カボチャの馬車が置かれたグラウンドは仮装した生徒で大賑わい。
先生方も様子を見に来て…。
ブラウ 「こりゃ凄いや。学食がガラガラなのも納得だね」
ゼル 「今日は麺類が人気らしいのう、食うのに時間がかからんし」
エラ 「人気と言えば、亀仙人って何かしら?」
ヒルマン「亀仙人? なんだね、それは」
ブラウ 「あー、あちこちで言ってたねえ。ゼルにだろ?」
エラ 「そうなのよ。孫悟空もいいけど、亀仙人も見たかったって」
ブラウ 「分かる、分かる。ゼルならそのものズバリってね」
ゼル 「むむう、選択を誤ったか…。おお、そうじゃ!」
ぶるぅ! と手招きをするゼル先生。
トコトコ駆けて来た「そるじゃぁ・ぶるぅ」に耳打ちをして…。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ゼルも変身だね!」
星の杖が振られ、ボワン! とゼル先生は甲羅を背負った亀仙人に。
ハマりすぎな姿はたちまち生徒に大人気!
衣装はサイオニック・ドリームですが。
ブルー 「う~ん、注目度ではゼルも負けていないか…」
キース 「王子を出せば一発逆転できると思うが」
ブルー 「タイミングってものがあるからね。今は譲るさ」
にこやかに女子生徒との記念撮影に応じる生徒会長。
一方、ゼル先生を除く長老の先生方は…。
ブラウ 「ハーレイ。あんた、元気が無いねえ。その格好も人気だろ?」
ハーレイ「それはそうなのだが…」
ヒルマン「ゼルが一気に人気者だし、ショックを受けているのかね?」
ハーレイ「いや、そういうわけでは…」
ブラウ 「なんだい、なんだい、しっかりしな!」
もうすぐ午後の授業なんだよ、と教頭先生の背中を叩くブラウ先生。
ハーレイ「そ、そうか…。もうすぐ予鈴か…」
フランケンシュタインな教頭先生、ガックリ肩を落としています。
シンデレラな生徒会長の王子様役を大喜びで引き受けたのに、音沙汰なし。
騙されたのか、とションボリするのも無理はなく…。
亀仙人に人気を奪われたまま、昼休みは終わってしまうのか?
