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シャングリラ学園つれづれ語り

エア散華は負けを認めてもいいが、本格派なら負けないという生徒会長。
準備のために奥へと引っ込み、やがて戻って参りましたが。

ブルー 「はい、お待たせ」
キース 「な、な、な…」

ポカンとしているシャン学メンバーと言葉も出ないキース君。
生徒会長が纏っているのは御自慢の緋色の法衣ではなく、紅色の長袴。
白の小袖に紅の単、白の水干、立烏帽子を被って腰には白鞘巻の刀が…。
何処から見ても白拍子というヤツでございます。

ブルー 「それじゃ遠慮なくやらせてもらうよ」

誰もが呆然とする中、生徒会長は金色の扇を右手に持って。

ブルー 「こーがーねーのー、なかやまにー…」
全員  「「「………」」」

甘い美声で歌い上げつつ生徒会長は舞っております。
キース君のエア散華どころではない本格派。歌詞の方も「黄金の中山に
鶴と亀とは物語り、仙人童の密かに立ち聞けば殿は受領になり給ふ」と
誠に目出度く、舞い終えた途端に拍手、拍手のシャン学メンバー。

サム  「すげえや、ブルー! 綺麗だったぜ!」
ジョミー「ブルー、舞なんか出来たんだ…」
ブルー 「まあね。宴会芸にはもってこいだろ? 衣装も華やか」
キース 「やかましい! 俺は認めんぞ、散華とはモノが違いすぎる!」
ブルー 「おや、そうかい?」
キース 「散華は仏様を讃えるものだ。白拍子とは繋がらん!」
ブルー 「そう来たか…。じゃあ、改めて」

生徒会長、閉じていた扇を広げて徐に。

ブルー 「るーりーのー、じょーどーは…」
全員  「「「???」」」

再び舞いながら生徒会長が歌い上げた歌詞は「瑠璃の浄土は潔し、月の
光はさやかにて、像法転ずる末の世に遍く照らせば底もなし」。
思い切り仏法ド真ん中という見事なヤツで。

ブルー 「どうかな? 仏様を讃えてみたんだけど」
キース 「く、くっそぉ…」

生徒会長が歌ったのは今様、どちらも古い歴史のある歌だとか。
白拍子舞で仏法を説かれてしまったキース君の明日はどっちだ?
 

※5月14日、『流れのままに』第1話、UPしました!
シャングリラ学園番外編

 

 そろそろ校外学習の季節。
 恒例の行き先は水族館ですが、去年は一日修行体験でした。
 今年は何処へ出掛けるのだろう、と誰もが気になるようですが…。
 水族館になるか、別モノか。決定権を握るのは誰だ?

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見事な舞ならぬエア散華を披露したばかりに逃げ場を失ったキース君。
死なばもろとも、と生徒会長にもエア散華をやらせようとしております。
しかし…。

ブルー 「やっぱりダメだね、エアは所詮はエアだから」
キース 「あんた、俺にはやらせただろうが!」
ブルー 「そりゃね、みんなの評価を得るにはアレしか無いしさ」
キース 「だったらあんたはどうなんだ! あんたの評価は!」

やらなかったら俺以下という評価になるが、とキース君は勝ち誇った顔。
緋色の衣が自慢の高僧、銀青様がキース君より下というのも…。

サム  「キース、位で勝てないからって決め付けるなよ!」
キース 「そうでもないぞ? 法式ってのはな、けっこう素質も問題で」
シロエ 「下っ端の方が上手いってこともあるんですか?」
キース 「絶対無いとは言い切れないのが坊主の世界だ」
ブルー 「どうしても持って生まれた資質というのがあるからねえ…」
キース 「潔く負けを認めたか。散華に関しては俺の勝ちだな」
ブルー 「ちょっと待った。それを言うならエア散華!」
キース 「は?」
ブルー 「エア散華は披露しないから負けでもいい。でもさ…」

本格的なヤツなら負けない、と生徒会長が向かった先は奥の小部屋。
ということは、間もなく緋色の衣の銀青様が戻ってきて散華を…。

キース 「俺にはエアで自分は本物をやるとは卑怯な…」
サム  「お前が勝負を挑まなかったら何も起こらなかったんだぜ?」
ジョミー「だよねえ、卑怯とか以前の話だもんね」
スウェナ「キースの舞の腕前を確認するのが目的だったものね」
シロエ 「会長の散華ってどんなのでしょうね、本格派でしょう?」
マツカ 「きっと散華も自分で作るんですよね」
サム  「そうだと思うぜ、ぶるぅは残っているんだし…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ブルーは準備中!」

もうちょっと待ってね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
伝説の高僧、銀青様が散華となれば、ものすご~く有難い光景かも…?

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生徒会長の提案、エア散華。
花びらを撒くふりをしながら歩くキース君、なかなか見事でございます。
「さんかーらーく」と生徒会長が唱える度に右手を優雅な仕草で上へと。

ジョミー「へえ…。なんかけっこうサマになってる」
マツカ 「凄いですねえ、ホントに舞ってるみたいですよ」
サム  「おっと、そろそろフィナーレだぜ」
ブルー 「しょーたーいほーさー、じーとうちょーう、さんかーらーく」

ゆっくりと右手を下ろし、エア散華を終えたキース君に全員、拍手喝采。
生徒会長も満足そうです。

シロエ 「凄かったですよ、キース先輩!」
キース 「そうか? どうも俺にはエアというのは…」
スウェナ「ああいう舞ってテレビで見たわよ、大河ドラマで」
サム  「俺も見た、見た! 歴史の勉強になるから見ろって言われて」
ジョミー「白拍子だっけ? 巫女さんみたいな格好のヤツ」
キース 「おい、お前ら…」

不吉な単語を口にするな、と顔を顰めたキース君ですが。

ブルー 「みんな、いい所を見ているね。白拍子のルーツは巫女舞だよ」
マツカ 「そうなんですか?」
ブルー 「白拍子を連想出来たってことはキースの舞の基礎はバッチリ」
キース 「散華と白拍子を一緒にする気か、罰当たりな!」
ブルー 「所詮エアだし、いいじゃないか。神楽舞をよろしく頼むよ」
キース 「く、くっそぉ…」

見事な舞だと評価されただけに、キース君に逃げ場はございません。
今はこれまでか、と思われましたが。

キース 「じゃあ、そう言うあんたはどうなんだ!」
ブルー 「えっ?」
キース 「俺より年季が入ってる分、更に優雅に舞える筈だよな?」
ブルー 「そりゃまあ…。で、ぼくの年季がどうしたって?」
キース 「俺を見世物にしやがって! あんたもやれ!」
ブルー 「エア散華は趣味じゃないんだよねえ…」

どうせならもっと本格的に、と生徒会長は何やら考え込んでおります。
エア散華ならぬ本物の散華が始まりそうな雰囲気ですよ~!

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拍手ありがとうございました!

お田植え祭でキース君に神楽舞を舞わせようという生徒会長。
舞の腕前を皆で確認するのも一興、と提案してきたのがエア散華とやら。

キース 「すまん、あんた今、なんと言った?」
ブルー 「エア散華だけど」
キース 「何なんだ、それは! 俺はそんなものは知らないぞ!」
ブルー 「そうかなぁ? 若くないねえ、エアと言ったらエアだろうに」
キース 「だから何だと聞いている!」
ブルー 「エアバンドとか、エアギターとか…。知らないわけ?」
キース 「………。ま、まさか…」
ブルー 「やっと分かった? エア散華の意味」
キース 「なんで散華がエアになるんだ!」
ブルー 「散華じゃピントがズレるからだよ、散華の方に目が行くから」

エアと言ったらエアなんだ、と生徒会長は主張しております。
早い話が散華に使う紙の花びらは抜きで散華をやれということで…。

ブルー 「簡単なことだろ、散華を作る手間も省けて楽勝だ」
キース 「あんた、本気で言ってるのか? 仏様に失礼だろうが!」
ブルー 「坊主の言葉とも思えないねえ、お経自体は普段のヤツだよ」
サム  「だよなぁ、俺も朝のお勤めで読むもんな」

読経するだけで散華は無いぜ、とサム君も生徒会長の肩を持ち。

キース 「くっそぉ、なんでこういうことになる…」
ブルー 「君がどれだけ優雅に舞えるか、それを確かめなくっちゃね」

よく見るように、と言われたシャン学メンバー、興味津々。
キース君は左手にお盆を乗せたようなポーズでスタンバイ中。

ブルー 「じゃあ、ぼくが唱えるから頑張って」
サム  「俺は?」
ブルー 「キースを見るのが最優先だよ。ぼくだけでいい」

せーの、と掛け声をかけた生徒会長、朗々と読経を始めました。
それに合わせてキース君が滑るように歩き始めて…。

ブルー 「じーとうちょーう、さんかーらーく…」

キース君の右手が見えないお盆から何かを摘み上げ、ゆったりと上へ。
その所作はまさに舞そのもの。
これが噂のエア散華?


以下、拍手レスです~。

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神楽舞も散華も似たようなものだ、と言われてしまったキース君。
反論しようとしたのですけど、田んぼの脇で言い争いは不毛なもので…。

ブルー 「そろそろ河岸を変えようか。打ち合わせには不向きだし」
シロエ 「どう転んでも田植えでしょう? それと神楽舞」
ブルー 「お田植え祭の準備が始まるんだよ、邪魔したら悪い」
サム  「田んぼなら此処にあるじゃねえかよ」
ブルー 「まさか全部を手で植えるって? 専用のヤツを用意するのさ」

その辺の空きスペースに、と言われてみれば未使用の場所が。
区画を示すためなのでしょう、テープで仕切りがされております。

ブルー 「小さめの田んぼを作って、そこの隣で神楽舞を…ね」
シロエ 「それでお祭りなんですか…」
ブルー 「クルーも見物しに来るんだから賑やかになるよ」

楽しみだよね、と農業専用スペースを出てゆく生徒会長。
お田植え祭をやらされる方のシャン学メンバーも続いてトボトボと。
居住区の共有スペースに戻った所で生徒会長がニッコリ笑って…。

ブルー 「田植えの方は簡単なんだ。こう苗を持って植えるだけさ」
ジョミー「だけど田んぼに入るんだよね?」
ブルー 「まあ、泥がつくのは仕方ないよね。そういうものだし」
シロエ 「約束事は無いんですね? 歌を歌えとか、そういうのは」
ブルー 「田植え歌の代わりに神楽舞だよ。キースの見せ場だ」
キース 「俺には無理だと言ってるだろうが、舞なんて!」
ブルー 「そうかなぁ? みんなの意見も聞いてみようよ」
ジョミー「ぼくはキースに一票でいいよ」
サム  「俺も、俺も!」
ブルー 「そんなのじゃなくて、舞の腕前」
全員  「「「は?」」」
ブルー 「優雅な動きが出来るかどうか、そこを見るのも一興かと」
キース 「あんた、どうしろと言うんだ、俺に!」
ブルー 「エア散華」
全員  「「「エア散華?」」」

散華ならまだ分かりますけど、エア散華とは何でしょう?
聞き間違いか、はたまた空耳アワー?

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