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シャングリラ学園つれづれ語り

☆雛祭りもよろしく


バカップルなソルジャー夫妻に振り回されてしまった悪夢の節分。
あれから一ヶ月が経って桃の節句な三月三日、雛祭りの日でございます。

ぶるぅ 「かみお~ん♪ いらっしゃい!」
ジョミー「お邪魔しまぁーす! え、えっと、今年は…」
ブルー 「心配しなくても普通だよ。どうぞ、入って」
キース 「そ、そうなのか?」

大丈夫なのか、と生徒会長宅の玄関で顔を見合わせるシャン学メンバー。
雛祭りの日は日曜だから、と招かれたのはいいのですけど。

シロエ 「去年が凄かったですからねえ…」
サム  「女子会だったもんなぁ、みんな女装で」
ブルー 「雛人形を買った君たちが悪い!」
マツカ 「それはそうなんですけれど…」
ジョミー「あの雛人形、もう無いんだよね?」
キース 「あいつが持って帰ったからな、あっちで飾ってあるだろうさ」

あいつと言うのはソルジャーのこと。
生徒会長宅に飾られていた雛人形を貰って帰ったわけでして。

ジョミー「そっか、あっちね。でも、青の間に雛人形ってさ…」
シロエ 「似合わない気がしますよね」
ブルー 「そこが問題だったらしいよ、ブルーにしてもさ」
一同  「「「は?」」」
??? 「こんにちは。お邪魔してるよ」
一同  (((で、出たぁ!!!)))

声にならない一同の悲鳴。
ソルジャー(会話表記はAブルー)が笑顔で立っております。

Aブルー「ぼくの世界には雛祭り自体が無いものだから」
??? 「それに青の間だとイマイチ映えないそうでして…」

こちらで飾って頂くことに、と現れました、もう一人。
キャプテン(会話表記はA船長)登場で気分は跳満、ダブル役満。

Aブルー「雛祭りパーティーをするって聞いたし、インテリアにね」
A船長 「本日はよろしくお願いします」
ブルー 「というわけだよ、不本意ながら」

断ったら後が恐ろしいし、と生徒会長。
節分の夜に廊下で難民になった記憶は未だ鮮明、あれからほんの一ヶ月。
はてさて無事に済むのでしょうか…?

2013/03/01 (Fri)

 

☆雛人形の意味


生徒会長宅での雛祭りパーティーに招かれたシャン学メンバー。
去年は女子会で遊ばれただけに、警戒しながら訪ねてみれば余計な客が。

キース 「なんでこういう面子になるんだ…」
ブルー 「それはこっちが聞きたいよ!」
Aブルー「え、だって。パーティーだったら御馳走じゃないか」
A船長 「パーティーは夫婦同伴が基本なのだ、と聞いておりますし」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ゆっくりしていってね!」

御馳走たっぷり作ったもん、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は大はしゃぎ。
パーティー会場のリビングに行けばドカンと立派な雛人形が。

Aブルー「やっぱり青の間より映えるよねえ?」
A船長 「より鮮やかに見えますよ」
Aブルー「お前の部屋でも色は普通に見えるんだけど…」
A船長 「部屋に似合いませんでしたしねえ…」

残念です、とキャプテンは肩を落としております。

ブルー 「合わないだろうね、あの部屋ではね」
A船長 「ブルーの嫁入り道具ですから、飾りたい気はするのですが…」
一同  「「「嫁入り道具?」」」
Aブルー「君たちも言っていただろう! 嫁入り道具だって!」
ブルー 「それは昔の話だよ。今は出産祝いに近い」
Aブルー「出産祝い?」
ブルー 「女の子が生まれたら、お嫁さんの実家が贈るんだよ」
Aブルー「だってさ、ハーレイ」
A船長 「そうですか…。それはブルーとは無縁ですねえ」

なにしろ子供を産めませんから、とキャプテンが言えば、ソルジャーは。

Aブルー「子供が要らない分、他に回して貰ったろう?」
A船長 「そうでした! 素晴らしい御利益を頂きましたね、節分に」

夫婦和合でヌカロクですよ、とバカップルは抱き合い、熱いキス。
生徒会長、頭を抱えて呻いております。

ブルー 「ぼくの家まで乗っ取っちゃってさ、迷惑な!」
Aブルー「君の家ではしてないってば!」

他人様の家より、馴染んだベッドだそうでして。
あの夜は締め出しを食らっただけで、現場じゃなかったようですねえ…。

2013/03/02 (Sat)

 

☆未だに御利益


節分の夜に生徒会長の家を乗っ取ったバカップル。
家主を廊下に締め出してしまい、朝までひたすら夫婦和合かと思いきや。

Aブルー「他人様のベッドはイマイチなんだよ、それに狭いし!」
ブルー 「失礼な! 充分大きいサイズだってば、フィシスも来るし!」
Aブルー「でも、青の間のよりは狭いよねえ?」
ブルー 「あっちは部屋のサイズに合わせて大きめなだけ!」
Aブルー「ふうん? ハーレイとならアレでジャストなサイズだけどね」
ブルー 「ぼくはそっちは想定してない!」

あんなデカブツ、と生徒会長は眉を吊り上げておりますが。

Aブルー「それはともかく…。なんで気付かなかったわけ?」
ブルー 「は?」
Aブルー「君のベッドを使ってないこと!」
A船長 「確かに最初はお借りするつもりで押し倒しましたが…」
Aブルー「コトに及ぶ前に移動しちゃったよねえ、狭かったから」
ブルー 「もうそれだけで沢山だし! 皺だらけだったし!」
Aブルー「甘いね、ハーレイの本気はあんなのじゃない」
A船長 「色々と御利益を頂きましたし、あの夜はもうフルパワーで…」

69にヌカロクでした、と御利益パワーを語るキャプテン。
その後も仲良く夫婦和合の日々なのだそうでございます。

ブルー 「そ、それは本当に良かったねえ…」

生徒会長、頬をピクピク引き攣らせながら。

ブルー 「いっそ子宝も授かってみれば? 雛人形もあるんだしさ」
Aブルー「それは無い、無い! その分も含めて夫婦和合だよ」
A船長 「授かりそうな勢いで日々励んではおりますが…」

男同士だけに有り得ません、とキャプテン、そこはキッパリと。

ブルー 「せっかく子孫繁栄の神様にお願いしたのに勿体ない…」
キース 「まったくだ。御利益を無駄遣いしやがって…」

聖天さんの特別祈祷もあったんだよな、と溜息をつくキース君。
修行中のお坊さんが引き受けてくれた御祈祷です。
子宝が授かるようにというのが祈祷の目的、本当に無駄遣いですねえ…。

2013/03/03 (Sun)

 

☆両刃の御利益


節分ツアーで頂いた御利益を無駄遣いしているらしいバカップル。
夫婦和合だの子孫繁栄だのと、ひたすらに祈願しまくったわけですが…。

ブルー 「他の神様はともかくねえ…。聖天様はどうなんだろうね」
キース 「無駄遣いがバレると恐ろしいかもしれないな…」
Aブルー「えっ、何が?」
ブルー 「聖天様だよ、怖いと言われてるんだよね」
キース 「罰が怖いとか、色々とな。七代までの福を一代に取るとか」
Aブルー「なんだい、それは」
ブルー 「子孫の七代までの分の福を自分の代で取っちゃうって意味!」
Aブルー「そんなの、ぼくたちには関係ないし!」
A船長 「そもそも子孫がおりませんしね」

大丈夫です、と太鼓判を押すキャプテン。
七代どころか七百代でも問題は無いそうでして。

A船長 「聞きましたか、ブルー、七代分だそうです」
Aブルー「七代分かぁ…。それは大いに期待できるね、フルパワー!」
ブルー 「…そういう理論になっちゃうわけ?」
Aブルー「だってそうだろ、向こう七代分の御利益なんだし」
A船長 「子供が要らない分を夫婦和合にと思いましたが…」
Aブルー「期待以上に凄かったってね。うん、間違いない!」
ブルー 「…言うだけ無駄か…」
キース 「……そのようだな……」

いっそ罰でも当たってしまえ、と思いましても。

ブルー 「聖天様の罰っていうのはお助けに伴うお叱りだしねえ…」
シロエ 「そうなんですか?」
ブルー 「御利益が大きい分、言うことを聞かないとお叱りが来るわけ」
キース 「こいつらの場合は夫婦和合の御祈祷だしな…」
ブルー 「子孫繁栄に繋がらないから、と罰が当たればいいんだけれど」
Aブルー「夫婦和合に励んでるんだし、当たりっこないよ」
A船長 「決してサボッてはおりませんしね」
キース 「夫婦和合の祈祷の目的は子孫繁栄だと思うのだが…」

そういうつもりで特別祈祷をした筈だ、とキース君。
祈祷を引き受けてくれたお坊さんのお父さん、絶対勘違いしてますよね?

2013/03/04 (Mon)

 

☆アヤシイ雛祭り


七代分の福を一代に取るとか、罰が怖いとか、恐ろしいのが聖天様。
しかしバカップルには馬耳東風と言うか、いいように解釈しまくりで…。

Aブルー「子孫繁栄の御祈祷だったら、子種がガンガン増えそうだよね」
A船長 「ヌカロクを軽く超えられるかもしれませんね!」
ジョミー「えっと…。ヌカロクって何なわけ?」
A船長 「それはですね…」
ブルー 「その先、禁止!!!」

それ以上を喋ったら帰ってもらう、と生徒会長は怒っております。
シャン学メンバー、未だにヌカロクの正体を知らず。

ジョミー「…何なんだろうね、ヌカロクってさ」
シロエ 「ヤバイ言葉なのは分かるんですけど…」
サム  「追究しねえ方がいいんじゃねえか?」
スウェナ「私たちまで追い出されるわよ?」
ブルー 「スウェナは実に察しがいいね。というわけで、終了ってね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ パーティー、始めようよ!」
マツカ 「そうですね、頭を切り替えましょう」
ぶるぅ 「用意するから、待っててねー!」

温めてくる、と駆け出して行った「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
間も無くワゴンを押して来まして…。

ぶるぅ 「今年は蒸し寿司にしてみたよ! 温かくって美味しいし!」
Aブルー「やったね、これってお代わりもある?」
ぶるぅ 「蒸すだけだから大丈夫!」

何杯でもどうぞ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は得意そう。
ちらし寿司を蓋つきの小さな丼で蒸したようなのが蒸し寿司です。
雛祭りとあってハマグリのお吸い物など、貝の料理も沢山で。

一同  「「「いっただっきまーす!」」」
Aブルー「ハーレイ、しっかり食べなきゃダメだよ?」
A船長 「あなたもですよ。スタミナをつけて頂きませんと」
Aブルー「もちろんさ! 夫婦和合は二人揃って体力勝負!!」
一同  (((……好きにしてくれ……)))

意味が不明なヌカロク超えに夫婦和合と、バカップルは今日も絶好調。
お雛様も恥じらいそうな状況ですけど、今更どうにもなりませんねえ…。

2013/03/05 (Tue)

 

☆雛祭りと貝料理


夫婦和合は二人揃って体力勝負、と主張しているバカップル。
蒸し寿司や雛祭りらしい貝の料理などをパクつきながらも、仲睦まじく。

Aブルー「はい、ハーレイ。しっかり食べてよ、あ~ん♪」
A船長 「どうぞ、ブルー。あ~ん♪」
一同  (((…見たら負け、見たら負け…)))
Aブルー「うん、美味しい! で、精のつく貝はあるのかな?」
ブルー 「そんな変なのは用意してないっ!」
Aブルー「変って何さ! 前にノルディが言ってたんだよ、間違いない」
ブルー 「………。何を?」
Aブルー「貝の味噌汁で精がつくって! でも味噌汁は無いみたいだね」
ぶるぅ 「雛祭りはハマグリのお吸い物だよ?」

ハマグリは澄まし汁にするものだ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
寄せ鍋ならともかく、お吸い物で味噌仕立ては有り得ないそうで。

ぶるぅ 「んーと…。お味噌汁にする貝っていうと…」
ブルー 「ぶるぅ、考えなくていい。その貝は今日は食卓に無い」
Aブルー「分かったわけ? 分かったんなら追加で頼むよ」
ブルー 「嫌だね、御利益の無駄遣いに手は貸さないさ」
Aブルー「そう来たか…。貝はぼくの世界じゃ食べられないのに!」
A船長 「食べられなくても大丈夫ですよ、頑張りますから」
Aブルー「だけどさ、夢のヌカロク超えがさ…」
ブルー 「超えなくていいっ!」

バカップルめ、と眉を吊り上げる生徒会長。
しかし全くひるまないのがソルジャーでして。

Aブルー「だったら自分で買って帰るよ、その貝とやらを」
A船長 「し、しかし…。味噌汁は誰が作るんです?」
Aブルー「お前が作ればいいだろう? レシピを聞いて帰ってさ」
A船長 「わ、私がですか!?」
Aブルー「自分で作って自分で飲む! そして目出度くヌカロク超え!」
A船長 「…そうですね、自分で飲むなら味は関係ないですね…」

やってみましょう、とキャプテンは決意したようでございます。
お味噌汁の自作はいいのですけど、精がつく貝って何なのでしょうねえ?

2013/03/06 (Wed)

 

☆夜に効く味噌汁


エロドクターことドクター・ノルディが言っていたという貝の味噌汁。
それを食べれば精がつくとかで、キャプテンは作ろうとしておりますが。

Aブルー「ハーレイが作ると決まったからには、後は貝だね」
A船長 「それだけで作れるのですか?」
ぶるぅ 「えとえと…。お味噌汁だと昆布とかも要るよ?」
A船長 「昆布ですか…。材料とレシピを教えて頂けますか?」
ぶるぅ 「うん! あ、でも…。ブルー、貝って何だったの?」

分からないと買いに行けないよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
純真無垢なお子様だけに、買い出しメモを書くつもりのようで。

ぶるぅ 「昆布とお味噌と…。ブルー、貝は?」
Aブルー「ほらほら、ぶるぅも真剣だし! ひとつよろしく」
A船長 「私からも是非お願いします」
ブルー 「…うう……。………しじみ……」
一同  「「「しじみ?!」」」

しじみと言えば小さな貝。
あんな貝の何処にパワーがあるのだ、と誰もが疑わしげですが。

ブルー 「ホントだってば、しじみなんだよ! 土用しじみとか!」
Aブルー「なんだい、それは」
ブルー 「土用のウナギと同じ理屈で、夏バテ防止に食べるわけ!」
Aブルー「なるほど、ウナギに負けていない、と…」

それは非常に期待できる、とソルジャーはニッコリ笑いまして。

Aブルー「こっちの世界じゃウナギは夜のお菓子なんだよ」
A船長 「は?」
Aブルー「うなぎパイというのがあってね、夜のお菓子と呼ばれてるさ」
A船長 「夜のお菓子ですか…」

効きそうですね、と頷くキャプテン。

A船長 「それに負けないパワーを持つのがしじみでしたら…」
Aブルー「食べないわけにはいかないってね!」

目指せ、しじみでヌカロク超え! とソルジャーはやる気満々で。

Aブルー「しじみと、昆布と…」
ぶるぅ 「しじみは砂を吐かせなくちゃね! 作り方は…、と」

お鍋に水と昆布を入れて、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」はレシピを作成中。
夫婦和合のしじみ汁ですか…?

2013/03/07 (Thu)

 

☆お菓子好きな人


土用しじみとやらいう代物。
精がつく点ではウナギに負けないと聞き、しじみ汁に燃えるバカップル。

A船長 「沸騰したら昆布を引き上げ…。そう難しくはなさそうですね」
ぶるぅ 「お味噌を溶いたら沸騰させちゃダメなんだよ?」

お味噌の風味が飛んじゃうからね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は真剣で。

ぶるぅ 「こんな感じで多分出来ると思うけど…」
A船長 「ありがとうございます。今夜、早速作ってみますよ」
Aブルー「帰りに買い出しに行かなくっちゃね! しじみと昆布と…」
ぶるぅ 「そこのスーパーで全部買えるよ!」
ブルー 「君の資金源は…。聞かない方が良さそうだよね」
Aブルー「あ、分かる? 実はこないだ、ノルディとデートで」
ブルー 「は?」

夫婦和合じゃなかったのか、と生徒会長以下、誰もがポカーン。
しかしソルジャー、悪びれもせずに。

Aブルー「バレンタインデーに来たんだよ! もうお返しが楽しみで」
A船長 「ホワイトデーに備えて投資だそうです」
キース 「あんた、どういう発想なんだ…」
Aブルー「え、だって。ノルディのお返しは期待できるし!」
A船長 「私たちのシャングリラにもホワイトデーはあるのですが…」
Aブルー「なにしろ閉じた世界だからねえ、数はあっても質の方がさ」

おまけに貰えるアテが無い、とソルジャーは主張しております。

Aブルー「こっちのハーレイにもチョコをあげたよ、お返し目当てで」
ブルー 「ああ、ハーレイお得意のザッハトルテね…」
Aブルー「あげた数だけくれるかな、って思ってさ。ちょっと多めに」
キース 「いくつ食おうというんだ、あんたは!」
Aブルー「お菓子だったら何個でも! ザッハトルテもホールでOK!」
一同  「「「……ほ、ホール……」」」

ぐえぇ、という声を発する人も。
ザッハトルテは非常にヘビーなチョコレートケーキ。

Aブルー「何か?」

問題でも、とソルジャーは笑顔でございます。
どんな胃袋をしているんだか…。

2013/03/08 (Fri)

 

☆口直しに食事


ザッハトルテもホールでいけると言うソルジャー。
ホワイトデーのお返し目当てに、チョコレートを配ったということで…。

Aブルー「山ほどお菓子を食べた後はさ、口直しに食事もしたいよね」
ブルー 「好きにすれば?」
Aブルー「分かってないし! ぼくのシャングリラじゃ制限多すぎ」
一同  「「「???」」」
Aブルー「こっちでパーティーやりたいなぁ、って言ってるんだよ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ パーティー、大好き!」

やっちゃおうよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は大歓声。
お料理大好き、おもてなし好きだけに、ウキウキと。

ぶるぅ 「ねぇねぇ、ブルー! 16日の土曜日はどう?」
Aブルー「あっ、ぼくもその日がいいかなぁ、って!」

ホワイトデーから一日空くし、週末だし…とソルジャーも乗り気。

Aブルー「でね、ハーレイも一緒に来られそうだし!」
A船長 「ブルーに言われて休暇申請は出してあります」
一同  「「「………」」」

確信犯かい、と今更気付いても既に手遅れ。
キャプテンの休暇が取れるとくれば、逆らうだけ無駄というものでして。

ブルー 「分かったよ…。16日の土曜日だね」
キース 「ああ、すまん。俺はその日は法事があって」
ブルー 「大嘘つき! お彼岸の直前に法事の予定は組まないだろう!」
サム  「キース、一人で逃げるんじゃねえぜ? 友達じゃねえか」
ジョミー「そうそう、みんなで仲良くやろうよ」
シロエ 「先輩も楽しくやりましょう! お彼岸の前に息抜きです!」

逃がさないぞ、とスクラムを組むシャン学メンバー。
死なばもろとも、敵前逃亡許すまじ。

キース 「く、くっそぉ…。なんでこうなる…」
Aブルー「楽しみだねえ、二週間後はまたパーティー!」
ぶるぅ 「頑張って御馳走作るからね!」
A船長 「私も頑張ろうと思います。しじみ汁、是非とも作りませんと」
Aブルー「飲んでヌカロク超えってね!」

こんなバカップルとまたパーティー。
受難の日々が続きそうです…。

2013/03/09 (Sat)

 

☆パーティーの予約


ソルジャーの案で3月16日にはまたパーティー。
バカップルなソルジャー夫妻が来るというだけで、充分災難なのですが。

Aブルー「こっちのハーレイも呼びたいな。賑やかな方が楽しいし!」
ブルー 「なんでハーレイ!?」
Aブルー「え、だって。ホワイトデーには会いに行くしね」
ブルー 「…ああ、ザッハトルテを貰いにね…」
Aブルー「そう! ホントはノルディも呼びたいんだけど…」
ブルー 「却下!!」

エロドクターなぞ呼んでたまるか、と生徒会長、もう真っ青で。

ブルー 「分かったよ、ハーレイを呼べばいいんだろう!」
Aブルー「うん。ザッハトルテ、いくつ貰えるかなぁ…」

ホイップクリームを山ほど添えて、とソルジャーはウットリ。

Aブルー「朝に1個で、お昼に1個。夜に1個は欲しいよね」
一同  (((……すげえ……)))
Aブルー「後はおやつに午前と午後とで半分ずつかな」
ブルー 「食べすぎだし!」
Aブルー「このくらい別に普通だよ? それに沢山食べとかないと」
A船長 「夜に消耗しますからねえ、栄養補給が大切です」
Aブルー「ほら、毎晩がヌカロクだから! 記録更新も目指すわけだし」
A船長 「しじみ汁ですね、帰ったら早速作りましょう」
一同  (((……好きにしてくれ……)))

もう知らん、と泣きの涙のシャン学メンバー。
生徒会長も脱力MAXでして。

ブルー 「…もういいよ…。それでパーティー料理の希望は?」
Aブルー「手巻き寿司!!」

蒸し寿司でグンと食べたくなった、とソルジャーは即答でございます。

Aブルー「地球に来たら、やっぱり海の幸!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 朝一番で市場に行くね!」
Aブルー「ありがとう。じゃあ、またハーレイとお世話になるよ」
A船長 「よろしくお願いいたします」
一同  (((…人生、終わった…)))

半ばヤケクソのシャン学メンバー、雛祭り宴会でドンチャン騒ぎ。
女子会にされた去年の方がマシだったかもしれませんねえ…。

2013/03/10 (Sun)

 

☆ようやくお開き


ホワイトデーの口直しパーティーとやらを予約したソルジャー。
胸やけしそうな量のお菓子を食べるつもりで、一日空けてパーティーで。

Aブルー「16日が楽しみだなぁ…。雛祭りパーティーも素敵だけれど」
A船長 「雛人形が映える所でパーティーが出来て良かったですね」
ブルー 「…一応、ぼくの家なんだけどね…」
Aブルー「細かいことは言いっこなし! そもそも元は君のだったし」
ブルー 「勝手に買われてしまっただけだし! 無関係だし!」

ギャーギャーと文句をつける生徒会長ですが、バカップルの方は。

Aブルー「まあ、君が要らないと言ったお蔭で貰えたんだから感謝だよ」
A船長 「これのお蔭でブルーを嫁に貰えたのかもしれません」
ブルー 「君たちは嫁入り道具だと信じ込んでたようだしねえ…」
Aブルー「嫁入り道具でいいんだってば、女の子を産む予定は無いから」
キース 「ほう…。男の子の予定はあるということか」
Aブルー「無い、無い! 子供の予定は一切なし!」

雛人形はただのインテリア、とソルジャーは涼しい顔でございます。

Aブルー「夫婦和合で充分なんだよ、それが御利益!」
A船長 「本日も素晴らしいアイデアを頂きましたし、頑張ります」
ブルー 「……しじみ汁ね……」

生徒会長、深い溜息。

ブルー 「で、もうお開きでいいのかな? 日も暮れてきたし」
Aブルー「うん、買い物にも行かなきゃいけないし…」
A船長 「しじみと昆布と味噌ですね」
Aブルー「そう! そして今夜もフルパワー!」
一同  (((…バカップルめ…)))

しじみにあたって寝込んでしまえ、と思った人がいるとかいないとか。
ソルジャー、雛人形を空間移動で自分のシャングリラに返しまして。

Aブルー「今日はお招きありがとう! またね、今度は16日に!」
A船長 「では、私たちは買い出しがありますので…」

皆さんはどうぞごゆっくり、と玄関を出てゆくバカップル。
ようやく平和が訪れましたが、時すでに遅し…?

2013/03/11 (Mon)

 

☆バカップル抜きで


しじみ汁の材料を買いに行かねば、と帰っていったバカップル。
雛人形もソルジャーの世界に戻され、雛祭りパーティーはどうにか終了。

キース 「くっそぉ…。とんだ災難だったぜ」
ブルー 「仕方ないだろ、来ちゃったものはさ」

女子会の方がマシだったのか、と訊かれましても。

キース 「いや、アレは…。あっちの方も二度と御免だ」
シロエ 「ぼくもです。でも、今回のも強烈でした」
ジョミー「それにさ、まだ16日のがあるんだよ? 終わりじゃないよ」
サム  「あー…。逃亡しようがねえもんなぁ…」
マツカ 「無事を祈るしかありませんね」
スウェナ「多分、無駄だと思うわよ…」
ブルー 「もう潔く諦めたまえ。なにしろ相手はバカップルだし」

家から出なければ被害は少ない、と生徒会長。

ブルー 「衆人環視で妙な台詞や態度を乱発されるよりかはね」
キース 「それはそうだが…。被害ゼロとはとても思えん」
シロエ 「しじみ汁の効果を聞かされるのは確実ですよね」
ジョミー「…ザッハトルテのホール食いもね」
サム  「朝昼晩とおやつだっけか? 普通じゃねえよな」
スウェナ「おやつに一切れで充分だわ」

それにカロリーも高そうだし、とスウェナちゃん。

スウェナ「ホールを4個も食べる気でしょ? 太らないのかしら」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ カロリーの消費量が多いと太らないよ!」
一同  「「「………」」」
ぶるぅ 「スタミナつけなきゃって言ってたもん! だから大丈夫!」

太る心配なさそうだもん、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は大真面目です。

ブルー 「ああ、スタミナね…。補給が追い付かないかもねえ…」
ぶるぅ 「しじみ汁、美味しく作れるといいね♪」
キース 「味は二の次、三の次だろうさ。あいつらの場合」
ブルー 「……だよね……。とりあえず何か食べてから帰るかい?」

今日の締めに、と尋ねられて大歓声のシャン学メンバー。
バカップル抜きでの夕食タイム。リフレッシュするには一番ですよね~!

2013/03/12 (Tue)

 

☆しじみと共に去りぬ


バカップルが去った後には、夕食タイムでリフレッシュ。
宴会料理も良かったですけど、のんびり鍋をつつく時間もまた良きかな。

サム  「あー、食った、食った! 美味かったぜ~」
ジョミー「ホッとするよね、余計なのがいなくなっちゃうとさ」
キース 「16日までは安全圏だ。それまでに羽を伸ばしておこうぜ」
ブルー 「ホワイトデーの打ち上げのつもりでいるようだしねえ…」

恐らくロクなことにはならない、と生徒会長は呻いております。

ブルー 「ブルーだけならマシなんだけれど、またセットだし…」
シロエ 「あれってどうにかならないんですか?」
ブルー 「まあ無理だろうね、子供でも出来れば落ち着くのにさ」
キース 「つまり、あの状態が何処までも続くというわけか…」
ブルー 「間違っても子供は生まれないしね」
ジョミー「一生、バカップルなんだ…」

あーあ、とシャン学メンバー、揃って溜息。
世間一般の夫婦でしたら、子供が出来ればそこそこ落ち着く筈ですが。

ブルー 「仕方ない、これも運命だ。諦めるしかないってことさ」
キース 「それは分かっているんだが…。次の厄日は16日か…」
スウェナ「手巻き寿司でしょ? 無視して食べて食べまくるのよ!」
マツカ 「そうですね。見なければ多分、問題ないでしょう」
ブルー 「どうなんだか…。せっせと話を振られる気がする」

しじみ汁とか、と生徒会長が言った所で。

ぶるぅ 「かみお~ん♪ スーパーのしじみ、売り切れてたよ!」
一同  「「「えぇっ!?」」」
ぶるぅ 「お鍋の材料を買いに行ったら、棚が空っぽになってたの!」
ブルー 「そ、それは…。もしかしなくても…」
ぶるぅ 「ブルーたちが買い占めたんだと思うよ、何処にもないもん」
ブルー 「他も回ってみたのかい?」
ぶるぅ 「うん! 近所は全部完売してたよ、凄いよね!」
一同  (((……凄すぎる……)))

しじみを山ほど買って帰ったバカップル。
夫婦和合でヌカロク超えですか…。

2013/03/13 (Wed)

 

☆パーティーな16日


生徒会長宅の近所でしじみを買い占めたバカップル。
次に来るのは16日とあって、戦々恐々の内に日々は無情に流れまして…。

ぶるぅ 「かみお~ん♪ いらっしゃい!」
一同  「「「お邪魔しまーす…」」」

不本意ながら、と生徒会長宅を訪ねたシャン学メンバー。
周囲をキョロキョロ見回しましたが。

ブルー 「やあ。バカップルならまだ来てないよ」
キース 「そ、そうか…」
ブルー 「入って、入って。もうすぐハーレイも来る筈だから」
ジョミー「やっぱり真面目に呼んだわけ?」
ブルー 「呼べと言われた以上はねえ…。ブルーに逆らったら大惨事だ」
一同  「「「あー…」」」

それは確かに、と頷き合いながらリビングへ。
手巻き寿司パーティーに備えて座敷机などがセッティング済みで。

ブルー 「バカップルの席を何処にするかが問題でさ」
キース 「ド真ん中に座りたがるのは間違いないぞ」
ブルー 「だよねえ、じゃあ、ハーレイを隣に配置して…と」

そこでピンポーン♪ とチャイムの音が。
教頭先生のご登場でございます。

ハーレイ「すまん、遅くなった。みんな揃っているようだな」
ブルー 「ううん、若干二名足りない。どうぞ座って」
ハーレイ「うむ。…ああ、ブルーたちが来ていないのか」
ブルー 「早い時には早いんだけどさ、基本はゆっくり来るタイプだし」
ぶるぅ 「毎晩頑張ってるんでしょ? 二人とも寝坊しちゃったかも…」
ハーレイ「…頑張る? 何をだ?」
ぶるぅ 「えとえと、なんて言ったっけ…。糠漬けだっけ?」
??? 「違うってば!」

そんなのと一緒にしないでくれ、と現れました、バカップル。
当然のようにド真ん中の席、教頭先生の横に陣取りまして。

Aブルー「こんにちは。ちょっと昨夜は頑張り過ぎて」
A船長 「しじみ汁は素晴らしいですねえ…」

目標達成の日も近そうです、とキャプテンは自信に溢れております。
またしても大暴走が始まりそうな気配ですけど、糠漬け転じてしじみ汁?

2013/03/14 (Thu)

 

☆しじみと糠漬け


宴会の面子が揃ったところで早速出ました、しじみ汁。
しじみを大量に買って帰ったキャプテン、目標達成の日も近そうだとか。

ぶるぅ 「かみお~ん♪ 糠漬け、頑張ってるの?」
Aブルー「だから糠漬けじゃないってば!」
ぶるぅ 「えっ? あ、そっか、しじみの糠漬けって変だよね…」
ハーレイ「…なんの話だ?」
Aブルー「ああ、君はあの日はいなかったよねえ? しじみの話さ」
ハーレイ「しじみ?」
A船長 「ええ。しじみの味噌汁が良く効くそうだ、と伺いまして」
Aブルー「あるだけ買って帰ったんだよ!」

でもって料理したのはハーレイ、とソルジャーは得意げでございます。

Aブルー「初心者でもなんとか作れるものだね、レシピがあれば」
A船長 「最初はウッカリしておりまして、吹きこぼれが…」
ぶるぅ 「あ~…。お味噌を溶いたら沸騰させたらダメだよ、って!」
Aブルー「味はどうでもいいんだよ。パワーが一番!」
ぶるぅ 「美味しい方がいいと思うけど…」
A船長 「どうせ食べるのは私ですから、気にしませんよ」

それでも上達いたしました、と笑顔のキャプテン。
しじみは最先端の技術で保存され、日々、取り出しては味噌汁に。

A船長 「いや、本当に精がつきます。それと御利益パワーですね」
Aブルー「もうヌカロクは基本だよね!」
ぶるぅ 「ヌカ…? 糠漬けじゃなくて?」
A船長 「ヌカロクですよ、早い話が抜か」
ブルー 「ストーップ!!!」

抜かず六発、と言い掛けたキャプテン、目を白黒。
一方、シャン学メンバーの方は。

ジョミー「糠だってさ」
キース 「そうか、糠なのか」
シロエ 「糠味噌女房とか言いますよねえ? そっち系かもしれません」
サム  「うんうん、古馴染みっていうニュアンスな!」
Aブルー「ちょ、ちょっと…」

違うんだけどな、と訂正しようにも生徒会長の目が光っております。
生活感が漂い始めたヌカロクですが。
誤解されてもバカップルなら暮らしのスパイスかもですね!

2013/03/15 (Fri)



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