シャングリラ学園つれづれ語り
☆いい線だった人
さて、11月。始まった途端に三連休で、一日目の土曜日。
生徒会長宅に来ている面々、お出掛けの予定は無いわけで。
シロエ 「この連休、何処も混んでいそうですよね…」
ジョミー「10月の連休、暑すぎたもんね…」
サム 「あそこはマジで夏だったよなあ…」
バーベキューの日、19日の方で良かったぜ、とサム君も。
サム 「行先は山合の河原だし、涼しくてもよ…」
スウェナ「行く前が暑いと、バーベキューはね…」
ジョミー「気分じゃない、っていう感じでさ…」
キース 「俺は行く前から、涼しすぎたが?」
肝が冷えるというヤツで…、とキース君の仏頂面。
キース 「練習してる間はともかく、それ以外は…」
ぶるぅ 「でもでも、本番、上手かったよ?」
途中までは、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「変な応援、入らなかったら、いけてたってば!」
ブルー 「いい線だったよ、なかなかに」
筋はいいね、と生徒会長も。
ブルー 「渡り切れてたら、良かったのにねえ…」
キース 「誰のせいだと思ってるんだ!」
ブルー 「ぼくは、応援していないけど?」
ぶるぅ 「ぼくも、バーベキューの準備してたし…」
チラ見だけで、団扇は振ってないよ、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「他のみんなは、振っていたけど…」
キース 「ブルーも、振っていないのか?」
ぶるぅ 「そだよ、どっちかと言えば見物!」
集中して見たかったみたいだよね、とニコニコと。
ぶるぅ 「成功してたら、凄いもん!」
キース 「俺には、逆を期待されていた気が…」
ブルー 「ピンポーン!」
どう落ちるかが見ものだしね、と生徒会長の笑顔。
ブルー 「よろけて落ちるか、滑り落ちるか…」
サム 「ワクワクしてた、っていうのは分かるぜ」
ジョミー「成功するとか、普通、思ってないもんね…」
キース 「なのに、応援だったのか!?」
シロエ 「当然でしょう?」
応援しないと髪がピンクですしね、と説明ですけど。
確かに…。
2024/11/01 (Fri)
☆校則を変えるには
11月は始まった途端に連休、初日から生徒会長宅な面々。
何処も混むので出掛ける気は無し、キース君の綱渡りの話。
シロエ 「あそこで応援しておかないと、悲惨ですから」
サム 「髪をピンクに染められちまって、詰むんだぜ?」
ジョミー「ブルーと、ぶるぅは、大丈夫だけど…」
タイプ・ブルーで対抗出来るし…、とジョミー君も。
ジョミー「それ以外は、漏れなくアウトだってば!」
スウェナ「ピンクにされてしまった時は、後が無いのよ?」
シロエ 「カツラ、校則で禁止ですしね…」
サム 「自分の命と秤にかけりゃよ、応援するしか…」
ねえだろうが、とサム君、ズイと。
サム 「上手くいったら、ワンチャンだしよ」
キース 「あんな応援、無い方がマシだ!」
叫ばなかったら落ちなかったぞ、とキース君の苦い顔付き。
キース 「集中力だけで勝負だったのに…」
ジョミー「じゃあさ、ぼくたちの髪が染まっていたら…」
校則を変えてくれるわけかな、とジョミー君の質問が。
ジョミー「校則が変われば、カツラでもオッケー!」
サム 「正論だぜ…」
シロエ 「出来るんですか、キース先輩?」
其処の会長を動かさないとダメですけど、とシロエ君。
シロエ 「ぼくの場合は、ゴリ押し用の切り札が…」
サム 「お前、そんなの持ってたのかよ?」
シロエ 「持っていますね、もう一人、使えそうなのは…」
マツカ先輩になるでしょうか、とニッコリと。
シロエ 「スウェナ先輩になると、厳しそうで…」
スウェナ「あら、そうなの?」
シロエ 「ぶっちゃけ、リスクが高いですから…」
あまりオススメ出来ませんね、とシロエ君が竦める肩。
シロエ 「なにしろ、切り札を使ったが最後、条件が…」
サム 「何か発動するってか?」
シロエ 「そういうことです、将来的に」
一同 「「「は?」」」
シロエ 「未来が変わってしまうんですよ!」
タイムマシンじゃないですけどね、と苦笑ですけど。
どんな切り札…?
2024/11/02 (Sat)
☆謎すぎる切り札
初っ端から連休が来る11月、土曜日は生徒会長宅な面々。
月曜日まで休みとはいえ、お出掛けは無しで、綱渡りの話。
ジョミー「未来が変わるって、何か起きるわけ?」
シロエ 「そうです、人生丸ごと変わる勢いになりますね」
サム 「どんなヤツだよ?」
シロエ 「持っているのは、ぼくと、マツカ先輩で…」
スウェナ先輩は持っていたって、ハイリスク、とシロエ君。
シロエ 「その辺で、ピンと来ませんか?」
サム 「ハッキリ言って、閃きもしねえ…」
ジョミー「ぼくも…。キースは、どうなのかな?」
今の場合は、部外者だけど…、とジョミー君が傾げる首。
ジョミー「だけど、切り札を行使したらさ…」
サム 「キースが下手をこいていようが、どうとでも…」
校則は変わるわけだしよ…、とサム君、うんうん、と。
サム 「キースが元凶で髪がピンクでも、校則がよ…」
ジョミー「変わりさえすれば、結果オーライで…」
だから意見を聞いていいと思う、とジョミー君。
ジョミー「キース、今のでピンと来たわけ?」
キース 「もちろんだ!」
使ってくれると有難いが…、とキース君、合掌。
キース 「万一の時は、切り札を切ってくれれば…」
シロエ 「お断りです!」
マツカ 「あの…。それは気の毒すぎませんか?」
切り札があるなら、使うべきでは…、とマツカ君の問い。
マツカ 「いくら未来が変わると言っても、校則は…」
シロエ 「変えるべきだ、と言うんですか?」
マツカ 「はい。これから先の生徒の皆さんに…」
もれなく恩恵があるわけですし…、と穏やかな笑み。
マツカ 「切り札で変えておいたら、喜ばれますよ?」
シロエ 「人柱でも、と!?」
嫌すぎですから、とシロエ君が顰める顔。
シロエ 「逆に聞きますけど、マツカ先輩…」
マツカ 「えっと…?」
シロエ 「切り札、先輩は切れるんですか!?」
マツカ 「その気ですけど…」
切るべきですし、と即答ですけど。
出来ると…?
2024/11/03 (Sun)
☆怖すぎる切り札
始まったらすぐに連休な11月、お出掛けはスルーな面々。
何処も混みそうで生徒会長宅が一番、そんな週末ですけど。
キース 「マツカには、無理な気しかしないんだが…」
シロエ 「ぼくもそうです、立場的にですね…」
無理っぽくて…、とシロエ君の視線が、マツカ君に。
シロエ 「マツカ先輩の未来が変われば、大変ですから…」
キース 「まったくだ。俺は高みの見物だがな」
ブルー 「その切り札を使われた方は、厄介だよ…」
ある意味、最強の切り札かもね、と生徒会長、深い溜息。
ブルー 「切り札を行使されないためには、動くしか…」
ジョミー「まさか、校則を変えるわけ?」
ブルー 「その方向で、先生方と交渉しないとヤバすぎ…」
ぼくの未来が詰みそうだしさ、と生徒会長が竦める肩。
ブルー 「大抵のものは怖くないけど、この件は…」
キース 「あんたでも青くなるヤツなんだな?」
ブルー 「当たり前だよ、ラスボス級だし」
今後、恩恵は一切無しで…、と生徒会長、肩をブルッと。
ブルー 「別荘ライフも、凄い御馳走も、全部パアでさ…」
キース 「そうか、俺にも巻き添えのリスクが…」
ブルー 「ありそうだよねえ、なんと言っても同業で…」
無関係とは言えないかも、と生徒会長が顎に当てる手。
ブルー 「そそのかしただろう、と、言いがかりで…」
キース 「有り得るな…」
俺までピンチになるヤツなのか、とキース君の悪い顔色。
キース 「マツカ、切り札は使わないでくれ!」
マツカ 「話が全く見えないんですが…」
切るのは、ぼくなんですけれど…、とマツカ君。
マツカ 「人柱でも、ぼくは気にしませんし…」
キース 「俺が気にする!」
ブルーもだな、とキース君の確認が。
キース 「切り札だけは、御免なんだろう?」
ブルー 「ラスボスが来るのは、確実だしね…」
マツカ 「えっと…?」
シロエ 「坊主コースですよ!」
弟子入りするのが切り札で…、と説明ですけど。
お坊さん…?
2024/11/04 (Mon)
☆アウトな切り札
11月の頭は連休、何処も混みそうで生徒会長宅での週末。
そこで出て来た綱渡りの話、髪がピンクは困るという件で。
スウェナ「切り札って、お坊さんコースだったの?」
シロエ 「スウェナ先輩には、リスク高すぎでしょう?」
スウェナ「当たり前でしょ、丸坊主、必須なんだから!」
キース 「女性の場合は、多少、緩和されるが…」
道場入りの時だけは避けられないな、と副住職。
キース 「しかし、道場入りをしないと、正式な資格が…」
ブルー 「ゲット出来ない仕組みだしねえ、仕方ないよね」
スウェナ「嫌すぎだわよ!」
そんな切り札、とスウェナちゃんの悲鳴。
スウェナ「シロエが切ったらいいでしょ、ソレ!」
シロエ 「ぼくだって、お断りですよ!」
マツカ 「…聞いてしまうと、ぼくも無理です…」
ブルーの弟子になること自体は可能ですが…、とマツカ君。
マツカ 「ぼくの決心次第ですけど、その後がですね…」
キース 「ご両親が、ガチで反対だろう?」
マツカ 「はい…。どう考えても、アウトっぽいです…」
たまに見掛けるヤツですけどね、とマツカ君の困り顔。
マツカ 「大会社の社長さんでも、お坊さんなケース…」
サム 「マジかよ、普通、出来ねえだろ!?」
マツカ 「それがそうでもないんですよ…」
お寺出身の人になると…、とマツカ君の解説が。
マツカ 「立派なお坊さんを目指して、凄い大学へ…」
キース 「いるな、海外まで行くようなヤツも…」
マツカ 「博士号も取って、その後、社会人をやって…」
気付けば社長というヤツですよ、と凄すぎる人材の例。
マツカ 「家は大きなお寺ですから、戻るのは…」
キース 「退職してからで、それまでは…」
節目だけ戻って坊主稼業だ、とキース君の補足も。
キース 「しかし、マツカの家は、普通で…」
ブルー 「お寺じゃないから、アウトだってば…」
マツカ 「出家ですしね…」
文字通りに…、とマツカ君が言う通り。
家出っぽいコース…。
2024/11/05 (Tue)
☆怒鳴り込まれる人
三連休はお出掛けしないで、生徒会長宅で過ごす御一同様。
キース君の綱渡りの話が出まして、髪がピンクに染まる件。
ブルー 「いくらマツカが、形だけだと言ったって…」
キース 「道場入りで坊主頭は、キツすぎるぞ…」
ご両親の怒りが見えるようだ、とキース君が竦める肩。
キース 「俺の家にも怒鳴り込まれて、俺が詰むかも…」
ブルー 「否定はしないね、あるあるだよ…」
サム 「朱に交われば、っていう発想だよなあ…」
坊主なキースに感化されてよ…、とサム君も。
サム 「ブルーに弟子入りしたにしたって、その辺は…」
ブルー 「アドス和尚とは、格が違い過ぎだし…」
マツカは選んでいいんだよね、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「キースの場合は、選べないけど…」
キース 「寺の息子に生まれたが最後、師僧は親しか…」
サム 「そう聞いてるぜ…」
ブルー 「出家する前に、親に何かあったら、違うけど…」
そうなった時は、別の意味でピンチ、と銀青様の深い溜息。
ブルー 「家族揃って、家を出るしかないわけで…」
一同 「「「ええっ!?」」」
ブルー 「お寺なんだよ、無資格で住んでいいとでも?」
引っ越ししろと、本山から、お達しがね…、と怖すぎる話。
ブルー 「それが嫌なら、代理を頼んで、時間稼ぎで…」
キース 「俺が最短のコースで走りまくるしか…」
つまり師僧は選べないな、と副住職。
キース 「代理の人が師僧に決定、文句は言えん」
一同 「「「あー…」」」
そうなるよな、と誰もが納得。
キース 「その点、マツカはフリーだし…」
ブルー 「ぼくを選んで当然だけど…」
伝説の高僧なんだからさ、と生徒会長、さりげなく自慢。
ブルー 「でも、ご両親の文句は、キース行きだね…」
キース 「あんただと、ハードル高いしな…」
サム 「怒鳴り込むには、大物すぎかよ…」
マツカ 「…はい…」
多分、キースがターゲットです、とマツカ君も。
やっぱり…。
2024/11/06 (Wed)
☆切れない切り札
三連休は混みそうだから、と週末は生徒会長宅な御一同様。
キース君の綱渡りの思い出話が、髪がピンクは困る方へと。
シロエ 「キース先輩まで、とばっちりですか…」
キース 「そういうことだな、マツカが切り札は困る」
マツカ 「すみません…。でも、切ることは無いですから」
切り札の正体、分かりましたし、とマツカ君の苦笑。
マツカ 「人柱の意味も把握しました、文字通りですね」
シロエ 「そうでしょう? 切り札としては…」
最高だと思うんですけれど…、とシロエ君も深い溜息。
シロエ 「弟子入りするので、校則の方もよろしく、と…」
スウェナ「言ったら、叶えて貰えそうよね…」
ブルー 「もちろんだよ!」
弟子が増えるのは大歓迎、と生徒会長、満面の笑み。
ブルー 「弟子は取らない主義なんだけどさ…」
キース 「身内の場合は、例外なんだな?」
ブルー 「ぼくのペースで、好きに指導が出来るしね!」
弟子の方だって、マイペース、と生徒会長の視線がチラリ。
ブルー 「サムはともかく、ジョミーは、まだまだ…」
キース 「時間がかかりそうなヤツではあるな…」
サム 「道場どころか、大学だってスルーでよ…」
こいつが決心しねえ間は、俺も保留で…、とサム君も。
サム 「シロエだったら、早そうだけどよ…」
ブルー 「マツカも優秀なんだけどねえ…」
どっちが切り札を切ってくれても嬉しいね、と微笑む人。
ブルー 「だけどマツカは、ハイリスクだしさ…」
キース 「此処はシロエが切るべきだな」
シロエ 「お断りだと言いました!」
スウェナ先輩だって切りませんよ、とシロエ君の仏頂面。
シロエ 「ですから、キース先輩にお願いしたいのは…」
サム 「俺たちの髪がピンクに染まらねえように…」
ジョミー「努力するのと、リスクの一手引き受けだよね…」
キース 「なんでそうなる!」
シロエ 「プロですから!」
適材適所というヤツですよ、とズバリ決め付け。
まあねえ…。
2024/11/07 (Thu)
☆初雪でイベント
三連休は何処も混みそう、生徒会長宅で過ごす週末が一番。
キース君の綱渡りの話から、髪がピンクの危機が問題で…。
ジョミー「キース、ホントにプロだしさ…」
サム 「俺たちには、とても務まらねえぜ…」
火だるまショーに綱渡りに…、とサム君が列挙。
サム 「綱渡りの前は、法衣で吊り橋ダイブだしよ…」
シロエ 「プロの中のプロとしか言えませんよね…」
ジョミー「他の人では、無理だってば!」
??? 「そう思うねえ!」
今後もよろしく、とソルジャー(会話表記はAブルー)が。
Aブルー「ぶるぅだって、きっと、よろしくだよ!」
一同 「「「ひぃぃっ!」」」
なんで来るんだ、と一同、ドン引き。
シロエ 「呼んでませんけど!」
Aブルー「呼ばれてないけど、時期的にさ…」
そろそろ来ないとダメなんだよね、とソルジャーの言。
Aブルー「今年は暑くて、忘れてるかもだけど…」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「初冠雪とかのニュースも、遅かったしさ…」
この辺も、まだまだ季節じゃないね、と窓の外に視線。
Aブルー「高めの山でも、やっとらしいし…」
シロエ 「雪の季節は、早くても来月ですってば!」
サム 「だよなあ、11月の間に初雪はねえよ」
キース 「親父が言うには、昔は、あったらしいが…」
11月の末に大雪とかな、とキース君。
キース 「今だと、師走にならないと…」
ブルー 「まず降らないよね、初雪なんか」
シロエ 「でも、初雪で何をする気なんです?」
初雪でイベはありませんよ、とシロエ君の指摘。
シロエ 「神社とかなら、別ですけどね」
ブルー 「あるねえ、そういう神社もさ」
ただし積もった場合だけど…、と生徒会長。
ブルー 「御神木に初めて雪が積もれば、神職がさ…」
キース 「供え物をして祈るらしいな」
シロエ 「非公開ではないそうですけど…」
サム 「行きたいのかよ?」
レアなイベには違いねえけど、とサム君の疑問。
神社ですか…?
2024/11/08 (Fri)
☆早朝にイベかも
三連休の混雑を避けて、週末は生徒会長宅な面々ですけど。
ソルジャー登場、時期的に何かイベがありそうな口ぶりで。
ブルー 「言っておくけど、いつになるかが不明だしさ…」
キース 「祭りなどの時とは、まるで違うぞ」
毎月、縁日には露店が出ている神社だが…、とキース君も。
キース 「露店は出ないし、参拝しても、振舞いの類は…」
ブルー 「あるわけがなくて、限定品も出ないよ?」
お守りとかね、と生徒会長。
ブルー 「御朱印だって普段通りで、変わらないから…」
キース 「わざわざ行くのは、通かプロだな」
暇なご老人とか、新聞記者で…、とキース君の説明。
キース 「俺たちにしても、行けるのかどうか…」
シロエ 「不明ですよね、平日だったらアウトですし…」
ジョミー「日曜とかでも、時間次第でさ…」
間に合わないってこともありそう、とジョミー君の言。
ジョミー「積もるような初雪、明け方からが多くない?」
サム 「あー…。起きたら真っ白、ってヤツな…」
スウェナ「神事なんかは、暗い間にやってしまいそうよ?」
日が昇ったら溶けるものね、とスウェナちゃんが傾げる首。
スウェナ「最強寒波で初雪だったら、大丈夫だけど…」
シロエ 「言えてますよね、積もってる間にやるべきで…」
ブルー 「夜中にやるのは無いと思うけど、朝イチかな…」
キース 「神社も朝が早いからな…」
朝の5時なら充分だろう、と副住職ならではの読み。
キース 「明かりさえあれば、出来る筈だし…」
ブルー 「雰囲気だって、出るからねえ…」
ジョミー「でも、ぼくたちが行くにはさ…」
サム 「ハッキリ言って、朝が早すぎだぜ…」
間に合わねえよ、とサム君、お手上げのポーズ。
サム 「あんた一人で行けばいいだろ、そんなイベはよ」
シロエ 「キース先輩を連れて行くのはアリですよ?」
ジョミー「早起きだしね…」
キース 「また俺か!?」
なんで神社の初雪イベに、と呻いてますけど。
適材適所…。
2024/11/09 (Sat)
☆代表で行ったら
三連休は何処も混みそう、生徒会長宅で週末を過ごす面々。
其処へソルジャー登場でして、イベの話になった今ですが。
ジョミー「キースが一番向いてるんだよ、どう考えても」
シロエ 「朝はお勤めで早起きですし、それにプラスで…」
イベには慣れていますからね、とシロエ君の爽やかな笑顔。
シロエ 「初雪イベなら、リスクは無いと思いますけど…」
サム 「ハイリスクなイベも、こなすプロだしよ…」
行って来いよな、とサム君、キース君の肩を、ポン、と。
サム 「たかが神社の朝のお参り、何も起きねえって!」
ジョミー「露店も出ないし、限定品だって無いんだしさ…」
スウェナ「単に見に行くだけのイベでしょ?」
代表で参加しなさいよ、とスウェナちゃんも。
スウェナ「見るだけだったら、安心、安全なんだし…」
シロエ 「ぼくたちに、貸しも作れますよ?」
キース 「なるほどな…。俺だけ参加で、貸しになるのか」
サム 「ハンバーガーくらいは、おごるからよ…」
ツケといてくれな、とサム君、親指をグッと。
サム 「その内、好きなの、食わせてやるって!」
ジョミー「みんなで分けて負担だったら、高いヤツでも…」
シロエ 「かまいませんよね、コース料理もオッケーです」
高級フレンチでも、どうぞお好きに、とシロエ君の太鼓判。
シロエ 「いざとなったら、マツカ先輩もついていますし」
サム 「どんな飯でも、ドンと来いだぜ!」
キース 「そこまで言うなら、たかが初雪イベくらい…」
よし、代表で行ってやろう、とキース君、威張り返り。
キース 「後でおごれよ、忘れずにな」
シロエ 「大丈夫です!」
一筆書いてもいいですよ、とシロエ君もニコッと。
シロエ 「キース先輩も書いて下さい、引き受けます、と」
サム 「だよな、その下に俺たちがおごる件をよ…」
ジョミー「添えて完成、最高だよね!」
Aブルー「うん、最高!」
キースが一手引き受けだね、と喜んでますけど。
初雪で神社…。
2024/11/10 (Sun)
☆確認した方がいい
何処も混みそうな三連休は回避、週末は生徒会長宅な面々。
其処へソルジャー登場でして、行きたいイベがあるようで。
Aブルー「ありがとう! キースのお蔭で、今年もさ…」
キース 「今年も、だと?」
何だソレは、とキース君、怪訝そうな顔。
キース 「初雪イベは、今年が初の筈だが?」
シロエ 「ですね、今まで一度も無かったですし…」
サム 「神事だったら、毎年、やってるかもだけどよ…」
初雪が上手く積もったらよ、とサム君も。
サム 「けどよ、俺たちは行っていねえぜ?」
ジョミー「ブルーでも、行っていないんじゃあ…?」
ブルー 「うん。出掛けて行ったことはあるけど…」
ぶるぅ 「ずっと前だよ、ぶるぅに会うより前の話で…」
キースたちにも会う前だよね、と家事万能のお子様。
ぶるぅ 「何か変だよ、今年も、なんて…」
スウェナ「何処かでズレているんじゃない?」
話のベクトル、とスウェナちゃんの視線がキース君に。
スウェナ「安請け合いの前に、中身、確認した方が…」
キース 「俺も変だと思ったからこそ、こうしてだな…」
念を押そうとしているわけで…、とキース君も慎重な姿勢。
キース 「もう一度聞くが、俺が代表で参加するのは…」
シロエ 「神社の初雪イベントですよね?」
サム 「露店も何も出ねえイベらしいけどよ…」
それでいいのな、とサム君の問い。
サム 「キースだけ連れて、行くってヤツで…」
ジョミー「他はスルーでいいんだよね?」
行かなくっても、とジョミー君も確認。
ジョミー「朝が早いの、困るしさ…」
シロエ 「おまけに日にちが、不明ですしね…」
天気予報も当たるかどうか…、とシロエ君。
シロエ 「急な寒波で初雪とかは、あるあるですし…」
サム 「降って来るまで分かんねえしよ…」
ジョミー「だからキースが、代表で…」
キース 「行けばいいんだな?」
Aブルー「えっと…」
そうじゃなくって、と案の定、言い出した人。
全員参加…?
2024/11/11 (Mon)
☆高い山にあるもの
三連休は何処も混みそう、週末は生徒会長宅な面々ですが。
其処へ来たソルジャー、イベがどうのと言い出したわけで。
シロエ 「そうじゃなくって、って、いうことはですね…」
サム 「全員参加で強制イベかよ!?」
キースってことになっていたぜ、とサム君の指摘。
サム 「代表で行くって、一筆でよ…」
ジョミー「ぼくたち、スルーな筈だったよ?」
シロエ 「第一、賛成していたでしょう!」
キースが代表になるヤツで…、とシロエ君もツッコミ。
シロエ 「どう転がったら、逆になるんです!」
Aブルー「さっき、スウェナが言った通りでさ…」
話のベクトル、ズレてたんだよ、とソルジャー、しれっと。
Aブルー「初雪だなんて、ぼくは、一言も…」
シロエ 「そういえば、言ってませんでしたっけ…?」
Aブルー「勝手に話が進んでただけで、言っていないね!」
サム 「でもよ、高い山でも、やっとだとか…」
言っていたのは間違いねえよ、とサム君、反論モード。
サム 「高い山とか、雪じゃねえかよ、初冠雪で!」
シロエ 「ですね、この辺りの山だと、まだ先ですけど…」
ジョミー「北の方とか、もっと標高、高くないとね…」
スキー場があるくらいの高い山で…、とジョミー君。
ジョミー「そんなの、近くにないわけで…」
Aブルー「その辺で、ピンと来ないかなあ?」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「初雪にはまだ、早い季節に…」
高い山だとあるもの、何かな、とソルジャーの問い。
Aブルー「低いトコまで降りて来るのは、もっと先でさ…」
シロエ 「…クマでしょうか?」
サム 「だよな、冬眠の前に食っておかねえと…」
ジョミー「ヤバいから、里に来るんだよね?」
ドングリとかが少ない年は…、とジョミー君。
ジョミー「だけど、クマとか言われても…」
キース 「俺でも無理だぞ、どうしろと!」
Aブルー「なんで話がズレるかな…」
違う方向ばっかりに…、と顔を顰めてますけど。
何だと…?
2024/11/12 (Tue)
☆出るらしいブツ
三連休は何処も混むから、と生徒会長宅で過ごす御一同様。
其処へ来たソルジャー、イベがどうのと言っているわけで。
シロエ 「ズレると言われてもですね…」
サム 「ヒントの通りに考えてるんだぜ、俺たちは」
ジョミー「初雪じゃないなら、クマしかないと思うけど?」
スウェナ「クマ鍋を出すのが売りの民宿、確かあるわよ?」
奥の方に、とスウェナちゃん、まだクマの話を引き摺り中。
スウェナ「マツカの別荘、遠くないんじゃないかしら?」
マツカ 「そうです、山を幾つか越えますけれど…」
住んでいる人の感覚で言えば、山向こうで…、とマツカ君。
マツカ 「山の向こうに用があって、といった感じですね」
サム 「マジかよ、あそこ、近いのかよ?」
マツカ 「距離で言うなら、そこそこあるんですけれど…」
元が不便な場所ですからね、とマツカ君の苦笑。
マツカ 「町に出るより近い場所なら、近所ですよ」
一同 「「「あー…」」」
ド田舎あるある、と誰もが納得。
サム 「んじゃよ、マツカの別荘、クマが出るとか…?」
マツカ 「出たとは聞いていませんが…」
ジョミー「間に幾つか山があるから、来ないのかな?」
クマも山越え面倒だろうし…、とジョミー君。
ジョミー「車もバイクも、持ってないしね…」
サム 「クマもよ、現地住みの人と同じでよ…」
山越えくらいは軽いかもな、とサム君が傾げる首。
サム 「飯が食えそうな場所を探して、山を越えてよ…」
マツカ 「クマの事情は知りませんけど、出るそうですよ」
一同 「「「ええっ!?」」」
出ないと言ったばかりじゃないか、と誰もがツッコミ。
ジョミー「マツカ、さっきと、話、違うよ?」
スウェナ「逆じゃないのよ、どういうわけ?」
マツカ 「別荘には、出たことないんですよね…」
サム 「他の場所なら、出るってか!?」
マツカ 「クマ除けの鈴とか、ラジオとか…」
持っていた方がいいそうです、と怖い話が。
クマが出ると…?
2024/11/13 (Wed)
☆クマが出る場所
三連休は何処も混みそう、週末は生徒会長宅が一番な面々。
其処へソルジャー登場でして、イベがどうのと言うわけで。
シロエ 「クマですか…。考えたことも無かったですよ…」
ジョミー「ぼくも…。今まで、ずっと無事だったしさ…」」
サム 「注意しろとも、聞いてねえしよ…」
バーベキューとか、ヤバかったかもな、とサム君、青い顔。
サム 「美味そうな匂いってヤツは、来るんでねえの?」
シロエ 「らしいですよね、クマの方でも癖になるとか…」
ジョミー「誰か、シールド張っていたっけ?」
シールド、クマにも効きそうだけど、とジョミー君の問い。
ジョミー「ブルーや、ぶるぅだったらさ…」
サム 「楽勝だよなあ、飯を食っていてもよ…」
ブルー 「そうなんだけど、張っていないよ?」
ぶるぅ 「ぼくも…。クマなんて話、聞かなかったし…」
危ないだなんて知らなかったもん、と料理上手なお子様も。
ぶるぅ 「次からは、張った方がいい?」
キース 「やめてくれ!」
ぶるぅ 「キース、シールド、要らないの?」
キース 「違う、やめて欲しいのは、ああいう場所での…」
イベの方だ、とキース君、必死。
キース 「次があるとか、命が幾つあっても足りんぞ!」
一同 「「「あー…」」」
それはそうだ、と皆が納得ですけど。
Aブルー「いいね、話が早くって!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「ズレていくから、心配したけど…」
今年も紅葉を見に行きたいし、とソルジャー、ニコッと。
Aブルー「クマの方なら、なんとかするよ!」
シロエ 「シールドですか?」
Aブルー「王道で行けば、ソレになるかな…」
ガチンコ勝負もアリだけどね、と凄い台詞が。
Aブルー「クマ鍋って、さっき言っていたけど…」
シロエ 「捕まえて、鍋にしたいんですか!?」
Aブルー「クマ鍋、食べたことないし…」
サム 「ちょ、本気かよ!?」
ガチで勝負を挑む気かよ、と聞いてますけど。
クマを相手に…?
2024/11/14 (Thu)
☆勝負してみたい人
何処も混むのが三連休でして、生徒会長宅で週末ですけど。
ソルジャー登場、紅葉狩りのつもりだったのがズレた方向。
Aブルー「クマのパワーは、知らないんだけど…」
シロエ 「素手で勝つとか、無理ですから!」
ヒグマほどではないですけどね、とシロエ君、即答。
シロエ 「大きさの方も、ヒグマよりかは小さめで…」
Aブルー「なるほど、上には上があるわけなんだ?」
ブルー 「上と言うより、種類が違えば、そうなるよ」
Aブルー「あー…。人類とミュウが違うみたいに…」
すると、ヒグマがミュウだろうか、と首を傾げている人。
Aブルー「それとも身体が大きいんなら、人類かな…?」
シロエ 「ろくでもないこと、考えていないでしょうね?」
Aブルー「人類となると、血が騒ぐよねえ…」
同じガチンコ勝負するなら、そっちかな、と顎に当てる手。
Aブルー「素手でやるとは言わないけどさ…」
シロエ 「まさか、ヒグマと戦う気ですか…?」
Aブルー「そのクマだって、肉は食べられるよね?」
ぶるぅ 「そだよ、専門店でしか売ってないけど…」
手のひら、特に人気だよね、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「その代わり、うんと高くって…」
Aブルー「いいね、ソレ!」
ヒグマにしよう、とソルジャー、グッと拳を。
Aブルー「マツカ、ヒグマが獲れる辺りに別荘は?」
マツカ 「あるんですけど、紅葉は終わっていますよ?」
Aブルー「えっ?」
マツカ 「此処よりも、ずっと北の方になりますからね…」
とっくに雪のシーズンですよ、とマツカ君の説明が。
マツカ 「それでも良ければ、手配しますが…」
Aブルー「うーん…」
紅葉が無いのは寂しいかな、とソルジャー、ブツブツ。
Aブルー「外で食事も無理っぽいしね…」
マツカ 「ついでに、ヒグマも留守にしてます」
Aブルー「留守だって?」
マツカ 「ええ。雪で、冬眠の季節になってますから…」
真っ当なヒグマは休業中です、とキッパリ。
当然ですよね…?
2024/11/15 (Fri)
さて、11月。始まった途端に三連休で、一日目の土曜日。
生徒会長宅に来ている面々、お出掛けの予定は無いわけで。
シロエ 「この連休、何処も混んでいそうですよね…」
ジョミー「10月の連休、暑すぎたもんね…」
サム 「あそこはマジで夏だったよなあ…」
バーベキューの日、19日の方で良かったぜ、とサム君も。
サム 「行先は山合の河原だし、涼しくてもよ…」
スウェナ「行く前が暑いと、バーベキューはね…」
ジョミー「気分じゃない、っていう感じでさ…」
キース 「俺は行く前から、涼しすぎたが?」
肝が冷えるというヤツで…、とキース君の仏頂面。
キース 「練習してる間はともかく、それ以外は…」
ぶるぅ 「でもでも、本番、上手かったよ?」
途中までは、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「変な応援、入らなかったら、いけてたってば!」
ブルー 「いい線だったよ、なかなかに」
筋はいいね、と生徒会長も。
ブルー 「渡り切れてたら、良かったのにねえ…」
キース 「誰のせいだと思ってるんだ!」
ブルー 「ぼくは、応援していないけど?」
ぶるぅ 「ぼくも、バーベキューの準備してたし…」
チラ見だけで、団扇は振ってないよ、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「他のみんなは、振っていたけど…」
キース 「ブルーも、振っていないのか?」
ぶるぅ 「そだよ、どっちかと言えば見物!」
集中して見たかったみたいだよね、とニコニコと。
ぶるぅ 「成功してたら、凄いもん!」
キース 「俺には、逆を期待されていた気が…」
ブルー 「ピンポーン!」
どう落ちるかが見ものだしね、と生徒会長の笑顔。
ブルー 「よろけて落ちるか、滑り落ちるか…」
サム 「ワクワクしてた、っていうのは分かるぜ」
ジョミー「成功するとか、普通、思ってないもんね…」
キース 「なのに、応援だったのか!?」
シロエ 「当然でしょう?」
応援しないと髪がピンクですしね、と説明ですけど。
確かに…。
2024/11/01 (Fri)
☆校則を変えるには
11月は始まった途端に連休、初日から生徒会長宅な面々。
何処も混むので出掛ける気は無し、キース君の綱渡りの話。
シロエ 「あそこで応援しておかないと、悲惨ですから」
サム 「髪をピンクに染められちまって、詰むんだぜ?」
ジョミー「ブルーと、ぶるぅは、大丈夫だけど…」
タイプ・ブルーで対抗出来るし…、とジョミー君も。
ジョミー「それ以外は、漏れなくアウトだってば!」
スウェナ「ピンクにされてしまった時は、後が無いのよ?」
シロエ 「カツラ、校則で禁止ですしね…」
サム 「自分の命と秤にかけりゃよ、応援するしか…」
ねえだろうが、とサム君、ズイと。
サム 「上手くいったら、ワンチャンだしよ」
キース 「あんな応援、無い方がマシだ!」
叫ばなかったら落ちなかったぞ、とキース君の苦い顔付き。
キース 「集中力だけで勝負だったのに…」
ジョミー「じゃあさ、ぼくたちの髪が染まっていたら…」
校則を変えてくれるわけかな、とジョミー君の質問が。
ジョミー「校則が変われば、カツラでもオッケー!」
サム 「正論だぜ…」
シロエ 「出来るんですか、キース先輩?」
其処の会長を動かさないとダメですけど、とシロエ君。
シロエ 「ぼくの場合は、ゴリ押し用の切り札が…」
サム 「お前、そんなの持ってたのかよ?」
シロエ 「持っていますね、もう一人、使えそうなのは…」
マツカ先輩になるでしょうか、とニッコリと。
シロエ 「スウェナ先輩になると、厳しそうで…」
スウェナ「あら、そうなの?」
シロエ 「ぶっちゃけ、リスクが高いですから…」
あまりオススメ出来ませんね、とシロエ君が竦める肩。
シロエ 「なにしろ、切り札を使ったが最後、条件が…」
サム 「何か発動するってか?」
シロエ 「そういうことです、将来的に」
一同 「「「は?」」」
シロエ 「未来が変わってしまうんですよ!」
タイムマシンじゃないですけどね、と苦笑ですけど。
どんな切り札…?
2024/11/02 (Sat)
☆謎すぎる切り札
初っ端から連休が来る11月、土曜日は生徒会長宅な面々。
月曜日まで休みとはいえ、お出掛けは無しで、綱渡りの話。
ジョミー「未来が変わるって、何か起きるわけ?」
シロエ 「そうです、人生丸ごと変わる勢いになりますね」
サム 「どんなヤツだよ?」
シロエ 「持っているのは、ぼくと、マツカ先輩で…」
スウェナ先輩は持っていたって、ハイリスク、とシロエ君。
シロエ 「その辺で、ピンと来ませんか?」
サム 「ハッキリ言って、閃きもしねえ…」
ジョミー「ぼくも…。キースは、どうなのかな?」
今の場合は、部外者だけど…、とジョミー君が傾げる首。
ジョミー「だけど、切り札を行使したらさ…」
サム 「キースが下手をこいていようが、どうとでも…」
校則は変わるわけだしよ…、とサム君、うんうん、と。
サム 「キースが元凶で髪がピンクでも、校則がよ…」
ジョミー「変わりさえすれば、結果オーライで…」
だから意見を聞いていいと思う、とジョミー君。
ジョミー「キース、今のでピンと来たわけ?」
キース 「もちろんだ!」
使ってくれると有難いが…、とキース君、合掌。
キース 「万一の時は、切り札を切ってくれれば…」
シロエ 「お断りです!」
マツカ 「あの…。それは気の毒すぎませんか?」
切り札があるなら、使うべきでは…、とマツカ君の問い。
マツカ 「いくら未来が変わると言っても、校則は…」
シロエ 「変えるべきだ、と言うんですか?」
マツカ 「はい。これから先の生徒の皆さんに…」
もれなく恩恵があるわけですし…、と穏やかな笑み。
マツカ 「切り札で変えておいたら、喜ばれますよ?」
シロエ 「人柱でも、と!?」
嫌すぎですから、とシロエ君が顰める顔。
シロエ 「逆に聞きますけど、マツカ先輩…」
マツカ 「えっと…?」
シロエ 「切り札、先輩は切れるんですか!?」
マツカ 「その気ですけど…」
切るべきですし、と即答ですけど。
出来ると…?
2024/11/03 (Sun)
☆怖すぎる切り札
始まったらすぐに連休な11月、お出掛けはスルーな面々。
何処も混みそうで生徒会長宅が一番、そんな週末ですけど。
キース 「マツカには、無理な気しかしないんだが…」
シロエ 「ぼくもそうです、立場的にですね…」
無理っぽくて…、とシロエ君の視線が、マツカ君に。
シロエ 「マツカ先輩の未来が変われば、大変ですから…」
キース 「まったくだ。俺は高みの見物だがな」
ブルー 「その切り札を使われた方は、厄介だよ…」
ある意味、最強の切り札かもね、と生徒会長、深い溜息。
ブルー 「切り札を行使されないためには、動くしか…」
ジョミー「まさか、校則を変えるわけ?」
ブルー 「その方向で、先生方と交渉しないとヤバすぎ…」
ぼくの未来が詰みそうだしさ、と生徒会長が竦める肩。
ブルー 「大抵のものは怖くないけど、この件は…」
キース 「あんたでも青くなるヤツなんだな?」
ブルー 「当たり前だよ、ラスボス級だし」
今後、恩恵は一切無しで…、と生徒会長、肩をブルッと。
ブルー 「別荘ライフも、凄い御馳走も、全部パアでさ…」
キース 「そうか、俺にも巻き添えのリスクが…」
ブルー 「ありそうだよねえ、なんと言っても同業で…」
無関係とは言えないかも、と生徒会長が顎に当てる手。
ブルー 「そそのかしただろう、と、言いがかりで…」
キース 「有り得るな…」
俺までピンチになるヤツなのか、とキース君の悪い顔色。
キース 「マツカ、切り札は使わないでくれ!」
マツカ 「話が全く見えないんですが…」
切るのは、ぼくなんですけれど…、とマツカ君。
マツカ 「人柱でも、ぼくは気にしませんし…」
キース 「俺が気にする!」
ブルーもだな、とキース君の確認が。
キース 「切り札だけは、御免なんだろう?」
ブルー 「ラスボスが来るのは、確実だしね…」
マツカ 「えっと…?」
シロエ 「坊主コースですよ!」
弟子入りするのが切り札で…、と説明ですけど。
お坊さん…?
2024/11/04 (Mon)
☆アウトな切り札
11月の頭は連休、何処も混みそうで生徒会長宅での週末。
そこで出て来た綱渡りの話、髪がピンクは困るという件で。
スウェナ「切り札って、お坊さんコースだったの?」
シロエ 「スウェナ先輩には、リスク高すぎでしょう?」
スウェナ「当たり前でしょ、丸坊主、必須なんだから!」
キース 「女性の場合は、多少、緩和されるが…」
道場入りの時だけは避けられないな、と副住職。
キース 「しかし、道場入りをしないと、正式な資格が…」
ブルー 「ゲット出来ない仕組みだしねえ、仕方ないよね」
スウェナ「嫌すぎだわよ!」
そんな切り札、とスウェナちゃんの悲鳴。
スウェナ「シロエが切ったらいいでしょ、ソレ!」
シロエ 「ぼくだって、お断りですよ!」
マツカ 「…聞いてしまうと、ぼくも無理です…」
ブルーの弟子になること自体は可能ですが…、とマツカ君。
マツカ 「ぼくの決心次第ですけど、その後がですね…」
キース 「ご両親が、ガチで反対だろう?」
マツカ 「はい…。どう考えても、アウトっぽいです…」
たまに見掛けるヤツですけどね、とマツカ君の困り顔。
マツカ 「大会社の社長さんでも、お坊さんなケース…」
サム 「マジかよ、普通、出来ねえだろ!?」
マツカ 「それがそうでもないんですよ…」
お寺出身の人になると…、とマツカ君の解説が。
マツカ 「立派なお坊さんを目指して、凄い大学へ…」
キース 「いるな、海外まで行くようなヤツも…」
マツカ 「博士号も取って、その後、社会人をやって…」
気付けば社長というヤツですよ、と凄すぎる人材の例。
マツカ 「家は大きなお寺ですから、戻るのは…」
キース 「退職してからで、それまでは…」
節目だけ戻って坊主稼業だ、とキース君の補足も。
キース 「しかし、マツカの家は、普通で…」
ブルー 「お寺じゃないから、アウトだってば…」
マツカ 「出家ですしね…」
文字通りに…、とマツカ君が言う通り。
家出っぽいコース…。
2024/11/05 (Tue)
☆怒鳴り込まれる人
三連休はお出掛けしないで、生徒会長宅で過ごす御一同様。
キース君の綱渡りの話が出まして、髪がピンクに染まる件。
ブルー 「いくらマツカが、形だけだと言ったって…」
キース 「道場入りで坊主頭は、キツすぎるぞ…」
ご両親の怒りが見えるようだ、とキース君が竦める肩。
キース 「俺の家にも怒鳴り込まれて、俺が詰むかも…」
ブルー 「否定はしないね、あるあるだよ…」
サム 「朱に交われば、っていう発想だよなあ…」
坊主なキースに感化されてよ…、とサム君も。
サム 「ブルーに弟子入りしたにしたって、その辺は…」
ブルー 「アドス和尚とは、格が違い過ぎだし…」
マツカは選んでいいんだよね、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「キースの場合は、選べないけど…」
キース 「寺の息子に生まれたが最後、師僧は親しか…」
サム 「そう聞いてるぜ…」
ブルー 「出家する前に、親に何かあったら、違うけど…」
そうなった時は、別の意味でピンチ、と銀青様の深い溜息。
ブルー 「家族揃って、家を出るしかないわけで…」
一同 「「「ええっ!?」」」
ブルー 「お寺なんだよ、無資格で住んでいいとでも?」
引っ越ししろと、本山から、お達しがね…、と怖すぎる話。
ブルー 「それが嫌なら、代理を頼んで、時間稼ぎで…」
キース 「俺が最短のコースで走りまくるしか…」
つまり師僧は選べないな、と副住職。
キース 「代理の人が師僧に決定、文句は言えん」
一同 「「「あー…」」」
そうなるよな、と誰もが納得。
キース 「その点、マツカはフリーだし…」
ブルー 「ぼくを選んで当然だけど…」
伝説の高僧なんだからさ、と生徒会長、さりげなく自慢。
ブルー 「でも、ご両親の文句は、キース行きだね…」
キース 「あんただと、ハードル高いしな…」
サム 「怒鳴り込むには、大物すぎかよ…」
マツカ 「…はい…」
多分、キースがターゲットです、とマツカ君も。
やっぱり…。
2024/11/06 (Wed)
☆切れない切り札
三連休は混みそうだから、と週末は生徒会長宅な御一同様。
キース君の綱渡りの思い出話が、髪がピンクは困る方へと。
シロエ 「キース先輩まで、とばっちりですか…」
キース 「そういうことだな、マツカが切り札は困る」
マツカ 「すみません…。でも、切ることは無いですから」
切り札の正体、分かりましたし、とマツカ君の苦笑。
マツカ 「人柱の意味も把握しました、文字通りですね」
シロエ 「そうでしょう? 切り札としては…」
最高だと思うんですけれど…、とシロエ君も深い溜息。
シロエ 「弟子入りするので、校則の方もよろしく、と…」
スウェナ「言ったら、叶えて貰えそうよね…」
ブルー 「もちろんだよ!」
弟子が増えるのは大歓迎、と生徒会長、満面の笑み。
ブルー 「弟子は取らない主義なんだけどさ…」
キース 「身内の場合は、例外なんだな?」
ブルー 「ぼくのペースで、好きに指導が出来るしね!」
弟子の方だって、マイペース、と生徒会長の視線がチラリ。
ブルー 「サムはともかく、ジョミーは、まだまだ…」
キース 「時間がかかりそうなヤツではあるな…」
サム 「道場どころか、大学だってスルーでよ…」
こいつが決心しねえ間は、俺も保留で…、とサム君も。
サム 「シロエだったら、早そうだけどよ…」
ブルー 「マツカも優秀なんだけどねえ…」
どっちが切り札を切ってくれても嬉しいね、と微笑む人。
ブルー 「だけどマツカは、ハイリスクだしさ…」
キース 「此処はシロエが切るべきだな」
シロエ 「お断りだと言いました!」
スウェナ先輩だって切りませんよ、とシロエ君の仏頂面。
シロエ 「ですから、キース先輩にお願いしたいのは…」
サム 「俺たちの髪がピンクに染まらねえように…」
ジョミー「努力するのと、リスクの一手引き受けだよね…」
キース 「なんでそうなる!」
シロエ 「プロですから!」
適材適所というヤツですよ、とズバリ決め付け。
まあねえ…。
2024/11/07 (Thu)
☆初雪でイベント
三連休は何処も混みそう、生徒会長宅で過ごす週末が一番。
キース君の綱渡りの話から、髪がピンクの危機が問題で…。
ジョミー「キース、ホントにプロだしさ…」
サム 「俺たちには、とても務まらねえぜ…」
火だるまショーに綱渡りに…、とサム君が列挙。
サム 「綱渡りの前は、法衣で吊り橋ダイブだしよ…」
シロエ 「プロの中のプロとしか言えませんよね…」
ジョミー「他の人では、無理だってば!」
??? 「そう思うねえ!」
今後もよろしく、とソルジャー(会話表記はAブルー)が。
Aブルー「ぶるぅだって、きっと、よろしくだよ!」
一同 「「「ひぃぃっ!」」」
なんで来るんだ、と一同、ドン引き。
シロエ 「呼んでませんけど!」
Aブルー「呼ばれてないけど、時期的にさ…」
そろそろ来ないとダメなんだよね、とソルジャーの言。
Aブルー「今年は暑くて、忘れてるかもだけど…」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「初冠雪とかのニュースも、遅かったしさ…」
この辺も、まだまだ季節じゃないね、と窓の外に視線。
Aブルー「高めの山でも、やっとらしいし…」
シロエ 「雪の季節は、早くても来月ですってば!」
サム 「だよなあ、11月の間に初雪はねえよ」
キース 「親父が言うには、昔は、あったらしいが…」
11月の末に大雪とかな、とキース君。
キース 「今だと、師走にならないと…」
ブルー 「まず降らないよね、初雪なんか」
シロエ 「でも、初雪で何をする気なんです?」
初雪でイベはありませんよ、とシロエ君の指摘。
シロエ 「神社とかなら、別ですけどね」
ブルー 「あるねえ、そういう神社もさ」
ただし積もった場合だけど…、と生徒会長。
ブルー 「御神木に初めて雪が積もれば、神職がさ…」
キース 「供え物をして祈るらしいな」
シロエ 「非公開ではないそうですけど…」
サム 「行きたいのかよ?」
レアなイベには違いねえけど、とサム君の疑問。
神社ですか…?
2024/11/08 (Fri)
☆早朝にイベかも
三連休の混雑を避けて、週末は生徒会長宅な面々ですけど。
ソルジャー登場、時期的に何かイベがありそうな口ぶりで。
ブルー 「言っておくけど、いつになるかが不明だしさ…」
キース 「祭りなどの時とは、まるで違うぞ」
毎月、縁日には露店が出ている神社だが…、とキース君も。
キース 「露店は出ないし、参拝しても、振舞いの類は…」
ブルー 「あるわけがなくて、限定品も出ないよ?」
お守りとかね、と生徒会長。
ブルー 「御朱印だって普段通りで、変わらないから…」
キース 「わざわざ行くのは、通かプロだな」
暇なご老人とか、新聞記者で…、とキース君の説明。
キース 「俺たちにしても、行けるのかどうか…」
シロエ 「不明ですよね、平日だったらアウトですし…」
ジョミー「日曜とかでも、時間次第でさ…」
間に合わないってこともありそう、とジョミー君の言。
ジョミー「積もるような初雪、明け方からが多くない?」
サム 「あー…。起きたら真っ白、ってヤツな…」
スウェナ「神事なんかは、暗い間にやってしまいそうよ?」
日が昇ったら溶けるものね、とスウェナちゃんが傾げる首。
スウェナ「最強寒波で初雪だったら、大丈夫だけど…」
シロエ 「言えてますよね、積もってる間にやるべきで…」
ブルー 「夜中にやるのは無いと思うけど、朝イチかな…」
キース 「神社も朝が早いからな…」
朝の5時なら充分だろう、と副住職ならではの読み。
キース 「明かりさえあれば、出来る筈だし…」
ブルー 「雰囲気だって、出るからねえ…」
ジョミー「でも、ぼくたちが行くにはさ…」
サム 「ハッキリ言って、朝が早すぎだぜ…」
間に合わねえよ、とサム君、お手上げのポーズ。
サム 「あんた一人で行けばいいだろ、そんなイベはよ」
シロエ 「キース先輩を連れて行くのはアリですよ?」
ジョミー「早起きだしね…」
キース 「また俺か!?」
なんで神社の初雪イベに、と呻いてますけど。
適材適所…。
2024/11/09 (Sat)
☆代表で行ったら
三連休は何処も混みそう、生徒会長宅で週末を過ごす面々。
其処へソルジャー登場でして、イベの話になった今ですが。
ジョミー「キースが一番向いてるんだよ、どう考えても」
シロエ 「朝はお勤めで早起きですし、それにプラスで…」
イベには慣れていますからね、とシロエ君の爽やかな笑顔。
シロエ 「初雪イベなら、リスクは無いと思いますけど…」
サム 「ハイリスクなイベも、こなすプロだしよ…」
行って来いよな、とサム君、キース君の肩を、ポン、と。
サム 「たかが神社の朝のお参り、何も起きねえって!」
ジョミー「露店も出ないし、限定品だって無いんだしさ…」
スウェナ「単に見に行くだけのイベでしょ?」
代表で参加しなさいよ、とスウェナちゃんも。
スウェナ「見るだけだったら、安心、安全なんだし…」
シロエ 「ぼくたちに、貸しも作れますよ?」
キース 「なるほどな…。俺だけ参加で、貸しになるのか」
サム 「ハンバーガーくらいは、おごるからよ…」
ツケといてくれな、とサム君、親指をグッと。
サム 「その内、好きなの、食わせてやるって!」
ジョミー「みんなで分けて負担だったら、高いヤツでも…」
シロエ 「かまいませんよね、コース料理もオッケーです」
高級フレンチでも、どうぞお好きに、とシロエ君の太鼓判。
シロエ 「いざとなったら、マツカ先輩もついていますし」
サム 「どんな飯でも、ドンと来いだぜ!」
キース 「そこまで言うなら、たかが初雪イベくらい…」
よし、代表で行ってやろう、とキース君、威張り返り。
キース 「後でおごれよ、忘れずにな」
シロエ 「大丈夫です!」
一筆書いてもいいですよ、とシロエ君もニコッと。
シロエ 「キース先輩も書いて下さい、引き受けます、と」
サム 「だよな、その下に俺たちがおごる件をよ…」
ジョミー「添えて完成、最高だよね!」
Aブルー「うん、最高!」
キースが一手引き受けだね、と喜んでますけど。
初雪で神社…。
2024/11/10 (Sun)
☆確認した方がいい
何処も混みそうな三連休は回避、週末は生徒会長宅な面々。
其処へソルジャー登場でして、行きたいイベがあるようで。
Aブルー「ありがとう! キースのお蔭で、今年もさ…」
キース 「今年も、だと?」
何だソレは、とキース君、怪訝そうな顔。
キース 「初雪イベは、今年が初の筈だが?」
シロエ 「ですね、今まで一度も無かったですし…」
サム 「神事だったら、毎年、やってるかもだけどよ…」
初雪が上手く積もったらよ、とサム君も。
サム 「けどよ、俺たちは行っていねえぜ?」
ジョミー「ブルーでも、行っていないんじゃあ…?」
ブルー 「うん。出掛けて行ったことはあるけど…」
ぶるぅ 「ずっと前だよ、ぶるぅに会うより前の話で…」
キースたちにも会う前だよね、と家事万能のお子様。
ぶるぅ 「何か変だよ、今年も、なんて…」
スウェナ「何処かでズレているんじゃない?」
話のベクトル、とスウェナちゃんの視線がキース君に。
スウェナ「安請け合いの前に、中身、確認した方が…」
キース 「俺も変だと思ったからこそ、こうしてだな…」
念を押そうとしているわけで…、とキース君も慎重な姿勢。
キース 「もう一度聞くが、俺が代表で参加するのは…」
シロエ 「神社の初雪イベントですよね?」
サム 「露店も何も出ねえイベらしいけどよ…」
それでいいのな、とサム君の問い。
サム 「キースだけ連れて、行くってヤツで…」
ジョミー「他はスルーでいいんだよね?」
行かなくっても、とジョミー君も確認。
ジョミー「朝が早いの、困るしさ…」
シロエ 「おまけに日にちが、不明ですしね…」
天気予報も当たるかどうか…、とシロエ君。
シロエ 「急な寒波で初雪とかは、あるあるですし…」
サム 「降って来るまで分かんねえしよ…」
ジョミー「だからキースが、代表で…」
キース 「行けばいいんだな?」
Aブルー「えっと…」
そうじゃなくって、と案の定、言い出した人。
全員参加…?
2024/11/11 (Mon)
☆高い山にあるもの
三連休は何処も混みそう、週末は生徒会長宅な面々ですが。
其処へ来たソルジャー、イベがどうのと言い出したわけで。
シロエ 「そうじゃなくって、って、いうことはですね…」
サム 「全員参加で強制イベかよ!?」
キースってことになっていたぜ、とサム君の指摘。
サム 「代表で行くって、一筆でよ…」
ジョミー「ぼくたち、スルーな筈だったよ?」
シロエ 「第一、賛成していたでしょう!」
キースが代表になるヤツで…、とシロエ君もツッコミ。
シロエ 「どう転がったら、逆になるんです!」
Aブルー「さっき、スウェナが言った通りでさ…」
話のベクトル、ズレてたんだよ、とソルジャー、しれっと。
Aブルー「初雪だなんて、ぼくは、一言も…」
シロエ 「そういえば、言ってませんでしたっけ…?」
Aブルー「勝手に話が進んでただけで、言っていないね!」
サム 「でもよ、高い山でも、やっとだとか…」
言っていたのは間違いねえよ、とサム君、反論モード。
サム 「高い山とか、雪じゃねえかよ、初冠雪で!」
シロエ 「ですね、この辺りの山だと、まだ先ですけど…」
ジョミー「北の方とか、もっと標高、高くないとね…」
スキー場があるくらいの高い山で…、とジョミー君。
ジョミー「そんなの、近くにないわけで…」
Aブルー「その辺で、ピンと来ないかなあ?」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「初雪にはまだ、早い季節に…」
高い山だとあるもの、何かな、とソルジャーの問い。
Aブルー「低いトコまで降りて来るのは、もっと先でさ…」
シロエ 「…クマでしょうか?」
サム 「だよな、冬眠の前に食っておかねえと…」
ジョミー「ヤバいから、里に来るんだよね?」
ドングリとかが少ない年は…、とジョミー君。
ジョミー「だけど、クマとか言われても…」
キース 「俺でも無理だぞ、どうしろと!」
Aブルー「なんで話がズレるかな…」
違う方向ばっかりに…、と顔を顰めてますけど。
何だと…?
2024/11/12 (Tue)
☆出るらしいブツ
三連休は何処も混むから、と生徒会長宅で過ごす御一同様。
其処へ来たソルジャー、イベがどうのと言っているわけで。
シロエ 「ズレると言われてもですね…」
サム 「ヒントの通りに考えてるんだぜ、俺たちは」
ジョミー「初雪じゃないなら、クマしかないと思うけど?」
スウェナ「クマ鍋を出すのが売りの民宿、確かあるわよ?」
奥の方に、とスウェナちゃん、まだクマの話を引き摺り中。
スウェナ「マツカの別荘、遠くないんじゃないかしら?」
マツカ 「そうです、山を幾つか越えますけれど…」
住んでいる人の感覚で言えば、山向こうで…、とマツカ君。
マツカ 「山の向こうに用があって、といった感じですね」
サム 「マジかよ、あそこ、近いのかよ?」
マツカ 「距離で言うなら、そこそこあるんですけれど…」
元が不便な場所ですからね、とマツカ君の苦笑。
マツカ 「町に出るより近い場所なら、近所ですよ」
一同 「「「あー…」」」
ド田舎あるある、と誰もが納得。
サム 「んじゃよ、マツカの別荘、クマが出るとか…?」
マツカ 「出たとは聞いていませんが…」
ジョミー「間に幾つか山があるから、来ないのかな?」
クマも山越え面倒だろうし…、とジョミー君。
ジョミー「車もバイクも、持ってないしね…」
サム 「クマもよ、現地住みの人と同じでよ…」
山越えくらいは軽いかもな、とサム君が傾げる首。
サム 「飯が食えそうな場所を探して、山を越えてよ…」
マツカ 「クマの事情は知りませんけど、出るそうですよ」
一同 「「「ええっ!?」」」
出ないと言ったばかりじゃないか、と誰もがツッコミ。
ジョミー「マツカ、さっきと、話、違うよ?」
スウェナ「逆じゃないのよ、どういうわけ?」
マツカ 「別荘には、出たことないんですよね…」
サム 「他の場所なら、出るってか!?」
マツカ 「クマ除けの鈴とか、ラジオとか…」
持っていた方がいいそうです、と怖い話が。
クマが出ると…?
2024/11/13 (Wed)
☆クマが出る場所
三連休は何処も混みそう、週末は生徒会長宅が一番な面々。
其処へソルジャー登場でして、イベがどうのと言うわけで。
シロエ 「クマですか…。考えたことも無かったですよ…」
ジョミー「ぼくも…。今まで、ずっと無事だったしさ…」」
サム 「注意しろとも、聞いてねえしよ…」
バーベキューとか、ヤバかったかもな、とサム君、青い顔。
サム 「美味そうな匂いってヤツは、来るんでねえの?」
シロエ 「らしいですよね、クマの方でも癖になるとか…」
ジョミー「誰か、シールド張っていたっけ?」
シールド、クマにも効きそうだけど、とジョミー君の問い。
ジョミー「ブルーや、ぶるぅだったらさ…」
サム 「楽勝だよなあ、飯を食っていてもよ…」
ブルー 「そうなんだけど、張っていないよ?」
ぶるぅ 「ぼくも…。クマなんて話、聞かなかったし…」
危ないだなんて知らなかったもん、と料理上手なお子様も。
ぶるぅ 「次からは、張った方がいい?」
キース 「やめてくれ!」
ぶるぅ 「キース、シールド、要らないの?」
キース 「違う、やめて欲しいのは、ああいう場所での…」
イベの方だ、とキース君、必死。
キース 「次があるとか、命が幾つあっても足りんぞ!」
一同 「「「あー…」」」
それはそうだ、と皆が納得ですけど。
Aブルー「いいね、話が早くって!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「ズレていくから、心配したけど…」
今年も紅葉を見に行きたいし、とソルジャー、ニコッと。
Aブルー「クマの方なら、なんとかするよ!」
シロエ 「シールドですか?」
Aブルー「王道で行けば、ソレになるかな…」
ガチンコ勝負もアリだけどね、と凄い台詞が。
Aブルー「クマ鍋って、さっき言っていたけど…」
シロエ 「捕まえて、鍋にしたいんですか!?」
Aブルー「クマ鍋、食べたことないし…」
サム 「ちょ、本気かよ!?」
ガチで勝負を挑む気かよ、と聞いてますけど。
クマを相手に…?
2024/11/14 (Thu)
☆勝負してみたい人
何処も混むのが三連休でして、生徒会長宅で週末ですけど。
ソルジャー登場、紅葉狩りのつもりだったのがズレた方向。
Aブルー「クマのパワーは、知らないんだけど…」
シロエ 「素手で勝つとか、無理ですから!」
ヒグマほどではないですけどね、とシロエ君、即答。
シロエ 「大きさの方も、ヒグマよりかは小さめで…」
Aブルー「なるほど、上には上があるわけなんだ?」
ブルー 「上と言うより、種類が違えば、そうなるよ」
Aブルー「あー…。人類とミュウが違うみたいに…」
すると、ヒグマがミュウだろうか、と首を傾げている人。
Aブルー「それとも身体が大きいんなら、人類かな…?」
シロエ 「ろくでもないこと、考えていないでしょうね?」
Aブルー「人類となると、血が騒ぐよねえ…」
同じガチンコ勝負するなら、そっちかな、と顎に当てる手。
Aブルー「素手でやるとは言わないけどさ…」
シロエ 「まさか、ヒグマと戦う気ですか…?」
Aブルー「そのクマだって、肉は食べられるよね?」
ぶるぅ 「そだよ、専門店でしか売ってないけど…」
手のひら、特に人気だよね、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「その代わり、うんと高くって…」
Aブルー「いいね、ソレ!」
ヒグマにしよう、とソルジャー、グッと拳を。
Aブルー「マツカ、ヒグマが獲れる辺りに別荘は?」
マツカ 「あるんですけど、紅葉は終わっていますよ?」
Aブルー「えっ?」
マツカ 「此処よりも、ずっと北の方になりますからね…」
とっくに雪のシーズンですよ、とマツカ君の説明が。
マツカ 「それでも良ければ、手配しますが…」
Aブルー「うーん…」
紅葉が無いのは寂しいかな、とソルジャー、ブツブツ。
Aブルー「外で食事も無理っぽいしね…」
マツカ 「ついでに、ヒグマも留守にしてます」
Aブルー「留守だって?」
マツカ 「ええ。雪で、冬眠の季節になってますから…」
真っ当なヒグマは休業中です、とキッパリ。
当然ですよね…?
2024/11/15 (Fri)
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☆特技が増えそう
10月になっても終わらない残暑、生徒会長宅に集う週末。
其処へ来たソルジャー、バーベキューの日取りを決定で…。
キース 「俺は嫌でも、綱渡りなのか…」
Aブルー「上手くキメれば、オールオッケー!」
命は無事だし、ぶるぅも大喜びで…、とソルジャーの笑み。
Aブルー「頑張った結果は、ちゃんと出るしね!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ キースもスキルアップ!」
サーカスでバイト出来るかもね、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「サーカスまでは、ちょっと無理でも、学校で…」
サム 「やれば、おひねり、集められるぜ?」
ジョミー「昼休みとかに、披露してたら、いけそうだよね」
キース 「馬鹿野郎!」
グレイブ先生が激怒するぞ、とキース君の怒声。
キース 「校内で集金してもいいのは、学園祭だけで…」
シロエ 「そうでした…。でも、許可を貰えば…」
ブルー 「出来るんじゃないかな、レアなイベだし」
生徒会から要望を出せば…、と生徒会長も。
ブルー 「もっとも、かなり危険だしねえ…」
スウェナ「お許しが出る気、しないわよ?」
ぶるぅ 「そだね、校舎の間を綱渡りだし…」
普通、落ちたらアウトだよね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「下にマットを敷いておいたら、安全だけど…」
ブルー 「そこまでのヤツは、ちょっと無理かも…」
やるんだったら、聞いてみるけど、と生徒会長が傾げる首。
ブルー 「見応えがあるイベな所は、確かだしさ…」
キース 「断固、断る!」
今回でさえヤバいのに…、とキース君の悪い顔色。
キース 「まさか、法衣でやれとまでは…」
Aブルー「それは言わない、無理なヤツだし」
一輪車に乗るには向いてないよ、とソルジャー、即答。
Aブルー「裾とか袂が絡まった時は、落ちるしか…」
サム 「からげて乗ったら、いけそうだけどよ…」
キース 「知恵をつけるな!」
Aブルー「えっと…?」
それはどういう意味なのかな、と聞いてますけど。
ヤバそう…。
2024/10/16 (Wed)
☆法衣でもオッケー
10月になっても残暑なわけで、週末は生徒会長宅な面々。
其処へ来たソルジャー、19日にバーベキューだと決定で。
サム 「今の質問、俺にかよ?」
Aブルー「そうだけど?」
何か方法、あるんだよね、とソルジャーの嬉しそうな顔。
Aブルー「法衣で、一輪車に乗れそうなヤツが!」
サム 「あ、ああ…。まあ、そうだけどよ…」
キース 「やってくれたな、サム…」
来年の棚経は覚悟しとけよ、とキース君の瞳に物騒な光が。
キース 「親父のスクーターの速度、今よりも…」
シロエ 「速くしていい、って言う気ですか!?」
キース 「俺が覚えていたならな!」
サムも鍛えていけるようになった、と進言だ、と目がマジ。
キース 「時速50キロまでオッケーだ、と…」
サム 「死ぬじゃねえかよ、俺、自転車だぜ!?」
ジョミー「ヤバすぎだよ、ソレ!」
キース 「俺の立場は、もっとヤバいぞ!」
どうしてくれる、とサム君に詰め寄ってますけど。
Aブルー「あのねえ…。それより、質問の続き!」
シロエ 「はいっ! サム先輩、出番です!」
サム 「マジかよ、俺まで詰みそうでよ…」
Aブルー「平気だってば、キースが来年の棚経までの間…」
今のを覚えてられるとでも…、とソルジャー、ニッコリ。
Aブルー「一輪車の練習、してる間は覚えててもさ…」
ジョミー「年末までには、忘れそうだね…」
シロエ 「イベント、てんこ盛りでしょうから…」
Aブルー「そういうことだね、それで、方法って?」
どうやれば一輪車に乗れるのかな、とソルジャーの問い。
Aブルー「袂とか裾を巻き込まないで、走る方法!」
サム 「ぶっちゃけ、タスキ掛けっていうヤツで…」
Aブルー「タスキって、何さ?」
シロエ 「紐の一種です、それを使って縛るんですよ」
裾や袂を、とシロエ君。
シロエ 「便利技です!」
Aブルー「なるほど、現場ならではで…」
サムが詳しいのも納得だよ、と言ってますけど。
タスキ掛け…。
2024/10/17 (Thu)
☆ピエロよりはマシ
10月に入っても残暑続きで、週末は生徒会長宅ですけど。
其処へ来たソルジャー、バーベキューの日を19日に決定。
Aブルー「法衣で一輪車に乗れるんだったら、採用!」
キース 「タスキ掛けして、一輪車だと!?」
Aブルー「練習出来る日、まだまだ充分あるからね!」
頑張りたまえ、と笑顔全開、親指をグッと。
Aブルー「それじゃ、19日に、また来るねーっ!」
キース 「ちょっと待て!」
話は済んでいないんだが、と叫んでいるのに、既に消滅。
キース 「…逃げやがった…」
ジョミー「練習するしかないと思うよ、一輪車…」
サム 「タスキ掛けの件は、マジですまねえ…」
スウェナ「別にいいでしょ、厄病仏に巻き込まれてるし」
たまには逆があっていいわよ、とスウェナちゃんの言。
スウェナ「キースにしたって、ピエロの衣装よりかは…」
ジョミー「着慣れてる分、マシそうだよね…」
ぶるぅ 「そだね、ピエロのメイクもないし!」
一同 「「「あー…」」」
それは大きい、と誰もが納得。
キース 「ピエロか…。更にメイクまでとか…」
ブルー 「法衣でやるのと、どっちがマシだろうね?」
キース 「法衣に決まっているだろう!」
タスキ掛けでも、ピエロよりは…、と悲壮な決意。
キース 「やるぞ、準備を整えてくれ!」
ブルー 「オッケー、マツカ、手配よろしく!」
アッと言う間に整った設備、屋上に出来た練習場。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ロープ、張ったよ!」
キース 「一輪車から始めさせてくれ!」
乗ったことなど無いからな、と法衣でタスキ掛けの人。
キース 「乗れるようになったら、次はロープで…」
ぶるぅ 「少しずつ高くするんだね!」
きっと出来るよ、と家事万能なお子様のエール。
ぶるぅ 「練習、朝晩、付き合うから!」
ジョミー「放課後と夜は、ぼくも付き合う!」
キース 「夜食目当てで、みんな来るんだな…」
俺は見世物にされるのか、と嘆いてますけど。
やるしか…。
2024/10/18 (Fri)
☆応援でパワー
やって来ました、19日の朝。バーベキューに出掛ける日。
生徒会長のマンション前に集合ですけど、空が高い秋晴れ。
シロエ 「おはようございます! いよいよですね!」
ジョミー「キースの朝練、今日もあったのかな?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ そだよ、最終日だもん!」
じきに着替えて来ると思うよ、と家事万能のお子様が登場。
ぶるぅ 「法衣を鞄に入れてからだって!」
ブルー 「それとシャワーも浴びたいってさ」
おはよう、と生徒会長も。
ブルー 「必死の練習、汗をかくのは無理もないしね」
シロエ 「それで、上達したんですか?」
サム 「昨日の夜には、なんとか走れてたけどよ…」
ジョミー「辛うじて、って感じがどうしてもね…」
あれでホントに出来るのかな、とジョミー君の疑問。
ジョミー「本番になると、ロープ、高いしさ…」
スウェナ「それに谷でしょ、風もあるわよ?」
シロエ 「好条件とは言えませんよね…」
サム 「落ちた場合は、どうなるんだよ…」
サイオンで救助はあるにしてもよ…、とサム君も不安そう。
サム 「ダイブの経験、役に立つとは思えねえぜ?」
シロエ 「飛び降りるだけと、綱渡りは別物ですしね…」
キース 「しかし、やるしかないだろうが!」
逃げたら髪がピンクだしな、とキース君のお出まし。
キース 「そうなった時は、カツラも被れないし…」
ブルー 「まあねえ、君だけのために校則をさ…」
変えるのは無理がありすぎるよね、と生徒会長、キッパリ。
ブルー 「しかも仕事が仕事なだけに、先生たちだって…」
シロエ 「剃ればいいだろう、で来そうですよね…」
ブルー 「そう! キースも重々、承知してるし…」
今朝の練習、頑張ってたよ、と証言が。
ブルー 「どうだい、キース、いけそうかな?」
キース 「やってみないと分からないが…」
ぶるぅ 「大丈夫! みんな、応援してくれるから!」
応援パワーできっと出来るよ、と跳ねてますけど。
パワーですか…?
2024/10/19 (Sat)
☆応援とライブ
ついに到来、バーベキューの当日、キース君が綱渡りの日。
朝イチで生徒会長のマンション前に集合な、面々ですけど。
シロエ 「応援パワーって…。ライブじゃないですよ?」
サム 「だよな、ライブには欠かせねえけど…」
??? 「なんだい、応援パワーって?」
どんなのかな、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「パワーなんだし、サイオンみたいなヤツ?」
??? 「エネルギーに出来るモノでしょうね…」
気になります、とキャプテン(会話表記はA船長)も。
A船長 「皆さん、おはようございます。今日はよろしく」
??? 「かみお~ん♪ ぼくも、よろしく!」
悪戯小僧(会話表記はAぶるぅ)も来まして、輝く瞳。
Aぶるぅ「応援パワーって、なあに?」
一同 (((ヤバい…))
今の流れはダメなヤツかも…、と皆が沈黙。
Aぶるぅ「ねえねえ、どんなパワーなわけ?」
Aブルー「黙り込むほど、凄いヤツと見たね!」
A船長 「コントロールが難しいとか、有り得そうです」
下手に使えば暴走だとか…、と船のプロらしい意見。
A船長 「巨大なパワーは、危険と隣り合わせですし…」
Aブルー「確かにね…。ぼくのサイオンにしても…」
バーストしたら大惨事に…、とソルジャーの相槌。
Aブルー「シャングリラなんか、木っ端微塵でさ…」
A船長 「その衝撃が届く範囲には、何も残りませんよ…」
一同 「「「うわー…」」」
そこまで怖い人だったのか、と一同、ドン引き。
Aブルー「どうかしたかい?」
シロエ 「いいえ、何でもありません!」
Aブルー「それじゃ、改めて聞いていいかな?」
応援パワーというのは何だい、とソルジャーの問い。
Aブルー「ライブなら、聞いたことはあるけど…」
シロエ 「行った経験は無いんですね?」
Aブルー「うん。興味ないしさ」
シロエ 「推しは分かりますか?」
Aブルー「推し…?」
確か贔屓の人だっけね、と聞いてますけど。
知識あり…。
2024/10/20 (Sun)
☆ライブとパワー
バーベキューにお出掛けの日の朝、顔ぶれが揃いましたが。
綱渡りを披露するキース君用に、応援パワーな流れでして。
Aブルー「推しのライブだと、何かあるわけ?」
シロエ 「ズバリ、応援そのものですよ!」
応援しないでどうするんです、とシロエ君の返し。
シロエ 「ドームとかなら、万単位の人数でですね…」
ジョミー「応援するのが、お約束だよ」
Aブルー「えっと…? それが応援パワーなのかな?」
シロエ 「それだけの人が、推してくれるんですから…」
パワーが貰えると思いませんか、とシロエ君。
シロエ 「今日のライブは、全力で、と力が入ります!」
Aブルー「なるほどねえ…」
A船長 「物理的には、どうなのでしょう?」
実際にパワーはあるのですか、とキャプテンの問い。
A船長 「気分の上だけの問題なのか、気になりますね」
Aブルー「職業病というヤツだよね、ソレ…」
A船長 「シャングリラの場合、シールドなどは…」
Aブルー「そうか、みんなのサイオンを使うんだっけ…」
サイオンは精神のパワーだったね、とソルジャーも。
Aブルー「応援パワーも、そんな具合に変換は可能?」
シロエ 「いえ、そこまでは…。でも、パワーだけなら…」
あるそうですよ、とシロエ君が立てる人差し指。
シロエ 「何処のドームか忘れましたが、応援の余波で…」
ジョミー「知ってる、揺れが観測されたヤツだよね!」
サム 「アレな、一斉にジャンプするからよ…」
スウェナ「地震みたいになるらしいわねえ…」
確か禁止になった筈よ、とスウェナちゃんも。
スウェナ「ドームの近くに住んでる人から、苦情多数で」
シロエ 「そうでした!」
データが出たんで、禁止でしたね、とシロエ君の苦笑。
シロエ 「そんな具合で、パワーはあるんですけど…」
A船長 「使えるパワーじゃないんですね?」
シロエ 「残念ですが…」
Aブルー「じゃあさ…」
どんな応援をするのかな、と興味津々ですけど。
推しのライブ…?
2024/10/21 (Mon)
☆応援の花は団扇
河原へバーベキューにお出掛け、面子が揃った朝ですけど。
綱渡りを披露するキース君のために、応援パワーという話。
シロエ 「ペンライトを振るのは、基本ですね」
ジョミー「推しが誰かで、色が変わるんだよ」
Aブルー「そうなのかい?」
サム 「ライブやるのは、一人だけとは限らねえしよ…」
複数いるなら、色を変えねえと…、とサム君も。
サム 「ファンクラブとかで、色の指定もあるんだぜ?」
Aブルー「なるほどねえ…」
A船長 「ですが、今日の場合は、昼間ですから…」
ペンライトは意味が無さそうですよ、とキャプテンの指摘。
A船長 「秋晴れですし、映える以前に霞むかと…」
Aブルー「うーん…。他に応援、何かないわけ?」
シロエ 「応援の花は、団扇らしいですよ」
Aブルー「団扇?」
夏に売ってるアレのことかな、とソルジャーが傾げる首。
Aブルー「丸い形で、柄がついていて…」
シロエ 「ソレで合ってます」
Aブルー「もしかして、アレを振るだとか?」
シロエ 「そう聞いてますね、団扇は必須アイテムで…」
推し活には欠かせないそうです、とシロエ君。
シロエ 「手作りしてまで、愛を込めるんですよ」
Aブルー「あんなの、素人が作れるのかい?」
ジョミー「違うよ、団扇の本体は買って…」
サム 「メッセージとかを貼ると聞いてるぜ?」
メッセージ用のテンプレとかもあるしよ、とサム君も。
サム 「出来上がったヤツも、売られてるけどよ…」
シロエ 「自分で作って応援してこそ、と言われてますね」
Aブルー「ちょっと想像つかないんだけど…」
シロエ 「百聞は一見に如かずです!」
こんな感じで、とシロエ君、スマホで画像検索。
シロエ 「愛がこもった直球のから、変わり種まで…」
Aブルー「ホントだ、バラエティー豊かだねえ…」
A船長 「こっち見て、は分かるんですが…」
Aぶるぅ「投げチューして、だって!」
一輪車だし出来そうだよ、と跳ねてますけど。
やれと…?
2024/10/22 (Tue)
☆みんなで手作り
今日はバーベキューで河原へお出掛け、朝から揃った面々。
キース君の綱渡りが期待されていて、応援パワーが問題で。
Aブルー「いいねえ、一輪車なら両手が空いてるし…」
A船長 「派手に両手でやるのも、いけそうですね」
Aぶるぅ「ソレ、最高! 見栄えするもん!」
団扇を振ったらいいんだよね、と飛び跳ねている悪戯小僧。
Aぶるぅ「行きのバスの中で、みんなで手作り!」
一同 「「「げっ!」」」
投げチューな応援団扇をか、と誰もがドン引き。
シロエ 「マジですか…?」
Aぶるぅ「そだよ、応援でパワーが出るんでしょ?」
ジョミー「キースの場合は、逆じゃないかな…」
キース 「当然だろう!」
注文だけでも無理ゲーなのに…、とキース君の悪い顔色。
キース 「一輪車で綱渡りするのが、俺はギリギリで…」
Aブルー「だから応援、パワーを送れば、いけるって!」
A船長 「サイオンにしても、気分は大事ですからね」
船の仲間がドン底な時は、シールドの維持が…、と専門家。
A船長 「増幅装置のパワー全開、それでカバーで…」
Aブルー「ミュウの仲間は、繊細だしねえ…」
A船長 「逆にハイだと、増幅装置は最低限で済むんです」
キース 「分かっているなら、俺をドン底にするな!」
芸をするのも、団扇も嫌だ、とキース君が顰める顔。
キース 「綱渡りに集中させてくれ!」
Aブルー「ぶるぅ、出番が来たみたいだよ?」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ どういうピンク色が好き?」
蛍光色とか、チョイス色々、と悪戯小僧の笑顔全開。
Aぶるぅ「今なら、染料、選び放題!」
一同 「「「ひぃぃっ!」」」
ダメなヤツだ、と一同、ガクブル。
シロエ 「キース先輩、髪がピンクは詰みますけど…!」
ジョミー「団扇、みんなで作るから…」
スウェナ「頑張りなさいよ、でないとハゲ一択で…」
Aブルー「ハゲでいいわけ?」
キース 「嫌すぎだ!」
頑張る以外に道は無いのか、と泣きそうですけど。
無さそう…。
2024/10/23 (Wed)
☆観察もいいね
バーベキューで河原へお出掛け、朝から揃った面々ですが。
今日のメインはキース君の綱渡りでして、応援がどうのと。
Aぶるぅ「んとんと、髪の毛、染めていいんなら…」
Aブルー「綱渡り自体、しなくてもいいよ?」
A船長 「個人的には見たかったですが、中止の場合は…」
諦めますよ、とキャプテンも。
A船長 「髪がピンクな方でも、見応えはありそうです」
Aブルー「結果として、キースが詰むわけだしねえ…」
Aぶるぅ「染め直すヤツも、試してもいい?」
ハゲるんでしょ、と楽しそうに跳ねる悪戯小僧。
Aぶるぅ「直ぐにハゲるか、そうじゃないのかも…」
Aブルー「気になるトコだね、観察記録をつけてみたら?」
Aぶるぅ「そだね、キースの観察日記!」
写真もつけて、と悪戯小僧がピョンピョンと。
Aぶるぅ「直ぐにハゲても、日がかかっても、楽しそう!」
キース 「どの辺がだ!」
Aブルー「いっそ潔く、剃髪ショーでもいいんだよ?」
一同 「「「剃髪ショー?」」」
坊主頭にするイベか、と誰もがドン引き。
シロエ 「それは、あまりに酷すぎませんか?」
Aブルー「何を言うかな、大相撲だと、定番だろう?」
サム 「あー…。横綱の引退イベな…」
ジョミー「髷にハサミを入れるヤツだね…」
だけど、アレだと、髪は残るよ、とジョミー君。
ジョミー「剃髪ショーだと、綺麗サッパリ…」
Aブルー「残らないのが、最高で…」
Aぶるぅ「わぁーい、そっちも面白そう!」
どっちかなあ、と悪戯小僧も期待MAX。
Aぶるぅ「観察日記と剃髪ショーと、どっちがオススメ?」
キース 「断固、断る!」
それくらいなら、投げチューで、とキース君の悲壮な決意。
キース 「俺を団扇で応援してくれ!」
Aブルー「オッケー、それじゃ団扇を手作りコースだね!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 応援団扇用のセットを…」
ブルー 「用意するから、頑張って!」
投げチューなヤツ、と生徒会長もノリノリですけど。
応援団扇…。
2024/10/24 (Thu)
☆手抜きで応援
なんだかんだでバーベキューに出発、マイクロバスに乗車。
マツカ君の別荘へ向かう車中で、賑やかに応援団扇の制作。
Aブルー「えっと…。コレを団扇に貼るんだよね?」
ぶるぅ 「そだよ、簡単、貼り付けるだけ!」
ジョミー「テンプレがあると、楽でいいけど…」
シロエ 「推し活と言うだけのことはありますよね…」
なにげに手間がかかりますよ、とシロエ君の手にはハサミ。
シロエ 「切り抜く作業が、厄介で…」
サム 「お前、手先は器用じゃねえかよ」
シロエ 「カッターナイフで切るんだったら、の話ですね」
車中でやるには、ハサミの方が…、とシロエ君の嘆き節。
シロエ 「揺れたはずみにミスで切れたら、カッターは…」
ジョミー「あー…。被害、大きくなりそうだよね…」
シロエ 「そうなんです。その点、ハサミは安心で…」
Aブルー「やっぱり、切らなきゃダメなのかい、コレ?」
そのまま貼るのはアウトなのかな、とソルジャーの問い。
Aブルー「団扇は黒だし、テンプレの地色も黒いけど…」
ブルー 「ダメだね、切るのがお約束でさ…」
ぶるぅ 「上手い人だと、テンプレ、アレンジだよ!」
文字をバラして、自分のセンスで配置だよね、と説明が。
ぶるぅ 「テンプレのままだと、埋もれちゃうもん!」
ジョミー「同じテンプレ、大勢の人が使うもんね…」
サム 「まあ、今の場合は、貼るだけだけどよ…」
ブルー 「応援パワーをこめる以上は、最低限はね…」
やるのが礼儀というもので…、と生徒会長の言。
ブルー 「それとも、相手はキースだしさ…」
ぶるぅ 「手抜きしちゃえ、って?」
Aブルー「切り抜くだなんて、面倒だしね!」
Aぶるぅ「ぼくも、おんなじ!」
貼るだけでいいや、とテンプレを団扇にペッタリと。
Aぶるぅ「はい、出来た!」
Aブルー「ぼくも完成! あれっ、ハーレイ?」
A船長 「私くらいは、真面目に作るべきかと…」
苦労には慣れていますからね、と作業ですけど。
器用ですか…?
2024/10/25 (Fri)
☆センスが問題
バーベキューに向かう車内で、皆がハサミでチョキチョキ。
応援団扇を手作りですけど、手抜きする人と真面目な人が。
Aブルー「でもさ、ハーレイ、上手く切れてる?」
シロエ 「余計なトコまで切ってませんか?」
A船長 「さっき、センスと仰ったので…」
アレンジしてみることにしました、とキャプテン、挑戦中。
A船長 「文字をバラして、配置ですよね?」
ぶるぅ 「そだよ、腕の見せ所!」
Aブルー「いいねえ、頑張ってくれたまえ!」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 凄いの、作ってね!」
期待しちゃう、と悪戯小僧も嬉しそう。
Aぶるぅ「他のみんなは、やりそうにないし…」
シロエ 「センスなんかは、ありませんから!」
ジョミー「ぼくも無いけど、モノがコレだよ?」
配置換えして、どうなるわけ、とジョミー君が指差す団扇。
ジョミー「ハートマークとかは、入ってるけど…」
サム 「文字の数、少なすぎねえか?」
スウェナ「投げチューして、っていうヤツだけよね…」
シロエ 「並べ替えで、どうにか出来るようには…」
見えませんよ、とシロエ君も。
シロエ 「下手に弄れば、チューして、ハート投げとか…」
ジョミー「そこは、チューして、投げハートな気が…」
まるで想像つかないけどね、とジョミー君。
ジョミー「チューをしてから、ハートを投げろって?」
Aブルー「最高だよ!」
それでいこう、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「ズバリ、チューして、ハート投げ!」
一同 「「「はあ?」」」
Aブルー「チューして、ハートを投げるんだよ?」
全力で惚れて、って意味になるよね、と得意そう。
Aブルー「キスで始めて、ハートも投げるわけだしね!」
A船長 「承知しました!」
ソレでいきます、とキャプテン、即答。
A船長 「チューして、と、投げと、ハートマークと…」
Aブルー「配置は君のセンスでね!」
A船長 「了解です!」
最高の団扇にしてみせますよ、と作業ですけど。
ハート投げ…。
2024/10/26 (Sat)
☆団扇でハートを
バーベキューに向かう面々、車内で応援団扇を制作ですが。
真面目にやっている筈のキャプテン、凄い団扇をせっせと。
A船長 「文字の配置は、こんな感じで如何でしょうか?」
Aブルー「チューのトコをさ、もっと強調とかは?」
Aぶるぅ「そだね、星のマークを散らしちゃうとか!」
星もハートも沢山あるし、と悪戯小僧もノリノリ。
Aぶるぅ「投げるハートは、コレがいいかなぁ?」
Aブルー「いいね、一番大きいしさ…」
A船長 「蛍光ピンクで、目立ちますからね」
コレを使うしかないですよ、と団扇に並べるキャプテン。
A船長 「皆さんの御意見も、伺いたいのですが…」
シロエ 「強いて言うなら、星の配置でしょうか」
ジョミー「バランスで選ぶか、あえて崩して狙うかだよね」
A船長 「狙う、とは…?」
何を狙うんでしょう、とキャプテンの問い。
A船長 「推しのハートを狙うんですか?」
ジョミー「ソレもあるけど、悪目立ちだって、目立つ内!」
Aブルー「なるほど、センスが悪くてもいい、と!」
ハーレイのセンスでやればいいよね、とソルジャーの笑み。
Aブルー「どうせセンスは無縁なんだし、いい感じにさ…」
Aぶるぅ「悪目立ち出来るヤツになるよね!」
A船長 「けなされたような気もするのですが、では…」
この配置で、と星のマークを散らしたキャプテン。
A船長 「チューして、ハート投げ、出来ていますか?」
一同 「「「イイネ!」」」
そうとしか読めない団扇完成、と誰もが親指をグッと。
Aブルー「やったね、これでキースのハートをさ…」
Aぶるぅ「ハーレイが貰えちゃうんだね!」
上手くいったら、夢の3P! と悪戯小僧がピョンピョン。
Aぶるぅ「ブルーも、人数、増えると嬉しいよね!」
Aブルー「もちろんだよ!」
A船長 「待って下さい、キースが混ざりに来ると!?」
Aブルー「その辺は、キース次第だよねえ…」
混ざりたいかな、とキース君の方を見てますけど。
何に…?
2024/10/27 (Sun)
☆団扇を振る場所
バーベキューに向かう車中で、応援団扇を作る面々ですが。
キャプテンが凄い団扇を作って、キース君のハート狙いで。
キース 「混ざりたいか、とは、あんたの仲間にか?」
Aブルー「そうだけど?」
キース 「全力で、断る!」
厄病仏だけで間に合っている、とキース君、即答。
キース 「これ以上、関わっていられるか!」
Aブルー「断るってさ、ちょっと残念」
A船長 「私は、むしろ有難いですが…」
Aブルー「そりゃまあ、君はヘタレだしねえ…」
キースが混ざれば、萎えるだろうし、とソルジャーの溜息。
Aブルー「仕方ないねえ、ハートだけ貰っておきたまえ」
A船長 「その件もですが、私には、あなただけでして…」
Aぶるぅ「じゃあさ、チューして!」
応援しちゃう! と悪戯小僧が握った、キャプテンの団扇。
Aぶるぅ「ズバリ、チューして、ハート投げ!」
Aブルー「だってさ、応援するらしいよ!」
A船長 「此処で、ですか…?」
Aぶるぅ「早く、早くーっ!」
団扇を振ればいいんだよね、と走る車内でピョンピョン。
Aぶるぅ「かみお~ん♪ チューして、ハート投げ!」
Aブルー「チューはまだかな、早くしてよね!」
A船長 「とても無理です、この状況では…!」
皆さんの目がありすぎですよ、とキャプテン、顔面蒼白。
A船長 「応援されても、困るのですが…!」
Aブルー「ヘタレちゃうから、応援だよ!」
Aぶるぅ「頑張ってーっ!」
応援、応援! と団扇を振って声援。
Aぶるぅ「熱いチューでね!」
Aブルー「ほら、じらさないで!」
A船長 「ですが、そういう問題では…!」
そもそも、キース用の団扇ですし…、とキャプテンも必死。
A船長 「本来の場所で、振るべきですよ!」
キース 「俺なら、さっき断ったが?」
シロエ 「ですよね、ぼくも聞いてましたし…」
ジョミー「キース用のは、他にあるしさ…」
A船長 「そんな…!」
墓穴を掘ったわけでしょうか、と呻いてますけど。
多分…。
2024/10/28 (Mon)
☆向いているコース
バーベキューに向かう車中で、応援団扇が出来ましたけど。
変わり種を作った人が一名、只今、それで詰みそうでして。
Aブルー「ハーレイ、みんなも期待してるよ?」
A船長 「それだけは無いと思いますが…!」
ブルー 「無いねえ、それに退場したくなければ…」
その辺でやめておきたまえ、と生徒会長、ピシャリ。
ブルー 「キースがナイス回答だったし、避けられたけど」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「分かってないなら、スルー推奨!」
これで終わり、と強制終了。
ブルー 「でもって、そこの迷惑すぎる団扇は…」
Aブルー「待って、捨てるのは惜しすぎるよ!」
Aぶるぅ「貰って帰ればいいんでしょ?」
あっちで使うのは、かまわないよね、と悪戯小僧の懇願。
Aぶるぅ「誰にも迷惑、かからないから!」
Aブルー「ハーレイだって、誰もいなけりゃ、問題は…」
A船長 「まあ、ありませんね…」
ブルー 「オッケー、それじゃ、お持ち帰りで!」
キース用のは、一つ欠けても支障なし、と生徒会長の答え。
ブルー 「キースも、いいよね?」
キース 「あ、ああ…。まるで分からない展開だが…」
謎の団扇が混ざるよりは…、とキース君も快諾。
キース 「綱渡りには、全力で集中したいし…」
ブルー 「そうだろうねえ、応援してるよ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 別荘、見えて来たよ!」
河原へお出掛け! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「いいお天気で、バーベキュー日和!」
Aぶるぅ「綱渡りにも、うんと期待しちゃうよね!」
マイクロバスが別荘に到着、直ぐに河原へ。
キース 「…おい。マツカ、あれがロープか?」
マツカ 「そうですが、何か問題、ありそうでしょうか?」
キース 「谷の、一番広い所のように見えるが…」
マツカ 「風の流れが複雑だそうで、向いている場所が…」
キース 「よりにもよって、最長コースだと…!?」
渡れそうな気がしないんだが、とキース君、真っ青。
どうなる…?
2024/10/29 (Tue)
☆代わりに使うブツ
バーベキュー日和の河原に到着、キース君は綱渡りですが。
谷の一番広い所に、綱渡り用のロープ、最長コースな展開。
Aブルー「渡れないなら、中止したっていいんだよ?」
Aぶるぅ「髪の毛の色、どんなピンクにしようかな…」
キース 「それだけは困る!」
着替えて来る、と法衣鞄を引っ提げ、林の奥へ。
ジョミー「綱渡りするか、髪がピンクか、二択だしね…」
シロエ 「選択の余地はゼロですよね…」
キース 「待たせた、全力でやり遂げるまでだ!」
戻ったキース君、法衣の袂や裾をからげて、タスキ掛け。
キース 「マツカ、出発地点までのルートは?」
マツカ 「そこのトコから一本道です」
キース 「よし、行って来る!」
一輪車を担いで向かう山道、直ぐに見えなくなりまして。
サム 「登るまで、5分くらいかよ?」
マツカ 「そんなものだと聞いていますね」
ロープを張った人たちから、と御曹司。
マツカ 「じきに見えると思いますけど…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 5分あったら、充分!」
支度、支度! とバーベキューの用意をサクサク。
ぶるぅ 「はい、完了! 火種、コレだね?」
マツカ 「ええ、炭の中に入れればオッケーです」
Aぶるぅ「わぁーい、楽しみ!」
その前に、ショーも見られるしね、と悪戯小僧の笑顔。
Aぶるぅ「みんな、団扇の用意はいい?」
一同 「「「はいっ!」」」
A船長 「あの…。私はどうすれば…?」
Aブルー「あー…。向こうに送っちゃったっけ…」
あっても使えないけどね、とソルジャー、キョロキョロ。
Aブルー「仕方ないから、コレで代用!」
A船長 「承知しました!」
キャプテンの手に、バーベキュー用と思われる団扇。
A船長 「祭と書いてありますが…」
マツカ 「用意したのは、別荘の人ですから…」
シロエ 「祭って、綱渡りのことですか?」
マツカ 「バーベキューだと思いますけど…」
悪意は無いと思いますけど、と複雑な笑み。
応援で祭り…。
2024/10/30 (Wed)
☆迷惑すぎた応援
バーベキュー日和の河原で、キース君を待つ面々ですけど。
手には応援団扇装備で、全力で応援パワーを送る展開で…。
シロエ 「別荘の人たち、無関係ですしね…」
マツカ 「立ち入り禁止で、見張りに行っていますから…」
サム 「肝心のイベが見られねえんじゃ、祭りはよ…」
ジョミー「バーベキューの方だと思うけれどさ…」
そっちは手伝いに来てくれるしね、とジョミー君。
ジョミー「食材のお届け、それに追加に、飲み物に…」
スウェナ「お祭り気分は、そっちだわねえ…」
Aブルー「そうだろうけど、この際、お祭りってことで!」
キースの姿も見えたしね、とソルジャーが指差す先。
Aブルー「上手く渡れるかな、あのロープ…」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 応援パワー、全開!」
団扇、振ってね! と飛び跳ねている悪戯小僧。
Aぶるぅ「振って、振って!」
一同 「「「はいっ!」」」
此処で振らないと髪がピンク、と一斉に。
Aぶるぅ「渡り始めたよ、上手、上手!」
A船長 「ですね、祭りに相応しいです!」
Aブルー「それより、此処で声を揃えて!」
一同 「「「は?」」」
何を、と一同、キョトンですけど。
Aブルー「投げチューしてーっ!」
一同 「「「げっ!」」」
ソルジャーの声が聞こえた模様、一瞬、よろけたキース君。
Aブルー「あれじゃダメだよ、みんなで応援!」
Aぶるぅ「そだね、1、2の3で叫んで、後はリピート!」
一同 「「「ひぃぃっ!」」」
Aぶるぅ「用意はいい? 1、2の…」
さんっ! と大声、叫ぶしかない御一同様。
一同 「「「投げチューして!!!」」」」
Aぶるぅ「あれっ?」
なんで転ぶの、と悪戯小僧の目が真ん丸に。
キース 「うわぁぁぁーっ!」
Aブルー「身投げしろとは、言ってないけど!」
ブルー 「救助したまえ!」
ぶるぅ 「はい、セーフ! ロープ、高くて良かったね!」
お疲れ様あ! と無事に河原へ降下完了。
今月、これにて中継終了~。
2024/10/31 (Thu)
10月になっても終わらない残暑、生徒会長宅に集う週末。
其処へ来たソルジャー、バーベキューの日取りを決定で…。
キース 「俺は嫌でも、綱渡りなのか…」
Aブルー「上手くキメれば、オールオッケー!」
命は無事だし、ぶるぅも大喜びで…、とソルジャーの笑み。
Aブルー「頑張った結果は、ちゃんと出るしね!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ キースもスキルアップ!」
サーカスでバイト出来るかもね、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「サーカスまでは、ちょっと無理でも、学校で…」
サム 「やれば、おひねり、集められるぜ?」
ジョミー「昼休みとかに、披露してたら、いけそうだよね」
キース 「馬鹿野郎!」
グレイブ先生が激怒するぞ、とキース君の怒声。
キース 「校内で集金してもいいのは、学園祭だけで…」
シロエ 「そうでした…。でも、許可を貰えば…」
ブルー 「出来るんじゃないかな、レアなイベだし」
生徒会から要望を出せば…、と生徒会長も。
ブルー 「もっとも、かなり危険だしねえ…」
スウェナ「お許しが出る気、しないわよ?」
ぶるぅ 「そだね、校舎の間を綱渡りだし…」
普通、落ちたらアウトだよね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「下にマットを敷いておいたら、安全だけど…」
ブルー 「そこまでのヤツは、ちょっと無理かも…」
やるんだったら、聞いてみるけど、と生徒会長が傾げる首。
ブルー 「見応えがあるイベな所は、確かだしさ…」
キース 「断固、断る!」
今回でさえヤバいのに…、とキース君の悪い顔色。
キース 「まさか、法衣でやれとまでは…」
Aブルー「それは言わない、無理なヤツだし」
一輪車に乗るには向いてないよ、とソルジャー、即答。
Aブルー「裾とか袂が絡まった時は、落ちるしか…」
サム 「からげて乗ったら、いけそうだけどよ…」
キース 「知恵をつけるな!」
Aブルー「えっと…?」
それはどういう意味なのかな、と聞いてますけど。
ヤバそう…。
2024/10/16 (Wed)
☆法衣でもオッケー
10月になっても残暑なわけで、週末は生徒会長宅な面々。
其処へ来たソルジャー、19日にバーベキューだと決定で。
サム 「今の質問、俺にかよ?」
Aブルー「そうだけど?」
何か方法、あるんだよね、とソルジャーの嬉しそうな顔。
Aブルー「法衣で、一輪車に乗れそうなヤツが!」
サム 「あ、ああ…。まあ、そうだけどよ…」
キース 「やってくれたな、サム…」
来年の棚経は覚悟しとけよ、とキース君の瞳に物騒な光が。
キース 「親父のスクーターの速度、今よりも…」
シロエ 「速くしていい、って言う気ですか!?」
キース 「俺が覚えていたならな!」
サムも鍛えていけるようになった、と進言だ、と目がマジ。
キース 「時速50キロまでオッケーだ、と…」
サム 「死ぬじゃねえかよ、俺、自転車だぜ!?」
ジョミー「ヤバすぎだよ、ソレ!」
キース 「俺の立場は、もっとヤバいぞ!」
どうしてくれる、とサム君に詰め寄ってますけど。
Aブルー「あのねえ…。それより、質問の続き!」
シロエ 「はいっ! サム先輩、出番です!」
サム 「マジかよ、俺まで詰みそうでよ…」
Aブルー「平気だってば、キースが来年の棚経までの間…」
今のを覚えてられるとでも…、とソルジャー、ニッコリ。
Aブルー「一輪車の練習、してる間は覚えててもさ…」
ジョミー「年末までには、忘れそうだね…」
シロエ 「イベント、てんこ盛りでしょうから…」
Aブルー「そういうことだね、それで、方法って?」
どうやれば一輪車に乗れるのかな、とソルジャーの問い。
Aブルー「袂とか裾を巻き込まないで、走る方法!」
サム 「ぶっちゃけ、タスキ掛けっていうヤツで…」
Aブルー「タスキって、何さ?」
シロエ 「紐の一種です、それを使って縛るんですよ」
裾や袂を、とシロエ君。
シロエ 「便利技です!」
Aブルー「なるほど、現場ならではで…」
サムが詳しいのも納得だよ、と言ってますけど。
タスキ掛け…。
2024/10/17 (Thu)
☆ピエロよりはマシ
10月に入っても残暑続きで、週末は生徒会長宅ですけど。
其処へ来たソルジャー、バーベキューの日を19日に決定。
Aブルー「法衣で一輪車に乗れるんだったら、採用!」
キース 「タスキ掛けして、一輪車だと!?」
Aブルー「練習出来る日、まだまだ充分あるからね!」
頑張りたまえ、と笑顔全開、親指をグッと。
Aブルー「それじゃ、19日に、また来るねーっ!」
キース 「ちょっと待て!」
話は済んでいないんだが、と叫んでいるのに、既に消滅。
キース 「…逃げやがった…」
ジョミー「練習するしかないと思うよ、一輪車…」
サム 「タスキ掛けの件は、マジですまねえ…」
スウェナ「別にいいでしょ、厄病仏に巻き込まれてるし」
たまには逆があっていいわよ、とスウェナちゃんの言。
スウェナ「キースにしたって、ピエロの衣装よりかは…」
ジョミー「着慣れてる分、マシそうだよね…」
ぶるぅ 「そだね、ピエロのメイクもないし!」
一同 「「「あー…」」」
それは大きい、と誰もが納得。
キース 「ピエロか…。更にメイクまでとか…」
ブルー 「法衣でやるのと、どっちがマシだろうね?」
キース 「法衣に決まっているだろう!」
タスキ掛けでも、ピエロよりは…、と悲壮な決意。
キース 「やるぞ、準備を整えてくれ!」
ブルー 「オッケー、マツカ、手配よろしく!」
アッと言う間に整った設備、屋上に出来た練習場。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ロープ、張ったよ!」
キース 「一輪車から始めさせてくれ!」
乗ったことなど無いからな、と法衣でタスキ掛けの人。
キース 「乗れるようになったら、次はロープで…」
ぶるぅ 「少しずつ高くするんだね!」
きっと出来るよ、と家事万能なお子様のエール。
ぶるぅ 「練習、朝晩、付き合うから!」
ジョミー「放課後と夜は、ぼくも付き合う!」
キース 「夜食目当てで、みんな来るんだな…」
俺は見世物にされるのか、と嘆いてますけど。
やるしか…。
2024/10/18 (Fri)
☆応援でパワー
やって来ました、19日の朝。バーベキューに出掛ける日。
生徒会長のマンション前に集合ですけど、空が高い秋晴れ。
シロエ 「おはようございます! いよいよですね!」
ジョミー「キースの朝練、今日もあったのかな?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ そだよ、最終日だもん!」
じきに着替えて来ると思うよ、と家事万能のお子様が登場。
ぶるぅ 「法衣を鞄に入れてからだって!」
ブルー 「それとシャワーも浴びたいってさ」
おはよう、と生徒会長も。
ブルー 「必死の練習、汗をかくのは無理もないしね」
シロエ 「それで、上達したんですか?」
サム 「昨日の夜には、なんとか走れてたけどよ…」
ジョミー「辛うじて、って感じがどうしてもね…」
あれでホントに出来るのかな、とジョミー君の疑問。
ジョミー「本番になると、ロープ、高いしさ…」
スウェナ「それに谷でしょ、風もあるわよ?」
シロエ 「好条件とは言えませんよね…」
サム 「落ちた場合は、どうなるんだよ…」
サイオンで救助はあるにしてもよ…、とサム君も不安そう。
サム 「ダイブの経験、役に立つとは思えねえぜ?」
シロエ 「飛び降りるだけと、綱渡りは別物ですしね…」
キース 「しかし、やるしかないだろうが!」
逃げたら髪がピンクだしな、とキース君のお出まし。
キース 「そうなった時は、カツラも被れないし…」
ブルー 「まあねえ、君だけのために校則をさ…」
変えるのは無理がありすぎるよね、と生徒会長、キッパリ。
ブルー 「しかも仕事が仕事なだけに、先生たちだって…」
シロエ 「剃ればいいだろう、で来そうですよね…」
ブルー 「そう! キースも重々、承知してるし…」
今朝の練習、頑張ってたよ、と証言が。
ブルー 「どうだい、キース、いけそうかな?」
キース 「やってみないと分からないが…」
ぶるぅ 「大丈夫! みんな、応援してくれるから!」
応援パワーできっと出来るよ、と跳ねてますけど。
パワーですか…?
2024/10/19 (Sat)
☆応援とライブ
ついに到来、バーベキューの当日、キース君が綱渡りの日。
朝イチで生徒会長のマンション前に集合な、面々ですけど。
シロエ 「応援パワーって…。ライブじゃないですよ?」
サム 「だよな、ライブには欠かせねえけど…」
??? 「なんだい、応援パワーって?」
どんなのかな、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「パワーなんだし、サイオンみたいなヤツ?」
??? 「エネルギーに出来るモノでしょうね…」
気になります、とキャプテン(会話表記はA船長)も。
A船長 「皆さん、おはようございます。今日はよろしく」
??? 「かみお~ん♪ ぼくも、よろしく!」
悪戯小僧(会話表記はAぶるぅ)も来まして、輝く瞳。
Aぶるぅ「応援パワーって、なあに?」
一同 (((ヤバい…))
今の流れはダメなヤツかも…、と皆が沈黙。
Aぶるぅ「ねえねえ、どんなパワーなわけ?」
Aブルー「黙り込むほど、凄いヤツと見たね!」
A船長 「コントロールが難しいとか、有り得そうです」
下手に使えば暴走だとか…、と船のプロらしい意見。
A船長 「巨大なパワーは、危険と隣り合わせですし…」
Aブルー「確かにね…。ぼくのサイオンにしても…」
バーストしたら大惨事に…、とソルジャーの相槌。
Aブルー「シャングリラなんか、木っ端微塵でさ…」
A船長 「その衝撃が届く範囲には、何も残りませんよ…」
一同 「「「うわー…」」」
そこまで怖い人だったのか、と一同、ドン引き。
Aブルー「どうかしたかい?」
シロエ 「いいえ、何でもありません!」
Aブルー「それじゃ、改めて聞いていいかな?」
応援パワーというのは何だい、とソルジャーの問い。
Aブルー「ライブなら、聞いたことはあるけど…」
シロエ 「行った経験は無いんですね?」
Aブルー「うん。興味ないしさ」
シロエ 「推しは分かりますか?」
Aブルー「推し…?」
確か贔屓の人だっけね、と聞いてますけど。
知識あり…。
2024/10/20 (Sun)
☆ライブとパワー
バーベキューにお出掛けの日の朝、顔ぶれが揃いましたが。
綱渡りを披露するキース君用に、応援パワーな流れでして。
Aブルー「推しのライブだと、何かあるわけ?」
シロエ 「ズバリ、応援そのものですよ!」
応援しないでどうするんです、とシロエ君の返し。
シロエ 「ドームとかなら、万単位の人数でですね…」
ジョミー「応援するのが、お約束だよ」
Aブルー「えっと…? それが応援パワーなのかな?」
シロエ 「それだけの人が、推してくれるんですから…」
パワーが貰えると思いませんか、とシロエ君。
シロエ 「今日のライブは、全力で、と力が入ります!」
Aブルー「なるほどねえ…」
A船長 「物理的には、どうなのでしょう?」
実際にパワーはあるのですか、とキャプテンの問い。
A船長 「気分の上だけの問題なのか、気になりますね」
Aブルー「職業病というヤツだよね、ソレ…」
A船長 「シャングリラの場合、シールドなどは…」
Aブルー「そうか、みんなのサイオンを使うんだっけ…」
サイオンは精神のパワーだったね、とソルジャーも。
Aブルー「応援パワーも、そんな具合に変換は可能?」
シロエ 「いえ、そこまでは…。でも、パワーだけなら…」
あるそうですよ、とシロエ君が立てる人差し指。
シロエ 「何処のドームか忘れましたが、応援の余波で…」
ジョミー「知ってる、揺れが観測されたヤツだよね!」
サム 「アレな、一斉にジャンプするからよ…」
スウェナ「地震みたいになるらしいわねえ…」
確か禁止になった筈よ、とスウェナちゃんも。
スウェナ「ドームの近くに住んでる人から、苦情多数で」
シロエ 「そうでした!」
データが出たんで、禁止でしたね、とシロエ君の苦笑。
シロエ 「そんな具合で、パワーはあるんですけど…」
A船長 「使えるパワーじゃないんですね?」
シロエ 「残念ですが…」
Aブルー「じゃあさ…」
どんな応援をするのかな、と興味津々ですけど。
推しのライブ…?
2024/10/21 (Mon)
☆応援の花は団扇
河原へバーベキューにお出掛け、面子が揃った朝ですけど。
綱渡りを披露するキース君のために、応援パワーという話。
シロエ 「ペンライトを振るのは、基本ですね」
ジョミー「推しが誰かで、色が変わるんだよ」
Aブルー「そうなのかい?」
サム 「ライブやるのは、一人だけとは限らねえしよ…」
複数いるなら、色を変えねえと…、とサム君も。
サム 「ファンクラブとかで、色の指定もあるんだぜ?」
Aブルー「なるほどねえ…」
A船長 「ですが、今日の場合は、昼間ですから…」
ペンライトは意味が無さそうですよ、とキャプテンの指摘。
A船長 「秋晴れですし、映える以前に霞むかと…」
Aブルー「うーん…。他に応援、何かないわけ?」
シロエ 「応援の花は、団扇らしいですよ」
Aブルー「団扇?」
夏に売ってるアレのことかな、とソルジャーが傾げる首。
Aブルー「丸い形で、柄がついていて…」
シロエ 「ソレで合ってます」
Aブルー「もしかして、アレを振るだとか?」
シロエ 「そう聞いてますね、団扇は必須アイテムで…」
推し活には欠かせないそうです、とシロエ君。
シロエ 「手作りしてまで、愛を込めるんですよ」
Aブルー「あんなの、素人が作れるのかい?」
ジョミー「違うよ、団扇の本体は買って…」
サム 「メッセージとかを貼ると聞いてるぜ?」
メッセージ用のテンプレとかもあるしよ、とサム君も。
サム 「出来上がったヤツも、売られてるけどよ…」
シロエ 「自分で作って応援してこそ、と言われてますね」
Aブルー「ちょっと想像つかないんだけど…」
シロエ 「百聞は一見に如かずです!」
こんな感じで、とシロエ君、スマホで画像検索。
シロエ 「愛がこもった直球のから、変わり種まで…」
Aブルー「ホントだ、バラエティー豊かだねえ…」
A船長 「こっち見て、は分かるんですが…」
Aぶるぅ「投げチューして、だって!」
一輪車だし出来そうだよ、と跳ねてますけど。
やれと…?
2024/10/22 (Tue)
☆みんなで手作り
今日はバーベキューで河原へお出掛け、朝から揃った面々。
キース君の綱渡りが期待されていて、応援パワーが問題で。
Aブルー「いいねえ、一輪車なら両手が空いてるし…」
A船長 「派手に両手でやるのも、いけそうですね」
Aぶるぅ「ソレ、最高! 見栄えするもん!」
団扇を振ったらいいんだよね、と飛び跳ねている悪戯小僧。
Aぶるぅ「行きのバスの中で、みんなで手作り!」
一同 「「「げっ!」」」
投げチューな応援団扇をか、と誰もがドン引き。
シロエ 「マジですか…?」
Aぶるぅ「そだよ、応援でパワーが出るんでしょ?」
ジョミー「キースの場合は、逆じゃないかな…」
キース 「当然だろう!」
注文だけでも無理ゲーなのに…、とキース君の悪い顔色。
キース 「一輪車で綱渡りするのが、俺はギリギリで…」
Aブルー「だから応援、パワーを送れば、いけるって!」
A船長 「サイオンにしても、気分は大事ですからね」
船の仲間がドン底な時は、シールドの維持が…、と専門家。
A船長 「増幅装置のパワー全開、それでカバーで…」
Aブルー「ミュウの仲間は、繊細だしねえ…」
A船長 「逆にハイだと、増幅装置は最低限で済むんです」
キース 「分かっているなら、俺をドン底にするな!」
芸をするのも、団扇も嫌だ、とキース君が顰める顔。
キース 「綱渡りに集中させてくれ!」
Aブルー「ぶるぅ、出番が来たみたいだよ?」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ どういうピンク色が好き?」
蛍光色とか、チョイス色々、と悪戯小僧の笑顔全開。
Aぶるぅ「今なら、染料、選び放題!」
一同 「「「ひぃぃっ!」」」
ダメなヤツだ、と一同、ガクブル。
シロエ 「キース先輩、髪がピンクは詰みますけど…!」
ジョミー「団扇、みんなで作るから…」
スウェナ「頑張りなさいよ、でないとハゲ一択で…」
Aブルー「ハゲでいいわけ?」
キース 「嫌すぎだ!」
頑張る以外に道は無いのか、と泣きそうですけど。
無さそう…。
2024/10/23 (Wed)
☆観察もいいね
バーベキューで河原へお出掛け、朝から揃った面々ですが。
今日のメインはキース君の綱渡りでして、応援がどうのと。
Aぶるぅ「んとんと、髪の毛、染めていいんなら…」
Aブルー「綱渡り自体、しなくてもいいよ?」
A船長 「個人的には見たかったですが、中止の場合は…」
諦めますよ、とキャプテンも。
A船長 「髪がピンクな方でも、見応えはありそうです」
Aブルー「結果として、キースが詰むわけだしねえ…」
Aぶるぅ「染め直すヤツも、試してもいい?」
ハゲるんでしょ、と楽しそうに跳ねる悪戯小僧。
Aぶるぅ「直ぐにハゲるか、そうじゃないのかも…」
Aブルー「気になるトコだね、観察記録をつけてみたら?」
Aぶるぅ「そだね、キースの観察日記!」
写真もつけて、と悪戯小僧がピョンピョンと。
Aぶるぅ「直ぐにハゲても、日がかかっても、楽しそう!」
キース 「どの辺がだ!」
Aブルー「いっそ潔く、剃髪ショーでもいいんだよ?」
一同 「「「剃髪ショー?」」」
坊主頭にするイベか、と誰もがドン引き。
シロエ 「それは、あまりに酷すぎませんか?」
Aブルー「何を言うかな、大相撲だと、定番だろう?」
サム 「あー…。横綱の引退イベな…」
ジョミー「髷にハサミを入れるヤツだね…」
だけど、アレだと、髪は残るよ、とジョミー君。
ジョミー「剃髪ショーだと、綺麗サッパリ…」
Aブルー「残らないのが、最高で…」
Aぶるぅ「わぁーい、そっちも面白そう!」
どっちかなあ、と悪戯小僧も期待MAX。
Aぶるぅ「観察日記と剃髪ショーと、どっちがオススメ?」
キース 「断固、断る!」
それくらいなら、投げチューで、とキース君の悲壮な決意。
キース 「俺を団扇で応援してくれ!」
Aブルー「オッケー、それじゃ団扇を手作りコースだね!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 応援団扇用のセットを…」
ブルー 「用意するから、頑張って!」
投げチューなヤツ、と生徒会長もノリノリですけど。
応援団扇…。
2024/10/24 (Thu)
☆手抜きで応援
なんだかんだでバーベキューに出発、マイクロバスに乗車。
マツカ君の別荘へ向かう車中で、賑やかに応援団扇の制作。
Aブルー「えっと…。コレを団扇に貼るんだよね?」
ぶるぅ 「そだよ、簡単、貼り付けるだけ!」
ジョミー「テンプレがあると、楽でいいけど…」
シロエ 「推し活と言うだけのことはありますよね…」
なにげに手間がかかりますよ、とシロエ君の手にはハサミ。
シロエ 「切り抜く作業が、厄介で…」
サム 「お前、手先は器用じゃねえかよ」
シロエ 「カッターナイフで切るんだったら、の話ですね」
車中でやるには、ハサミの方が…、とシロエ君の嘆き節。
シロエ 「揺れたはずみにミスで切れたら、カッターは…」
ジョミー「あー…。被害、大きくなりそうだよね…」
シロエ 「そうなんです。その点、ハサミは安心で…」
Aブルー「やっぱり、切らなきゃダメなのかい、コレ?」
そのまま貼るのはアウトなのかな、とソルジャーの問い。
Aブルー「団扇は黒だし、テンプレの地色も黒いけど…」
ブルー 「ダメだね、切るのがお約束でさ…」
ぶるぅ 「上手い人だと、テンプレ、アレンジだよ!」
文字をバラして、自分のセンスで配置だよね、と説明が。
ぶるぅ 「テンプレのままだと、埋もれちゃうもん!」
ジョミー「同じテンプレ、大勢の人が使うもんね…」
サム 「まあ、今の場合は、貼るだけだけどよ…」
ブルー 「応援パワーをこめる以上は、最低限はね…」
やるのが礼儀というもので…、と生徒会長の言。
ブルー 「それとも、相手はキースだしさ…」
ぶるぅ 「手抜きしちゃえ、って?」
Aブルー「切り抜くだなんて、面倒だしね!」
Aぶるぅ「ぼくも、おんなじ!」
貼るだけでいいや、とテンプレを団扇にペッタリと。
Aぶるぅ「はい、出来た!」
Aブルー「ぼくも完成! あれっ、ハーレイ?」
A船長 「私くらいは、真面目に作るべきかと…」
苦労には慣れていますからね、と作業ですけど。
器用ですか…?
2024/10/25 (Fri)
☆センスが問題
バーベキューに向かう車内で、皆がハサミでチョキチョキ。
応援団扇を手作りですけど、手抜きする人と真面目な人が。
Aブルー「でもさ、ハーレイ、上手く切れてる?」
シロエ 「余計なトコまで切ってませんか?」
A船長 「さっき、センスと仰ったので…」
アレンジしてみることにしました、とキャプテン、挑戦中。
A船長 「文字をバラして、配置ですよね?」
ぶるぅ 「そだよ、腕の見せ所!」
Aブルー「いいねえ、頑張ってくれたまえ!」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 凄いの、作ってね!」
期待しちゃう、と悪戯小僧も嬉しそう。
Aぶるぅ「他のみんなは、やりそうにないし…」
シロエ 「センスなんかは、ありませんから!」
ジョミー「ぼくも無いけど、モノがコレだよ?」
配置換えして、どうなるわけ、とジョミー君が指差す団扇。
ジョミー「ハートマークとかは、入ってるけど…」
サム 「文字の数、少なすぎねえか?」
スウェナ「投げチューして、っていうヤツだけよね…」
シロエ 「並べ替えで、どうにか出来るようには…」
見えませんよ、とシロエ君も。
シロエ 「下手に弄れば、チューして、ハート投げとか…」
ジョミー「そこは、チューして、投げハートな気が…」
まるで想像つかないけどね、とジョミー君。
ジョミー「チューをしてから、ハートを投げろって?」
Aブルー「最高だよ!」
それでいこう、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「ズバリ、チューして、ハート投げ!」
一同 「「「はあ?」」」
Aブルー「チューして、ハートを投げるんだよ?」
全力で惚れて、って意味になるよね、と得意そう。
Aブルー「キスで始めて、ハートも投げるわけだしね!」
A船長 「承知しました!」
ソレでいきます、とキャプテン、即答。
A船長 「チューして、と、投げと、ハートマークと…」
Aブルー「配置は君のセンスでね!」
A船長 「了解です!」
最高の団扇にしてみせますよ、と作業ですけど。
ハート投げ…。
2024/10/26 (Sat)
☆団扇でハートを
バーベキューに向かう面々、車内で応援団扇を制作ですが。
真面目にやっている筈のキャプテン、凄い団扇をせっせと。
A船長 「文字の配置は、こんな感じで如何でしょうか?」
Aブルー「チューのトコをさ、もっと強調とかは?」
Aぶるぅ「そだね、星のマークを散らしちゃうとか!」
星もハートも沢山あるし、と悪戯小僧もノリノリ。
Aぶるぅ「投げるハートは、コレがいいかなぁ?」
Aブルー「いいね、一番大きいしさ…」
A船長 「蛍光ピンクで、目立ちますからね」
コレを使うしかないですよ、と団扇に並べるキャプテン。
A船長 「皆さんの御意見も、伺いたいのですが…」
シロエ 「強いて言うなら、星の配置でしょうか」
ジョミー「バランスで選ぶか、あえて崩して狙うかだよね」
A船長 「狙う、とは…?」
何を狙うんでしょう、とキャプテンの問い。
A船長 「推しのハートを狙うんですか?」
ジョミー「ソレもあるけど、悪目立ちだって、目立つ内!」
Aブルー「なるほど、センスが悪くてもいい、と!」
ハーレイのセンスでやればいいよね、とソルジャーの笑み。
Aブルー「どうせセンスは無縁なんだし、いい感じにさ…」
Aぶるぅ「悪目立ち出来るヤツになるよね!」
A船長 「けなされたような気もするのですが、では…」
この配置で、と星のマークを散らしたキャプテン。
A船長 「チューして、ハート投げ、出来ていますか?」
一同 「「「イイネ!」」」
そうとしか読めない団扇完成、と誰もが親指をグッと。
Aブルー「やったね、これでキースのハートをさ…」
Aぶるぅ「ハーレイが貰えちゃうんだね!」
上手くいったら、夢の3P! と悪戯小僧がピョンピョン。
Aぶるぅ「ブルーも、人数、増えると嬉しいよね!」
Aブルー「もちろんだよ!」
A船長 「待って下さい、キースが混ざりに来ると!?」
Aブルー「その辺は、キース次第だよねえ…」
混ざりたいかな、とキース君の方を見てますけど。
何に…?
2024/10/27 (Sun)
☆団扇を振る場所
バーベキューに向かう車中で、応援団扇を作る面々ですが。
キャプテンが凄い団扇を作って、キース君のハート狙いで。
キース 「混ざりたいか、とは、あんたの仲間にか?」
Aブルー「そうだけど?」
キース 「全力で、断る!」
厄病仏だけで間に合っている、とキース君、即答。
キース 「これ以上、関わっていられるか!」
Aブルー「断るってさ、ちょっと残念」
A船長 「私は、むしろ有難いですが…」
Aブルー「そりゃまあ、君はヘタレだしねえ…」
キースが混ざれば、萎えるだろうし、とソルジャーの溜息。
Aブルー「仕方ないねえ、ハートだけ貰っておきたまえ」
A船長 「その件もですが、私には、あなただけでして…」
Aぶるぅ「じゃあさ、チューして!」
応援しちゃう! と悪戯小僧が握った、キャプテンの団扇。
Aぶるぅ「ズバリ、チューして、ハート投げ!」
Aブルー「だってさ、応援するらしいよ!」
A船長 「此処で、ですか…?」
Aぶるぅ「早く、早くーっ!」
団扇を振ればいいんだよね、と走る車内でピョンピョン。
Aぶるぅ「かみお~ん♪ チューして、ハート投げ!」
Aブルー「チューはまだかな、早くしてよね!」
A船長 「とても無理です、この状況では…!」
皆さんの目がありすぎですよ、とキャプテン、顔面蒼白。
A船長 「応援されても、困るのですが…!」
Aブルー「ヘタレちゃうから、応援だよ!」
Aぶるぅ「頑張ってーっ!」
応援、応援! と団扇を振って声援。
Aぶるぅ「熱いチューでね!」
Aブルー「ほら、じらさないで!」
A船長 「ですが、そういう問題では…!」
そもそも、キース用の団扇ですし…、とキャプテンも必死。
A船長 「本来の場所で、振るべきですよ!」
キース 「俺なら、さっき断ったが?」
シロエ 「ですよね、ぼくも聞いてましたし…」
ジョミー「キース用のは、他にあるしさ…」
A船長 「そんな…!」
墓穴を掘ったわけでしょうか、と呻いてますけど。
多分…。
2024/10/28 (Mon)
☆向いているコース
バーベキューに向かう車中で、応援団扇が出来ましたけど。
変わり種を作った人が一名、只今、それで詰みそうでして。
Aブルー「ハーレイ、みんなも期待してるよ?」
A船長 「それだけは無いと思いますが…!」
ブルー 「無いねえ、それに退場したくなければ…」
その辺でやめておきたまえ、と生徒会長、ピシャリ。
ブルー 「キースがナイス回答だったし、避けられたけど」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「分かってないなら、スルー推奨!」
これで終わり、と強制終了。
ブルー 「でもって、そこの迷惑すぎる団扇は…」
Aブルー「待って、捨てるのは惜しすぎるよ!」
Aぶるぅ「貰って帰ればいいんでしょ?」
あっちで使うのは、かまわないよね、と悪戯小僧の懇願。
Aぶるぅ「誰にも迷惑、かからないから!」
Aブルー「ハーレイだって、誰もいなけりゃ、問題は…」
A船長 「まあ、ありませんね…」
ブルー 「オッケー、それじゃ、お持ち帰りで!」
キース用のは、一つ欠けても支障なし、と生徒会長の答え。
ブルー 「キースも、いいよね?」
キース 「あ、ああ…。まるで分からない展開だが…」
謎の団扇が混ざるよりは…、とキース君も快諾。
キース 「綱渡りには、全力で集中したいし…」
ブルー 「そうだろうねえ、応援してるよ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 別荘、見えて来たよ!」
河原へお出掛け! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「いいお天気で、バーベキュー日和!」
Aぶるぅ「綱渡りにも、うんと期待しちゃうよね!」
マイクロバスが別荘に到着、直ぐに河原へ。
キース 「…おい。マツカ、あれがロープか?」
マツカ 「そうですが、何か問題、ありそうでしょうか?」
キース 「谷の、一番広い所のように見えるが…」
マツカ 「風の流れが複雑だそうで、向いている場所が…」
キース 「よりにもよって、最長コースだと…!?」
渡れそうな気がしないんだが、とキース君、真っ青。
どうなる…?
2024/10/29 (Tue)
☆代わりに使うブツ
バーベキュー日和の河原に到着、キース君は綱渡りですが。
谷の一番広い所に、綱渡り用のロープ、最長コースな展開。
Aブルー「渡れないなら、中止したっていいんだよ?」
Aぶるぅ「髪の毛の色、どんなピンクにしようかな…」
キース 「それだけは困る!」
着替えて来る、と法衣鞄を引っ提げ、林の奥へ。
ジョミー「綱渡りするか、髪がピンクか、二択だしね…」
シロエ 「選択の余地はゼロですよね…」
キース 「待たせた、全力でやり遂げるまでだ!」
戻ったキース君、法衣の袂や裾をからげて、タスキ掛け。
キース 「マツカ、出発地点までのルートは?」
マツカ 「そこのトコから一本道です」
キース 「よし、行って来る!」
一輪車を担いで向かう山道、直ぐに見えなくなりまして。
サム 「登るまで、5分くらいかよ?」
マツカ 「そんなものだと聞いていますね」
ロープを張った人たちから、と御曹司。
マツカ 「じきに見えると思いますけど…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 5分あったら、充分!」
支度、支度! とバーベキューの用意をサクサク。
ぶるぅ 「はい、完了! 火種、コレだね?」
マツカ 「ええ、炭の中に入れればオッケーです」
Aぶるぅ「わぁーい、楽しみ!」
その前に、ショーも見られるしね、と悪戯小僧の笑顔。
Aぶるぅ「みんな、団扇の用意はいい?」
一同 「「「はいっ!」」」
A船長 「あの…。私はどうすれば…?」
Aブルー「あー…。向こうに送っちゃったっけ…」
あっても使えないけどね、とソルジャー、キョロキョロ。
Aブルー「仕方ないから、コレで代用!」
A船長 「承知しました!」
キャプテンの手に、バーベキュー用と思われる団扇。
A船長 「祭と書いてありますが…」
マツカ 「用意したのは、別荘の人ですから…」
シロエ 「祭って、綱渡りのことですか?」
マツカ 「バーベキューだと思いますけど…」
悪意は無いと思いますけど、と複雑な笑み。
応援で祭り…。
2024/10/30 (Wed)
☆迷惑すぎた応援
バーベキュー日和の河原で、キース君を待つ面々ですけど。
手には応援団扇装備で、全力で応援パワーを送る展開で…。
シロエ 「別荘の人たち、無関係ですしね…」
マツカ 「立ち入り禁止で、見張りに行っていますから…」
サム 「肝心のイベが見られねえんじゃ、祭りはよ…」
ジョミー「バーベキューの方だと思うけれどさ…」
そっちは手伝いに来てくれるしね、とジョミー君。
ジョミー「食材のお届け、それに追加に、飲み物に…」
スウェナ「お祭り気分は、そっちだわねえ…」
Aブルー「そうだろうけど、この際、お祭りってことで!」
キースの姿も見えたしね、とソルジャーが指差す先。
Aブルー「上手く渡れるかな、あのロープ…」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 応援パワー、全開!」
団扇、振ってね! と飛び跳ねている悪戯小僧。
Aぶるぅ「振って、振って!」
一同 「「「はいっ!」」」
此処で振らないと髪がピンク、と一斉に。
Aぶるぅ「渡り始めたよ、上手、上手!」
A船長 「ですね、祭りに相応しいです!」
Aブルー「それより、此処で声を揃えて!」
一同 「「「は?」」」
何を、と一同、キョトンですけど。
Aブルー「投げチューしてーっ!」
一同 「「「げっ!」」」
ソルジャーの声が聞こえた模様、一瞬、よろけたキース君。
Aブルー「あれじゃダメだよ、みんなで応援!」
Aぶるぅ「そだね、1、2の3で叫んで、後はリピート!」
一同 「「「ひぃぃっ!」」」
Aぶるぅ「用意はいい? 1、2の…」
さんっ! と大声、叫ぶしかない御一同様。
一同 「「「投げチューして!!!」」」」
Aぶるぅ「あれっ?」
なんで転ぶの、と悪戯小僧の目が真ん丸に。
キース 「うわぁぁぁーっ!」
Aブルー「身投げしろとは、言ってないけど!」
ブルー 「救助したまえ!」
ぶるぅ 「はい、セーフ! ロープ、高くて良かったね!」
お疲れ様あ! と無事に河原へ降下完了。
今月、これにて中継終了~。
2024/10/31 (Thu)
☆最終兵器なのかも
さて、10月。流石に残暑も落ち着きまして、秋の気配が。
とはいえ暑さが残る週末、生徒会長宅に集う面々ですけど。
シロエ 「10月になっても暑いの、お約束ですね…」
ジョミー「夏が年々、伸びているよね、確実に…」
サム 「残暑って言葉を使うんじゃねえ、って文句を…」
お天気ニュースのコメントで見たぜ、とサム君の言。
サム 「夏は6月から9月までにしてくれ、ってよ」
シロエ 「その気分、分かりますってば…」
スウェナ「暑さ寒さも彼岸までとか、大嘘よねえ…」
お彼岸はとうに過ぎたじゃないの、とスウェナちゃんも。
スウェナ「あれから何日経っているのよ、今日までに…」
一同 「「「あー…」」」
制服で法要だった時か、と誰もが見合わせる顔。
サム 「あの日は、マジで暑かったよなあ…」
ジョミー「食事まで正座でやらされていたら、詰んでたよ」
シロエ 「帰り道にバテてしまうコースでしたね…」
法要だけで済んで助かりました、とシロエ君。
シロエ 「正直、詰んだと思いましたが…」
ジョミー「誰かさんも、ドン引きだったしね」
サム 「そりゃあそうだろ、俺たち以上に、正座とか…」
無縁な世界にいるわけだしよ、とサム君の苦笑。
サム 「ちょっとくらいの延長戦なら、嬉しくてもよ…」
シロエ 「フルコースとなると、無理でしょうねえ…」
キース 「恐らくな。見たかった気もするんだが…」
俺も命が惜しいわけで、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「仕返しされたら、真面目に後が無いヤツで…」
ジョミー「髪がピンクは、ある意味、最終兵器だよ…」
誰が食らった場合でも詰み、とジョミー君が竦める肩。
ジョミー「ぼくたちだって、制服を着る羽目になったし…」
キース 「あの制服には驚いたんだが、理由が分かれば…」
シロエ 「一発で納得出来ましたよね?」
キース 「ついでに背筋が寒くなったぞ」
破壊力を思い知らされたしな、と言ってますけど。
それは確かに…。
2024/10/01 (Tue)
☆窓口が混んだら
10月とはいえ暑さが残る週末、生徒会長宅で過ごす面々。
お彼岸の法要の話が出まして、髪がピンクに染まる件へと。
シロエ 「あんな怖いの、困りますけど…」
サム 「どうするわけにもいかねえしよ…」
ジョミー「相手が最悪、普段、こっちに来ないしさ…」
イベの時だけ来るんだよね、とジョミー君の深い溜息。
ジョミー「誰かさんほど出入りしてれば、まだしもさ…」」
シロエ 「打つ手も思い付きそうですけど…」
スウェナ「来ること自体が、レアなんだもの…」
サム 「けどよ、しょっちゅう来られてもよ…」
それはそれで困るコースでねえの、とサム君の意見。
サム 「悪戯が生き甲斐っていうヤツなんだぜ?」
一同 「「「あー…」」」
来られる度に大惨事かも、と顔を見合わせる御一同様。
シロエ 「そうでした…。現時点では、キース先輩が…」
サム 「一手引き受けで、窓口だけどよ…」
ジョミー「回数増えると、窓口業務も増えそうだよね…」
窓口が溢れたらヤバいかも、とジョミー君の悪い顔色。
ジョミー「普通の人でも、窓口業務が滞ってたら…」
シロエ 「イライラしますし、怒り出す人もいますから…」
スウェナ「クレーマーでなくても、何か言うわよね…」
まだですか、って聞きに行くとか…、とスウェナちゃんも。
スウェナ「あっちのぶるぅは、それ以上だわよ?」
シロエ 「クレーマーなの、確実ですよね…」
サム 「キレるタイプも、ガチなんでねえの?」
でもって暴れ出すんだぜ、とサム君、肩をブルッと。
サム 「責任者を出せ、って言い出してよ…」
一同 「「「うわー…」」」
それは困る、と誰もがドン引き。
シロエ 「責任者って、誰になるんです!?」
ジョミー「保護者だったら、アドス和尚だけどさ…」
サム 「キースが個人的にやってる窓口だしよ…」
スウェナ「責任者、誰よ?」
キース 「その前にだ…」
どうして俺が窓口なんだ、と腕組みで睨むキース君。
窓口では…?
2024/10/02 (Wed)
☆紳士だそうです
10月になっても続くのが残暑、週末は生徒会長宅が一番。
其処に集った面々ですけど、お彼岸の法要で詰んだ話題に。
シロエ 「えっ、どうしてって言われてもですね…」
サム 「普通に、キースが窓口じゃねえか」
ジョミー「毎回、一手引き受けだしさ…」
向こうだって、きっと、そのつもりだよ、とジョミー君。
ジョミー「カエル袋とか、お気に入りだし…」
スウェナ「添乗員にも選ばれてるし…」
サム 「火だるまショーまで披露してたぜ?」
シロエ 「あー、ありましたっけねえ、そういうの!」
法衣で焚火にダイブなイベ、とシロエ君も、うんうん、と。
シロエ 「あんな大技、キース先輩にしか無理ですし…」
ジョミー「ぶるぅの方でも、次回に期待っていうヤツで…」
この秋も何かあるのかもね、とジョミー君が傾げる首。
ジョミー「行楽の秋で、食欲の秋となったらさ…」
サム 「出て来ねえわけがねえもんなあ…」
??? 「ピンポーン!」
もちろんだよ、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
一同 「「「げっ!」」」
Aブルー「なんだい、揃って嫌そうな顔で…」
ついでに「げっ!」は酷すぎだよね、とソルジャーの言。
Aブルー「ぶるぅが聞いたら、カエル袋は確実かと!」
一同 「「「ひぃぃっ!」」」
もしかしなくても全員なのか、と一同、ガクブル。
シロエ 「あの、ソレは…。対象は此処の全員ですか…?」
Aブルー「ぶるぅ次第というヤツだね!」
その日の気分で変わりそうだし、とソルジャー、しれっと。
Aブルー「全員、やるってことも、充分…」
シロエ 「あるわけですね!?」
Aブルー「流石に、スウェナは除外だと思う」
あれでも紳士な面があってね、とソルジャーの笑み。
Aブルー「女性相手に、力ずくでの悪戯はさ…」
スウェナ「避けて通ってくれるのね?」
Aブルー「そう!髪をピンクに染める程度でおしまいで!」
うんと平和なコースだよね、と言ってますけど。
どの辺が…?
2024/10/03 (Thu)
☆あるあるで宴会
未だに残暑が続く10月、生徒会長宅で週末を過ごす面々。
其処へソルジャー登場でして、いきなり皆で詰みそうな件。
スウェナ「何処が平和なコースなのよ!?」
シロエ 「髪がピンクに染まるんですよ…?」
しかも取れないヤツでしたよね、とシロエ君の確認が。
シロエ 「染め直そうにも、こっちの世界では…」
ジョミー「無理で、下手にやろうと頑張ったらさ…」
サム 「混ぜるな危険、ってヤツになってよ…」
髪が綺麗に丸ハゲだっけな、とサム君も。
サム 「マジで最終兵器じゃねえか!」
Aブルー「うーん…。ぼくのシャングリラの場合だと…」
ぶるぅあるあるというヤツで…、とソルジャーの苦笑。
Aブルー「また犠牲者か、と暖かい目で見て貰えてさ…」
シロエ 「何も言わずにスルーだ、と…?」
でもって、お見舞いの品が来るだとか、とシロエ君。
シロエ 「お気の毒に、と届いたりするんでしょうか?」
Aブルー「うん。女性陣だと、お菓子でさ…」
男性の場合は、お酒になるね、とソルジャー、ニッコリ。
Aブルー「まずは飲もう、と肩を叩いて励ましで…」
シロエ 「宴会に流れて終了だと?」
Aブルー「そうだけど?」
ホントにあるあるイベだからね、とニコニコと。
Aブルー「慌てて騒ぐ人はいないし、むしろ歓迎!」
シロエ 「宴会が出来るからですね…?」
Aブルー「ピンポーン!」
厨房も気前が良くなるしさ、とソルジャーが立てる親指。
Aブルー「普段は渋る、合成酒とかも景気よく…」
シロエ 「倉庫から出して来るわけですか?」
Aブルー「明日は我が身、というヤツだしね!」
一同 「「「うわー…」」」
悲惨すぎだ、と誰もがドン引き。
ジョミー「嫌すぎるから!」
スウェナ「そうよ、校則はどうなるのよ!」
Aブルー「えっ、校則って?」
サム 「知らねえのかよ、学校が決める規則でよ…」
シロエ 「厳しいんです!」
髪には特にうるさくて…、と皆で説明ですけど。
通じますか…?
2024/10/04 (Fri)
☆ピンク色はアウト
10月に入っても暑さが続いて、週末は生徒会長宅な面々。
其処へ来たソルジャー、あちらのぶるぅが話題ですけれど。
Aブルー「髪にはうるさいって、どんな風にさ?」
シロエ 「ピンクは絶対、アウトですよ!」
サム 「誰が見たって、染めてるしよ…」
百パーセント、ダメなヤツな、とサム君も。
サム 「元の髪色、ピンクってヤツは流石にいねえし…」
Aブルー「赤毛だったら、どうするんだい?」
個人差でピンク色になるかも、とソルジャーの問い。
Aブルー「君たちにしても、金髪もいるし、マツカとか…」
シロエ 「アレは自然な色ですから!」
スウェナ「珍しいけど、染めてないわよ」
色が薄めなだけじゃないの、とスウェナちゃん。
スウェナ「ちょっと濃ければ、グレー系だし…」
ブルー 「逆に薄いと、ぼくや君だね」
銀髪の内に入ると思う、と生徒会長が指す、自分の髪。
ブルー 「だけど、ぶるぅが染めるピンクは…」
サム 「自然な色には見えねえんだろ?」
Aブルー「まあねえ、蛍光色まではいかないけどさ…」
ショッキングピンクってヤツだろうね、とソルジャーの言。
Aブルー「暗い所で光らないから、まだマシだよ」
シロエ 「どの辺がです!」
Aブルー「悪目立ち度が減ると思わないかい?」
シロエ 「論点、ズレていますから!」
あるあるな場所は違い過ぎです、とシロエ君、ピシャリ。
シロエ 「とにかく、校則で許されません!」
Aブルー「そういう時には、どうなるんだい?」
サム 「礼法室で正座、説教されるのはガチだよな…」
ジョミー「停学処分は、微妙だよね…」
でも、染め直しにはなると思う、とジョミー君。
ジョミー「今すぐ、美容院に行ってこい、って叱られて…」
サム 「元の髪色に戻せねえ限り、戻れねえよなあ?」
シロエ 「最悪、学校で染めるかもですよ」
スウェナ「それって、マズいヤツじゃないの!」
混ぜるな危険なコースだわよ、と悲鳴ですけど。
ハゲの危機だと…?
2024/10/05 (Sat)
☆ハゲたら被るしか
10月になっても残暑なわけで、涼しい生徒会長宅な週末。
其処へソルジャー登場でして、ぶるぅの悪戯が怖い話で…。
シロエ 「そうでした! 下手に染め直そうとしたら…」
ジョミー「染める物質、違い過ぎてさ…」
サム 「混ぜるな危険、で丸ハゲだっけな…」
でもって、ハゲたら終わりでよ…、とサム君の悪い顔色。
サム 「育毛剤は出来ていねえ、って話だったし…」
キース 「その筈だ。お蔭で、俺が詰んだんだしな…」
Aブルー「ピンポーン!」
ハゲの薬は出来てなくてね、とソルジャー、舌をペロリと。
Aブルー「こっちの世界の校則、ヤバいヤツかもねえ…」
一同 「「「ひぃぃっ!」」」
髪がピンクになったら詰みか、と誰もがガクブル。
サム 「ヤバいどころじゃねえってな…」
キース 「まったくだ。俺の場合は、諦めもつくが…」
シロエ 「仕事が仕事ですからね…」
でも…、とシロエ君が震わせる肩。
シロエ 「ぼくたちがハゲたら、ただのハゲですし…」
ジョミー「若ハゲにしても、まだ諦めるには…」
サム 「早すぎるぜ…」
薄いヤツなら出る年でもよ、とサム君の言。
サム 「20代でもヤベえらしいしよ…」
シロエ 「知ってます…。カツラは高いヤツだけに…」
初任給で被る人もいるとか…、とシロエ君。
シロエ 「早い間に被れば、マシなんだそうで…」
ジョミー「あー…。初任給なら、研修中だし…」
サム 「まだ顔は知られていねえ時期だよな…」
マツカ 「ええ。本当にあるようですよ」
そういうケースが、とマツカ君が顎に当てる手。
マツカ 「ぼくも父から聞いていますね、その話」
一同 「「「うわー…」」」
マジか、と一同、ドン引きな実話。
シロエ 「薄いだけでも、被る世界ですから…」
サム 「丸ハゲは、被るしかねえけどよ…」
ジョミー「カツラ、校則でいけたっけ?」
一同 「「「あっ!」」」
言われてみれば、と顔を見合わせてますけど。
校則は…?
2024/10/06 (Sun)
☆変えられる校則
10月なのに終わらない残暑、週末は生徒会長宅ですけど。
ソルジャー登場で怖い展開、ぶるぅの悪戯で髪が染まる件。
シロエ 「校則にカツラって、無いですよね…?」
サム 「その筈だけどよ、そもそも、カツラなんてよ…」
スウェナ「被って来る人がいないわけでしょ?」
だから規定が無いだけなんじゃあ…、とスウェナちゃん。
スウェナ「まだハゲるには早い年だし…」
ジョミー「やっぱり、そういうことなのかな…?」
ブルー 「そうだろうねえ、多分、想定していないんだよ」
議論さえされていないと思う、と生徒会長、キッパリ。
ブルー 「学校が出来た時からいるけど、そんな話は…」
シロエ 「聞いていない、ということですね?」
ブルー 「うん。第一、生徒の立場からもさ…」
カツラの話が出てないからね、と生徒会長が顎に当てる手。
ブルー 「これでも、生徒会長なんだし、あれば聞いてる」
キース 「あんた、仕事をしていたのか!?」
ブルー 「あのねえ…」
最終判断くらいはしてる、と生徒会長、キース君をジロリ。
ブルー 「他の仕事は丸投げしてても、そこだけは、と」
シロエ 「マジですか!?」
ブルー 「揃いも揃って、失礼すぎだよ!」
カツラになっても放置しようか、と赤い瞳に物騒な光。
ブルー 「先生方から文句が出てても、生徒会から…」
サム 「要望を出せばいけるのかよ?」
ブルー 「服装規定は、それで変わり続けて来た歴史が…」
実は、あったりするんだよね、と三百年以上も在籍な人。
ブルー 「何処の学校にしても、そうなんだけど?」
スウェナ「女子でもスカートでなくていい、とかでしょ?」
シロエ 「衣替えの時期も、変わり続けていますよね…」
じゃあ、カツラでもワンチャンですか、とシロエ君の問い。
シロエ 「やむを得ない事情、ということになれば…」
ブルー 「いける可能性はゼロじゃないよね」
助力するかは君たち次第、と言ってますけど。
生徒会の後ろ盾…。
2024/10/07 (Mon)
☆窓口が増えれば
10月になっても残暑なわけで、週末は生徒会長宅な面々。
其処へソルジャー登場でして、ぶるぅの悪戯が怖すぎる今。
キース 「すまん、さっきの件は謝る!」
シロエ 「ぼくもです! 万一の時は、カツラの許可を…」
この通りです、とシロエ君が土下座、キース君も。
キース 「仕事をしてると言うんだったら、縋るしか…」
シロエ 「思い切り、頼りにしていますから!」
ブルー 「頼み方まで、失礼な気もするけどねえ…」
まあいいか、と生徒会長、フウと溜息。
ブルー 「でも、その前に、ハゲない努力をするように!」
キース 「承知した!」
シロエ 「頑張ります!」
Aブルー「いいねえ、一人、増えたってね!」
ぶるぅの犠牲になっていい人、とソルジャー、笑顔全開。
Aブルー「シロエも努力するんだったら、キースとさ…」
シロエ 「もしかして、セットものですか!?」
Aブルー「ピンポーン!」
キースとは付き合い、長いんだろう、とソルジャーの指摘。
Aブルー「確か、キースを追い掛けてさ…」
サム 「あー…。1年早く来たんだっけな…」
ジョミー「飛び級で受験だったよね…」
セットものでもいいと思う、とジョミー君、うんうん、と。
ジョミー「厄病仏だとコンビになるけど、こっちはさ…」
スウェナ「セットってことね、いいと思うわ」
サム 「だよな、標的、多くなるしよ…」
俺たちのリスクが下がるってな、とサム君が立てる親指。
サム 「名付けるんなら、受難セットって感じかよ?」
ジョミー「身代わりセットとかは、どうかな?」
スウェナ「代わりに受けてくれるってことね?」
ジョミー「そう! キースが一手引き受けだったのを…」
窓口を増員するわけだよね、とジョミー君。
ジョミー「さばける数が増えるしさ…」
サム 「キースとシロエが対応するなら、安心だぜ!」
キース 「そうだな、俺も賛成だ」
シロエ 「ちょ…!」
なんでぼくまで、とシロエ君、真っ青ですけど。
窓口増員…。
2024/10/08 (Tue)
☆半分ずつ負担で
10月になっても終わらない残暑、生徒会長宅に集う面々。
週末ですけどソルジャー登場、ぶるぅの悪戯が怖い話題で。
キース 「俺と組むのは、不満なのか?」
シロエ 「そういうわけでは…!」
Aブルー「そんな具合に聞こえるよねえ…」
失礼な言い方というヤツで…、とソルジャーが割り込み。
Aブルー「この際、セットでいいと思うよ、失礼だしさ」
キース 「強制イベでセットものだな?」
Aブルー「ピンポーン!」
窓口が増えれば、ぶるぅも大喜び、と決めてかかる人。
Aブルー「次から早速、セットってことで」
キース 「いいな、俺の負担も減りそうだ」
シロエ 「酷すぎますから!」
キース 「俺が一手に引き受けてたのを、少しくらいは…」
負担したっていいだろう、とキース君、ズイと。
キース 「カエル袋も半分ずつなら、片足だしな」
Aブルー「そうか、ぶるぅが片足ずつで、踏む、と…」
サム 「いいじゃねえかよ、両足よりもマシだしよ…」
ジョミー「キースも、ずいぶん楽になるよね…」
分けて負担でいいと思う、とジョミー君も。
ジョミー「何でも二人で分けてやったら、シロエもさ…」
スウェナ「キースにノウハウ、学べるわよ?」
シロエ 「言うのは簡単ですけどね…!」
学ばされる身にもなって下さい、とシロエ君、泣きそう。
シロエ 「あんなの、誰にも出来ませんって!」
キース 「やりもしないで逃げる気か!」
サム 「敵前逃亡は確か、重罪だぜ?」
ジョミー「ちょっとだけでも、やってみるべき!」
適性があるかどうかだけでも…、とジョミー君の提案。
ジョミー「向いてなければ、クビになるわけで…」
スウェナ「そうね、やるだけやってみれば?」
お試しで…、とスウェナちゃんも賛成。
スウェナ「クビになったら、ラッキーだわよ」
Aブルー「ときに、シロエって…」
シロエ 「この上、何です!」
Aブルー「何か特技は?」
キースの場合は坊主だけど、と質問ですけど。
まずは面接…?
2024/10/09 (Wed)
☆役に立たない特技
10月に入っても残暑なわけで、週末は生徒会長宅な面々。
其処へソルジャー登場、ぶるぅの悪戯の対象が問題でして。
シロエ 「えっと…。特技と言われても、特に…」
サム 「あるじゃねえかよ、機械いじりが」
ジョミー「趣味で色々、作ってるしさ…」
改造だって出来るわけだし…、とジョミー君。
ジョミー「アレは特技で、キース以上のスキルだってば!」
キース 「…おい。俺にはスキルが無いとでも?」
失礼だな、とキース君の睨み。
キース 「柔道だったら、シロエには負けん」
サム 「あー…。坊主のスキルも、シロエにはねえし…」
スウェナ「そっち方面で勝負だったら、キースよねえ…」
御祈祷とかもキースだわね、とスウェナちゃん。
スウェナ「前に、雪乞いしたこともあったし…」
ジョミー「あったね、降りすぎてバスが止まる勢いで!」
サム 「キースのスキルも、半端ねえよな…」
Aブルー「なるほど、ベクトル違いで比較出来ない、と…」
でも…、とソルジャーが傾げる首。
Aブルー「シロエのスキルは、役に立つのかい?」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「メリットはあるのか、と聞いているんだよ!」
その特技、とソルジャーの問い。
Aブルー「キースの場合は、スッポンタケが漲るけどさ…」
シロエ 「メリットで言うなら、ズバリ、ゼロです!」
考えるまでもありません、とシロエ君、即答。
シロエ 「キノコは機械じゃないんですから!」
サム 「改造とかは出来ねえか…」
スウェナ「遺伝子組み換えは、畑違いよね…」
シロエ 「違い過ぎです!」
ミクロの世界は同じですが、とシロエ君。
シロエ 「細かい作業は、ありますけどね…」
Aブルー「電子は、うんと小さいしねえ…」
だけど…、とソルジャーが顎に当てる手。
Aブルー「スッポンタケに電気を流しても…」
シロエ 「何も起きないか、高電圧で燃えるかですよ!」
期待されても困るんです、と叫んでますけど。
正しいですね…?
2024/10/10 (Thu)
☆電気工事と資格
10月に入っても残暑続きで、週末は生徒会長宅ですけど。
ソルジャー登場で怪しい雲行き、シロエ君がピンチでして。
シロエ 「いいですか? 例のキノコに関してはですね…」
Aブルー「君のスキルは役に立たない、と?」
シロエ 「燃えてもいいと言うんだったら、試しますけど」
どのくらいから始めますか、とシロエ君、開き直った模様。
シロエ 「家電用からやるか、一気に高圧電流とか…」
サム 「ソレって、資格いるんでねえの?」
ジョミー「だよねえ、一般人には無理なヤツでさ…」
スウェナ「電気工事が出来る人しか、触れないでしょ?」
現場監督がいればいいのかしら、とスウェナちゃんの疑問。
スウェナ「シロエ、お父さんでも連れて来るわけ?」
シロエ 「電気取り扱い者の資格だったら、持ってます!」
一同 「「「ええっ!?」」」
シロエ 「無いと思ってたんですか…?」
今の今まで、とシロエ君の呆れ果てた顔。
シロエ 「趣味の範囲はいいんですけど、欲しいですしね」
サム 「マジかよ、それじゃ、電気の鉄塔とかもよ…」
ジョミー「登れちゃったりするってわけ?」
シロエ 「もちろん、登っていいんですけど…」
配線工事も出来ますけれど…、とシロエ君。
シロエ 「でも、鉄塔には登れないです」
一同 「「「は?」」」
シロエ 「鉄塔から電線を張って行くのは、別ですから!」
そっちは別の資格ですよ、と解説が。
シロエ 「高所作業の資格が要ります、ソレは無いです!」
一同 「「「あー…」」」
アレか、と誰もが納得の資格。
サム 「ヘルメットとか、安全ベルトが必須のヤツな…」
シロエ 「ええ。そんなのは、ぼくが持ってても…」
全く意味がありませんから、とシロエ君、キッパリ。
シロエ 「高圧電流は、いけるんですけどね…」
Aブルー「惜しい!」
シロエ 「えっと…?」
Aブルー「一瞬、期待したのにさ…」
電線を張ってく方のスキル、と言ってますけど。
何を期待…?
2024/10/11 (Fri)
☆雇われる前に解雇
10月になっても終わらない残暑、生徒会長宅に集う面々。
其処へソルジャー登場でして、ぶるぅの悪戯の窓口が問題。
ジョミー「期待って、何を期待したわけ?」
サム 「綱渡りとかでねえの?」
電線を張っていくんだしよ、とサム君の言。
サム 「高圧線の鉄塔並みの高さで、曲芸でよ…」
Aブルー「ピンポーン!」
それで正解、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「でもさ、シロエには無理なんだよね…」
シロエ 「当たり前です!」
Aブルー「そうなって来ると、窓口には向いてない気が…」
シロエ 「ホントですか!?」
雇う前から解雇ですか、とシロエ君、ズイと。
シロエ 「向いてないなら、やってみるだけ無駄ですし…」
Aブルー「同感だよ。ぶるぅもガッカリするだけで…」
サム 「やたらと当たり散らすのかよ?」
Aブルー「暴れ出すのは、多分、ガチかと…」
そんなリスクは嫌すぎるよ、とソルジャーが顎に当てる手。
Aブルー「キースだったら、綱渡りだって、こなすしさ…」
キース 「なんで、そうなる!」
Aブルー「過去の実績、半端ないしね!」
火だるまショーに、吊り橋ダイブ…、と挙げられる例。
Aブルー「そうだ、吊り橋、使えるかも!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「あそこの川だよ、綱を渡せばいけるってば!」
其処で華麗に綱渡りを…、とソルジャーの怖い提案が。
Aブルー「ただ渡るよりも、芸を披露でどうだろう?」
ジョミー「あー…。あるよね、一輪車で走るとかさ」
Aブルー「いいねえ、ソレ!」
採用だよ、とソルジャーの赤い瞳がキラキラ。
Aブルー「今からガッツリ練習したらいけるし、一輪車!」
一同 「「「ええっ!?」」」
河原でバーベキュー再びなのか、と誰もがガクブル。
シロエ 「あの…。それって、本気で言ってますか?」
Aブルー「もちろんだよ! 19日は、どう?」
一同 「「「うっ…」」」
これは断れない流れ、と顔面蒼白な御一同様。
どうなる…?
2024/10/12 (Sat)
☆練習場所が必要
10月が来ても残暑なわけで、週末は生徒会長宅ですけど。
ソルジャー登場でバーベキューな案、19日にという話で。
Aブルー「土曜で学校は休みなんだし、いいだろう?」
シロエ 「そ、それは確かにそうなんですけど…」
Aブルー「何か、問題でも?」
シロエ 「いいえ、なんでもありません!」
その日程でいいと思います、とシロエ君、即答。
シロエ 「先輩方も、19日でオッケーですよね?」
ジョミー「うん、大丈夫!」
サム 「俺もいけるぜ」
スウェナ「私もだわね、だけど、マツカは?」
マツカの予定が大事だわよ、とスウェナちゃん。
スウェナ「あそこに行くには、マツカの別荘を使わないと」
マツカ 「空いていますよ、別荘の方も使えますから」
Aブルー「ありがとう! それじゃ、ロープも…」
張るの、お願い出来るかな、とソルジャーの問い。
Aブルー「それと、キースの一輪車とかも!」
ジョミー「練習用のも要りそうだよ?」
Aブルー「あー…。マツカ、その辺も頼んでいい?」
マツカ 「えっと…。練習場所は、どうしますか?」
綱渡りの場所が必要ですよ、とマツカ君が傾げる首。
マツカ 「ぼくの家でもいいんですけど…」
サム 「庭かよ、デカい家だもんな!」
マツカ 「それに庭木で、外からは見えませんからね」
Aブルー「いいかもねえ…」
でもさ…、とソルジャーが顎に当てる手。
Aブルー「それだと、美味しい思いがセットな気が…」
一同 「「「あー…」」」
大邸宅で過ごす放課後、と誰もが思い当たる節。
サム 「アフタヌーンティーとか、豪華な晩飯な…」
Aブルー「ぼくは毎日、お邪魔出来るほどの暇は…」
流石に無いし、悔しすぎる、とソルジャーが顰める顔。
Aブルー「マツカの家で練習は却下、他に何処か!」
キース 「待て、俺の立場はどうなるんだ!」
Aブルー「練習しないと、詰んで終わりなだけってね!」
ぶるぅ激怒で髪がピンク、と言ってますけど。
爆死コース…?
2024/10/13 (Sun)
☆シールドも完備
10月になっても終わらない残暑、生徒会長宅に集う週末。
其処へソルジャー登場でして、バーベキューに行くと決定。
キース 「あんた、ぶるぅに喋るつもりか!」
Aブルー「当たり前だよ、ぶるぅも期待してるんだしさ」
シロエ 「もしかして、今の、ぶるぅに筒抜けですか!?」
全部、向こうで聞いていますか、とシロエ君の顔が真っ青。
シロエ 「ぼくが窓口に入る話も、何もかもを…?」
Aブルー「残念! それだと楽しかったんだけれど…」
サム 「あいつは、聞いてなかったのかよ?」
Aブルー「そうみたいだねえ、何の反応も来てないし…」
多分、土鍋で爆睡中、とソルジャーが軽く広げる両手。
Aブルー「昨夜は厨房で盗みまくって、お腹一杯で…」
サム 「寝ちまったわけな…」
Aブルー「土鍋にキッチリ、蓋を閉めてね」
空調完備で防音バッチリ、聞いちゃいないよ、という答え。
Aブルー「だけど、キースの綱渡りはさ…」
キース 「要は、あんたが喋るんだな!?」
Aブルー「だって、秋のイベントに期待しちゃう、って…」
昨日の夜にも言っていたしね、とソルジャー、しれっと。
Aブルー「最高の土産話が出来た以上は、喋るしか…」
キース 「喋らないというのは、考慮しないと!?」
Aブルー「守秘義務なんか、ソルジャー稼業で充分だよ!」
そのせいで青の間から出られないし…、とブツブツブツ。
Aブルー「ぼくの本性、バレると困るらしくって…」
ジョミー「そういえば、前に聞いたよね、ソレ…」
サム 「キースの件は、欝憤晴らしに喋るわけな…」
Aブルー「ピンポーン!」
だから、しっかり練習を…、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「何処かあるかな、ロープを張れる練習場所…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 此処の屋上、オッケーだよ!」
Aブルー「ホントかい!?」
ぶるぅ 「そだよ、仲間しか住んでないしね!」
ブルー 「シールドも完備!」
外からは見えない仕様だよね、と生徒会長も。
屋上で練習…?
2024/10/14 (Mon)
☆出来ないと詰み
残暑が終わってくれない10月、週末は生徒会長宅な面々。
其処へソルジャー登場でして、バーベキューな話ですけど。
Aブルー「いいねえ、此処の屋上だったら、便利だし…」
ジョミー「キースも通いやすいよね!」
シロエ 「ですね、朝練だって出来そうですし…」
サム 「夜も練習、夜食、作って貰えるしよ…」
いいじゃねえかよ、とサム君、親指をグッと。
サム 「送り迎えも、瞬間移動でいけるんでねえの?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 元老寺からでも、一瞬だよ!」
一同 「「「イイネ!」」」
朝練はバッチリ、と声を揃える御一同様。
シロエ 「朝のお勤め、早いですしね…」
スウェナ「終わったら直ぐに、ぶるぅに運んで貰えるわよ」
ジョミー「柔道部の朝練と掛け持ち、出来るんじゃない?」
シロエ 「充分いけます、朝練の方が遅いですから」
元老寺の朝は早すぎですよ、とシロエ君の苦笑。
シロエ 「キース先輩の朝の練習、1時間ほどは…」
サム 「出来るってことな?」
ブルー 「ヘマをやらかして、アドス和尚に罰礼をさ…」
食らった場合は別だけどね、と生徒会長も。
ブルー 「オッケー、明日から頑張りたまえ!」
ぶるぅ 「朝ご飯、用意しとくから!」
キース 「確定なのか!?」
Aブルー「髪がピンクでいいんだったら、好きにすれば?」
綱渡りの練習は、サボリでもいいけど、とソルジャーの言。
Aブルー「当日になって、出来ません、ではねえ…」
シロエ 「ぶるぅ、ブチ切れってヤツですよね…」
Aブルー「キースにしたって、かなりヤバいよ?」
ジョミー「髪がピンクで、染め直した時は丸ハゲだしね…」
後が無いよ、とジョミー君が竦める肩。
ジョミー「そうなるよりかは、練習の方が…」
Aブルー「マジでオススメ、命拾いも出来るしさ!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「出来ません、で済むと?」
一同 「「「あー…」」」
嫌でも綱渡りをさせられるヤツ、と誰もが納得。
落下の危機…。
2024/10/15 (Tue)
さて、10月。流石に残暑も落ち着きまして、秋の気配が。
とはいえ暑さが残る週末、生徒会長宅に集う面々ですけど。
シロエ 「10月になっても暑いの、お約束ですね…」
ジョミー「夏が年々、伸びているよね、確実に…」
サム 「残暑って言葉を使うんじゃねえ、って文句を…」
お天気ニュースのコメントで見たぜ、とサム君の言。
サム 「夏は6月から9月までにしてくれ、ってよ」
シロエ 「その気分、分かりますってば…」
スウェナ「暑さ寒さも彼岸までとか、大嘘よねえ…」
お彼岸はとうに過ぎたじゃないの、とスウェナちゃんも。
スウェナ「あれから何日経っているのよ、今日までに…」
一同 「「「あー…」」」
制服で法要だった時か、と誰もが見合わせる顔。
サム 「あの日は、マジで暑かったよなあ…」
ジョミー「食事まで正座でやらされていたら、詰んでたよ」
シロエ 「帰り道にバテてしまうコースでしたね…」
法要だけで済んで助かりました、とシロエ君。
シロエ 「正直、詰んだと思いましたが…」
ジョミー「誰かさんも、ドン引きだったしね」
サム 「そりゃあそうだろ、俺たち以上に、正座とか…」
無縁な世界にいるわけだしよ、とサム君の苦笑。
サム 「ちょっとくらいの延長戦なら、嬉しくてもよ…」
シロエ 「フルコースとなると、無理でしょうねえ…」
キース 「恐らくな。見たかった気もするんだが…」
俺も命が惜しいわけで、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「仕返しされたら、真面目に後が無いヤツで…」
ジョミー「髪がピンクは、ある意味、最終兵器だよ…」
誰が食らった場合でも詰み、とジョミー君が竦める肩。
ジョミー「ぼくたちだって、制服を着る羽目になったし…」
キース 「あの制服には驚いたんだが、理由が分かれば…」
シロエ 「一発で納得出来ましたよね?」
キース 「ついでに背筋が寒くなったぞ」
破壊力を思い知らされたしな、と言ってますけど。
それは確かに…。
2024/10/01 (Tue)
☆窓口が混んだら
10月とはいえ暑さが残る週末、生徒会長宅で過ごす面々。
お彼岸の法要の話が出まして、髪がピンクに染まる件へと。
シロエ 「あんな怖いの、困りますけど…」
サム 「どうするわけにもいかねえしよ…」
ジョミー「相手が最悪、普段、こっちに来ないしさ…」
イベの時だけ来るんだよね、とジョミー君の深い溜息。
ジョミー「誰かさんほど出入りしてれば、まだしもさ…」」
シロエ 「打つ手も思い付きそうですけど…」
スウェナ「来ること自体が、レアなんだもの…」
サム 「けどよ、しょっちゅう来られてもよ…」
それはそれで困るコースでねえの、とサム君の意見。
サム 「悪戯が生き甲斐っていうヤツなんだぜ?」
一同 「「「あー…」」」
来られる度に大惨事かも、と顔を見合わせる御一同様。
シロエ 「そうでした…。現時点では、キース先輩が…」
サム 「一手引き受けで、窓口だけどよ…」
ジョミー「回数増えると、窓口業務も増えそうだよね…」
窓口が溢れたらヤバいかも、とジョミー君の悪い顔色。
ジョミー「普通の人でも、窓口業務が滞ってたら…」
シロエ 「イライラしますし、怒り出す人もいますから…」
スウェナ「クレーマーでなくても、何か言うわよね…」
まだですか、って聞きに行くとか…、とスウェナちゃんも。
スウェナ「あっちのぶるぅは、それ以上だわよ?」
シロエ 「クレーマーなの、確実ですよね…」
サム 「キレるタイプも、ガチなんでねえの?」
でもって暴れ出すんだぜ、とサム君、肩をブルッと。
サム 「責任者を出せ、って言い出してよ…」
一同 「「「うわー…」」」
それは困る、と誰もがドン引き。
シロエ 「責任者って、誰になるんです!?」
ジョミー「保護者だったら、アドス和尚だけどさ…」
サム 「キースが個人的にやってる窓口だしよ…」
スウェナ「責任者、誰よ?」
キース 「その前にだ…」
どうして俺が窓口なんだ、と腕組みで睨むキース君。
窓口では…?
2024/10/02 (Wed)
☆紳士だそうです
10月になっても続くのが残暑、週末は生徒会長宅が一番。
其処に集った面々ですけど、お彼岸の法要で詰んだ話題に。
シロエ 「えっ、どうしてって言われてもですね…」
サム 「普通に、キースが窓口じゃねえか」
ジョミー「毎回、一手引き受けだしさ…」
向こうだって、きっと、そのつもりだよ、とジョミー君。
ジョミー「カエル袋とか、お気に入りだし…」
スウェナ「添乗員にも選ばれてるし…」
サム 「火だるまショーまで披露してたぜ?」
シロエ 「あー、ありましたっけねえ、そういうの!」
法衣で焚火にダイブなイベ、とシロエ君も、うんうん、と。
シロエ 「あんな大技、キース先輩にしか無理ですし…」
ジョミー「ぶるぅの方でも、次回に期待っていうヤツで…」
この秋も何かあるのかもね、とジョミー君が傾げる首。
ジョミー「行楽の秋で、食欲の秋となったらさ…」
サム 「出て来ねえわけがねえもんなあ…」
??? 「ピンポーン!」
もちろんだよ、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
一同 「「「げっ!」」」
Aブルー「なんだい、揃って嫌そうな顔で…」
ついでに「げっ!」は酷すぎだよね、とソルジャーの言。
Aブルー「ぶるぅが聞いたら、カエル袋は確実かと!」
一同 「「「ひぃぃっ!」」」
もしかしなくても全員なのか、と一同、ガクブル。
シロエ 「あの、ソレは…。対象は此処の全員ですか…?」
Aブルー「ぶるぅ次第というヤツだね!」
その日の気分で変わりそうだし、とソルジャー、しれっと。
Aブルー「全員、やるってことも、充分…」
シロエ 「あるわけですね!?」
Aブルー「流石に、スウェナは除外だと思う」
あれでも紳士な面があってね、とソルジャーの笑み。
Aブルー「女性相手に、力ずくでの悪戯はさ…」
スウェナ「避けて通ってくれるのね?」
Aブルー「そう!髪をピンクに染める程度でおしまいで!」
うんと平和なコースだよね、と言ってますけど。
どの辺が…?
2024/10/03 (Thu)
☆あるあるで宴会
未だに残暑が続く10月、生徒会長宅で週末を過ごす面々。
其処へソルジャー登場でして、いきなり皆で詰みそうな件。
スウェナ「何処が平和なコースなのよ!?」
シロエ 「髪がピンクに染まるんですよ…?」
しかも取れないヤツでしたよね、とシロエ君の確認が。
シロエ 「染め直そうにも、こっちの世界では…」
ジョミー「無理で、下手にやろうと頑張ったらさ…」
サム 「混ぜるな危険、ってヤツになってよ…」
髪が綺麗に丸ハゲだっけな、とサム君も。
サム 「マジで最終兵器じゃねえか!」
Aブルー「うーん…。ぼくのシャングリラの場合だと…」
ぶるぅあるあるというヤツで…、とソルジャーの苦笑。
Aブルー「また犠牲者か、と暖かい目で見て貰えてさ…」
シロエ 「何も言わずにスルーだ、と…?」
でもって、お見舞いの品が来るだとか、とシロエ君。
シロエ 「お気の毒に、と届いたりするんでしょうか?」
Aブルー「うん。女性陣だと、お菓子でさ…」
男性の場合は、お酒になるね、とソルジャー、ニッコリ。
Aブルー「まずは飲もう、と肩を叩いて励ましで…」
シロエ 「宴会に流れて終了だと?」
Aブルー「そうだけど?」
ホントにあるあるイベだからね、とニコニコと。
Aブルー「慌てて騒ぐ人はいないし、むしろ歓迎!」
シロエ 「宴会が出来るからですね…?」
Aブルー「ピンポーン!」
厨房も気前が良くなるしさ、とソルジャーが立てる親指。
Aブルー「普段は渋る、合成酒とかも景気よく…」
シロエ 「倉庫から出して来るわけですか?」
Aブルー「明日は我が身、というヤツだしね!」
一同 「「「うわー…」」」
悲惨すぎだ、と誰もがドン引き。
ジョミー「嫌すぎるから!」
スウェナ「そうよ、校則はどうなるのよ!」
Aブルー「えっ、校則って?」
サム 「知らねえのかよ、学校が決める規則でよ…」
シロエ 「厳しいんです!」
髪には特にうるさくて…、と皆で説明ですけど。
通じますか…?
2024/10/04 (Fri)
☆ピンク色はアウト
10月に入っても暑さが続いて、週末は生徒会長宅な面々。
其処へ来たソルジャー、あちらのぶるぅが話題ですけれど。
Aブルー「髪にはうるさいって、どんな風にさ?」
シロエ 「ピンクは絶対、アウトですよ!」
サム 「誰が見たって、染めてるしよ…」
百パーセント、ダメなヤツな、とサム君も。
サム 「元の髪色、ピンクってヤツは流石にいねえし…」
Aブルー「赤毛だったら、どうするんだい?」
個人差でピンク色になるかも、とソルジャーの問い。
Aブルー「君たちにしても、金髪もいるし、マツカとか…」
シロエ 「アレは自然な色ですから!」
スウェナ「珍しいけど、染めてないわよ」
色が薄めなだけじゃないの、とスウェナちゃん。
スウェナ「ちょっと濃ければ、グレー系だし…」
ブルー 「逆に薄いと、ぼくや君だね」
銀髪の内に入ると思う、と生徒会長が指す、自分の髪。
ブルー 「だけど、ぶるぅが染めるピンクは…」
サム 「自然な色には見えねえんだろ?」
Aブルー「まあねえ、蛍光色まではいかないけどさ…」
ショッキングピンクってヤツだろうね、とソルジャーの言。
Aブルー「暗い所で光らないから、まだマシだよ」
シロエ 「どの辺がです!」
Aブルー「悪目立ち度が減ると思わないかい?」
シロエ 「論点、ズレていますから!」
あるあるな場所は違い過ぎです、とシロエ君、ピシャリ。
シロエ 「とにかく、校則で許されません!」
Aブルー「そういう時には、どうなるんだい?」
サム 「礼法室で正座、説教されるのはガチだよな…」
ジョミー「停学処分は、微妙だよね…」
でも、染め直しにはなると思う、とジョミー君。
ジョミー「今すぐ、美容院に行ってこい、って叱られて…」
サム 「元の髪色に戻せねえ限り、戻れねえよなあ?」
シロエ 「最悪、学校で染めるかもですよ」
スウェナ「それって、マズいヤツじゃないの!」
混ぜるな危険なコースだわよ、と悲鳴ですけど。
ハゲの危機だと…?
2024/10/05 (Sat)
☆ハゲたら被るしか
10月になっても残暑なわけで、涼しい生徒会長宅な週末。
其処へソルジャー登場でして、ぶるぅの悪戯が怖い話で…。
シロエ 「そうでした! 下手に染め直そうとしたら…」
ジョミー「染める物質、違い過ぎてさ…」
サム 「混ぜるな危険、で丸ハゲだっけな…」
でもって、ハゲたら終わりでよ…、とサム君の悪い顔色。
サム 「育毛剤は出来ていねえ、って話だったし…」
キース 「その筈だ。お蔭で、俺が詰んだんだしな…」
Aブルー「ピンポーン!」
ハゲの薬は出来てなくてね、とソルジャー、舌をペロリと。
Aブルー「こっちの世界の校則、ヤバいヤツかもねえ…」
一同 「「「ひぃぃっ!」」」
髪がピンクになったら詰みか、と誰もがガクブル。
サム 「ヤバいどころじゃねえってな…」
キース 「まったくだ。俺の場合は、諦めもつくが…」
シロエ 「仕事が仕事ですからね…」
でも…、とシロエ君が震わせる肩。
シロエ 「ぼくたちがハゲたら、ただのハゲですし…」
ジョミー「若ハゲにしても、まだ諦めるには…」
サム 「早すぎるぜ…」
薄いヤツなら出る年でもよ、とサム君の言。
サム 「20代でもヤベえらしいしよ…」
シロエ 「知ってます…。カツラは高いヤツだけに…」
初任給で被る人もいるとか…、とシロエ君。
シロエ 「早い間に被れば、マシなんだそうで…」
ジョミー「あー…。初任給なら、研修中だし…」
サム 「まだ顔は知られていねえ時期だよな…」
マツカ 「ええ。本当にあるようですよ」
そういうケースが、とマツカ君が顎に当てる手。
マツカ 「ぼくも父から聞いていますね、その話」
一同 「「「うわー…」」」
マジか、と一同、ドン引きな実話。
シロエ 「薄いだけでも、被る世界ですから…」
サム 「丸ハゲは、被るしかねえけどよ…」
ジョミー「カツラ、校則でいけたっけ?」
一同 「「「あっ!」」」
言われてみれば、と顔を見合わせてますけど。
校則は…?
2024/10/06 (Sun)
☆変えられる校則
10月なのに終わらない残暑、週末は生徒会長宅ですけど。
ソルジャー登場で怖い展開、ぶるぅの悪戯で髪が染まる件。
シロエ 「校則にカツラって、無いですよね…?」
サム 「その筈だけどよ、そもそも、カツラなんてよ…」
スウェナ「被って来る人がいないわけでしょ?」
だから規定が無いだけなんじゃあ…、とスウェナちゃん。
スウェナ「まだハゲるには早い年だし…」
ジョミー「やっぱり、そういうことなのかな…?」
ブルー 「そうだろうねえ、多分、想定していないんだよ」
議論さえされていないと思う、と生徒会長、キッパリ。
ブルー 「学校が出来た時からいるけど、そんな話は…」
シロエ 「聞いていない、ということですね?」
ブルー 「うん。第一、生徒の立場からもさ…」
カツラの話が出てないからね、と生徒会長が顎に当てる手。
ブルー 「これでも、生徒会長なんだし、あれば聞いてる」
キース 「あんた、仕事をしていたのか!?」
ブルー 「あのねえ…」
最終判断くらいはしてる、と生徒会長、キース君をジロリ。
ブルー 「他の仕事は丸投げしてても、そこだけは、と」
シロエ 「マジですか!?」
ブルー 「揃いも揃って、失礼すぎだよ!」
カツラになっても放置しようか、と赤い瞳に物騒な光。
ブルー 「先生方から文句が出てても、生徒会から…」
サム 「要望を出せばいけるのかよ?」
ブルー 「服装規定は、それで変わり続けて来た歴史が…」
実は、あったりするんだよね、と三百年以上も在籍な人。
ブルー 「何処の学校にしても、そうなんだけど?」
スウェナ「女子でもスカートでなくていい、とかでしょ?」
シロエ 「衣替えの時期も、変わり続けていますよね…」
じゃあ、カツラでもワンチャンですか、とシロエ君の問い。
シロエ 「やむを得ない事情、ということになれば…」
ブルー 「いける可能性はゼロじゃないよね」
助力するかは君たち次第、と言ってますけど。
生徒会の後ろ盾…。
2024/10/07 (Mon)
☆窓口が増えれば
10月になっても残暑なわけで、週末は生徒会長宅な面々。
其処へソルジャー登場でして、ぶるぅの悪戯が怖すぎる今。
キース 「すまん、さっきの件は謝る!」
シロエ 「ぼくもです! 万一の時は、カツラの許可を…」
この通りです、とシロエ君が土下座、キース君も。
キース 「仕事をしてると言うんだったら、縋るしか…」
シロエ 「思い切り、頼りにしていますから!」
ブルー 「頼み方まで、失礼な気もするけどねえ…」
まあいいか、と生徒会長、フウと溜息。
ブルー 「でも、その前に、ハゲない努力をするように!」
キース 「承知した!」
シロエ 「頑張ります!」
Aブルー「いいねえ、一人、増えたってね!」
ぶるぅの犠牲になっていい人、とソルジャー、笑顔全開。
Aブルー「シロエも努力するんだったら、キースとさ…」
シロエ 「もしかして、セットものですか!?」
Aブルー「ピンポーン!」
キースとは付き合い、長いんだろう、とソルジャーの指摘。
Aブルー「確か、キースを追い掛けてさ…」
サム 「あー…。1年早く来たんだっけな…」
ジョミー「飛び級で受験だったよね…」
セットものでもいいと思う、とジョミー君、うんうん、と。
ジョミー「厄病仏だとコンビになるけど、こっちはさ…」
スウェナ「セットってことね、いいと思うわ」
サム 「だよな、標的、多くなるしよ…」
俺たちのリスクが下がるってな、とサム君が立てる親指。
サム 「名付けるんなら、受難セットって感じかよ?」
ジョミー「身代わりセットとかは、どうかな?」
スウェナ「代わりに受けてくれるってことね?」
ジョミー「そう! キースが一手引き受けだったのを…」
窓口を増員するわけだよね、とジョミー君。
ジョミー「さばける数が増えるしさ…」
サム 「キースとシロエが対応するなら、安心だぜ!」
キース 「そうだな、俺も賛成だ」
シロエ 「ちょ…!」
なんでぼくまで、とシロエ君、真っ青ですけど。
窓口増員…。
2024/10/08 (Tue)
☆半分ずつ負担で
10月になっても終わらない残暑、生徒会長宅に集う面々。
週末ですけどソルジャー登場、ぶるぅの悪戯が怖い話題で。
キース 「俺と組むのは、不満なのか?」
シロエ 「そういうわけでは…!」
Aブルー「そんな具合に聞こえるよねえ…」
失礼な言い方というヤツで…、とソルジャーが割り込み。
Aブルー「この際、セットでいいと思うよ、失礼だしさ」
キース 「強制イベでセットものだな?」
Aブルー「ピンポーン!」
窓口が増えれば、ぶるぅも大喜び、と決めてかかる人。
Aブルー「次から早速、セットってことで」
キース 「いいな、俺の負担も減りそうだ」
シロエ 「酷すぎますから!」
キース 「俺が一手に引き受けてたのを、少しくらいは…」
負担したっていいだろう、とキース君、ズイと。
キース 「カエル袋も半分ずつなら、片足だしな」
Aブルー「そうか、ぶるぅが片足ずつで、踏む、と…」
サム 「いいじゃねえかよ、両足よりもマシだしよ…」
ジョミー「キースも、ずいぶん楽になるよね…」
分けて負担でいいと思う、とジョミー君も。
ジョミー「何でも二人で分けてやったら、シロエもさ…」
スウェナ「キースにノウハウ、学べるわよ?」
シロエ 「言うのは簡単ですけどね…!」
学ばされる身にもなって下さい、とシロエ君、泣きそう。
シロエ 「あんなの、誰にも出来ませんって!」
キース 「やりもしないで逃げる気か!」
サム 「敵前逃亡は確か、重罪だぜ?」
ジョミー「ちょっとだけでも、やってみるべき!」
適性があるかどうかだけでも…、とジョミー君の提案。
ジョミー「向いてなければ、クビになるわけで…」
スウェナ「そうね、やるだけやってみれば?」
お試しで…、とスウェナちゃんも賛成。
スウェナ「クビになったら、ラッキーだわよ」
Aブルー「ときに、シロエって…」
シロエ 「この上、何です!」
Aブルー「何か特技は?」
キースの場合は坊主だけど、と質問ですけど。
まずは面接…?
2024/10/09 (Wed)
☆役に立たない特技
10月に入っても残暑なわけで、週末は生徒会長宅な面々。
其処へソルジャー登場、ぶるぅの悪戯の対象が問題でして。
シロエ 「えっと…。特技と言われても、特に…」
サム 「あるじゃねえかよ、機械いじりが」
ジョミー「趣味で色々、作ってるしさ…」
改造だって出来るわけだし…、とジョミー君。
ジョミー「アレは特技で、キース以上のスキルだってば!」
キース 「…おい。俺にはスキルが無いとでも?」
失礼だな、とキース君の睨み。
キース 「柔道だったら、シロエには負けん」
サム 「あー…。坊主のスキルも、シロエにはねえし…」
スウェナ「そっち方面で勝負だったら、キースよねえ…」
御祈祷とかもキースだわね、とスウェナちゃん。
スウェナ「前に、雪乞いしたこともあったし…」
ジョミー「あったね、降りすぎてバスが止まる勢いで!」
サム 「キースのスキルも、半端ねえよな…」
Aブルー「なるほど、ベクトル違いで比較出来ない、と…」
でも…、とソルジャーが傾げる首。
Aブルー「シロエのスキルは、役に立つのかい?」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「メリットはあるのか、と聞いているんだよ!」
その特技、とソルジャーの問い。
Aブルー「キースの場合は、スッポンタケが漲るけどさ…」
シロエ 「メリットで言うなら、ズバリ、ゼロです!」
考えるまでもありません、とシロエ君、即答。
シロエ 「キノコは機械じゃないんですから!」
サム 「改造とかは出来ねえか…」
スウェナ「遺伝子組み換えは、畑違いよね…」
シロエ 「違い過ぎです!」
ミクロの世界は同じですが、とシロエ君。
シロエ 「細かい作業は、ありますけどね…」
Aブルー「電子は、うんと小さいしねえ…」
だけど…、とソルジャーが顎に当てる手。
Aブルー「スッポンタケに電気を流しても…」
シロエ 「何も起きないか、高電圧で燃えるかですよ!」
期待されても困るんです、と叫んでますけど。
正しいですね…?
2024/10/10 (Thu)
☆電気工事と資格
10月に入っても残暑続きで、週末は生徒会長宅ですけど。
ソルジャー登場で怪しい雲行き、シロエ君がピンチでして。
シロエ 「いいですか? 例のキノコに関してはですね…」
Aブルー「君のスキルは役に立たない、と?」
シロエ 「燃えてもいいと言うんだったら、試しますけど」
どのくらいから始めますか、とシロエ君、開き直った模様。
シロエ 「家電用からやるか、一気に高圧電流とか…」
サム 「ソレって、資格いるんでねえの?」
ジョミー「だよねえ、一般人には無理なヤツでさ…」
スウェナ「電気工事が出来る人しか、触れないでしょ?」
現場監督がいればいいのかしら、とスウェナちゃんの疑問。
スウェナ「シロエ、お父さんでも連れて来るわけ?」
シロエ 「電気取り扱い者の資格だったら、持ってます!」
一同 「「「ええっ!?」」」
シロエ 「無いと思ってたんですか…?」
今の今まで、とシロエ君の呆れ果てた顔。
シロエ 「趣味の範囲はいいんですけど、欲しいですしね」
サム 「マジかよ、それじゃ、電気の鉄塔とかもよ…」
ジョミー「登れちゃったりするってわけ?」
シロエ 「もちろん、登っていいんですけど…」
配線工事も出来ますけれど…、とシロエ君。
シロエ 「でも、鉄塔には登れないです」
一同 「「「は?」」」
シロエ 「鉄塔から電線を張って行くのは、別ですから!」
そっちは別の資格ですよ、と解説が。
シロエ 「高所作業の資格が要ります、ソレは無いです!」
一同 「「「あー…」」」
アレか、と誰もが納得の資格。
サム 「ヘルメットとか、安全ベルトが必須のヤツな…」
シロエ 「ええ。そんなのは、ぼくが持ってても…」
全く意味がありませんから、とシロエ君、キッパリ。
シロエ 「高圧電流は、いけるんですけどね…」
Aブルー「惜しい!」
シロエ 「えっと…?」
Aブルー「一瞬、期待したのにさ…」
電線を張ってく方のスキル、と言ってますけど。
何を期待…?
2024/10/11 (Fri)
☆雇われる前に解雇
10月になっても終わらない残暑、生徒会長宅に集う面々。
其処へソルジャー登場でして、ぶるぅの悪戯の窓口が問題。
ジョミー「期待って、何を期待したわけ?」
サム 「綱渡りとかでねえの?」
電線を張っていくんだしよ、とサム君の言。
サム 「高圧線の鉄塔並みの高さで、曲芸でよ…」
Aブルー「ピンポーン!」
それで正解、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「でもさ、シロエには無理なんだよね…」
シロエ 「当たり前です!」
Aブルー「そうなって来ると、窓口には向いてない気が…」
シロエ 「ホントですか!?」
雇う前から解雇ですか、とシロエ君、ズイと。
シロエ 「向いてないなら、やってみるだけ無駄ですし…」
Aブルー「同感だよ。ぶるぅもガッカリするだけで…」
サム 「やたらと当たり散らすのかよ?」
Aブルー「暴れ出すのは、多分、ガチかと…」
そんなリスクは嫌すぎるよ、とソルジャーが顎に当てる手。
Aブルー「キースだったら、綱渡りだって、こなすしさ…」
キース 「なんで、そうなる!」
Aブルー「過去の実績、半端ないしね!」
火だるまショーに、吊り橋ダイブ…、と挙げられる例。
Aブルー「そうだ、吊り橋、使えるかも!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「あそこの川だよ、綱を渡せばいけるってば!」
其処で華麗に綱渡りを…、とソルジャーの怖い提案が。
Aブルー「ただ渡るよりも、芸を披露でどうだろう?」
ジョミー「あー…。あるよね、一輪車で走るとかさ」
Aブルー「いいねえ、ソレ!」
採用だよ、とソルジャーの赤い瞳がキラキラ。
Aブルー「今からガッツリ練習したらいけるし、一輪車!」
一同 「「「ええっ!?」」」
河原でバーベキュー再びなのか、と誰もがガクブル。
シロエ 「あの…。それって、本気で言ってますか?」
Aブルー「もちろんだよ! 19日は、どう?」
一同 「「「うっ…」」」
これは断れない流れ、と顔面蒼白な御一同様。
どうなる…?
2024/10/12 (Sat)
☆練習場所が必要
10月が来ても残暑なわけで、週末は生徒会長宅ですけど。
ソルジャー登場でバーベキューな案、19日にという話で。
Aブルー「土曜で学校は休みなんだし、いいだろう?」
シロエ 「そ、それは確かにそうなんですけど…」
Aブルー「何か、問題でも?」
シロエ 「いいえ、なんでもありません!」
その日程でいいと思います、とシロエ君、即答。
シロエ 「先輩方も、19日でオッケーですよね?」
ジョミー「うん、大丈夫!」
サム 「俺もいけるぜ」
スウェナ「私もだわね、だけど、マツカは?」
マツカの予定が大事だわよ、とスウェナちゃん。
スウェナ「あそこに行くには、マツカの別荘を使わないと」
マツカ 「空いていますよ、別荘の方も使えますから」
Aブルー「ありがとう! それじゃ、ロープも…」
張るの、お願い出来るかな、とソルジャーの問い。
Aブルー「それと、キースの一輪車とかも!」
ジョミー「練習用のも要りそうだよ?」
Aブルー「あー…。マツカ、その辺も頼んでいい?」
マツカ 「えっと…。練習場所は、どうしますか?」
綱渡りの場所が必要ですよ、とマツカ君が傾げる首。
マツカ 「ぼくの家でもいいんですけど…」
サム 「庭かよ、デカい家だもんな!」
マツカ 「それに庭木で、外からは見えませんからね」
Aブルー「いいかもねえ…」
でもさ…、とソルジャーが顎に当てる手。
Aブルー「それだと、美味しい思いがセットな気が…」
一同 「「「あー…」」」
大邸宅で過ごす放課後、と誰もが思い当たる節。
サム 「アフタヌーンティーとか、豪華な晩飯な…」
Aブルー「ぼくは毎日、お邪魔出来るほどの暇は…」
流石に無いし、悔しすぎる、とソルジャーが顰める顔。
Aブルー「マツカの家で練習は却下、他に何処か!」
キース 「待て、俺の立場はどうなるんだ!」
Aブルー「練習しないと、詰んで終わりなだけってね!」
ぶるぅ激怒で髪がピンク、と言ってますけど。
爆死コース…?
2024/10/13 (Sun)
☆シールドも完備
10月になっても終わらない残暑、生徒会長宅に集う週末。
其処へソルジャー登場でして、バーベキューに行くと決定。
キース 「あんた、ぶるぅに喋るつもりか!」
Aブルー「当たり前だよ、ぶるぅも期待してるんだしさ」
シロエ 「もしかして、今の、ぶるぅに筒抜けですか!?」
全部、向こうで聞いていますか、とシロエ君の顔が真っ青。
シロエ 「ぼくが窓口に入る話も、何もかもを…?」
Aブルー「残念! それだと楽しかったんだけれど…」
サム 「あいつは、聞いてなかったのかよ?」
Aブルー「そうみたいだねえ、何の反応も来てないし…」
多分、土鍋で爆睡中、とソルジャーが軽く広げる両手。
Aブルー「昨夜は厨房で盗みまくって、お腹一杯で…」
サム 「寝ちまったわけな…」
Aブルー「土鍋にキッチリ、蓋を閉めてね」
空調完備で防音バッチリ、聞いちゃいないよ、という答え。
Aブルー「だけど、キースの綱渡りはさ…」
キース 「要は、あんたが喋るんだな!?」
Aブルー「だって、秋のイベントに期待しちゃう、って…」
昨日の夜にも言っていたしね、とソルジャー、しれっと。
Aブルー「最高の土産話が出来た以上は、喋るしか…」
キース 「喋らないというのは、考慮しないと!?」
Aブルー「守秘義務なんか、ソルジャー稼業で充分だよ!」
そのせいで青の間から出られないし…、とブツブツブツ。
Aブルー「ぼくの本性、バレると困るらしくって…」
ジョミー「そういえば、前に聞いたよね、ソレ…」
サム 「キースの件は、欝憤晴らしに喋るわけな…」
Aブルー「ピンポーン!」
だから、しっかり練習を…、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「何処かあるかな、ロープを張れる練習場所…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 此処の屋上、オッケーだよ!」
Aブルー「ホントかい!?」
ぶるぅ 「そだよ、仲間しか住んでないしね!」
ブルー 「シールドも完備!」
外からは見えない仕様だよね、と生徒会長も。
屋上で練習…?
2024/10/14 (Mon)
☆出来ないと詰み
残暑が終わってくれない10月、週末は生徒会長宅な面々。
其処へソルジャー登場でして、バーベキューな話ですけど。
Aブルー「いいねえ、此処の屋上だったら、便利だし…」
ジョミー「キースも通いやすいよね!」
シロエ 「ですね、朝練だって出来そうですし…」
サム 「夜も練習、夜食、作って貰えるしよ…」
いいじゃねえかよ、とサム君、親指をグッと。
サム 「送り迎えも、瞬間移動でいけるんでねえの?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 元老寺からでも、一瞬だよ!」
一同 「「「イイネ!」」」
朝練はバッチリ、と声を揃える御一同様。
シロエ 「朝のお勤め、早いですしね…」
スウェナ「終わったら直ぐに、ぶるぅに運んで貰えるわよ」
ジョミー「柔道部の朝練と掛け持ち、出来るんじゃない?」
シロエ 「充分いけます、朝練の方が遅いですから」
元老寺の朝は早すぎですよ、とシロエ君の苦笑。
シロエ 「キース先輩の朝の練習、1時間ほどは…」
サム 「出来るってことな?」
ブルー 「ヘマをやらかして、アドス和尚に罰礼をさ…」
食らった場合は別だけどね、と生徒会長も。
ブルー 「オッケー、明日から頑張りたまえ!」
ぶるぅ 「朝ご飯、用意しとくから!」
キース 「確定なのか!?」
Aブルー「髪がピンクでいいんだったら、好きにすれば?」
綱渡りの練習は、サボリでもいいけど、とソルジャーの言。
Aブルー「当日になって、出来ません、ではねえ…」
シロエ 「ぶるぅ、ブチ切れってヤツですよね…」
Aブルー「キースにしたって、かなりヤバいよ?」
ジョミー「髪がピンクで、染め直した時は丸ハゲだしね…」
後が無いよ、とジョミー君が竦める肩。
ジョミー「そうなるよりかは、練習の方が…」
Aブルー「マジでオススメ、命拾いも出来るしさ!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「出来ません、で済むと?」
一同 「「「あー…」」」
嫌でも綱渡りをさせられるヤツ、と誰もが納得。
落下の危機…。
2024/10/15 (Tue)
☆末路は同じでも
9月といえども厳しい残暑、週末は生徒会長宅ですけれど。
其処へソルジャー登場でして、お彼岸の法要が来た用件で。
ジョミー「でもさ、末路は同じだろうけど…」
サム 「違うトコでもあるのかよ?」
ジョミー「丸坊主にされるのと、丸ハゲなんだよ?」
違いは大きすぎるかも、とジョミー君の不安そうな顔。
ジョミー「根っこから抜けてしまった髪って、もう一度…」
シロエ 「あー…。普通なら、生えて来ますけど…」
サム 「薬でハゲたら、もしかしたらよ…」
ダメなヤツかもしれねえよな、とサム君も悪い顔色に。
サム 「ハゲても、ちゃんと生える場合はあるけどよ…」
シロエ 「別の世界の毛染めとの、合わせ技ですしね…」
ジョミー「混ぜるな危険、の結果なんだし、ヤバすぎで…」
二度と生えないこともありそう、と怖すぎる説が。
ジョミー「別の世界なら、毛生え薬もあるかもだけど…」
シロエ 「そうでした! ソレがあったら、ハゲたって…」
サム 「ワンチャンあるよな、生えさえすりゃよ…」
伸びるまではカツラを被ればいいし、とサム君の言。
サム 「高いらしいけど、金はマツカに頼めばよ…」
マツカ 「もちろん、すぐに手配しますよ」
最高級のを作れる店に、とマツカ君。
マツカ 「オーダー品なら、ヘアスタイルも自由ですしね」
サム 「いいじゃねえかよ、ソレで行くしか…」
Aブルー「まあねえ、マツカがついているんなら…」
一生、不自由しないもんね、とソルジャーの笑み。
Aブルー「アドス和尚も喜びそうだよ」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「仕事の時にはカツラを脱いだら、坊主頭で…」
アドス和尚の理想のスタイル、と親指をグッと。
Aブルー「オンとオフとで、切り替えバッチリってね!」
シロエ 「待って下さい、一生、不自由しないって…」
ジョミー「カツラに不自由しないって…?」
Aブルー「ピンポーン!」
生えて来なくても大丈夫だよ、と笑顔ですけど。
一生ハゲ…?
2024/09/16 (Mon)
☆出来ていない薬
9月になっても残暑なわけで、週末は涼しい生徒会長宅で。
其処へ出て来たソルジャーの目的、お彼岸の法要ですけど。
サム 「一生、生えて来ねえって、まさか…」
シロエ 「毛生え薬なんか無いとか、言いませんよね…?」
Aブルー「無いんだけど?」
あったらゼルが使ってるよ、とソルジャーが指す自分の頭。
Aブルー「こっちのゼルとは、瓜二つだしさ」
ジョミー「ちょ、ゼル先生って、ハゲなんだけど…!」
Aブルー「ぼくの方のゼルも、一本も無いツルツルだね!」
若い頃はフサフサだったのに、とクスクスと。
Aブルー「生え際に来たら、後は一気で…」
シロエ 「それっきり…ですか…?」
Aブルー「努力はしていたらしいけどねえ…」
ぼくも微力ながら協力を…、とソルジャーの笑み。
Aブルー「物資を奪いに出掛けるついでに、ご注文のさ…」
ジョミー「育毛剤とか、奪ってたわけ?」
Aブルー「仲間の危機だよ、放っておくのはダメだろう?」
高級なのを選んで端から奪ってたよね、と回想モード。
Aブルー「人類側でも、ハゲは切実らしくって…」
サム 「それでも生えて来ねえってか?」
Aブルー「まだまだ神秘の世界ってね!」
毛生え薬は出来ていない、と恐ろしすぎる発言が。
Aブルー「そういうわけだし、カツラは進歩しているよ!」
シロエ 「こっちのよりも、優れモノってことですか…」
Aブルー「マツカに頼むのもいいけど、御希望とあれば…」
ぼくの方で手配するのもオッケー、と言われましても。
キース 「いや、それよりも、さっきの発言をだな…!」
シロエ 「撤回するのが一番ですって!」
Aブルー「ダメダメ、せっかく頼んだんだし!」
今更、取り消すつもりはないね、とソルジャー、キッパリ。
Aブルー「薬膳ソースを使うためには、豚カツだよ!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「だから豚カツ、専門店で揚げているヤツで!」
ぶるぅが買いに行くんだよね、と笑顔ですけど。
豚カツって…?
2024/09/17 (Tue)
☆助命して欲しい
9月になっても終わらない残暑、週末は生徒会長宅な面々。
其処へ出て来たソルジャーの目的、お彼岸の法要ですけど。
シロエ 「何処から、豚カツが出て来るんです!」
Aブルー「そういう話になってた筈だよ!」
ぶるぅが揚げるより、専門店の…、とソルジャーの言。
Aブルー「脂っこいのが一番だから、って!」
シロエ 「ですから、豚カツの前にですね…!」
キース 「俺の髪の毛を染める話を、取り消してくれ!」
同じぶるぅに頼むならな、とキース君、必死の形相。
キース 「ピンクにされたら、後が無いんだ!」
ジョミー「一生ハゲとか、いくらキースが厄病仏でも…」
サム 「気の毒すぎっていうヤツだしよ…」
スウェナ「可哀相でしょ、毛生え薬は無いんだし!」
とにかく撤回、と皆の意見が一致した今。
スウェナ「お彼岸の法要には、私たちも必ず出るわよ!」
シロエ 「欠席基準が欲しいだなんて、言いませんから!」
Aブルー「いいねえ、殊勝な心掛けでさ…」
スッポンタケだって喜ぶよ、とソルジャー、満面の笑み。
Aブルー「秋のお彼岸、最高の法要が出来るってね!」
キース 「俺の頭が丸ハゲでもか!?」
Aブルー「お坊さんらしくて、いいと思うけど…?」
キース 「頼む、この通りだ!」
豚カツより、俺を助命してくれ、とキース君、土下座。
キース 「薬膳ソースが気に入った時は、プレゼントで!」
Aブルー「いいのかい? アドス和尚も気に入っててさ…」
無いと機嫌が悪そうだよ、とソルジャーの問い。
Aブルー「消えたら、君の責任で…」
キース 「だから、前提から書き換えだ!」
俺の家から持って来るという件を変える、とキース君。
キース 「ぶるぅ、すまんが、薬膳ソースの店へだな…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 買いに行ったらいいんだね!」
キース 「頼む、代金は払うから!」
Aブルー「なるほど、気に入った時は、そのソース…」
残りを貰ってオッケーなんだ、と笑顔ですけど。
どうなる…?
2024/09/18 (Wed)
☆命が買える値段
9月といえども厳しい残暑で、週末は生徒会長宅ですけど。
お彼岸の法要を頼みに来たのがソルジャー、大迷惑な人で。
キース 「薬膳ソースで許されるんなら、安いものだし…」
シロエ 「値段だけでも、カツラより安いですからねえ…」
サム 「ついでに、ハゲを免れるんだぜ?」
ハゲねえために予防するのも高いしよ…、サム君も。
サム 「育毛剤とか半端ねえ上に、効き目はよ…」
ジョミー「無さそうだよねえ、一時しのぎで…」
シロエ 「別の世界でも、ハゲの薬は未完成ですし…」
スウェナ「ある意味、命を買えちゃうようなモノだわよ…」
薬膳ソースの値段だけで、とスウェナちゃん。
スウェナ「そうでしょ、キース?」
キース 「ああ。1本と言わず、箱買いでもいい!」
Aブルー「いいねえ、赤貧のくせに太っ腹!」
文字通り、出血大サービス、とソルジャー、嬉しそうな顔。
Aブルー「ぶるぅ、キースの気が変わる前に買って来て!」
ぶるぅ 「オッケー、それと豚カツ、全員分だね!」
ソースは箱で、豚カツ沢山! と瞬間移動で消えたお子様。
キース 「助かった…のか…?」
シロエ 「多分…。あっ、でも、さっきの注文を…」
まだ取り消して貰ってません、とシロエ君の冷静な指摘。
シロエ 「豚カツ、あっちのぶるぅの分もですね…」
スウェナ「確保すべきね、ぶるぅ、何枚買うのかしら?」
ブルー 「人数の倍は買うと思うよ、お代わり用に」
キース 「だったら、俺の分を1枚、ぶるぅにだな…」
回して助命嘆願を…、とキース君。
キース 「薬膳ソースで食ってくれれば、満足だろうし…」
Aブルー「あれっ、お土産があるのかい?」
ぶるぅ用に、とソルジャーの問い。
Aブルー「有難いねえ、ぶるぅも喜ぶよ!」
キース 「俺も命は惜しいからな…」
Aブルー「でもさ、何処から、ぶるぅになるわけ?」
キース 「はあ?」
Aブルー「お土産だよ!」
なんで、ぶるぅにお土産が、と聞いてますけど。
助命用では…?
2024/09/19 (Thu)
☆頼んでいたブツ
9月になっても終わらない残暑、週末は生徒会長宅でして。
其処へ来たソルジャー、お目当てはお彼岸の法要ですけど。
キース 「何故と言われても、袖の下は、やはり…」
シロエ 「必須ですよね、ぶるぅですから…」
Aブルー「うーん…。でもさ、どうして袖の下なんか…」
必要なのさ、とソルジャー、怪訝そうな顔。
Aブルー「こっちのぶるぅに、お使いのお礼を渡すとか…」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「それなら、理解出来るけどねえ…」
意味がサッパリ、と首を捻っている人。
Aブルー「まあ、お土産があるのは嬉しいんだけど…」
キース 「何か話がズレていないか?」
Aブルー「えっと…?」
キース 「あんた、ぶるぅに悪戯をだな…!」
確かに注文していたぞ、とキース君、ズイと。
キース 「それの取り消しを、改めて頼んでいるわけで…」
シロエ 「袖の下と言うか、賄賂に豚カツなんですけど?」
薬膳ソースで食べるヤツを、とシロエ君も。
シロエ 「そっちの世界で揚げたヤツだと、味がですね…」
Aブルー「まるで違うね、間違いなく!」
ぼくが食事を避けるくらいの世界だし、とソルジャーの言。
Aブルー「豚カツにしても、お持ち帰りが一番で…」
キース 「だから、薬膳ソースとセットでだな…!」
悪戯の取り消し用として…、とキース君、必死の形相。
キース 「とにかく、早く取り消しを頼む!」
Aブルー「いいけどさ…。そもそも、頼んでいないしね!」
お安い御用、とソルジャーがグッと立てる親指。
Aブルー「ぶるぅ、丸儲けということで!」
一同 「「「ええっ!?」」」
まさか全てが勘違いか、と誰もが愕然。
キース 「おい、もしかして、注文していた相手はだな…」
Aブルー「ぶるぅに決まっているだろう!」
キース 「豚カツお願い、というヤツだった、と…?」
シロエ 「そうなんですか?」
Aブルー「ピンポーン!」
頼みたかったの、豚カツだしさ、と笑顔ですけど。
豚カツ…。
2024/09/20 (Fri)
☆勘違いで巻き添え
9月といえども厳しい残暑、週末は生徒会長宅ですけれど。
お彼岸の法要を頼みに来たソルジャーで、ひと騒動でして。
キース 「俺は勘違いで、助命嘆願してたのか…?」
Aブルー「そうなるねえ…。あっ、ぶるぅだ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 豚カツと薬膳ソース、お届け!」
揚げたて沢山、ソースは箱で、とドッカンと。
ぶるぅ 「あれっ、どうしたの、みんな、変な顔して?」
Aブルー「大したことじゃないってね! それよりさ…」
豚カツ1枚、お土産用に包んでくれないかな、と注文が。
Aブルー「キースが、お代わり用のを、ぶるぅにさ…」
ぶるぅ 「あげる、ってことになったわけ?」
Aブルー「そう! キース、気前がいいだろう?」
ぶるぅ 「分かったあ! 豚カツ、多めに買ってるし…」
キースの分から2枚いけるよ、と笑顔のお子様。
ぶるぅ 「薬膳ソースも、つけるんだよね?」
Aブルー「もちろん、瓶で、まるっと1本!」
箱買いだしね、とソルジャーが満足そうに眺める箱。
Aブルー「ぶるぅはレアもの、大好きだから…」
ぶるぅ 「試食は無しでいいってこと?」
Aブルー「豚カツ、揚げたてが一番だしさ!」
ぶるぅ 「オッケー、それじゃ、すぐに包むね!」
アッという間に出来た持ち帰り用、パッと消え失せまして。
Aブルー「配達完了! ぶるぅ、大喜びだよ!」
ぶるぅ 「よかったあ! みんなも美味しい間にね!」
食べて、食べて! と並んだ豚カツ、薬膳ソースも。
ぶるぅ 「足りなかったら、追加もオッケー!」
Aブルー「キースのおごりのソースで、と…」
味はどうかな、と食べたソルジャー、笑顔全開。
Aブルー「最高だよ! みんなも食べて、栄養つけてさ…」
シロエ 「お彼岸よろしく、っていうヤツですよね…」
サム 「キースが自爆で、俺たちまでよ…」
ジョミー「また、巻き添えだよ…」
キース 「すまん、この通りだ…!」
だから法要には参加してくれ、と土下座ですけど。
厄病仏…。
2024/09/21 (Sat)
☆御縁と言われても
やって来ました、秋のお彼岸。朝イチで生徒会長宅に集合。
キース君の勘違いの巻き添えのせいで、自発的に参加な形。
シロエ 「おはようございます。今日も暑そうですよね…」
サム 「暑さ寒さも彼岸までって、とっくに死語だぜ…」
ジョミー「ホント、朝晩マシになっても、暑いしさ…」
昼間なんかは真夏そのもの、とジョミー君。
ジョミー「そんな中、なんで法要なんかに…」
スウェナ「しかも今回、出るって自分で言ったものねえ…」
シロエ 「誰のせいとは言いませんけど…」
今回もやってくれましたよね、とシロエ君の深い溜息。
シロエ 「豚カツと薬膳ソースで、誤魔化されても…」
マツカ 「でも、気前よく皆にくれましたよ?」
薬膳ソースを1本ずつ、とマツカ君。
マツカ 「箱買いしたから、気に入ったなら、と…」
ジョミー「それって、ただの結果論でさ…」
サム 「巻き添えの詫びが、ソース1本ではよ…」
割に合わねえ気がするぜ、とサム君も。
サム 「確かに、美味いソースなことは認めるけどよ…」
ジョミー「うん。ぼくの家でも、気に入られたし…」
シロエ 「ウチもです。次は買おう、って言ってますねえ」
取り扱い店を探してますよ、とシロエ君の家も事情は同じ。
シロエ 「やみつきになる系のソースですよね、アレ…」
ぶるぅ 「そだよ、名前は知っていたもん!」
買ったの、今回、初めてだけど、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「美味しかったし、また買おうっと!」
ブルー 「其処だけは、キースの手柄だよねえ…」
棚経で貰って来たわけだしさ、と生徒会長の言。
ブルー 「これも御縁、と感謝して今日の法要は、どう?」
シロエ 「ぼくたち、悟っていませんから!」
会長のレベルには遠すぎます、とシロエ君の叫び。
シロエ 「薬膳ソースで御縁だなんて、無理ゲーですよ!」
サム 「正直、僧籍な俺でも無理なヤツだぜ…」
たかだかソース1本ではよ、と愚痴ってますけど。
仕方ない気が…。
2024/09/22 (Sun)
☆感謝の気持ちは
秋のお彼岸はスッポンタケの法要、生徒会長宅に集う面々。
キース君のせいで自発的に参加、不幸な展開というヤツで。
ジョミー「薬膳ソース、箱で貰っていても無理だよ…」
スウェナ「言えてるわよねえ、ソースの値段は普通より…」
ちょっと高めな程度じゃないの、とスウェナちゃん。
スウェナ「1本の値段が半端ないなら、まだマシだけど…」
??? 「そうかな、ぶるぅは喜んでたよ?」
でもって箱買い、とソルジャー(会話表記はAブルー)が。
Aブルー「豚カツじゃなくても、合うらしくって…」
シロエ 「知ってますけど、問題は其処じゃないんです!」
サム 「俺たち、巻き添えにされたんだぜ?」
キースの野郎の勘違いでよ、とサム君、ブツブツと。
サム 「薬膳ソースで片付けられても、なんだかよ…」
Aブルー「つまりは、今日の法要に…」
文句があるっていうわけだよね、とソルジャー、目がマジ。
Aブルー「御縁だから、と感謝する気はゼロだって?」
一同 「「「げっ!」」」
その辺から聞かれていたわけか、と一同、顔面蒼白。
シロエ 「そういう意味じゃなくってですね…!」
サム 「ただの愚痴でよ、他意はねえから!」
Aブルー「そうは聞こえなかったけどねえ…」
薬膳ソース、ぼくのぶるぅでも感謝なのに、と言い募る人。
Aブルー「キースにお礼を言っといて、と頼むくらいに!」
一同 「「「ひぃっ!」」」
Aブルー「感謝の気持ちは、ぶるぅ以下でさ…」
スッポンタケに対する姿勢も出ているよね、と怖い台詞が。
Aブルー「御縁と思って法要どころか…」
シロエ 「違いますって!」
キース先輩に愚痴なだけで…、とシロエ君、必死。
シロエ 「仏様には、感謝ですから!」
Aブルー「とてもそうとは思えないけど?」
サム 「マジで感謝で、今日の御縁に感動だしよ…!」
ジョミー「本当だから!」
Aブルー「うーん…」
出まかせというヤツだろう、と言ってますけど。
ヤバそう…。
2024/09/23 (Mon)
☆態度で示すべし
秋のお彼岸はスッポンタケの法要、お馴染みの生徒会長宅。
朝から来ている面々ですけど、ソルジャーに聞かれた愚痴。
シロエ 「出まかせなんか、誰も言っていません!」
ジョミー「みんな、とっても感謝してるし!」
サム 「ご仏縁だし、御縁なんだぜ?」
感謝の気持ちしかねえわけで…、とサム君、合掌。
サム 「愚痴に聞こえたなら、勘違いでよ…」
シロエ 「あくまで、キース先輩向けの愚痴です!」
Aブルー「そうなのかなあ…?」
シロエ 「ええ!」
もう本当に感謝してます、とシロエ君、必死の形相。
シロエ 「仏様には、いつもお世話になってますから!」
Aブルー「例えば、どんな?」
シロエ 「えっ…?」
Aブルー「スッポンタケに、お世話になった事例だよ!」
その例を挙げてくれたまえ、とソルジャーからの注文が。
Aブルー「いつもと言うなら、きっと沢山ある筈だしさ…」
シロエ 「うっ…」
言葉に詰まったシロエ君でして、たちまちピンチ。
Aブルー「ほら、早くして!」
シロエ 「あ、あのですね…。ありすぎて、こう…」
Aブルー「咄嗟には、思い付かないって?」
シロエ 「そうなんです! どれを挙げればいいのか…」
今、考えている所で…、と苦しい言い訳。
シロエ 「整理するまで、5分ほど待って頂けますか…?」
Aブルー「ダメに決まっているだろう!」
出まかせにも程があるってね、とソルジャー、腕組み。
Aブルー「他のみんなも同じだろうし…」
一同 「「「ひぃっ!」」」
Aブルー「この際、感謝の気持ちってヤツを…」
態度で示して貰おうかな、と赤い瞳に物騒な光。
Aブルー「それなら全員、公平になるし、誰も文句は…」
シロエ 「態度だなんて、言われてもですね…!」
サム 「感謝の気持ちを示すだなんて、方法がよ…」
ジョミー「全然、思い付かないんだけど…!」
Aブルー「ごくごく簡単、問題は態度!」
誰でも直ぐに出来ることだよ、と真顔ですけど。
態度って…?
2024/09/24 (Tue)
☆楽なコースがいい
スッポンタケの法要ですけど、生徒会長宅に来ている面々。
ソルジャーに愚痴を聞かれたせいで、只今、ピンチでして。
シロエ 「誰でも簡単に出来るって、もしかしてですね…」
サム 「罰礼ってヤツのことなのかよ?」
ジョミー「ちょ、ソレ、キースでも悲惨なヤツで…」
膝が笑うっていうヤツだよね、とジョミー君、顔面蒼白。
ジョミー「南無阿弥陀仏に合わせて、五体投地で…」
サム 「基本は百回だったっけか…?」
シロエ 「確か、そうだと記憶してます…」
無理ゲーですよ、とシロエ君も引き攣った顔。
シロエ 「そんなの、誰も出来ませんから!」
スウェナ「そうよ、百回もやれば死ぬわよ!」
Aブルー「うーん…。もっと簡単、楽なコースだけど?」
罰礼の方がいいんだろうか、とソルジャーが傾げる首。
Aブルー「反省の色が強く出るのは、そっちだし…」
シロエ 「いえ、楽なコースでお願いします!」
Aブルー「迷うトコだね、五体投地は法要にピッタリで…」
一同 「「「ひぃぃっ!」」」
これは自爆というヤツでは、と誰もがガクブル。
ジョミー「じゃあさ、シロエとサムだけで!」
スウェナ「言い出しっぺは、その二人よね…」
シロエ 「酷すぎですよ!」
サム 「そりゃよ、俺たちが言ったんだけどよ…」
自爆でババはキツすぎるぜ、とサム君、土下座。
サム 「ジョミー、前言撤回で頼む!」
シロエ 「ぼくもです!」
Aブルー「あのねえ…」
何もかも斜め上なんだよね、とソルジャーの深い溜息が。
Aブルー「五体投地を撤回するなら、ぼく宛だろう?」
シロエ 「そうでした…!」
サム 「んじゃ、改めて、撤回でよ…」
この通り、とサム君、めり込みそうな勢いで土下座。
サム 「頼むぜ、楽なコースってヤツで…!」
Aブルー「オッケー、それじゃ喪服を着てくれるかな?」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「喪服だってば!」
法要と言えば喪服だよね、と言われましても。
喪服ですか…?
2024/09/25 (Wed)
☆法要で着るもの
秋のお彼岸はスッポンタケの法要、生徒会長宅に集う面々。
ソルジャーに愚痴を聞かれたせいで、窮地に陥っている今。
シロエ 「喪服って、あの、真っ黒な服のことですか?」
Aブルー「そうだけど?」
法要で着るものらしいよね、とソルジャーの答え。
Aブルー「棚経はともかく、法要の時は必須なんだって?」
シロエ 「え、ええ…。それはまあ…」
サム 「年忌法要ってヤツだと、喪服だよなあ…」
Aブルー「ほらね、此処の法要が例外なだけ!」
ぼくが無知だったせいもあるけど…、とソルジャー、苦笑。
Aブルー「なにしろ、何も知らなかったし、異世界だし…」
シロエ 「分かりますけど、なんで今更、喪服なんです?」
Aブルー「感謝の気持ちを態度で示せ、と言ったよね?」
喪服が一番いいと思う、と説明が。
Aブルー「まだまだ残暑で暑いにしても、その服じゃあ…」
ブルー 「確かに、どうかと思うよねえ…」
Tシャツはともかく半パンは、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「お中日の法要にしても、半パンはちょっと…」
サム 「平服には入らねえってか?」
ブルー 「無理だろうねえ、会場、本堂だよ?」
一同 「「「あー…」」」
御本尊様の前というヤツか、と納得の理由ですけれど。
シロエ 「半パン、ぼくじゃありませんから!」
ジョミー「たまたま今日だけ、ってヤツだよね、ソレ!」
サム 「逃げてんじゃねえよ、一人だけ!」
Aブルー「マツカも、半パンじゃないけれど?」
さっきから見苦しい発言ばかり、とソルジャーが顰める顔。
Aブルー「とにかく喪服で、嫌と言うなら罰礼だよ!」
一同 「「「うっ…」」」
それは困る、と誰もがガクブル。
シロエ 「でもですね…! 喪服、持ってはいませんし…」
ジョミー「ぼくも、そんなの無いんだけど…」
Aブルー「なるほど、それじゃ罰礼で!」
一同 「「「げっ!」」」
そんな理由で詰みなのか、と泣きそうな顔の御一同様。
悲惨すぎ…。
2024/09/26 (Thu)
☆サイズが分かれば
スッポンタケの法要ですけど、生徒会長宅でピンチな面々。
ソルジャーに愚痴を聞かれてしまって、喪服を着る展開に。
シロエ 「罰礼だなんて、あんまりですよ…」
サム 「せめて回数、オマケしてくれよ…」
百回と言わずに十回くらい…、とサム君の助命嘆願。
サム 「百回とかだと、マジで死ぬしよ…」
Aブルー「そうかな、キースは基本が百回だろう?」
シロエ 「プロと一緒にしないで下さい!」
ぼくたち、素人なんですから、とシロエ君も必死。
シロエ 「回数、減らして欲しいんです!」
Aブルー「嫌なら、喪服を着ればいいだけだしねえ…」
マツカに頼んでみればいいのに、とソルジャーの言。
Aブルー「ジャストなサイズで、直ぐに届くと思うけど?」
シロエ 「そうでした!」
サム 「マツカ、手配は出来るのかよ?」
マツカ 「もちろん出来ます、サイズを教えて頂ければ」
法要までには届きますよ、とマツカ君の笑み。
マツカ 「直ぐに執事に連絡しますね」
一同 「「「イイネ!」」」
命拾いだ、と大喜びな御一同様。
シロエ 「マツカ先輩、感謝です!」
サム 「マジで神だぜ、福の神ってな!」
厄病仏とは真逆じゃねえか、とサム君も。
サム 「えっと、俺の喪服のサイズは、と…」
ジョミー「ぼくだと、何になるのかな?」
シロエ 「Tシャツとかとは、違いますしね…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 分からないなら、採寸だよ!」
お裁縫だって得意だしね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「メジャーを取って来るから、待ってて!」
ブルー 「ぶるぅ、寸法、測らなくても…」
出来合いのヤツでいけるから、と生徒会長の割り込みが。
ブルー 「マツカに手配を頼まなくても、オッケーで…」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「ジャストサイズで、みんな、あるから!」
シロエ 「どういう意味です?」
ブルー 「そのまんま!」
みんな持ってて、着替えるだけ、と言ってますけど。
喪服…?
2024/09/27 (Fri)
☆制服でオッケー
秋のお彼岸はスッポンタケの法要、生徒会長宅に集う面々。
けれどソルジャーに愚痴を聞かれて、喪服を着ろと注文が。
シロエ 「喪服なんか、持っていませんよ!」
サム 「だからマツカに頼んでるんだぜ、たった今…」
ブルー 「まあねえ…。でもさ、ぼくは一応、坊主でさ…」
この手のことには詳しいってね、と生徒会長、銀青様の顔。
ブルー 「大人の場合は喪服になるけど、高校までは…」
ぶるぅ 「そっか、制服だったっけ!」
制服のある学校ならね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「シャングリラ学園、制服なんだし…」
ブルー 「制服を着れば、オッケーだけど?」
一同 「「「あー…」」」
言われてみれば…、と実年齢だけは大人な面々、納得。
シロエ 「なるほど、制服でいけましたっけ…」
サム 「綺麗サッパリ忘れてたヤツな…」
ジョミー「それじゃ、ぶるぅに運んで貰えば…」
ぶるぅ 「そだよ、みんなの分を、お届けーっ!」
青いサイオンがキラリと光って、たちまち制服登場でして。
ぶるぅ 「これでいいでしょ、後は着るだけ!」
サム 「ありがてえ! マジで命が助かったぜ!」
ぶるぅ 「着替え用の部屋は、いつものでね!」
お泊まりの時に使ってるトコ、と言われて全員、即、出発。
シロエ 「直ぐに着替えて戻りますね!」
ぶるぅ 「行ってらっしゃーい!」
満面の笑顔で見送るお子様、逆にソルジャー、仏頂面。
Aブルー「そんな裏技があるなんて…」
ブルー 「裏技じゃなくて、正式だから!」
君が勉強不足なだけ、と生徒会長の突き放し。
ブルー 「もっと勉強するべきだよねえ…」
ぶるぅ 「あっ、キースだ!」
着いたみたい、と玄関へ跳ねてお迎えに。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 今日は法要、よろしくね!」
キース 「ああ。…おい、他のヤツらはどうしたんだ?」
シロエ 「すみません、遅くなりましたーっ!」
これでも急いだんですが…、と制服の皆が登場ですけど。
さて…?
2024/09/28 (Sat)
☆正座がキツい服
秋のお彼岸はスッポンタケの法要ですけど、想定外の展開。
ソルジャーに愚痴を聞かれた面々、制服を着たわけでして。
シロエ 「あっ、キース先輩、おはようございます!」
サム 「キースも、これから着替えだよな?」
法衣と袈裟、とサム君の視線がキース君の法衣専用鞄に。
サム 「キースの苦労が、ちょっと分かったぜ、今日は」
ジョミー「ホントだよねえ、制服に着替えでも面倒だしさ」
法衣となったら、丸ごと着替え、とジョミー君も。
ジョミー「お疲れ様、ってマジで思うよ…」
シロエ 「フルコースで着替えですもんね…」
キース 「いや、俺の場合は仕事着だけに、慣れてるし…」
制服と、さほど変わらないが…、とキース君。
キース 「しかし、お前たち、どうして制服なんだ?」
シロエ 「…不幸な事故がありまして…」
サム 「喪服を着ねえと、人生詰みになるヤツで…」
Aブルー「髪がピンクに染まるんだよ!」
大変だよねえ、とソルジャーが広げる両手。
Aブルー「でもさ、喪服じゃなくてもいいらしくって…」
キース 「なんとなく分かった気はするな…」
喪服の代わりに制服なのか、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「つまり、自爆の結果なんだな、制服は」
一同 「「「うっ…」」」
キース 「俺を厄病仏と呼んでいるくせに、情けない…」
自分で招いた厄じゃないか、とキース君の冷ややかな瞳。
キース 「そういうことなら、俺も全力で…」
Aブルー「法要をしてくれるって?」
キース 「ああ。今日はとことん、やらせて貰う」
一同 「「「げっ!」」」
それは法話が長いヤツか、と誰もがガクブル。
シロエ 「あのですね…! 制服で正座、キツくって…」
ジョミー「長い時間とか、無理ゲーだけど!」
キース 「やかましい! お焼香の方も、正式に…」
Aブルー「時間がかかるコースかな?」
キース 「いつもの三倍やって貰うぞ」
それが正式なんだからな、と言ってますけど。
時間延長…。
2024/09/29 (Sun)
☆正式にやるなら
秋のお彼岸はスッポンタケの法要、キース君も到着でして。
制服に着替えた面々を前に、正式にやると宣言された法要。
キース 「お前たち、お焼香は1回しかしないんだが…」
ブルー 「正式にやるなら、3回だしね」
キース 「ついでに、作法も決まっているわけで…」
其処はブルーにお願いしたい、とキース君。
キース 「見本で最初にやってくれるか、後は真似して…」
Aブルー「みんながやればいいわけだね!」
キース 「そういうことだな、俺は着替えに行って来る」
ブルー 「オッケー、その間に、作法を教えておくよ」
キース君は着替えに出掛けたわけで、早速、お焼香の練習。
ブルー 「この際、香炉を回す作法もやるから、正座!」
一同 「「「ええっ!?」」」
ブルー 「正座しないと教えられないし、座りたまえ!」
でないと髪がピンクだしね、と生徒会長からも脅しが。
ブルー 「よし、座ったんなら、お辞儀から!」
一同 「「「お辞儀?」」」
ブルー 「香炉を次に回す時にも、受け取る時も、一礼!」
ビシビシやるよ、と作法の仕込みで、キース君が再び。
キース 「ありがたい。思った以上の教え方だな」
ブルー 「同じやるなら、徹底的に、と思ってね」
Aブルー「いいねえ、スッポンタケも喜ぶよ!」
お焼香の時間だけでも3倍以上、とソルジャー、感激。
Aブルー「それに法話も長いって?」
キース 「ああ。飯の席まで正式にいくぞ」
一同 「「「は?」」」
キース 「坊主が同席、それが正しい」
当然、正座で飯になるな、とキース君が繰る正式な数珠。
キース 「飯が終わるまでの間は、全員が…」
シロエ 「正座でいろってことですか!?」
あんまりですよ、とシロエ君の悲鳴。
シロエ 「制服で正座だけでも、キツイのに…」
Aブルー「もしかして、ぼくも…?」
キース 「そうなるな」
Aブルー「無理すぎだよ…!」
普段通りの法要がいい、と絶叫ですけど。
今月、これにて中継終了~。
2024/09/30 (Mon)
9月といえども厳しい残暑、週末は生徒会長宅ですけれど。
其処へソルジャー登場でして、お彼岸の法要が来た用件で。
ジョミー「でもさ、末路は同じだろうけど…」
サム 「違うトコでもあるのかよ?」
ジョミー「丸坊主にされるのと、丸ハゲなんだよ?」
違いは大きすぎるかも、とジョミー君の不安そうな顔。
ジョミー「根っこから抜けてしまった髪って、もう一度…」
シロエ 「あー…。普通なら、生えて来ますけど…」
サム 「薬でハゲたら、もしかしたらよ…」
ダメなヤツかもしれねえよな、とサム君も悪い顔色に。
サム 「ハゲても、ちゃんと生える場合はあるけどよ…」
シロエ 「別の世界の毛染めとの、合わせ技ですしね…」
ジョミー「混ぜるな危険、の結果なんだし、ヤバすぎで…」
二度と生えないこともありそう、と怖すぎる説が。
ジョミー「別の世界なら、毛生え薬もあるかもだけど…」
シロエ 「そうでした! ソレがあったら、ハゲたって…」
サム 「ワンチャンあるよな、生えさえすりゃよ…」
伸びるまではカツラを被ればいいし、とサム君の言。
サム 「高いらしいけど、金はマツカに頼めばよ…」
マツカ 「もちろん、すぐに手配しますよ」
最高級のを作れる店に、とマツカ君。
マツカ 「オーダー品なら、ヘアスタイルも自由ですしね」
サム 「いいじゃねえかよ、ソレで行くしか…」
Aブルー「まあねえ、マツカがついているんなら…」
一生、不自由しないもんね、とソルジャーの笑み。
Aブルー「アドス和尚も喜びそうだよ」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「仕事の時にはカツラを脱いだら、坊主頭で…」
アドス和尚の理想のスタイル、と親指をグッと。
Aブルー「オンとオフとで、切り替えバッチリってね!」
シロエ 「待って下さい、一生、不自由しないって…」
ジョミー「カツラに不自由しないって…?」
Aブルー「ピンポーン!」
生えて来なくても大丈夫だよ、と笑顔ですけど。
一生ハゲ…?
2024/09/16 (Mon)
☆出来ていない薬
9月になっても残暑なわけで、週末は涼しい生徒会長宅で。
其処へ出て来たソルジャーの目的、お彼岸の法要ですけど。
サム 「一生、生えて来ねえって、まさか…」
シロエ 「毛生え薬なんか無いとか、言いませんよね…?」
Aブルー「無いんだけど?」
あったらゼルが使ってるよ、とソルジャーが指す自分の頭。
Aブルー「こっちのゼルとは、瓜二つだしさ」
ジョミー「ちょ、ゼル先生って、ハゲなんだけど…!」
Aブルー「ぼくの方のゼルも、一本も無いツルツルだね!」
若い頃はフサフサだったのに、とクスクスと。
Aブルー「生え際に来たら、後は一気で…」
シロエ 「それっきり…ですか…?」
Aブルー「努力はしていたらしいけどねえ…」
ぼくも微力ながら協力を…、とソルジャーの笑み。
Aブルー「物資を奪いに出掛けるついでに、ご注文のさ…」
ジョミー「育毛剤とか、奪ってたわけ?」
Aブルー「仲間の危機だよ、放っておくのはダメだろう?」
高級なのを選んで端から奪ってたよね、と回想モード。
Aブルー「人類側でも、ハゲは切実らしくって…」
サム 「それでも生えて来ねえってか?」
Aブルー「まだまだ神秘の世界ってね!」
毛生え薬は出来ていない、と恐ろしすぎる発言が。
Aブルー「そういうわけだし、カツラは進歩しているよ!」
シロエ 「こっちのよりも、優れモノってことですか…」
Aブルー「マツカに頼むのもいいけど、御希望とあれば…」
ぼくの方で手配するのもオッケー、と言われましても。
キース 「いや、それよりも、さっきの発言をだな…!」
シロエ 「撤回するのが一番ですって!」
Aブルー「ダメダメ、せっかく頼んだんだし!」
今更、取り消すつもりはないね、とソルジャー、キッパリ。
Aブルー「薬膳ソースを使うためには、豚カツだよ!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「だから豚カツ、専門店で揚げているヤツで!」
ぶるぅが買いに行くんだよね、と笑顔ですけど。
豚カツって…?
2024/09/17 (Tue)
☆助命して欲しい
9月になっても終わらない残暑、週末は生徒会長宅な面々。
其処へ出て来たソルジャーの目的、お彼岸の法要ですけど。
シロエ 「何処から、豚カツが出て来るんです!」
Aブルー「そういう話になってた筈だよ!」
ぶるぅが揚げるより、専門店の…、とソルジャーの言。
Aブルー「脂っこいのが一番だから、って!」
シロエ 「ですから、豚カツの前にですね…!」
キース 「俺の髪の毛を染める話を、取り消してくれ!」
同じぶるぅに頼むならな、とキース君、必死の形相。
キース 「ピンクにされたら、後が無いんだ!」
ジョミー「一生ハゲとか、いくらキースが厄病仏でも…」
サム 「気の毒すぎっていうヤツだしよ…」
スウェナ「可哀相でしょ、毛生え薬は無いんだし!」
とにかく撤回、と皆の意見が一致した今。
スウェナ「お彼岸の法要には、私たちも必ず出るわよ!」
シロエ 「欠席基準が欲しいだなんて、言いませんから!」
Aブルー「いいねえ、殊勝な心掛けでさ…」
スッポンタケだって喜ぶよ、とソルジャー、満面の笑み。
Aブルー「秋のお彼岸、最高の法要が出来るってね!」
キース 「俺の頭が丸ハゲでもか!?」
Aブルー「お坊さんらしくて、いいと思うけど…?」
キース 「頼む、この通りだ!」
豚カツより、俺を助命してくれ、とキース君、土下座。
キース 「薬膳ソースが気に入った時は、プレゼントで!」
Aブルー「いいのかい? アドス和尚も気に入っててさ…」
無いと機嫌が悪そうだよ、とソルジャーの問い。
Aブルー「消えたら、君の責任で…」
キース 「だから、前提から書き換えだ!」
俺の家から持って来るという件を変える、とキース君。
キース 「ぶるぅ、すまんが、薬膳ソースの店へだな…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 買いに行ったらいいんだね!」
キース 「頼む、代金は払うから!」
Aブルー「なるほど、気に入った時は、そのソース…」
残りを貰ってオッケーなんだ、と笑顔ですけど。
どうなる…?
2024/09/18 (Wed)
☆命が買える値段
9月といえども厳しい残暑で、週末は生徒会長宅ですけど。
お彼岸の法要を頼みに来たのがソルジャー、大迷惑な人で。
キース 「薬膳ソースで許されるんなら、安いものだし…」
シロエ 「値段だけでも、カツラより安いですからねえ…」
サム 「ついでに、ハゲを免れるんだぜ?」
ハゲねえために予防するのも高いしよ…、サム君も。
サム 「育毛剤とか半端ねえ上に、効き目はよ…」
ジョミー「無さそうだよねえ、一時しのぎで…」
シロエ 「別の世界でも、ハゲの薬は未完成ですし…」
スウェナ「ある意味、命を買えちゃうようなモノだわよ…」
薬膳ソースの値段だけで、とスウェナちゃん。
スウェナ「そうでしょ、キース?」
キース 「ああ。1本と言わず、箱買いでもいい!」
Aブルー「いいねえ、赤貧のくせに太っ腹!」
文字通り、出血大サービス、とソルジャー、嬉しそうな顔。
Aブルー「ぶるぅ、キースの気が変わる前に買って来て!」
ぶるぅ 「オッケー、それと豚カツ、全員分だね!」
ソースは箱で、豚カツ沢山! と瞬間移動で消えたお子様。
キース 「助かった…のか…?」
シロエ 「多分…。あっ、でも、さっきの注文を…」
まだ取り消して貰ってません、とシロエ君の冷静な指摘。
シロエ 「豚カツ、あっちのぶるぅの分もですね…」
スウェナ「確保すべきね、ぶるぅ、何枚買うのかしら?」
ブルー 「人数の倍は買うと思うよ、お代わり用に」
キース 「だったら、俺の分を1枚、ぶるぅにだな…」
回して助命嘆願を…、とキース君。
キース 「薬膳ソースで食ってくれれば、満足だろうし…」
Aブルー「あれっ、お土産があるのかい?」
ぶるぅ用に、とソルジャーの問い。
Aブルー「有難いねえ、ぶるぅも喜ぶよ!」
キース 「俺も命は惜しいからな…」
Aブルー「でもさ、何処から、ぶるぅになるわけ?」
キース 「はあ?」
Aブルー「お土産だよ!」
なんで、ぶるぅにお土産が、と聞いてますけど。
助命用では…?
2024/09/19 (Thu)
☆頼んでいたブツ
9月になっても終わらない残暑、週末は生徒会長宅でして。
其処へ来たソルジャー、お目当てはお彼岸の法要ですけど。
キース 「何故と言われても、袖の下は、やはり…」
シロエ 「必須ですよね、ぶるぅですから…」
Aブルー「うーん…。でもさ、どうして袖の下なんか…」
必要なのさ、とソルジャー、怪訝そうな顔。
Aブルー「こっちのぶるぅに、お使いのお礼を渡すとか…」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「それなら、理解出来るけどねえ…」
意味がサッパリ、と首を捻っている人。
Aブルー「まあ、お土産があるのは嬉しいんだけど…」
キース 「何か話がズレていないか?」
Aブルー「えっと…?」
キース 「あんた、ぶるぅに悪戯をだな…!」
確かに注文していたぞ、とキース君、ズイと。
キース 「それの取り消しを、改めて頼んでいるわけで…」
シロエ 「袖の下と言うか、賄賂に豚カツなんですけど?」
薬膳ソースで食べるヤツを、とシロエ君も。
シロエ 「そっちの世界で揚げたヤツだと、味がですね…」
Aブルー「まるで違うね、間違いなく!」
ぼくが食事を避けるくらいの世界だし、とソルジャーの言。
Aブルー「豚カツにしても、お持ち帰りが一番で…」
キース 「だから、薬膳ソースとセットでだな…!」
悪戯の取り消し用として…、とキース君、必死の形相。
キース 「とにかく、早く取り消しを頼む!」
Aブルー「いいけどさ…。そもそも、頼んでいないしね!」
お安い御用、とソルジャーがグッと立てる親指。
Aブルー「ぶるぅ、丸儲けということで!」
一同 「「「ええっ!?」」」
まさか全てが勘違いか、と誰もが愕然。
キース 「おい、もしかして、注文していた相手はだな…」
Aブルー「ぶるぅに決まっているだろう!」
キース 「豚カツお願い、というヤツだった、と…?」
シロエ 「そうなんですか?」
Aブルー「ピンポーン!」
頼みたかったの、豚カツだしさ、と笑顔ですけど。
豚カツ…。
2024/09/20 (Fri)
☆勘違いで巻き添え
9月といえども厳しい残暑、週末は生徒会長宅ですけれど。
お彼岸の法要を頼みに来たソルジャーで、ひと騒動でして。
キース 「俺は勘違いで、助命嘆願してたのか…?」
Aブルー「そうなるねえ…。あっ、ぶるぅだ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 豚カツと薬膳ソース、お届け!」
揚げたて沢山、ソースは箱で、とドッカンと。
ぶるぅ 「あれっ、どうしたの、みんな、変な顔して?」
Aブルー「大したことじゃないってね! それよりさ…」
豚カツ1枚、お土産用に包んでくれないかな、と注文が。
Aブルー「キースが、お代わり用のを、ぶるぅにさ…」
ぶるぅ 「あげる、ってことになったわけ?」
Aブルー「そう! キース、気前がいいだろう?」
ぶるぅ 「分かったあ! 豚カツ、多めに買ってるし…」
キースの分から2枚いけるよ、と笑顔のお子様。
ぶるぅ 「薬膳ソースも、つけるんだよね?」
Aブルー「もちろん、瓶で、まるっと1本!」
箱買いだしね、とソルジャーが満足そうに眺める箱。
Aブルー「ぶるぅはレアもの、大好きだから…」
ぶるぅ 「試食は無しでいいってこと?」
Aブルー「豚カツ、揚げたてが一番だしさ!」
ぶるぅ 「オッケー、それじゃ、すぐに包むね!」
アッという間に出来た持ち帰り用、パッと消え失せまして。
Aブルー「配達完了! ぶるぅ、大喜びだよ!」
ぶるぅ 「よかったあ! みんなも美味しい間にね!」
食べて、食べて! と並んだ豚カツ、薬膳ソースも。
ぶるぅ 「足りなかったら、追加もオッケー!」
Aブルー「キースのおごりのソースで、と…」
味はどうかな、と食べたソルジャー、笑顔全開。
Aブルー「最高だよ! みんなも食べて、栄養つけてさ…」
シロエ 「お彼岸よろしく、っていうヤツですよね…」
サム 「キースが自爆で、俺たちまでよ…」
ジョミー「また、巻き添えだよ…」
キース 「すまん、この通りだ…!」
だから法要には参加してくれ、と土下座ですけど。
厄病仏…。
2024/09/21 (Sat)
☆御縁と言われても
やって来ました、秋のお彼岸。朝イチで生徒会長宅に集合。
キース君の勘違いの巻き添えのせいで、自発的に参加な形。
シロエ 「おはようございます。今日も暑そうですよね…」
サム 「暑さ寒さも彼岸までって、とっくに死語だぜ…」
ジョミー「ホント、朝晩マシになっても、暑いしさ…」
昼間なんかは真夏そのもの、とジョミー君。
ジョミー「そんな中、なんで法要なんかに…」
スウェナ「しかも今回、出るって自分で言ったものねえ…」
シロエ 「誰のせいとは言いませんけど…」
今回もやってくれましたよね、とシロエ君の深い溜息。
シロエ 「豚カツと薬膳ソースで、誤魔化されても…」
マツカ 「でも、気前よく皆にくれましたよ?」
薬膳ソースを1本ずつ、とマツカ君。
マツカ 「箱買いしたから、気に入ったなら、と…」
ジョミー「それって、ただの結果論でさ…」
サム 「巻き添えの詫びが、ソース1本ではよ…」
割に合わねえ気がするぜ、とサム君も。
サム 「確かに、美味いソースなことは認めるけどよ…」
ジョミー「うん。ぼくの家でも、気に入られたし…」
シロエ 「ウチもです。次は買おう、って言ってますねえ」
取り扱い店を探してますよ、とシロエ君の家も事情は同じ。
シロエ 「やみつきになる系のソースですよね、アレ…」
ぶるぅ 「そだよ、名前は知っていたもん!」
買ったの、今回、初めてだけど、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「美味しかったし、また買おうっと!」
ブルー 「其処だけは、キースの手柄だよねえ…」
棚経で貰って来たわけだしさ、と生徒会長の言。
ブルー 「これも御縁、と感謝して今日の法要は、どう?」
シロエ 「ぼくたち、悟っていませんから!」
会長のレベルには遠すぎます、とシロエ君の叫び。
シロエ 「薬膳ソースで御縁だなんて、無理ゲーですよ!」
サム 「正直、僧籍な俺でも無理なヤツだぜ…」
たかだかソース1本ではよ、と愚痴ってますけど。
仕方ない気が…。
2024/09/22 (Sun)
☆感謝の気持ちは
秋のお彼岸はスッポンタケの法要、生徒会長宅に集う面々。
キース君のせいで自発的に参加、不幸な展開というヤツで。
ジョミー「薬膳ソース、箱で貰っていても無理だよ…」
スウェナ「言えてるわよねえ、ソースの値段は普通より…」
ちょっと高めな程度じゃないの、とスウェナちゃん。
スウェナ「1本の値段が半端ないなら、まだマシだけど…」
??? 「そうかな、ぶるぅは喜んでたよ?」
でもって箱買い、とソルジャー(会話表記はAブルー)が。
Aブルー「豚カツじゃなくても、合うらしくって…」
シロエ 「知ってますけど、問題は其処じゃないんです!」
サム 「俺たち、巻き添えにされたんだぜ?」
キースの野郎の勘違いでよ、とサム君、ブツブツと。
サム 「薬膳ソースで片付けられても、なんだかよ…」
Aブルー「つまりは、今日の法要に…」
文句があるっていうわけだよね、とソルジャー、目がマジ。
Aブルー「御縁だから、と感謝する気はゼロだって?」
一同 「「「げっ!」」」
その辺から聞かれていたわけか、と一同、顔面蒼白。
シロエ 「そういう意味じゃなくってですね…!」
サム 「ただの愚痴でよ、他意はねえから!」
Aブルー「そうは聞こえなかったけどねえ…」
薬膳ソース、ぼくのぶるぅでも感謝なのに、と言い募る人。
Aブルー「キースにお礼を言っといて、と頼むくらいに!」
一同 「「「ひぃっ!」」」
Aブルー「感謝の気持ちは、ぶるぅ以下でさ…」
スッポンタケに対する姿勢も出ているよね、と怖い台詞が。
Aブルー「御縁と思って法要どころか…」
シロエ 「違いますって!」
キース先輩に愚痴なだけで…、とシロエ君、必死。
シロエ 「仏様には、感謝ですから!」
Aブルー「とてもそうとは思えないけど?」
サム 「マジで感謝で、今日の御縁に感動だしよ…!」
ジョミー「本当だから!」
Aブルー「うーん…」
出まかせというヤツだろう、と言ってますけど。
ヤバそう…。
2024/09/23 (Mon)
☆態度で示すべし
秋のお彼岸はスッポンタケの法要、お馴染みの生徒会長宅。
朝から来ている面々ですけど、ソルジャーに聞かれた愚痴。
シロエ 「出まかせなんか、誰も言っていません!」
ジョミー「みんな、とっても感謝してるし!」
サム 「ご仏縁だし、御縁なんだぜ?」
感謝の気持ちしかねえわけで…、とサム君、合掌。
サム 「愚痴に聞こえたなら、勘違いでよ…」
シロエ 「あくまで、キース先輩向けの愚痴です!」
Aブルー「そうなのかなあ…?」
シロエ 「ええ!」
もう本当に感謝してます、とシロエ君、必死の形相。
シロエ 「仏様には、いつもお世話になってますから!」
Aブルー「例えば、どんな?」
シロエ 「えっ…?」
Aブルー「スッポンタケに、お世話になった事例だよ!」
その例を挙げてくれたまえ、とソルジャーからの注文が。
Aブルー「いつもと言うなら、きっと沢山ある筈だしさ…」
シロエ 「うっ…」
言葉に詰まったシロエ君でして、たちまちピンチ。
Aブルー「ほら、早くして!」
シロエ 「あ、あのですね…。ありすぎて、こう…」
Aブルー「咄嗟には、思い付かないって?」
シロエ 「そうなんです! どれを挙げればいいのか…」
今、考えている所で…、と苦しい言い訳。
シロエ 「整理するまで、5分ほど待って頂けますか…?」
Aブルー「ダメに決まっているだろう!」
出まかせにも程があるってね、とソルジャー、腕組み。
Aブルー「他のみんなも同じだろうし…」
一同 「「「ひぃっ!」」」
Aブルー「この際、感謝の気持ちってヤツを…」
態度で示して貰おうかな、と赤い瞳に物騒な光。
Aブルー「それなら全員、公平になるし、誰も文句は…」
シロエ 「態度だなんて、言われてもですね…!」
サム 「感謝の気持ちを示すだなんて、方法がよ…」
ジョミー「全然、思い付かないんだけど…!」
Aブルー「ごくごく簡単、問題は態度!」
誰でも直ぐに出来ることだよ、と真顔ですけど。
態度って…?
2024/09/24 (Tue)
☆楽なコースがいい
スッポンタケの法要ですけど、生徒会長宅に来ている面々。
ソルジャーに愚痴を聞かれたせいで、只今、ピンチでして。
シロエ 「誰でも簡単に出来るって、もしかしてですね…」
サム 「罰礼ってヤツのことなのかよ?」
ジョミー「ちょ、ソレ、キースでも悲惨なヤツで…」
膝が笑うっていうヤツだよね、とジョミー君、顔面蒼白。
ジョミー「南無阿弥陀仏に合わせて、五体投地で…」
サム 「基本は百回だったっけか…?」
シロエ 「確か、そうだと記憶してます…」
無理ゲーですよ、とシロエ君も引き攣った顔。
シロエ 「そんなの、誰も出来ませんから!」
スウェナ「そうよ、百回もやれば死ぬわよ!」
Aブルー「うーん…。もっと簡単、楽なコースだけど?」
罰礼の方がいいんだろうか、とソルジャーが傾げる首。
Aブルー「反省の色が強く出るのは、そっちだし…」
シロエ 「いえ、楽なコースでお願いします!」
Aブルー「迷うトコだね、五体投地は法要にピッタリで…」
一同 「「「ひぃぃっ!」」」
これは自爆というヤツでは、と誰もがガクブル。
ジョミー「じゃあさ、シロエとサムだけで!」
スウェナ「言い出しっぺは、その二人よね…」
シロエ 「酷すぎですよ!」
サム 「そりゃよ、俺たちが言ったんだけどよ…」
自爆でババはキツすぎるぜ、とサム君、土下座。
サム 「ジョミー、前言撤回で頼む!」
シロエ 「ぼくもです!」
Aブルー「あのねえ…」
何もかも斜め上なんだよね、とソルジャーの深い溜息が。
Aブルー「五体投地を撤回するなら、ぼく宛だろう?」
シロエ 「そうでした…!」
サム 「んじゃ、改めて、撤回でよ…」
この通り、とサム君、めり込みそうな勢いで土下座。
サム 「頼むぜ、楽なコースってヤツで…!」
Aブルー「オッケー、それじゃ喪服を着てくれるかな?」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「喪服だってば!」
法要と言えば喪服だよね、と言われましても。
喪服ですか…?
2024/09/25 (Wed)
☆法要で着るもの
秋のお彼岸はスッポンタケの法要、生徒会長宅に集う面々。
ソルジャーに愚痴を聞かれたせいで、窮地に陥っている今。
シロエ 「喪服って、あの、真っ黒な服のことですか?」
Aブルー「そうだけど?」
法要で着るものらしいよね、とソルジャーの答え。
Aブルー「棚経はともかく、法要の時は必須なんだって?」
シロエ 「え、ええ…。それはまあ…」
サム 「年忌法要ってヤツだと、喪服だよなあ…」
Aブルー「ほらね、此処の法要が例外なだけ!」
ぼくが無知だったせいもあるけど…、とソルジャー、苦笑。
Aブルー「なにしろ、何も知らなかったし、異世界だし…」
シロエ 「分かりますけど、なんで今更、喪服なんです?」
Aブルー「感謝の気持ちを態度で示せ、と言ったよね?」
喪服が一番いいと思う、と説明が。
Aブルー「まだまだ残暑で暑いにしても、その服じゃあ…」
ブルー 「確かに、どうかと思うよねえ…」
Tシャツはともかく半パンは、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「お中日の法要にしても、半パンはちょっと…」
サム 「平服には入らねえってか?」
ブルー 「無理だろうねえ、会場、本堂だよ?」
一同 「「「あー…」」」
御本尊様の前というヤツか、と納得の理由ですけれど。
シロエ 「半パン、ぼくじゃありませんから!」
ジョミー「たまたま今日だけ、ってヤツだよね、ソレ!」
サム 「逃げてんじゃねえよ、一人だけ!」
Aブルー「マツカも、半パンじゃないけれど?」
さっきから見苦しい発言ばかり、とソルジャーが顰める顔。
Aブルー「とにかく喪服で、嫌と言うなら罰礼だよ!」
一同 「「「うっ…」」」
それは困る、と誰もがガクブル。
シロエ 「でもですね…! 喪服、持ってはいませんし…」
ジョミー「ぼくも、そんなの無いんだけど…」
Aブルー「なるほど、それじゃ罰礼で!」
一同 「「「げっ!」」」
そんな理由で詰みなのか、と泣きそうな顔の御一同様。
悲惨すぎ…。
2024/09/26 (Thu)
☆サイズが分かれば
スッポンタケの法要ですけど、生徒会長宅でピンチな面々。
ソルジャーに愚痴を聞かれてしまって、喪服を着る展開に。
シロエ 「罰礼だなんて、あんまりですよ…」
サム 「せめて回数、オマケしてくれよ…」
百回と言わずに十回くらい…、とサム君の助命嘆願。
サム 「百回とかだと、マジで死ぬしよ…」
Aブルー「そうかな、キースは基本が百回だろう?」
シロエ 「プロと一緒にしないで下さい!」
ぼくたち、素人なんですから、とシロエ君も必死。
シロエ 「回数、減らして欲しいんです!」
Aブルー「嫌なら、喪服を着ればいいだけだしねえ…」
マツカに頼んでみればいいのに、とソルジャーの言。
Aブルー「ジャストなサイズで、直ぐに届くと思うけど?」
シロエ 「そうでした!」
サム 「マツカ、手配は出来るのかよ?」
マツカ 「もちろん出来ます、サイズを教えて頂ければ」
法要までには届きますよ、とマツカ君の笑み。
マツカ 「直ぐに執事に連絡しますね」
一同 「「「イイネ!」」」
命拾いだ、と大喜びな御一同様。
シロエ 「マツカ先輩、感謝です!」
サム 「マジで神だぜ、福の神ってな!」
厄病仏とは真逆じゃねえか、とサム君も。
サム 「えっと、俺の喪服のサイズは、と…」
ジョミー「ぼくだと、何になるのかな?」
シロエ 「Tシャツとかとは、違いますしね…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 分からないなら、採寸だよ!」
お裁縫だって得意だしね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「メジャーを取って来るから、待ってて!」
ブルー 「ぶるぅ、寸法、測らなくても…」
出来合いのヤツでいけるから、と生徒会長の割り込みが。
ブルー 「マツカに手配を頼まなくても、オッケーで…」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「ジャストサイズで、みんな、あるから!」
シロエ 「どういう意味です?」
ブルー 「そのまんま!」
みんな持ってて、着替えるだけ、と言ってますけど。
喪服…?
2024/09/27 (Fri)
☆制服でオッケー
秋のお彼岸はスッポンタケの法要、生徒会長宅に集う面々。
けれどソルジャーに愚痴を聞かれて、喪服を着ろと注文が。
シロエ 「喪服なんか、持っていませんよ!」
サム 「だからマツカに頼んでるんだぜ、たった今…」
ブルー 「まあねえ…。でもさ、ぼくは一応、坊主でさ…」
この手のことには詳しいってね、と生徒会長、銀青様の顔。
ブルー 「大人の場合は喪服になるけど、高校までは…」
ぶるぅ 「そっか、制服だったっけ!」
制服のある学校ならね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「シャングリラ学園、制服なんだし…」
ブルー 「制服を着れば、オッケーだけど?」
一同 「「「あー…」」」
言われてみれば…、と実年齢だけは大人な面々、納得。
シロエ 「なるほど、制服でいけましたっけ…」
サム 「綺麗サッパリ忘れてたヤツな…」
ジョミー「それじゃ、ぶるぅに運んで貰えば…」
ぶるぅ 「そだよ、みんなの分を、お届けーっ!」
青いサイオンがキラリと光って、たちまち制服登場でして。
ぶるぅ 「これでいいでしょ、後は着るだけ!」
サム 「ありがてえ! マジで命が助かったぜ!」
ぶるぅ 「着替え用の部屋は、いつものでね!」
お泊まりの時に使ってるトコ、と言われて全員、即、出発。
シロエ 「直ぐに着替えて戻りますね!」
ぶるぅ 「行ってらっしゃーい!」
満面の笑顔で見送るお子様、逆にソルジャー、仏頂面。
Aブルー「そんな裏技があるなんて…」
ブルー 「裏技じゃなくて、正式だから!」
君が勉強不足なだけ、と生徒会長の突き放し。
ブルー 「もっと勉強するべきだよねえ…」
ぶるぅ 「あっ、キースだ!」
着いたみたい、と玄関へ跳ねてお迎えに。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 今日は法要、よろしくね!」
キース 「ああ。…おい、他のヤツらはどうしたんだ?」
シロエ 「すみません、遅くなりましたーっ!」
これでも急いだんですが…、と制服の皆が登場ですけど。
さて…?
2024/09/28 (Sat)
☆正座がキツい服
秋のお彼岸はスッポンタケの法要ですけど、想定外の展開。
ソルジャーに愚痴を聞かれた面々、制服を着たわけでして。
シロエ 「あっ、キース先輩、おはようございます!」
サム 「キースも、これから着替えだよな?」
法衣と袈裟、とサム君の視線がキース君の法衣専用鞄に。
サム 「キースの苦労が、ちょっと分かったぜ、今日は」
ジョミー「ホントだよねえ、制服に着替えでも面倒だしさ」
法衣となったら、丸ごと着替え、とジョミー君も。
ジョミー「お疲れ様、ってマジで思うよ…」
シロエ 「フルコースで着替えですもんね…」
キース 「いや、俺の場合は仕事着だけに、慣れてるし…」
制服と、さほど変わらないが…、とキース君。
キース 「しかし、お前たち、どうして制服なんだ?」
シロエ 「…不幸な事故がありまして…」
サム 「喪服を着ねえと、人生詰みになるヤツで…」
Aブルー「髪がピンクに染まるんだよ!」
大変だよねえ、とソルジャーが広げる両手。
Aブルー「でもさ、喪服じゃなくてもいいらしくって…」
キース 「なんとなく分かった気はするな…」
喪服の代わりに制服なのか、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「つまり、自爆の結果なんだな、制服は」
一同 「「「うっ…」」」
キース 「俺を厄病仏と呼んでいるくせに、情けない…」
自分で招いた厄じゃないか、とキース君の冷ややかな瞳。
キース 「そういうことなら、俺も全力で…」
Aブルー「法要をしてくれるって?」
キース 「ああ。今日はとことん、やらせて貰う」
一同 「「「げっ!」」」
それは法話が長いヤツか、と誰もがガクブル。
シロエ 「あのですね…! 制服で正座、キツくって…」
ジョミー「長い時間とか、無理ゲーだけど!」
キース 「やかましい! お焼香の方も、正式に…」
Aブルー「時間がかかるコースかな?」
キース 「いつもの三倍やって貰うぞ」
それが正式なんだからな、と言ってますけど。
時間延長…。
2024/09/29 (Sun)
☆正式にやるなら
秋のお彼岸はスッポンタケの法要、キース君も到着でして。
制服に着替えた面々を前に、正式にやると宣言された法要。
キース 「お前たち、お焼香は1回しかしないんだが…」
ブルー 「正式にやるなら、3回だしね」
キース 「ついでに、作法も決まっているわけで…」
其処はブルーにお願いしたい、とキース君。
キース 「見本で最初にやってくれるか、後は真似して…」
Aブルー「みんながやればいいわけだね!」
キース 「そういうことだな、俺は着替えに行って来る」
ブルー 「オッケー、その間に、作法を教えておくよ」
キース君は着替えに出掛けたわけで、早速、お焼香の練習。
ブルー 「この際、香炉を回す作法もやるから、正座!」
一同 「「「ええっ!?」」」
ブルー 「正座しないと教えられないし、座りたまえ!」
でないと髪がピンクだしね、と生徒会長からも脅しが。
ブルー 「よし、座ったんなら、お辞儀から!」
一同 「「「お辞儀?」」」
ブルー 「香炉を次に回す時にも、受け取る時も、一礼!」
ビシビシやるよ、と作法の仕込みで、キース君が再び。
キース 「ありがたい。思った以上の教え方だな」
ブルー 「同じやるなら、徹底的に、と思ってね」
Aブルー「いいねえ、スッポンタケも喜ぶよ!」
お焼香の時間だけでも3倍以上、とソルジャー、感激。
Aブルー「それに法話も長いって?」
キース 「ああ。飯の席まで正式にいくぞ」
一同 「「「は?」」」
キース 「坊主が同席、それが正しい」
当然、正座で飯になるな、とキース君が繰る正式な数珠。
キース 「飯が終わるまでの間は、全員が…」
シロエ 「正座でいろってことですか!?」
あんまりですよ、とシロエ君の悲鳴。
シロエ 「制服で正座だけでも、キツイのに…」
Aブルー「もしかして、ぼくも…?」
キース 「そうなるな」
Aブルー「無理すぎだよ…!」
普段通りの法要がいい、と絶叫ですけど。
今月、これにて中継終了~。
2024/09/30 (Mon)
☆平日でスタート
さて、9月。シャングリラ学園も、2学期スタートでして。
今年は1日が日曜だった展開、週末の生徒会長宅で嘆き節。
ジョミー「あー、やっと休みになったよね…」
シロエ 「キツかったですよ、いきなり平日MAXは…」
ブルー 「MAXじゃないと思うけど?」
MAXの場合は1日が月曜、と生徒会長の鋭いツッコミ。
ブルー 「日曜だった分、1日お得だったよね」
サム 「でもよ、たったの1日だぜ?」
スウェナ「1日まで休みをやっていた分、キツイわよ…」
夏休みが1日までだったのよ、とスウェナちゃんの反論が。
スウェナ「いつもより長い夏休みの後に、来たんでは…」
シロエ 「気分的にはMAX以上ですよね…」
ジョミー「始業式の日は、まだいいんだけどさ…」
サム 「2学期ってヤツは、授業開始が早いしよ…」
待ったなしで次の日からだったんだよな、とサム君も。
サム 「正直、身体が慣れてねえのに、いきなりだぜ?」
ジョミー「通学だって、ペース、掴めてないのにさ…」
シロエ 「分かります。ぼくもウッカリ、夜更かしで…」
次の日の朝がキツかったのが…、とシロエ君の深い溜息。
シロエ 「夏休み気分で、つい遅くまで作業とか…」
ジョミー「ぼくも、作業じゃないけどさ…」
気付くと遅い時間なんだよ、とジョミー君も夜更かし組。
ジョミー「夏休みだったら、寝てていいのに…」
シロエ 「学校の方は、寝たら遅刻で詰みですし…」
サム 「しかも、グレイブ先生だぜ?」
嫌味だけでは済まねえよな、とサム君、うんうん、と。
サム 「特別に何かくれるしよ…」
スウェナ「宿題割り増しサービスとかでしょ?」
シロエ 「特別生だと、やらなくてもいい筈ですが…」
そうもいかない状況ですし、とシロエ君。
シロエ 「ぼくたち、ブラックリストですしね…」
ジョミー「遅刻出来るの、キースだけだよ…」
キース 「お前たち…」
俺は仕事で遅刻なんだぞ、とキース君の仏頂面。
月参りですね…。
2024/09/01 (Sun)
☆お坊さんはハード
夏休みも終わってしまった9月、週末は生徒会長宅な面々。
2学期のスタート、いきなり平日だらけで愚痴ですけれど。
キース 「遅刻と言うがな、そういう扱いなだけで…」
シロエ 「お仕事なのは、よく分かってます…」
キース 「坊主のキツさも、まるで分かってないくせに…」
知ったような口を利きやがって、とキース君の不機嫌な顔。
キース 「お盆が終わった途端にお彼岸、ハードなんだ!」
シロエ 「えっ、もう準備に入っているんですか?」
キース 「当然だろう!」
でないと間に合わないからな、と副住職が繰る数珠レット。
キース 「お盆でバテた、と言っていられるのは数日で…」
ブルー 「アッと言う間に次の仕事が来るんだよ」
それが坊主の現実だね、と生徒会長も。
ブルー 「もっとも、檀家さんの方も、お盆バテでさ…」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「坊主は棚経でハードなんだけど、帰省とか!」
混んだ列車に高速道路、と挙げられる例。
ブルー 「ヘトヘトになって帰省な人もいるからねえ…」
一同 「「「あー…」」」
ブルー 「迎える方も、家の掃除で始まって…」
民宿状態な家も多いんだよ、と怖い話が。
ブルー 「人は増えるし、食事の量も増えるわけでさ…」
スウェナ「増えた人手も、アテには出来ないわよね…」
サム 「大人はともかく、子供は無理なヤツだしよ…」
棚経に行っても派手に騒いでるぜ、とサム君の証言。
サム 「座りなさい、って叱られても聞かねえし…」
ジョミー「分かる、お経の最中に後ろから…」
キース 「プール用のボールが飛んで来たりするんだ!」
遊びに夢中で見てないからな、とキース君も。
キース 「空気ばかりのボールとはいえ、ダメージは…」
ジョミー「ゼロってわけにはいかないし…」
サム 「その状態だぜ、家の人だって疲れるしよ…」
ジョミー「有り得ないこと、起きるんだよね…」
アレは愕然としたんだよ、と言ってますけど。
棚経で何か…?
2024/09/02 (Mon)
☆棚経でレアケース
まだまだ残暑が厳しい9月、週末は生徒会長宅ですけれど。
2学期のスタートがズラリ平日、その件の愚痴が発端で…。
シロエ 「有り得ないことって、今年の棚経で、ですか?」
ジョミー「そうだけど?」
キース 「正直、アレは俺でも戸惑ったヤツで…」
棚経をやって長いが、真面目に初の体験だった、と副住職。
キース 「親父の手伝いで回り始めて、もう何年だか…」
ジョミー「ぼくより数年多いだけだよ…」
ほんの数年、とジョミー君の不満そうな顔。
ジョミー「巻き込まれて、ずっと付き合わされて…」
サム 「俺もだけどよ…」
でもまあ、同じ経験はしてねえな、とサム君、フウと。
サム 「流石にアレは、レアケースだぜ」
シロエ 「サム先輩も、知ってるんですね?」
キース 「現物を見ているからな!」
一同 「「「は?」」」
現物とは、と誰もがキョトン。
シロエ 「あのぅ…。それって、現場の間違いでは…?」
スウェナ「ないでしょ、現場は重ならないし…。でも…」
現物というのは何なのよ、とスウェナちゃんの問い。
スウェナ「事件の証拠が残ってたわけ?」
キース 「そうなるな」
マツカ 「まさか、法衣に子供さんが悪戯ですか?」
お経の間に落書きとか…、とマツカ君。
マツカ 「幼稚園児だったら、やりそうですし…」
キース 「違う、やらかしたのは大人だ」
ジョミー「それもガチ勢、檀家さんだよ…」
帰省して来た人じゃなくて、とジョミー君の証言が。
ジョミー「棚経が終わって、家を出る時にさ…」
キース 「よく冷えてますから、どうぞ、と、だ…」
保冷用に包んだ瓶を頂いたんだ、とキース君も。
キース 「俺とジョミーに、1本ずつで…」
シロエ 「いいじゃないですか!」
瓶入りラムネとかですよね、とシロエ君。
シロエ 「もしかして、冷えていなかったとか…?」
キース 「普通だったら、あるあるなんだが…」
有り得ないヤツなんだからな、と言われましても。
何だと…?
2024/09/03 (Tue)
☆お持ち帰りな瓶
二学期がスタートしても残暑で、週末は生徒会長宅な面々。
いきなり平日がズラリ並んで、愚痴が出ていたわけですが。
シロエ 「有り得ないヤツって、何なんです?」
ジョミー「ヒントは、現物をサムも見ているトコだよね…」
キース 「そうなるな。持ち帰らないと、見られんぞ」
一同 「「「うーん…」」」
いったい何が起きたんだ、と首を傾げる御一同様。
シロエ 「あるあるじゃない、って言いましたよね?」
キース 「ホットだった、というのも、あるあるの内だ」
ジョミー「持って帰るしかなかったんだよ?」
たかが瓶でも重いのにさ、とジョミー君の深い溜息が。
ジョミー「ペットボトルなら、まだマシだったよね…」
キース 「其処は全面的に同意だ」
今どき、瓶は珍しいのに…、とキース君も。
キース 「お盆で大勢帰って来るから、買った口だな…」
ジョミー「張り込みました、っていうヤツで…」
サム 「思いっ切り、ご当地モノだったしよ…」
お取り寄せしたヤツでねえの、とサム君からも出たヒント。
シロエ 「お取り寄せで、ご当地モノですか…」
マツカ 「そうなると、有り得ない枠が広がりますね…」
スウェナ「この国だけでも、変わった飲み物が…」
きっとあるわよ、とスウェナちゃん。
スウェナ「海外枠まで広げちゃったら、もっと増えるわ」
シロエ 「それと、可能性としてはですね…」
アルコール類も含まれそうです、とシロエ君の鋭い指摘。
シロエ 「各地の銘酒を揃えてたとか、ありそうで…」
マツカ 「夏は冷酒で、という人も多いですからね…」
スウェナ「飲酒運転、自転車もアウトだった気が…」
缶チューハイでもダメじゃないの、という声が。
スウェナ「お酒だったら、冷えてても、持って帰るしか…」
シロエ 「お坊さん、建前としては、お酒はダメですし…」
マツカ 「まして、棚経ですからね…」
スウェナ「渡さないわよね…」
きっとソレだ、とアルコールで意見が一致ですけど。
お酒…?
2024/09/04 (Wed)
☆帰って飲めたら
9月になっても厳しい残暑で、週末は生徒会長宅ですけど。
二学期スタートがズラリ平日だった愚痴から、話題は棚経。
シロエ 「キース先輩、お酒を貰ったんですね?」
スウェナ「冷えていたって飲めないし、お持ち帰りで…」
重量物が増えたんでしょ、とスウェナちゃん。
スウェナ「瓶入りだったら、余計に重いものねえ…」
マツカ 「瓶の重量、侮れませんし…」
お気の毒でした、とマツカ君も。
マツカ 「でも、帰った後には飲めたんでしょう?」
シロエ 「氷で冷やして、すぐにキンキンに…」
冷えた所を、一気にグイッと、とシロエ君の笑み。
シロエ 「檀家さんからの頂き物なら、アドス和尚も…」
スウェナ「文句は言えない筈だもの」
マツカ 「そういう意味では、結果オーライでしたよね」
棚経の後に冷酒ですから、とマツカ君の相槌が。
マツカ 「いつもの年より、大当たりだったかもですよ」
シロエ 「言えてます! お酒を貰って帰ったんなら…」
イライザさんも何か作ってくれますよね、とシロエ君。
シロエ 「お盆の精進料理用の食材でも、何かパパッと」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 冷ややっことか、そういうの!」
美味しいよね、と料理上手なお子様ならではの台詞。
ぶるぅ 「ちょっと薬味を添えるだけでも、充分で…」
マツカ 「水切りをすれば、田楽だって出来ますよ」
ぶるぅ 「そうなの、お豆腐、優れものなの!」
おつまみ、色々作れちゃうよ、とニコニコと。
ぶるぅ 「キュウリとかでも、おつまみになるし…」
シロエ 「ですね、スティックにして、何かつければ…」
一品ですよ、とシロエ君も、うんうん、と。
シロエ 「いいもの貰えて、良かったですね!」
スウェナ「打ち上げよね…」
最高じゃない、とスウェナちゃんも笑顔。
スウェナ「持ち帰った疲れも、吹っ飛んだんでしょ?」
キース 「飲めていたらな…」
ジョミー「だよね…」
アレは飲めない、と二人揃って言ってますけど。
何故に…?
2024/09/05 (Thu)
☆強すぎる酒かも
9月になっても続くのが残暑、週末は涼しい生徒会長宅で。
二学期スタートの直後にズラリ平日、その愚痴から棚経へ。
シロエ 「飲めないって…。強すぎたんですか、お酒?」
マツカ 「ご当地モノの場合は、ありそうですよね…」
スウェナ「そうね、泡盛とか、半端ないんでしょ?」
海外モノだと、もっと強いし、とスウェナちゃん。
スウェナ「テキーラだとか、ウォッカとか…」
シロエ 「中華料理の国にも、強いのあると聞きますし…」
マツカ 「ありますね。しかも一種類ではないですし…」
この国にしても、地酒系とか侮れませんよ、とマツカ君も。
マツカ 「まさか、そういうのを頂いたんですか?」
シロエ 「飲めないでしょうね、流石に、ちょっと…」
スウェナ「水で割っても、キツイわよねえ…」
ソーダ割りでも無理なヤツね、とスウェナちゃんの溜息。
スウェナ「だけど、少しは飲めたでしょ?」
シロエ 「ジュースに混ぜれば、カクテルですから…」
マツカ 「冷たく、美味しく飲めそうですよ」
その辺もイライザさんにお任せで、とマツカ君の言。
マツカ 「レシピを調べて、作ってくれるでしょうからね」
キース 「いや、おふくろでもアレはだな…」
ジョミー「手も足も出ないヤツだよね…」
ついでに、お盆の最中だし…、とジョミー君の謎な台詞が。
ジョミー「お盆でなければ、使いようもさ…」
キース 「王道でいけていたと思うぞ、モノがモノだし」
一同 「「「えっと…?」」」
意味がサッパリ、と首を傾げる御一同様。
シロエ 「あのぅ…。お盆と、どう関係があるんです?」
マツカ 「お盆の間は、お酒は一滴もダメなんですか?」
それなら仕方ありませんけれど、とマツカ君の問い。
マツカ 「元老寺、厳しかったんですね…」
キース 「いや、違う。酒はいけるが、使いようがだ…」
ジョミー「もう、思いっ切り、縛りで、限定だったしさ…」
お盆の間は無理すぎるヤツ、と声を揃えてますけど。
どの辺が…?
2024/09/06 (Fri)
☆許されない料理
9月といえども暑さが続く毎日でして、週末は生徒会長宅。
其処で出て来た二学期の愚痴、その話から棚経の思い出が。
シロエ 「お酒はいけても、使いようって、何なんです?」
マツカ 「縛りで限定、お盆の間は無理と言われても…」
まるで想像出来ませんが…、とマツカ君が傾げる首。
マツカ 「料理用のを貰ったとしても、使えるでしょう?」
スウェナ「その通りに使えば、何も問題無いわよねえ…」
ご当地モノの料理酒でも、とスウェナちゃんも。
スウェナ「だけど、料理酒でご当地モノって…」
シロエ 「あるんでしょうか、料理用に限定だなんて…」
マツカ 「其処なんですよね、問題は…」
謎は深まるばかりですよ、とマツカ君の視線がキース君に。
マツカ 「お酒、どんなのを貰ったんですか?」
シロエ 「料理酒だった、という線は薄そうですけれど…」
キース 「いや。強いて言うなら、それが近いな」
ジョミー「料理と密接に関係してたの、ガチだよね…」
しかも料理も限定でさ…、とジョミー君、フウと溜息。
ジョミー「お盆の間は、キースの家では、絶対に…」
キース 「出るわけがないブツで、買いに行くのも…」
マジで許されないヤツだ、とキース君の眉間に皺が。
キース 「店にいるのや、買っているのを…」
ジョミー「檀家さんに目撃されたら、詰むもんね…」
キース 「まったくだ。普段だったら、許して貰えても…」
お盆の間だけは、ド顰蹙だ、とキース君が眺める窓の外。
キース 「誰が見たって、殺生でしかないからな…」
ジョミー「お店はもちろん、スーパーだってヤバいしさ…」
シロエ 「えっと…? 専門店があるんですか、ソレ?」
キース 「専門店のが最高だな」
店先で揚げている店だったら、何処も当たりだ、と副住職。
キース 「なにしろ、油が違うわけだし…」
ジョミー「うんと美味しく揚がるしね…」
シロエ 「コロッケですか?」
その言い方だと…、とシロエ君の問いですけど。
コロッケ…?
2024/09/07 (Sat)
☆行きにくい専門店
9月になっても終わらない残暑、週末は生徒会長宅な面々。
二学期スタートで並んだ平日、その愚痴から話は棚経へと。
ジョミー「うーん…。コロッケだったら、まだしもさ…」
キース 「ああ。コロッケも確かに美味いんだが…」
ヤバさは減るな、とキース君が繰る左手首の数珠レット。
キース 「混ぜ物多めで、ジャガイモとかがだ…」
ジョミー「かなり入るし、肉無しのだってあるもんね…」
キース 「それはそうだが、野菜バージョンは…」
肉屋では揚げていないと思うぞ、とキース君。
キース 「惣菜店ではないからな…」
ジョミー「そうだっけ…。コロッケなら罪が軽めでも…」
キース 「店先に立った時点で、目撃された場合は詰みだ」
下手なダジャレのつもりはないが…、と副住職の深い溜息。
キース 「お盆の最中に、肉屋というのは、流石にな…」
ジョミー「イライザさんだって、行きにくいよね…」
キース 「どうしても、と言うなら、宿坊の人に頼んで…」
代わりに買って貰うしか、という、お寺ならではの事情。
キース 「しかし、コロッケなら頼めても…」
ジョミー「豚カツは、無理なヤツだよね…」
一同 「「「豚カツ!?」」」
何故に豚カツ、と顔を見合わせる御一同様。
シロエ 「豚カツって…。おつまみ向けですか、アレ?」
スウェナ「おつまみ用なら、コロッケでしょ?」
マツカ 「一口コロッケだったら、パーティーとかでも…」
人気の一品なんですけどね、とマツカ君が傾げる首。
マツカ 「フォアグラ入りとか、色々ありますよ」
シロエ 「でも、豚カツは無いんですね?」
マツカ 「おつまみ用としては、出さないかと…」
軽食になってしまいますし、と御曹司。
マツカ 「でも、どうして豚カツに限定なんです?」
キース 「頂いたブツが、ブツだけにだ…」
ジョミー「豚カツ用のソースだったしね…」
一同 「「「ええっ!?」」」
嘘だろう、と誰もがビックリ仰天ですけど。
豚カツ用ソース…?
2024/09/08 (Sun)
☆ソレは飲めない
9月といえども残暑なわけで、涼しい生徒会長宅での週末。
其処で出て来た棚経の話、檀家さんに貰ったブツが問題で。
シロエ 「豚カツ用のソースって…。マジですか!?」
スウェナ「無いでしょ、ソレは…」
キース 「あったからこそ、サムも見ているわけでだな…」
持ち帰るしかないだろうが、と副住職の苦い顔付き。
キース 「いくら何でも、アレは飲めんぞ」
ジョミー「無理ゲーだよね…」
持って帰るのも重かったけど…、とジョミー君も。
ジョミー「下手に瓶だし、ペットボトルよりも重量が…」
キース 「ついでに飲めんし、全く減ってくれないし…」
一同 「「「あー…」」」
ただの荷物になったヤツだ、と誰もが納得。
マツカ 「豚カツ用のソースだなんて、災難でしたね…」
キース 「貰った時には、嬉しかったんだがな…」
ジョミー「自転車に乗る前に一気飲みして、空瓶も…」
置いて行こうと思ってたよね、とジョミー君の深い溜息。
ジョミー「檀家さんの家の前に置いたら、オッケーで…」
キース 「後で回収、向こうも、そういうつもりでだ…」
下さったのは分かるんだが…、とキース君、合掌して一礼。
キース 「お盆疲れがMAXなせいで、不幸な事故が…」
ジョミー「起きてしまったヤツなんだよね…」
後で気付いて、真っ青かもね、とジョミー君の苦笑。
ジョミー「豚カツを食べる時になって、やっと気付くかな」
キース 「そうだと思うぞ、ソースが無い、と…」
代わりにジュースが余分に冷蔵庫に…、とキース君の相槌。
キース 「だが、謝るには、遅すぎるしな…」
ジョミー「謝る相手は、帰省中のお孫さんとかだと思うよ」
お取り寄せしたソースが無いんだから、とジョミー君の言。
ジョミー「他のソースが家にあったら、まだしもさ…」
キース 「豚カツ用のソース、あるとは限らんしな…」
シロエ 「ご高齢だと、常備してませんよね…」
大勢が不幸になっていそうで、と言ってますけど。
ありそう…。
2024/09/09 (Mon)
☆返すのはアウト
9月になっても厳しい暑さで、週末は生徒会長宅ですけど。
棚経の日の思い出話で、とんでもないのが出て来まして…。
キース 「そうだな、あそこは、普段は御夫婦だけでだ…」
ジョミー「豚カツとは縁が無さそうかもね…」
キース 「外見だけで判断してはいかんぞ、ご高齢の方を」
百歳近くても、肉好きな方もいらっしゃるし…、と副住職。
キース 「ステーキが好きで、週に一度は召し上がるとか」
ジョミー「そうなんだ…」
キース 「月参りで行くと、お話しするのも坊主の役目だ」
法話だけではないんだぞ、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「しかし、豚カツソースのお宅は、和食党だし…」
シロエ 「普段は豚カツ、食べないんですね?」
キース 「恐らくな…。お取り寄せまでした、ソース…」
ジョミー「貰ってしまって悪かったかも…」
もしかして返すべきだったかな、とジョミー君が傾げる首。
ジョミー「そしたら代わりに、ジュースが貰えて…」
シロエ 「瓶の持ち帰りだって、免れますよね…」
キース 「ダメだ、檀家さんに恥をかかせる恐れが…」
返しに行った時に出て来る人によっては、とキース君。
キース 「帰省中の人でも、チャイムが鳴った時にはだ…」
ジョミー「普通に応対するかもね…」
キース 「分かったか?」
檀家さん以外の人だった時が大問題だ、と冷静な指摘。
キース 「お盆疲れで済ませてくれれば、まだいいが…」
サム 「ボケたかも、って思っちまうの、ありそうだぜ」
ジョミー「うーん…。そうなった時は、ヤバいかも…」
キース 「帰省した時、親の様子に気を付けろ、と…」
最近、うるさく言われているし…、と副住職、フウと溜息。
キース 「若い人でもやらかすミスが、勘違いされて…」
シロエ 「病院で検査して貰わないと、ってヤツですね…」
キース 「そこまで心を配ってこそだしな…」
ジョミー「返すの、アウトだね…」
豚カツ用のソースが無い方がマシ、と一同、納得。
確かに…。
2024/09/10 (Tue)
☆お寺には似合い
残暑が厳しい9月の週末、涼しい生徒会長宅で過ごす面々。
棚経の思い出話が出まして、豚カツ用のソースを貰った件。
キース 「貰ってしまって悪かった、とは思うんだが…」
ジョミー「月参りに行ったついでじゃ、謝れないよね…」
キース 「ついででなくても、恐縮なさるのはガチだしな」
胸にしまっておくしかない、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「間違えて俺たちに渡したことは、檀家さんも…」
シロエ 「後で気付いているでしょうしね…」
キース 「そういうことだ。月参りでお邪魔した時に…」
詫びて下さったら、笑顔で対応するのも役目、と副住職。
キース 「頂いてしまって、すみませんでした、と…」
ジョミー「そうなっちゃうよねえ…」
キース 「坊主の辛い所ではあるが、ここはだな…」
美味しく頂いたことにするしか…、とキース君の苦笑い。
キース 「お盆の間は食べられないので、その後に、と…」
ジョミー「そういえば、結局、どうなったわけ?」
あのソース、とジョミー君の問い。
ジョミー「薬膳風味ってヤツがあったし、気になって…」
キース 「なかなか美味いぞ、薬膳風味」
一同 「「「薬膳風味!?」」」
なんだソレは、と誰もが仰天な豚カツ用ソース。
シロエ 「あのぅ…。薬膳と言えば、薬膳ですよね…?」
キース 「ズバリ、そうだが?」
薬膳料理の薬膳だな、とキース君、即答。
キース 「寺で使うには、似合いの味だと思わんか?」
サム 「俺も見た時、そう思ったぜ…」
もう一本は山椒風味だったしよ、とサム君の目撃証言が。
サム 「狙ったのかよ、って感じでよ…」
キース 「いくら何でも、ウケ狙いでは渡さんぞ…」
ただでもハードな棚経の時に、とキース君、合掌。
キース 「しかし、怪我の功名というヤツになったな」
ジョミー「アドス和尚が気に入ったとか?」
キース 「おふくろもだ。薬膳風味だし…」
宿坊用にも検討中だぞ、という話ですけど。
薬膳風味…。
2024/09/11 (Wed)
☆豚カツもいいね
9月になっても厳しい残暑で、週末は生徒会長宅ですけど。
棚経の思い出話で、豚カツ用のソースを貰ったという実話。
シロエ 「宿坊で出す件はともかく、味が気になります」
スウェナ「薬膳風味って、ちょっと想像つかないわよね…」
キース 「中濃ソースなんだが、かけて食うとだ…」
脂っこさが消えるんだよな、と食べている人の経験談。
キース 「薬草が十種も入っているのに、薬臭くもないし」
ジョミー「そうなんだ…。それじゃ、美味しい部類でさ…」
サム 「ゲテモノってわけじゃねえんだな…」
キース 「ああ。おふくろが調べてみたらしいんだが…」
取扱店を探している人も多いそうだ、と副住職。
キース 「知る人ぞ知る、といったソースで人気なんだぞ」
ジョミー「なんかいいよね、食べてみたいかも…」
シロエ 「ですね、今ならキース先輩の家にありますし」
サム 「豚カツさえあれば、試食出来るぜ」
話の種に、とサム君も乗り気。
サム 「ぶるぅに頼んでもいいけどよ…」
シロエ 「専門店のヤツが合いそうですね」
ぶるぅ 「そだね、こってりしてるしね!」
ぼくが揚げたら脂っこさが少なめで、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「お昼に豚カツ、買うのも良さそう!」
ブルー 「話題のソースは、元老寺から…」
瞬間移動でお借りして、と生徒会長も。
ブルー 「キース、借りてもいいのかな?」
キース 「かまわんぞ。残りは充分あるからな」
一同 「「「イイネ!」」」
今日のお昼は豚カツだ、と大歓声。
シロエ 「薬膳ソースが楽しみですよね!」
ぶるぅ 「豚カツ、お店に注文だね!」
??? 「ぼくのもお願い!」
食べてみたい、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「薬膳ソースで食べる豚カツ、美味しそうだし!」
シロエ 「なんで、いきなり来るんです!」
Aブルー「ついでだからね!」
一同 「「「は?」」
ついでとは、と顔を見合わせる面々ですけど。
こっちに用でも…?
2024/09/12 (Thu)
☆ツケにするなら
9月になっても終わらない暑さ、週末は生徒会長宅が一番。
そこで出て来た棚経の話、豚カツ用ソースを貰ったわけで。
シロエ 「ついでって、何か用なんですか!?」
Aブルー「そうだけど?」
キース 「だったら、サッサとそっちにだな…」
行けばよかろう、とキース君、手をヒラヒラと。
キース 「どうせ、ノルディと飯に行くとかで…」
ジョミー「だよねえ、豚カツよりもいいと思うよ?」
サム 「高級な店に決まってるしよ…」
その方がいいぜ、とサム君も。
サム 「美味いランチを捨てなくてもよ…」
シロエ 「デートに行けばいいでしょう!」
Aブルー「あのねえ…。用があるのは、こっちでさ…」
ノルディなんかじゃないんだよね、とソルジャーの返事。
Aブルー「もしかして、わざとスルーかな?」
シロエ 「いえ、迷惑と言っているわけじゃあ…!」
ないんですよ、とシロエ君、必死の言い訳。
シロエ 「そんなことをする命知らずは、いませんし…!」
Aブルー「命知らずって…」
シロエ 「バックに、ぶるぅがいるんですから!」
髪がピンクに染まるんでしょう、とシロエ君の悪い顔色。
シロエ 「出来れば、さっきの失言はですね…」
Aブルー「ぶるぅに内緒にしてくれ、って?」
シロエ 「もちろんです! でもって、キース先輩に…」
ツケて貰えると嬉しいんです、と凄い台詞が。
シロエ 「ババはやっぱり、引き慣れた人が一番で…」
Aブルー「オッケー、それじゃ、キースにね!」
丁度いいから、とソルジャーの笑み。
Aブルー「用があるのは、キースがメインで…」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「でも、その前に、薬膳ソース!」
ぼくの分も豚カツお願い、とソルジャー、ズズイと。
Aブルー「食べながら話せば、平和だし…」
キース 「どの辺がだ!」
Aブルー「シロエが回した、ツケの件とか…」
キース 「そうだった! シロエ!」
なんだって俺に回しやがった、と怒声ですけど。
責任逃れ…。
2024/09/13 (Fri)
☆ド真ん中だったツケ
9月といえども厳しい残暑で、週末は生徒会長宅ですけど。
其処で出て来た棚経の話、豚カツ用ソースを貰った人たち。
キース 「失言のツケを俺に回すとか、有り得んだろう!」
シロエ 「でも、先輩はプロですし…!」
ジョミー「言えてる、シロエは間違ってないよ」
プロという点に関しては、とジョミー君の援護射撃が。
ジョミー「ババを引くのも、大抵、それが原因だしさ」
サム 「間違いねえよな、まさにプロだぜ」
キース 「どの辺がだ!」
スウェナ「最大のヤツは、言いたくないけど…」
棚経もソレが元凶だもの、とスウェナちゃん。
スウェナ「とても口には出来ないわよねえ…」
Aブルー「ありがとう!」
今日は、その件で来たんだよ、とソルジャー、笑顔全開。
Aブルー「もうじき、秋のお彼岸だしね!」
一同 「「「げっ!」」」
確かにキースに用があるヤツ、と一同、ドン引き。
シロエ 「まさか、頼みに来たんですか!?」
Aブルー「ピンポーン!」
お彼岸とくれば法要だしさ、とソルジャーの笑み。
Aブルー「シロエがツケを回してくれたし、バッチリで…」
キース 「断ったら、髪がピンクになるとでも!?」
Aブルー「今の流れで、他にあるかい?」
お盆の棚経、ソレで引き受けてくれたよね、とニッコリと。
Aブルー「髪がピンクに染まった時には、丸坊主の危機!」
一同 「「「あー…」」」
アドス和尚が剃るんだった、と誰もがガクブル。
サム 「シロエが回したツケは、ガチかよ…」
ジョミー「思いっ切り、ド真ん中だよね…」
Aブルー「お蔭で、ぼくは手間が省けて、大満足だよ!」
話は済んだし、豚カツソースに全力集中、と狂喜する人。
Aブルー「薬膳ソースって言っていたよね、楽しみでさ…」
シロエ 「後口サッパリ、脂っこさが抜けるそうですよ」
キース 「サッサと話を切り替えるな!」
Aブルー「いいんだってば!」
用件の方は片付いたしね、とウインクですけど。
急転直下…。
2024/09/14 (Sat)
☆史上最大の失言
9月になっても止まらない残暑、週末は生徒会長宅な面々。
其処へソルジャー登場でして、お彼岸の法要が来た目的で。
キース 「片付いたも何も、俺は返事をしてないんだが!」
Aブルー「なるほどね…。そういうことなら…」
ぼくも考えがあるわけで…、とソルジャーの瞳に物騒な光。
Aブルー「ぶるぅ、よろしく!」
一同 「「「ひぃぃっ!」」」
ガチで悪戯を注文したか、と一同、顔面蒼白。
Aブルー「どうかしたわけ?」
シロエ 「いいえ、何でもありません!」
ジョミー「今の注文、ぶるぅに…だよね…?」
Aブルー「もちろんだよ!」
ぶるぅと言ったら、ぶるぅだよね、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「君たちも、楽しんでくれたまえ!」
一同 「「「うわー…」」」
ダメすぎるヤツ、と誰もがガクガクブルブル。
シロエ 「…キース先輩、詰みましたよね…」
サム 「自業自得と言うにしてもよ…」
スウェナ「史上最大の失言だわね…」
ジョミー「もう遅いけどね…」
ついでに他には回せないし、とジョミー君。
ジョミー「髪がピンクじゃ、丸坊主しか…」
シロエ 「どう考えても、それ以外には無いですし…」
マツカ 「染め直すのはどうでしょう?」
Aブルー「さあねえ…。こっちの世界で出来るかなあ…」
染め直せるならいいけれど、とソルジャーが顎に当てる手。
Aブルー「多分、こっちのヤツとは違うし…」
シロエ 「下手にやったら、色が抜けたりしそうですか?」
Aブルー「それだけで済めば、ラッキーだよね」
最悪、綺麗に禿げる恐れが…、と怖すぎる台詞。
Aブルー「混ぜるな危険、っていうヤツで…」
シロエ 「まさか、毛根に大ダメージでしょうか…?」
根っこから抜けてしまうとか…、とシロエ君の問い。
シロエ 「そんなオチにはなりませんよね…?」
Aブルー「どうせ末路は同じなんだし、いいってば!」
一同 「「「あー…」」」
坊主頭な点は同じか、と一同、納得ですけど。
怖すぎ…。
2024/09/15 (Sun)
さて、9月。シャングリラ学園も、2学期スタートでして。
今年は1日が日曜だった展開、週末の生徒会長宅で嘆き節。
ジョミー「あー、やっと休みになったよね…」
シロエ 「キツかったですよ、いきなり平日MAXは…」
ブルー 「MAXじゃないと思うけど?」
MAXの場合は1日が月曜、と生徒会長の鋭いツッコミ。
ブルー 「日曜だった分、1日お得だったよね」
サム 「でもよ、たったの1日だぜ?」
スウェナ「1日まで休みをやっていた分、キツイわよ…」
夏休みが1日までだったのよ、とスウェナちゃんの反論が。
スウェナ「いつもより長い夏休みの後に、来たんでは…」
シロエ 「気分的にはMAX以上ですよね…」
ジョミー「始業式の日は、まだいいんだけどさ…」
サム 「2学期ってヤツは、授業開始が早いしよ…」
待ったなしで次の日からだったんだよな、とサム君も。
サム 「正直、身体が慣れてねえのに、いきなりだぜ?」
ジョミー「通学だって、ペース、掴めてないのにさ…」
シロエ 「分かります。ぼくもウッカリ、夜更かしで…」
次の日の朝がキツかったのが…、とシロエ君の深い溜息。
シロエ 「夏休み気分で、つい遅くまで作業とか…」
ジョミー「ぼくも、作業じゃないけどさ…」
気付くと遅い時間なんだよ、とジョミー君も夜更かし組。
ジョミー「夏休みだったら、寝てていいのに…」
シロエ 「学校の方は、寝たら遅刻で詰みですし…」
サム 「しかも、グレイブ先生だぜ?」
嫌味だけでは済まねえよな、とサム君、うんうん、と。
サム 「特別に何かくれるしよ…」
スウェナ「宿題割り増しサービスとかでしょ?」
シロエ 「特別生だと、やらなくてもいい筈ですが…」
そうもいかない状況ですし、とシロエ君。
シロエ 「ぼくたち、ブラックリストですしね…」
ジョミー「遅刻出来るの、キースだけだよ…」
キース 「お前たち…」
俺は仕事で遅刻なんだぞ、とキース君の仏頂面。
月参りですね…。
2024/09/01 (Sun)
☆お坊さんはハード
夏休みも終わってしまった9月、週末は生徒会長宅な面々。
2学期のスタート、いきなり平日だらけで愚痴ですけれど。
キース 「遅刻と言うがな、そういう扱いなだけで…」
シロエ 「お仕事なのは、よく分かってます…」
キース 「坊主のキツさも、まるで分かってないくせに…」
知ったような口を利きやがって、とキース君の不機嫌な顔。
キース 「お盆が終わった途端にお彼岸、ハードなんだ!」
シロエ 「えっ、もう準備に入っているんですか?」
キース 「当然だろう!」
でないと間に合わないからな、と副住職が繰る数珠レット。
キース 「お盆でバテた、と言っていられるのは数日で…」
ブルー 「アッと言う間に次の仕事が来るんだよ」
それが坊主の現実だね、と生徒会長も。
ブルー 「もっとも、檀家さんの方も、お盆バテでさ…」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「坊主は棚経でハードなんだけど、帰省とか!」
混んだ列車に高速道路、と挙げられる例。
ブルー 「ヘトヘトになって帰省な人もいるからねえ…」
一同 「「「あー…」」」
ブルー 「迎える方も、家の掃除で始まって…」
民宿状態な家も多いんだよ、と怖い話が。
ブルー 「人は増えるし、食事の量も増えるわけでさ…」
スウェナ「増えた人手も、アテには出来ないわよね…」
サム 「大人はともかく、子供は無理なヤツだしよ…」
棚経に行っても派手に騒いでるぜ、とサム君の証言。
サム 「座りなさい、って叱られても聞かねえし…」
ジョミー「分かる、お経の最中に後ろから…」
キース 「プール用のボールが飛んで来たりするんだ!」
遊びに夢中で見てないからな、とキース君も。
キース 「空気ばかりのボールとはいえ、ダメージは…」
ジョミー「ゼロってわけにはいかないし…」
サム 「その状態だぜ、家の人だって疲れるしよ…」
ジョミー「有り得ないこと、起きるんだよね…」
アレは愕然としたんだよ、と言ってますけど。
棚経で何か…?
2024/09/02 (Mon)
☆棚経でレアケース
まだまだ残暑が厳しい9月、週末は生徒会長宅ですけれど。
2学期のスタートがズラリ平日、その件の愚痴が発端で…。
シロエ 「有り得ないことって、今年の棚経で、ですか?」
ジョミー「そうだけど?」
キース 「正直、アレは俺でも戸惑ったヤツで…」
棚経をやって長いが、真面目に初の体験だった、と副住職。
キース 「親父の手伝いで回り始めて、もう何年だか…」
ジョミー「ぼくより数年多いだけだよ…」
ほんの数年、とジョミー君の不満そうな顔。
ジョミー「巻き込まれて、ずっと付き合わされて…」
サム 「俺もだけどよ…」
でもまあ、同じ経験はしてねえな、とサム君、フウと。
サム 「流石にアレは、レアケースだぜ」
シロエ 「サム先輩も、知ってるんですね?」
キース 「現物を見ているからな!」
一同 「「「は?」」」
現物とは、と誰もがキョトン。
シロエ 「あのぅ…。それって、現場の間違いでは…?」
スウェナ「ないでしょ、現場は重ならないし…。でも…」
現物というのは何なのよ、とスウェナちゃんの問い。
スウェナ「事件の証拠が残ってたわけ?」
キース 「そうなるな」
マツカ 「まさか、法衣に子供さんが悪戯ですか?」
お経の間に落書きとか…、とマツカ君。
マツカ 「幼稚園児だったら、やりそうですし…」
キース 「違う、やらかしたのは大人だ」
ジョミー「それもガチ勢、檀家さんだよ…」
帰省して来た人じゃなくて、とジョミー君の証言が。
ジョミー「棚経が終わって、家を出る時にさ…」
キース 「よく冷えてますから、どうぞ、と、だ…」
保冷用に包んだ瓶を頂いたんだ、とキース君も。
キース 「俺とジョミーに、1本ずつで…」
シロエ 「いいじゃないですか!」
瓶入りラムネとかですよね、とシロエ君。
シロエ 「もしかして、冷えていなかったとか…?」
キース 「普通だったら、あるあるなんだが…」
有り得ないヤツなんだからな、と言われましても。
何だと…?
2024/09/03 (Tue)
☆お持ち帰りな瓶
二学期がスタートしても残暑で、週末は生徒会長宅な面々。
いきなり平日がズラリ並んで、愚痴が出ていたわけですが。
シロエ 「有り得ないヤツって、何なんです?」
ジョミー「ヒントは、現物をサムも見ているトコだよね…」
キース 「そうなるな。持ち帰らないと、見られんぞ」
一同 「「「うーん…」」」
いったい何が起きたんだ、と首を傾げる御一同様。
シロエ 「あるあるじゃない、って言いましたよね?」
キース 「ホットだった、というのも、あるあるの内だ」
ジョミー「持って帰るしかなかったんだよ?」
たかが瓶でも重いのにさ、とジョミー君の深い溜息が。
ジョミー「ペットボトルなら、まだマシだったよね…」
キース 「其処は全面的に同意だ」
今どき、瓶は珍しいのに…、とキース君も。
キース 「お盆で大勢帰って来るから、買った口だな…」
ジョミー「張り込みました、っていうヤツで…」
サム 「思いっ切り、ご当地モノだったしよ…」
お取り寄せしたヤツでねえの、とサム君からも出たヒント。
シロエ 「お取り寄せで、ご当地モノですか…」
マツカ 「そうなると、有り得ない枠が広がりますね…」
スウェナ「この国だけでも、変わった飲み物が…」
きっとあるわよ、とスウェナちゃん。
スウェナ「海外枠まで広げちゃったら、もっと増えるわ」
シロエ 「それと、可能性としてはですね…」
アルコール類も含まれそうです、とシロエ君の鋭い指摘。
シロエ 「各地の銘酒を揃えてたとか、ありそうで…」
マツカ 「夏は冷酒で、という人も多いですからね…」
スウェナ「飲酒運転、自転車もアウトだった気が…」
缶チューハイでもダメじゃないの、という声が。
スウェナ「お酒だったら、冷えてても、持って帰るしか…」
シロエ 「お坊さん、建前としては、お酒はダメですし…」
マツカ 「まして、棚経ですからね…」
スウェナ「渡さないわよね…」
きっとソレだ、とアルコールで意見が一致ですけど。
お酒…?
2024/09/04 (Wed)
☆帰って飲めたら
9月になっても厳しい残暑で、週末は生徒会長宅ですけど。
二学期スタートがズラリ平日だった愚痴から、話題は棚経。
シロエ 「キース先輩、お酒を貰ったんですね?」
スウェナ「冷えていたって飲めないし、お持ち帰りで…」
重量物が増えたんでしょ、とスウェナちゃん。
スウェナ「瓶入りだったら、余計に重いものねえ…」
マツカ 「瓶の重量、侮れませんし…」
お気の毒でした、とマツカ君も。
マツカ 「でも、帰った後には飲めたんでしょう?」
シロエ 「氷で冷やして、すぐにキンキンに…」
冷えた所を、一気にグイッと、とシロエ君の笑み。
シロエ 「檀家さんからの頂き物なら、アドス和尚も…」
スウェナ「文句は言えない筈だもの」
マツカ 「そういう意味では、結果オーライでしたよね」
棚経の後に冷酒ですから、とマツカ君の相槌が。
マツカ 「いつもの年より、大当たりだったかもですよ」
シロエ 「言えてます! お酒を貰って帰ったんなら…」
イライザさんも何か作ってくれますよね、とシロエ君。
シロエ 「お盆の精進料理用の食材でも、何かパパッと」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 冷ややっことか、そういうの!」
美味しいよね、と料理上手なお子様ならではの台詞。
ぶるぅ 「ちょっと薬味を添えるだけでも、充分で…」
マツカ 「水切りをすれば、田楽だって出来ますよ」
ぶるぅ 「そうなの、お豆腐、優れものなの!」
おつまみ、色々作れちゃうよ、とニコニコと。
ぶるぅ 「キュウリとかでも、おつまみになるし…」
シロエ 「ですね、スティックにして、何かつければ…」
一品ですよ、とシロエ君も、うんうん、と。
シロエ 「いいもの貰えて、良かったですね!」
スウェナ「打ち上げよね…」
最高じゃない、とスウェナちゃんも笑顔。
スウェナ「持ち帰った疲れも、吹っ飛んだんでしょ?」
キース 「飲めていたらな…」
ジョミー「だよね…」
アレは飲めない、と二人揃って言ってますけど。
何故に…?
2024/09/05 (Thu)
☆強すぎる酒かも
9月になっても続くのが残暑、週末は涼しい生徒会長宅で。
二学期スタートの直後にズラリ平日、その愚痴から棚経へ。
シロエ 「飲めないって…。強すぎたんですか、お酒?」
マツカ 「ご当地モノの場合は、ありそうですよね…」
スウェナ「そうね、泡盛とか、半端ないんでしょ?」
海外モノだと、もっと強いし、とスウェナちゃん。
スウェナ「テキーラだとか、ウォッカとか…」
シロエ 「中華料理の国にも、強いのあると聞きますし…」
マツカ 「ありますね。しかも一種類ではないですし…」
この国にしても、地酒系とか侮れませんよ、とマツカ君も。
マツカ 「まさか、そういうのを頂いたんですか?」
シロエ 「飲めないでしょうね、流石に、ちょっと…」
スウェナ「水で割っても、キツイわよねえ…」
ソーダ割りでも無理なヤツね、とスウェナちゃんの溜息。
スウェナ「だけど、少しは飲めたでしょ?」
シロエ 「ジュースに混ぜれば、カクテルですから…」
マツカ 「冷たく、美味しく飲めそうですよ」
その辺もイライザさんにお任せで、とマツカ君の言。
マツカ 「レシピを調べて、作ってくれるでしょうからね」
キース 「いや、おふくろでもアレはだな…」
ジョミー「手も足も出ないヤツだよね…」
ついでに、お盆の最中だし…、とジョミー君の謎な台詞が。
ジョミー「お盆でなければ、使いようもさ…」
キース 「王道でいけていたと思うぞ、モノがモノだし」
一同 「「「えっと…?」」」
意味がサッパリ、と首を傾げる御一同様。
シロエ 「あのぅ…。お盆と、どう関係があるんです?」
マツカ 「お盆の間は、お酒は一滴もダメなんですか?」
それなら仕方ありませんけれど、とマツカ君の問い。
マツカ 「元老寺、厳しかったんですね…」
キース 「いや、違う。酒はいけるが、使いようがだ…」
ジョミー「もう、思いっ切り、縛りで、限定だったしさ…」
お盆の間は無理すぎるヤツ、と声を揃えてますけど。
どの辺が…?
2024/09/06 (Fri)
☆許されない料理
9月といえども暑さが続く毎日でして、週末は生徒会長宅。
其処で出て来た二学期の愚痴、その話から棚経の思い出が。
シロエ 「お酒はいけても、使いようって、何なんです?」
マツカ 「縛りで限定、お盆の間は無理と言われても…」
まるで想像出来ませんが…、とマツカ君が傾げる首。
マツカ 「料理用のを貰ったとしても、使えるでしょう?」
スウェナ「その通りに使えば、何も問題無いわよねえ…」
ご当地モノの料理酒でも、とスウェナちゃんも。
スウェナ「だけど、料理酒でご当地モノって…」
シロエ 「あるんでしょうか、料理用に限定だなんて…」
マツカ 「其処なんですよね、問題は…」
謎は深まるばかりですよ、とマツカ君の視線がキース君に。
マツカ 「お酒、どんなのを貰ったんですか?」
シロエ 「料理酒だった、という線は薄そうですけれど…」
キース 「いや。強いて言うなら、それが近いな」
ジョミー「料理と密接に関係してたの、ガチだよね…」
しかも料理も限定でさ…、とジョミー君、フウと溜息。
ジョミー「お盆の間は、キースの家では、絶対に…」
キース 「出るわけがないブツで、買いに行くのも…」
マジで許されないヤツだ、とキース君の眉間に皺が。
キース 「店にいるのや、買っているのを…」
ジョミー「檀家さんに目撃されたら、詰むもんね…」
キース 「まったくだ。普段だったら、許して貰えても…」
お盆の間だけは、ド顰蹙だ、とキース君が眺める窓の外。
キース 「誰が見たって、殺生でしかないからな…」
ジョミー「お店はもちろん、スーパーだってヤバいしさ…」
シロエ 「えっと…? 専門店があるんですか、ソレ?」
キース 「専門店のが最高だな」
店先で揚げている店だったら、何処も当たりだ、と副住職。
キース 「なにしろ、油が違うわけだし…」
ジョミー「うんと美味しく揚がるしね…」
シロエ 「コロッケですか?」
その言い方だと…、とシロエ君の問いですけど。
コロッケ…?
2024/09/07 (Sat)
☆行きにくい専門店
9月になっても終わらない残暑、週末は生徒会長宅な面々。
二学期スタートで並んだ平日、その愚痴から話は棚経へと。
ジョミー「うーん…。コロッケだったら、まだしもさ…」
キース 「ああ。コロッケも確かに美味いんだが…」
ヤバさは減るな、とキース君が繰る左手首の数珠レット。
キース 「混ぜ物多めで、ジャガイモとかがだ…」
ジョミー「かなり入るし、肉無しのだってあるもんね…」
キース 「それはそうだが、野菜バージョンは…」
肉屋では揚げていないと思うぞ、とキース君。
キース 「惣菜店ではないからな…」
ジョミー「そうだっけ…。コロッケなら罪が軽めでも…」
キース 「店先に立った時点で、目撃された場合は詰みだ」
下手なダジャレのつもりはないが…、と副住職の深い溜息。
キース 「お盆の最中に、肉屋というのは、流石にな…」
ジョミー「イライザさんだって、行きにくいよね…」
キース 「どうしても、と言うなら、宿坊の人に頼んで…」
代わりに買って貰うしか、という、お寺ならではの事情。
キース 「しかし、コロッケなら頼めても…」
ジョミー「豚カツは、無理なヤツだよね…」
一同 「「「豚カツ!?」」」
何故に豚カツ、と顔を見合わせる御一同様。
シロエ 「豚カツって…。おつまみ向けですか、アレ?」
スウェナ「おつまみ用なら、コロッケでしょ?」
マツカ 「一口コロッケだったら、パーティーとかでも…」
人気の一品なんですけどね、とマツカ君が傾げる首。
マツカ 「フォアグラ入りとか、色々ありますよ」
シロエ 「でも、豚カツは無いんですね?」
マツカ 「おつまみ用としては、出さないかと…」
軽食になってしまいますし、と御曹司。
マツカ 「でも、どうして豚カツに限定なんです?」
キース 「頂いたブツが、ブツだけにだ…」
ジョミー「豚カツ用のソースだったしね…」
一同 「「「ええっ!?」」」
嘘だろう、と誰もがビックリ仰天ですけど。
豚カツ用ソース…?
2024/09/08 (Sun)
☆ソレは飲めない
9月といえども残暑なわけで、涼しい生徒会長宅での週末。
其処で出て来た棚経の話、檀家さんに貰ったブツが問題で。
シロエ 「豚カツ用のソースって…。マジですか!?」
スウェナ「無いでしょ、ソレは…」
キース 「あったからこそ、サムも見ているわけでだな…」
持ち帰るしかないだろうが、と副住職の苦い顔付き。
キース 「いくら何でも、アレは飲めんぞ」
ジョミー「無理ゲーだよね…」
持って帰るのも重かったけど…、とジョミー君も。
ジョミー「下手に瓶だし、ペットボトルよりも重量が…」
キース 「ついでに飲めんし、全く減ってくれないし…」
一同 「「「あー…」」」
ただの荷物になったヤツだ、と誰もが納得。
マツカ 「豚カツ用のソースだなんて、災難でしたね…」
キース 「貰った時には、嬉しかったんだがな…」
ジョミー「自転車に乗る前に一気飲みして、空瓶も…」
置いて行こうと思ってたよね、とジョミー君の深い溜息。
ジョミー「檀家さんの家の前に置いたら、オッケーで…」
キース 「後で回収、向こうも、そういうつもりでだ…」
下さったのは分かるんだが…、とキース君、合掌して一礼。
キース 「お盆疲れがMAXなせいで、不幸な事故が…」
ジョミー「起きてしまったヤツなんだよね…」
後で気付いて、真っ青かもね、とジョミー君の苦笑。
ジョミー「豚カツを食べる時になって、やっと気付くかな」
キース 「そうだと思うぞ、ソースが無い、と…」
代わりにジュースが余分に冷蔵庫に…、とキース君の相槌。
キース 「だが、謝るには、遅すぎるしな…」
ジョミー「謝る相手は、帰省中のお孫さんとかだと思うよ」
お取り寄せしたソースが無いんだから、とジョミー君の言。
ジョミー「他のソースが家にあったら、まだしもさ…」
キース 「豚カツ用のソース、あるとは限らんしな…」
シロエ 「ご高齢だと、常備してませんよね…」
大勢が不幸になっていそうで、と言ってますけど。
ありそう…。
2024/09/09 (Mon)
☆返すのはアウト
9月になっても厳しい暑さで、週末は生徒会長宅ですけど。
棚経の日の思い出話で、とんでもないのが出て来まして…。
キース 「そうだな、あそこは、普段は御夫婦だけでだ…」
ジョミー「豚カツとは縁が無さそうかもね…」
キース 「外見だけで判断してはいかんぞ、ご高齢の方を」
百歳近くても、肉好きな方もいらっしゃるし…、と副住職。
キース 「ステーキが好きで、週に一度は召し上がるとか」
ジョミー「そうなんだ…」
キース 「月参りで行くと、お話しするのも坊主の役目だ」
法話だけではないんだぞ、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「しかし、豚カツソースのお宅は、和食党だし…」
シロエ 「普段は豚カツ、食べないんですね?」
キース 「恐らくな…。お取り寄せまでした、ソース…」
ジョミー「貰ってしまって悪かったかも…」
もしかして返すべきだったかな、とジョミー君が傾げる首。
ジョミー「そしたら代わりに、ジュースが貰えて…」
シロエ 「瓶の持ち帰りだって、免れますよね…」
キース 「ダメだ、檀家さんに恥をかかせる恐れが…」
返しに行った時に出て来る人によっては、とキース君。
キース 「帰省中の人でも、チャイムが鳴った時にはだ…」
ジョミー「普通に応対するかもね…」
キース 「分かったか?」
檀家さん以外の人だった時が大問題だ、と冷静な指摘。
キース 「お盆疲れで済ませてくれれば、まだいいが…」
サム 「ボケたかも、って思っちまうの、ありそうだぜ」
ジョミー「うーん…。そうなった時は、ヤバいかも…」
キース 「帰省した時、親の様子に気を付けろ、と…」
最近、うるさく言われているし…、と副住職、フウと溜息。
キース 「若い人でもやらかすミスが、勘違いされて…」
シロエ 「病院で検査して貰わないと、ってヤツですね…」
キース 「そこまで心を配ってこそだしな…」
ジョミー「返すの、アウトだね…」
豚カツ用のソースが無い方がマシ、と一同、納得。
確かに…。
2024/09/10 (Tue)
☆お寺には似合い
残暑が厳しい9月の週末、涼しい生徒会長宅で過ごす面々。
棚経の思い出話が出まして、豚カツ用のソースを貰った件。
キース 「貰ってしまって悪かった、とは思うんだが…」
ジョミー「月参りに行ったついでじゃ、謝れないよね…」
キース 「ついででなくても、恐縮なさるのはガチだしな」
胸にしまっておくしかない、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「間違えて俺たちに渡したことは、檀家さんも…」
シロエ 「後で気付いているでしょうしね…」
キース 「そういうことだ。月参りでお邪魔した時に…」
詫びて下さったら、笑顔で対応するのも役目、と副住職。
キース 「頂いてしまって、すみませんでした、と…」
ジョミー「そうなっちゃうよねえ…」
キース 「坊主の辛い所ではあるが、ここはだな…」
美味しく頂いたことにするしか…、とキース君の苦笑い。
キース 「お盆の間は食べられないので、その後に、と…」
ジョミー「そういえば、結局、どうなったわけ?」
あのソース、とジョミー君の問い。
ジョミー「薬膳風味ってヤツがあったし、気になって…」
キース 「なかなか美味いぞ、薬膳風味」
一同 「「「薬膳風味!?」」」
なんだソレは、と誰もが仰天な豚カツ用ソース。
シロエ 「あのぅ…。薬膳と言えば、薬膳ですよね…?」
キース 「ズバリ、そうだが?」
薬膳料理の薬膳だな、とキース君、即答。
キース 「寺で使うには、似合いの味だと思わんか?」
サム 「俺も見た時、そう思ったぜ…」
もう一本は山椒風味だったしよ、とサム君の目撃証言が。
サム 「狙ったのかよ、って感じでよ…」
キース 「いくら何でも、ウケ狙いでは渡さんぞ…」
ただでもハードな棚経の時に、とキース君、合掌。
キース 「しかし、怪我の功名というヤツになったな」
ジョミー「アドス和尚が気に入ったとか?」
キース 「おふくろもだ。薬膳風味だし…」
宿坊用にも検討中だぞ、という話ですけど。
薬膳風味…。
2024/09/11 (Wed)
☆豚カツもいいね
9月になっても厳しい残暑で、週末は生徒会長宅ですけど。
棚経の思い出話で、豚カツ用のソースを貰ったという実話。
シロエ 「宿坊で出す件はともかく、味が気になります」
スウェナ「薬膳風味って、ちょっと想像つかないわよね…」
キース 「中濃ソースなんだが、かけて食うとだ…」
脂っこさが消えるんだよな、と食べている人の経験談。
キース 「薬草が十種も入っているのに、薬臭くもないし」
ジョミー「そうなんだ…。それじゃ、美味しい部類でさ…」
サム 「ゲテモノってわけじゃねえんだな…」
キース 「ああ。おふくろが調べてみたらしいんだが…」
取扱店を探している人も多いそうだ、と副住職。
キース 「知る人ぞ知る、といったソースで人気なんだぞ」
ジョミー「なんかいいよね、食べてみたいかも…」
シロエ 「ですね、今ならキース先輩の家にありますし」
サム 「豚カツさえあれば、試食出来るぜ」
話の種に、とサム君も乗り気。
サム 「ぶるぅに頼んでもいいけどよ…」
シロエ 「専門店のヤツが合いそうですね」
ぶるぅ 「そだね、こってりしてるしね!」
ぼくが揚げたら脂っこさが少なめで、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「お昼に豚カツ、買うのも良さそう!」
ブルー 「話題のソースは、元老寺から…」
瞬間移動でお借りして、と生徒会長も。
ブルー 「キース、借りてもいいのかな?」
キース 「かまわんぞ。残りは充分あるからな」
一同 「「「イイネ!」」」
今日のお昼は豚カツだ、と大歓声。
シロエ 「薬膳ソースが楽しみですよね!」
ぶるぅ 「豚カツ、お店に注文だね!」
??? 「ぼくのもお願い!」
食べてみたい、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「薬膳ソースで食べる豚カツ、美味しそうだし!」
シロエ 「なんで、いきなり来るんです!」
Aブルー「ついでだからね!」
一同 「「「は?」」
ついでとは、と顔を見合わせる面々ですけど。
こっちに用でも…?
2024/09/12 (Thu)
☆ツケにするなら
9月になっても終わらない暑さ、週末は生徒会長宅が一番。
そこで出て来た棚経の話、豚カツ用ソースを貰ったわけで。
シロエ 「ついでって、何か用なんですか!?」
Aブルー「そうだけど?」
キース 「だったら、サッサとそっちにだな…」
行けばよかろう、とキース君、手をヒラヒラと。
キース 「どうせ、ノルディと飯に行くとかで…」
ジョミー「だよねえ、豚カツよりもいいと思うよ?」
サム 「高級な店に決まってるしよ…」
その方がいいぜ、とサム君も。
サム 「美味いランチを捨てなくてもよ…」
シロエ 「デートに行けばいいでしょう!」
Aブルー「あのねえ…。用があるのは、こっちでさ…」
ノルディなんかじゃないんだよね、とソルジャーの返事。
Aブルー「もしかして、わざとスルーかな?」
シロエ 「いえ、迷惑と言っているわけじゃあ…!」
ないんですよ、とシロエ君、必死の言い訳。
シロエ 「そんなことをする命知らずは、いませんし…!」
Aブルー「命知らずって…」
シロエ 「バックに、ぶるぅがいるんですから!」
髪がピンクに染まるんでしょう、とシロエ君の悪い顔色。
シロエ 「出来れば、さっきの失言はですね…」
Aブルー「ぶるぅに内緒にしてくれ、って?」
シロエ 「もちろんです! でもって、キース先輩に…」
ツケて貰えると嬉しいんです、と凄い台詞が。
シロエ 「ババはやっぱり、引き慣れた人が一番で…」
Aブルー「オッケー、それじゃ、キースにね!」
丁度いいから、とソルジャーの笑み。
Aブルー「用があるのは、キースがメインで…」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「でも、その前に、薬膳ソース!」
ぼくの分も豚カツお願い、とソルジャー、ズズイと。
Aブルー「食べながら話せば、平和だし…」
キース 「どの辺がだ!」
Aブルー「シロエが回した、ツケの件とか…」
キース 「そうだった! シロエ!」
なんだって俺に回しやがった、と怒声ですけど。
責任逃れ…。
2024/09/13 (Fri)
☆ド真ん中だったツケ
9月といえども厳しい残暑で、週末は生徒会長宅ですけど。
其処で出て来た棚経の話、豚カツ用ソースを貰った人たち。
キース 「失言のツケを俺に回すとか、有り得んだろう!」
シロエ 「でも、先輩はプロですし…!」
ジョミー「言えてる、シロエは間違ってないよ」
プロという点に関しては、とジョミー君の援護射撃が。
ジョミー「ババを引くのも、大抵、それが原因だしさ」
サム 「間違いねえよな、まさにプロだぜ」
キース 「どの辺がだ!」
スウェナ「最大のヤツは、言いたくないけど…」
棚経もソレが元凶だもの、とスウェナちゃん。
スウェナ「とても口には出来ないわよねえ…」
Aブルー「ありがとう!」
今日は、その件で来たんだよ、とソルジャー、笑顔全開。
Aブルー「もうじき、秋のお彼岸だしね!」
一同 「「「げっ!」」」
確かにキースに用があるヤツ、と一同、ドン引き。
シロエ 「まさか、頼みに来たんですか!?」
Aブルー「ピンポーン!」
お彼岸とくれば法要だしさ、とソルジャーの笑み。
Aブルー「シロエがツケを回してくれたし、バッチリで…」
キース 「断ったら、髪がピンクになるとでも!?」
Aブルー「今の流れで、他にあるかい?」
お盆の棚経、ソレで引き受けてくれたよね、とニッコリと。
Aブルー「髪がピンクに染まった時には、丸坊主の危機!」
一同 「「「あー…」」」
アドス和尚が剃るんだった、と誰もがガクブル。
サム 「シロエが回したツケは、ガチかよ…」
ジョミー「思いっ切り、ド真ん中だよね…」
Aブルー「お蔭で、ぼくは手間が省けて、大満足だよ!」
話は済んだし、豚カツソースに全力集中、と狂喜する人。
Aブルー「薬膳ソースって言っていたよね、楽しみでさ…」
シロエ 「後口サッパリ、脂っこさが抜けるそうですよ」
キース 「サッサと話を切り替えるな!」
Aブルー「いいんだってば!」
用件の方は片付いたしね、とウインクですけど。
急転直下…。
2024/09/14 (Sat)
☆史上最大の失言
9月になっても止まらない残暑、週末は生徒会長宅な面々。
其処へソルジャー登場でして、お彼岸の法要が来た目的で。
キース 「片付いたも何も、俺は返事をしてないんだが!」
Aブルー「なるほどね…。そういうことなら…」
ぼくも考えがあるわけで…、とソルジャーの瞳に物騒な光。
Aブルー「ぶるぅ、よろしく!」
一同 「「「ひぃぃっ!」」」
ガチで悪戯を注文したか、と一同、顔面蒼白。
Aブルー「どうかしたわけ?」
シロエ 「いいえ、何でもありません!」
ジョミー「今の注文、ぶるぅに…だよね…?」
Aブルー「もちろんだよ!」
ぶるぅと言ったら、ぶるぅだよね、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「君たちも、楽しんでくれたまえ!」
一同 「「「うわー…」」」
ダメすぎるヤツ、と誰もがガクガクブルブル。
シロエ 「…キース先輩、詰みましたよね…」
サム 「自業自得と言うにしてもよ…」
スウェナ「史上最大の失言だわね…」
ジョミー「もう遅いけどね…」
ついでに他には回せないし、とジョミー君。
ジョミー「髪がピンクじゃ、丸坊主しか…」
シロエ 「どう考えても、それ以外には無いですし…」
マツカ 「染め直すのはどうでしょう?」
Aブルー「さあねえ…。こっちの世界で出来るかなあ…」
染め直せるならいいけれど、とソルジャーが顎に当てる手。
Aブルー「多分、こっちのヤツとは違うし…」
シロエ 「下手にやったら、色が抜けたりしそうですか?」
Aブルー「それだけで済めば、ラッキーだよね」
最悪、綺麗に禿げる恐れが…、と怖すぎる台詞。
Aブルー「混ぜるな危険、っていうヤツで…」
シロエ 「まさか、毛根に大ダメージでしょうか…?」
根っこから抜けてしまうとか…、とシロエ君の問い。
シロエ 「そんなオチにはなりませんよね…?」
Aブルー「どうせ末路は同じなんだし、いいってば!」
一同 「「「あー…」」」
坊主頭な点は同じか、と一同、納得ですけど。
怖すぎ…。
2024/09/15 (Sun)
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