☆10月になっても
さて、10月。シャングリラ学園も衣替えの季節でございます。
シャン学メンバーも長袖となり、放課後は例の場所に集っておりますが。
ジョミー「ゼル先生、今日もやっていたよね」
シロエ 「あれから2週間は経ってるんですけど…」
サム 「まだ暫くは続くんじゃねえか、面白がってるみたいだし」
キース 「…ゼル先生は事情を御存知ないからな…」
知っておられたら怒りの鉄拳の方だろう、とキース君。
キース 「矛先が誰に向くかは知らんが、大惨事なのは確実だ」
ジョミー「だよね、自分のキスマークがあんな所についただなんて」
サム 「本物は襟で、あっちはレプリカって話だけどよ…」
スウェナ「レプリカの方でも悪い気分しかしないわよ」
マツカ 「…場所が場所ですしね…」
シロエ 「ぼくならウガイを一万回でも気が済みませんよ」
唇を消毒したくなります、とシロエ君がブルブルと。
シロエ 「なのに会長、上手いこと騙したようですし?」
ブルー 「…人聞きの悪い…。ちょっと耳打ちしただけじゃないか」
ゼルは善意だ、と生徒会長は紅茶のカップを傾けながら。
ブルー 「ハーレイが自分磨きをやっているから激励すべし、と」
キース 「自分磨きの中身については何も話していないだろうが!」
ブルー 「脳内補完で構わないじゃないか、色々あるしね」
バレエの稽古も頑張っているしエステの腕も、と生徒会長。
ブルー 「とにかく頑張れとエールを送ればそれでOK!」
キース 「なんでエールが投げキッスになるんだ!」
ブルー 「そりゃあ元ネタがアレだしねえ?」
投げキッスを送られる度に嫌な記憶が股間の方に、とニヤニヤニヤ。
ブルー 「自業自得だからいいんだよ、うん」
キース 「毎日、怯えておられるようだが?」
ブルー 「下手に震えるから、ゼルがますます調子に乗るよね」
トランクスを貼り付けてやった甲斐があった、と生徒会長は御満悦。
敬老の日の紅白縞は未だに尾を引いているようですねえ…。
2013/10/01 (Tue)
☆只今、自分を磨き中
来る日も来る日もゼル先生から投げキッスを貰っている教頭先生。
例のキスマークな紅白縞が貼り付いた身だけに、本当にお気の毒としか。
ブルー 「ゼルも嫌がらせは好きな方だし、当分続くよ」
キース 「あんた、良心が痛まないのか?」
よくも大嘘をつきやがって、とキース君。
キース 「いったい何処が自分磨きだ、何の根拠も無いだろう!」
ブルー 「えっ、あるけど?」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「まるっきりの嘘ってわけでもないんだよねえ、自分磨き」
ジョミー「…それって教頭先生が?」
ブルー 「うん、ハーレイが」
キース 「何をだ? 俺は全く知らんぞ」
シロエ 「ぼくもですよ。いったい何をなさってるんです?」
柔道部では普通にしておいでですが、とシロエ君も首を傾げております。
マツカ 「そうですよね。もしかして水泳の方ですか?」
スウェナ「ああ、そっちなら分からないわよね、私たちには」
サム 「水泳部のヤツらが帰った後なら泳ぎ放題だぜ」
ジョミー「古式泳法って思い切り奥が深そうだしね」
練習のネタは尽きないかも、とシャン学メンバー、意見が一致。
その方向で自分磨きか、と結論が出たようですが。
ブルー 「まだまだ甘いね、まるで的外れってこともないけど」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お水で鍛えるんだよね!」
キース 「…水で鍛えるだと? 滝行か?」
サム 「あれって行者じゃねえのかよ?」
ジョミー「教頭先生、まさか修行をしてるわけ?」
ブルー 「それで正解。只今、絶賛修行中!」
一同 「「「えぇっ!?」」」
何の修行をするというのだ、と派手に飛び交う『?』マーク。
生徒会長は指を一本立てまして。
ブルー 「ヒントを言うなら紅白縞かな」
一同 「「「紅白縞?」」」
ブルー 「そう! 敬老の日に花を添えてくれたアレ!」
ゼルのキスマークが股間に輝く逸品、と赤い瞳がキラキラと。
教頭先生が現在進行形でゼル先生に怯える元凶、何の修行に繋がると…?
2013/10/02 (Wed)
☆分からないヒント
教頭先生、自分磨きとやらで修行をなさっておられるそうでございます。
修行のヒントは紅白縞だと言われましても、何のことやらサッパリで。
キース 「…紅白縞が何のヒントになるというんだ?」
ブルー 「分からないかな、トランクスだよ?」
サム 「やっぱ滝行かよ、褌の代わりにアレなのかよ?」
ジョミー「なんかソレって絵にならないね」
シロエ 「間抜けな感じしかしませんけれど…」
滝によってはカッコ良かったりするんでしょうか、とシロエ君。
スウェナ「凄い滝なら打たれてるだけでカッコいいわよ、きっと」
マツカ 「そうですね、男らしいです」
ブルー 「ダメダメ、そんな滝だと紅白縞が流されるってば」
ウエストのゴムだけでは心許ない、と生徒会長はクスクスと。
ブルー 「滝行だったら褌だよ、うん」
キース 「ますますもって分からんぞ。紅白縞で何の修行だ?」
ブルー 「ぶるぅが言ったろ、水で鍛えるって」
ジョミー「でも滝行とは違うんだよねえ?」
お手上げだ、とシャン学メンバー、降参です。
シロエ 「会長、そのヒントでは分かりませんよ」
ブルー 「うーん…。現場に居合わせなかったし、仕方ないかな」
一同 「「「現場?」」」
ブルー 「そう、現場! 例の紅白縞を引っぺがす時の」
ジョミー「…引っぺがす?」
キース 「言われてみれば確かに知らんな」
俺たちは先に帰ったからな、とキース君。
敬老の日のパーティー、シャン学メンバーはお開きで帰ったわけでして。
シロエ 「教頭先生、残ってらっしゃいましたよね…」
サム 「あっちのブルーも残っていたぜ」
もしかして、と顔を見合わせるシャン学メンバー。
キース 「今の言い方だと引っぺがしたのか、紅白縞を?」
ブルー 「他に方法が無いだろう?」
キース 「教頭先生に脱いで頂いたら終わりだろうが!」
引っぺがすような真似をしなくても、とキース君は睨んでおりますが。
確かに教頭先生が自分で脱いだら問題は解決しますよねえ?
2013/10/03 (Thu)
☆剥がれない紅白縞
教頭先生の修行のヒントは紅白縞だと聞かされたものの、謎だらけ。
かてて加えて紅白縞の方、生徒会長は引っぺがしたとか申しております。
ブルー 「そりゃあ、ハーレイが自分で脱ぐのが理想だけどさ」
キース 「だったら、なんで引っぺがすんだ!」
ジョミー「あっちのブルーかもしれないよ? ブルーじゃなくてさ」
シロエ 「その線は充分あり得ますね」
元々トラブルメーカーですし、とシロエ君も。
あっちのブルーというのはソルジャー、あの日も残っていましたし…。
キース 「あいつがやったなら仕方がないか…」
スウェナ「でも、水は何処から出て来るのかしら?」
一同 「「「あー…」」」
水か、と首を捻っている一同。
教頭先生の修行には水が必須で、更にヒントが紅白縞で。
ブルー 「ホントに全然分からないんだ? ここまで言っても」
キース 「サッパリ話が掴めんぞ。引っぺがしただの水だのと…」
ブルー 「忘れたかなぁ、あのトランクスは脱げないのが売り!」
キース 「いや、その件は覚えている。あんたが貼り付けたんだろう!」
ブルー 「そう、サイオンを使ってね。でもって接着剤の代わりが…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ハーレイの体温だよね!」
あったかい身体にピッタリ密着、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「冷やさないと外れない仕組みだったよ♪」
ブルー 「キンキンに冷やすか、地道にハサミでチョキチョキと…ね」
それ以外では外れない、と生徒会長は胸を張りまして。
ブルー 「つまりハーレイが自力で脱ぐのは不可能なんだよ」
キース 「それで引っぺがしたと言ったのか?」
ブルー 「うん。ハーレイも頑張ってはいたんだけどねえ…」
なにしろ体温が下がらなくって、と溜息をつく生徒会長。
ブルー 「焦れば焦るほど逆に上がると言うべきか…」
ぶるぅ 「ハーレイ、真っ赤になっちゃってたしね」
股間に貼り付くゼル先生のキスマーク。
早く剥がそうと焦りすぎても逆効果だったわけですか…。
2013/10/04 (Fri)
☆キンキンに冷やせ
引っぺがされてしまったらしい紅白縞。
教頭先生の体温で貼り付くだけに、自力では脱げなかったそうでして…。
ブルー 「体温が全く下がらない以上、引っぺがす他に道が無いよね」
キース 「しかしだ、冷やすとか言わなかったか?」
ブルー 「そうなんだけどさ、焦ったハーレイが思い付くかい?」
冷房を入れろとも言われなかった、と回想モードの生徒会長。
ブルー 「まあ、冷房程度じゃ体温は下げられないけどねえ?」
ぶるぅ 「キンキンだもんね♪」
ジョミー「じゃあ、思い切り引っぺがしたわけ?」
ブルー 「それはもう! まずはキンキンに冷やした上で一気に」
一同 「「「えっ?」」」
教頭先生を冷凍庫にでも突っ込んだのか、と驚愕の一同。
サム 「キンキンにって……冷凍庫かよ?」
シロエ 「液体窒素かもしれません」
キース 「それだと引っぺがす前に凍りそうだが…」
マツカ 「低温やけどか凍傷になると思いますけど…」
ブルー 「甘いね、キンキンの基本は人間が飲める温度でないと!」
液体窒素じゃ下がりすぎだ、と生徒会長は人差し指を立てまして。
ブルー 「キンキンに冷えたビールとか言うだろ、それが適温」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 氷入りのお水で冷やしたんだよ!」
バケツ一杯分をドッパンと、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「ハーレイ、冷たいって叫んでたけど」
ブルー 「冷えてる間に引っぺがしたのさ、紅白縞を」
キース 「そ、そうか…。剥がれたんなら何よりだ…」
ジョミー「だよね、めでたし、めでたしだよね」
ブルー 「こらこら、そこで納得しない!」
修行の件が片付いてない、と生徒会長は両手をパンッ! と。
ブルー 「これで修行について語れる。冷たい水が大切なんだ」
サム 「やっぱ滝行じゃねえのかよ?」
キース 「冷たいとくれば、そっち系しか浮かばんな」
滝か水垢離、と冷水絡みの修行を挙げるキース君。
冷水を浴びるのが水垢離ですけど、滝じゃないならソレですか?
2013/10/05 (Sat)
☆修行には冷水
教頭先生の身体に貼り付いた紅白縞を剥がすのに冷水を使ったとか。
キンキンに冷やすためですけれども、その水が修行に関係するらしく…。
キース 「滝行でないと言うなら水垢離だろう。修行だからな」
ジョミー「でもさぁ、それって役に立つわけ?」
教頭先生の修行なんだよ、とジョミー君。
ジョミー「キースだったら意味があるかもしれないけどさ」
サム 「教頭先生は坊主ってわけじゃねえからなぁ…」
シロエ 「これから目指されるのかもしれませんよ?」
会長もお坊さんなんですから、とシロエ君の意見。
シロエ 「同じ土俵に立つためだったら修行をなさる可能性も…」
スウェナ「そうねえ…。今のままよりは立ち位置がランクアップよね」
キース 「なるほど、嫁に貰うには自分磨きか」
ジョミー「そっか、そこで話が繋がるわけだね!」
自分磨きと言ってたもんね、との声にシャン学メンバー、納得ですが。
ブルー 「…それに近いけど、違うんだってば」
一同 「「「えっ?」」」
ブルー 「坊主を目指して修行中なら、ぼくも少しは見直すよ」
キース 「違うのか?」
ブルー 「真逆と言ってもいいほど違うね、迷惑なことに」
マツカ 「迷惑…ですか?」
ブルー 「そう、迷惑」
この上もなく大迷惑、と生徒会長はブツブツと。
ブルー 「冷たい水をぶっかけたのが事の起こりさ、それとブルーと」
一同 「「「???」」」
ブルー 「紅白縞を引っぺがした後で、ブルーが余計な一言を…ね」
キース 「レッドカード並みの発言か?」
ブルー 「聞きようによってはそうなるよね、うん」
なにしろモノがモノだけに、と天井を仰ぐ生徒会長。
ブルー 「…鍛えるメニューに冷水というのがあるらしくって」
一同 「「「鍛える?」」」
ブルー 「まったく、ブルーも何処で仕入れて来たんだか…」
情報源は恐らくノルディ、と聞かされピキンと固まるシャン学メンバー。
エロドクターが絡むだなんて、いったい何を鍛えるのでしょう…?
2013/10/06 (Sun)
☆冷水とお湯と
何かを鍛える修行のために冷水を使っているらしい教頭先生。
言い出しっぺがソルジャーな上に、情報源がエロドクターとかいう話で。
キース 「…その話。俺たちが聞いても大丈夫なのか?」
ブルー 「聞くだけだったら問題ないと思うけど?」
シロエ 「でもエロドクターが絡むんでしょう?」
サム 「ロクな話じゃなさそうだぜ」
ブルー 「そうなんだけどね、面白いといえば面白いんだよ」
あのハーレイが真面目に修行、と生徒会長はクスクスと。
キース 「待て。さっき大迷惑とか言っただろうが!」
ブルー 「修業の成果が実を結べばね。でも実を結んでも腐って終わり」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「熟した木の実を放っておいたら腐るだろう? それと同じで」
キース 「サッパリ話が見えないんだが…」
ブルー 「まあ、落ち着いて聞きたまえ」
まずは冷水の所から、と言われた一同、とにかく注目。
ブルー 「紅白縞を引っぺがすにはキンキンの水! これは分かるね」
ジョミー「う、うん…」
ブルー 「引っぺがしたら当然、あそこが丸見えなわけで」
キース 「おい、スウェナも聞いているんだぞ?」
ブルー 「いつもモザイクをサービスしてるし、話くらいは大丈夫!」
でね、と続ける生徒会長。
ブルー 「いきなり冷水を浴びせたわけだし、縮んじゃってさ」
一同 「「「縮む?」」」
ブルー 「ハーレイの大事な所だよ。そしたらブルーが次はお湯だって」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お水とお湯とで鍛えるんだよね!」
ハーレイ、お風呂で頑張ってるもん、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「えとえと、なんて言ったっけ…」
ブルー 「金冷法だとかブルーは言ったね、由緒正しい方法らしい」
一同 「「「金冷法?!」」」
ブルー 「そう。なんでも古代から伝わる伝統の…」
ぶるぅ 「あそこを鍛える方法だって♪」
お水の次はお湯なんだよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」はニコニコニコ。
金冷法で鍛える所って、もしかして…?
2013/10/07 (Mon)
☆修行とエールと
冷水とお湯とで、とある部分を鍛えているらしい教頭先生。
古代から伝わる金冷法とやら、どう考えてもロクなものではなさそうで。
キース 「…待て、その先は言わなくてもいい。もう充分だ」
ブルー 「そう言わずにさ。どうせ役には立たないんだから」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「何処を鍛えてるかは大体想像つくだろう?」
キース 「…不本意ながら……な」
ブルー 「じゃあ、ハーレイの夢は何だっけ?」
ジョミー「夢?」
ブルー 「うん。何かといえば口走っている例の妄想」
ぼくと結婚するとか何とか…、と生徒会長は冷たい口調。
ブルー 「おまけに初めての相手はぼくしか考えられないらしいし」
シロエ 「よく仰っておられますよね」
ブルー 「つまりね、ぼくがその気にならない限りは鍛えても無駄!」
出番なんぞは何処にもない、と嘲り笑う生徒会長。
ブルー 「そこに気付かず修行の日々だよ、毎晩お風呂でガンガンと!」
ぶるぅ 「えっとね、冷たいお水と熱いお湯とに浸けてるの♪」
ブルー 「それぞれ30秒ずつを五回で1セットかな」
それを最低3セット、と言われましても。
キース 「で、俺たちにどうしろと?」
ブルー 「どうもしないさ、自分磨きについて語っただけだよ」
ハーレイのね、と生徒会長はニヤニヤニヤ。
ブルー 「自信に溢れて自分を磨いているわけだから、エールも必要!」
サム 「それでゼル先生が投げキッスかよ…」
ブルー 「そんな中身とはゼルは夢にも思ってないのが笑える所さ」
投げキッスの度にハーレイの股間に悪寒が走る、との説はごもっとも。
キース 「…キスマークの元はゼル先生の唇だと言うからな…」
シロエ 「それが貼り付いた場所に投げキッスというわけですか…」
ブルー 「素敵だろ? 鍛えてる場所をモロに本家が直撃なわけ!」
この調子でガンガン攻めていこう、とブチ上げる生徒会長ですけども。
教頭先生、自分磨きをやり遂げる前に心が折れてしまいませんか?
2013/10/08 (Tue)
☆金冷法で鍛えろ
大事な部分を鍛えるために、お湯と冷水で金冷法とやらを最低3セット。
教頭先生、ゼル先生の投げキッスに怯えながらも継続中でして。
ブルー 「ホント、飽きずによくやるよ」
キース 「もう十月も半ばだぞ? 三連休も終わったしな」
ブルー 「その昨日。特に頑張っていたようだけど?」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「ほら、体育の日だからさ。鍛えるには吉日と思ったみたいで」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 昨日は5セットだっけ?」
朝にお風呂でお昼も入って…、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ブルー 「ぶるぅ、計算が間違ってるよ。お風呂で最低3セット!」
ぶるぅ 「あっ、そっかぁ! んと、んと…」
ブルー 「朝風呂、昼風呂、それと寝る前。後は間にスペシャルで」
一同 「「「スペシャル?」」」
ブルー 「お風呂とは別に金冷法のためだけにバスルームにね」
それが2回はあった筈、と生徒会長は指折り数えております。
ブルー 「つまり少なくとも3セットかける5回なんだよ」
ぶるぅ 「えとえと…。全部で15セットだよね、凄いや、ハーレイ!」
それだけやれば強くなる? と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は無邪気な笑顔。
ぶるぅ 「強くなったら、いいこと沢山あるんでしょ?」
ブルー 「それはハーレイの脳内限定! 現実と妄想は違うから!」
ぶるぅ 「えーーーっ? ハーレイ、あんなに頑張ってるのに…」
ブルー 「ダメダメ、それに努力もまだまだ足りない」
パワーアップへの道は遠過ぎ、と切り捨てるような口調の生徒会長。
ブルー 「ゼルの投げキッスで縮むようじゃね、大いに難あり!」
ぶるぅ 「縮んじゃってる?」
ブルー 「多分ね。いちいちチェックはしてないけどさ」
震えっぷりからして縮むであろう、とビシッと断言。
ブルー 「あんな調子じゃ話にならない。男ならもっとガンガンと!」
ゼルの投げキッスも跳ね返す勢いで鍛えまくれ、とか言ってますけど。
いくら鍛えても無駄だと主張していたような…?
2013/10/09 (Wed)
☆鍛えた成果は
体育の日な三連休が終わった翌日の放課後、相変わらず話題は金冷法で。
いつもの溜まり場で生徒会長、教頭先生をせっせとけなし中。
ブルー 「いくら鍛えても縮んでるようじゃダメだってば!」
キース 「どうせ無駄骨なんだろうが!」
シロエ 「ですよね、会長が相手にしないんですから」
ブルー 「それとこれとは別件なんだよ、本人が気付いてない以上」
鍛えまくってどうなるのやら…、と生徒会長はニヤニヤと。
ブルー 「鍛えた成果を発揮する場も無いのにねえ?」
サム 「でもよ、相手は教頭先生だぜ? 大丈夫なのかよ」
ジョミー「思い込んだら一直線だよね、教頭先生…」
ブルー 「いきなりコトに及ぶって? 無い無い、相手はヘタレだし!」
ゼルの投げキッスで縮む程度の、とクスクス笑う生徒会長。
ブルー 「思い込みでぼくを押し倒したって、鼻血の海に沈むだけ!」
キース 「…あんた、もしかしてそれが目当てじゃないだろうな?」
ブルー 「当たり前だろ、せっかく鍛えているんだよ?」
遊んであげなきゃ面白くない、と生徒会長は申しております。
ブルー 「鍛えまくった成果とやらを引っ提げて来る日が楽しみでさ」
キース 「迷惑とか言ってた話はどうした!」
ブルー 「災い転じて福となす。揚げ足を取ってなんぼってね」
一同 「「「あ、揚げ足……」」」
ブルー 「そう、揚げ足! ハーレイの自信を木端微塵に」
鍛えまくった大事なトコロも粉微塵、と極上の笑み。
ブルー 「二度と鍛えようなんて思わないほどに砕くまで!」
??? 「いいねえ、ついにその気になったんだ?」
一同 「「「!!?」」」
バッと振り返った先で優雅に翻る紫のマント。
いわゆるソルジャー(会話表記はAブルー)、楽しげな顔で。
Aブルー「木端微塵に砕くんだってね、やっぱり口でやるのかい?」
ブルー 「は?」
Aブルー「王道は口だと思うんだけど」
それとも手かな、と呟くソルジャー。
手だの口だのって、何のお話?
2013/10/10 (Thu)
☆噛み合わない人
教頭先生の自信を木端微塵に打ち砕く、と宣言していた生徒会長。
そこへソルジャーが現れまして、口でやるのか手を使うのかと妙な質問。
Aブルー「アレだろ、ハーレイの自信を木端微塵にするんだろ?」
ブルー 「…そうだけど?」
Aブルー「君の決意は素晴らしいよ。それで口かな、それとも手かな?」
ブルー 「何の話さ?」
Aブルー「ハーレイを砕く方法だってば!」
どっちなんだい、とソルジャーの赤い瞳に溢れる好奇心。
Aブルー「王道は口だけど、自信あるわけ? 初心者のくせに」
ブルー 「…言ってる意味がサッパリだけど…」
Aブルー「何を今更! もしかして、そこの連中への配慮かな?」
一同 「「「配慮?」」」
Aブルー「そう、配慮! でもねえ、別に気にしなくても…」
いいんじゃないかな、とソルジャーはニッコリ。
Aブルー「どうせ本番は中継するだろ、モザイクつきで」
ブルー 「なんでモザイク!?」
Aブルー「モザイク無しかい? それは流石にマズイんじゃあ…」
万年十八歳未満お断りの団体様だよ、と見回すソルジャー。
しかし当のシャン学メンバーにも分かっていないわけでして…。
ジョミー「何処からモザイクが出てくるわけ?」
キース 「俺にも分からん」
シロエ 「…モザイクって言えばヤバイ時しか入りませんよね?」
キース 「その筈だ。そういう話題ではないと思うが」
サム 「教頭先生の自信を砕くとかいう話だよなあ?」
何処がモザイクでどうマズイのだ、と悩みまくりのシャン学メンバー。
ソルジャー、大きな溜息をついて。
Aブルー「ほらね、全然分かってないし! モザイクは要るよ」
ブルー 「だからどうしてモザイクなのさ!」
Aブルー「そりゃあ、やっぱり…。ナマはマズイかと」
ブルー 「もうちょっと分かる言葉でキチンと説明してくれる?」
君の話は最初から最後まで意味が不明で謎だらけ、と詰る生徒会長。
ソルジャーなりの理屈はあるようですけど、理解可能な内容でしょうか?
2013/10/11 (Fri)
☆説明をよろしく
生徒会長にもシャン学メンバーにも理解不能な言葉の嵐。
モザイクがどうのと言い出したソルジャー、説明しろと迫られまして…。
Aブルー「何を説明すればいいのさ? そっちの方が意味不明だよ!」
ブルー 「一番最初の所から!」
何処から手だの口だのが出て来たのだ、と睨み付けている生徒会長。
ブルー 「そこから始めれば分かりやすいと思うけど?」
Aブルー「いいのかなぁ…。話にモザイクはかけられないよ」
ブルー 「それも含めて! なんでモザイクか謎だから!」
Aブルー「うーん…。要はハーレイの自信を砕く方法からでさ」
ブルー 「ぼくはまだ何も話していないけど?」
Aブルー「それは知ってる。中身を先取り!」
画期的な企画だよねえ、とソルジャーは指を一本立てまして。
Aブルー「ハーレイがガンガン鍛えたヤツを木端微塵にするんだろ?」
ブルー 「そう! あの迷惑な自信をね」
Aブルー「うん、うん。実に素晴らしい案だと思うよ、その話」
よくぞ決心したものだ、と暫し感慨に耽るソルジャー。
Aブルー「いくら自信を砕くためでも、君がハーレイのあそこをねえ…」
ブルー 「……は?」
Aブルー「鍛えまくったアレを砕くなんてさ、もう凄すぎて」
流石のぼくも感動中、とソルジャーはウットリしております。
Aブルー「まずは不純な目的からでも、始める事が大切だよねえ」
ブルー 「…何を?」
Aブルー「君とハーレイとの大人の時間!」
一同 「「「えぇっ!?」」」
あまりにブッ飛びすぎた話に誰もが声を失いましたが。
Aブルー「そういう意味だろ、砕くって? 鍛えるだけ無駄って方向で」
ブルー 「…き、君はいったい……」
Aブルー「君に触られたら保ちません、ってトコを晒して笑うんだろ?」
ブルー 「…さ、触るって…」
Aブルー「あ、咥えるの間違いだった? やっぱり口?」
王道だしね、と話は最初の方へとループ。
出て来た時から手だの口だのと怪しかった件、ついに核心に迫りますか?
2013/10/12 (Sat)
☆いきすぎた説明
ソルジャー曰く、不純な目的であっても始める事が大切だとか。
しかも始めるのは大人の時間で、教頭先生の自信を砕くための王道は口。
Aブルー「それで自信はあるのかな? イマイチだったら教えるけれど」
ブルー 「…な、何を……」
Aブルー「もちろん御奉仕! ぼくはそっちもエキスパートで」
木端微塵に砕くくらいは朝飯前、とパチンとウインク。
Aブルー「でも砕く前にまず味わって欲しいと思うな」
ブルー 「退場!!!」
さっさと出て行け、と生徒会長、鬼の形相でございますが。
ジョミー「今のって何かマズかった?」
キース 「いや…。俺にはイマイチ分からなかったが」
シロエ 「大人の時間って言葉がアウトじゃないですか?」
サム 「そうかもな! 放っておいたら変な話になるんだぜ、きっと」
ブルー 「とっくに変になってるってば!」
一同 「「「え?」」」
そうだったのか、と顔を見合わせるシャン学メンバー。
生徒会長は失言に青ざめ、ソルジャーの方はニヤニヤニヤ。
Aブルー「なるほど、お子様にはまるで通じなかった、と」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 子供はぼくだけだよ!」
Aブルー「うん、本物の子供はね。だけど、そっちの連中も子供」
まあ聞きたまえ、とソルジャーは唇の端を吊り上げまして。
Aブルー「こっちのハーレイが鍛えてるのは何処だっけ?」
一同 「「「………」」」
Aブルー「口にはしにくいトコだって? ソレをブルーが咥えるんだな」
一同 「「「!!?」」」
シャン学メンバー、あまりのことに目を白黒と。
サム 「ま、マジかよ…?」
キース 「俺はオエッときそうになったぞ」
Aブルー「ふふ、これだからお子様ってね。アレはホントに美味しいよ」
ぶるぅ 「えとえと…。ホントにホント?」
Aブルー「残念ながら、お子様向けじゃないんだな。大人の味さ」
ブルー 「……た、た、た……」
退場ーっ!!! と叫ぶ生徒会長。
話は核心に迫るどころか核爆発の様相ですよ…。
2013/10/13 (Sun)
☆勘違いした人
自分の発言について説明を始めたソルジャーですが、話は最悪の展開に。
教頭先生のアレを咥えるだとか、大人の味だとか、大惨事。
ブルー 「説明はいいから出て行きたまえ!」
Aブルー「え、なんで? 君が始めた計画なのにさ」
ブルー 「そんな話は誰もしてないっ!」
さっさと帰れ、と生徒会長はギャーギャーと。
ぶるぅ 「んとんと…。大人の味って、なぁに?」
Aブルー「大人でないと分からない味だよ、ぶるぅは無理だね」
ぶるぅ 「そっかぁ…。ぼく、お料理と舌には自信があるんだけれど…」
Aブルー「なるほどね。ブルーはどうだろ、舌の使い方も大切で」
ブルー 「退場だってば!!」
回れ右! と指差せど叫べど、ソルジャーが帰る筈も無く。
Aブルー「やれやれ、照れているのかな? まあ初めての挑戦だしね」
ブルー 「挑戦するわけないだろう!」
Aブルー「それじゃ手なわけ? そっちの方がハードルは低いか…」
ブルー 「どっちもやらない!」
誰がやるか、と肩で息をする生徒会長。
ブルー 「大体どうして話がそういう方向に!」
Aブルー「え、だって。ハーレイの自信を砕くって言えばそうだろう?」
ビンビンのガンガンを瞬時に爆発させてこそ、とソルジャーはニヤリ。
Aブルー「鍛えまくっても無駄でした、という勢いでアッサリ噴火!」
ブルー 「…君ならではの勘違いだよ、それ…」
Aブルー「勘違い?」
ブルー 「そう! そっちはそっちで笑えるのかもしれないけどね」
なんで付き合わねばならないのだ、と生徒会長はブツブツブツ。
ブルー 「要は鍛えても無駄だってことを認識させればいいんだよ」
Aブルー「だったらやっぱり、保ちの悪さを指摘するのが一番だって!」
ブルー 「そこまで行く前に鼻血だろ!」
Aブルー「鼻血?」
ブルー 「手だの口だの以前の問題! 絶対そこまで辿り着けない!」
ヘタレだけに、と生徒会長は申しておりますが。
怪しさ満載だったお話、これで収束するのでしょうか…?
2013/10/14 (Mon)
☆お迎えが来そう
教頭先生の自信を砕く話を巡ってエライ事態になっております。
勘違いしたソルジャーのせいで大人の時間な話題が炸裂、手だの口だの。
ブルー 「とにかく相手はハーレイだから! 鼻血だから!」
Aブルー「うーん…。その辺も含めて鍛えてるわけじゃ……ないか」
ブルー 「やっちゃいないね、目先のことしか見えていないし!」
金冷法を頑張ってるだけ、と冷たい口調の生徒会長。
ブルー 「その程度の自信、吹っ飛ばすのは簡単なんだよ」
Aブルー「なんだ、せっかく先達として色々と…」
ブルー 「そういうのはノルディと語ってくれば?」
Aブルー「ノルディね。なかなか有意義な時間になりそうだけど…」
ちょっとヤバイか、とソルジャーは首を捻りまして。
Aブルー「語り合う内に実地でどうこうって話になったらマズイかも」
ブルー 「どの辺が?」
Aブルー「ぼくのハーレイが泣くんじゃないかな」
ブルー 「浮気かい? ちゃんと配慮が出来るくせして、よくもまあ…」
他人のことを好き放題に、と生徒会長、深い溜息。
ブルー 「君が余計なことを言うから、死屍累々だよ」
Aブルー「えっ?」
ブルー 「そこの連中! 意識を手放す寸前かと」
罪の自覚は、と指差す先ではシャン学メンバーが討ち死に中。
ソファに沈んだ面々の額に「そるじゃぁ・ぶるぅ」が冷却シートを。
キース 「…くっそぉ、彼岸が見える気がする…」
ジョミー「お彼岸、済んでいなかったっけ…」
シロエ 「でも一面に花が咲いてませんか?」
サム 「…あー…。これってお浄土だよなぁ…」
阿弥陀様がお迎えにいらっしゃるぜ、とお念仏を唱えるサム君。
どうやら全員、お花畑が見えているようでございます。
ぶるぅ 「大変、大変! みんなお熱が高いみたい!」
ブルー 「知恵熱を超えてオーバーヒートの域だね、これは」
この現状をどうしてくれる、とソルジャーを睨み付けている生徒会長。
シャン学メンバー、極楽往生してしまう前に助かりますかねえ?
2013/10/15 (Tue)