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シャングリラ学園つれづれ語り

☆峠と桜とバカップル


バカップルが自分たちの世界のシャングリラでするのは夜桜見物。
しかも見物だけでは済まず、けしからぬ事をしているようでございます。

Aブルー「ハーレイ、いつかは桜の下でもヌカロクだよ?」
A船長 「す、少し考えさせて下さい…」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 心配だったら、ぼくがシールドするね!」
A船長 「い、いや…。気持ちは有難いのだが…」
Aブルー「ぶるぅ、いつも言ってるだろう? ハーレイはね…」
Aぶるぅ「見られていると意気消沈でしょ? だけど毎晩頑張ってるよ」
Aブルー「覗き見されるのと、堂々と見られるのとは違うんだよ」

だからシールドの手伝いは無理、とソルジャーは滾々と説明を。

Aブルー「まあいい、ブリッジ対策は考えておこう」
A船長 「…お手柔らかにお願いします…」

ブリッジから見える場所ではとても無理です、と弱気なキャプテン。
弱気と言うより、それが常識で。

ブルー 「ろくでもないことを言っていないで、外を見る!」
Aブルー「あっ、桜だ! 咲いてるよ!」
A船長 「綺麗ですねえ…」
ブルー 「さっきから何本もあったけど? 山桜だよ」
マツカ 「この辺りの桜は実生ですね。鳥が種を落としてゆくんです」
Aブルー「へええ…。それで普通の木と混じってるのか…」

桜だらけじゃないんだね、とソルジャーの気は逸れまして。

Aブルー「ぼくが好きだった桜もこんな山の中にあったっけ」
A船長 「懐かしいですね…。シャングリラの桜はその子孫ですし」
Aブルー「うん。あの桜で作った数珠をキースに渡してあるよね」

だから二人で極楽往生、と話はまたしても妙な方へと。

Aブルー「キース、最高の蓮をよろしく頼むよ」
Aぶるぅ「ハーレイの肌の色に似合う蓮なんだよね♪」
キース 「やかましい! 祈ってやるから少しは慎め!」
ブルー 「そうそう、せっかくのお花見だしね」

もうすぐ着くよ、と生徒会長。
峠越えは終わって集落が見えてきております。桜、満開みたいですよ~!

2013/04/16 (Tue)

 

☆別荘と桜


人目を憚らないバカップルの言動に振り回された道中も、ようやく終点。
車が滑り込んだマツカ君のお祖父さんの別荘、広大な庭がありまして。

ジョミー「凄いや、桜だらけだよ!」
サム  「家もでけえなあ…。これで別荘かよ?」
マツカ 「お客様をお招きすることもありますから…」
運転手 「ぼっちゃま、コンロなどは設置しておきますので」
Aぶるぅ「あっ、ぼくのコンロは特別製なの!」

だから自分でやるからね、と「ぶるぅ」が包みを受け取っております。
大事そうに抱えて、運転手さんがコンロを設置している隣にコトンと。
しかし包みを解くわけでもなく…。

Aぶるぅ「かみお~ん♪ 最初は何をするの?」
ブルー 「何って、特に決めてないけど…。コンロは出さないのかい?」
Aぶるぅ「準備は要らないってブルーが言ったよ?」
Aブルー「そうなんだよね。ぶるぅのコンロは簡単、お手軽!」
キース 「しかし、組み立てとかがだな…。大丈夫なのか?」
Aブルー「平気、平気! それよりホントに大きい家だねえ…」
マツカ 「どうぞ、中も自由に使って下さい」
Aブルー「いいのかい? じゃあ、お邪魔するよ」

ソルジャー、早速、立派な玄関から別荘の中へと。
シャン学メンバーもゾロゾロと…。

Aブルー「そうか、中からも桜が見えるんだ…。これはいいね」
A船長 「なかなか見ごたえがありますね」
Aブルー「景色もいいけど、家の中っていうのがポイント高いよ」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「だってそうだろ、シールドしなくても問題ないし!」

好き好んで誰も覗かない、とソルジャーは庭を眺めつつ…。

Aブルー「ブリッジ対策はコレにしようか、公園にテントを張るとかさ」
A船長 「そ、それは…。シールド以前の問題では…」
Aブルー「ついでに防音しておけばいい。盗み聞き対策も完璧ってね」

誰も絶対見に来ない、とソルジャーは自信満々ですけど…。
シャングリラの公園にテントだなんて、何をしてるかバレバレなのでは?

2013/04/17 (Wed)

 

☆桜の木の下で


自分の世界のシャングリラの公園にテントを張ろう、と言うソルジャー。
桜の下で堂々とけしからぬ事をやらかすためのようですが…。

Aブルー「桜がね、覗き窓から見える仕様のテントがいいなぁ」
A船長 「…の、覗き窓…ですか…?」
Aブルー「天体観測用のテントとかなら天窓つきのがあるじゃないか」
A船長 「て、天窓ですって?」
Aブルー「うん。桜が見えなきゃ意味が無いしね、窓は多いほどいいな」
A船長 「そ、それは…。覗き放題とか言いませんか!?」
Aブルー「覗き放題だよ、桜の花をさ」
A船長 「い、いえ、桜の花ではなくてですね…」

私たちの方が丸見えですが、とキャプテンは真っ青になっております。

A船長 「ブルー、考えてもみて下さい。テントですよ?」
Aブルー「シールドが嫌なら籠もるしかないだろ、この家みたいに」
A船長 「家とテントは違います! テントは絶対、人目を引きます」
Aブルー「じゃあ、シールド。来年以降も頑張って」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 桜の下でもヌカロクだね!」
A船長 「ど、努力してみます……」

テントよりかはまだマシです、とガックリ項垂れているキャプテン。
桜が見える立派な別荘、バカップルにかかれば御覧のとおりで。

ブルー 「ロクでもない話は済んだのかい?」
Aブルー「失礼な! これは大事な問題なんだよ」

夫婦和合の秘訣なのだ、とソルジャーは得意満面です。

Aブルー「桜はぼくの大好きな花だからねえ、年に一度のお楽しみ!」
Aぶるぅ「一度じゃないでしょ、毎晩でしょ?」
Aブルー「桜の咲いてる間だけだろ、毎晩じゃとても足りないってば」

昼間もやりたいくらいなのだ、と言われましても。

A船長 「ひ、昼間は無理です、それこそ人目が…!」
Aブルー「じゃあ、今日は?」
一同  「「「今日!?」」」

ここにブリッジは無いんだけれど、と庭を指差し、微笑むソルジャー。
桜の下でジンギスカンでも大概なのに、大人の時間をやるつもりですか?

2013/04/18 (Thu)

 

☆馬鹿の居ぬ間に


ソルジャーが一番好きな花は桜だそうでございます。
桜の下で大人の時間をやりたいソルジャー、庭を指差しておりますが…。

Aブルー「ブリッジは無いし、植え込みもあって陰になるしさ」
ブルー 「こっちじゃやらないって言ってただろう!」
Aブルー「それはハーレイがヘタレるからで、見られなければ無問題!」
A船長 「ま、待って下さい、あれは宣言してからやるものでは…」
Aブルー「そうかなぁ? ぼくは全然気にしないけど」

どの桜の下がいいだろう、とソルジャーは場所を検討中。
キャプテンは腰が引けていますし、シャン学メンバーは目が点で。

A船長 「か、考え直して下さい、ブルー! こんなに人が…」
Aブルー「この連中なら覗きに来ないよ、それよりさ…」

あの木がいいと思わないかい、と促す先には見事な桜。

Aブルー「それじゃ、ぼくはハーレイと行ってくるから」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ いってらっしゃーい!」
A船長 「わ、私の意見はどうなるのですか、お願いです、ブルー!」

とても無理です、と叫ぶキャプテンの腕を掴んでソルジャー退場。
いえ、退場と言うより、建物を出て庭の奥へとお出掛けで…。

ぶるぅ 「えとえと…。なんか二人で行っちゃったよ?」
ブルー 「馬鹿は放置でお花見にしよう。それが一番!」
キース 「そうだな、鬼の居ぬ間にジンギスカンだな」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ ブルーたちの分も食べてもいい?」
一同  「「「………」」」

しっかり残っていた「ぶるぅ」。
大食漢の「ぶるぅ」にかかれば、肉も野菜も欠片さえ残るわけがなく。

ブルー 「…先にお弁当から食べた方がいいね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぶるぅのお弁当も沢山あるよ!」
Aぶるぅ「ホント!? だったらお肉は後でもいいよ♪」
ブルー 「じゃあ、決定! まずはお花見弁当から!」

バカップルが帰って来る前に、と別荘の庭に戻れば床几などが。
運転手さんが用意してくれたお花見の席、至れり尽くせりの設えです~!

2013/04/19 (Fri)

 

☆敷物プリーズ


庭の奥へと消えてしまったバカップル。
何をするのかは火を見るよりも明らかなだけに、スル―が正しい対処法。

ブルー 「いいかい、あっちは見ない方向で!」
キース 「そうだな、桜はいくらでもあるし」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お弁当、一人一個ずつだからね!」
サム  「すげえな、二段重ねじゃねえかよ」
Aぶるぅ「ぼくのは十段重ねだも~ん♪」

コンビニ弁当を山と積み上げた「ぶるぅ」、その上に豪華弁当を。
どれから食べるかが悩ましいそうでございます。

Aぶるぅ「んとんと…。コンビニ弁当も全部種類が違うんだよね」
マツカ 「同じだとつまらないでしょう? 色々と揃えてみましたけど」
Aぶるぅ「どれから食べるのがいいのかなぁ…。あれっ?」
一同  「「「???」」」

振り返った「ぶるぅ」の視線に釣られて皆が背後を見てみれば。

Aブルー「…忘れ物なんだ」
一同  「「「えっ?」」」
Aブルー「服が違うのを忘れてた。マントが無いから敷物が無い」

何か敷くもの、と床几に掛けられた緋毛氈を見詰めているソルジャー。
後ろではキャプテンが身体を縮めて恥ずかしそうに。

A船長 「何もそこまでしなくても…。御縁が無かったということで」
Aブルー「なんでアッサリ諦めるのさ! あそこ、絶対見えないし!」
A船長 「し、しかし…。敷物まで貰って行くというのは…」
Aブルー「仕方ないじゃないか、いつものマントが無いんだから!」

地面に寝るのは流石にちょっと、とソルジャーは文句たらたらで。

Aブルー「それともお前が下になる?」
A船長 「は?」
Aブルー「ぼくは桜を見上げる方が好みなんだけど、上でもいいか…」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 今日は騎乗位にするんだね!」
一同  「「「…キジョーイ?」」」

ジョイって確か洗剤だよな、と誰かが呟いておりますが。
洗剤のジョイは黄色かったか、と訊いている人もいるようですが…。
騎乗位とジョイでは月とスッポン、いやいや、月とスッポンポンかも…?

2013/04/20 (Sat)

 

☆まずはお弁当


桜の下でけしからぬことをしようとしていたバカップル。
しかし敷物が無いのだそうで、緋毛氈を貰って行くか騎乗位がどうと…。

Aブルー「洗剤の話はしてないよ! ん? でも…」
ブルー 「この毛氈は貸さないからね!」
Aブルー「あ、敷物とは別の話でさ…。マツカ、お風呂は?」
マツカ 「えっ?」
Aブルー「お風呂も借りていいのかな、って訊いてるんだけど」
マツカ 「バスルームですか? どうぞ、タオルも揃っていますよ」
Aブルー「だってさ、ハーレイ。それじゃ行こうか」
A船長 「い、行くのですか…?」
Aブルー「イきたいに決まっているだろう!」

お風呂も貸して貰えるようだし、とキャプテンの腕を掴むソルジャー。

Aブルー「サッパリ汗を流せるんなら、多少激しく運動しても…ね」
A船長 「ま、まさか…」
Aブルー「敷物は不要! 騎乗位にするよ」
A船長 「そ、そこまで宣言なさらなくても…!」
Aぶるぅ「頑張ってね~♪」

キャプテンを引きずるようにしてソルジャーは再び庭の奥へと。

キース 「なんだったんだ、あれは…」
ジョミー「お風呂を借りるって言ってたし…。やっぱりジョイ?」
ぶるぅ 「何かお洗濯するのかも!」
Aぶるぅ「んとんと…。お洗濯はね、ハーレイがブルーを洗うんだけど」
一同  「「「は?」」」
Aぶるぅ「大人の時間が終わった後はね、お風呂に入ってお洗濯なの!」

洗いながら大人の時間をやる時もあるよ、と言われましても。

ブルー 「ぶるぅ、もういい。…お弁当にしよう」
Aぶるぅ「そだね、待ってる間にお弁当を食べるんだっけ!」
サム  「ジョイだか何だか知らねえけどよ、俺たち、無関係だしな」
シロエ 「そうですよ。…うわぁ、素敵なお弁当ですね」
スウェナ「流石ぶるぅね、美味しそう!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お花見はやっぱりお弁当だもん!」

煙モクモクも楽しそうだけど、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」はニコニコ顔。
バカップルは放置で、いざお花見でございますよ~!

2013/04/21 (Sun)

 

☆お弁当の値打ち


バカップルが何をやらかしているかは、この際、無視の方向で。
お弁当を広げたシャン学メンバー、美味しい料理に大感激でございます。

ジョミー「御飯がちらし寿司っていうのが凄いや、凝ってるよねえ」
キース 「中身の方も料亭並みだぞ、こだわりの味と素材だな」
ぶるぅ 「んーとね、ブルーが最高級ので作りなさいって!」
一同  「「「最高級?」」」
ぶるぅ 「うん! お魚も野菜も一番いいのを買うんだよ、って」
シロエ 「そ、それって、まさか…」
ブルー 「ふふ、分かった? スポンサーつきのお弁当なのさ」
ぶるぅ 「ハーレイが払ってくれるんだって!」
キース 「お、おい……」

愕然とするシャン学メンバー。
教頭先生、お花見には呼ばれてらっしゃいませんが…。

キース 「あんた、どういうつもりで教頭先生を巻き込んだんだ!」
ブルー 「ん? 決まってるだろう、ぼくに貢ぐのが生甲斐だしねえ」
ジョミー「で、でも…。教頭先生、来てないよ?」
ブルー 「未来の嫁が遊びに行くのにケチつくようでは先が無いさ」

遊びの費用を負担してなんぼ、と生徒会長は涼しい顔。

ブルー 「試験の打ち上げだって、ハーレイはお金を出すだけだしね」
キース 「そ、それはそうだが…」
ブルー 「だから気にせず楽しく食べる! それがお花見!」

それでこそハーレイの供養になる、と合掌している生徒会長。

ブルー 「美味しく食べればハーレイも功徳を積めるってわけさ」
キース 「何かが違う気もするが…。まあ、有難く頂いておくか」
サム  「だよな、教頭先生の財布に感謝の心でお念仏だぜ」

南無阿弥陀仏、とサム君が唱え、皆でお弁当をパクパクと。
絶好のお花見日和ですけれど…。

Aぶるぅ「かみお~ん♪ もうおしまい?」
一同  「「「!!?」」」

振り返った先にはこちらの方へと揃ってやって来るバカップル。
ソルジャーは思い切り仏頂面で、キャプテンの方はションボリと。
もしかしなくても夫婦喧嘩の危機ですか…?

2013/04/22 (Mon)

 

☆桜から視線


白昼堂々、けしからぬことをすべく出掛けたバカップル。
戻って来たのはいいのですけど、険悪な雰囲気が漂っているようでして。

Aぶるぅ「おかえりなさ~い! えとえと、ハーレイ、お疲れ気味?」

なんか帰りが早いよね、と「ぶるぅ」が訊けばキャプテンがビクリ。
ソルジャーの方は吐き捨てるように。

Aブルー「そっちの方がまだマシだったよ、一回くらいは出来るしさ!」
A船長 「…も、申し訳ございません…」
Aブルー「お前を下にするんじゃなかった。上なら視線も平気だろうに」
一同  「「「は?」」」

誰が覗きをしたというのだ、と顔を見合わせるお弁当組。
そんな勇者は皆無な上に、別荘だけにセキュリティーも…。

マツカ 「あ、あのう…。誰か覗いていたんですか?」
Aブルー「それは無い! これだけ広けりゃ覗けやしないし」
ブルー 「だけど、視線と言ったじゃないか」
Aブルー「そこがヘタレの所以なんだよ、最高のムードだったのに!」

降ってくる桜が素敵だった、と言うソルジャー。
花びらではなく、花がクルクル舞いながら落ちてくるのだそうで。

Aブルー「あんな桜は初めて見るしさ、地球の桜は違うのかな、って」
キース 「いや、桜の花は散る筈だが…」
ブルー 「…木の上に鳥がいなかったかい?」
Aブルー「そう、それ! 見上げていたらね、小さな鳥が」
ブルー 「シジュウカラだよ、花の軸を食べて残りをポイッと」
Aブルー「そんな名前の鳥なんだ? たかが小鳥で!」
A船長 「…す、すみません…。気付いてしまうと、どうしても…」

見られているように思えまして、とキャプテンは身体を縮めております。

Aブルー「そういえばナキネズミが出た日もダメだったっけか…」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ ベッドの端っこに登った時だね!」
A船長 「あ、あの手の無邪気な視線はちょっと…」
Aブルー「ぶるぅのガン見もアウトなくせに!」

ソルジャー、怒りMAXですが。
大人の時間は未遂に終わったようですねえ…。

2013/04/23 (Tue)

 

☆覗きに耐性


桜の下で大人の時間をやらかすつもりが、未遂に終わったバカップル。
シジュウカラの視線でヘタレたキャプテン、激しく罵倒されております。

Aブルー「たかが小鳥でヘタレるなんて、修行が足りてないんだよ!」
A船長 「す、すみません…」
Aブルー「詫びるより先に修行だね。その心臓を鍛えなくっちゃ!」
A船長 「き、鍛える…?」
Aブルー「そう! 来年のシャングリラの桜に備えて今から頑張る!」

真昼間の公園でもヘタレないように、とソルジャーは桜を指差して。

Aブルー「昼間の桜も格別なんだよ、今日がダメなら来年あるのみ!」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 公園にテントを張るの?」
Aブルー「それじゃダメだね、ぼくは桜の下というのが気に入ったんだ」

シールドするから是非公園で、と言われたキャプテン、顔面蒼白。

A船長 「そ、それは…。わ、私にはとても…!」
Aブルー「いずれ出来るさ、修行すればね。覗き耐性がつけばいい」
一同  「「「覗き耐性?」」」
Aブルー「うん。まずはナキネズミから始めるんだよ」

たまにベッドに呼ぶことにする、とソルジャーはニヤリ。

Aブルー「ナキネズミに慣れたら、次はぶるぅだ。そしていずれは…」
一同  「「「……???」」」
Aブルー「シールドを張って公園で白昼堂々と!」

ゲッとのけぞるシャン学メンバー。
キャプテンはもう泣きの涙で。

A船長 「む、無理です、私にはそんな度胸は…」
Aブルー「じゃあ、ヌカロク! 夜桜の下なら出来るんだろう?」
A船長 「そ、それは…」
Aブルー「ヌカロクか、昼間の公園か。ゆっくり考えておくといい」

来年までに、とソルジャーは床几に腰掛けまして。

Aブルー「怒ったらお腹が減っちゃった。…お弁当は?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ はい、お花見弁当!」
Aブルー「ハーレイ、お前も食べるんだよ」

何はともあれ身体が資本、と隣に座らせて始まる「あ~ん♪」。
犬も食わない夫婦喧嘩から転じて食べさせ合いですか…。

2013/04/24 (Wed)

 

☆炭火とコンロ


満開の桜を眺めながら「あ~ん♪」と食べさせ合うバカップル。
お弁当を食べ終える頃には喧嘩なんぞは忘れたようで、ベタベタの熱々。

Aブルー「やっぱり桜の花はいいねえ…。お前と来られて良かったよ」
A船長 「私もです、ブルー…」
Aぶるぅ「ぼくもいるもん!」

お花見をしに来たんだもん、と叫ぶ「ぶるぅ」はサクッと無視で。

Aブルー「空を遮るものが無いっていうのが最高だよね」
A船長 「シャングリラでは無理ですしね…」
Aブルー「あっちじゃ屋根があるからね。…あ、そうだ」

こっちでないと出来ないことを忘れてた、と手を打つソルジャー。

Aブルー「ジンギスカンをやるんだったよ、ブリッジが無いから」
ブルー 「君が勝手に違う方向へ行ったんだろう!」
Aブルー「え、だって。…ブリッジが無いと人目も無いし…」
ブルー 「その先、禁止! ジンギスカンならジンギスカン!」
Aブルー「バーベキューもね。用意はバッチリみたいだね」
マツカ 「炭は熾してありますから」
Aブルー「だってさ、ぶるぅ。お前のコンロも出すといいよ」
Aぶるぅ「わぁーい!!」

ジンギスカンとバーベキューだぁ、と「ぶるぅ」は包みを解きましたが。

ジョミー「……アレって、なに?」
キース 「俺に訊くな、俺に!」
シロエ 「バケツ……ですよね?」
サム  「なんか穴とか開いてるけどな」

なんだアレは、と「ぶるぅ」のコンロに一同、注目。
金属製のバケツですけど、丸い穴が幾つも開けられています。

Aブルー「マツカ、炭をこっちに貰えるかな?」
マツカ 「いいですけど…。バケツに炭を入れるんですか?」
Aブルー「もちろんさ。でもって鍋か網かを乗せればOK!」
ブルー 「ま、まさか、それって…」
Aブルー「マイ・コンロにはピッタリだろう? ジンギスカンバケツ!」
一同  「「「ジンギスカンバケツ!?」」」

本当にバケツだったのか、と一同、驚愕。
鈍く輝く銀色のボディー、ジンギスカンバケツって何物ですか?

2013/04/25 (Thu)

 

☆楽しい通販生活


「ぶるぅ」が取り出したマイ・コンロ。
丸い穴が幾つも開いたバケツで、ジンギスカンバケツとか言うらしく…。

Aブルー「こうやって炭を入れておけばね、ちゃんとコンロに」
Aぶるぅ「ジンギスカンはお鍋で、網を乗せたらバーベキューなの!」
ぶるぅ 「すっごーい…。どっちから食べるの?」
Aぶるぅ「んと、んと…。最初はジンギスカン~!」

よいしょ、とジンギスカン鍋をバケツに乗っける「ぶるぅ」。
一人鍋な「ぶるぅ」用の食材の山から肉をヒョイヒョイ乗せております。

ジョミー「…バケツで焼肉って出来るんだ…」
ブルー 「ぼくも実物は初めて見たよ。…ん? ブルー、あれって」
Aブルー「何か?」
ブルー 「ジンギスカンバケツなんか何処で買ったわけ?」
Aブルー「通販だけど? 地球には面白いコンロがあるねえ」

ノルディに教えて貰ったのだ、とソルジャーは得意そうですが。

ブルー 「通販って…。お金はともかく、送り先はどうしたのさ?」
Aブルー「ぼくのシャングリラには届かないから、そこは代理で」
ブルー 「誰が?」
Aブルー「支払いも受け取りもノルディにお任せ!」
一同  「「「………」」」

ソルジャーがエロドクターを財布代わりに使っているのは事実。
通販の受け取りまでを頼んでいたとはビックリですけど。

Aブルー「いつでもどうぞ、って言ってたよ?」
ブルー 「…それは良かったねえ…」
Aブルー「あ、やっぱり? アダルトグッズも御遠慮なく、って」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「夜の生活に役立つ品物も多いらしいね、通販にはさ」
A船長 「…わ、私は正直、ああいう怪しげな物は…」
Aブルー「面白そうじゃないか、いつか頼んでみなくっちゃ」
ブルー 「普通の物だけにしておきたまえ!」
Aブルー「えーーーっ? カタログに色々載っているのに…」

使い方が謎なのも多いんだよね、とズラズラと羅列するソルジャー。
シャン学メンバーは揃って目が点、生徒会長も言葉を失くしてますよ…。

2013/04/26 (Fri)

 

☆いよいよ焼肉


ジンギスカンバケツを通販で購入したソルジャー。
受取人はエロドクターで、アダルトグッズも御遠慮なくと言ったとか…。

Aブルー「絶対、一度は頼んでみたいよ、使い方だって気になるし!」
ブルー 「知らなくていいこともあるんだってば!」
A船長 「わ、私も知りたくありませんが…」
Aブルー「お前に使うとは言ってないだろ、多分お前が使う方だよ」

あのカタログから察するに…、と怪しげな単語がズラズラズラ。
シャン学メンバーには理解不可能、生徒会長、怒りMAX。

ブルー 「いい加減にしないと退場だからね!」
Aブルー「あっ、それは困る! まだ食べてないし!」

美味しそうな匂いだけしか、と慌てるソルジャーの隣に銀色のバケツ。
「ぶるぅ」が網に乗せ換えてバーベキューを始めております。

Aブルー「桜の下でモクモクやりたくて来たんだから!」
ブルー 「違う方へと行きたがるのは君だろう!」
Aブルー「え、だって。桜の季節はこう、色々と…」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ ハーレイと仲良くしなきゃだもんね!」
Aブルー「そうなんだよねえ、来年こそは昼間の公園かヌカロクか…」
ブルー 「退場!!!」
Aブルー「ごめん、つい…。でもさ、ここでやるのは諦めたから!」
ブルー 「当たり前だよ!」

今度言ったらブチ殺す、と睨み付けながら生徒会長はコンロの方へ。

ブルー 「あの連中に関わり合ってたら身が持たない。もう始めよう」
キース 「こっちのコンロでジンギスカンにするか?」
ブルー 「そうだね、向こうがバーベキューでさ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お肉も野菜も一杯あるよ!」
シロエ 「凄いですねえ、ぼくはどっちから食べようかな?」
サム  「両方焼いて、気分で食ったらいいんじゃねえか?」
Aブルー「ぼくも両方焼くのに賛成! その場のノリって大切だしね」

その時の気分で臨機応変、どんなプレイもこなしてなんぼだそうですが。
臨機応変という部分はともかく、ジンギスカンの話ではなさそうな…?

2013/04/27 (Sat)

 

☆仁義なき焼肉


ジンギスカンから食べるか、バーベキューか。
両方焼いておいて気分で選ぶのが良さそうだ、という話なのですけれど。

Aブルー「後ろからだって思っていてもさ、途中で顔が見たくなるとか」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「いきなりグイと抱えられてね、向きが変わってしまうわけ」
A船長 「ブルーのイく顔は最高ですから」
ブルー 「その先、禁止!!!」
Aブルー「ノリの話をしているんだよ、それと同じでジンギスカンも」
ブルー 「同列にしないでくれたまえ!」
ぶるぅ 「えとえと…。何のお話なの?」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 大人の時間もノリと気分が大切だよね、って」

ぼくは今度はジンギスカン、と「ぶるぅ」が鍋に乗せ換えております。
文字通り気分で選んでいるわけで。

ブルー 「ぶるぅを見習うべきだった…。両方でいこう」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ いっぱい焼いちゃおうね!」

お肉も野菜も、とジンギスカン鍋とバーベキューの網にドカドカと。
炭火のコンロはいい感じでして、間もなくジュウジュウ焼けてくる音が。

ジョミー「よーし、食べるぞー!」
キース 「待て、その肉は俺が焼いていたんだ!」
シロエ 「キース先輩、焼肉に仁義はありませんよ」

焼けてますよね、とキース君の前から肉を掻っ攫うシロエ君。
こうなってくると早い者勝ち、バカップルも「あ~ん♪」の暇は無く。

Aブルー「ハーレイ、とにかくガンガン食べてよ?」
A船長 「が、頑張っているつもりですが…」
Aブルー「夜に備えてエネルギー! しっかり食べて今日もヌカロク!」

どんどん食べろ、とソルジャーはキャプテンのお皿にせっせと肉を。

サム  「あれってぶるぅより酷くねえか?」
キース 「あいつらも一人鍋にするべきだったな」
ブルー 「カラスよりマシだと思うけどねえ?」
一同  「「「カラス?」」」

焼き上がった肉を端から奪っていくソルジャー。
取り分が思い切り減るのですけど、カラスよりマシってどういう意味…?

2013/04/28 (Sun)

 

☆カラス並みの人


ジンギスカンもバーベキューも、と欲張っているシャン学メンバー。
その肉を端から攫ってゆくのがソルジャー、カラスよりかはマシとかで。

ジョミー「カラスって、なに?」
ブルー 「鳥のカラスだよ、ジンギスカンの本場じゃ出るらしい」
一同  「「「は?」」」
ブルー 「お花見しながらジンギスカンなのは思い切り北の地方でさ」
Aブルー「そうなんだ? そこまではぼくも知らなかったよ」
ブルー 「そこでジンギスカンをやっているとね、カラスが来るわけ」

そして焼けた肉を狙って急降下、と生徒会長。

ブルー 「防ぐのがなかなか大変らしくて、カラスと人との攻防戦」
Aブルー「ふうん…。あ、ハーレイ、しっかり食べるんだよ?」

ほら、とソルジャー、焼き上がったお肉をヒョイヒョイと。
自分のお皿にも取っていますし、またしても掻っ攫われたわけでして。

一同  「「「あーーーっ!!!」」」
Aブルー「どんどん焼けばいいだろう? 他所見せずにさ」
キース 「これでもカラスよりマシなのか?」
ブルー 「少なくともブルーは人間だしねえ、病原菌の心配がない」
ジョミー「…ただそれだけ?」
ブルー 「うん、それだけ。他の点ではカラス並みかと」
シロエ 「会長、何とかして下さいよ! 肉が殆ど食べられません!」
ブルー 「うーん…。カラスよけの方法はあるらしいけど…」

あまりお勧め出来ないんだよね、と生徒会長は申しております。
その間にもソルジャーは肉をせっせと取っているわけで。

キース 「あの速さには勝てないんだ! なんでもかまわん!」
サム  「相手はタイプ・ブルーだもんなあ、普通じゃ無理だぜ」
ブルー 「絶対に効くって保証はないよ?」
ジョミー「ダメ元だよ!」
ブルー 「じゃあ…」

生徒会長が宙に取り出したものは唐辛子の瓶。
パパッと振れば真っ赤な粉がお肉の上に一面に。

一同  「「「わーっ!!!」」」

こんなの誰も食べられない、と一同、涙目。
バカップルには効くんですかねえ?

2013/04/29 (Mon)

 

☆桜の花を追って


カラス並みの勢いとやらで肉を奪ってゆくソルジャー。
対抗するにはコレしかない、と生徒会長が肉に振りかけたものは唐辛子。

Aブルー「劇辛かぁ…。ハーレイ、お前はいけるよね?」
A船長 「好きというわけではないですが…」
Aブルー「甘い物よりマシだろう? はい、あ~ん♪」
A船長 「………。ああ、これもけっこう美味しいですね」
Aブルー「それは良かった。頑張っていこう!」

食べて今夜もヌカロクだ、と真っ赤な肉をヒョイヒョイヒョイ。

キース 「…まったく効いていないようだぞ」
ジョミー「ぼくたち、負けっぱなしなわけ?」
Aブルー「君たちも食べればいいじゃないか。あ、それよりさ…」
ブルー 「まだ何か?」
Aブルー「お花見にジンギスカンって北の方だと言ったよね?」
ブルー 「そうだけど?」
Aブルー「ここの桜ってアルテメシアより遅いんだよねえ?」

北に行くほど桜が咲くのも遅いのかな、と尋ねるソルジャー。

ブルー 「そりゃそうさ。今年でも4月の末じゃないかな、あの辺り」
キース 「桜前線って言葉があってな、暖かさにつれて北上していく」
Aブルー「へえ…。来年の予行演習に良さそうだね、それ」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「ハーレイ、桜前線を追って行こうよ、焼肉しながら!」

ジンギスカンバケツを買い足して、とソルジャーは笑顔。

Aブルー「青空の下でお花見するんだ、それとシールド!」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 大人の時間だね!」
A船長 「ま、待って下さい、ブルー!」
Aブルー「ヘタレ直しには丁度いいだろ、どんな桜に会えるかなぁ…」

満開の桜を見ながらヤるのだ、とソルジャーはウットリしております。

Aブルー「でもって来年の春はシャングリラの公園で真昼間から!」
A船長 「…む、無理です、私にはどちらも無理です~!」

桜の下に響くキャプテンの悲鳴。
シャン学メンバー、今の間にと肉をせっせとパクパクと。
後は野となれ山となれ。お花見中継、これにて終了~。

2013/04/30 (Tue)



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