☆サボリの言い訳
どう足掻いても、イングリッドさんから届くであろうお中元。
合宿などで不在の間に届いてくれれば、と誰もが祈る気持ちなわけで。
シロエ 「マツカ先輩が合宿をサボると、誰か困りますか?」
マツカ 「どうでしょう? 父には何か言われそうですが…」
合宿が辛くて逃げ出したのかと訊かれそうです、という返事。
マツカ 「でもまあ、多分、その程度ですね」
シロエ 「だったら、用事でサボッたというのはどうでしょう?」
一同 「「「用事?」」」
シロエ 「合宿中でも色々ありますし…。後輩が病気になるだとか」
サム 「あー! マツカが付き添いで戻るってヤツな!」
そういうパターンはありそうだよな、と頷くサム君。
サム 「マツカは面倒見が良さそうだしよ、そういう係も…」
シロエ 「大いに有り得ると思うんですよ。キース先輩とかよりも」
キース 「そうだな、俺とシロエは技の指導で残されそうだし…」
ジョミー「教頭先生の次に強いの、キースとシロエらしいもんねえ?」
マツカ 「ええ。ぼくはまだまだ追い付けません」
付き添いで誰か戻るんだったら、多分ぼくです、とマツカ君も納得。
マツカ 「父に訊かれたら、それにしますよ。日帰りでした、と」
サム 「よっしゃあ! これでお中元が消えても大丈夫だぜ!」
キース 「後は、俺たちの留守中に届いてくれるのを祈るのみだな」
スウェナ「大丈夫なんじゃないかしら? 今日まで届いてないんだし」
ジョミー「だよねえ、狙ったように明日ってことは無さそうだよね」
明日はブルーの家で夏休みの計画を立てる日、と予定の確認。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ みんなで遊びに来るんだよね!」
シロエ 「お世話になります、朝からよろしくお願いします」
ぶるぅ 「任せといてよ、おやつに御飯!」
キース 「俺も根性で卒塔婆を書くぞ、明日に備えて」
ブルー 「頑張りたまえ、副住職」
楽しい夏休みに出来るように…、と生徒会長。
夏休み、いよいよ明日からスタートですよ!
2015/07/16 (Thu)
☆朝から待ち合わせ
やって来ました、夏休み。今年は7月18日からというお得な日程。
初日は生徒会長の家に集合、計画を立てるのが恒例の行事ですけれど。
ジョミー「おはよう! 流石、キースはやっぱり早いね」
キース 「卒塔婆書きは待ってくれんしな。朝一番から書かないと」
涼しい内が仕事がはかどる、と待ち合わせ場所に一番乗りで。
キース 「朝のお勤めが済んだらサクサク書いてだ、それから飯だ」
ジョミー「…そこまでなわけ?」
キース 「お前もいずれ、寺を持ったら分かるだろう」
お盆の卒塔婆の大切さが…、と言われてもジョミー君は馬耳東風。
ジョミー「あっ、あのバスでサムたちかな?」
キース 「おいこら、俺の話を聞いているのか!?」
ジョミー「おはよう、サム! それにシロエも!」
サム 「もう来てたのかよ? スウェナもいるぜ」
スウェナ「おはよう、ジョミー。早かったのね」
ジョミー「今日から夏休みだと思ったらワクワクしちゃうしね!」
朝も早くに目が覚めちゃって、と夏休みモード。
ジョミー「何処に行こうか相談なんだし、もう楽しみで!」
シロエ 「おはようございます、ジョミー先輩。キース先輩も」
キース 「来たか、これで全員揃って…はいないか、マツカか」
サム 「そういや、マツカ、まだ来てねえなあ?」
バスの時間はどうなってんだよ、とサム君、運行状況をチェック。
サム 「定刻通りに走ってるよな、乗り遅れかよ?」
シロエ 「そういうことも全く無いとは言えませんねえ…」
マツカ先輩は真面目ですから、とシロエ君。
シロエ 「乗り遅れても、律儀に次のバスを待ってるタイプですから」
キース 「そうだな、タクシーを飛ばすことは滅多に無いな」
ジョミー「運転手付きの車だって家にあるのにね…」
スウェナ「そこがマツカのいい所なのよ、お金持ちっぽくなくて」
サム 「心構えが違うんだぜ、きっと」
使うだけの成金とは一味も二味も…、という話に頷く面々ですが。
さて、マツカ君は?
2015/07/17 (Fri)
☆有り得ない遅刻
夏休みの初日な7月18日、生徒会長の家へ行こうとバス停で集合。
ところがマツカ君がまだ現れず、遅刻だろうと待つシャン学メンバー。
シロエ 「でも、マツカ先輩が遅刻って珍しいですよね?」
キース 「そう言えば、早めに来て待っているタイプだったな」
ジョミー「キースの早さには負けるけれども、早い方だよね?」
スウェナ「最後に来ること自体が珍しいわよねえ…」
サム 「うんうん、バスの時間にもよるけどよ」
渋滞とかが無ければマツカは早い筈だよな、とサム君も。
サム 「寝坊もしそうにねえよな、あいつ」
シロエ 「マツカ先輩に限って、それは無いですね」
キース 「俺なら出がけに親父に捕まるパターンもあるが…」
ジョミー「マツカのお父さん、それはやらないよね?」
マツカを捕まえても何も得はしないし、とジョミー君。
ジョミー「卒塔婆なら代わりに書けるだろうけど、会社の仕事は…」
シロエ 「マツカ先輩にやらせようって方が無理ですよね」
キース 「パーティーの代理なら、まだ分かるがな…」
そっちだったら代わりに出たっていいんだろうが、と副住職も悩み中。
キース 「他の仕事は思い付かんぞ、マツカでも出来るようなのは」
シロエ 「マツカ先輩、どうしたんでしょう?」
サム 「病気とかなら連絡が来るよな、思念波もあるしよ」
スウェナ「それじゃ、やっぱり遅刻かしら?」
ジョミー「珍しく寝坊しちゃったかもね」
目覚ましが壊れるってこともあるし、と言われてみれば。
キース 「なるほど、そいつは不可抗力だな」
シロエ 「壊れていたなら鳴りませんしねえ…」
サム 「でもよ、マツカの家なんだぜ?」
誰か起こしに来るんじゃねえか、とサム君の指摘。
サム 「朝飯もリッチに食ってるんだからよ、そっち系でよ」
ジョミー「そうだね、朝御飯の桁が違ったっけね…」
キース 「卵料理も好きに選べるようだしな…」
寝過ごしても起こして貰えそうだぞ、との説ですが。
はて、マツカ君は…?
2015/07/18 (Sat)
☆遅刻した御曹司
シャン学メンバー、生徒会長の家から近いバス停で集合中ですけれど。
何故だかマツカ君が遅刻で、普段だったら有り得ない現象らしく。
シロエ 「起こしてくれる人もいそうなのに遅刻ですか…」
キース 「今は真夏だが、雪が降りそうな気がして来たぞ」
サム 「有り得なさから言ったら、それくらいだぜ、マジで」
雪が降っても不思議じゃねえよな、とサム君が空を仰いだ所で。
ジョミー「あっ、あのバス、マツカが乗ってるヤツじゃないかな」
スウェナ「そうねえ、あれに乗ってるといいんだけれど…」
サム 「乗ってなかったら、家に電話した方がいいんじゃねえか?」
誘拐されたって線もあるし、という言葉に一同、ガクブル。
ジョミー「ま、まさか…。でも、マツカなら…」
シロエ 「お金持ちですしね、その可能性も全く無いとは…」
キース 「狙うだけの価値はあるだろうしな、国外逃亡型でもな」
サム 「ドローンでかよ?」
キース 「ドローンは流石に無理だと思うが、手段は色々…」
本気で誘拐しようと言うならプロ集団も、と話は怖い方向へ。
キース 「海外からでも来る時は来るぞ、いろんなルートで」
スウェナ「身代金が凄い値段でも、マツカの家なら払えるわねえ…」
シロエ 「あのバスに乗ってるといいんですけど、マツカ先輩…」
誘拐されていませんように、と祈る気持ちのシャン学メンバー。
その間にもバスは近付いて参りまして。
サム 「おっ、乗ってるじゃねえかよ、一番前に!」
シロエ 「良かったですねえ、誘拐じゃなくて!」
大きく手を振るシャン学メンバー。バスが停まって…。
マツカ 「すみません、遅くなりました!」
キース 「いや、無事だったのなら充分だ」
マツカ 「は?」
シロエ 「誘拐されたかと思ったんですよ、遅かったですから」
マツカ 「え、ええ…。ちょっと…」
サム 「何かあったのかよ?」
マツカ 「そのぅ…」
口ごもっているマツカ君。
言いにくいことでもあるんでしょうか?
2015/07/19 (Sun)
☆待たされた御曹司
皆が誘拐かと心配する中、遅刻して来たマツカ君。
無事だったのかと喜ばれているのに、言いにくいことでもありそうで。
キース 「どうしたんだ、親父さんに何か言われでもしたか?」
マツカ 「…そんな所です。出ようとしたら「ちょっと待て」と」
シロエ 「マツカ先輩まで卒塔婆書きですか!?」
サム 「それはねえだろ、アドス和尚じゃねえんだからよ」
ジョミー「でも、お父さんに引き止められる用事って…」
マツカには無いんじゃなかったっけ、とジョミー君も。
ジョミー「マツカが代理で出来る仕事は無い筈だよ?」
スウェナ「そうだったわねえ…。マツカ、遅刻して何をしてたの?」
マツカ 「…していたと言うか、待っていたと言うか…」
一同 「「「待っていた?」」」
何を、と首を傾げるシャン学メンバー。
サム 「お客さんかよ?」
マツカ 「いえ、そうじゃなくて…。父の会社の得意先の…」
シロエ 「マツカ先輩、会社の仕事もしてたんですか?」
マツカ 「ノータッチですよ、高校生ですから」
ジョミー「じゃあ、なんで得意先の人を待ってたわけ?」
マツカ 「それが…。人を待つなら、まだいいんですが…」
待っていたのは荷物なんです、と言われてみれば大きな紙袋が。
キース 「ま、待て…! 得意先からの荷物と言ったか?」
マツカ 「ええ。…届いてしまったんです、例のお中元が」
一同 「「「お中元!?」」」
それはアレか、と一同、ドン引き。
シロエ 「ドクツルタケのお中元ですか?」
マツカ 「はい…。朝一番で届いたらしくて、会社の方から連絡が」
それで父に引き止められたんです、と申し訳なさそうなマツカ君。
マツカ 「お友達も楽しみにしておられるだろう、と言われたら…」
ジョミー「誰も楽しみにしていないんだけど!」
キース 「どちらかと言えば、その逆でだな…」
シロエ 「いない間に届いてくれれば、と思ったんですが…!」
お中元、最悪のタイミングで来てしまいましたよ…。
2015/07/20 (Mon)
☆フリーパスの荷物
合宿などで留守の間に届けばいいのに、と誰もが願ったお中元。
運悪く届いてしまったとかで、マツカ君の遅刻はお中元の到着待ちで。
サム 「来ちまったのかよ、あれだけ来るなと言ってたのによ…」
シロエ 「あと三日ほど遅く届けば良かったんですが…」
マツカ 「すみません…。父の会社も今日は基本は休みなんですが…」
こういう荷物もあるということで宿直が、と謝るマツカ君。
マツカ 「宿直がいなければ良かったんでしょうが…」
キース 「その人が届けに来たというわけか…」
マツカ 「いえ、父の車の運転手が取りに行きました」
急ぎの荷物というわけで、と深い溜息。
マツカ 「放っておいたら、連休明けまで会社に起きっ放しですから」
ジョミー「そっちのコースで良かったのに…」
キース 「俺も真剣にそう思う。しかし、マツカの親父さんは…」
スウェナ「事情を御存知ないものねえ…」
シロエ 「まさか中身は猥褻物だとも言えませんしね」
サム 「それってバレたら犯罪じゃねえか?」
猥褻物が外国から届くってのは、というサム君の意見。
キース 「言われてみれば…。普通は何処かで没収だったな」
シロエ 「その筈です。なのにサクッと届いてますよね」
ジョミー「あちこち買収しているのかな?」
サム 「ドクツルタケならやりそうだぜ」
考えたくもねえけどよ、と眺める先にお中元入りの紙袋。
サム 「此処で開けても、きっと警察は来ねえんだよ」
シロエ 「来たとしたってスルーですよね、この中身…」
キース 「今まで一切お咎め無しだけに、そうなるだろうな」
俺たちが通報したって「何も無いですよ?」と言われるんだ、と。
キース 「気のせいだとか、そんな感じでおしまいだろう」
シロエ 「ドクツルタケ、半端ないですね…」
サム 「金が有り余っていやがるんだぜ」
ジョミー「現金でくれればいいのにね…」
その方がよほど嬉しいのに、と足取りも重い御一同様。
お中元、来ちゃいましたしね…。
2015/07/21 (Tue)
☆ヤバくない荷物
来てくれるなという願いも空しく、届いてしまったお中元。
生徒会長の家に到着したシャン学メンバー、もう早速に愚痴モードで。
キース 「来るなというのに来やがったんだ、これが!」
マツカ 「父に引き止められなかったら、こんなことには…」
シロエ 「マツカ先輩の家から勝手に消えた可能性も…」
サム 「ツイてねえんだよ、俺たちはよ…」
ジョミー「よりにもよって今日だもんねえ…」
スウェナ「運が悪いにも程があるわよね」
どうして今日に届くのかしら、と肩を落としているスウェナちゃん。
スウェナ「まさか狙ってはいないでしょうけど…」
ブルー 「それは無いだろうね、いくらなんでも」
ついでに警察とかを買収の線も無いだろう、と生徒会長、深い溜息。
ブルー 「そういう細工をしたんだったら、ぼくでも分かるし」
キース 「サイオンでか?」
ブルー 「残留思念のようなものだね、ヤバイ代物は分かるんだよ」
そういう意味では善意しか感じないのがコレ、と指差す荷物。
ブルー 「もう本当に善意の塊、喜んで貰おうと詰めてる心が…」
サム 「コレから伝わってくるのかよ?」
ブルー 「うん。イングリッドさんの弾む気持ちが」
キース 「しかしだ、たまに悪意も感じるんだが…」
ブルー 「それも一種のジョークなんだよ、ブラックジョーク」
だからホントに善意なんだ、と生徒会長もグチグチと。
ブルー 「あまりに善意の塊だからね、わざわざ買収しなくても…」
キース 「スルーされるというわけか…」
ブルー 「あの手のチェックはヤバイ物を優先するものだしさ」
全部をチェックしてたら時間もコストもかかりすぎ、と。
ブルー 「だからスルッと通過なんだよ、今回も」
シロエ 「中身はやっぱりヤバそうですか?」
ブルー 「透視したいとも思わないよ!」
Aブルー「お中元、届いたんだって!?」
ブルー 「もう来たのかい?」
なんて早いんだ、と一同、頭痛。
ソルジャー、監視モードで待ってましたね?
2015/07/22 (Wed)
☆お中元と御布施
生徒会長の家に運び込まれた、イングリッドさんからのお中元。
到着を嗅ぎつけたらしいソルジャー、いそいそと来てしまいまして…。
Aブルー「嬉しいねえ…。君たちと一緒に開けられるなんて!」
ブルー 「持って帰ってくれていいんだけれど?」
こんな所で開けなくても、と生徒会長、手をヒラヒラと。
ブルー 「お礼状はマツカがきちんと書くから、ご心配無く」
Aブルー「それは駄目だよ、心がこもった贈り物だと君が言ったよ!」
善意の塊らしいじゃないか、と取られた揚げ足。
Aブルー「きっと素晴らしい贈り物だから、見てくれないとね!」
ブルー 「ぼくたちは迷惑なんだけど!」
Aブルー「でもねえ、せっかくの贈り物を無視というのも…」
マナー違反じゃないだろうか、という指摘。
Aブルー「お中元は夏の挨拶なんだろう? きちんと受け取る!」
キース 「あんたにだけはマナーを言われたくないんだが!」
Aブルー「そう言う君もね、ブルーと一緒でお坊さんだろう?」
礼儀作法も大切な筈、と痛い所をグッサリと。
Aブルー「サムもジョミーもお坊さんだし、こう、有難く!」
ブルー 「御布施だったら頂くけれどね、変な代物は…!」
Aブルー「そうだっけ? 御布施は断れなかったんじゃあ…?」
確か托鉢、と言い出すソルジャー。
Aブルー「これをどうぞ、と差し出されたものは断れないかと…」
シロエ 「あー、そういうのがありました!」
キース先輩から聞いたことが、とシロエ君が手をポンと。
シロエ 「生きたウサギを突っ込まれようが、持って帰ると!」
サム 「あったな、そういう話もよ」
キース 「俺の宗派の托鉢の話じゃないんだが!」
座禅を組む方の宗派のことで…、と慌てるキース君ですけれど。
Aブルー「つまり、ウサギは実話なんだね?」
キース 「うっ…」
Aブルー「ほらね、変な物でも御布施だったら貰わなくちゃね!」
御布施は頂くと言ったっけねえ…、とニヤニヤと。
生徒会長、墓穴ですか?
2015/07/23 (Thu)
☆御布施だと思え
イングリッドさんからのお中元、出来れば開けたくないのが生徒会長。
御布施だったら有難く頂く、と言ったばかりに、ソルジャー、逆襲。
Aブルー「生きたウサギも托鉢だったら断れない、と…」
キース 「ま、まあ、そうだが…」
Aブルー「そのウサギは食べちゃいけないんだよね? お坊さんだし」
キース 「小屋を作って寺で飼ったと聞いているが…」
Aブルー「なるほどねえ! 逆に面倒を蒙ってしまっても有難く!」
ウサギ小屋作りに餌代と余計な手間がかかっても、と頷くソルジャー。
Aブルー「御布施がそういうものだったらさ、このお中元も!」
ブルー 「お中元であって、御布施じゃないから!」
Aブルー「でも、お坊さんとして受け取るべきだと思うんだよ!」
それがマナーと言うものだろう、と指をビシィ! と。
Aブルー「貰って嬉しいものだけ受け取るというのはどうかと…」
ブルー 「君にだけはマナーを言われたくないね!」
青の間の掃除もしないような君に、と生徒会長、プリプリですけど。
Aブルー「だったら、マナーのお手本よろしく! ちゃんと開けて!」
ブルー 「…ぼ、ぼくはちょっと…」
Aブルー「ふうん? いいけどね、ぼくが開けてみるから」
キース 「持って帰って開けてくれ!」
Aブルー「ダメダメ、マナーの問題だから! 御布施だと思って!」
君も有難く頂戴したまえ、とお中元の箱に手を掛けるソルジャー。
Aブルー「えーっと…。いつもの国際宅急便だね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お菓子と小物って書いてあるよ!」
Aブルー「ぼくは小物が楽しみで…。ぶるぅはお菓子の方だよね?」
ぶるぅ 「うんっ! ジンジャークッキーあるといいなあ!」
名物だもんね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」が覗き込む中、開封の儀。
Aブルー「うん、お菓子の箱が一杯だよ」
ぶるぅ 「わーい、ジンジャークッキーだあ!」
Aブルー「でもって、下が…」
ぼく宛かな? と引っ張り出した手紙。
他の中身は何でしょうねえ?
2015/07/24 (Fri)
☆開放的なシーズン
ドクツルタケことイングリッドさんからのお中元、ソルジャーが開封。
お菓子が沢山入ってますけど、他にも荷物と手紙なんかが。
Aブルー「手紙の宛名は、と…。御一同様だね、うん」
一同 (((嬉しくない、嬉しくない…)))
Aブルー「ということは、ぼく宛じゃないから! 君が読む!」
福の神様の国の言葉は君とぼくしか分からない、と生徒会長を指名。
Aブルー「君が音読しないんだったら、ぼくが読むけど!」
ブルー 「そ、それは…!」
Aブルー「もちろん思いのままに訳すよ、名文で!」
ブルー 「そんな酷いのは要らないから!」
どう訳されるか分かったものじゃない、と生徒会長が引ったくる手紙。
ブルー 「えーっと…。夏のご挨拶をお届けします、と…」
キース 「俺たちは求めていないんだが!」
Aブルー「ぼくは熱烈に歓迎してるよ、福の神様は何と?」
ブルー 「名物のジンジャークッキー色々、お召し上がり下さい…」
シロエ 「…普通ですね?」
ジョミー「普通だよね?」
サム 「忘れたのかよ、この先が問題なんじゃねえかよ!」
なんかアヤシイ物の説明、と顔を顰めているサム君。
サム 「公爵だとか、メデタイ様のチョイスだとかよ…」
一同 「「「あー…」」」
出だしは毎回普通だった、と今更気付いた御一同様。
キース 「それで、その先はどうなっているんだ?」
ブルー 「夏は開放的なシーズンですので…って、嫌な予感が…」
マツカ 「北の国の人は夏の太陽が好きなものですが…」
冷たい川でも平気で泳ぎに行きますが、という話。
キース 「なるほどな…。水着なら開放的というのも分かる」
スウェナ「この国でも夏はそう言うわよね?」
ブルー 「そうなんだけど…。だけど、相手が相手なだけに…」
Aブルー「開放的なシーズンだと、大いに期待が出来そうだねえ!」
ブルー 「何に?」
Aブルー「当然、中身に!」
夏こそセックス! とブチ上げるソルジャー。
解放的な気分でですか…?
2015/07/25 (Sat)
☆夏と言えば薄着
ドクツルタケことイングリッドさんからの手紙、生徒会長が音読中で。
夏は解放的なシーズンがどうこう、期待出来ると喜ぶソルジャー。
Aブルー「夏はやっぱりセックスなんだよ! 開放的に!」
ブルー 「君の場合は、一年中って気もするけれど?」
Aブルー「それはまあ…。動物と違って、人間だからね!」
一年中、いつでも発情期! と威張るソルジャー。
Aブルー「動物だとねえ、色々と縛りがあるみたいだけど…」
ブルー 「ぼくは君にも縛りが欲しいよ!」
Aブルー「えっ、やりたいと言うのかい?」
君も変われば変わるものだね、とソルジャー、感激。
Aブルー「それじゃ早速、今夜にでもね! 開放的な気分でいこう!」
ブルー 「…なんの話なわけ?」
Aブルー「ぼくを縛りたいって言うんだろう? 大歓迎だよ!」
ハードなヤツでもソフトなヤツでも、とウキウキと。
Aブルー「使えるアイテムが入ってないかな、そのお中元に」
ブルー 「…もしかしなくても、君が言うのは…」
Aブルー「君の御希望のSMだけど?」
夏こそ開放的にSM! とグッと拳を。
Aブルー「君がそういう気分になるのも、開放的な季節だからで!」
ブルー 「勘違いだから! 縛るの意味が別物だから!」
Aブルー「何を縛るんだい?」
ブルー 「一年中がシーズンだという君の欲望!」
せめて春だけとかにして欲しいものだ、とブツブツブツ。
ブルー 「年がら年中、そういう話を聞かされてると頭痛がね!」
Aブルー「なんだ、SMかと思ったのに…」
ちょっと残念、とフウと溜息。
Aブルー「それで、福の神様の手紙の方は?」
ブルー 「…薄着の季節のナイトライフにピッタリです…?」
一同 「「「はあ?」」」
Aブルー「ナイトライフで薄着かい?」
ブルー 「主人と一緒に選びました、と書いてあるけど…」
Aブルー「DVDは?」
ブルー 「それも入っているみたいだけど…」
薄着の季節のナイトライフ。
いったい何が来たんでしょう…?
2015/07/26 (Sun)
☆サイズも合います
薄着の季節のナイトライフにピッタリです、というお中元の中身。
ドクツルタケことイングリッドさんと、ご主人の公爵が選んだもので。
Aブルー「DVDは嬉しいねえ…。それでナイトライフの方は?」
ブルー 「お好みに合うといいのですが、って…」
Aブルー「今までハズレが無かったからねえ、今度も合いそう!」
ブルー 「…サイズもきっと合う筈です…?」
一同 「「「サイズ?」」」
何のサイズだ、と顔を見合わせる御一同様。
シロエ 「服でしょうか?」
キース 「サイズと言ったら、服だの靴だのが定番なんだが…」
Aブルー「ぼく用に何か送ってくれたのかな?」
ブルー 「主人が贔屓にしている店です、品揃えはとても豊富です…」
Aブルー「うんうん、それで?」
ブルー 「セクシーランジェリーは此処のが一番です、って…」
一同 「「「セクシー…?」」」
如何にもヤバそうな響きの言葉に誰もがガクブル。
キース 「その先は読んで貰わなくてもいいんだが…!」
シロエ 「ぼくも遠慮しておきたいです!」
Aブルー「そう言わずに! キッチリ聞くのがマナーだよ!」
せっかくのお中元なんだから、とソルジャー、譲らず。
Aブルー「いいねえ、セクシーランジェリー! まさに開放的!」
ブルー 「メンズですから、カップルでどうぞ…」
一同 「「「メンズ?」」」
男性用な上にバカップル用か、と一同、愕然。
シロエ 「男性用なんかがあったんですか…!」
ブルー 「…公爵だからね…」
キース 「公爵はゲイだと聞いているしな…」
Aブルー「カップルってことは、ハーレイ用のもあるんだね!」
ぼく用だけじゃないんだ、と狂喜のソルジャー。
Aブルー「どうやってサイズが分かったんだろう、福の神様に!」
ブルー 「…目測ですが、間違いないと思います…?」
一同 「「「目測?」」」
ブルー 「バスでチラリと見ただけですけど、仕事柄…」
ミリ単位でも見分けられます、という話。
それって、誰が…?
2015/07/27 (Mon)
☆ミリ単位でいけます
ドクツルタケことイングリッドさんからのお中元、バカップルに下着。
サイズはピッタリ合う筈だそうで、目測でミリ単位でも見分けるとか。
キース 「誰なんだ、そのとんでもないヤツは!」
シロエ 「ぼくもミリ単位は流石に無理です、プロの仕事ですよ!」
ブルー 「…バスで見掛けた時にサイズを把握しておいたそうです」
彼は役立つ友人です、と読み上げた生徒会長、手がブルブルと。
ブルー 「あの人だよ、マツカのお父さんの会社の…」
Aブルー「メデタイ様かい!?」
ぼくとハーレイのサイズを覚えて下さったんだ、とソルジャー、感激。
Aブルー「バスの中を通って行ってただけなのにねえ…!」
キース 「偵察に乗って来やがったんだっけな、ドクツルタケの前に」
サム 「何の仕事をしてやがるんだよ、ミリ単位ってのはよ!」
シロエ 「ぼくも気になります、マツカ先輩」
どういう仕事の人ですか、とシロエ君も。
シロエ 「機械に強い職人系かと思うんですけど…」
マツカ 「…メカニックですよ」
一同 「「「メカニック?」」」
マツカ 「父の会社のレースカー部門の凄腕なんです」
キース 「そう来たか…」
ミリ単位でもいけるだろうな、と副住職までが納得の職業。
キース 「そして測っていやがったんだな、バカップルのサイズを」
シロエ 「その人もゲイじゃないんでしょうか?」
スウェナ「ありそうな話ね、同好の士だけに見て行ったとか…」
サム 「でもよ、ノーマルだって聞いていねえか?」
ブルー 「その筈だけどね…」
でも、ミリ単位で測っていったのは事実らしい、と生徒会長。
ブルー 「カップルで開放的なナイトライフをお楽しみ下さい、と…」
Aブルー「嬉しいねえ! 開けてみてもいい?」
ブルー 「セクシーランジェリーは君の世界で開けたまえ!」
Aブルー「だって、サイズがピッタリだっていう話だし…」
開けて確かめないと失礼では、と箱を抱えているソルジャー。
試着してみるつもりですか?
2015/07/28 (Tue)
☆確かめたいサイズ
バスの中でチラッと見掛けただけのバカップルのサイズ。
目測で測ったというメデタイ様からの情報を元に、お中元に下着で…。
Aブルー「本当にサイズがピッタリでした、って報告しないと!」
ブルー 「試着するのは君の世界でいいだろう!」
Aブルー「それじゃ駄目だよ、お礼状に心がこもらないよ!」
本当にピッタリな姿を見てくれないと、と譲らないソルジャー。
Aブルー「ちょっと待ってよ、ハーレイも呼ぶから!」
一同 「「「え?」」」
Aブルー「今ならブリッジも抜けられそうだし…」
ブルー 「君のハーレイが他人の前で試着できると!?」
ただの下着でも難しそうだ、と生徒会長の指摘。
ブルー 「ヘタレなんだし、絶対に無理!」
Aブルー「そうか、セクシーランジェリーだっけ…。無理かなあ?」
ブルー 「ぼくに訊くまでもないだろう!」
Aブルー「分かったよ…。それじゃ、これで」
パッと箱ごと消えたソルジャー。
キース 「帰ったのか?」
シロエ 「そうみたいですね、アッサリと」
サム 「良かったじゃねえかよ、後はマツカのお礼状だぜ」
マツカ 「いつものように書いておきますよ。でも、サイズの件は…」
サム 「スルーしとけよ、触れなくてもよ」
キース 「ありがとうございました、と書けばいいと思うが」
ブルー 「うん、ピッタリでしたと書かなくてもねえ…」
いいであろう、と生徒会長も。
ブルー 「要は感謝の心が伝わればいいわけで…」
マツカ 「分かりました。帰ったらきちんと書いておきます」
ジョミー「良かったね、今度は普通に終わって」
シロエ 「どうなることかと思いましたけどね…」
試着なのかと焦りました、とシロエ君が言った所へ。
Aブルー「はい、お待たせーっ!」
一同 「「「!!?」」」
Aブルー「やっぱり、みんなに見て貰わないと!」
??? 「お邪魔します」
御無沙汰してます、とキャプテン(会話表記はA船長)までが。
まさか試着をしに来たんですか…?
2015/07/29 (Wed)
☆ピッタリなサイズ
バカップルへのお中元はセクシーランジェリー。
サイズがピッタリとの話ですけど、キャプテン連れで来たソルジャー。
Aブルー「聞いてよ、もう本当にサイズがピッタリだったんだよ!」
A船長 「目測だけでミリ単位で測れる方だとか…。驚きました」
熟練のクルーでも難しいです、とキャプテン、感動の面持ちで。
A船長 「シャングリラで其処までの人材となりますと…」
Aブルー「ゼルの直属で二人くらいかな?」
A船長 「そのくらいだと思います。しかし、年季が違いますから」
Aブルー「そうなんだよねえ、ぼくたちの世界じゃ百歳超えで…」
ミュウだからね、という話。
Aブルー「だけど、メデタイ様はあの若さで測れちゃうんだよ!」
A船長 「福の神様のお使いに相応しい方かと…」
ブルー 「はいはい、分かった。マツカ、お礼状をよろしく」
マツカ 「ええ、ピッタリでしたと書いておきます」
サイズの件は書かないと駄目でしょうから、と生真面目ですけど。
Aブルー「それじゃ心がこもっていないよ、ちゃんと見る!」
ブルー 「こんな所で試着しないで欲しいんだけど!」
Aブルー「大丈夫だよ、もう着てるから!」
この服の下に、と指差されても。
ブルー 「…君はともかく、ハーレイの方は?」
Aブルー「ヘタレの方なら問題無し! こんなのだから!」
ジャジャーン! とサイオンで消えてしまったキャプテンの制服。
一同 「「「!!?」」」
ブルー 「…なんだい、それは?」
Aブルー「ちょっとレスリングみたいでカッコイイだろう?」
A船長 「透けるのが少し恥ずかしいですが…」
このくらいなら、と言うレースのボディースーツ。
Aブルー「ほらね、ハーレイにジャストフィットで!」
ブルー 「…そうみたいだねえ…」
Aブルー「ぼくにもカップル用で同じのが!」
A船長 「もう、グッとくるセクシーさでした、素晴らしいです」
ソルジャー用のもピッタリだった様子。
メデタイ様の眼力、恐るべし…。
2015/07/30 (Thu)
☆ピッタリなんです
目測でミリ単位まで測れるらしいメデタイ様。
それに基づいて送られて来たセクシーランジェリー、ピッタリでして。
Aブルー「ハーレイのはこういう感じだけどね、他にも色々!」
ブルー 「君のもピッタリだったというのは分かったから!」
Aブルー「それじゃ駄目だよ、しっかり見ないと!」
ブルー 「君のハーレイのと同じで水着もどきだろ!」
Aブルー「同じヤツをね、披露しても仕方ないんだよ!」
ぼくはハーレイほどヘタレじゃないものだから、と威張るソルジャー。
Aブルー「もっと素敵にジャストフィットなのを見て欲しいね!」
A船長 「私としては見せずに独占したいのですが…」
ブルー 「ほら、君のハーレイもこう言ってるし!」
Aブルー「でもねえ、この手の下着は見せてなんぼで!」
こんな感じ、と脱いでしまったソルジャー、パンツ一丁。
一同 「「「………」」」
Aブルー「ぼくのお尻にピッタリだろう?」
ブルー 「いいから、サッサと服を着たまえ!」
Aブルー「でもって、ここをこうするとねえ…」
A船長 「いけません、ブルー! その先はですね…!」
Aブルー「君がするべきことだって?」
じゃあ開けてみて、とニコニコと。
Aブルー「この部分が実にセクシーなんだよ!」
キース 「それは猥褻の間違いだろうが!」
Aブルー「そうとも言うけど、もう本当にサイズがピッタリだし…」
A船長 「ええ。ブルーに合わせて誂えたように…」
ブルー 「退場!!」
こんな所で始めるな、と生徒会長、怒りのレッドカード。
ブルー 「もう見なくても充分だから!」
Aブルー「だけど、他にもいろんな下着があるわけで…」
A船長 「どれもピッタリかと思うとですね…」
ブルー 「お礼状はマツカが書くから、見本だけ見ればいいんだよ!」
キース 「正直、見本も要らんくらいだ!」
Aブルー「分かった、それじゃ福の神様によろしく!」
メデタイ様にも、と姿が消えたバカップル。
誰もが溜息、今月これにて中継終了~。
2015/07/31 (Fri)
☆夏休みの季節
さて、七月。本格的に夏の始まり、そういうシーズン。
とはいえ半ば頃までは梅雨の季節で、雨が降る日も珍しくはなくて…。
キース 「今月も油断は出来んな、まだまだ」
シロエ 「梅雨の間はアレがヒョコッと出るでしょうしねえ…」
ジョミー「流石に八月は安全圏だと思うけどさあ…」
酪農な北の大地を除けば、とジョミー君。
ジョミー「あそこで常識外れに出たって聞くけど、この辺はね」
ブルー 「まず出ないだろうね、梅雨が終われば暑いだけだから」
サム 「出たってミイラになるオチだよな、うん」
スウェナ「その前に絶対出ないわよ! 真夏なんかに」
シロエ 「ですよね、それで去年は初盆でしたし」
キース先輩が戒名をつけて…、と話題はスッポンタケのこと。
シロエ 「梅雨が終わるまでは危険ですよ。涼しい日とかは」
キース 「まさしく雨後のスッポンタケだな、ゾロゾロと」
ブルー 「でもまあ、当分、大丈夫だと思うけどね?」
養子を迎えて去って行ったし、と大きく頷く生徒会長。
ブルー 「現にあれから一度も見ないし、此処にも来ないし…」
シロエ 「無事に夏休みを迎えられればいいんですけどね」
サム 「そこは迎えられる、って前向きに発言すべきだぜ」
言霊ってヤツも大事だからよ、と言われて納得、シャン学メンバー。
ジョミー「分かった、夏休みは素敵にやって来るんだね!」
キース 「お前とサムは璃慕恩院の修行体験ツアーだぞ?」
ジョミー「またアレなわけ?」
サム 「もう諦めろよ、毎年恒例のヤツじゃねえかよ」
そんなことより夏休み! と前向きに。
サム 「梅雨明けしたら直ぐに夏休みだしよ」
キース 「俺にとっては卒塔婆書きのシーズンでもあるが…」
ブルー 「お盆に向けての準備だろう。今年も真面目にやるんだね」
シロエ 「キース先輩には一生ついて回りますしね…」
ブルー 「坊主の責任は重いんだよ、うん」
頑張りたまえ、と生徒会長、いや銀青様。
いい夏休みにしたいですよね!
2015/07/01 (Wed)
☆夏休みは卒塔婆
まだまだ梅雨な七月前半ですけど、シャン学メンバーの心は夏休みへ。
恒例の合宿だの卒塔婆書きだの、色々あってもやはり楽しみ。
キース 「卒塔婆はキリキリ片付けていくぞ、夏休みのために」
シロエ 「夏休みにも書いていませんか?」
キース 「仕方ないだろう、卒塔婆の数が半端ないんだ!」
スウェナ「裏山の墓地、広いものねえ…」
あれだけあったら卒塔婆も山ほど、とスウェナちゃん。
スウェナ「お盆までには終わらせるのよね?」
キース 「其処で卒塔婆が出来てなければ話にならん!」
ブルー 「卒塔婆の出番はお盆だからねえ、間に合わせないと」
シロエ 「間に合わなかったらどうなるんですか?」
キース 「…どうなるんだろうな?」
俺も流石にそれは知らん、と副住職にも謎らしく。
キース 「おい、間に合わない時はどうなるんだ?」
ブルー 「さあねえ、檀家さんから文句が出るのは間違いないかと」
キース 「文句で済むのか?」
ブルー 「お詫び行脚は必須だろうねえ、卒塔婆が無いんじゃ」
仏様がお帰りになるのに卒塔婆無しでは…、とフウと溜息。
ブルー 「アレが標識とは言わないけれどさ、お盆には必須!」
キース 「やっぱりそうか…。意地でも書くしかないんだな?」
ブルー 「卒塔婆プリンターを買ってでもね!」
卒塔婆が無いよりは印刷の方があるだけマシ、と厳しいお言葉。
ブルー 「書いてあります、というのが大切!」
シロエ 「印刷のヤツでもいいわけですか?」
ブルー 「無いという悲劇が起こるよりかは、よっぽどマシだよ」
シロエ 「無かったらどのくらいの悲劇なんです?」
ブルー 「たとえて言うなら、出席してるのに欠席扱い!」
ちゃんといるのに名前を呼ばれずに終わるようなモノ、という話。
シロエ 「それはキツイですね…」
ブルー 「そうだろう? だからお詫びが必要なわけで」
キース 「書くしかないのか…」
とにかく書いて書きまくるしか、と副住職。
お盆の準備も大変ですねえ…。
2015/07/02 (Thu)
☆坊主はマニアック
夏休みが近いシャン学メンバー、気分は浮かれておりますけれど。
副住職なキース君には卒塔婆書きの夏、今年もやっぱり大変そうです。
キース 「既にスタートは切ってるんだが、先は長いな」
シロエ 「何か差し入れしましょうか? ドリンク剤とか」
キース 「いや、切羽詰まってからでいい。今から貰うと甘えが出る」
そして心も怠けがちに…、と自分に発破をかけている模様。
キース 「一生ついて回るわけだし、もう慣れるしかないだろう」
ブルー 「そう、心構えが大切なんだよ。坊主というのは」
サム 「ジョミー、俺たちも頑張ろうぜ!」
ジョミー「ぼくは坊主になる気は無いって言ってるのにさ!」
なんで今年も修行体験ツアーなんかに、とブツブツブツ。
ジョミー「行ったら凄い御褒美が出るってわけでもないし!」
ブルー 「璃慕恩院で修行となったら、有難がる人も多いのにねえ…」
キース 「いずれ箔がつくと思うがな?」
坊主の大学に入った時に、と副住職。
キース 「寺の息子でもないというのに、何度も修行に行っていれば」
ブルー 「その有難さを分かってないのがジョミーだしねえ…」
もう本当に猫に小判だ、と情けなさそうに。
ブルー 「値打ちは分かってこそなんだけどね?」
キース 「まったくだ。猫に小判で豚に真珠だ、こいつの場合は」
ジョミー「ぼくは分かりたくもないんだけど!」
サム 「おいおい、マジでバチが当たるぜ」
僧籍があるなら少しは分かれよ、とサム君も。
サム 「どんなものでも価値はあるんだし、分かってこそだぜ」
シロエ 「価値の無いモノもありますけどね?」
マニアックな一部の人にしか…、という発言。
シロエ 「無関係なぼくにしてみれば、修行体験も同じですよ」
キース 「おい、坊主の世界をマニアックだと言うつもりなのか?」
シロエ 「ぼくの目から見たら、充分そうですけれど?」
緋色の衣の値打ちとやらもサッパリですし、と爽やかな笑顔。
無関係って、最強かも?
2015/07/03 (Fri)
☆お坊さんと素人
夏休み恒例、サム君とジョミー君が行く璃慕恩院での修行体験ツアー。
ジョミー君には猫に小判という話ですけど、小判の値打ちが問題で。
シロエ 「キース先輩や会長にとっては小判でしょうけど…」
キース 「緋色の衣はどうでもいいと言いたいのか!?」
シロエ 「ぼくが着るわけじゃありませんしね? ただの着物ですよ」
ちょっと変わった形なだけで、とバッサリと。
シロエ 「赤でも黒でも、お坊さんだというだけのことで」
キース 「色にこだわるのはマニアックなのか!?」
シロエ 「そうだと思うんですけれど…。普通はどうでもいいですよ」
何色のお坊さんが偉いか素人さんは知りませんよ、とキッツイ一言。
シロエ 「教わらなければ紫なんだと思うでしょうねえ、最高の色」
スウェナ「そうねえ、色的に言えば最高は普通、紫よねえ?」
マツカ 「この国にしても、外国にしても、紫ですね…」
皇帝の色も紫ですよ、とマツカ君。
マツカ 「赤は紫の代用だったんじゃなかったですか?」
シロエ 「そうです、そうです! 赤色も染めるのが大変だとかで」
サム 「へえ…。そうなのかよ?」
シロエ 「この国だと紅花で、他所の国だとカイガラムシだったかと」
それでも紫よりかは安かったそうで…、とシロエ君の薀蓄。
シロエ 「この国の紫は植物ですけど、外国の場合は貝ですからね」
ジョミー「海が無い国だと無理だったんだ?」
シロエ 「ええ。ですから代わりに赤がクローズアップで」
所詮は紫の代用なんです、とズバリ決め付け。
シロエ 「そんなわけですし、赤と紫、どっちが上かと訊かれたら…」
マツカ 「普通の人だと紫ってことになりますね」
キース 「紫は緋色よりも下なんだが!」
ブルー 「階級に加えて実年齢とかも厳しいんだけどね、緋色の衣は」
シロエ 「そんな条件だのお約束だの、素人さんは知りませんから!」
マツカ 「知りませんよね…」
まさしく猫に小判ですよね、と相槌が。
普通人との溝は深そうですね?
2015/07/04 (Sat)
☆お坊さんと一般人
サム君とジョミー君が行く、璃慕恩院での修行体験ツアー。
ジョミー君には猫に小判という話から、緋色の衣の方へ転がりまして。
シロエ 「緋色だろうが、紫だろうが、別にどうでもいいんですよ」
スウェナ「偉いってことが分かれば充分よね?」
キース 「紫までなら誰でもいけるが、緋色となると厳しいんだが!」
ブルー 「そうだよ、キースが緋色を着るとなったら…」
年数だけでもまだまだかかる、と生徒会長。
ブルー 「目安としては七十歳って所だからねえ、緋色を着るには」
キース 「年だけで着られるものでもないしな、こう色々と…」
シロエ 「でもですね、素人から見れば一括りにお坊さんですよ」
マツカ 「そうなりますよねえ…」
キースがいなければ御縁も薄いものですし、とマツカ君までが。
マツカ 「日頃のお付き合いも、あまり無いんじゃないですか?」
シロエ 「マツカ先輩の家でもそうなんですか?」
マツカ 「父はお付き合いがありますけれども、ぼくまでは…」
お坊さんメインのパーティーとかには出ませんからね、と御曹司。
マツカ 「ぼくが出たって、何の役にも立ちませんから」
シロエ 「ほら見て下さい、マツカ先輩でもこうですよ!」
一般人には更に無縁な世界ですよ、と一刀両断。
シロエ 「だから値打ちは分からなくてもいいんです!」
ジョミー「ありがとう、シロエ! 勇気が出たよ!」
サム 「おいおい、逃げる気じゃねえだろうな?」
ジョミー「値打ちが無いなら、逃げてもいいと思うんだけど!」
ブルー 「甘いね、君は僧籍だからね!」
坊主の内には違いないし、と生徒会長の指摘。
ブルー 「今は値打ちが分かってなくても、いずれ分かる身!」
キース 「その通りだな。同じ穴のムジナのようなものだし」
ジョミー「でもさ、猫に小判だったら、値打ちの分かる人に!」
シロエ 「ぼくは欲しいと思いませんけど?」
修行体験ツアーなんか、と予防線。
ジョミー君の逃げ道、無いようですねえ…?
2015/07/05 (Sun)
☆猫でも分かって
璃慕恩院の修行体験ツアーも緋色の衣も、一般人には値打ちなど無し。
そう言ってのけたシロエ君だけに、ジョミー君の代わりもお断りで。
シロエ 「ジョミー先輩は、いずれ値打ちが分かるんですから」
マツカ 「そうですね。値打ちが分かる人が行くべきですよね」
ぼくにも猫に小判ですから、とマツカ君までが謙虚に逃げを。
マツカ 「多分この先、何年経っても、ぼくには猫に小判のままです」
ジョミー「ちょ、ちょっと…! 誰か代わりに行けばいいのに!」
シロエ 「猫に小判は駄目ですよ。会長にも失礼な話ですし」
マツカ 「ブルーの顔で修行体験ツアーが長めなわけですからね」
ジョミー「そんなの、別にどうでもいいから!」
ブルー 「…君が言うべき台詞ではないね、今のは」
猫に小判にならないように励みたまえ、と生徒会長、重々しく。
ブルー 「価値のわからない素人組とは違うんだからね」
ジョミー「同じだから!」
ブルー 「徐未という名前があるだろう。その法名に相応しく!」
キース 「そうだな、お前は努力するべきだ」
値打ちの分かる坊主になれ、とキース君からもお叱りが。
キース 「他のヤツらは猫に小判でかまわないがな、お前は駄目だ」
ジョミー「どういう理屈でそうなるのさ!」
キース 「とっくに坊主の仲間だからだ!」
法名を貰えば立派に坊主だ、とビシィ! と指を。
キース 「四の五の言わずに頑張って来い!」
ジョミー「勝手につけられた名前だよ、あれは!」
キース 「やかましい! 頂いたの間違いというヤツだろうが!」
銀青様から直々に頂いた名前だろうが、と副住職。
キース 「法名を頂いて直弟子なんだぞ、有難いと思え!」
ジョミー「有難くないから! 猫に小判だから!」
ブルー 「物分かりの悪い猫だねえ、ずいぶんと」
キース 「まったくだ。いくら猫でも、もう少しだな…」
ブルー 「マシなのがいいねえ…」
猫に小判でも、もう少しだけ、という嘆き節。
根っから駄目そうですけどねえ?
2015/07/06 (Mon)
☆駄目すぎる猫
生徒会長こと伝説の高僧、銀青様の直弟子なのがジョミー君。
徐未という法名も持っているくせに、値打ちが全く分からないとかで。
ブルー 「猫でも自分の名前くらいは分かるんだけどねえ…」
キース 「呼べば目くらい開けるからなあ、愛想の無い猫でも」
ブルー 「猫の基本はツンデレだけどね、名前はねえ…」
普通は把握しているものだ、と深い溜息。
ブルー 「呼びましたか、と返事は無くてもチラとは見るよ」
キース 「その猫以下だな、こいつはな」
銀青様に頂いた名前の有難さも分かっていない猫だ、とバッサリと。
キース 「本格的に坊主コースに入らん限りは駄目だろう」
ブルー 「いい名前を付けたと思ったんだけどねえ…」
ジョミー「いつまでも猫に小判でいいから! 坊主はいいから!」
サム 「駄目だぜ、ブルーの顔に泥を塗るっていうのはよ」
いずれは値打ちの分かる坊主に、とサム君までが。
サム 「頼んだって貰える名前じゃねえしよ、法名ってのは」
キース 「弟子にならないと貰えないしな」
ジョミー「ぼくは欲しくも無かったってば!」
ブルー 「往生際の悪い猫だよ、本当に」
キース 「駅長をしていた猫を見習って欲しいものだな」
先月、お浄土に行ったようだが…、と某駅の猫の駅長の名が。
キース 「ああいう立派な猫もいるんだ、お前も見習え」
ジョミー「立派な猫でなくてもいいから!」
ブルー 「なんて物分かりが悪いんだか…」
??? 「うん。ぼくも呆れて溜息が出そう」
一同 「「「は?」」」
誰だ、と振り向けば例のソルジャー(会話表記はAブルー)。
Aブルー「名前を貰えば頑張るものだと思うけどねえ?」
キース 「あんたに坊主の何が分かるか!」
Aブルー「お坊さんのことは分からないけど、名前の値打ちは」
ブルー 「君に法名の価値が分かると?」
Aブルー「法名はともかく、戒名とか名前の価値だったらね!」
ぼくにも分かる、と笑顔ですけど。
ソルジャーなんかに分かりますかねえ…?
2015/07/07 (Tue)
☆価値のある名前
ジョミー君には猫に小判な徐未という法名、嘆きまくりのお坊さん組。
其処へ出て来たソルジャー曰く、戒名や名前の価値は分かるとか。
Aブルー「名前というのは大切なんだよ、ぼくは感動している毎日!」
キース 「なんの話だ?」
Aブルー「忘れたのかい、ウィリアム2世、ハーレイ・ジュニアを!」
一同 「「「!!!」」」
ゲッと仰け反る御一同様。
ブルー 「そ、その名前は…」
Aブルー「ぼくのハーレイが養子に迎えたスッポンタケだよ!」
実に立派な養子なのだ、と威張るソルジャー。
Aブルー「ハーレイの股間で頑張る毎日、もう毎晩が天国で!」
キース 「あれは食うとか言ってなかったか!?」
Aブルー「もちろん食べたよ、ハーレイが! 詰め物料理で!」
中の空洞にしっかり詰め物、恥知らずな姿を保った料理、と得々と。
Aブルー「それを食べたらハーレイの血となり肉となるわけで!」
ブルー 「…そ、それで…?」
Aブルー「後はガンガン漲ってるから、ぼくが身体で食べるんだよ!」
毎晩激しく奥の奥までズンズンと…、と笑顔全開。
Aブルー「だから名前の価値は分かるよ、名付けてこそ!」
ブルー 「そんな事情は誰も聞きたいと思ってないけど!」
Aブルー「名前の価値が分からない人が一名いるようだしねえ…」
ちょっと教えに来てあげたのだ、と言われましても。
ブルー 「下品な話はお断りだよ、法名は格調高いんだよ!」
Aブルー「ハーレイも格調高く名付けたんだけど? あの養子に!」
ウィリアム2世、ハーレイ・ジュニア! と高らかに。
Aブルー「ジョミーの名前もいずれ役立つよ、ぼくが保証する!」
ジョミー「あ、あんまり嬉しくないんだけど…」
Aブルー「大丈夫! きっといつかは素敵な価値が!」
ジョミー「ぼくは要らないって言ってるんだけど!」
Aブルー「名付けられたことが大切なんだよ! もう運命だよ!」
ブルーの直弟子として励みたまえ、と励ましの言葉。
スッポンタケと同列ですか…。
2015/07/08 (Wed)
☆輝きと値打ち
ジョミー君が貰った徐未という法名、大切にしろと言うソルジャー。
名前の価値はスッポンタケで分かったとかで、もう充実の毎日らしく。
Aブルー「ジョミーも直弟子として輝ける日が来るといいねえ…」
シロエ 「放っておいても、いずれ輝くと思いますが」
Aブルー「そうなのかい?」
猫に小判で修行もしないんじゃなかったのかい、と怪訝そうですが。
シロエ 「物理的な意味で輝くんですよ、ジョミー先輩は」
Aブルー「物理的って…。どんな具合に?」
シロエ 「もうピカピカと、夏の太陽も顔負けですよ!」
キース 「そうだな、さぞかし光るだろうな」
Aブルー「何の修行もしていないのに輝けるのかい?」
まあ、スッポンタケは修行しないでも輝いてるけど、という仰せ。
Aブルー「ぼくのハーレイもお蔭でガンガン励んでいるしね!」
ブルー 「シロエが言うのは、そういう意味ではないだろうね」
ジョミーにとっては嬉しくもない光り方だろう、と生徒会長。
ブルー 「住職の資格を取りに行く時のことだと踏んでいるけど?」
シロエ 「そうです、そうです! あの道場です!」
キース 「…俺でも苦労したからな、アレは」
Aブルー「ああ、坊主頭! それが必須の道場だっけね!」
ツルツルにしないと駄目だったねえ、とソルジャー、手をポンと。
Aブルー「確かに凄く光るだろうねえ、ジョミーでも!」
シロエ 「ええ、華々しく輝けますよ」
キース 「荘厳と言うか、燦然と言うか、煌めくことは間違いないな」
ジョミー「そういうコースは望んでないから!」
坊主どころか住職だなんて、と顔面蒼白のジョミー君。
ジョミー「ぼくはそれ以前で、猫に小判だから!」
ブルー 「物分かりの悪い猫でも、叩き込んだら覚えるからね」
キース 「お前も坊主頭になったら、自然と輝きを放てるだろうな」
ジョミー「輝きも値打ちも、どうでもいいから!」
Aブルー「良くないねえ…」
値打ちの分かる人が本物、と言ってますけど、分かってますか?
2015/07/09 (Thu)
☆値打ちは任せて
生徒会長に貰った法名の値打ちが分かっていないジョミー君。
頭だけなら坊主にしたら光るでしょうけど、ソルジャーまでが溜息で。
Aブルー「法名だろうが名前だろうが、値打ちが分かってこそだしね」
ブルー 「君が本当に分かっているのか疑わしいけど?」
Aブルー「少なくともスッポンタケの価値は分かるし、名前もね!」
戒名もハーレイの養子につけた名前も、と自信たっぷり。
Aブルー「どっちも実に素晴らしいんだよ、もう本当に!」
ブルー 「はいはい、分かった。その程度だよね、所詮はね」
Aブルー「もっと他のものでも値打ちは分かると思うけど?」
少なくとも此処の面々よりは…、と見回すソルジャー。
Aブルー「もうすぐ届くと思うんだよ。猫に小判なアイテムが!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「分からないかな、七月だよ?」
キース 「じきに夏休みだというのは分かるが、他に何かあるのか?」
シロエ 「せいぜい卒塔婆書きだと思いますけどね、キース先輩の」
Aブルー「ほらね、この有様だから猫に小判だと言ってるんだよ!」
まるで全く分かってないし、とソルジャーの溜息、超特大。
Aブルー「夏の挨拶はお中元じゃないか、何処の家でも!」
シロエ 「あー…。そういえば、そういう季節ですね」
サム 「マツカの家なんか山ほど届くんじゃねえのかよ?」
マツカ 「ええ、まあ…。それ専用に部屋がありますよ」
届けに来た人が置いて行くんです、とマツカ君。
マツカ 「後は仕分けして、家で使ったり、施設に寄付とか…」
サム 「寄付かよ、半端ねえよな、御曹司!」
Aブルー「そのマツカだけど。…会社にいいもの、届くんだよね?」
一同 「「「え?」」」
何のことだ、と顔を見合わせる御一同様。
Aブルー「忘れたのかい、福の神様を! イングリッドさんを!」
キース 「ドクツルタケか!」
Aブルー「そうだよ、きっと素敵なお中元が!」
ぼくはその価値が分かる人、とニッコリと。
福の神と言えば…?
2015/07/10 (Fri)
☆お中元はまだかな
値打ちが分かると自慢のソルジャー、お中元を待っている様子。
福の神様から届くのだそうで、他の面々には猫に小判だと決め付けで。
Aブルー「今回は何が届くんだろうね、公爵も何かくれるかな?」
一同 「「「こ、公爵…」」」
ドクツルタケことイングリッドさん、もはや腐れ縁な外国人女性。
公爵夫人なわけですけれども、ご主人の公爵はゲイだとか。
Aブルー「お中元はマツカのお父さんの会社に届くんだよね?」
マツカ 「そ、そうですが…」
Aブルー「もう楽しみで、楽しみで! 公爵のチョイスは絶品だから」
ブルー 「ぼくたちには迷惑なだけなんだけどね!」
キース 「そうだぞ、あんた、マツカの負担も考えてるか?」
毎回、毎回、お礼状だ、とキース君。
キース 「いい加減、可哀相だと思ったらどうだ!」
Aブルー「だから前にも言ったじゃないか! ぼくが書くって!」
そしてメデタイ様に訳して貰うのだ、とイヤンな名前が。
Aブルー「マツカだったら探せる筈だよ、メデタイ様を!」
マツカ 「…そ、それは…。でもですね…」
ブルー 「下手にやらせたらパワハラだから!」
君の手紙はエロい中身に決まっているから、とキッツイ一言。
ブルー 「そういう手紙を部下に訳させたらパワハラなんだよ!」
キース 「間違いないな、パワハラだな」
Aブルー「普通はそうかもしれないけれど…。メデタイ様だしね!」
公爵秘蔵のDVDコレクションの解説を訳した人だ、という台詞。
Aブルー「きっと息をするようにエロい文章を訳せる人だよ!」
ブルー 「それは多分、君の思い込みだから!」
Aブルー「でもねえ…。素人さんとは思えないしねえ…」
身近にゲイだのバイだのが多い人なんだろう、とソルジャー、譲らず。
Aブルー「そういう人なら、ぼくの手紙もきっと素敵に!」
ブルー 「書かなくていいから!」
Aブルー「じゃあ、マツカだよね?」
またお礼状をお願いするよ、と言ってますけど。
お中元、何が来るのやら…。
2015/07/11 (Sat)
☆お中元が届いたら
福の神様ことイングリッドさんから、届くであろうお中元。
ソルジャーは値打ちが分かると豪語で、お礼状はマツカ君に丸投げで。
Aブルー「早く来ないかなあ、お中元!」
キース 「だから、俺たちには迷惑だと何度言ったら分かるんだ!」
Aブルー「それは値打ちが分からないからだよ、猫に小判だよ!」
此処にいるのは猫の団体様だから、と言い放つソルジャー。
Aブルー「とにかく、届いたら貰いに来るから! ぼくの分を!」
ブルー 「来なくていいから!」
Aブルー「ふうん? だったら君が貰うのかい? ぼく宛の分を」
ハーレイ宛でもあるんだけれど、とソルジャー、ニヤニヤ。
Aブルー「君がこっちのハーレイと使用すると言うなら譲るけど…」
ブルー 「なんでぼくが!」
Aブルー「ぼくに来るなと言うんだったら、そういうことだよ」
君が楽しんで使うことになる、と指をビシィ! と。
Aブルー「心のこもった御礼状にするなら、使う人の気持ちも!」
ブルー 「分かりたいとも思わないから!」
Aブルー「それなら、ぼくしかいないじゃないか。値打ちが分かる人」
それとも他に誰かいると…、とグルリと周りを見回しまして。
Aブルー「どう見ても猫しか見えないけどねえ? 小判クラスの」
キース 「猫に小判で悪かったな!」
Aブルー「ブルー以外は、大人の時間の話はサッパリ駄目なんだし…」
お中元はやっぱり貰いに来ないと、と仁王立ち。
Aブルー「値打ちの分かるぼくが貰ってこそ! そうだよね?」
ブルー 「…ぼくは欲しくはないからねえ…」
Aブルー「じゃあ、届いたら貰いに来るよ! 福の神様のお中元!」
楽しみだよね、とパッと姿が消えまして。
キース 「…帰ったのか?」
シロエ 「そうみたいですけど…。また来ますよね?」
ジョミー「お中元を抹殺するのは無理だよね?」
ブルー 「それはイングリッドさんに失礼だしねえ…」
覚悟を決めて待つとしよう、と生徒会長。
変な物でなければいいですけどね?
2015/07/12 (Sun)
☆逃げられないお中元
福の神ことイングリッドさんから、この夏も届くであろうお中元。
楽しみに貰いに来るらしいソルジャー、来るなと言っても来るわけで。
キース 「なんであいつが喜ぶ品物が入っているんだ、お中元に!」
シロエ 「…最初の出会いが悪すぎましたよ、ドクツルタケとの」
ジョミー「バカップル全開だったもんねえ、バスの中で…」
サム 「思い切り密着していやがったんだし、仕方ねえよ」
あの座り方は他で見たことねえし、とサム君の嘆き。
サム 「膝の上に座っていたっていうのがインパクト大だぜ」
ブルー 「おまけに、ああいうガタイだからねえ、片方が…」
キャプテンの膝に座っていたのがソルジャー、後部座席での密着座り。
ブルー 「あれを目撃されてしまったら、もう言い訳は出来ないし…」
シロエ 「バカップルと友達なんだと思われたのが最悪でしたよ」
スウェナ「他人のふりは通用しなかったわねえ…」
話に割り込んで来ちゃったから、とスウェナちゃん。
スウェナ「覚えられたらどうしようもないわね、これから先も」
ジョミー「公爵がゲイだっていうのもマズかったよね…」
あの時点では公爵夫人とは思わなかったけど、という台詞。
ジョミー「ただの通りすがりの外国人だと思ってたのに…」
キース 「それだけで終わる筈だったんだがな…」
シロエ 「マツカ先輩が身バレしたのが運の尽きでしたね」
マツカ 「すみません…。ぼくが一緒にいたばかりに…」
サム 「マツカのせいってわけじゃねえけどよ…」
最悪な御縁は続くんだよな、と天を仰いでいるサム君。
サム 「じきに届くんだぜ、お中元がよ」
ブルー 「逃げ道は何処にも無いからねえ…」
マツカ 「ぼくの家で処分というわけにも…」
キース 「やめておけ、とんでもないことになるぞ」
シロエ 「乗り込まれますよ、先輩の家に!」
ブルー 「諦めて、ぼくの家で開封するしかないよ…」
お中元が来たら、と生徒会長、腹を括ったようですが。
いつ来ますかねえ?
2015/07/13 (Mon)
☆まだ来ないお中元
この夏も確実にやって来そうなイングリッドさんからのお中元。
公爵夫人で御主人はゲイで、ソルジャー好みの品物が届くという有様。
キース 「終業式は今日で終わったわけだが、どうなんだ、アレは」
シロエ 「未だに届かないみたいですねえ?」
ジョミー「何処かの誰かが監視してるの、確実だけどね」
しょっちゅう来るし、とジョミー君。
ジョミー「処分されたら大変だから、って見張ってるんだよ、きっと」
サム 「そんなことが出来る命知らずはいねえのになあ…」
スウェナ「やったら確実に殺されるわよね?」
ブルー 「殺しはしないだろうけれど…。ある意味、もっと酷い目に」
シロエ 「どうなるんですか?」
ブルー 「そんなに欲しいなら山分けしよう、って言われそうだよ」
一同 「「「うわー…」」」
ソルジャー好みのお中元など、山分けしたって困るだけなわけで。
シロエ 「そのコースは勘弁して欲しいですね」
キース 「俺も全力で逃走だ。卒塔婆書きが一万本になろうが」
サム 「一万本の卒塔婆を取るのかよ?」
キース 「それで済むなら、一万本でも書いてやる!」
変な菓子だの、アヤシイDVDだのを貰うよりは、と副住職。
キース 「お盆まで缶詰で書く羽目になっても、その方がマシだ!」
ジョミー「ぼくも変なのを貰うよりかは、修行ツアーの方がいいかな」
サム 「一万本の卒塔婆に比べりゃ、楽なもんだぜ、それ」
修行体験なら罰礼も無いし、と強調される体験ツアーの利点。
サム 「俺たちは長めの滞在だけどよ、普通は二泊三日だしよ」
ブルー 「総本山の雰囲気を体験っていうのが売りだからね」
厳しくしてたら参加者が減る、と銀青様の仰せ。
ブルー 「連休が明けたら一週間! 今年も大いに励みたまえ」
キース 「俺たちもそこで合宿だからな、その間にだ…」
シロエ 「上手い具合にお中元が届けばいいんですが…」
そしたら逃げられそうなんですが、という意見。
不在だったら回避出来ますか?
2015/07/14 (Tue)
☆不在でよろしく
不在の間に届けばいいのに、とシャン学メンバーが願うお中元。
柔道部三人組は合宿、ジョミー君とサム君は璃慕恩院へと出発ですが。
キース 「マツカ、お前が留守の間はお中元は誰が管理するんだ?」
マツカ 「さあ…。今年の係は誰でしたっけ…」
シロエ 「マツカ先輩、知らないんですか?」
マツカ 「ぼく宛のお中元なんかは無いですからね、あれ以外には」
会社の仕事をしていませんから、と言われてみればその通りで。
キース 「そうか、マツカに付け届けをしても意味が無いのか…」
サム 「会社に口出し出来ねえんだったら、そうだよなあ…」
スウェナ「クリスマスとか、誕生日だとか、そっちの方がマシよね」
シロエ 「マツカ先輩のご両親に好印象ですからね…」
ブルー 「普通はそっちを狙うだろうねえ、マツカ宛なら」
そしてアヤシイ中身ではなくて健全な物、と生徒会長。
ブルー 「DVDもお菓子も、ごくごく普通になる筈なんだよ」
キース 「まったく、何処で間違えたんだか…」
シロエ 「そんなことより、マツカ先輩の留守中の方が気になります」
何処かの誰かが勝手に持って行ってくれるでしょうか、と希望的観測。
シロエ 「そしたら、マツカ先輩はお礼状を書くだけですし」
ジョミー「定型文ってヤツでいけるもんねえ、お礼状なら」
マツカ 「そうなんですけど…。誰が係でも持って行けそうですけど」
サム 「だったらソレでいいじゃねえかよ、不在ってことで」
キース 「ヤツが勝手に持って帰って終わりなんだな?」
マツカ 「ぼくが勝手に持って行ったことになるでしょうけどね」
お中元用の部屋に入って棚から抜いて…、とマツカ君。
マツカ 「いつの間に帰って来たんだろう、と思われそうです」
キース 「合宿に出掛けた筈なのに、という意味か?」
マツカ 「そうです、サボッて戻って来たかと」
シロエ 「サボリでいいじゃないですか!」
不毛な騒ぎになるよりは、と前向きな意見。
騒ぎよりかはサボリですよね?
2015/07/15 (Wed)
☆養子は無理そう
キャプテンの養子に、恥知らずなスッポンタケを希望するソルジャー。
欲しい気持ちはともかくとして、相手はキノコなわけでして…。
ブルー 「キノコなんかを養子にする方法、謎なんだけどね?」
Aブルー「そこは気持ちの問題なんだよ、養子にしたって所が大切!」
きっとそれだけで自信がつく、と言われましても。
ブルー 「その方法が謎だと言ってるんだよ、キノコの養子!」
シロエ 「栽培するなら分かりますけど、養子は無理っぽいですよ?」
キース 「人格も無いが、それ以前にヤツはキノコだからな」
ジョミー「養子にするより食べた方が早いと思うけど…」
サム 「早いとかより、それしか方法ねえじゃねえかよ」
何処のキノコが養子になるっていうんだよ、とサム君も。
サム 「坊主の弟子なら名前をつければオッケーだけどよ…」
シロエ 「キャプテンはお坊さんではないですからねえ…」
スウェナ「キースみたいに戒名をつけるわけにもいかないわよね?」
マツカ 「どうなんでしょう? ゴッドファーザーがありますからね」
一同 「「「ゴッドファーザー?」」」
マツカ 「この国だと馴染みが無いですけれど…」
名付け親ですよ、とマツカ君。
マツカ 「洗礼の時に名前をつけたら、霊魂上は父親だったかと」
キース 「そういえばあったな、そういうのも…」
守備範囲外だから忘れていたぞ、と副住職も知っている様子。
Aブルー「霊魂上の父親ねえ…! それはいいねえ、本物だよ!」
ブルー 「まあ、限りなく本物に近いと言えなくもないね」
ゴッドファーザーはともかく、ゴッドマザーは縛りがあるし、と。
ブルー 「女性の場合はゴッドマザーで、後々まで尾を引くからね」
Aブルー「尾を引くって…。どういう意味?」
ブルー 「ゴッドマザーの子供と実母の子供は、結婚不可能だから!」
一同 「「「ええっ!?」」」
教会での挙式に限るけれども、という話ですが。
子供同士で結婚不可とは、限りなく実子に近いですねえ?
2015/06/16 (Mon)
☆養子に出来そう
スッポンタケをキャプテンの養子にしたいソルジャーですけど。
相手がキノコだけにどうするのかが謎な所へ、ゴッドマザーなるもの。
Aブルー「ゴッドマザーの子供と実母の子供は結婚不可ねえ…」
ブルー 「あくまで教会だけの話だけどね」
結婚の届け出は普通に出来る、という説明。
ブルー 「ただねえ、教会での結婚が大切な国もあるからさ…」
キース 「らしいな、それ以外の結婚は正式ではないと言われる国が」
シロエ 「そうなんですか?」
マツカ 「ぼくも聞いていますね、教会でないと、という話は」
フラメンコの国もそうですよ、とマツカ君。
マツカ 「キリスト教じゃない人と結婚すると、世間体が悪いとか…」
キース 「だろうな、その場合は教会で式は挙げられないしな」
Aブルー「ふうん…。そこまで縛りがあるって言うんだ?」
ゴッドマザーとやらになったら、とソルジャー、感心しているようで。
Aブルー「ぼくの世界じゃ考えられないねえ、そういうことは」
ブルー 「元から血縁関係が無いって聞いてるしねえ…」
Aブルー「機械が子供を作っているしね、完璧に無いね!」
ゴッドマザーも実母も無くて養母のみ! ということですが。
Aブルー「でもまあ、名前は親が付けてる筈だしね?」
ブルー 「育ての親かい?」
Aブルー「それ以外にどんな親がいると! ぼくの世界に!」
ゴッドマザーもゴッドファーザーも無い、とキッパリと。
Aブルー「だけど、耳寄りな情報だよ、それ! スッポンタケには!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「養子だよ、養子! ハーレイの養子に迎える話!」
素晴らしい光が見えて来た、とソルジャーの瞳がキラキラと。
Aブルー「スッポンタケとハイタッチかな、と思ってたけどさ…」
一同 「「「ハイタッチ?」」」
Aブルー「実子と養子で、先っぽ同士で「こんにちは」とね!」
一同 「「「うわー…」」」
どんなハイタッチだ、と一同、ドン引き。
実子ってアレのことですよねえ?
2015/06/17 (Wed)
☆危険なハイタッチ
ソルジャーがキャプテンの養子にしたいスッポンタケ、迎え方が問題。
キノコなんぞをどうやって、と謎は満載、ソルジャー曰くハイタッチ。
Aブルー「御対面すればいいのなかあ、と思っていたんだけどね!」
ブルー 「その方法は最低だから!」
下品と言うにも程があるから、と生徒会長、怒り心頭。
ブルー 「よりにもよって実子と養子でハイタッチなんて!」
Aブルー「でも、いい方法だと思ったんだよ、直接会うのが!」
息子同士で「よろしく」するのが一番だろう、と強烈な持論。
Aブルー「よろしくするにはハイタッチ! 先っぽ同士で!」
ブルー 「下品すぎるから! 第一、逮捕されるから!」
Aブルー「そうなのかい?」
ブルー 「当たり前だよ、猥褻物を外で出したら確実に逮捕!」
Aブルー「スッポンタケは逮捕されてはいないけど?」
あんなに恥知らずな姿を晒していたって平気なのに、と大真面目。
Aブルー「警察なんかは何処からも来ないし、通報だって!」
ブルー 「スッポンタケはそうだろうけど、実子の方だよ!」
君のハーレイの息子が問題、とビシバシと。
ブルー 「ちょっと出しても捕まるからね! 目撃者がいれば!」
Aブルー「山の中だよ、大丈夫だと思うけど…」
ブルー 「どんな山でも、人が見てればおしまいだから!」
Aブルー「そうなのかなあ? じゃあ、山登りはどうするんだい?」
何処の山にも公衆トイレがあるのかい、と言うソルジャー。
Aブルー「ちょっとトイレに、と思っても無いと思うんだけど!」
キース 「言われてみれば何処でもあるとは限らんか…」
シロエ 「山小屋とかにはあるでしょうけど…」
サム 「今すぐ行きてえ、って時にあるとは限らねえよな?」
Aブルー「ほらね、やっぱり無いんじゃないか!」
ブルー 「…それで?」
Aブルー「大自然は全て、広大なトイレ! そう言っておけば!」
ちょっとくらいは息子を出しても大丈夫、という話ですが。
本気でハイタッチのつもりでしたか?
2015/06/18 (Thu)
☆格調高く養子に
スッポンタケをキャプテンの養子にするには、息子同士でハイタッチ。
先っぽがどうとか言ってますけど、要はキャプテンのアソコを露出。
Aブルー「トイレに行くなら出さなきゃ駄目だし、問題無し!」
ブルー 「まさか本気で、ハイタッチをするつもりだったと!?」
Aブルー「他に方法が無さそうだったしねえ、養子にするには」
届け出は無理だし、内縁となったら挨拶で…、と言うソルジャー。
Aブルー「今日からよろしく、とハイタッチすれば縁組成立!」
ブルー 「なんでそんなのを思い付くかな!」
Aブルー「真剣に養子に欲しいからだよ、スッポンタケが!」
あれを養子に迎えられれば言うことはなし、とグッと拳を。
Aブルー「ハーレイのヘタレな息子がググンとパワーアップで!」
ブルー 「…スッポンタケで?」
Aブルー「そう! 恥知らずな養子を貰えばパーフェクト!」
もうガンガンとヤッてヤリまくれる、とウットリと。
Aブルー「だから養子にしたくって…。でもいい案を貰ったよ!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「下品だと言われたハイタッチよりも、格調高く!」
一同 「「「…格調高く?」」」
何をする気だ、と首を傾げる御一同様。
ブルー 「…今度は何を思い付いたと?」
Aブルー「さっき聞いたヤツだよ、限りなく実子に近いとかいう!」
キース 「ゴッドマザーのことを言っているのか?」
Aブルー「決まってるじゃないか、ゴッドファーザーの方だけどね!」
ハーレイは男なんだしゴッドファーザー、と笑顔のソルジャー。
Aブルー「スッポンタケと御対面して名前をつければ、それで完璧!」
ブルー 「…スッポンタケのゴッドファーザーになると?」
Aブルー「そうだよ、とびきり恥知らずなヤツを選んでね!」
キース 「おい、本気か? 本気でゴッドファーザーなのか!?」
Aブルー「もちろんだよ! 格調高く、実子に近く!」
最高の養子の迎え方だ、と燃えるソルジャー。
スッポンタケに名付け親ですか?
2015/06/19 (Fri)
☆名付け親になるには
スッポンタケをキャプテンの養子にする方法。
下品なハイタッチから転じてゴッドファーザー、名付け親がどうのと。
Aブルー「名前を付けるだけで養子に出来るし、実子に近いし…」
ブルー 「ゴッドファーザーはいいんだけどねえ、どうするつもり?」
Aブルー「どうするって…。何を?」
ブルー 「ゴッドファーザーの条件、満たしてるのかい?」
君のハーレイ、と生徒会長からの質問が。
Aブルー「条件って…。そんなのが必要になってくるわけ?」
ブルー 「当たり前だよ、本物のゴッドファーザーになるんならね!」
Aブルー「本物って…。名付け親だろ、名前を付けるだけだよね?」
ブルー 「それで終わりじゃないんだってば、御縁は一生!」
子供同士が結婚出来ないくらいなのだし、とブツブツと。
ブルー 「ゴッドファーザーだとそれは無くても、御縁はねえ…」
Aブルー「素晴らしいじゃないか、一生モノの御縁となったら!」
望む所だ、とソルジャー、ますます乗り気。
Aブルー「恥知らずな養子と一生モノの御縁、もう最高だよ!」
ブルー 「その前に、ゴッドファーザーの資格! それが要るから!」
Aブルー「名前を付けるってだけじゃないかと…。まさかセンス?」
命名のセンスを問われるのか、とソルジャーからも質問ですが。
ブルー 「センス以前の問題だよ! 教会に通っているのかい?」
Aブルー「誰が?」
ブルー 「君のハーレイだよ、ゴッドファーザーになるんだろう?」
だったら教会に通っていないと…、と生徒会長。
ブルー 「あれはキリスト教なんだからね、まずは信者に!」
Aブルー「うーん…。神様は同じだと思うんだけどね?」
とりあえず十字架の神様だろう、とソルジャーの答え。
Aブルー「南無阿弥陀仏の神様よりかは身近だよ、うん」
キース 「仏様と神様を一緒にするな!」
Aブルー「細かいことはいいんだよ! 要はキリスト教だよね?」
多分、信者に含まれる筈、と言ってますけど。
教会の方は…?
2015/06/20 (Sat)
☆名付け親には必須
スッポンタケをキャプテンの養子にするなら、ゴッドファーザー。
名前を付ければ実子も同然、すっかりその気のソルジャーですけれど。
ブルー 「キリスト教っていうのは、まあいいとして…」
Aブルー「それで間違いないと思うよ、ぼくたちの世界の基本だし!」
神様と言ったら十字架の人でクリスマス、とソルジャーは笑顔。
Aブルー「ちゃんと信者だし、ゴッドファーザーにもなれる筈だよ!」
ブルー 「その前に、教会! …何処の教会?」
Aブルー「教会って…。シャングリラにはそんなの無いけれど?」
余計な施設は作っていない、という返事。
Aブルー「結婚式くらいにしか使えないしね、要らないってば!」
ブルー 「なるほどねえ…。それじゃ駄目だね、ゴッドファーザー」
Aブルー「なんでそういうことになるのさ、キリスト教だよ?」
ブルー 「ゴッドファーザーになる条件は厳しいんだよ!」
まずは教会に名前が無いと…、と生徒会長。
ブルー 「間違いなく信者なんです、っていう証拠が必要!」
Aブルー「そ、そんな…。それじゃゴッドファーザーになるのなら…」
ブルー 「まずは何処かの教会で洗礼、そこからだね!」
Aブルー「何処かって…。それに洗礼って、無理そうだから!」
ブルー 「じゃあ、ゴッドファーザーは諦めるんだね!」
Aブルー「名前を付けるってだけなんだろう!?」
ブルー 「名付け親になる子の洗礼の時にね!」
だから洗礼を受けていないと資格無し! とビシィッと指摘。
ブルー 「洗礼を受けたら教会から名前が貰えるから!」
シロエ 「あー…。クリスチャンネームとかいうヤツですね」
Aブルー「クリスチャンネーム…?」
なんだいそれは、と怪訝そうな顔。
Aブルー「ハーレイとかウィリアムでは駄目なのかい?」
ブルー 「その他に要るんだよ、キリスト教の信者としての名前が!」
Aブルー「ちょ、ちょっと…」
何処でそんなのを貰って来いと、と慌てるソルジャー。
教会、無いんでしたよね?
2015/06/21 (Sun)
☆洗礼を受けないと
スッポンタケを養子にするならゴッドファーザー、名付け親。
実子っぽい養子に出来そうですけど、ゴッドファーザーに必須の条件。
ブルー 「とにかく、クリスチャンネーム! それを貰ってから!」
Aブルー「貰いに行けって言われても…。何処の教会へ?」
ブルー 「何処でもいいんだよ、其処で洗礼を受ければオッケー!」
そうすればちゃんと貰えるから、とニヤニヤと。
ブルー 「でもねえ…。残念なことに、ぼくは関係者じゃないからね」
キース 「俺も違うな、坊主だからな」
サム 「俺とジョミーも関係ねえよ。つか、いねえんじゃねえの?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ みんな、お寺の方だと思うけど!」
お坊さんか、何処かの檀家さんだよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「んとんと…。教会の人って誰かいたっけ?」
シロエ 「ぼくたちの中にはいませんね」
ジョミー「この国だと思い切り少数派だよ、それ」
教会の人、とジョミー君。
ジョミー「他の国へ行けば逆転するトコも多いだろうけど…」
サム 「うんうん、ドクツルタケの国とかだと、それっぽいぜ」
ドクツルタケことイングリッドさん、北欧にお住まいの公爵夫人で。
Aブルー「ああ、福の神様! あの人に頼めば貰えそうかな?」
ブルー 「何を?」
Aブルー「キリスト教の名前だよ!」
洗礼は抜きで名前だけ貰えないだろうか、と凄すぎる発想。
Aブルー「出来そうだったら、マツカに頼んで手紙を出して…」
ブルー 「教会にツテはあるだろうけど、それと名前は別件だね!」
洗礼は人生の一大イベントだから、と生徒会長。
ブルー 「お金で片付くものじゃないから! まして手紙では!」
キース 「まったくだ。あんた、神様を愚弄してるな」
Aブルー「そうじゃないけど…。でも、ゴッドファーザー…」
ブルー 「諦めるんだね、素人さんには無理ってことで」
一般人が戒名を授けられないのと理屈は同じ、とバッサリと。
ゴッドファーザー、駄目っぽいですね?
2015/06/22 (Mon)
☆貰えない名前
ゴッドファーザーになるなら洗礼、それが絶対に欠かせない大前提。
教会の信者でなければ無理なのだそうで、他人任せではクリア不可能。
Aブルー「本当に福の神様でも駄目なのかい?」
ブルー 「お寺の屋根瓦を貰おうって方がまだ、ハードル低いよ!」
そっちの方ならお金さえ出せば信者でなくても、と生徒会長。
ブルー 「寄進して下さるなら有難い、と御布施を貰って瓦もね!」
Aブルー「そんな感じで名前を貰うのは無理なわけ?」
ブルー 「瓦と名前じゃ違いすぎるから! 建物と人間は別物だし!」
キース 「寄付して貰った記念に建物に名前はアリだが…」
ブルー 「だからと言って、檀家さんでもないのに戒名はねえ?」
まずは檀家さんになるか、信者になるか…、と銀青様の仰せ。
ブルー 「まるで関係無い人に戒名はつけない! それと同じで!」
キース 「教会がいくら寄付を貰っても、洗礼無しで名前はないな」
Aブルー「…教会が建てられそうなほどの寄付でも無理?」
ブルー 「そういう場合はイングリッドさんの功績だよ!」
君のためにと建てた教会でもイングリッドさんが有名に…、と。
ブルー 「たとえハーレイ記念教会と名前がついても、そこまでで!」
キース 「何の記念かと思われる程度で、ハーレイの方は放置だな」
Aブルー「えーっ! 教会にハーレイの名前がついても駄目?」
ブルー 「地名なんかと同じ扱いだよ、信者の名前とは別次元!」
Aブルー「じゃあ、洗礼を受けずにゴッドファーザーは…」
ブルー 「もう絶対に無理だから!」
なれっこないから、とキッパリと。
ブルー 「スッポンタケを養子にするなら気分だけだね!」
キース 「ハイタッチは御免蒙るがな」
Aブルー「うん、ハイタッチはやらないよ。名前の線で!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「戒名もゴッドファーザーにしても、名前がポイント!」
名前で深い御縁が結べるようだから、と笑顔ですけど。
ソルジャー、何をやらかすつもりですか?
2015/06/23 (Tue)
☆立ち会いを希望
スッポンタケをキャプテンの養子にしたいソルジャー。
ゴッドファーザーは諦めたみたいですけど、名前がポイントという話。
キース 「くどいようだが、素人が戒名をつけるのは無理だからな!」
ブルー 「そうだよ、自分のを考えるっていうのはアリだけど…」
他人様には名付けられない、と生徒会長、いや、銀青様。
ブルー 「こんな感じでお願いします、と希望を出すのが限界だね」
キース 「そうだな、頼まれた場合は考慮できるが…」
ブルー 「たとえ家族でも、勝手につけるのは禁止だから!」
それは通用しないから、と厳しいお言葉。
ブルー 「自分用にと考えておいても、却下ってこともあるからね」
Aブルー「そこまでなのかい、戒名っていうのは?」
ブルー 「もう色々とうるさいんだよ! スッポンタケが例外だよ!」
あれはキースがノリで付けたから通っただけ、と苦笑い。
ブルー 「アドス和尚が聞いていたなら、まず出せないね!」
キース 「…元老寺の檀家さんに院殿号は一人も無いからな…」
Aブルー「そういう場合は第一号ってことに出来ないのかい?」
キース 「何処のスッポンタケが元老寺に功績があったと言うんだ!」
ついでに世間も許さないぞ、とキース君。
キース 「いいか、元ネタは鯨なんだ! 人間様の役に立った鯨だ!」
Aブルー「鯨だったら、ぼくのハーレイも動かしてるけどね?」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「シャングリラだよ、あれは見た目が白い鯨で!」
それのキャプテンならば功績だって、と威張るソルジャー。
Aブルー「ハーレイの養子に素敵な名前を貰えないかな?」
キース 「誰がつけるか!」
ブルー 「ぼくも絶対、お断りだね!」
Aブルー「分かったよ…。じゃあ、立ち会いだけお願い出来る?」
一同 「「「立ち合い?」」」
Aブルー「内縁とはいえ、立ち会い人くらいは欲しいからねえ!」
スッポンタケを養子に迎えるにあたって! と言われましても。
いったい何をやらかすと…?
2015/06/24 (Wed)
☆立ち会いよろしく
どうしてもスッポンタケをキャプテンの養子にしたいソルジャー。
素敵な戒名などが貰えないなら立ち会いだけでも、と言い出しまして。
ブルー 「立ち会い人って、いったい何をするのさ?」
Aブルー「そのままの意味だよ、立ち会ってくれればいいんだよ!」
ブルー 「何に立ち会うわけ?」
Aブルー「スッポンタケを養子に迎える所! 内縁の養子!」
正式なのは無理そうだから、とソルジャー、溜息。
Aブルー「仕方ないから、もう本当に内々で…。27日に」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「27日の土曜日だよ! 雨天決行、とにかく山へ!」
一同 「「「山?」」」
Aブルー「スッポンタケ狩りに行った山だよ、あそこへ行くわけ!」
そして恥知らずな養子をお迎え! と突き上げる拳。
Aブルー「それじゃよろしく、いいお天気になるよう祈ってて!」
ブルー 「ちょ、ちょっと…!」
Aブルー「じゃあね、27日はハーレイも連れて来るから!」
キース 「おい、決まりなのか?」
決まったのか、という叫びも聞かずに消えてしまった迷惑な人。
キース 「27日って…。俺たちは何をやらされるんだ?」
シロエ 「立ち会い人って言ってましたよね?」
サム 「まさかハイタッチじゃねえだろうな?」
ブルー 「それだけは無いと思いたいけど…」
一応覚悟はしておいた方が、と生徒会長、肩をブルッと。
ブルー 「養子にこだわってるからねえ…。恐らく手段を選ばないよ」
シロエ 「ハイタッチの線もアリですか…」
キース 「大自然はトイレだと開き直っていやがったからな」
ジョミー「戒名で済めばいいんだけど…」
キース 「代わりにつけようと思うなよ?」
坊主になっただけでは資格無しだからな、とキース君。
キース 「それなりの修行が必要なんだ」
ブルー 「養子よりかは戒名の方がマシだったかもね…」
キース 「言わないでくれ、気が滅入る」
Xデーは27日か、と涙々の御一同様。
立ち会いって何をするんでしょう?
2015/06/25 (Thu)
☆養子を探しに
スッポンタケをキャプテンの養子にするから、とソルジャーの依頼。
立ち会いよろしくと言われた27日、なんとか梅雨の中休みで晴れで。
キース 「もうすぐヤツらが来るんだな?」
ブルー 「来るなと言っても絶対に来るよ」
生徒会長宅に集まってガクブルのシャン学メンバー。其処へ…。
Aブルー「こんにちはーっ! いいお天気で良かったねえ!」
??? 「御無沙汰しております。本日はお世話になります」
どうぞよろしく、とキャプテン(会話表記はA船長)も登場。
Aブルー「揃ってるようだし、早速、山へね!」
ブルー 「瞬間移動で?」
Aブルー「決まってるだろう、時間が惜しいし!」
もう早速に、と勇むソルジャー、キャプテンともども本日は私服。
Aブルー「着いたら、君たちも手伝ってくれると嬉しいんだけど…」
ブルー 「…何を?」
Aブルー「スッポンタケだよ、もう最高に恥知らずなのを!」
A船長 「私たちも努力しますが、ご協力があればより凄いのが…」
ブルー 「はいはい、分かった!」
出来る範囲で、と無難な返事。
間もなくパッと瞬間移動で山の中へとお出掛けで。
Aブルー「それじゃ、解散! スッポンタケ探し!」
一同 「「「はーい…」」」
返事はしたものの、知ったことかと御一同様。
シロエ 「行っちゃいましたね…」
キース 「どうする気なのか知らんがな…」
ジョミー「立ち会いだよね?」
サム 「養子にしたいのが見付かれば、だろ?」
なんでもいいわけじゃなさそうだぜ、とサム君、首を捻って。
サム 「どんなのを探してやがるんだよ?」
スウェナ「それが謎よね…」
放置でいいでしょ、と怠けていれば。
Aブルー『全員、集合ーっ!!』
一同 「「「えっ?」」」
Aブルー『素晴らしいのが見付かったんだよ、立ち会いお願い!』
A船長 『私にはもったいないほどの養子で…』
これを迎えられれば漲りそうです、という思念波ですけど。
養子にするだの、立ち会いだのって…?
2015/06/26 (Fri)
☆いよいよ立ち会い
スッポンタケをキャプテンの養子にするべく、ソルジャー決起。
キャプテンを連れてのスッポンタケ探し、立ち会いよろしくと招集が。
ブルー 「…嫌な予感しかしないんだけど…」
キース 「最悪のケースは想定しておいた方がいいだろうな」
シロエ 「ハイタッチですね…」
息子同士で「こんにちは」ですね、という言葉に、一同ズズーンと。
サム 「そんな儀式に立ち会うのかよ…」
ジョミー「後ろを向いてちゃ駄目なのかな?」
キース 「強制的に振り向かされるぞ、首の筋を傷めるコースで」
一同 「「「うわー…」」」
それは困る、と震え上がりつつ、指定の場所へと出掛けてゆけば。
Aブルー「見てよ、この素晴らしいスッポンタケを!」
A船長 「ブルーとあちこち見て回りましたが、これが最高ですね」
Aブルー「大きいし、恥知らずっぷりも半端ないだろう?」
キース 「すまん、俺にはよく分からんが…」
Aブルー「分かってくれるとも思っていないよ、君たちではね!」
スッポンタケ探しもサボッていたし、と痛い所をグッサリと。
Aブルー「でも、立ち会いは誰でも出来るから!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 立ち会いって、何をするの?」
Aブルー「ハーレイが養子を迎える所に立ち会うだけ!」
見届けて証人になってくれれば、と言うソルジャー。
Aブルー「それだけでハーレイも自信がつくしね、養子にしたと!」
ブルー 「下品なのはお断りだから!」
Aブルー「下品って…。内縁でも格調高くと言った筈だよ!」
素晴らしい養子を迎えるんだから、と威張り返りまして。
Aブルー「さあ、ハーレイ。君の出番だよ!」
A船長 「分かりました」
おもむろにスッポンタケの前にしゃがんだキャプテン。
A船長 「では、失礼して…」
Aブルー「ここが勝負だよ、頑張って行こう!」
一同 (((は、ハイタッチ…)))
ズボンの前を開けるつもりだ、と怯える面々ですけれど。
背中を向けたら、首の筋を傷めるのは確実ですねえ?
2015/06/27 (Sat)
☆今日からよろしく
いよいよスッポンタケをキャプテンの養子に迎えることに。
スッポンタケの前にしゃがんだキャプテン、ガクブル震える御一同様。
一同 (((み、見たくない、見たくない…)))
Aブルー「いいかい、しっかり見届けてよ? さあ、ハーレイ!」
A船長 「では、参ります! そこのスッポンタケ、汝の名前は!」
一同 「「「へ?」」」
何事なのかと思う間もなく、キャプテンの声が高らかに。
A船長 「本日、只今よりウィリアム2世、ハーレイ・ジュニア!!」
一同 「「「ええっ!?」」」
Aブルー「驚いていないで拍手、拍手! 立ち会い人だろう!」
拍手よろしく、と促すソルジャー。
Aブルー「格調高くと言った筈だよ、名付けたんだよ、ハーレイが!」
A船長 「お蔭様で無事に名前を付けられました、スッポンタケに」
今日から私の息子になります、とスッポンタケを指差すキャプテン。
A船長 「息子のウィリアム2世、ハーレイ・ジュニアです」
一同 「「「う、ウィリアム…?」」」
Aブルー「ウィリアム2世、ハーレイ・ジュニア!」
忘れないでよ、とソルジャーが復唱、ウィリアム2世とかいう名前。
Aブルー「とても立派な名前だろう? ハーレイの養子に相応しく!」
ブルー 「そ、そうだけど…。相手はスッポンタケなんだよ?」
名前負けしてしまわないかい、と生徒会長、ブツブツと。
ブルー 「2世でジュニアって、スッポンタケには過ぎた名前で…」
Aブルー「大丈夫! 戒名からして鯨並みだし!」
それに実子はヘタレなんだし、とニコニコニッコリ。
Aブルー「ヘタレな実子より恥知らずな養子と言った筈だよ!」
ブルー 「で、でも…。名付けただけでは効力も何も…」
Aブルー「内縁だからね、細かいことはいいんだよ!」
A船長 「そうです、息子はウィリアム2世、ハーレイ・ジュニアで」
一同 「「「うわー…」」」
本気で名付けてしまったのか、と一同、愕然。
養子縁組、内縁だけに成立ですねえ?
2015/06/28 (Sun)
☆名付けた息子
スッポンタケを養子にするべく、本気で名付けてしまったキャプテン。
その名もウィリアム2世、ハーレイ・ジュニアという凄さで。
Aブルー「良かったねえ、ハーレイ! 素晴らしい養子を迎えられて」
A船長 「ええ、見ているだけで漲りそうです」
Aブルー「流石はウィリアム2世、ハーレイ・ジュニアだよ!」
養子に迎えた甲斐があった、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「これでヘタレな実子も立派になるよね、養子のお蔭で」
A船長 「恥知らずな姿とパワーを貰えましたし、もう確実です!」
Aブルー「うん、最高! この息子は大切にしてやらないと」
大事に持って帰って料理だ、と引っこ抜いているスッポンタケ。
キース 「お、おい、抜いてしまうのか?」
Aブルー「何か問題でもあるのかい?」
キース 「い、いや、せっかくの養子が死んでしまうが…」
Aブルー「ああ、それね! ハーレイが食べるんだから、問題無し!」
A船長 「せっかく迎えた養子ですから、身体の一部にすべきです」
食べて血肉になってこそです、と自信に溢れているキャプテン。
A船長 「ウィリアム2世、ハーレイ・ジュニアは実子同然に!」
Aブルー「きちんと名付けて、身体の一部になれば完璧!」
キース 「…それはそういうものなのか?」
Aブルー「万年十八歳未満お断りの君には理解不能だろうけどね!」
養子の値打ちも分かるまい、と鼻でフフンと。
Aブルー「とにかく今日から、ハーレイの息子はパワーアップ!」
A船長 「ぶるぅの覗きも平気になるといいのですが…」
Aブルー「ウィリアム2世、ハーレイ・ジュニアを信じたまえ!」
すぐには無理でもヘタレないパワーが身につく筈だ、とニッコリと。
Aブルー「早速帰って、記念の一発! 養子パワーを漲らせて!」
A船長 「そうですね! まずは料理で、それからベッドで!」
Aブルー「君の息子を食べなきゃね!」
君は料理で、ぼくは身体で…、と言ってますけど。
それが養子の食べ方ですか…。
2015/06/29 (Mon)
☆養子を迎えて
キャプテンの養子になったスッポンタケですが、食べるのだそうで。
料理でキャプテンの血肉はともかく、身体でどうこう言うソルジャー。
Aブルー「楽しみだよねえ、凄く漲ってるんだろうね、君の息子は!」
A船長 「特別休暇も取ってありますし、心ゆくまでご賞味下さい」
Aブルー「ありがとう! もうガンガンと壊れるくらいで!」
激しさMAXでお願いするよ、と満面の笑顔。
Aブルー「ウィリアム2世、ハーレイ・ジュニアをお腹一杯!」
A船長 「ええ、私は料理で、あなたは身体で、もう存分に!」
お互い、食べて養子のパワーを頂きましょう、とキャプテンも御機嫌。
A船長 「皆様、立ち会いありがとうございました」
ブルー 「…う、うん…。君たちがそれでいいのなら…」
Aブルー「何を言うかな、今日からハーレイは変わるんだよ!」
養子を迎えてヘタレ返上! と突き上げる拳。
Aブルー「暇さえあったら恥知らずに! ヤッてヤリまくる!」
A船長 「分かっております。そろそろ失礼しましょうか」
Aブルー「うん、ウィリアム2世、ハーレイ・ジュニアと一緒にね!」
それじゃ、また! と消えてしまったソルジャー夫妻。
キース 「…帰ったのか、あいつらは?」
ブルー 「そうみたいだよ、あっちの世界に」
シロエ 「凄い名前を付けてましたけど、効くんでしょうか?」
スウェナ「鰯の頭も信心からって言うものねえ…」
サム 「まるで効かねえとも言い切れねえよな」
養子に迎えたみたいだし…、とスッポンタケの跡地を眺めるサム君。
サム 「戒名以上のインパクトだぜ、アレ」
ジョミー「ウィリアム2世、ハーレイ・ジュニアかあ…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ なんか王様みたいだね!」
ブルー 「自信たっぷりに名付けていたねえ、2世でジュニアねえ…」
キース 「戒名を超えたのは間違いないな」
ブルー 「院殿号が上だと思うけど?」
でもまあ、あれでいいんだろう、と一同、溜息。
お騒がせの中、今月、中継終了~。
2015/06/30 (Tue)
☆梅雨になったら
さて、六月。梅雨の季節で、何かと言えば雨がシトシト。
湿気が多くて蒸し暑い日もあるわけですけど、それより不快な問題が。
キース 「…そろそろヤバイか?」
シロエ 「梅雨入りしちゃいましたしねえ…」
サム 「雨の日はまだいいんだけどよ…」
ジョミー「降らない日の方が困るだなんてね…」
普通は逆だと思うんだけど、とジョミー君。
ジョミー「梅雨の晴れ間って、嬉しいものの筈なんだけど…」
マツカ 「世間一般にはそうですよね」
シロエ 「外でスポーツをしたい人だと、余計ですよね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ スカッと晴れると気持ちいいしね!」
キース 「…きっとヤツらもそうなんだろうな…」
スカッと生えてきやがるんだな、とブツブツブツ。
キース 「我が世の春っていうヤツだろうが、実に迷惑だ」
シロエ 「…殲滅したい気持ちになってきますよ」
ジョミー「でもさあ、下手に殲滅するとさ…」
サム 「もっとヤバイぜ、絶滅危惧種になっちまってよ」
一同 「「「うわー…」」」
縁起でもない、と一同、ブルブル。
絶滅危惧種なアカダマスッポンタケの記憶はまだ鮮明で。
キース 「アレは本当に出ないんだろうな、この辺りには」
ブルー 「それなんだけどね…」
シロエ 「ヤバイんですか?」
ブルー 「標本が残ってないってだけでさ、別の場所でも…」
サム 「出てたのかよ!?」
ブルー 「らしいよ、昔は色々な場所で」
挙げられた地名に青ざめる面々、各地に散らばる生息地点。
シロエ 「それじゃ、何処かでヒョッコリ出るとか…」
ブルー 「絶対に無いとは言い切れなくてね…」
キース 「ヤバイ時期はいつだ、梅雨なのか!?」
ブルー 「…多分、梅雨と秋」
相手はスッポンタケだから、と生徒会長。
ブルー 「今月は限りなく危険なんだよ」
キース 「俺はもう縁を切りたいんだが!」
サム 「無理なんでねえの?」
弟子じゃねえかよ、とキッツイ一言。
キース君の弟子はアレでしたよね?
2015/06/01 (Mon)
☆弟子なんですが
梅雨の季節はキノコの季節。もちろんスッポンタケも出るシーズンで。
縁を切りたいと叫ぶキース君ですが、そう簡単にはいかないもの。
サム 「弟子は破門するしかねえんだろ? 縁を切るなら」
ブルー 「坊主の世界でなくてもそうだね、破門だね」
シロエ 「キース先輩の場合はその手が使えませんしね…」
弟子になった経緯が特殊なだけに、とシロエ君。
シロエ 「戒名をつけちゃったわけですし…」
キース 「俺がつけたくてつけたんじゃない!」
初盆を頼まれたからノリでウッカリ、と苦しい言い訳。
キース 「そうでなければ誰がつけるか、スッポンタケなんぞに!」
ブルー 「でも、やっちゃったのは本当だしねえ…」
坊主が戒名をつけた場合は責任重大、と生徒会長、いや銀青様。
ブルー 「仏弟子にします、という意味なんだよ?」
キース 「それは分かっているんだが! …充分承知してるんだが!」
シロエ 「でも、アッサリとつけちゃいましたよ?」
キース 「何処かの馬鹿が頼んだからだ!」
スッポンタケの初盆なんぞを、と苦々しい顔。
キース 「初盆となれば棚経も要るし、そうなってくると戒名が…」
ブルー 「でもねえ、平凡なヤツにしとけばよかったのにねえ…」
よりにもよって院殿号だし、と生徒会長、ニヤニヤと。
ブルー 「君の一生で二度目は多分、無いだろうねえ、院殿号は」
キース 「…言わないでくれ、気が滅入る」
スウェナ「鯨の戒名をパクった方が悪いのよ」
キース 「だから、その場のノリでだな!」
ブルー 「ノリでもなんでも、つけたからには君の弟子だよ!」
スッポンタケが君の一番弟子だ、と銀青様のお言葉。
ブルー 「弟子には責任を持って欲しいね、師僧なんだから」
キース 「責任と言うと…?」
ブルー 「破門出来ない弟子となったら、真っ当な道に!」
キース 「はあ?」
ブルー 「人様に迷惑をかけないように!」
弟子に心得させたまえ、と言われましても。
相手はスッポンタケですよ?
2015/06/02 (Tue)
☆弟子を持つ責任
ウッカリ戒名をつけたばかりに、キース君の一番弟子なスッポンタケ。
その弟子が人様に迷惑をかけないようにしろ、と銀青様の仰せ。
ブルー 「師僧は弟子に責任を持つのが大切だからね!」
キース 「俺はあんな弟子を持った覚えは無いが!」
ブルー 「その台詞、どのくらいの人が言ってるやらねえ…」
君のお父さんも言ってるかもね、とアドス和尚の名が。
ブルー 「弟子の不始末は師僧の不始末、きっと何度も」
キース 「俺はそこまで酷くはないが!」
ブルー 「そうだったっけ?」
確か元老寺を継がないと言っていたのでは…、と掘り起こされた過去。
ブルー 「その筈だよねえ、どうだっけ、シロエ?」
シロエ 「そうです、そうです! 俺はやりたいようにやる、って」
サム 「俺も覚えてるぜ、その話はよ」
スウェナ「忘れてる人の方がいないでしょ、それ」
夏休みにみんなで遊びに出掛けた時の話だし、とスウェナちゃん。
スウェナ「非日常を体験しよう、って遊びに行ったら家がお寺で…」
マツカ 「あの時は本当に驚きましたしねえ…」
ジョミー「おまけに修行もさせられたんだよ、アドス和尚に!」
サム 「キースの法衣もインパクトあったよなあ…」
墓回向に行くとか言いやがって、とサム君がプッと。
サム 「でもって、ブルーが緋色の衣で出掛けて行ってよ…」
シロエ 「アレで対抗意識を燃やして、お坊さん決定でしたしね」
ブルー 「だからさ、それまでにアドス和尚は愚痴った筈だよ」
何度もね、と生徒会長、クスクスと。
ブルー 「こんな不出来な弟子を持った覚えはない、とね」
キース 「そ、それは…。それは確かに否定は出来んが…」
ブルー 「ほらね、それこそ全国津々浦々で似たようなことが!」
サム 「普通は息子が継ぐんだもんなあ、師僧は親だし…」
シロエ 「愚痴も文句も出ますよねえ…」
キース 「それとは別件だと思うんだが!」
俺はスッポンタケの親ではないが、と言ってますけど。
師僧ですよね?
2015/06/03 (Wed)
☆息子よりは弟子
キース君が戒名をつけてしまったスッポンタケ。キース君が師僧。
師僧は弟子に責任を持つもの、父親が師僧なお寺の息子は多いわけで。
ブルー 「いくら君がスッポンタケの親ではないと言ってもねえ…」
サム 「弟子ってヤツには違いねえよな、スッポンタケ」
シロエ 「実の息子がスッポンタケよりかは、ただの弟子の方が…」
まだマシなんじゃないですか、とシロエ君の指摘。
シロエ 「スッポンタケが実の息子だったら悲惨ですよ?」
ジョミー「すっごく苦労をしそうだよね、それ…」
サム 「何かって言えば誰かが来るしよ…」
一同 「「「シーッ!」」」
その名を出すな、と誰もが唇に人差し指を。
サム 「そ、そうだっけな…。噂をすればって…」
キース 「俺はもう、あいつは御免だからな!」
シロエ 「ですから、言っちゃ駄目ですってば!」
??? 「呼んだかい?」
楽しそうだね、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「実の息子がスッポンタケだと、悲惨だって?」
シロエ 「い、いえ、別に…!」
Aブルー「苦労しそうとも聞こえたけれど?」
ジョミー「何も言ってないよ!」
Aブルー「そうだっけ?」
ぼくには確かに聞こえたけれど…、と首を傾げているソルジャー。
シロエ 「言っていません、ぼくは何も!」
ジョミー「ぼくもだってば!」
Aブルー「ふうん…? まあいいけどねえ、間違いだから」
一同 「「「は?」」」
いったい何が間違いなのだ、と一同、ポカンと。
ブルー 「誰か、何かを間違えてたかい?」
Aブルー「シロエとジョミーが間違えてたねえ、スッポンタケを!」
スッポンタケが実の息子だと最高なのに、と謎の台詞が。
Aブルー「でもまあ、キースの実の息子じゃ意味が無いけどね!」
キース 「俺は最初から、親ではないと言っている!」
Aブルー「だろうね、君だと宝の持ち腐れだから!」
スッポンタケの親には不向き、と言ってますけど。
キノコ相手に親の適性なんですか?
2015/06/04 (Thu)
☆息子の育て方
キース君が戒名をつけたばかりに、弟子だと噂のスッポンタケ。
息子よりは弟子の方がマシかもですけど、そこへソルジャーご登場で。
キース 「宝の持ち腐れも何も、俺はああいう弟子も息子も要らん!」
Aブルー「素晴らしい弟子だと思うけどねえ、スッポンタケ」
こんな値打ちの分からないヤツの息子になっても…、と深い溜息。
Aブルー「スッポンタケが可哀相だし、ただの弟子でいいよ」
キース 「あんた、失礼だな、ハッキリ言うが!」
俺には親の資質が無いとでも…、とギロリと睨むキース君。
キース 「生憎と結婚の予定は無いがな、俺はそれなりに!」
Aブルー「人格者だとでも言いたいわけかい?」
キース 「これでも元老寺の副住職だ! プロの坊主だ!」
息子がいたならビシビシしごいて立派な坊主に、とキッパリと。
キース 「俺を見習って真面目にやれ、と仕込んでやる!」
シロエ 「キース先輩がお父さんに逆らってた過去は封印ですか?」
キース 「当然だろうが、嘘も方便と言うだろう!」
ガキの頃から坊主一直線だったと言っておくのだ、と副住職。
キース 「俺の息子に相応しくなるよう、日々、精進だな」
Aブルー「精進ねえ…。ますますもってキースの息子は駄目だね」
キース 「何が駄目だと!?」
Aブルー「精進だってば、スッポンタケには向かないよ、それ」
ストレスで死んでしまうであろう、と言われましても。
キース 「なんだそれは?」
Aブルー「精進ってヤツだよ、精進料理の精進だろう?」
キース 「は?」
Aブルー「肉とかも断って清く正しく、そういうヤツかと」
キース 「まあ、それもあるな」
坊主だしな、とキース君。
キース 「来たるべき修行の日々に備えて、そういったものも…」
Aブルー「やっぱり駄目だよ、スッポンタケには!」
キース 「どう駄目なんだ?」
Aブルー「ストレスが溜まってしまうだろう!」
清く正しい日々だなんて、とブツブツと。
スッポンタケにストレスですか…?
2015/06/05 (Fri)
☆息子には不向き
スッポンタケにはキース君の息子は向かない、と言うソルジャー。
坊主の息子らしくと精進な日々だと、ストレスが溜まって駄目だとか。
Aブルー「ストレスは身体に良くないんだよ! 溜まりすぎると!」
キース 「精進も出来ない息子でどうする、坊主の子なら!」
スッポンタケな息子なんぞは欲しくもないが、と副住職。
キース 「アレはお経も読めんヤツだし、俺の方から願い下げだ!」
Aブルー「スッポンタケの方でもそうだと思うよ、君の息子は」
キース 「あんた、どれだけ俺を愚弄するんだ!」
スッポンタケな息子も持てないなどと言われたくない、と喧嘩腰。
キース 「いくらなりゆきでも、あいつは院殿号なヤツでだ!」
Aブルー「うん、とびきりの戒名だよねえ、倫王院殿法界善根大居士」
キース 「鯨並みのをくれてやったんだ、素晴らしいんだ!」
そういう息子がいれば誇れるレベル、という主張。
キース 「欲しくはないがだ、持てないと言われたら腹が立つ!」
Aブルー「そういうものかい?」
キース 「当然だろうが!」
俺がクズだと言われているのと同じことだ、と御立腹。
キース 「立派すぎる息子がストレスで死のうが、それは別件で!」
Aブルー「うーん…。でも、死んじゃうと思うんだけどなあ…」
キース 「どういう根拠で言っているんだ、さっきから!」
Aブルー「君の息子になった場合のスッポンタケ!」
ちょっと想像つかないけれど、とブツブツと。
Aブルー「万年十八歳未満お断りだと、スッポンタケの立場がねえ…」
キース 「はあ?」
Aブルー「スッポンタケだよ、君の息子になったら終わりで」
キース 「どう終わりなんだ!」
Aブルー「出番が無くって、スッポンタケに生まれた意味も!」
まるで無くなってしまうのだ、と妙な発言。
キース 「すまんが、サッパリ意味が分からん」
Aブルー「分からないかな、スッポンタケだよ?」
名前と姿で分かって欲しい、と言われましても。
いったい何を理解しろと?
2015/06/06 (Sat)
☆息子になるなら
ソルジャー曰く、キース君の息子になったらスッポンタケは出番無し。
スッポンタケに生まれた意味すら無くなってしまうそうでして。
Aブルー「いいかい、君の息子だよ? そこがポイントなんだけど」
キース 「あんな息子は要らんと何度も言っている!」
Aブルー「要らない以前に、君だと宝の持ち腐れだってば!」
そう言った筈だ、とソルジャー、キッパリ。
Aブルー「御せないんだよ、息子が立派すぎてね!」
キース 「まだ愚弄するか!」
Aブルー「分かってないねえ、スッポンタケの真の姿というヤツが!」
名前と姿で察してくれとも言ったけど、と鼻でフフンと。
Aブルー「スッポンタケの姿はアレで、学名の方も素晴らしくて…!」
キース 「ちょっと待て!」
Aブルー「ここで復習! スッポンタケの学名と言えば…!」
ブルー 「言わなくていいから!」
Aブルー「ダメダメ、忘れちゃいけない素敵な名前なんだから!」
是非言わせてくれ、とスウッと息を吸い込みまして。
Aブルー「その名もズバリ、恥知らずな男根!」
一同 「「「うわー…」」」
またその名前か、と激しい頭痛の御一同様。
キース 「分かった、もういい! もうその先は…!」
Aブルー「どうだろうねえ、君の息子はスッポンタケと比べてどう?」
キース 「俺が知るか!」
Aブルー「ほらね、万年十八歳未満お断りだと、そうなるんだよ!」
自分の息子の使い方もレベルも知らない始末、とフウと溜息。
Aブルー「そんな君がね、スッポンタケを息子にしてもね…」
ブルー 「そういう話はもうやめたまえ!」
Aブルー「説明しないと理解しそうにないからねえ…」
とにかく説明させてくれ、と黙る気なんぞは無いソルジャー。
Aブルー「キースがスッポンタケを装備したって、意味は皆無で!」
キース 「俺にそういう趣味は無い!」
Aブルー「ほらね、相応しい人の息子に生まれないとね!」
それでこそスッポンタケも本望だとか。
相応しい人って誰ですか…?
2015/06/07 (Sun)
☆息子に出来れば
スッポンタケは相応しい人の息子になってこそだ、と言うソルジャー。
そもそも息子の意味が怪しく、血縁という意味の息子ではなくて。
Aブルー「ぼくのハーレイにもスッポンタケな息子がいればねえ…」
ブルー 「どうでもいいから、もう帰りたまえ!」
Aブルー「それなりに息子はいるんだけどねえ、なんだかねえ…」
ちょっとヘタレな辺りが残念、と零す溜息。
Aブルー「見られていると意気消沈だなんて、もうガッカリで!」
ブルー 「そっちの方が普通だから!」
Aブルー「そんなことはないよ、ぼくは見られていても平気だし…」
ブルー 「君が図太いだけだから!」
Aブルー「うん、知ってる。見られていたって燃えないんだよ!」
燃えられる体質だったら良かったのに、とブツブツブツ。
Aブルー「ぶるぅが覗きをしていたってねえ、きっと楽しく!」
ブルー 「だから帰ってくれたまえ!」
Aブルー「スッポンタケのシーズンなのに?」
これからの季節がシーズンなのに、と居座るソルジャー。
Aブルー「アカダマスッポンタケというのも知ったし!」
キース 「そいつは絶滅危惧種だろうが!」
シロエ 「この辺りの山にはいませんよ、きっと!」
Aブルー「だけど御縁は出来たしねえ! 存在を知って!」
いつかは出会ってみたいものだ、と夢見る表情。
Aブルー「アカダマスッポンタケにもあやかりたいし…」
ブルー 「はいはい、分かった」
Aブルー「分かっていないよ、君たちは!」
スッポンタケの存在価値を、と言われましても。
キース 「俺にとっては迷惑なだけの存在なんだが?」
Aブルー「君には出来過ぎた息子なんだと言ったよ、ぼくも!」
相応しい人の息子に生まれてこそだ、と話はループ。
Aブルー「あれをハーレイの息子に出来たらねえ…」
ブルー 「そんなに欲しけりゃ、養子にすれば?」
Aブルー「ああ、養子! ぼくの世界の基本だっけね!」
子供は養子オンリーだっけ、という世界。
SD体制ですもんね?
2015/06/08 (Mon)
☆息子は選べない
スッポンタケをキャプテンの息子にしたい、と言い出したソルジャー。
そんなに欲しいなら養子にしろ、と生徒会長が返したわけですが。
Aブルー「いいねえ、スッポンタケとハーレイの養子縁組!」
ブルー 「何処に届け出るのかは知らないけどね!」
君の世界の仕組みは謎だ、と生徒会長、手をヒラヒラと。
ブルー 「ぼくたちの世界だったら、役所に届けを出すんだけどね」
Aブルー「ぼくの世界は、役所が子供をくれるんだよ!」
一同 「「「はあ?」」」
Aブルー「頼まなくても押し付けられると言うべきか…」
結婚したらもれなくついてくるのだ、とソルジャー、解説。
Aブルー「人工子宮から生まれるからねえ、養父母が必須で」
ブルー 「ああ、なるほど…。結婚するなら子供を育てろ、と」
Aブルー「そういうこと! 一人は必ず育てないとね」
シロエ 「二人目以降は選べるんですか?」
Aブルー「育てるかどうか、というトコまではね!」
性別の指定は出来ないのだ、と言ってからハッと。
Aブルー「そうか、養子を貰っても息子とは限らないわけで…」
サム 「どっちが来るのか分からねえのかよ?」
Aブルー「機械が勝手に養子縁組しちゃうからねえ…」
二人目が欲しいとしか言えないのだった、と深い溜息。
Aブルー「ハーレイとスッポンタケの養子縁組、最初から駄目だよ」
ブルー 「息子のつもりが娘が来るかも、って?」
Aブルー「そうなんだよねえ、ウッカリ娘が来ようものなら…」
ハーレイの息子がいなくなるし、とブツブツと。
Aブルー「それだけは御免蒙りたいよね、女になったハーレイは!」
一同 「「「うわー…」」」
想像するだに怖い光景、一同、ガクブル。
シロエ 「あのキャプテンが女性ですか…」
ジョミー「教頭先生が女になるのと同じだよね?」
サム 「顔も女になるのかよ?」
ブルー 「顔はともかく、胸が問題だよ!」
Fカップでは済まないだろう、と生徒会長。
つまり巨乳なわけですね?
2015/06/09 (Tue)
☆養子縁組を希望
スッポンタケを息子にするなら養子縁組、という案が出たのですけど。
ソルジャーの世界の養子縁組、子供の性別が選べないそうで。
Aブルー「Fカップも何も、そういう以前の問題だから!」
ブルー 「色々と無理があるだろうねえ、男どころか女じゃねえ…」
もう劇的な性転換だ、と生徒会長。
ブルー 「君もとっても困るんだろうし、養子の件は諦めたまえ」
Aブルー「ハーレイが女になってしまったら、ぼくも嫌だよ!」
ブルー 「ほらね、養子を貰ってからでは手遅れだから」
キース 「まったくだ。養子縁組の解消はなかなか難しいんだぞ」
特別養子だと殆ど無理に近いし、とキース君も。
キース 「そうでなくても縁組解消は揉め事の元だ」
Aブルー「なんだい、特別養子というのは?」
キース 「あんたの世界に近いヤツだな、ほぼ本物の親子同然だ」
Aブルー「へえ、そんなのがあるのかい? こっちの世界も!」
本物の親子同然なのか、とソルジャーの瞳がキラキラと。
Aブルー「だったら、こっちの世界で縁組もいいね、スッポンタケ!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「性別なんかも選べそうだし、ぼくのハーレイと養子縁組!」
スッポンタケを是非ハーレイの養子に迎えたい、と笑顔のソルジャー。
Aブルー「養子に出来たら、もうヘタレとはサヨナラだしね!」
ブルー 「何処の役所に届け出る気さ!」
そもそも君たちに戸籍は無くて…、と生徒会長、必死の形相。
ブルー 「ウッカリ役所に行こうものなら、大変なことに!」
Aブルー「気分だけでもいいんだよ、そこは!」
ぼくの世界よりは色々自由な世界だから、とニコニコニッコリ。
Aブルー「スッポンタケを養子にします、と宣言するとか!」
ブルー 「…何処で?」
Aブルー「役所が駄目でも、事実婚とか色々あるよね?」
ブルー 「それはまあ…」
Aブルー「それと同じだよ、内縁で養子!」
迎えてしまえばこっちのものだ、と言ってますけど。
内縁の養子って、本気ですか?
2015/06/10 (Wed)
☆内縁で養子に
スッポンタケをキャプテンの養子に迎えたいソルジャー。
面倒な手続きなどはせずとも、内縁の養子でいいと思っているらしく。
Aブルー「正式な縁組だろうが、内縁だろうが、養子に出来れば!」
ブルー 「何さ、その内縁の養子というのは!」
Aブルー「そのまんまだよ、事実婚と同じで事実上の養子!」
要はハーレイの息子になれば良くって、と名案を思い付いた顔。
Aブルー「スッポンタケを養子に迎えられれば、ヘタレ返上だし!」
ブルー 「養子なんかにしてどうすると?」
Aブルー「素晴らしい息子を有効活用、親子の縁を生かしまくって!」
もう充実の夫婦の時間、と笑顔全開。
Aブルー「キースの息子では意味が無いけど、ハーレイならね!」
ブルー 「本気で内縁の養子にすると?」
Aブルー「正式な養子縁組は難しそうだからねえ…」
ぼくの世界じゃ難アリな上に、こっちの世界もややこしい、と。
Aブルー「でも、内縁なら一緒に暮らせば済むことだしね!」
ブルー 「スッポンタケと同居する気なのかい!?」
Aブルー「そう! ただし、ぼくじゃなくってハーレイがね!」
スッポンタケを養子に迎えて素敵な日々を、と夢見る表情。
Aブルー「丁度いいんだよ、スッポンタケが出る季節だし!」
ブルー 「…どうやって養子に迎えるわけ?」
相手はスッポンタケでキノコ、と生徒会長。
ブルー 「意思表示なんか出来はしないし、意思も無さそうだし…」
Aブルー「それじゃ訊くけど、養子にするのに意思は要るのかい?」
養子に迎えられる方の意思…、とソルジャーの指摘。
Aブルー「ぼくの世界だと不要なんだけどね、赤ん坊だしね?」
キース 「俺たちの世界でも、その辺の事情は似ているが…」
特別養子は特にそうだな、とキース君。
キース 「実子扱いに近いものだし、そんな養子と縁組となると…」
シロエ 「赤ん坊だと、意思能力は無いですねえ…」
スッポンタケも同じでしょうか、と言ってますけど。
キノコですしねえ?
2015/06/11 (Thu)
☆意思能力が問題
スッポンタケをキャプテンの養子に迎えたいソルジャー。
内縁の養子でいいと言ってますけど、スッポンタケの意思が問題で…。
シロエ 「意思能力が無いとなったら、どうなるんでしょう?」
キース 「スッポンタケに意思能力があったら俺は驚くぞ」
ジョミー「だよねえ、アレってキノコだもんね?」
サム 「犬猫以前の問題だぜ、それ」
動物だったら虐待っていうのもあるけどよ…、という意見。
サム 「スッポンタケをどう扱おうが、逮捕はねえだろ?」
スウェナ「絶滅危惧種だと逮捕もあるかもしれないわよ?」
ブルー 「うーん…。厳重注意くらいじゃないかな、多分」
天然記念物ってわけでもないし、と生徒会長。
ブルー 「天然記念物に指定されてたらヤバイけどさ」
キース 「それは色々と面倒そうだが、アレはそうではないからな」
Aブルー「幻のアカダマスッポンタケ! 会いたいんだけどねえ…」
同じ養子ならアカダマスッポンタケが最高なのに、と残念そうに。
Aブルー「でも、会えないんじゃ、養子以前の問題だからさ…」
ブルー 「普通のスッポンタケでも無理だよ、養子縁組!」
Aブルー「内縁でいいと言ってるじゃないか、縁組しなくても」
ブルー 「だけど、相手はキノコなんだよ!」
意思能力は絶対に無い、とキッパリ断言。
ブルー 「そういうのを養子に迎えると後々、大変だから!」
Aブルー「どんな感じで?」
ブルー 「親の都合で離縁するとか、そんな勝手は通らないよ!」
キース 「まったくだ。特別養子の離縁の条件はキツイからな」
Aブルー「特別養子じゃなくて、内縁だってば!」
ブルー 「意思能力が無いってことはさ、親の責任、重いけどねえ?」
たとえ普通の養子であっても、と厳しい視線。
ブルー 「思っていたのと違うから、って放り出したら世間の目がね」
Aブルー「君たちだけしか知らないじゃないか、世間も何も!」
問題無し! と高らかに言い放ってますが。
スッポンタケは養子に出来ますか?
2015/06/12 (Fri)
☆人格は要らない
スッポンタケをキャプテンの養子にしたいソルジャー、至って本気で。
意思能力が無くてもオッケー、内縁の養子に迎えるつもり。
Aブルー「世間の目なんか関係無いしね、是非とも養子に!」
ブルー 「親の責任は放棄するとして、養子なんかに出来るのかい?」
キース 「意思能力が無いのはともかく、人格も無いぞ?」
Aブルー「人格も無いなら、大いに結構!」
人格者なスッポンタケなんて…、とソルジャー、手をヒラヒラと。
Aブルー「そんなスッポンタケは願い下げだね、ぼくの方でも!」
キース 「どういう意味だ?」
Aブルー「そのまんまだよ、人格者だと存在意義まで危うくなるし!」
あの有難い名前を忘れたのか、と指を一本立てまして。
Aブルー「アレの学名、恥知らずな男根なんだからね!」
ブルー 「その名前はもう、言わなくていいから!」
Aブルー「でも、言わないと分かってくれないじゃないか!」
スッポンタケに人格が無いのが有難い意味、と指をチッチッと。
Aブルー「恥知らずと人格者は両立しないし、二者択一なら!」
ブルー 「もう分かったから!」
Aブルー「ダメダメ、君だけしか分かっていないと見たね!」
キース 「いや、俺も分かったような気がする」
シロエ 「ぼくもです。人格者は嫌だと言いたいんですね?」
Aブルー「嫌だと言うより、お断りだよ!」
恥知らずだからこそ価値がある、とソルジャー、力説。
Aブルー「そんなスッポンタケだからこそ、養子に迎えたいんだよ!」
ブルー 「いったい何の役に立つのさ、養子なんかにして!」
Aブルー「もちろん、ハーレイのアソコに漲るパワー!」
素晴らしい息子を迎えて元気一杯! と突き上げる拳。
Aブルー「今のヘタレな息子の代わりに、恥知らずな養子!」
ブルー 「だから、相手はスッポンタケだってば!」
キース 「無理がありすぎだぞ、養子なんぞは」
Aブルー「内縁だから!」
それでいいから、とループする話。
キノコは養子に出来ますか…?
2015/06/13 (Sat)
☆期待出来る養子
スッポンタケをキャプテンの養子にしたい、と言うソルジャー。
ヘタレな息子の代わりに内縁の養子、そういう主張をしておりますが。
ブルー 「内縁も何も、スッポンタケはキノコだけどね?」
Aブルー「それは充分に承知してるよ、そこが最高なんだから!」
スッポンタケの料理を食べるだけで漲るハーレイ! と満面の笑み。
Aブルー「食べていいのもキノコだからでさ、美味しいよね、あれ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 今年もスッポンタケ、乾物にするの?」
Aブルー「そのつもりだけど? きちんと備蓄はしておかないと!」
シーズンオフには手に入らないし、と季節は分かっている様子。
Aブルー「今年も梅雨だし、第一弾にはもう出会えるよね!」
キース 「スッポンタケ狩りなら、あんたたちだけで行ってくれ!」
シロエ 「そうです、ぼくたちには無関係ですから!」
サム 「ただでも臭いし、それに俺たちは食わねえしよ…」
Aブルー「君たちの好みは聞いていないよ、それより養子!」
スッポンタケを養子にする件、とソルジャー、至って真剣な顔。
Aブルー「内縁とはいえ、出来るだけきちんと迎えたいから…」
ブルー 「何度言ったら分かるのかな、君は!」
あれはキノコだ、と生徒会長、こちらも真剣。
ブルー 「キノコを養子に迎えた話は知らないから!」
Aブルー「前例なんかは別にどうでもいいんだよ!」
養子に迎えて効果があれば、と妙な台詞が。
一同 「「「効果?」」」
Aブルー「そう、効果! ヘタレな息子よりも恥知らずな養子!」
見られていても平気どころか漲る養子、と笑顔全開。
Aブルー「名前通りの恥知らずっぷりを発揮してくれれば!」
ブルー 「それってどういう意味なのさ?」
Aブルー「今のハーレイよりもパワーアップだよ、養子を迎えて!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「もうガンガンと励んで欲しいね、壊れるくらいに!」
あれが養子なら期待出来る、と言われましても。
何に期待をしていると?
2015/06/14 (Sun)
☆恥知らずな養子
スッポンタケをキャプテンの養子に迎えたいソルジャー。
養子に期待しているらしくて、恥知らずっぷりを発揮がどうのこうの。
Aブルー「名前そのままに振舞って欲しいね、恥知らずに!」
ブルー 「君の期待の意味がサッパリ分からないんだけど…?」
Aブルー「スッポンタケを養子にするんだよ? ぼくのハーレイの!」
ブルー 「うん、そこまでは分かるんだけど…」
そこから先の意味が不明で…、と生徒会長。
ブルー 「アレを養子にしてどうするのさ、おまけに期待って」
Aブルー「ハーレイのヘタレを返上だってば、恥知らずな養子で!」
今のヘタレな息子よりかは恥知らずな養子に期待大、と。
Aブルー「スッポンタケを養子にすればさ、きっと漲るだろうしね!」
ブルー 「…まさかと思うけど、それは夫婦の時間のことかい?」
Aブルー「他に何があると!?」
スッポンタケな養子の出番がそれ以外の何処に、と呆れ顔。
Aブルー「壊れるくらいがいいと言ったよ、励んで欲しいと!」
ブルー 「それは聞いたけど、スッポンタケだよ?」
Aブルー「だから養子だと言ってるじゃないか、内縁でいいと!」
とにかく養子に迎えることが大切なのだ、とグッと拳を。
Aブルー「素晴らしい息子を貰ったとなれば、ハーレイもきっと!」
ブルー 「スッポンタケなら、もう何回も食べてる筈だよ!」
スッポンタケ狩りにも行ったじゃないか、という突っ込み。
ブルー 「今更、養子も何もないんじゃないかと思うけどねえ?」
Aブルー「そうでもないって、まだ養子にはしてないからね!」
食べたり拝んだりするのとは別、とソルジャー、譲らず。
Aブルー「これを養子に迎えたんだ、と思えば絶対、漲るから!」
ブルー 「ヘタレな息子とやらの代わりにスッポンタケって?」
Aブルー「そうだよ、もう最高に恥知らずなのを!」
ブルー 「…どうやって?」
くどいようだけどアレはキノコだ、とループする話。
キノコなんかを養子に出来るんですか…?
2015/06/15 (Mon)
☆作り話はお断り
虫の息だとソルジャーが騒ぐ、特上のスッポンタケなるもの。
なんとソルジャーは試食どころか、まだ面会も出来ていないという話。
キース 「虫の息だの危篤だのでだ、面会謝絶は普通なんだが…」
シロエ 「相手はスッポンタケですしね…」
ジョミー「面会謝絶も何もないよね、病院も無いし」
スウェナ「動物だったら獣医さんだけど、そうじゃないわよね?」
獣医さんの出番も無さそうだわ、とスウェナちゃん。
サム 「だよなあ、植木だったら樹医だけどよ…」
マツカ 「キノコのお医者さんは知りませんよね」
ブルー 「ということだよ、色々な意味で君の話は破綻してるよ」
いい加減な作り話をしないように、と生徒会長、ガツンと釘を。
ブルー 「特上とやらも梅雨になったら山ほど出るしね」
Aブルー「そこで出るなら苦労はしないよ!」
もう本当にレアなんだから、とソルジャーも負けず。
Aブルー「去年の夏に、ようやく発見されたって言ったじゃないか!」
ブルー 「それは聞いたけど、その頃には他のスッポンタケもね」
キース 「並みのがゾロゾロ出ていた筈だな」
シロエ 「夏の暑さでお亡くなりになっていましたけどね。あれ…?」
夏でしたっけ、とシロエ君の目が真ん丸に。
シロエ 「特上は夏に出たんですか?」
Aブルー「らしいよ、去年の八月って話だったかなあ…」
一同 「「「八月?」」」
八月と言えば、スッポンタケの初盆の頃でございます。
暑さでお亡くなりになったから、と菩提を弔っていたような…。
ジョミー「八月なんかにスッポンタケが出てたっけ?」
キース 「いや、死んでいたな」
そのせいで戒名をつける羽目に…、と副住職の苦悩。
キース 「ヤツがあの頃に現役だったら、そんなことには…」
シロエ 「ですよね、八月頃には無かった筈です、スッポンタケは」
サム 「暑かったもんなあ…」
ブルー 「また嘘だねえ?」
作り話はやめたまえ、と睨み付けている生徒会長。
睨まれるのも当然ですね?
2015/05/16 (Sat)
☆新聞にも出ました
ソルジャーが面会も出来ていないらしい、特上のスッポンタケですが。
発見されたのが去年の八月だそうで、嘘をつくなとツッコミが。
ブルー 「八月にスッポンタケは無かったんだよ、間違いなく!」
キース 「もしもあったら、俺は初盆をしていないからな」
Aブルー「ぼくは嘘なんかは言っていないよ!」
本当に特上のスッポンタケは八月だから、とソルジャー、反論。
Aブルー「実物には会えていないんだけどさ、新聞は読んだし!」
一同 「「「新聞?」」」
何故スッポンタケが記事になるのだ、と一同、ポカンと。
シロエ 「スッポンタケなんかが新聞ネタになりますか?」
サム 「有り得ねえよな、普通はよ」
Aブルー「だから普通じゃないんだってば! 特上だから!」
ブルー 「死亡記事かい、スッポンタケの?」
Aブルー「それに近いかも…」
本当に危なくて虫の息だという記事だから、と言われましても。
ブルー 「スッポンタケが危篤だからって記事になるかな?」
キース 「ならんと思うぞ、たかがキノコだ」
Aブルー「特上ともなれば違うんだよ! 扱いが!」
もう本当に素晴らしすぎるスッポンタケで…、とグッと拳を。
Aブルー「ノルディに聞かなきゃ今でも多分、知らなかったね!」
シロエ 「待って下さい、ノルディというのは…」
Aブルー「君たちの言うエロドクターってヤツだけど?」
それが何か、とソルジャー、サラリと。
Aブルー「こういう凄いスッポンタケがありましてね、って!」
ブルー 「…嫌な予感しかしないんだけど?」
Aブルー「何を言うかな、君だってきっと凄さが分かるよ!」
なにしろ特上のスッポンタケは…、とスウッと息を吸い込みまして。
Aブルー「名前がいいんだ、アカダマスッポンタケだから!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「アカダマだってば、アカダマスッポンタケ様なんだよ!」
そういう有難いお名前で…、と伏し拝んでいるソルジャーですけど。
どの辺がどう有難いと?
2015/05/17 (Sun)
☆アカダマなんです
虫の息だという、八月に発見されたらしい特上のスッポンタケ。
ソルジャーが言うには有難い名前、アカダマスッポンタケとのことで。
Aブルー「この名前だけでもう最高だから! 特上だから!」
キース 「俺にはサッパリ分からんのだが…」
その名前の何処に価値があるんだ、と悩める顔の副住職。
キース 「俺がつけてしまった戒名の方が有難そうだが?」
Aブルー「もちろん戒名も素晴らしいけど、俗名の方も凄いんだよ!」
シロエ 「どう凄いって言うんですか?」
Aブルー「アカダマスッポンタケ様だよ?」
アカダマで分からないだろうか、との仰せですが。
キース 「赤玉と言えば酒の名前だったか?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 赤玉スイートワインとかだよ!」
Aブルー「ふうん…。凄い名前のワインなんかもあるんだねえ…」
だけどワインよりスッポンタケ、と極上の笑み。
Aブルー「スッポンタケで赤玉ってトコが素敵だからね!」
シロエ 「キーワードは赤玉なんですか?」
Aブルー「そうだけど? 赤玉と言えば、もう打ち止めで!」
一同 「「「打ち止め?」」」
Aブルー「もうこれ以上は出ませんって意味だと聞いたけど!」
こっちのノルディに、とエロドクターの名前再び。
Aブルー「パチンコ用語だったかなあ? 赤玉が出ると…」
シロエ 「どうなるんです?」
Aブルー「さっきも言ったよ、それ以上はもう出ないんだよ!」
玉が出なくなる印らしいよ、と語るソルジャー。
Aブルー「それと同じで、人間様の方でもね!」
一同 「「「人間?」」」
Aブルー「そう、人間! 要は大人の時間の話で!」
ブルー 「やめたまえ!」
もうその先は言わなくていい、と生徒会長、イエローカードを。
ブルー 「下品な話はしなくていいから!」
Aブルー「ここまで言わせて下品も何も無いだろう!」
ブルー 「いいから、黙ってくれたまえ!」
そして出来れば出て行ってくれ、と言ってますけど。
パチンコの赤玉がどうしたと…?
2015/05/18 (Mon)
☆赤玉で打ち止め
有難い名前なのだ、とソルジャーが主張するアカダマスッポンタケ。
赤玉はパチンコの玉の打ち止め、これ以上は出ないという意味だとか。
ブルー 「それ以上は語らなくていいから!」
Aブルー「でも、此処からが大切なんだよ! この話は!」
これからが肝心要だから、と黙る気などは無いソルジャー。
Aブルー「人間様で赤玉と言えば、これまた打ち止めって印でね!」
ブルー 「サッサと帰ってくれたまえ!」
Aブルー「ダメダメ、アカダマスッポンタケ様の話はこれから!」
よく聞いてくれ、とニッコリと。
Aブルー「大人の時間の打ち止め、すなわち玉切れってことで!」
一同 「「「玉切れ?」」」
Aブルー「それ以上はもう出ないんだよ! 発射しようにも!」
子種が尽きると言えばいいかな、と笑顔全開。
Aブルー「大事なアソコが玉切れになって、おしまいなんだよ!」
ブルー 「退場!!」
今すぐ出て行け、とレッドカードが炸裂。
ブルー 「ぼくも我慢の限界だから!」
Aブルー「我慢の限界、素晴らしいねえ! 赤玉が出そう?」
ブルー 「もういいから!」
帰ってくれ、と追い払うだけ無駄というもので。
Aブルー「そんなわけでね、有難いんだよ、アカダマスッポンタケ!」
キース 「…意味がサッパリ分からんのだが…」
Aブルー「スッポンタケは形が命! 臨戦態勢のアソコにそっくり!」
あの恥じらいのない姿がいい、とグッと拳を。
Aブルー「学名だってそのものだからね!」
ブルー 「黙りたまえ!」
Aブルー「此処で復習! 学名は恥知らずな男根だから!」
一同 「「「うわー…」」」
その名前は二度と聞きたくなかった、と激しい頭痛の御一同様。
キース 「俺からも頼む、帰ってくれ!」
Aブルー「何を言うかな、君の一番弟子の話だよ?」
キース 「あんな弟子を持った覚えはない!」
Aブルー「最高の弟子だと思うけどねえ!」
ついに赤玉まで登場したし、と言ってますけど。
赤玉がどう有難いと?
2015/05/19 (Tue)
☆赤玉で虫の息
素晴らしい名前だとアカダマスッポンタケを讃えるソルジャー。
スッポンタケの学名までも引っ張り出して、有難さを説こうと力説中。
Aブルー「キースの一番弟子があそこまで凄かったなんてね!」
キース 「俺はもう縁を切りたいんだが!」
シロエ 「破門すればいいんじゃないですか?」
キース 「本物の弟子なら破門もいけるが、戒名の方は…」
一度出したらもう駄目で、と副住職の苦悶。
キース 「よほどの理由が無ければ取り消しどころか…」
シロエ 「どうなるんです?」
キース 「グレードアップする一方なんだ!」
一同 「「「ええっ!?」」」
なんで、と驚く御一同様。
スウェナ「グレードアップって、なんなのよ?」
キース 「そのままの意味だ、どんどん凄くなっていくんだ!」
サム 「アレかよ、追善供養でかよ?」
キース 「そいつだ、アレをやられたらグレードアップだ」
Aブルー「本当かい!? それじゃ、スッポンタケだって!」
頼めばグレードアップだろうか、とソルジャーの瞳がキラキラと。
Aブルー「アカダマスッポンタケに相応しく、戒名の方も!」
キース 「断固、断る!」
グレードアップはお断りだ、と副住職も必死に逃げを。
キース 「人となりも分からん怪しいヤツに戒名は御免蒙る!」
Aブルー「ああ、人となり! それなら、説明しているトコで!」
赤玉なんだよ、と話は一気に振り出しに。
Aブルー「あの姿で赤玉と言うからにはねえ、もう打ち止めまで!」
ブルー 「やめたまえ!」
Aブルー「説明中だよ、赤玉が出そうな勢いってことで!」
出して出しまくるスッポンタケなのだ! とグッと拳を。
Aブルー「そして、赤玉が出そうなだけに虫の息で…!」
キース 「今はシーズンオフだろうが!」
シロエ 「それに八月に出たというのが嘘くさいですが!」
Aブルー「レア物だからこそ八月なんだよ、本当に!」
嘘じゃないんだ、と言ってますけど、怪しすぎ。
アカダマスッポンタケとは何者…?
2015/05/20 (Wed)
☆夏ならミイラ
赤玉が出るまで出して出しまくるという、アカダマスッポンタケ。
どう有難いのかは放置だとしても、八月に出たとなれば嘘くさい話で。
キース 「どんなにレアなスッポンタケか知らんが、八月は無い!」
シロエ 「あれだけ暑かったんですよ? 絶対、出ません」
サム 「死んじまったからこその初盆だったんだぜ?」
それで戒名がついたんだし、とサム君も記憶バッチリで。
サム 「棚経をしてくれって言ったじゃねえかよ」
シロエ 「そうです、そうです! 位牌にお膳にと大変でした!」
キース 「初盆の最中に生きてはいないぞ、死んでいた筈だ!」
Aブルー「並みのスッポンタケならね!」
でも特上は違うから、とソルジャー、譲らず。
Aブルー「ちゃんと八月に見付かったんだよ、ただ、その後が…」
キース 「ミイラにでもなっていたというのか?」
ジョミー「そういえば、秋に干してたっけね、スッポンタケを」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 干して戻して、お料理したよ!」
マツカ 「ミイラだったという可能性は充分ありそうですね」
サム 「干物かよ…。なら、あるかもなあ…」
夏の暑さで自然に干物、と浮上したミイラ説ですが。
Aブルー「違うよ、ちゃんと普通のスッポンタケでさ!」
キース 「有り得んと言っているだろう!」
Aブルー「でも、本当に出たんだってば! 八月に!」
キース 「そして一瞬で干からびてミイラになったか?」
Aブルー「どうだろう? そこまではちょっと…」
ぼくもイマイチ詳しくなくて、と悩むソルジャー。
Aブルー「DNA鑑定っていうのは、ミイラかな?」
一同 「「「はあ?」」」
Aブルー「だからさ、DNAはどうやって調べるのかな、と」
ブルー 「ミイラのDNAとかを調べる話はよく聞くけれど…」
Aブルー「そうなのかい? だったらミイラにしたかもね!」
一同 「「「ミイラ?」」」
自然にミイラになったと言うなら分かりますけど。
ミイラにするって、いったいどういう目的で…?
2015/05/21 (Thu)
☆鑑定しました
去年の八月に見付かったとかいう、特上なアカダマスッポンタケ。
出て来た途端に乾きそうな季節、ミイラになったかもという話ですが。
ブルー 「勝手に乾いたというんじゃなくって、ミイラにしたと?」
Aブルー「よく知らないけど、鑑定のために必要ならね!」
キース 「どうして鑑定なんかをするんだ、スッポンタケのDNAを」
調べなくてもスッポンタケはスッポンタケだ、という指摘。
キース 「何処から見たって、ヤツらはヤツらだ!」
Aブルー「並みのヤツならそれでもいいけど、特上はねえ…」
シロエ 「鑑定して何の役に立つと言うんです?」
たかがスッポンタケじゃないですか、とシロエ君も。
シロエ 「名前が多少違っていようが、基本は同じだと思いますが」
Aブルー「特上なんだと何度も言ったよ、特別なんだよ!」
アカダマスッポンタケは超のつくレア物、と話はループ。
Aブルー「その辺の山には無いんだよ! 赤玉だけに!」
ブルー 「打ち止めになって死に絶えたとでも?」
Aブルー「打ち止めかどうかは知らないけれども、虫の息なんだよ!」
放っておいたら死にそうなのだ、と言われましても。
ブルー 「シーズンオフには出ないのが普通! キノコだから!」
キース 「今の季節は気の早いヤツしか出ない筈だぞ」
シロエ 「梅雨になったらちゃんと出ますよ、去年みたいに」
Aブルー「だから、その辺には無いんだってば!」
レア物だからこそ鑑定に回されたわけで、とソルジャー、力説。
Aブルー「なにしろ絶滅危惧種だから!」
一同 「「「絶滅危惧種?」」」
Aブルー「そう! 絶滅したと思われていたらしいんだよ!」
それくらいにレア、と握り締めた拳。
Aブルー「それがヒョッコリ発見されてさ、鑑定に出したら…」
サム 「並みのヤツとは違ったのかよ?」
Aブルー「そうだよ、アカダマスッポンタケだったんだよ!」
こんな御縁がまたとあろうか、と瞳がキラキラ。
御縁ってどういう御縁なんですか…?
2015/05/22 (Fri)
☆御縁はバッチリ
特上だというアカダマスッポンタケ、なんと絶滅危惧種なのだそうで。
こんな御縁がまたとあろうか、と瞳を輝かせているソルジャー。
Aブルー「並みのスッポンタケでも凄いというのに、特上だよ?」
ブルー 「どういう御縁があると言うのさ!」
Aブルー「去年の八月に発見されたってトコが大切!」
八月と言えばスッポンタケの初盆で…、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「キースに戒名をつけて貰って、それは立派な初盆を!」
キース 「…戒名はなりゆきでつけただけだが…」
Aブルー「でも、鯨並みのを貰ったからね! スッポンタケは!」
それと初盆の効果があったのだろう、と満面の笑顔。
Aブルー「虫の息だったアカダマスッポンタケが戻ったんだよ!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「息を吹き返して、戻っておいでになったわけで!」
サム 「ただの偶然じゃねえのかよ?」
シロエ 「それっぽいですが…」
Aブルー「御縁だってば、ぼくの努力が報われたんだよ!」
もしくはこれから報われるのだ、とウキウキと。
Aブルー「絶滅危惧種も蘇るんだしね、もう最高の御縁だってば!」
ブルー 「…その話は本当に実話なのかい?」
Aブルー「新聞記事になったと言ったよ、ちゃんと読んだし!」
シロエ 「でも、八月にはスッポンタケは無かったですよ?」
キース 「死に絶えていたからこその初盆だったが?」
暑さでお亡くなりになったのを供養した筈だ、と副住職。
キース 「そういう時期に絶滅危惧種が出るとは、とても思えんが」
ブルー 「有り得ないような気がするけどね?」
Aブルー「だけど、本当に出たんだってば!」
ちゃんと八月にお戻りになった、と嬉しそうに。
Aブルー「この辺りとは気候が違うらしくてね!」
キース 「…何処で出たんだ?」
Aブルー「もう思いっ切り北の方だよ、北の果てかというくらい!」
同じこの国でも涼しいのだ、と挙げられた地名。
それは確かに北の果てっぽい、酪農で有名な大地ですねえ?
2015/05/23 (Sat)
☆北国で出ました
スッポンタケが夏の暑さで死に絶える八月、登場したのが絶滅危惧種。
北の大地に降臨したらしいアカダマスッポンタケなるもので。
キース 「…それだけ気候が違うとなったら出るかもしれんな…」
シロエ 「冬は半端なく寒いらしいですしね?」
ジョミー「八月の末にはストーブだって話も聞いたよ」
ブルー 「こっちの基準は当てはまらないね、あそこはね」
寒さに備えて二重窓にするのが普通らしいし、と生徒会長。
ブルー 「八月だったら、充分、こっちの秋かもねえ…」
Aブルー「ほらね、嘘なんかは言ってないって!」
本当に八月のスッポンタケなのだ、とソルジャー、胸を張りまして。
Aブルー「しかも赤玉だよ、アカダマスッポンタケなんだよ!」
サム 「でもよ、絶滅危惧種ってことは、そいつだけだよな?」
シロエ 「沢山ありそうじゃないですよね?」
Aブルー「確認されたのは一本だけって話だけれど…」
他にもあったのならニュースにならない、と深い溜息。
Aブルー「珍しいからこそ鑑定に出されたわけで、一本だけで…」
サム 「それで死にそうだと言ってたのかよ?」
Aブルー「絶滅したってことになってたみたいだしねえ…」
もう本当に危ないのだ、と心配そうな顔。
Aブルー「ぼくとしては是非とも生きて欲しいし!」
ブルー 「生きて貰ってどうすると?」
Aブルー「役立てるんだよ、有難いスッポンタケだから!」
スッポンタケな上に赤玉だから、と繰り返される赤玉な名前。
Aブルー「なんとしてでも生きて貰って、夫婦和合で!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「スッポンタケの料理はハーレイがとても漲るしね!」
赤玉ともなれば効果も凄いに違いない、とソルジャー、力説。
Aブルー「生きてくれれば、食べられるし!」
キース 「食う気なのか!?」
Aブルー「食べなきゃ話にならないじゃないか!」
シロエ 「絶滅危惧種なんですけど!」
食べるより保護です、という叫び。
絶滅危惧種は保護ですよね?
2015/05/24 (Sun)
☆技術が別物です
北の大地に降臨したという噂の、絶滅危惧種なアカダマスッポンタケ。
ところがソルジャー、それを食べるのが夢なのだそうで。
シロエ 「一本だけしか見付かってないなら、まずは保護です!」
サム 「だよなあ、食ってる場合じゃねえぜ」
Aブルー「分かってるから、生きて欲しいと言ってるんだよ!」
息を吹き返してくれないことには食べられないし、と握り締めた拳。
Aブルー「子孫繁栄を願ってるんだよ、ぼくとしても!」
キース 「それで、あんたが保護する気なのか?」
絶滅危惧種のスッポンタケを…、とキース君。
キース 「気持ちは分かるが、あんたの世界の技術は駄目だ」
ブルー 「そうだよ、君の世界じゃ可能なことでも、此処ではねえ…」
色々と無理がありすぎるのだ、と生徒会長も苦い顔。
ブルー 「シャングリラ号だって秘密なんだよ、存在自体が」
Aブルー「らしいね、こっちの世界じゃワープするのも無理だって?」
ブルー 「ワープ以前に、まだ月までしか行けてないから!」
人間が行けたのは其処までだから、と語られる現状。
ブルー 「公式記録が月までなんだよ、ワープ以前の問題だよ!」
Aブルー「遅れてるねえ、いつになったらワープ出来るんだろうね?」
ブルー 「ぼくにも全く分からないから! そんなレベルだから!」
そういう世界に最先端すぎる世界の技術を持ち込むな、と念押しが。
ブルー 「いくら劇的に増やせるとしても、ダメだから!」
キース 「いいか、やるなよ、絶対にな!」
滅びるのもまた、この世の定めというもので…、と副住職。
キース 「諸行無常と言ってだな…。滅びゆくものを止めても無駄だ」
ブルー 「残念だけどね、そのスッポンタケは諦めたまえ」
生き残れる定めだったら勝手に出るから、と生徒会長も。
ブルー 「生き物というのはそういうものだよ」
キース 「モノがスッポンタケでもな」
無茶な方法で増やすんじゃない、と法話もどきが。
別世界の技術は駄目ですよね?
2015/05/25 (Mon)
☆増やしたいんです
絶滅危惧種なアカダマスッポンタケを増やしたいソルジャー。
けれどもソルジャーの世界の技術を持ち込むのだけは、無茶の極みで。
ブルー 「スッポンタケが滅びるんなら、静かに見送ってやりたまえ」
キース 「不本意ながら、俺も供養をしてやろう」
心をこめて読経しよう、と副住職。
キース 「なりゆきとはいえ、戒名もつけてしまったからな」
Aブルー「その戒名だけど…。グレードアップも出来るんだよね?」
キース 「相応の手続きを踏みさえすればな」
だが断る、とキッパリと。
キース 「これ以上の迷惑は蒙りたくないし、俺はやらんぞ!」
Aブルー「出来ないのかい? せっかく特上のスッポンタケなのに…」
キース 「全部纏めてスッポンタケでいいだろうが!」
特上だろうが並みだろうが、と突き放し。
キース 「院殿号だけでも破格なんだぞ、あの戒名は!」
ブルー 「そうだよ、普通はまず貰えないって代物だからね」
スッポンタケを増やすのと同じで諦めたまえ、と生徒会長も。
ブルー 「あの戒名で供養して貰えれば、もう充分に成仏するから!」
キース 「無縁仏なコースを回避だ、それだけで有難いと思ってくれ」
Aブルー「無縁仏というのはなんだい?」
ブルー 「子孫がいなくて、供養して貰えない仏様だよ」
キース 「有名人なら、色々な人がお参りにも来てくれるがな…」
一般人ではまず無理だ、と本職の言葉。
キース 「何年か経ったら墓も撤去だ、そして纏めて供養なコースだ」
Aブルー「ああ、なるほど…。子孫というのは大切なんだね」
ブルー 「気にしない人もいるけどね」
最近はお墓も無いのが流行りで…、と生徒会長。
ブルー 「お経も坊主も要らないって人もけっこういるよ」
Aブルー「ぼくの世界も、そういう世界なんだけど…」
キース 「だったら、スッポンタケにかまうな!」
Aブルー「そういうわけにもいかないんだよ!」
是非とも子孫繁栄で、と話がループ。
別世界の技術は駄目ですってば…。
2015/05/26 (Tue)
☆世界は広いんです
アカダマスッポンタケに夢中なソルジャー、目指すは子孫繁栄ですが。
別の世界の技術を使って増やすというのはマズすぎなだけに。
ブルー 「君がどんなにやりたくっても、駄目なものは駄目で!」
キース 「あんたの世界の技術ってヤツは、こっちじゃ邪道だ!」
有り得なさすぎる技術なんだ、とキース君。
キース 「スッポンタケを増やしたいのは分かるが、諦めてくれ!」
シロエ 「そうです、技術のレベルが違いすぎますから!」
Aブルー「ぼくの世界の技術でやるとは言っていないけどね?」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「ぼくだって常識は心得ているよ、その程度のは!」
郷に入りては郷に従え、とソルジャーらしくもない台詞が。
Aブルー「あまりに違いすぎる技術がマズイというのは分かるよ」
ブルー 「だったら、スッポンタケを増やせないのも分かるだろ!」
Aブルー「ぼくは増やせると思うけど?」
無茶をしなくても、と言われましても。
シロエ 「相手は絶滅危惧種ですよ?」
キース 「しかも一本しか無いというのを、どうするつもりだ!」
Aブルー「えーっと…。蛇の道は蛇?」
一同 「「「へ?」」」
Aブルー「涼しい所で見付かったんだし、そこがポイント!」
きっと涼しい所が好きに違いない、と言うソルジャー。
Aブルー「それに世界は広いから! この国だけじゃないから!」
ブルー 「まさかと思うけど、他の国にも…」
キース 「あると言うのか、その迷惑なスッポンタケが?」
Aブルー「迷惑じゃないよ、有難い上に特上だよ!」
なにしろアカダマスッポンタケで…、と赤玉を強調。
Aブルー「その有難いスッポンタケを調べないわけがないだろう!」
シロエ 「他の国にもあったんですか?」
Aブルー「あるらしいんだよ! ごく普通に!」
一同 「「「普通?」」」
Aブルー「そう! 絶滅しそうなのは、この国だけでさ!」
他の国へ行けばあるらしい、と言ってますけど。
蛇の道は蛇って、どういう意味…?
2015/05/27 (Wed)
☆国産でないと駄目
ソルジャー曰く、この国では絶滅危惧種なアカダマスッポンタケ。
他の国に行けば普通なのだそうで、蛇の道は蛇だとか言い出しまして。
Aブルー「海の向こうでは、当たり前にあるキノコなんだよ!」
キース 「だったら、そっちで調達すればいいだろう!」
ブルー 「ぼくもそう思うね、普通にあるなら誰も困らないし」
君がスッポンタケ狩りに行ったところで…、と生徒会長。
ブルー 「好きなだけ取ってくればいいだろ、シーズンが来たら」
シロエ 「八月に北の方で出たなら、ずっと先かもしれませんけどね」
Aブルー「うーん…。でもねえ、アカダマスッポンタケだしねえ…」
他の国だと呼び名が全く違うから、と深い溜息。
Aブルー「学名は万国共通だけどさ、アカダマとスッポンタケは…」
ブルー 「この国独自の名前だろうねえ、どう考えても」
キース 「その国なりにヤバイ名前かもしれんがな」
Aブルー「スッポンな所がいいんだよ! おまけに赤玉!」
精力剤のスッポンに加えて赤玉な勢い、と名前の素晴らしさを強調。
Aブルー「だから、この国で生えるのが一番なんだよ!」
キース 「滅びゆくものはそっとしておけと言った筈だが?」
ブルー 「君の世界の技術も使わないと言っただろう!」
Aブルー「使わないってば、蛇の道は蛇!」
涼しい所が大好きなスッポンタケと見たし…、とループする話。
Aブルー「涼しい国に行ったら、きっと山ほど!」
ブルー 「他の国のは要らないと言ってなかったかい?」
Aブルー「分かってないねえ、そこで用立てて貰うんだよ!」
一同 「「「は?」」」
いったい何を用立てるのだ、と怪訝な顔の御一同様。
ブルー 「用立てるって…。要らないんだろう、外国産は?」
Aブルー「そうだよ、だから子種をね!」
一同 「「「子種?」」」
Aブルー「アカダマスッポンタケの子孫繁栄には、子種なんだよ!」
それを用立てて貰うのだ、と言ってますけど。
子種とやらと蛇の道が蛇がどう繋がると…?
2015/05/28 (Thu)
☆北の国にお住まい
絶滅危惧種なアカダマスッポンタケ、他の国に行けば普通にあるとか。
それの子種を用立てて貰う、とソルジャーが言うには蛇の道は蛇。
Aブルー「アカダマスッポンタケ様は涼しい国が好きそうだしね!」
キース 「あんた、何をするつもりなんだ?」
Aブルー「涼しい国と言ったら分からないかな、北国だよ?」
シロエ 「北国で出たとは聞きましたが…」
そこのは絶滅しそうなのでは、とシロエ君。
シロエ 「一本だけ出て終わりだったという話ですが?」
Aブルー「その北国じゃなくて、本物の北国!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「お馴染みじゃないか、北国と言えば福の神様!」
サンタクロースの国のお隣にお住まいで…、とニコニコと。
Aブルー「メデタイ様に松茸を送ると聞いたし、それに便乗!」
キース 「ちょっと待て!」
福の神というのはアレか、とキース君の肩がブルブルと。
キース 「公爵夫人か、例のドクツルタケか!?」
Aブルー「ピンポーン! 福の神様と言えばあの人だってね!」
ゲッと息を飲む御一同様。
ドクツルタケこと公爵夫人なイングリッドさん、色々な意味で疫病神。
キース 「な、なんであいつの名前が出るんだ…」
Aブルー「北国に住んでおられるからだよ!」
きっとアカダマスッポンタケのパラダイス! と溢れる自信。
Aブルー「国際宅急便で送って貰えば、子種だってもうバッチリで!」
ブルー 「き、君はスッポンタケを輸入すると!?」
Aブルー「アカダマを抜かさないで欲しいね、そこが大切!」
並みのスッポンタケなら山ほどあるし、と人差し指をチッチッと。
Aブルー「アカダマスッポンタケを送って貰って繁殖なんだよ!」
ブルー 「それは遺伝子的に問題があるから!」
シロエ 「そうです、他の国のだと色々と…」
Aブルー「でも、松茸のDNAが99.9パーセント同じだって…」
そう聞いてるから、アカダマスッポンタケは百パーセントかも! と。
百パーセントなら無問題ですね?
2015/05/29 (Fri)
☆ハードルあります
他の国では普通だという、絶滅危惧種なアカダマスッポンタケとやら。
それの繁殖を目指すソルジャー、北の国に住む公爵夫人にロックオン。
Aブルー「福の神様にお願いすればね、きっと国際宅急便で!」
ブルー 「その前に検疫が必要だから!」
Aブルー「検疫?」
ブルー 「君だっていつも言ってるだろう! 病原菌の問題とかで!」
こっちの世界の生き物を持ち込む時は、と生徒会長の指摘。
ブルー 「それと同じで、こっちの世界もキノコは検疫!」
Aブルー「ああ、なるほど…。それじゃ時間がかかるんだね?」
ブルー 「時間以前に、検疫を通過出来ないと見たね!」
Aブルー「えっ、なんで?」
松茸を送っていると聞いたのに、と首を傾げているソルジャー。
Aブルー「松茸もアカダマスッポンタケも、同じキノコだし…」
ブルー 「そこまでは同じ条件だけどね、繁殖用って所がね!」
Aブルー「繁殖用だと何か問題があるのかい?」
ブルー 「土がついていると、検疫を通過出来ないんだよ!」
Aブルー「ええっ!?」
そんな…、とソルジャー、暫し絶句で。
Aブルー「じゃあ、メデタイ様用に送ってる松茸ってヤツは…」
ブルー 「食べるためだし、土なんかついてないんだろうね」
Aブルー「それじゃ、アカダマスッポンタケは?」
ブルー 「本体だけなら通過出来るかもしれないけれど…」
モノがモノだけに対象外ではなかろうか、とニンマリと。
Aブルー「対象外って?」
ブルー 「松茸みたいにメジャーじゃないしねえ…」
キース 「充分に有り得る話だな、それは」
Aブルー「どういう意味だい?」
ブルー 「前例無しで、検疫の対象にもならないってね!」
そのまま送り返されるのだ、とビシィ! と指を。
ブルー 「荷物が空港に着いた途端に、飛行機の中に逆戻りだよ!」
Aブルー「そ、そんな…!」
ブルー 「松茸だったらまだしもねえ…。マイナーだしねえ…」
まず無理だねえ、と現実の壁が。
検疫破りは御法度ですしね?
2015/05/30 (Sat)
☆高すぎたハードル
絶滅危惧種なアカダマスッポンタケ、他の国では平凡なキノコ。
北の国から送って欲しいソルジャーですけど、検疫という現実の壁が。
Aブルー「検疫を通過出来ないだなんて…。そこをなんとか!」
ブルー 「こればっかりは、コネでどうなるものでもないしね」
シロエ 「密輸ってわけにもいきませんしねえ…」
キース 「ドクツルタケの立場がヤバくなるしな」
密輸なんぞがバレようものなら、企業にとっては命取りだけに。
ブルー 「諦めるんだね、アカダマスッポンタケを送って貰うのは!」
Aブルー「数を沢山送って貰えば、検疫も通過出来るんじゃあ…?」
ブルー 「君の他にも輸入したい人が大勢いればね!」
一つの送り先に集中していたのでは無理、無茶、無駄と。
ブルー 「ニーズが沢山あるからこその検疫なんだよ、基本的に!」
キース 「それ以前にだ、DNAが同じかどうかが分からんぞ」
シロエ 「そうですねえ…。百パーセント一致しないと…」
サム 「持ち込んで増やしたらヤバイぜ、それ」
Aブルー「だったら、とにかく調べて貰って…」
シロエ 「誰にです?」
誰がDNAを鑑定するんですか、とシロエ君。
シロエ 「ドクツルタケは専門家ではない筈ですよ?」
マツカ 「違うでしょうねえ、凄腕の企業家だとは聞いてますけど」
ジョミー「いくら渾名がドクツルタケでも、畑違いだよね?」
スウェナ「キノコ繋がりっていうだけでしょ?」
この御縁は駄目ね、とスウェナちゃんもバッサリと。
スウェナ「せめてキノコの会社だったら、いいんだけれど」
ブルー 「菌床栽培でもやっていればねえ…」
Aブルー「それ、今からでも頼めないかな?」
ブルー 「ニーズが無いから!」
儲からないことをするわけがない、と一刀両断。
ブルー 「企業家ってヤツは儲けてなんぼ!」
Aブルー「それじゃ、アカダマスッポンタケは…」
ブルー 「輸入は無理!」
残念でした、と言われてしまったソルジャー。
気の毒ですけど、中継終了~。
2015/05/31 (Sun)