☆今日からは二月
梅もほころぶ二月到来、しかし寒さはまだまだ真っ最中。
暦の上では間もなく立春、その前日が節分となっておりますけれども。
ブルー 「…今年の節分なんだけど…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ブルーとハーレイも来るんだって!」
キース 「そ、そうか…。嫌な予感はしていたんだが…」
ジョミー「やっぱりアレでは足りなかったわけ?」
シロエ 「例の煩悩ゲットですよね、どうだったんでしょう?」
ぶるぅ 「んとんと…。朝まで頑張ってたよね♪」
キース 「そのようだったが…」
俺は知らん、と深い溜息のキース君。
他の面々も御同様で。
ぶるぅ 「わんわん物語、見たかったのに…」
シロエ 「見られなくって良かったんですよ、あの場合は!」
ぶるぅ 「でも、ハーレイが犬だったんでしょ?」
見たかったよう、と子供は何処までも純真で。
ぶるぅ 「チョコレート色の大型犬って何だったのかなぁ?」
キース 「あいつが説明しに来ただろうが!」
サム 「来やがったよなあ、頼んでねえのに」
シロエ 「山ほど喋って行きましたけれど、何が何だか」
スウェナ「朝まで中継されたってことは間違いないのよ、それだけは」
マツカ 「それと報告がてら解説だとかで独演会がありましたよね」
ジョミー「なんか来たよね、新年早々…」
今年のお正月は大概だった、と泣きの涙の御一同様。
とはいえ、その後は学校恒例の新年行事で至って平和な日々なども。
キース 「悲惨だったのは正月だけだし、今月もだな…」
シロエ 「節分だけを耐えればいいとは分かってますけど…」
ジョミー「去年は思い切り恥かいたよね…」
サム 「でもよ、逆に考えれば予行演習は済んでるんだぜ?」
マツカ 「そうですね…。同じようなことしか起こりませんよね」
スウェナ「想定外だけは無いわけね」
ブルー 「そういう点ではお正月よりマシだと思うよ」
相手のパターンを読んで動け、と生徒会長。
事故だらけだった姫はじめよりは、幾らかマシになるのでしょうか?
2014/02/01 (Sat)
☆節分に来る人
姫はじめとやらでエライ目に遭ってから一ヶ月。
節分にソルジャー夫妻が来るそうですけど、去年で予行演習済みで…。
ブルー 「向こうのパターンさえ読んでおけばね、大丈夫かと」
シロエ 「そうですね! どうせ恥さらしな祈願だけですし」
キース 「行きのバスから大恥だった件もあるがな…」
サム 「なんか二人で座ってたよな?」
マツカ 「膝に乗っけて密着でしたね」
スウェナ「今年もやりかねないわよ、アレを」
ブルー 「そこはキッチリ他人のふり!」
何を言われても返事をするな、と生徒会長は申しております。
ブルー 「赤の他人ならバカップルだろうが関係ないし!」
ジョミー「でもさ、瞬間移動で行ったらバスとは無関係だよ?」
キース 「言われてみればそうだったな」
シロエ 「会長、バスはやめときましょう!」
ブルー 「その件だけどさ…。ブルーが絶対バスで行くんだ、と」
一同 「「「えぇっ?!」」」
あのソルジャーが公共の交通機関がお好みだとは意外すぎ。
如何にも貸し切りバスとかの方が好きそうですが…。
ブルー 「去年、行きのバスで御利益を貰ったとかで」
キース 「思い出したぞ、お達者印の団体様だな!」
シロエ 「そ、そういえば…」
サム 「子宝が授かる飴とか貰っていやがったよな」
ブルー 「あの飴が凄く効いたらしいよ、ブルーが言うには」
ジョミー「また貰えるとは限らないじゃない!」
キース 「あくまで偶然の産物だしな」
ブルー 「そこが宝くじ感覚で楽しみらしいよ、何が起こるか」
運が良ければ御利益ゲット、と言われましても。
キース 「あるか無いかも分からん御利益でバスなのか!」
ブルー 「ブルーは言い出したら最後、聞かないからねえ…」
シロエ 「じゃ、じゃあ、ぼくたちに出来るのは…」
ブルー 「道中の無事を祈るだけだよ、それしか無いさ」
キッチリ覚悟を固めておけ、という台詞にガクガクブルブル。
明日はいよいよ節分ですけど、シャン学メンバーの運命や如何に…?
2014/02/02 (Sun)
☆まずはバスから
やって来ました、節分の日。
今年もソルジャー夫妻と一緒に七福神巡りな御一同様、気分はドン底。
キース 「行きはバスでと言いやがったんだよな?」
ブルー 「上手く行ったら御利益ゲットだと思ってるしね」
サム 「柳の下に二匹目のドジョウっていねえよな?」
シロエ 「そうそういないと思いますけど…」
マツカ 「去年のは偶然でしたしね」
去年の節分、バスで乗り合わせたのが御老人の団体様。
かつての山岳同好会の面々だとかで、お達者印で。
スウェナ「確か例会で山登りに行くって言ってたわよね?」
ジョミー「うん、終点の山に登るって…」
キース 「山登り自体に問題は無い。あの時の恥は別件だ」
シロエ 「子供が授かる御利益の飴でしたよね」
ブルー 「わざわざ貰いに行って来たって話だったし、山は無関係!」
ジョミー「だったら今年、また出くわしても…」
ブルー 「飴は出ないね、まず間違いなく」
生徒会長の言葉に、一同、「よっしゃあ!」とVサイン。
バスの中での猥談地獄は飴さえ無ければ回避オッケー。
ブルー 「ブルーたちが抱っこで座っていてもね、無視あるのみだよ」
??? 「御挨拶だねえ、せっかく愛を確かめ合える座り方なのに」
一同 「「「で、で、で…」」」
出たぁぁぁーっ! と叫ぶ面々の前に瞬間移動で約二名。
ソルジャー(会話表記はAブルー)とキャプテン(会話表記はA船長)、
私服で登場でございます。
A船長 「おはようございます。本日はよろしくお願いします」
Aブルー「早く行こうよ、まずはバス停!」
ブルー 「言っておくけど、去年みたいな座り方はさ…」
Aブルー「ハーレイは身体がやたらデカイし、あれでいいんだよ」
他の乗客のために空席は出来るだけ残すべきだ、と言うソルジャー。
Aブルー「それにさ、ああして座ってるとさ…」
A船長 「また御利益を頂けるかも、とブルーも言っておりますし」
キャプテンの膝にソルジャーが座る二人掛け。
今年も決定らしいですねえ?
2014/02/03 (Mon)
☆バスに乗る人
今年もキャプテンの膝に座ってゆくのだ、と主張しているソルジャー。
止められる人などいる筈もなくて、皆で泣く泣くバス停へ。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ バスが来たよ!」
ブルー 「いいね、恥をかかされる前に自衛が大切!」
シロエ 「向こうの二人はガン無視ですね!」
キース 「何を言われても聞こえないふりだ、それしかない」
Aブルー「つれないねえ…。同じバスで行く仲なのに」
ブルー 「君たちだけの二人の世界で完結したまえ!」
バスの中ではあくまで他人だ、と念を押して乗り込む生徒会長。
シャン学メンバーも粛々と続き、一番最後にソルジャー夫妻。
Aブルー「やったね、今年も一番後ろがバッチリ空席!」
A船長 「此処のシートは広々していていいですからね」
では、と早速座るキャプテン。
その膝の上にストンとソルジャー、早くも密着バカップル。
一同 (((た、他人のふり、他人のふり…)))
運転手 「ドアが閉まりまーす、発車オーライ!」
A船長 「ブルー、いよいよ出発ですよ」
Aブルー「今年もいいものが貰えるといいね」
一同 (((無い、無い、無い!!)))
そうそう二匹目のドジョウがいるか、と思いつつ、一同、ガン無視。
幸いバスは空いておりまして、皆、適当に座っていますが…。
運転手 「ドアが開きまーす」
??? 「ペラペラペーラ! ペラペーラ!」
運転手 「???」
乗り込んで来た若い外国人女性。
ツカツカと前へ行き、運転手に何やら見せております。
運転手 「オッケー、オッケー!」
女性 「アリガトゴザイマース!」
ジョミー「なんだ、言葉は分かってるんだ?」
キース 「いや待て。ありがとうくらいは基本だからな」
それにしても何処の言葉なんだか、と悩みまくりのキース君。
キース 「単語の一つも分からなかったが…」
シロエ 「大丈夫ですよ、今どきはスマホにタブレットですし」
ぼくたちに声はかかりません、とシロエ君。
いやはや便利な時代ですよね!
2014/02/04 (Tue)
☆一人旅な女性
節分は七福神巡りのお寺へお出掛け。
行きのバスからバカップルが密着、無視していれば外国人の乗客が…。
キース 「なるほど、確かにスマホを見ているようだな」
シロエ 「一昔前ならヤバかったですよね、道を訊かれるとか」
スウェナ「こんな客層だと危ないのよねえ、高校生って」
マツカ 「学校で英語を習っているのは確実ですしね」
サム 「ガイドブックに書いてあるのかもしれねえな」
道を訊くなら学生だとか、と笑うサム君。
バスの乗客、シャン学メンバーやバカップル以外はお年寄りばかり。
ジョミー「でもさあ、凄いね、女の人なのに一人旅って」
キース 「そうだな、俺もいつかは行きたかったが…」
サム 「なんだよ、お前、諦めたのかよ?」
キース 「卒業旅行の歩き遍路で懲りた」
もれなく余計な野次馬が、と言われて納得、シャン学メンバー。
キース君のお遍路の旅を野次馬感覚で追いかけましたし…。
キース 「というわけでな、バックパッカーの夢は諦めた」
シロエ 「えーっ? 面白そうじゃないですか」
キース 「それは見物のお前らだろうが!」
サム 「いいじゃねえかよ、ちょっと見に行くくらいはよ」
キース 「見るだけで済むとはとても思えん!」
特にアイツが、と生徒会長を指差すキース君。
キース 「あいつは絶対に何かやるんだ、そういうヤツだ」
シロエ 「確かに間違いないですね…」
スウェナ「野次馬根性はピカイチだものね。…あら?」
先ほどの外国人女性。
何を思ったのか、生徒会長の方へツカツカと。
女性 「ペラペーラ! ペラペラ?」
ブルー 「ペラ!」
女性 「オウ! ペラペラペーラ!」
ブルー 「ペーラペラ、ペラ!」
何やら噛み合っているらしい会話。
シロエ 「な、何なんです、アレ?」
キース 「分からん…。何を話しているのかサッパリ分からん」
聞き取るどころか単語の一つも分からないという謎言語。
生徒会長、普通に喋っていますけれども、外国語に堪能だったとか?
2014/02/05 (Wed)
☆マイナーな言語
意味不明な言語を喋る外国人女性と生徒会長、会話が弾んでいる様子。
シャン学メンバー、バカップルの存在も忘れてそちらをガン見。
ジョミー「思い切り普通に喋ってるよ?」
サム 「全然意味が分からねえよな、何処の言葉だ?」
マツカ 「ぼくにも見当がつきません。…多分マイナー言語ですよ」
有名どころなら単語が一つくらいは分かる筈、と言うマツカ君。
マツカ 「ウチは外国人のお客様も多いですから」
サム 「あー、御曹司! やっぱ喋れねえと駄目なのかよ?」
マツカ 「御挨拶くらいは…」
ジョミー「そうだったんだ!?」
スゲエ、と驚くシャン学メンバー。
そのマツカ君をして謎と言わしめる言語、何処の言葉か見当もつかず。
キース 「くっそぉ…。あいつに語学で負けるとは…」
ジョミー「仕方ないじゃない、年が違うよ」
シロエ 「それ以前に、キース先輩、会長に勝てたことありました?」
キース 「……言われてみれば無いような気が」
サム 「いいじゃねえかよ。どうせ頭が上がらねえだろ、副住職」
キース 「まあな…。坊主の世界では最初から負けだ」
緋色の衣には絶対勝てん、とキース君はガックリ諦めムード。
キース 「しかしだ、単語の一つも分からん言葉を操られると…」
サム 「惨めだってか?」
キース 「そういう気分がヒシヒシとな…」
スウェナ「つくづく損な性分ねえ…」
でも言葉だけは気になるわね、とスウェナちゃん。
スウェナ「いったい何処の言葉かしらね?」
シロエ 「会長に訊いてみましょうか?」
キース 「そうだな、後ろのバカから距離も取れるし」
行ってみよう、とバカップルから一番離れた生徒会長の席へ。
ブルー 「あっ、来たんだ?」
女性 「ペラペーラ!」
ブルー 「よろしく、ってさ。こちら、イングリッドさん」
ぶるぅ 「サンタさんの国のお隣から来たんだって!」
キース 「…そ、そうか…」
どおりでマイナー言語なわけだ、と納得ですが。
生徒会長、凄すぎでは?
2014/02/06 (Thu)
☆サイオンでコピー
一人旅中の外国人女性、サンタクロースの国の隣から来たそうですが。
その国の言葉を流暢に操る生徒会長、スキル高すぎ。
キース 「あんた、何カ国語が喋れるんだ?」
ブルー 「その気になったら全部いけるよ、とりあえず」
シロエ 「ぜ、全部って……地球上のを全部ですか?!」
ブルー 「そうだけど?」
女性 「ペラペーラ!」
ブルー 「ちょっと失礼。ペーラ、ペラペラ!」
女性 「オーウ! ペーラペラ!」
またしても弾んでいる会話。
何のことやらサッパリ不明で、キース君なぞは既にドン底。
キース 「…ち、地球上のを全部喋れるってか…。負けた…」
シロエ 「先輩、どうせ元から全戦全敗じゃないですか」
キース 「言わないでくれ。更に落ち込む」
サム 「そうかあ? もうドン底っぽいけどなあ?」
ジョミー「だよねえ? でもさ、ブルーって本気で凄すぎ」
スウェナ「全然会話が途切れてないわよ、何処で覚えたのかしら?」
ブルー 「あ、ごめん、ごめん。これには一応、仕掛けがね」
大きな声では言えないけれど、と続きは思念波。
ブルー 『一瞬でコピー可能なんだよ、言葉にしてもさ』
一同 「「「えーーーっ!!!」」」
ブルー 「シーッ!」
ズルイ、と叫ぼうとした御一同様、緘口令。
確かにサイオンの存在は極秘事項で。
ブルー 「というわけでね、通訳するから君たちも混ざれば?」
女性 「ペラペーラ!」
ブルー 「お友達とも話したいわ、と言ってるよ」
キース 「く、くっそぉ…。だが、観光の人は大事にせんとな」
マツカ 「この国のイメージがかかってますしね」
シロエ 「でもですね…。なんで英語じゃないんです?」
一人旅なら英語でしょう、とシロエ君。
ブルー 「ああ、それね。英語は封印しているらしいよ」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「英語抜きで何処まで行けるかチャレンジだってさ」
一同 「「「へ?」」」
英語は抜きで外国旅行。
一人旅の女性、恐るべし…。
2014/02/07 (Fri)
☆有髪のお坊さん
英語を封印して母国語で通すイングリッドさん。
クソ度胸としか言いようがない凄さですけど、そういう縛りも一興で。
ブルー 「これがなかなか楽しいらしいよ、困りもするけど」
キース 「…そうだろうな、通じるヤツの方が珍しそうだ」
ブルー 「特に学生のパニックぶりが面白いとかで」
シロエ 「…いい性格をしてますね」
生徒会長、女性に通訳。
(ここから先は通訳省略、普通に書かせて頂きます)
女性 「よく言われるわ」
サム 「でもよ、相手がブルーじゃガックリだよなあ」
女性 「驚いたけれど、悪くはないわね」
キース 「あいつが例外すぎるんだ。俺は喋れん」
女性 「喋れなくても問題無いわよ、お坊さんでしょ?」
キース 「ちょ、なんで! どうして俺が坊主だと分かる!」
女性 「え、お友達に聞いたけど?」
それにしても変なお坊さんねえ、とキース君の頭をジロジロ。
女性 「お坊さんは沢山見たけど、みんな頭がツルツルだったわ」
キース 「俺だけじゃない! ブルーも坊主で!」
キース君の必死の叫びは生徒会長、通訳をスルー。
あまつさえ自分が坊主なことも喋ってはいないようでして。
女性 「言い訳は別にしなくていいわよ? 人には事情が色々と」
キース 「まあ、そうなんだが…」
女性 「きっと頭にアザがあるとか、そういう理由ね」
キース 「はあ?」
女性 「剃ったら丸見えになって格好悪いアザとかね」
キース 「そ、それは違う!」
女性 「年を取ったらハゲたりするわよ、早めの覚悟がオススメね」
アザの治療も進んでいるから、と一人で納得されましても。
シロエ 「格好悪いアザって、どんなのでしょう?」
ジョミー「なんか昔のホラー映画で数字のヤツが」
サム 「あー! 獣の数字で666な!」
キース 「俺は坊主でそっちじゃないっ!」
女性 「青春だわねえ…」
やっぱり学生は面白い、とイングリッドさん、マイペース。
もしかしなくても、こんな調子で珍道中?
2014/02/08 (Sat)
☆ズレまくった末に
お坊さんは頭がツルツルなもの、と思い込んでいるイングリッドさん。
キース君の髪の毛、アザ隠しだと勝手に解釈、そして納得。
キース 「どうしてそういうことになるんだ!」
女性 「他に考えられないでしょ? 髪の毛を残しておく理由」
キース 「それこそ星の数ほどあるんだ、残す理由は!」
そこにも立派な例外が、と生徒会長を指差しましたが。
女性 「ああ、この子と張り合うためだったのね?」
キース 「はあ?」
女性 「顔で負けてる分、ヘアスタイルで勝負したい、と」
キース 「そんなことは誰も言っていないが!」
女性 「ますますもって青春だわねえ…」
どんどん話が明後日の方へ。
キース君を除いたシャン学メンバー、必死に笑いを堪えております。
サム 「いやー、最高に笑えるぜ、これ」
ジョミー「喋れないと悲惨だよねえ、自分じゃ言い訳出来ないもんね」
シロエ 「キース先輩、立派にパニック状態ですよ」
英語で喚けば通じる筈、とシロエ君。
シロエ 「封印中だって話ですけど、言葉はちゃんと聞こえますよね」
スウェナ「そういえば…。一方的でも伝えられないわけじゃないわね」
サム 「なんか必死に叫んでるけど、もつれてやがるぜ」
マツカ 「だんだん気の毒になってきましたよ」
ジョミー「面白いから放っておこうよ」
ズレにズレまくった通訳を間に挟んでの会話。
肩で息をするキース君ですが、「変な坊主」のレッテルがベタリと。
女性 「ホントにおかしなお坊さんねえ、聞けば聞くほど」
キース 「だからだ、俺はこれでも副住職だ、と!」
女性 「あら、お寺の仕事はしているわけね?」
キース 「当然だろうが!」
女性 「それじゃ、お守りも売っているのかしら?」
キース 「は?」
女性 「お寺って色々売っているでしょ、お守りってヤツを」
旅の記念に集めているのよ、とニッコリ微笑むイングリッドさん。
なかなか面白そうですけれども、元老寺にお守りはありましたっけ…?
2014/02/09 (Sun)
☆異文化に懲りた人
一人旅中のイングリッドさん、お守りを集めているそうでございます。
キース君が副住職と聞いて、売っているのかと質問が。
女性 「売っているんなら欲しいんだけど」
キース 「いや、ウチは扱っていないんだが…」
女性 「あら、そうなの? ちょっと残念」
予定外のお寺のお守りゲットのチャンス、と思ったのだとか。
女性 「こんな所で遊んでる辺り、有名なお寺じゃないんでしょ?」
キース 「…微妙に傷つく言われ方だな」
女性 「傷ついたってコトは当たっているのね?」
キース 「悪かったな! ウチは知る人ぞ知る穴場の寺で!」
女性 「お守りも売っていないのに?」
キース 「良心価格の宿坊が売りだ! それと除夜の鐘とで地味に!」
女性 「宿坊に泊まる趣味は無いのよねえ…。一度で沢山」
もう懲り懲り、とイングリッドさん。
女性 「安く泊まれて異文化体験、と聞いたから期待してたのに」
シロエ 「朝晩のお勤めがあったんですね、分かります」
女性 「足は痛いし、何をやってるのかサッパリ謎だし…」
サム 「素人さんには普通に謎だぜ、この国のヤツでも無理だしよ」
マツカ 「お経自体が分かりませんしね」
スウェナ「そこへ正座がセットでしょ? 私でも嫌よ」
女性 「あらまあ、この国の人でも無理があるのね」
だったら余計に二度と御免よ、とウンザリした顔。
女性 「お守りだけにしておくわ。…ところで、ナントカの鐘は?」
キース 「除夜の鐘なら年に一度だ、ウチのは人気が高いんだがな」
シロエ 「キース先輩の家は立地条件がいいんですよ」
女性 「それはどういうイベントなの?」
キース 「年の終わりに一年間の煩悩を清め、新しい年に備えるんだ」
Aブルー「姫はじめとセットが最高なんだよ!」
女性 「……姫はじめ?」
一同 (((…や、ヤバイ…)))
後ろの座席で声を張り上げ、話に乱入してきたソルジャー。
バカップルなんぞに出て来られたら最悪なことになるのでは?
2014/02/10 (Mon)
☆異文化な行事
イングリッドさんから質問された除夜の鐘。
一年間の煩悩を流すと答えた途端に、姫はじめだと叫んだソルジャー。
Aブルー「除夜の鐘ってヤツは御利益たっぷり!」
女性 「………。後ろの二人もお友達なの?」
一同 「「「他人ですっ!」」」
女性 「言葉は通じるみたいだわねえ…」
キース 「関わると思い切り後悔するぞ!」
女性 「…ということは、やっぱり知り合いなのね」
ふうん…、とバカップルをチラ見するイングリッドさん。
女性 「あの座り方は何なのよ?」
シロエ 「ですから、他人ですってば! 知りませんよ!」
女性 「…そういうことにしてもいいけど…」
キース 「頼むから是非、そうしてくれ!」
女性 「分かったわ。それじゃあなたに訊くしかないわね」
キース 「何をだ?」
女性 「除夜の鐘とセットの姫はじめって、何よ?」
どういう御利益があるのかしら、と異文化に興味津々な様子。
セットものだと本気で信じているようで。
女性 「煩悩とやらを清めた後にするのが姫はじめね?」
キース 「そ、そういうわけではないんだが…!」
女性 「でも気になるわよ、姫はじめもね」
ケチっていないで教えて頂戴、と言われましても。
シロエ 「…なんだか視線が痛いような気が…」
ジョミー「ぼくたち、ガン見されてない?」
バスの乗客があちらこちらでヒソヒソ、コソコソ。
聞き耳を立てれば「姫はじめ」がどうこうとイヤンな台詞が。
サム 「やべえよ、余計な言葉を聞かれちまったみてえだぜ?」
シロエ 「バカップルとセットなのもバレたんでしょうか?」
キース 「…そこまで身バレはしていない、と思いたいんだが…」
女性 「姫はじめというのは何かマズイの?」
一同 (((うわぁぁぁ!!)))
女性 「どういう行事よ、その姫はじめ」
一同 (((まだ言うかーっ!!!)))
もうこれ以上は言わないでくれ、と泣きの涙の御一同様。
今年もバスは猥談地獄へまっしぐらですか?
2014/02/11 (Tue)
☆異文化な秘伝
姫はじめが気になるイングリッドさん、うら若い上にかなりの美人で。
ただでも目を引く外国人女性がアヤシイ単語を連発となると…。
女性 「なんでそんなに慌てるのよ?」
キース 「あんた、空気が読めないのか!」
女性 「……空気?」
イングリッドさん、車内をキョロキョロ。
あちこちで乗客が不自然に目を逸らしております。
女性 「…分かったわ。要は姫はじめが問題なわけね」
キース 「だから言うなと!」
女性 「もしかしなくても秘伝の類?」
一同 「「「は?」」」
女性 「この国に秘かに伝わる行事で、他人には教えられないとか」
一同 「「「………」」」
ものの見事に勘違い。
しかしチャンスなわけでして…。
キース 「ま、まあ、早い話がそういうことだ」
シロエ 「迂闊に喋ると仏様の罰が当たるんです」
女性 「神様じゃなくて?」
キース 「除夜の鐘は寺の行事だからな。当然、仏様の管轄だ」
女性 「…それなら無理に訊くのもねえ…」
シロエ 「ぼくたちの国にも色々と事情があるんですよ」
キース 「というわけで、忘れてくれると有難いんだが」
女性 「……気になるんだけど……」
仕方ないかしら、と考え込んでいるイングリッドさん。
頼むからもう忘れてくれ、と祈りのシャン学メンバーですが。
女性 「そうだわ、私にも権利はあるのよ!」
一同 「「「えっ?」」」
女性 「この国の言葉は喋れないけど、権利はある筈!」
キース 「何の権利だ?」
女性 「聞く権利! この国の血が流れていればいいんでしょ?」
キース 「あんた、ハーフか!?」
女性 「祖父がこの国の出身なのよ」
聞くだけならば秘伝もオッケー、とイングリッドさん、ニッコリと。
女性 「どうやら本物の秘伝らしいし、聞いて帰るわ」
一同 (((うわぁぁぁぁぁ!!!)))
女性 「旅の記念に最高だわね」
チャンス転じて大ピンチ。
姫はじめを語るしかなさそうですけど、この先、どうなる?
2014/02/12 (Wed)
☆秘伝を叫ぶ人
姫はじめは秘伝で外国の人には教えられない、と口から出まかせ。
逃げ切れたかと思っていれば、イングリッドさんにはこの国の血が…。
女性 「とりあえず何なのか教えて頂戴、姫はじめとやら」
一同 (((…ま、マズイ…)))
女性 「御利益の方もよろしくね」
キース 「…い、いや、それが…」
ブルー 「大きな声で言えるものではないんだよ、これが」
せめて声のトーンを落としてくれ、と生徒会長。
バスの乗客、またしてもガン見してますし…。
女性 「あら、そうなの? だけどさっきは叫んでたわよ?」
あっちの人が、と指差す先にバカップル。
相も変わらず密着中で、膝に抱っこで二人掛けですが。
Aブルー「姫はじめだったら任せといてよ!」
一同 (((ぎゃあああ!)))
女性 「お願いしてもいいかしら? ところで、ちょっと」
イングリッドさん、生徒会長をジロリ。
女性 「何で今のを通訳しないの?」
ブルー 「…そ、そ、それは…」
Aブルー「通訳だったら、ぼくもオッケー! ちなみに今のは!」
ブルー 「やめたまえ!!」
そっちの方がより恐ろしい、と生徒会長、顔面蒼白。
ブルー 「分かったから! ぼくが通訳するから!」
女性 「それでいいのよ、お友達にも通じてないと困るでしょ?」
一同 「「「困りませんっ!」」」
女性 「まあいいけど…。で、姫はじめって何かしらーっ?!」
一同 (((うわぁぁぁぁ!!!)))
大きな声でソルジャーに向かってお尋ねが。
キャプテンの膝に座ったソルジャー、負けじと声を張り上げまして。
Aブルー「一月の二日の夜の行事で、煩悩ゲット!」
女性 「煩悩って何ーっ!?」
Aブルー「除夜の鐘を撞いたら流れ去るヤツで、色々とーっ!」
A船長 「大晦日の夜に撞くのが除夜の鐘ですーっ!」
Aブルー「そこで流れた煩悩ゲットが姫はじめでーっ!」
イングリッドさんは興味津々で聞いてますけども。
この続き、思いっ切りヤバいのでは…?
2014/02/13 (Thu)
☆夫婦で仲良く
バカップルとイングリッドさん、姫はじめについて大きな声で会話中。
逃げ道を失くしたシャン学メンバー、針の筵でございます。
ジョミー「もうダメだあ…」
ブルー 「ぼくも通訳したくないけど…」
バスの乗客の視線がグサグサ、しかも話はヤバイ方へと。
女性 「煩悩ゲットって、どうやるわけーっ!?」
Aブルー「一月一日の夜だと早過ぎでーっ!」
Aブルー「二日の夜がいいんだそうですーっ!」
女性 「一月二日ねーっ?」
Aブルー「二日の夜に仲良くしてればゲットできるってさーっ!」
女性 「……仲良く?」
Aブルー「夫婦仲良く一晩中とかーっ!」
A船長 「それを姫はじめと言うんだそうですーっ!」
一同 (((ぎゃあああああ!)))
ついに言われた、と泣きの涙のシャン学メンバー。
乗客の視線がグサグサグッサリ、去年以上の猥談地獄というヤツで。
女性 「なるほどねえ…」
Aブルー「すっごく効くから! 夫婦の時間に御利益バッチリ!」
A船長 「もう素晴らしい毎日です! 充実してます!」
女性 「…もしかして、あなたたち、夫婦だとか?」
Aブルー「見たら分かると思うけど?」
ねえ? とキャプテンを振り返るなり熱いキッスが。
猥談地獄に続いてバカップル全開、ガン見する人やら咳払いやら。
キース 「…人生終わった…」
女性 「あら、向こうの二人もお友達でしょ?」
シロエ 「違いますってば!」
女性 「でも…」
Aブルー「姫はじめの時に夜食の差し入れを貰ったからーっ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 頑張ってたもんねーっ!」
女性 「ふふ、小さな子供は正直ね」
ぶるぅ 「ぼく、いい子だもん!」
エッヘンと胸を張る「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
バカップルとの関係もバレたシャン学メンバー、万事休す。
女性 「夫婦のためのイベントねえ…」
Aブルー「ホントのホントに効くんだってば!」
あれ以来ハーレイが凄くって、とソルジャー、ニコニコ。
まさか凄さを語る気だとか?
2014/02/14 (Fri)
☆聞かせたい愚痴
SD体制で苦労しているソルジャーの愚痴。
人類軍の攻撃でコトが中断に至った場合、キャプテンは仕事が優先で。
Aブルー「酷い話だろ、ぼくがメインで戦うのに!」
ブルー 「ソルジャーな以上は当然だろう!」
Aブルー「君にだけはそれを言われたくないね、飾りのくせに」
同じソルジャーでも月とスッポン、とソルジャー、ブツブツ。
Aブルー「でもって、スッポンと抜いたハーレイはぼくより仕事で」
ブルー 「今は君の方が仕事も抜きで放置してるし!」
Aブルー「再充填に時間がかかるってさっきも言った!」
キース 「その話を聞けと言ったんだったか?」
Aブルー「そう! 流石に話を聞くのが上手いね、職業柄かな?」
お坊さんは聞き手のプロらしいね、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「前にノルディが言ってたんだよ、そういうモノだと」
キース 「確かに傾聴ボランティアをする坊主は多いが」
Aブルー「君が坊主でブルーもそうだし、サムとジョミーも…」
四人もいれば愚痴っても、と一人で納得しているソルジャー。
Aブルー「それで話の続きだけどさ…。ブリッジで仕事するだろう?」
シロエ 「キャプテンの使命だと思いますけど」
Aブルー「そこは分かっているんだよ。ぼくが戦うのと同じだしね」
いわゆる分業、とソルジャーはフウと溜息を。
Aブルー「戦闘はぼくで、指揮を執るのがハーレイで」
キース 「そいつの何処が問題なんだ?」
Aブルー「気分の切り替え! オンとオフとはキッチリと!」
戦闘がオンで、二人の時間はオフなのだそうでございます。
Aブルー「人類軍を撃退した後はオフと洒落込みたいんだけどさ」
キース 「反省会でも始まるのか?」
Aブルー「昼間ならね。夜中だったら次の日に持ち越し!」
つまり続きを始める時間はあるらしく。
Aブルー「なのにハーレイが振り出しでさ!」
一同 「「「振り出し?」」」
ソルジャーが嘆くフリチンならぬ振り出しとやら。
それはどういう状態ですか?
2014/01/16 (Thu)
☆振り出しな人
人類軍との戦闘が終わったら即、続きをしたいと言うのがソルジャー。
しかしキャプテンが振り出しなのだそうでして。
Aブルー「振り出しって言ったら分からないかな、いわゆる初期化!」
一同 「「「初期化?」」」
Aブルー「真っ白なんだよ、コトの続きを始めるも何も!」
ブルー 「でも、戦闘の指揮はしてきたんだろう?」
キース 「頭が真っ白では指揮を執るのは不可能だな」
Aブルー「そっちに頭が塗り替えられた状態だってば!」
すっかり船長モードなのだ、とソルジャー、溜息。
Aブルー「青の間に戻って来るトコまではいいんだけどさ…」
ブルー 「戻って来たなら別にいいだろ」
Aブルー「全然良くない! 大丈夫でしたか、って台詞で始まるし!」
ブルー 「戦闘に出た君の身体を気遣う。実に温かい言葉じゃないか」
Aブルー「ぼくはそんなの求めてないし!」
必要なのは続きなのだ、とグッと拳を握るソルジャー。
Aブルー「つまらない台詞を言う暇があったら押し倒せと!」
ブルー 「どうせそっちに行くんだろ?」
Aブルー「切り替えが下手なタイプと言った筈だよ、下手なんだよ!」
ぼくはいつでもオッケーなのに、とソルジャーの愚痴はグチグチと。
Aブルー「戦ってきた後だからねえ、激しくヤッて欲しいのにさ!」
ブルー 「その先、禁止!」
Aブルー「禁止も何も、ハーレイが初期化状態だから!」
再充填までに時間と手順が、とブツブツブツ。
Aブルー「再点火するのが大変なんだよ、もう本当に!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 夜食の追加、出来たよ! あれっ?」
まだいたの、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の目がまん丸。
ぶるぅ 「鍋焼きうどん、冷めなくっても伸びちゃうよ?」
Aブルー「えっ?」
ぶるぅ 「早く食べた方がいいと思うけど」
Aブルー「分かった、卵は多めになってるんだよね?」
ありがとう! と一声叫んだソルジャー、パッと消滅。
夜食の追加も鍋焼きうどんのお盆も消えて、ようやく平和が戻りそう!
2014/01/17 (Fri)
☆初期化された人
居座っていたソルジャー、鍋焼きうどんが伸びると聞いて慌てて消滅。
ガーリック多めのピザや追加の餅ピザなども消えまして。
キース 「何だったんだ、あれは…」
ブルー 「ぶるぅが殊勲賞ってヤツだよ、ありがとう、ぶるぅ」
ぶるぅ 「えとえと…。美味しい間に食べて欲しいしね」
シロエ 「戻ってこないといいんですけどね」
ブルー 「シーッ!」
不吉なことを口にするな、と生徒会長、人差し指を唇に。
ブルー 「切り替えが下手とか言っていたしね、まだ危ないよ」
シロエ 「そうなんですか?」
ブルー 「始まっちゃったら安全だけどさ、それまでが」
??? 「うん、ホントのホントに大変なんだよ」
一同 「「「!!?」」」
バッと振り返れば、さっきの人が。
焼きおにぎりのお皿を持ったソルジャー、深い溜息。
Aブルー「ぼくは夜食でパワー充填! と思ったのにさ…」
ブルー 「抜いてきた君が全面的に悪いと思うけど!」
Aブルー「盛り上がってたから、中休み程度で済むかと思った!」
ブルー 「…それで?」
Aブルー「ハーレイときたら、しっかりシャワーを!」
そしてサッパリ初期化なのだ、と嘆くソルジャー。
Aブルー「あのままベッドで待っていればいいと思うんだけど!」
ブルー 「グズグズしていた君が悪いよ、分かってたくせに」
Aブルー「今夜は徹夜で頑張ろうね、って言っといたのに!」
何もシャワーまで浴びなくても、と言われましても。
ブルー 「放置されたら普通は浴びる!」
Aブルー「自家発電してでも待つべきだよ!」
一同 「「「自家発電?」」」
Aブルー「あっ、知らない? こう、相手がいない状態とかで」
ブルー 「教えなくてもいいってば!」
Aブルー「とにかく硬さを保つことだよ、続きのために!」
ブルー 「もういいから!」
Aブルー「全然良くないっ!」
エネルギー充填に暫く時間が、とソルジャーは文句たらたらですが。
そもそも最初にリセットさせたの、自分の方ではないですか?
2014/01/18 (Sat)
☆再充填に励め
夜食目当てに出て来たソルジャー、キャプテンとの時間は中断ですが。
その間にキャプテンが初期化だとかで、グチグチと。
Aブルー「とにかくサッサと充填しろとは言ってきたけど…」
ブルー 「それでまた放って来たのかい?」
Aブルー「夜食を食べてる間はダメだし!」
ブルー 「だからと言って君までこっちで食べなくても!」
Aブルー「ぼくは愚痴りたい気分なんだよ!」
せっかく徹夜で姫はじめなのに、とブツブツブツ。
Aブルー「励みまくって煩悩ゲット、と決めて来たのに!」
ブルー 「だったら君も励めばいいだろ!」
Aブルー「えっ?」
ブルー 「日頃から何かと自慢の御奉仕!」
Aブルー「今は食べてる最中だし!」
そんな器用なことが出来るか、とソルジャー、文句をつけております。
Aブルー「いくらぼくでも食べながらっていうのは絶対無理!」
ブルー 「そこは視点を変えるべき!」
Aブルー「は?」
ブルー 「口移しとか色々あるだろ、要は気分を盛り上げる!」
一人で焼きおにぎりを頬張るな、と生徒会長。
ブルー 「半分に割って「あ~ん♪」だけでもかなり違うかと!」
Aブルー「ああ、そうか! だったら鍋焼きうどんも!」
ブルー 「君が食べさせてもいいし、二人で食べるのも一興だよ」
Aブルー「…鍋焼きうどんを? パフェとかジュースなら分かるけど」
ブルー 「鍋焼きうどんも食べ方によってはナイスだってば」
Aブルー「どの辺が?」
ブルー 「適当に二人で啜っていけば、チョイスによっては」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 両端から食べてキスなんだね!」
そういう映画があったもんね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「あのね、わんわん物語っていうの! 可愛いんだよ!」
Aブルー「そうか、二人で両端からねえ…」
ブルー 「その方向で盛り上げたまえ! オススメだから!」
Aブルー「了解、早速試してみるよ!」
いいアイデアをありがとう、とソルジャー、消滅。
二度と出ないといいんですけどね?
2014/01/19 (Sun)
☆可愛い元ネタ
再充填に時間がかかるキャプテンを放って、また来たソルジャー。
生徒会長から鍋焼きうどんの食べ方を教わり、瞬間移動でパッと消滅。
ブルー 「ったく…。どうしてぼくがあの手の話を!」
ぶるぅ 「えとえと…。わんわん物語?」
シロエ 「元ネタは微笑ましいんですけど…」
サム 「あいつらじゃ想像したくもねえよな」
キース 「まったくだ。しかもキスだけでは済まないからな」
ブルー 「それはそれで目出度いことなんだけどね」
再点火すれば二度と来ないし、と生徒会長は申しております。
ブルー 「卵多めでガーリック沢山のパワーに期待しておこう」
キース 「確か精力剤だったか?」
ブルー 「うん。エネルギー充填には役立つかと」
ジョミー「後は点火の問題だっけ?」
シロエ 「初期化がどうこう言ってましたし、厄介なのかも…」
スウェナ「ガス湯沸かし器のようにはいかないわけね」
ブルー 「単純な出来ではないみたいだねえ…」
スイッチひとつでボッと点火は出来ないようだ、と生徒会長。
ブルー 「とにかくネタは与えておいたし、なんとかなるだろ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ わんわん物語~!」
キース 「言わないでくれ、気が滅入る」
ぶるぅ 「そうなの? 鍋焼きうどんでも可愛いけど…」
キース 「どの辺がだ!」
ぶるぅ 「おうどんツルツルでチュッとキスでしょ?」
一同 「「「………」」」
頭痛を覚える御一同様。
正真正銘のお子様の前には誰も太刀打ち不可能っぽく。
ぶるぅ 「絶対、そっちも可愛いもん! 見てみたぁ~い!」
キース 「ぶるぅ、もしかして犬で想像してるのか?」
ぶるぅ 「だって、わんわん物語でしょ?」
シロエ 「根本的に間違ってますよ、そこは犬ではなくってですね!」
??? 『犬もいいねえ、でっかいチョコレート色の大型犬!』
一同 「「「で、で、で…」」」
出たーーーっ!! と悲鳴のシャン学メンバー。
姿こそ見えていませんけれども、思念波の主はソルジャーですよ…。
2014/01/20 (Mon)
☆報告したい人
ソルジャーとキャプテン、鍋焼きうどんを二人でズルズル。
わんわん物語の世界ですけど、その最中らしきソルジャーから思念が。
Aブルー『素晴らしいネタをありがとう! 犬なんだね!』
ジョミー「アレって何が言いたいわけ?」
キース 「俺に分かるか!」
ぶるぅ 「犬って言ったよ、わんわん物語を見るのかなぁ?」
Aブルー『ハーレイが犬になるんだよ! それでさ…。おっと』
一同 「「「???」」」
急に途切れたソルジャーの思念。
シーンと静かになっているだけに、イヤンな予感がひしひしと…。
キース 「…妙な所で途切れたな?」
シロエ 「不気味ですね…」
ブルー 「そこは追求しなくていいから!」
サム 「再点火かよ?」
キース 「だとしたら…」
Aブルー『まだ途中!』
一同 「「「!!!」」」
何なのだ、と身構えるシャン学メンバーですが。
Aブルー『キスはじっくり楽しまないとね? 再充填が大切だから』
ぶるぅ 「わーい、わんわん物語だぁ!」
Aブルー『鍋焼きうどんでツルツル、チュッってね』
ブルー 「いちいち報告しなくていいっ!」
Aブルー『でもさ、せっかくの姫はじめだし! この幸せを是非!』
一同 「「「は?」」」
Aブルー『新年を迎えて煩悩ゲットを生中継でお届けしたいと!』
ゲッと息を飲む御一同様。
生中継の恐怖はとっくの昔にダダ漏れ思念で体験済みで。
ブルー 「あれはもういい!」
Aブルー『そう言わずにさ! あっ、あんっ…! 何さ、ハーレイ?』
キース 「…ま、またなのか…」
ジョミー「コレって断ったらどうなるわけ?」
ブルー 「断るも何も、ぼくにも遮断は不可能なんだよ、力不足で!」
一同 「「「うわー…」」」
人生終わった、と新年早々、不幸MAX。
後は地獄へ一直線だ、と誰もが覚悟を決めております。
キース 「諦めて死ぬか…」
シロエ 「死にましょう!」
みんなで死んだら怖くない、と一同ヤケクソ。
やはり死ぬしかないのでしょうか…?
2014/01/21 (Tue)
☆とりあえず念仏
みんなで死んだら怖くない、と開き直ったシャン学メンバー。
姫はじめの幸せを中継したいソルジャー、是非にと言っておりますが。
キース 「とりあえず、死んだらお浄土でいいか?」
シロエ 「この際、何処でもいいですよ!」
サム 「生き地獄は間違いねえもんなあ…」
スウェナ「思念波で来たら、耳を塞いでても聞こえるのよね…」
マツカ 「そろそろ来るんじゃないでしょうか?」
ジョミー「……だよね……」
キース 「死にそうになったらお念仏だぞ」
その一声で極楽に行ける、とキース君。
キース 「南無阿弥陀仏と唱えれば阿弥陀様が迎えに来て下さる」
シロエ 「覚えてられればいいんですけど」
サム 「じゃあよ、先に一回唱えておけよ」
キース 「そうだな、その一回で救われるだろう」
理想は十回で1セットだが、と時ならぬ法話。
普段だったら抹香臭いと敬遠しがちの面々ですけど、大人しく。
シロエ 「十回ですか…」
サム 「お十念ってヤツだよ、基本なんだぜ」
マツカ 「先に唱えておきますか?」
ジョミー「死ぬのは間違いなさそうだしね…」
やっておくか、と一同、合掌。
生徒会長と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も合掌で。
キース 「いくぞ。南無阿弥陀仏」
一同 「「「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」」」
南無阿弥陀仏を全部で十回。
最後の一回を長めに唱えて、極楽往生、準備オッケー。
キース 「これでよし。いつでも来やがれ!」
Aブルー『もしもーし!!』
一同 「「「わわっ!?」」」
ついに来たか、と誰もが逃げ腰。
死ぬ覚悟なんぞは出来ていなかった証明というヤツでございます。
Aブルー『もしもーし、ちゃんと聞こえてるーっ?!』
サム 「キース、返事しろよ!」
キース 「俺よりブルーがするべきだろうが!」
ブルー 「さっきのお念仏、君が導師でやっただろ!」
キース 「押し付けるなーっ!」
坊主同士で俺だ、お前だと押し付け合いの醜い争い。
お浄土は思い切り遠そうですが…?
2014/01/22 (Wed)
☆とりあえず返事
お念仏で覚悟を決めた筈のシャン学メンバー、大パニック。
ソルジャーの思念への返事も、生徒会長とキース君が押し付け合いで。
キース 「こういうのはあんたが得意だろう!」
ブルー 「なんでそういうことになるのさ!」
キース 「俺よりは分かっている筈だ!」
ブルー 「分かりたくないし!」
Aブルー『なんか返事が無いんだけどーっ!』
一同 「「「ひぃぃっ!!」」」
放っておいたら押し掛けられそうでございます。
ジョミー「どっちでもいいから返事してよ!」
キース 「行け、あんただ!」
ブルー 「君だってば!」
シロエ 「さっさとジャンケンして下さい! 間に合いません!」
見合って、見合って、と仕切り始めたシロエ君。
シロエ 「行きますよ? ジャーンケーン…」
一同 「「「ポンッ!」」」
キース 「うわぁーーーっ!」
ブルー 「負けた以上はサッサとね。副住職の名が泣くよ?」
キース 「く、くっそぉ…。どうすりゃいいんだ!」
Aブルー『誰もいないわけーっ!?』
一同 「「「………」」」
キース君をジト目で睨むシャン学メンバー。
生徒会長も右手をヒラヒラと。
ブルー 「何でもいいから返事したまえ、適当に」
キース 「わ、分かった…」
Aブルー『まさか全員、寝ちゃったとかーっ?!』
キース 「寝る前だ! 良い子は歯磨き必須だからな!」
一同 「「「は、歯磨き…」」」
とんだ返事もあったものだ、と誰もが思っておりますが。
Aブルー『了解、さっきの中継だけど!』
キース 「もう歯磨きは済んだんだ! 何も食わんぞ!」
Aブルー『えっ、なんの話?』
キース 「愚痴も食わんし、何も聞かんと言っている!」
Aブルー『ごめん、イマイチ意味が分からなくって…』
キース 「夫婦喧嘩は犬も食わんと昔から言うんだ、お断りだ!」
一同 「「「おおっ!!」」」
もう歯磨きは済ませたからな、と言い切ったキース君に一同、感動。
これ以上の愚痴だの中継だのを断るにはいい口実かも?
2014/01/23 (Thu)
☆生中継はお断り
姫はじめの生中継をしたいソルジャーから、思念が度々。
対応する羽目に陥ったキース君、持ち出した断りの理由が歯磨きで…。
キース 「あんたの愚痴も夫婦喧嘩も、俺たちは今後は一切食わん!」
Aブルー『歯磨きねえ…。それで返事が遅かったんだ?』
キース 「しっかり磨いて虫歯予防だ!」
Aブルー『ああ、なるほど。愚痴でダメなら甘い話はもっとダメか…』
キース 「当然だろうが! 甘いものは虫歯の大敵だ!」
Aブルー『ちょうど良かった。どうしようかと思ってたんだよ』
一同 「「「は?」」」
なんのこっちゃ、と一同、キョトン。
歯磨きを理由に断ってみれば丁度いいとは、これ如何に。
キース 「歯磨きの何処が丁度いいんだ?」
Aブルー『虫歯予防っていうことだったら、ぼくも心が痛まないから』
キース 「どういう意味だ?」
Aブルー『お楽しみの生中継の件なんだけど』
キース 「全て断ると言った筈だぞ!」
Aブルー『断るも何も、どうやらお届け出来そうになくて…』
申し訳ない、と謝罪の思念波。
Aブルー『徹夜でお届けと言っといたのに、ホントにごめん』
キース 「い、いや…! それは大いに残念だったな!」
そう答えつつもVサインを出すキース君。
しかし口ではスラスラと。
キース 「何があったか事情は知らんが、気にしないでくれ」
Aブルー『ありがとう。ぼくはいいけど、ハーレイがちょっと…』
乗り気どころか大反対で、とソルジャー、溜息。
Aブルー『見られていると意気消沈なタイプと言ってるだろう?』
一同 「「「あー…」」」
Aブルー『みんなも理解してくれた? 生中継は嫌なんだってさ』
キース 「し、しかしだな…! あんた、さっきは」
Aブルー『思念波ダダ漏れだったって? でもアレは事故で』
一同 「「「事故?」」」
Aブルー『そう。いわゆる不幸な事故ってヤツだよ』
不幸な事故だとアッサリ、キッパリ言われましても。
思念波ダダ漏れ中継もどきを食らった事実をどうしろと?
2014/01/24 (Fri)
☆ダダ漏れの理由
ソルジャーからの姫はじめの生中継、キャプテンが反対だそうでして。
お届け出来ないという話ですけど、中継は既に食らった後で。
キース 「あれの何処が不幸な事故なんだ!」
Aブルー『ぼくとしても漏らすつもりは全く無くてさ』
ブルー 「…その割には楽しそうだったけど?」
Aブルー『あっ、分かる? もう本当に気持ち良くって、最高で!』
キース 「もういい、事故でも何でも要は今後は無いんだな?」
Aブルー『うん、多分』
一同 「「「…多分?」」」
なんとも頼りない返事。
そもそもダダ漏れ生中継が不幸な事故だという話ですし…。
ブルー 「どういう理由で事故ったわけ?」
Aブルー『話し中だったのがマズかったんだよ』
一同 「「「話し中?」」」
Aブルー『君たちに思念で話しかけたろ、真っ最中に』
ブルー 「…そうだったっけ?」
Aブルー『ほら、夜食の注文をしようと思って!』
一同 「「「………」」」
そういえば、と記憶を遡る御一同様。
すっかり忘却の彼方でしたが、不幸の始まりは夜食の注文。
Aブルー『あれでウッカリ話をしちゃって、そのノリのままで…』
ブルー 「繋ぎっぱなしになったって?」
Aブルー『そう! ハーレイとガッツリ繋がっちゃって』
ブルー 「ぼくが言うのはそっちじゃないっ!」
電話の方だ、と生徒会長、怒りの形相。
ブルー 「電話を切らずに放置するのが繋ぎっぱなし!」
Aブルー『そうなんだ? とにかく、話も身体も繋いだままでさ』
それで思念が漏れたのだ、と悪びれもせずにノホホンと。
Aブルー『今度はそういうヘマはしないよ、ハーレイも居るし』
一同 「「「は?」」」
Aブルー『タイプ・グリーンの遮蔽能力は最強だから!』
ブルー 「さっきはダダ漏れだったけど?」
Aブルー『ぼくの口を塞いででも止めると言っているから大丈夫!』
それはそれで新鮮なプレイになりそう、と思念がウットリ。
キャプテンを犬にする件といい、本当にこれで大丈夫ですか?
2014/01/25 (Sat)
☆煩悩を拾え
思念波ダダ漏れ生中継はソルジャー曰く、不幸な事故。
今後はキャプテンが止めるそうですが、それを信じて良いものやら…。
ブルー 「本当に君のハーレイの力で止められるわけ?」
Aブルー『それはもちろん! 普段はキチンと静かな筈だよ』
一同 「「「…普段?」」」
Aブルー『ほら、この間のクリスマス前とか、色々と!』
ノルディの別荘とかホテルだとか、と思念が得意げ。
Aブルー『こっちの世界でよくヤッてるけど、迷惑かけていない筈!』
キース 「…そういえば何も聞こえてこないか…」
シロエ 「聞こえませんよね?」
Aブルー『だからさっきのが事故だっただけで、問題なし!』
ブルー 「だったらサッサと今の話も打ち切りたまえ!」
話し中の事故は二度と御免だ、と生徒会長。
ブルー 「徹夜で煩悩を拾うんだろう? 寸暇を惜しんで努力する!」
Aブルー『いけない、こうしてる間にも流れてるんだ!』
ブルー 「そうだよ、流れ去る前にしっかり拾う!」
Aブルー『分かった! というわけで中継の件は悪いんだけど…』
キース 「歯磨きは済んだし、もう要らん!」
Aブルー『お気遣いどうもありがとう! じゃあねー!』
そこでブツリと切れた思念波。
一同、息をひそめてシーンと固まっておりましたが…。
キース 「……何も起こらんな?」
サム 「聞こえねえよな、始まったのかな?」
ブルー 「覗き見したくもないからねえ…。どうなんだろう?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お皿が返ってきたみたい!」
一同 「「「えっ?」」」
本当だ、とテーブルを眺めるシャン学メンバー。
空になった鍋焼きうどんの土鍋に、ピザや餅ピザのお皿などが。
シロエ 「お皿が戻ったってことはですね…」
スウェナ「食べ終わったのよね?」
ジョミー「なんだっけ、パワー充填だっけ?」
キース 「再充填がどうとか喚いていた件も片付いたのか?」
どうなんだろう、と悩む一同。
夜食のお皿が戻った以上は、続きと思ってよろしいですか?
2014/01/26 (Sun)
☆絶賛中継中
戻って来ました、鍋焼きうどんの土鍋や餅ピザのお皿。
ソルジャー夫妻は夜食を食べ終えた模様ですけど、どうなったのやら。
サム 「パワー充填で徹夜らしいよな、静かだけどよ」
シロエ 「思念波が遮断されたんじゃないですか?」
キース 「そう願いたいぜ。再充填だか何だか知らんが」
ブルー 「いいかい、絶対、気にしちゃダメだよ!」
また話し中になっちゃうから、と生徒会長が指を唇に。
ブルー 「あっちの世界のハーレイは中継に反対だけどさ」
キース 「あいつは中継したいんだったな」
ブルー 「生中継でお届けだとか叫んでたしね、ヤバイんだよ」
シロエ 「会話をしたら負けですか…」
ブルー 「負けというより、今度こそ死ねる」
まだ死にたくはないだろう、と生徒会長。
ブルー 「今度ウッカリ繋いじゃったら徹夜で来るよ」
キース 「その繋ぐってのは話の方だな?」
ブルー 「………。君は大学生もやったけれどさ、他の面子は」
キース 「すまん、今のは失言だった」
ブルー 「とにかくブルーが何をしようが放置あるのみ!」
繋がっていようがいまいが知ったことか、と生徒会長はブツブツブツ。
ブルー 「あっちのハーレイと仲良くしてればいいんだよ、うん」
シロエ 「えーっと、それって確か漢字で…」
一同 「「「漢字?」」」
シロエ 「アレですよ、何かと言えば拝みまくっていたヤツで」
キース 「…アレか、俺もあんまり口にしたくは…」
ジョミー「あー、アレ! 去年の節分で覚えてきたヤツ!」
キース 「馬鹿野郎!」
その先を口にするんじゃない、とキース君が周囲をキョロキョロと。
キース 「…来ないようだな?」
シロエ 「ええ、思念波も全く来ませんね」
ブルー 「この調子なら聞いていないね、こっちの話は」
キース 「しかしだ、厳戒態勢は続けた方が」
ブルー 「間違っても口に出すべきじゃないよ、例のヤツはさ」
筆談にしよう、とメモ用紙。
去年の節分に絡んだ漢字のアレって、なんでしたっけ…?
2014/01/27 (Mon)
☆煩悩が欲しい人
生中継は二度と勘弁、とシャン学メンバー、厳戒態勢。
その最中に去年の節分がどうのと漢字のお話、筆談の方がいいとかで。
ブルー 「口にしたらシャレにならないからね」
キース 「万一ということもあるしな」
ブルー 「…コレだろ、君たちが言いたいヤツは」
あまり書きたくないんだけれど、とメモにサラサラ。
書かれた漢字は『夫婦和合』でございます。
ジョミー「そう、それそれ!」
キース 「あいつらの心願らしいしな?」
シロエ 「至る所で拝みまくって一年近くになりますしね」
スウェナ「色々と恥をかかされたわよね?」
サム 「でもよ、効果はあったんじゃねえの?」
ブルー 「…思いっ切りね…」
効きすぎなくらい、と生徒会長、深い溜息。
ブルー 「それでも足りないってトコが凄いよ」
キース 「まさか除夜の鐘で流れた煩悩まで欲しがるとはな…」
ジョミー「でもさ、それってホントに流れてるわけ?」
キース 「俺が知るか!」
マツカ 「目に見えるわけではないですしね?」
キース 「そこは当然だが、俺の寺の鐘でそんなアヤシイ代物は!」
頼むから流さないでくれ、と涙しそうなキース君。
キース 「煩悩の一つに入ってはいるが、鐘が穢れる!」
ブルー 「元老寺の鐘はその程度で穢れてしまうのかい?」
キース 「それは無い! どんな煩悩でも流して浄化はするんだが!」
でも嫌だ、と泣きたいキモチは分からないでもない一同。
シロエ 「何処かの誰かが待ってますしね、先輩も辛い立場ですよね」
キース 「俺だけじゃなくてアルテメシア中の寺の坊主が泣くぞ」
サム 「だよなあ、せっかく流してやった煩悩、鷲掴みかよ」
ブルー 「除夜の鐘の趣旨に反するどころか、非常識だよ」
ジョミー「その煩悩って、本当にゲット出来るわけ?」
ブルー 「さあねえ…。そういう例は知らないけれども、あるいはね」
イワシの頭も信心からだ、と生徒会長。
ソルジャー夫妻の夢の煩悩、がっつりゲットは出来るのでしょうか?
2014/01/28 (Tue)
☆只今煩悩ゲット中
除夜の鐘で色々な人が流した煩悩ゲット。
そのために姫はじめは二日なのだ、と主張していたソルジャーですが。
キース 「万が一だが、煩悩ゲットが出来なかったらどうなるんだ?」
サム 「うわー…。それって考えたくもねえよな」
シロエ 「また一年間うるさいんですよ、例の祈願をするとかで」
ジョミー「またコレなんだね…」
メモに書かれた『夫婦和合』の四文字を指差すジョミー君。
ジョミー「もう巻き込まれたくないんだけどなあ…」
キース 「しかしだ、煩悩をゲット出来るかは真面目に謎だぞ」
ブルー 「ぼくもああいう説は初めて聞いたしねえ…」
シロエ 「つまりは無理があるわけですね?」
ブルー 「除夜の鐘で流した煩悩ってヤツは本来、消えるし」
キース 「それを消した後で正月の修正会になるわけだな」
煩悩なんぞが残るようなら坊主の恥だ、とキース君は言っております。
キース 「綺麗サッパリ消してなんぼというヤツなんだ」
ブルー 「そうなんだよねえ、そのための除夜の鐘ってね」
シロエ 「それじゃやっぱり煩悩ゲットは…」
キース 「イワシの頭に賭けるしかない」
ブルー 「思い込みのパワーは強いからねえ、可能性だけは充分に」
サム 「要はアレかよ、あいつらの心次第かよ?」
ブルー 「これで煩悩ゲットなんだ、と思い込んだら最強かと」
そして一年間パワフルに! と生徒会長、ブチ上げたものの。
ブルー 「…どのみち、ぼくたちが割を食うんだよ」
キース 「パワフルだろうが、そこの四文字の祈願だろうが同じだな」
シロエ 「こっちの世界に来るなと言ってもダメでしょうしね」
??? 『…そ、それは些か無理があるかと…!』
シロエ 「今の、誰です?」
ジョミー「誰だろう?」
??? 『た、確かに私は犬なのですがーーーっ!!』
一同 「「「い、犬…?」」」
嫌な予感に震え上がったシャン学メンバー、ガクガクブルブル。
ソルジャーのお相手のキャプテンの思念、こういう波長でしたよねえ?
2014/01/29 (Wed)
☆要らない羞恥心
突然の思念波、キャプテン(会話表記はA船長)そっくり。
犬がどうとか叫んでいるだけに、シャン学メンバーは半ばパニックで。
ジョミー「い、犬って言えばさ…」
シロエ 「犬にするとか、しないとか…」
サム 「で、でもよ、中継反対って確かに聞いたぜ」
キース 「そう聞いたんだが、今の思念波は…」
A船長 『犬は犬でも本物の犬ではないわけでしてーーーっ!!』
ぶるぅ 「かみお~ん♪ わんわん物語~!」
鍋焼きうどんでキスだもん、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は大喜び。
しかし事態は至って深刻。
シロエ 「ま、間違いないです、漏れていますよ、思念波が!」
キース 「しかも防波堤が崩れたと見たが…」
どうなったんだ、と慌てる一同。
思念波ダダ漏れ生中継はキャプテンが防ぐ筈なのに…。
マツカ 「不幸な事故ってヤツでしょうか?」
ブルー 「それは無い! 今回は話し中じゃない」
ジョミー「で、でも…」
A船長 『い、嫌です、中継は絶対嫌ですーーーっ!』
一同 「「「ま、まさか…」」」
Aブルー『ガタガタ言わずに恥を捨てればいいんだよ!』
それでこそ犬だ、とソルジャーの思念。
Aブルー『犬は見られていても平気で、意気消沈にはならないし!』
A船長 『し、しかし、私は本物の犬では…!』
Aブルー『さっきまで犬を極めてただろう、ぼく専用の立派な犬を!』
A船長 『そ、それとこれとは話が別で…!』
Aブルー『とにかく犬には要らないんだよ、羞恥心とかは!』
そんなモノを犬は持ってはいない、とソルジャーの主張がビシビシと。
Aブルー『いいから、犬! さっさと続きを始めなくっちゃ!』
A船長 『で、ですが中継…。うっ!』
Aブルー『犬はいいねえ…』
チョコレート色の大型犬だ、とウットリ思念がフワフワフワ。
Aブルー『ほら、君だってこんなに元気に』
A船長 『い、いけません、ブルー…!』
どうやら犬には要らないらしい羞恥心。
ダダ漏れ思念波、もしや原因はソレですか?
2014/01/30 (Thu)
☆迷惑わんわん物語
キャプテンがいるから大丈夫だと聞いた筈なのに、ダダ漏れな思念波。
あまつさえ犬には羞恥心など要らないとかで。
ジョミー「も、もしかして恥がどうこうって…」
キース 「そっちの線で防波堤を崩しやがったな、あの野郎!」
Aブルー『もしもーし!』
一同 「「「うわぁーっ!!」」」
ついに来たか、と一同、ガクブル。
しかし相手がどうであろうがマイペースなのがソルジャーで。
Aブルー『中継状態は良好かなあ?』
ブルー 「今すぐそれをやめたまえ!」
Aブルー『良好なんだね、良かった、良かった。ねえ、ハーレイ?』
A船長 『う、う、ううう…』
Aブルー『悪いね、犬だけに唸ることしか出来ないみたいで』
ブルー 「もういいから! もう充分に聞いたから!」
Aブルー『そう言わずにさ。おっと…! ああっ、ダメだってば!』
俄かに乱れるソルジャーの思念。
これはチャンス、と生徒会長が遮断を試みたようですが。
ブルー 「う、嘘だろ、やっぱり出来ないし…!」
シロエ 「さ、さっきと同じじゃないですか? 話し中ですし」
ブルー 「あれで喋ったことになったと?!」
キース 「…言いたくはないが、会話は成立していたぞ?」
サム 「じゃ、じゃあよ、コレって朝まで…」
スウェナ「続いちゃうのよね、このままで…」
Aブルー『も、もっと…!』
ぶるぅ 「かみお~ん♪ もっと続くって言ってるよ!」
Aブルー『あぁぁぁぁぁっ!!』
またしてもズレて噛み合い始めたお子様とオトナのアヤシイ会話。
ぶるぅ 「えとえと、わんわん物語はーっ!?」
Aブルー『そ、そこっ! ああっ、んんっ、ハーレ…イっ…!』
ぶるぅ 「そっか、ハーレイが犬だったっけ!」
Aブルー『イイッ! ひ、ひあっ…!』
ぶるぅ 「凄いね、ぼくも見てみたぁーい!」
一同 「「「ダメーーーッ!!!」」」
頼むからそれだけはやめてくれ、とお子様の口を塞ぐ面々ですが。
果たして効果があるのかどうだか、謎を残して今月、終了~。
2014/01/31 (Fri)
☆本年もよろしく
新年あけましておめでとうございます。
除夜の鐘に願い事をしたシャン学メンバー、大失敗の内に新年を迎え…。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ あけましておめでとう! 起床、起床ーっ!」
シロエ 「も、もう朝ですか…」
ジョミー「ホントに毎年、早過ぎなんだよ…」
サム 「寺の正月ってこんなもんだろ、早く起きろよ」
アドス和尚に叱られるぞ、と言われて全員、慌てて起床。
除夜の鐘の後も修正会だとかで法要があって、若人といえど眠気MAX。
スウェナ「アレさえ無ければ徹夜も軽いと思うわよ?」
シロエ 「あそこで延々、正座ですしね…」
マツカ 「サムとジョミーは今日も正座をするんですよね」
ジョミー「…気が滅入るから言わないでよ…」
出家済みのサム君とジョミー君、元日は元老寺のお手伝い。
本堂で初詣の檀家さんを迎えるアドス和尚とキース君の助手扱いで。
ブルー 「おやおや、新年早々、文句かい?」
キース 「さっさとしろよ、親父がうるさいぞ」
一同 「「「はーい…」」」
山門に向かい、アドス和尚とイライザさんも一緒に初日の出。
厳しい寒さに震え上がりつつ、昇る朝日に二礼二拍手、更に一礼。
アドス 「いやあ、今年もいい年になりそうですな」
イライザ「さあさあ、お雑煮とおせちがありますよ」
庫裏に戻ってお座敷に座り、改めて皆でご挨拶。
アドス 「あけましておめでとうございます」
一同 「「「おめでとうございまーす!」」」
イライザ「沢山召し上がって下さいね」
ぶるぅ 「わぁーい、美味しそう!」
ブルー 「縁起ものをしっかり食べることだね、挽回したけりゃ」
アドス 「挽回ですと?」
ブルー 「除夜の鐘で願い事を流したらしいよ、綺麗サッパリ」
アドス 「なんと! それはいけませんなぁ…」
そもそも除夜の鐘というものは、と新年早々、法話タイム。
一同 (((なんでこうなる…)))
元日からツイてないシャン学メンバーですけども。
今年もいい年になりますように~。
2014/01/01 (Wed)
☆初詣にお出掛け
お元日から法話タイムを食らってしまったシャン学メンバー。
それでも元老寺でのお元日は無事に終わって、二日は初詣にお出掛けで。
ジョミー「さーて、お参りも済んだし沢山食べるぞ!」
ブルー 「ぼくの奢りだし、遠慮なくどうぞ」
一同 「「「はーい!」」」
初詣の花は露店巡りで食べ放題。
押すな押すなの大賑わいの中、アルテメシア大神宮の境内を回り…。
サム 「あー、食った、食った!」
シロエ 「初詣は神社に限りますよね!」
キース 「…悪かったな」
ジョミー「うん、悪い! お正月なのに抹香臭いし!」
スウェナ「仕方ないわよ、ジョミーも一応、お坊さんだもの」
ジョミー「ブルーが勝手に決めたんだよ!」
ブルー 「はいはい、そこまで!」
喧嘩するなら呼んであげない、と生徒会長。
ブルー 「露店で奢りじゃ知れているしね、ぼくの家で鍋をやろうかと」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 豪華寄せ鍋パーティー!」
一同 「「「行く!!」」」
というわけで、タクシーで生徒会長の家へ。
カニだのフグだの、豪華食材てんこ盛りの寄せ鍋パーティー。
ぶるぅ 「どんどん入れてね、沢山あるから!」
シロエ 「凄いですねえ、伊勢海老もガンガン入れるんですね」
ブルー 「それはもう! 派手にやらなきゃ奢る意味がない」
キース 「…やっぱりアレか、財源は親父が渡したお布施なのか?」
ブルー 「君に助けて貰ったからねえ、約束はキッチリ守らないと」
??? 「何の約束?」
知らないんだけど、と背後で声が。
いわゆるソルジャー(会話表記はAブルー)、正月早々、私服で登場。
一同 「「「で、で、出たーーーっ!!!」」」
Aブルー「失礼な…。寄っただけだよ、これからお出掛け」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「ノルディの所に顔を出してね、別荘の方も見ておかないと!」
今夜は楽しい姫はじめ、とパッと姿を消しましたけども。
寄せ鍋ついでにお泊まり会な予定の面々、気分は一気にドン底ですよ…。
2014/01/02 (Thu)
☆二日は徹夜で
二日はアルテメシア大神宮へ初詣に出掛けたシャン学メンバー。
その後は生徒会長の家で寄せ鍋パーティー、お泊まりコースなのですが。
ブルー 「…なんだかねえ…」
キース 「余計なのを見ると頭が痛いな」
シロエ 「夜まで来ないんじゃなかったんですか?」
サム 「ニューイヤーのイベントで飲み食べ放題って聞いたよな?」
マツカ 「その筈ですけど…」
なんで湧くのだ、と悩む一同。
日は傾いて来ていますけれども、夜と呼ぶにはまだ早く…。
ジョミー「なんか予定が変わったとか?」
スウェナ「それはそれで裏がありそうねえ…」
ブルー 「違うと思うよ、単なる年始の挨拶かと」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「寄っただけとか言ってただろう? それと下見と」
キース 「二度と来ないと有難いんだが…」
ブルー 「夜は安全圏だと思う。とにかく今は忘れて食べよう!」
でないと負けだ、と生徒会長。
ブルー 「三が日から振り回されてちゃ後が無いし!」
キース 「一年の計は元旦にありだが、今年は心許ないからな」
ブルー 「そうなんだよねえ、願い事を派手に流しただけに」
シロエ 「あれは不幸な事故ってヤツです!」
キース 「しかしだ、除夜の鐘に願った以上は流れ去ったぞ」
ブルー 「その願い事がブルー退散じゃねえ…」
お蔭で早々に来てしまった、と生徒会長は嘆いております。
ブルー 「もうこれ以上は負けられないんだ、賑やかに行こう!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お鍋の後はお菓子もあるよ!」
サム 「だったら徹夜で騒ごうぜ!」
シロエ 「いいですねえ! 潰れた人から寝正月ですね」
ジョミー「ぼくは寝ないで頑張るぞー!」
キース 「俺もだ! 寝たら色々食い損ねるのは確実だしな」
ブルー 「それじゃ、明日の朝まで景気良く!」
一同 「「「おーーーっ!!!」」」
飲み食べ放題、と拳を突き上げ決意も新たなシャン学メンバー。
しかし二日の夜に徹夜って、どこぞの誰かの目標と被っていたような…?
2014/01/03 (Fri)
☆二日の夜は
初詣に出掛けた二日は生徒会長の家で寄せ鍋パーティー。
そのままお泊まり会なコースで、徹夜でドンチャン騒ぎをするのが目標。
ブルー 「どんどん食べてよ、まだまだあるしね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 締めは雑炊とラーメン、両方!」
ジョミー「ぼく、ラーメン!」
サム 「うーん、どっちも美味そうだよなぁ…」
ぶるぅ 「両方食べても充分いけるよ!」
お出汁はたっぷり取ったもん、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は抜かりなし。
土鍋の出汁を少しずつ取り分け、お代わり用に確保したようで。
シロエ 「じゃあ、ぼくは両方でお願いします!」
キース 「俺もだな」
ジョミー「ぼくもやっぱり両方がいい!」
ぶるぅ 「オッケー! 全部のお鍋で両方やろうね♪」
雑炊をたっぷり食べて、一休みして熱々ラーメン。
これでエネルギーはバッチリ充填、徹夜騒ぎへレッツゴー!
ブルー 「いいねえ、これぞ正しいお正月ってね」
ぶるぅ 「次、坊主めくり! 負けないも~ん!」
シロエ 「あっ、サイオンは抜きですよ!」
マツカ 「ぼくたちは札が分かりませんしね」
ぶるぅ 「ずるっこしないよ、勝負、勝負~!」
トランプゲームに坊主めくりとゲーム三昧、カラオケ三昧。
騒ぎまくって夜は更けて…。
キース 「…何か忘れているような気が…」
ジョミー「えっ? キース、三日は法事とか?」
キース 「それは無い。松の内に法事は無いのが基本だ」
しかし、と首を傾げるキース君。
キース 「二日の夜に何かあったという気がしてな」
シロエ 「先輩の家の行事ですか?」
キース 「…分からん、璃慕恩院の方かもしれん」
思い出せん、と悩み始めたキース君ですが。
ブルー 「気のせい、気のせい! 夜中は何かとボケがちだしね」
キース 「そういう年ではないつもりだが…」
ジョミー「それって、ひょっとしてキースのじゃなくて」
ブルー 「ストップ!」
思い出したら不幸になるぞ、と生徒会長。
二日の夜にある行事って、何でしたっけ…?
2014/01/04 (Sat)
☆徹夜には夜食
生徒会長の家に泊まって徹夜騒ぎのシャン学メンバー。
ところが二日の夜は何かあったような、とキース君が言い出しまして…。
ブルー 「思い出さない方がいいんだよ、それは」
キース 「しかしだ、何か引っかかるんだが…」
シロエ 「会長のストップが気になりますね」
ブルー 「気にしたら負けだよ、その件は!」
サム 「ジョミーは何を言いかけたんだよ、それによるよな」
ブルー 「だから追究しちゃダメだって!」
本当に不幸になるんだから、と生徒会長は申しております。
ブルー 「夜はまだまだ長いんだ。余計なことは忘れて騒ぐ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ みんなでお夜食にする?」
シロエ 「いいですね!」
キース 「有難い。頭に栄養が行けば思い出せるかもしれんしな」
ぶるぅ 「鍋焼きうどん? それともピザ?」
ジョミー「ぼく、鍋焼き!」
サム 「俺はピザかな、鍋焼きうどんも捨て難いけどよ」
ピザだ、うどんだ、と飛び交う注文。
ぶるぅ 「オッケー、すぐに作ってくるねー!」
??? 『鍋焼きうどんとピザと、お願い!』
一同 「「「???」」」
誰だ、と見回す御一同様。
しかし、声はすれども姿は見えずで。
シロエ 「何です、今の?」
キース 「鍋焼きうどんにピザと聞こえたが」
??? 『それで合ってる! 出来上がったら貰うから!』
一同 「「「は?」」」
??? 『ルームサービスと洒落込みたいけど、取り込み中だし!』
一同 「「「………」」」
まさか、と青ざめるシャン学メンバー。
嫌というほど馴染みの思念波、もしかして、もしかしなくても…。
ジョミー「今のヤツって、ひょっとして…」
キース 「あいつだ、俺は思い出したぞ! 二日の夜はあいつが徹夜で」
??? 『それじゃ鍋焼きとピザをよろしくー!』
ぶるぅ 「うんっ! 姫はじめだっけ、頑張ってねー!」
お夜食、作っておくからねー! と子供は無邪気なものですが。
徹夜パーティー、果たして無事に済むのでしょうか?
2014/01/05 (Sun)
☆夜食をお願い
徹夜パーティーには欠かせない夜食。
鍋焼きうどんとピザが選べるらしいですけど、思念波で注文する声が…。
キース 「なんであいつが!」
ぶるぅ 「えとえと、徹夜で姫はじめでしょ? お腹が空くよね」
急いで作ってあげなくちゃ! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「凄いね、二人で坊主めくりって!」
キース 「そ、そうだな…。美味いのを作ってやってくれ」
ぶるぅ 「うんっ! それじゃ作りに行ってくるねー!」
弾む足取りでキッチンの方へと。
新年早々、別の世界からのお客様の分まで腕を奮えて嬉しい様子。
キース 「…正直、子供は無邪気でいいな…」
ジョミー「でもさぁ、ぼくたちもイマイチ分かってないらしいよね?」
ブルー 「分からなくっていいんだよ!」
シロエ 「ぶるぅみたいに完全に分からなかったらいいんですけど…」
スウェナ「中途半端に分かってるのがイヤなのよね…」
マツカ 「おまけに夜食の注文ですしね」
サム 「きっと思い切りハードなんだぜ、夜食が要るほど」
ブルー 「シーッ!」
余計なことを口にするな、と生徒会長が人差し指を唇に。
ブルー 「放っておいたら夜食の件だけで済むんだからさ」
サム 「どうせ、こっちには来ねえだろ?」
ブルー 「それどころではない筈だしね」
??? 『もしもーし!』
一同 「「「!!!」」」
ゲッと息を飲む御一同様。
聞かれていたのか、と真っ青ですけど、思念波の方はノホホンと。
Aブルー『ぶるぅにねえ、鍋焼きうどんは卵多めでって!』
一同 「「「へ?」」」
Aブルー『それとピザにはガーリック! とにかくパワーが必要で!』
ブルー 「自分で直接伝えたまえ!」
Aブルー『忙しいんだよ、そうそう思念を集中……あぁっ!』
ダメだってば、と乱れる思念波。
Aブルー『ハ、ハーレイ…! そこは…!』
一同 「「「???」」」
何事だ、と目を丸くするシャン学メンバー。
ソルジャー、思念波ダダ漏れですけど、自覚してますか?
2014/01/06 (Mon)
☆ダダ漏れな思念
鍋焼きうどんには卵多めで、ピザの方にはガーリック。
追加注文をつけてきたソルジャーの思念波、激しく乱れてダダ漏れ状態。
Aブルー『あっ、ああん…。は、ハーレイ、もっと…!』
一同 「「「………」」」
ポカンとしている御一同様。
生徒会長だけがアタフタ、半ばパニック状態で。
ブルー 「き、聞かなくていいってば!」
Aブルー『い、イイっ! も、もっと奥まで…!』
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 鍋焼きうどんとピザ、出来たよー! あれ?」
Aブルー『も、もっと…! もっと激しく!』
ぶるぅ 「えとえと…。何が?」
シロエ 「卵がどうとか言ってましたよ、でも謎なんです」
サム 「ガーリックって話もあったぜ」
Aブルー『あぁっ、そ、そこ…!』
ぶるぅ 「んーと…」
どれだろう、と押して来たワゴンを眺める「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「卵とガーリックで、もっと激しくて、そこって、どれ?」
キース 「鍋焼きうどんが卵多めで、ピザにガーリックらしいんだが」
Aブルー『んんっ…! そ、そこ…。あぁぁっ!』
ぶるぅ 「分かった、卵とガーリックだね! 激しくって、沢山?」
Aブルー『あぁぁぁぁっ!』
ぶるぅ 「オッケー! 卵多めでガーリック沢山、作っておくねー!」
頑張らなくちゃ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」はウキウキと。
ぶるぅ 「卵、卵にガーリック~♪」
キース 「ま、待て、ぶるぅ! あいつらにそんなサービスは要らん!」
Aブルー『イイっ! あっ、あっ、あぁぁ…』
ぶるぅ 「ほらね、いいって言ってるでしょ? 栄養つけなきゃ!」
徹夜で姫はじめ頑張ってるもん、と納得のお子様、キッチンへ。
シロエ 「卵とガーリックって何なんです?」
ブルー 「言いたくないけど、一種の精力剤ってトコかな…」
Aブルー『あっ、あっ、もう…! い、イクッ…! あぁぁぁぁっ!』
一段と高い思念波が部屋を貫いた後に、シーン…と沈黙。
傍迷惑なソルジャーの思念、これで終わりならいいですが…?
2014/01/07 (Tue)
☆追加もお願い
新年早々、とんでもない思念波を聞く羽目に。
姫はじめに忙しいソルジャーの思念がダダ漏れ、イヤンな声が部屋中に。
キース 「い、今のはいったい何だったんだ…」
ブルー 「そこは追究しなくていいっ!」
サム 「でもよ、ブルーの思念波だったよな?」
シロエ 「夜食の注文ではなかったように思うんですけど…」
ジョミー「ぶるぅにはアレで通じてたよ?」
スウェナ「そうねえ、一応、噛み合っていたと言うべきかしら?」
卵多めでガーリック沢山。
それで納得の「そるじゃぁ・ぶるぅ」はキッチンに消えたわけですが。
マツカ 「もしかして取りに来るんでしょうか?」
サム 「それはねえだろ、出来上がったら消えて終わりじゃねえか?」
キース 「俺もそうだと思いたいが…」
ブルー 「もうそれ以上は考えないっ! 不幸になるから!」
ピザとうどんが美味しい間に食べてしまえ、と生徒会長。
ジョミー「そうだ、冷めたらイマイチだもんね」
サム 「んじゃ、食うか。ぶるぅ、まだ来てねえけどよ」
ブルー 「ぶるぅは適当に食べてるよ。料理しながらチョチョイとね」
シロエ 「そうなんですか?」
ブルー 「うん。いわゆる「まかない」っていうヤツかな」
今は焼きおにぎりを頬張ってるよ、と聞いた一同、一気に涎が。
サム 「焼きおにぎりかよ、美味そうだよな」
ブルー 「餅ピザも作るみたいだけれど?」
シロエ 「そっちも食べたくなってきましたよ、聞いてしまうと」
ブルー 「だったら追加で頼むかい? ついでだからさ」
一同 「「「うんっ!」」」
まかないと言えども「そるじゃぁ・ぶるぅ」の料理は絶品。
是非食べねば、と皆が拳を握っております。
ブルー 「ぶるぅ、焼きおにぎりと餅ピザも追加!」
ぶるぅ 「オッケー!」
Aブルー『あっ、それも! それも食べたい!』
一同 「「「!!?」」」
お取り込み中じゃなかったのか、と唖然呆然のシャン学メンバー。
一時途切れたアヤシイ思念波、また復活とか?
2014/01/08 (Wed)
☆追加をよろしく
お料理中の「そるじゃぁ・ぶるぅ」、まかないを食べている模様。
そっちの方も美味しそうだ、と追加を頼むと横から余計な思念波が来て。
Aブルー『焼きおにぎりと餅ピザお願い!』
シロエ 「な、なんか言ってるみたいですけど…」
ブルー 「そういうのは自分で頼みたまえ!」
Aブルー『さっき言っただろ、取り込み中って!』
ブルー 「今は余裕があるんだろう!?」
Aブルー『そ、そういうわけでも…。あんっ! ちょ、ちょっと…!』
何やらアヤシイ雲行き再び。
Aブルー『ハ、ハーレイ、今は…! ああっ!』
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 卵多めでガーリック沢山! 出来上がり~!」
Aブルー『だ、ダメだってば、まだ話し中で…! あんっ!』
ぶるぅ 「えとえと…。お話し中って、なぁに?」
ブルー 「追加注文したいんだってさ、焼きおにぎりと餅ピザを」
ぶるぅ 「そうなの? みんなの分は作って来たんだけれど…」
Aブルー『んんっ、そ、そこはダメだって…!』
ぶるぅ 「オッケー、みんなのと別に作るんだね!」
またしても微妙に噛み合っているらしいズレまくりの会話。
ぶるぅ 「焼きおにぎりと餅ピザも特別な注文、あったりするの?」
Aブルー『あぁぁっ、い、イヤ…! ああっ!』
ぶるぅ 「そっか、普通でいいんだね? 焼きうどんとピザは?」
Aブルー『も、もうイクッ…! あぁぁっ、ああっ!』
ぶるぅ 「分かった! それじゃ置いとくからねー!」
熱い間に取りに来てね、とテーブルの端っこにお盆がドッカン。
ホカホカ湯気の立つ焼きうどんの土鍋と、熱々ピザと。
ぶるぅ 「追加、追加で焼きおにぎり~! でもって餅ピザ~!」
キース 「ま、待ってくれ、此処に置いていくのか!?」
ぶるぅ 「行くって言ったよ、取りに来るでしょ?」
Aブルー『あぁぁぁぁぁっ!!』
ぶるぅ 「ほらね、もうすぐ来ると思うよ♪」
じゃあね~、と跳ねてゆかれましても。
お盆と一緒に取り残されたシャン学メンバーの運命や如何に?
2014/01/09 (Thu)
☆夜食の行方は
キャプテンとの姫はじめに夢中なソルジャー。
パワーが要るとかで夜食の注文をつけて来ましたが、お取り込み中で…。
キース 「どうするんだ、そこの鍋焼きうどんとピザを!」
シロエ 「知りませんよ、置いて行ったのはぶるぅですから!」
サム 「なんか一応、保温はしてあるみたいだな?」
マツカ 「そうですね…。グツグツ煮えていますから」
お料理上手の「そるじゃぁ・ぶるぅ」、保温用にとプレートをセット。
大きめのお盆に載った鍋焼きうどんもピザも熱々ですけど。
ジョミー「これって取りに来てくれるわけ?」
キース 「来られてどうする、あの状況で!」
シロエ 「瞬間移動させると思いたいですけど、どうなんでしょう…」
ブルー 「とりあえず今は静かになってるけどねえ…」
却って不気味だ、と生徒会長。
ブルー 「でもまあ、出来たのは分かってるんだし、何とかするだろ」
サム 「そうだよな、追加もしてたしよ」
スウェナ「私たちの分は食べちゃいましょうよ、冷めちゃうわ」
ジョミー「だよね、熱々が美味しいもんね!」
いっただっきまーす! と揃って合掌。
鍋焼きうどんとピザに舌鼓、お喋りの方もワイワイと。
サム 「美味いよなあ…。ピザは生地から作ってんだろ?」
ブルー 「そうだよ、沢山作って冷凍してるよ」
キース 「鍋焼きうどんも絶品だな」
シロエ 「両方頼んで良かったです。これで徹夜も楽勝ですよ」
??? 「あっ、やっぱり?」
一同 「「「で、で、で…」」」
出たーっ!!! と叫ぶ御一同様。
いわゆるソルジャー、バスローブだけを纏って悠然と。
Aブルー「これかな、ぼくとハーレイの分」
ブルー 「そんな格好で来るんじゃないっ!」
Aブルー「えっ、だって…。すぐに脱がされるんだしねえ?」
ブルー 「な、な、な…」
Aブルー「ちょこっと抜けて来ただけなんだよ」
夜食を食べてパワー充填! とソルジャー、ニッコリ。
バスローブ一枚で来られましても、その格好はド顰蹙では?
2014/01/10 (Fri)
☆抜けてきた人
夜食を取りに現れたソルジャー、バスローブしか着ておりません。
明らかにマナー違反ですけど、それを全く気にしないのがソルジャーで。
Aブルー「いいねえ、卵多めでガーリック沢山! これでバッチリ!」
ブルー 「ゲットしたんならサッサと帰る!」
Aブルー「言われなくても帰るってば。ホントに抜けて来ちゃったし」
ハーレイがポカンとしている筈だ、と妙な台詞が。
ブルー 「何さ、それ? 行ってくるとは言ったんだろう?」
Aブルー「それはもちろん! でないと冷めるし」
せっかくだから熱々を、とソルジャー、お盆を眺めております。
Aブルー「だけど保温をしてくれてるねえ、急がなくても良かったかな」
ブルー 「抜けて来ただけなら急ぎたまえ!」
Aブルー「そりゃそうだけど…。抜けた以上は中休みだよね」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「文字通り抜いて来ちゃったんだよ、ハーレイを!」
一同 「「「???」」」
Aブルー「分からないかな、キリのいい所でこう、スッポンと」
一同 「「「…スッポン?」」」
なんだそれは、と顔を見合わせるシャン学メンバー。
スッポンと言えばソルジャー御用達、精力剤の原料ですけど。
Aブルー「違う、違う、そういうスッポンじゃなくて」
ブルー 「君はさっきから何が言いたいわけ?」
Aブルー「ハーレイのアレが置き去りなんだよ!」
ぼくが消滅したものだから、とパチンとウインク。
Aブルー「ヌカロク超えを目指してたけど、夜は長いし、ちょっと休憩」
一同 「「「え?」」」
Aブルー「次の一発を充填する前に引っこ抜いてさ、こっちに来たわけ」
ブルー 「退場!!!」
Aブルー「いいじゃないか、ちゃんとバスローブは着て来たよ?」
ブルー 「途中で抜けてくるんじゃないっ!」
Aブルー「まあねえ…。ハーレイのアソコは冷えてるかもね?」
だけど鍋焼きうどんもあるし、とニコニコニコ。
引っこ抜いたとかアソコが冷えるとか、いったいどういう状況ですか~!
2014/01/11 (Sat)
☆愚痴りたい人
キャプテンとの姫はじめを抜けて夜食を取りに来たソルジャー。
引っこ抜いたとかアソコが冷えるとか、意味不明なことを言いまして…。
Aブルー「もうちょっと待てば追加注文のも出来るんだよね?」
キース 「焼きおにぎりと餅ピザか?」
Aブルー「そう! また抜けて来るのも面倒だしねえ…」
中休みがてら此処で待つよ、と空いていたソファに腰をストンと。
Aブルー「それにさ、ハーレイも再充填に時間がかかると思うから」
ブルー 「黙るか帰るか、どっちかにしたまえ!」
Aブルー「えっ、なんで? ホントに暫くかかりそうだし」
シロエ 「追加注文の分ですか?」
Aブルー「どっちかと言えばハーレイかなぁ…」
行ってくるとは言ったんだけど、と考え込んでいるソルジャー。
Aブルー「切り替えが下手なタイプなんだよ、ハーレイは」
ジョミー「何の切り替え?」
Aブルー「気持ちというか、身体というか…。ホントにダメだね」
一同 「「「???」」」
Aブルー「分からないかな、ぼくの世界はSD体制があるものだから」
キース 「それは重々、承知しているが」
Aブルー「人類軍の攻撃ってヤツはTPOなんか関係ないしね」
一同 「「「TPO?」」」
Aブルー「こっちの状況はおかまいなし、っていう意味さ」
出会ったが最後すぐ戦闘で、とソルジャー、溜息。
Aブルー「ベッドに居ようが最中だろうが、来る時は来る!」
ブルー 「ちょ、ちょっと…!」
Aブルー「何さ、本当のことを言ってるだけだし!」
あれは本当に厄介なのだ、とソルジャーは不満たらたらで。
Aブルー「終わるまで待てとも言えないしねえ…」
ブルー 「もういいから!」
Aブルー「愚痴くらい聞いてくれてもいいだろ、暇そうなんだし!」
ブルー 「それとこれとは別物だってば!」
Aブルー「SD体制で苦労している話を聞けないというのかい?」
出ました、ソルジャー得意の必殺技。
SD体制を持ち出されたら逃亡不可能ですけど、どんな愚痴を聞けと?
2014/01/12 (Sun)
☆聞いてほしい人
追加注文の夜食が出来るまで、とドッカリ居座ってしまったソルジャー。
SD体制に関する日頃の愚痴を聞けないのか、と究極の脅しを。
Aブルー「まさか聞かないとは言わないよねえ?」
ブルー 「時と場合によるんだよ!」
Aブルー「時間は充分あると思うし、暇も持て余していそうだけれど?」
ブルー 「話の中身が問題だってば!」
Aブルー「別にいいじゃないか、何をしてたのかは知ってるんだし」
今夜は徹夜で姫はじめ、とソルジャー、ニッコリ。
Aブルー「そっちについての話じゃないから無問題!」
ブルー 「だけど似たような中身だし!」
Aブルー「いいから黙って愚痴を聞く!」
もう本当に大変なのだ、と言われてしまうと黙るしかなく。
Aブルー「いやもう、何が困るって真っ最中の非常事態だね」
一同 「「「真っ最中?」」」
Aブルー「始める前とか終わった後なら、まだ諦めもつくんだけれど…」
ブルー 「はいはい、それで?」
Aブルー「ハーレイと一つになってる時にさ、警報ってヤツが一番困る」
一同 「「「………」」」
そういうことか、と頭痛を覚えるシャン学メンバー。
万年十八歳未満お断りでも、保健体育の範囲内なら一応、理解は可能。
Aブルー「警報が鳴ったら出るしかないし、気分は一気に現実ってね」
ブルー 「君の苦労はよく分かったよ。お気の毒さま」
さっさと帰れ、と生徒会長、お盆の方を指差しましたが。
Aブルー「追加の分が出来るまで待つと言っただろう?」
ブルー 「瞬間移動で届けるから! サービスで!」
Aブルー「そんなサービスより愚痴を聞いてよ、どうせまだ無理!」
シロエ 「何がです?」
Aブルー「ハーレイのアレだよ、いつものパターンで」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「真っ最中に警報が鳴って、ぼくが出るのと同じってこと!」
一同 「「「???」」」
何がどう無理でいつものパターンか、サッパリ謎でございますが。
最後まで愚痴を聞くしか道は無さそうですねえ?
2014/01/13 (Mon)
☆ダメダメな人
どうしても愚痴を聞かせたいソルジャー、バスローブを着て居座り中。
キャプテンがまだ無理とか何とか、愚痴を言いたいそうでして。
Aブルー「さっきも言ったけど、ハーレイは切り替えが下手なタイプで」
ブルー 「もういいから!」
Aブルー「ここから先が肝心なんだよ、ぼくの愚痴はさ」
とにかく聞け、とズイと身体を乗り出すソルジャー。
Aブルー「ぼくが出るには引っこ抜くしかないだろう?」
ブルー 「…無いだろうねえ…」
Aブルー「抜くか、放置で瞬間移動か。どっちにしても離れるしかない」
繋がったままでは出られないし、とソルジャー、ブツブツ。
Aブルー「いくらハーレイがタイプ・グリーンでもマズイしねえ…」
ブルー 「分かったってば、もういいだろう!」
Aブルー「話は終わってないんだよ。とにかく離れて出るわけで」
ブルー 「いっそ連れて出れば?」
生徒会長、半ばヤケクソ。
しかしソルジャー、大真面目に。
Aブルー「ダメダメ、戦闘中はシャングリラでモニターしてるから」
キース 「そうなのか?」
Aブルー「戦闘班との兼ね合いもあるし、ぼくも対象になるんだよ」
というわけで、とソルジャー、溜息。
Aブルー「ぼくは繋がったままでも戦える自信はあるんだけれど」
一同 「「「………」」」
戦えるのか、と一同、驚愕。
けれどソルジャー、余裕の笑みで。
Aブルー「むしろ普段よりパワーが上かもね? 早く続きをしたいから」
ブルー 「だったらそっちでいけばいいだろ!」
Aブルー「ぼくはいいけど、ハーレイがねえ…」
色々な意味でダメなのだ、とソルジャーの愚痴はグチグチと。
Aブルー「気分の切り替えが出来ない上に、モニターされているからね」
キース 「モニターの何処がマズイんだ?」
Aブルー「ぼくとの仲がシャングリラのスクリーンに大写し!」
まだハーレイはバレていないと思っているし、と続く愚痴。
そういえばキャプテン、ソルジャーとの仲は秘密のつもりでしたっけ…。
2014/01/14 (Tue)
☆終わらない愚痴
キャプテンとコトの真っ最中でも戦えるらしいソルジャーですが。
肝心のキャプテンがダメダメだそうで、モニターされているのが問題。
Aブルー「スクリーンに映ってしまったら最後、バレバレだしねえ…」
ブルー 「まあ、言い訳は出来ないだろうね」
Aブルー「それと思い切り見られるわけだし、意気消沈で」
どう転んでも後が無い、と愚痴るソルジャー。
Aブルー「シャングリラに戻っても続きどころか、萎えてどうにも」
ブルー 「君の苦労は分かったから! もういいから!」
Aブルー「まだ半分しか終わってないけど」
一同 「「「えっ?」」」
Aブルー「ハーレイが再充填に時間がかかる理由がまだ半分!」
もう半分も是非聞いてくれ、と言われましても。
ブルー 「続きは推測しとくから! さっさと帰る!」
Aブルー「帰ったってさ、すぐには続きが出来ないんだよ!」
ブルー 「夜食を食べながら待てばいいだろ、二人でさ!」
Aブルー「うーん…。でもねえ、やっぱり聞いて欲しいし」
SD体制の苦労話を、と切り札をチラチラ。
これは聞くしか道が無く…。
ブルー 「聞くのはいいけど、そこの連中には通じないよ?」
Aブルー「いつものことだし無問題! 聞かされる方も同じかと」
キース 「それはそうだが、本当に通じないからな?」
Aブルー「ご愛敬だよ、人類軍の攻撃よりかは腹が立たない」
あっちは本当にシャレにならない、とグチグチグチ。
Aブルー「ハーレイを放って出てった後でさ、戦闘を終えて戻っても」
ブルー 「はいはい、それで?」
Aブルー「既に青の間にいないわけだよ、ハーレイが」
ブルー 「そりゃまあ…。そうだろうねえ、キャプテンだしさ」
Aブルー「それはいい。それは分かるけど、続きの方もお願いしたい」
戦ってきた分、労ってほしいそうでございます。
Aブルー「なのにブリッジが優先だなんて!」
一同 「「「………」」」
当然だろう、と誰もが溜息。
キャプテンの仕事はそっちですよ…。
2014/01/15 (Wed)
☆煩悩を拾え
姫はじめが何かも分かっていないシャン学メンバー。
けれどソルジャーは勝手に納得、お正月の二日は煩悩を待つという話で。
Aブルー「楽しみだなぁ、もう思いっ切り期待できそう!」
キース 「あんた、煩悩が何か分かっているのか?」
Aブルー「この一年で積み重なったアレやらコレやら一杯なんだろ?」
これを貰わずして何とする、とソルジャー、拳を握っております。
Aブルー「どんな煩悩が流れてくるかな、激しいのとかエロいのとか」
一同 「「「え?」」」
Aブルー「思いもよらないプレイだとかさ、貰わなくっちゃ損だって!」
ブルー 「ちょ、ちょっと待った!」
Aブルー「その先禁止、と言いたいわけ?」
ブルー 「もうそれ以上は喋らなくっていいってば!」
Aブルー「でもさ、分かってないみたいだよ?」
そこの連中、とシャン学メンバーを指差すソルジャー。
Aブルー「そもそも姫はじめっていう行事はさ、年の初めに」
ブルー 「退場!」
Aブルー「だけど基本のキだと思うよ、これくらい教えとかないと」
キース 「猥談だったらお断りだぞ」
Aブルー「そんなトコまで行かないって!」
キース 「……本当だろうな?」
Aブルー「うん。初エッチっていうだけだしね」
一同 「「「初エッチ?!」」」
Aブルー「そう! 一年の始まりに夫婦の時間を持つのが姫はじめだよ」
コレが二日の行事だそうだ、とソルジャーは笑顔。
Aブルー「ノルディはそれしか言わなかったけど、効きそうだねえ」
ブルー 「除夜の鐘とは関係ないし!」
Aブルー「ううん、絶対あると見た! 除夜の鐘で流れた煩悩ゲット!」
他人様が流したアレやコレやを拾う行事だ、とソルジャー、力説。
Aブルー「きっと元日だと早すぎるんだよ、二日がベストなんだと思う」
ブルー 「それで煩悩を拾いまくると?」
Aブルー「決まってるじゃないか! これは頑張って用意しなくちゃ」
まずは買い出しらしいです。
それと努力と言われましても、放っておくしか…。
2013/12/16 (Mon)
☆積み重ねが大切
除夜の鐘を撞いた人が流した煩悩ゲット。
姫はじめはそのための行事である、と譲らないソルジャーに誰もが溜息。
Aブルー「煩悩を沢山拾うためには一晩中かな、姫はじめ」
キース 「猥談はお断りだと言ったぞ!」
Aブルー「その段階まで行っていないし! やっぱり一晩中だと思う?」
キース 「俺が知るわけないだろうが!」
Aブルー「じゃあ、ブルー。君に訊くけど、一晩中かな?」
ブルー 「…好きなだけやれば?」
Aブルー「分かった。そうなると買い出しも大切だよね」
お正月に向けて揃えないと、とソルジャー、指を折りまして。
Aブルー「絶対に欠かせないのがハーレイのための精力剤だよ」
ブルー 「その先、禁止!」
Aブルー「なんで? これは猥談でも何でもないけど」
ブルー 「スレスレだよ!」
Aブルー「そうかなぁ? それから肌触りのいいシーツも要るし」
ノルディのお勧めの店で買おう、とソルジャー、ニッコリ。
Aブルー「後は気分が盛り上がる服だね、お正月らしく着物もいいかも」
ブルー 「さっさと帰って用意すれば?」
Aブルー「急がなくても今日からコツコツ! 事始めだし!」
今夜から努力を積み重ねるのだ、とパチンとウインクするソルジャー。
Aブルー「一晩中ヤッてヤリまくるために日々鍛錬!」
ブルー 「退場だってば!」
Aブルー「言われなくても帰って特訓! ヌカロク連発、根性で徹夜!」
そして御利益をガッツリと、とパッと姿が消え失せまして。
キース 「…今のはいったい何だったんだ…」
シロエ 「分かりません。謎の単語が出て来ましたから、猥談かと」
ジョミー「猥談だよねえ…」
サム 「何処がそうなのか、イマイチ分かんねえけどな」
マツカ 「お正月の準備をするつもりなのは確かですね」
スウェナ「…また買い出しに来るのよね?」
一同 「「「うわー…」」」
来る気なのか、と泣きの涙のシャン学メンバー。
13日の金曜日らしく受難MAX、事始めでとんだ災難ですよ…。
2013/12/17 (Tue)
☆毎日来る人
新年は姫はじめで煩悩ゲット、とブチ上げたソルジャー。
シャン学メンバーの嘆きを他所に、お正月の準備に余念がないようで…。
キース 「この部屋も今日で店じまいだな」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 学校、今日までだもんね!」
シロエ 「21日から冬休みだなんてゴージャスですよ」
ジョミー「でもさぁ…。なんか来るんじゃないの?」
スウェナ「来るわよねえ…」
なんだかんだで毎日来るし、とスウェナちゃん。
スウェナ「お正月の準備をするのは別にいいんだけれど…」
キース 「いちいち寄っていきやがるのがな…」
ブルー 「店じまいしたら来ないってことも無いだろうねえ…」
サム 「俺たちが集まってなければ出ねえだろうけど」
ジョミー「せっかくの休みに集まらないのもつまんないよね」
キース 「同感だ。それに俺の場合はだな、ウッカリ家に居ると」
ジョミー「何かあるわけ?」
キース 「正月の準備に駆り出されるんだ、寺は何かと忙しいしな」
本来は業者さん任せの掃除までが、とキース君はブルブルと。
キース 「親父にかかると掃除も修行になるわけで」
ブルー 「修行の内だろ、道場とかでも基本じゃないか」
キース 「だからと言って余計な分までやらされるのは勘弁なんだ!」
サム 「お前の親父さん、キツイからなぁ」
キース 「お前たちでも気付くほどだぞ、本気の親父は半端ないんだ」
拭き掃除をさせられたが最後スプラッタだ、と言われましても。
ジョミー「なんでスプラッタ?」
キース 「今年の寒波が分からんのか! 最低気温はマイナスだぞ?」
シロエ 「昼間もあんまり上がりませんよね」
キース 「そんな中で素手で雑巾がけをしてみろ、どうなると思う!」
一同 「「「あー…」」」
手荒れどころの騒ぎではないか、と一同、納得。
ブルー 「それは大変かもしれないねえ…」
Aブルー「大変だよ!」
降ってわいたソルジャーと意見が一致。
何やら慌てているようですけど、もしやスプラッタの危機ですか?
2013/12/18 (Wed)
☆パアになる危機
明日から冬休みで「そるじゃぁ・ぶるぅ」のお部屋も店じまい。
しかしキース君は遊びに出ないとスプラッタの危機、お寺は実に大変で。
Aブルー「大変だってば、なんで今まで忘れてたんだろ!」
キース 「あんたもスプラッタの危機なのか?」
Aブルー「お寺だよ!」
キース 「俺を手伝ってくれるというなら大歓迎だが」
ついでにシールドをよろしく頼む、とキース君。
キース 「俺の手だけをシールドしてくれ、手荒れ防止に」
シロエ 「いいですね! それならスプラッタになりませんよ」
スウェナ「濡れた手に冷たい風が当たると皮膚が切れるのよね」
Aブルー「それどころじゃないよ、ぼくはホントに困ってるんだし!」
ブルー 「何を? お正月の準備は順調だろう?」
サム 「そうだぜ、毎日報告に来てるじゃねえかよ」
何を買ったとか昨夜はどうとか、と言うサム君に頷く一同。
サム 「なんか毎晩特訓しててよ、努力の成果が出て来たって」
キース 「そう聞いてるな。俺たちにはサッパリ謎なんだがな」
ジョミー「意味不明だよね、特訓のメニュー」
Aブルー「そういうのが全部パアになるかもしれないんだよ!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「今日は鏡餅の予約をしようと思ったんだけど」
シロエ 「思い切り気合が入ってますね」
Aブルー「ぼくの世界には無いものだしね。それでさ…」
ソルジャー、エロドクターに教わった老舗に出掛けたのだとか。
Aブルー「お菓子も買おうかとケースを見てたら」
キース 「坊主が買い占めて行ったのか? ありがちだな」
Aブルー「違うよ、特大の鏡餅を注文した人がいたんだ、お寺用にって」
キース 「そっちの方も多いと思うぞ」
お寺に鏡餅を納める家もあるのだそうでございます。
しかし…。
キース 「そいつの何処が大変なんだ?」
Aブルー「お寺用って聞いて気が付いたんだよ、無いんだよ!」
一同 「「「えっ?」」」
いったい何が無いというのか。
お寺絡みのお正月用品?
2013/12/19 (Thu)
☆肝心のものが無い
鏡餅の予約に来たと言うソルジャー。
お寺用に予約をした人を見て何かが無いと気付いたらしくて、大騒ぎで。
Aブルー「今の今までどうして気付かなかったんだろう、無いなんて!」
ブルー 「何が無いのさ? 除夜の鐘には行かないんだろ?」
キース 「寺に出掛ける用が無ければ特に用意は要らんと思うが」
シロエ 「行くにしたって何も要りませんよ?」
サム 「だよなあ、ぜんざいの接待用にマイ箸とかなら知らねえけど」
Aブルー「そういう以前の問題だってば!」
このままでは全てが水の泡に、とソルジャー、頭を抱えております。
Aブルー「毎晩コツコツ特訓したのも、買い出ししたのも全部パアで!」
ブルー 「なんでそういうことになるわけ?」
Aブルー「お正月に向けて待機したって、無いからだよ!」
ブルー 「だから何がさ?」
Aブルー「最初に言ったろ、お寺だってば!」
ブルー 「君の世界にも地球はあるだろ、行けてないだけで」
Aブルー「そういうダジャレの世界じゃなくって!」
テラと言ったらテラなのだ、とグッと拳を握るソルジャー。
Aブルー「キースの家と同じヤツだよ、お寺だよ!」
キース 「俺の家は確かに寺だが、それがどうかしたか?」
Aブルー「そういうお寺がぼくの世界には無いんだってば!」
一同 「「「えぇっ?!」」」
Aブルー「異文化体験しまくっていて忘れてたんだよ、無いことを!」
ブルー 「本当に一つも無いのかい?」
Aブルー「絶対無いとは言い切れないけど、アルテメシアには無い!」
あったら耳に入ってくる筈、と言われてみればその通りかも。
Aブルー「お寺が無いから除夜の鐘だって無かったんだよ!」
キース 「撞きたいんだったらウチに来たらどうだ?」
Aブルー「ぼくが欲しいのはその先だってば! 鐘の後が大事!」
一同 「「「あー……」」」
ソルジャーの夢は除夜の鐘で他人様が流した煩悩ゲット。
除夜の鐘が無ければ煩悩が流れてくるわけもなく、これは確かに一大事?
2013/12/20 (Fri)
☆除夜の鐘が無い
お正月の準備を着々と整え、日々の努力も怠りなく。
流れてくる煩悩をゲットするべく準備中なのに、その煩悩が無いとかで。
Aブルー「せっかく頑張って準備したのに、無いなんて…」
ブルー 「気付かなかった君が悪いよ、諦めたまえ」
Aブルー「諦められるわけないだろう!」
流れ去る煩悩を指を咥えて見ているなんて、とソルジャー、悔しげ。
Aブルー「流した人には要らないものでも、ぼくには夢の塊なんだよ!」
ブルー 「でもさ、君の世界じゃ、そもそも流れてないわけで…」
キース 「除夜の鐘が無いなら煩悩も無いな」
ブルー 「煩悩だらけの世界なことはブルーが証明しているけどさ…」
流す習慣は無いようだねえ、と生徒会長。
ブルー 「異文化なんだし、仕方がないよ。無いものは無いさ」
Aブルー「だけど御利益も貰いまくったし、貰える時には貰える筈!」
キース 「そういうヤツはだ、自分でお参りしたからこそだ」
ブルー 「キースが正しい。御利益を頂くには自分でお参り!」
ダメな時には代参ってヤツもあるけれど、と生徒会長は申しております。
ブルー 「どうしても行けないって人は代理をお願いするんだよ」
Aブルー「代理?」
ブルー 「代理参拝、略して代参。代わりの人を立てるわけ」
キース 「そしてお参りして頂くとだ、自分で行ったのと同じ効果が」
ブルー 「とにかくお参りするのが大切、でないと御利益はまず無いね」
今年の御利益の数々とやらは参拝したからこそなのだ、と冷たい口調。
ブルー 「こっちの世界でキチンとお参りしたからなんだよ」
Aブルー「じゃあ、除夜の鐘の煩悩ってヤツも…」
ブルー 「君の世界では待つだけ無駄だね」
Aブルー「こっちの世界でキャッチしろと?」
ブルー 「欲しいんだったらそうなるねえ…」
Aブルー「出掛ける発想は無かったんだよ、新年早々!」
ニューイヤーはぼくのシャングリラもお祭りだし、とブツブツブツ。
お祭り気分で姫はじめだったみたいですけど、計算違い?
2013/12/21 (Sat)
☆どっちも欲しい
お寺が無くて、除夜の鐘も無いソルジャーの世界。
除夜の鐘の煩悩をゲットしたければ、こちらの世界へ来るしかなくて…。
Aブルー「煩悩は欲しいけど、ニューイヤーだって捨て難いんだよ!」
キース 「あんたの世界じゃ何をするんだ?」
Aブルー「お祭り騒ぎで飲んだり食べたり!」
ブルー 「君の好きそうなイベントだねえ…」
Aブルー「仕上げにハーレイと青の間で飲んで、その流れでさ…」
姫はじめの予定だったのに、とソルジャー、ひたすら嘆いております。
Aブルー「煩悩を沢山貰おうね、ってハーレイと約束してるのに!」
ブルー 「仕方ないだろ、無いものはさ」
キース 「潔く諦めるべきだと思うが」
Aブルー「だけど、せっかく準備したのに! 頑張ってるのに!」
ここで諦めてたまるものか、とギリリと歯軋り。
Aブルー「煩悩も欲しいし、パーティーも…。とても諦め切れないよ!」
シロエ 「往生際が悪いですねえ…」
スウェナ「気が付いたのが遅すぎたものね」
サム 「でもよ、どうしようもねえよな、コレは」
ジョミー「どっちか捨てるしかなさそうだよねえ?」
Aブルー「絶対捨てない!」
飲み食べ放題と煩悩ゲット、と往生際の悪さはピカイチ。
Aブルー「何か方法がある筈なんだよ、きっと何処かに!」
ブルー 「無い、無い、世界が別な以上は」
マツカ 「分身の術でも使えない限り無理ですよね」
Aブルー「…分身の術?」
ちょっと待てよ、と顎に手を当て思案のソルジャー。
Aブルー「なるほど、ぼくが二人いれば…」
一同 「「「???」」」
Aブルー「そうだ、こっちにもブルーがいるじゃないか!」
ナイスアイデア、と勝利の叫び。
Aブルー「さっきナントカ言っていたよね、ダイサンだっけ?」
ブルー 「代参かい?」
Aブルー「そうそう、それだよ、頼んでもいい?」
ブルー 「…何を?」
何処へ代参しろと言うのだ、とキョトンとしている生徒会長。
代参と言えばお寺に神社。ソルジャーの代理で初詣?
2013/12/22 (Sun) シャン学つれづれ Comment(0)
☆代参をよろしく
他人様の代理でお寺や神社に参ることを代参と申します。
言葉自体が初耳だった筈のソルジャー、生徒会長に頼みたいのだそうで。
Aブルー「頼むよ、君しかいないんだよ!」
ブルー 「…行ってもいいけど、何処の神社? それともお寺?」
Aブルー「んーと…。君の家でもいいんだけれど」
ブルー 「…は?」
Aブルー「いや、必然的に君の家かな、なんか決まりがあるんだっけね」
ブルー 「決まり? 確かに阿弥陀様はいらっしゃるけど…」
あそこは和室でお寺ではない、と生徒会長。
ブルー 「特にコレってタブーは無いよ?」
Aブルー「本当かい? 阿弥陀様の前ってヤッてもいいんだ?」
ブルー 「年末年始のお勤めってヤツは基本だからねえ」
キース 「あんた最近、サボリだろうが!」
ブルー 「ちゃんと元老寺からお参りしてるよ、それで充分!」
阿弥陀様に届けばいいのだ、と生徒会長は得意げで。
ブルー 「というわけでね、代参くらいはしておくけどさ」
Aブルー「恩に着るよ。それじゃ二日の夜はよろしく」
ブルー 「なんで二日? 除夜の鐘を撞いたら、元日の修正会があるし」
シロエ 「キッチリお参りして欲しいんじゃないですか?」
キース 「そうだな、二日の夜ならあんたも家に帰っているしな」
ブルー 「ああ、そうか。初詣に行っても夜は家だね」
Aブルー「ありがとう! 持つべきものは同じ顔した知り合いだよね」
これで代参の件はバッチリ! と、ソルジャーは至極ご満悦。
Aブルー「後はハーレイに頼みに行って、と…。ああ忙しい」
ブルー 「こっちじゃ師走と言うんだよ。忙しいのも当たり前!」
Aブルー「しわす?」
ブルー 「師匠も走るという意味らしいね、忙しさのあまり」
キース 「十二月を指す別名だな」
Aブルー「なるほどね! まさにハーレイにピッタリだってば」
一同 「「「えっ?」」」
なんでハーレイ、と首を傾げる御一同様。
キャプテンの職業は文字通り船長、師匠などではない筈ですが…?
2013/12/23 (Mon)
☆代参に備えて
生徒会長に代参をお願いしたソルジャー。
とても忙しいらしいのですけど、師走はキャプテンにピッタリだなどと。
Aブルー「師匠も走る時期なんだったら、多少の無理も通るよねえ?」
ブルー 「君は普段から無理ばかり言ってる気がするけれど?」
Aブルー「そうかなぁ? でもまあ、師走なら遠慮しなくても」
ブルー 「はいはい、分かった。忙しいんだろう?」
早く帰れ、と追い出しにかかる生徒会長。
ブルー 「代参の件は引き受けたからさ、他の準備を頑張るんだね」
Aブルー「もちろんさ! でないと代参して貰えないし」
ブルー 「えっ?」
Aブルー「こっちのハーレイが「うん」と言わなきゃ無理なんだよ」
ブルー 「ちょ、なんでハーレイが出てくるわけ?!」
Aブルー「代参だから!」
ハーレイ抜きでは話にならない、とソルジャーは指をチッチッと。
Aブルー「こっちのハーレイって教師だしねえ、師匠だろ?」
キース 「俺たちの柔道の師匠でもあるが」
Aブルー「だったら頑張って走って貰おう、まだ間に合うと思うから!」
ブルー 「何が?」
Aブルー「お正月に向けて特訓だよ!」
今夜から君も頑張って、と生徒会長を指差すソルジャー。
Aブルー「でもって本番の二日の夜は阿弥陀様の前で徹夜だってば!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「ぼくの代わりに代参なんだし、一晩中でお願いしたいな」
ブルー 「そ、それって、まさか…」
Aブルー「決まってるだろう、姫はじめだよ!」
ゲッと仰け反る生徒会長とシャン学メンバー。
しかしソルジャー、全く気にせず。
Aブルー「ブルーがハーレイの家に一人で行くのは禁止だと聞くし」
ブルー 「…な、な、な……」
Aブルー「君の家なら問題ないよね、ハーレイが泊まっていってもさ」
ブルー 「なんでぼくが!」
Aブルー「ぼくの代わりに除夜の鐘で流れた煩悩をキャッチ!」
よろしく頼む、と言われましても。
お寺や神社に行くならともかく、姫はじめの代参とは無茶苦茶な…。
2013/12/24 (Tue)
☆代わりにお願い
ソルジャーの代わりに代理参拝、略して代参。
初詣だと高をくくった生徒会長が引き受けてみれば、なんと姫はじめで。
Aブルー「流れて来た煩悩を残らず拾っておいてよね」
ブルー 「お断りだよ!」
Aブルー「やってくれると言ってたじゃないか、ぼくの代参!」
ブルー 「それは神社とお寺の場合で!」
Aブルー「お寺も大いに関係してるよ、除夜の鐘で煩悩を流すらしいし」
しっかり拾い集めてくれ、とソルジャーは真剣でございます。
Aブルー「そのためにも技を磨かないとね。徹夜でヤるのは大変だから」
ブルー 「やらないってば!」
Aブルー「まあ、徹夜は無理かもしれないけれど…。根性あるのみ!」
ブルー 「絶対やらない!」
Aブルー「だけど代参して貰わないと煩悩を貰えないんだよ!」
年に一度のビッグチャンス、と燃えるソルジャー。
Aブルー「御利益パワーが凄かったんだし、煩悩もガッツリ貰わないと」
ブルー 「だからと言って、なんでぼくが!」
Aブルー「ぼくと見た目がそっくりだから!」
代参を頼むならそっくりさんだ、とソルジャーは自説を唱えております。
Aブルー「ハーレイのそっくりさんとセットにすれば完璧だってば!」
ブルー 「そっちの趣味は無いんだよ!」
Aブルー「問題ないって、こっちのハーレイに任せて安心!」
ブルー 「安心じゃないし!」
あんな童貞妄想男、と生徒会長、怒りの罵倒。
ブルー 「正月早々、あれとヤれって? しかも今から練習だなんて!」
Aブルー「うーん…。じゃあ、練習は抜きで二日だけでも」
ブルー 「なんでそういう展開に!」
Aブルー「大切なのは二日だけだし、そこさえ押さえてくれればいいよ」
どうしても煩悩が欲しいのだ、とソルジャー、一歩も譲らないようで。
Aブルー「いっそ姫はじめで初めてっていうのも効果大かも!」
ブルー 「どの辺がさ!」
Aブルー「初物尽くし!」
それもいいかも、とソルジャーはウットリしてますけれど。
生徒会長、逃亡不可能?
2013/12/25 (Wed)
☆下手なのがお好き
生徒会長に姫はじめの代参をしろと迫るソルジャー。
姫はじめで初めてで初物尽くし、などとブッ飛んだことを言い出して…。
Aブルー「うんうん、いいねえ、初物尽くし」
ブルー 「良くないってば!」
Aブルー「なんで? いろんな意味で初エッチだから縁起も良さそう」
新しい年にピッタリだ、などとソルジャー、ニッコリ笑顔。
Aブルー「ぼくだけじゃなくて君にも御利益があると思うよ」
ブルー 「そんな御利益、要らないし!」
Aブルー「遠慮しないで貰うべきだよ、ハーレイもきっと上達するさ」
ブルー 「しなくていいっ!」
Aブルー「………下手な方が君の好みなわけ?」
信じられない、と呟いたソルジャーですが。
Aブルー「待てよ、通って、そういうものかも…」
ブルー 「誰が通だって!?」
Aブルー「君だよ、シャングリラ・ジゴロ・ブルーなんだろ?」
ブルー 「分かってるんなら諦めたまえ! ぼくの好みは女の子!」
Aブルー「そこなんだよねえ、男は初めてにこだわるらしいね?」
ぼくにはサッパリ分からないけど、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「でもって、女性も初めては痛いんだって?」
ブルー 「退場!!!」
Aブルー「そう言わずにさ。…で、君は女性相手の通なんだよねえ?」
ブルー 「君よりはマシだと自負してるけど!」
Aブルー「そこが通たる所以だってば、初めての時は痛くてなんぼ!」
下手で痛い方が好みなわけだ、と勝手に一人で頷くソルジャー。
Aブルー「初めて気分を続けたいなら、上達しない方が断然いいよね」
ブルー 「上達も何も、最初からやろうと思ってないし!」
Aブルー「だからお願いしてるじゃないか。代参よろしくって」
下手なハーレイと頑張ってくれ、と言われましても。
ブルー 「お断りだよ!」
Aブルー「SD体制で苦労しているぼくの頼みを断ると?」
平和を満喫しているくせに、と出ました、SD体制攻撃。
これが出て来ると断れないだけに、生徒会長、万事休す…?
2013/12/26 (Thu)
☆どうしても代参
姫はじめの代参をどうしても生徒会長に、と一歩も譲らないソルジャー。
とうとうSD体制がどうこうという必殺技まで飛び出しまして。
Aブルー「ぼくの頼みを断るなんてね、有り得ないし!」
ブルー 「そ、それは…。それは確かにそうなんだけど…」
Aブルー「じゃあ、二日の夜は、こっちのハーレイと姫はじめ!」
ブルー 「ちょ、ちょっと待ってよ、本当にそれで効果があるわけ?」
Aブルー「お参りする気持ちが大切なんだろ?」
代参であってもキチンとやれば、とソルジャーは自信満々で。
Aブルー「下手クソだろうが、初めてだろうが、気持ちさえあれば!」
ブルー 「ハーレイはともかく、ぼくには無いし!」
Aブルー「無理やりってヤツもいいものだねえ…」
強引なのも嫌いではない、とソルジャー、悦に入っております。
Aブルー「強引ってことは積極的だし、攻めの姿勢で煩悩ゲット!」
ブルー 「…あのハーレイに出来るとでも?」
Aブルー「そこは任せて! その気になるよう焚き付けるから!」
薬なんかも差し入れOK、とニッコリと。
Aブルー「とりあえず今から頼みに行ってさ、二日に色々差し入れを」
ブルー 「…そ、そんな…」
Aブルー「君はハーレイに任せとけばいいよ、なんとかなるって!」
ブルー 「ならないってば!」
ギャーギャーと不毛な言い争いが。
とはいえ、SD体制を持ち出された以上、回避不可能っぽいですが…。
シロエ 「会長、命運尽きたんでしょうか?」
ジョミー「それっぽいよね、今の間に逃げるべきかも」
キース 「…待て。もしかしたらアイツに勝てるかもしれん」
スウェナ「やめときなさいよ、火に油よ?」
サム 「下手したら死ぬぜ?」
キース 「しかしだ、放っておいたら俺たちもヤバイ」
見捨てたが最後、来年が…、とキース君。
キース 「確実に針の筵だぞ?」
一同 「「「あー…」」」
それは困る、と頷く面々。
一年間ほど地獄を見るか、死ぬ気で生徒会長を救助するかの二者択一?
2013/12/27 (Fri)
☆決死のキース君
二日の夜は教頭先生と姫はじめをしろ、と生徒会長に強いるソルジャー。
袋のネズミな生徒会長ですけど、キース君に案があるらしく。
マツカ 「確かにこのまま放っておいたらマズイですけど…」
サム 「ホントにアイツに勝てるのかよ?」
キース 「自信は無いが、一年間の生き地獄を思えばやってみる価値は」
シロエ 「…死ぬ気で行くってことですか?」
キース 「ああ。死んだら骨は拾ってくれ」
行ってくる、と拳を握ったキース君に向かって一同、合掌。
お念仏の声も聞こえたりして、生前葬の雰囲気だけはバッチリで。
キース 「…おい、そこのあんた。取り込み中を悪いんだがな」
Aブルー「分かってるんなら放っておいてよ!」
来年の煩悩がかかってるんだ、と怒りのソルジャー。
Aブルー「姫はじめの代参は必要なんだよ、何が何でも!」
キース 「その件なんだが、なんで自分でやらないんだ?」
Aブルー「忙しいんだよ!」
ニューイヤーの飲み食べ放題は見逃せない、と話はループ。
Aブルー「でもって青の間でもガンガン飲んでさ!」
キース 「こっちで飲むというのは無いのか?」
Aブルー「えっ?」
キース 「要は飲めればいいんだろうが。こっちにも酒はあるんだぞ」
ブルー 「そうだね、飲むなら樽酒くらいはプレゼントするよ」
そして自分で姫はじめをやれ、と生徒会長。
ブルー 「ノルディの別荘とか場所は色々あるだろう?」
Aブルー「ああ、そうか! 夜だけこっちに来ればいいのか!」
こっちでガッツリ煩悩ゲット! とソルジャー、納得。
Aブルー「夜が明けたら帰って朝から飲み食べ放題!」
ブルー 「それが可能ならそうしたまえ」
キース 「代参もアリだが、やはり自分で参拝するのが一番なんだぞ」
Aブルー「そうだよねえ!」
ブルー 「断然、そっちをお勧めするよ」
Aブルー「うん、良さそう!」
それがいいね、とソルジャーの脳内、既に煩悩だらけのようで。
キース君、骨にならずに済みましたよ~!
2013/12/28 (Sat)
☆代参は回避
生徒会長に姫はじめの代参を強要していたソルジャーですが。
キャプテンと二人でこっちの世界で姫はじめ、という案に大喜びで賛成。
Aブルー「代参よりも自分でヤるのが確実だよね!」
キース 「代参はあくまで代理だからな」
ブルー 「確実に御利益をゲットしたいなら自分で参拝!」
Aブルー「分かった、二日の夜はノルディの別荘を借りるよ」
買い集めたシーツなんかは持ち込みで、とソルジャー、煩悩まみれ。
Aブルー「そうと決まれば頑張って準備! 特訓も込みで!」
ブルー 「鏡餅は結局、どうするんだい?」
Aブルー「青の間に飾るよ、当然だろう! お正月って気分が大切!」
ブルー 「注連飾りとかも?」
Aブルー「もちろんさ! 異文化体験は極めてなんぼ!」
ああ忙しい、と姿が消え失せ、一件落着。
ブルー 「…た、助かった…」
キース 「恩を売ろうとは思っていないが、良かったな」
ブルー 「大いに恩に着るってば! 御礼は除夜の鐘で返すよ」
キース 「今年もやってくれるのか?」
ブルー 「秘かに期待してたんだろう? 黙ってただけで」
キース 「あ、ああ…。まあな」
ブルー 「助けて貰ったし、お布施は無しでやらせて貰うさ」
キース 「し、しかし、お布施は親父が…」
ブルー 「用意するって? じゃあ、そのお布施で飲み食べ放題!」
お正月を大いに祝おう、と生徒会長。
ブルー 「初詣が済んだら派手にやろうよ」
シロエ 「いいですね! でもって大晦日は元老寺ですね?」
ブルー 「誰かさんが期待してるし、鐘をガンガン撞くのがお勧め!」
サム 「煩悩かぁ…。でも、俺たちの煩悩ってよ…」
キース 「あいつ向けではないだろうな」
ジョミー「違うよねえ?」
万年十八歳未満お断りの団体様の煩悩なんぞは知れたもの。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ みんなで除夜の鐘だね!」
ブルー 「期待している誰かのためにね」
目指せ大晦日! と気勢を上げる御一同様。
ソルジャー好みの煩悩どころか、ただのお祭り?
2013/12/29 (Sun)
☆大晦日に期待
クリスマスはソルジャー夫妻や「ぶるぅ」も混じって賑やかに。
それが終われば各自の家で大掃除などの後、ついに大晦日でございます。
シロエ 「なんとか無事に大晦日ですね!」
スウェナ「一時はハラハラしたわよねえ…」
マツカ 「終わりよければ全て良しですよ」
サム 「うんうん、今年にキッチリお別れしようぜ!」
来年こそは良い年に、と決意も新たなシャン学メンバー。
大晦日は元老寺での除夜の鐘が恒例ですから、キース君宅に集合済み。
ブルー 「ごめん、ごめん。遅くなっちゃって」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 今年もみんなで除夜の鐘だね!」
キース 「…あんた、珍しく遅刻だな」
ブルー 「出がけにお客が来ちゃったんだよ」
キース 「宅配便の配達か?」
ブルー 「それはお客と言わないと思う」
ジョミー「ま、まさか教頭先生とか?」
ブルー 「なんでハーレイが出て来るのさ!」
そっちも大概迷惑だけど、と顔を顰める生徒会長。
ブルー 「ハーレイは家で大掃除に燃えてるよ。年始回りに備えてね」
一同 「「「あー…」」」
教頭先生、生徒会長が年始に来ないかと待っているのがお約束。
おせちも買って、大掃除もして…。
ジョミー「でも、そっちには行かないんだよね?」
ブルー 「除夜の鐘で貰ったお布施で飲み食べ放題の予定だしね」
サム 「だったら誰が来たんだよ?」
ブルー 「……歩く迷惑」
一同 「「「………」」」
また出たのか、と一同、絶句。
歩く迷惑と言えばソルジャーを指す代名詞。
キース 「な、なんであいつが…」
ブルー 「全身全霊で除夜の鐘をよろしく、だってさ」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「アルテメシア中の煩悩を流す勢いで撞いてくれって」
キース 「確かにウチで最初の鐘を撞くのは、あんただな…」
ブルー 「思い切り期待しているようだよ、煩悩まみれで」
除夜の鐘で流れた煩悩ゲットがソルジャーのお目当て。
多めに流せと頼みに来るとは、どこまで腐っているんだか…。
2013/12/30 (Mon)
☆除夜の鐘によろしく
ついに迎えた大晦日。
後は除夜の鐘を撞くだけですけど、ソルジャーが頼みに来たのだそうで。
ブルー 「煩悩は頼まれなくても流すけれどさ、なんだかねえ…」
キース 「あいつの期待とは方向違いな気もするが」
ブルー 「少なくとも、君たちの分とは煩悩の中身が違うだろうね」
しかしアルテメシア中となったら話は別だ、と生徒会長。
ブルー 「ブルー好みの煩悩も沢山流れるよ、きっと」
キース 「そいつをウチの鐘で送れと?」
ブルー 「全身全霊と言われたからには頑張るだけさ」
キース 「…そ、そうか…」
仕方ないな、とキース君は大きな溜息。
そうこうする内に日が暮れまして、年越し蕎麦も食べ終えて。
ブルー 「それじゃ行こうか、毎年恒例!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 今年も除夜の鐘~!」
生徒会長は緋色の衣で、お供は法衣のキース君。
その他大勢は「そるじゃぁ・ぶるぅ」も一緒に鐘撞きの列に。
ジョミー「今年も寒いね」
シロエ 「雪まで降って来ましたよ」
サム 「撞き終わったら、ぜんざい食おうぜ」
おぜんざいのお接待を心待ちにしつつ、順番に鐘をゴーン、ゴーン…と。
ジョミー「よーし、バッチリ!」
サム 「俺もしっかりお参りしたぜ!」
シロエ 「ぼくもです。これで来年はいい年に!」
日付も変わって、いよいよ新年。
シャン学メンバー、期待を胸におぜんざいを啜っておりますが。
ブルー 「御苦労様。煩悩はちゃんと流したかい?」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「まさか願い事をしたんじゃないだろうね?」
シロエ 「もしかして願い事はダメなんですか?」
ブルー 「…やっちゃったのか…」
キース 「知らんぞ、全力で流れ去ったぞ、それは」
一同 「「「えーーーっ!!!」」」
ブルー 「……ブルー退散とか、そういう系のを流しちゃったね?」
手遅れだけど、と生徒会長、雪が舞う夜空を仰いで合掌。
願い事を流してしまって迎えた新年、どうぞいい年になりますように~。
2013/12/31 (Tue)
☆クリスマスな月
夫婦和合参拝記念で赤っ恥だった七五三も彼方に過ぎ去り、十二月。
巷はいよいよクリスマス・シーズン、シャン学メンバーも浮かれた気分。
ジョミー「やっぱりクリスマスはパーティーだよね!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 賑やかにやりたいもんね!」
キース 「…坊主とクリスマスは本来、関係無いのだが…」
ブルー 「でもパーティーは好きだろう?」
キース 「そこの所は否定せん。パーティーは勿論、大歓迎だ」
だが、と言葉を切るキース君。
キース 「クリスマスにはもれなくあいつらが湧くぞ」
シロエ 「湧くでしょうねえ…」
サム 「なんだかんだで毎年合同パーティーだしよ…」
マツカ 「来るなと言うだけ無駄でしょう」
スウェナ「ぶるぅのお誕生日とセットだものね」
クリスマスは「そるじゃぁ・ぶるぅ」と「ぶるぅ」の誕生日。
そのためクリスマス・イブから合同パーティーが恒例で。
キース 「今年は大荒れになるかもしれんな」
ジョミー「えっ、なんで?」
キース 「もう忘れたのか、七五三で恥をかかされたのを!」
一同 「「「あー…」」」
あれね、と遠い目になるシャン学メンバー。
キース 「あいつら、余計な言葉を覚えやがって…」
シロエ 「ルーツは節分でしたっけ?」
キース 「俺の記憶が確かだったら、その辺だ」
それまでは知らなかった筈、とキース君は苦悩の表情。
キース 「あんな言葉を覚えた以上はロクな展開にならんと思うが」
サム 「そ、それはそうかもしれねえなあ…」
ブルー 「逆に大丈夫という気もするけど?」
キース 「何か根拠があるのか、それは?」
ブルー 「クリスマスってヤツは神事じゃないしね」
夫婦和合は範疇外、と生徒会長。
キース 「そうか、仏事でもないからな」
ブルー 「神も仏も無関係だし、祈願するだけ無駄ってことさ」
ゆえにクリスマスは安全圏、と言われて納得のシャン学メンバー。
酷い目に遭いまくっていた今年でしたが、締め括りの月は平穏無事かも?
2013/12/01 (Sun)
☆クリスマスは安全
神事でもなければ仏事でもないクリスマス。
ソルジャー夫妻の夫婦和合に振り回された年でしたけども、安全圏かも。
ブルー 「サンタクロースに祈願したって意味は無いしね」
ジョミー「プレゼントが届くだけだもんねえ」
キース 「それもお子様限定だしな」
ということは大丈夫だな、とシャン学メンバー、ホッと一息。
シロエ 「そっち方面が大丈夫なら被害はかなり減りますよ」
マツカ 「ぶるぅの大食いくらいですよね」
スウェナ「そのくらいのこと、可愛いものよ」
七五三の時も可愛かったわ、とスウェナちゃん。
悪戯小僧で大食漢の「ぶるぅ」ですけど、食べ放題とくれば大人しく。
サム 「うんうん、ガツガツ食ってただけだよな」
ジョミー「行きと帰りの露店で食べてさ、宴会でもガンガン食べたよね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 宴会のお料理、ぶるぅは追加で食べてたよ!」
ブルー 「支払いは全部ハーレイだったしねえ? 平和なものだよ」
キース 「言えてるな。クリスマスも一応、ぶるぅが主役か…」
ぶるぅ 「ぼくもぶるぅもクリスマスがお誕生日だもん!」
クリスマス・イブにはサンタさんも来るし、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「今年は何が貰えるかなぁ? とっても楽しみ!」
ジョミー「ぶるぅは普段からいい子だもんね」
シロエ 「そのおこぼれであっちのぶるぅも貰えるんですよ」
サム 「あいつだけなら何もこねえぜ、日頃の行いが悪すぎだって!」
ブルー 「おませで覗きも趣味だしねえ…」
キース 「余計なことを口にするな!」
それが真実でも縁起でもない、とキース君は肩をブルッと。
キース 「ぶるぅが覗きをやってる相手はバカップルだぞ」
ブルー 「君の方こそ余計なことを言ってるじゃないか」
シーッ、と生徒会長、人差し指を自分の唇に当てて。
ブルー 「せっかく安全圏なんだ。災いを呼ぶ必要はない」
しかし警戒は怠るな、と生徒会長は申しております。
注意一秒、怪我一生ってヤツですか?
2013/12/02 (Mon)
☆気になる金曜日
バカップルに関しては安全圏っぽいクリスマス。
なのに警戒を怠るなと言う生徒会長に、シャン学メンバーは怪訝な顔で。
サム 「なんでだよ? 安全圏だって言ったじゃねえかよ」
キース 「祈願するアテが無い行事だと確かに聞いたぞ」
ブルー 「クリスマスは心配してないさ。ただ…」
年の瀬だしね、と生徒会長は壁のカレンダーを眺めております。
ブルー 「一応、平日なんだけど…。金曜ってトコが引っ掛かる」
一同 「「「は?」」」
クリスマスの何処が金曜だ、と誰もが目が点。
24日は火曜日ですし、25日は水曜日。
キース 「おい、しっかりしろ、ボケたのか?」
シロエ 「時を駆けたかもしれません。何年か先に」
サム 「あー…。未来の12月のカレンダーな」
ジョミー「ブルーって、予知能力とかあったっけ?」
マツカ 「どうなんでしょう? それはフィシスさんだと思いますけど」
スウェナ「何年先の話かしらね?」
そのクリスマスが危ないのかしら、とスウェナちゃん。
しかし今年が安全だったら、遙か未来の危険なんぞはどうでも良くて。
キース 「未来のことは放っておけ。要は今年が肝心だ」
ジョミー「だよね、その時になってから心配すればいいと思うな」
サム 「そうだぜ、ブルー。今から心配したってなあ…」
シロエ 「無駄にハゲるとか、胃を傷めるとかするだけですよね」
ブルー 「…本当にそう思うのかい?」
サム 「そりゃまあ…。なあ?」
うんうん、と頷くシャン学メンバー。
何年先だか分からないことを心配するなど、それこそ杞憂。しかし…。
ブルー 「未来と言っても十日ほどだよ?」
キース 「本気でボケたな? クリスマスまでは二十日以上あるが」
ブルー 「クリスマスならね」
ジョミー「違うわけ?」
ブルー 「ぼくが言うのは13日の金曜日!」
一同 「「「えっ?」」」
本当だ、と12月のカレンダーに視線が釘付け。
13日の金曜日と言えば縁起の悪さで有名ですけど、やっぱり危険?
2013/12/03 (Tue)
☆13日の金曜日
生徒会長の警戒対象は13日の金曜日。
確かに縁起が悪そうな日だけに、他の日よりも要注意かもしれませんが。
シロエ 「13日の金曜日って、神事でも仏事でもないですよね?」
キース 「アレを縁起が悪いと言うのはキリスト教だな」
ジョミー「だったら関係ないんじゃないかな、セーフだよ」
サム 「アウトだとしてもよ、縁起が悪いんじゃ大丈夫だろ」
スウェナ「何かするなら吉日を選ぶのが普通だものね」
マツカ 「取り越し苦労じゃないですか?」
ブルー 「これが12月でなければね」
一同 「「「は?」」」
12月だったらどうマズイのだ、と首を傾げるシャン学メンバー。
キース 「13日の金曜日だと特別にマズイ月なのか? 12月は?」
シロエ 「クリスマスと同じ月に当たると危ないんですか?」
ブルー 「そういうわけではないんだけれど…」
ジョミー「それじゃ、どうしてマズイわけ?」
ブルー 「12月の13日だから」
サム 「ブルー、話がループしてるぜ?」
ブルー 「12月13日で金曜っていうのが引っ掛かるんだよ」
生徒会長の話はますますループ。
何が何やらサッパリ分からないシャン学メンバーでございますが。
ブルー 「一番マズイのは金曜日だね。明くる日が休み」
キース 「土曜日だしな」
ブルー 「かなりの高確率でブルーが出そうな日なんだよ」
一同 「「「あー…」」」
そうだった、と誰もが納得。
ソルジャーのシャングリラも週休二日らしく、土曜日はお休み。
ブルー 「でもって12月13日とくれば、何かを思い出さないかい?」
ジョミー「何かって…。別に?」
キース 「待て。俺もすっかり忘れていたが、12月13日というのは」
マツカ 「事始めですよね」
シロエ 「お正月の準備を始める日でしたっけ?」
ブルー 「それで正解。パルテノン辺りだと派手にやるよね」
パルテノンと言えば花街で知られる界隈。
お正月の準備だのパルテノンだのと言われましても、何処がマズイと?
2013/12/04 (Wed)
☆危ない13日
12月13日は事始めだそうでございます。
お正月の準備を始める日という話ですけど、金曜日だと何故マズイのか。
キース 「事始めが13日の金曜日だと縁起が悪いとは聞かないが」
マツカ 「お正月はキリスト教とは無関係ですよ」
シロエ 「ですよね。それに今どき、話題になるのはパルテノンですし」
スウェナ「新聞に写真が載るのよね」
舞妓さんと芸妓さんの、とスウェナちゃん。
日頃お世話になっている所へ挨拶回りに出掛ける姿は暮れの風物詩。
サム 「そういや見るよな、鏡餅を沢山飾ってよ」
マツカ 「知らない人が見たらお正月だと思いそうですよね」
ジョミー「で、なんでその日が金曜日だとマズイわけ?」
ブルー 「さっき言ったと思うけどねえ? かなりの高確率で」
キース 「あいつが湧く日だというのは分かった。しかしだな…」
事始めの何処が危険なのだ、とキース君は悩んでおります。
キース 「あいつはパルテノンも好きだが、それはあくまで食う方だ」
シロエ 「ぼくたちと行くか、エロドクターか…。食べるだけですね」
サム 「お座敷遊びをしたって話は聞かねえよなあ?」
スウェナ「事始めなんかに興味があるとは思えないわよ」
ブルー 「パルテノンに関してはそうなんだけどさ…」
やっぱり何か引っかかるのだ、と生徒会長。
ブルー 「お正月の準備を始める日だからねえ…」
キース 「それと金曜って所なんだな?」
ブルー 「うん。おまけに今年は13日の金曜日だし」
サム 「やっぱりそこになるのかよ?」
ブルー 「縁起の悪さはピカイチだろう?」
仏滅で三隣亡とまではいかないけれど、と言われましても。
ジョミー「それじゃ全然分からないよ!」
ブルー 「分からないくらいが丁度いい。この先は禁句」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「好んで災いを招きたくなければ沈黙だよ、うん」
それが一番、と生徒会長は人差し指を唇に。
引っかかるとか沈黙だとか、災いは一体何処から来ると言うのやら…。
2013/12/05 (Thu)
☆要注意な13日
縁起の悪さはピカイチらしい今年の事始め。
しかし理由がサッパリ分からず、シャン学メンバーは首を捻るばかりで。
キース 「災いを招きたくなければ沈黙か…」
シロエ 「お正月の準備を始めるっていうのが鍵なんでしょうか?」
マツカ 「それと13日の金曜日です」
サム 「マジで全然分かんねえよなぁ…」
ジョミー「お正月の準備って、普通は縁起がいい筈だよね?」
スウェナ「パルテノンでは「おめでとうございます」って言う筈よ」
確かそうよ、とスウェナちゃん。
スウェナ「新年の挨拶をするから鏡餅でしょ?」
ブルー 「それで合ってる。鏡餅を飾って「おめでとうございます」さ」
シロエ 「おめでたい日じゃないですか!」
ブルー 「普通ならね」
キース 「13日の金曜日なら正月とは無関係だろう!」
ブルー 「だから言ったよ、普通ならって。とにかく今年は要注意!」
これ以上はもう追究するな、と生徒会長、ガッツリ釘を。
ブルー 「平穏無事に過ごしたければ沈黙なんだよ」
ジョミー「…黙ってた方がいいってこと?」
ブルー 「気になるのなら13日の金曜日だけを気にするんだね」
シロエ 「事故が多いんでしたっけ?」
キース 「そういう話も聞いたことはあるな」
サム 「事故ってのは遠慮してえよなぁ…」
マツカ 「年の暮れに怪我は嫌ですしね」
一同 「「「……怪我……」」」
擦り傷くらいなら御愛嬌ですが、本気の怪我だとパーティー欠席。
下手をすれば年末年始も家で引きこもりの日々かもしれず。
ジョミー「やだよ、骨折して歩けないとか!」
キース 「俺は捻挫でも充分ヤバイぞ」
ブルー 「坊主は正座が命だからねえ…。というわけで」
13日の金曜日は慎重に過ごせ、と生徒会長は大真面目。
ブルー 「注意一秒、怪我一生だよ。分かったら、返事!」
一同 「「「はいっ!」」」
楽しいクリスマスパーティーを迎えたければ、怪我注意。
信号無視など言語道断、交通ルールも厳守しましょうね~!
2013/12/06 (Fri)
☆13日が来た
街はすっかりクリスマスムード、寒さも増して雪もチラホラ。
クリスマスパーティーへとカウントダウンの中、ついに13日の金曜日。
ジョミー「今朝はヤバかったよ、家を出てすぐに滑っちゃってさ」
サム 「積もったもんなぁ、俺も滑った」
シロエ 「ぼくも転ぶかと思いましたよ。危なかったです」
スウェナ「雪で滑って骨折コースは王道よ? 気を付けないと」
キース 「まったくだ。今日は噂の13日だぞ」
要注意の日だ、とキース君。
キース 「御本尊様にもいつもより多めにお念仏をして来たんだが…」
ジョミー「それって効くわけ?」
キース 「やらないよりはマシだろう」
シロエ 「13日の金曜日除けの御祈祷とかは無いんですか?」
キース 「あったらとっくにやっている!」
マツカ 「つまり各自で注意するしかないんですね」
頑張りましょう、と言われて頷くシャン学メンバー。
警戒を怠らずに戦々恐々、なんとか放課後を迎えまして。
サム 「やっと終わったぜ、無事に済んだよな!」
シロエ 「分かりませんよ? 家に帰るまでは気を抜けません」
キース 「日付が変わるまでは油断出来んぞ、引き続き13日だしな」
ジョミー「何がそんなにヤバイんだろうね、危なかったけど」
滑った時は死ぬかと思った、とジョミー君。
ツルンと滑って危うく頭を打ちかけたとかで、一同、ブルブル。
シロエ 「それは充分ヤバイですってば、流石は13日の金曜日です」
サム 「死んでたらシャレにならねえぜ。せめて打ち身にしておけな」
キース 「サムも滑って打ち身だったな」
サム 「おう! 痛かったけどよ、死ぬってほどじゃあ…」
ジョミー「お尻だっけ?」
シロエ 「肉が厚めで良かったですよね」
とにかく今日は気を付けよう、と気を引き締めて毎度の部屋へ。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ いらっしゃい!」
ブルー 「やあ、来たね」
暖房が効いた部屋はポカポカ。
下校するまで怪我の心配はなさそうですから、ホッと一息つけるかな?
2013/12/07 (Sat)
☆13日の放課後
13日の金曜日の朝は雪が積もって、滑ったりもしたシャン学メンバー。
なんとか怪我せず、放課後を迎えたわけですけども。
ジョミー「危なかったよ、今朝は滑って死にかけちゃったし」
ブルー 「見事にツルッとやったよねえ…」
ぶるぅ 「頭を打たなくて良かったよね♪」
はいどうぞ、と出て参りました、本日のおやつ。
焼き立てアップルパイのいい香り。
シロエ 「美味しそうですね!」
スウェナ「ホッとするわよね、今日も一日無事だった、って」
キース 「まだ終わってはいないがな…。俺はコーヒーで頼む」
マツカ 「ぼくは紅茶でお願いします」
サム 「俺、ココアな!」
先ほどまでの緊張も忘れてワイワイ賑やか。
ぶるぅ 「飲み物、お待たせ~!」
ジョミー「よーし、食べるぞー!」
??? 「ちょっと待ったぁ!」
ゲッ、と息を飲む御一同様。
振り返った先にソルジャー(会話表記はAブルー)、それも私服で。
Aブルー「ぼくにもココア! ホイップクリームたっぷりで!」
ブルー 「……呼んでないけど?」
Aブルー「ケチつかないでよ、アップルパイもよろしくね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お代わりもあるからね!」
Aブルー「ありがとう、ぶるぅは気が利くねえ」
ストンとソファに腰掛けまして、如何にも最初から居たような顔。
ブルー 「…なんで来たわけ?」
Aブルー「それはもう! 色々と準備を始めないとさ」
一同 「「「………」」」
準備と聞いてイヤンな予感。
本来、今日は13日の金曜日以前に事始め。お正月の準備を始める日。
ブルー 「念のために聞くけど、何の準備さ?」
Aブルー「んーと…。大掃除はぼくの趣味ではないし」
一同 「「「……大掃除……?」」」
Aブルー「おせち作りも無理なんだよねえ、料理はぼくの範疇外!」
ブルー 「それって、まさか…」
Aブルー「お正月の準備ってヤツだよ、もちろん」
事始めだしね、とソルジャー、ニッコリ。
13日の金曜日だけに災難到来?
2013/12/08 (Sun)
☆13日に来た人
縁起が悪いと警戒していた13日の金曜日。
放課後までは無事だったのに、ソルジャーが現れて事始めがどうこうと。
ブルー 「お正月の準備って…君のシャングリラは無関係だろ!」
Aブルー「失礼な! ちゃんとニューイヤーのパーティーもあるし!」
ブルー 「でも鏡餅があるわけじゃないし、お雑煮だって無いだろう!」
Aブルー「無いねえ、そういう異文化のヤツは」
ブルー 「だったら、なんで大掃除だとか、おせちだとか!」
Aブルー「定番だから」
生徒会長の鋭い突っ込みに、ソルジャー、しれっと。
Aブルー「やるかどうかはともかくとして、そこは押さえておかないと」
ブルー 「なんでそういう話になるのさ!」
Aブルー「んーと…。御利益たっぷりだったからかな」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「節分で異文化体験してから、もう色々と凄いんだよね」
ブルー 「ちょ、ちょっと…!」
Aブルー「こっちの世界の神様ってヤツは素晴らしいんだよ」
ソルジャー、御機嫌でございます。
Aブルー「お願いすれば効果てきめん! 最初は節分だったよね」
一同 「「「せ、節分…」」」
節分といえば皆で出掛けた七福神巡り。
ソルジャー夫妻がロクでもない言葉を覚えたという因縁の場所で。
Aブルー「あの時は神様と仏様、両方にお願い出来ただろう?」
ブルー 「…ま、まあ…。…お寺だったしね…」
Aブルー「なんだったっけか、聖天様? その御祈祷もして貰えたし」
ブルー 「それで?」
Aブルー「仏様は節分だけだったけど、その後、神様にも頼みまくりで」
一番最近は七五三だよね、とニッコリ笑顔。
Aブルー「これはもう、お正月もやるしかないと!」
一同 「「「えーーーっ!!!」」」
Aブルー「なんか大晦日がお寺だし? そこから神社に流れるんだよね」
ブルー 「そ、それは単なる年中行事というヤツで!」
御利益を期待しているわけではない、と生徒会長、必死に反論。
年末年始にバカップルなんて、最悪としか…。
2013/12/09 (Mon)
☆お正月に期待
節分以降に頂いた御利益が凄かったから、と言うソルジャー。
大晦日から元旦にかけては神社仏閣のハシゴなだけに、期待大らしく…。
Aブルー「こっちじゃ普通にイベントかもだけど、なんか凄そうだよ」
ブルー 「勘違いだし!」
キース 「同感だ。そもそも大晦日の除夜の鐘は、だ」
サム 「煩悩を払うヤツなんだぜ?」
ブルー 「そうなんだよねえ、この一年の煩悩を綺麗サッパリ!」
君にはピッタリ、と生徒会長の鋭い攻撃。
ブルー 「祈願しまくってたあれやこれやを全部払って貰ったら?」
キース 「そういうことなら俺も協力しないでもないぞ」
ウチの鐘で良ければ撞きに来てくれ、とキース君もニヤリ。
キース 「ウチは回数無制限だしな。午前1時まで撞き放題だ」
Aブルー「うーん…。そういうのはちょっと困るんだよねえ」
ブルー 「だったら大人しくしていたまえ!」
自分の世界に引っ込んでいろ、と生徒会長。
ブルー 「そうすれば準備も要らないわけだし、何かと楽だよ」
Aブルー「やっぱりそう? 大掃除もおせちも面倒そうだし…」
ブルー 「そこを面倒だと流したいなら、初詣もパスをお勧めするね」
Aブルー「初詣も人が多そうだしねえ、お願いしても効かないかもね」
ブルー 「分かってるんなら来なくていいよ!」
Aブルー「でも色々と準備は要るんだ」
一同 「「「は?」」」
大掃除もおせちも初詣もパス。
除夜の鐘もパスだと言うくせに、何の準備が要るというのか。
ブルー 「言っておくけど、年始回りも来なくていいから!」
Aブルー「そういう行事もあるらしいねえ? 興味は無いけど」
ブルー 「それなら準備は要らないだろう!」
Aブルー「まずは必要な物のリストアップで、それから買い出し!」
一同 「「「買い出し?」」」
Aブルー「そう、買い出し。お正月に向けて色々と!」
ブルー 「……何を?」
おせちを作らないのに買い出し。
ますますもって謎だらけですけど、ソルジャーは何を買うつもり?
2013/12/10 (Tue)
☆お正月の準備
呼んでもいないのに降ってわいたソルジャー、大掃除などには興味なし。
おせち作りもパスだと言いつつ、お正月の準備に買い出しだとか。
Aブルー「お正月って言えばコレって行事もあるしさ」
ブルー 「そもそも、なんで買い出しなわけ? おせちはパスだろ?」
Aブルー「自分で作るのは遠慮したいねえ…」
ブルー 「それじゃ買い出しは要らないじゃないか!」
Aブルー「分かってないのは君の方だと思うけど?」
お正月には色々あるのだ、とソルジャーは胸を張っております。
Aブルー「新しい年を迎えるにあたって心機一転、けじめが大切!」
ブルー 「…もしかして鏡餅とか注連飾りとか?」
キース 「そういう類はまだ店頭には無いと思うぞ」
シロエ 「お餅も予約の段階ですよね」
Aブルー「ほらね、色々あるじゃないか」
ブルー 「そういうのをリストアップで買い出し?」
Aブルー「うーん…。ちょっと違うね」
サム 「年越し蕎麦かよ?」
Aブルー「年越しの方はどうしようかなぁ…」
二年参りっていうのもあるらしいよね、と言われましても。
ブルー 「初詣はパスだと言ったじゃないか!」
Aブルー「初詣じゃなくって年越しだってば、どう過ごすかが問題で…」
キース 「ウチの鐘でよければ撞かせてやるぞ」
Aブルー「それはパス! 払っちゃったら意味無いし!」
今年頂いた御利益を手放すものか、と真顔のソルジャー。
Aブルー「御利益たっぷりで年を越すには二年参りがいいのかな?」
ブルー 「信仰心に目覚めたのなら止めないけれど?」
Aブルー「じゃあ、一年間の御礼と来年もどうぞよろしくの気持ちだね」
ブルー 「好きにすれば?」
ぼくたちは一緒に行かないからね、と生徒会長は冷たい口調。
ブルー 「行くなら勝手に行ってきたまえ」
Aブルー「もちろん勝手にやらせて貰うさ、でないと気分が乗らないし」
一同 「「「は?」」」
二年参りに気分がどうこう。
お参りするなら気分は二の次、心構えが大切なのでは?
2013/12/11 (Wed)
☆お参りの作法
初詣はパスとか言っていたくせに、二年参りで御利益希望のソルジャー。
あまつさえ自分の気分が優先、自己中心も此処に極まれりで。
ブルー 「君は気分が乗らなかったらお参りしないと言うのかい?」
Aブルー「しないも何も、出来ないわけだし!」
ブルー 「…何が?」
Aブルー「二年参りで年越しだよ!」
御利益パワー全開で、と言われましても、何のことやら。
ブルー 「御利益を頂きに行くんだったら、出来ないも何も…」
Aブルー「行くなんて言っていないけど?」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「御利益を貰った神様とかが多すぎるからさ、一度に纏めて」
ブルー 「あー、君のシャングリラからお参りね…」
それもアリか、と一同、納得。
しかし…。
Aブルー「今の段階でこれだけ出来ます、来年はもっとよろしくと」
一同 「「「え?」」」
Aブルー「問題はクライマックスを何処にするかだよ」
ブルー 「…クライマックス?」
Aブルー「今年の間に極めてしまうか、最後の一発は年明けにするか」
ブルー 「ちょ、一発って…!」
Aブルー「決まってるだろう、夫婦和合の時間だってば!」
一同 「「「……!!!」」」
ウッと息を飲む御一同様。
シャングリラからお参りどころか年越しエッチとは想定外で。
ブルー 「罰あたりにもほどがあるってば!」
Aブルー「うーん、やっぱり礼儀作法が必要なわけ?」
ブルー 「当たり前だろ!」
Aブルー「そうなんだ…。だったら今年の間に最後までヤッて」
ブルー 「…お参りに行くなら心身を清めて出掛けるんだね」
でないと確実に罰が当たる、と生徒会長。
ブルー 「君のシャングリラから拝むにしたって、そこはキチンと!」
Aブルー「なるほどねえ…。そういう関係で二日なのかな?」
ブルー 「二日?」
Aブルー「そう、二日! ちゃんとノルディに聞いてきたんだ」
お正月らしい行事だよねえ、とソルジャー、ニッコリ。
二日って何か特別なイベントありましたっけ…?
2013/12/12 (Thu)
☆1月2日の謎
二年参りとか言い出したソルジャー、なんと年越しで大人の時間だとか。
生徒会長が止めに入ると、今度は二日がどうこうと。
ブルー 「二日って1月2日かい?」
Aブルー「他に何があると?」
ブルー 「ごめん、君が喜びそうな行事が思い出せない」
Aブルー「えーーーっ! ノルディは有名なヤツだと言ったよ」
ブルー 「うーん…。二日と言えば…」
シロエ 「初夢の日じゃなかったですか?」
ジョミー「そういえばそうだね、初夢の日だよね」
キース 「三日という地域もあるようだがな」
初夢は新年最初の夜に見る夢。
元旦を迎えた後でなければ新年ではなく、一日の夢だとまた別物で。
ブルー 「初夢ねえ…。確かに一日の夜から二日の朝にかけてだね」
Aブルー「そうか、そういうヤツもあるんだ?」
ブルー 「初夢じゃないわけ?」
Aブルー「二日の夜だし、キースが言ってた方ならバッチリ!」
三日の朝に覚えていた夢が初夢だよね、と頷くソルジャー。
Aブルー「初夢つきって縁起がいいかも…。で、初夢って?」
ブルー 「新年最初の夢ってことでさ、一年間の吉凶を占うんだよ」
Aブルー「よしっ! だったら来年も間違いなく吉!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「なるほど、それで二日の夜かぁ…」
納得した、と一人で納得されましても。
ブルー 「ちょっと待った! 初夢でなくって二日って、何さ?」
Aブルー「君も知ってると思うけど? パートナーがいるしね」
ブルー 「何の?」
Aブルー「ボケたわけ? それとも清純派を気取ってる?」
ブルー 「全っ然、意味が分からないんだけど!」
Aブルー「シャングリラ・ジゴロ・ブルーのくせに?」
しらばっくれるな、と生徒会長に指をビシッと。
Aブルー「どっちかと言えば君にピッタリの行事なんだよ!」
ブルー 「え? ちょ、二日って…。二日……」
アッと息を飲む生徒会長、思い出したようでございます。
たちまち顔面蒼白ですけど、青ざめるようなイベントが二日の夜に?
2013/12/13 (Fri)
☆お正月はコレ
年越しで大人の時間を却下されたソルジャー、今度は二日にこだわりが。
有名な行事があるそうですけど、初夢とはまた別物で…。
ブルー 「わ、分かったよ、その先は言わなくていい!」
Aブルー「そう? だったら準備が必要なことも分かってくれた?」
ブルー 「分かったってば、君が言いたいことは!」
お正月の準備を頑張ってくれ、と生徒会長、必死に逃げを。
ブルー 「事始めだしね、今日からコツコツと」
Aブルー「そうなんだよねえ、買い出しも大切だけども日々の努力が」
一同 「「「努力?」」」
Aブルー「御利益パワーを頂いたとはいえ、人間、努力も必要で」
ブルー 「もういいから!」
Aブルー「うん、君たちには感謝してるよ」
一同 「「「えっ?」」」
Aブルー「事始めなんて知らなかったし、いいことを教えて貰ったと」
キース 「し、知らなかった…だと?」
Aブルー「ほら、こっちの世界って異文化だから」
クリスマスの他にも何かあるかも、と期待していたそうでございます。
壁に耳あり障子に目ありで、覗き見されていたらしく。
Aブルー「13日の金曜日だから縁起が悪いとか、もう色々と」
ブルー 「縁起が悪いと覚えたんなら来なくていいっ!」
Aブルー「でも事始めでおめでたいんだろ、今日という日は」
ブルー 「君が来た段階でもう最悪だよ、13日の金曜日だよ!」
Aブルー「だけど、ぼくには最高だってば!」
ノルディに教えて貰ったしね、とパチンとウインク。
Aブルー「お正月には姫はじめだから準備を始めるといいですよ、って」
一同 「「「…姫はじめ?」」」
ブルー 「退場!!!」
もう喋るな、と怒鳴るだけ無駄というもので。
Aブルー「二日の夜の行事らしいよ、まさに夫婦のためのイベント!」
ブルー 「その先、禁止! さっさと帰ってお正月の準備!」
色々と買い出しに行くんだろう、と追い出しにかかる生徒会長。
キョトンとしているシャン学メンバー、13日の金曜日で受難ですか?
2013/12/14 (Sat)
☆姫はじめに期待
事始めを知らなかったらしいソルジャー、覗き見で知識を得た模様。
どういう行事かエロドクターに訊きに出掛けた挙句に、姫はじめだとか。
ジョミー「…姫はじめって、なに?」
キース 「俺も知らんぞ」
シロエ 「ぼくもです。姫と言ったら坊主めくりくらいで」
サム 「あー! あれな、姫が出た時は丸儲けだよな!」
Aブルー「そういうイベントもあるのかい? 丸儲けなんだ?」
マツカ 「お正月にやる遊びですよ」
スウェナ「百人一首の絵札を使ってゲームをするのよ」
Aブルー「ああ、かるた大会で使ってるアレか」
ソルジャー、百人一首は知っているようでございます。
Aブルー「それで姫だと丸儲けだ、と」
キース 「坊主を引いたら手持ちの札を失うんでな」
シロエ 「他の人が失くした札を纏めて貰えるのが姫なんですよ」
Aブルー「そうか、なるほど…。他の人が失くした分までねえ…」
ジョミー「坊主だと気分最悪だけどね」
Aブルー「良く分かったよ、ノルディのお勧めは効きそうだ」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「姫はじめだよ、他の人の分まで御利益ゲット!」
これで来年も御利益バッチリ、とソルジャー、実に嬉しそうで。
Aブルー「坊主ってアレだろ、除夜の鐘とかいうヤツだよね?」
キース 「確かに除夜の鐘は寺だし、もれなく坊主がついてくるが」
Aブルー「除夜の鐘を撞いたら煩悩は流れちゃうんだろ?」
キース 「そういうことになってるな。で、来るのか?」
Aブルー「まさか! 撞いた人たちが流したヤツが来るのを待つだけ!」
一同 「「「…え?」」」
Aブルー「そのために二日が姫はじめと見た!」
欲しい人は二日を待てばいいのだ、と言うソルジャー。
キース 「お、おい…。あんた、いったい何を待つ気だ?」
Aブルー「決まってるだろう、煩悩だよ!」
一同 「「「煩悩?」」」
そんなモノを待ってどうする気だ、と『?』マークの御一同様。
姫はじめと関係があるようですけど、なんのことやら…?
2013/12/15 (Sun)