☆お花見に行きたい
さて、4月。新年度スタートでございます。
とはいえ入学式はまだ先、春休み真っ最中なのがシャン学メンバーで…。
ジョミー「お花見、何処も一杯だよねえ…」
キース 「今年は咲くのが早かったしな…。学校の桜はもう無理だし」
4月に入ったら部活の方も本格化。
去年のような貸し切りは不可能、3月末の土日は許可を取り損なって。
ブルー 「仕方ないだろう、出遅れたんだからさ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ みんなでアルテメシア公園に行く?」
サム 「混み混みじゃねえかよ!」
行くまでもない、とぼやくサム君。
皆で集まっている生徒会長の家から公園が見えていますけど…。
マツカ 「桜だけじゃなくて屋台も一杯ありますからね」
シロエ 「お花見スペースも満杯なんじゃないですか?」
スウェナ「平日でも人がゾロゾロ来るものね…」
キース 「花見をするだけでいいんだったら穴場があるぞ」
ジョミー「どこ、どこ?」
キース 「璃慕恩院の境内に見事な桜が」
ジョミー「要らないし!」
抹香臭いのと御仏縁は御免だそうでございます。
ジョミー「お彼岸のお手伝いで疲れ果てたし、もういいよ…」
ブルー 「慰安旅行をしてあげたじゃないか」
ジョミー「うーん…。だけど、今年も乗っ取られたし…」
バカップルに、とジョミー君は大きな溜息。
お彼岸のお手伝いの慰安旅行を乗っ取られてしまうのも毎年恒例。
ジョミー「だから普通にお花見したいな、普通の場所でさ」
キース 「だが、あいつらが湧くんじゃないか?」
ブルー 「その可能性はかなり高いね、お寺だったら来ないだろうけど」
妊娠騒動で懲りた筈だ、と生徒会長。
ブルー 「おかしな御利益が降って湧いたら困るからねえ」
シロエ 「祈願しなければセーフだと主張しそうですけど?」
ジョミー「その前にぼくが嫌なんだってば、お寺なんて!」
御仏縁は当分不要、と仏頂面のジョミー君。
ソルジャー夫妻が湧かない所でお花見となると、お寺が安全圏なのでは?
2013/04/01 (Mon)
☆お花見とリスク
シャングリラ学園の桜の貸し切りを逃したばかりに、お花見難民。
璃慕恩院の桜が穴場らしいですけど、お寺はジョミー君が大却下でして。
ジョミー「バカップルが来ないと言っても、お寺じゃ何も出来ないよ」
サム 「だよなあ、桜を見るだけだよな」
ブルー 「そうでもないよ?」
知らないかな、とニッコリ笑う生徒会長。
ブルー 「遅咲きの桜で有名なお寺があるだろう」
キース 「ああ、あそこなら充分、花見も出来るか…」
スウェナ「そうだったの?」
ブルー 「行ったことがないと観光スポットとしか思わないかもね」
シロエ 「もしかしてお弁当OKですか?」
ブルー 「お寺の方で桟敷席とかを用意してるけど?」
サム 「マジかよ、それじゃ弁当も…」
ブルー 「うん。ただし、お寺で売っているのを買うのが条件」
キース 「前はすき焼きもできたらしいぜ」
ブルー 「お寺の境内じゃ流石にマズイ、と最近、禁止されちゃって」
ジョミー「やっぱり基本はお寺じゃない!」
そういう所は嫌なんだけど、とジョミー君は脹れっ面。
ジョミー「お線香の匂いがしそうな雰囲気は却下だってば」
ブルー 「みんな宴会しているけどねえ?」
ジョミー「でも、お寺だし! お寺抜きで!」
キース 「しかし、それだとあいつらが湧くぞ」
シロエ 「ですよね、お寺でも湧きそうなのに」
もうバカップルは沢山です、と言うシロエ君に頷くシャン学メンバー。
シロエ 「ジョミー先輩も要らないんでしょう? バカップルは」
ジョミー「お寺よりかはマシな気がする…」
ブルー 「また大恥をかきたいのかい? 節分みたいに」
キース 「そ、そうだった…。花見だけでは済まないんだったな」
シロエ 「桜よりも注目されちゃいそうですよ、ぼくたちが」
サム 「やっぱり寺にしとこうぜ」
ブルー 「リスクは減らしておくに限るよ」
恥をかきたくなかったら、と生徒会長は申しております。
出遅れたお花見、こんな調子で今から開催出来るんでしょうか?
2013/04/02 (Tue)
☆避けたいバカップル
バカップルを避けてお花見するなら、お寺がイチオシだと言う生徒会長。
それでも来るかもしれませんけど、リスクは減らしておくのが吉。
ブルー 「だからね、お寺が売ってるお弁当でもいいんじゃないかと…」
シロエ 「持ち込みは禁止なんですね?」
ブルー 「そういうこと。拝観料とお弁当代が要るわけ」
キース 「確か抹茶の席もあったな」
ジョミー「つまんないし、それ!」
もっと自由に楽しみたい、とジョミー君は不満たらたら。
ジョミー「ぶるぅだってさ、豪華弁当とかの方がいいよね?」
ぶるぅ 「えとえと…。ホントは作りたいけど…」
ジョミー「ほらね、ぶるぅも反対じゃないか!」
ブルー 「でもねえ…。豪華弁当とバカップルだと、どっちがいい?」
ジョミー「リスクが同じなら豪華弁当!」
サム 「こりゃダメだぜ…。弁当に目が眩んでやがる」
ジョミー「違うよ、お寺が嫌なだけ! お花見気分になれないし!」
ブルー 「うーん…。だったら、もっと穴場のお寺とか?」
キース 「弁当OKの寺はそうそう無いだろう?」
ブルー 「無いねえ、桜だけならいいスポットもあるんだけどな」
アルテメシアの北の方に、と生徒会長は地図を広げまして。
ブルー 「峠を二つほど越えて行くけど、ここの桜は素敵だよ」
キース 「枝垂桜だな、聞いた事はある」
ブルー 「でもって、七福神巡りのお寺と宗派が同じで」
シロエ 「ポイント高いじゃないですか!」
スウェナ「バカップルは絶対来ないわよ、そこ」
ジョミー「お寺は却下!」
マツカ 「待って下さい。その近くなら、確か…」
地図を覗き込むマツカ君。
生徒会長が指差すお寺の周辺をチェックしていましたが。
マツカ 「祖父の別荘があるんですよ。庭に桜もあった筈です」
ジョミー「それ、乗ったあ! 別荘だったら、お寺じゃないし!」
お寺でなければ山奥だろうが大賛成、とジョミー君は狂喜しております。
おまけに何やら穴場の予感。シャン学メンバーも興味津々ですよ~。
2013/04/03 (Wed)
☆お花見は別荘で
アルテメシアの北の方にあるという、枝垂桜で名高いお寺。
そこの名前が出てきた所で耳寄り情報、マツカ君が別荘がどうとかと…。
マツカ 「田舎ですけど、いいんですか?」
ジョミー「桜があって、お寺じゃなければ最高だってば!」
キース 「あっちの方なら花の盛りも遅い筈だな」
マツカ 「ええ。四月半ばを過ぎることだってありますからね」
スウェナ「それじゃ、今から余裕で間に合うわけね?」
マツカ 「その筈です。…一応、確認してみましょうか?」
執事さんに電話をかけたマツカ君。
暫くしてから折り返し電話がかかって参りまして。
マツカ 「管理人さんの話だと、13日辺りが見頃じゃないかと」
サム 「いいじゃねえかよ、それ、行こうぜ!」
シロエ 「桜はどのくらいあるんですか?」
マツカ 「花を見ながら野点が出来るくらいには」
ジョミー「ノダテ…って、なに?」
ブルー 「屋外でお茶を点てることだよ、いわゆる御茶席」
どうせなら点ててあげようか、と生徒会長はニッコリと。
ブルー 「お坊さんにはお茶の心得も必須だからねえ」
ジョミー「要らないし! それよりお花見弁当だってば!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 頑張って作らなくっちゃ!」
ブルー 「まあ、とりあえず決まりってね」
キース 「13日なら土曜日だしな」
マツカ 「じゃあ、車の手配をしておきますね」
ジョミー「よろしく! やったあ、お寺と縁が切れたあ!」
??? 「うん、それはとってもいいことだよね」
一同 「「「!!?」」」
バッと振り返った先で優雅に翻る紫のマント。
ソルジャー(会話表記はAブルー)登場でございます。
Aブルー「お寺に行くなら遠慮しようかと思ってたけど…」
ジョミー「……で、で、で……」
Aブルー「ん?」
一同 「「「出たぁーーーっ!!!」」」
オバケでも出たかのような、この悲鳴。
バカップルが出たわけではなく、まだ片割れの段階ですが…。
シャン学メンバー、思い切り受難フラグですかねえ?
2013/04/04 (Thu)
☆関係者以外お断り
お花見難民から一転しまして、マツカ君の別荘で優雅にお花見。
見頃の方もまだ先とあって、万々歳な所へソルジャーが出て参りまして。
Aブルー「御挨拶だねえ…。出たって何さ、失礼な!」
ジョミー「で、で、でも…」
キース 「出たのには違いないだろうが!」
ブルー 「そうだよ、誰も呼んでいないし!」
これからお花見の相談なのだ、と生徒会長はツンケンと。
ブルー 「マツカが手配をしてくれるんだし、関係者以外はお断り!」
Aブルー「関係者だと思うけど?」
ブルー 「どの辺がさ!」
Aブルー「マツカの家の別荘なんだろ? いつも行ってる」
海のヤツに、とソルジャーは強気。
Aブルー「ぼくもハーレイもお馴染みさんだし、ぶるぅもね」
一同 「「「………」」」
Aブルー「ほら、反論の余地も無い! じゃあ、決まりで」
ブルー 「勝手に話を先に進めないで欲しいんだけど?」
Aブルー「そう来たか…。だったら、ぶるぅも追加だね」
ブルー 「は?」
Aブルー「ぼくとハーレイとで来ようと思っていたんだけどさ…」
それじゃ関係者じゃないんだろ、とソルジャーは皆を見回して。
Aブルー「ぶるぅが入れば立派に別荘お馴染みメンバー! 関係者だよ」
ブルー 「ちょ、ちょっと…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぶるぅも来るの? わーい、楽しみ―!」
お弁当、うんと沢山いるよね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は大喜び。
「ぶるぅ」と言えば悪戯っ子の大食漢で。
ブルー 「ぶ、ぶるぅは……お花見向けのキャラじゃないかと…」
Aブルー「どこが? 関係者以外お断りだろ、必須の面子だ」
揃って休暇を取らなくちゃ、とソルジャーは算段しております。
Aブルー「こないだ、旅行で揃って出掛けたばかりだし…」
ブルー 「日程調整が難しいだろ、お勧めしないよ」
Aブルー「まだ先だしね? なんとかなるって!」
救出作戦を前倒しして…、などとソルジャー、検討中。
関係者以外お断りだと言ったばかりに、えらい事態に…?
2013/04/05 (Fri)
☆お子様も追加で
バカップルだけでも災難なのに、よりにもよって「ぶるぅ」とは…。
おませな上に悪戯小僧の大食漢を招かれたのでは、お花見転じて惨劇で。
ブルー 「救出作戦の前倒しなんて、やめといた方が…」
キース 「俺もそう思う。綿密な計画を立てたんだろうし…」
Aブルー「ハーレイ的にはそうかもね。毎回、眉間に皺を寄せてる」
ブルー 「だったら無茶はやめたまえ!」
Aブルー「救助班を出すからややこしいんだよ、出さなければいい」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「ぼくが一人で行けばいいんだ、それで一発解決だってば」
面倒事は一切なし、とソルジャーは不敵に笑っております。
Aブルー「潜入活動とかが要らないしねえ? 行って帰れば終わりだし」
ブルー 「それって、まさか…」
Aブルー「もちろん瞬間移動だよ。青の間発で戻って来るのは格納庫!」
そこでハーレイたちが出迎えるだけ、と言うソルジャー。
どうやら過去にも経験多数な裏技のようでございます。
Aブルー「というわけだから、心配無用さ。お花見は13日だっけ?」
ブルー 「ほ、本当に来るつもりなわけ?」
Aブルー「当然だろう? ぶるぅもきっと大喜びさ」
一同 「「「……ぶ、ぶるぅ……」」」
ぶるぅ 「わぁーい、ぶるぅだぁー!!!」
いっぱい遊んで食べるんだもん、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は喜色満面。
お友達が来るのは嬉しいでしょうが…。
サム 「ぶるぅかよ…」
シロエ 「花より団子の典型ですよね、あのキャラは…」
スウェナ「食べ物しか頭に無いものねえ…」
Aブルー「違うよ、悪戯と食べ物だよ」
ブルー 「そんなのを連れてこないで欲しいんだけど!」
Aブルー「関係者以外お断りだと主張したのは君だろう?」
ブルー 「そ、そうだけど…」
Aブルー「じゃあ、決定! マツカ、三人追加でよろしくね」
大人二名と子供が一名、とソルジャー、完全に仕切っております。
普通の子供だったら無問題ですが、「ぶるぅ」じゃ色々難有りですよ…。
2013/04/06 (Sat)
☆お子様と実年齢
子供も一名追加でよろしく、とソルジャーは気軽に言ってくれますが…。
問題なのは子供の質でございます。
ブルー 「子供って簡単に言うけどねえ…。ぶるぅはちょっと」
Aブルー「ぶるぅは立派な子供だよ? 年齢的にも」
「そるじゃぁ・ぶるぅ」より遙かに若い、と威張るソルジャー。
Aブルー「こっちのぶるぅは6歳以上にならないだけでさ、実際は」
ぶるぅ 「子供だもん! ぼく、学校も行かないもん!」
Aブルー「だけどブルーと同じくらいに長い年月、生きてるよねえ?」
ぶるぅ 「そうだけど…。大人の話は分からないもん!」
ぶるぅの方が大人だもん、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は大真面目。
ぶるぅ 「いろんなことを知ってるし…。ぼくより絶対、賢いもん!」
Aブルー「ぶるぅも習えば覚えられるよ、頑張ってみれば?」
実践するのが一番だ、とソルジャーはニヤニヤしております。
Aブルー「ぼくで良ければ先生になってあげるけど?」
ぶるぅ 「先生って?」
Aブルー「大人の時間の先生だってば、今日から見学に来ればいい」
ブルー 「やめたまえ!」
Aブルー「そういう姿勢がいけないんだよ。性教育っていうのも大切!」
ブルー 「君のは逸脱してるだろう!」
性教育と銘打つのなら子供を作れ、と生徒会長。
ブルー 「でもって出産までを責任を持って教えるんだね」
Aブルー「そ、それはちょっと…」
ぶるぅ 「ねえねえ、セイキョーイクって、なあに?」
ブルー 「ブルーが赤ちゃんを産むそうだ」
ぶるぅ 「えっ、ホント?」
今度はちゃんと生まれるの、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の瞳がキラキラ。
ぶるぅ 「それなら今日から見学に行く!」
ブルー 「だってさ、子作りに励んでくれたまえ。ぶるぅのためにね」
Aブルー「子作りだけは御免だってば、ぼくが損するだけなんだから!」
産んでたまるか、と逃げ腰のソルジャー、いささかピンチでございます。
性教育と主張するんだったら、ちゃんと産まなきゃダメですよねえ?
2013/04/07 (Sun)
☆とにかくお花見
「そるじゃぁ・ぶるぅ」に大人の時間を見学しろと言ったソルジャー。
見学させるなら子供を産め、と生徒会長にガッツリ釘を刺されまして…。
Aブルー「ぶるぅ、ぼくは子供は産めない身体で…。だから無理!」
ぶるぅ 「そうなの? でも…。この前、産むってお話だったよ?」
ブルー 「うんうん、御利益パワーでね。さあ、頑張って」
Aブルー「頑張ってどうこうって話じゃないし!」
夫婦和合だけで充分なのだ、とソルジャーは腰が引けております。
Aブルー「子供が出来ると夫婦和合の時間が削られちゃうからねえ…」
ブルー 「そこの所をクリアしてこそだと思うけど?」
キース 「出来もしないのに、ぶるぅに余計な知識を教えるな!」
Aブルー「わ、分かったよ! もう言わないから、とにかくお花見!」
大人二名と子供一名、と言うなり姿がパッと消え失せ、ソルジャー逃亡。
ブルー 「…逃げられたか…」
ぶるぅ 「えーっと…。帰っちゃったけど、見学のお話は?」
キース 「忘れろ、ぶるぅ。今は花見が肝心だ」
シロエ 「そうです、お弁当を作るんでしょう?」
サム 「おせちみたいに豪華にいこうぜ、ドッカンと!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼく、頑張る!」
お料理大好き、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の意識は逸れたみたいです。
ケロリと忘れてしまう辺りも小さな子供の特権で。
ぶるぅ 「13日だよね。ぶるぅも来るし、ホントに楽しみ~♪」
ブルー 「…予備の食料が沢山要るかな…」
キース 「コンビニ弁当でいいと思うぞ、ぶるぅの胃袋対策は」
ジョミー「絶対、質より量だもんねえ。ぶるぅだしさ」
スウェナ「数と種類があればいいんじゃないかしら?」
マツカ 「じゃあ、車とセットで手配しますね」
ブルー 「コンビニ弁当でいいんだよ、マツカ。それで充分!」
キース 「思いっ切り猫に小判だからな」
いいお弁当を用意しておく必要は無い、と意見が一致。
底抜けなのが「ぶるぅ」の胃袋、妙な話を封じるためにも満腹あるのみ?
2013/04/08 (Mon)
☆お花見にはコレ
悪戯大好き、おませな「ぶるぅ」。
せっかくのお花見、大人の時間の話題なんかでブチ壊されたら大変です。
ブルー 「えーっと…。車とコンビニ弁当の手配は済んだし…」
キース 「ぶるぅはひたすら食わせておこう」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お腹一杯になったら遊ぶんだもん!」
追いかけっことか楽しそうだよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
お花見は明日に迫っておりまして、お天気の方もいい感じ。
ジョミー「ぼくたちは豪華弁当だよね?」
ぶるぅ 「うん! 御馳走、沢山作るから!」
早く明日にならないかな、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」はワクワクで。
シャン学メンバーもお花見の話題で盛り上がり中。
シロエ 「マツカ先輩、桜は満開なんですよね?」
マツカ 「ええ。今朝で八分咲きだと聞いてますから、見頃ですよ」
スウェナ「素敵ね、別荘の桜を貸し切り!」
サム 「この辺の桜、葉桜だしなあ…。ホント、マツカに感謝だぜ」
ブルー 「だよね。有難く見せて貰わなくっちゃ」
バカップルと「ぶるぅ」は忘れるべし、と生徒会長。
ブルー 「バカップルは二人の世界の筈だし、ぶるぅは食べ物で封印だ」
キース 「そうだな、この際、無視するに限る」
乱入してきた方が悪い、とキース君が親指を立てた所で。
Aブルー「こんにちは」
一同 「「「で、で、で…」」」
出たぁーーー!!! と響き渡った全員の悲鳴。
しかしソルジャー、意に介さずに。
Aブルー「炭は上等のがいいんだよ」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「でもって、お肉も最高級だと嬉しいんだけど」
ぶるぅ 「えとえと…。炭火焼肉のお弁当がいいの?」
お花見弁当らしくないけど、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は不思議そう。
ぶるぅ 「それって、ぶるぅのお弁当なの?」
Aブルー「そうじゃなくって…。お花見には必須らしいじゃないか」
炭と肉が無いとダメなんだろう、と言われましても。
お花見するのに豪華弁当なら分かりますけど、何故に炭とかお肉とか…?
2013/04/09 (Tue)
☆お花見いろいろ
明日はお花見という日に突然やって来たソルジャー。
炭とお肉が必須だなどと言い出しまして、シャン学メンバーは軽く混乱。
ジョミー「お花見に炭って要ったっけ?」
キース 「篝火だったら分かるんだがな…」
サム 「それだと肉は要らねえぜ?」
Aブルー「あれっ、君たちも言ってなかった? すき焼きがどうとか」
ブルー 「ああ、アレね。あれはお寺の境内のヤツで今は禁止さ」
Aブルー「そこは禁止かも知れないけれど…。ぼくも一応、調べたから」
こっちの世界のお花見について、と威張るソルジャー。
Aブルー「ノルディのパソコンを貸して貰って、やっぱり炭だと」
ブルー 「何処から炭が出てくるのさ!」
Aブルー「コンロの貸し出しって書いてあったよ、使える場所とかも」
一同 「「「コンロ?」」」
Aブルー「うん。お花見にはジンギスカンをやるんだって?」
なかなか派手な煙らしいね、とソルジャーは笑顔でございます。
Aブルー「ジンギスカンとかバーベキューとか、とにかくモクモク」
ブルー 「それって地域限定なんじゃあ…」
キース 「北の方ではやると聞いたな」
Aブルー「そうでもないよ? 煙モクモクは北かもだけど、他の所でも」
お花見とバーベキューで検索すると色々ヒットするのだとか。
Aブルー「アルテメシアでも出来る所はありますか、って質問もあった」
ブルー 「…多分、皆無だと思うけど?」
Aブルー「無かったねえ…。で、ぼくとしては煙に憧れるわけ」
ブルー 「なんで?」
Aブルー「ぼくのシャングリラじゃ無理だからだよ、煙はマズイ」
船内の公園の桜なんだし、とソルジャーは上を指差して。
Aブルー「煙は上に流れるだろう? ブリッジを燻すわけにはねえ…」
ブルー 「確かに。…ついでにブリッジクルーの士気も下がりそうだね」
Aブルー「そうなんだ。匂いだけだと絶対、下がる」
かと言って勤務中に差し入れは禁止だし…、とソルジャーは溜息。
煙モクモクなお花見を希望のようですねえ…。
2013/04/10 (Wed)
☆お花見には煙
煙モクモクなお花見に憧れるのだと言うソルジャー。
シャングリラの公園の桜では出来ないだけに、煙を上げたいそうでして。
Aブルー「こっちなら気兼ねしないで派手にモクモク出来るしさ」
ブルー 「うーん…。でもさ、本来お花見って言うのは」
Aブルー「お弁当だって? だけど、前はすき焼きもあったんだろう?」
すき焼きもジンギスカンも似たようなものだ、とソルジャーは指摘。
Aブルー「だからジンギスカンとかバーベキューとか!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ それも楽しそう!」
サム 「だよなあ、なんか面白そうだぜ」
ジョミー「でもさあ…。ぶるぅが来るんだよね?」
シロエ 「肉の争奪戦がキツそうですね…」
キース 「それ以前に俺たちが食う分の肉が残ると思うのか?」
一同 「「「あー………」」」
肉どころか何も残らないかも、と誰もが遠い目。
大食漢の「ぶるぅ」が混ざったジンギスカンなぞ、負けは必至で。
ブルー 「却下だね。ぼくたちは桜も見たいけど御馳走も食べたい」
キース 「ぶるぅにはコンビニ弁当を用意することになっているしな」
Aブルー「ああ、その点なら大丈夫! ぶるぅは一人鍋にするから」
一同 「「「一人鍋?」」」
Aブルー「そう。ぼくもゆっくり肉を焼きながら食べたいしね」
ぶるぅには専用コンロを与える、とまで言われたのでは反対も出来ず。
ブルー 「仕方ないか…。じゃあ、ジンギスカンとバーベキューで」
ぶるぅ 「お花見弁当もちゃんと作るよ、好みで食べてね♪」
マツカ 「コンロの手配もしておきます。ぶるぅ用のも」
Aブルー「あ、ぶるぅのコンロは持ってくるから」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「マイ・コンロだよ、一人前になった気分がするだろう?」
ブルー 「マイ・コンロねえ…」
Aブルー「というわけで、明日はよろしく。炭と肉もね!」
じゃあね、とソルジャーは帰ってゆきましたけども。
煙モクモクにマイ・コンロとは、カオスなお花見になりそうですねえ…。
2013/04/11 (Thu)
☆お花見の前に
やって来ました、13日の土曜日。
絶好のお花見日和ですけど、生徒会長宅へ向かうシャン学メンバーは…。
ジョミー「ドタキャンしてくれればいいのになぁ…」
キース 「バカップルか? それとも、ぶるぅか?」
ジョミー「両方だったら嬉しいけれど、どっちかだけなら…」
シロエ 「バカップルですね」
サム 「そうかぁ? ぶるぅだけ来てもいいのかよ?」
一同 「「「………」」」
それはコワイ、と震え上がる一同。
悪戯大好き、おまけにおませな大食漢が単独参加となりますと…。
キース 「花見以前の問題だな、それは」
サム 「だろ? 歩く迷惑行為だぜ」
シロエ 「それはバカップルでも変わらないんじゃあ…」
スウェナ「あっちはドカ食いしないわよ?」
ジョミー「うーん…。三人揃ってドタキャンってことは…」
マツカ 「有り得ないでしょうね、どう考えても」
あれだけ仕切り倒していたんですし、とマツカ君。
車とコンビニ弁当の手配に加えて炭だの肉だのと忙しかったらしく。
マツカ 「ジンギスカンとバーベキューも手配しましたけれど…」
キース 「センスを疑われなかったか?」
マツカ 「ぼっちゃまのお友達の御趣味ですか、と訊かれました」
ジョミー「そ、それ…。なんて返事したわけ?」
マツカ 「そうです、としか答えられないでしょう?」
一同 「「「うわー………」」」
お花見にジンギスカンとバーベキューなキャラ認定。
マツカ君の執事さんの頭の中ではエライことになっていそうです。
シロエ 「会長の趣味です、で良かったんですよ、マツカ先輩!」
キース 「そうだな…。あいつだったら何でもアリだ」
ブルー 『誰が何でもアリだって!?』
ジョミー「ひぃぃっ、ごめんなさい、ごめんなさいーっ!!!」
ブルー 『分かればいいんだ、分かればね』
早く集合するように、と生徒会長の怒りの思念波。
待ち合わせ場所はマンションの玄関前でございます。
はた迷惑な三人、間違いなく揃っているんでしょうねえ…。
2013/04/12 (Fri)
☆カオスな幕開け
シャン学メンバー、執事さんにお花見のセンスを疑われている可能性大。
足取りも重く生徒会長が住むマンションに辿り着きますと…。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お弁当、いっぱい作ったよ~!」
ブルー 「いい天気になって良かったよね」
Aブルー「やあ。もう、楽しみで昨夜はロクに眠れなくってさ」
A船長 「眠れないからもう1回、と何度も何度もせがまれまして…」
お身体の方は大丈夫ですか、とキャプテンが問えば隣に小さな影が。
出ました、「ぶるぅ」でございます(会話表記は「Aぶるぅ」)。
Aぶるぅ「あのね、ハーレイ、凄かったんだよ!」
Aブルー「だよね、お前もビックリだよね」
Aぶるぅ「えーっと、何回目のヌカロク超えだっけ?」
節分からこっち凄いよね、と「ぶるぅ」はニコニコ顔でして。
Aぶるぅ「だからね、ブルーも最後はグッスリ爆睡だったの!」
Aブルー「お蔭で気分スッキリなんだよ、お花見、楽しまなくっちゃね」
A船長 「そうですか。頑張った甲斐がありましたよ」
Aブルー「今日もしっかり栄養つけてよ? でもって今夜も…」
Aぶるぅ「ヌカロク超えに挑戦だよね!」
わぁーい! と「ぶるぅ」は飛び跳ねておりますが。
朝っぱらから大人の時間な会話が爆発、シャン学メンバー、脱力MAX。
キース 「俺は彼岸が見えそうだぜ…」
Aブルー「彼岸って確か極楽だよねえ? ぼくの分の蓮もよろしくね」
阿弥陀様から一番遠い蓮でハーレイの肌の色が映えるヤツ、との御注文。
祈らされているキース君には頭痛の種というヤツで。
キース 「やかましい! 欲しけりゃ自分でお念仏だ!」
Aブルー「それはパス! ヌカロクともどもハーレイにお任せ!」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ ハーレイ、頑張ってるもん!」
A船長 「ブルーのためなら努力あるのみです」
Aブルー「夫婦和合で末永く、だよね!」
お花見気分も消し飛びそうなヌカロク連呼。
ジンギスカンとかマイ・コンロ以前に、激しくカオスな幕開けですよ…。
2013/04/13 (Sat)
☆そろそろ出発
集合した途端に大人の時間な会話が炸裂、シャン学メンバー早くも受難。
こんな面子でお花見なのか、と遠い目になってしまいそうですが…。
Aブルー「それで、今日は何処まで行くんだって?」
マツカ 「アルテメシアの北の方ですよ、ちょっと時間がかかります」
ブルー 「ドライブだと思えば丁度いいかな、途中で桜も見られるしね」
標高が高くなってゆくので桜があるそうでございます。
アルテメシアではとっくの昔に葉桜だけに、車窓の景色にも期待大。
Aブルー「行き先だけじゃなくって途中も桜かぁ…」
A船長 「それは素晴らしそうですね。あなたは桜がお好きですし」
Aブルー「桜も好きだけど、お前も好きだよ」
A船長 「私もです、ブルー…」
人目も憚らない熱いキス。
バカップルは今日も絶好調で。
ジョミー「…出掛ける前からコレなんだ…?」
キース 「先が思いやられるなんてレベルじゃないな」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ パパとママが仲良しなのはいいことだもん!」
Aブルー「ふふ、お前も幸せ一杯だよねえ?」
Aぶるぅ「うん! お花見も連れて来て貰えたし!」
Aブルー「ということで、今日はよろしく。…えーっと、車は…」
マツカ 「あそこです。肉とか野菜は積んであります」
載せる荷物はどれですか、とマツカ君が尋ね、運転手さんがこちらへと。
運転手 「お弁当は保冷庫がいいですね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ よろしくお願いしまぁーす!」
運転手 「他に載せる物はありますか?」
Aブルー「ぶるぅ、コンロは?」
Aぶるぅ「えとえと…。ブルーに買ってもらったコンロだし…」
どうしようかなぁ、と「ぶるぅ」は悩んでおります。
ブルー 「そんなに大事なコンロなのかい?」
Aぶるぅ「なんか特別製なんだって!」
運転手 「大丈夫ですよ、しっかり固定しますから」
Aぶるぅ「じゃあ、お願い!」
持って乗るには大きすぎるもんね、と包みを預けていますけど。
特別製のコンロだなんて、七輪とかの類でしょうか…?
2013/04/14 (Sun)
☆バカップルと桜
「ぶるぅ」が預けたマイ・コンロ。
梱包された中身が気になりつつも、シャン学メンバーたちも車に乗って。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ しゅっぱぁ~つ!」
Aぶるぅ「しゅっぱぁ~つ!!」
並んで座った「そるじゃぁ・ぶるぅ」と「ぶるぅ」は御機嫌。
子供二人は実に微笑ましい光景です。しかし…。
Aブルー「楽しみだねえ、二度目のお花見!」
A船長 「シャングリラでは二人きりとはいきませんしねえ…」
Aブルー「毎年、二人で夜桜だもんね」
あれはあれで素敵なんだけど、と並んで座るバカップル。
Aブルー「あの時間もぼくは気に入ってるよ、うん」
A船長 「…私はちょっと…。やはりブリッジが気になりますし…」
Aブルー「シールドしてるって言ってるじゃないか、大丈夫だよ」
A船長 「それは分かっておりますが…」
Aブルー「一回だけっていうのがねえ…。欲求不満になりそうだってば」
桜の下でもヌカロク超え! と、とんでもない台詞を吐くソルジャー。
一同、ゲゲッと息を飲む中、生徒会長が果敢に注意。
ブルー 「その先、禁止!」
Aブルー「えっ、なんで? こっちでやるとは言っていないよ」
その辺の所は心得ている、とソルジャーはやたら偉そうに。
Aブルー「これだけ面子が揃っているとね、ハーレイだってヘタレるし」
ブルー 「そういう問題じゃないってば!」
Aブルー「それにお花見優先だしさ。二人っきりでお花見なんだよ?」
ブルー 「ぼくたちだっているだろう!」
Aブルー「君たちは大した障害じゃない。要は二人の世界が大切!」
ねえ、ハーレイ? と訊かれたキャプテン、笑顔で頷きまして。
A船長 「ええ、私には桜よりもあなたですよ」
Aブルー「ぼくはお前も桜も…かな? 欲張りなのは知っているよね」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ いつもハーレイを食べてるもんね!」
一同 「「「…………」」」
行きの車中から、この試練。
峠を越えてゆく車窓から桜が見えてますけど、既に泣きたい気持ちかも?
2013/04/15 (Mon)