「有難い話じゃ、初詣の人が増えても安心じゃぞ」
イライザ「雪かきの方も、順調ですわよ」
山門までの道は半分片付きましたわ、とイライザさんが。
イライザ「サムさんとジョミーさん、頑張ってますもの」
シロエ 「今まで、外で見てたんですか?」
イライザ「まさか! 檀家さん用に、甘酒の用意で…」
台所の方におりましたのよ、とイライザさんの笑み。
イライザ「例年でしたら、熱いお茶なんですけれど…」
アドス 「この大雪の中を、お越し下さるわけでして…」
雪予報を見て、相談しておりました、とアドス和尚の説明。
アドス 「大雪になった場合は、甘酒にしよう、と…」
ブルー 「それは皆さん、喜ぶだろうね」
イライザ「お子様の分は、ホットミルクかココアですわ」
どちらか選んで頂いて、とチョイスメニューなドリンク。
イライザ「そういったものは、用意出来るんですけれど…」
アドス 「菓子は失念しておりましてな…」
キース 「俺も、飲み物の相談は聞いていたのに…」
気付かなかった、とキース君も反省中。
キース 「この有様では、まだまだ…」
アドス 「本格的に寺は任せられんな…」
イライザ「副住職でいて貰うしかありませんわね…」
キース 「俺に押し付けて、逃げるのは無しだ!」
隠居するなよ、とキース君、ギロリと。
キース 「俺と同じで老けないんだから、軽く百年は…」
ブルー 「行けるだろうね、頑張ってくれたまえ」
アドス 「これは厳しい仰せですなあ…」
キース 「銀青様のお言葉なんだぞ、有難く…」
受け取って励みにするんだな、と言ってますけど。
遊ぶ気満々…。
2026/01/21 (Wed)
☆隠居は難しそう
今年も元老寺で元日ですけど、大雪で警報が出ている有様。
サム君とジョミー君が雪かき部隊で、買い出しに出た人も。
アドス 「お前は、いつまで遊ぶつもりじゃ!」
キース 「同期の仲間が達者な間は、好きにさせて貰う」
遊び仲間には困らないしな、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「皆が住職になって忙しかろうが、俺は高校で…」
ブルー 「違う方面の友達が大勢だしねえ…」
シロエ 「サム先輩たちが大学に行っても、他の面子は…」
高校生のままで残りますしね、とシロエ君も。
シロエ 「人数、少し減るんですけど、其処は何とか…」
キース 「なると思うし、もっと後には、同期が隠居で…」
ブルー 「暇が出来るから、遊び仲間が復活だしさ…」
キース 「上手く運べば、次の世代も繋がれるぞ」
なんせ見た目がコレなんだし、とキース君が指す自分の顔。
キース 「現にブルーも、今も生徒会長で遊びまくりで…」
ブルー 「緋の衣の高校生を目指すわけだね」
キース 「俺は、その気だ!」
同期の孫と遊びまくれそうで、と何十年も先のプランが。
キース 「住職の座に就いていようが、どうとでも…」
ブルー 「その気があれば、出来ると思うよ」
アドス 「銀青様、せがれをそそのかすのは…」
キース 「親父、失礼な物言いをするな!」
お言葉だぞ、とキース君、ハハーッと土下座。
キース 「仰せを実現出来るよう、精進致します!」
ブルー 「いいねえ、檀家さんのお孫さんとも繋がって…」
遊び仲間を増やすといい、と生徒会長の笑み。
ブルー 「小さい間に、手なずけるべき!」
キース 「もちろん、今日の初詣も頑張る所存ですので…」
菓子の手配を助けて頂いた分も努力を、と平伏する人。
キース 「お孫さんたちに好かれる坊主を目指します」
ブルー 「うん、素晴らしい心掛けだよ」
アドス 「うーむ…」
イライザ「仕方ありませんわ…」
銀青様の仰せですもの、と苦笑してますけど。
隠居は無理かも…。
2026/01/22 (Thu)
☆立派すぎる人たち
雪の元老寺で迎えた元日、サム君とジョミー君が雪かき中。
警報が出ている有様、初詣の檀家さんが増えそうなわけで。
キース 「銀青様、お言葉を頂けて光栄です」
ブルー 「こちらこそ、遊び仲間がいるのは頼もしいしね」
シロエ 「結局、そういう事情なんですよね…」
スウェナ「アドス和尚とイライザさんも、災難だわね…」
不良坊主に見込まれたなんて、とスウェナちゃん。
スウェナ「伝説の高僧の正体が、コレなんだもの…」
マツカ 「でも…。裏では、ソルジャーなわけですし…」
アドス 「一つの種族を背負っておられますからな…」
イライザ「苦労なさることも多いと思ってますわ」
誰にも仰らないだけで、と言われてみれば、そうなのかも。
シロエ 「そういえば、お坊さんになった切っ掛けが…」
アドス 「アルタミラの供養のためだと聞いております」
イライザ「火山の噴火で沈んだ島なんでしょう?」
ブルー 「ダメダメ、おめでたい元日なんだから!」
湿っぽい話は出しちゃダメだよ、と生徒会長、ストップを。
ブルー 「お寺にだって、お正月飾りがあるんだしね」
アドス 「そうでした! とんだ失礼を…!」
イライザ「本当に…。御本尊様にも、紅白の鏡餅で…」
お雑煮をお供えしていますのに、とイライザさんも反省中。
イライザ「初詣の檀家さんも、いらっしゃいますものね」
ブルー 「分かったかい? あっ、帰って来たかな?」
あそこ、と生徒会長が指差す大雪の庭。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ただいまぁーっ!」
シロエ 「流石、子供ですよね、跳ねていますよ」
ブルー 「小さすぎるから、埋まらないしね」
アドス 「元気一杯ですなあ…」
雪まみれでも、とアドス和尚も可笑しそう。
アドス 「山門の方からですし、サム殿とジョミー殿に…」
ブルー 「しるこドリンクと肉まん、届けた帰りだね」
シロエ 「お年玉を貰って、買って来たんですね…」
立派過ぎます、とシロエ君が感動してますけど。
いい子…。
2026/01/23 (Fri)
☆お使いが済んだ人
大雪になった元老寺の元日、初詣の檀家さんが増えそうで。
サム君とジョミー君が雪かき、買い出しに行ったお子様も。
ぶるぅ 「雪だらけだから、勝手口から入るねーっ!」
一同 「「「は?」」」
ぶるぅ 「瞬間移動で入れないでしょ!」
お座敷に雪を散らかすしね、と庫裏の勝手口の方へ。
イライザ「甘酒が役に立ちそうですわ、行って参ります」
アドス 「そうじゃな、温まって頂くのが一番じゃ」
お使いに行って下さったんじゃし、とアドス和尚も笑顔。
アドス 「キース、お前も菓子を受け取りに行かんか!」
キース 「しまった、瞬間移動しか想定していなかった!」
行って来る、とイライザさんの後から走って行くキース君。
シロエ 「瞬間移動に慣れてますからねえ…」
スウェナ「私だって、そんな気がしていたもの…」
マツカ 「ぼくもです…。雪まみれの影響までは少しも…」
考え付きませんでした、とマツカ君も予想しなかった模様。
マツカ 「悪戯小僧の方なら、来ていますよね…」
シロエ 「雪だるま持ち込みも有り得そうです」
マツカ 「そっちは想像出来過ぎますよ…」
幸い、此処には来ませんけどね、とマツカ君の苦笑。
マツカ 「数少ない安全圏が、元老寺です」
シロエ 「落ち着きますけど、抹香臭いのが残念です」
アドス 「迷惑な人たちのことですな?」
せがれから話は聞いております、とアドス和尚の相槌。
アドス 「疲れた顔で帰って来た日は、遭遇だそうで…」
シロエ 「カエル袋なら、マシな方ですし…」
アドス 「おや? その上がまだあると?」
キース 「シロエ、喋り過ぎだ!」
安全圏から叩き出すぞ、とキース君の帰還。
キース 「踏まれた話で済ませたいんだしな!」
アドス 「聞きたいんじゃが…」
キース 「ぶるぅが買って来てくれた菓子を隠すぞ!」
ぶるぅ 「そだね、キースの不名誉だしね!」
アドス 「うーむ…」
不名誉と聞くと余計に知りたい、と唸ってますけど。
無理…。
2026/01/24 (Sat)
☆好奇心が強い人
今年も元老寺で迎えた元日、警報が出る大雪になりまして。
雪かき部隊や買い出しが出るという、檀家さんの初詣準備。
キース 「親父、好奇心は猫も殺すんだ!」
アドス 「しかしじゃな…」
気になるわい、とアドス和尚が未練たらたら、開いた襖。
ジョミー「ただいまーっ! やっと終わった!」
サム 「甘酒と暖房で温まったぜ!」
ぶるぅ 「お疲れ様ぁ!」
ジョミー「あっ、ぶるぅも差し入れ、ありがとう!」
アレが無かったら、甘酒まで持たなかったかも、という人。
ジョミー「イライザさん、甘酒、終わるまで出す気が…」
サム 「無かったらしいしよ…」
アドス 「当然でしょうが、交換条件の件をお忘れで?」
僧籍な人「「うーん…」」
それもそうか、と思い出したらしい、大学受験の話。
ジョミー「お坊さん大学、チャラにして貰ったんだっけ…」
サム 「強気に出られる立場じゃねえなあ…」
アドス 「では、初詣の手伝いをよろしく頼みますぞ」
そろそろ支度を、と立ち上がりかけて、止まった動き。
アドス 「そうじゃ、お二方は、ご存知ですな?」
僧籍な人「「は?」」
アドス 「カエル袋の上なのですが…」
せがれに何が起こったんです、とアドス和尚の問い。
アドス 「ぶるぅ殿の、そっくりさんが悪戯だそうで…」
僧籍な人「「あー…」」
どれのことだろう、と顔を見合わせる僧籍な人たち。
ジョミー「実行犯と言い出しっぺは、色々だしね…」
サム 「純粋にヤツが単独となると、難しいぜ?」
うーん、と考え込んだわけで、即答は出来ず。
キース 「反則技をかますんじゃない!」
僧籍な人「「えっ?」」
キース 「お前たちじゃなくて、親父だ!」
俺の不名誉を知りたがって、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「いいな、今の質問に答えるな!」
ジョミー「うーん…。答えたらダメらしいよ?」
サム 「使えるんでねえの?」
口止めにかかってやがるんだし、と言ってますけど。
えっと…?
2026/01/25 (Sun)
☆喋らないためには
大雪の元老寺で迎えた元日、サム君とジョミー君が雪かき。
やっと終わったわけですけど、アドス和尚から質問でして。
ジョミー「使えるって、何にさ?」
サム 「いいか、口止めしたがってるんだぜ?」
俺たちによ、とサム君が指差す自分の顔。
サム 「アドス和尚は、知りたがってて、聞いててよ…」
キース 「だから、喋るなと!」
サム 「ほらな、キースは真逆で、俺たち次第で…」
どうとでもなる局面だよな、とサム君、ニヤリと。
サム 「俺たちの方からも、交換条件、出せそうだぜ?」
ジョミー「もしかして、キースに?」
サム 「そう思わねえか? 親父さんには弱いけどよ…」
親父さんに不名誉が知れたら、もっと弱いぜ、という指摘。
サム 「弱みが増えるような感じでよ…」
ジョミー「そっか、脅しの種を握られちゃうような…」
キース 「物騒な相談をするんじゃない!」
アドス 「ほほう…。そこまで酷い恥ですかな?」
ますます聞きたくなってきましたわい、と好奇心の塊な人。
アドス 「是非とも、不名誉の一部なりとも…」
キース 「親父も、いい加減にしやがれ!」
アドス 「やかましい! 誰の寺だと思ってるんじゃ!」
ワシが質問しているんじゃぞ、と住職の立場で高みから。
アドス 「この通り、せがれは黙らせましたので…」
キース 「うーむ…」
圧倒的に不利だ、とキース君、頭を抱える有様。
キース 「仕方ないのか…」
サム 「ちょっと聞くけど、お前、親父さんによ…」
少しくらいは意見出来るのかよ、とサム君の問い。
サム 「寺の事務とか、お前がやってるんだよな?」
キース 「そうだが?」
サム 「んじゃよ、ソレを盾によ…」
条件を飲んでくれれば喋らねえぜ、とサム君が立てる親指。
サム 「俺とジョミーの受験話を、当分の間…」
ジョミー「封印してくれ、って?」
サム 「そう思わねえか?」
ごく簡単なことじゃねえかよ、と笑顔ですけど。
交換条件…?
2026/01/26 (Mon)
☆喋らせたい人
今年も元老寺で迎えた元日、大雪になって予想外の展開に。
サム君とジョミー君が雪かき、その後に波乱含みな状況で。
ジョミー「そっか、アリかも…」
サム 「これを使わねえ手はねえぜ?」
他のヤツらには口止め済みだろ、とサム君が見回す座敷。
サム 「でなきゃ、俺たちに聞きやしねえし…」
キース 「だから、お前たちも黙っていやがれ!」
サム 「親父さんから、ご質問でよ…」
答える権利は、俺たちにあるぜ、とサム君、ピシャリと。
サム 「喋っていい、とお墨付きを貰ったんだしな」
一同 「「「あー…」」」
其処か、と誰もが納得の現状。
サム 「どうするんだよ、キース?」
ジョミー「早く決めないと、初詣の時間もあるしさ…」
アドス 「お聞かせ願いたい所ですが…」
初笑いに一つ、とアドス和尚が乗り出す膝。
アドス 「カエル袋の上を行く、笑えそうなヤツを…」
サム 「親父さんも、こう言ってるしよ…」
ジョミー「喋っちゃおうか、どれがいいかな?」
芋煮はイマイチ地味だし、とジョミー君、回想モード。
ジョミー「自爆エンドでも、洗い続けてただけだしさ…」
アドス 「芋をですかな?」
サム 「その辺は、キース次第ってことだよなあ…」
喋ってもいいのかよ、とサム君の問い。
サム 「芋づる式に、どんどん出そうだしよ」
アドス 「それはもちろん、初詣の後も伺いたいと…」
ジョミー「だってさ、キース、どうするわけ?」
ぼくたち、今夜も泊まりなんだよ、とジョミー君。
ジョミー「夜は宴会だし、シロエたちもさ…」
サム 「俺たちが喋った後なら、続きそうだぜ?」
キース 「やめてくれ!」
そんな展開は嫌すぎるぞ、とキース君、顔面蒼白。
キース 「頼むから、此処はスルーしてくれ!」
サム 「俺たちの受験話は、どうなるんだよ?」
ジョミー「この先、封印してくれないと、ぼくたちもさ…」
困るわけだし、と交換条件を出してますけど。
キース君、どうする?
2026/01/27 (Tue)
☆踏み切れない人
大雪に見舞われた元老寺の元日、雪かきを終えた僧籍な人。
お坊さん大学の受験話を封印しようと、キース君を脅し中。
サム 「このまま行ったら、蒸し返しは必然なんだぜ?」
ジョミー「元日が来る度、言われるとなると憂鬱だよ…」
足が遠のいてしまうかもね、とジョミー君の深い溜息。
ジョミー「除夜の鐘だけ撞いて、回れ右とか…」
サム 「そうだな、家に帰って年明けうどんでよ…」
此処じゃ食えねえし、と出て来た流行りの年明けうどん。
サム 「いっぺん食ってみてえんだよなあ…」
ジョミー「あったね、そういう美味しそうなヤツ!」
シロエ 「サム先輩たち、逃げる気ですね?
サム 「ヤベえ場所には、長居はマズイぜ?」
家に帰れば安全圏でよ、とサム君、親指をグッと。
サム 「二年参りは、時間的に無理だしよ…」
ジョミー「でもさ、初詣は普通に行けちゃうよね!」
サム 「元日に行かなくなってから、何年だっけか?」
ジョミー「覚えてないけど、手伝いをさせられるよりは…」
一般的な初詣の方に限るよ、とジョミー君、行く気満々。
ジョミー「今年の暮れから実行もアリ!」
サム 「そうすっかな…」
アドス 「まあ、お二方の自由ですしな…」
じゃが、離脱なさる前に、とアドス和尚、ズズイと。
アドス 「ぜがれの話を、詳しくお聞かせ頂きたいと…」
サム 「キース、黙っていやがるし…」
ジョミー「喋っちゃおうよ、片っ端から!」
でもって来年は年明けうどん、と逃げる姿勢でして。
ジョミー「サムと一緒に、初詣も行って…」
キース 「待ってくれ!」
腹を括った、とキース君、合掌して一礼。
キース 「御本尊様、お許し下さい、元日から煩悩で…」
一同 「「「は?」」」
キース 「世俗の欲にまみれて、交換条件を飲みます!」
サム 「おい、其処なのかよ?」
キース 「坊主的には悩むだろうが、モノがモノだぞ…」
仏弟子を二人も逃がす手伝い、と眉間に皺ですけど。
確かに…。
2026/01/28 (Wed)
☆忘れないと大惨事
大雪になった今年の元日、元老寺も初詣の準備が想定外で。
僧籍な人たちは雪かき、終わった後に座敷で揉めている今。
ブルー 「そうだね、大学受験が先に延びると、道場も…」
キース 「必然的に先送りになるし、住職の位どころか…」
一人前に読経出来るのも、いつになるやら、と深い溜息。
キース 「とはいえ、条件を飲まなかったら、詰むしか…」
サム 「そりゃまあ、今日が命日になっちまうぜ?」
ブルー 「門松は冥土の旅の一里塚、を地で行くよねえ…」
キース 「まったくだ…」
回避したい、とキース君、腹を括ったようで。
キース 「いいな、お前たち、絶対、喋るな!」
僧籍な人「「オッケー!」」
キース 「親父も、今の話も、受験話も忘れるんだな」
でないと事務をしてやらんぞ、とキース君、アドス和尚に。
キース 「俺に逃亡されたくなければ、そうしやがれ!」
アドス 「うーむ…」
キース 「長年、俺に投げて来た分、ツケはデカいんだ」
今やパソコンの時代だしな、とキース君の不敵な笑み。
キース 「寺院向けのソフトを導入してるし、色々と…」
シロエ 「アドス和尚の知らないツール、増えたんですね」
キース 「増えたどころか、親父は最初から手書きで…」
入力さえもしていなかったぞ、と腕組み。
キース 「俺が整理して、過去帳などもパソコンで…」
シロエ 「一括で管理しているわけですか?」
キース 「月参りとかのスケジュール表も、パソコンだ」
アドス 「いつの間に、其処まで進めたんじゃ…」
ワシはプリントされたヤツを貰ってるだけだ、と唸る人。
アドス 「もしかして、年忌法要の類も、全部…」
キース 「パソコンの中だが?」
弄れるモンなら苦労しないな、とキース君。
キース 「俺が逃げたら、一から学んでやる羽目に…」
アドス 「それは困る!」
キース 「初心者向けの講座も、特殊過ぎるせいで…」
何処にも存在しないんだが、と脅してますけど。
詰んでいるかも…。
2026/01/29 (Thu)
☆怒らせると怖い人
大雪警報が出ている元日、檀家さんの初詣を控えた元老寺。
庫裏の座敷で揉めていまして、アドス和尚の好奇心が発端。
キース 「親父が自分でやるんだったら、好きにしやがれ」
アドス 「初心者向けの講座以外に、入門書とかは…」
キース 「あるわけなかろう、詳しいマニュアルもだ…」
ダウンロードするしかない時代だぞ、とキース君のトドメ。
キース 「スマホは使いこなせるようだが、出来るのか?」
アドス 「い、いや…」
キース 「だったら、サムとジョミーに聞くのは無しだ!」
大学受験の話も、俺が止めに入る、とキース君、キッパリ。
キース 「分かったんなら、初詣の準備に出掛けるぞ!」
アドス 「…残念なんじゃが…」
キース 「まだ言う気か!?」
アドス 「うーむ…。サム殿、ジョミー殿、本堂の方へ…」
参りましょうか、と諦めたらしい人。
アドス 「運があったら、いずれ聞ける日も来そうだし…」
キース 「永遠に来ない!」
行くぞ、とキース君がガラリと開けた座敷の襖。
キース 「サムとジョミーも来るんだ!」
僧籍な人「「はいっ!」」
交換条件が成立した、と僧籍な人たち、嬉しそう。
サム 「ジョミー、心機一転、頑張ろうぜ!」
ジョミー「子供さんに渡すお菓子の数も、安心だしね!」
アドス 「どうやらワシだけ、貧乏クジなようで…」
キース 「自業自得だ!」
俺は知らん、とスタスタ出て行き、僧籍な人たちも。
アドス 「仕方ないわい…。銀青様、失礼致します」
ブルー 「今ので懲りておきたまえ」
キースを怒らせると怖そうだしね、と生徒会長の苦笑。
ブルー 「事務が滞ると、ピンチなんだし」
アドス 「まったくで…」
年忌法要まで握られていては…、とアドス和尚、渋々退席。
シロエ 「行っちゃいましたね、結果オーライですか…」
スウェナ「まさかキースが、強いだなんて…」
ぶるぅ 「そだね、最強!」
マツカみたい、と斜め上な台詞が出て来ましたけど。
何故に…?
2026/01/30 (Fri)
☆逃げた仏弟子
雪の元老寺で迎えた元日ですけど、波乱万丈の展開でして。
お坊さん大学の受験話を、キース君が封印するという流れ。
シロエ 「どうしてマツカ先輩の名が出るんです?」
ぶるぅ 「だって、キース、大人しくしてるみたいだし…」
アドス和尚の言いなりだもん、と家事万能なお子様。
ぶるぅ 「失敗したら罰礼なわけで、スクーターだって…」
シロエ 「乗れないんでしたね、月参り用に欲しいのに」
ぶるぅ 「さっきのお話、盾に取ったら、いけそうなの!」
罰礼は無しで、運転免許とバイクもゲット、と鋭い指摘。
ぶるぅ 「仏具磨きも、境内の掃除も、手抜きできるよ?」
スウェナ「そうね、お寺の実権はともかく、強いわよね…」
シロエ 「事務をサボるぞ、と宣言すればオッケーで…」
最終兵器を握ってますね、とシロエ君、ポカーン。
シロエ 「なのに使わないなんて、とっておきでしょうか」
ぶるぅ 「分かんないけど、マツカもそうだよ?」
一同 「「「あー…」」」
言われてみれば、とマツカ君の方を見る人たち。
シロエ 「影の実力者でしたっけ…」
スウェナ「あっちのブルーも、言い負かしたわよ…」
ぶるぅ 「だけどマツカも、いつもはニコニコしてて…」
強いなんてこと、忘れちゃうよ、と言われれば、そう。
シロエ 「似たもの同士だということですか…」
スウェナ「それっぽいわね…」
マツカ 「いえ、ぼくは実力も経験も不足してますし…」
ぼくの父には勝てませんよ、と謙遜しているマツカ君。
マツカ 「ですから、キースの方が強いと思いますけど…」
ブルー 「マツカの場合は、もっと強いよ」
墓穴を掘るような真似はしないし、と生徒会長の笑み。
ブルー 「でもまあ、キースの強さが分かったよねえ…」
シロエ 「サム先輩とジョミー先輩、命拾いですよ…」
ブルー 「御本尊様と、ぼくは、仏弟子に逃げられたよ」
一同 「「「うーん…」」」
仕方ないのでは、と苦笑してますけど。
今月、これにて中継終了~。
2026/01/31 (Sat)
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