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さて、6月。
中間試験の結果発表も済み、なべてこの世は事もなし…でございますが。
放課後、いつもの溜まり場に向かったシャン学メンバーたちは。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ いらっしゃい!」
ブルー 「やあ。月刊シャングリラの最新号が届いているよ」
男子全員「「「!!!」」」
ブルー 「お田植え祭と田植えレースは勿論特集、後日談つき」
ジョミー「ご、後日談って…」
ブルー 「君たちと御家族の涙の再会! 泣き笑いかもしれないけどね」
はい、とテーブルに置かれた冊子に手を伸ばす者がいる筈も無く…。
キース 「俺たちの家にも送ったのか?」
ブルー 「それはもう! 記事になった人の家には送るのが基本」
キース 「す、すると今頃、おふくろと親父は…」
ブルー 「読んでるだろうねえ、君の活躍。神楽舞の写真は多いし」
キース 「巫女さん役としか言ってないのに、どうしてくれる!」
ブルー 「御本尊様の前で記念に舞えば? 衣装はあるだろ」
キース 「あんたに着せられたお蔭でな!」
巫女さん姿で元老寺に帰ったキース君、イライザさんに大ウケで。
午前0時にやっと脱げた衣装は大切に保管されているのだそうです。
ブルー 「舞うんだったら神楽鈴と檜扇を届けさせるよ」
キース 「要らん!」
ブルー 「そう言わずに…。雅楽会員も派遣しようか、支部の方から」
キース 「お断りだ!」
ブルー 「うーん、残念…。最近はお寺と神社のコラボもアリなのに」
最先端だよ、と例を挙げてゆく生徒会長。
有名な神社のお祭に法要がセットでつくとか、そういうのもアリで。
ブルー 「いいと思うんだけどなぁ、本堂で神楽舞っていうのも」
キース 「それが本物の巫女さんならな!」
シロエ 「住職の息子が女装で舞うのは変かもですねえ…」
ブルー 「お寺と檀家さんとの垣根が低くなりそうだけど?」
お寺ってヤツをもっと身近に、と生徒会長は申しております。
確かに観光寺院以外のお寺は身近なものとは言い難いですよねえ…。
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シャングリラ号での最後の夜は田植えレースの優勝祝賀会。
ゼル先生の大盤振舞いで大満足のシャン学メンバー、意気揚々と部屋へ。
ぐっすり眠って翌朝は…。
ブルー 「やあ。昨夜はゆっくり眠れたかい?」
キース 「勿論だ。お蔭様で神楽舞も綺麗に忘れたぜ」
ブルー 「それは結構。帰りのシャトルは昼前に出すから」
昼食は早めにね、と生徒会長。
シャン学メンバー、お田植え祭は忘却の彼方で楽しく過ごして。
サム 「食った、食った。また来年まで食えねえしな」
ジョミー「宇宙で食事って気分いいもんね、衛星軌道上でもさ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ シャトル、準備出来たよ!」
ブルー 「ぼくも一緒に帰るんだ。特に用も無いし」
ソルジャーの正装も不要だったしね、と生徒会長はニッコリと。
皆でシャトルに乗り、無事に着陸。
ブルー 「お疲れ様。バスが来る前にお召し替えかな」
全員 「「「は?」」」
ぶるぅ 「かみお~ん♪」
パァァッと走る青いサイオン。
アッと言う間にキース君は巫女さん装束、男子一同は茜襷に菅の笠。
キース 「な、なんだこれは!」
ブルー 「田植えレースの恨みだよ。裏切り者には罰が必要」
ぶるぅ 「えっとね、シンデレラになってるから!」
ブルー 「午前0時まで絶対、脱げない。存分に家族に笑われたまえ」
男子全員「「「えぇっ!?」」」
ブルー 「帰宅時間は延ばせないよ? 順番に家まで送るから」
シド 「おやおや、みんな大変身か。はい、バスに乗って」
お通夜のような顔の男子を乗せてマイクロバスは発進。
生徒会長、皆の家に出迎えに出るよう電話をしたので更に悲劇で。
ブルー 「スウェナ、写真はバッチリかい?」
スウェナ「撮ったけど…。これ、どうなるの?」
ぶるぅ 「月刊シャングリラに載せるんだって!」
ブルー 「お田植え祭を経て、家族と涙の再会だしねえ…」
愛と感動の物語、と笑い転げる生徒会長。
GWは仮装でフィナーレ、めでたし、めでたしでございます~!
生徒会長チームの旗色悪し、と見て取ったシャン学メンバー。
BGM担当の雅楽会員を引き連れ、ゼル先生チームに移籍でございます。
ゼル 「若いもんは見る目があるのう。頑張るんじゃぞ!」
田植男子「「「はーい!」」」
キース君も扇に鈴にと華麗に舞って士気を鼓舞。
乗り遅れたスウェナだけが生徒会長の隣に残っておりますが…。
ブルー 「どうせ負けだよ、負けるんだけどさ! 移籍だなんて…」
スウェナ「逆転勝ちは有り得ないの?」
ブルー 「無理だね、田植えレースはサイオン禁止!」
宇宙からの中継レースだとサイオンは届きませんし、純粋に田植え勝負。
しかし田植え機の改造はOK。
ブルー 「圧倒的にゼルが優位さ。ただ、たまにトラブることもあって」
ぶるぅ 「今年はダメっぽいね…」
ブルー 「田植え機で植えられない所はジョミーたちが頑張ってるし…」
ゼル 「わはははは! わしの勝ちじゃ、もうすぐゴールじゃ!」
パァーン! と空砲が響き、ゼル先生チームの田植え終了。
かなり遅れて2位に滑り込んだ生徒会長チームなども含め、係員たちが
苗の植え方をチェックしても結果は覆らなくて…。
ジョミー「やったね、ぼくたち優勝だよ!」
ゼル 「ようやった! 今夜はわしが奢ってやるぞ」
シロエ 「わあ、ありがとうございます!」
キース 「俺にも大いに感謝しろよ? 移籍を提案したんだからな」
ゼル先生や田植え機担当クルーと一緒に表彰されたジョミー君たち。
豪華賞品を受け取り、シャンパンシャワーで盛り上がっておりますが。
ブルー 「あれだけ目を掛けてあげたのに…。雅楽会も紹介したのに!」
スウェナ「喜ばれてなかったみたいだけれど…」
ブルー 「まあね。ぶるぅ、みんなの服だけどさ」
ぶるぅ 「シャンパンでビショ濡れだよ?」
ブルー 「着替えが済んだらクリーニングをしておいて」
裏切りの礼はキッチリ返させて貰う、と生徒会長。
明日は地球に帰還ですけど、ジョミー君たちを待つものは?
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お田植え祭の後は田植えレースだそうでございます。
ジョミー君たち、優勝を目指して生徒会長チームに所属いたしましたが。
キース 「例年やっているとか言ったな? GWに見た覚えが無いが」
ブルー 「スケジュールによって変わるからねえ、中継の年が多いかな」
生徒会長たちがシャングリラ号にいない時にはレースの模様は中継で。
お田植え祭での田植え要員を分けるジャンケンも、勿論、地球で。
ブルー 「やっぱりナマが最高だよね。コネもOK、応援係もいるし」
キース 「俺は本当に舞うしかないのか?」
ブルー 「そりゃもう。景気づけには舞が一番!」
頑張って畦で舞いたまえ、と生徒会長。
雅楽会員も敷物を敷いて楽器を構え、いざレース開始!
ブラウ 「ちょーっと汚ないんじゃないのかい? 田植え係を独占だよ」
ヒルマン「いやいや、勝負は分かりませんぞ」
エラ 「クルーは全員熟練ですしね。ジョミーたちは素人ですよ」
ゼル 「田植え機の性能の見せどころじゃ! 今年は自信作なんじゃ」
ブラウ 「あんた、またエンジンとかを改造したね…」
ゼル先生チームの田植え機、速いスピードで進んでおります。
猛スピードとまではいきませんけど、他チームをぐんぐん引き離し中。
ブルー 「うーん、苗の植え方が下手くそだったら反則負けなのに…」
スウェナ「田植え機の改造はアリなのね?」
ブルー 「残念ながらアリなんだ。これはマズイかも…」
負けるかもね、と生徒会長は腕組みをして苦い顔。
一方、畦で舞っているキース君は心に余裕が出て来たようで…。
キース 『おい、俺たちの敗色は濃いぞ』
田植男子『『『えっ?』』』
キース 『ゼル先生のチームが優勢だ。移籍しないか?』
ブルー 「ちょ、ちょっと! 移籍って何さ!」
思念波がダダ漏れレベルなだけに、移籍談義は筒抜けで。
ゼル 「おお、移籍とな! 大歓迎じゃ」
神主姿のゼル先生も大喜び。
ジョミー君たち、植える田んぼを引っ越しですよ~。
行き損なったラフティングは教頭先生の引率で仕切り直しに。
ドキドキ、ワクワクの休日です。
ラフティングと言えば急流下りですけども…。
スピードが苦手な教頭先生、巻き込まれずに無事に逃げ切れるのか?
シャン学アーカイブに『夢見る春の日』全3話を追加収録いたしました。
5回目の入学式で新年度の幕開け。相変わらずの面々ですが、一人だけ
夢を見ている人が。教頭先生の大それた夢は叶うのでしょうか…?
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田植えと神楽舞が無事に終わって、生徒会長たちが祭壇に深々とお辞儀。
それでお開きかと思われましたが…。
ブルー 「さて、ここからが本番ってね」
こっちこっち、と生徒会長がキース君やジョミー君たちを呼び寄せて。
長老の先生方は広大な田んぼの方へと散ってゆきます。
ブルー 「田植えレースをやるんだよ。君たちはぼくのチームだよね?」
キース 「レースだと? 俺に何をしろと!」
ブルー 「君は景気づけに舞ってればいい。戦力はジョミーたちだから」
ジョミー「え?」
ブルー 「決まった範囲に如何に早く植え終わるかが田植えレースだ」
サム 「あー、先生たちが散ったのはソレかよ」
ブルー 「うん。田植え出来るのは田植え機に乗ったクルーだけでさ…」
いつの間にやら田んぼの脇に田植え機が。
クルーが二人ずつ乗っております。
ブルー 「田植え機の構造上、端の方は上手く植えられないから人力だ」
シロエ 「もしかして、そこをぼくたちが?」
ブルー 「察しがいいねえ、お田植え祭で苗を植えた人も田植えOK!」
例年、奪い合いになるそうですけど、今年はコネだ、と生徒会長。
ブルー 「せっかく知り合いが田植え係なんだ、絶好のチャンス!」
ブラウ 「こらぁっ、独占しないで寄越しな!」
ゼル 「そうじゃ、そうじゃ!」
田んぼの畦で先生方が叫んでいますが、生徒会長は何処吹く風で。
ブルー 「優勝チームには賞品が出るよ。分かれたら貰えないかもねえ」
ジョミー「そ、そっか…。負けたチームに所属してたらダメなんだ…」
ブルー 「どうする? ゼルたちにジャンケンで分けられる?」
ジョミー「コネでいい! ブルーのチームで優勝する!」
ブルー 「じゃあ、スタンバイして。植え方はクルーが教えてくれる」
生徒会長、いやソルジャー・チームの田んぼの脇に立つジョミー君たち。
キース君が応援団よろしく神楽舞とあって、雅楽会もやって来ました。
お田植え祭ならぬ田植えレースの栄冠は誰に輝くのか…?
