歌詞は間違えるわ、音程ならぬタイミングがズレるわというジョミー君。
フライングな歌いだしだけならともかく、途中もズレる傾向にあって。
ブルー 「ダメダメ、一人だけテンポが早過ぎるってば!」
キース 「またジョミーか…」
サム 「どうするんだよ、マジで当日が危ないぜ」
シロエ 「雪玉の機銃掃射は遠慮したいです、連帯責任は嫌ですよ」
ジョミー「友情ってことでいいじゃない! そうなった時は!」
キース 「お前には責任感ってヤツが無いのか?」
ブルー 「その辺が問題なんだよねえ…。他人を巻き込むのは最低だよ」
スウェナ「ジョミーのせいで失敗したら厳罰っていうのはどうかしら?」
マツカ 「厳罰…ですか?」
スウェナ「連帯責任だとか友情だとかで誤魔化せるのがマズイのよ」
キース 「なるほど…。確かにそうかもしれないな」
ブルー 「因果応報で酷い目に遭うなら、回避するために頑張るかもね」
ジョミー「ちょ、ちょっと…」
サム 「いいんじゃねえか? 失敗したら坊主頭とか」
ジョミー「えぇっ!?」
それは困る、とジョミー君は髪の毛を押さえております。
この年の暮れに坊主頭にされたら、坊主フラグは立ちまくりで。
ジョミー「やだよ、そんなの! 元老寺で除夜の鐘とかがあるのに!」
キース 「ああ、間違いなく坊主コースへ一直線だな」
ブルー 「アドス和尚が燃えるだろうねえ、君が頭を丸めたとなれば」
シロエ 「頭を丸めるのは謝罪の王道ですけども…」
マツカ 「キースのお父さんが勘違いするのは確実ですよ」
サム 「うんうん、仏弟子になる覚悟を決めたと思うよなあ」
スウェナ「そのまま修行に入ればいいのよ、専門コースの」
キース 「来年度の入試は済んでるんだが、特別推薦はアリだしな」
ブルー 「ぼくが頼めば一発OK! ダテに高僧はやっていないよ」
ジョミー「そ、そんなぁ…」
伝説の高僧、銀青様の推薦とあればキース君の大学も大歓迎。
ジョミー君がトチった場合は、お坊さんコース?
拍手ありがとうございました!
来る日も来る日もキャロリングの練習なシャン学メンバー。
本番でトチればソルジャー激怒は必至ですけど、危険な面子が若干一名。
ジョミー「どうしてぼくが頑張るわけ?」
キース 「お前が一番危ないんだ!」
ジョミー「言っとくけど、ぼくは音痴じゃないし!」
サム 「ああ、カラオケも得意だよな。でもな…」
ブルー 「キャロリングは一人でやるんじゃないんだ。そこが問題」
シロエ 「合わせて貰わないと困るんです。一人だけ先に歌われても…」
マツカ 「輪唱だったらいいんですけど、合唱ですから」
スウェナ「おまけに歌詞を間違えるのよね…」
キース 「覚えないのはお経だけかと思っていたが…」
普通の歌もダメだったのか、と言われたジョミー君、憤然と。
ジョミー「違うし! クリスマス・キャロルって普通じゃないし!」
サム 「どの辺がだよ?」
ジョミー「なんか言葉が古すぎるんだよ、古典みたいで」
キース 「だったら呪文だと思って覚えろ!」
ジョミー「シュワキマセリは覚えたんだけど、他のがさ…」
ブルー 「主は来ませり、が呪文じゃねえ…。全体的にアウトだろうね」
シロエ 「ぶるぅも全部覚えたんですよ、どうしてジョミー先輩が?」
キース 「多分、根っからダメなんだろう。趣味じゃないことは」
ジョミー「あっ、分かる? そうそう、そういう感じなんだよ」
サム 「だからってなぁ…。連帯責任は御免だぜ」
スウェナ「そうよ、周りが迷惑なのよ」
ブルー 「とにかく覚える! そしてペースを守ってきちんと歌う!」
キース 「休憩終わりだ。続けるぞ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 最初は『きよしこの夜』だよね!」
歌の合図は生徒会長。
ついでに小声で一番最初の音を取るのでございますが。
ジョミー「♪きーよーし~」
キース 「それがダメだと言っただろうがぁ! 2秒待つんだ!」
タイミングを読まずにフライングしたジョミー君。
こんな調子で一事が万事、雪の別荘地に綺麗な歌声は響くのでしょうか?
仏具な燭台も声明もソルジャーの怒りを買うことは必至。
シャン学メンバー、泣く泣くキャロリングの練習な日々でございますが。
ジョミー「休憩しようよ、もうヘトヘトだよ~」
ブルー 「頑張れと言いたい所だけれど…。ぶるぅ、お茶にしよう」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ みんな、飲み物、何にする?」
キース 「生姜湯で頼む。とろみもつけてな」
サム 「キース、最近、そればっかりだぜ。コーヒー、飽きたか?」
キース 「喉にいいんだ。声を潰したら親父が怖い」
シロエ 「そうですよねえ、普通の生活なら喉は潰れませんものね…」
マツカ 「毎日練習ですからね。…クリスマス・キャロルの」
キース 「去年みたいにチャリティーだったらマシだったんだが…」
サム 「社会の役には立たねえよなぁ、今年のヤツは」
スウェナ「思いっ切り無理があるわよねえ…」
アドス和尚には言い訳できない、と意見の一致を見ております。
なにしろソルジャーの存在自体が秘密なだけに、どうしようもなく。
キース 「親父は22日も内輪パーティーだと思っているんだ」
ジョミー「パーティーどころか去年以上にボランティアだよ!」
ブルー 「仕方ないだろう、逆らえるような相手じゃないし」
キース 「…それは分かっているんだが…」
ブルー 「文句を言わずに練習あるのみ! 失敗してもブルーは怖いよ」
シロエ 「トチッたら命は無さそうですよね…」
ブルー 「雪玉攻撃の一発や二発は覚悟した方がいいだろうね」
キース 「その一発が機銃掃射並みかもしれんぞ、あいつだけに」
全員 「「「………」」」
ブルー 「スウェナは避けてくれそうだけど、他はもれなく…」
サム 「連帯責任ってヤツなのかよ!?」
キース 「多分、八つ当たりをされるだろうな」
シロエ 「そうなってくると…」
マツカ 「頑張ってもらうしかないですね…」
ジョミー「えっ、ぼく?」
なんで、と目を丸くするジョミー君。
お経がダメなのは有名ですけど、まさかキャロルも…?
キャロリングよりも声明がいい、というキース君の提案はあえなく却下。
ソルジャーの希望は何処までもクリスマスなキャロリングです。
Aブルー「聖歌隊の衣装ってヤツはね、着ればそれなりに様になるのさ」
サム 「そ、そうかぁ? なんか俺には似合わねえ気が…」
Aブルー「大丈夫だってば、ぼくが保証する」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼく、頑張って服を作るね!」
Aブルー「ありがとう、ぶるぅ。これで衣装はバッチリだ」
歌も衣装に負けないように、とソルジャーは思い切り仕切っております。
Aブルー「綺麗な歌声を期待してるよ。今日から毎日練習だね」
キース 「ちょっと待て! なんでそこまで!」
Aブルー「だって、今年は暇なんだろう? 外で練習するわけじゃなし」
ジョミー「そ、そりゃあ去年は寒かったけどさ、でもさ…」
シロエ 「歌くらい下手でも御愛嬌でしょう?」
ブルー 「坊主にキャロルを期待されても困るんだけどな」
Aブルー「あ、そう。SD体制で苦労しているぼくを癒す気は無いと?」
全員 「「「……うっ……」」」
Aブルー「音楽は癒しになるんだけどねえ、ド下手じゃ真逆だ」
ブルー 「…一応、努力はしてみよう」
Aブルー「ありがとう。じゃあ、楽しみにしているからね」
22日の夜はよろしく、とソルジャーが帰ってしまった後は。
キース 「どうしろと言うんだ、どうしろと!」
ブルー 「諦めるしかないだろう? 22日の夜はキャロリングだよ」
ぶるぅ 「わーい、楽しそう!」
雪がたっぷりの別荘で歌うんだよね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
小さな子供だけに気分はお祭りらしいです。
ぶるぅ 「お洋服、急いで作らなくっちゃ! 真っ白なヤツでしょ?」
ブルー 「キャンドルホルダーも買わないと…。キャロリングには必須」
キース 「手燭で行きたくなってきたぜ…」
ブルー 「気持ちは分かるけど、仏具はマズイよ」
手燭は法要で使うキンキラキンの柄つき燭台。
ソルジャーが激怒しますってば…。
拍手ありがとうございました!
ソルジャーとキャプテンの特別休暇を盛り上げるために、キャロリング。
雪の別荘地まで出掛けるだけでも大変なのに…。
キース 「誰が聖歌隊風の衣装だ、誰が!」
Aブルー「君も含めて、そこの全員。ぶるぅは可愛くなりそうだね」
キース 「俺は坊主だ! クリスマスとは関係ないんだ!」
Aブルー「だけどクリスマスくらい、宗教の壁を越えなくちゃ」
君のお父さんもそうだったろう、と古い話を持ち出すソルジャー。
Aブルー「確か宗派の青年会の慰問でサンタクロースに扮したとか」
キース 「あれは恵まれない子供たちのためで、娯楽じゃない!」
Aブルー「その子供たちよりも酷い目に遭ったけどねえ、ぼくたちは」
キース 「く、くっそぉ…」
ジョミー「無理だよ、勝てるわけないってば。諦めたら?」
キース 「お前は去年がマリアだしな。聖歌隊の方がマシなんだろう?」
ジョミー「あっ、分かる? 女装に比べたら楽勝、楽勝」
Aブルー「だよねえ、女装しろとは言ってないんだ。たかが聖歌隊!」
白いガウンでキメてきてくれ、とソルジャーは至極ご機嫌で。
Aブルー「歌の方も頑張って練習してよ? 綺麗にハモると嬉しいな」
キース 「声明だったらいくらでも綺麗にハモッてやるが」
Aブルー「…しょうみょう…って、何さ?」
キース 「知らんのか? お経に節をつけたヤツでな、歌に近いぞ」
ブルー 「コンサートもあったりするんだけどね?」
シロエ 「コンサートですか?」
ブルー 「雅楽とか三味線とか、ジャズピアノなんかと組んだりするよ」
サム 「なんかすげえな、聖歌隊より派手そうだぜ」
キース 「そうだろう? 声明で行くのもいいと思うが」
Aブルー「いくら派手でも、お経はちょっと…」
ブルー 「衣装も思い切り派手になるけど? キンキラキンの袈裟で」
Aブルー「クリスマス気分が台無しだってば!」
聖歌隊の衣装でクリスマス・キャロルを歌ってくれ、と言われましても。
この面々では相当に無理があるのでは…。
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シャングリラ学園に卒業式の日が近付いてきました。
特別生は卒業しませんけれども、恒例になったのが卒業制作。
校長先生の銅像を変身させて卒業生の門出を祝うのです。
もう一つ、卒業式前の大事な行事が繰り上げホワイトデーでして…。
完結に向けての年度末の全3話、いよいよ始動です!
