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シャングリラ学園つれづれ語り

☆波乱な糠味噌


抜かず六発、略してヌカロク。
キャプテンの解説が途切れたばかりに、シャン学メンバーは糠だと誤解。

ジョミー「前から気になっていたんだよねえ、ヌカロクってさ」
シロエ 「分かってみれば単純でしたね、古女房ですか」
キース 「まあ、あれだ。古女房の機嫌を取るのも大切だろう」
サム  「だよなぁ、喧嘩になったら悲惨だぜ」
マツカ 「ドラマなんかだと包丁が出てくることもありますからね」
スウェナ「あら、包丁よりもサイオンの方が怖いわよ?」
ジョミー「だよね、一撃必殺だしね!」

ワイワイ盛り上がるシャン学メンバー、謎が解けて狂喜しておりますが。

Aブルー「だから糠味噌じゃないんだって!」
A船長 「そうです、ブルーは古女房ではないですし…」
ブルー 「古女房だろ、思い切り付き合い長い筈だよ」
A船長 「しかし、私たちはまだ新婚でして…」
ジョミー「…あれ? だったらやっぱり糠じゃないわけ?」
Aブルー「言ったらブルーに殺されそうだし、言わないけどさ…」
A船長 「糠でないのは本当です」
サム  「えーーーっ? 違うのかよ?」
シロエ 「やっと分かったと思ったんですが…」
キース 「仕方ない、これも今後の課題だ」
ブルー 「その前に忘れる努力をしたまえ!」

バカップルに付き合う必要は無い、と生徒会長、不機嫌MAX。
この辺で話題を切り替えないと場が荒れそうでございます。

キース 「分かった、今は忘れておこう。しかし…」

言葉に詰まったキース君。
どういう話を振ればいいのか、救いを求めてキョロキョロと。

キース 「………」
ハーレイ「なんだ、話のネタが無いのか?」

任せておけ、と豪快に笑った教頭先生、ソルジャーに視線を向けまして。

ハーレイ「ザッハトルテは如何でしたか?」
Aブルー「ああ、アレね! 十個も貰うと嬉しいよね」
ハーレイ「ホワイトデーの基本は倍返しですし、頑張りました」

話は見事にザッハトルテへ。
しかしソルジャー、教頭先生にチョコを五個…?

2013/03/16 (Sat)

 

☆ホールで食べた人


ホワイトデーの基本は倍返し。
ソルジャーにチョコを貰った教頭先生、ザッハトルテを十個もお返しに。

ブルー 「ハーレイにチョコを五個だって!?」
Aブルー「うん。でもさ、甘いものはダメだって言うし、小さいのをね」
ハーレイ「お気遣いありがとうございました。美味しかったですよ」
ブルー 「食べたわけ?」
ハーレイ「せっかく選んでくれたんだしな」
A船長 「私も同じのを貰いましたが、あれはなかなか」

ソルジャーのチョコ、ビターでウイスキー入りのボンボン。
甘いものが苦手でもそれなりにいけたようでして。

A船長 「しかしブルーがホールで食べていたザッハトルテは…」
ハーレイ「お召し上がりになったのですか?」
A船長 「凄いですね、と呆れていたらフォークで差し出されまして」
Aブルー「食べたいのかな、と思ってさ。沢山あったし」
A船長 「私の口には合いませんよ。クリームだけでも甘すぎです」
ブルー 「本気でホールだったんだ…」
Aブルー「当然じゃないか! 日持ちはするって言われたけれど…」

貰ったら思い切り食べなくちゃ、と笑顔のソルジャー。

Aブルー「食事代わりにホールで食べてさ、おやつに午前と午後に半分」
キース 「あんた、栄養が偏るぞ…」
Aブルー「平気だってば! ノルディに貰ったお菓子も食べてる」

それでバランスが取れる筈、と言うのは焼き菓子。
高級ブランドのを箱で山ほど貰ったそうでございます。

Aブルー「ぼくはお菓子で栄養補給で、ハーレイはしじみ汁ってね」
ハーレイ「そ、そうですか…。どうぞお幸せに」
A船長 「もちろんです。目標はヌカロク超えですよ!」
Aブルー「というわけで、今日も栄養つけなくちゃ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 新鮮なお魚、買っといたからね!」
Aブルー「ありがとう。お菓子もいいけど、お寿司もいいよね」

ハーレイと夫婦仲良く手巻き寿司、と言われましても。
またバカップルが食べさせ合いで「あ~ん♪」とやられるわけですか…?

2013/03/17 (Sun)

 

☆違いが分かる人


ザッハトルテをホールで四個も食べたソルジャー。
しかもエロドクターからせしめた焼き菓子を間に、という天晴れぶりで。

ブルー 「昨日の今日で手巻き寿司ねえ…」
Aブルー「いいじゃないか、ぼくが食べたいんだから」
キース 「ザッハトルテと寿司か…。食い合わせだと笑えるんだが」
サム  「一晩過ぎたら意味ねえんじゃねえの?」
シロエ 「でしょうね、今朝もホールで食べたというなら別ですけれど」
Aブルー「それはない! 手巻き寿司に備えて今朝はお茶だけ!」

うんと沢山食べなくちゃ、とソルジャーは胸を張っております。
キャプテンの朝食もお茶だけだったそうでして。

ぶるぅ 「かみお~ん♪ だったら急いで用意するね!」
Aブルー「頼むよ、地球ならではの海の幸!」
ブルー 「今日はいい魚が揃ったらしいよ、残念ながら」
Aブルー「残念って何さ、いいことだろ!」
ブルー 「バカップルには勿体ないな、と思うんだよねえ…」

味なんか分からないだろう、と生徒会長、大きな溜息。
バカップルの食事スタイルは「あ~ん♪」な食べさせ合いですし…。

Aブルー「失礼な! 食べ物の味くらい分かってるってば」
A船長 「こちらの食事は美味しいですしね」
ブルー 「ふうん…? まあ、いいけどさ」
ぶるぅ 「お待たせー! 好きなのを巻いて食べてよね!」

机の上に新鮮な魚や貝を盛り合わせた大皿がドカンと幾つも。
青紫蘇にカイワレ、海苔のお皿もドカドカと。

ぶるぅ 「御飯もいっぱい炊いたから! まだまだあるから!」
全員  「「「いっただっきまーす!!!」」」

最上級のお酢とお米で寿司飯もいい味。

Aブルー「はい、ハーレイ。あ~ん♪ うんと栄養つけといてよ?」
A船長 「どうぞ、ブルー。あ~ん♪」
Aブルー「ん…。次から御飯を多めにしてよね、美味しいからさ」

この御飯だけで何杯でもいけそうな感じ、とソルジャーはベタ褒め。
寿司飯の味が分かるとは意外ですけど、御馳走する甲斐がありますよね!

2013/03/18 (Mon)

 

☆寿司飯が好きな人


「そるじゃぁ・ぶるぅ」が朝一番に魚市場で仕入れた新鮮な魚介類。
それだけで食が進みそうですけど、ソルジャーは寿司飯もお気に入りで。

Aブルー「ハーレイ、御飯はもっと厚めで」
A船長 「またですか? これでは手巻きと言うよりも…」
キース 「もはや巻き寿司の世界だな。普通は具の方が多いと思うが」
ジョミー「だよねえ、いろんなヤツをいっぱい入れてさ」
Aブルー「食べ方は個人の自由だろう!」
ブルー 「そんなに寿司飯が気に入ったのかい?」
Aブルー「うん! 甘いものを昨日、山ほど食べたせいかもね」

この酸っぱさがいいんだよ、とソルジャーはニコニコ顔ですが。

ブルー 「酸っぱさって…。そういえば、寿司飯が食べたくなるって…」
キース 「なんだ?」
ブルー 「無性に寿司飯を食べたくなるって聞いたことが…」
Aブルー「何の話さ?」
ブルー 「君を見てると気になってきた。散々祈願しまくっていたし」
Aブルー「だから、何を?」
ブルー 「こないだの節分! 夫婦和合と子孫繁栄」
Aブルー「ああ、あれね。お蔭で御利益たっぷりだよ?」
A船長 「そうです、更にしじみのパワーが」
ブルー 「しじみはともかく、お願いの方! 聖天様の特別祈祷も…」
キース 「あったな、どこの寺かは知らないが」

七福神巡りで会ったお坊さんが引き受けてくれた特別祈祷。
効くと評判の聖天様を祭る実家のお寺に、ドンとお任せコースです。

ブルー 「聖天様は御利益絶大と聞くからねえ…。もしかしたら…」
Aブルー「七代分の福を一代で、だっけ? よく効いてるよ」
ブルー 「それが迷信なことを切に祈るよ」
Aブルー「なんで?」
ブルー 「子孫にも福は必要だから!」
A船長 「私たちに子孫は有り得ませんが…?」
ブルー 「でも…。寿司飯が食べたくなるらしいんだよ、つわりの時は」
一同  「「「つわり!?」」」

とんでもない単語に一同、目が点。
まさかソルジャー、御利益の果てに子宝を授かってしまいましたか?

2013/03/19 (Tue)

 

☆一種の初期症状


生徒会長の口から出てきた斜め上な単語。
寿司飯が美味しいと言っているソルジャー、つわり疑惑だそうでして…。

ハーレイ「つ、つわり…? ブルーがか…?」
ブルー 「そう。身に覚えだけは嫌と言うほどある筈なんだよ」
Aブルー「身に覚えって?」
ブルー 「毎晩派手にやってるんだろ、節分以来!」
キース 「聖天様なら不可能も可能になるかもな…」
Aブルー「なんだか話が見えないんだけど、つわりって何さ?」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「つわりの意味だよ、聞いたことがない言葉だしね」
ブルー 「…な、なるほどね…」

ソルジャーの世界に自然出産はございません。
つわりなんぞはとっくの昔に死語になってしまっているわけで。

ブルー 「なんて言ったらいいんだろう…。初期症状…?」
Aブルー「えっ、何の? 感染症はマズイんだけど」
A船長 「感染症だと隔離ですねえ、場合によっては帰れませんよ」

こちらでお世話にならないと、とキャプテンの眉間にググッと皺が。
病原菌など持ち帰られたら大惨事なのがソルジャーの世界。

Aブルー「ホワイトデーに来た時にうつったかな?」
ブルー 「それは無い! そもそも原因はウイルスじゃないし」
Aブルー「虫さされとか?」
ブルー 「うーん…。つわりだったら原因は君の身体の中だね」
A船長 「寄生虫ですか?」
ブルー 「まるで似てないこともない。虫じゃないけど」
Aブルー「勿体つけてないで早く言ってよ、原因と、それの対策と!」
ブルー 「特に対策って無いんじゃないかな、対症療法?」
A船長 「そんな厄介なものですか? 感染の危険は高いのでしょうか」
ブルー 「ううん、そっちの心配は皆無。ただし安静にした方がいい」
Aブルー「安静?」
ブルー 「不安定なんだよ、妊娠初期は!」
Aブルー「妊娠だって!?」

なんでぼくが、とソルジャーは口をパクパクさせております。
キャプテンも絶賛硬直中。
感染症も困りますけど、妊娠となればソルジャーは…?

2013/03/20 (Wed)

 

☆御懐妊おめでとう


つわりという言葉すら知らなかったソルジャーですが。
いきなり妊娠初期と言われて軽くパニック、声もまともに出せない状態。

Aブルー「…に、妊娠……。ど、どうしてそんな……」
ブルー 「七福神と聖天様の御利益だろ? まずはおめでとう」
Aブルー「お、おめでとうって…」

いったい何処が目出度いのだ、とソルジャーは理解できない様子。
妊娠自体が無い世界だけに、無理もない話でございます。

ブルー 「子供が出来るのはお目出度いんだよ、普通はね」
キース 「無事に生まれたら色々と派手に祝うんだぞ」
スウェナ「私たちもお祝いするべきかしら?」
ブルー 「そりゃそうさ。やっぱり定番はベビー服かな」
Aブルー「ちょ、ちょっと…。ぼくはどうなってしまうわけ?」
ブルー 「さあ? ぼくも出産経験は無いし」
A船長 「安静だとか仰いましたね、それは必要なのですか?」

なんとか立ち直ったらしいキャプテン、船長の顔で質問を。

A船長 「ブルーはこれでもソルジャーですから、そう簡単には…」
ブルー 「戦闘なんかもっての外だよ、流産したらどうするのさ!」
Aブルー「流産って?」
ブルー 「せっかくの子供が死んじゃう結末!」
Aブルー「うーん…。シャングリラ中のミュウの命には代えられないか」
A船長 「そ、それは…! で、出来れば避けて頂きたいと…」
Aブルー「何を? 戦闘、それとも流産の方?」
A船長 「流産です! この際、戦闘班を新たに結成してでも…」
Aブルー「ぼくは流産でもいいけどねえ?」

子供なんて面倒だし、と言い放ったソルジャーですけれど。

ブルー 「何を言うかな、流産は母体も危険なんだよ」
A船長 「なんですって!?」
ブルー 「死んじゃうこともあるんだってば、流産で!」
Aブルー「じゃ、じゃあ、ぼくは……」
ブルー 「当分、安静にするしかないねえ」

つわりが治って安定するまで、と生徒会長は大真面目。
出産は人生の一大事ですが、多忙なソルジャーの運命や如何に…?

2013/03/21 (Thu)

 

☆安定期までは安静に


妊娠初期はデリケートなもの。
いくら多忙なソルジャーといえども、安静にしないと危険でございます。

Aブルー「そ、そんな…。安静だなんて言われても…」
A船長 「あなたのお身体には変えられません。当分、青の間で静養を」
Aブルー「でもさ、人類軍が攻撃して来たら…」
A船長 「事前に回避あるのみです。油断しなければ大丈夫です」
Aブルー「それじゃ救出作戦は?」
A船長 「戦闘班を増員します。場合によっては、ぶるぅも出します」

食べ物で釣れば動くでしょう、と言うキャプテン。
確かに「ぶるぅ」はタイプ・ブルーですし、戦闘能力は充分で。

A船長 「ですから、あなたは安静でお願いします」
Aブルー「分かったよ。細かいことは君に任せる」
ブルー 「そうそう、安静第一ってね。あ、それから…」
Aブルー「まだ何か?」
ブルー 「あっちの方も控えるんだよ、落ち着くまでは」
Aブルー「何の事さ?」
ブルー 「しじみと御利益パワーのヤツ!」
Aブルー「な、なんで? それをお願いしたんだよ?」
ブルー 「夫婦和合と子孫繁栄だったよね? 授かった子供は大切に!」

でないと流産しちゃうからね、と生徒会長は厳しい顔で。

ブルー 「妊娠初期にはヤらないもの! 流産のリスクが高くなるから」
A船長 「そうでしたか…。では、当分は禁欲ですね」
Aブルー「それって、期間はどのくらい? 三日ほど?」
ブルー 「まさか! 安定期に入るのは5ヵ月からだよ」
Aブルー「ご、5ヶ月って…。今から5ヵ月?」
ブルー 「妊娠してから5ヵ月目ってこと! 16週目!」

いつ出来たのか知らないけれど、と生徒会長は首を捻りながら。

ブルー 「つわりの症状が出ているからには、1ヶ月にはなるのかな?」
Aブルー「で、でも…。あと3ヵ月も禁欲なわけ?」

殺生な、とソルジャーは愕然としております。
ヌカロク超えどころか、禁欲生活3ヵ月。
しじみパワーで燃えまくっていたバカップルには、天罰に等しい話かも?

2013/03/22 (Fri)

 

☆ママはソルジャー


安静どころか、禁欲生活3ヵ月。
バカップルには災難としか言いようのない、有難くも迷惑な授かりもの。

Aブルー「ど、どうしよう…。しじみ、山ほど買ったのに…」
A船長 「今日も買う予定でしたしねえ…。ですが、我慢をしませんと」
ブルー 「そうだよ、無事に子供を産まなくちゃ」
Aブルー「子供は充分間に合ってるよ! ぶるぅがいるし!」
ブルー 「ぶるぅはサンタクロースに貰ったプレゼントだろ?」

今度は正真正銘の実子だから、と生徒会長。

ブルー 「君とハーレイとの愛の結晶だし、大事にしないと」
ハーレイ「いや、実に羨ましい限りです。本当におめでとうございます」
Aブルー「…おめでたい気がしないんだけど…」
A船長 「私は嬉しく思っていますよ、あなたが産んで下さるなんて」
ジョミー「あーーーっ! そうか、本物のママになるってことだよね!」
キース 「ぶるぅの件では揉めまくっていたが、今回は…な」
Aブルー「ぼ、ぼくがママ…?」
ブルー 「当然じゃないか。君が産む以上、ママは君だよ」
スウェナ「素敵ね、ぶるぅの弟か妹が生まれるわけね!」
シロエ 「ぶるぅのママの座もついてくるんじゃないですか?」
キース 「だろうな、出産を機会にママ認定だな」
Aブルー「そ、そんな…。ぶるぅのママはハーレイだってことに…」
ブルー 「苦しい言い訳はもう無駄ってね。おめでとう、ママ」

元気な良い子を産みたまえ、と生徒会長はニコニコと。

ブルー 「えーっと…。授かったのは節分以降だし、出産予定日は…」
Aブルー「えっ、そんなのも分かるわけ?」
ブルー 「君の世界じゃ教えないかな、自然出産が無いそうだから」
スウェナ「確か基本は十月十日よ、十ヶ月と十日と計算するの」
A船長 「そうなのですか。では、ブルーの場合は…」
ブルー 「2月だとすれば、12月だね。ぶるぅと一緒だったりして?」

ソルジャーの世界の「ぶるぅ」も、お誕生日はクリスマス。
出産の日と見事に重なるかもですね!

2013/03/23 (Sat)

 

☆育児には必須


禁欲生活に加えてママの座と言うか、称号と言うか。
とんでもない肩書きが加わりそうなソルジャーですけど、それが真実で。

A船長 「クリスマスの頃に生まれるのですね、ブルーの子供は」
ブルー 「君の子供でもあるわけだよ? パパ」

そこの所の心構えをしっかりと、と生徒会長。

ブルー 「最近はイクメンが流行りだからねえ、君も大いに協力を!」
A船長 「イクメン……ですか?」
Aブルー「ハーレイはイケメンじゃないと思うんだけど」
ブルー 「イケメンじゃなくてイクメンだってば!」
ハーレイ「育児をする男性がイクメンです。ここ数年で定着しましたね」
A船長 「それを言うならブルーも男だと思うのですが」
Aブルー「そうだよ、ママになるつもりはないし!」
ブルー 「ふうん? だったら一人で育児をするんだ?」

イクメンだしね、と生徒会長はニヤニヤと。

ブルー 「大変らしいよ、育児ってヤツは。特に乳児の間はね」
キース 「ボランティアで保育園にも行ったが、あれはキツイぞ」
Aブルー「えっ、ぶるぅは最初から普通だったよ?」
ブルー 「ぶるぅは例外! こっちのぶるぅも例外だよね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼく、最初っから御飯だもん!」
シロエ 「あー…。離乳食とかあるんですよね、作れるんですか?」
スウェナ「その前にミルクよ、まさか母乳は出ないでしょ?」
Aブルー「……ぼ、母乳って……」
ブルー 「君の世界には無いだろうねえ、母乳が一番なんだけど」
ジョミー「なんか色々入っている…んだったっけ?」
マツカ 「赤ん坊には母乳がいいって聞きますよね」

でも…、とソルジャーの胸に注目しているシャン学メンバー。

サム  「あれで母乳が出るのかよ?」
ブルー 「さあ…。子供も出来たし、あるいは出るかも…」
Aブルー「ちょ、ちょっと…。母乳って、まさか…」
ブルー 「君のお乳だよ、当然だろう?」
Aブルー「えぇっ!?」

子供に加えて母乳まで。
ソルジャー、ショックの連続ですよ…。

2013/03/24 (Sun)

 

☆育児以前なバカップル


ママじゃなくってイクメンなのだ、と主張しかけたソルジャーですが…。
イクメンな場合、育児をせねばなりません。おまけに母乳がどうとかと。

ブルー 「君にはショックかもしれないけどね、母乳が楽かと」
キース 「そうだな、手間が省けるし」
Aブルー「手間って何さ?」
ブルー 「君の世界にも人工のミルクはあるだろうけど…」
キース 「赤ん坊ってヤツはデリケートなんだ。温度とかな」
ブルー 「熱すぎてもダメ、ぬるすぎてもダメ。そして容器も清潔に!」
Aブルー「赤ん坊の世話なら、保育セクションでいいんじゃないかな?」
ブルー 「いきなり育児放棄かい?」

どうかと思う、と生徒会長。

ブルー 「乳児の間は出来るだけ母親が世話した方がいいんだよ」
Aブルー「えーーーっ! そんな面倒な…」
A船長 「私もお手伝いいたします。確かイクメンでしたよね?」
ブルー 「そう! その心意気でブルーのフォローを」
Aブルー「で、でも…。い、育児はともかく、それ以前にさ…」

ぼくの身体はどうなるわけ、とソルジャーは当惑しております。

Aブルー「いきなり産めって言われても! 男だし!」
サム  「その内、なんとかなるんじゃねえの?」
シロエ 「ですよね、母乳とセットで御利益パワーで解決ですよ」
スウェナ「それじゃ、女になっちゃうのかしら?」
Aブルー「……お、女……」
ブルー 「それが手っ取り早いだろうねえ、いつ変わるのかな?」
キース 「一目で妊婦だと分かる頃かもな」
ジョミー「それって、服とかどうするわけ?」

ソルジャー服は着られないよね、とジョミー君の素朴な疑問。

ジョミー「なんだっけ…。専用の服がある筈だけど…」
ブルー 「マタニティーウェアねえ、ソルジャー服を改造とか?」
A船長 「今の服ではダメなのですか?」
ブルー 「あーあ、なんにも分かってないよ…」

妊婦さん用の服すら知らないバカップル。
子宝を授かる資格ナッシングですが、それでも何とかなるんでしょうか?

2013/03/25 (Mon)

 

☆妊婦さんの必需品


マタニティーウェアの必要性すら分かっていないバカップル。
ぴったりフィットのソルジャー服なぞ、妊婦さんには無理というもので。

ブルー 「いいかい、妊娠初期は今の服でもいけるかもだけど…」
ハーレイ「その内にキツくなりますよ」
Aブルー「太るわけ?」
ブルー 「君の世界に妊婦さんがいないのは分かるけどねえ…」

動物のメスを見た事がないのか、と呆れ果てている生徒会長。

ブルー 「お腹が大きくなってくるわけ! その服じゃ無理!」
A船長 「そ、そうなのですか?」
ブルー 「ウエストがキツイなんてモンじゃなくてね、もう別物だよ」

あんな感じで、と指差したのは窓の方。
遙か下の歩道を妊婦さんが通りかかったようでございます。

ブルー 「あれで何ヵ月くらいかなぁ…。もっと大きくなるんだけど」
Aブルー「ぼ、ぼくの身体があんな風に…?」
スウェナ「でも個人差があるらしいわよ?」
ブルー 「ああ、目立たないタイプもいるとは聞くね」
Aブルー「ぼくはそっちでいいってば!」
ブルー 「そこのチョイスは神様次第じゃないのかなぁ?」
キース 「御利益がどう出るかだな」
Aブルー「た、体型はキープしたいんだけれど…」

あんな姿じゃシャングリラの中を歩けない、と嘆くソルジャー。

Aブルー「カリスマ性も大切なんだよ、ソルジャーってヤツは!」
ブルー 「神秘の自然出産じゃないか、それだけで崇められるってば!」

この際、安産祈願もしておけ、と生徒会長は大真面目。

ブルー 「ソルジャー服をマタニティー仕様に改造したら、腹帯だよね」
キース 「あれは戌の日に巻くんだったか?」
ブルー 「そう、5ヶ月目に入って最初の戌の日」
Aブルー「な、何なのさ、それ…」
ブルー 「ん? 腹帯はお腹のガード用だけど、安産祈願のは別物さ」
Aブルー「それも絶対必要なのかい?」

何が何だか、とソルジャーは困惑しておりますが。
マタニティーウェアなソルジャー服に加えて腹帯、どうなりますかねえ?

2013/03/26 (Tue)

 

☆聖天様にお願い


安産祈願もしろと言われてしまったソルジャー。
妊娠5ヵ月目の戌の日を選び、御祈祷をして貰って腹帯を頂くのですが。

Aブルー「安産祈願に腹帯だなんて、ぼくの世界には無さそうだけど…」
A船長 「あったとしても無理ですよ。人類の施設は使えません」
ブルー 「こっちで頼めばいいと思うよ、祈祷はね」
キース 「神社や寺でやってるからな」
シロエ 「七福神巡りのお寺にもあるんじゃないですか?」
サム  「それより聖天さんなんじゃねえの?」
マツカ 「不可能を可能になさったとしたら、聖天様の御利益ですね」
スウェナ「あの時のお坊さんにお願いすれば?」
ブルー 「うーん…。この時期、無理じゃないかな」

修行僧だから、と生徒会長。

ブルー 「修行中の面会は不可っていうのが基本なんだよ」
ジョミー「そうなんだ? なんか普通に喋ってたけど」
ブルー 「あの日は接客が仕事だったし、修行なわけ」
キース 「面会不可なら托鉢を狙うという手があるぞ」
ブルー 「なるほど…。托鉢中なら私語も全く不可ではないか」
Aブルー「托鉢って何さ?」
ブルー 「修行の一つで、祈りながら街を歩くんだよ」
キース 「そうやって寄付を集めているんだ、その最中なら…」
Aブルー「殴り込んでもOKなんだね?」
一同  「「「殴り込み!?」」」
Aブルー「だって! 思い切り迷惑かけられちゃったし!」

子供の件の落とし前をつけなくては、とソルジャーは真顔でございます。

Aブルー「殴って締め上げて慰謝料だよ、うん」
ブルー 「ちょ、ちょっと…。そんなことをしたら聖天様が…」
Aブルー「ぼくの方が祟りたい気分だってば、こんな御利益!」

ヌカロク超えを目指すどころか禁欲なんて、とソルジャー、ブチ切れ。

Aブルー「とにかく一発殴らなきゃ」
A船長 「まずは托鉢とやらを探さなければなりませんね」

この際、私からも是非一言、とキャプテンまでが。
御利益を頂いておいて殴り込みとは、これがホントの御礼参り…?

2013/03/27 (Wed)

 

☆夫婦和合の結果


ソルジャー御懐妊で、ヌカロク超えどころか禁欲生活になるバカップル。
聖天様への特別祈祷を引き受けてくれたお坊さんを探すそうでして。

Aブルー「夫婦和合をお願いしたのに、これじゃ本末転倒だし!」
ブルー 「だけど相手は善意だよ? なのに殴るのはどうかと思う」
A船長 「ああ、その点は大丈夫ですよ。私がフォローしますから」
Aブルー「フォローって何さ?」
A船長 「ちゃんと謝って、それから御礼を」
Aブルー「なんで御礼?」
A船長 「あなたとの子供が出来るのですよ。もう最高の気分です」
Aブルー「ぼくは最高じゃないってば!」

禁欲に加えてマタニティーウェア、つまり体型変化の危機。
女性化した上に出産、母乳で育児とくれば災難以外の何物でもなく…。

Aブルー「お前はいいよね、禁欲だけで済むんだからさ」
A船長 「いえ、あなたのお身体を全力で守り、いずれは育児を」
Aブルー「だけどお前が産むんじゃないし!」

ギャーギャーと文句をつけるソルジャー。

Aブルー「身勝手なんだよ、勝手に子作りしておいて!」
A船長 「し、しかし…。あなたも喜んでおられた筈です」
Aブルー「こうなるなんて思わないだろ!」

夫婦喧嘩が始まりそうなイヤンな気配。
もはや、お坊さんを探すどころではなさそうですが。

ジョミー「大変だよねえ、子供が出来ると」
キース 「既にマタニティーブルーのようだな」
シロエ 「でも、本当に妊娠ですか?」

気のせいってこともありますよ、とシロエ君。

シロエ 「ちゃんと病院で調べた方が…」
スウェナ「だけど…。自然出産が無い世界なんでしょ?」
A船長 「そうなのです。こちらの世界で産むべきでしょうか」
Aブルー「産むのはぼくで、お前じゃないっ!」
ブルー 「まあ、まあ…。とにかく一度、調べるべきだね」
A船長 「あのドクターは好かないのですが…」

ソルジャーを診察できるのはエロドクターだけでございます。
そうでなくても男の妊婦って、診察可能なんですか?

2013/03/28 (Thu)

 

☆お手軽に検査


聖天様の御利益でソルジャー御懐妊を大前提に、繰り広げられたバカ話。
しかし根拠は何処にも無いわけでして。

A船長 「やはり診察して貰わないとダメなのでしょうか…」
ブルー 「最終的にはそうなるね。色々とケアも必要だしさ」
Aブルー「なんかノルディが怒りそうだよ、ぼくの大事な金づるなのに」
A船長 「あなたの心配はそこですか?」
Aブルー「だってそうだろ、お前の子供とセットものでは…」

デートに誘ってくれそうにない、と嘆くソルジャー。

Aブルー「お前と二人だと分かっていても別荘を貸してくれるけど…」
ブルー 「日頃のデートの御礼だろうねえ、ノルディの場合」
キース 「子持ちとなったら冷たくなるかもしれないな」
Aブルー「だから困るんだよ、ノルディにバレたら!」
A船長 「しかし、お身体のことがあります。諦めましょう」

私も一緒に行きますから、とキャプテンは腹を括った様子。

A船長 「いくらなんでも私の前で破廉恥な真似はしないでしょうし」
Aブルー「うーん、やっぱり脱ぐんだろうか…」
ブルー 「さあねえ…。でも、その前に調べてみれば?」
Aブルー「何を?」
ブルー 「ホントに妊娠してるかどうか!」
A船長 「診察しないと分からないのでは?」
ブルー 「最近は便利なモノがあってね、まずは自分でチェックってね」

妊娠らしいと思えば受診、と生徒会長。

ブルー 「薬局で検査薬を売ってるよ」
A船長 「そうなのですか?」
ブルー 「妊娠検査薬を下さい、と言ったら出してくれるから」
A船長 「は?」
ブルー 「棚にもあるかも知れないけどねえ、まずは調達」

薬局はそこのスーパーの横、と生徒会長はニコニコと。

ブルー 「二人で仲良く買いに行くも良し、ブルーが一人で行くも良し」
Aブルー「ぼくは絶対行かないからね! 恥ずかしいから!」

お前が行け、と指差されたのは、もちろんキャプテンでございます。
妊娠検査薬を買いに行けとは、これまたハードル高そうな…。

2013/03/29 (Fri)

 

☆検査薬の答えは


御懐妊かどうか、お手軽チェック。
エロドクターの診察の前に可能というのは朗報ですけど、まずは薬局へ。

A船長 「わ、私が買いに行くのですか…?」
Aブルー「お前が子作りしたんだろ!」

サッサと行け、と蹴り出されたキャプテン、トボトボと。
ソルジャーはサイオンで監視しておりまして。

Aブルー「まったく、もう…。店員さんに訊けばいいのに」
ブルー 「君ならそこで訊けるのかい?」
Aブルー「まさか。思念で細工が限界かな」

それも出来ないヘタレがハーレイ、とブツブツ文句を言うソルジャー。
代わりに細工をする様子もなく、キャプテンの帰還は1時間後で。

A船長 「や、やっと買えました!」

使い方も聞いて来ました、と叫べばソルジャーの蹴りがゲシッと。

Aブルー「うるさいんだよ、ヘタレのくせに!」
A船長 「お、お身体に障ります! 今は激しい運動は…!」
Aブルー「禁止かどうかは分からないだろ、それ、貸して」
A船長 「では、使い方の御説明を…」
Aブルー「読めば分かるし!」

それ以前にサイオンで覗き見してた、とソルジャー、不機嫌MAX。
検査薬の箱を手に出てゆきまして…。

ジョミー「どこ行くんだろ?」
A船長 「トイレですよ」
Aブルー『死にたいわけ!?』

それ以上しゃべったらブチ殺す、と凄い思念が。
首を竦めたシャン学メンバー、戦々恐々としておりますと。

Aブルー「…お待たせ。誰が妊娠だって?」
A船長 「ち、違った……のですか?」
Aブルー「ぼくは完璧にシロだったけど?」
ブルー 「で、でも、寿司飯が美味しいって…」
Aブルー「ああ、言い出したのは君だったっけねえ…」

よくも根も葉もないことを、とソルジャーの瞳が据わっております。

Aブルー「散々オモチャにしてくれちゃって…。うぐっ!」
A船長 「どうなさいました!?」
Aブルー「………!!!」

ソルジャー、ダッシュで洗面所へと。
つわりと吐き気はセットですから、結果を見間違えたんじゃあ?

2013/03/30 (Sat)

 

☆懲りないバカップル


妊娠検査薬の結果はシロらしいのに、洗面所に走って行ったソルジャー。
これはやっぱり…。

ブルー 「うーん…。検査薬もパーフェクトではないのかな?」
A船長 「どういうことです?」
ハーレイ「つわりは吐き気がするそうですよ」
A船長 「で、では、やはり…」
Aブルー「誰が妊娠してるんだって?」

部屋の空気が凍り付く中、ソルジャー登場。
口許をタオルでグイと拭って。

Aブルー「…ぼくとしたことが、食べ過ぎた」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「だけど吐いたらスッキリしたし! 取り戻す!」

コレとソレと…、と手巻き寿司の具を指差すソルジャー。
キャプテンが寿司飯を厚めに盛ろうと致しますと。

Aブルー「御飯は少なめ! サッパリ味はもういいよ」
ブルー 「も、もしかして…。君が寿司飯にこだわったのは…」
Aブルー「うん、いつもの調子が出なかったんだ。もう大丈夫」
A船長 「食べ過ぎだった……と仰いますか?」
Aブルー「そうらしい。ザッハトルテ、美味しかったのに…」
キース 「つわりじゃなかったみたいだな…」
シロエ 「ですね、面白かったですけど」
A船長 「…私は正直、残念ですが…」
Aブルー「なんだって!?」

お前は子供が欲しかったのか、とソルジャー、怒りの形相で。

Aブルー「禁欲生活3ヵ月な上に、面倒は全部ぼく任せでさ!」
A船長 「育児は手伝うと申し上げました!」
Aブルー「お前が産めばいいだろう!」
A船長 「そ、それは…。では、あなたが子作りなさるので?」
Aブルー「うっ…」

それはちょっと、とソルジャー、言葉に詰まっております。

ブルー 「その辺は好きに決めてよね。夫婦和合で子孫繁栄だろ?」
Aブルー「子孫繁栄はもう沢山だよ!」
A船長 「そうですねえ…。では、改めて夫婦和合ということで」
Aブルー「しじみ、帰りに買わなくっちゃね!」

振り出しに戻ったバカップル。
「あ~ん♪」と食べさせ合いな手巻き寿司パーティー、中継ここまで~。

2013/03/31 (Sun)




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