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シャングリラ学園つれづれ語り

☆七月になっても


とんでもなかった六月も終わり、いよいよ七月。
しかしスッポンタケ狩りのトラウマ、今も尾を引いているようでして。

ジョミー「…ホントに今月、大丈夫なんだろうね?」
キース 「あくまで希望的観測だからな…」
シロエ 「旬じゃないっていうだけですから」
スウェナ「条件が揃えばマズイのよね?」
マツカ 「キノコですからね…」

気象条件さえ整えば危ないですよ、とマツカ君。

マツカ 「ぼくの家の竹藪のキヌガサタケでもそうですから」
サム  「梅雨じゃなくても生えるのかよ?」
マツカ 「七月前半は梅雨ですし…。その後もたまに」
ジョミー「ちょ、ちょっと…。七月いっぱい危ないわけ!?」
マツカ 「安全だとは言い切れませんね…」
一同  「「「うわー…」」」

今月もレッドゾーンだったか、と誰もがガクブル。

ジョミー「誰さ、今月は大丈夫だって言い出したの!」
ブルー 「君たちが勝手に決め付けたんだろ?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ まだまだシーズンらしいよ!」

スッポンタケは秋まで採れるの、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「今度はきちんとお料理したいな♪」
サム  「あの臭いのをかよ!?」
ぶるぅ 「ブルーが洗えば大丈夫、って!」
ブルー 「味は悪くないらしいんだよ、うん。むしろ美味しいとか」
キース 「しかしだ、あいつらでも逃げた匂いだぞ?」
ブルー 「どうなんだか…」

しっかり拝んで回ってたしね、と生徒会長、深い溜息。

ブルー 「匂いがする度に出掛けてただろう、わざわざ拝みに」
キース 「それはそうだが…」
ブルー 「しかも何本あるかもカウントしてたし!」

次回の下見はバッチリなのだ、とブツブツブツ。

ブルー 「絶対、また来る! スッポンタケ巡りに!」
シロエ 「でも、あれ以降は姿を見ていませんよ?」
ブルー 「忘れたのかい、夏至の日効果を!?」

盛り上がっている間は来るわけがない、と言われましても。
夏至の日効果って、どういう効果でしたっけ?

2014/07/01 (Tue) 

 

☆夏至の日の効果


スッポンタケ狩りに出掛けた翌日以降、姿を見せないソルジャー夫妻。
生徒会長曰く、夏至の日効果で盛り上がっているとかいないとか。

シロエ 「…夏至の日効果って、例の吉日のことですか?」
キース 「有難くない由来があったな、何処の国とは言いたくないが」
ジョミー「祟られまくりの因縁の国だよ…」
サム  「うんうん、ドクツルタケの出身地な」

忘れたいぜ、と呻くサム君。

サム  「なんで延々と祟られるんだよ、節分の話だっていうのによ」
シロエ 「考えたくないですが、御縁ってヤツじゃないですか?」
サム  「あんなのとかよ!?」
シロエ 「まるで無縁ってわけじゃないですよ、マツカ先輩とか」
 一同  「「「あー…」」」

ドクツルタケこと、節分祭へ行くバスで出会ったイングリッドさん。
国際宅急便をくれた宛先はマツカ君のお父さんの会社という事実。

キース 「…マツカが身バレしたんだったな」
シロエ 「それさえ無ければ、変な荷物は来ませんでした!」
ジョミー「イヤンなお饅頭とかね…」
サム  「だったら御縁は続くのかよ!?」
シロエ 「後は神様次第としか…」
キース 「……神様か……」

今は忘れたい言葉だな、とキース君が唱える南無阿弥陀仏。

キース 「普通、神様は有難いものだが、スッポンタケがな…」
シロエ 「あれを拝んで回った誰かがいましたからねえ…」
キース 「挙句の果てに引っ込んでやがるようだがな」
シロエ 「いわゆる夏至の日効果ですね…」

南無阿弥陀仏、とシロエ君までが。

シロエ 「来ないっていうことは、やはり効果があったんでしょうか」
ブルー 「鰯の頭も信心から…だしね」

大いに励んでいるのであろう、と生徒会長も南無阿弥陀仏、と。

ブルー 「あんな吉日に拝んで回れば効果大かと」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ セーヨクをかき立てる日だよね!」

セーヨクってなあに? と、無邪気なお子様。
夏至は性欲をかき立てる日との伝承、ソルジャー夫妻に効果大?

2014/07/02 (Wed)

 

☆神様より仏様


忌まわしき思い出、スッポンタケ狩り。
性欲をかき立てる日だという夏至の日でしたが、効果はあったらしく。

キース 「…拝んだだけで効果があったということは…、だ」
シロエ 「また来ると思っておくべきでしょうね」
ブルー 「夏至の日限定だと言いたい所なんだけど…」

無駄だろうねえ、と生徒会長、超特大の溜息を。

ブルー 「もはや御神体認定だからさ、スッポンタケが神様だよね」
キース 「あんな神様は要らないんだが!」
シロエ 「スッポンタケが神様だったら、仏様に縋りたくなりますよ」
ジョミー「えっ、ホント!? シロエも坊主を目指すんだ?」

一緒にやろう、と大喜びのジョミー君ですが。

シロエ 「拝むだけなら在家の信者で充分ですしね」
ジョミー「えーっ? ぼくは仲間が欲しいんだけど!」
サム  「俺がいるじゃねえかよ、仏の道に精進しようぜ」
ジョミー「お断りだってば!」
ブルー 「じゃあ、神様でいいのかい?」

スッポンタケとかスッポンタケとか…、と生徒会長。

ブルー 「スッポンタケでなくても神様は実に沢山あって」
キース 「あの手のヤツは多いしなあ…」
シロエ 「仏様にはそっち系のは無いんですよね?」
キース 「基本的に無い」

それ専門の仏様というのは無いのだ、とキース君は真面目な顔で。

キース 「だからだ、この際、全員で仏の道に走れば…」
シロエ 「逃れられますか、スッポンタケから!?」
マツカ 「イングリッドさんとの御縁も切れるんでしょうか…」

お中元のシーズンが実は怖くて、とマツカ君。

マツカ 「友好的な企業らしいんですよ、イングリッドさんの会社」
キース 「お中元が来るんじゃないだろうな!?」
マツカ 「…父に訊いたら、会社宛には毎年届くと」
シロエ 「それじゃ、下手をしたらマツカ先輩にも…」
マツカ 「御礼状を出しましたからね、前の荷物に」
一同  「「「うわー…」」」

なんてことを、と叫ぶ御一同様ですが。
御礼状は世間の常識ですよね?

2014/07/03 (Thu)

 

☆御礼状が大切


スッポンタケを拝んだ御利益か、はたまた夏至の日の効果バツグンか。
あれから来ないソルジャー夫妻ですけど、脅威が別の方向から。

シロエ 「マツカ先輩、なんで御礼状なんか出したんです!」
マツカ 「ぼく宛に頂いた荷物でしたし、お礼は言っておかないと…」
キース 「それは分かるが、何と書いたんだ?」
マツカ 「普通ですけど?」
キース 「いや、どういった文面なのか、と」
マツカ 「けっこうなお品を有難うございました、と」

沢山頂きましたからね、とマツカ君。
イングリッドさんから届いた荷物は確かに中身が盛り沢山で。

キース 「その礼状は何処の言葉だ?」
マツカ 「父に訊いたら、会社の人が訳してくれるということで…」
キース 「普段の言葉で書いたのか!?」
マツカ 「ええ。…いけなかったでしょうか?」
キース 「訳した文面は見たんだろうな?」
マツカ 「見ましたけれども、意味がサッパリ分かりませんし…」

とりあえずサインはしておきました、との話ですけど。

キース 「…かなりヤバイな…」
シロエ 「マズイですね…」
マツカ 「何がです?」
キース 「どう訳されたのかが問題だ。有難うはともかくとして…」
シロエ 「けっこうなお品がどうなったか、ですね」
マツカ 「そのまま訳したと思いますけど?」
キース 「そいつがヤバイと言うんだ、俺は!」

日頃の付き合いとやらで分からないのか、とキース君。

キース 「国民性ってヤツにもよるがだ、他所の国の人は大抵は…」
シロエ 「額面通りに受け取りますよね、お礼とかは」
サム  「どういう意味だよ?」
キース 「素晴らしいものを有難う、と本気で思っている方向で」
シロエ 「見事に曲解するんですよ!」
ジョミー「じゃ、じゃあ、あの国際宅急便の中身のお饅頭とか…」
キース 「妙なグッズも、もれなく感謝と取られただろうな」
一同  「「「えーーーっ!!?」」」

妙なグッズに感謝の心の御礼状。
まさか死を招きはしないでしょうね…?

2014/07/04 (Fri)

 

☆御礼状と御縁


節分祭へのバスで出会った外国人女性、イングリッドさん。
国際宅急便で色々頂いたから、とマツカ君が御礼状を出したとかで…。

キース 「その調子だと、だ。お中元が怖いと言っていたのは…」
シロエ 「単に御縁が続くってだけのことなんですか?」
マツカ 「…そのつもりでした…」

普通にお中元が来るのだとばかり、とマツカ君。

マツカ 「…もしかして、お中元が届いたとしたら、品物は…」
キース 「ジンジャークッキーであるよう祈っておけ」
マツカ 「祈った方がいいレベルですか!?」
キース 「最悪のケースは覚悟した方がいいと思うぞ」
シロエ 「ぼくもです。ただ、希望的観測としては…」
マツカ 「何かありますか?」
シロエ 「外国在住って所でしょうか」

そうそう簡単に妙なグッズは…、とシロエ君は真面目な顔。

シロエ 「何処の国にもあるんでしょうけど、御利益を考えると…」
ジョミー「この国のでなくちゃいけないよね!」
マツカ 「だったら今度は大丈夫かもしれませんね」
キース 「そこに望みを繋ぐしかないな」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ジンジャークッキー貰えるの?」
マツカ 「どうだか分かりませんけどね」
ぶるぅ 「来るといいなぁ、イングリッドさん、いい人だもん!」

お中元ーっ! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は飛び跳ねてますが。

キース 「まさか今月も怯える羽目になるとはな…」
サム  「だよなあ、別方向から来るとは思わなかったぜ」
シロエ 「スッポンタケだけ警戒してればいいと思っていましたよ」
ブルー 「ぼくもイングリッドさんは盲点だったよ」

場合によっては非常にマズイ、と生徒会長、苦い表情。

ブルー 「御礼状を額面通りに受け取られていたら、大惨事ってね」
キース 「やっぱり、あんたもそう思うか?」
ブルー 「うん。…そして信仰が更に深まる」
一同  「「「信仰?」」」
ブルー 「福の神だよ!」

信者が一名、と生徒会長。
イングリッドさんの信者がいましたっけね…。

2014/07/05 (Sat)

 

☆福の神と信者


ドクツルタケと呼ばれるイングリッドさん、節分祭からの御縁ですが。
バスで会っただけの彼女を福の神と呼ぶ人が約一名。

ブルー 「ぼくたちとしては縁が切れてるつもりだけどねえ…」
キース 「福の神だと言ってやがるな、確かにな…」
シロエ 「もはや信者のレベルではあります」

スッポンタケの時にも福の神だと言ってました、とシロエ君。

シロエ 「夏至の日効果の裏付けデータのある国に住んでるから、と」
サム  「どうするんだよ、夏至の日効果はバッチリなんだぜ?」
ジョミー「お中元なんか届いたりしたら、絶対来るよね」
キース 「来るだろうな」

そして率先して開けやがるのだ、と苦い表情。

キース 「中身がジンジャークッキーならいいが…」
ジョミー「この前みたいなことになったら…」
シロエ 「会長が言う通り、ますます信仰が深まりますね」
ブルー 「現時点ではブルーのために現れたような人だしねえ…」

ぼくたちには最悪の出会いだった、と生徒会長、深い溜息。

ブルー 「バスの中で話しかけられた時に無視すりゃ良かった」
シロエ 「そうですね…」
キース 「だが、無視したら俺たちの方に来たんじゃないか?」
サム  「英語を封印していやがったんだぜ、何も通じねえよ」
スウェナ「そうだったわねえ…」

ウッカリ言葉が通じた辺りが不幸だったか、と思いはしても。
こんなオチになると神ならぬ身の知る由もなくて。

ジョミー「外国からの観光客には親切に、って思うもんねえ」
ブルー 「ぼくもそのつもりで対応したのに…」
ぶるぅ 「でもでも、とってもいい人だったよ?」
マツカ 「悪い人ではないとは思うんですけどね…」

色々と勘違いが重なっただけで、とマツカ君。

マツカ 「それと、ぼくの身元がバレたのが災いしたかと」
キース 「ドクツルタケに悪意はないんだろうが…」

派手にあちこちズレまくりなんだ、とキース君の嘆き。
諸悪の根源、本当はソルジャー夫妻じゃないかと思いますけどねえ?

2014/07/06 (Sun)

 

☆お子様の主張


ソルジャーが福の神と呼ぶ外国人女性、イングリッドさん。
マツカ君が御礼状を出したばかりに、お中元が届くかもしれない今月。

シロエ 「お中元が届いた時には要注意ですね」
マツカ 「…ぼくの家で処分しておきましょうか?」
キース 「その手があったか!」
サム  「わりィけど頼みたい気分だよな、それ」
ジョミー「イングリッドさんの好意は無にしちゃうけどね…」
シロエ 「この際、背に腹は代えられませんよ!」

マツカ先輩の家で開けて下さい、と言うシロエ君ですが。

スウェナ「普通のお菓子とかだったらどうするの?」
ぶるぅ 「ジンジャークッキー、食べたいよう!」
マツカ 「お菓子だったら持ってくる、というのでどうでしょう?」
ぶるぅ 「お饅頭だって美味しかったよう!」

松茸の形のお饅頭、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は膨れっ面。

ぶるぅ 「みんな文句を言ってばかりだけど、美味しいよ、あれ!」
キース 「確かに美味い饅頭ではある。しかしだな、ぶるぅ」
ぶるぅ 「イングリッドさんのお中元、ぼくが開けたい!」
シロエ 「でもですね、場合によっては大変なことに…」
ぶるぅ 「ブルーたちだって、親切だもん!」

特大のお饅頭を買ってくれたよ、とソルジャー夫妻まで善人扱い。

ぶるぅ 「大きなお饅頭も美味しかったあ!」
サム  「でもよ、あれって俺たちにはよ…」
ぶるぅ 「嫌がる方が変だもん!」

スッポンタケだって嫌がる方が変なのだ、という主張。

ぶるぅ 「美味しいって書いてあったもん、スッポンタケ!」
キース 「中華料理用の食材だったか?」
ぶるぅ 「そうだもん! ちょびっと臭いっていうだけだもん!」

採って来てお料理したいんだもん、と流石はお子様。
トンデモな形については全く認識出来ないようで。

ぶるぅ 「みんなで勝手に決めないでよ!」
キース 「だが…」
ぶるぅ 「おやつ作ってあげないからね!」

御飯も作ってあげないもん、とストライキ宣言。
これは実際、ピンチかも?

2014/07/07 (Mon)

 

☆ストライキは困る


イングリッドさんに貰った何処かの名物、松茸の形のイヤンなお饅頭。
気に入ったらしい「そるじゃぁ・ぶるぅ」はお中元にも期待大。

ぶるぅ 「お中元、勝手に開けちゃうんならストライキだもんね!」
キース 「ま、待て、ぶるぅ!」
ぶるぅ 「お菓子も御飯も勝手に作ればいいんだよ!」

勝手にやるなら食事もおやつも勝手にどうぞ、と言われましても。

キース 「め、飯はともかく、菓子はだな…!」
ぶるぅ 「買うとか、キースの家から持ってくるとか!」

お供えがあるでしょ、とズバリと指摘。

ぶるぅ 「本堂にお供え沢山あるよね、あれでいいでしょ!」
シロエ 「ご、御本尊様のお下がりですか!?」
キース 「思い切り抹香臭いんだぞ、あれは!」
ぶるぅ 「知らないも~ん!」

ぼくとブルーの分は作るんだもん、とプイとそっぽを。

ぶるぅ 「ぼくにお菓子をくれないんだもん、当然の…えとえと…」
ブルー 「報いだね、其処は」
ぶるぅ 「そう、報い! 当然の報い!」

嫌ならぼくにもお菓子を頂戴、と、お子様、最強。

ぶるぅ 「みんなで勝手に食べちゃわないで!」
キース 「誰も食うとは言っていないが!」
ぶるぅ 「勝手に処分するって言ったぁーっ!」
シロエ 「で、でもですね、それには深い理由ってヤツが…」
ぶるぅ 「そんなの、ぼくには関係ないもん!」

お菓子も好きだしスッポンタケも、と立て板に水。

ぶるぅ 「スッポンタケはお料理したいし、お菓子は食べたい!」
キース 「断った場合はストライキなのか?」
ぶるぅ 「そうだもん!」
一同  「「「うわー…」」」

まさに降ってわいた別口の危機。
兵糧攻めならぬ御飯とおやつのストライキ。

キース 「…ご、御本尊様のお下がりでいいか?」
ジョミー「それくらいなら自前で買うよ!」
シロエ 「夏休み中、ずっとですか?」
一同  「「「…夏休み…」」」

それはマズイ、と気付いた御一同様。
イングリッドさんからお中元が届いても、処分不可能?

2014/07/08 (Tue)

 

☆ストライキは嫌


おやつも御飯も作らない、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の凄い宣言。
イングリッドさんからのお中元を開けさせない限り、ストライキとか。

ジョミー「夏休み中、ずっと自前で買うのはキツイよ…」
サム  「小遣いが早々に底を尽くぜ?」
キース 「だろうな、普段の調子でいけばな…」

いつも食べているお菓子や食事。
「そるじゃぁ・ぶるぅ」が作るのであれば、費用は一切不要ですが。

シロエ 「あのレベルのお菓子は買ったら思い切り高いですよ」
キース 「菓子もそうだが、夏休みとなると飯の方がな…」
サム  「基本、ブルーの家で食ってるもんなあ…」
スウェナ「外食も買うのもキツすぎるわよ」
ジョミー「だよねえ、一週間くらいで赤字かな?」
ブルー 「甘いね、三日くらいだね」

ぼくの家の食事を舐めるんじゃない、と生徒会長。

ブルー 「日頃から食材はケチッてないし!」
ぶるぅ 「マザー農場からも色々貰っているんだもん!」

頑張ってね、とニコニコニッコリ。

ぶるぅ 「ぼくに作って欲しいんだったら、お中元!」
シロエ 「でもですね、あれは非常に危険なもので…!」
ぶるぅ 「美味しいお菓子が一杯だったよ、危なくないもん!」
キース 「ぶるぅ、その辺はブルーの意見も聞いてくれ!」
ぶるぅ 「えとえと、ブルー…。イングリッドさんのお中元…」
ブルー 「仕方ないねえ、欲しいんだったら」
キース 「おい!」

あんたも迷惑を蒙ったろうが、とキース君の鋭い指摘。

キース 「そして今回も蒙りそうだが、どうするつもりだ!」
ブルー 「どうするも何も、ぶるぅの御機嫌は取っておかないと」
キース 「あんたの飯とかは作って貰えるらしいじゃないか!」
ブルー 「その他の面で困りたくないからねえ…」

掃除洗濯、他にも色々…、と家事をズラズラ。

ブルー 「ストライキされたくないんだよ、ぼくも」
ぶるぅ 「わぁーい、お中元ーっ!」

貰うんだもん、と言われましても。
お中元はホントに来るんですかねえ?

2014/07/09 (Wed)

 

☆お中元の季節


「そるじゃぁ・ぶるぅ」のストライキ宣言に負けた皆々様。
おやつに食事に家事の危機とくれば仕方なくって、もはや祈るばかり。

ジョミー「おはよう!」
キース 「七月も無事に此処までは来たが…」
シロエ 「お中元は今がシーズンですよね?」
キース 「ああ。ウチにも檀家さんから色々とな」
サム  「気は抜けねえってことだよなあ…」
スウェナ「そうなるわねえ…」

ところで一人足りないんだけど、とスウェナちゃん。

スウェナ「マツカはまだなの?」
キース 「そういえば遅いな」
ジョミー「遅刻したことないのにねえ?」

これからブルーの家に行くのに、と皆で首を傾げる集合場所のバス停。

サム  「あのバスじゃねえか?」
シロエ 「普段だったら一台早いと思うんですが」
キース 「なんだか嫌な予感がするな…」

同じ系統のバスを一度見たんだ、とキース君が眺めるバスが来る方。

キース 「俺が一番に着いたからな。マツカも来たと思ったんだが」
ジョミー「乗ってなかったんだね?」
キース 「あいつは早めに着くタイプなのに…」
サム  「それって嫌なフラグじゃねえだろうな?」
シロエ 「まさか例のヤツが届いた…とか?」
スウェナ「イングリッドさんのお中元?」

それだけは嫌だ、と顔を見合わせる中、バスが停まりまして。

マツカ 「すみません、一台乗り遅れました」
ジョミー「それはいいけど、その紙袋…」
マツカ 「出がけに父に渡されたんです」
キース 「来たのか!?」
マツカ 「…すみません、届いてしまいました…」
キース 「なんで抹殺しなかった!」

バレずに処分できた筈だ、という指摘。

キース 「何も律儀に提げて来なくてもいいだろう!」
マツカ 「ぼくだってそう考えましたよ」
シロエ 「それじゃ、どうして…」
マツカ 「とりあえず部屋に隠しておこう、と持って行ったら」
キース 「何が起こった!?」

荷物がいきなり喋ったのか、と言いたい気持ちは誰もが同じ。
真相は如何に?

2014/07/10 (Thu)

 

☆叱られたんです


マツカ君の所に届いてしまった、イングリッドさんからのお中元の品。
処分するべく自分の部屋へと運んだというマツカ君ですが。

マツカ 「バスの時間も迫ってましたし、隠しておこうと」
キース 「そいつは分かる。親父さんの目もあるだろうしな」
マツカ 「ですから、ダミーを持つつもりでした」

似たようなサイズの品物を何か…、と頭の回るマツカ君。

マツカ 「もしかしたらとは思ってましたし、空き箱とかを用意して」
サム  「すげえな、そこまでしてたのかよ!」
マツカ 「途中で捨てて来るんですから、空き箱でないと」
キース 「なるほどな。そこまで準備をしたというのに何故なんだ?」
シロエ 「そうですよ、どうして持って来たんです!」
マツカ 「…不可抗力と言うか、何と言うか…」

持って来る気は全く無くて、とマツカ君は激しく困惑顔で。

マツカ 「似たサイズの箱はコレだな、と出そうとしたら」
キース 「消えていたのか!?」
シロエ 「お掃除の人に捨てられましたか?」
マツカ 「いえ、ぼくの私物を入れている場所には触りませんよ」

空き箱はちゃんと所定の位置に…、という話ですが。

キース 「だったら、どうして本物の箱が!」
マツカ 「…叱られたんです…」
キース 「親父さんにか!?」
マツカ 「そうではなくて…」

父よりもずっと怖かったです、と言われましても。

シロエ 「マツカ先輩のお母さん、優しいんじゃあ…」
ジョミー「執事さんとか?」
マツカ 「多分、若干二名ほどです」
一同  「「「二名?」」」

誰だ、と首を傾げる御一同様。

キース 「心当たりが無いんだが…」
マツカ 「ぼくも思いませんでしたよ! 監視付きだなんて!」
一同  「「「監視?」」」
マツカ 「ダメダメダメ~ッ! という凄い思念波が」
キース 「ま、まさか、そいつは…」
マツカ 「…ええ…」

子供の声と、妙に馴染みのある声でした、という証言。
若干二名の思念の主とは、もしかしなくても…?

2014/07/11 (Fri)

 

☆処分しないで


イングリッドさんからのお中元の品、処分しようとしていたマツカ君。
ところが若干二名の思念波に「ダメ」と叱られたそうでして。

ジョミー「こ、子供っていうのは、ぶるぅとか?」
マツカ 「それ以外には誰もいないでしょうねえ…」

ぶるぅは二人ほどいるようですが、と深い溜息。
もう一人というのはソルジャーの世界の悪戯小僧で。

マツカ 「もう一人の方のぶるぅだったら終わりですよ」
シロエ 「いろんな意味で終わりでしょうねえ…」
キース 「それで、どっちのぶるぅだったんだ?」
マツカ 「いつもの方だと思いますよ」

ダメの叫びに「ぼくの!」と主張する思念が混じっていたとか。

キース 「ぼくのだと主張するんだったら、ぶるぅだな」
ジョミー「お菓子、欲しがってたもんね…」
シロエ 「ぶるぅはいいとして、もう一人が心配なんですが」
サム  「うんうん、俺もそっちが気になるぜ」
マツカ 「…そ、それが…」

どうしてバレていたのでしょうか、とこの世の終わりのような表情。

マツカ 「あの調子だと、多分…」
キース 「ちょっと待て! やはりそいつは!」
マツカ 「…会長の家に行けば居るんじゃないかと」
ジョミー「それってやっぱり…!」
サム  「もしかしなくても、あいつかよ!?」

誰も名前を口にしようとしない状況。
言霊とやらを恐れているのか、はたまた縁起を担いでいるか。

マツカ 「とにかく、そういう理由で処分は不可能だったんです」
キース 「おまけにあいつが待っているのか!?」
マツカ 「一応、覚悟はして下さった方が…」
一同  「「「うわー…」」」

なんてこったい、と夏の青空を仰ぐ御一同様。

ジョミー「…行きたくなくなってきたんだけれど…」
キース 「俺もそうだが、夏休み中の飯と菓子がな」
シロエ 「イングリッドさんのお中元…」
サム  「渡さなかったらストライキだっけな…」

お中元を楽しみにしている「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
肩を落としてトボトボ行くしか…。

2014/07/12 (Sat)

 

☆やはり居た人


マツカ君が処分し損なってしまった、イングリッドさんからのお中元。
生徒会長の家で到着を待ち受けている人がいるとかいないとか。

キース 「…いよいよか…」
ジョミー「チャイム、押したくないんだけれど…」
シロエ 「サム先輩が押せばいいんじゃないですか?」

朝のお勤めに通ってる分、慣れてますよね、と振られた役目。

サム  「俺が押すのかよ?」
ジョミー「適任だよ!」
サム  「でもよ、中には多分あいつが…」

押す、押さないで揉めている内に玄関の扉が中からガチャリと。

ぶるぅ 「かみお~ん♪ いらっしゃい!」
一同  「「「ひいぃっ!!」」」
ぶるぅ 「ビックリしてないで入って、入って~!」

お中元~! と飛び跳ねてゆく「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

キース 「やはり一人はぶるぅだったか…」
マツカ 「そうらしいですね、処分しなくて良かったです」
サム  「本当にそう思っているのかよ?」
マツカ 「…いえ…。ぶるぅだけならいいんですけど…」
キース 「覚悟はしているが、俺の覚悟で足りるかどうか…」
ジョミー「キースで足りなきゃ、ぼくは死ねるよ!」
ぶるぅ 「早く、早くぅ~!」

リビングの方から呼ぶ声が。
もはや逃げ道は無いに等しく、重い足を引き摺って入ってゆけば。

ブルー 「やあ、ずいぶんと時間がかかったねえ?」
??? 「待ちくたびれたよ、早くから来て待ってるのにさ」
一同  「「「………」」」

居たか、と固まる御一同様。
いわゆるソルジャー(会話表記はAブルー)がソファに居まして。

Aブルー「福の神からお中元だってね、もう楽しみで楽しみで!」
キース 「なんで分かった!」
Aブルー「ぶるぅが毎日歌っていたしね、お中元の歌」
一同  「「「歌?」」」
Aブルー「そうだけど? なんか替え歌で」
ぶるぅ 「もういくつ寝ると~、お中元~♪ だもん!」

お中元にはお菓子つき、紙を剥がして開けましょう、と替え歌。
早く来い来い、お中元、とは無邪気ですけど…。

2014/07/13 (Sun)

 

☆最強のタッグ


イングリッドさんのお中元を待っていたという、どこぞのソルジャー。
しっかりどっかりソファに居座り、ニコニコと。

Aブルー「本当にお中元を貰えるなんてね、まさに福の神!」
ぶるぅ 「イングリッドさん、いい人だもんね!」
Aブルー「そうだよね?」
ぶるぅ 「ねーっ!」

若干二名が「いい人」コール。
そしてサクサクと用意して出される各種の飲み物、ついでにお菓子。

ぶるぅ 「届けに来てくれてありがとう! はい、おやつ!」
Aブルー「処分しようとしたマツカの分は要らなくないかい?」
ぶるぅ 「持って来てくれたからサービス、サービス!」

はいどうぞ、とマツカ君の前にもきちんと。

ぶるぅ 「マツカ、お中元、開けてもいい?」
マツカ 「あ、は、はいっ!」
キース 「ま、待て、ぶるぅ!」
ぶるぅ 「捨てろとか処分とか言う人の意見は聞かないも~ん!」

開けさせてくれなきゃストライキ、と最終兵器。

ぶるぅ 「お昼御飯からストするよ?」
 一同  「「「うっ…」」」
ぶるぅ 「開けていーい?」
シロエ 「ど、どうぞ存分に開けやがって下さい!」

なにやら敬語が変ですけれども、土下座せんばかりの御一同様。
マツカ君は紙袋の中から包装された箱を取り出しまして。

マツカ 「ご、ご存分に…」
ぶるぅ 「うむっ、一同、大儀であった~!」

何処の上様だ、と突っ込みたくなるこの台詞。
箱を受け取った「そるじゃぁ・ぶるぅ」ですけれど。

ぶるぅ 「わぁーい、お中元ーっ!」
Aブルー「ぶるぅ屋、そちも悪よのう…」

もそっとこっちへ、と悪代官もどきな台詞のソルジャー。

ぶるぅ 「ぼくのだもん!」
Aブルー「沢山入っていそうだし…。きっと、ぼく宛のも!」
ぶるぅ 「そっか…。それで朝から待ってたんだっけね」
Aブルー「そう! だから一緒に開けようよ、うん」

よいではないか、よいではないか、と加速する時代劇もどき。
上様と悪代官とのタッグともなれば、もはや手出しは不可能ですよね?

2014/07/14 (Mon)

 

☆お中元と手紙


お中元を開けたい「そるじゃぁ・ぶるぅ」と、ソルジャーと。
イングリッドさんはいい人だと主張する若干二名で、いざ開封の儀で。

ぶるぅ 「んとんと…。今度もキッチリ包んであるね」
Aブルー「中身が期待出来そうだねえ?」
ぶるぅ 「お菓子、いっぱい入ってるといいね!」
Aブルー「木の根まんじゅうの夏バージョンとかね!」
一同  (((要らない、要らない、要らない…)))

シャン学メンバー、プルプルプルと首を左右に。
木の根まんじゅうとは、松茸の形のイヤンなお饅頭でございます。

キース 「俺は普通にジンジャークッキーを希望だが?」
Aブルー「ああ、この前も入っていたねえ!」
ぶるぅ 「美味しかったよね、種類も色々!」

入ってるかな~、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は包みを剥がして。

ぶるぅ 「わぁーい、ホントにお中元ーっ!」
キース 「のし付きなのか…」
シロエ 「思い切り本格的ですね…」
マツカ 「父の会社には毎年届くと聞いてますから…」

やり方をご存じなのでしょう、とマツカ君。
箱にキッチリ「お中元」と書かれた熨斗紙がババーン、と。

Aブルー「これは期待するだけの価値があるねえ!」
ぶるぅ 「あれっ、お手紙ついてるよ?」
Aブルー「本当だ! ぼく宛かな?」

ウキウキと伸ばされたソルジャーの手を、生徒会長がピシャリ。

Aブルー「何するのさ!」
ブルー 「マツカ宛に来たお中元だよ? 中身はともかく」
キース 「確かに手紙はマツカ宛だろうな」
マツカ 「どうせ読めないと思うんですが…」
ブルー 「向こうは言葉が通じるつもりでいるからねえ…」
シロエ 「会長、よろしくお願いします!」

読んで下さい、とシロエ君が言い、マツカ君も。

マツカ 「お願いします、ぼくには読めませんから」
ブルー 「了解。ぶるぅ、手紙くらいは読んでもいいよね?」
ぶるぅ 「イングリッドさんのお手紙、教えてー!」

早く、早く! と無邪気なお子様。
お中元に添えられた手紙の文面や如何に?

2014/07/15 (Tue)






 

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☆いよいよ夏至


嫌だ嫌だと嘆き続けても、日は経つものでございます。
いよいよスッポンタケ狩りの吉日、21日の夏至の日が参りまして…。

ぶるぅ 「かみお~ん♪ いいお天気になって良かったね!」
キース 「…それはそうだが…」
ブルー 「キノコ狩りにも最適だよ。雨上がりだからね」
ジョミー「そうなんだけど…」

でも、と顔色が冴えないシャン学メンバー、生徒会長宅に集合中。

ブルー 「さっさと見付けて縁を切るのが最高なんだよ」
シロエ 「分かってますけど…」
ぶるぅ 「あっ、お客様だ!」

ピンポーン♪ と玄関チャイムの音が。
すわバカップルの御登場か、と身構える御一同様ですが。

ぶるぅ 「ハーレイだったよ!」
ハーレイ「おはよう。今日はキノコ狩りに行くと聞いたが」
ブルー 「ブルーに動員されたわけだね、何のキノコか分かってる?」
ハーレイ「猥褻物だと聞いたのだが…」

サマツだろうか、と教頭先生。

ハーレイ「松茸ならばそういう形をしているし…」
ブルー 「確かにサマツのシーズンだけどね…」

思い切り話をはしょりやがったな、と生徒会長、怒っております。
サマツは梅雨の時期に生える季節外れの松茸のことで。

ブルー 「残念ながらサマツじゃないんだ、探すキノコは」
ハーレイ「違ったのか? だったら、どういうキノコなのだ」
ブルー 「こう、何と言うか…。ぼくの口からは、とても…」

言いたくない、と口ごもる所へ爽やかな声が。

Aブルー「おはよう、いよいよ夏至の日だねえ!」
??? 「皆様、よろしくお願いします」

お世話になります、と頭を下げるキャプテン(会話表記はA船長)。

A船長 「なんでも素晴らしいキノコを探して下さるそうで…」
Aブルー「学名からして素晴らしいしね!」
ハーレイ「猥褻物だと伺いましたが、サマツではなかったのですか?」
Aブルー「松茸なんかとは比較にならない猥褻物だよ!」

おまけに今日は吉日だし、とソルジャー、ニッコリ。
暦は仏滅ですけどねえ?

2014/06/16 (Mon)

 

☆夏至と恥知らず


スッポンタケ狩りの吉日とソルジャーが決めた21日、いわゆる夏至。
しかし暦はキッチリ仏滅、教頭先生も御存知なようで。

ハーレイ「その吉日というのが分からないのですが…」
キース 「分からなくて普通だと思いますが」
シロエ 「世間一般には明日が吉日だと思います!」

明日なら大安、しかも日曜。
ジューンブライドで結婚式なども多そうですが…。

ハーレイ「やはり普通は明日の方だな?」
ブルー 「普通ならね」
ハーレイ「では、どういう理由で吉日なのだ?」

向こうの世界は暦が違うのか、と飛び出す質問。

Aブルー「全然違うね、仏滅も大安も無いからね」
A船長 「ですが、ブルーが言うには、こちらの世界の吉日だと…」
ハーレイ「は?」
A船長 「こちらは本日が夏至の日だそうで」
ハーレイ「そうですが…」
A船長 「その夏至が大切らしいのです」

そうでしたね? とキャプテンの目線がソルジャーに。
ソルジャー、大きく頷きまして。

Aブルー「夏至と言ったらミッドサマー! そしてその日は!」
A船長 「性欲をかき立てる日だそうです!」
ハーレイ「…せ、性欲…?」
Aブルー「そう! こんな吉日を逃す手はないよ」

猥褻なキノコのパワーも高まる、とグッと拳を。

Aブルー「思いっ切り恥知らずに生えてるらしいし、是非吉日に!」
ハーレイ「恥知らず……ですか?」
Aブルー「名前からしてそうなんだよ!」
ハーレイ「…名前?」
Aブルー「その名もズバリ、スッポンタケ!」
ハーレイ「スッポンタケ…」

それは確かに効きそうですね、と教頭先生。

ハーレイ「しかし、スッポンが恥知らずだとは初耳です」
Aブルー「スッポンだけでもいい感じだけど、学名がね」
A船長 「それは素晴らしい学名でして」
ハーレイ「学名が…ですか?」
Aブルー「もう最高! これ以上の名前は存在しないかと!」

聞いて驚け、とソルジャー、誇らしげな顔ですけれど。
イヤンな学名が炸裂するのも時間の問題らしいですねえ?

2014/06/17 (Tue)

 

☆とんでもない学名


猥褻物なキノコを採りに行くから、と教頭先生を動員したソルジャー。
まずは吉日について得々と語り、お次が猥褻物の名前で。

ハーレイ「学名が恥知らずだというのは何でしょう?」
Aブルー「そのまんまだけど?」
ハーレイ「それはどういう…」
Aブルー「ブルー、なんだったっけ? アレの学名」
ブルー 「ぼくは言いたくないってば!」

自分で言え、と柳眉を吊り上げる生徒会長。

ブルー 「頭を打っても忘れないほど覚えただろう!?」
Aブルー「意味の方はね」

しかし名前を忘れたのだ、といけしゃあしゃあと。

Aブルー「だから教えてよ、ぼくのハーレイだって知らないんだよ」
A船長 「そうなのです。ブルーときたら忘れて帰って来まして」
Aブルー「仕方ないだろ、あんなに凄い意味を聞いたら!」
A船長 「確かにそれはそうですが…」
ハーレイ「そんなに凄いものなのですか?」
Aブルー「それはもう! ブルー、ケチッていないで早く!」

あの素晴らしい名をもう一度、とソルジャー、ググイと。

Aブルー「ホントに名前を言うだけでいいから!」
ブルー 「うう…。Phallus impudicus…」
ハーレイ「なんだ、それは?」
ブルー 「スッポンタケの学名だってば!」
Aブルー「そうそう、そんな名前だったねえ!」

やっぱり直ぐに忘れるんだけどね、と舌をペロリと出すソルジャー。

Aブルー「この学名の意味が実に凄くて!」
A船長 「意味を聞くだけでパワーが漲りそうです」
ハーレイ「そこまで凄い意味なのですか?」
Aブルー「なにしろ、恥知らずな男根だしね!」
ハーレイ「は?」
Aブルー「聞こえなかった? 恥知らずな男根!」

ズバリそういう意味になるのだ、とソルジャーは胸を張りまして。

Aブルー「アレそのものの形のキノコが地面にニョキッと!」
A船長 「恥じらいもなく生えているのだそうです」
Aブルー「袋までバッチリついてるらしいよ」

素晴らしすぎだ、と言われましても。
教頭先生、目が点ですが…?

2014/06/18 (Wed)

 

☆幻聴と空耳アワー


スッポンタケの学名の意味をソルジャー、得意げに言い放ちましたが。
あまりの凄さに教頭先生、目が点になっておられるようで。

ハーレイ「………」
Aブルー「もしもーし! 聞こえてる?」
A船長 「あのう…。大丈夫でらっしゃいますか?」

もしもーし! と問い掛けるソルジャー夫妻。

Aブルー「ちょっと刺激が強すぎたかなあ?」
A船長 「童貞でいらっしゃいますからねえ…」

大丈夫ですか、とキャプテン、教頭先生の肩をユサユサ。

ハーレイ「あ、ああ…。失礼しました…」
A船長 「気を失っておられましたか?」
ハーレイ「そのようです。目を開けたまま気絶していたようで…」

どうも空耳が聞こえたようで、と教頭先生。

ハーレイ「いや、お恥ずかしい限りです。とんだ所をお見せしました」
A船長 「空耳ですか?」
ハーレイ「ええ。何やら有り得ない幻聴とでも申しますか…」
Aブルー「幻聴ねえ?」

それはこういうヤツだったかな、とソルジャー、大きく息を吸って。

Aブルー「ズバリ、恥知らずな男根ってね!」
ハーレイ「…そのう…。それは恥知らずな大根ですよね?」
Aブルー「大根だって!?」

それはヒドイ、とソルジャー、溜息。

Aブルー「そりゃねえ、大根並みのサイズだったら凄いんだけどさ」
A船長 「流石にそれは入らないのではないですか?」
Aブルー「まあね、いくら好きでもそこまでのはねえ…」

大根並みは御免蒙る、と真顔のソルジャー。

Aブルー「そんなので病院には行きたくないしさ、普通が一番!」
A船長 「普通…ですか?」
Aブルー「それはもちろん、大きめの方が嬉しいけどね!」

馴染んだ君のサイズが一番、とソルジャー、ニコニコ。

Aブルー「というわけでね、大根なんかじゃないんだな」
ハーレイ「すると、どういう…」
Aブルー「だから、男根!」

男だったら、もれなく一本! とソルジャー、いとも高らかに。
教頭先生、大根ではないと無事お気付きになりましたかねえ?

2014/06/19 (Thu)

 

☆ド根性な空耳


世にも恐ろしいスッポンタケの学名の意味。
それを聞かされた教頭先生、恥知らずな大根などという空耳アワーで。

ハーレイ「なるほど、男は大根ですか…」

てっきり度胸かと思っていました、と空耳アワーが継続中。

ハーレイ「男ならもれなく大根一本というわけですね」
Aブルー「だから大根なんかじゃなくって!」
ハーレイ「ええ、本物の大根でないということは分かりますとも」

ものの例えというヤツですね、と言い出す辺りが古典の教師。

ハーレイ「ファイト一発とも申しますから、度胸の如く大根一本!」
Aブルー「それはどういう大根なわけ?」
ハーレイ「根性です!」Aブルー「何処から根性?」
ハーレイ「違うのですか? 有名な歌があるのですが…」

こんな歌で、とスウッと息を吸い込む教頭先生。

ハーレイ「おっもい~こんだ~ら、試練の道を~♪」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ゆくが~男の~ド根性~♪」
Aブルー「な、なにそれ…」
ハーレイ「ですから男はド根性だと! そういう意味で大根かと!」

ド根性大根というものが一時期流行りまして、と大真面目な顔。

ハーレイ「大根のくせに畑ではなく、アスファルトなどを破りまして」
Aブルー「アスファルト?」
ハーレイ「およそ破れそうにない固い地面から大根がニョキッと」
Aブルー「なるほど! それは確かにパワフルだねえ…」
ハーレイ「そういう意味ですか、スッポンタケも?」

ド根性で生えるのですか、と空耳アワーは更なる高みへ。

ハーレイ「恥知らずだと言うほどの度胸とド根性とで猥褻物が?」
Aブルー「ど、どうなんだろう?」

ド根性スッポンタケは存在するのか、とソルジャー、生徒会長に。

Aブルー「そんな凄いのがあるんだったら、是非それを!」
ブルー 「アスファルトからキノコって話は聞かないけどねえ…」
ハーレイ「では、どの辺が根性なのだ?」

恥知らずな大根で根性だろう、と言われましても。
それって空耳アワーな上に勝手なこじつけですから~!

2014/06/20 (Fri)

 

☆ド根性なキノコ


教頭先生、スッポンタケの学名の意味を恥知らずな大根と空耳アワー。
ド根性大根の如く根性だとか壮大な勘違いをなさっておられて…。

ハーレイ「スッポンタケの根性の意味は是非、知りたいが」
ブルー 「うーん…。知りたいわけ?」
Aブルー「えっ? 存在するのかい、ド根性なのが!?」

ド根性スッポンタケがあるなら是非、と食らいつくソルジャー。

Aブルー「何処に生えるのか知らないけれども、それがいいねえ!」
A船長 「そうですね。同じスッポンタケならド根性ですね」

その方が御利益も大きそうです、とキャプテンまでが。

A船長 「それで、ド根性スッポンタケは何処にあるのですか?」
ブルー 「…何処と言われても、大抵、どれもド根性だよ」
Aブルー「素晴らしい! スッポンタケはド根性だと!」
ブルー 「あれを根性だと言うのならね」
Aブルー「恥知らずな大根で通る場合は根性なんだろ?」
ブルー 「いや、大根はこの際、関係無いかと」

根性の問題は次元が別で、と生徒会長、難しい顔。

ブルー 「採られてたまるかという姿勢が根性なだけで」
Aブルー「だったらやっぱりド根性じゃないか!」
A船長 「そしてド根性大根並みなのですね?」

アスファルトを破って生えるのですね、と頷くキャプテン。

A船長 「そこまでして生えたら採られたくないのも分かります」
Aブルー「でも、ぼくたちは採るんだけどね?」
A船長 「まずは観察してからでしたね」
Aブルー「それはもう! じっくり拝んで、御利益たっぷり!」

そしてヘタレを直さなければ、とソルジャー、グッと拳を。

Aブルー「見られていたって平気な態度にあやからなくちゃね!」
A船長 「ど、努力いたします…」
Aブルー「で、どの辺がどう根性なんだい?」
ブルー 「採られないための工夫と言うか…」
ハーレイ「根性で地面にしがみつくのか、スッポンタケは?」

どうなのだ、と教頭先生。
はてさて、スッポンタケが採られないための工夫とは…?

2014/06/21 (Sat)

 

☆抜かせないキノコ


ド根性大根ならぬド根性スッポンタケ。
同じ採るならそっちがいいというソルジャーですけど、何故に根性か。

Aブルー「根性で地面にしがみ付くなら頼もしいねえ!」
A船長 「そう簡単には抜かせない、というわけですね!」
Aブルー「うんうん、まさに抜かず六発、これぞヌカロク!」
一同  「「「ヌカロク?」」」
Aブルー「ああ、君たちは知らなかったねえ!」

そもそも抜かず六発とは…、とソルジャー、ウキウキ。

Aブルー「要は肝心の!」
ブルー 「その先、言ったらブチ殺すからね!」
Aブルー「うーん…。せっかく教えるチャンスなのにさ」
ブルー 「余計な言葉は教えなくっていいんだよ!」

万年十八歳未満お断りの団体なんだし、と生徒会長、怖い顔。

ブルー 「それにスッポンタケは抜けないわけじゃないからね」
ハーレイ「そうなのか? 採られないための工夫と聞いたが…」
A船長 「ええ、その点がド根性だと伺いましたが…」
ブルー 「強いて言うならその辺かな、ってだけのことだよ!」

抜くのは割と簡単だろう、と生徒会長は申しております。

ブルー 「一人でゴッソリ抜いて帰ったっていう話もあるしね」
Aブルー「いいねえ、ゴッソリ!」
A船長 「是非とも沢山拝みたいですね」
Aブルー「もちろんだよ! それで根性の理由って、何さ?」

採られないための根性を教えろ、とソルジャ、ズズイと。

Aブルー「恥知らずな姿で地面に踏ん張っているんだろ?」
A船長 「まさか恥じらわせて抜かせないわけではないですよね?」
ブルー 「…恥じらいとはおよそ無関係かな」
ハーレイ「では、どの辺りがド根性なのだ?」
ブルー 「近付くなという態度だね」
一同  「「「近付くな?」」」

なんだそれは、と顔を見合わせる御一同様。

ジョミー「近付くなって…」
キース 「威嚇するのか、キノコのくせに?」

そんなキノコが存在するのか、と一同、仰天。
いくらなんでもキノコが牙を剥いたりはしない筈ですけどね?

2014/06/22 (Sun)

 

☆威嚇するキノコ


採られないためのスッポンタケの工夫とやら。
近づくなという態度だそうですが、威嚇するのかと仰天の御一同様で。

サム  「なんだよ、そいつ! シャーッと脅すんじゃねえだろうな」
シロエ 「キノコは猫じゃないですから!」
マツカ 「逆立てる毛もありませんよねえ?」
スウェナ「無いと思うけど、近付くなって言うんでしょ?」
キース 「らしいな、相手はキノコだがな」
ジョミー「それっていったい…」

どうなるわけ? と言われましても。

キース 「さあな?」
シロエ 「会長は知っているんですよね、どういう態度か」
ブルー 「まあね…」
ジョミー「ケチっていないで教えてよ、それ!」
Aブルー「ぼくも是非とも聞きたいねえ…」

まあ脅されても抜くんだけどね、とソルジャー、ウキウキ。

Aブルー「別にアレだろ、抜いたら悲鳴を上げるわけでなし」
ハーレイ「ああ、伝説のマンドラゴラですね」
A船長 「マンドラゴラとは何なのですか?」
ハーレイ「引っこ抜くと絶叫するそうでしてね」
Aブルー「その声を聞いたら死ぬらしいんだよ、うん」

だけど相手はスッポンタケだし、と恐れる気配もなく。

Aブルー「死にやしないし、引っこ抜く!」
ブルー 「…抜けるものならね」
Aブルー「ま、まさか迂闊に抜いたら死ぬとか…?」
A船長 「食べられるのですし、毒は無いかと…」
Aブルー「だよねえ、触ったって死ぬってわけじゃないよね」

どう問題があるというのだ、と、お尋ねが。

Aブルー「なんで抜けないって話になるわけ?」
ブルー 「近づくなという態度なんだ、って言ったけど?」
キース 「やはり威嚇をするというのか?」
ブルー 「そりゃもう、露骨に来るなとばかりに」
Aブルー「素晴らしいじゃないか!」

恥知らずなくせに近づくなとは、とソルジャー、感激。

Aブルー「見られていると凄いんだろう?」
A船長 「意気消沈の逆ですか…」

私とは正反対なキノコですね、との仰せですけど。
露骨に猥褻物だとか?

2014/06/23 (Mon)

 

☆いよいよ現場へ


露骨な態度で来るなと威嚇するらしいスッポンタケ。
ソルジャーとキャプテン、非常に猥褻な姿を想像しているようですが。

ブルー 「その辺はねえ…。見れば分かるとしか」
Aブルー「見るのが大事、と! それは期待が出来そうだよ、うん」
A船長 「まずは観察でしたよね!」
Aブルー「無駄話をしている時間が惜しいよ、早く出発!」
ブルー 「いいけどね…」

何が起こっても知らないからね、と生徒会長、深い溜息。

ブルー 「ぶるぅ、出発するってさ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 行先、山だね!」
Aブルー「案内、よろしく!」
ぶるぅ 「じゃあ、しゅっぱぁ~つ!」

シャン学メンバーを巻き込み、瞬間移動でサクッとお出かけ。
到着しました、郊外の山でございます。

ブルー 「この辺の林に多いらしいし、まあ、頑張って」
キース 「おい、闇雲に歩くのか?」
ブルー 「ハイキングコースを行けばいいんだよ、それで出会える」
Aブルー「ハーレイ、聞いたかい? いよいよだよ」
A船長 「スッポンタケとの御対面ですね!」

ドキドキします、とキャプテンもワクワクしている模様。
道は林の中を緩やかに登ってゆくようでして。

Aブルー「うーん…。威嚇する声は聞こえないねえ?」
シロエ 「キノコですから! 吠えませんから!」
ハーレイ「しかしだ、何か目印でも無いと見付からないのでは…」
ブルー 「大丈夫。来るなという態度でモロ分かりだから」
ジョミー「だったら、やっぱりシャーッって声とか?」
ブルー 「出たら分かるよ」

嫌というほど、と言われましても。

キース 「あまり会いたくないんだが…」
Aブルー「ダメダメ、先月からの約束じゃないか」

会いたくなくても探してもらう、とソルジャーが威嚇。

Aブルー「こっちのハーレイまで動員したんだ、レッツゴーだよ」
ハーレイ「お役に立てるといいのですが…」

なにしろ相手は猥褻物で、と腰が引けている教頭先生。
こんな面子でのスッポンタケ狩り、大丈夫ですか?

2014/06/24 (Tue)

 

☆キノコたちの時間


スッポンタケ狩り、いよいよ開幕でございます。
踏み込んだ先は郊外の山で、スッポンタケの存在は態度で分かるとか。

ハーレイ「来るなという態度でモロ分かりなのか…」
A船長 「どんな出会いがあるのか楽しみですよ」
Aブルー「お取込み中ってこともあるかもね!」
一同  「「「お取込み中?」」」
Aブルー「真っ最中だよ、大人の時間の!」

スッポンタケだからキノコの時間と言うのかな、と恐ろしい台詞。

Aブルー「もうガンガンとヤリまくりだとか!」
A船長 「それは確かに来てほしくない状況ですねえ、当事者は」
Aブルー「だろ? ぼくはいいけど君なんかはねえ…」
ブルー 「やめたまえ!」
Aブルー「なんで? 二本あったら始められるよ、キノコの時間」

スッポンタケのカップル誕生、とソルジャー、ニコニコ。

Aブルー「ぼくとハーレイも二本で大人の時間だしね?」
A船長 「二本だからこそ充実の時間が持てますからねえ…」

一本ではどうも…、と恥じらうキャプテン。

A船長 「やはり相手が居てこそですよ」
Aブルー「だよねえ、一人エッチは燃えないものねえ…」
ブルー 「退場!!」
Aブルー「嫌だよ、これから楽しくなるのに」

スッポンタケの観察タイム、とソルジャーはグッと拳を握って。

Aブルー「お取込み中なら、なおのこと!」
ブルー 「…一本より二本がいいわけなんだね?」
Aブルー「それはもう! 充実の大人ならぬキノコの時間!」
ブルー 「じゃあ、多いほど嬉しいわけ?」
Aブルー「多いほどって…」
ブルー 「たとえばスッポンタケが十本とか!」
Aブルー「十本だって!?」

それはスゴイ、とソルジャー、感激。

Aブルー「聞いたかい? 乱交タイムもあるみたいだよ!」
A船長 「…私にその趣味は無いのですが…」
Aブルー「一見の価値は絶対、あるって!」

ますますもって期待大だ、とソルジャーはウキウキしてますけども。
いくらなんでもキノコで大人な乱交タイムは無いのでは?

2014/06/25 (Wed)

 

☆大人なキノコたち


その存在は態度で分かるというスッポンタケ。
ところがソルジャー、妙な勘違いをした上に十本あれば乱交タイムと。

Aブルー「十本も入り乱れての乱交タイムは凄いだろうねえ!」
ブルー 「…後悔しなけりゃいいんだけどね?」
Aブルー「するわけないだろ、そんな素敵な場面を見て!」

ねえ? と話を振られたキャプテン、途惑い気味で。

A船長 「い、いえ…。先ほども申しましたが、その趣味は…」
Aブルー「ガッツリ眺めてヘタレを直す! もってこいだよ、それ」

恥知らずに生えているだけでも凄いのに…、とソルジャー、狂喜。

Aブルー「ましてや乱交パーティーとなれば!」
ブルー 「ぼくはどうなっても知らないからね?」
Aブルー「感動と感激あるのみだよ!」

十本は無理でも五本もあれば、と捕らぬ狸の皮算用。

Aブルー「とにかく行こうよ、現場を探しに!」
ブルー 「はいはい、分かった」
ハーレイ「ブルー、本当にそういうキノコなのか? スッポンタケは」
ブルー 「態度で分かるのは確かだよ、うん」
キース 「それが来るなという態度だな?」
Aブルー「乱交パーティーは普通、部外者はお断りじゃないかな?」

あくまで趣味の集まりなのだ、という主張。
もはやスッポンタケ狩りをやらかすしかなく、山道を歩く御一同様。

シロエ 「…真面目に会いたくないですね…」
サム  「俺もだぜ。シャーッと脅されたくはねえしな」
Aブルー「乱交パーティーでそれは無いと思うよ」

盛り上がってアンアン言ってるくらい、と言われましても。

キース 「…キノコが喋るか?」
Aブルー「スッポンタケだしね?」

もはや普通のキノコではなく神の領域、とソルジャー、キッパリ。

Aブルー「御利益たっぷり、食べられる御神体だから!」
ジョミー「あれ?」
キース 「何やら匂うな…」
ハーレイ「うむ。山の中だし、動物だっているだろう」

プ~ンと漂う、あまり嬉しくない匂い。
大自然は獣のトイレですけど、そんな現場が?

2014/06/26 (Thu)

 

☆匂うんですけど


スッポンタケを探して郊外の山道を歩く面々ですが。
何処からともなくプ~ンとイヤンな匂い。それは香しい自然の香りで。

Aブルー「何なんだい、あの悪臭は?」
A船長 「匂いますねえ…」
キース 「有難くない匂いだな」
シロエ 「タヌキでしょうか?」

確か溜め糞をするんですよね、とシロエ君。

ジョミー「溜め糞って、何さ?」
キース 「知らんのか? 同じ場所で沢山のタヌキが糞をするんだ」
シロエ 「言わば公衆トイレですね」
サム  「タヌキのかよ?」
スウェナ「それっぽいわね、そういう匂いよ」
Aブルー「動物じゃ仕方ないけれど…」

せめて水洗にして欲しかったな、とソルジャー、溜息。

Aブルー「せっかくのスッポンタケ狩りが台無しじゃないか」
A船長 「まったくです」
ブルー 「どうだかねえ…。よく匂ってるし」
ハーレイ「臭いぞ、さっさと通り過ぎよう」
ブルー 「そうしたいけど、お目当ての人がいるようだから」

勝手に行くな、と生徒会長、教頭先生にストップを。

ハーレイ「目当てとは何だ?」
ブルー 「さっきから騒いでる人がいるだろ、大人な話で」
ハーレイ「それはそうだが…」
ブルー 「此処で無視しちゃ本末転倒!」

いざ進むべし、と匂いがする方をビシィと指差し。

ブルー 「この勢いだと十本あるかも!」
一同  「「「は?」」」
ブルー 「スッポンタケだよ、この方向に!」

その方向からプ~ンと芳香ならぬ悪臭。

Aブルー「ちょ、ちょっと待ってよ、スッポンタケって…」
A船長 「もしや糞から生えるのですか!?」
ブルー 「百聞は一見に如かずだよ、うん」

さあ行って来い、と言われましても。

Aブルー「ふ、糞とセットのキノコなのかい?」
ブルー 「大丈夫! 衛生的には無問題!」
A船長 「本当ですか?」
ブルー 「見れば分かるよ、ほら、行って、行って!」

ガンガン行くべし、と生徒会長、皆を促して山の中へと。
もしやスッポンタケ、タヌキの糞から生えるとか…?

2014/06/27 (Fri)

 

☆匂いでウェルカム


山の中からプ~ンと漂うイヤンな匂い。タヌキの溜め糞という噂まで。
しかしスッポンタケはこの方向に、と生徒会長。

ブルー 「行かなきゃ何も見付からないしね?」
Aブルー「ホントにスッポンタケなんだろうね?」
ブルー 「大丈夫、ぼくが保証する」

行った、行った、と言われるままに落ち葉を踏み分け進んでゆけば。

A船長 「どんどん匂いが酷くなるのですが…」
Aブルー「やっぱり糞とセットなのかな、スッポンタケは…。ん?」
A船長 「どうしました?」
Aブルー「あそこだよ、あそこ!」

あった、とソルジャーの叫び声。
なるほど、世にも恐ろしい形のキノコがドドーンと群生。

Aブルー「だ、だけど…。見付かったのは嬉しいんだけど…」
A船長 「あの辺りから匂って来ませんか?」
Aブルー「うん…。糞があるようには見えないんだけどねえ?」
ブルー 「だから言ったろ、態度で分かる、って!」
一同  「「「態度?」」」
ブルー 「露骨に来るなという態度だと言ったよ、スッポンタケ」
Aブルー「ま、まさか、それって…」

匂いの元はスッポンタケかい? との御質問。
生徒会長、大きく頷きまして。

ブルー 「グレバと言ってね、あの先っぽが匂うんだな」
Aブルー「先っぽって…」
ブルー 「君がこだわりたい形の一つさ、スッポンの頭!」

カメの頭に似たスッポンタケの先っぽ。
その部分を覆う黒っぽい粘液がグレバなるもの。

ブルー 「ああやって来るなと言っているわけ!」
Aブルー「そ、そんな…」
ブルー 「安心したまえ、ホントの所はハエとかを呼ぶためだしね」

匂いの理由は実はウェルカム、と生徒会長、ニコニコと。

ブルー 「是非来てくれというメッセージだから、行ってあげてよ」
Aブルー「臭いのに?」
ブルー 「敬意を表して観察だろう? それにグレバは洗えば落ちる」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 洗ってお料理だよ!」

レシピも探してあるそうですけど。
ソルジャー夫妻はどうなるのでしょう?

2014/06/28 (Sat)

 

☆匂いも御利益


ついに出会ったスッポンタケ。
しかし先っぽから漂う匂いはまさに悪臭、さながら動物の糞の匂いで。

Aブルー「なんであんなに臭いのさ!」
ブルー 「グレバの中身は胞子だからねえ、ハエが来ないと…」

新しい代のスッポンタケが生まれないのだ、という仰せ。

ブルー 「子孫繁栄の願いがこもった匂いなんだよ、好きだろう?」
Aブルー「何が?」
ブルー 「子孫繁栄、子宝グッズ!」

あれも採るべし、とビシィと指差す生徒会長。

ブルー 「まさに食べられる御神体だよ、御利益たっぷり!」
Aブルー「…ど、どうする、ハーレイ?」
A船長 「匂いますけど、見に行きましょうか…」
ハーレイ「行かれるのですか?」
A船長 「やはり御利益には、あやかりませんと…」

あそこまで恥知らずに生えられますと、とキャプテン、しみじみ。

A船長 「十本は軽くありそうですから」
Aブルー「乱交パーティーの真っ最中だけど、お邪魔してこよう」

いざ、と出掛けるソルジャー夫妻。
残った面々、あまりの臭さに顔を顰めておりますが…。

サム  「すげえな、マジで見に行ったぜ」
キース 「いっそ潔いな、感服した」
ジョミー「でもさあ、アレを採って来られたら…」
ぶるぅ 「お料理するよ?」
シロエ 「臭いんですよ!?」
ぶるぅ 「だけど美味しいって書いてあったよ!」

とっても楽しみ! と料理する気の「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「かみお~ん♪ スッポンタケ、採れそう?」
Aブルー「シーッ!」
A船長 「只今、拝んでおりますので…」

お静かに、と返事が返って、しゃがみ込んでいるソルジャー夫妻。

Aブルー「匂いはともかく、形は凄いね…」
A船長 「ええ、恥じらいもなく生えていますね」
Aブルー「このパワーは是非とも頂きたいけど…」
A船長 「問題はこの匂いですねえ…」
Aブルー「匂いも子宝グッズらしいんだけどねえ…」

どうしようか、と腰が引けているソルジャー夫妻。
御利益のためなら匂いも込みでは?

2014/06/29 (Sun)

 

☆御神体を拝む日


悪臭漂うスッポンタケ。
拝みに出掛けたソルジャー夫妻ですが、採集出来るかどうかは全く謎。

キース 「どうせなら採ればいいんだ、採れば!」
ジョミー「だけど持って来られたら臭いんだよ?」
ブルー 「ぼくは覚悟はしてるけど…」

採れるんだろうか、と生徒会長にも分からない様子。
一方、ソルジャー夫妻の方は。

A船長 「どうします、ブルー?」
Aブルー「御利益パワーは捨て難いけど…。この匂いが…」
A船長 「代わりに引っこ抜いて貰いますか?」

あちらに私のそっくりさんが…、と指差す先に教頭先生。
しかし…。

Aブルー「代理を立てたら御利益がそっちに行っちゃうよ!」
A船長 「それでは話になりませんねえ…」
Aブルー「仕方ない。今日の所はしっかり拝んで!」
A船長 「敵前逃亡するのですか?」
Aブルー「御神体に敬意を表して、日を改めて!」

またスッポンタケ狩りにくればいいのだ、とソルジャー、柏手。
スッポンタケの群れにパンッパンッ! と手を合わせまして。

Aブルー「ほら、ハーレイ! 君もしっかり拝んでおく!」
A船長 「はいっ!」

夫婦揃ってスッポンタケに深々とお辞儀。
どうぞよろしく、と御利益を祈って回れ右で。

ブルー 「あれっ、採らなくていいのかい?」
Aブルー「今日の所は恥知らずなパワーを充填ってことで!」
A船長 「性欲をかき立てる吉日ですから、お参り出来れば充分です」
Aブルー「御神体はまたの機会に採りに来るんだよ」
一同  「「「ま、また…?」」」

まだ続くのか、と一同、驚愕。
けれどソルジャー、意気揚々と。

Aブルー「今日はスッポンタケを拝む日なんだよ、あちこちで!」
A船長 「見付かりましたら拝みますので、よろしくお願い致します」
ブルー 「まだ探せって!?」
Aブルー「次回の下見も兼ねてるんだよ、さあ、出発!」
一同  「「「うわー…」」」

ゲンナリすれども逃げ道は無し。
スッポンタケを求めての巡礼が続く中、中継終了~。

2014/06/30 (Mon)




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☆要らない六月


さて、六月。そろそろ梅雨の走りかという頃合いですが。
シャン学メンバーが浮かない顔で眺める先には、今月分のカレンダー。

シロエ 「…いよいよですね…」
キース 「来てしまったな…」
ブルー 「六月は無くてもいいんだけどねえ…」
サム  「どうせ祝日だって一つもねえしな」

無くたって別に困りはしない、と意見が一致。

ジョミー「六月ってさあ…。何かいいことあったっけ?」
マツカ 「ジューンブライドはこの国の気候には向きませんしね」
スウェナ「思いっ切り梅雨っていうだけなのよね、六月って」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 六月はホタルさんが飛ぶよ!」

去年はみんなでホタル狩りだよ、と言われてみればそのとおり。
しかし…。

キース 「あのホタル狩りも大概だったような気がするぞ」
シロエ 「オスのホタルを探していた人がいましたね」
ブルー 「レアものだから、と頑張ってたねえ…」

ホタルイカとホタルを勘違いして、と生徒会長、深い溜息。

ブルー 「あの根性を他に向けてくれればマシなのに…」
シロエ 「言うだけ無駄だと思いますけど」
キース 「実に無駄だな、俺たちはババを引きまくりだ」
ジョミー「だけど今度は特に効き目は無いんだよね?」
ブルー 「無い筈だけどね?」

見た目だけだ、と生徒会長が眺めるカレンダー。
今月の分にデカデカと書かれた文字はスッポンタケ。

ブルー 「でもねえ…。本当にスッポンタケと言うのは…」
キース 「分かっている。見た目の酷さは松茸以上のキノコだな?」

あえて調べてはいないんだが、という言葉に頷く御一同様。
外見の猥褻さゆえに学名までが猥褻なキノコ、それがスッポンタケ。

キース 「それをあの馬鹿野郎が探しに来るのか…」
ブルー 「ぼくたちにも一緒に探せと言いにね…」
シロエ 「カレンダーに書かれちゃいましたしね…」

だから六月なんか来なくて良かったんです、とシロエ君。
けれど来てしまった恐怖の六月、シャン学メンバーの運命や如何に?

2014/06/01 (Sun)

 

☆偽物でいこう


六月なんて来なくて良かったとか、無くていいとかいう意見。
嘆きまくりのシャン学メンバー、今月のミッションはスッポンタケで。

サム  「キヌガサタケなら良かったのによ…」
ジョミー「あれだってスッポンタケなんだよね?」
キース 「らしいな、属名から先が違うようだが」
シロエ 「それでもスッポンタケの仲間ですよね?」

キヌガサタケで手を打ちましょう、とシロエ君。

シロエ 「まるで無縁のキノコってわけじゃないですし!」
スウェナ「それもいいわね、スッポンタケには違いないものね」
マツカ 「キヌガサタケなら、ぼくの家の竹藪にも生えますよ」
サム  「いいじゃねえかよ!」

それにしとこうぜ、とサム君も乗り気でございます。

サム  「要はスッポンタケを探せって話なんだしよ」
キース 「探しておいた、と先手を打って差し出せばいいか…」
ジョミー「そうだ、料理もしておけば?」
シロエ 「いいですね! 料理してしまえば何が何だか」
キース 「…分からない…かもな?」

それだ、とキース君がグッと親指を。

キース 「探して料理もしておいたんだ、と恩を売るとするか」
シロエ 「ある意味、一石二鳥ですね」

スッポンタケ探しを避けられる上に恩も売れます、という素敵な見解。

シロエ 「そうと決まればマツカ先輩の家の竹藪ですよ」
マツカ 「けっこう出ますよ、雨上がりの日が狙い目なんです」
キース 「サクサク採って料理だな」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 中華料理でいいよね!」
キース 「食えれば何でもかまわんが…」
ジョミー「美味しい方が喜ばれるよ、きっと」
サム  「うんうん、思い切り恩を売ろうぜ!」

スッポンタケには違いないんだ、と開き直りのシャン学メンバー。

シロエ 「でもって、先手必勝ですよね」
キース 「あいつが来る前に片付けないとな」
ジョミー「雨上がりが狙い目で休みの日かな?」

天気予報はどんな感じだ、と皆で調べておりますが。
産地偽装どころかモノが偽物?

2014/06/02 (Mon)

 

☆雨上がりを狙え


ソルジャーと一緒にスッポンタケを探すのが今月のミッション。
それを避けたいシャン学メンバー、偽物を差し出すことで意見が一致。

キース 「マツカ、キヌガサタケは雨上がりの日に出るんだな?」
マツカ 「普通の日でも出ますけど…。雨上がりの日が多めです」
キース 「よし! 確実にゲットするなら其処だ」

雨上がりっぽくて休みの日だ、と決意も新たに。

キース 「しかしだ、週間予報だと今週末は…」
シロエ 「晴れそうですねえ、生憎と…」
サム  「早めにゲットしておかねえとよ、手遅れになるぜ?」
ジョミー「だよねえ、スッポンタケ狩りに来られたらアウト」

その前に何とか手を打つべし、と思いはしても。

キース 「くっそお…。気圧配置からしても今週末は駄目か」
シロエ 「思いっ切り快晴で晴れマークですよ」
スウェナ「人工的に雨を降らせるのはどうかしら?」
キース 「人工降雨か!?」

アレをやるのか、とキース君といえども唖然呆然。

キース 「素人に出来る技ではないぞ」
ジョミー「ほら、サイオンでパパッとやるとか!」
サム  「それなら出来るかもしれねえな!」
スウェナ「そこまでしなくても出来るわよ」

水道か井戸とホースがあれば、とスウェナちゃん。

スウェナ「要は竹藪に雨が降ったらいいんでしょ?」
ジョミー「あー、水撒き!」
キース 「なるほどな…。人海戦術で打ち水か」

まるで無駄ということもあるまい、と一同、納得。

キース 「マツカ、竹藪の辺りに水はあるのか?」
マツカ 「水道も井戸もありますけれど」
シロエ 「やりましょう!」

週末に向けて水撒きです、とシロエ君がブチ上げまして。

シロエ 「雨上がり並みの水撒きだったらバケツでしょうか?」
サム  「別にホースでいいんでねえの?」
キース 「そうだな、ホースの方が楽だな」
シロエ 「週末を目指すってことは金曜ですよね!」

金曜はサボッて水を撒くべし。
マツカ君の家の竹藪でホースで人工降雨ですよ!

2014/06/03 (Tue)

 

☆料理で誤魔化せ


雨上がりの日が狙い目だというキヌガサタケ。
それをスッポンタケと偽り、料理してソルジャーに渡せばいいかも…。

シロエ 「金曜日の朝から水撒きしたなら、バッチリですよ!」
キース 「念のために木曜日から撒くのはどうだ?」

一日だけでは無理かもしれん、とキース君。

キース 「キヌガサタケが一日にどれだけ伸びるか知らんが…」
ジョミー「ああ、そっか…。二日がかりかもしれないね」
マツカ 「ぼくもその辺はよく知らないんです」

雨上がりに沢山あるのを見ているだけで、とマツカ君の貴重な証言。

キース 「万全を期すなら木曜日から水撒きしておくべきだな」
シロエ 「そうですね…。二日間も撒けば多分、確実に」
サム  「出るんじゃねえの? キノコは成長早そうだしよ」
ジョミー「金曜に出たらサッサと料理すればいいんだしね?」
キース 「そうだな、早ければ早いほどいいからな」

あいつが出る前にゲットするのだ、と拳をググッと。

キース 「金曜だろうが土曜だろうが、とにかくゲットだ」
シロエ 「でもって手早く料理を済ませて誤魔化すんですね!」
キース 「原形を留めないようにするための料理だからな」
サム  「みじん切りとか、そっち系だよな?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 佃煮とかにもなるかもね!」

中華もいいけど佃煮もいいね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「キヌガサタケのお料理、調べておくね♪」
シロエ 「オリジナルでもいいかもですよ」
キース 「いいな、オリジナル料理で更に恩を売るか?」
サム  「あー! パワーアップ系の料理もいいよな!」
ジョミー「…でもさ、それってヤバくない?」

パワーアップされたらどうするのだ、と言われてみれば…。

キース 「そうか、あいつはイワシの頭も信心というか…」
シロエ 「形だけで御利益ってことでスッポンタケに走ったような」
ブルー 「それで合ってる」

パワーアップ系の料理はダメだ、と生徒会長。
佃煮くらいで丁度ですかね?

2014/06/04 (Wed)

 

☆水撒きでいこう


マツカ君の家の竹藪に出掛けて、木曜と金曜はせっせと水撒き。
そうしてキヌガサタケをゲットし、スッポンタケだと偽る予定ですが。

ブルー 「料理して誤魔化すという案はいいんだけどね」
キース 「パワーアップ系のオリジナル料理は災いを呼ぶか…」
ブルー 「まず間違いなく地獄行きだね」

パワーアップしたソルジャーに巻き込まれるのだ、と恐ろしい台詞。

ブルー 「一度食べれば二度、三度って勢いだよ、きっと」
シロエ 「二度、三度ですか!?」
ブルー 「そして二度目ともなれば誤魔化せないしね」
キース 「間違いなく同行しやがるからな…」
ジョミー「キヌガサタケで済ますわけにはいかないよね…」
ブルー 「本家を探しに行く羽目になるよ」
一同  「「「うわー…」」」

それだけは嫌だ、と一同、真っ青。
なにしろ本物のスッポンタケは見かけからして猥褻なキノコ。

キース 「そういうブツに会わないためにも水撒きを、だな…」
シロエ 「頑張らなくてはいけませんね」
マツカ 「じゃあ、木曜から水撒きですね」

ホースとかを用意しておきますよ、とマツカ君。

マツカ 「二日間も水撒きしたなら確実に出ます」
サム  「よっしゃあ! キヌガサタケをゲットだよな!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ レシピも調べておくね!」
キース 「料理さえすれば勝ちだしな」
シロエ 「ええ。スッポンタケの件は解決ですよ」

とにかく料理して差し出すべし、と偽装計画進行中。

シロエ 「焼いても炒めても形さえバレなきゃ完璧です!」
サム  「うんうん、でもって美味けりゃいいって!」
キース 「キヌガサタケなら食って応援だのと言われても、だ」
ジョミー「ぼくたちも平気で食べられるしね!」

キヌガサタケなら通常の中華料理の食材。
シャン学メンバー、食べる気満々ですけども。

ぶるぅ 「えとえと、形が分からなくって…」
??? 「却下!」

却下、と生徒会長お得意の台詞。
しかしその声、別の方から聞こえたような…?

2014/06/05 (Thu)

 

☆見たくない現実


キヌガサタケをスッポンタケに偽装し、ソルジャーに料理を渡す計画。
形が分からないよう調理すべし、と相談の真っ最中なのに。

ぶるぅ 「えとえと…。却下?」
ブルー 「ぼくは却下と言っていないよ」
キース 「俺も言ってはいないんだが…」

じゃあ誰が、と顔を見合わせるシャン学メンバー。

シロエ 「確かに却下と聞こえましたよ」
サム  「俺も聞いたぜ、空耳じゃねえよ」
マツカ 「ぼくも却下と聞いたんですが…」
スウェナ「聞こえたわよね?」
ジョミー「うん、ぼくも聞いた」

確かに聞いた、と口々に言いつつ、しかし後ろを振り向きはせずに。

キース 「つまりだ、ぶるぅ。誰も却下はしていない」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 形が分からないようにお料理だね!」
??? 「だから、却下と!」

いい加減に現実というものを見ろ、とテーブルの上に足がドカンと。
嫌と言うほど見慣れたソルジャー(会話表記はAブルー)のブーツ。

ブルー 「やめたまえ! 土足厳禁! それにマナー違反!」
Aブルー「どっちがマナー違反なんだか!」

よくも綺麗に無視してくれて、とソルジャー、ブツブツ。

Aブルー「さっきから却下と言っているのに、聞きもしないし!」
ブルー 「そもそも君なんか呼んでないから! それに、足!」
Aブルー「緊急事態と見たから来たけど?」

このバカどもが、とテーブルをブーツの踵でゴリゴリ。

Aブルー「スッポンタケは形が貴重! 形が大切!」
ブルー 「その足、床に下ろしたまえ!」
Aブルー「スッポンタケの形を残した料理にするなら下ろす!」
一同  「「「ええっ!?」」」
Aブルー「よくも大切なスッポンタケを…」

形が分からないように料理するなど論外だ、とゴリゴリゴリ。

Aブルー「それで、返事は?」
一同  「「「は、はいっ!!!」」」
Aブルー「よし!」

よく出来ました、とブーツは床へと下りましたけども。
勢いだけで「はい」と答えてしまったシャン学メンバーの運命は?

2014/06/06 (Fri)

 

☆聞いていない人


スッポンタケの偽装計画。キヌガサタケを形を残さず調理しての偽装。
ところが相談中にソルジャー登場、テーブルに足まで乗せて脅して。

Aブルー「いいかい? スッポンタケの形は残す!」
一同  「「「はいっ!」」」

逆らったら絶対に後が無いのがソルジャーなるもの。
勢いどころか脊髄反射で「はい」を連発のシャン学メンバー。

Aブルー「いい返事だねえ…。それでスッポンタケ狩りはいつ?」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「料理法の相談をしてたってことは決まったんだろ?」

日取りの方も、とソルジャー、ニコニコ。

Aブルー「ぼくも是非とも参加したいし、日を教えてよ」
一同  「「「………」」」

もしや、と青ざめる御一同様。
ソルジャー、話を途中からしか、いえ、最後しか聞いていないのかも。

Aブルー「ハーレイも来ると言っていたしね、いつなのかな?」
ブルー 「君のハーレイまで誘ったのかい!?」
Aブルー「そりゃねえ、形が御利益たっぷりそうだし…」

おまけに地面から生えるのだし、と言うソルジャー。

Aブルー「大地のパワーも宿っていそうで、生えてるのを是非!」
ブルー 「採集したいと?」
Aブルー「採るのもそうだし、拝むのも大事!」

まずはスッポンタケに敬意を表して観察だそうでございます。

Aブルー「ハーレイと二人でじっくり眺めて!」
ブルー 「…それで?」
Aブルー「なにしろ恥知らずなキノコだそうだし、あやかりたいと」
一同  「「「え?」」」
Aブルー「ぼくのハーレイは見られていると意気消沈なヘタレ!」

そこの辺りを是非治したい、とソルジャーは真顔。

Aブルー「猥褻な姿を晒して生える恥知らずっぷりを是非!」
ブルー 「ただのキノコだから! 形だけだから!」
Aブルー「効けばいいんだよ、結果的に効きさえすれば御利益!」

スッポンタケは形が大切、猥褻な姿が更に大切との主張ですけど。
キヌガサタケを偽装どころか、スッポンタケ狩りに行かされるのでは?

2014/06/07 (Sat)

 

☆食べられる御神体


マツカ君の家の竹藪でキヌガサタケを採り、スッポンタケと偽る計画。
最後の部分だけを聞いたらしいソルジャーに踏み込まれまして。

Aブルー「世界的にヤバイと評判の猥褻さを是非、拝まないとね」
ブルー 「拝んだって御利益は無いんだよ!」

御神体じゃないんだから、と生徒会長、必死の反撃。

ブルー 「御利益だったら神社に行って拝んできたまえ!」
Aブルー「木の根神社ならもう行った!」

あれも素晴らしかったんだよねえ、と語るソルジャー。

Aブルー「自然の造形でああなるなんてさ、松の木の根なのに」
ブルー 「だからこその神社で御神体だよ!」
Aブルー「スッポンタケだって同じ理屈だと思うけど?」

自然の産物、とソルジャーは真顔。

Aブルー「地面からニョキッと生えるんだろう? 猥褻なのが」
ブルー 「そ、その点は認めるけれど…」
Aブルー「じゃあ、御利益もきっと凄いよ」
ブルー 「スッポンタケを祭った神社は無いから!」
Aブルー「それは効かないからじゃなくって、キノコだからだよ」

食べられるキノコなのが敗因、と言われましても。

ブルー 「食べて応援なお饅頭とかじゃあるまいし!」
Aブルー「そっち系だよ、効くから食べられちゃうんだよ!」

御神体として祭られる前に食べられるのだ、とソルジャー、主張。

Aブルー「お祭りしちゃったら御利益を一人占めとはいかないし…」
ブルー 「それで見付けた人は食べると?」
Aブルー「そのとおり! 食べて御利益を一人占め!」

ぼくもやりたい、とズズイと前へと。

Aブルー「ハーレイと二人でしっかり眺めて、しっかり食べる!」
ブルー 「それじゃ二人で行けばいいだろ!」
Aブルー「一緒に探してくれると言ったよ、君たちも!」

だからカレンダーに書いてあるのだ、と鋭い指摘。

Aブルー「それで、いつ?」
一同  「「「………」」」

スッポンタケ狩りは確定したも同然ですが。
学名からして猥褻なキノコをソルジャー夫妻と採りにお出掛け?

2014/06/08 (Sun)

 

☆この日に行きたい


もはやスッポンタケ狩りに行くしか無さそうなシャン学メンバー。
一緒に出掛ける約束だったと主張するソルジャー、日取りをお尋ねで。

Aブルー「探しに出掛ける気だったらしいけど、いつなわけ?」
ブルー 「まだハッキリとは決めてないから!」
Aブルー「じゃあ、料理の方法を先に相談してたんだ?」
キース 「…そういうことだ」

この際、少しでも先延ばしにしたいスッポンタケ狩り。
キヌガサタケの偽装計画は料理のみだ、と誤魔化すことに。

Aブルー「だったら日取りはこれから決める、と」
ブルー 「そうだけど…」
Aブルー「ぼくの希望を言ってもいいかな?」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「ちょっと気になる日があるものだから」

もう最高の吉日なのだ、と話すソルジャー。

Aブルー「君たちは土日がいいんだよね?」
シロエ 「六月は祝日が無いですからね」
Aブルー「そういう意味でもピッタリの日が!」

しっかり土曜日、との言葉で土曜に死亡フラグが。

キース 「…土曜日か…」
ジョミー「法事で逃げるの、無しだからね!」
サム  「だよなあ、そういうのは俺も感心しねえぜ」

一緒に死のう、とサム君、キース君の肩をガッシリと。

キース 「…わ、分かった、死ねばいいんだな?」
Aブルー「なんで死ぬのさ、スッポンタケには毒は無いだろ」
ブルー 「別の意味で死ぬ目に遭うんだよ!」
Aブルー「分からないねえ、御利益たっぷりのキノコなのにさ」

これだから価値の分からないヤツは…、とソルジャー、ブツブツ。

Aブルー「でもまあ、お蔭で見付けたら全部貰えるしね?」
ブルー 「どうしても採りに行きたいわけだね」
Aブルー「決まってるだろう! それで希望の日を言ってもいい?」
ブルー 「…好きにしたまえ」
Aブルー「だったら、6月21日! ガッツリ土曜日!」

此処がいいのだ、と指差された吉日とやらの6月21日ですけれど。
カレンダーに書かれた文字は仏滅の二文字、どの辺が最高の吉日だと?

2014/06/09 (Mon)

 

☆パワフルな吉日


スッポンタケ狩りに行くならこの日だ、とソルジャー御希望の21日。
最高の吉日らしいのですけど、カレンダーには仏滅の文字が。

キース 「…おい、本当に21日なのか?」

22日の間違いじゃないか、とキース君。

キース 「22日なら大安なんだが…」
サム  「だよなあ、おまけに日曜日だぜ?」
シロエ 「最高の吉日と言うんだったら、22日じゃないですか?」

何か勘違いをしていませんか、とシロエ君も。

シロエ 「日付を一日間違えてるとか、そういう感じで」
Aブルー「それは無い! ちゃんと確認してきたから!」
ブルー 「……誰に?」
Aブルー「こっちのノルディ! 相談するならこっちの世界で!」

でないと吉日を選べないのだ、とソルジャー、ニッコリ。

Aブルー「ぼくの世界とは何かと違うし、吉日だって変わりそうでさ」
キース 「あんたの世界じゃ、仏滅は吉日に含まれるのか?」
Aブルー「仏滅も何も、そういうのが無いし!」
ブルー 「ノルディに騙されていないかい?」

どう訊いたのだ、と生徒会長。

ブルー 「どういう風に吉日の相談を持ち掛けたわけ?」
Aブルー「スッポンタケ狩りに出掛けたいから、って訊いたけど?」
シロエ 「すると天気の関係でしょうか?」
マツカ 「21日は特異日でしたか?」

梅雨の間でも晴れが多いとか…、とマツカ君の意見は一理あるかも。

Aブルー「晴れが多いかどうかはともかく、特別らしいよ?」
一同  「「「特別?」」」
Aブルー「21日は夏至だってノルディが言ってたけども」
一同  「「「あー…」」」

そういえば、と納得の御一同様。
仏滅とも書いてありますが、夏至の二文字も確かにあって。

キース 「…分かった。昼間が一番長い日だから選ばれたんだな」
シロエ 「明るい間は探しまくれということですか…」
Aブルー「それもあるけど、夏至はなんだかパワフルらしくて」

その日を勧められたのだ、との話ですけど。
夏至がパワフルって、どういう意味…?

2014/06/10 (Tue)

 

☆不思議なお導き


21日が最高の吉日だから、とスッポンタケ狩りを所望のソルジャー。
なんでも夏至で、昼間の時間が長いだけでなくパワフルだとか。

ブルー 「夏至がパワフルってどういう意味だい?」
Aブルー「ノルディにスッポンタケ狩りに行くんだって言ったら…」

そういう意図ならパワフルな日に、と夏至をオススメされたのだとか。

Aブルー「なんかね、ミッドサマーとか言ってたかなあ?」
ブルー 「確かに夏至だね、ミッドサマーは」
Aブルー「そのミッドサマー? 昔から有名なんだってね」
ブルー 「そりゃまあ…。ぼくたちの国では単に夏至だけど」

国によっては夏至祭もある、と生徒会長。

ブルー 「でも、パワフルって…。祭りだからかい?」
Aブルー「祭りの話は聞かなかったよ、パワフルな日としか」
ブルー 「それじゃ、どういう意味でパワフル?」
Aブルー「ズバリ、性欲をかき立てる日!」
一同  「「「性欲!?」」」

有り得ねえ、と驚愕の御一同様。
しかしソルジャー、チッチッと指を左右に振って。

Aブルー「なんか裏付けもあるらしいんだよ、民俗学的な」
ブルー 「…民俗学的?」
Aブルー「ミッドサマーから九ヶ月後に生まれる子供が多数!」

ズバリ男女の出会いの日なのだ、と威張られましても。

ブルー 「いったい何処のデータなわけ?」
Aブルー「それがね、世にも不思議な御縁としか! もうお導き!」
ブルー 「…お導き?」
Aブルー「そう! 国の名前を聞いた時には感動したねえ…」
ブルー 「何処の国なのさ?」
Aブルー「聞いて驚いてよ、節分祭で出会った福の神の国!」
一同  「「「福の神!?」」」

福の神とはもしかして…、と一同、ガクブル。

キース 「…ま、まさかと思うが、その国はだな…」
ジョミー「サンタクロースの国の隣の…」
サム  「ドクツルタケの国のことかよ!?」
Aブルー「ピンポーン♪」

はい、正解! と悦に入ってるソルジャーですが。
福の神ことドクツルタケとは、節分祭の…。

2014/06/11 (Wed)

 

☆何処までも祟る


スッポンタケ狩りは21日にすべし、とソルジャー希望の夏至ですが。
性欲をかき立てる日だそうで、民俗学的な裏付けもあるとか。

キース 「…ど、ドクツルタケの国のデータか…」
Aブルー「凄いだろ? これが御縁でなければ何だと!」

まさに御利益パワーへの道で、お導きだそうでございます。

Aブルー「いやもう、あの人はまさに福の神だねえ…」
キース 「俺に言わせれば疫病神だが?」
Aブルー「そんな失礼な物言いをしない! 福の神様に失礼だから!」
キース 「どの辺がどう福の神なんだ!」
Aブルー「ちゃんと裏付けまで運んでくれたよ、ミッドサマーの!」

性欲が思い切り高まる日だと証明された、とソルジャー、ニコニコ。

Aブルー「この素晴らしい御縁を生かして、スッポンタケ狩り!」
ブルー 「ぼくたちにすれば迷惑なんだよ!」
Aブルー「でもねえ、先月からの約束だから!」

行って貰う、と強気のソルジャー。

Aブルー「いいかい、21日の土曜日だよ? この日が大切!」
ブルー 「理由を聞いたら避けたいんだけど!」
Aブルー「ダメダメ、御縁は大切に! そして御利益最大限!」

実に素晴らしい出会いだった、とソルジャー、ウットリ。

Aブルー「節分祭へ行くバスで会ったというだけなのにねえ…」
シロエ 「ぼくたちには地獄の一丁目でしたよ!」
サム  「なんか次から次へとなあ…。ロクな目に遭っていねえよな」
キース 「まったくだ。例の饅頭もあいつのせいだし」
ジョミー「何から何まで、イングリッドさんのせいなんだよ!」

もう嫌だ、とジョミー君の絶叫。

ジョミー「死の天使って名前をつけたの、正解だったよ!」
キース 「…今から思えばハマり過ぎだったな、あの名前はな…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ イングリッドさん、いい人だったよ!」
Aブルー「ホントにいい人だったよねえ?」

まさに福の神、と喜ぶソルジャーですけれど。
シャン学メンバーにすれば延々と祟る死の天使な上、ドクツルタケ…。

2014/06/12 (Thu)

 

☆夏至の日が大切


夏至は性欲をかき立てる日だというソルジャーの主張。
裏付けになるデータとやらが、よりにもよって因縁の人の国のもので。

キース 「…ドクツルタケの野郎、いったい何処まで祟るんだ…」
シロエ 「子々孫々までって気がして来ますよ…」
Aブルー「いいねえ、孫子の代までってことは子孫繁栄!」

まさに子宝、性欲をかき立てる日に相応しい、とソルジャーの仰せ。

Aブルー「やっぱりあの人は福の神だよ、間違いなし!」
ブルー 「それは君だけに限定だから!」
Aブルー「ぼくだけじゃないよ、ハーレイもだよ!」

夫婦揃ってお世話になってる、とニコニコニコ。

Aブルー「バスで貰った性技上達のお守りは大活躍だし!」
ブルー 「もういいから!」
Aブルー「次は是非とも、ヘタレを直して更なるパワーを!」
ブルー 「直さなくていいから!」
Aブルー「ダメダメ、スッポンタケの恥知らずっぷりは必要だよ!」

見られていてもガンガンやらねば、と言われましても。

ブルー 「やられる方は迷惑だから!」
Aブルー「別にいいだろ、減るもんじゃなし!」
ブルー 「減るんだよ!」

心神耗弱で病院送りになりそうだ、と生徒会長。

ブルー 「そうでなくても精神的に参っているのに!」
キース 「まったくだ。毎月毎月、次から次へと!」
Aブルー「それが福の神のお導きだよ、ぼくとハーレイへの!」

そして今月はスッポンタケ狩り、と拳をググッと。

Aブルー「いいかい、21日だからね!」
シロエ 「22日にしませんか? 大安ですから」
Aブルー「仏滅なんかより、絶対、夏至! 夏至が大切!」

其処をよろしく、と笑顔で強調。

Aブルー「性欲をかき立てる日にスッポンタケ狩り! それが最高!」
ブルー 「…雨の場合は?」
Aブルー「雨天決行! シールドを張ってでもスッポンタケ狩り!」

この日を逃してなるものか、と決意のソルジャー、雨でもやる気。
雨が降ってもスッポンタケ狩り、いっそカンカン照りの方がマシかも?

2014/06/13 (Fri)

 

☆抜くのも大切


スッポンタケ狩りは雨天決行、何が何でも夏至の日なのだという主張。
日取りにこだわるソルジャーですけど…。

Aブルー「ああ、そうだ。スッポンタケ狩りの面子だけどさ」
ブルー 「ぼくたちは抜けていいのかい?」
Aブルー「抜けていいわけないだろう!」

抜けるだなんて縁起でもない、とソルジャー、ブツブツ。

Aブルー「せっかく吉日を選んでるんだし、縁起も担ぐ!」
一同  「「「縁起?」」」
Aブルー「いいかい、基本は抜かず六発!」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「ヌカロクだってば、抜かないことが大切なんだよ!」
ブルー 「退場!!」

さっさと出て行け、と生徒会長、怒りの形相。

ブルー 「その先、喋ったらブチ殺すからね!」
Aブルー「うーん…。それじゃ縁起は担いでよ?」
ブルー 「担ぐから!」
ぶるぅ 「えとえと…。スッポンタケって抜かなくていいの?」
シロエ 「抜かないと採れない気がしますが…」
Aブルー「そっちは抜いてもいいんだよ!」

時には抜くのも大切だから、と謎の発言。

Aブルー「抜かずに溜めるとムラムラするとか言うからねえ…」
キース 「何の話だ?」
Aブルー「スッポンタケだよ、いわゆる臨戦態勢の!」
シロエ 「…はあ…。それじゃ採ってもいいんですね?」
Aブルー「採る前にまずは観察だけどね」

恥知らずで猥褻な姿をとくと観察、と笑顔のソルジャー。

Aブルー「ぼくのハーレイと一緒にしっかりと!」
ブルー 「はいはい、分かった。さっさと帰る!」
Aブルー「帰るけど、その前に面子のことで」
ブルー 「まだ何か?」
Aブルー「戦力は多い方がいいからねえ…。是非もう一人!」
一同  「「「え?」」」
Aブルー「こっちのハーレイ!」

是非とも面子に加えたい、と言われて絶句の御一同様。

キース 「教頭先生を巻き込むのか!?」
サム  「マジかよ、相手はスッポンタケだぜ?」

どうなるんだ、と上を下への大騒ぎですが。
教頭先生も一緒にスッポンタケ狩り?

2014/06/14 (Sat)

 

☆面子は多めに


逃げられないらしいスッポンタケ狩り、戦力は多い方がいいのだとか。
ソルジャー、教頭先生も面子に加えたいと言い出しまして。

Aブルー「一人でも多い方がいいしさ、ハーレイも是非!」
ブルー 「ぼくは誘いに行かないからね!」
Aブルー「御心配なく。ぼくが誘うから」
ブルー 「どうやって?」
Aブルー「猥褻なキノコを採りに行くんだ、って言うんだけれど」
ブルー 「ちょ、ちょっと…!」

せめてスッポンタケと言ってくれ、と生徒会長。

ブルー 「猥褻なキノコはあんまりだから!」
Aブルー「見ればバレると思うけど?」
ブルー 「そりゃそうだけど…」
Aブルー「だから全然、無問題! それじゃ帰りに誘っておくね!」

またね、とパッと姿が消え失せまして。

ブルー 「…なんでハーレイまでスッポンタケ狩りに…」
ぶるぅ 「えとえと…。スッポンタケって美味しいの?」
ブルー 「美味しいらしいよ、キヌガサタケと同じで高級食材」
一同  「「「えぇっ!?」」」
ブルー 「中華風のスープにして良し、炒めて良し!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お料理、とっても楽しみ!」

レシピを探しておかなくっちゃ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「スッポンタケ、沢山採れるといいね♪」
キース 「…そ、そうだな…」
シロエ 「見付からなかったら二度、三度と動員されますしね…」
サム  「早いトコ見付けて縁を切ろうぜ」
ジョミー「だよねえ、勝負は夏至の日だっけ?」
キース 「まったく嬉しくない理由でな」
ブルー 「ぼくにも想定外だったよ…」

夏至だなんて、と生徒会長、深い溜息。

ブルー 「あんな恐ろしい日だとは知らなかったさ」
キース 「単に昼間が長いだけの日かと思っていたが…」
シロエ 「世界はホントに広いですねえ…」
ブルー 「仕方ない。もう諦めてスッポンタケ狩りに専念しよう」

夏至の日は晴れるように祈るのだ、と覚悟を決めたようですけども。
猥褻だと噂のスッポンタケには会えますかねえ…?

2014/06/15 (Sun)







 

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☆目指せミラクル


御利益を寄越せのミラクルだのと、ソルジャー、絶賛居座り中。
食べて応援はまたの機会だそうですけれど、まだお帰りにならなくて。

Aブルー「木の根まんじゅうは行けばいつでも買えるしね」
キース 「あの饅頭は二度と御免だと言っただろうが!」
Aブルー「それは特大サイズと特注品に限定だよね?」

それ以外ならいいんだよね、とソルジャー、ヒョイと揚げ足を。

Aブルー「特注品には通常サイズもつくからねえ…」
キース 「ちょっと待て! それは店の人が食べて応援するという…」
Aブルー「そうだけど? ちょっと数を増やして貰えばね」

この人数分くらい捻出できる、と一気に打っちゃり。

Aブルー「特注品と同じ材料で作った通常サイズはパワーも同じ!」
ブルー 「迷惑だから!」
Aブルー「ぼくたちは応援希望なんだよ、目指せ絶倫!」

行け行けゴーゴー! と拳を突き上げているソルジャー。

Aブルー「それはともかく、他にもミラクル! 御利益パワー!」
キース 「だから何も無いとブルーが言った筈だぞ!」
ブルー 「ホントに無いから帰りたまえ!」

そして松茸の季節まで来るな、と追い出しにかかっておりますが。

Aブルー「その松茸。サマツだっけか、シーズンはまだ?」
一同  「「「…さ、サマツ…」」」

サマツとはフライングで採れる松茸。
ヤバイのでは、とシャン学メンバー、ガクガクブルブル。

シロエ 「あれはそろそろでしたっけ?」
マツカ 「六月頃じゃなかったですか?」
サム  「ならセーフだよな、まだ出ねえよな」
ブルー 「というわけでね、早過ぎだってさ」

早く帰れ、とシッシッシッ。

ブルー 「とにかく今日は何も無いから!」
Aブルー「うーん…。じゃあ、スッポンは?」
ブルー 「精力剤なら専門店がオススメだから!」
Aブルー「ううん、そっちのスッポンじゃなくて…」

そっちのスッポンも大いに用事があるんだけれど、と言われましても。
精力剤の他にどういうスッポンがあると?

2014/05/16 (Fri)

 

☆気弱なスッポン


ドッカリしっかり居座ったままで、全くお帰りにならないソルジャー。
御利益パワーを寄越せと騒いで、挙句の果てにスッポンだとか。

Aブルー「漢方薬とかのスッポンだったら分かるんだよ、うん」
ブルー 「だったらサッサと買って帰ればいいだろう!」
Aブルー「そっちじゃないって言ってるのにさ」
ブルー 「他にどういうスッポンがあると!?」

スッポンと言えばスッポンなのだ、と生徒会長、拳をググッと。

ブルー 「ああ見えてデリケートらしいけどねえ、スッポンだから!」
Aブルー「…デリケート?」
ブルー 「養殖池に人の影が映ると食欲不振になるんだよ!」
一同  「「「え?」」」

アレの何処が、と一同、驚愕。
噛み付いたら最後、離れないとか噂のカメがスッポンですが…。

キース 「噛まれたら最後、雷が鳴るまで離れないと聞いたが…」
ブルー 「都市伝説だよ、本物のスッポンは気弱なんだよ!」

人影だけで食欲不振になってしまうため、餌やりは匍匐前進で。
養殖池に渡した板の上を這いつつ餌を投げるという話。

シロエ 「…そっちの方が都市伝説って気がするんですが…」
キース 「まったくだ。スッポンは本気で強烈なんだぞ」
ジョミー「何処かで見たわけ?」
キース 「何処とは言わんが有名な寺の池でだな…」

ザバザバと激しい水音が聞こえたそうでございます。
そちらを眺めたキース君の視界に入ったものは。

キース 「五十センチはあろうかというスッポンが、だ」
Aブルー「それは効きそうなサイズだねえ…」
ブルー 「今はそういう話じゃないから! それで、そいつが?」
キース 「でかい鯉をだ、生きたまま齧っていやがったんだ!」
Aブルー「素晴らしいねえ、流石はスッポン!」

生きた鯉でも丸齧り! とソルジャー、絶賛。

Aブルー「そのパワーを是非!」
ブルー 「なんだ、結局、スッポンじゃないか」

お帰りはあちら、と指差す漢方薬店の方向。
スッポンの薬なら、そういうお店が王道ですしね!

2014/05/17 (Sat)

 

☆スッポンは食用か


御利益パワーを求めるソルジャー、目を付けたものが今度はスッポン。
キース君が見たという生きた鯉を丸齧りなスッポンを大絶賛で。

Aブルー「五十センチはあろうかという大スッポンだよね?」
キース 「ああ、半端なくデカかったな」
Aブルー「おまけに鯉を生きたまま丸齧りなんだね、デカイのを?」
キース 「そのとおりだが?」

あの鯉はスッポンよりも大きかった、という証言。

キース 「それをガツガツと食うようなスッポンの何処が気弱だ!」
Aブルー「デリケートだっていう話だしねえ、本当かもね?」

ぼくのハーレイもパワフルだけれどデリケート、とニッコリと。

Aブルー「見られていると意気消沈だしさ、デリケートだよ」
ブルー 「退場!!」

今度こそ帰れ、と生徒会長、イライライラ。

ブルー 「スッポンの薬を買うんだったら薬局だから!」
シロエ 「生きたスッポンなら養殖場です」
キース 「スッポン料理の美味い店なら紹介するが?」
Aブルー「どうなんだろうね、食べられるのかな?」
一同  「「「は?」」」

何を今更、と「ハア?」な一同。
スッポン料理ならソルジャーは何度も食べている筈。

ブルー 「スッポン、アルテメシアで最高の店で食べてないかい?」
Aブルー「締めの雑炊が美味しい店かい?」
ブルー 「そうだけど? 百年以上も使い込んでる土鍋が売りの」
Aブルー「あの店はいいね、ハーレイともノルディとも行ったけど?」
ブルー 「だったらスッポンが食べられることは知ってるだろう!」

それとも年でボケたのか、と厳しい突っ込み。

ブルー 「ぼくより百歳ほど若いと思っていたんだけどね?」
Aブルー「失礼な! なんでボケると!」
ブルー 「ボケてるからだよ、スッポンは食べられるのかだなんて!」
Aブルー「だって、ホントに気になるじゃないか!」
ブルー 「その台詞の何処がボケていないと!?」

気になるあたりがボケの始まり、と生徒会長。
ソルジャーもそろそろ年ですかねえ?

2014/05/18 (Sun)

 

☆ボケたらしい人


スッポンは食べられるのかどうかが気になる、と言うソルジャー。
そのくせスッポン料理は食べたとの話、ボケの始まりだと生徒会長が。

ブルー 「何度も食べたと言ってるくせにね、何を言うやら…」
Aブルー「だから気になるんだってば、食べられるかどうか!」
サム  「…こりゃダメだぜ…」
キース 「本格的にボケたようだな」
シロエ 「ボケると話がループするとか言いますしね?」

危ないですね、とシロエ君。

シロエ 「どうするんです、ボケだとすると」
キース 「どうするも何も、引き取って貰うしかないだろう」
ジョミー「それって誰に?」
スウェナ「保護者はキャプテンってことになるのよねえ?」
キース 「成年後見人もそれでいいだろうが、その前にだ」

どうやってお帰り頂くのかが問題だ、と言われて、一同、真っ青。

ジョミー「もしかしなくても帰らない…とか?」
キース 「空間移動はあいつの他にはぶるぅだけしか出来ないぞ」
シロエ 「じゃ、じゃあ、ぶるぅが迎えに来てくれるまでは…」
ジョミー「このままこっちにいるってわけ!?」
キース 「迎えが来てもだ、また来るという可能性もある」

そしてボケれば頻繁に来る、と恐ろしい台詞。

キース 「おやつはまだか、という台詞を朝から晩まで何回も…」
シロエ 「冗談はやめて下さいよ!」
キース 「可能性として言っている。それこそ夜中も来るかもな」
一同  「「「…そ、そんな…」」」

ただでも迷惑なトラブルメーカー、それがソルジャー。
昼夜を問わずに入り浸られたら悲惨だとしか言いようがなく。

ジョミー「そ、そうだ、あっちの世界にはボケの薬とか!」
キース 「冷静に考えてみるんだな。本人にボケの自覚は無いぞ」
シロエ 「ということは、薬を飲ませるとしても…」
キース 「誰かがキチンと管理しないと難しい」
一同  「「「うわー…」」」

もしかしなくてもボケの始まりらしいソルジャー。
空間を超えて徘徊されたら、エライ事態になるのでは…?

2014/05/19 (Mon)

 

☆ボケたら早めに


歩く迷惑と噂の高いソルジャー、ついにボケたかという恐ろしい疑惑。
スッポンが食用かどうかが分からないらしく、誰もがブルブル。

ジョミー「く、薬は飲まなきゃ効かないんだよね? いい薬でも」
キース 「当然だ。一度飲んだらそれで効くなら安心だが…」
スウェナ「そこまでの薬があるのかしら?」
シロエ 「…さ、さあ…」
Aブルー「なに、なに? 薬がどうしたって?」
シロエ 「な、なんでもないです!」
Aブルー「いい薬だとか聞こえたような…」
キース 「あんたに飲ませる特効薬だ!」

あるなら帰って飲んでくれ、とキース君。

キース 「頼むから完璧にボケてしまう前になんとかしてくれ!」
Aブルー「失礼な! 誰がボケると!」
ブルー 「君しかないだろ? さっきから言動が異常すぎだし」
Aブルー「何処が異常だって!?」
ブルー 「スッポンは食べられるのか、なんて言う辺りがね」

嫌と言うほど食べただろう、とビシィと指摘。

ブルー 「店にも行ったと言っているくせに、食用も何も」
キース 「食べられないものを食わせる店など無いからな」
サム  「ゲテモノ料理なら知らねえけどよ」
Aブルー「うーん…。一種、ゲテモノ?」
一同  「「「ゲテモノ?」」」

スッポンの何処がゲテモノなのだ、と一同、目が点。

キース 「これは駄目だな、完全にいっちまってるな…」
ブルー 「ボケの始まりどころかボケかな」
シロエ 「早くぶるぅを呼びましょう!」

そして連れて帰って貰うんです、と絶叫のシロエ君ですが。

Aブルー「ボケてないっ!」
ブルー 「それはボケ症状の王道だから!」
キース 「本人に自覚が無いのがボケの基本だ」
Aブルー「それくらいのこと、知ってるし! 薬もあるし!」
ブルー 「だったら、さっさと帰って飲みたまえ!」
キース 「俺も真面目にそれを勧める」

早く治してまた来てくれ、と握手を求めるキース君。
副住職だけに御老人の扱いは上手いと思いたいですが、どうでしょう?

2014/05/20 (Tue)

 

☆ボケを直して


スッポンはゲテモノの一種かも、などと言い出したソルジャー。
もはやボケとしか言いようがなくて、オススメは帰って薬を飲むこと。

キース 「ボケの薬があるんだったら、帰って早く治してくれ」
Aブルー「サッサと帰れ、って握手なわけ?」
キース 「いや、この握手は「また会おう」という友情の…」
Aブルー「友情だったらスッポンの方で!」

そっちで友情を示してくれ、と妙な発言。

キース 「…スッポン料理の美味い店を紹介する件か?」
Aブルー「そっちのスッポンじゃないんだってば!」
シロエ 「はいはい、食べられるかが謎のスッポンですね?」

落ち着いて下さい、と宥めにかかるシロエ君。

シロエ 「そのスッポンなら探しておきます。ですから帰って」
キース 「ボケの薬を飲んで治して、それから来てくれ」
Aブルー「いいのかい?」
シロエ 「もちろんです。まずは病気をしっかり治して下さいね」
Aブルー「ぼくは病気じゃないんだけれど…」

でも探してくれるならそれもいいかな、との嬉しい仰せ。

Aブルー「だったら、よろしくお願いするよ」
シロエ 「ぼくたちにドンと任せて下さい、大丈夫です!」
キース 「俺も約束はきちんと守る。あんたは安心して養生してくれ」
Aブルー「嬉しいなあ…。それで、食べられるのかい?」
シロエ 「それも確認しておきますよ」
Aブルー「ありがとう! 持つべきものは友達だね」

それと文化の違う世界、とソルジャー、ニコニコ。

Aブルー「文化と言うより、自然環境? 流石は地球だよ」
ブルー 「うんうん、君も早く帰って自分の病気を治したまえ」
Aブルー「本当にボケじゃないんだけどねえ…。まあいいや」

それで何日後に来ればいいのだ、と尋ねるソルジャー。

Aブルー「どのくらいあれば見付かるのかな?」
ブルー 「その前に君の病気を治して」
キース 「それから連絡してくれればいい」

まずはしっかりボケを治せ、と口々に。
でないと思い切り迷惑かけられそうですもんね?

2014/05/21 (Wed)

 

☆ボケとスッポン


ボケは確定らしいソルジャー、お帰り頂くことが何よりも大事。
食べられるか否かでお悩みのスッポン、探しておくからと嘘八百で…。

ブルー 「とにかく君は治療に専念しないとね」
Aブルー「そうらしいねえ? 君たちが探してくれるんだったら」

そして出来れば食用であることを希望、とスッポンへのこだわり。

Aブルー「それとどういう意味でヤバイか、そっちも期待!」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「ブルーが言っていただろう? 別の意味でヤバイと」
キース 「何の話か謎なんだが…。いや、そうじゃなくて!」

帰って治せ、とキース君。
ボケた相手に話が通じるわけもない、と気付いたみたいですけれど。

Aブルー「ぼくの記憶では、スル―してくれと言っていたねえ…」
ジョミー「スルー?」
シロエ 「ジョミー先輩、かまうと話がややこしいですよ」
Aブルー「失礼な! だからボケてないと!」

よく聞きたまえ、とソルジャー、生徒会長をビシィと指差し。

Aブルー「スッポンタケはスルーすべし、と言ってた筈だよ!」
一同  「「「スッポンタケ!?」」」

あれか、と愕然とする御一同様。
ドクツルタケの名前が出なくて騒いでいた時に挙がった名前で。

シロエ 「…そ、そういえば、ぼくがスッポンタケと…」
Aブルー「そう! そこでブルーがスルーしとけ、と」
キース 「お、思い出したが、すると、あんたが言うスッポンは…」
Aブルー「スッポンタケだよ、名前からして効きそうだしねえ?」

なにしろスッポンと言えば精力剤で、とソルジャー、嬉しげ。

Aブルー「そのスッポンと同じ名前だし、効いたらいいな、と」
シロエ 「そ、それじゃ食べられるかどうかというのは…」
Aブルー「もちろん、スッポンタケのこと!」
キース 「ボケたわけではなかったのか…」
Aブルー「まだ若いんだし、ボケるよりも前にまずは御利益!」

スッポンタケは食べられるのか、と改めての仰せですけれど。
それはどういうキノコですかねえ?

2014/05/22 (Thu)

 

☆キノコの女王様


ついにボケたと思われていたソルジャー、実はしっかりキッパリ正気。
食べられるのかと訊かれたスッポン、スッポンならぬスッポンタケ。

Aブルー「スッポンタケっていうのは食べられるのかな?」
シロエ 「さ、さあ…。生憎とぼくは名前だけしか」
キース 「俺も名前しか知らんのだが…」
Aブルー「うーん…。じゃあ、ブルー」

君が知っていそう、とソルジャー、生徒会長を指名。

Aブルー「スルーしとけとか、ヤバイとか色々と言っていたよね?」
ブルー 「…い、言ったけど…」
Aブルー「だったら君は知ってるわけだ。スッポンタケの正体を!」

洗いざらい喋ってしまえ、と凄むソルジャー。

Aブルー「まずは食べられるか、そうでないか! そこが肝心!」
ブルー 「…結論から言えば食べられるかと」
Aブルー「本当に!?」
ブルー 「あれは食べられるキノコだよ。中華料理が多いかな」
Aブルー「中華料理…。つまりは漢方薬系ってこと?」
ブルー 「そういうわけでもないんだけどね」

でも食べられる、と生徒会長。

ブルー 「此処の面子が知っていそうなのだとキヌガサタケかな」
一同  「「「キヌガサタケ!?」」」

アレがスッポンタケだったのか、と一同、仰天。

シロエ 「キヌガサタケと言えばキノコの女王じゃないですか!」
Aブルー「そうなのかい?」
キース 「姿形が優雅で繊細なキノコだからな」
Aブルー「なるほど、繊細…。そういえばスッポンも繊細だっけね」

カメの方の、とソルジャー、納得。

Aブルー「それでキヌガサタケとやらがスッポンタケだ、と」
シロエ 「いえ、そうじゃなくて…。本当に見た目が繊細なんです」
ジョミー「レースみたいなヒラヒラがついたキノコだよね?」
シロエ 「そうです、そうです。スカートみたいに」
Aブルー「へええ…。レースとはまたお洒落だねえ?」
キース 「だから優雅で繊細と言ったぞ」

本物のスッポンと一緒にするな、という話。
キヌガサタケがスッポンタケとは…。

2014/05/23 (Fri)

 

☆スッポンなキノコ


ソルジャーこだわりのスッポンタケとやら、キヌガサタケだという話。
繊細な見た目からキノコの女王と呼ばれるキヌガサタケですが。

Aブルー「優雅で繊細なキノコの女王で、食べられるのかあ…」
シロエ 「まさかキヌガサタケがスッポンタケだったなんて…」
キース 「俺もだ。キヌガサタケはキヌガサタケだと思っていたな」

どの辺がどうスッポンなのだ、と言われましても。

シロエ 「…あれって見た目がスッポンですか?」
ジョミー「全然違うと思うんだけど…」
サム  「それ以前に何処がヤバイんだよ?」
マツカ 「スルーしろと言われた理由が謎ですよね」
スウェナ「キヌガサタケなら綺麗なだけよ? ヤバイかしら?」
キース 「毒があるというわけでもないしな…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 中華料理のキヌガサタケって美味しいよ!」
Aブルー「美味しいんだ?」

ますますもって大歓迎、とソルジャー、ニコニコ。

Aブルー「美味しい上にスッポンかあ…。パワーが期待出来るとか?」
ブルー 「そういう類のキノコじゃないから!」
Aブルー「じゃあ、どの辺がヤバくてスルー?」

そこをしっかり聞かせて欲しい、とスッポンの如くガップリと。

Aブルー「スッポンな辺りが鍵かと思っているんだけどね?」
ブルー 「…まあ、間違ってはいないかと…」
シロエ 「キヌガサタケの何処がスッポンなんです?」
ブルー 「スッポンタケの仲間だから」
一同  「「「…仲間?」」」
ブルー 「スッポンタケと言っても色々あってね」

文字通りのスッポンタケというのも存在するそうでございます。

ブルー 「そっちは種までが全部スッポンタケってことで」
一同  「「「シュ?」」」
ブルー 「分類だよ。ナントカ目とかナントカ属とかあるだろう?」
キース 「キヌガサタケだとどうなるんだ?」
ブルー 「あれは種と属がキヌガサタケ!」

スッポンタケ目、スッポンタケ科のキヌガサタケ属がキヌガサタケ。
スッポンタケとは微妙な違いが?

2014/05/24 (Sat)

 

☆スッポンの頭


スッポンタケ目、スッポンタケ科でキヌガサタケ属のキヌガサタケ種。
それがキヌガサタケの分類、スッポンタケは種までスッポンタケ。

キース 「なるほど、細かい分類が異なるわけだな」
ブルー 「だから見た目も違ってくるね」
シロエ 「どんな風にです?」
ブルー 「スッポンタケにはキヌガサタケみたいなヒラヒラが無い」
Aブルー「ふうん? それじゃキノコの王様なのかい?」

ヒラヒラつきのキヌガサタケは別名が「キノコの女王」だとか。
名前の由来の繊細で優雅な飾りが無ければ王様なのか、という仰せ。

ブルー 「…王様の方は諸説あるけど、有力なのは松茸かと」
Aブルー「松茸かい?」

なんてゴージャス、とソルジャー、ウットリ。

Aブルー「あの素晴らしい形の松茸が王様! 素晴らしすぎる!」
ブルー 「松茸の話はもういいから!」
Aブルー「じゃあさ、女王様が含まれるスッポンタケもさ…」

凄いのかい? と期待に満ちた瞳がキラキラ。

Aブルー「キヌガサタケを含むスッポンタケ目って、ヤバイんだろ?」
ブルー 「…………」
Aブルー「スルーしろと言いたくなるヤバさ! 鍵はスッポン!」

似ているとか? とソルジャー、質問。

Aブルー「実はスッポンに激似だったり? 形とかが」
シロエ 「似ていませんから!」
キース 「キヌガサタケの何処がスッポンなんだ!」
Aブルー「そうなのかなあ? ブルーの沈黙が気になるんだけど」

ちょっと、と生徒会長の肩を叩くソルジャー。

Aブルー「鍵はスッポンなんだろう? どの辺が?」
ブルー 「…あえて言うなら頭じゃないかと…」
一同  「「「は?」」」

頭がどうした、と悩むシャン学メンバーですが。

Aブルー「もしかしなくても、スッポンの頭?」
ブルー 「…それで合ってる…」
Aブルー「本当に!? ホントにスッポンの頭なわけ!?」

カメの頭だ、とソルジャーは狂喜してますけれども。
何故にカメの頭で狂喜で、キヌガサタケの何処がスッポンの頭?

2014/05/25 (Sun)

 

☆ヤバいカメの頭


スッポンタケがヤバイ理由の鍵はスッポン、あえて言うなら頭だとか。
それを聞いたソルジャー、カメの頭だと大喜びで。

Aブルー「いいねえ、カメの頭でスッポンの頭!」
ブルー 「そうそう連呼しなくていいから!」
Aブルー「これが嬉しくなければ何だと!」

カメの頭でも充分なのにスッポンの頭、とソルジャー、ニコニコ。

Aブルー「そりゃヤバイよねえ、スッポンの頭じゃ」
シロエ 「そうなんですか?」
キース 「確かにスッポンは頭がヤバイが…」

噛むのは頭で他の部分は別に怖くは、とキース君。

キース 「首が伸びるから、その攻撃さえ避ければな」
Aブルー「伸びるのかい?」
キース 「俺が見た時はさほどでもないが、けっこう伸びるぞ」
Aブルー「ますますもって頼もしいねえ、カメの頭で首がググンと!」

もうそれだけで漲るパワー! と言われましても。

ジョミー「何のことだか分からないんだけど…」
Aブルー「あっ、知らない? カメの頭と言えば先っぽ!」
一同  「「「先っぽ?」」」
Aブルー「松茸で言えば傘の部分で、男のシンボルの先っぽのこと!」

亀頭と言うのだ、と威張り返られ、一同、目が点。

一同  「「「き、キトウ…」」」
Aブルー「カメの頭と書くんだよ! ヤバくて当然!」
ブルー 「もう帰りたまえ!」
Aブルー「嫌だよ、まだスッポンタケについて聞いてないから!」

キヌガサタケの何処がスッポンの頭なのだ、と御質問。
生徒会長、両手で頭を抱えつつ…。

ブルー 「ま、松茸と同じ…」
Aブルー「傘のトコかい?」
ブルー 「そうだけど…」
Aブルー「もしかしなくても、そこがスッポンの頭そっくり?」
ブルー 「……否定はしない……」
キース 「おい、似ているのか?」
シロエ 「ヒラヒラの部分を取っ払ったらキノコの傘ですが…」
Aブルー「じゃあさ、ヒラヒラの無いスッポンタケは?」

モロにスッポンの頭なのか、とスッポンの如く食い下がり中。
果たして真のスッポンタケとは…?

2014/05/26 (Mon)

 

☆松茸よりヤバイ


ヤバイと噂のスッポンタケ。傘の部分がスッポンの頭に瓜二つらしく。
あまつさえカメの頭は男性のシンボルの先っぽソックリ。

Aブルー「ヒラヒラ無しのスッポンタケでも傘はやっぱり…?」
ブルー 「スッポンの頭だからこそスッポンタケだよ!」
Aブルー「素晴らしいねえ、スッポンの頭に激似なわけだね」

だからスッポンタケなんだろう、とニコニコニコ。

Aブルー「でもさ、傘の部分がアレなだけなら松茸の方が…」
ブルー 「もう松茸の話はいいから!」
Aブルー「だけど納得いかないんだよ! 松茸の方がヤバイだろ!」

なのにどうしてスッポンタケがスルーなのだ、と鋭い突っ込み。

Aブルー「松茸を上回る何かがありそうと踏んでるんだけど」
ブルー 「パワーじゃないから!」
Aブルー「ということは、パワー以外で何かがあるんだ?」
ブルー 「し、失言だから!」

今のは無しだ、と生徒会長、両手で大きくバツ印を。
とはいえ「失言」と叫んだ以上は語るに落ちるというヤツで。

Aブルー「ふうん…。これは最高に期待出来るね、何なのかな?」
ブルー 「何も無いから!」
Aブルー「サイオン勝負でもいいんだよ? 自白させるとか」

喋ってしまえば楽になるよ、とソルジャー、ニヤニヤ。

Aブルー「いっそ繁華街のド真ん中とかで叫んでみる?」
ブルー 「…な、何を…」
Aブルー「スッポンタケがどうヤバイのかを大声で!」
ブルー 「そ、そんな…!」
Aブルー「それが嫌なら喋るべきだね、スッポンタケのヤバさをね」

納得のいく説明が出来なかった場合は、もれなく自白。
繁華街か学校のグラウンドのド真ん中かで叫ばせるそうで…。

Aブルー「好きに選んでくれればいいから! 喋る方でも自白でも」
ブルー 「…分かったから!」
Aブルー「喋る気になった?」
ブルー 「…とにかく形が強烈というか、猥褻というか」
一同  「「「猥褻?」」」

スッポンタケの形が強烈、いや、猥褻だと言われましても。
何故に形が猥褻だと…?

2014/05/27 (Tue)

 

☆世界的にヤバイ


スッポンタケがどうヤバイのかを喋らなかったら、強制的に自白。
ソルジャーに脅された生徒会長、ついに叫んだコトの真相が斜め上で。

キース 「おい、キヌガサタケのどの辺がどう猥褻なんだ」
ブルー 「あ、あれはスッポンタケとは微妙に違うと…」
Aブルー「じゃあさ、スッポンタケは本当に形が猥褻なのかい?」

おまけに強烈、とソルジャー、興味津々で。

Aブルー「もしかして松茸よりも凄い形だとか?」
ブルー 「…凄いどころか、そのものかと…」
Aブルー「あの松茸を超えるのかい!?」

それは凄い、とグッと拳を。

Aブルー「どんな感じに? どの辺が?」
ブルー 「何処と言われても、全体的に! もう誰が見ても!」
Aブルー「見るからに…、って意味でいいのかな?」
ブルー 「世界的に見てもヤバイんだよ!」
一同  「「「世界的!?」」」

なんだそれは、と一同、驚愕。
松茸を超えるヤバさの外見、ワールドワイドと言われましても。

シロエ 「ほ、本当にそうなんですか?」
ブルー 「…学名が全てを物語るってね…」
キース 「いったいどういう学名なんだ!」
ブルー 「Phallus impudicus」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「ごめん、今のはぼくにも意味が不明で」

意味をよろしく、とソルジャー、ズズイと。

Aブルー「今のが全てを物語るんだろ? どういう意味かな?」
ブルー 「…は、恥知らずな…」
Aブルー「なるほど、それで?」
ブルー 「もう言った!」
Aブルー「ううん、半分しか喋ってないと見た!」

これでも一応、言語はそこそこ、と凄むソルジャー。

Aブルー「もう半分を訳したまえ。嫌ならサイオンで強制的に…」
ブルー 「わ、分かったから! 残りも喋るから!」
Aブルー「じゃあ、どうぞ」
ブルー 「まるっと訳せば、恥知らずな男根!」
一同  「「「…は、恥知らず…」」」

残りは沈黙となりましたけども、恥知らずな男根。
本当にそれがスッポンタケの学名っていうヤツなんですか?

2014/05/28 (Wed)

 

☆描いてもヤバイ


生徒会長曰く、スッポンタケのヤバさはワールドワイド。
名は体を表すとはよく言いますけど、学名からしてカッ飛んだもので。

キース 「…そ、その学名は本当なのか?」
シロエ 「ネタというヤツですよね、いくらなんでも!?」
ブルー 「…ネタだったら良かったんだけど…」
Aブルー「それじゃホントにスッポンタケの学名がソレなんだね?」

スッポンタケの学名、Phallus impudicus。
なんと訳せば「恥知らずな男根」という意味なのだとか。

Aブルー「で、どの辺がそういう感じなのかな?」
ブルー 「…上から下まで、まるっと全部…」
Aブルー「まるっと全部? 見るからにっていう意味なのかい?」
ブルー 「…あまりに見た目が強烈な上に猥褻だから、と問題が…」
シロエ 「そこまでですか!?」
キース 「販売禁止とか、そういう感じか?」
ブルー 「…絵にも描けない恐ろしさと言うか…。いや、本当に」

海の向こうでは逆さに描かれた時代もあるのだ、と生徒会長。
真っ当に描けば発禁モノかという強烈な姿だそうで。

Aブルー「逆さって、なにさ?」
ブルー 「恥知らずって言った筈だよ、そのまま描いたらド顰蹙!」
Aブルー「なんで逆さならOKなわけ?」
ブルー 「…少なくとも臨戦態勢なアレには見えなくなるから」
Aブルー「松茸も臨戦態勢だよ?」
ブルー 「だから松茸の比じゃないんだってば!」

形はそのもの、おまけに袋も…、とブツブツブツ。

ブルー 「松茸に袋はついてないしね」
Aブルー「その袋って、もしかしなくても…」
ブルー 「木の根まんじゅうでもパスした部分!」
Aブルー「子種が入った袋かい?」
ブルー 「…そうだってば…」
Aブルー「素晴らしすぎる!」

まさに地面から生えたアレそのもの、とソルジャー、感激。

Aブルー「それで恥知らず、と!」
ブルー 「恥を知ってたらそうならないしね…」

そんな姿で生えなくてもいい、と嘆きの生徒会長ですが。
感激のソルジャー、どう出るやら…。

2014/05/29 (Thu)

 

☆ヤバイのを探せ


真っ当に絵を描くと発禁レベルの猥褻さだというスッポンタケ。
海の向こうでは上下を逆さに描かれた時代があるほど、実に凄まじく。

Aブルー「地面から生えたアレそのものかあ…。袋までついて!」
ブルー 「だから学名がああなるんだよ!」

二度と口にはしたくない、と生徒会長、ブツブツブツと。

ブルー 「スルーしろって言っていたのに、君が来るから!」
Aブルー「来た甲斐は充分あったから!」

それで探してくれるんだって? とソルジャー、ニッコリ。

Aブルー「誰が言ったんだったっけ? 探しておくと」
一同  「「「…や、ヤバイ…」」」
Aブルー「ぼくの記憶だとシロエだったかな」
シロエ 「言ってませんから!」
Aブルー「ううん、確かに探すと言ったよ」

ぼくがボケたと言われていた時、と冴え渡る記憶。

Aブルー「そのスッポンなら探しておくから早く帰れと聞こえたね」
シロエ 「…あ、あれは言葉の綾ですから!」
Aブルー「そうなのかい? それは残念」

それじゃ一緒に、とソルジャーの口から妙な台詞が。

一同  「「「一緒?」」」
Aブルー「君たち、ぼくの応援団だろ? 応援団なら協力すべき!」
キース 「どういう意味だ!」
Aブルー「ぼくと一緒にスッポンタケを探すんだよ!」
一同  「「「スッポンタケ!?」」」

ゲッと息を飲む御一同様。
恥知らずなアレなどという学名のブツを探せと言われましても。

キース 「なんで俺たちが探さねばならん!」
Aブルー「二回も食べて応援してくれたんだろ、三度目の正直!」
シロエ 「木の根まんじゅうとは別件ですから!」
Aブルー「アレそっくりという意味で言ったらおんなじだから!」

是非とも一緒に探してくれ、とソルジャー、真剣。

Aブルー「食べられるキノコと言っていたしね、きっと御利益!」
ブルー 「スッポンタケは見た目だけだから!」

見かけ倒しで御利益など無い、と生徒会長、必死の反論。
これで引っ込むソルジャーなのか、その逆か…?

2014/05/30 (Fri)

 

☆来月によろしく

 
あまりにも猥褻な姿のせいで、学名まで猥褻なスッポンタケ。
そのスッポンタケを一緒に探せ、とソルジャーは本気で真剣そのもの。

Aブルー「食べて応援パワーはともかく、形だけでも凄いから!」
ブルー 「本当に見かけ倒しだから!」
Aブルー「それって、こっちのハーレイかい?」

見かけ倒し、とソルジャー、ニヤニヤ。

Aブルー「でもねえ、こっちのハーレイも秘めたパワーは凄いかと!」
ブルー 「凄くないから!」
Aブルー「君がどう言おうが、ぼくは御利益が欲しいんだ」

此処で出会ったのも御縁なのだ、と言われましても。

ブルー 「スッポンタケなんか、出会ってないから!」
Aブルー「ぼくは聞いたよ、そしてどういうモノかも分かった!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 食べたいんならお料理するよ?」
Aブルー「本当かい!?」
ぶるぅ 「探してくれればちゃんとお料理!」
Aブルー「頼もしいねえ、あとは見付けるだけってね」

是非よろしく、と視線はシャン学メンバーに。

Aブルー「ぼくと一緒に探しまくって一緒に食べよう!」
シロエ 「遠慮します!」
Aブルー「そう言わずにさ。一緒に探してくれるんだろう?」
ブルー 「まだ早いから!」
Aブルー「えっ? 松茸と同じで秋なのかい?」
ブルー 「初夏から秋にかけてだから!」

言ってしまってから生徒会長、バッと口を手で押さえまして。

ブルー 「違った、秋!」
Aブルー「初夏と聞いたよ、そろそろだよね」
キース 「いや、一般にはもう少し先かと…」
シロエ 「キース先輩、真面目に答えてどうするんです!」
Aブルー「つまり、もうすぐ出るってことだね」

よっしゃあ! と拳を突き上げるソルジャー。

Aブルー「それじゃ来月、みんなでよろしく」
一同  「「「来月?」」」
Aブルー「初夏から秋なら、六月はバッチリ!」
一同  「「「…ろ、六月…」」」

ソルジャーに書き込まれた六月の予定。
壁のカレンダーに「スッポンタケ」の文字が躍る中、中継終了~。

2014/05/31 (Sat)




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☆季節外れのグルメ


さて、五月。ゴールデンウィークも済んで、通常営業。
しかし浮かない顔のシャン学メンバー、ブツブツ申しておりまして…。

シロエ 「あれは絶対、食あたりですよ!」
サム  「だよなあ、誰のせいとは言わねえけどよ」
マツカ 「…ですけど、かなり日数が経っていますよ?」

今頃なんて、とマツカ君。

マツカ 「食あたりは直ぐに出ませんか?」
キース 「…通常ならな」
ジョミー「暫くしてから出るのもあるよね、色々と」
スウェナ「食後数時間って所かしら?」
ブルー 「フグなんかは早い部類だけどね」

食べている間に痺れて来るそうでございます。

ブルー 「ちょっと痺れるくらいがいい、なんて話もあるくらいでさ」
シロエ 「それって死んだりしませんか?」
ブルー 「死ぬかもねえ…」
サム  「俺たちだって思い切り死ぬ目に遭ったじゃねえかよ!」
シロエ 「分かります。お蔭でせっかくのシャングリラ号が…」
ブルー 「ダメだったかなあ、松茸尽くし」
キース 「当然だろうが!」

なんで出すか、とキース君が握った拳がブルブル。

キース 「秋なら分かる。秋ならまだしも分かるんだが!」
ブルー 「でもねえ、人工栽培に成功したと言うんだからさ」
シロエ 「偶然の産物だと聞きましたが?」
サム  「うんうん、マイタケと松茸を間違えたっていう話だよな」

シャングリラ号の農園、キノコも扱っているらしく。
マイタケの菌を植えたつもりが松茸だったというオチで。

ブルー 「実験過程のデータが吹っ飛んでしまったらしいし…」
ジョミー「なんか再現不可能らしいね?」
ブルー 「だから景気良く松茸尽くし!」

しかも松茸に毒性は無い、との話ですが。

キース 「松茸にはな。だが、俺たちにはトラウマだ」
シロエ 「ええ、松茸はトラウマです!」
キース 「しかもだ、キノコの食中毒には恐ろしいヤツが…」

二段構えで襲ってくるのだ、とキース君。
回復したと見せかけておいて二段階目とは、何が起こると…?

2014/05/01 (Thu)

 

☆二段構えのキノコ


ゴールデンウィークはシャングリラ号で過ごしたシャン学メンバー。
松茸尽くしの御馳走だったらしいですけど、松茸は全員のトラウマで。

サム  「松茸は確かにトラウマだけどよ、食中毒って何の話だよ」
シロエ 「二段構えの食中毒って、何なんです?」
スウェナ「そういえばサマツってあったわよね?」
マツカ 「早松ですね、あれは梅雨から夏だったかと」
ジョミー「もしかして、それがあたるとか?」
ブルー 「早松は高級食材だよ?」

あたるわけがない、と生徒会長。
高値で取引、いわゆる高級料亭向け。

シロエ 「それなら何が食中毒を起こすんですか!」
サム  「二段構えっていうのも謎だぜ、どういうヤツだよ?」
キース 「あたると吐き気に腹痛な王道コースだが?」
ジョミー「じゃあ、回復っていうのは何さ?」
キース 「文字通り、ちゃんと回復する。しかし…」

運が悪ければ一発で死亡コースなのだ、という話。

シロエ 「だったら治れば問題無いと思いますけど」
サム  「そうだよなあ?」
キース 「それがだ、回復したと思っている間に二段階目が」
サム  「どんなんだよ、それ?」
キース 「俺が調べた実話によるとだ、一家で食べて食中毒で」
ジョミー「うんうん、それで?」
キース 「少しだけ食べた父親は軽い吐き気で済んだんだが」

母親は手当ての甲斐なく亡くなったのだ、と、お念仏。

シロエ 「ああ、それは…。気の毒でしたね」
キース 「問題はその後で、その母親の葬儀の準備をしていたら」
一同  「「「…していたら…?」」」
キース 「手伝いをしていた一人息子が苦しみ出して」
一同  「「「え?」」」
キース 「息子もキノコを食っていたんだ。それでだな…」
サム  「まさか二段構えの食中毒っていうのはソレかよ?」
キース 「そうらしい。…本人も周りも仰天だ」
ジョミー「…そ、それで…?」

どうなったのだ、と青ざめているシャン学メンバー。
二段構えの食中毒のその後はいったい…?]

2014/05/02 (Fri)

 

☆二段構えの食中毒


シャン学メンバー、ゴールデンウィークはシャングリラ号で。
楽しめたものの、松茸尽くしの御馳走を出されて食あたりがどうとか。

シロエ 「それで、二段構えの食中毒の二段階目は何なんです?」
キース 「苦しいと言われても、なにしろ時間が経ってるからな」
ジョミー「先の人のお葬式の準備中だしね?」
キース 「無関係だと放っておいたら、仏様と同じ症状が…」

仏様はキノコ中毒で亡くなった母親、苦しいと言うのはその息子。

サム  「例の吐き気に腹痛かよ?」
キース 「ただの吐き気じゃないんだ、それが」
一同  「「「えっ?」」」
キース 「なんと洗面器に二杯分もの黒い血をだな…」
ジョミー「血を吐いたわけ!?」
キース 「転げ回って苦しんだ挙句に、坊主の出番になってしまった」
一同  「「「………」」」

まさか、と震える御一同様。
一度は回復したというのに、何故に坊主の出番なのか。

シロエ 「…それ、本当にキノコの食中毒ですか?」
サム  「どう考えても別件だろ? 毒があるのは色々あるぜ」
キース 「まあな…。だが、そいつは本当にキノコの仕業だ」

二段構えの攻撃なのだ、とキース君。

キース 「回復したと思っている間に破壊活動が進んでいるんだ」
一同  「「「破壊活動?」」」
キース 「着々と内臓を破壊してだな、多臓器不全で」
シロエ 「死ぬわけですか…」
キース 「気付いた時には手遅れらしい。初動が生死の分かれ目だ」

何にあたったかが分かっていれば第一段階で救命可能。
しかし第二段階に入ってしまうと、ほぼ確実にアウトだそうで。

スウェナ「…それ、松茸じゃないのよね?」
マツカ 「早松ってことも有り得ませんよ」
ジョミー「でも、そういうのがあるんだよね?」
サム  「何のキノコだよ?」
キース 「…あまり言いたくないんだが…」

本当に口にしたくはないんだが、と暗い顔のキース君ですが。
みんなで食あたりがどうとか言っていただけに、そのキノコがビンゴ?

2014/05/03 (Sat)

 

☆不幸になるキノコ


ゴールデンウィークはシャングリラ号だったシャン学メンバー。
季節外れな松茸尽くしの御馳走で食あたりしたとか、しなかったとか。

サム  「あまり言いたくねえキノコって何なんだよ?」
キース 「いや、それが…」
ジョミー「ぼくたちと何か関係あるわけ?」
シロエ 「二段構えで食あたりな上、二段階目だと死亡ですよね?」

そこまでの目には遭ってませんが、とシロエ君。

シロエ 「少なくとも、ぼくたちは死んでませんし」
サム  「うんうん、食あたりかって目に遭ったのは確かだけどよ」
スウェナ「それで何なのよ、口にしたくないキノコだなんて」
キース 「…知ったら不幸になると思うが…」
シロエ 「キース先輩は不幸なんですか?」
キース 「思い出したせいで不幸になった気がするが」
一同  「「「うーん…」」」

追及すべきか、せざるべきか。
とはいえ、気になったものは気になるわけで。

ジョミー「不幸になってもかまわないから聞こうかな?」
マツカ 「凄い勇気ですね?」
ジョミー「だって、キースは死んでないしね」
サム  「そうだよな! 死ぬトコまではいかねえんだよな」

たかが不幸になるだけで、とサム君も。

サム  「俺も後学のために聞くことにするぜ」
シロエ 「後学ですか?」
サム  「坊主の出番って聞いたじゃねえかよ。俺は一応、僧籍だぜ」
ブルー 「頼もしいねえ、流石はぼくの見込んだ弟子だよ」
シロエ 「ジョミー先輩も僧籍でしたね」
ジョミー「そ、それとコレとは関係無いって!」

キノコの名前が気になるだけだ、とジョミー君は逃げ腰ですが。

スウェナ「私も聞いておこうかしら? 元ジャーナリスト志望だし」
マツカ 「この際、ぼくも聞くことにします」
シロエ 「ええっ? だったらぼくも聞かないとマズイでしょうか?」
キース 「好きにしろ。…とにかく俺は乗り気ではない」

だが、これだけの面子が揃うと…、とキース君も思案顔。
知ったら不幸になるらしいキノコの名前とは…?

2014/05/04 (Sun)

 

☆キノコの別名


シャングリラ号で松茸尽くしを御馳走されたシャン学メンバー。
帰って来た後で食あたり云々と揉めている中、話題は超絶毒キノコで。

シロエ 「…先輩たちが知りたいとなったら、ぼくもやっぱり…」
ジョミー「聞いといて損はないと思うよ、キノコの名前」
サム  「二段構えで殺しにかかってくるんだぜ?」

先に名前を聞いておけよ、と勧めるサム君。

サム  「そしたら少し危険が減るしよ」
シロエ 「そうでしょうか?」
スウェナ「無知が一番怖いのよ? 食べてからでは手遅れだわ」
マツカ 「それは確かに言えていますね」
シロエ 「…だったら、ぼくも聞くことにします」
ジョミー「よーし! これで面子は揃ったよね!」

じゃあよろしく、とシャン学メンバー、キース君に注目。

ジョミー「聞くだけで不幸になりそうなキノコって何なわけ?」
キース 「…本当に後悔しないんだな?」
シロエ 「ぼくも男です、今更です!」
キース 「…なら、言うが…。まずはそいつは別名があって」
一同  「「「別名?」」」
キース 「渾名と言うか、通り名と言うか、これがまた怖い」
サム  「怖いのかよ?」

変な名前のキノコだろうか、と首を傾げる御一同様。

シロエ 「スッポンタケって、毒でしたっけ?」
ブルー 「違うけど、スッポンタケは別の意味でヤバイかもねえ…」
一同  「「「は?」」」
ブルー 「スル―しといてくれればいいよ」
キース 「スッポンタケ…。俺も名前しか聞いたことはないが」

どうヤバイのか、とキース君は首を捻りつつ。

キース 「俺が言うのは変な名前という意味ではなく、単に怖いと」
シロエ 「ユウレイタケっていうのもあったような…」
ブルー 「あれはキノコじゃなくて花だよ、ギンリョウソウだよ」
キース 「銀と竜と草で銀竜草だ」
ブルー 「色素が無くて真っ白でねえ…。ぼくとイメージかぶるよね」

白くて綺麗で、銀竜草という名前。
銀青の名を持つぼくに似ている、と御自慢ですけど、毒キノコの話は?

2014/05/05 (Mon)

 

☆記憶にある名前


二段階で殺しにやって来るらしい毒キノコ。
名前を聞くと不幸になるという話ですけど、その別名からズレまして。

ブルー 「銀竜草はいいよね、蝋細工みたいでホントに綺麗で」
シロエ 「それがユウレイタケなんですね?」
ブルー 「そう! ぼくは断然、銀竜草の名前を推すね」

超絶美形なぼくにそっくり、と生徒会長、陶酔ですが。

キース 「誰があんたの話をしている!」
ブルー 「別にいいだろ、話のついでに美形を自慢するくらい」
ジョミー「…それはいいけど、キノコの名前は?」
シロエ 「問題はそっちの方ですよ。怖いんですよね、キース先輩?」
キース 「ああ。…いろんな意味でな」
一同  「「「いろんな意味?」」」
キース 「そのまんまだ!」

よく聞けよ、とキース君、スウッと息を大きく吸い込んで。

キース 「二段構えで殺しに来るキノコの別名は、だ…」
サム  「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
ジョミー「サム、なにそれ?」
サム  「いや、怖いって言うしよ、先に一応、お念仏をよ…」
マツカ 「余計に怖くなりませんか?」
シロエ 「縁起でもないと思いますが…」
キース 「いや、抹香臭い名前ではない」

むしろ逆だ、と大真面目な顔。

キース 「いっそ抹香臭かった方がマシな気もするが」
シロエ 「どうマシなんです?」
キース 「いろんな意味で、としか言えん。とにかく、そいつは」

ゴクリと唾を飲み込む御一同様。
来るぞ、と身構え、サム君なんぞは合掌を。

キース 「思い出さんか? 死の天使だ」
一同  「「「死の天使!?」」」

嫌と言うほど記憶に叩き込まれた死の天使。
そういう名前の誰かに何処かで出会ったような…。

シロエ 「し、死の天使って、確か…」
サム  「なんか聞いたよな、何処かで思い切り聞いてたような…」
ジョミー「聞いたんじゃなくて、呼んでなかった?」

その名前、とジョミー君が記憶を地引網。
シャン学メンバー、記憶を必死に手繰ってますけど、死の天使とは?

2014/05/06 (Tue)

 

☆思い出せば不幸


回復したと見せかけておいて、多臓器不全で殺すという恐怖のキノコ。
それの別名が死の天使だそうで、何やら何処かで聞いたような。

シロエ 「確かにいましたよね、死の天使…」
サム  「絶対何処かで聞いたぜ、それ」
マツカ 「…不幸になってきた気がするんですが…」
ジョミー「思い出したわけ?」
マツカ 「…強いて言うならそんなところです」
キース 「ほら見ろ、不幸になっただろうが」

だから言いたくなかったのだ、とキース君。

キース 「今に全員、不幸になるぞ」
ジョミー「脅かさないでよ!」
マツカ 「…程度によるとも思いますけど…」
キース 「いや、もれなく全員不幸なコースだ。思い出せばな」
スウェナ「死の天使なのよね?」
キース 「それが別名で、本当の名前は別にある」

そっちを聞いたら嫌でも誰もが思い出すのだ、と恐ろしい予言。

キース 「かまわないなら俺は喋るが?」
ジョミー「ちょ、ちょっと待ってよ、同じ不幸なら覚悟したいし!」
シロエ 「当たって砕けるより石橋を叩いて渡りたいですね」
サム  「自分で思い出した方がよ、ちっとはマシって気がするしよ」
キース 「どうだかな…」

まあ頑張れ、とキース君は合掌、マツカ君は些か暗い顔。

ジョミー「何だったっけ? 死の天使って…」
シロエ 「名前っぽいんですけれど…」
サム  「呼んでた覚えがイマイチねえよな」
スウェナ「ウチの学校にはいないわよねえ、そんな名前の人」
ジョミー「うん、多分…」
サム  「そうなると思い切り限られてくるぜ?」
シロエ 「誰とは言いたくありませんけど、そっち系ですね」

噂をすれば影ですから、と伏せられた誰か。
言わずと知れたバカップルことソルジャー夫妻と暗黙の了解。

シロエ 「あの辺がヤバイ気もするんですが…」
ジョミー「それだよ、モロにそれだって!」

思い出した、と叫んだジョミー君、いわゆるムンクの叫びのポーズ。
不幸になったようですけれども、死の天使とやらの正体は?

2014/05/07 (Wed)

 

☆二段階目でアウト


別名が死の天使だという二段構えの毒キノコ。
思い出せば不幸になるというソレ、どうやらソルジャー夫妻絡みで…。

サム  「何だよ、何を思い出したってえんだよ?」
ジョミー「な、名前…」
シロエ 「それで不幸になったんですか!?」
ジョミー「…し、死ぬっていうのが凄く分かった…」

本気で二段階で殺しに来た、とガクガクブルブル。

ジョミー「な、なんで松茸にあたるか分かった…」
キース 「そら見ろ、不幸になっただろうが!」
ジョミー「さ、三段階目は無いんだよね、それ?」
キース 「二段階目で死ぬからな」

もうこれ以上は死なない筈だ、とキース君。

キース 「安心しろ。俺たちは既に死んでいる」
サム  「それって昔の拳法漫画の台詞じゃねえかよ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 北斗神拳だよね!」

あたたたたた~! と飛び跳ねている「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
流石は三百年以上生きているお子様、古い知識もバッチリで。

ぶるぅ 「えとえと、それで誰が正義の拳法家なの?」
キース 「…強いて言うなら死の天使だな」
ぶるぅ 「んとんと、誰のことだっけ?」
ジョミー「…言いたくないよ…」
キース 「まさか拳法までやってはいないと思うんだが…」

しかし分からん、とキース君はブツブツと。

キース 「通りすがりの死の天使だけに、スキルは謎だ」
シロエ 「通りすがり…ですか?」
サム  「ま、待てよ、そういうのが確かにいたぜ!」
スウェナ「ひょ、ひょっとしなくてもバスで会った人よ!」
シロエ 「ば、バスって…。も、もしかしなくても…」

アレか、と思い当たったらしい御一同様、真っ青な顔で。

一同  「「「ど、ドクツルタケ!?」」」
キース 「今頃やっと思い出したか、平和なもんだな」
ぶるぅ 「ねえねえ、イングリッドさん、北斗神拳の人だったの?」

サインを貰っておけば良かったよう、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
北斗神拳の人かはともかく、イングリッドさんといえば節分祭の時の?

2014/05/08 (Thu)

 

☆忘れた頃に来る


二段構えで殺しにかかると噂の毒キノコ、真の名前はドクツルタケで。
節分祭に向かうバスで出会った外国人女性に名付けた渾名がソレ。

サム  「ドクツルタケかよ、俺も本気で不幸になったぜ」
シロエ 「半端無かったですしね、ドクツルタケ…」
ジョミー「本気で死んだよ、いろんな意味で!」

二度と御免だ、と絶叫しているジョミー君。

ジョミー「あのバスだけでも死ねたのに!」
キース 「プレゼントで殺しに来やがったろうが」
ブルー 「悪意は無かったと思うんだけどねえ、イングリッドさん」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ジンジャークッキー、美味しかったよ!」

北斗神拳の人ならサインも欲しかった、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「かっこいいのに、北斗神拳…。サイン欲しかった~!」
キース 「だから俺たちはもう死んだ、と!」
ぶるぅ 「その台詞がかっこいいんだよう!」
シロエ 「でもですね、ぼくたちは死んでるわけですから…」
サム  「アワビュでヒデブな世界なんだぜ、被害者なんだぜ?」

実に死ねた、とサム君、合掌。

サム  「国際宅急便を貰って終わりだと思っていたのによ…」
ジョミー「何処かの誰かが被害を拡大してたしね?」
キース 「誰とは言わんが、花見の席でもブチ殺されたな」
シロエ 「あのお饅頭は一度限りだと思っていたんですけどねえ…」
キース 「二度目が来るとは誰も思わん」

なのに二度目が来やがった、とキース君は拳を握って。

キース 「特注品とはふざけやがって!」
ジョミー「忘れた頃に殺されちゃったよ、ドクツルタケだよ」
シロエ 「回復したと見せかけておいて二段構えで死亡ですね?」
サム  「うんうん、マジでそういう感じだったぜ」
キース 「そんな調子だから松茸にだってあたるんだ!」
ブルー 「あたってないだろ、ちゃんと美味しく食べただろ!」
キース 「美味かったことは否定はせんが!」

それとこれとは別問題だ、とブツブツブツ。
シャングリラ号で松茸でしたっけ?

2014/05/09 (Fri)

 

☆グルメなおもてなし


節分祭に向かうバスで出会ったドクツルタケこと、イングリッドさん。
世話になった御礼にと送られて来た国際宅急便の中身が問題。

キース 「とにかく、あれ以来、俺たちは松茸と相性が最悪なんだ!」
ブルー 「美味しかったことは否定しないと言ったじゃないか」
キース 「確かに言ったが、あたるのと美味いのは別件だ!」

ドクツルタケも美味いから恐ろしいのだ、とキース君、力説。

キース 「不味ければ誰も食わないからな」
シロエ 「食べたからこそ二段構えで死亡に至るわけですね…」
キース 「そのとおりだ。そして俺たちもドクツルタケに、だ」
ジョミー「殺されたよねえ、二段構え…」
キース 「何処ぞのバカのお蔭でな!」

なんで花見で死なねばならん、と無念の形相。

キース 「しかも花見で殺された上に、まだ来やがったし!」
ジョミー「三段階目は無い筈なのにね…」
キース 「俺たちはとっくに死んでいるのに、なんで死ぬんだ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 北斗百裂拳だよ、あたたたたた~!」
シロエ 「も、もう死ななくていいですから!」
ぶるぅ 「そうなの?」
シロエ 「もう充分に死んでますから!」

シャングリラ号で死にました、と涙の訴え、シロエ君。

シロエ 「まさかあそこで松茸だなんて思いませんから!」
ブルー 「心づくしのおもてなしだよ、夢の松茸尽くしだよ?」
キース 「それが迷惑だと言っているんだ!」
ブルー 「でも、美味しいって…」
キース 「食ってる間は忘れていたんだ、あのバカのことを!」
ジョミー「…誰が最初に言ったんだっけ? 例のお饅頭」
一同  「「「え?」」」

顔を見合わせる御一同様。

キース 「食い終わってから誰かが言ったぞ、俺の記憶が確かなら」
ジョミー「うん、御利益のありそうなグルメだって…」
サム  「そういえば誰が言ったか記憶にねえな」
シロエ 「ありませんね?」

誰なんだろう、と悩み中。
お饅頭に松茸、御利益のありそうなグルメって、誰が…?

2014/05/10 (Sat)

 

☆犯人は誰だ


ゴールデンウィークはシャングリラ号で松茸尽くしのおもてなし。
食べ終わった後にシャン学メンバーを襲った言葉で、食あたりの危機。

キース 「確かに誰かが言ったんだ。松茸と言えば例の饅頭、と」
サム  「御利益バッチリで羨ましいとも聞こえたぜ?」
ジョミー「だからさ、誰が言ったかが問題なんだよ」
シロエ 「それを言った人がドクツルタケの手先なわけですね?」

イングリッドさんじゃない方の、とシロエ君。

シロエ 「二段構えで殺しにかかる本物のドクツルタケの化身で」
サム  「うんうん、俺たちを殺すんだよな」
マツカ 「でも…。あの時は全員、あたっていたんじゃないですか?」
キース 「食あたりと言うか、後遺症と言うか…」
スウェナ「松茸のことを考えただけで気分が悪くなるのよねえ…」
ジョミー「秋までにすっかり治したいよね、この食あたり」

このままでは一生松茸が無理、という嘆きは全員共通。

サム  「松茸に罪はねえんだよ。むしろ美味いし」
キース 「それだけに余計に腹が立つんだ、松茸とくれば饅頭だと?」
シロエ 「誰が言ったにせよ、思い知らせておきましょう!」
キース 「そうだな、二度と喋れんくらいにな」

犯人を叩きのめすべし、と意見の一致を見ましたけれど。

シロエ 「それで誰なんです、ドクツルタケの化身」
キース 「俺ではないぞ」
ジョミー「ぼくも違うよ?」

俺も、ぼくも、と誰もが否定。
ドクツルタケの化身とやらは見当たらないようで。

ジョミー「…もしかして、いない?」
キース 「それは有り得ん!」

犯人はこの中にいる、と何処かで聞いたキメ台詞。
しかしアリバイは明明白白、どうやら犯人不在の気配が…。

シロエ 「会長でしょうか?」
ブルー 「言うわけないだろ、言うなら先に言ってるよ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 松茸を御馳走するって燃えてたもんね!」

じゃあ誰なのだ、と暗礁に乗り上げた犯人探し。
松茸が御利益のありそうなグルメと口にしたのは何処の誰?

2014/05/11 (Sun)

 

☆犯人はコイツ


シャングリラ号で松茸尽くしを御馳走になったシャン学メンバー。
食後に聞いた松茸絡みの妙な台詞で食中毒だと、犯人を糾弾中ですが。

キース 「犯人は確かにこの中にいる筈なんだ!」
ジョミー「でも、いないよ?」
シロエ 「会長がシロだと残りはぶるぅだけですが…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 北斗神拳なら任せといてね!」

あたたたたた~! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
犯人はドクツルタケの化身だと聞いて、イングリッドさんを連想中。

ぶるぅ 「かっこいいよね、北斗神拳! サイン欲しかった~!」
??? 「うん、同感。ぼくもサインが欲しかった」
一同  「「「は?」」」

ドクツルタケのサインなんぞを誰が欲しがる、と振り向いてみれば。
いわゆるソルジャー(会話表記はAブルー)御登場で。

Aブルー「本当にお世話になったからねえ、サインもいいよね」
ブルー 「なんで君が!!」
Aブルー「ドクツルタケかあ…。サインにも御利益ありそうでさ」
キース 「あんなヤツのサインの何処に御利益が!」
Aブルー「素晴らしいお守りを貰った上にさ、宅急便まで貰ったし!」

おまけに効くし、とニコニコニコ。

Aブルー「最高だよね、木の根まんじゅう! 御利益絶賛継続中!」
ブルー 「はいはい、分かった」

さっさと帰れ、と生徒会長が手をヒラヒラと。

ブルー 「継続中なら忙しいだろ、頑張りたまえ」
Aブルー「ダメダメ、御利益はガッツリ貰わないと!」
一同  「「「え?」」」
Aブルー「マイタケも松茸に化けると噂の凄い御利益!」

食べて応援のパワーが効いた、と言われましても。

ジョミー「ま、まさか…。あの時、御利益どうこうって…」
キース 「アレはあんたか、そうだったのか!?」
Aブルー「ああ、犯人とかいうヤツかい?」
キース 「他に何があると!」
Aブルー「もちろん、ぼくが言ったけど?」

マイタケが松茸に化けるミラクル、御利益パワー! と大絶賛。
犯人は誰だか分かりましたが、また厄介な…。

2014/05/12 (Mon)

 

☆松茸のミラクル


マイタケが松茸に化けるミラクル、御利益パワーだそうでして。
松茸絡みで妙な台詞を吐いた犯人は、歩く迷惑と言われるソルジャー。

キース 「よ、よくも饅頭だの御利益だのと!」
ジョミー「みんな揃って食中毒だよ、松茸で気分最悪だよ!」
Aブルー「なんで? 美味しいって喜んで食べてたくせに」
シロエ 「食後の言葉が悪かったんです!」
Aブルー「思ったままを言ったまでだけど?」

食べて応援、木の根まんじゅうパワー再び! と叫ぶソルジャー。

Aブルー「木の根まんじゅうを食べたみんなに松茸だしね?」
ブルー 「マイタケを栽培予定だったんだってば、間違えただけで!」
Aブルー「だけど松茸は現に出来たし、ミラクルなんだろ?」

人工栽培は不可能だってね、と知識はバッチリ。

Aブルー「なのに季節外れの松茸ドッサリ、これぞ御利益!」
ブルー 「関係無いし!」
Aブルー「ううん、大いに関係あったよ。お蔭で絶倫、もう最高で!」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「みんはで食べてくれた松茸、応援パワーが凄くって!」

ぼくのハーレイが絶倫なのだ、とソルジャー、御機嫌。

Aブルー「言ってみるものだねえ、御利益ありそう、って」
ブルー 「それは君たちの思い込みだから!」
Aブルー「違うね、木の根まんじゅうと木の根神社の御利益なんだよ」

絶賛継続中なのだ、と言われましても。
木の根まんじゅうと言えば松茸形のイヤンなお饅頭としか…。

キース 「あんな饅頭の何処に御利益が!」
Aブルー「あったからこそ、特注品! 効かなかったら買わないよ」
ブルー 「それでマイタケも松茸になると?」
Aブルー「そう! 有難い木の根神社の御神体の形に大変身!」

木の根神社の御神体とは松茸形のイヤンな木の根。

Aブルー「あの形に宿るパワーがミラクル!」
ブルー 「もういいから!」
Aブルー「そう言わずに!」

ミラクルな御利益をもっと寄越せ、とソルジャー、ズズイと。
シャン学メンバーの運命や如何に?

2014/05/13 (Tue)

 

☆ミラクルを希望


松茸そっくりのイヤンな形をした松の木の根が、木の根神社の御神体。
その形にパワーが宿るのだ、とソルジャーは主張しておりまして。

Aブルー「ぼくは御利益が欲しいんだよ!」
ブルー 「もう充分に貰っただろう!」
Aブルー「きっとまだまだ貰える筈だよ、御利益パワー!」

なにしろミラクル、とニコニコニッコリ。

Aブルー「マイタケが松茸に変身だしねえ、きっと他にも!」
ブルー 「そうそう無いから! 二度と無いから!」
Aブルー「ううん、探せば絶対ある筈!」
キース 「もう帰ってくれ!」

俺たちは既に死んでいるのだ、とキース君。

キース 「死人に何を言っても無駄だぞ、さっさと帰れ!」
Aブルー「ドクツルタケで死んだ件なら御利益だよ、うん」
キース 「なんでそうなる!」
Aブルー「あの人が福の神だから!」

お守りを貰って木の根まんじゅうも、とソルジャー、心酔。

Aブルー「本当にサインを貰っておけば良かったなぁ、と…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ イングリッドさん、かっこいいよね!」
Aブルー「正義の拳法家なんだって?」
ぶるぅ 「そうだよ、無敵の北斗神拳! あたたたたた~!」
シロエ 「それは思い切り違いますから!」

間違いですから、とシロエ君は必死の形相。

シロエ 「全部ぶるぅの勘違いです、北斗神拳の人じゃないです!」
Aブルー「ぼくにとっては正義だけどねえ、御利益を沢山貰ったし」
キース 「やかましい! 俺たちにとっては死の天使なんだ!」
Aブルー「らしいね、たかがキノコの名前でギャーギャーと…」

松茸こそ正義! とブチ上げるソルジャー。

Aブルー「あれこそキノコの中のキノコで、御利益パワーを体現中!」
ブルー 「はいはい、分かった」

今度こそ帰れ、と生徒会長、シッシッと。

ブルー 「松茸のシーズンまで二度と来なくていいから!」
Aブルー「ダメダメ、まだまだきっとミラクル!」

御利益パワーがある筈なのだ、と言われましても。
松茸は季節外れでは?

2014/05/14 (Wed)

 

☆ミラクルが欲しい


松茸こそキノコの中のキノコだ、とソルジャー、力説。
あの形こそが御利益パワーで正義で、イングリッドさんも正義だとか。

Aブルー「御利益もミラクルもまだある筈だよ、絶対、何処かに!」
ブルー 「そうそう無いから!」

あるわけないから、と生徒会長、文句たらたら。

ブルー 「そもそも松茸は季節外れで、秋まで無いから!」
Aブルー「あの人の国だとどうなんだろうね、今もあるとか?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ イングリッドさんの国、寒いんだよ!」
Aブルー「ふうん? だったら今頃、出ているのかな?」
ブルー 「まだ春になったばかりの筈だから!」

秋まで当分あるんだから、と生徒会長、叫んでおります。

ブルー 「いくらなんでも春には出ないよ、松茸は!」
Aブルー「じゃあ、他に何か…」
ブルー 「もう無いから!」
Aブルー「だったら、ミラクル!」

ミラクルだったら何でもアリだ、と言うソルジャー。

Aブルー「マイタケも松茸に化けるミラクル、一発、御利益!」
ブルー 「もう巻き添えは御免だから!」
Aブルー「御利益絶賛継続中だし、何かはあると思うんだけどねえ?」

何か無いかな、と言われましても。

キース 「そうそう妙なモノがあってたまるか!」
シロエ 「そうですよ! 世の中、常識が基本ですから」
ブルー 「ミラクルは基本じゃないと思うよ、残念ながら」
Aブルー「でもねえ…。せっかく来たんだし、御利益を一つお土産に」
ブルー 「お土産だったら自分で買いに行きたまえ!」

変なお饅頭でも精力剤でも、と生徒会長、ついにブチ切れ。

ブルー 「木の根まんじゅうの通常サイズとか色々あるだろ!」
キース 「特大は二度と買ってくるなよ?」
シロエ 「特注品も御免ですからね、ぼくたちは!」
Aブルー「木の根まんじゅうはいずれお願いするとして…」

食べて応援はまたの機会に、と狙っているらしいソルジャーですが。
御利益パワーだのミラクルだのと居座られた状態、ヤバいフラグでは?

2014/05/15 (Thu)





 

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