☆出過ぎた真似は
スッポンタケの外来種を持ち込みたいソルジャー、狙いは北欧産の品。
お歳暮が来る筈の公爵夫人にロックオンでして、お礼状に一言、と。
Aブルー「スッポンタケを送って下さい、と書き添えてよ!」
ブルー 「だから、検疫を通らないと言っているだろう!」
Aブルー「福の神様なら大丈夫だよ! きっと何処かに方法が!」
いっそ直接持ち込みだとか…、と恐ろしいことを。
Aブルー「メデタイ様の出張の時に、帰りに貰って帰ってくれれば!」
ブルー 「そういうチェックは厳しいから!」
シロエ 「でも、会長…。スッポンタケって、エックス線は…」
引っ掛からないんじゃないんでしょうか、と心配そうに。
シロエ 「ただのキノコですから、透けてしまうんじゃあ…」
キース 「それは充分、有り得るな…」
Aブルー「ほらね、それなら荷物と一緒に送る方だって!」
国際宅急便でいけそうじゃないか、と言い出すソルジャー。
Aブルー「頼むよ、マツカ! 君は一言、書き添えるだけ!」
マツカ 「そ、そんなことは…。検疫破りのお手伝いなんて…」
バレたらイングリッドさんにも父の会社にも迷惑が…、と。
マツカ 「それに、スッポンタケに関わると後が無いそうですし…」
サム 「ストーカー並みに付き纏うぜ、アレは」
スウェナ「キースは完全に捕まってるわよね、スッポンタケに」
シロエ 「身内に二人も要りませんってば、そういう人は」
キース先輩だけで沢山です、とバッサリ切り捨て。
シロエ 「それに、スッポンタケはキース先輩の直弟子ですしね」
マツカ 「そうでした…! ぼくが出るのはお門違いです」
出過ぎた真似をするのはどうかと…、と得意の控えめ発言。
マツカ 「他人様のお弟子に、ぼくが口出しするというのは…」
サム 「ちょっとマズイぜ、坊主の世界じゃ」
ブルー 「その通りだよ、弟子は師僧に従うものでさ」
Aブルー「そうなのかい?」
それじゃキースの出番だろうか、と逸れた矛先。
どうなるんですか?
2015/12/16 (Wed)
☆頼むならこの人
外来種のスッポンタケが欲しいソルジャー、北欧のヤツにロックオン。
ドクツルタケな公爵夫人からゲットしようと目論んでますけど…。
Aブルー「スッポンタケのことをマツカに頼むのは筋違いかい?」
ブルー 「キースの弟子だというのがねえ…。ちょっとマズイね」
坊主の世界は厳しいもので…、と生徒会長、いや銀青様。
ブルー 「弟子は師僧に絶対服従、他の人には従えないよ」
サム 「お師僧様が白いと言ったら、カラスも白い世界だからよ…」
Aブルー「それじゃ、マツカがスッポンタケに絡むというのは…」
ブルー 「掟破りというヤツになるね、間違いなく!」
だから頼むんだったらキースに、と本当に逸れてしまった矛先。
ブルー 「もっとも、キースが役に立つかは知らないけどね!」
キース 「俺はお役に立てんと思うが!」
そもそも知り合いでもないし、と副住職の必死の逃げ。
キース 「お歳暮が届くのもマツカの方だし、俺は全く無関係で!」
Aブルー「どうなんだろう? いつも、よろしくって書いて来るよね」
マツカ 「ええ、皆さんでどうぞ、と書いて下さるようですね」
ぼくには読めない謎言語ですが…、とマツカ君にも読めないのが手紙。
マツカ 「いつもブルーが読んでくれますし、それを参考にお礼状を」
Aブルー「だったら、キースでもいいんだよ! 書くだけだし!」
それをメデタイ様が訳すんだから、とソルジャーの指摘。
Aブルー「何も問題無いと思うな、その方向で!」
キース 「待て、俺は…!」
Aブルー「とにかく、お歳暮待ちだよね! それから作戦発動だよ!」
今度は何が貰えるのかな、とソルジャー、お待ちかねの様子で。
Aブルー「楽しみだなあ、お歳暮と、キースのお礼状!」
キース 「俺は書かんぞ!」
Aブルー「お歳暮が来たらよろしくね! また来るから!」
キース 「逃げるな、馬鹿!」
Aブルー「じゃあ、またね~!」
お歳暮もお礼状も楽しみ、と消えたソルジャー。
キース君の運命は…?
2015/12/17 (Thu)
☆専門家に任せろ
スッポンタケの外来種を是非にと願うソルジャー、狙っている北欧産。
アテにするのは公爵夫人で、お歳暮が来たらお礼状だとお帰りに。
キース 「待て、待たんかーっ!」
シロエ 「とっくにいないと思いますけど?」
今頃は向こうの世界のシャングリラですよ、と冷たい言葉が。
シロエ 「キース先輩、責任を持って下さいね? スッポンタケの件」
マツカ 「ぼくからもよろしくお願いします。お礼状の話」
キース 「どうして俺に話が回ってくるんだ!」
サム 「仕方ねえだろ、スッポンタケはお前が専門だしよ」
戒名をつけて弟子にしただろ、とキッツイ一言。
サム 「しかも普通じゃ出さねえヤツをよ…。院殿号だぜ?」
ブルー 「物凄い功績があった人にしか出さないのをねえ…」
シロエ 「元ネタは鯨の戒名ですけどね」
ジョミー「でもさ、パクリでも戒名を出したら終わりだよねえ?」
ブルー 「それに関しては否定はしないね」
あの時点でキースはスッポンタケの師僧になったわけで…、と銀青様。
ブルー 「マツカが口出しするというのは筋違いだよ、うん」
キース 「なんでそうなる!」
ブルー 「シロエが何度も言った筈だよ、迷惑な人は二人も要らない」
サム 「うんうん、ストーカーに追われるヤツは一人いればよ…」
もう充分に間に合うから、と切り捨てにかかっている面々。
ブルー 「そんなわけだから、スッポンタケは君に任せた!」
キース 「おい、あんたまでか!?」
スウェナ「当然でしょ? ブルーだってお坊さんなのよ?」
シロエ 「スッポンタケに口出しするのは論外ですよね、会長でも」
サム 「いくら高僧でも、こればっかりはよ…」
代わりに師僧にならねえ限りは口出し無用、というのが坊主の世界。
サム 「自分で考えとけよな、対策」
マツカ 「その内にお歳暮が届きますから、持って来ますよ」
ブルー 「頑張るんだね、キース」
君の活躍に期待している、ということですけど。
さて、どうなる…?
2015/12/18 (Fri)
☆無資格ですから
外来種のスッポンタケが欲しいソルジャー、公爵夫人にロックオン。
北欧からのお歳暮が来たら一筆を希望で、それのお鉢がキース君へと。
キース 「…どうしてこういうことになるんだ…」
シロエ 「キース先輩、まだ対策を思い付かないんですか?」
そろそろ来ますよ、とシロエ君からの忠告が。
シロエ 「明日あたり、ヤバイと思いますけどね?」
スウェナ「そうねえ、みんなでブルーの家に集まるんだし…」
サム 「なんか狙って来そうだぜ。わざとじゃねえとは思うけど」
マツカ 「ぼくもそういう気がしますよ。家に帰ったらありそうな…」
北欧からの国際宅急便が、と御曹司も嫌な予感がする様子。
マツカ 「キース、頑張って下さいよ? ぼくは手伝えませんから」
キース 「俺の弟子だし、手伝いの許可ならいつでも出すが」
マツカ 「ジョミーやサムなら、その手も使えるでしょうけど…」
生憎、ぼくは僧籍じゃありませんから、と見事なうっちゃり。
マツカ 「お坊さんのお手伝いは出来ませんよ。無資格ですしね」
サム 「坊主の世界は、その辺もうるさく言われるぜ、うん」
マツカが正しい、とサム君からのお墨付き。
サム 「頑張れよな、キース。明日は本気でヤバそうだしよ」
ジョミー「お日柄も良く、って感じだよねえ…」
シロエ 「でもって、ご愁傷様なんですよ」
キース先輩がどう切り抜けるか見ものです、と無責任な人。
シロエ 「Xデーが楽しみですね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お歳暮、楽しみだよね!」
美味しいお菓子があるといいな、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「イングリッドさんのお菓子、いつも美味しいもん!」
ブルー 「お菓子は間違いなくあるだろうねえ…」
サム 「変な物が無ければいいんだけどよ…」
シロエ 「その辺のことはキース先輩に任せましょう!」
キース 「其処までなのか!?」
俺の責任が増えてないか、と慌ててますけど。
一度フラグが立った以上は、ドツボ一直線なんじゃあ?
2015/12/19 (Sat)
☆来てしまいました
そろそろ来そうな北欧からのお歳暮、ソルジャーがお待ちかねのブツ。
今日あたりヤバイと噂の週末、生徒会長宅に出掛けた御一同様。
ジョミー「マツカ、遅いね…。遅れます、って何だろう?」
サム 「あれじゃねえのか、ドクツルタケのお歳暮」
スウェナ「先に行っておいて下さい、って辺りが危なそうよね」
到着待ちをしてるんじゃないの、という話の所へチャイムの音が。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ マツカ、来たよーっ!」
マツカ 「すみません、遅くなりました! 会社の方から連絡で…」
荷物を取りに行って来ました、と抱えている国際宅急便の箱。
シロエ 「…ドクツルタケが寄越したんですか?」
マツカ 「ええ。でも、今回はキースがいますから心強いですよ」
専門家に任せて安心です、とキース君の前に箱がドカンと。
マツカ 「それじゃ、よろしくお願いします」
キース 「俺が開けるのか!?」
マツカ 「お礼状を書くのはキースですから、見ておいた方が…」
失礼があってはいけませんしね、と正しい意見。
マツカ 「キースなら、手紙の作法は完璧ですから。お坊さんだけに」
キース 「それは確かにそうなんだが! 坊主の基礎だが…」
??? 「来たんだって、お歳暮!?」
待っていたよ、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「早く開けてよ、楽しみに待ってたんだから!」
キース 「俺は少しも喜べないが!」
Aブルー「お礼状にスッポンタケのことを書くだけじゃないか!」
開けて、開けて、と矢の催促で。
キース 「仕方ない…。なるほど、いつもの菓子か」
ぶるぅ 「わぁ~い、ジンジャークッキー、クリスマスのだぁ!」
Aブルー「ぼく宛の荷物も入っているよね、今度は何かな?」
キース 「俺が知るか!」
謎の言語は流石に読めん、と中の手紙を生徒会長に。
キース 「これはあんたの仕事だろうが!」
ブルー 「まあね…」
スッポンタケは絡んでないし、と広げた手紙。
さて、内容は…?
2015/12/20 (Sun)
☆ゲテモノなんです
ついに来てしまった北欧からのお歳暮、ソルジャーが待っていた代物。
お礼状を書くのはキース君ですけど、あちらからの手紙は謎の言語で。
ブルー 「じゃあ、読むよ? 暮れのご挨拶をお届けします、と…」
シロエ 「普通ですね?」
サム 「この辺まではいつも普通じゃねえかよ!」
ジョミー「後に行くほど変になるんだよ、ドクツルタケのは!」
毎回そうだ、と苦虫を噛み潰したようなジョミー君の顔。
ジョミー「ぼくたち宛の部分はマトモで、それが済んだらゲテモノで」
Aブルー「ゲテモノだって!?」
ジョミー「いつもゲテモノばかりじゃないか!」
シロエ 「ゲテモノは言い得て妙ですね、ええ」
とてもマトモとは言えませんから、と一刀両断。
シロエ 「会長、早く済ませてしまいましょう!」
ブルー 「分かってる。いつものジンジャークッキーをどうぞ、と」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 開けてもいい?」
ブルー 「いいと思うよ、クッキーの方は。えっと、それから…」
Aブルー「ぼくには、なんて?」
ブルー 「クリスマスプレゼントも兼ねて、主人が選びました…」
一同 「「「ひぃぃっ!!!」」」
また公爵か、と一同、ドン引き。ゲイだと噂が高い人物、それが公爵。
ブルー 「夜の生活にお役立ちのドリンク色々、それに特選DVD…」
一同 「「「うわー…」」」
Aブルー「素晴らしいよ! キース、お礼状の方、よろしくね!」
凄いプレゼントを貰っちゃったよ、とソルジャー、感激。
Aブルー「DVDの方も楽しみだけれど、ドリンクもね!」
ブルー 「来年も夫婦で励んで下さい、主人も応援しています…」
Aブルー「嬉しいねえ! 公爵が応援してくれるなんて!」
姫はじめも大いに頑張らないと、と歓喜の表情。
Aブルー「この人たちならきっと、スッポンタケだって!」
ブルー 「本気で頼むつもりなのかい?」
Aブルー「もちろんだよ!」
欲しい気持ちも分かって貰える、と言ってますけど。
キノコですよ…?
2015/12/21 (Mon)
☆お礼状が大切
ドクツルタケこと公爵夫人からのお歳暮、今回もソルジャーが大喜び。
お礼状をよろしくと言ってますけど、要はスッポンタケの注文。
Aブルー「キース、お礼状にはスッポンタケも忘れないでよ!」
キース 「…分かっている。なんと書けばいいんだ?」
Aブルー「ぼくが欲しがってるから、送って下さいって!」
シーズンになってからでいいから、とニコニコと。
Aブルー「スッポンタケもあるだろうしね、あの国にだって!」
シロエ 「無い可能性もありますけど?」
Aブルー「大丈夫だと見たね、松茸が激似なんだから!」
それにアカダマスッポンタケの例もあるし、とイヤンな名前が。
Aブルー「この国だと北の大地で育つ絶滅危惧種だけれど…」
ブルー 「北欧だったら元気に生息しているかも、って?」
Aブルー「ピンポーン! 察して送ってくれると嬉しいな、とね!」
赤玉が出るまでヤリまくれそうなスッポンタケを、と恐るべき野望。
Aブルー「仁王アカダマスッポンタケなら、無敵だよ!」
シロエ 「そんな代物、要りませんから!」
Aブルー「ぼくは欲しいし、福の神様に期待だってば!」
とにかくお礼状が大切、とキース君へと向けられる瞳。
Aブルー「きちんと書いてよ、お礼状の方も、スッポンタケの件も!」
キース 「もちろんだ。俺が係に決まったからには、完璧に書く!」
シロエ 「キース先輩、本気ですか!?」
キース 「此処で書くから、持って帰って会社の人に渡してくれ」
いいな、とマツカ君へと掛けられた声。
キース 「誰が訳すのか俺は知らんが、よろしく頼む」
マツカ 「え、ええ…。それはかまいませんけれど…」
Aブルー「いいねえ、今すぐ書いてくれるんだ?」
キース 「お礼状は早めが鉄則だからな」
シロエ 「対策は考えてくれたんですか、キース先輩!?」
キース 「お礼状を書く、ただそれだけだが?」
サム 「マジかよ、キース!」
言われるままに書くつもりかよ、という悲鳴。
キース君、本気なんですか?
2015/12/22 (Tue)
☆お礼状は任せろ
ソルジャーが大喜びした、ドクツルタケこと公爵夫人からのお歳暮。
お礼状を書くのはキース君でして、スッポンタケを送って欲しいとも。
Aブルー「本当に書いてくれるだなんて…。嬉しいよ、キース!」
キース 「気にするな。スッポンタケは俺の直弟子だからな」
これも師僧の役目だろう、と天晴れな覚悟だか心意気だか。
キース 「ぶるぅ、何でもいいからレターセットをくれないか?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ブルーが使うヤツでいいよね!」
読みやすいヤツがいいと思うの! とシンプルな便箋と封筒が。
ぶるぅ 「ペンも要るよね、はい、どうぞ!」
キース 「有難い。では、早速…。拝啓、イングリッド様、と…」
一同 (((ほ、本気だ…)))
この調子でスッポンタケも注文する気だ、と一同、ガクブル。
キース 「いつも結構な贈り物を有難うございます。ご主人様にも…」
Aブルー「最高だよ! キースに頼んで正解だったよ」
シロエ 「キース先輩、書いちゃうんですか、スッポンタケも!?」
キース 「そのために俺が指名されたと思うが?」
其処のマツカに、と視線をチラリ。
マツカ 「…や、やっぱり、ぼくが書きましょうか?」
キース 「その必要は全く無い。弟子は師僧が責任を持つものだ」
マツカ 「で、でも…。皆さんに御迷惑が…」
キース 「お前が自分で言い出したんだぞ、俺の仕事だと」
だから書くまで、とサラサラと。
キース 「これからも末永いお付き合いをよろしくお願いします…」
Aブルー「うんうん、いいねえ! 末永くだよ!」
キース 「つきましては、厚かましいお願いではございますが…」
一同 (((ひいぃっ!!!)))
マジだ、と震える御一同様、歓喜のソルジャー。
Aブルー「クライマックスだよ、頑張ってよ!?」
キース 「もちろんだ。…是非とも、送って頂きたいものが…」
一同 (((す、スッポンタケ…)))
とうとうこの時が来てしまった、と誰もが顔面蒼白。
書くんですね?
2015/12/23 (Wed)
☆お願いしました
ドクツルタケこと公爵夫人から届いたお歳暮、お礼状の係はキース君。
とんでもない品物に厚く御礼、更にソルジャーからの頼み事まで。
Aブルー「綺麗な字で頼むよ、メデタイ様が読みやすいように!」
キース 「俺の字に何か文句があるのか?」
坊主に書道は必須なんだが、と溢れる自信。
キース 「筆で書こうがペンで書こうが、筆を選ばずというヤツだ」
Aブルー「ごめん、その辺は素人だから…。続きをよろしく」
キース 「任せてくれ。…もし、そちらの国にあるようでしたら…」
一同 (((人生、終わった…)))
これでスッポンタケが来るんだ、と泣きたい気持ちの面々ですけど。
キース 「法界善根を頂戴いたしたく…」
一同 「「「は?」」」
なんだそれは、と目を剥く一同、ソルジャーだって。
Aブルー「ちょ、ちょっと…! スッポンタケは!?」
キース 「だから、今、書いているだろうが! お願いします、と!」
Aブルー「で、でも…。スッポンタケと書いていないじゃないか!」
キース 「ちゃんと書いたが? …これで良し、と」
マツカ、こいつを訳して送ってくれ、と封筒とセットで手渡し中。
キース 「差出人はお前の方がいいだろう。俺では謎の人間だしな」
マツカ 「そうですね…。その辺はきちんとしておきますけど…」
コレは何です、とマツカ君が指差す法界善根の四文字。
マツカ 「何のことだか、ぼくにはサッパリ…」
キース 「知らんのか? 俺を指名したくせに、弟子の名前を」
僧籍ではないから仕方ないか、と言われましても。
マツカ 「あのぅ…。キースの弟子はスッポンタケでは?」
キース 「その通りだが?」
マツカ 「コレの何処がスッポンタケなんです?」
Aブルー「そうだよ、スッポンタケのスの字も無いよ!」
キース 「やかましい! これでいいんだ、俺の弟子だから!」
Aブルー「どの辺がさ!」
どう見てもスッポンタケじゃない、とソルジャーの苦情。
心眼で見るというオチですか?
2015/12/24 (Thu)
☆名前はきちんと
ドクツルタケこと公爵夫人からのお歳暮、お礼状を書いたキース君。
ソルジャーからの注文通りに、スッポンタケを頼んだそうですけれど。
Aブルー「この手紙の何処に、スッポンタケと書いてあるのさ!」
キース 「ちゃんと書いたと言っている! 弟子をよろしくと!」
あちらの国にいるかどうかは分からないが、と指差す手紙。
キース 「いるようだったら、いずれ来るだろう。検疫破りで」
Aブルー「で、でも…。スッポンタケの名前は何処に…」
あぶり出しってオチじゃないだろうね、という質問が。
Aブルー「今はミカンの季節だし…。もしかして、それかい?」
キース 「俺はペンしか使っていないが」
Aブルー「斜めに読むとか、縦読みだとか…?」
どう読むのだろう、とソルジャー、手紙を矯めつ眇めつ。
Aブルー「読めないなあ…。暗号なのかな?」
キース 「坊主だったら、基礎の基礎だが」
一同 「「「へ?」」」
キース 「弟子の名前はキッチリ書いた! 法界善根と!」
この四文字がスッポンタケだ、と副住職。
キース 「ヤツの戒名は倫王院殿法界善根大居士なんだが…」
シロエ 「長ったらしいヤツでしたよね」
Aブルー「鯨並みだと聞いているけど、それが何か?」
キース 「戒名の中には名前が入る。院殿号と大居士は違う」
その部分はアレの名前ではない、という解説が。
キース 「だからだ、俺がスッポンタケを呼ぶなら…」
シロエ 「その四文字だというわけですか?」
キース 「坊主ルールではそうなるな」
だからきちんと書いたまでだ、とキッパリと。
キース 「師僧として、やるべき仕事はやった。後はマツカだ」
Aブルー「ま、待ってよ、これをメデタイ様が訳すのかい?」
スッポンタケとは書いてないヤツを、とソルジャー、困惑。
Aブルー「メデタイ様は、スッポンタケの戒名なんかは…」
キース 「知らんだろうな、当然な!」
だが訳すのが仕事の筈だ、と言われましても。
こんな四文字、どうしろと?
2015/12/25 (Fri)
☆訳したら別物
ドクツルタケこと公爵夫人に、スッポンタケを送って欲しいと頼む件。
お礼状にキース君が書いたスッポンタケ、なんと戒名の方でして。
Aブルー「こんなの、メデタイ様が見たって分からないじゃないか!」
シロエ 「まず無理でしょうね、法界善根なんて」
サム 「法律関係に詳しい人をお願いします、って感じだぜ」
ブルー 「法曹界だね、でもって善良な人で」
今どき流行りの横領とかには手を染めない人、と生徒会長の解釈。
ブルー 「素晴らしい弁護士を紹介して貰えると思うよ、きっと」
Aブルー「なんでそういうことになるのさ!」
ブルー 「メデタイ様が訳すからだよ、脳味噌をフルに使って!」
法界善根について考えた結果、弁護士だろう、という話。
ブルー 「そちらの国にあるようでしたら、と書いたしねえ…」
シロエ 「国際弁護士ってことになるんでしょうか?」
ブルー 「そんなトコだね、凄腕の」
公爵家だけに期待出来る、と大きく頷く生徒会長。
ブルー 「いつか本物のスッポンタケを持ち込んだ時には、役立つよ」
Aブルー「ちょ、ちょっと…。持ち込んだら、ぼくは有罪なのかい?」
ブルー 「検疫破りは罪だろうねえ、どの程度かは知らないけれど」
今から弁護士を頼んでおくのがいいよ、とニコニコと。
ブルー 「そういうわけだし、マツカ、後のことはよろしく頼むよ」
マツカ 「分かりました。このお礼状で出しておきます」
Aブルー「弁護士を送って下さいって!?」
ブルー 「何か文句があるのかい?」
キースはきちんと書いたじゃないか、と咎める目つき。
ブルー 「坊主としての礼を尽くして、弟子をよろしくと!」
Aブルー「それを訳したら、弁護士になってしまうのに?」
キース 「どう書けと言うんだ、これでなければ」
Aブルー「もっとハッキリ、スッポンタケ、って…」
キース 「坊主ルールでは、それは通らん!」
弟子の名前は正しく書くのがお約束だ、と大真面目な顔。
お坊さんの世界は厳しいですしね?
2015/12/26 (Sat)
☆弁護士は困る
ドクツルタケこと公爵夫人に、スッポンタケを頼みたいソルジャー。
なのにキース君が書いたお礼状では、法界善根を送って下さいなオチ。
キース 「いいな、俺は言われた通りに書いたんだ! キッチリと!」
シロエ 「キース先輩、ナイスです! これでぼくたちも安心ですよ」
弁護士がやって来るだけですし、とシロエ君も嬉しそう。
シロエ 「仁王スッポンタケの心配はすっかり無くなりましたね」
Aブルー「ぼくは諦めないからね! 福の神様の線が駄目でも!」
マツカ 「お礼状は本当にこれでいいですか?」
このまま訳して貰いますか、と御曹司。
マツカ 「多分、本当に弁護士を寄越してくれると思いますけど」
Aブルー「まだ弁護士は要らないから! 何もやってないし!」
スッポンタケと訂正してくれ、とソルジャー、涙目ですけれど。
キース 「駄目だな、坊主ルールは絶対だ。弟子に関しては」
ブルー 「まして直弟子ということになるとね、俗名じゃマズイよ」
Aブルー「俗名って?」
ブルー 「弟子になる前の名前のことだね、スッポンタケとか」
そういう名前で他人様に紹介するのはアウト、とピッシャリと。
ブルー 「そこは絶対に譲れないから、あくまで法界善根だよ」
Aブルー「そ、そんな…。弁護士なんかに来て貰っても…」
ブルー 「用が無いなら、その部分を消して貰うんだね」
マツカに頼めば済むことだから、と生徒会長、涼しい顔。
ブルー 「もしもマツカがこのまま渡せば、弁護士コースで」
Aブルー「ぼくはスッポンタケが欲しいんだってば!」
キース 「書いただろうが、心をこめて! 送ってくれと!」
坊主ルールに例外は無い、と容赦なく。
キース 「もういい、マツカ、そのままで頼め!」
マツカ 「分かりました、父に渡しておきます」
Aブルー「それは困るよ、弁護士コースは!」
キース 「だったら、マツカに削って貰え!」
余計なモノを貰わんようにな、と高笑い。
弁護士ではどうにもなりませんしね?
2015/12/27 (Sun)
☆絶望的な名前
ドクツルタケこと公爵夫人から、ソルジャーが貰いたかったブツ。
頼みたいのはスッポンタケなのに、法界善根を頼むと書かれたお礼状。
Aブルー「…このまま出したら、本当に弁護士が来るのかい?」
ブルー 「まず間違いなく、そのコースだね!」
キース 「メデタイ様が僧籍だとしても、スッポンタケは絶望的だな」
この名前だけではスッポンタケとも思うまい、と副住職。
キース 「坊主を派遣してくれ、という解釈になるだろうしな」
Aブルー「坊主って…。本当に本物のお坊さんかい?」
キース 「今の世の中、外国人の坊主も特に珍しくはない」
サム 「いるよな、座禅の宗派とかによ」
Aブルー「じゃあ、コレを頼むと書いたままで出せば…」
ブルー 「弁護士が来るか、お坊さんが来るか、どっちかだね!」
メデタイ様のセンスに期待だ、と生徒会長、高みの見物。
ブルー 「どっちが来るか、賭けたい人!」
シロエ 「弁護士に賭けます!」
サム 「坊主にしとくぜ、僧籍のヤツも多いしよ」
ジョミー「ぼくはどっちにしようかなあ…。弁護士かな?」
Aブルー「もういいから! 無しで行くから!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「次回に期待で、今回は見送り!」
その一文を消しておいてくれ、と涙のソルジャー、マツカ君に指示。
Aブルー「お坊さんも弁護士も困るだけだし、お礼状だけで!」
マツカ 「本当に消していいんですか?」
Aブルー「ぼくも消えるよ、悲しい気持ちを抱えてね!」
来年に賭ける、とパッと姿が消え失せまして…。
シロエ 「キース先輩、やりましたよ! 撃退しました!」
キース 「勝ったのか…。あの馬鹿野郎に」
ブルー 「お歳暮はしっかり持って帰ったみたいだけどね…」
DVDとかが無くなってるし、と言われてみれば。
マツカ 「でも、スッポンタケは頼まなくても済みましたね」
ブルー 「キースの機転に感謝だよ、うん」
これで安心して年が越せる、とお褒めの言葉。
一件落着みたいですね?
2015/12/28 (Mon)
☆高圧洗浄で流せ
ドクツルタケな公爵夫人に、スッポンタケを頼もうとしたソルジャー。
キース君の戒名攻撃で見事に撃退、お蔭で平穏に年を越せそうで。
シロエ 「今年も一年が早かったですね、もう大晦日だなんて…」
ジョミー「年末が大荒れだったしね…。スッポンタケで」
サム 「クリスマスもアレで酷かったぜ…。恨み節でよ」
マツカ 「来年こそは、と何度も派手に泣き付かれましたよ…」
ぼくに言われても困るんですが、と頭を抱える御曹司。
マツカ 「お礼状は普通に出しましたからね、雪辱戦がありそうで…」
サム 「キースが師僧をやってる間は、大丈夫だと思うぜ」
シロエ 「そうですよ。どう転んでも、スッポンタケは弟子ですから」
スウェナ「誰も手出しは出来ないわよねえ、お弟子さんでは」
ブルー 「もう最高の攻撃だったよ、ブルーが泣きの涙だなんて」
あんな爽快な気分は初めてかも、と生徒会長、爽やかな笑顔。
ブルー 「ヤケ酒を呷って荒れていたけど、どうにもこうにも…」
サム 「キースはきちんと仕事したんだし、恨みようがねえよ」
シロエ 「下手に恨むと、今後の供養がパアですからねえ…」
ジョミー「お彼岸も、お盆も吹っ飛ぶもんねえ、スッポンタケの」
ブルー 「最悪、破門も有り得るからね」
その一喝で沈黙したから問題無し、と銀青様のお墨付き。
ブルー 「有難い戒名を剥奪されたら、ただのスッポンタケだから」
サム 「うんうん、パワーを貰うどころの話じゃねえよ」
シロエ 「でもですね…。出来れば縁を切りたいですから…」
ジョミー「除夜の鐘でキッチリ流さないとね!」
そのために寒い中を来たんだから、と夜の元老寺に集う面々。
マツカ 「心をこめて高圧洗浄でしたっけ?」
ブルー 「そうだよ、南無阿弥陀仏をお唱えしてね」
キース 「来たか、お前たち! 撞くのはいいが、鐘を壊すなよ」
ジョミー「分かってるってば!」
それと法衣のレンタルお願い、と真面目な申し出。
本気でキッチリ流したいんですね?
2015/12/29 (Tue)
☆心をこめて流せ
スッポンタケに付き纏われないよう、除夜の鐘で流しておきたい面々。
ジョミー君は法衣のレンタルまで頼む有様、誰もが切実な元老寺。
サム 「さてと、俺も法衣を貸して貰ったし、気合入れて行くぜ」
ジョミー「頑張らないとね、こんな格好までしたんだからさ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼくも小僧さんスタイルだも~ん!」
それにブルーも、お坊さんなの! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
シロエ 「会長の見せ場ですからねえ…。緋色の衣が御自慢なだけに」
マツカ 「今年も最初の鐘を撞くのと、最後のですね」
緋色の衣の生徒会長、除夜の鐘を締め括る方も撞くのが恒例。
スウェナ「もうすぐみたいね、キースがテントに行ったから」
サム 「ブルーが撞いたら、後は順番待ちだしよ…」
シロエ 「早くスッポンタケを流して、おぜんざいが食べたいですね」
ぶるぅ 「イライザさん、今年も用意してるよ、お鍋に一杯!」
マツカ 「有難いですよね、冷えますから」
おぜんざいのお接待は嬉しいですよ、と言っている間に…。
サム 「おっ、出て来たぜ! ブルーとキース」
シロエ 「いよいよですね、会長もスッポンタケを流してくれますよ」
マツカ 「南無阿弥陀仏の心で高圧洗浄でしたね」
頑張りましょう、と決意も新たなシャン学メンバー。
ジョミー「ぼくも心をこめないと…。法衣も着たし」
スウェナ「私も南無阿弥陀仏の心で撞くわよ」
流さなくちゃ、と見守る間に、生徒会長がゴーンと撞いた鐘。
サム 「今ので相当、流れた筈だぜ」
スウェナ「そうよね、私たちが流すより強力な筈よ」
シロエ 「高僧だけに、高圧も期待出来ますよね!」
ジョミー「それ、座布団は出ないからね?」
上手いかどうか微妙だから、という評価。
ジョミー「ぼくたちはとにかく、心をこめて!」
マツカ 「流さないと…って、キースの直弟子をですか?」
一同 「「「え?」」」
そういえば…、と顔を見合わせる御一同様。
弟子を流すのはOKですか?
2015/12/30 (Wed)
☆流せずに年越し
除夜の鐘でスッポンタケを流さねば、と順番待ちのシャン学メンバー。
ところがマツカ君が言うには、スッポンタケはキース君の直弟子。
マツカ 「流してしまっていいんでしょうか、お弟子さんですよ?」
サム 「そ、それは…。ちょっとヤバイかもしれねえな、うん」
ジョミー「キースが破門したんだったら、いいんだろうけど…」
シロエ 「まだ現役で直弟子ですよね?」
破門したとは聞きませんから、とシロエ君の顔にも不安の色が。
シロエ 「ぼくたちが手出しするというのは、アウトっぽい気が…」
スウェナ「マズイわよねえ、お弟子さんを流してしまうのは…」
どうしようか、と慌てている間に来てしまった順番、ゴーンと撞いて。
ジョミー「…みんな、どうしたわけ? スッポンタケの件」
シロエ 「考えないようにして撞きました…。南無阿弥陀仏で」
マツカ 「ぼくもです。後悔先に立たずですから」
お弟子さんを流すのはマズイでしょう、と皆で食べているおぜんざい。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ おぜんざい、美味しいね!」
シロエ 「もう新しい年ですねえ…」
日付がとっくに変わってますよ、と眺める腕時計。
ジョミー「去年は酷い目に遭わされたけどさ、今年こそは!」
サム 「…縁が切れていねえぜ、スッポンタケ」
流し損ねたままじゃねえかよ、とヒソヒソやっている所へ。
キース 「おい、除夜の鐘が終わったら、本堂で修正会だぞ」
シロエ 「今年も畳で正座ですか?」
キース 「当然だろうが! それと、キッチリ流しただろうな?」
例のヤツを、と訊かれましたが。
マツカ 「そ、それが…。アレはキースの直弟子ですから…」
サム 「弟子を流しちゃヤバイよな、と…」
キース 「流さなかったのか、お前たち!」
シロエ 「そう言う先輩はどうなんです?」
キース 「忙しすぎて忘れ去っていた…」
綺麗サッパリ、と呆然ですけど、生徒会長がゴーンと最後の鐘を。
流し損ねたままで新年、皆様、どうぞ良いお年を~。
2015/12/31 (Thu)
☆侮れない外来種
アッと言う間に今年も終わりな師走到来、いわゆる暮れという頃合い。
街にクリスマスソングが響いて、賑やかな季節でございますが。
シロエ 「いくらなんでも、もう大丈夫な気温ですよね?」
キース 「12月に松茸を貰った経験は流石に無いな」
スウェナ「これで当分大丈夫よねえ、変なキノコは」
サム 「そうだと思うぜ、来年がまたヤバイかもしれねえけどな」
ジョミー「でも、焦ったよねえ、仁王スッポンタケ…」
本物だったら終わりだったよ、と肩を竦めるジョミー君。
ジョミー「全部オニフスベだったから助かったけどさ…」
ブルー 「そうとも言い切れないけどね…」
一同 「「「え?」」」
ブルー 「一個くらいは混じってたかもだよ、仁王スッポンタケが」
シロエ 「あれって実在するんですか!?」
ブルー 「現時点では、出たというニュースは無いけどさ…」
外来種というのは何処から来るかが謎なのだ、と肩をブルッと。
ブルー 「行った先でさ、思わぬ変化を遂げるってことも…」
サム 「何か実例でもあるのかよ?」
ブルー 「このくらいの大きさの魚が、とある国にいるわけだけど…」
生徒会長が両手で示した、五十センチほどの魚のサイズ。
ブルー 「元のサイズはお馴染みなんだよ、この国だとね」
シロエ 「海の魚ですか?」
ブルー 「違うね、普通は金魚鉢かと」
一同 「「「金魚鉢?」」」
そんなデカイ魚が金魚鉢に入るだろうか、と顔を見合わせる御一同様。
キース 「アレか、寺とかに多い陶器のデカい鉢のことか?」
ブルー 「一般家庭用だけど?」
シロエ 「入り切らないと思いますが!」
ブルー 「元のサイズと言った筈だよ、本当だったら入るんだよ!」
この大きさになる前ならば、と生徒会長、至って真剣。
ブルー 「金魚すくいで貰えるサイズで可愛いんだけどさ…」
ジョミー「待ってよ、それって金魚なわけ!?」
冗談だよね、と確認が。
いくらなんでも五十センチの金魚は存在しませんよね?
2015/12/01 (Tue)
☆巨大化する金魚
ソルジャー夫妻の仁王スッポンタケの夢を砕いた、オニフスベの群れ。
一つくらいは本物かもと言う生徒会長、五十センチの魚がどうとか。
ジョミー「それって金魚のことじゃないよね、鯉だよね?」
シロエ 「鯉なら大きくなりますからね」
サム 「でもよ、金魚すくいに鯉が混じるって有り得るのかよ?」
キース 「アバウトな業者なら、それもアリじゃないのか?」
鯉も小さい頃には金魚と変わらん、というキース君の読みですけど。
ブルー 「違うね、ぼくが言うのは本物の金魚すくいの金魚!」
ジョミー「この大きさだって言わなかった!?」
こんな金魚がいるわけがない、とジョミー君の手が示す五十センチ。
ジョミー「これじゃ鯉だよ、どう考えても!」
ブルー 「この国だったら、いいトコ、三十センチだけどさ…」
どんなに育ってもそれが限界、と生徒会長、大真面目な顔。
ブルー 「でもねえ、外来種になると…。同じ金魚がドカンと大きく」
シロエ 「この国の金魚が何処かの国で巨大化ですか?」
ブルー 「そうらしいんだよ、メイプルシロップで有名な国で」
一同 「「「ええっ!?」」」
メイプルシロップで有名な国は、サトウカエデの葉が国旗な国で。
サム 「マジかよ、あそこで巨大化かよ?」
ブルー 「捨てないで下さい、って通達が出てるらしいんだよね」
シロエ 「何処に捨てるんです?」
ブルー 「その辺の川とか湖だよ。其処に捨てると育つんだよ!」
天敵がいない上に水が合ったようだ、と生徒会長。
ブルー 「繁殖した挙句に巨大化なんだよ、この大きさに!」
シロエ 「この国だと真面目に有り得ないんですが!」
キース 「本当にそんな巨大サイズに育つのか?」
ブルー 「育ったからこそニュースになってさ、ぼくが見たわけで!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ すっごく大きい金魚だったよ!」
ブルー 「だからね、仁王スッポンタケも…」
外来種なら起こり得るのだ、と恐ろしい話。
本物、混ざってましたかねえ…?
2015/12/02 (Wed)
☆ヤバすぎる外来種
ソルジャー夫妻が仁王スッポンタケだと思った、オニフスベですけど。
本物が混ざっていたかもだそうで、根拠は巨大化した金魚。
ブルー 「普通の金魚が五十センチに育つんだからさ、外国ではね」
シロエ 「…仁王スッポンタケも有り得るということですか…」
キース 「金魚がそれだと、あるかもしれんな…」
全部オニフスベだったと思いたいが、と複雑な顔のキース君。
キース 「俺の五体投地が功を奏して、オニフスベだといいが…」
サム 「仁王スッポンタケが混ざってたんなら、キースの勝ちだぜ」
見事に腐ったオチなんだからよ、とサム君の解釈。
サム 「オニフスベと一緒に腐ってカビでよ」
シロエ 「それは言えますね、キース先輩の法力ですよ!」
キース 「仏様が評価して下さったと?」
ブルー 「どうなんだかねえ、仏様の御心は本当に分からないから」
罰当たりな発言のせいで腐ったかもだし、とツッコミが。
ブルー 「そっちの罰なら、キースの法力は関係無いよ」
キース 「そ、そうか…。俺もまだまだということなんだな…」
ブルー 「当たり前だよ、ぼくの境地には三百年は早いよ!」
法力だなんて厚かましい、と生徒会長、いや銀青様。
ブルー 「これからも精進あるのみなんだよ、仏の道は!」
キース 「そうだな、毎日が修行だったな」
サム 「頑張ってくれよ、仁王スッポンタケはマジで御免だぜ」
ジョミー「でもさあ…。ホントにヤバそうだよね」
もしかして時間の問題なのかな、と怯えた表情。
ジョミー「今年は無事に切り抜けたけどさ、来年は…」
シロエ 「そうならないよう、除夜の鐘で流してしまいましょう!」
アレで煩悩が流れますから、と冴えたアイデア。
シロエ 「みんなで揃って鐘を撞いたら流れ去りますよ!」
スウェナ「いいわね、大晦日は今年も元老寺よね!」
キース 「煩悩を流すなら確かにアレだな、間違いなく」
仁王スッポンタケを流すとするか、と副住職。
水洗トイレじゃあるまいし…。
2015/12/03 (Thu)
☆詰まったら困る
ソルジャー夫妻が仁王スッポンタケだと信じたブツは、オニフスベ。
そういうオチで終わったものの、侮れないのが外来種だと恐れる面々。
キース 「今年の除夜の鐘は気合を入れて撞けよ、お前たちも」
シロエ 「もちろんです! 仁王スッポンタケを流すんですから!」
サム 「綺麗に流れて欲しいぜ、マジで。…詰まらずによ」
ジョミー「詰まるって…。それって、最悪だし!」
下手に詰まったら来年も来る、とジョミー君でなくても怖い結末。
スウェナ「詰まっちゃったら流れないわよね?」
マツカ 「そういうことになるんでしょうね…」
シロエ 「ヤバすぎですよ、詰まった時は高圧洗浄でいきましょう!」
一同 「「「高圧洗浄?」」」
シロエ 「水回りとかが詰まった時には最強です!」
大抵の物は流れますから、とシロエ君のお勧め、高圧洗浄。
シロエ 「いっそ最初からやっておきますか、詰まらないように?」
サム 「どうやるんだよ、除夜の鐘で高圧洗浄ってのはよ」
シロエ 「多分、気合が大切ですから…。こう、力をこめて」
キース 「それはかまわないが、鐘を割るなよ?」
ヒビが入ったら修理費用が馬鹿にならん、と副住職の苦い顔。
キース 「ほどほどの力でやってくれ。壊さんようにな」
シロエ 「ええ、頑張ります! 力一杯!」
ブルー 「力もいいけど、お念仏の方も大切だよ」
お願いします、と祈りの気持ちもこめたまえ、と生徒会長。
ブルー 「仁王スッポンタケを流して下さい、と拝む気持ちで」
シロエ 「分かりました、力とお念仏ですね!」
ジョミー「詰まっちゃったら終わりだもんね…」
ぼくもお念仏を頑張ろう、と普段よりかは前向きな姿勢。
ジョミー「綺麗に流しておかないと…。あんな物はさ」
サム 「金魚みてえなことになったら悲惨すぎだぜ、スッポンタケ」
ブルー 「外来種は本当に怖いからねえ、いろんな意味で」
上陸されたら駆除をするのも大変で…、という話。
増えた後では手遅れですしね?
2015/12/04 (Fri)
☆迷惑な外来種
仁王スッポンタケは来なかったものの、金魚も巨大化するのが外来種。
来てしまったらエライことだ、と除夜の鐘で流すつもりの御一同様。
ジョミー「そうだよね、外来種の駆除は大変だって聞くもんね…」
キース 「天敵がいないと最強だからな、あの手のヤツは」
ブルー 「しかも巨大化する例があるしね、金魚みたいに」
本当に苦労しているようだ、と生徒会長が言うメイプルシロップの国。
ブルー 「捨てないで下さいという看板が切実だったよ」
サム 「五十センチになっちまうんじゃあ、シャレにならないよな」
シロエ 「おまけに美味しくないでしょうしね…」
マツカ 「外来種の魚は、この国でも嫌われ者ですからね」
色々と料理を作ってみても駄目みたいで…、とマツカ君が言う通り。
キース 「肥料にするのが一番らしいな、処分方法としては」
ブルー 「そうらしいねえ…。でも、巨大スッポンタケだと肥料は…」
無理じゃないかな、と生徒会長。
ブルー 「大して養分も無いんだろうし、干したらロクに残らないし」
スウェナ「外来種の藻とかも困るみたいね、増殖した後は」
サム 「腐って匂いが酷いらしいよな、増えまくった末によ」
シロエ 「ですから、水際対策ですよ!」
仁王スッポンタケの上陸を阻止しなければ、と除夜の鐘をプッシュ。
シロエ 「何が何でも流すんです! 大晦日に高圧洗浄です!」
ジョミー「ぼくも頑張るよ、キースに法衣を借りようかな…」
キース 「やる気になったか、ついにお前も」
ジョミー「アレを引き摺らないためだったら、法衣くらい着るよ!」
サム 「その意気だぜ、ジョミー! 俺も今年は法衣でいくぜ」
貸してくれよな、とサム君も。
サム 「マジで今年で終わらせたいしよ、スッポンタケ」
シロエ 「心をこめて流しましょう! 詰まらないように!」
ジョミー「みんなで高圧洗浄だよ!」
キース 「壊すなよ?」
くどいようだが鐘を壊してくれるなよ、と念押しが。
修理費用が高いですしね?
2015/12/05 (Sat)
☆ゴーンと鳴らして
可愛い金魚も巨大化するらしい、外来種という生き物の怖さと迷惑さ。
仁王スッポンタケが来たら大変だ、と除夜の鐘に賭ける御一同様。
キース 「いいな、鐘を壊したら修理費用は出して貰うぞ」
サム 「そこまでの力は誰もねえんじゃねえの?」
シロエ 「会長だったら分かりませんけどね、サイオンを使えば」
釣鐘くらい割れるんじゃあ…、とシロエ君の意見。
シロエ 「ですから、気を付けるべきなのは会長ですよ」
ブルー 「あのねえ…。ぼくはこれでも高僧なんだし、祈る方だよ」
シロエ 「南無阿弥陀仏で高圧洗浄ですか…」
ブルー 「他に何があると? 鐘を撞くのは一瞬じゃないか」
ゴーンと一発撞くだけの間に唱えられるのはお念仏くらい、と銀青様。
ブルー 「下手に真言を唱えるよりかは、お念仏だよ」
キース 「間違いないな。お前たちも力任せで行くより、お念仏だ」
ジョミー「分かってるってば、だから法衣を借りるんだよ!」
サム 「ジョミーがその気になってるほどだし、これはいけるぜ」
もう確実にスッポンタケを流せそうだ、とサム君もやる気満々で。
サム 「俺もバッチリ法衣でキメてよ、ゴーンと一発…!」
??? 「同じ一発なら、奥の奥まで来て欲しいけどね?」
一同 「「「!!?」」」
何事なのだ、と誰もが驚くソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
キース 「あんた、いったい何しに来たんだ!」
Aブルー「ちゃんと言ったよ、同じ一発なら奥の奥までズンズンと!」
夫婦の時間はそれでこそだ、と斜めな発言。
キース 「俺たちは今、除夜の鐘の話をしているんだが…!」
Aブルー「知ってるってば、アレで流れた煩悩がとても大切だしね!」
それを回収するために夫婦で励むのが姫はじめだから、と笑顔全開。
Aブルー「来年も大いに励まなくっちゃ、と思っていたら…」
一同 「「「思っていたら…?」」」
まさか墓穴を掘ったのでは、と顔面蒼白になった面々。
除夜の鐘の話は禁句でしたか…?
2015/12/06 (Sun)
☆流すだけ無駄
仁王スッポンタケには除夜の鐘で流れて貰おう、と決めた面々ですが。
話の最中に出て来たソルジャー、除夜の鐘の煩悩ゲットに燃える人。
Aブルー「君たちが除夜の鐘の話をするから、是非聞かなくちゃと!」
シロエ 「聞いていたんですか!?」
Aブルー「いつも通りに、ぼくの世界のシャングリラからね!」
壁に耳あり障子に目あり、とソルジャー得意の覗き見の出番。
Aブルー「スッポンタケを流そうだなんて、とんでもないよ!」
シロエ 「ぼくたちは縁を切りたいんです!」
ジョミー「高圧洗浄で流すんだからね、ぼくも法衣を着るんだよ!」
キース 「言っておくが、除夜の鐘に手出しはさせんからな!」
撞きたいのなら正面から堂々と来い、と副住職。
キース 「列に並んで撞いてくれ。おぜんざいのお接待もある」
Aブルー「流す方ならお断りだね、ぼくは煩悩を拾うんだから!」
そして姫はじめに励むんだから、と嫌すぎる台詞。
Aブルー「だから仁王スッポンタケを流しても無駄! 拾うから!」
一同 「「「うわー…」」」
そういうオチか、とガクガクブルブル。
シロエ 「流した端から回収ですか!?」
Aブルー「当たり前だよ、高圧洗浄か何か知らないけどね!」
ついでに素敵な閃きゲット、とニコニコと。
Aブルー「外来種は大きくなるんだって? 巨大金魚とか」
ブルー 「君は最初から聞いていたわけ!?」
Aブルー「仁王スッポンタケの名前が聞こえたからね!」
大いに望みが出て来たし、と嬉しそうな顔。
Aブルー「今年のは腐らせちゃったけれども、来年こそは!」
ブルー 「迷惑だから!」
Aブルー「ぼくとしては是非、会いたいわけだよ、超特大のに!」
奥の奥までズンズン来そうな巨大なのがいい、という話。
Aブルー「それで閃いたのが外来種で!」
ブルー 「元からそれだと言ってたけど?」
Aブルー「いそうな所に気付いたんだよ!」
仁王スッポンタケの元に出会えそうな場所、と言ってますけど。
本当に…?
2015/12/07 (Mon)
☆なんでもアリな国
除夜の鐘で仁王スッポンタケを流そうと計画していた、御一同様。
ところがソルジャーに聞かれていたオチ、外来種に心当たりが云々と。
Aブルー「外来種っていうヤツはアレだよね、他所から来るヤツ!」
ブルー 「そうだけど? もう思い切り迷惑なヤツで!」
聞いていたんなら分かるだろう、と生徒会長、厳しい口調。
ブルー 「爆発的に増殖するとか、とても困った存在なんだよ!」
Aブルー「らしいね、金魚も五十センチになるみたいだから…」
この国のヤツが他所に行ってもいいわけだ、と妙な台詞が。
ブルー 「この国のヤツって…どういう意味だい?」
Aブルー「ごくごく普通のスッポンタケがお引越しだよ!」
他所の国にね、と言われましても。
ブルー 「それは迷惑すぎるから! 行った先の国に!」
キース 「あんた、生態系を破壊する気か、何処かの国で!」
あんたの世界の地球は滅びていなかったか、とキース君のツッコミ。
キース 「そういう世界から来ているくせに、破壊活動に走る気か!」
Aブルー「外来種のせいで滅びたわけではないと思うけど?」
地下に分解不可能の毒素が溜まって、海もどうのと怖そうな話。
Aブルー「何も棲めなくなっちゃったんだよ、外来種どころか!」
ブルー 「それで外来種でも歓迎なのかい、君の頭は?」
Aブルー「強く逞しく生きられるならね!」
スッポンタケにも強く生きて欲しい、と斜めな解釈。
Aブルー「何処かの国でドカンと大きく! やって良ければ!」
ブルー 「最悪だから! 下手をしたら外交問題だから!」
Aブルー「うるさいらしいね、他所の国はねえ…」
この国はなんでもアリだというのに、と頭を振っているソルジャー。
Aブルー「クリスマスを祝って、除夜の鐘を撞いて、初詣でさ!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「三つとも違う宗教じゃないか、年末年始の定番だけど!」
他所の国だと普通は混ぜない、と鋭い指摘な宗教問題。
なんでもアリには違いないかも…?
2015/12/08 (Tue)
☆裏切り者は誰だ
仁王スッポンタケが外来種なら、この国のを他所にと言うソルジャー。
外交問題になると叱れば、この国だったら大らかなのにと反撃が。
Aブルー「違う宗教を三つも並べて年末年始! 素晴らしいよ!」
キース 「俺の家にはサンタクロースが来ないんだが?」
シロエ 「そうでしたよねえ、先輩の家は厳格だとかで」
サム 「アドス和尚は厳しさが半端ねえもんなあ…」
Aブルー「そうなんだ? だけど、普通はお寺もクリスマスだよね?」
ブルー 「大きな声では言えないけどね…」
大抵の寺はやってるだろう、と銀青様の証言が。
ブルー 「檀家さんには見えない所にクリスマスツリーで」
Aブルー「ほらね、やっぱりこの国は基本が何でもアリで!」
キース 「否定はせんが…」
Aブルー「だったら、仁王スッポンタケだって大丈夫だよ!」
きっと元気に生きてゆける筈、とグッと拳を。
Aブルー「持ち出すのが駄目なら、持ち込む方で!」
ブルー 「なんだって!?」
Aブルー「他所の国から連れて来るんだよ、スッポンタケを!」
ブルー 「ちょっと待った! 君は別の世界の人間だから!」
変に干渉しないで欲しい、と生徒会長、ソルジャーの貌。
ブルー 「ぼくもソルジャーとして、其処の所は譲れないよ!」
Aブルー「分かってるってば、実行犯はぼくじゃないから!」
一同 「「「へ?」」」
実行犯とは何のことか、と一同、キョロキョロ。
シロエ 「…誰か共犯者がいるんですか?」
キース 「俺たちの中に裏切り者がな」
それ以外は考えられないだろう、とキッパリと。
キース 「こいつの存在は俺たちしか知らん。だからだな…」
ジョミー「ぼくは裏切らないからね! 法衣も着るって言ってたし!」
スウェナ「私も違うわ、買収だってされてないわよ!」
サム 「俺も絶対、裏切らねえよ!」
マツカ 「ぼくにも、とてもそんな勇気は…」
シロエ 「じゃあ、誰です?」
裏切り者は、と言われましても。
普通、自白はしませんね?
2015/12/09 (Wed)
☆前科者が一人
この国のスッポンタケを国外に持ち出し、仁王スッポンタケにする案。
それは駄目だと叱られたソルジャー、ならば持ち込むと言い出して。
Aブルー「そんなに目くじら立てなくても…。誰が実行犯なのか」
ブルー 「其処の所は大切なんだよ! 外来種だけに!」
誰が裏切って持ち込むつもりだ、と生徒会長も糾弾モード。
ブルー 「共犯者になる人間は自白したまえ、今の間に!」
キース 「普通は吐かんと思うがな? この状況で」
ジョミー「いくら貰ったわけ!? 御布施ってヤツを!」
シロエ 「キース先輩だったんですか、裏切り者は!?」
キース 「誰がやるか! モノはスッポンタケなんだぞ!」
二度と関わりになりたくない、と憤然と。
キース 「アレに関してはババを引きまくりだ、協力はせん!」
サム 「他の話だったら乗るのかよ? 御布施次第で」
スウェナ「乗っていたわよ、ほら、後付けでお葬式ってヤツ」
マツカ 「そういえば…。お金に困って引き受けてましたね」
ぼくに相談してくれていれば…、と御曹司。
マツカ 「お小遣いから用立てましたよ、必要なだけ」
キース 「なんだって!?」
シロエ 「マツカ先輩なら楽勝ですよね、言われてみれば」
キース 「どうして言ってくれなかったんだ! ああなる前に!」
マツカ 「出過ぎた真似は良くないかと…」
キースの立場もありますから、と控えめ発言。
マツカ 「現に、自分で解決してましたしね」
キース 「俺はスッポンタケの葬式を引き受けさせられたんだが!」
Aブルー「あの時は本当にありがとう! またよろしく!」
ブルー 「…やっぱりキースが怪しいかな…」
御布施を貰えば何でもやるかも、と疑いの眼差し。
ブルー 「お寺ってヤツは色々な悪事の隠れ蓑に使われやすいしね」
キース 「違う、俺じゃない!」
シロエ 「早く吐いた方が身のためですよ?」
キース 「俺は誓って潔白だ!」
あいつの片棒を担ぎはしない、と言ってますけど。
前科一犯ですからねえ?
2015/12/10 (Thu)
☆売っていない魂
金魚も巨大化する外来種なるもの、スッポンタケでもいけそうな感じ。
却下されたソルジャー、外国から持ち込む気で、協力者がいる筈。
スウェナ「どう考えてもキースよねえ…」
シロエ 「前科があるだけに、他の誰よりも怪しいですよ」
キース 「断じて違う! 俺はスッポンタケに魂を売る気は…!」
ジョミー「売った後だと思うけど? 後付けお葬式をやったんだから」
サム 「うんうん、見事に売り飛ばしてたぜ」
金に困って、とキッツイ突っ込み。
サム 「暮れだからよ…。また同じことになったんじゃねえの?」
シロエ 「何かと物入りな時期ですからね…」
マツカ 「副住職ですから、お歳暮も贈るでしょうからね」
Aブルー「そう、それなんだよ! まさにお歳暮!」
シロエ 「やっぱりキース先輩でしたか…」
お歳暮を贈るお金が足りなかったんですね、と冷たい視線。
シロエ 「スッポンタケに魂を売るのは勝手ですけど…」
サム 「外来種は感心しねえよな?」
スウェナ「場合によっては犯罪になるかもしれないわよ?」
ジョミー「現場を押さえらえたらヤバイかもね?」
シロエ 「どうして罪を重ねるんですか、先輩は!」
キース 「だから違うと!」
本当に俺は無関係だ、と慌てる副住職ですけれど。
サム 「見苦しいぜ、キース。証拠は上がっているんだからよ」
シロエ 「お歳暮だと確かに聞きましたしね」
キース 「違うんだ! あんた、なんとか言ってくれ…!」
俺の無実を証明してくれ、とソルジャーに縋る見苦しさ。
ブルー 「見損なったよ、君がそこまで情けない男だったとは…」
キース 「違うと言っているだろう! お歳暮の件は!」
Aブルー「違うだろうねえ、キースは関係ないからね」
一同 「「「は?」」」
だったら誰が犯人なのだ、とポカンとしている御一同様。
シロエ 「サム先輩ですか?」
スウェナ「ジョミーかしら?」
キースでないなら誰が、と首を傾げてますけれど。
全員、怪しいオチですか?
2015/12/11 (Fri)
☆買収はお手の物
ソルジャーが外国から持ち込もうと目論んでいる、スッポンタケ。
何処かに協力者がいる筈ですけど、怪しそうだったキース君はシロで。
ジョミー「マツカなのかな?」
シロエ 「有り得ませんよ、マツカ先輩に限ってそういうことは!」
Aブルー「無関係でもないけれど?」
一同 「「「ええっ!?」」」
まさか、とマツカ君に集中する視線。
シロエ 「もしかしてアレですか、検疫の人を買収だとか?」
マツカ 「いえ、ぼくは何も…!」
サム 「でもよ、無関係じゃねえって聞こえたぜ?」
小遣いで買収出来る筈だよな、とサム君の指摘。
サム 「使える金の桁が違うしよ、俺たちよりゼロが幾つ多いか…」
マツカ 「違います、ぼくじゃありません!」
キース 「しかし、あいつが言った以上は、お前だろうが!」
嘘をつくとためにならないぞ、とキース君との立場が逆転。
キース 「役人の世界は賄賂が横行するらしいからな、裏側で」
シロエ 「王道ですよね、政治家とかがパクられる時の」
スウェナ「言いなさいよ、いくら払うのよ!」
其処の迷惑な人の代わりに、とソルジャーを指差すスウェナちゃん。
スウェナ「こんな人と組んでも、ロクなことにはならないわよ!」
サム 「だよなあ、ロクな死に方もしねえぜ」
キース 「まだ間に合うなら、白紙に戻せ! 検疫破りは御法度だ!」
マツカ 「ぼくはホントに知りませんってば…!」
相談もされていないです、とマツカ君はアタフタしてますけれど。
ブルー 「でもねえ、ブルーも君だと言ってるしね?」
マツカ 「違いますってば、濡れ衣です!」
Aブルー「うん、濡れ布巾は必要かもしれないね!」
一同 「「「濡れ布巾?」」」
Aブルー「スッポンタケを持ち込むにはね!」
乾いちゃったら駄目だから、と大真面目な顔。
Aブルー「適度な水分、それから温度!」
キース 「おい、マツカ」
これでも違うと言い張るのか、と氷の瞳。
自分が疑惑をかけられただけに、怒りMAX…?
2015/12/12 (Sat)
☆クロらしいです
ソルジャーが外国から持ち込みたいらしい、外来種なスッポンタケ。
協力者かと疑われたキース君はシロで、無関係ではないのがマツカ君。
キース 「ハッキリ言え! なんだってこいつと組んだんだ!」
マツカ 「し、知りません…! ぼくは本当に何も知らないんです!」
サム 「やってねえとか潔白だとか、キースも言っていたけどよ…」
お前の場合は逃げ切れねえぜ、とサム君も畳み掛けるように。
サム 「無関係じゃねえって言ってやがるし、クロじゃねえかよ」
シロエ 「ええ、明らかにクロですね。しかも濡れ布巾ですよ」
スウェナ「持ち込む用意は出来ている、って感じよねえ…」
ジョミー「だよね、後は飛行機に乗せるだけとか」
適当なケースか何かに詰めて、とジョミー君までが。
ジョミー「検疫の人を買収してあれば、検査しないで通るよね?」
キース 「考えたくはないが、そうなるだろうな。そしてだ…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 金魚さんみたいに巨大化だね!」
とても大きなスッポンタケになるんだよね、と無邪気なお子様。
ぶるぅ 「何センチくらいになるのかなあ? うんと大きい?」
Aブルー「1メートルは欲しいトコだね、どうせだったら!」
キース 「この国の生態系を破壊する気か!」
Aブルー「どうだろう? そんなに狂いは出ないんじゃないかな…」
ドカンと大きくなるだけで、とソルジャー、顎に手を当てまして。
Aブルー「DNAが殆ど同じだったら、その辺は問題なさそうだしね」
一同 「「「DNA?」」」
Aブルー「多分、同じだと思うんだよ! 99・9パーセントほど!」
一同 「「「へ?」」」
どういう根拠でその数字が、と誰もが唖然としておりますが。
Aブルー「なにしろ、松茸がそうらしいから! そこの国のは!」
一同 「「「松茸?」」」
Aブルー「そうだよ、ぼくはバッチリ覚えているよ!」
松茸を貰う人の話、と言うソルジャー。
そんなの誰か貰ってましたか、マツカ君の家に届くとか…?
2015/12/13 (Sun)
☆ドツボでストーカー
外来種なスッポンタケの持ち込みを目論むソルジャー、DNAの話を。
国産のと99・9パーセント同じだという松茸がどうの、と。
Aブルー「この国のヤツと殆ど同じな松茸、毎年届くって!」
シロエ 「マツカ先輩、そんなモノまで貰うんですか?」
サム 「国産に不自由しそうにねえけど、付き合い広いし…」
そういう御縁で届くんだったら納得だよな、と視線をチラリ。
サム 「でもって、そいつを買われたのかよ、其処の誰かに」
キース 「そのようだな。松茸は検疫を通過しているんだろうが…」
ジョミー「スッポンタケはマズイよねえ?」
ブルー 「しかも繁殖させる気だしねえ…」
なんだってマツカは片棒を担いでいるんだか、と生徒会長、深い溜息。
ブルー 「何か弱みでも握られたのかい、ブルーは手段を選ばないし」
マツカ 「違いますってば、ぼくは本当に無関係です!」
スウェナ「関係があると言われていたでしょ、逃げるだけ無駄よ」
キース 「まったくだ。見苦しいにも程があるぞ、マツカ」
それに弱みを握られたんなら、早く手を切らないとドツボだから、と。
キース 「俺のようになるぞ、スッポンタケに付き纏われて」
シロエ 「ストーカー並みに絡まれてますしね、キース先輩…」
サム 「うんうん、下手に戒名をつけちまったのが悪かったよな」
一生アレに追われるんだぜ、と気の毒そうに。
サム 「そんなヤツが二人も出来ちまったら、俺たちも困るぜ」
ジョミー「キースだけで充分、迷惑だしね」
スウェナ「マツカはキッパリ断るべきよ! どんな目に遭っても!」
マツカ 「断りようが無いんですけど…」
何も引き受けていませんから、と困惑の極み。
マツカ 「どういう関係でぼくに来たのか、謎なんですよ」
Aブルー「君も分かっていないのかい?」
マツカ 「本当にぼくが関係者ですか?」
Aブルー「知り合いだったよ、間違いなく!」
その松茸を貰ってる人、という証言。
やはりマツカ君のお父さんとか?
2015/12/14 (Mon)
☆忘れ果てていた名前
外来種のスッポンタケを持ち込みたいソルジャー、外国の松茸に着目。
DNAが国産品に酷似で、それを貰っている誰かがマツカ君の近くに。
サム 「やっぱりマツカのお父さんかよ?」
Aブルー「血縁者ではないと思うけど?」
マツカ 「そんな知り合い、いませんよ!」
Aブルー「忘れたのかい、メデタイ様を? みんな揃って!」
あの素晴らしい人を忘れるなんて、とソルジャー、呆れた顔。
Aブルー「福の神様のお使いの人だよ、イングリッドさんの!」
一同 「「「ドクツルタケ!?」」」
忘れ果てていたドクツルタケことイングリッドさん、公爵夫人。
ひょんなことから繋がった御縁、北欧にお住まいの人でして。
Aブルー「メデタイ様は、マツカのお父さんの会社の人だしね!」
一同 「「「うわー…」」」
忘れていた、と愕然とする御一同様。
マツカ 「そ、そういえば…。ぼくの写真が切っ掛けでした…」
シロエ 「社内報に載った家族写真で身バレでしたね…」
Aブルー「メデタイ様のお蔭で、福の神様と御縁が続いてるんだよ!」
そしてメデタイ様の家には福の神様から松茸が…、と言うソルジャー。
Aブルー「いつも送ると言っていたしね、福の神様は!」
ブルー 「まさか、君はそのルートからスッポンタケを貰おうと?」
Aブルー「いけないかい? DNAは似てると思うんだけど!」
99・9パーセントといかなくっても、と溢れる自信。
Aブルー「松茸がそれだけ似ているんなら、スッポンタケだって!」
ブルー 「絶対に検疫を通らないから!」
Aブルー「福の神様なら大丈夫だよ、きっと考えてくれる筈!」
お歳暮の品に紛れ込ませるとか…、とニコニコと。
Aブルー「だからね、マツカに期待なんだよ!」
マツカ 「…何をです?」
Aブルー「ちょっと頼まれてくれないかな、と!」
マツカ 「はい…?」
Aブルー「お歳暮はきっと届くだろうから…」
お礼状に一筆書き添えて欲しい、と注文が。
なんと書けと…?
2015/12/15 (Tue)
☆五体投地と巡礼
11月22日は「いい夫婦の日」。ソルジャーも知っていたようで。
その日に仁王スッポンタケを探しに行こう、と勝手に決めてお帰りに。
サム 「どうするんだよ、あいつ、本気だぜ?」
マツカ 「五体投地を分割すると言ってましたよね…」
シロエ 「キース先輩、分割して効果はあるんですか?」
キース 「し、知らん…。どうなんだ、ブルー?」
ブルー 「…まるで効果がゼロってことも無いだろうねえ…」
素人さんだと休憩しながら修行というのもよくあること、という話。
ブルー 「ソレイド八十八ヶ所だって、一度に回るとは限らないし」
サム 「あー…。12回コースとか、よく見掛けるぜ」
キース 「区切り打ちだな、俺は一気に回ったが…」
キリのいい所で一度帰って、続きを巡拝。それが区切り打ちだとか。
キース 「帰っている間は、修行も何も無いからな…」
シロエ 「そうなんですか?」
キース 「素人さんが家に帰って、修行の続きが出来るのか?」
お経も唱えないであろう、と一刀両断。
キース 「信心深い人はともかく、そうでなければ忘れているな」
スウェナ「でも、修行を休んでいいのよね? 一休みなんだし」
ブルー 「そうなるねえ…。巡拝ツアーの間もそうだよ」
宿に入れば普通に飲食、とキッツイ指摘が。
ブルー 「名物を食べてお酒も飲んでさ、次の日はまた巡拝で…」
キース 「名物だからとカツオのタタキも食うそうだしな」
ブルー 「もちろんニンニクたっぷりでね…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ タタキにはニンニクたっぷりだもん!」
あれが美味しいの! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「ニンニク抜きだと美味しくないもん!」
キース 「坊主は一応、禁止なんだが…」
ブルー 「巡礼の旅のお遍路さんも、精進料理の筈なんだけどね…」
シロエ 「宿に入れば自由ですか…」
ブルー 「今日は此処まで、と唱えるからね」
その後は自由時間なのだ、という説明。
だったら、五体投地も分割可能?
2015/11/16 (Mon)
☆分割もオッケー
いい夫婦の日に仁王スッポンタケ探しだ、と決めたソルジャー。
それまでにキャプテンが五体投地をするそうですけど、分割だそうで。
シロエ 「お遍路さんでも分割だったら、五体投地も分割ですよね…」
ブルー 「駄目とは言えないだろうね、多分」
キース 「坊主だったら、分割は有り得ないんだが…」
ブルー 「其処が本職と素人さんとの違いだよ」
本職だからこそ縛りが多い、と生徒会長、いや銀青様。
ブルー 「プロの坊主を名乗るからには、やっぱり修行も必要だし…」
キース 「素人さんだと、少しの修行でも褒められるしな…」
ブルー 「普通の人は何もしないからねえ…」
シロエ 「それじゃ、五体投地を三千回を分割したっていいですよね」
ついでに評価も高いんじゃあ…、という意見。
シロエ 「全くの素人さんが三千回ですよ、分割コースでも」
キース 「俺よりも高く評価されることになるのか?」
ブルー 「仏様の御心は本当に分からないからねえ…」
オニフスベを下さったくらいだから、とブツブツと。
ブルー 「今度こそ本物の仁王スッポンタケが来るってことも…」
一同 「「「うわー…」」」
それは避けたい、と一同、ガクブル。
シロエ 「キース先輩、キャプテンに対抗して下さい!」
キース 「なんだと?」
サム 「うん、本職がやれば強いぜ、きっと!」
三千回ほどやってくれ、とサム君からもお願いが。
サム 「仁王スッポンタケが来ないようにと、五体投地で!」
ブルー 「いいねえ、元々はキースの五体投地の結果だし!」
キース 「違うと思うが…!」
シロエ 「助けると思って、やって下さいよ!」
キース先輩ならきっと出来ます、とヨイショな姿勢。
シロエ 「なんと言っても、本職な上に副住職です!」
キース 「それを言うなら、ブルーの方がプロだろうが!」
サム 「プロすぎるってのも、どうかと思うぜ」
キースくらいで丁度いいんじゃあ…、という話。
伝説の高僧だと、有難すぎるかも?
2015/11/17 (Tue)
☆リスクが高すぎ
いい夫婦の日に仁王スッポンタケを探そうという、ソルジャーの計画。
それまでにキャプテンが五体投地を三千回で、仏様の評価が高そうで。
ブルー 「ぼくが対抗して五体投地だと、確かに有難すぎるよね」
キース 「俺は問題無いと思うが…!」
シロエ 「駄目ですってば、キース先輩でもオニフスベが出ました」
会長がやったら仁王スッポンタケが来る恐れが大です、とブルブルと。
シロエ 「仏様が何をなさるかは謎だそうですから…」
サム 「そこなんだよなあ、マジで斜めに来そうでよ…」
スウェナ「仁王スッポンタケに走っちゃうかもしれないわよねえ…」
斜めな方向に解釈されて、とスウェナちゃんも。
スウェナ「キースがやるのが一番いいと思うわよ?」
ジョミー「だよねえ、キースだったらオニフスベで済むし」
キース 「俺の場合でも、仁王スッポンタケのリスクはあるんだが!」
マツカ 「でも、ブルーよりは低いですよ?」
伝説の高僧じゃないですからね、と突っ込みが。
マツカ 「ブルーだと、本当に仏様の評価が読めませんから」
シロエ 「斜め上どころか、とんでもない解釈もありそうですしね…」
サム 「うんうん、仁王スッポンタケの上を行くとかよ」
仁王様の上だと何になるのか知らねえけど、と怖い見解。
サム 「有り得ねえデカさのスッポンタケが出るとかよ…」
キース 「そこまでなのか、ブルーがやった場合のリスクは!?」
ブルー 「君とは年季が違うからねえ、何が起こるか本気で謎だよ」
それで良ければ五体投地をやってもいい、と言ってますけど。
シロエ 「やめて下さい、ぼくは命が惜しいです!」
ジョミー「ぼくだって、まだ死にたくないよ!」
スウェナ「私だって嫌よ、キースがやればいいじゃない!」
キース 「…また俺が三千回なのか?」
シロエ 「それが一番、安全なんです!」
ブルー 「ぼくも同感」
分割しないで頑張りたまえ、と銀青様の仰せ。
自分が楽をしたいだけかもですけど、安全第一?
2015/11/18 (Wed)
☆プラスアルファで
いい夫婦の日に仁王スッポンタケを探しに、また来るソルジャー。
キャプテンに五体投地を三千回させて、リベンジに燃えているだけに。
ブルー 「後で後悔しないためにも、こっちも対抗しないとね!」
シロエ 「プラスアルファとか言ってましたよ、三千回に」
サム 「うんうん、キースもプラスしねえと」
キース 「俺も三千回以上なのか!?」
ブルー 「…後悔したくはないだろう?」
あの時にやっておけば良かった、と思った時にはもう遅い、と。
ブルー 「とにかく、三千回を一気に! 後はコツコツ積み重ね!」
キース 「…ど、どのくらいだ?」
ブルー 「本職の本気を見せるためには、百回かな…」
キース 「プラスアルファで百回か…」
ブルー 「もちろん、一日に百回だよ?」
三千回をやり切った後は毎日よろしく、と恐ろしい台詞。
ブルー 「お詫びの罰礼は百回が基本の回数だしね!」
キース 「それはそうだが、俺にはお詫びするようなことは…!」
ブルー 「保険は掛けておくのが吉だよ!」
百回やれ! と命令が。
ブルー 「いいね、今日は帰って百回やる!」
キース 「…三千回はいつなんだ?」
ブルー 「明日は学校を休んで、此処で!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ちゃんと数えてあげるからね!」
キース 「…け、欠席して三千回なのか…」
その上、毎日プラスアルファで百回か、と愕然ですけど。
シロエ 「頑張って下さい、キース先輩!」
ブルー 「今日から、全身全霊で! いい夫婦の日まで!」
サム 「頼むぜ、みんな死にたくないんだからよ」
キース 「わ、分かった…」
俺も死にたくないからな、と覚悟を決めた副住職。そして数日後…。
ブルー 「いいかい、今日も気を抜かずに!」
キース 「百回だな?」
ブルー 「あっちも頑張っているだろうしね、今日は百五十で!」
サム 「明日は二百な!」
スッポンタケ狩りの前日は千回キメて欲しい、と騒ぐ面々。
筋肉痛が凄そうですけど、やるっきゃない?
2015/11/19 (Thu)
☆一人で千回です
ソルジャーが仁王スッポンタケ探しの吉日と決めた、いい夫婦の日。
すなわち11月22日で、前日は土曜とあって生徒会長宅に集う面々。
ブルー 「いよいよ明日だよ、今日はキースに頑張って貰わないとね」
キース 「分かっている…。五体投地を千回だったな」
サム 「しっかり頼むぜ、俺たちの未来がかかっているんだからよ」
シロエ 「仁王スッポンタケだけは避けたいですしね…」
オニフスベで済むようお願いします、とシロエ君が頭を深々と。
シロエ 「間違っても本物を出させちゃ駄目です!」
ジョミー「向こうも必死で五体投地の筈だもんね…」
マツカ 「今度こそは、と燃えてましたしね…」
本人じゃなくて代理ですけど、とマツカ君の溜息。
マツカ 「自分でやろうとしない辺りが流石と言うか…」
シロエ 「如何にもあの人らしいですよ」
キース 「それを言うなら、お前たちだって同じだろうが!」
俺も一種の代理なんだが、とブツブツブツ。
キース 「全員で分割すればいいのに、俺ばかりなんだ!」
ブルー 「切っ掛けが君の三千回だから、仕方がないと思うけどね?」
スウェナ「そうよ、仏様がオニフスベを下さっただけでもラッキーよ」
運が悪かったら仁王スッポンタケになっていたわ、と恐ろしそうに。
スウェナ「だから今度も精魂込めてやってちょうだい!」
シロエ 「キース先輩、ファイトです!」
サム 「頑張れよな! 気合を入れて千回、いこうぜ!」
キース 「…分割する気は無いんだな、サムも?」
サム 「当たり前だぜ、プロと素人は違うんだからよ」
俺は見習いで素人同然、と素早い逃げが。
サム 「本職の根性を見せてくれよ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ しっかり千回!」
キース 「仕方ない…。南無阿弥陀仏…」
ブルー 「もっとしっかり! 声も大きく!」
キース 「南無阿弥陀仏~…」
頑張るしかない、と千回やり遂げた五体投地ですが。
御利益の方はどうなるんでしょうか、明日が怖いですね…?
2015/11/20 (Fri)
☆分割で三千回
やって来ました、いい夫婦の日な11月22日。
仁王スッポンタケ狩りのリベンジだけに、シャン学メンバーも集合で。
シロエ 「キース先輩、おはようございます! 五体投地の方は?」
キース 「誰があれ以上やると言うんだ、昨日は千回で終了だ!」
サム 「もうちょっと頑張れば良かったのによ…。家に帰ってから」
ジョミー「そうだよ、せめて百回とかさあ…」
キース 「貴様ら、他人事だと思いやがって!」
一度でも俺の代わりにやろうとしたのか、とギロリと視線が。
キース 「他はともかく、僧籍の二人は許し難いぞ!」
サム 「ほら、ほどほどが大切だからよ…」
ジョミー「有難すぎても、素人すぎても駄目だしね?」
キースが一番適役だってば、と逃げを打つ二人。
ジョミー「ブルーも逃げたし、ぼくたちみたいな半端なのはさ…」
サム 「何もやらねえのが吉だよな、うん」
キース 「よくも、師僧に似やがって! 変な所だけ!」
流石はブルーの直弟子だ、と文句を垂れつつ、生徒会長の家へ。
キース 「…不本意ながら来てやったぞ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ いらっしゃい!」
ブルー 「おはよう、今日は君の五体投地が評価される日だよ」
??? 「らしいね、もちろん、ぼくたちのもね!」
頑張らせたから、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「もうガンガンと五体投地だよ、分割で!」
??? 「ブルーの頼みでしたから…」
努力しませんと、とキャプテン(会話表記はA船長)も。
A船長 「分割で三千回を頑張りました、プラスアルファも」
Aブルー「キースが追い上げて来ていたからねえ!」
キース 「ま、まさか昨日は千回では…」
Aブルー「そこまでは無理だよ、素人だから! でもさ…」
A船長 「素人の方が評価が高いそうですね?」
Aブルー「そう聞いたからさ、期待してるんだよ!」
一同 「「「じ、地獄耳…」」」
聞こえていたのか、と一同、顔面蒼白。
素人なりの努力の成果は…?
2015/11/21 (Sat)
☆いい夫婦の日
いい夫婦の日に仁王スッポンタケ狩り、ついにソルジャー夫妻の登場。
分割で五体投地を三千回もやったキャプテン、プラスアルファも。
A船長 「ブルーのためにと、せっせと追加で頑張りましたし…」
Aブルー「もう絶対に、絶大な効果がある筈なんだよ!」
仏様はハーレイを評価して下さる筈、とソルジャーの自信。
Aブルー「キースが阻止しに出て来た以上は、こっちも努力で!」
キース 「俺だって必死で頑張ったんだ!」
Aブルー「仁王スッポンタケが出ないようにと、頑張られてもね…」
ぼくはちっとも嬉しくないから、とツンケンと。
Aブルー「今度こそ大きいのをゲットなんだよ、そして育てる!」
A船長 「農場にスペースも用意しましたし、後は探すだけです」
ブルー 「はいはい、分かった! …キースに対抗したんだね」
努力が評価されるといいねえ、と生徒会長。
ブルー 「でもね、見付けてもまた腐ったら同じだから!」
Aブルー「同じ失敗は繰り返さないよ、ちゃんと拝むよ!」
ブルー 「…君がかい?」
Aブルー「お念仏の趣味は無いからねえ…。だけど夫婦は一心同体!」
ぼくの分までハーレイが頑張る、とキャプテン任せ。
Aブルー「仁王スッポンタケを頂けたら、また五体投地だよ!」
A船長 「腐らせずに立派に育て上げます、お念仏で!」
Aブルー「空き時間は残らず五体投地ってコトになってるから!」
そうやって大きく育て上げるのだ、と決めている模様。
Aブルー「それじゃ行こうか、仁王スッポンタケを探しに!」
シロエ 「あのぅ…。今回は教頭先生は?」
Aブルー「呼んでいないよ、いい夫婦の日だし!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「夫婦水入らずでイチャつく日だよ!」
そんな日に呼んでたまるものか、という理論。
Aブルー「今日はハーレイとイチャイチャと!」
A船長 「ええ、ブルー…」
一同 (((迷惑すぎる…)))
イチャつく気なのか、と泣きそうな面々。
最悪な日になりそうですねえ?
2015/11/22 (Sun)
☆夫婦でやるもの
いい夫婦の日に仁王スッポンタケを採りに行こう、と集められた面々。
教頭先生は不参加だそうで、理由はソルジャー夫妻がイチャつくため。
Aブルー「仁王スッポンタケを発見した時は、キスだよねえ!」
A船長 「もちろんです! その場で一発とは参りませんが…」
そちらの方は流石にちょっと、とヘタレな発言。
A船長 「その分、大いに楽しみましょう! 帰ってから!」
Aブルー「いいねえ、合間に五体投地も忘れないでよ?」
A船長 「分かっております、お念仏ですね!」
キース 「ちょっと待て!」
そんな場面で五体投地をやるつもりか、と副住職の眉間に皺が。
キース 「あれは心身を清めてやるのが基本だが!」
Aブルー「そうなのかい? でも、ぼくのハーレイは素人だしねえ…」
A船長 「三千回を分割する時にも、合間に致しておりましたが…」
なにしろ夫婦の時間ですので、とキャプテン、頬を赤らめまして。
A船長 「夜は夫婦でヤるものですから、分割すれば当然、間に…」
Aブルー「挟まってくるよね、そういう時間が!」
夫婦なんだから夜は楽しく、とソルジャーも。
Aブルー「だから問題無いと思うよ、五体投地の合間に一発!」
A船長 「何発くらいやりましたかねえ、三千回やっていた間に…?」
Aブルー「そんなの、いちいち数えていないよ!」
イッた回数を数えられるようでは話にならない、と強烈な台詞。
Aブルー「ぼくの理想は抜かず六発、もうガンガンと!」
A船長 「スッポンタケのお蔭で、いつも漲っておりますから…」
Aブルー「仁王スッポンタケが腐った時には萎えたけどねえ…」
ぼくもショックだったからその件は許す、と腐った事件は後悔中。
Aブルー「だから今度は、腐らないように、お念仏だよ!」
A船長 「そして励むのも忘れずに、ですね!」
Aブルー「それでこそだよ、今日も二人で!」
A船長 「イチャつきましょう!」
仁王スッポンタケを見付けてイチャイチャだそうで。
迷惑ですね?
2015/11/23 (Mon)
☆山まで来ました
いい夫婦の日は仁王スッポンタケを探しに、そういう計画で全員集合。
ソルジャー夫妻がイチャつく気だけに、迷惑な話ですけれど。
Aブルー「いいかい、今度も気合を入れて探してよ?」
A船長 「皆さん、よろしくお願いします」
前回の功労者には特に期待で…、とキャプテンの視線がキース君に。
A船長 「私に対抗して五体投地をなさっただけに、効果大かと」
キース 「俺は、仁王スッポンタケが来ないようにと祈ったんだが!」
Aブルー「知っているけど、仏様の心は謎なんだろう?」
何をするのか分からないらしいね、とニコニコと。
Aブルー「とにかく、仁王スッポンタケ! でっかいヤツを!」
A船長 「幼菌でなくてもかまいませんから」
Aブルー「そう、それ! 成長したヤツでもオッケーだしね!」
ドカンとデカイのを拝むのも良し、と本当に期待している模様。
Aブルー「ぼくのハーレイは頑張ってくれたし、キースもね!」
キース 「だから、違うと!」
Aブルー「どうなるかは、仏様次第なんだろう?」
楽しみだねえ、とウキウキと。
Aブルー「それじゃ、そろそろ出発しようか」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ しゅっぱぁ~つ!!!」
パアアッと光った青いサイオン、アッと言う間に山へと移動で。
Aブルー「いいねえ、この前とそれほど変わっていないよ、気温」
A船長 「暖かいですね、キノコ狩りには向いていそうです」
シロエ 「暖冬だという予報ですから…」
キース 「檀家さんが11月の末に松茸を下さった年も暖冬で…」
サム 「縁起でもねえよ!」
出るじゃねえかよ、とサム君、ガクブル。
サム 「今度こそ仁王スッポンタケがよ…!」
Aブルー「望む所だよ、うんと素敵に育ったヤツも!」
A船長 「育ったヤツなら、拝みながらイチャイチャしませんと…」
Aブルー「手を入れてくれてもいいよ、下着の中に!」
ブルー 「やめたまえ!」
下品な話はお断りだ、と叫んでますけど。
言うだけ無駄じゃないですか?
2015/11/24 (Tue)
☆夫婦にはつきもの
仁王スッポンタケ探し再び、いい夫婦の日に山までやって来た面々。
ソルジャー夫妻はイチャつくつもりで、下着の中に手を入れるだとか。
Aブルー「下品な話って…。夫婦にスキンシップはつきものだよ!」
A船長 「そうです、ましてイチャつくことになりますと…」
下着の中身も大切ですから、と日頃のヘタレは何処へやら。
A船長 「ブルーが触って欲しいのでしたら、触りませんと」
Aブルー「大歓迎だよ、山の中には痴漢なんかも出るらしいしね!」
ブルー 「向こうへ行ってくれたまえ!」
こんな所で痴漢行為に及ぶんじゃない、と生徒会長、ブチ切れ寸前。
ブルー 「見えない所なら、何でも勝手にやっていいから!」
Aブルー「お許しが出たよ、何処かで一発やるのもいいねえ!」
A船長 「仁王スッポンタケのパワーが漲る山ですからね!」
それにいい夫婦の日ですから、とキャプテンもやる気。
A船長 「スッポンタケが多い所で楽しみませんか?」
Aブルー「いいねえ、この前のフェアリーリングみたいなのが最高!」
スッポンタケが輪になった中で一発と言わず二発、三発、と。
Aブルー「理想は抜かず六発なんだよ、素敵な場所を探さなきゃ!」
A船長 「スッポンタケに囲まれていれば、漲りますしね!」
一同 (((ほ、本気だ…)))
ソルジャー夫妻から離れなければ、と一同、震えておりますが。
ブルー 「フェアリーリングで満足なのかい、君たちは?」
Aブルー「いい夫婦の日を楽しめればね!」
A船長 「スッポンタケのパワーを感じながらの時間ですから!」
最高の日になりそうです、と笑顔のキャプテン。
A船長 「ブルーが喜んでくれるのでしたら、もうそれだけで…」
ブルー 「仁王スッポンタケ探しは?」
Aブルー「君たちが探してくれるんだろう?」
A船長 「前回の功労者もおいでですし…」
ブルー 「君たちがサボッているのにかい?」
馬鹿々々しくてやってられるか、という発言。
さて、どうなる?
2015/11/25 (Wed)
☆放置プレイは困る
いい夫婦の日に仁王スッポンタケ探し、そこまではいいんですけれど。
山の中で一発だとか言うのがソルジャー夫妻で、実に迷惑すぎる話で。
ブルー 「五体投地までして頑張ったくせに、サボリじゃねえ…」
キース 「俺たちに探す義理などは無いな、あんな代物を!」
そうでなくても出ないようにと祈ったのが俺だ、と副住職。
キース 「当然、俺たちもサボらせて貰う。探さずにな!」
シロエ 「動かないのが一番ですよ。此処から一歩も」
ブルー 「それが吉だね、ブルーたちと鉢合わせをする心配も無いし」
妙な現場に出くわしたのではたまらない、と吐き捨てるように。
ブルー 「だから君たちは好きにしたまえ、痴漢行為でも変態でも!」
Aブルー「ちょっと待ってよ、仁王スッポンタケはどうなるんだい?」
ブルー 「その辺で勝手に腐るオチだよ、発見されずに」
誰も探しに行かないんだから、とキッパリと。
ブルー 「幼菌だろうが、育っていようが、放置でよろしく!」
Aブルー「放置プレイというのは困るよ、何にしたって!」
仁王スッポンタケにしてもセックスにしても、と慌てるソルジャー。
Aブルー「何もして貰えないのは最悪なんだよ、セックスでは!」
ブルー 「そう思うんなら、イチャついていないで探すんだね!」
Aブルー「セックスだったら、マグロが好きって人もあるけど…」
一同 「「「マグロ?」」」
ブルー 「気にしなくていいから、専門用語は!」
食べるマグロじゃないんだから、と生徒会長、不快そうな顔。
ブルー 「下品な話はそのくらいにして、とにかく探す!」
Aブルー「分かったよ…。仁王スッポンタケはマグロらしいし」
シロエ 「キノコがマグロになるんですか?」
Aブルー「早い話が、セックスの時に何もしない人をマグロとね!」
ブルー 「もういいから!」
キース 「なるほど、自分から出ては来ないからな…」
それで仁王スッポンタケがマグロなのか、と理解した面々。
前途多難な感じですねえ?
2015/11/26 (Thu)
☆サボッたらアウト
ソルジャー曰く、仁王スッポンタケはマグロなのだそうで。
自分からは出て来ないのでマグロ、探さなかったら見付からないオチ。
Aブルー「マグロだったら仕方ないよね、探すことにするよ」
A船長 「そうですね。一発やるのは見付かってからということで…」
Aブルー「イチャつきながらでも、探せないことはないからね!」
お触りくらいは是非やって欲しい、と痴漢行為にこだわるソルジャー。
Aブルー「下着の中に手は入れられなくても、触るくらいは!」
A船長 「分かっております、お尻も揉ませて頂きますので」
Aブルー「ありがとう! それでこそ、ぼくのパートナーだよ!」
それじゃ行こうか、と抱き合ってまずはディープなキス。
Aブルー「じゃあ、ぼくたちは向こうの方から探すから!」
A船長 「皆さんは他の方面をよろしくお願いします」
ブルー 「いいから、さっさと消えてくれたまえ!」
Aブルー「言われなくても、夫婦は一心同体だから!」
ぼくをしっかり触って揉んで、とキャプテン連れで去った迷惑な人。
キース 「…やっと行きやがったか、バカップルめ!」
シロエ 「最悪の事態は回避出来ましたね」
サム 「でもよ、サボるわけにもいかなくなったぜ」
探すしかねえよ、とサム君の溜息。
サム 「なんだって今年は暖冬なんだよ、キノコ日和だぜ」
マツカ 「まだ霜も降りてませんからね…」
シロエ 「リスクは思い切り高いですよね、この天気…」
ジョミー「下手に探すと出くわしそうだよ、仁王スッポンタケ」
スウェナ「オニフスベってこともあるわよ?」
あっちもシーズン中だと思うわ、と落ち着かない視線。
スウェナ「キースも頑張って五体投地をしてたもの」
キース 「オニフスベで済ませて欲しいものだが…」
ブルー 「仏様の御心は本当に分からないからねえ…」
シロエ 「探すのを放棄したいですけど…」
サム 「殺されるぜ?」
サボッていたとバレたら死ねるぜ、と正しい意見。
それは確かですね?
2015/11/27 (Fri)
☆見付かりました
シャン学メンバーも探すしかないらしい、仁王スッポンタケなるもの。
サボッていたら死を招くだけに、仕方なく山に分け入ることに。
シロエ 「…出くわさないことを祈るばかりですよ」
サム 「あいつらにかよ?」
シロエ 「そっちもですけど、仁王スッポンタケの方です」
本物は御免蒙りたいです、と下草の中をガサガサと。
シロエ 「超特大のスッポンタケですよ、そんなの見たくないですよ」
キース 「見付けたら最後、あいつらが来て悲劇だからな…」
いったい何を見せられるやら、とブツブツ文句。
キース 「探す間も痴漢もどきだ、もし見付かったら…」
ブルー 「最悪なことになるだろうねえ、モザイク必須の世界だよ」
本当に出ないといいんだけれど、と生徒会長も恐れている様子。
ブルー 「仏様がどちらを評価なさるか…。キースか、あっちか」
キース 「俺の努力を買って欲しいが、こればっかりは…」
もう本当に予想がつかん、と読めない五体投地の評価。
キース 「出来れば俺が勝ちたいものだが…」
Aブルー『あった、あったよ!!!』
一同 「「「ひいぃっ!!」」」
仁王スッポンタケが出たのか、と顔面蒼白の御一同様。
Aブルー『凄いんだってば、超特大の幼菌が山ほど!』
A船長 『この前のヤツにも負けていません、是非来て下さい!』
素晴らしい出会いを祝福して下さい、とキャプテンの思念。
A船長 『しかも、もうすぐ育ちそうです、ニョキニョキと!』
Aブルー『どの幼菌にも、ヒビが入っているからね!』
感動の瞬間に皆で立ち会ってくれたまえ、と招集が。
キース 「…仏様は俺をお見捨てになったか…」
シロエ 「そうらしいですね…」
えらいことになった、とトボトボと皆で歩くしかなくて。
Aブルー「こっち、こっち! こんなに沢山!」
A船長 「どれもこんなに大きいです!」
Aブルー「頼むよ、ハーレイ!」
五体投地で大きく育ててくれたまえ、と促すソルジャー。
リーチですか?
2015/11/28 (Sat)
☆五体投地で育て
ソルジャー夫妻が山の中で見付けた、仁王スッポンタケの幼菌の群れ。
育つ寸前とあって、キャプテンが五体投地で大きくするそうで。
Aブルー「この状態で移植するより、こっちで育てるのがベストだよ」
A船長 「ええ、デリケートなものらしいですしね、この幼菌は」
また腐らせては元も子も…、とキャプテンも。
A船長 「ですから、今から五体投地で育ててみます」
Aブルー「お念仏さえ忘れなければ、仏様は評価して下さるしね!」
A船長 「この通り、二度目のチャンスを大量に下さいましたから…」
Aブルー「大きく育てて、此処で記念の一発だよ!」
いい夫婦の日に相応しく、と夫婦の時間をやる気満々。
ブルー 「そんな所まで付き合う気は無いよ、帰っていいかい?」
Aブルー「ダメダメ、しっかり見届ける! ハーレイの努力を!」
なにしろキースに勝ったんだから、と威張るソルジャー。
Aブルー「この幼菌もムクムク育つよ、間違いなく!」
A船長 「では、始めさせて頂きます。南無阿弥陀仏…」
バスケットボール並みの巨大な白い球体に向かって始めた五体投地。
A船長 「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
Aブルー「頑張って! どんどんヒビが入るようにね!」
一同 (((ど、どうしろと…!!)))
逃げ場を失くしたシャン学メンバー、ガクガクブルブル。
シロエ 「キノコは育つのが早いんですよね?」
キース 「らしいな、外来種となると早さも半端ないかもしれん」
ジョミー「出て来ちゃうわけ? 仁王スッポンタケが」
サム 「ヒビも入ってやがるしよ…。そうだ、キース!」
お前、今から五体投地で対抗しろよ、とサム君の案。
サム 「駄目で元々って言うじゃねえかよ、頼むぜ、マジで!」
シロエ 「お願いします、キース先輩!」
キース 「そ、そうだな…。背に腹は代えられないと言うしな」
Aブルー「あっ、動いた!」
お出ましになるよ、とソルジャーの歓喜の声が。
間に合わなかったようですねえ…?
2015/11/29 (Sun)
☆励んだらアウト
山の中でソルジャー夫妻が見付けた、仁王スッポンタケの幼菌の群れ。
キャプテンの五体投地に応えて、ヒビが入って動きつつあって。
Aブルー「ハーレイ、いよいよ御対面だよ! 頑張って!」
A船長 「分かっております、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
キース 「くっそお、今から間に合うか!? どうか、阿弥陀様…!」
お助け下さい、とガバッと五体投地の副住職。
キース 「お聞き届け下さい、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
A船長 「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
Aブルー「頑張って! 今度こそ仁王スッポンタケ!」
そして夫婦で記念の一発、とソルジャーがグッと握った拳。
Aブルー「仁王スッポンタケの群れに囲まれて夫婦の時間!」
A船長 「ええ、励ませて頂きます! 南無阿弥陀仏…」
ブルー 「貰ったぁぁぁ!!」
一同 「「「え?」」」
ブルー 「今の雑念! 途切れたからねえ、穢れた言葉で!」
仏様の罰が下るであろう、と言い終わらない内に幼菌がボンッ! と。
Aブルー「ちょ、ちょっと…!」
A船長 「く、腐ったのですか!?」
ブワッと噴き上げた幼菌の中身、もうもうと上がる埃が次々に。
Aブルー「た、大変だよ! 一つくらいは助けないと!」
A船長 「はいっ! な、南無阿弥陀仏…」
キース 「ありがとうございます、阿弥陀様! 南無阿弥陀仏…」
ポンポンと弾ける仁王スッポンタケの幼菌、最後の一つも…。
Aブルー「く、腐っちゃった…!」
A船長 「あんなに頑張りましたのに…」
キース 「阿弥陀様、感謝いたします…!」
よくぞ助けて下さいました、と副住職、感謝の五体投地。
キース 「心から御礼を申し上げます、南無阿弥陀仏…」
Aブルー「せっかく信心してたのに…! 頑張ったのに…!」
A船長 「申し訳ございません、私がヘマをしたばかりに…」
Aブルー「此処で一発だったのに…!」
後悔先に立たずなだけに、またも腐ってしまったオチ。
気の毒ですけど、中継終了~。
2015/11/30 (Mon)
☆美味しくなります
今日から霜月、十一月。いきなり日曜、すなわち休日。
生徒会長の家でゆっくり遊ぼう、と押し掛けたシャン学メンバーたち。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ いらっしゃい!」
ブルー 「今日ものんびりコースだね? 昨日の続きで」
ジョミー「うん! ぶるぅの料理とお菓子があるから!」
それが最高、と頷く面々。
シロエ 「ぶるぅの料理は美味しいですしね、何を作っても」
マツカ 「ええ、素敵に美味しくなりますからね」
ブルー 「そうだよ、オニフスベだって、ぶるぅにかかれば!」
一同 「「「オニフスベ!?」」」
ギョッとした顔のシャン学メンバー、その名に何やら聞き覚えが。
シロエ 「か、会長…。オニフスベって言いましたか?」
ブルー 「言ったよ、君たちも実物を見たよね」
超特大のを、と生徒会長が両手で示す大きさ。
ブルー 「直径五十センチだしねえ、あれが最大って所だよね」
シロエ 「…な、何のですか?」
ブルー 「オニフスベだよ、平均サイズはバレーボールらしいから」
でもアレはもっと大きかった、と言われて脳裏に蘇るブツ。
キース 「例の仁王スッポンタケもどきのことか!?」
スウェナ「オニフスベだって言ってたわよね?」
ブルー 「そう! あれは食べられるキノコなんだよ」
サム 「だったら、あいつら、食ったのかよ?」
移植とか言って持ち帰りで…、とサム君が言うのはソルジャー夫妻。
サム 「でっかく育てて、食っちまったとか…?」
ブルー 「どうだかねえ…。派手に勘違いをしていたからね!」
仁王スッポンタケだと思い込んで…、とニンマリと。
ブルー 「成長記録をつけてる間に、手遅れかもねえ…」
一同 「「「手遅れ?」」」
ブルー 「育ち過ぎると食べられないんだよ、オニフスベは!」
キース 「あんた、知ってて成長記録と言ったのか!?」
ブルー 「決まってるじゃないか!」
だから楽しみだと言ったんだよね、という話。
仁王スッポンタケの幼菌、どうなったと?
2015/11/01 (Sun)
☆愉快なオニフスベ
ソルジャー夫妻が仁王スッポンタケだと信じてお持ち帰りの幼菌。
成長記録をつけている筈ですけど、育ち過ぎるとアウトだというオチ。
ブルー 「仏様もつくづく、罪なことをなさるよねえ…」
キース 「アレが見付かった時もそう言っていたが、そのことか?」
育ち過ぎると食えないからか、と副住職の問い。
キース 「俺はてっきり、オニフスベで別物だという意味かと…」
シロエ 「ぼくもです。育っても別物ですからね」
サム 「スッポンタケにはならねえもんなあ、別物だしよ」
仁王スッポンタケどころか、全く別のキノコだよな、とサム君も。
サム 「おまけに食えねえオチとなったら、悲惨だぜ」
マツカ 「きっと楽しみにしてたでしょうにね…」
シロエ 「会長が成長記録だなんて言うから、余計ですよ」
ブルー 「そこが余計に罪なんだよねえ、仏様も!」
オニフスベときたよ、と楽しそうな顔。
ブルー 「スッポンタケの幼菌と瓜二つっていう所がね!」
シロエ 「育ち過ぎたら食べられないなんて思いませんよね…」
キース 「まったくだ。…そうか、そういうオチだったのか…」
仏様は俺のお詫びを聞き入れて下さったのか、と感謝のお念仏。
キース 「有難いことだ。南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
ブルー 「いやもう、ホントにナイスで粋な計らいだよ!」
あの二人には気の毒だけど、とクスクスと。
ブルー 「待てば待つほど愉快なんだよ、オニフスベだから!」
シロエ 「…愉快って…。単に食べられないだけですよね?」
ブルー 「甘いね、罪なことをなさると言ったよ、仏様は!」
罪作り過ぎて笑うしかない、と言われましても。
キース 「どの辺がどう罪作りなんだ?」
ブルー 「オニフスベなトコだよ!」
サム 「楽しみに待ったら食えねえオチだろ、オニフスベはよ」
シロエ 「それだけですよね?」
ブルー 「違うね、成長過程がね!」
実に傑作、と言ってますけど。
そんなに笑える育ち方って、どんなのですか?
2015/11/02 (Mon)
☆まだまだ子供です
ソルジャー夫妻が仁王スッポンタケの幼菌だと信じた、オニフスベ。
生徒会長が言うには成長過程が笑えるそうで、記録をつけている筈で。
シロエ 「どう育つんですか、オニフスベって?」
キース 「俺も気になる所だが…。仏様が罪なことをなさると聞くと」
ブルー 「あの二人にとっては罪作りだっていうだけのことで…」
オニフスベにとっては普通のことで、と生徒会長、合掌を。
ブルー 「笑う前にね、まずは粋な計らいにお念仏でさ」
サム 「俺たちには粋なオチなのかよ?」
ブルー 「仁王スッポンタケ探しの結末としてはね!」
はい、お念仏! と促す声が。
ブルー 「全部で十回、みんな揃って南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」
一同 「「「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」」」
ブルー 「南無阿弥陀仏~、と…。じゃあ、話そうか」
仏様の広い御心について、と伝説の高僧、銀青様。
ブルー 「オニフスベってヤツはさ、あの段階が幼菌なわけで…」
ジョミー「それって、スッポンタケと同じなんじゃあ…」
ブルー 「そこまではね!」
見た目は立派に仁王スッポンタケの幼菌っぽい、という断言。
ブルー 「でもねえ…。仁王スッポンタケを知らなかったら…」
シロエ 「どうなるんですか?」
ブルー 「ただの特大の丸いキノコだってね!」
その段階でネットに写真をUPが一般人、とキッパリと。
ブルー 「こんなの出ました、って感じでね!」
サム 「そりゃそうだよなあ、デカかったしよ…」
ブルー 「超特大だよ、普通はバレーボールのサイズだからね」
それでも充分デカイから、と言われて納得。
ジョミー「キノコのサイズじゃないもんね…」
マツカ 「常識外れな大きさですよね」
シロエ 「普通のキノコを想像してたら、大きすぎますね」
スウェナ「キノコなんだと思わないわよ、あんなのは」
ブルー 「アレだけで充分、人はド肝を抜かれるよ」
でも幼菌で、まだまだ子供なのだとか。
あの姿からどう育つんでしょう?
2015/11/03 (Tue)
☆途中まで瓜二つ
仁王スッポンタケの幼菌と信じて、ソルジャー夫妻が持ち帰ったブツ。
その正体はオニフスベの幼菌、成長過程が笑えるのだとかで。
ブルー 「あのデカさのせいで、ブルーは仁王スッポンタケだとね」
キース 「そう考えるのも無理はないが…。俺も慌てたし」
てっきり特大のスッポンタケの幼菌かと…、と副住職も怯えた代物。
キース 「俺のお詫びを、仏様は聞き入れて下さらなかったのだと」
ブルー 「まあねえ、仁王スッポンタケが出そうな勢いだったし」
五体投地での君のお詫びは…、とクスクス笑い。
ブルー 「その甲斐あって、仏様が下されたのがオニフスベだよ!」
シロエ 「あれはどういう育ち方をすると言うんです?」
ブルー 「途中まではスッポンタケの幼菌と瓜二つだね!」
そこが仏様の罪作りな所なのだ、と指を一本立てまして。
ブルー 「スッポンタケの幼菌は君たちも見ただろ、山の中で?」
ジョミー「うん…。オニフスベのとそっくりだったけど?」
サム 「皮が破れたら、中からニョキッと出るんだぜ、アレが」
迷惑な形のスッポンタケが…、とサム君、ブツブツ。
サム 「だからよ、俺もオニフスベを見た時は真っ青でよ…」
キース 「あんなデカイのからスッポンタケが生えたら、特大だしな」
もう間違いなく仁王スッポンタケだ、とガクブルと。
キース 「俺も終わりだと思ったが…。実際のアレはどうなんだ?」
ブルー 「順調だったら、だんだん育っていって…」
シロエ 「もっと大きくなるんですか!?」
ブルー 「大きさはアレで終わりだね。…後は中身の問題で」
中が成熟してゆくのだ、と生徒会長。
ブルー 「それに合わせて、表面にヒビが入るわけ!」
サム 「スッポンタケと同じじゃねえかよ」
ブルー 「瓜二つだと言った筈だよ、途中まではね!」
キース 「なら、その先が違うのか?」
ブルー 「とても素敵に!」
それは最高に素敵なんだけど…、というオニフスベ。
どんな違いが出て来るんですか?
2015/11/04 (Wed)
☆破れたら終わり
ソルジャー夫妻が仁王スッポンタケの幼菌と信じて、移植したキノコ。
農場で育った筈ですけれども、その正体はオニフスベの幼菌で…。
ブルー 「表面にヒビは入るんだけどね、中身がまるで違うから…」
シロエ 「どんなキノコが出て来るんですか、オニフスベは?」
ブルー 「…次の世代のオニフスベかな?」
一同 「「「は?」」」
スッポンタケの幼菌そっくりな上に、オニフスベだって幼菌なわけで。
キース 「おい、オニフスベは幼菌から幼菌が出て来るのか?」
ジョミー「次の世代ってことは、そうなるよね?」
シロエ 「蜘蛛の子みたいにワラワラと生えてくるんでしょうか?」
あの中から丸いのがヒョコヒョコと…、という推測ですけど。
ブルー 「そっちだったら、まだマシかもね!」
サム 「次の世代って言ったじゃねえかよ、オニフスベだろ?」
丸いのが次の世代なんだろ、とサム君でなくとも思うわけでして。
スウェナ「小さすぎてガックリくるっていうオチかしら?」
ブルー 「ガックリどころか、号泣モノだね!」
一同 「「「号泣モノ?」」」
ブルー 「ホコリタケの一種だと説明しなかったっけ?」
オニフスベのこと、と生徒会長、ニヤニヤと。
ブルー 「ホコリタケってヤツは、文字通りに埃を撒き散らすんだよ」
一同 「「「埃?」」」
ブルー 「胞子だってば、次の世代のオニフスベ!」
それがギッシリ詰まっているのが成熟したヤツ、という説明。
ブルー 「そうなる前なら食べられるけれど、胞子じゃねえ…」
シロエ 「か、会長…。それじゃ、あのオニフスベが破れたら…」
ブルー 「ブワッと埃で、萎んでおしまいなんだけど?」
一同 「「「うわー…」」」
なんてオチだ、と一同、愕然。
キース 「すると、あの馬鹿野郎が成長記録をつけてたら…」
シロエ 「巨大スッポンタケどころか…」
ブルー 「萎んで終わり!」
プシューッと破れて萎むだけ! というのがオニフスベの末路。
号泣モノかも…?
2015/11/05 (Thu)
☆別物なんですが
仁王スッポンタケの幼菌だから、とソルジャー夫妻が持ち帰ったブツ。
あちらのシャングリラの農場に移植、成長記録もつけている筈なのに。
キース 「あれは萎んでおしまいなのか?」
ブルー 「オニフスベな以上は、そうなるしかないね!」
諸行無常というヤツで…、と合掌している生徒会長。
ブルー 「表面にヒビが入ってワクワクしてたら、プシューッとね!」
サム 「埃が出て来て終わりなのかよ…」
シロエ 「胞子ですけど、見た目は埃になるんでしょうねえ…」
ホコリタケですしね、とシロエ君も溜息なオニフスベの最期。
シロエ 「あの人たち、あれからどうしたでしょう?」
スウェナ「きっと成長記録をつけていた筈よ、勘違いだもの」
ジョミー「仁王スッポンタケだと信じてたしね…」
ブルー 「だから言ったんだよ、仏様も罪作りなことをなさるって!」
大喜びで持って帰ってガックリなオチ、と種明かし。
ブルー 「今頃は泣いていると思うよ、苦労が水の泡だから!」
キース 「…しかし、俺たちが恨まれないか?」
別物を掴ませたわけなんだが…、と副住職が肩をブルッと。
キース 「あんたもそうだし、俺もリーチな気がするが!」
ブルー 「そこは仏様にお任せだよ!」
一同 「「「へ?」」」
どう任せたって、別物は別物だと思う、と怯える御一同様ですけど。
ブルー 「鰯の頭も信心から! もちろん仁王スッポンタケも!」
キース 「どういう意味だ?」
ブルー 「信じさえすれば、オニフスベだって化けるんだよ!」
仏様の御加護で仁王スッポンタケになる、と天晴れな説が。
ブルー 「それがプシューッと萎んだわけだし、信心不足!」
サム 「マジかよ、それで逃げ切るのかよ?」
ブルー 「逃げ切ると言うより、仏の道を説くってヤツだね!」
キース 「あいつの信心が足りなかったと言う気か、あんた!」
ブルー 「そうだけど?」
信じる者は救われるよね、と大真面目な顔。
銀青様の仰せなだけに、それで正解?
2015/11/06 (Fri)
☆思い込みは駄目
オニフスベの幼菌を仁王スッポンタケと勘違いした、ソルジャー夫妻。
生徒会長が言うには、仏様を信じたならば仁王スッポンタケもアリ。
ブルー 「これが有難い仁王スッポンタケだと信じればね!」
シロエ 「…オニフスベが仁王スッポンタケに変わるんですか?」
ブルー 「そう言えばいいと思うけど?」
何処かの誰かが文句を言ったら…、と生徒会長こと銀青様のお言葉。
ブルー 「仏様は御加護を下さるものだし、信じさえすればね!」
キース 「あいつらは信じていやがったんだが!」
最初から仁王スッポンタケのつもりだった、と副住職。
キース 「だから持ち帰りで、成長記録をつけるんだろうが!」
シロエ 「…言われてみればそうですねえ…」
スウェナ「少しも疑っていないわよ?」
ブルー 「それは、あの二人の思い込みでさ!」
思い込むだけでは御加護は無いのだ、と高僧モードの顔。
ブルー 「仏様の御加護で手に入れたならば、信じて拝む!」
シロエ 「スッポンタケ…じゃなかった、オニフスベをですか?」
キース 「喜んで拝みやがったと思うが!」
あの中からデカイのが生えてくるのだとワクワクと…、と当然な話。
キース 「観察しながら拝みまくりで、信じまくりだ!」
ブルー 「でもねえ…。それは仁王スッポンタケを信じてるわけで…」
仏様はサラッと無視じゃないか、と鋭い指摘が。
ブルー 「せっかくキースの御祈祷でアレを手に入れたのに!」
キース 「…感謝の心が足りんというのか?」
ブルー 「そういうことだね、仏様に感謝のお念仏だよ!」
お念仏の一つも唱えないから、仏様の罰が下ったのだ、と言った所へ。
??? 「大変だってばーっ!」
一同 「「「!!?」」」
なんだ、と見回せばソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「大変なんだよ、ぼくの大事な仁王スッポンタケが!」
ブルー 「大きく育ち過ぎたのかい?」
農場の屋根が破れたとか…、という質問。
はてさて、何が大変だと?
2015/11/07 (Sat)
☆腐っちゃいました
仁王スッポンタケの幼菌だと信じて、ソルジャー夫妻が移植したブツ。
あちらのシャングリラで育てたわけですが、大変なのだそうで。
Aブルー「育ち過ぎて農場の屋根が破れたんなら、大歓迎だよ!」
ブルー 「大変すぎると思うけど?」
場合によっては隔壁閉鎖だ、と生徒会長も知るシャングリラの構造。
ブルー 「ブチ破られた場所が悪けりゃ、外へ突き抜けかねないし…」
Aブルー「頼もしいじゃないか、そこまで元気に育ったら!」
奥の奥まで貫かれてこそのセックスだから、とアヤシイ発言。
Aブルー「ブチ破るだとか、突き抜けるだとか、もう最高で!」
ブルー 「帰りたまえ!」
此処で猥談はお断りだ、と生徒会長が吊り上げる眉。
ブルー 「君の大変さはもう分かったから! 船の修理は面倒だし!」
Aブルー「そっち方面の迷惑だったら、もう喜んで!」
もちろん、ぼくのハーレイだって…、とキャプテンの名が。
Aブルー「修理班と一緒に工具を握ってくれるよ、きっと!」
ブルー 「…大喜びで修理するのかい?」
Aブルー「御利益が半端なさそうだからね!」
なのに、大きく育つどころか…、ソルジャー、とても残念そうで。
Aブルー「途中までは良かったんだけど…」
ブルー 「どうなったわけ?」
Aブルー「育つ前に腐ってしまったんだよ! 中身がすっかり!」
せっかく皮が破れたのに…、とガックリと。
Aブルー「中からニョキッと生える代わりに、カビがブワッと!」
一同 「「「カビ?」」」
Aブルー「もう、文字通りにカビだったんだよ! 腐っちゃって!」
腐った物にはカビが生えるだろ、とカビだと信じている胞子。
Aブルー「成長記録もつけていたのに、あれでパアだよ!」
ブルー 「…なるほど、腐ってしまったと…」
Aブルー「そうなんだよ! 大切な仁王スッポンタケが!」
ブルー 「だろうね、君が仏様に御礼を言わないから…」
仏様の御加護を失ったから腐ったのだ、と銀青様。
例の作戦、使う気ですね?
2015/11/08 (Sun)
☆腐った理由は
ソルジャー夫妻が仁王スッポンタケだと信じた、オニフスベの幼菌。
なにしろモノがホコリタケの一種なだけに、中から胞子が出たオチで。
Aブルー「…腐っちゃったのは、ぼくのせいだと言うのかい?」
ブルー 「どう考えても、そうなるけれど?」
環境は整えてあったんだろう、と生徒会長、いや銀青様。
ブルー 「こっちのハーレイが言った通りの場所に植えたら…」
Aブルー「きちんと育つ筈だったって?」
ブルー 「当たり前だよ、ハーレイだってプロなんだから!」
ダテにキャプテンをやってないから、と教頭先生の肩書きが。
ブルー 「最適な環境を教えたんだし、普通は育つ!」
Aブルー「…だったら、腐ってしまったのは…」
ブルー 「君の信心が足りないからだよ、仏様への!」
一度でもお念仏を唱えたのか、という質問。
ブルー 「君のことだし、唱えもしないと思うんだけどね?」
Aブルー「えっ、だって…。お念仏なんて、ぼくの世界とは無関係!」
どうして唱える必要があるのだ、と返った答え。
Aブルー「仏様なんて、こっちの世界に限定だしね!」
ブルー 「…そうだろうけど、仁王スッポンタケに関しては別!」
仏様の御加護で見付かった幼菌なんだから…、とキース君に視線を。
ブルー 「其処のキースが五体投地で御祈祷した結果なんだから!」
キース 「いや、それは…。俺はお詫びをしていただけで!」
ブルー 「どういう理由でやっていようが、五体投地を三千回だよ?」
強力な御祈祷になり得るパワー、と説明が。
ブルー 「その甲斐があって、仏様が下さったのがアレで…」
Aブルー「分かってるけど、なんでお念仏が必要なのさ!」
ブルー 「仏様のパワーは信心からだよ!」
まずは信じる心が大切、と説法もどき。
ブルー 「信じて縋れば助けて下さる、そういうのが仏様だから!」
Aブルー「それじゃ、仏様のパワー不足で…」
大切なアレが腐ってしまったのか、とソルジャー、愕然。
お念仏、唱えてませんしね?
2015/11/09 (Mon)
☆三千回で行け
仁王スッポンタケの幼菌だと信じて、ソルジャーが育てたオニフスベ。
ホコリタケの一種な本領発揮で、胞子を撒き散らして終わったわけで。
Aブルー「…ぼくが仏様を拝んでいたなら、腐らなかったと?」
ブルー 「そうとしか思えないけれど?」
残念だったねえ…、と生徒会長。
ブルー 「超特大のスッポンタケの幼菌がパアだなんてね!」
Aブルー「もう一度頼んで貰えないかな、仏様に!」
ブルー 「何を頼むんだい?」
Aブルー「仁王スッポンタケの幼菌だよ!」
今度こそ真面目に育てるから、とソルジャー、土下座。
Aブルー「お念仏パワーが必要だったら、唱えるから!」
キース 「断固、断る!」
誰のせいで俺が五体投地を三千回も…、と副住職の怒り。
キース 「やりたいんだったら、自分でやればいいだろう!」
サム 「それは言えるぜ、御祈祷パワーの方はともかく…」
五体投地は素人さんがやっても意味がある筈、とサム君も。
サム 「身体を投げ出して拝むわけだし、縋るならアレだぜ」
キース 「他所の国だと、五体投地で巡礼する人もいるからな…」
シロエ 「知ってます! 専用のプロテクターがあるんですよね!」
手や膝を傷めないように…、とシロエ君。
シロエ 「服が汚れない、専用エプロンもありましたっけ…」
キース 「正確に言えば、服が擦り切れないように着けるんだがな」
五体投地で進んだ分だけ前進するのだ、と副住職が解説を。
キース 「そうやって礼拝しながら、2100キロ行くわけだ」
一同 「「「2100キロ!?」」」
キース 「最短でも185日かかると聞くが…」
一同 「「「うわー…」」」
なんて距離だ、と一同、ガクブル。
シロエ 「それだけの距離と日数を五体投地でですか!?」
キース 「らしいぞ、それも素人さんがな」
Aブルー「ぼくにそれをやれと?」
ブルー 「三千回でいいと思うけど?」
キースが三千回だったから、と促してますが。
五体投地をするキャラですか…?
2015/11/10 (Tue)
☆五体投地が必須
ソルジャーが仁王スッポンタケだと信じた幼菌、実はオニフスベ。
胞子を撒き散らしておしまいでしたが、腐ったと勘違いしたオチで…。
ブルー 「仁王スッポンタケをもう一度、と思うんだったら…」
Aブルー「五体投地を三千回もしないと駄目なのかい?」
ブルー 「最低でも三千回ってトコだね、欲しいのならね!」
仏様に真心をお見せしないと…、と生徒会長のお説教。
ブルー 「君の信心が足りなかったから、腐ったんだし…」
Aブルー「知っていたなら、ちゃんと信心したってば!」
ブルー 「後から言うのは簡単なんだよ!」
最初からきちんと信じてこそだ、と説法モード。
ブルー 「仏様を心から敬っていれば、自然とそういう心になるし!」
Aブルー「ぼくの世界には、仏様なんて無いんだよ!」
ブルー 「ほらね、やっぱり信じてないし!」
その言いぐさが何よりの証拠、と指をビシィ! と。
ブルー 「君はそういうつもりでいてもさ、仏様の方では違うかもね」
キース 「有り得るな。…仏様の世界は広いというのが常識だ」
ありとあらゆる所にいらっしゃるのが仏様で…、とキース君も。
キース 「あんたの世界も、見ていらっしゃる可能性は高いぞ」
Aブルー「ぼくの世界は、そういう世界じゃないんだけど!」
ブルー 「甘いね、仏様からすれば直ぐ其処なんだよ!」
君が住んでる世界だって、と銀青様。
ブルー 「だからしっかり見ていらっしゃって、あの幼菌も…」
Aブルー「ぼくが真面目に拝まないから、腐らせたって!?」
ブルー 「間違いなく仏罰だと思うけどねえ?」
お詫びの意味でも五体投地が三千回は必要だろう、という仰せ。
ブルー 「それもしないで、仁王スッポンタケをくれというのは…」
キース 「厚かましすぎるな、どう考えても」
Aブルー「ぼくは、お念仏とかの趣味は無いから!」
ブルー 「なら、諦めるしかないってね!」
二度目の御縁は無いであろう、とバッサリと。
ソルジャーの夢も終わりですかねえ…?
2015/11/11 (Wed)
☆代理を立てたい
仁王スッポンタケの幼菌だとソルジャーが思い込んだ、オニフスベ。
ホコリタケらしく胞子を撒いたのを、腐ったのだと勘違いした結末で。
Aブルー「五体投地を三千回しないと、二度目は無いって?」
ブルー 「絶対に無いね、君の腐った性根のままだと!」
お詫びの方法を教えてやっただけマシだと思え、と銀青様。
ブルー 「ぼくが言わなきゃ、君はお詫びもしないんだろうし!」
Aブルー「だけど、酷いよ! せっかくの仁王スッポンタケなのに!」
腐らせるなんて、と不満たらたら。
Aブルー「くれたんだったら、ちゃんと成長させて欲しいんだけど!」
ブルー 「仏様も試しておられたんだよ、君の心を!」
仁王スッポンタケに相応しいかどうか、と嘘八百。
ブルー 「アレを受け取るのに相応しかったら、育っただろうね!」
キース 「だろうな、腐る代わりにな」
Aブルー「そ、そんな…。それじゃ、もう一度、貰うためには…」
ブルー 「五体投地を三千回だね! 南無阿弥陀仏で!」
それでも貰えないかもしれない、と厳しい口調。
ブルー 「ダメ元でやるなら、少しは望みがあるってだけで!」
Aブルー「やるだけ無駄かもしれないと?」
ブルー 「仏様の御心は、凡人には分からないからね!」
Aブルー「…代理を立てたら?」
一同 「「「代理?」」」
まさか、とシャン学メンバーが見詰める先に副住職。
キース 「…俺なのか?」
Aブルー「頼むよ、御布施は奮発するから!」
ブルー 「試されてるのは、君なんだけど!」
Aブルー「地獄の沙汰も金次第、って言うんだろう!」
出すものを出せば解決する筈、と切り返し。
Aブルー「ぼくの代わりに三千回ほど! 御布施はこれだけ!」
キース 「…安すぎるような気がするが?」
Aブルー「それじゃ、どのくらい出せばいいんだい?」
キース 「いくら出されても、お断りだ! 自分でやれ!」
元々はあんたが蒔いた種だ、と一蹴された代理の依頼。
ソルジャー、これで諦めますかね?
2015/11/12 (Thu)
☆代理がいません
ソルジャーが仁王スッポンタケだと信じた幼菌、超特大のオニフスベ。
腐ってしまったと勘違いして、新しいのを欲しいと希望で…。
Aブルー「キースは駄目でも、代理を立てるのはオッケーなのかい?」
ブルー 「君のハーレイがやるんだったら、それもアリかな…」
夫婦は一心同体だから、と生徒会長、いや、伝説の高僧、銀青様。
ブルー 「でもねえ、こっちのハーレイを代理に立てても駄目だね!」
Aブルー「同じハーレイだと思うんだけど!」
ブルー 「ダメダメ、赤の他人だからね! 他人の空似!」
他に有望なのは「ぶるぅ」くらい、と大真面目な顔。
ブルー 「ぶるぅは君たちの子供同然、代理も充分いけると思うよ」
Aブルー「ぶるぅって…。そりゃあ、やるかもしれないけれど…」
ブルー 「食べ物で釣れば、やってくれそうだろう?」
Aブルー「だけど、タダでは済まなさそうだよ! ぶるぅだから!」
悪戯小僧で大食漢なのが「ぶるぅ」なんだし、とブツブツブツ。
Aブルー「五体投地で仁王スッポンタケをゲット出来ても…」
ブルー 「悪戯されて、また腐るって?」
Aブルー「絶対、そういうコースだってば! 間違いなく!」
ブルー 「…だったら、諦めるしかないねえ…」
お詫びも出来ないようだから、と冷たい視線。
ブルー 「それとも、君のハーレイを使ってやってみるかい?」
Aブルー「こっちのハーレイは本当に駄目だと?」
ブルー 「誠意の欠片も見られないからね、そんな代理は!」
しかるべき坊主に頼めないなら身内でやれ! と突き放し。
ブルー 「どうしても無理なら、分割とかね!」
一同 「「「分割?」」」
ブルー 「一度に三千回じゃなくって、百回コースで三十日とか!」
ただし、キノコにはシーズンが…、と眺める壁のカレンダー。
ブルー 「月末じゃ流石に無理だろうねえ、冬になるから!」
Aブルー「間に合わないじゃないか!」
もう一度だけチャンスが欲しい、と言ってますけど。
無理なんじゃあ…?
2015/11/13 (Fri)
☆再度チャレンジ
仁王スッポンタケをゲットなチャンスをもう一度、と願うソルジャー。
五体投地を三千回のお詫びはどうする気なのか、謎ですけれど。
Aブルー「月末だと冬で、もう出会えないって? 仁王スッポンタケ」
ブルー 「暖冬だっていう予報だけどねえ、無理だと思うよ」
シロエ 「たまに、12月でも台風が来たりしますけど…」
今年はそこまで暖かいかどうか、と読めない月末。
キース 「こればっかりはな…。11月の末に松茸という年もあるが」
一同 「「「松茸!?」」」
キース 「檀家さんが山で採って来たんだ、本物だったぞ」
あれは確かに11月の終わりだった、と副住職。
キース 「御本尊様に、と下さったんで、有難く食ったが…」
Aブルー「本当かい!?」
キース 「ああ、美味かったぞ。香りの方も良かったし…」
Aブルー「じゃあ、仁王スッポンタケも可能性はあるってことだね!」
キース 「ま、待ってくれ! そっちに行くのか、松茸から!?」
Aブルー「松茸だって、充分、有難い形だからね!」
傘が開く前は、立派なアレに見える形なんだし、とニコニコと。
Aブルー「これも何かの御縁だよ! 再チャレンジしろと!」
ブルー 「その前に、お詫び!」
Aブルー「考えるってば、分割するって方向で!」
要は三千回やればいいんだろう、と前向きに。
Aブルー「ぼくのハーレイに相談してから、再チャレンジの方向で!」
ブルー 「しなくていいから!」
Aブルー「でも、欲しいんだよ! もう一度!」
そして今度こそ立派に育てる、とグッと拳を。
Aブルー「月末だと冬になっちゃうかもだし、22日で!」
一同 「「「22日?」」」
Aブルー「22日は吉日だしね!」
サム 「あー、友引かよ…」
Aブルー「そんなことより、いい夫婦の日だよ!」
一同 「「「いい夫婦の日!?」」」
Aブルー「11月の22日はそうなんだろう?」
語呂合わせとかで…、と出て来た吉日。
いい夫婦の日に仁王スッポンタケ狩りですか?
2015/11/14 (Sat)
☆またやる気です
仁王スッポンタケをもう一度、と次なるチャンスに賭けるソルジャー。
11月22日が「いい夫婦の日」だからと、その日に行く気満々で。
Aブルー「いい夫婦の日に仁王スッポンタケだよ、きっと会えるよ!」
ブルー 「本気なわけ!?」
Aブルー「至って本気で、至って正気! もう一度ゲット!」
仁王スッポンタケの幼菌を、と握り締める拳。
Aブルー「そうと決まれば、三千回を今日から分割コースだよ!」
ブルー 「こっちのハーレイは使えないからね!」
Aブルー「分かってるってば、ぼくのハーレイにやらせるから!」
夫婦は一心同体なんだし、と自分でやる気は無い模様。
Aブルー「余裕があったら、お詫びに加えてプラスアルファで!」
ブルー 「三千回を超えて五体投地って?」
Aブルー「御利益を頂きたいからね!」
ハーレイにしっかり頑張らせよう、と丸投げな姿勢。
Aブルー「それじゃ、11月22日はよろしく!」
一同 「「「よろしく?」」」
Aブルー「当たり前だよ、今度もみんなでスッポンタケ狩り!」
楽しくお出掛けしなくちゃね、と笑顔全開。
Aブルー「素晴らしいのに出会えるように、祈っていてよ!」
キース 「断固、断る!」
ブルー 「ぼくもだよ!」
Aブルー「つれないねえ…。でも、ぼくのハーレイが頑張るから!」
五体投地を三千回で…、と固めた決意。
Aブルー「出来ればプラスアルファなコース! うんと沢山!」
ブルー 「…君のお詫びは?」
Aブルー「ハーレイが代理でやってくれるから!」
仁王スッポンタケをゲットするためなら頑張る筈! と決め付けで。
Aブルー「じゃあ、また、11月22日にね~!」
シロエ 「嫌なんですけど!」
Aブルー「ダメダメ、決定事項だから!」
それじゃ、と姿が消えまして…。
キース 「おい、エライことになっていないか?」
シロエ 「スッポンタケ狩りらしいですけど…」
どうなるんだろう、と一同、顔面蒼白。
悪夢再びということですか…?
2015/11/15 (Sun)
☆仁王様を探しに
仏様の背中にトンデモなモノを背負わせたキース君、お詫び中ですが。
其処へ出て来たソルジャー曰く、仁王様なスッポンタケとやら。
Aブルー「どうかな、仁王スッポンタケ! 凄く有望!」
ブルー 「…まさか実在するとでも?」
Aブルー「可能性はゼロじゃないからね!」
ドーンと大きなスッポンタケ! と言われましても。
シロエ 「ちゃんと調べてみたんですか、それ?」
Aブルー「ノルディに頼んだんだけど…。まだ無いみたいで」
ブルー 「最初から無いと言うんだよ、それは!」
Aブルー「何を言うかな、仁王シメジだって元は無かったんだし!」
何処からか上陸して来たんだし、とソルジャー、グッと拳を。
Aブルー「ぼくたちが第一発見者になればいいわけで!」
シロエ 「無い袖は振れぬ、と言いますけど?」
Aブルー「絶対に無いとも言えないじゃないか!」
現にスッポンタケは世界中にあるようだから、という話。
Aブルー「この国の土と相性が良ければ、超特大になるかもだし!」
ブルー 「…それで?」
Aブルー「ぼくが知ったのも何かの縁! 仁王シメジを!」
仁王スッポンタケを探してみよう、と指差す壁のカレンダー。
Aブルー「24日の土曜日が友引、ここが吉日!」
キース 「俺たちにもそれを探せと言うのか!?」
Aブルー「決まってるじゃないか! スッポンタケ狩りも兼ねて!」
みんなで行こう、と強引すぎる仕切りっぷり。
Aブルー「運が良ければ、仁王スッポンタケに会えるから!」
シロエ 「ぼくは会いたくないんですけど!」
Aブルー「君は嫌でも、ぼくは会いたい!」
はい、決定! と決まってしまったスッポンタケ狩り。
Aブルー「駄目で元々、巨大なのに会えれば最高だから!」
シロエ 「決定ですか?」
Aブルー「そうだよ、キースは御祈祷よろしく!」
キース 「御祈祷?」
Aブルー「そう、仁王様にあやかりたいから!」
ドドーンと仁王スッポンタケ! と突き上げる拳。
五体投地はどうなると?
2015/10/16 (Fri)
☆仁王様と御祈祷
仏様の背中にトンデモなモノを背負わせてしまい、五体投地の副住職。
お詫びも終わっていないというのに、御祈祷をという注文が。
Aブルー「仁王様と御縁を繋ぎたいから、是非、御祈祷をね!」
キース 「俺はお詫びの最中なんだが!」
あんたのせいで、とキース君、怒り心頭。
キース 「仏様のお背中に塗った肥をだ、俺の身体で拭くわけで!」
Aブルー「本当かい?」
たった今、肥と聞こえたんだけど、とソルジャー、感激。
Aブルー「なんて素敵な御縁だろう! キースが肥を拭くなんて!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「仁王シメジは肥の捨て場から生えて来たんだよ!」
そういうニュースに出会ったのだ、と嬉しそうな顔。
Aブルー「だから畑の持ち主の人は、普通のシメジだと思ってて!」
ブルー 「…肥で巨大化したと信じていたのかい?」
Aブルー「そうなんだよ! それで新聞記者を呼んだというわけ!」
そして見事に新聞ネタに、とニコニコニッコリ。
Aブルー「取材に出掛けた記者が調べて、仁王シメジって!」
シロエ 「外来種だと分かったんですね?」
Aブルー「そうだけど…。見出しは巨大シメジだったよ!」
最後まで読まないと外来種だとは分からない記事、という話。
Aブルー「ぼくも肥のせいかと思っちゃったよ、最初はね!」
シロエ 「でも、元から巨大なシメジでしょう?」
Aブルー「そういうオチでも、肥繋がり! 仏様とは!」
キースが肥を拭いているなら、とワクワクと。
Aブルー「御祈祷は既に始まっているし、もう完璧!」
キース 「待て! 俺のはお詫びで!」
Aブルー「効けばいいんだよ、最終的に!」
24日が楽しみだよね、とソルジャー、ウキウキ。
Aブルー「仁王様との御縁はバッチリ、キースのお蔭で!」
キース 「なんでそうなる!」
Aブルー「仏様と肥とのコラボなんだよ、最高だってば!」
頼まない内から御祈祷開始、と大喜びのソルジャーですけど。
キース君のお詫び、もはや別物?
2015/10/17 (Sat)
☆肥繋がりでよろしく
仏様の背中にトンデモなモノを背負わせ、肥を塗ったと噂のキース君。
全身で肥を拭くべく、五体投地を三千回なお詫びの真っ最中なのに。
Aブルー「もう御祈祷が始まってたなんて、素晴らしすぎるよ!」
キース 「違うと言っているだろう! これはお詫びだと!」
Aブルー「肥を拭くからには御祈祷だってば、間違いなく!」
仁王スッポンタケとの御縁を繋いでくれるに違いない、と決め付け。
Aブルー「第一発見者になれる可能性がグンと高まったよ!」
キース 「だから違うと!」
Aブルー「期待してるから、頑張って! 他のみんなもよろしくね!」
24日はスッポンタケに会いに行こう! と仕切るソルジャー。
Aブルー「みんなでお出掛け、仁王スッポンタケを探しに!」
シロエ 「仁王様じゃなくって、臭う方なら分かるんですけどね…」
ジョミー「臭かったもんね、何の糞かと思うくらいに」
Aブルー「そうだっけねえ! ますますもって肥との御縁が!」
肥も臭いし、とキース君の方へと熱い視線が。
Aブルー「じゃあ、御祈祷の続きをよろしく! また24日に!」
キース 「ま、待て、貴様!」
ブルー 「もういないけど?」
自分の世界に帰ったらしい、と生徒会長、大きな溜息。
ブルー 「…スッポンタケ狩りねえ…。しかも巨大な…」
シロエ 「有り得るんでしょうか、超特大…」
ブルー 「外来種ってヤツは謎だから…」
絶対に無いとは言い切れない、と沈痛な顔。
ブルー 「とにかくキースはお詫びの続きを。あと二千九百回ほど」
キース 「詫びればドツボにはまる気がするが!」
ブルー 「そうは思うけど、途中でやめるのも失礼なんだよ!」
君も坊主なら分かる筈、と銀青様の仰せ。
ブルー 「ドツボだろうが肥溜めだろうが、三千回だよ」
キース 「仕方ない…。南無阿弥陀仏…」
一同 「「「南無阿弥陀仏…」」」
気分はお通夜な御一同様、お念仏の唱和で応援モードに。
五体投地を三千回の御利益、ありそうですよね?
2015/10/18 (Sun)
☆お詫びで三千回
仏様の背中にトンデモなモノを背負わせたお詫び、五体投地の副住職。
ノルマは三千回ですけれども、お詫びどころか御祈祷なオチに。
キース 「南無阿弥陀仏…。南無阿弥陀仏…」
シロエ 「キース先輩、あと二十回です! ファイトです!」
サム 「頑張れよなーっ! 気ィ抜くんじゃねえぜーっ!」
ここが我慢のしどころだしよ、と飛ぶ応援。
キース 「南無阿弥陀仏…。南無阿弥陀仏…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ あと十回!」
ブルー 「はい、心を込めて! ピシッと、シャキッと!」
締めが肝心、と銀青様の御指導も。
キース 「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏~…」
一同 「「「南無阿弥陀仏~…」」」
シロエ 「終わりましたぁーっ、お疲れ様です!」
ジョミー「あっ、死んだ…」
五体投地を終えたポーズで副住職がバッタリと。
ぶるぅ 「大変、大変! お水、お水ーっ!」
ブルー 「水よりスポーツドリンクだね、そこは」
ぶるぅ 「分かったーっ!」
はい、飲んで! と2リットル入りのスポーツドリンク。
キース 「う、うう…」
一同 (((い、一気飲み…)))
スゲエ、と誰もが目を剥く勢い。
キース 「た、助かった…。危うく彼岸が見えそうだった」
シロエ 「三途の川はどうでしたか?」
キース 「見えた気もするが、もう大丈夫だ」
しかし…、とキョロキョロ見回しまして。
キース 「あの馬鹿野郎は何処へ消えた?」
シロエ 「迷惑な人のことですか?」
サム 「帰りやがったぜ、24日はよろしくって」
マツカ 「あれっきり来ていませんよ」
御祈祷を引き受けて貰って御機嫌でしたし、という証言。
マツカ 「今ので御祈祷、終わりですよね?」
シロエ 「そ、そうなりますね…」
キース 「俺はひたすら無我の境地でお詫びだったが!」
ブルー 「無我の境地だと、どうとでもなる…かな?」
キース 「仏様の解釈次第なのか!?」
そんな、と見事に顔面蒼白。
御祈祷、成立しましたかねえ…?
2015/10/19 (Mon)
☆三千回の結果は
仏様の背中にトンデモなモノを背負わせたお詫び、五体投地を三千回。
キース君、無我の境地でやり遂げたものの、解釈は仏様次第。
キース 「俺は御祈祷してしまったのか、五体投地で!?」
ブルー 「どうだかねえ…。仏様がどう受け取られたかが問題で」
シロエ 「御祈祷成立になるんでしょうか?」
ブルー 「凡人には分かりかねるのが仏様の御心だから…」
ぼくにも謎、と銀青様もお手上げのポーズ。
ブルー 「御祈祷が成立していた場合は、もしかしたら…」
サム 「超特大のスッポンタケが出るのかよ!?」
ジョミー「ぼくたちが第一発見者になってしまうわけ!?」
仁王スッポンタケの、とジョミー君もガクガクブルブル。
ブルー 「見付けちゃったら、そういう名前になるかもねえ…」
マツカ 「仁王スッポンタケですか…」
シロエ 「命名権は誰にあるんでしょう?」
スウェナ「見付けた人がつけられるのかしら?」
ブルー 「そっちの方も、ぼくには何とも…」
分かりかねる、と生徒会長。
ブルー 「でもまあ、なんと名前がついてもねえ…。ブルーだから…」
ジョミー「勝手に仁王スッポンタケだよね、呼ぶ時は…」
シロエ 「何処までも自分ルールな人ですからね…」
脳内では仁王スッポンタケでしょう、とシロエ君も同意。
シロエ 「出会わなければいいんですけどね、巨大スッポンタケ…」
サム 「マジで仏様の心次第だぜ、それ」
キース 「俺は真面目にお詫びしたのに、そういうオチか?」
ブルー 「三千回はダテじゃないしね、普通はしないよ」
よほど特別な時くらいしか…、と坊主の世界のプロフェッショナル。
ブルー 「だから三千回を捧げて祈ったとなると…」
キース 「超特大が来てしまうのか!?」
ブルー 「もう本当に、仏様次第としか言えないねえ…」
シロエ 「それじゃ、覚悟はした方が…」
ブルー 「一応ね…」
24日の無事を祈ろう、と南無阿弥陀仏な御一同様。
仁王スッポンタケは来るんでしょうか…?
2015/10/20 (Tue)
☆怖すぎる御祈祷
キース君がやってしまった、三千回もの五体投地な南無阿弥陀仏。
妙な御祈祷になっていなければいいが、と祈る気持ちで迎えた24日。
キース 「いよいよか…。俺のお詫びを仏様がどう受け取られたか…」
サム 「滅多にねえとは思うけどよ…。仁王スッポンタケなんて」
シロエ 「でも、絶対に無いとも言い切れないですからね…」
突然変異だとか、この国の土が良すぎるとか…、と暗い表情。
シロエ 「覚悟は決めて来たんです。死ぬ気で来ました」
マツカ 「凄いですね…。ぼくは其処まで悟れていません」
サム 「シロエ、坊主の才能、あるんでねえの?」
シロエ 「そっちの道はお断りです! ぼくは一般人なんです!」
あくまで普通に生きたいんです、と坊主は却下。
シロエ 「キース先輩を見てると、色々不幸ですから」
サム 「あいつの場合はリアルラックの問題じゃねえか?」
ジョミー「それっぽいよね…」
お寺に生まれた辺りで既に運が悪いし、と鋭すぎる指摘。
ジョミー「おまけに、お父さんがアドス和尚だしさ…」
スウェナ「確かに、もっと楽なお寺もありそうよねえ…」
キース 「言わないでくれ、俺は毎日滅入っているんだ」
五体投地が吉と出るのか凶と出るのか…、と副住職。
キース 「巨大スッポンタケが来やがったら、俺も終わりだ」
サム 「それも一種の仏罰だぜ、きっと」
シロエ 「仏様の背中にアレですからね…」
言葉にしたくもありませんが、と言っている内にマンションに到着。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ いらっしゃい!」
ブルー 「おはよう。とうとう来ちゃったよ、今日が…」
??? 「何を言うかな、この吉日に!」
いい日にしたい、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「超特大のスッポンタケにお会いしなきゃね!」
??? 「なんでも御祈祷して下さったそうで…」
ありがとうございます、とキャプテン(会話表記はA船長)までが。
キース君、ついに御祈祷、リーチですかね?
2015/10/21 (Wed)
☆人海戦術でいこう
いよいよ、巨大スッポンタケを探しに出掛けると決まった24日。
生徒会長の家に出掛けてみれば、ソルジャー夫妻がガッツリ待ち受け。
A船長 「三千回もの五体投地で御加護を祈って下さったとか…」
Aブルー「凄かったんだよ、最後は倒れていたくらいだしね!」
スポーツドリンクの2リットル入りを一気飲み、と覗いていた様子。
Aブルー「あれだけ力が入っていればね、もう間違いなく!」
A船長 「仁王スッポンタケとやらと御縁が出来るのですね!」
肥繋がりだとも聞いております、と笑顔のキャプテン。
A船長 「本日はよろしくお願いします。他の皆さんも」
一同 「「「………」」」
Aブルー「返事はっ!?」
一同 「「「は、はいっ!!」」」
頑張ります、と言わざるを得ない御一同様、泣きたいキモチ。
シロエ 「あのぅ…。ぼくたちも探すんですか?」
Aブルー「当たり前だよ、仁王スッポンタケに会うなら人海戦術!」
A船長 「皆様にブルーの期待がかかっておりますので…」
何卒よろしく、とお願いが。
A船長 「私も一人アテがありましたので、助っ人をお願いしました」
一同 「「「助っ人!?」」」
Aブルー「はい、どいて、どいて! 危ないから!」
一同 「「「わわっ!??」」」
パアッと光った青いサイオン、パッと現れたデカイ人影。
ハーレイ「おはよう。今日はスッポンタケを探しに行くそうだな」
一同 「「「教頭先生!?」」」
ハーレイ「是非にと頼まれたので、来てみたのだが…」
A船長 「ありがとうございます! 来て頂ければ百人力です!」
相手は仁王スッポンタケですので…、とキャプテン、お辞儀。
A船長 「お話ししました通りに巨大なスッポンタケらしく…」
Aブルー「あるかどうかは謎なんだけどね、駄目で元々!」
ハーレイ「分かりました、努力しましょう」
Aブルー「よろしくね! それじゃ出発!」
瞬間移動で山まで一気に! と掛け声が。
教頭先生も乱入、カオスですね…。
2015/10/22 (Thu)
☆何処までも勘違い
ソルジャー言う所の仁王スッポンタケこと、巨大スッポンタケ。
教頭先生も加わったカオスな面々、それを探しに瞬間移動で山の中へ。
Aブルー「はい、到着~! 仁王スッポンタケに会えますように!」
ハーレイ「あのぅ…。とにかく巨大なスッポンタケなのですね?」
A船長 「そうらしいです、まだ見た人はいないそうですが」
我々が第一発見者になれればラッキーでして、と答えるキャプテン。
A船長 「スッポンタケは前にも御覧になっておられますから…」
ハーレイ「ええ、なんとも言えない姿ですねえ…」
Aブルー「おまけに、ぐんぐんパワーアップしているんだよ!」
後付けでお葬式なんかもやったからね、とソルジャー、自慢。
Aブルー「今や立派な仏様でさ、仁王様とは肥繋がりで!」
ハーレイ「肥繋がり…ですか?」
Aブルー「キースが御祈祷してくれたんだよ、肥がどうとかで!」
キース 「それは違うが!」
俺は仏様のお背中をお拭きしていただけで…、と副住職がアタフタと。
キース 「お背中に肥を塗ってしまったし、五体投地で!」
ハーレイ「背中に肥というのはなんだ?」
キース 「そ、それが…。話せば長くなるんですが…」
Aブルー「早い話が、仏様は二刀流なんだって!」
ハーレイ「二刀流ですか?」
Aブルー「そう! 前に一本、背中に回してもう一本だよ!」
励むための棒を持っておられるらしくって…、と勘違いMAX。
Aブルー「スッポンタケも今や立派な仏様だから! 背中にも!」
ハーレイ「仏様の背中に棒ですか?」
Aブルー「君やぼくだと一本だけどさ、仏様は二本らしいんだよ!」
キースはその棒を拭いていたようだ、と更に重なる勘違い。
Aブルー「噴き出す子種を、全身で拭こうって勢いで!」
ハーレイ「では、仏様の背中の棒というのは…」
Aブルー「ビンビンでガンガンの肉棒だよ!」
キース 「違うんだが!」
勘違いだ、と怒鳴るだけ無駄。
教頭先生も間違った知識をゲットな方向、大丈夫ですか?
2015/10/23 (Fri)
☆超特大のを探そう
仁王スッポンタケとソルジャーが呼びたい、超特大のスッポンタケ。
それを探しに来た山の中で、教頭先生までが仏様の背中を勘違いして。
ハーレイ「そうか、仏様の背中というのは凄かったのだな…」
Aブルー「ぼくも驚いたよ、二刀流だって言うんだから!」
背中の飾りはダテじゃなかった、と仏像は知っている模様。
Aブルー「考えてみればキンキラキンだし、金と言えばね!」
ハーレイ「アレのことも金と言いますねえ…」
Aブルー「そうなんだよ! 金棒を隠していたってわけ! 仏様は!」
背中に背負った凄い金棒、そして肉棒! と突き上げる拳。
Aブルー「キースの御祈祷パワーもあるから、もう無敵だよ!」
キース 「勘違いだと言っただろうが!」
Aブルー「効けばなんでもいいんだよ! 結果オーライ!」
さあ、仁王スッポンタケを探しに行こう! と張り切るソルジャー。
Aブルー「いいお天気だし、今日は吉日!」
A船長 「皆さん、よろしくお願いします」
これはと思うスッポンタケがあったらお呼び下さい、と頭を深々。
A船長 「どのくらいのサイズで仁王になるかは分かりませんが…」
Aブルー「大きめだな、って思った時には思念でよろしく!」
一同 「「「はーい…」」」
断ったら最後、命が無いのがソルジャー夫妻の頼み事。
Aブルー「さあ、元気よく、散って、散って!」
ハーレイ「みんな、頑張って探すんだぞ?」
キース 「ですから、先生も何か勘違いを…!」
ハーレイ「御祈祷を頑張ったそうじゃないか。立派だぞ、キース」
仁王スッポンタケ探しも頑張るように、と肩をポンと。
ハーレイ「他のみんなも努力するのが大切だ」
ブルー 「はいはい、君も頑張ることだね」
ハーレイ「もちろんだ!」
お役に立つよう参加したのだし、と颯爽と。
ハーレイ「では、行こう」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ しゅっぱぁ~つ!」
みんなで仁王スッポンタケ! という掛け声で山の中へと散った面々。
運命や如何に…?
2015/10/24 (Sat)
☆超特大のを求めて
教頭先生まで参加している、仁王スッポンタケとかいうキノコの捜索。
要は超特大のスッポンタケで、あるのかどうかも謎な代物で。
シロエ 「…そうそうあるわけないですよね。特大なんて」
キース 「まったくだ。あの馬鹿は派手に勘違いだが…」
俺は仏様にお詫びしただけで、御祈祷をした覚えはない、と。
ジョミー「でもさあ、どう受け取るかは仏様次第って…」
スウェナ「そう言ってたわね、どうなるのかしら?」
サム 「まさか出ねえとは思うけどよ…」
心配と言えば心配だよな、とサム君がボソリ。
サム 「仏様のなさることは、俺たち凡人には分からねえしよ…」
マツカ 「サムはともかく、ぼくやシロエにはもっと謎ですよ」
御仏縁自体が薄いですから、と山の中を歩く御一同様。
マツカ 「僧籍ってわけじゃないですからね」
シロエ 「法名も貰っていませんし…」
仏様のことなんてサッパリです、と言った所へ。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ なんか凄いのーっ!!」
一同 「「「へ!?」」」
ぶるぅ 「こっち、こっち! みんな、早くぅーっ!」
凄いの見付けちゃったぁ! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の歓声が。
シロエ 「で、出たんでしょうか?」
サム 「超特大かよ!?」
仁王スッポンタケの登場なのか、と山の中をガサガサ集まってみれば。
ぶるぅ 「見て、見て、フェアリーリングなの!」
Aブルー「なんだ、普通のスッポンタケかあ…」
ちょっとガッカリ、と駆け付けたソルジャー。
Aブルー「でもまあ、輪になって生えてるし…。幸先はいいよね」
A船長 「色々な姿のスッポンタケに会えましたしね」
小さいのから大きいのまで…、とキャプテン、しみじみ。
A船長 「この幼菌は取らずに残しておきますか?」
Aブルー「そうだね、頼もしく育って欲しいからね!」
ハーレイ「まだまだ子供ですからね…」
立派に育つよう祈りましょう、と教頭先生も。
輪になった中に丸いのが幾つか、これが幼菌なんですね?
2015/10/25 (Sun)
☆探していますが
超特大のスッポンタケを求める面々、山で出会ったフェアリーリング。
トンデモな形から丸い幼菌まで、輪を描いて生えるスッポンタケで。
Aブルー「この幼菌だって、素晴らしい形に育つんだから!」
A船長 「是非とも、仁王スッポンタケに会いたいものですねえ…」
ハーレイ「その内にきっと見付かりますよ。御祈祷のお蔭で」
キースは自慢の教え子でして…、と教頭先生、大絶賛。
ハーレイ「副住職として励む傍ら、柔道と勉学にも勤しんでおります」
Aブルー「ぼくとしても期待してるんだけどね、御祈祷に!」
全身で肥を拭いていたから、とウキウキと。
Aブルー「後は出会いを待つばかり! 仁王スッポンタケ!」
A船長 「皆さんも捜索、よろしくお願いいたします!」
一同 「「「はーい…」」」
Aブルー「ダメダメ、もっと元気一杯に!」
一同 「「「はいっ!!」」」
半ばヤケクソ、再び散った面々ですけど。
シロエ 「…あるわけないですよ、仁王スッポンタケなんて」
サム 「俺だってそう思いたいけどよ…」
ジョミー「仏様の心は分からないって?」
どうでもいいじゃん、と投げやりな言葉。
ジョミー「出る時は嫌だと言っても出るしさ…」
キース 「そ、そのようだ…」
嫌だと言っても無駄のようだ、と震えた声が。
シロエ 「キース先輩、どうかしたんですか?」
サム 「まさか出たんじゃねえだろうな?」
キース 「………」
ジョミー「出ちゃったわけ!?」
仁王スッポンタケが、と一同、ガサゴソ。
マツカ 「キース、何処ですか!?」
シロエ 「キース先輩!」
キース 「こっちだが…!」
俺は此処だが、という声で集まった御一同様。
スウェナ「どうしたのよ、キース?」
キース 「た、確かめてはいないんだが…」
シロエ 「嫌なものでも見えましたか?」
キース 「そこの茂みの向こうにだな…」
サム 「何かあるのかよ?」
茂ってるぜ、とサム君が指差す山の下草。
それの向こうに何があると?
2015/10/26 (Mon)
☆白くて丸いです
仁王スッポンタケこと超特大のスッポンタケを求めて、山でガサゴソ。
そんな中で震えたキース君の声、下草の向こうがどうこうと。
シロエ 「あそこに何があると言うんです?」
キース 「し、白いものが…。ついでに丸くて…」
一同 「「「丸い!?」」」
さっき見て来たスッポンタケの幼菌、白くて丸かった筈で。
サム 「…そういや、あそこにデッカイのがねえか?」
ジョミー「バレーボールより大きそうだよね?」
マツカ 「あれは相当大きいですよ」
シロエ 「バスケットボールくらいに見えますけど…」
あれがスッポンタケなら大変なことに、とシロエ君まで顔面蒼白。
シロエ 「に、逃げましょう! 何も見なかったことにして!」
キース 「そう思うか?」
シロエ 「当たり前ですよ!」
ぼくも命が惜しいですから、とダッシュしようとした途端。
ハーレイ「なんだ、お前たち、どうしたんだ?」
一同 「「「教頭先生!?」」」
ハーレイ「声が聞こえたから来てみたんだが…」
キース 「い、いえ! 別になんでもありません!」
ご心配無く、と副住職が身体で茂みを隠したものの。
ハーレイ「ほう…? あそこに何かあるようだな」
一同 (((ま、まずい…)))
教頭先生の身長、キース君の比では無かったわけで。
ハーレイ「ふうむ…。丸いようだが、スッポンタケか?」
キース 「し、知りません!」
Aブルー「何かあったーっ!?」
声がしたよ、と呼び声が。
ハーレイ「大きな丸いものがあります!」
Aブルー「本当かい!?」
直ぐに行くから、と瞬間移動でスッ飛んで来たソルジャー夫妻。
Aブルー「うわぁ…。あれは、もしかしなくても!」
A船長 「スッポンタケの幼菌のように見えますが!」
ハーレイ「キースが見付けたようですよ」
Aブルー「ありがとう! 君の御祈祷のお蔭だよ!」
キース 「俺は違うと思いたいが!」
間違いであって欲しいんだが、と副住職の絶叫が。
でも、丸い上に白いですよ?
2015/10/27 (Tue)
☆御祈祷に応えて
仁王スッポンタケこと超特大のスッポンタケ、それを探していた面々。
下草の向こうにキース君が見付けた、白くて丸くてデカイ物体。
Aブルー「早速、確認しなくっちゃ! 仁王スッポンタケ!」
A船長 「まだ幼菌のようですけどね」
ハーレイ「それにしたって大きいですよ」
見に行きましょう、と先頭に立った教頭先生、下草の中をガサガサと。
ハーレイ「ほほう…! これは素晴らしい大きさだ」
Aブルー「直径五十センチはあるねえ、幼菌なのに!」
A船長 「将来が期待出来そうです。此処から生えてくるのですから」
あの恥じらいのないお姿が…、と拝むキャプテン。
A船長 「これこそ、仁王スッポンタケです! 間違いなく!」
Aブルー「有難いねえ、キースの御祈祷の甲斐があったよ!」
キース 「そ、そうか…。それは良かったな…!」
俺は泣きたい気持ちなんだが、と副住職はガクブルと。
キース 「仏罰なのか? 俺に仏罰が下ったのか…?」
サム 「ほら、ブルーも言ったぜ、仏様の心は分からねえ、って」
シロエ 「キース先輩の御祈祷に応えて下さったかもです」
Aブルー「立派に応えて下さったんだよ!」
なんて有難いことだろう、とソルジャーも拝む巨大な幼菌。
Aブルー「これは貰って帰るべきかな、此処に置くより?」
A船長 「どうなのでしょうね、環境の違いが心配ですが…」
ハーレイ「そうですねえ…。お伺いしますが、そちらの船には…」
こういう農場はあるでしょうか、と教頭先生から環境の質問。
ハーレイ「似たような場所があるようでしたら、大丈夫ですよ」
Aブルー「本当かい?」
ハーレイ「こちらの船ではキノコも栽培しておりますから…」
適した環境がコレでして、と挙げられた例。
ハーレイ「このタイプの農場に土ごと移植できれば…」
Aブルー「育てられるんだね! ハーレイ、どうだい?」
A船長 「場所はあります」
後は検疫の問題で…、と言ってますけど。
サイオンで何とか出来るんですよね?
2015/10/28 (Wed)
☆持ち帰りが一番
見付かってしまったらしい仁王スッポンタケこと、巨大スッポンタケ。
直径五十センチはありそうな幼菌、これから育ってスッポンタケに。
Aブルー「コレにピッタリの場所があるなら、持ち帰りだね!」
A船長 「検疫はやはり突破でしょうね、間に合いませんしね…」
Aブルー「当たり前だよ、やってる間に育っちゃうから!」
一番有難いお姿の時に検疫スペースでは話にならない、とキッパリと。
Aブルー「きちんとシールドしておけば、絶対大丈夫だから!」
A船長 「そしてお姿を拝むのですね!」
Aブルー「もちろん、君と二人きりでね!」
こっちのハーレイを呼んだ甲斐があった、とソルジャー、感激。
Aブルー「シャングリラのことは、キャプテンが一番詳しいからね!」
ハーレイ「お役に立てて良かったです。…おや?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 何かいいもの、あった?」
ブルー 「なんだい、それは?」
そのデカイのは、と指差す生徒会長。
Aブルー「仁王スッポンタケの子供だよ! この大きさ!」
ブルー 「なるほど、幼菌を発見した、と…」
キースの御祈祷が効いちゃったのか、と大きな溜息。
ブルー 「仏様も罪なことをなさるよねえ…」
Aブルー「何を言うかな、もう最高の出会いだから!」
第一発見者になれた上に持ち帰りコース、と満面の笑顔。
Aブルー「こっちの世界で名前がつくのもいいけれど…」
A船長 「それでは、ゆっくり拝めませんから…」
適した環境も教えて頂きましたので、とキャプテンも嬉しそうな顔。
A船長 「早速、農場に移植いたしましょう」
Aブルー「土ごと剥がして運ぶんだね!」
よっこらしょ、とサイオンで掘り起こされた巨大な幼菌。
Aブルー「ちょっとハーレイと運んでくる!」
ブルー 「そのまま帰れば?」
Aブルー「ダメダメ、せっかくだからスッポンタケ狩りも!」
A船長 「では、失礼して…」
移植して来ます、と消えたソルジャー夫妻。
仁王スッポンタケ、お引越しですか…。
2015/10/29 (Thu)
☆御祈祷が効いた
ついに見付かった仁王スッポンタケこと、巨大スッポンタケの幼菌。
ソルジャーの世界のシャングリラで育てるから、とお持ち帰りコース。
キース 「いったいどうしたらいいんだ、俺は…!」
ハーレイ「大いに誇っていいと思うが…。御祈祷が効いたのだろう?」
キース 「違うんです! 俺がやっていたのはお詫びで…!」
仏様にお詫びをしたのに、トンデモなことに…、と泣きの涙で。
キース 「俺のお詫びは仏様に届かなかったんです…!」
サム 「でもよ、仏様の心は凡人には分からねえモンだしよ…」
ブルー 「ホントにねえ…。罪なことをなさるったら」
仁王スッポンタケと来たよ、と生徒会長、いや銀青様。
ブルー 「でもまあ、ナイスなことになったし、いいんじゃないかな」
シロエ 「何処がナイスだと言うんですか!」
ブルー 「えっ? 持ち帰ったから」
うんとデカイのを、とニコニコと。
ブルー 「ハーレイもたまには役に立つねえ、船長だけに」
ハーレイ「喜んで貰えたようだし、何よりだ」
あちらの世界で無事に育ってくれればいいな、と穏やかな笑み。
ハーレイ「あれほど見事な幼菌となれば、さぞ立派なのが…」
ブルー 「そうだね、本当に楽しみだよね」
キース 「他人事だと思って喜ぶな!」
ブルー 「ぼくは大いに嬉しいけれど? 最高だから!」
仁王スッポンタケなんだしね、とウキウキと。
ブルー 「後は成長記録が欲しいね、是非ともね!」
シロエ 「本気ですか!?」
ブルー 「至って本気で正気だけれど?」
なにしろ罪なキノコだけに…、と眺める跡地。
ブルー 「幼菌だしねえ、もう本当に罪作りで…」
キース 「言わないでくれ!」
ハーレイ「御祈祷の才能があると思うが…」
Aブルー「うん、本当に!」
植えて来たよ、とソルジャー夫妻がお戻りに。
Aブルー「成長記録が欲しいって?」
A船長 「農場ですしね…」
モニターしたって大丈夫でしょう、と太鼓判。
あんな代物の成長記録を…?
2015/10/30 (Fri)
☆成長記録が楽しみ
直径五十センチはあろうかという、仁王スッポンタケの幼菌なるもの。
ソルジャー夫妻がお持ち帰りで、農場に植えて来たとかで。
Aブルー「成長記録が欲しいだなんてね、君もずいぶん変わったね」
ブルー 「仏様の思し召しだろうしね、見届けたいと思ってさ」
A船長 「お任せ下さい、きちんとモニターしておきますから」
Aブルー「うん、ぼくと一緒に見守りながらね!」
育つお姿を見ながら一発やるのもいいねえ、とウットリと。
Aブルー「農場っていうのも気分が変わっていいと思うよ」
A船長 「普段だったら、お断りしますが…。今回は是非!」
あなたのシールドがあれば見えないわけで、とヤる気のキャプテン。
A船長 「そうと決まれば、スッポンタケを沢山採って帰りませんと」
Aブルー「君のパワーの源だからね! みんなも探す!」
一同 「「「はーい…」」」
諦めの境地の御一同様、スッポンタケ狩りに精を出しまして。
Aブルー「ありがとう! お蔭で沢山集まったよ!」
A船長 「帰って早速料理しましょう」
Aブルー「パワーをつけて、励みながらの観察だよね!」
仁王スッポンタケの成長を、と揃ってウキウキお帰りに。
キース 「…なんてこった…。五体投地でお詫びした筈が…」
ハーレイ「いやいや、其処は誇っていいと思うぞ」
ブルー 「うん、誇るべきだよ、埃が大切!」
あれはホコリタケの一種だからね、とニンマリと。
一同 「「「は?」」」
ブルー 「ブルーが持って帰ったヤツだよ、仁王スッポンタケ!」
シロエ 「そういう種類の外来種ですか?」
ブルー 「…土着のだけど?」
押しも押されぬこの国の生まれ、とキッパリと。
ブルー 「オニフスベなんだよ、スッポンタケの幼菌じゃなくて!」
ハーレイ「別物なのか!?」
ブルー 「成長記録が楽しみだよねえ…」
一同 「「「べ、別物…」」」
仁王スッポンタケではなかったのか、と驚きなオチの巨大幼菌。
成長記録が楽しみですけど、中継終了~。
2015/10/31 (Sat)