☆女神は別扱い
やって来ました、22日の土曜日です。
フィシスさんの予言どおりに雨は午前中で止み、夜には晴れそうな気配。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 夜は降水確率ゼロだって!」
サム 「マジですげえな、フィシスさん…」
ブルー 「そりゃもう、ぼくの女神だからね。予言は絶対、外れないさ」
マツカ 「当てて貰っておいて、ぼくたちだけでホタル狩りって…」
シロエ 「なんだか悪いような気もしますよね」
ジョミー「ちゃんと御礼は贈ったし!」
高かったけど、と嘆くジョミー君、きちんとお菓子を贈ったようです。
ブルー 「ああ、あれね。フィシスがとっても喜んでいたよ」
ぶるぅ 「ぼくとブルーと、三人でお茶にしたんだよ♪」
美味しかったぁ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ジョミー君の財布が空になったお菓子、生徒会長たちも食した模様。
ブルー 「フィシスにはあれで充分さ。別に気にする必要は無いよ」
キース 「しかし…。せっかくのホタル狩りだしな…」
ブルー 「君たちがゾロゾロいるのに、フィシスを連れて行ってもねえ」
雰囲気まるっとブチ壊し、と生徒会長は申しております。
ブルー 「デートは二人に限るんだよ。シールドすれば雨も大丈夫だし」
ぶるぅ 「ホタルを見てからお泊まりだよね!」
一同 「「「お泊まり?」」」
ぶるぅ 「うんっ! ウチに泊まりに来るんだって♪」
お客様だぁ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は大はしゃぎ。
早い話が生徒会長、ホタル狩りでデートを企画中。
ブルー 「思い付いた日にフラッとね。サプライズってのも大切だから」
キース 「そ、そうか…。頑張ってくれ」
ブルー 「ありがとう。そういうわけだし、今日は君たちに付き合うよ」
夕食が済んだらお出掛けだ、と言われて大歓声のシャン学メンバー。
??? 「いいねえ、みんなでホタル狩り! ぼくも一緒に行きたいな」
一同 「「「!!?」」」
バッと振り返った先で翻る紫のマント。
もしかしなくても、余計な誰かが来てしまったのでは…?
2013/06/16 (Sun)
☆ホタルがお勧め
いよいよホタル狩りにお出掛けな22日が来ましたが。
何やら余計な人が一名、呼んでもいないのに飛び込んで来たみたいです。
言わずと知れたソルジャー(会話表記はAブルー)でして。
Aブルー「ホタル狩りだってね、ぼくとハーレイも連れてってよ」
ブルー 「なんで連れてく義理があるのさ!」
Aブルー「行きたいからに決まってるだろう? それともアレかい?」
日頃SD体制の下で苦労している人間を見捨てるのか、と最終兵器。
これを持ち出されると断れないのが辛い所で。
ブルー 「わ、分かったよ…。でもハーレイは?」
Aブルー「まだブリッジが忙しくてさ。後で来るって」
ハーレイの分の夕食はお気遣い無く、と言われましても。
ブルー 「つまり君はこっちで食べるんだね?」
Aブルー「もちろんだよ。地球の食事は美味しいし!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 今夜はスパイスたっぷりグリーンカレー!」
Aブルー「いいねえ、腹ごしらえしてお出掛けだね」
その頃にはハーレイも来られるだろう、とソルジャーはニコニコ。
キャプテンの方はあちらの世界で普通に定食らしいんですけど。
ブルー 「君のハーレイに気の毒だとかは思わないわけ?」
Aブルー「なんで? ノルディとのデートにハーレイは来ないよ」
あれも御馳走なんだけど、と罪の意識は皆無のソルジャー。
自分さえ良ければそれで満足、キャプテンは二の次らしいです。
キース 「しかしアレだな、あんたにホタルの風情が分かるのか?」
Aブルー「どっちかと言えば捕まえる方だね、ノルディもお勧め」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「君たちがホタルを捕まえに行くらしい、、と言ったらさ…」
行く価値ありと言われたんだ、とソルジャーは親指を立てております。
Aブルー「だから来てみた。ハーレイも行くと言ってくれたし」
ブルー 「君たちにホタル狩りが似合うとは思えないけどねえ…」
なんでまた、と首を傾げる生徒会長。
エロドクターのお勧めだとは、これ如何に…?
2013/06/17 (Mon)
☆ホタルを捕るなら
またしてもエロドクターとデートしていたらしいソルジャー。
ホタル狩りに行くのを勧められたそうで、キャプテンと来る気満々です。
Aブルー「捕まえるってところがポイント高いらしいんだよ」
ブルー 「うーん…。それで、ぼくたちにどうしろと?」
Aブルー「一緒に捕まえさせてくれれば…。道具は足りそう?」
ブルー 「一応、多めに用意はしたんだ。一人で二つとか使うかもだし」
シロエ 「二刀流ですね! 頑張ってみます」
ぶるぅ 「えとえと、御飯の用意、出来たよ~!」
ダイニングの方からいい匂い。
シャン学メンバーは元より、ソルジャーも夢中で食べ終えた頃。
??? 「こんばんは。遅くなりまして…」
Aブルー「あ、ぶるぅが送ってくれたんだ?」
迎えが要るかと思っていたよ、とソルジャーはニッコリ。
キャプテン(会話表記はA船長)登場でございます。
A船長 「定食にプリンがついておりましたから、それを譲りまして」
Aブルー「なるほど。ぶるぅはプリンも好物だしね」
ついでに君はプリンが苦手、と笑われるキャプテンは甘い物がダメ。
利害が一致した結果、「ぶるぅ」に送って貰えたようです。
A船長 「それで、そろそろお出掛けですか?」
ブルー 「そのつもりだよ。ぶるぅ、食事の片付けは済んだ?」
ぶるぅ 「もうバッチリ! お出掛けしようよ♪」
キース 「待ってくれ。ホタル狩りの道具が無いようだが?」
ブルー 「出発点を旅館の側にしようと思っているから…」
道具を持参でお出掛けはマズイ、と生徒会長。
ブルー 「自然歩道でもたまにパトロールが来るんだよね」
サム 「ヤバイじゃねえかよ、見つかったら!」
ブルー 「そういう時には虫籠をシールドしとけばバレないって!」
一同 「「「虫籠?」」」
捕虫網はどう誤魔化すのだ、と額に汗なシャン学メンバー。
ホタルを捕るなら捕虫網が必須。魚捕りの網ではまず無理です。
パトロールのプロの厳しい監視を、潜り抜けるなんて不可能なのでは…?
2013/06/18 (Tue)
☆無敵の捕虫網
バカップルまで来てしまいましたが、ホタル狩りにお出掛けしなくては。
ところがどっこい、自然歩道にはパトロールの人が来るそうで。
キース 「おい、網がバレたら終わりだぞ? 虫籠以前に」
ジョミー「魚捕りでも目が細かい網を使うことはあるけど…」
捕虫網と違って底が浅いもんね、とジョミー君。
お父さんの釣りに付き合うことがあるだけに、網には詳しいみたいです。
ブルー 「入った虫をキープするには不向きだねえ」
ジョミー「深いタイプも売ってはいるけど…」
キース 「見ろ、思いっ切り怪しいじゃないか! 虫籠よりも!」
ブルー 「文句は見てから言いたまえ。ぶるぅ、1本持ってきて」
ぶるぅ 「オッケー!!」
ちょっと待ってね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は駆けてゆきましたが。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お待たせ―!」
一同 「「「へ?」」」
それの何処が捕虫網なのだ、と目が点になるシャン学メンバー。
バカップルの方も同様で。
Aブルー「それって箒と言わないかい? ぼくの世界には無いけれど」
キース 「ああ。何処から見ても立派な箒だ」
シロエ 「ちょっと素材が変ですけれど、箒も色々ありますよね?」
キース 「もちろんだ。しかし変わった箒だな」
マツカ 「使い勝手が悪そうですけど…」
あまり埃が取れそうには、とマツカ君の指摘。
それもその筈、箒の素材はシュロとかではなく枝葉がついているような。
ブルー 「ふふ、箒に見えるなら大成功! パトロールの目も平気だよ」
お掃除ボランティアっぽい顔をしていればいい、と生徒会長。
ゴミ拾いとかはよくありますし…。
キース 「もしかしてソレは箒じゃないのか?」
ブルー 「ホタル捕りに使う由緒正しい道具だけれど?」
一同 「「「えぇっ!?」」」
ブルー 「廃れてから多分、数十年だよ。パトロールはまず知らないね」
これで無敵だ、と生徒会長は申しておりますが。
そもそも枝葉のついた箒は何で出来ていると言うのでしょうか…?
2013/06/19 (Wed)
☆捕虫網の素材
生徒会長が用意していた捕虫網ならぬ箒もどき。
由緒正しいホタル捕りの道具なのだと言っていますが、どう見ても箒で。
キース 「一万歩譲って、それがホタル捕りの道具だとして、だ」
ブルー 「譲るも何も道具だってば、本当に」
キース 「そういうことにしておこう。だが、ソレの材料は何なんだ?」
箒にしては半端すぎる、とキース君。
しっかり乾燥していますけど、細かい枝葉が大量についているような…。
ブルー 「この状態では知らないかもねえ…。メジャーなんだけどな」
シロエ 「えーっと…。よく見たら葉っぱじゃないですね」
スウェナ「何かのサヤに見えるけど…」
サム 「茎が真っ直ぐな豆って無いよな?」
キース 「いや、枝豆とかは真っ直ぐだ。しかし…」
こんな小さいサヤの豆など、とキース君はブツブツ。
確かにサヤの中身を食べるとしたら、とても小さな豆っぽいです。
ブルー 「サヤの中身は豆とは限らないんだよ」
マツカ 「全然見当がつきませんけど…」
Aブルー「ぼくはお手上げ! 農園には基本、ノータッチだしね」
A船長 「シャングリラの植物は把握していますが、こんなものは…」
ブルー 「本当に? まあ、君たちの世界では使わないかもね」
オリーブオイルとかも便利だしね、と生徒会長。
一同 「「「オリーブオイル?」」」
ブルー 「ここまで言っても分からないかな、コレは油が採れるんだ」
キース 「油だと?」
ジョミー「油って言うと…」
紅花だっけ、とジョミー君は首を捻っておりますが。
キース 「そうか、菜種か!」
ブルー 「やっと分かった? 種を採るのに干しておくのさ」
その後はお風呂の焚き付けなんかに…、と生徒会長は申しております。
ブルー 「最近は使う家も減ったからねえ、数を揃えるのに苦労したよ」
ぶるぅ 「でもホタルさんにはコレがいいんだって!」
捕虫網よりもホタルさん向き、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
菜種の箒、利点は網とバレないだけではないとか…?
2013/06/20 (Thu)
☆ホタルの名所へ
ホタル向きだという菜種の箒。
そもそもどうやってホタルを捕るのか、それすら分からない状態ですが。
Aブルー「それがホタルに最適ねえ…。こっちの世界は謎が多いね」
キース 「俺にも分からないんだが?」
シロエ 「ホタルにはそれがいいと言っても…。どうやるんです?」
ブルー 「ん? これはね、ホタルの群れの中に入れてフワッと」
ゆっくり振ればホタルの方から吸い込まれるように、と生徒会長。
ブルー 「捕虫網だとホタルの羽を傷めたりするけど、こっちは安心」
ぶるぅ 「ホタルさんが自分で止まりに来るから平気らしいよ♪」
キース 「なるほど、木の枝に止まるのと同じか」
ブルー 「そう! 後は止まったホタルを虫籠に…ね」
ジョミー「箒だと思ったんだけど…」
サム 「秘密兵器だなんてビックリだよな」
ブルー 「分かった所で、そろそろ行こうよ。道具は後から瞬間移動で」
いくら箒でも最初から持っているのはちょっと、だそうでございます。
出発地点は旅館も建っているホタルの名所ということですし…。
Aブルー「人の少ない所に行ったら道具を運んでホタル狩りだね?」
ブルー 「サイオンは抜きにしといてよ?」
Aブルー「分かってるってば。フェアに全員、箒だよね」
ブルー 「余分のもあるし、やりたい人は二刀流でね」
Aブルー「だってさ。ハーレイ、チャレンジしてみたら?」
A船長 「そうですねえ…。とにかく始めてみませんと」
ブルー 「二人とも、捕る気満々なんだ?」
Aブルー「当然だろう? ホタル狩りはノルディのお勧めなんだし」
ブルー 「その辺が理解しかねるよ…」
エロドクターのくせに何故にホタル、と呟いた生徒会長ですが。
ブルー 「まあいいや。あれで意外に風流なのかも」
キース 「人は見かけによらないからな」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お出掛けしようよ、遅くなっちゃう!」
しゅっぱぁ~つ! と元気な号令、溢れるサイオン。
タイプ・ブルーの三人分でサクッと瞬間移動です~。
2013/06/21 (Fri)
☆いざホタル狩りへ
明るかった家の中から移動した先は山あいの空き地。
料理旅館の裏手だそうで人影は無く、見上げれば星空に横たわる天の川。
ジョミー「うわぁ…。天の川まで見えるんだ?」
スウェナ「山を越えただけで違うのねえ…」
ブルー 「街の明かりが届かないとね、うんと違ってくるんだよ」
キース 「この空だけでも一見の価値あり、といった所か」
Aブルー「そんなことよりホタルだってば! 何処にいるわけ?」
ブルー 「川の方へ降りて行かないと…。其処にもいるけど」
ほらね、と指差す先にフワフワと。
ソルジャー、早速身構えておりますが…。
ブルー 「ダメダメ、此処で捕ったら叱られるってば」
マツカ 「川沿いに看板がある筈ですよ。捕らないで下さい、って」
Aブルー「うーん、残念…。あれなら素手で捕れそうなのに」
ブルー 「道具を出しても大丈夫な場所に行ってから!」
フライングするな、と厳しい口調の生徒会長。
旅館の前まで下りてゆきますと、確かに「捕らないで下さい」と看板が。
Aブルー「コレは無視していいんだよね?」
ブルー 「シッ、声が高い!」
人が大勢いるんだから、との言葉通りにホタル見物の観光客が。
川を見下ろす橋は満員御礼ですし、料理旅館の川沿いのお座敷も満杯で。
ブルー 「…流石に自然歩道に下りてく人は少ないってね」
キース 「もしかして街灯はその先までか?」
ブルー 「そうだけど? 観光客はあそこが限界」
サム 「なのにパトロールが来るのかよ?」
ブルー 「たまに無謀な観光客が突っ込んでった末にSOSがね」
だけど電波が届かないんだ、と言われて納得。
遭難している人がいないかチェックしながらのパトロールです。
ブルー 「ぼくたちはサイオンで夜目が利くけど、一応、コレも」
キース 「首から懐中電灯か…。手に持つ方がいいと思うが」
ブルー 「手が塞がったらホタル狩りは無理!」
スタイルに文句をつけるな、と言われましても。
いささか間抜けな格好ですねえ…。
2013/06/22 (Sat)
☆ホタルな自然歩道
サイオンで夜目が利くから大丈夫なのに、足元を照らすための懐中電灯。
それも両手を空けておくために首から提げるという有様で。
ジョミー「なんか格好悪いよね…」
キース 「と言うより、怪しすぎないか? なんで手を使わないのかと」
ブルー 「ああ、その点なら大丈夫! 行けば分かるさ」
ご覧の通り、と自然歩道へ続く石段を下り始めてみれば急傾斜。
手摺りは設置されてますけど、足を滑らせたら転びそうです。
シロエ 「確かに両手は空けておいた方が良さそうですね…」
サム 「転んだ時に片手じゃキツイぜ、納得した」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 三段跳びでも平気だも~ん♪」
ピョンピョン下りてゆく「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
一足お先に川沿いの自然歩道に到着しまして、大歓声。
ぶるぅ 「うわぁ~、ホタルさん、一杯だぁ~!」
Aブルー「ここからでも見えるね、沢山飛んでる」
A船長 「この光景は私たちの船では見られませんねえ…」
流星群よりも素晴らしいかも、と感激しているソルジャー夫妻。
流石に石段を下りる途中は大人しくしておりましたが…。
Aブルー「なんか夢みたいな景色だよね。青の間で見たら綺麗かも…」
A船長 「捕まえたホタルを放してみますか?」
Aブルー「いいねえ、明かりを消してホタルの光だけの中で一発!」
ブルー 「やめたまえ!!」
そんな不純な目的のためにホタルを捕るな、と生徒会長は怒りの形相。
ブルー 「第一アレだろ、こっちの世界の生物はダメと言ってたろ!」
Aブルー「そうだっけ…。綺麗な虫だけど病原菌でも持ってたら…」
A船長 「人間の身体には問題なくても、植物などもありますし…」
シャングリラには持って帰れませんね、とキャプテンは少し残念そう。
A船長 「その分、こちらで堪能しましょう」
Aブルー「うん、沢山捕って帰ろうね」
ホタル狩りだ、とソルジャーはワクワクしております。
自然歩道の街灯もそろそろ終点、秘密兵器な菜種箒の出番ですよね!
2013/06/23 (Sun)
☆デンジャラスな川辺
捕るのは禁止のホタルを捕るべく、自然歩道に下りた御一行様。
チラホラと居た観光客も、街灯が整備されている場所までが限界らしく。
キース 「…流石に誰もいなくなったな」
ブルー 「そりゃねえ、懐中電灯を持ってまで前進する人は少ないさ」
ヘビも出るし、と言われてドン引きのシャン学メンバー。
ジョミー「へ、ヘビって…」
ブルー 「ん? マムシとかだよ、水辺にはけっこう多いと聞くね」
キース 「聞き捨てならんな。噛まれたらシャレにならないぞ」
シロエ 「そうですよ、死ぬじゃないですか!」
血清を打たないと死ぬんですよね、とシロエ君が言い、一同、ガクブル。
スウェナ「そんなに危ない場所だったの?」
ブルー 「まあねえ、この時期の川辺はねえ…。おまけにマムシは」
サム 「出る上に何かあるのかよ?」
ブルー 「目が光るから、ホタルと間違えないようにと言われてるね」
シロエ 「ヤバすぎですよ!!!」
街灯のある方へ帰りましょう、とシロエ君は逃げ腰、他の面子も。
しかし…。
Aブルー「あーあ、君たち、やっぱり素人だねえ…」
キース 「なんだと!?」
Aブルー「分からないかな、ブルーのシールド。ヘビ避けらしいね」
一同 「「「へ?」」」
目を凝らし、サイオンを澄ませてみてもサッパリ謎でございます。
キース 「くっそぉ…。まだまだヒヨコってことか…」
ブルー 「そういうこと! さてと、もう何処からも見えないし…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 一人一本、菜種の箒~!」
はいどうぞ、と瞬間移動でヒョイヒョイ出てくる菜種箒。
二刀流用の予備もあるそうですけど、まずは一本から。
ぶるぅ 「それと虫籠! ホタルさん、大事にしてあげてよ?」
ブルー 「軽く摘んで入れればいいからね」
Aブルー「この中の草は?」
ブルー 「露草だよ。ホタルが好きな植物だってさ」
虫籠も配られ、肩から提げた御一行様。
マムシの危険は無いそうですから、菜種箒で捕りまくるべく、いざ出陣!
2013/06/24 (Mon)
☆付き添いな大人
観光客も来ない自然歩道は貸し切り状態。
乱舞しているホタルを捕るべく、秘密兵器だという菜種箒を突き出せば。
ジョミー「うわぁ、ホントだ! ホタルがスイ~ッと…」
キース 「振り回すだけで捕れるようだな」
ぶるぅ 「わぁーい、ホタルさんだぁ~!」
一匹、二匹…、と菜種箒に止まったホタルを虫籠へ。
「そるじゃぁ・ぶるぅ」も小さな身体で菜種箒を振っております。
Aブルー「ホントに捕れるとは思わなかったよ、網じゃないのに」
ブルー 「先人の知恵は凄いってね。…おっと」
来た、来た…、と旅館がある方を指差す生徒会長。
ブルー 「来たよ、噂のパトロール! 虫籠はシールドしとくから」
キース 「箒のフリをすればいいんだな?」
ブルー 「そうそう、お掃除ボランティアっぽく!」
間もなく懐中電灯を持ったオジサンが二人。
警備員A「こんばんは。こんな所で何をしてるんです?」
ブルー 「ホタル見物がてら、心霊スポットまで行こうかと…」
歩くだけではアレなのでゴミ拾いもしようと思ってるんだ、と大嘘を。
警備員B「ああ、それで箒ですか」
ブルー 「川に踏み込むのは危ないしね。これで引っ掛けて」
警備員A「なるほど、なるほど。学生さんなのに感心ですなぁ」
ブルー 「付き添いの大人もちゃんと来てるよ、ぼくたちの先生」
指差す先には菜種箒を握ったキャプテン。
パトロールの人たち、「御苦労様です」とキャプテンにお辞儀。
警備員A「この辺りはマムシがたまに出ますので、御注意下さい」
警備員B「お休みの日まで大変ですねえ…。どうぞお気を付けて」
では、と立ち去るパトロール。
後姿が見えなくなると、ソルジャーがプッと吹き出して。
Aブルー「は、ハーレイが先生だって…!」
A船長 「確かに私のそっくりさんがおいでなのですが…」
Aブルー「なんかヘタレがうつりそうだよ、挽回してよ?」
ホタル狩りで、と言われたキャプテン、箒を二本。
二刀流な姿、カッコイイかもしれませんね!
2013/06/25 (Tue)
☆虫籠バージョンアップ
教頭先生の代わりに先生呼ばわりされたキャプテン。
ヘタレがうつりそうだから挽回しろ、とソルジャーに言われて二刀流で。
Aブルー「頑張ってよ? うんと沢山、捕るんだからね」
A船長 「承知しております。よいしょ、っと…」
菜種箒を二本振り回す姿、なかなかにカッコイイものでございます。
一部の男子も真似をする中、ホタル狩りは順調に進みまして…。
ブルー 「けっこう捕れたね、1200匹には遠そうだけど」
Aブルー「なに言ってるのさ、夢は大きく果てしなくだよ!」
キース 「しかしだな、1200匹も捕るとなったら、一人分のノルマが」
シロエ 「ぼくたちと会長とぶるぅで8人、プラス2人で…」
マツカ 「一人で120匹ですか…。虫籠のサイズ的にも無理ですよ」
ぶるぅ 「んとんと、おっきいのを買ってもらったけど…」
120匹は無理だよね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も。
しかし…。
Aブルー「大丈夫! そんなことかと思って用意を」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「任せて安心、特製虫籠! 入らない分はこっちに入れてよ」
瞬間移動で出ました、虫籠。
いや、虫籠と言っていいものか…。
ブルー 「なんで酒樽?」
ぶるぅ 「これじゃホタルさん、見えないよう…」
Aブルー「上から覗けばいいじゃないか。ちゃんと改造したんだし!」
A船長 「蓋を取って網を張ってきました。…ダメでしょうか?」
ブルー 「そりゃあ、ダメとは言わないけれど…」
まあいいか、と生徒会長、川辺に生えていた露草を取って酒樽の中へ。
張られた網は工夫されていて、ちゃんと一応、虫籠っぽく。
ブルー 「じゃあ、もうちょっと頑張ろうか。ホタルはこっちへ」
キース 「そうだな、籠があるなら捕り放題だな」
ジョミー「1200匹超えもいけるかもだね!」
サム 「あれはお前が有罪なんだぜ、根性で捕って捕りまくれよな」
放生会のリベンジとばかりにホタル狩り。
大きな酒樽が場違いですけど、大は小を兼ねると言いますもんね!
2013/06/26 (Wed)
☆お持ち帰りでホタル
ソルジャーが用意していた酒樽を改造した虫籠。
大きいだけあって、次々にホタルを入れても余裕たっぷりでございます。
ジョミー「よいしょ、っと…。これで何匹くらいかなあ?」
ブルー 「1200匹に届いたかもねえ、数えるつもりは無いけれど」
キース 「だったら、そろそろ放してみるか?」
ブルー 「そうだね、仲間も沢山飛んでいるから喜びそうだ」
川のあちこちにホタルがフワフワ。
菜種箒で捕りまくられても、何処からかスイーッと飛んでくるもので。
ブルー 「放してやろうか、貸し切りで放生会のリベンジってね」
ぶるぅ 「あの時は他所へ飛んでっちゃったけど、今日は行かない?」
ブルー 「暫くはこの辺りを飛ぶと思うよ、ホタルが住んでる所だし」
サム 「綺麗だろうなぁ、早くやろうぜ」
Aブルー「待ってよ、ここで放すのかい? それじゃ逃げるよ」
ブルー 「元から逃がすつもりだけれど?」
ホタルの寿命は短いんだ、と生徒会長。
ブルー 「それに飼うのは難しい。元いた場所に放すべき!」
Aブルー「でも…。そうだ、君の家でパアッと放してみようよ」
リビングを暗くしてシールドして、とソルジャーの案。
Aブルー「シールドしといて、瞬間移動でホタルだけ川へ返すとかさ」
スウェナ「素敵ね、ホタルの光で明るくなりそう!」
キース 「それも風流かもしれないな。後で返すなら問題ないか…」
ジョミー「やろうよ、それって凄そうだよ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼくもお家でホタルさん、見たい!」
連れて帰ろうよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も大賛成です。
ブルー 「うーん…。少しの間なら問題ないかな、リビングでも」
一同 「「「やったぁー!!!」」」
ブルー 「居ながらにしてホタル見物も良さそうだしね」
ぶるぅ 「ホタルさんを見ながらお茶にしようよ、とっても楽しみ!」
川辺でホタルもいいですけれど、ホタルが舞う中でティータイム。
ホタル狩りのフィナーレ、贅沢な時間になりそうですよ~!
2013/06/27 (Thu)
☆ホタルの見分け方
ホタル狩りの締めは生徒会長の家で。
暗くしたリビングにホタルを放して、眺めながらお茶を飲むという趣向。
キース 「蛍火の茶会か、そういうのをやってる神社があったな」
ブルー 「あっちは虫籠のホタルだしね? ぼくたちの方が本格派!」
ぶるぅ 「えとえと、冷たい緑茶がいいのかなぁ?」
ブルー 「そうだね、それと水羊羹かな」
ホタル狩りでたっぷり運動したし、と生徒会長が言えばソルジャーも。
Aブルー「クールダウンは嬉しいね。ぼくたちは夜が本番だから」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「分からないかな、今夜は特別休暇なんだよ」
A船長 「ホタル狩りの後は二人でゆっくり楽しもうかと…」
ブルー 「その先、禁止! ぶるぅ、帰るよ!」
ぶるぅ 「オッケー! みんな、忘れ物しないでねー!」
一同 「「「はーい!」」」
パァァッと迸る青いサイオン。
たちまち生徒会長の家の玄関先に到着で。
ブルー 「お疲れ様。どうぞ入って」
一同 「「「お邪魔しまーす!」」」
中に入れば、生徒会長がリビングにシールドを張ったようです。
まずは冷たい緑茶と水羊羹が配られまして。
ぶるぅ 「みんな、暗くても見えるよね?」
ブルー 「ホタルの光もサイオンもあるし、大丈夫だよ」
キース 「俺たちの虫籠の分も一斉に放してやるんだな?」
ブルー 「それでこそ放生会のリベンジってね。それじゃ消すよ?」
Aブルー「ちょっと待った!」
消す前に一つ質問が、とソルジャーが挙手。
Aブルー「ホタルのオスって、どうやって見分ければいいんだい?」
ブルー 「えーっと…。確かオスの方が身体が大きかったかと」
Aブルー「なるほど…。らしいよ、ハーレイ。大きさだってさ」
A船長 「そうですか…。では、この中から探すしかありませんね」
Aブルー「うん。どのみち探すしかないわけだけどね」
頑張ろう、と手を握り合っている二人ですが…。
ホタルを見るのにオスとかメスとか、それは大事なことなんでしょうか?
2013/06/28 (Fri)
☆レアもののホタル
リビングにお茶の用意が整い、後はホタルを放すだけ。
電気を消そうという段階で、オスがどうとか言い出した人もいますけど。
ブルー 「じゃあ、消すね。消したら各自、自分のホタルを放すこと!」
一同 「「「オッケー!」」」
フッと消えました、リビングの照明。
廊下の明かりも完璧に遮られ、見えるのはホタルの光だけ。
ぶるぅ 「ホタルさん、飛んでけ~!」
スウェナ「素敵! フワフワ飛び始めたわ」
ブルー 「放生会の時もこんなのだったよ、君たちは見損ねてたけどね」
ジョミー「うう…。反省してます、そっか、こんなのだったんだ…」
Aブルー「特製虫籠も開けようか。頼むよ、ハーレイ」
A船長 「承知しております。よいしょ…っと」
パコンと外れた網の蓋。
大きな樽からブワッと飛び出したホタルに誰もが歓声、拍手喝采。
キース 「流石に凄いな、まさに乱舞だ」
シロエ 「何匹くらいいるんでしょうねえ、凄いですよ」
サム 「川でもここまで群れになってはいなかったしなぁ」
マツカ 「お茶を点てたくなってきますよ、ホタルの光で」
ブルー 「いいねえ、用意しようか、茶筅とか! …あれ?」
あの二人は何をしてるんだろう、と生徒会長。
ソルジャー夫妻、お茶も飲まずにホタルの群れを凝視しております。
ブルー 「もしもし? 何してるわけ、二人とも」
Aブルー「うーん…。暇なんだったら手伝ってよ。オスのホタル探し」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「四斗樽に一杯分で1匹か2匹はいる筈なんだ」
ブルー 「四斗樽って…。もしかしなくても、あの虫籠かい?」
Aブルー「そう! オスのホタルはとてもレアでさ、生きたまま飲むと」
一同 「「「…生きたまま…?」」」
Aブルー「うん、飲めばビンビンのガンガンだって!」
A船長 「こちらのドクターが仰ったそうで、探しております」
御協力よろしくお願いします、とキャプテンまでが。
ホタルでビンビンのガンガンだなんて、そもそも食べられるんですか?
2013/06/29 (Sat)
☆勘違いな結末
レアものだというオスのホタルを懸命に探すソルジャー夫妻。
四斗樽一杯に1匹か2匹、生きたまま飲めばビンビンのガンガンだとか。
Aブルー「オスは身体が大きいんだよね? だけど探すのが大変で」
ブルー 「そういうことか…。多分、殆どオスだと思うけど?」
Aブルー「えっ、レアものがそんなに沢山!?」
頑張った甲斐があった、とソルジャー、狂喜しておりますが。
ブルー 「飛んでるホタルは大体オスだね、メスは滅多に飛ばないんだ」
Aブルー「ありがとう! ご協力に感謝だよ。ねえ、ハーレイ?」
A船長 「そうですね。ただ、寿命が短いそうですから…」
Aブルー「何日保つかな、青の間にシールドを張って飼わなきゃ」
A船長 「早速今夜から飲みましょう。喉に優しくはなさそうですが」
足とかが引っ掛かりそうです、と言いつつキャプテン、飲む気満々。
しかし…。
ブルー 「残念だったね、それってホタル違いさ」
Aブルー「えっ?」
ブルー 「ノルディが言うのはホタルイカだよ、海にいるヤツ!」
キース 「アレはそういうモノだったのか?」
ブルー 「オスが極端に少ないらしい。四斗樽の話も聞いたことが」
Aブルー「何処にいるわけ、ホタルイカは?」
ブルー 「この国じゃ一ヶ所しかないねえ…。漁をするのは夜なんだ」
この辺りだけど、と聞かされたソルジャー、顔面蒼白。
Aブルー「ミスったわけ? 今から間に合う?」
ブルー 「さあねえ、とにかく行ってみれば?」
Aブルー「行こう、ハーレイ! レアものゲットで特別休暇!」
A船長 「そ、そうですね…。イカなら普通に飲み込めそうです」
頑張ります、と姿を消したバカップル。
ブルー 「どおりで変だと思ったんだよ、ホタル狩りなんて」
キース 「馬鹿は忘れて茶会だな」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ホタルさん、とっても綺麗!」
のんびり、まったり蛍火の茶会。
ホタルの乱舞を堪能しながら、マツカ君のお点前も。
バカップルの行方は不明ですけど、中継終了~。
2013/06/30 (Sun)
☆六月っぽいイベント
大騒動だった菖蒲池へのハイキングから一週間。
6月1日の土曜日ですけど、シャン学メンバーは朝から生徒会長の家へ。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ いらっしゃい!」
ジョミー「お邪魔しまぁーす!」
キース 「で、今日は何処へ出掛ける予定なんだ?」
ぶるぅ 「えっとね、こないだの池の近くだって!」
一同 「「「えっ?」」」
それはヤバイ、と一同、硬直。
有精卵なアヒルの卵を狙うソルジャーがまた出たら…。
シロエ 「池の近くで何するんですか、ハイキングですか?」
サム 「またあいつらが来そうじゃねえかよ」
ブルー 「それは無い! 今日は絶対に大丈夫!」
まあ入って、とリビングに案内されてお茶とお菓子が。
ブルー 「今日のお出掛けは放生会だしね」
ジョミー「…ホウジョウエ……って、何さ?」
キース 「魚とかを放して殺生を戒める宗教行事だが…」
ジョミー「ぱ、パス! ぼくは絶対行かないからね!」
お寺だよね、とジョミー君はパニックでございます。
ジョミー「留守番でいいよ、それじゃ、さよなら~!」
ブルー 「待ちたまえ!」
今日のはただの観光だから、とジョミー君の首根っこを掴む生徒会長。
ブルー 「ホタル見物に行かないかい、と誘ってるんだよ」
ジョミー「……ホタル?」
ブルー 「そう。ホタルを1200匹も放すというから、綺麗かなぁ、と」
キース 「なんだ、ホタルで放生会なのか?」
ブルー 「らしいよ、観光客がお目当て」
シロエ 「ただの観光なら、例の人たちは来ませんね」
ブルー 「そこはキッチリ調べておいたよ、御利益も特に無さそうだ」
それにバロットとは真逆のイベント、と生徒会長はニッコリと。
ブルー 「殺生を戒める行事だからねえ、アヒルを茹でたい人にはね」
キース 「向いていない、というわけだな」
ジョミー「普通にホタル見物かぁ…」
それならいいかも、とお寺が苦手なジョミー君。
話はトントン拍子に決まって、放生会とやらにお出掛けするようですよ!
2013/06/01 (Sat)
☆いわくつきの場所
魚などを放して殺生を戒めるという宗教行事が放生会。
しかし今日のは放すのがホタル、どう考えても観光目当てでございます。
ブルー 「で、バスで行ってもいいんだけどねえ、途中がちょっと」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「もしかして気付いていなかった? こないだの菖蒲池の場所」
キース 「ドライブウェイの中だったよな? どうかしたのか」
ブルー 「アレの入口って、何処にあるのか知っている?」
マツカ 「確か二ヶ所ですよね、紅葉の名所を繋ぐってことで」
ブルー 「その片方がさ、節分に行った七福神巡りの近所なんだよ」
一同 「「「……え?」」」
蘇る七福神巡りの悪夢。
行き先のお寺でも大概でしたが、道中のバスでもエライ目に。
ジョミー「ま、まさか…。あの時のバスに乗って行くわけ?」
ブルー 「そういうこと。嫌なら近くまで瞬間移動で」
菖蒲池に行った出発点から逆に歩けば、5分程度で着くらしく。
キース 「逆に行くなら、あいつらと縁も切れるだろう」
シロエ 「それにホタルなら夜ですよね?」
ブルー 「うん。暗くなってから出発だよ」
スウェナ「じゃあ、あの人たちも来ないわよね」
ブルー 「夜に山越えしてまでアヒルの卵は狙わないさ、きっと」
ジョミー「バスに乗る方が来そうだよねえ、面白がって」
ブルー 「ぼくもそう思う。…まあ、放生会だし、来ないだろうけど」
御利益も無いお寺の行事に来るわけがない、と生徒会長。
ブルー 「それじゃ瞬間移動で行こうか、バスは乗らずに」
キース 「縁起の悪いバスは避けたい。よろしく頼む」
ぶるぅ 「うん! ブルーと二人でパパッとね」
軽く晩御飯を食べて行こうよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
シャン学メンバー、ダラダラ過ごして、日が暮れて。
ブルー 「ぶるぅ、そろそろ行こうか」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ しゅっぱぁ~つ!」
タイプ・ブルーならではの裏技で移動。
夕食を終えた一同、菖蒲池へと続く登山口の近くに出現です~!
2013/06/02 (Sun)
☆外道な銀青様
やって来ました、先日のハイキングの折の登山口。
郊外の住宅地の外れとあって人影も無く、街灯だけがポツリポツリと…。
キース 「昼間の印象とはだいぶ違うな、ここでもホタルがいそうだぜ」
ブルー 「いるかもね。そこに谷川も流れてるしさ」
どれどれ、と川辺を覗き込んでみるシャン学メンバー。
確かにホタルっぽい光が二つ、三つ。
ジョミー「うわぁ、本物! いい感じだね」
サム 「こんなのが1200匹ならすげえだろうなぁ」
シロエ 「楽しみになってきましたよ。で、どう行くんですか?」
ブルー 「反対側だと言っただろう? こっちだってば」
家が点在する田舎道を歩くこと5分ほど。
如何にもお寺といった感じの鬱蒼と茂った木々と立派な土塀が。
マツカ 「なんだか裏口っぽいですね」
ブルー 「モロに裏口だよ。拝観料をケチるなら、こっち」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「正面から行けばバッチリ取られる。しかも割増料金で」
夜間拝観で昼間の倍額、と言われて一同、軽く衝撃。
キース 「倍額か…。それはキツイな」
ブルー 「だから裏口がお勧めなんだよ」
スウェナ「でも…。ちゃんとゲートがあるみたいだけど」
ジョミー「思いっ切り柵がしてあるよね?」
お寺の裏口、広い庭への入口のようでございますが。
「犬などの散歩お断り」の張り紙と共にガッツリ、門扉が。
サム 「お坊さんが番をしてるじゃねえかよ、料金所も」
ブルー 「平気、平気。…銀青じゃなくても楽勝なのさ」
黙って後ろについて来るように、と生徒会長、門に向ってスタスタと。
お坊さん「ようこそいらっしゃいました。チケット販売はそちらです」
ブルー 「えーっと、表のバス停に行くんだけど…」
お坊さん「し、失礼しました、ご町内の皆さんでしたか」
ブルー 「うん。今夜は何かイベントなのかな?」
通らせて貰うね、と大嘘をかませばアッサリ開いた有料ゲート。
地元民は通行自由な場所らしいですが、これが高僧のやることだとは…。
2013/06/03 (Mon)
☆放生会の舞台へ
地元民のふりをして料金を払わず、先頭に立って境内に入った生徒会長。
シャン学メンバーもビクビクしながらゲートを通過で。
キース 「あんた、思い切り無茶するな」
ブルー 「別に? ここの老師とも知り合いなんだよ、だから知ってた」
お寺の裏側に位置する集落、農業用水を一手に管理しているのだとか。
その水を庭池に使っているだけに、お寺の立場は非常に弱く。
ブルー 「下手にもめると水を止めるぞって言われるらしいね」
ジョミー「止められちゃったらどうなるわけ?」
ブルー 「自慢の庭池が見事に干上がる。観光名所が台無しさ」
ほらあそこ、と指差す先には広大な池が。
お月見の季節には舟を浮かべたりもするそうで。
シロエ 「干上がっちゃたら大惨事ですね…」
ブルー 「お月見なら商売上がったりだよ、乗船券で稼ぐんだから」
サム 「知ってて脅すのかよ、地元民って」
ブルー 「らしいね。通行料をタダにするくらいは当然だってさ」
入ってしまえばこっちのものだ、と生徒会長、境内を抜けて表の方へ。
「放生会の会場はこちら」と大きな看板が出ております。
ぶるぅ 「えとえと…。池でやるんじゃないの?」
ブルー 「放生会は一応、法要だしねえ…。中庭なんだよ」
シロエ 「混んでいますよ、前の方とか一杯ですけど」
ブルー 「うーん…。ここまで混むとは思わなかったなぁ」
銀青を名乗れば関係者席に行けるんだけど、と生徒会長は思案中。
コッソリ緋色の衣に着替えるくらいは、恐らく楽勝なんでしょうけど。
ジョミー「それはパス! 関係者席ってお坊さん用だよね?」
ブルー 「もちろんさ。お坊さんと、その知り合いって所かな」
ジョミー「絶対嫌だ! 見えにくくっても後ろで充分!」
キース 「俺は関係者席でも気にしないんだが…」
ジョミー「坊主反対! ぼくはあくまで観光客!」
後ろでいい、と満員の庭の隅っこに陣取るジョミー君。
仕方なく付き合うシャン学メンバー、ホタルを堪能出来るのでしょうか?
2013/06/04 (Tue)
☆いよいよ放生会
首尾よく入り込んだ放生会の舞台となる中庭。
しかし思った以上の混雑ぶりで、法要が行われている辺りは見えません。
ブルー 「本当に此処でいいのかい? ホタルはお堂の前なんだけど」
キース 「だろうな、放生会なら読経が最優先だし」
サム 「見えねえじゃねえかよ、前に行かせて貰おうぜ」
ブルーに頼んで関係者席、とサム君も言っておりますけれど。
ジョミー「嫌だってば! それに放したら見えると思うし!」
シロエ 「飛ぶでしょうから、見えるでしょうけど…」
スウェナ「でもホタルって小さいわよ? 大丈夫なの?」
ジョミー「1200匹も放すんだからさ、見えるって!」
キース 「満月と星を比べるようなもんだと思うがな…」
見えればいいが、とキース君。
キース 「オペラグラスを持ってくるべきだったぜ」
マツカ 「そうですよね…」
此処からはかなり見えにくそうです、とマツカ君も同意見。
それでもジョミー君は梃子でも動かず。
ブルー 「あ、そろそろかな。お経が終わるよ」
キース 「そのようだな」
ぶるぅ 「わぁっ、真っ暗~!」
ワッとどよめく観光客。
読経終了と共に、庭のライトもお堂の明かりも消されまして。
観光客 「「「わぁ~~~っ!!!」」」
ぶるぅ 「すっごーい!」
ブルー 「綺麗だねえ…。来た甲斐があったな」
ジョミー「えっ、何処、何処!?」
ブルー 「本堂の前だよ、一斉に上に飛んで行くけど?」
キース 「………。シロエ、見えるか?」
シロエ 「え、えーっと…。なんとなく……ですか……?」
スウェナ「チラチラと何か見えてる……かしら?」
サム 「わわっ、誰だよ、フラッシュ焚いてるヤツはよ!」
あちこちで光るカメラのフラッシュ。
ブルー 「分からないかな、ほら、池の方へ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ みんな飛んで行くね!」
とっても綺麗、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は大喜びで跳ねていますが。
サイオンを使いこなせていないシャン学メンバー、絶望的な状況かも…。
2013/06/05 (Wed)
☆見損ねたホタル
照明が消されて空に放たれたホタル、1200匹。
美しい光景らしいのですけど、シャン学メンバーにはサッパリ見えず…。
キース 「こんなオチじゃないかと思ったぜ」
シロエ 「皆さん、引き揚げて行きますよ…。終わりみたいですね」
サム 「一匹も見えなかったじゃねえかよ、ジョミーのせいで」
ジョミー「…ご、ごめん…。でも、この辺、誰も見えていないと思う」
スウェナ「他の人たちはどうでもいいのよ、問題は私たちなのよ!」
コネを使えば関係者席に行けたのに、とスウェナちゃん。
スウェナ「チャンスを逃したって分かってる? せっかく来たのに…」
マツカ 「ちょっと残念でしたよね…」
ジョミー「悪かったってば! あ、そうだ。池に行ったら見られるかも」
キース 「どうだかな…。生き物ってヤツは気まぐれだぞ」
ブルー 「キースが正しい。池の向こうは田んぼなんだよ」
田植えシーズンで水がたっぷり、と生徒会長は申しております。
ブルー 「ホタルは流れている水が好きなんだ。そっちへ行くさ」
ジョミー「それじゃ、今から池に行っても…」
ブルー 「1200匹は絶望的! 全くいないわけでもないけど」
ダメ元で行くだけ行ってみよう、と池の方へと戻ってみれば。
サム 「ホントだ、殆ど飛んでいねえぜ。しかも遠いし」
キース 「来る時に見た川の方がまだマシだったような気がするな」
シロエ 「凄く近くにいましたしねえ…」
ぶるぅ 「えとえと、あそこでホタルを見てから帰る?」
スウェナ「そうねえ、バスには乗らないのよね?」
ブルー 「節分のルートを逆に辿りたくないならね」
ホタル見物のリベンジがてら瞬間移動で帰ろうか、と生徒会長。
ブルー 「ホントに迫力だったんだけどねえ、1200匹」
ジョミー「関係者席は嫌だったんだよ!」
キース 「帰りの道に期待するか…」
シロエ 「数が増えてるといいんですけど…」
二、三匹では迫力不足、と誰もが思っているようです。
果たしてリベンジといきますかどうか…。
2013/06/06 (Thu)
☆リベンジもアウト
ジョミー君がゴネたばかりに、ホタルを見損ねたシャン学メンバー。
放生会の後に池に行ってもロクにいなくて、帰りに期待でございますが。
キース 「あまり増えてる予感がしないな…」
ブルー 「ちょっと天気が良すぎるからねえ、ホタルにはちょっと」
スウェナ「そういうものなの?」
ブルー 「多いのはやっぱり雨の前後だよ、どうやら湿気が好きらしい」
今夜のような星空では…、と言われたとおりに、やはり結果は。
サム 「来た時と変わらねえじゃねえかよ、増えていねえぜ」
ジョミー「で、でもさ、近くで見られるしさ!」
シロエ 「そこだけですよね、マシなポイント」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ホタルさん、飛んできたよ!」
ふわふわ飛んで来たホタルが一匹。
すぐ目の前の木の枝に止まって静かに明滅しております。
マツカ 「いいですねえ…」
キース 「青楓だしな、なかなか風情が」
ブルー 「どうせなら一句捻ってみるかい?」
キース 「いや、謹んで遠慮しておく。…あんたには敵わないからな」
銀青様にお見せ出来るような名句は無理だ、とキース君。
生徒会長はクスクスと…。
ブルー 「ホタル狩り つわものどもが 夢の跡…ってね」
キース 「まさにそういう心境だぜ。誰かのせいでな」
ジョミー「ホタル狩りじゃなかったし! その逆だし!」
サム 「見苦しいぜ、ジョミー。結果が全てってよく言うよな」
ジョミー「一匹も見られなかったわけじゃないから!」
ここに一匹、あっちに二匹、と言われましても。
シロエ 「行きたかったですねえ、関係者席…」
スウェナ「1200匹を放す瞬間って大迫力よね、残念だわ…」
ジョミー「…で、でも…。関係者席は嫌だったし…」
ブルー 「まだブツブツと言ってるし! さあ、諦めて帰ろうか」
ぶるぅ 「うんっ! ホタルさん、バイバ~イ♪」
せめて記念に、とホタル一匹を写真に収めて谷川にサヨナラ。
リベンジの夢もあえなく消えて、ホタル見物は空振りのようですねえ…。
2013/06/07 (Fri)
☆ホタルを見るなら
菖蒲池への登山口の脇の谷川にも、一応、ホタルが。
増えていればと願って戻れど、不発に終わって瞬間移動で帰るしかなく。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ みんな、お疲れ様~!」
キース 「ああ、思い切り疲れたぜ。…無駄足とはな」
ブルー 「悪いね、混むと分かっていたら早めに家を出たんだけれど」
シロエ 「会長のせいじゃないですよ!」
サム 「うんうん、関係者席に行こうかって言ってくれたしな」
行けなかったのは誰かのせいだ、とジョミー君に集中する視線。
リビングの空気、体感温度は氷点下っぽく。
ジョミー「さ、最初から嫌だって言ったのに…。お寺だったし…」
スウェナ「我慢しなさいよ、お坊さんでしょ!」
ジョミー「名前だけだし! ブルーが勝手につけただけだし!」
ブルー 「見苦しいねえ…。まあ、最悪のコースは免れたけどさ」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「バカップルだよ。ブルーたちが来てたらホントに最悪」
キース 「それはそうかもしれないな…」
ホタル見物どころか逆に見物される側、とキース君。
キース 「あれだけの人が集まる所でバカップルは困る」
ブルー 「イチャイチャだけで済めばいいけど、喋るからねえ」
絶対に何か余計なことを、と言われて深く頷く一同。
キース 「こないだの菖蒲採りの思い出話とか、そういうのだな」
ブルー 「でなきゃアヒルの卵だよ。来なかっただけで有難い」
ジョミー「じゃ、じゃあ、ホタルを見られなくっても無罪だよね?」
キース 「うるさい、お前は有罪だ!」
ホタル見物は別件だ、とキース君が噛み付き、他の面子も。
サム 「1200匹のホタルなんて何処で見られるんだよ、観光以外で!」
シロエ 「そういうツアーに参加したって難しいですよ!」
ブルー 「うーん…。そういえば観光という手があったか」
一同 「「「観光?」」」
なにも放生会にこだわらなくても、と生徒会長は考え中。
もしやホタル見物のツアーか何かに、楽しくお出掛け出来るとか?
2013/06/08 (Sat)
☆ホタルな吉日
1200匹のホタルのリベンジ。
観光という手があったか、と考え込んでいる生徒会長に誰もが期待で…。
キース 「この時期、ツアーは沢山出ているな」
シロエ 「でも1200匹は運が良くないと…」
サム 「だよなぁ、ツアーで行けるような場所だと少なそうだぜ」
マツカ 「お花見に行った別荘の近くにもいるんですけど…」
数が多くはないんですよね、とマツカ君。
水源に近い山奥だけに川は綺麗でも水量が少なく、ホタルも少なめ。
ジョミー「そ、そうなんだ? ホタルって難しかったんだ…」
スウェナ「さっきの川でも少なかったでしょ! あんなものなのよ」
サム 「お前がグダグダ言わなかったら見られたんだぜ、関係者席で」
キース 「まったくだ。何処でも見られるわけじゃないのに…」
この馬鹿が、とキース君に睨まれ、他の面子もブツブツ文句。
生徒会長は沈思黙考しておりましたが…。
ブルー 「1200匹は無理かもだけど、ホタルの乱舞で良かったら」
シロエ 「バスツアーですか?」
ブルー 「それだと運に左右されるよ、ホタルの数は日によって違う」
サム 「今日みたいな感じで出掛けるのかよ?」
ブルー 「そうなるね。まずは吉日を選ぶトコから!」
一同 「「「吉日?」」」
ブルー 「出来れば雨の翌日あたりで、その日は晴れな週末かな」
雨も大雨ではダメなのだ、と生徒会長。
ブルー 「川が濁るとホタルが減るしね。シトシト降るのが理想だよ」
キース 「吉日も何も、ぶっつけ本番しか無さそうだが?」
シロエ 「それとテルテル坊主でしょうか…」
ブルー 「甘いね、ぼくを誰だと思っているのさ」
見事に吉日を選んでみせる、と生徒会長は得意げで。
キース 「あんた、晴れ乞いの祈祷も出来たのか?」
シロエ 「会長だったら出来そうな気も…」
ブルー 「ふふ、それどころじゃないってね。もっと確実、絶対安心!」
生徒会長、自信満々ですけれど。
晴れ乞いよりも確実だなんて、凄い秘法でもあるのでしょうか?
2013/06/09 (Sun)
☆犯罪者に仏罰
ホタルを見るならシトシト雨の翌日がお勧め、と生徒会長。
しかも週末を狙いたいとかで、絶対確実に選ぶ方法があるそうですけど。
ブルー 「ただ、ちょっと時間がかかるんだよね」
キース 「そうだろうな。護摩を焚くなら準備も要るし」
サム 「護摩焚きかぁ…。カッコいいよな、暑そうだけど」
キース 「俺たちの宗派は基本は護摩は焚かないが…」
ブルー 「今どきは璃慕恩院でもやっているしね、そこは平気さ」
シロエ 「でも…。まずはシトシト雨から始める必要があるんじゃあ?」
大雨だと川が濁るんですよね、とシロエ君。
晴れ乞いどころか雨量の調整まで必要となると、どうなることやら。
ブルー 「まあ、任せてよ。本当に絶対確実だから!」
キース 「分かった、期待しておこう。で、今日の所は解散か?」
ブルー 「うん。瞬間移動で家まで送るけど、その前に」
そこの犯罪者を殴るならどうぞ、と出ました、ハリセン。
ジョミー「ちょ、ちょっと待ってよ!」
キース 「やかましい、全部お前のせいだろうが!」
ブルー 「ハリセンが嫌ならコレもあるけど?」
どうぞ、と差し出された木魚を叩く棒。
専門用語で『バイ』と呼ばれるアイテムです。
キース 「こっちの方がいい音がするかもしれないな」
サム 「フルボッコって感じだよな」
ジョミー「そ、そんなぁ…!」
ブルー 「黙って殴られておくんだね。ハリセンでもバイでも」
帰る人から順番に、と生徒会長、止める気も無し。
サム 「おーし、覚悟しろよ、ジョミー!」
ジョミー「わぁぁぁーーーっ!」
ボコッと鈍いバイの音。
キース 「なるほど、バイが良さそうだな」
ジョミー「や、やめてよ、コブが出来るってば!」
キース 「問答無用! 成仏しやがれ!」
シロエ 「あっ、キース先輩、ぼくの分もよろしくお願いします!」
先輩の頭を殴るのはちょっと、とシロエ君、遠慮しておりますが。
殴らないという選択肢が無いという辺り、なんともシビアな話です…。
2013/06/10 (Mon)
☆晴れ間を予測
ホタル見物をフイにし、木魚を叩く棒でフルボッコにされたジョミー君。
翌日の日曜日も、生徒会長宅でまだブツブツと。
ジョミー「なんか痛いんだよ、この辺とかさ」
キース 「何十発も殴っていないだろうが! それともアレか?」
読経に合わせて叩いた方が良かったのか、とキース君はニヤリ。
キース 「阿弥陀経でも無量寿経でも観無量寿経でもOKだが?」
サム 「読経フルコースかよ、それもいいよな」
俺たちの恨みは深いんだぜ、と凄まれたジョミー君は真っ青で。
ジョミー「い、要らない! 昨日の分で充分だし!」
スウェナ「でもねえ…。ホントに残念だったのよねえ…」
シロエ 「1200匹のホタルですもんね。後は会長に期待するしか…」
ブルー 「ちょうどいい日が見付かったけど?」
22日の土曜日でどうだい、とカレンダーを指差す生徒会長。
ブルー 「金曜日までが梅雨空らしい。それもシトシト毎日、毎晩」
キース 「…そんな先まで天気予報が出ていたか?」
ブルー 「絶対確実な吉日を選ぶと言っただろう? だから完璧」
シロエ 「気象庁のスーパーコンピューターの予測とかですか?」
まさかハッキングをしたんじゃあ、とシロエ君、尊敬の眼差しです。
シロエ 「会長にもその手の趣味があったとは知りませんでした」
ブルー 「やろうと思えば出来るけどねえ、あれもどうだか…」
コンピューターの予測も外れる時には外れまくりだそうでして。
ブルー 「そんな機械に丸投げするより、ぼくの女神だ」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「フィシスの占いは外れない。22日は晴れるってさ」
サム 「フィシスさんかぁ…。じゃあ、当たりだよな」
キース 「そんな方法だったのか? 晴れ乞いとかの祈祷じゃなくて」
ブルー 「ぼくは面倒は嫌いなんだよ、晴れ乞いだって出来るけどね」
楽が出来るのが一番いい、と生徒会長、大きく伸びをしております。
とんだ裏技もあったものですが、吉日さえ選べれば特に問題ないのかも?
2013/06/11 (Tue)
☆ホタルの穴場
ホタルを見に行くなら22日の土曜日が吉、とフィシスさんからの御託宣。
なにしろ占いの名手ですから、外れる心配はありません。
ブルー 「というわけでね、22日はホタル見物!」
キース 「何処へ行くんだ? 観光だとか言っていたが」
シロエ 「名所は何処も混みますよ? ツアー客とかで」
ブルー 「ところが穴場があるんだな。名所には違いないけどさ」
マツカ 「何処か田舎の方ですか?」
ブルー 「違うね、同じアルテメシアだ」
スウェナ「そんな所があったかしら?」
ブルー 「この前の菖蒲池からドライブウェイを抜けた先の方に」
紅葉と言えば其処が有名、と生徒会長は人差し指を立てております。
ブルー 「あそこに川があるんだよ。その辺りにはけっこう多くて」
キース 「しかし旅館も無かったか? ついでに寺も有名なのが」
マツカ 「そういえば…。その旅館、この季節にはホタルが売りですよ」
青楓の下に仮設の御座敷をしつらえてホタル見物、とマツカ君。
川魚料理とセットで人気があるのだそうです。
マツカ 「泊まりの人以外にもツアーバスとかが出ていた筈です」
サム 「だったら穴場じゃねえよな、それ」
キース 「混雑するとまではいかないだろうが、観光客は多めかもな」
ブルー 「誰が旅館に行くと言った? あそこには自然歩道があって」
一同 「「「自然歩道?」」」
ブルー 「川沿いにどんどん下って行けば、ホタルの名所がもう一つ」
そっちはマイナーで人も少ない、と生徒会長はニコニコと。
ブルー 「なにしろ心霊スポットだから」
一同 「「「心霊スポット!?」」」
ブルー 「そこへ行く途中のトンネルが…ね。自動車用の」
ジョミー「もしかしてアレかな、信号が赤から変わらないってヤツ」
サム 「青に変わって入ったら最後、出るんだっけか?」
ブルー 「自然歩道とは別のルートだし、全く関係ないんだけれど」
一同 「「「で、でも…」」」
よりにもよって心霊スポット。
そんな所でホタル見物?
2013/06/12 (Wed)
☆名所を貸し切り
生徒会長が言い出したホタルの穴場。
マイナーで人が少ないとはいえ、なんと途中のトンネルが心霊スポット。
シロエ 「な、何も、出ると評判の所に行かなくっても…」
キース 「あのトンネルは有名だぞ? いくらあんたが高僧とはいえ…」
心霊スポットでホタル見物は賛成できない、とキース君も。
しかし…。
ブルー 「自然歩道とは関係ないって言っただろう? 自動車専用!」
マツカ 「ドライブウェイの入口を入らずに北へ進むんでしたっけ?」
サム 「その筈だぜ。肝試しの定番って話だよな」
ブルー 「だからその道は通らないってば、川沿いに下るだけだから」
それにトンネルの出口まで行ったら負けなのだ、と生徒会長。
ブルー 「心霊スポットにも迂回路はある。山越えの道があるんだよ」
キース 「そっちの峠も運が悪いと出ると聞いたが」
ブルー 「トンネルも峠も気にしないって人はいるからねえ…」
霊感ゼロなら問題無し、と生徒会長は申しております。
ブルー 「人が少ないからこそ穴場と言える。そこそこ人は来るんだよ」
サム 「マジかよ、俺は絶対ごめんだけどな」
スウェナ「私も心霊スポットは嫌だわ」
ブルー 「出口まで行ったら負けと言ったろ、目指すのは途中!」
一同 「「「途中?」」」
ブルー 「自然歩道は長いんだ。夜に歩く人はまずいない」
歩きながらホタルを見放題、と生徒会長はニッコリと。
ブルー 「出発点も終点もホタルの名所なんだしね。途中も凄いさ」
キース 「なるほどな…。人もいなくて貸し切りなのか」
ブルー 「そういうこと! ついでに捕まえてもバレないし」
一同 「「「捕まえる?」」」
ブルー 「1200匹とまでは行かなくっても、虫籠に入れたら綺麗だよ」
マツカ 「文字通りホタル狩りですね」
ブルー 「ただ見てるよりも素敵だろう?」
一同 「「「いいかも…」」」
夜の自然歩道を散歩しながらホタル狩り。
1200匹のホタルのリベンジ、これなら充分すぎるかもですよ~!
2013/06/13 (Thu)
☆放生会のリベンジ
ホタルの名所を繋ぐルートを歩くというのが生徒会長のプラン。
自然歩道だけに他に人はおらず、ホタルも捕まえられそうということで。
サム 「最高だぜ、それ! 流石ブルーだよな」
キース 「しかもホタルの多そうな日に、か。期待できそうだ」
シロエ 「でも、ホタルって確か捕まえたらダメなんじゃあ…」
マツカ 「看板があったと思いますよ。捕獲禁止って」
ブルー 「だからバレないって言っただろう? バレなきゃ平気さ」
1200匹は無理でも沢山集めて放せばいい、と生徒会長。
ブルー 「持って帰ろうってわけじゃないしね、放生会のリベンジ」
ジョミー「ホント!? だったら頑張るよ!」
スウェナ「誰かさんのせいで見そびれたものねえ…」
サム 「だけどよ、どうせなら俺も捕まえてえなあ」
シロエ 「ぼくもです! ホタル狩りって言葉はあっても無理ですし」
キース 「そうだな、紅葉狩りと同じで見るだけだしな」
ブルー 「キノコ狩りみたいに捕りまくりたいって?」
サム 「おう! ジョミーだけには楽しませないぜ」
俺も捕るんだ、俺も、ぼくも、とシャン学メンバー、大騒ぎ。
ブルー 「やれやれ…。でもまあ、それも楽しいよね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼくもホタルさん、捕まえる!」
サム 「あっ、サイオンは無しで頼むぜ?」
シロエ 「一網打尽じゃつまらないですしね」
ブルー 「そこはぶるぅも心得てるさ。普通に虫捕りするんだよね?」
ぶるぅ 「うんっ! 虫籠、買ってね♪」
おっきいのがいいな、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」はワクワクで。
ブルー 「オッケー、道具はぼくが用意しておこう」
キース 「で、例によって瞬間移動で行くのか?」
ブルー 「当然さ。あそこはド田舎でバスが少な過ぎ」
ぶるぅ 「晩御飯食べてからお出掛けしようね!」
ブルー 「料理旅館しかない場所だからね」
22日をお楽しみに、と生徒会長はニコニコと。
フィシスさんの予言がバッチリ当たれば、ホタル見物にお出掛けです~!
2013/06/14 (Fri)
☆予言に感謝を
1200匹ものホタルを見損ねた放生会のリベンジ、計画中。
ホタルを捕まえに行こうと目論むシャン学メンバー、ドキドキの日々で。
サム 「今日までの予言は当たりまくりだよな」
シロエ 「ええ、土曜日までの予報も予言どおりです」
キース 「21日までで雨が上がって、22日は午後から晴れ、と…」
ブルー 「ね? フィシスの予言はバッチリだろう?」
今日もシトシト梅雨空だしね、と生徒会長は得意げです。
ブルー 「天気図を見ても大雨になりそうな雰囲気は無いし」
ジョミー「よ、良かったぁ…。22日がコケたら、ぼく、どうなるか…」
サム 「決まってるじゃねえか、タコ殴りだぜ」
キース 「俺の家で使っているバイを持って来てやるぞ、特別に」
バイというのは木魚を叩く棒の専門用語。
元老寺の木魚、お寺用だけにサイズが大きく、バイも当然大きくて。
ジョミー「やめてよ、あんなので殴られたら最悪だよ!」
キース 「そうならないで済みそうなんだ、大いに感謝しておけよ」
ブルー 「日を選んでくれたフィシスにもね」
フィシスの好物は此処のお菓子で…、とパンフを取り出す生徒会長。
ブルー 「コレとコレとが特に好きかな、詰め合わせは自由に選べるし」
ジョミー「へ?」
ブルー 「分かってないねえ、御礼を贈れと言ってるんだよ」
ジョミー「フィシスさんの住所、知らないんだけど…」
ブルー 「当たり前だよ、教える気は無い」
ジョミー「じゃあ、無理だし!」
ブルー 「ぼくと同じマンション住まいだ、マンション宛で届くのさ」
管理人さんが部屋まで届けてくれる、と生徒会長はニッコリと。
ブルー 「というわけでね、金額的にはこのくらいで」
ジョミー「…えっ…。そ、そんなに贈るの、ぼくのお小遣い…」
ブルー 「フルボッコの方が良かったのかい?」
ジョミー「うっ…。お、贈らせて頂きますっ!」
お小遣い全額吹っ飛ぶけれど、と泣きの涙のジョミー君。
ホタル見物はタダなんですから、御礼くらいは贈りましょうね!
2013/06/15 (Sat)
☆波乱なハイキング
菖蒲の名所で菖蒲をゲット、とソルジャーは高らかに宣言しております。
お取り寄せより自生の菖蒲がどうとかと。
Aブルー「花屋の菖蒲は栽培品だと思うんだよね」
ブルー 「そうだよ、でないと不揃いになるし」
Aブルー「不揃いな菖蒲、大いに結構! 自生ってことは野生だからさ」
ワイルドなだけに効きそうなのだ、と採る気満々。
Aブルー「花菖蒲園のはダメだろうけど、池のは採ってもいいんだろ?」
ブルー 「ま、まあ…。特に禁止はされてないかな…」
Aブルー「アヒルの卵を拾っていいなら、菖蒲も別に構わないよね」
ハーレイと二人で刈り取るから、と微笑むソルジャー。
Aブルー「楽しみだなぁ、ワイルドな菖蒲湯! それにお弁当も」
ブルー 「…分かったよ…。君たちの分も用意しておく」
Aブルー「25日の土曜日だっけね、時間と集合場所もよろしく」
それじゃまたね、と言いたいことだけ言って、お帰りで。
キース 「…あいつらが来るのか…」
ジョミー「ハイキングのつもりだったのに…」
シロエ 「バカップルと一緒に山歩きですか…」
サム 「なんか思い切りツイてねえよな」
ブルー 「無視するに限るよ、ぼくたちは普通に楽しもう」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ボートも乗るんだもん!」
マツカ 「そういえば、教頭先生も呼んだんでしたね」
ブルー 「ハーレイには目の毒かもねえ…」
どうせ山歩きでもイチャイチャなのだ、と生徒会長はフウと溜息。
ブルー 「仕方ない、ウサ晴らしにパァーッとお弁当多めで」
ぶるぅ 「三段重ねとピクニックバスケットにたっぷりだね!」
キース 「あいつらは放ってアヒルの卵を拾うとするか」
ジョミー「茹でたてを食べたら美味しいかもね」
ぶるぅ 「んとんと…。アヒルさんの卵、固まらないよ?」
ブルー 「茹でてもガッチリ固まらないからピータンとかになるわけ」
早めに食べるなら焼き菓子にするのがお勧めだそうでございます。
その場でカステラなんかが焼けたら、楽しいかも?
2013/05/16 (Thu)
☆カステラもいいね
ハイキングのお目当てはアヒルの卵を拾うこと。
ところが茹で卵には向かないそうで、お勧め料理は焼き菓子なのだとか。
ブルー 「白身が固まらないらしい。だけどピータンじゃ日数がね…」
ジョミー「そうだったんだ…。あっ、カステラとかも作れるかな?」
ぶるぅ 「アヒルさんの卵のカステラ、美味しいらしいよ?」
サム 「カステラって鍋で出来るんだっけか?」
マツカ 「そんな絵本がありましたね。大きな卵を拾って、お鍋で」
ぶるぅ 「んとんと…。蓋をして焼くヤツだよね?」
フライパンで出来るからお鍋でもOK、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
これはやらねば損かもです。
ジョミー「カステラがいいな、卵を拾って」
キース 「焼き立てなら一層美味いだろうしな」
スウェナ「お鍋とコンロも持って行くの?」
シロエ 「凄い荷物になりそうですね」
ブルー 「そんな時のための下僕だってば、ハーレイに任せて安心だよ」
少々荷物が大きかろうが無問題、と生徒会長はにこやかに。
ブルー 「しっかりパッキングすればいいんだ、後は背負うだけ!」
キース 「あんた、鬼だな…」
ブルー 「かまわないだろ、ハーレイが来るって言ったんだからさ」
お弁当にお鍋に七輪に…、と生徒会長は指を折って数えております。
凄い荷物になりそうですけど、パッキングには自信があるとかで。
ブルー 「上手く纏めればバッチリってね。七輪は頭の上でもいいし」
一同 「「「頭?」」」
ブルー 「頭に荷物を乗せて運ぶのは王道だよ」
いろんな国でやっている、という主張はまさしく正論。
旅行用トランクなんかの重量物でも頭に乗せるプロはいるものです。
ブルー 「普段から柔道で鍛えているんだ。問題ない、ない」
キース 「やはり鬼としか思えないがな…」
ブルー 「本人がやると言った以上は、やり遂げてなんぼ!」
25日が楽しみだねえ、と生徒会長はウキウキと。
バカップルが来ることはこの際忘れて、菖蒲の名所へお出掛けですよ~。
2013/05/17 (Fri)
☆かさばる大荷物
やって来ました、お待ちかねの25日の土曜日です。
集合場所は生徒会長のマンションの駐車場、シャン学メンバーも早々に。
ジョミー「登山口までは瞬間移動でパパッと…だよね?」
キース 「そう言ってたな。バスだと時間を食うらしい」
Aブルー「やあ、おはよう。今日はよろしく」
??? 「おはようございます。よろしくお願いいたします」
出ました、私服のソルジャーとキャプテン(会話表記はA船長)。
Aブルー「野生の菖蒲が採れると思うと、もう楽しみで楽しみで…」
A船長 「菖蒲湯は本当に効きますからねえ、私も自信がつきました」
カラスが出た時は焦りましたが、とキャプテンはお花見を回想中。
A船長 「いざこれから、と言う時にバサバサと飛んで参りまして…」
Aブルー「桜の上からガン見なんだよ、ぼくは気にならないけどね」
ブルー 「その先、禁止!」
じきにハーレイも来るんだから、と生徒会長が玄関から。
なんと台車を押しております。
キース 「なんだ、それは?」
ブルー 「お弁当とカステラ用の鍋と七輪だってば」
ぶるぅ 「ハーレイなら持てると思うんだけど…」
サム 「すげえ量だな、七輪はマジで頭の上かよ?」
ブルー 「鍋とセットで縛っておいたよ、これが輪っかで」
頭に乗っけて台にするのだ、と布を捩って作った輪っか。
三段重ねのお弁当とピクニックバスケットは背負子で背負うとか。
シロエ 「凄いスタイルで山越えですねえ…」
ブルー 「別にいいだろ、バスに乗ってくわけじゃないんだし」
ハーレイ「おはよう。すまん、遅れてしまったか?」
ブルー 「ううん、全然。それより、荷物をよろしくね」
予定より少し増えちゃったけど、と示された教頭先生、絶句。
ハーレイ「弁当を背負うと聞いていたが?」
ブルー 「七輪と鍋も持って行くことになったんだ」
美味しいカステラを御馳走するよ、と生徒会長はニッコリ笑顔。
途端にフニャリと顔が緩んだ教頭先生、下僕街道まっしぐらかも…。
2013/05/18 (Sat)
☆登山と大荷物
凄い量になってしまったハイキング用のお弁当など。
下僕代わりの教頭先生、背負子を背負ってお次は頭の上に布製の輪っか。
ハーレイ「輪っかを被ってどうするんだ?」
ブルー 「鍋と七輪を載せるのさ。ちょっと屈んでくれるかな?」
どっこいしょ、と教頭先生の頭に七輪を載せる生徒会長。
七輪の上には囲炉裏に掛けるような感じの鉄鍋が縛りつけてあります。
ブルー 「これでよし…っと。はい、立ってみて」
ハーレイ「…こ、こうか?」
ブルー 「上手い、上手い。両手を放してもいけそうだよね」
山越えの道もバッチリだ、と生徒会長は微笑みまして。
ブルー 「準備オッケー! それじゃ行こうか」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ しゅっぱぁ~つ!」
瞬間移動でパッと姿を消した一同、現れた先は登山口。
登山と言ってもいわゆる里山、池までは半時間ほどで着くそうで。
Aブルー「誰もいないね…」
ブルー 「大抵の人は車で出掛ける場所だしね」
キース 「なるほどな。で、ここを登って行けばいいのか?」
ブルー 「うん。ひたすら一本道だから」
シロエ 「じゃあ、行きましょうか」
ぶるぅ 「わぁ~い、山だぁ~!」
教頭先生以外の面子は軽いリュックと水筒のみ。
軽い足取りで登ってゆく中、教頭先生だけがモタモタと。
ハーレイ「ま、待ってくれ、そんなに速くは歩けないのだが…」
ブルー 「その程度の荷物でギブアップかい?」
ハーレイ「いや、七輪と鍋が木の枝に引っ掛かりそうで…」
落とすわけにはいかんしな、と言う間にも細い木の枝がピシパシと。
ブルー 「だったら縛って固定だね」
ハーレイ「は?」
ブルー 「そこに座って」
ロープを取り出した生徒会長、七輪と鍋を帽子よろしく頭に固定。
ぶるぅ 「えとえと…。なんか七輪マンみたいだね!」
ブルー 「ハーレイの顔が赤くなったら点火って?」
一同 「「「し、七輪マン…」」」
それは確かに、と一同、爆笑。
七輪を被った教頭先生、間抜け度数がググンとアップ?
2013/05/19 (Sun)
☆七輪マンと山道
頭に七輪と鍋な教頭先生、姿はさながら七輪マン。
爆笑されて顔が真っ赤になった途端に、生徒会長が鍋に手を触れまして。
ブルー 「熱っ! 点火したと思ったらもう熱いってね」
Aブルー「なるほど、瞬間湯沸かし器なんだ?」
ブルー 「乗っかってるのは鉄鍋だしねえ、空炊きしても大丈夫!」
ぶるぅ 「ホントに熱いの?」
ペタリと触った「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
小さな両手で鉄鍋をしきりにペタペタペタと。
ぶるぅ 「…熱くないよ?」
ブルー 「ハーレイの顔を見てごらん。まだ真っ赤だし!」
Aブルー「絶賛空炊き中ってね。真っ赤に燃える七輪マンだよ」
まだまだ熱く燃えそうだ、とソルジャーは教頭先生の耳にヒソヒソと。
ハーレイ「…!!!」
Aブルー「それでね、更なるパワーアップを目指して菖蒲を」
ブワッと鼻血の教頭先生、いったい何を聞かされたのやら。
鼻にティッシュが詰まったことで間抜け度数はドカンとアップ。
ブルー 「なんかホントにみっともないねえ…」
キース 「最初はあんたがやったんだろうが!」
ブルー 「そりゃそうだけどさ。…七輪マンとは距離を置きたい」
恥ずかしいから、とダッと駆け出す生徒会長。
サイオンの力を借りているらしく、急な傾斜もなんのその。
ブルー 「ハーレイ、お先に~!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 一本道だからね~!」
キース 「ぶ、ぶるぅまで…。くっそぉ、負けるか~!」
シロエ 「ぼくも行きまーす!」
えらい勢いで駆け登ってゆく面子を見送った一同ですが。
Aブルー「少し登ったら峠みたいだよ、後は下りだ」
ジョミー「そうなんだ? じゃあ、その先は走ろうかな…」
サム 「おう! 下りだったら負けねえぞ」
スウェナ「私も下りなら走れるわよ?」
マツカ 「教頭先生はどうするんですか?」
Aブルー「七輪って割れ物注意っぽいよね、お弁当もあるし」
A船長 「船長たるもの、安全第一が大前提です」
七輪とお弁当の安全第一。
教頭先生、捨てられフラグ?
2013/05/20 (Mon)
☆菖蒲池に到着
七輪マンな教頭先生が守るべきものは、七輪と大量のお弁当。
走るとバランスが崩れそうですし、山道に置き去りにされるのは当然で。
ジョミー「よーし、走るぞー!」
サム 「俺も行くぜ―っ!」
峠に着いたジョミー君たち、一斉にスタートを切って下へ下へと。
間もなく池が見えて来まして、先発隊が大きく手を振っております。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ こっち、こっち!」
ブルー 「思ったより早い到着だね」
ジョミー「えーっと…。なんか向こうの方が賑やかだよ?」
キース 「花菖蒲園と駐車場があるんだ。バーベキュースポットもな」
シロエ 「人が多い所に行くのはマズイでしょう?」
何かと問題アリアリです、と指摘されて納得の後発組。
マツカ 「教頭先生のスタイルだけでも、思い切り人目を引きますよ」
ブルー 「七輪マンだしね。で、他の二人は?」
後発組 「「「え?」」」
置いてきたのは七輪マンだけと思っていれば、若干二名が行方不明。
ジョミー「一緒に走って来なかったっけ…?」
スウェナ「どうだったかしら?」
キース 「あいつらが行方不明となると、ロクなことにはならないな」
ブルー 「此処に場所を取って良かったよ。…ほら、あそこ」
一同 「「「???」」」
Aブルー「お待たせ―! お姫様気分って最高だよねえ」
壊れ物扱いで山道を下って森林浴、と御機嫌のソルジャー。
なんとキャプテンにお姫様抱っこをされております。
Aブルー「七輪なんかより、ぼくの方が遙かに大切だろう?」
A船長 「もちろんです。落っことさないよう、頑張りました」
ハーレイ「わ、私も七輪を死守したのだが…」
ブルー 「御苦労様。ぼくは君に運ばれる趣味は無いから」
さっさと荷物を下ろすように、と生徒会長は冷たい口調。
Aブルー「ホント、こっちのハーレイは報われないねえ…」
A船長 「お気の毒です…」
私たちは幸せになりましょう、と眺める先には自生の菖蒲。
菖蒲の名所はダテじゃなかったようですよ~。
2013/05/21 (Tue)
☆花菖蒲園に行こう
菖蒲の名所に辿り着いた御一行様。
悪目立ちしそうなだけに池の端っこにレジャーシートで、荷物を置いて。
ブルー 「人が増える前に花菖蒲園まで行って来ようか」
シロエ 「いいですね! えっと、荷物は…」
ブルー 「ハーレイに番をさせてもいいけど、せっかくだからね」
みんなで行こう、と取った方法は、いわゆるシールド。
がっちりガードで盗難の心配も無く、いざ池の向こうの花菖蒲園へ。
キース 「これはなかなか見事だな」
Aブルー「ずいぶん大きな花なんだねえ? いろんな色の花もあるしさ」
ブルー 「観賞用だし、品種改良を重ねているよ」
Aブルー「品種改良かあ…。それはそれで別の効き目があるかも」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「こうバリエーション豊かだとねえ、四十八手も楽勝だとか!」
ブルー 「やめたまえ!」
菖蒲にそっちの効能は無い、と生徒会長は睨んでおりますが。
Aブルー「ここのは採ったらダメみたいだし、ノルディに頼もう」
A船長 「そうですね。あなたのマントに似た色の花が良さそうです」
あなたのように艶やかですし、と微笑むキャプテン。
Aブルー「花よりもぼくを見て欲しいんだけど?」
A船長 「もちろん、あなたが一番ですよ」
その場で始まるディープキス。
目が点になった他の面子は脱兎の如く花菖蒲園から脱出で。
ジョミー「び、びっくりした…」
サム 「一気に走って息が切れたぜ…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お茶にしようよ!」
駆け戻った場所でピクニックバスケットの蓋が開けられ、ポット登場。
一同 「「「いっただっきまーす!」」」
Aブルー「あ、ぼくとハーレイにもお茶を一杯」
ブルー 「ちょ、いつの間に!」
Aブルー「置き去りだなんて酷いじゃないか。おまけに迷子も」
ブルー 「…迷子?」
Aブルー「ぼくたちに見惚れて立ってたよ?」
デカイ迷子もいたものだ、と指差す先には教頭先生。
妄想タイムに入ってしまって取り残されたようですねえ…。
2013/05/22 (Wed)
☆ティータイムの後は
花菖蒲園でディープキスをかましてくれたバカップル。
大慌てで逃げた他の面々、ティータイムと洒落込んでいれば迷子が一人。
ブルー 「呆れたねえ…。その図体で迷子だなんて」
ハーレイ「い、いや、私は…」
Aブルー「立派な迷子ってヤツだろう? 誰もいないって慌ててたし」
A船長 「他の皆さんなら逃げましたよ、とお教えしまして御一緒に」
ブルー 「つまりガン見をしてたわけだね、君たちを」
Aブルー「そうなるねえ…。いっそカラスに挑戦してみる?」
ハーレイ「…カラス?」
Aブルー「菖蒲を見ながら一発やるから、そこで見学」
ブルー 「退場!!!」
さっさと帰れ、と柳眉を吊り上げる生徒会長。
ソルジャーは苦笑いたしまして。
Aブルー「それは勘弁願いたいね。菖蒲を採りに来たんだからさ」
ブルー 「だったら大人しくしていたまえ!」
Aブルー「分かったよ…。で、こっちのハーレイはお咎め無しかい?」
ブルー 「馬鹿に言うだけ無駄だしね。力仕事でもさせておくさ」
欲求不満は運動で解消、と指差す先にはボート乗り場が。
ブルー 「ぶるぅ、ボートに乗るんだろう?」
ぶるぅ 「うん! アヒルちゃんボートもあるんだね」
ブルー 「ハーレイにペダルを漕がせるといいよ、一周コースで」
ぶるぅ 「わぁーい! えとえと、みんなは?」
ジョミー「ボートもいいけど、やっぱり卵が気になるよ」
キース 「他のヤツらに先を越されたら悔しいからな」
シロエ 「それが目当てで来たんですしね」
サム 「おう! 拾ってカステラ作ろうぜ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼくもボートの上から探す!」
アヒルさんの居場所を見つけるもん、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ブルー 「じゃあ、ハーレイとぶるぅがボートで…」
ジョミー「ぼくたちはアヒルの卵だね!」
Aブルー「ぼくとハーレイは菖蒲採りかな」
頑張っていこう! と気勢を上げる御一行様。
ピクニックバスケットでエネルギー充填、それぞれの道へと出発です~!
2013/05/23 (Thu)
☆カステラを目指せ
サンドイッチやスコーンが詰まっていたピクニックバスケット。
腹ごしらえも済み、ボートだのアヒルの卵拾いだのと分散いたしまして。
ジョミー「えーっと、卵、卵…と。何処を探せばいいんだろう?」
シロエ 「巣のありそうな場所じゃないですか? 菖蒲の中とか」
キース 「菖蒲か…。あいつらと鉢合わせしたくはないがな」
ほれ、と顎をしゃくった先にはバカップル。
自生の菖蒲をゲットするべく鎌を手にして池のほとりで品定め中で。
サム 「向こうの世界にも鎌ってヤツがあるのかよ?」
ブルー 「ノルディに借りて来たらしいよ」
キース 「準備万端、怠りなく…か。菖蒲ってヤツはそんなに効くのか」
ブルー 「あくまで心理的な効果だよねえ…」
次は花菖蒲湯にもチャレンジだろう、と生徒会長、深い溜息。
関わり合っては損とばかりに皆で池沿いに歩いていれば。
ジョミー「あったあ! なんか普通に落ちてるよ?」
マツカ 「落ちてますね…」
草の間にコロンコロンとアヒルの卵。
鶏卵よりも少し大きめです。
スウェナ「巣が無いんだけど…。古くないかしら?」
ブルー 「どれどれ…。うん、ザラザラしてるし産みたてだね」
キース 「なんで卵が落ちているんだ、確かに拾いに来たんだが…」
ブルー 「アヒルは基本が産み捨てなんだよ、卵を孵しもしないしさ」
一同 「「「…え?」」」
ブルー 「有精卵があったとしてもね、温めないから孵らないんだ」
孵化させたい場合は鶏や七面鳥などに托卵だとか。
ブルー 「というわけだから、拾った卵はもれなくカステラ!」
キース 「ヒヨコ入りの心配が無いわけだな」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 卵、見付かった~!?」
ハーレイ「あっちの方にアヒルが沢山ウロついていたぞ」
ジョミー「えっ、ホント!?」
ぶるぅ 「池の中にも卵がゴロゴロ落ちてるみたい!」
いっぱい拾ってカステラ作ろう、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
教頭先生がペダルを踏み込むアヒルちゃんボートで御機嫌ですよ!
2013/05/24 (Fri)
☆アヒルの卵と菖蒲採り
アヒルの卵で作るカステラ。美味だと聞いたシャン学メンバーは奮闘中。
池の上では「そるじゃぁ・ぶるぅ」がボートから指揮をしております。
ぶるぅ 「んとんと…。そこの池の中だよ」
ジョミー「うわあ、草の中にもいっぱいあるね!」
キース 「池の中にも産み捨てか…。アヒルってヤツはいい加減だな」
シロエ 「とにかく拾いまくりましょう!」
ズボンの裾を捲って池に踏み込む男子たち。
生徒会長とスウェナちゃんは陸上担当、せっせと拾い集めまして。
ブルー 「ぶるぅ、これだけあったら充分かな?」
ぶるぅ 「うん! お弁当を食べる間に焼けると思うよ♪」
ぼくはボートでもう一周、とキコキコ去ってゆくアヒルちゃんボート。
教頭先生、懸命にペダルを漕いでいらっしゃいます。
ブルー 「ハーレイは明日は筋肉痛かな?」
キース 「普段から鍛えていらっしゃるから大丈夫だろう」
ジョミー「それよりカステラが楽しみだよね」
サム 「おう! 七輪と鍋で作るんだよな」
焼き立てをガッツリ味わおう、とレジャーシートの所へ戻れば。
Aブルー「やあ。そっちの首尾はどうだったんだい?」
A船長 「私たちの方はもうバッチリです」
このとおり、と積み上げられた菖蒲の束が。
萎れないよう根元の部分に水を含ませた紙が巻いてあります。
Aブルー「これもノルディがくれたんだ。花屋さん御用達だって」
A船長 「本当に気の利く方でして…」
ブルー 「はいはい、分かった。あ、ぶるぅも来たかな?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ アヒルちゃんボート、楽しかったぁ!」
ハーレイ「私でよければいつでも漕ぐぞ」
ブルー 「気分はぶるぅのパパってトコかい? ぼくは結婚しないけど」
Aブルー「もったいないねえ、こんなに尽くしてくれてるのにさ」
ブルー 「却下だってば! 七輪マンなんかお断りだよ」
その七輪もそろそろ出番だ、と生徒会長がセッティング。
豪華三段重ねなお弁当を広げる間に、カステラ作り用の火熾しです~!
2013/05/25 (Sat)
☆賞味期限と食べ頃
お弁当を食べている間にカステラを焼こうという段取り。
まずは七輪の火熾しからで、セットした炭を教頭先生が団扇でパタパタ。
ブルー 「ハーレイ、しっかり扇いでよ? 最初が肝心」
ハーレイ「うむ。…で、お前たちはカステラ作りか?」
ブルー 「そう! えーっと、卵は…」
ぶるぅ 「古いのは無いと思うんだけど…。調べなくちゃね」
ブルー 「片っ端から拾ったしね。古いのがあったら除けといて…、と」
生徒会長と「そるじゃぁ・ぶるぅ」が卵をチェック。
スーパーの袋に拾い集めたのを1個ずつ出しては、ヒョイと脇の方へ。
ブルー 「よし、産みたて!」
ぶるぅ 「これも産みたて~!」
Aブルー「お取り込み中を悪いんだけど…。ちょっといいかな?」
卵を選別している横から、ソルジャーが顔を出しまして。
Aブルー「日数が経ったヤツは混じってる?」
ブルー 「どうだろう? ジョミーの話じゃ拾いに来る人もいるからね」
Aブルー「日が経った卵があったら欲しいんだけど」
ぶるぅ 「んーと…。2週間くらいは冷蔵庫じゃなくても大丈夫だし…」
Aブルー「出来れば18日ほど経ったヤツかな、ぼくの理想は」
一同 「「「は?」」」
思い切り賞味期限切れでは、と皆の視線はソルジャーに。
しかしソルジャー、涼しい顔で。
Aブルー「他にもダメな卵があったら欲しいんだよね」
ブルー 「だ、ダメって…。賞味期限切れなんかどうするのさ?」
Aブルー「もちろん食べるに決まってるだろう」
ブルー 「危なすぎるし!」
ぶるぅ 「えとえと、卵の食中毒って怖いんだよ?」
Aブルー「腐った卵は食べないよ。ぼくが欲しいのはピチピチのヤツ!」
キース 「あんた、言うことが矛盾してるぞ」
シロエ 「そうですよ。14日を過ぎたら危ないんですよ?」
Aブルー「平気だってば、新鮮だから!」
そしてイチオシは18日目、とソルジャーは力説しております。
賞味期限切れのアヒルの卵が新鮮だなんて、どういう理屈でそうなると?
2013/05/26 (Sun)
☆18日目の卵を所望
生徒会長と「そるじゃぁ・ぶるぅ」はアヒルの卵の選別中。
古い卵があったら欲しいと頼むソルジャーですけど、賞味期限の問題が。
ブルー 「どう転んだら賞味期限切れの卵が新鮮なのさ!」
Aブルー「卵だからだよ、いずれは雛が孵るんだろう?」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「雛になるってことは生きているよね、ピチピチだってば!」
ブルー 「ちょ、ちょっと…。君が欲しいのは雛鳥入りの18日目?」
Aブルー「もちろんさ。雛にならないのは要らないよ、うん」
賞味期限切れで食中毒はお断り、とソルジャーはウインクしております。
Aブルー「18日目になってなくても、雛鳥入りならもれなくOK!」
キース 「そ、そんな卵をどうする気だ?」
Aブルー「決まってるだろう、茹でて美味しく」
シロエ 「食べるんですか!?」
Aブルー「うん、何か?」
ジョミー「そ、それってヒヨコになりかけなんじゃあ…」
Aブルー「そこが売りらしいよ、最高なのが18日目!」
ヒヨコの形になっているのを殻ごと茹でて塩で食べるそうで。
キース 「あんた、ゲテモノ趣味だったのか!?」
Aブルー「失礼な! 食べるのはぼくじゃなくって、ハーレイ!」
一同 「「「えぇっ!?」」」
なんという恐ろしい嗜好なのだ、とキャプテンに集中する視線。
教頭先生も炭を扇ぎつつ青ざめていらっしゃいますが。
Aブルー「ノルディに教えて貰ったんだよ、ハーレイ向きだって」
ブルー 「…何が?」
Aブルー「雛になりかけのアヒルの卵! 18日目が特に凄いらしい」
茹でて食べればもうビンビンのガンガンで、と語るソルジャー。
Aブルー「ヤリまくるための食べ物だから、夜に食べろと」
A船長 「羽根は食べられないので吐き出すそうです」
Aブルー「なんてったかなぁ、確かバロットだったかな?」
この国の食べ物ではないそうだ、とソルジャーは拾った卵をガン見。
あわよくば雛鳥入りの卵をゲット、とサイオンで透視中みたいですよ~!
2013/05/27 (Mon)
☆孵らない卵
ソルジャーの希望は雛鳥入りのアヒルの卵。
茹でて食べればビンビンのガンガン、それをキャプテンにという考えで。
Aブルー「アヒルの卵を拾いに行くならお勧めです、とノルディがね」
A船長 「正直、ゲテモノだとは思うのですが…」
ブルーとの素晴らしい時間のために食べてみせます、と漢なキャプテン。
A船長 「それで、見付かりそうですか?」
Aブルー「うーん…。もしかして拾われちゃったのかな?」
他の人に、とソルジャーは卵の山を眺めて溜息。
Aブルー「18日目の卵どころか、雛鳥入りのが見付からないんだ」
ブルー 「そりゃそうだろうね、御愁傷様」
キース 「アヒルは卵を抱かないそうだ。ヒヨコ入りのはまず無いな」
Aブルー「えぇっ!? それじゃノルディが言ってたヤツは…」
ブルー 「それ専門に温めさせたヤツだと思うよ、鶏とかに」
Aブルー「鶏?」
キース 「托卵だ。親の代理をさせるらしいぞ」
Aブルー「ノルディはそんなの言わなかったよ!」
ブルー 「知らないんじゃないかな、獣医じゃないし」
Aブルー「じゃ、じゃあ、ハーレイにバロットを食べさせるのは…」
ブルー 「諦めるんだね、菖蒲湯があれば充分だろう?」
あんなに沢山採ったんだから、と生徒会長は冷たい口調。
ブルー 「さてと、卵のチェックも済んだし、カステラ作りだ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 全部使える卵だったね!」
お鍋いっぱいのカステラが出来るよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
お弁当リュックの中から特大のボウルを取り出しまして。
ぶるぅ 「えーっと、卵を泡立てて…」
Aブルー「ちょっと待った!」
コレとコレと…、とソルジャーの手が伸び、卵をヒョイヒョイ。
ぶるぅ 「わぁーい! お手伝いしてくれるの?」
Aブルー「そうじゃなくって…。ぼくにも一応、見る目はあってさ」
貴重な卵をむざむざ逃してなるものか、とスーパーの袋にポイポイポイ。
カステラ用にまさに割ろうとしていた卵、グングン減ってゆきますが…?
2013/05/28 (Tue)
☆目指せバロット
卵の鮮度のチェックも済んで、いざカステラ。
ところが横から出てきたソルジャー、せっせと卵を取り分けております。
Aブルー「コレもいけるし、コレもだね」
ブルー 「いったい何をしてるわけ?」
Aブルー「分からないかな、有精卵だよ。あっ、コレもだ」
ぶるぅ 「えとえと…。有精卵だけでカステラ作るの?」
味は変わらないよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は大真面目。
ぶるぅ 「鶏さんの有精卵を売っているけど、栄養分もおんなじだよ?」
Aブルー「味の問題じゃないんだな。ぶるぅ、カステラはこっちの卵で」
減っちゃったけど作れるだろう、と指差す卵は、ほぼ半減。
ジョミー「酷いや、頑張って拾ったのに!」
キース 「あんた、卵で何をする気だ?」
Aブルー「ん? ぼくのシャングリラにも鶏はいるし!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「有精卵なら温めてやればちゃんとヒヨコになるからねえ…」
ブルー 「ま、まさか、君のシャングリラで自家製バロット!?」
Aブルー「ご名答! いいよね、ハーレイ?」
A船長 「は、はあ…。家畜飼育部には適当に言い訳しておきますか…」
Aブルー「黙って混ぜれば分からないってば、このくらい」
でなきゃ卵をすり替える、とソルジャー、やる気でございます。
Aブルー「何日目くらいから食べていいのか、ノルディに訊こう」
ブルー 「本気で卵を茹でる気かい!?」
Aブルー「もちろんさ! ぼくの理想は18日目!」
これだけあれば18日目の卵も山ほど、とソルジャーはウットリ。
キャプテンは真っ赤で、教頭先生は団扇片手に鼻血の危機。
Aブルー「羽根がジャリジャリしていたってね、それもパワーの源で」
A船長 「が、頑張ります…」
ぶるぅ 「も、もしかしてアヒルちゃんのヒヨコを茹でるの?」
Aブルー「そうだよ、卵の殻ごとね」
ぶるぅ 「えーーーっ! 可哀相だよ、酷いよ、鬼だよ~っ!!!」
あんまりだよう、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
それが普通の反応ですよねえ…?
2013/05/29 (Wed)
☆やっぱりカステラ
有精卵なアヒルの卵を鶏に抱かせ、バロットにしようと企むソルジャー。
生きたヒヨコを茹でると聞いた「そるじゃぁ・ぶるぅ」は大泣きで。
ぶるぅ 「うわぁ~ん、アヒルちゃんが死んじゃうよぉ~!」
Aブルー「それを言うなら、有精卵だって生きてるわけでさ」
ぶるぅ 「違うもん! 温めないとヒヨコにならないもん!」
アヒルちゃんを茹でるなんて、と涙の抗議。
ぶるぅ 「生きたまんまで茹でるよりかはカステラだよう~!」
Aブルー「バロットだってば!」
ぶるぅ 「絶対、カステラ!」
パパパパパンッ! と何やら音が。
空だったボウルに卵の中身がドッカンと。
Aブルー「あーーーっ!!!」
ぶるぅ 「アヒルちゃん、可哀相だもん!」
美味しいカステラ作るんだもん、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
卵入りの袋は見事に空っぽ、殻だけ地面に転がっていて。
Aブルー「……ぼ、ぼくのバロット……」
ブルー 「残念だったねえ、割られちゃったら後の祭りってね」
サム 「すげえな、ぶるぅ…。サイオンで全部割ったのかよ?」
キース 「そのようだな。あいつに勝つとは素晴らしい」
ぶるぅ 「アヒルちゃんのためなら頑張れるもん!」
Aブルー「…ぼくがぶるぅに負けるなんて…」
バロットの夢はどうなるのだ、とソルジャー、呆然。
Aブルー「あんなに沢山あったのに…。パワー全開の筈だったのに!」
A船長 「ほ、ほら、まだ菖蒲湯がありますから…」
Aブルー「食べなくて済んで良かった、とか思っていないだろうね?」
A船長 「…!!!」
Aブルー「……思ってたんだ?」
このヘタレが、と掴みかかろうとするソルジャーですが。
ブルー 「夫婦喧嘩なら帰ってくれる?」
ぶるぅ 「お弁当、美味しく食べたいもんね!」
Aブルー「そ、それは食べたい! せっかくここまで来たんだし!」
ぶるぅ 「じゃあ、焼けるまでの間にお弁当~!」
カステラの種はお鍋の中へ。
蓋をして七輪に乗っけた後は、三段重ねのお弁当です~!
2013/05/30 (Thu)
☆アヒルと菖蒲と
見事に砕けたバロットの夢。
ガッカリしているソルジャーですけど、色気より食い気でもあるらしく。
Aブルー「来た甲斐があったよ、豪華弁当! 美味しいよね」
ぶるぅ 「お願いだから、もうアヒルちゃんを茹でないでよ?」
Aブルー「そうだねえ…。ハーレイもどうやらヘタレっぽいし」
A船長 「も、申し訳ありません…」
Aブルー「次の機会に期待しとくよ、今は菖蒲湯で」
これだけあれば当分は、と刈り取った菖蒲の束にソルジャーはウットリ。
Aブルー「これが無くなったらノルディに頼んで花菖蒲だね」
A船長 「あなたのマントの色のをメインにお願いしたいですねえ…」
Aブルー「分かってるってば、バリエーション豊かに頑張ってよ?」
A船長 「もちろんです、ブルー…」
たちまち始まるディープキス。
教頭先生はボーッと見惚れておられますが。
ブルー 「懲りてないねえ、ヘタレのくせに」
ハーレイ「…す、すまん…。つい…」
ブルー 「馬鹿は放ってカステラだよ。そろそろいいかな」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 焼き立てカステラ、食べたい人~!」
鍋の蓋が取られ、ホワンとカステラ。
豪華弁当のデザート、次々とお皿に取り分けられて。
一同 「「「いっただっきまーす!!!」」」
アヒルの卵で作ると美味との前情報を裏切らない味。
鶏卵よりも濃厚で…。
ジョミー「アヒルの卵って美味しいんだねえ」
キース 「他の菓子にも向いてるかもな」
ぶるぅ 「えとえと…。それじゃ時々、拾いに来る?」
Aブルー「いいねえ、その時は是非、誘ってよ」
ブルー 「…それって、もしかしなくても…」
Aブルー「決まってるじゃないか、目指せバロット! 今度は勝つ!」
ぶるぅ 「うわぁ~ん、酷いよ、やっぱり鬼だよう~!」
A船長 「しょ、菖蒲湯で充分ですので…」
Aブルー「ヘタレも一人で充分なんだよ!」
こっちのハーレイだけで沢山、と喚くソルジャー。
池ではアヒルがガァガァと…。
ハイキング中継、これにて終了~。
2013/05/31 (Fri)
☆ツイてない五月
季節は早くも風薫る五月。
五月といえばゴールデンウィーク、それも終わった七日でございますが。
ジョミー「うーん、今年もツイてなかった…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ グレイブ、何かやったの?」
いきなり実力テストとか、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は怪訝そう。
休み明けに抜き打ちテストというのは王道です。
ジョミー「そっちは問題ないんだってば、今更だしね」
サム 「他のヤツらは悲惨だったみたいだけどなぁ、俺たちはなあ…」
ジョミー「一年生のプロだもんねえ、ブルーが来なくても大丈夫!」
テストと言えば生徒会長。
クラスに混ざって正解をコッソリ意識の下に…というお約束。
ブルー 「行ってあげた方が良かったかい?」
キース 「いや。たまには実力を知っておくのも大切だろう」
シロエ 「そうです、甘やかすのは良くありません」
スウェナ「でもねえ…。補習地獄は確実みたいね」
サム 「いいじゃねえかよ、俺たちは無関係なんだしよ」
マツカ 「グレイブ先生も妙に御機嫌でしたしね」
ブルーが来ませんでしたから、とマツカ君が言い、一同、爆笑。
生徒会長が参加したテストはクラス全員が満点になるわけですし…。
キース 「今頃は嬉々として採点をしてらっしゃるだろうな」
ブルー 「で、ジョミーは何がツイてなかったって?」
ジョミー「………。分からないわけ?」
ブルー 「全然? 今年もってことは今日限定でもなさそうだねえ?」
ジョミー「去年もツイていなかったんだよ!」
ブルー 「…去年もって?」
ジョミー「だから! ゴールデンウィークのシャングリラ号!」
一同 「「「あー………」」」
アレは出来れば忘れたい、と誰もが遠い目になっております。
どうやら今年もロクな体験をしなかったようで…。
ブルー 「乗りたがるから乗せたのに…。それともアレかい?」
花見旅の方が良かったのかい、と訊かれて固まるシャン学メンバー。
はてさて、固まらねばならないような花見旅とは、これ如何に?
2013/05/01 (Wed)
☆目指すは北の果て
ゴールデンウィークは宇宙へ、というのがシャン学メンバー。
今年もシャングリラ号に乗り込んだものの、ツイてなかったようでして。
ブルー 「ぼくとしては精一杯の娯楽を提供したつもりだけどねえ?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ブルーはソルジャーだもんね!」
ブルー 「アレが嫌だと言うんだったら花見に行けば良かったんだよ」
キース 「い、いや、それは…」
ブルー 「素敵じゃないか、桜前線を追って北へ北へと花見旅!」
ジョミー「…ぼくたちだけならいいんだけれど…」
サム 「思い切り旅費がかかるからなあ…」
ブルー 「ちゃんとお誘いがあっただろう? アレならタダだよ」
瞬間移動で家からお出掛け、何処でも日帰り、と生徒会長。
ブルー 「ジンギスカンバケツと食費はノルディの負担なんだし」
キース 「面子が最悪すぎるんだ!」
シロエ 「賑やかしだとは言ってましたけど、違いますよ」
ジョミー「絶対、途中で消えるよね…。あの二人」
サム 「うんうん、ぶるぅを残してな」
マツカ 「目的が目的ですからねえ…」
キャプテンの修行でしたっけ、とマツカ君が溜息をついております。
マツカ 「来年のお花見に備えて予行演習をするとか、なんとか…」
キース 「行ったら最後、消えてる間の煙幕代わりになるんだぜ」
ジョミー「ジンギスカンバケツを並べてね…」
来年の春こそはシャングリラの公園の桜の下で、と夢見るソルジャー。
目指すは昼間の公園なだけに、ヘタレなキャプテンを鍛えるつもり。
スウェナ「結局、本気で旅立ったのよね?」
ブルー 「だろうね、あれっきり来ないからねえ…」
マツカ君の別荘でのお花見の後にソルジャーが来たのは一度だけ。
桜前線を追って焼肉をしないか、と勧誘に訪れたきりでございます。
ジョミー「今も何処かでお花見なのかな?」
ブルー 「そうだと思うよ、そろそろ本場だ」
ジンギスカンで花見な北国の桜が見頃だとか。
バカップルは本場で焼肉をしつつ、大人の時間に挑戦中?
2013/05/02 (Thu)
☆寒くてもお花見
ヘタレなキャプテンを鍛えるために、桜前線を追って旅するソルジャー。
かれこれ半月以上も北上し続け、ジンギスカン花見の本場辺りまで。
ブルー 「今年の桜は早かった割に、その後で寒波が来たからねえ…」
キース 「で、ジンギスカンの本場とやらが、今、満開というわけか」
ブルー 「うん。予想じゃ4月の末だったから、かなり遅れたよね」
ジョミー「桜の花に雪が積もりました、ってニュースもあったもんね」
サム 「あれって一度じゃなかったぜ」
あちこちで桜に雪だった筈だ、とサム君が言う通り、寒い春。
満開の桜と雪の映像が何度もニュースに出たわけで。
シロエ 「雪でもお花見してたんでしょうか、あの二人…」
ブルー 「ジンギスカンバケツ持参だろう? 暖は充分取れるよね」
マツカ 「炭火でも固形燃料でも、火ですしね」
スウェナ「火鉢みたいね、お餅の代わりに焼肉だけど」
ジョミー「暖かいのかなぁ、ジンギスカンバケツ…」
キース 「火鉢はけっこう温まるんだぞ。俺も道場で世話になった」
暖房と言えばアレしか無くて、とキース君は回想しております。
住職の資格をゲットする道場で霜焼け地獄の体験者。
キース 「まして焼肉を食っているんだ、身体の芯からポカポカだろう」
ブルー 「色気より食い気で旅をしてればいいんだけどねえ…」
一同 「「「あー…」」」
そうだった、と溜息をつくシャン学メンバー。
ソルジャー夫妻のお花見の旅、焼肉の方がオマケかも知れず。
ブルー 「ひたすら食べてお花見していることを祈るよ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 焼肉しに行ったんでしょ?」
楽しそうだよね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
正真正銘お子様なだけに、全く分かっておりません。
キース 「ああ、まあ…。焼肉だろうな」
ブルー 「それと身体の芯からポカポカってことになるんだろうね」
ただし運動していれば…、と生徒会長はブツブツと。
つまり大人の時間ですけど、キャプテンの修行はどうなったでしょう?
2013/05/03 (Fri)
☆北の大地の花見旅
ソルジャー夫妻のお花見の旅も、そろそろゴールが見える頃。
ジンギスカンでお花見な北の大地で、バカップルは何をしているのやら。
キース 「目的は修行だったよな。…知りたくもないが」
ブルー 「ぼくも覗き見してないからねえ、どうなったんだか…」
シロエ 「知らない方が幸せですよ、きっと」
サム 「でもなぁ…。その内に来るぜ、呼んでないのに」
ジョミー「レッドカードでも懲りないもんねえ…」
また猥談を聞かされるんだ、とジョミー君。
万年十八歳未満お断りの団体様でも容赦しないのがソルジャーで。
キース 「武勇伝の披露は確実だろうな」
ブルー 「でなきゃ怒りとグチの嵐さ、モノにならなかった場合はね」
マツカ 「…どちらにしても来るんでしょうね…」
スウェナ「絶対に来るわよ、桜の季節が終わったら」
ブルー 「そろそろカウントダウンの時期だと思うよ」
北国の桜でフィナーレだから、と生徒会長。
花見旅の成果を聞かされる日はもう目の前に迫っております。
ジョミー「やっぱり今年はツイてないんだよ、いろんな意味でさ」
ブルー 「シャングリラ号の旅は君が言い出した筈だけど?」
ジョミー「そりゃそうだけど…」
キース 「あいつらの花見旅に付き合うよりかはマシ…だったろうな」
シロエ 「今年も散々でしたけどね…」
それでもバカップルと旅よりはマシだ、と頷く面々。
桜前線の旅は魅力的ですが、主催者がソルジャーと来た日には…。
キース 「桜に雪な寒波の中でも修行を優先しそうだからな」
ブルー 「だろうね、どうせシールドするんだから」
サム 「視線がダメだって言ってたよな?」
ブルー 「シジュウカラでもダメって話だったねえ」
シロエ 「カラスだったらどうなるんです?」
ジョミー「そっか、ジンギスカンの本場はカラスなんだっけ…」
サム 「シジュウカラどころの騒ぎじゃねえぜ?」
なんと言ってもデッカイし、と言われてみればその通り。
果たして北の大地での修行の旅は…?
2013/05/04 (Sat)
☆お花見にカラス
キャプテンのヘタレを直すために、と桜前線を追って旅するソルジャー。
終点に着く頃合いですけど、北の大地のお花見にはカラスが出るそうで。
サム 「肉を狙うってヤツらなんだぜ、きっと目つきも鋭いって!」
キース 「それが桜の木にいるわけか…」
ジョミー「一羽だけでも目立つよね、カラス…」
生ゴミの日によく見かけるよ、とジョミー君。
ジョミー「アレに比べたら鳩だって小鳥に入りそうだよ」
ブルー 「カラスは小鳥も襲うんだ。シジュウカラなら餌になるかも」
シロエ 「そんなに凶暴なんですか!?」
ブルー 「そうらしい。…だから目つきも推して知るべし」
一同 「「「うわー…」」」
そんなのが桜の上に止まっていたら、キャプテン、居心地が悪そうです。
おまけに焼肉を狙うのですから…。
ブルー 「ジンギスカンバケツに目を付けられたら最後だね、うん」
キース 「ロックオンだというわけか…」
ブルー 「ぶるぅも連れて行ってるだろうし、羽音がバサバサ」
サム 「でもシールドがある…んだよな?」
ブルー 「だから寄ってはこないだろうけど、ガン見は確実!」
焼肉を再開するまで張り付く筈だ、と生徒会長。
ブルー 「あっちのハーレイがヘタレるのが先か、ブルーがキレるか」
マツカ 「サイオンでカラスを撃退…ですか?」
ブルー 「撃退したってヘタレてしまった後ではねえ…」
ジョミー「じゃ、じゃあ…」
ブルー 「思い切り機嫌が悪いんじゃないかな、カラスのせいで」
スウェナ「…今頃、そういう状態なのよね?」
ブルー 「お花見シーズンにはカラスに注意って話だよ」
キース 「つまりアレか? 花見旅の最後はカラスなわけか?」
ブルー 「カラス対あっちのハーレイだろうね、フィナーレは」
シロエ 「それじゃ、この後、もれなくグチと文句が…」
ブルー 「いつが厄日か賭けるかい?」
そうでもしなけりゃやってられない、と生徒会長は申しておりますが。
ソルジャーのグチと文句が炸裂するのは何日後?
2013/05/05 (Sun)
☆危険すぎる賭け
桜前線を追って北の大地へ辿り着いたであろうソルジャー夫妻。
満開の桜の下で白昼堂々と大人の時間、という目標つきの旅なのですが。
ブルー 「あっちのハーレイがヘタレるのはまず間違いないし…」
キース 「しかしだ、そんなのを賭けたら後が怖いぞ」
シロエ 「そうですよ。ズバリ当てても、前後賞でも呪われそうです」
ジョミー「お前たちのせいだって言うよね、きっと」
サム 「それで間違いねえだろうなぁ…」
思い切り因縁をつけられるんだぜ、とサム君は肩を竦めております。
サム 「ウッカリ当てたら殺されるかもしれねえぞ」
キース 「殺される方がマシかもしれん。拉致られたらどうする」
ジョミー「え? えーっと…。もしかしなくても向こうの世界へ?」
キース 「そうだ。SD体制とやらも怖いが、もっと怖いのは…」
向こうの世界のシャングリラだ、と声をひそめるキース君。
キース 「青の間に連れて行かれてみろ。何が起こるか分からんぞ」
シロエ 「いわゆる監禁ってヤツですか?」
キース 「監禁だったらまだマシだ。そこで見てろ、と言いかねん」
ブルー 「言いかねないねえ、ブルーの場合…」
ナキネズミとやらと同列で、と生徒会長は深い溜息。
ブルー 「ヘタレ直しの目的は視線に耐えるためだし、最適だよね」
キース 「俺たちはどう見ても人間だしな」
シロエ 「会長、賭けはやめときましょう。ぼくは命が惜しいです」
サム 「俺も勘弁願いたいぜ」
ジョミー「ぼくも嫌だよ、もう忘れようよ」
バカップルの旅のことなんて、とジョミー君以下、意見が一致。
ブルー 「うーん…。面白そうだと思ったけれど、リスクが高いか」
キース 「ハイリスク、ハイリターンどころの騒ぎじゃないぞ」
シロエ 「リターンは無くってリスクだけですよ!」
ブルー 「拉致られたらシャレにならないからねえ…」
賭けは儲けてなんぼだし、と生徒会長も諦めた模様。
とりあえず本日は平和ですけど、いつかは絶対、ソルジャー来襲?
2013/05/06 (Mon)
☆お出掛けがしたい
北の大地の桜の花と、そこで修行のバカップルと。
忘れるが吉と判断を下したシャン学メンバー、すっかり忘れて既に数日。
ジョミー「五月っていいよね、なんかお出掛け日和って感じ?」
キース 「梅雨になったら雨ばかりだしな…。行楽向けの季節ではある」
シロエ 「みんなで何処かへ行きませんか?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ハイキングとか、楽しそう!」
お弁当を持って遊びに行こうよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も大乗り気。
ぶるぅ 「えっと、えっとね…。ボートに乗れる所がいいなぁ♪」
シロエ 「いいですね! 湖とか、気持ち良さそうです」
ブルー 「これからの季節は水辺がいいよね、まだ泳ぐには早いけど」
ジョミー「…そういえば、アヒルの卵って食べられたっけ?」
ぶるぅ 「アヒルさん? ピータンはアヒルの卵だよ?」
サム 「へええ…。で、アヒルの卵がどうしたんだよ」
ジョミー「この前、パパが聞いてきたんだ。アヒルの卵が拾えるって」
一同 「「「えっ?」」」
なんのこっちゃ、と『?』マークな一同ですが。
ジョミー「菖蒲の名所の池らしいんだけど、菖蒲は池の端だけで」
キース 「それとアヒルがどう繋がるんだ?」
ジョミー「池に沢山いるんだってさ。でもって、池の周りが普通に山で」
そこで卵が拾えるらしい、とジョミー君。
ジョミー「ワラビとかを採りに山に行ったら卵もあるって」
マツカ 「山の中に…ですか?」
ジョミー「もちろん池の側なんだろうけど、拾い放題らしいんだよ」
シロエ 「なんだか面白そうですね、それ」
ブルー 「その池、北の方にあるヤツじゃないかな」
ジョミー「うん。ドライブウェイが通ってるけど、歩いて行けるって」
山の麓から半時間ほどで山越えオッケー、とジョミー君。
ジョミー「パパの友達はよく行くらしいよ」
ブルー 「あそこならボートもあった筈だよ、それに菖蒲も見頃だよね」
お出掛けに丁度良さそうだ、と生徒会長は申しております。
桜の次は菖蒲でお花見?
2013/05/07 (Tue)
☆ハイキングに行こう
ジョミー君が言い出したアヒルの卵。
山を越えて行く菖蒲の名所ということもあり、生徒会長も乗り気でして。
ブルー 「今からだと池の菖蒲が見頃で、少し先だと花菖蒲かな」
キース 「花菖蒲も池にあるんじゃないのか?」
ブルー 「池は自生の菖蒲だけ! だけどそれだと地味だろう?」
ドライブウェイを通ってやって来る人にはイマイチだ、と生徒会長。
ブルー 「華やかさを期待する人のために花菖蒲園もあるんだよ」
ジョミー「それって入場料が要るわけ?」
ブルー 「ドライブウェイの通行料で整備してるから無料だってば」
シロエ 「じゃあ、山越えで歩いて行ったらどうなるんです?」
ブルー 「チケットが要るわけじゃないしね、もちろんタダ見さ」
サム 「なんかいいよな、タダって聞くと」
スウェナ「見なくちゃ損って気になるわよね」
ブルー 「だったら来週の土曜日はどうかな、25日で」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ みんなでハイキングだね!」
お弁当を作らなくっちゃ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」が跳ねております。
ぶるぅ 「サンドイッチがいいのかなぁ? お花見弁当は違うよね?」
ブルー 「歩いて行くのに二段重ねは向かないよ」
ジョミー「お弁当だけ瞬間移動は?」
キース 「ハイキングだぞ? 自分で背負ってなんぼだろうが!」
シロエ 「そうですよ。アヒルの卵も拾うんでしょう?」
ブルー 「荷物を減らすなら現地で食事って手もあるけどね」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「池のほとりにバーベキュースポットがあるんだよ」
予約しておけば食材も全て揃うのだそうでございます。
食材の中身はお値段次第。
ジョミー「それって、いいかも…」
キース 「待て。…花見にバーベキューは不吉な気がする」
ブルー 「そういえば…。思いっ切りケチがついたんだっけ…」
一同 「「「あー…」」」
どこぞのバカップルを忘れていた、と誰もが溜息。
桜を見ながらバーベキューでババを引いたんですから、やめるべきかも?
2013/05/08 (Wed)
☆ハイキングとお弁当
25日の土曜日は、ハイキングがてら菖蒲の名所へ。
バーベキューが出来るらしいのですけど、桜で痛い目を見ておりますし。
キース 「縁起を担ぐわけではないがな、こう、なんとなく…」
シロエ 「分かります。…途中でウッカリ思い出したら悲惨ですよね」
ブルー 「場所も違うし、大丈夫だとは思うけど…」
ジョミー「こういう話が出たってことはさ、やめといた方がいいんだよ」
サム 「だよなあ…。ちゃんと弁当を背負って行こうぜ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ みんなのお弁当、作るからね!」
サンドイッチでも豪華三段重ねでも、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
キース 「い、いや…。三段重ねは安定が…」
ぶるぅ 「お弁当だけ瞬間移動ってジョミーが言ったよ?」
ジョミー「えっ、いいの!?」
ぶるぅ 「やっぱり沢山食べたいでしょ?」
サム 「マジかよ、だったら三段重ねだよな!」
スウェナ「ピクニックバスケットなんかもいいわね」
ブルー 「同じ瞬間移動だったら、スウェナの意見に一票かな」
マツカ 「自然の中でティータイムっていうのも素敵ですよね」
ぶるぅ 「んとんと…。ぼくは両方やりたいかも!」
どっちもとっても楽しそう、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」はやる気満々。
お弁当は瞬間移動で運ぶ方向になりそうです。
ブルー 「じゃあ、お弁当はぶるぅにお任せってことで」
ぶるぅ 「ぼく、頑張る!」
ジョミー「やったね、豪華弁当つきでハイキング!」
キース 「菖蒲の花見とアヒルの卵か…」
サム 「ぶるぅはボートに乗るんだよな?」
ぶるぅ 「乗りたいんだけど…。ぼく、漕げないし…」
ブルー 「そうだっけ…。この際、下僕を呼ぶのもいいかもねえ?」
一同 「「「下僕?」」」
ブルー 「そう、下僕。お弁当も背負って運ばせるとかさ」
そしてぶるぅのボートを漕がせる、と親指を立てている生徒会長。
下僕とやらに心当たりがアリアリみたいですけれど…。
ボートを漕がされて荷物も背負うって、いったい誰が?
2013/05/09 (Thu)
☆お弁当と下僕
お弁当を持って菖蒲の名所へハイキング。
そのお弁当を背負う下僕を呼ぶのだ、と生徒会長は申しておりますが…。
キース 「それは一体、誰のことだ?」
ブルー 「決まってるだろう、下僕と言ったら一人しかいない」
ジョミー「ま、まさか…」
ブルー 「力仕事はドカンとお任せ! ガタイの良さはピカイチってね」
シロエ 「教頭先生なんですか!?」
ブルー 「もちろんさ。ぶるぅのボートも喜んで漕ぐよ」
まあ見ていろ、と教頭室へと思念波を飛ばす生徒会長。
ブルー 『ハーレイ、25日の土曜は暇かな?』
ハーレイ『な、なんだ、いきなり?』
ブルー 『ハイキングに行こうと思うんだけど、問題がちょっと』
ハーレイ『引率だったら引き受けるぞ?』
ブルー 『お弁当がかさばりそうなんだ。それに重さも』
ハーレイ『お前とぶるぅの弁当か?』
ブルー 『ジョミーたちとね。でも詰め方の関係で…』
分散不可能なお弁当なのだ、と生徒会長は思念で解説。
三段重ねやピクニックバスケットは確かにバラして運べません。
ブルー 『運んでくれるなら来て欲しいなぁ…』
ハーレイ『任せておけ。25日だな?』
ブルー 『でもって、ぶるぅがボートに乗りたいらしくて』
ハーレイ『何人乗りでも漕いでやるぞ。お前も一緒に乗らないか?』
ブルー 『ボートの上でデートかい? 考えておくよ』
それじゃよろしく、と交渉成立。
生徒会長、一方的に思念波を切ってしまいまして。
ブルー 「ふふ、これで下僕は確保ってね」
キース 「本気で弁当を担がせる気か?」
ブルー 「でなきゃ下僕の意味が無いだろ? お弁当はガッツリ多め!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 量も種類もたっぷりだよね!」
??? 「いいねえ、ぼくたちの分も追加でよろしく」
一同 「「「!!?」」」
若干二名ほどお願いしたい、と優雅に翻る紫のマント。
いわゆるソルジャー(会話表記はAブルー)でございます。
北の大地でのお花見の旅は無事にフィナーレだったのでしょうか?
2013/05/10 (Fri)
☆菖蒲も大好き
お弁当を追加でよろしく、と現れてしまったバカップルの片割れ。
桜の下でバーベキューにケチがついた原因、このソルジャーという人で。
ブルー 「な、なんで君が…!?」
Aブルー「御挨拶だねえ、来ちゃダメなのかい?」
ブルー 「…そ、それは…。特にダメとは…」
Aブルー「菖蒲の名所に行くと聞いたら、絶対お邪魔しなくっちゃ!」
一同 「「「は?」」」
ソルジャーが好きなのは桜だった筈でございます。
実は菖蒲も好きだったのか、と誰もが唖然としておりますが。
Aブルー「菖蒲は最近ハマッたんだよ、ついこの間と言ってもいいかな」
ブルー 「何処で見たわけ?」
北の方ではまだ先の筈、と生徒会長が言い、頷く面々。
アルテメシアで見頃の花が北の大地で咲いているわけがありません。
Aブルー「んーと…。花と言うより葉っぱかなぁ?」
ブルー 「葉っぱ?」
Aブルー「そう、葉っぱ! こっちのスーパー銭湯で!」
一同 「「「スーパー銭湯?」」」
Aブルー「君たちは留守にしてたと思うよ、シャングリラ号に行って」
ジョミー「…留守って言ったら…」
キース 「6日の朝に地球に戻って来たんだったな」
ブルー 「その間に何をしてたのさ!」
Aブルー「別に? ハーレイと一緒に桜の花を追ってたんだけど…」
どうもギャラリーがうるさくて、と深い溜息をつくソルジャー。
Aブルー「でかいカラスが騒ぐんだよねえ、焼肉をすると」
ブルー 「…北の方ではそうらしいねえ…」
Aブルー「それでハーレイが委縮しちゃって、どうにもこうにも」
ブルー 「気分転換にスーパー銭湯?」
Aブルー「そんなトコだね。ノルディのお勧めがあるものだから…」
ブルー 「お、お勧めって…まさか、アルテメシアに?」
Aブルー「うん。たまにノルディと出掛けるんだけど」
ブルー 「き、き、君は…!!!」
エロドクターとスーパー銭湯なのか、と生徒会長、軽くパニック。
ソルジャー、エロドクターと食事どころか裸の付き合いな世界ですか~!
2013/05/11 (Sat)
☆気になる菖蒲
最近菖蒲にハマッたのだ、と言うソルジャー。
見かけた場所はスーパー銭湯、しかもエロドクターとの行きつけらしく。
ブルー 「…なんでノルディと銭湯なんかに……」
Aブルー「楽しいじゃないか、いろんな種類のお風呂があって」
湧き出す天然温泉なのだ、とソルジャーは至極ご機嫌です。
Aブルー「それに食事も出来るしさ…。和食に洋食、活魚料理!」
ブルー 「付き合ってるのは食事だけだと思ってたのに…」
Aブルー「ドライブだって行ってるじゃないか」
ブルー 「そりゃそうだけれど、銭湯だなんて…」
Aブルー「お風呂というのがマズイわけ?」
ブルー 「決まってるだろう! 相手を誰だと思ってるのさ!」
Aブルー「君に御執心のエロドクターで、ぼくのお財布」
たまにカップルエステなんかも、とソルジャーは笑顔でございます。
Aブルー「付き合ってあげればお小遣いを沢山貰えるからねえ…」
ブルー 「君のハーレイはそれでいいわけ?」
Aブルー「全く気にしていないけど? ぼくの趣味だと言ってあるから」
一同 「「「………」」」
あちらのキャプテン、ソルジャーに頭が上がりません。
気にしていないのではなく耐えてるだけじゃあ、と誰もが頭痛。
ブルー 「…言うだけ無駄って気がしてきたよ。それで菖蒲は?」
Aブルー「ああ、そうそう! ハーレイを連れて来たんだけどさ…」
カラスでヘタレちゃったから、とソルジャーはブツブツ。
Aブルー「とにかく今日は休んで帰ろう、ってアルテメシアまで」
ブルー 「それでスーパー銭湯に?」
Aブルー「貸し切れるお風呂があるからね。仲直りには一番なんだ」
休憩できる部屋もついてて、とアヤシイ方向に行きそうな気配。
Aブルー「ぶるぅは先に帰らせといてさ、仕切り直しに限るよね」
ブルー 「その先、禁止!」
Aブルー「あれっ、菖蒲はどうするんだい?」
ここから先になるんだけれど、と言われましても。
菖蒲にまつわるお話とやら、黙って聞いてて大丈夫ですか?
2013/05/12 (Sun)
☆菖蒲湯あります
ソルジャーが菖蒲と出会ったらしいスーパー銭湯。
キャプテンを連れて仕切り直しに来たとかいう話ですが、何故に菖蒲か。
Aブルー「話を先に進めないとね、菖蒲と出会えないんだよ」
ブルー 「じゃ、じゃあ、常識の範囲内で…」
Aブルー「了解。とにかく仕切り直しに来たら、表に看板が出てたんだ」
一同 「「「看板?」」」
Aブルー「そう、看板。菖蒲湯あります、って書いてあってさ」
キース 「なるほど…。5月5日に来たわけか」
Aブルー「あっ、分かる? やっぱりこっちじゃ常識なんだね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 端午の節句は菖蒲湯と柏餅だもん!」
それに粽と鯉のぼり、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は元気一杯。
ぶるぅ 「シャングリラ号にも大きな鯉のぼりがあるんだよ♪」
Aブルー「鯉のぼりは何度も見てるけれどさ、菖蒲湯の方は知らなくて」
ブルー 「それで?」
Aブルー「何だろうね、ってハーレイと看板を読んでも分からないし…」
ブルー 「菖蒲湯あります、としか書いてないだろうねえ」
Aブルー「うん。知ってて当然って感じだったし、ノルディに訊こうと」
悩んだソルジャー、エロドクターに思念波を飛ばしたそうでございます。
結果は即レス。
Aブルー「今日限定のお風呂ですよ、と教えてくれたよ、お勧めだとね」
ブルー 「そりゃまあ、限定商品だしね」
Aブルー「違うってば! 菖蒲は尚武に通じるんですよ、と」
武勇を重んじるって意味だってねえ、とソルジャーはニッコリ。
Aブルー「ヘタレ直しに最適ですって言われちゃうとさ、もう入るしか」
一同 「「「………」」」
Aブルー「しかも勝負って感じだし! ノルディも同じ意見だったよ」
菖蒲湯で尚武で勝負なのだ、とソルジャーは胸を張っております。
Aブルー「それでね、中に入って貸し切りのお風呂を頼んだら…」
ブルー 「その先はもういいってば!」
もう喋るな、と頭を抱える生徒会長。
しかし菖蒲に出会う所まで、まだ辿り着いていないのでは…?
2013/05/13 (Mon)
☆端午の節句限定
エロドクターもお勧めだったらしい端午の節句の限定お風呂。
菖蒲湯で尚武と教えられたソルジャー、更に勝負とまで連想しまして…。
Aブルー「喋るなって言われても、菖蒲にハマッた話がまだで…」
ブルー 「だいたい想像つくってば!」
Aブルー「今も入ってます、と言っても?」
一同 「「「はぁ?」」」
菖蒲湯と言えば5月5日のみ。
とっくに過ぎてしまっているのに、ソルジャーは何処で菖蒲湯に?
Aブルー「ほらね、全然分かってないし!」
ブルー 「菖蒲湯って確か、北の方には無いんだよねえ…」
キース 「そうなのか? だったら時期外れでもやってるかもな」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 入浴剤とかもあるもんね!」
Aブルー「違うってば! ぼくのシャングリラで入ってるわけ」
一同 「「「えっ?」」」
Aブルー「ハマッたからにはお取り寄せ! これしかないよね」
ノルディに頼んで花屋でゲット、とソルジャーはニコニコしております。
Aブルー「貸し切りのお風呂を頼んだ時に、オプションが菖蒲湯で」
ブルー 「そこまで!」
Aブルー「ダメダメ、ここから先が大切!」
実に素晴らしい効果があった、と語るソルジャー。
Aブルー「葉っぱをドッサリ入れて貰って、お風呂の中で二人仲良く」
ブルー 「やめたまえ!」
Aブルー「尚武で勝負なお湯は違うねえ、もうカラスなんて忘却の彼方」
湯あたり寸前までヤリまくった挙句、ビールを飲んでひと眠り。
目覚めた後は貸し切りの個室で延々とヤッていたらしく。
Aブルー「おまけに次の日、カラスが出たのにヘタレなくってさ」
ブルー 「…そ、それは良かったねえ…」
Aブルー「でもその次の日はダメだったんだよ、カラスのせいで」
一同 「「「………」」」
Aブルー「だからね、菖蒲湯が効くんだと思ったのに…」
スーパー銭湯に出掛けてみたら無かったんだよ、と嘆かれましても。
菖蒲湯は端午の節句限定、一日限りでございます。
他の日に行っても無いでしょうねえ…。
2013/05/14 (Tue)
☆菖蒲湯に夢中
菖蒲湯がヘタレに効いた、と言うソルジャー。
しかし効果再びと訪ねてくれば、もう菖蒲湯は扱っていなかったそうで。
Aブルー「桜の下でお花見したいのに、ヘタレ直しのお風呂が無いと…」
ブルー 「お花見にヘタレは関係ないだろ!」
Aブルー「そりゃあお花見だけならね…。でも、ぼくは基本が欲張りで」
お花見も焼肉も白昼堂々大人の時間も、とソルジャーはニヤリ。
Aブルー「桜も期間限定だからさ、咲いてる間に楽しまなくっちゃ」
ブルー 「分かったから、もう帰りたまえ!」
Aブルー「どうやって菖蒲湯をゲットしたのか知りたくないわけ?」
ブルー 「お取り寄せだと言ってたじゃないか」
Aブルー「そう! ノルディに思念を飛ばしたら速攻で手配してくれて」
スーパー銭湯の代わりに青の間のお風呂で菖蒲をたっぷり。
これまた非常に良く効いたそうで。
Aブルー「お蔭で桜前線の旅は最後まで素敵に楽しめたんだよ」
ブルー 「それは良かったねえ…」
Aブルー「カラスの視線は半端じゃないから、一発が限界だったけど」
それでもハーレイは頑張った、とソルジャーは大満足でございます。
Aブルー「だから菖蒲湯にハマッてるんだ。お花見の旅が終わった後も」
ブルー 「…菖蒲ってそんなに効いたっけ?」
キース 「邪気払いだと思ったが…」
Aブルー「ノルディも違うと言うんだよねえ…。効能は別物です、って」
どちらかと言えば血行促進、美肌効果や神経痛に腰痛だとか。
Aブルー「尚武で勝負だと思ってるから、心理的に効くみたいだね」
ブルー 「それで菖蒲をお取り寄せねえ…」
Aブルー「ヘタレない男を作るためには必要なんだよ、菖蒲湯が」
強いハーレイを育て上げるのだ、と目標は高く果てしなく。
Aブルー「そこへ菖蒲の名所に行くって聞いたら、行くしかないだろ」
ブルー 「何をしに?」
Aブルー「菖蒲ゲットだよ!」
お取り寄せより自生の菖蒲だそうですが…。
もしかしてソルジャー、菖蒲を採りに行くつもりですか?
2013/05/15 (Wed)
☆峠と桜とバカップル
バカップルが自分たちの世界のシャングリラでするのは夜桜見物。
しかも見物だけでは済まず、けしからぬ事をしているようでございます。
Aブルー「ハーレイ、いつかは桜の下でもヌカロクだよ?」
A船長 「す、少し考えさせて下さい…」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 心配だったら、ぼくがシールドするね!」
A船長 「い、いや…。気持ちは有難いのだが…」
Aブルー「ぶるぅ、いつも言ってるだろう? ハーレイはね…」
Aぶるぅ「見られていると意気消沈でしょ? だけど毎晩頑張ってるよ」
Aブルー「覗き見されるのと、堂々と見られるのとは違うんだよ」
だからシールドの手伝いは無理、とソルジャーは滾々と説明を。
Aブルー「まあいい、ブリッジ対策は考えておこう」
A船長 「…お手柔らかにお願いします…」
ブリッジから見える場所ではとても無理です、と弱気なキャプテン。
弱気と言うより、それが常識で。
ブルー 「ろくでもないことを言っていないで、外を見る!」
Aブルー「あっ、桜だ! 咲いてるよ!」
A船長 「綺麗ですねえ…」
ブルー 「さっきから何本もあったけど? 山桜だよ」
マツカ 「この辺りの桜は実生ですね。鳥が種を落としてゆくんです」
Aブルー「へええ…。それで普通の木と混じってるのか…」
桜だらけじゃないんだね、とソルジャーの気は逸れまして。
Aブルー「ぼくが好きだった桜もこんな山の中にあったっけ」
A船長 「懐かしいですね…。シャングリラの桜はその子孫ですし」
Aブルー「うん。あの桜で作った数珠をキースに渡してあるよね」
だから二人で極楽往生、と話はまたしても妙な方へと。
Aブルー「キース、最高の蓮をよろしく頼むよ」
Aぶるぅ「ハーレイの肌の色に似合う蓮なんだよね♪」
キース 「やかましい! 祈ってやるから少しは慎め!」
ブルー 「そうそう、せっかくのお花見だしね」
もうすぐ着くよ、と生徒会長。
峠越えは終わって集落が見えてきております。桜、満開みたいですよ~!
2013/04/16 (Tue)
☆別荘と桜
人目を憚らないバカップルの言動に振り回された道中も、ようやく終点。
車が滑り込んだマツカ君のお祖父さんの別荘、広大な庭がありまして。
ジョミー「凄いや、桜だらけだよ!」
サム 「家もでけえなあ…。これで別荘かよ?」
マツカ 「お客様をお招きすることもありますから…」
運転手 「ぼっちゃま、コンロなどは設置しておきますので」
Aぶるぅ「あっ、ぼくのコンロは特別製なの!」
だから自分でやるからね、と「ぶるぅ」が包みを受け取っております。
大事そうに抱えて、運転手さんがコンロを設置している隣にコトンと。
しかし包みを解くわけでもなく…。
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 最初は何をするの?」
ブルー 「何って、特に決めてないけど…。コンロは出さないのかい?」
Aぶるぅ「準備は要らないってブルーが言ったよ?」
Aブルー「そうなんだよね。ぶるぅのコンロは簡単、お手軽!」
キース 「しかし、組み立てとかがだな…。大丈夫なのか?」
Aブルー「平気、平気! それよりホントに大きい家だねえ…」
マツカ 「どうぞ、中も自由に使って下さい」
Aブルー「いいのかい? じゃあ、お邪魔するよ」
ソルジャー、早速、立派な玄関から別荘の中へと。
シャン学メンバーもゾロゾロと…。
Aブルー「そうか、中からも桜が見えるんだ…。これはいいね」
A船長 「なかなか見ごたえがありますね」
Aブルー「景色もいいけど、家の中っていうのがポイント高いよ」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「だってそうだろ、シールドしなくても問題ないし!」
好き好んで誰も覗かない、とソルジャーは庭を眺めつつ…。
Aブルー「ブリッジ対策はコレにしようか、公園にテントを張るとかさ」
A船長 「そ、それは…。シールド以前の問題では…」
Aブルー「ついでに防音しておけばいい。盗み聞き対策も完璧ってね」
誰も絶対見に来ない、とソルジャーは自信満々ですけど…。
シャングリラの公園にテントだなんて、何をしてるかバレバレなのでは?
2013/04/17 (Wed)
☆桜の木の下で
自分の世界のシャングリラの公園にテントを張ろう、と言うソルジャー。
桜の下で堂々とけしからぬ事をやらかすためのようですが…。
Aブルー「桜がね、覗き窓から見える仕様のテントがいいなぁ」
A船長 「…の、覗き窓…ですか…?」
Aブルー「天体観測用のテントとかなら天窓つきのがあるじゃないか」
A船長 「て、天窓ですって?」
Aブルー「うん。桜が見えなきゃ意味が無いしね、窓は多いほどいいな」
A船長 「そ、それは…。覗き放題とか言いませんか!?」
Aブルー「覗き放題だよ、桜の花をさ」
A船長 「い、いえ、桜の花ではなくてですね…」
私たちの方が丸見えですが、とキャプテンは真っ青になっております。
A船長 「ブルー、考えてもみて下さい。テントですよ?」
Aブルー「シールドが嫌なら籠もるしかないだろ、この家みたいに」
A船長 「家とテントは違います! テントは絶対、人目を引きます」
Aブルー「じゃあ、シールド。来年以降も頑張って」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 桜の下でもヌカロクだね!」
A船長 「ど、努力してみます……」
テントよりかはまだマシです、とガックリ項垂れているキャプテン。
桜が見える立派な別荘、バカップルにかかれば御覧のとおりで。
ブルー 「ロクでもない話は済んだのかい?」
Aブルー「失礼な! これは大事な問題なんだよ」
夫婦和合の秘訣なのだ、とソルジャーは得意満面です。
Aブルー「桜はぼくの大好きな花だからねえ、年に一度のお楽しみ!」
Aぶるぅ「一度じゃないでしょ、毎晩でしょ?」
Aブルー「桜の咲いてる間だけだろ、毎晩じゃとても足りないってば」
昼間もやりたいくらいなのだ、と言われましても。
A船長 「ひ、昼間は無理です、それこそ人目が…!」
Aブルー「じゃあ、今日は?」
一同 「「「今日!?」」」
ここにブリッジは無いんだけれど、と庭を指差し、微笑むソルジャー。
桜の下でジンギスカンでも大概なのに、大人の時間をやるつもりですか?
2013/04/18 (Thu)
☆馬鹿の居ぬ間に
ソルジャーが一番好きな花は桜だそうでございます。
桜の下で大人の時間をやりたいソルジャー、庭を指差しておりますが…。
Aブルー「ブリッジは無いし、植え込みもあって陰になるしさ」
ブルー 「こっちじゃやらないって言ってただろう!」
Aブルー「それはハーレイがヘタレるからで、見られなければ無問題!」
A船長 「ま、待って下さい、あれは宣言してからやるものでは…」
Aブルー「そうかなぁ? ぼくは全然気にしないけど」
どの桜の下がいいだろう、とソルジャーは場所を検討中。
キャプテンは腰が引けていますし、シャン学メンバーは目が点で。
A船長 「か、考え直して下さい、ブルー! こんなに人が…」
Aブルー「この連中なら覗きに来ないよ、それよりさ…」
あの木がいいと思わないかい、と促す先には見事な桜。
Aブルー「それじゃ、ぼくはハーレイと行ってくるから」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ いってらっしゃーい!」
A船長 「わ、私の意見はどうなるのですか、お願いです、ブルー!」
とても無理です、と叫ぶキャプテンの腕を掴んでソルジャー退場。
いえ、退場と言うより、建物を出て庭の奥へとお出掛けで…。
ぶるぅ 「えとえと…。なんか二人で行っちゃったよ?」
ブルー 「馬鹿は放置でお花見にしよう。それが一番!」
キース 「そうだな、鬼の居ぬ間にジンギスカンだな」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ ブルーたちの分も食べてもいい?」
一同 「「「………」」」
しっかり残っていた「ぶるぅ」。
大食漢の「ぶるぅ」にかかれば、肉も野菜も欠片さえ残るわけがなく。
ブルー 「…先にお弁当から食べた方がいいね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぶるぅのお弁当も沢山あるよ!」
Aぶるぅ「ホント!? だったらお肉は後でもいいよ♪」
ブルー 「じゃあ、決定! まずはお花見弁当から!」
バカップルが帰って来る前に、と別荘の庭に戻れば床几などが。
運転手さんが用意してくれたお花見の席、至れり尽くせりの設えです~!
2013/04/19 (Fri)
☆敷物プリーズ
庭の奥へと消えてしまったバカップル。
何をするのかは火を見るよりも明らかなだけに、スル―が正しい対処法。
ブルー 「いいかい、あっちは見ない方向で!」
キース 「そうだな、桜はいくらでもあるし」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お弁当、一人一個ずつだからね!」
サム 「すげえな、二段重ねじゃねえかよ」
Aぶるぅ「ぼくのは十段重ねだも~ん♪」
コンビニ弁当を山と積み上げた「ぶるぅ」、その上に豪華弁当を。
どれから食べるかが悩ましいそうでございます。
Aぶるぅ「んとんと…。コンビニ弁当も全部種類が違うんだよね」
マツカ 「同じだとつまらないでしょう? 色々と揃えてみましたけど」
Aぶるぅ「どれから食べるのがいいのかなぁ…。あれっ?」
一同 「「「???」」」
振り返った「ぶるぅ」の視線に釣られて皆が背後を見てみれば。
Aブルー「…忘れ物なんだ」
一同 「「「えっ?」」」
Aブルー「服が違うのを忘れてた。マントが無いから敷物が無い」
何か敷くもの、と床几に掛けられた緋毛氈を見詰めているソルジャー。
後ろではキャプテンが身体を縮めて恥ずかしそうに。
A船長 「何もそこまでしなくても…。御縁が無かったということで」
Aブルー「なんでアッサリ諦めるのさ! あそこ、絶対見えないし!」
A船長 「し、しかし…。敷物まで貰って行くというのは…」
Aブルー「仕方ないじゃないか、いつものマントが無いんだから!」
地面に寝るのは流石にちょっと、とソルジャーは文句たらたらで。
Aブルー「それともお前が下になる?」
A船長 「は?」
Aブルー「ぼくは桜を見上げる方が好みなんだけど、上でもいいか…」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 今日は騎乗位にするんだね!」
一同 「「「…キジョーイ?」」」
ジョイって確か洗剤だよな、と誰かが呟いておりますが。
洗剤のジョイは黄色かったか、と訊いている人もいるようですが…。
騎乗位とジョイでは月とスッポン、いやいや、月とスッポンポンかも…?
2013/04/20 (Sat)
☆まずはお弁当
桜の下でけしからぬことをしようとしていたバカップル。
しかし敷物が無いのだそうで、緋毛氈を貰って行くか騎乗位がどうと…。
Aブルー「洗剤の話はしてないよ! ん? でも…」
ブルー 「この毛氈は貸さないからね!」
Aブルー「あ、敷物とは別の話でさ…。マツカ、お風呂は?」
マツカ 「えっ?」
Aブルー「お風呂も借りていいのかな、って訊いてるんだけど」
マツカ 「バスルームですか? どうぞ、タオルも揃っていますよ」
Aブルー「だってさ、ハーレイ。それじゃ行こうか」
A船長 「い、行くのですか…?」
Aブルー「イきたいに決まっているだろう!」
お風呂も貸して貰えるようだし、とキャプテンの腕を掴むソルジャー。
Aブルー「サッパリ汗を流せるんなら、多少激しく運動しても…ね」
A船長 「ま、まさか…」
Aブルー「敷物は不要! 騎乗位にするよ」
A船長 「そ、そこまで宣言なさらなくても…!」
Aぶるぅ「頑張ってね~♪」
キャプテンを引きずるようにしてソルジャーは再び庭の奥へと。
キース 「なんだったんだ、あれは…」
ジョミー「お風呂を借りるって言ってたし…。やっぱりジョイ?」
ぶるぅ 「何かお洗濯するのかも!」
Aぶるぅ「んとんと…。お洗濯はね、ハーレイがブルーを洗うんだけど」
一同 「「「は?」」」
Aぶるぅ「大人の時間が終わった後はね、お風呂に入ってお洗濯なの!」
洗いながら大人の時間をやる時もあるよ、と言われましても。
ブルー 「ぶるぅ、もういい。…お弁当にしよう」
Aぶるぅ「そだね、待ってる間にお弁当を食べるんだっけ!」
サム 「ジョイだか何だか知らねえけどよ、俺たち、無関係だしな」
シロエ 「そうですよ。…うわぁ、素敵なお弁当ですね」
スウェナ「流石ぶるぅね、美味しそう!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お花見はやっぱりお弁当だもん!」
煙モクモクも楽しそうだけど、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」はニコニコ顔。
バカップルは放置で、いざお花見でございますよ~!
2013/04/21 (Sun)
☆お弁当の値打ち
バカップルが何をやらかしているかは、この際、無視の方向で。
お弁当を広げたシャン学メンバー、美味しい料理に大感激でございます。
ジョミー「御飯がちらし寿司っていうのが凄いや、凝ってるよねえ」
キース 「中身の方も料亭並みだぞ、こだわりの味と素材だな」
ぶるぅ 「んーとね、ブルーが最高級ので作りなさいって!」
一同 「「「最高級?」」」
ぶるぅ 「うん! お魚も野菜も一番いいのを買うんだよ、って」
シロエ 「そ、それって、まさか…」
ブルー 「ふふ、分かった? スポンサーつきのお弁当なのさ」
ぶるぅ 「ハーレイが払ってくれるんだって!」
キース 「お、おい……」
愕然とするシャン学メンバー。
教頭先生、お花見には呼ばれてらっしゃいませんが…。
キース 「あんた、どういうつもりで教頭先生を巻き込んだんだ!」
ブルー 「ん? 決まってるだろう、ぼくに貢ぐのが生甲斐だしねえ」
ジョミー「で、でも…。教頭先生、来てないよ?」
ブルー 「未来の嫁が遊びに行くのにケチつくようでは先が無いさ」
遊びの費用を負担してなんぼ、と生徒会長は涼しい顔。
ブルー 「試験の打ち上げだって、ハーレイはお金を出すだけだしね」
キース 「そ、それはそうだが…」
ブルー 「だから気にせず楽しく食べる! それがお花見!」
それでこそハーレイの供養になる、と合掌している生徒会長。
ブルー 「美味しく食べればハーレイも功徳を積めるってわけさ」
キース 「何かが違う気もするが…。まあ、有難く頂いておくか」
サム 「だよな、教頭先生の財布に感謝の心でお念仏だぜ」
南無阿弥陀仏、とサム君が唱え、皆でお弁当をパクパクと。
絶好のお花見日和ですけれど…。
Aぶるぅ「かみお~ん♪ もうおしまい?」
一同 「「「!!?」」」
振り返った先にはこちらの方へと揃ってやって来るバカップル。
ソルジャーは思い切り仏頂面で、キャプテンの方はションボリと。
もしかしなくても夫婦喧嘩の危機ですか…?
2013/04/22 (Mon)
☆桜から視線
白昼堂々、けしからぬことをすべく出掛けたバカップル。
戻って来たのはいいのですけど、険悪な雰囲気が漂っているようでして。
Aぶるぅ「おかえりなさ~い! えとえと、ハーレイ、お疲れ気味?」
なんか帰りが早いよね、と「ぶるぅ」が訊けばキャプテンがビクリ。
ソルジャーの方は吐き捨てるように。
Aブルー「そっちの方がまだマシだったよ、一回くらいは出来るしさ!」
A船長 「…も、申し訳ございません…」
Aブルー「お前を下にするんじゃなかった。上なら視線も平気だろうに」
一同 「「「は?」」」
誰が覗きをしたというのだ、と顔を見合わせるお弁当組。
そんな勇者は皆無な上に、別荘だけにセキュリティーも…。
マツカ 「あ、あのう…。誰か覗いていたんですか?」
Aブルー「それは無い! これだけ広けりゃ覗けやしないし」
ブルー 「だけど、視線と言ったじゃないか」
Aブルー「そこがヘタレの所以なんだよ、最高のムードだったのに!」
降ってくる桜が素敵だった、と言うソルジャー。
花びらではなく、花がクルクル舞いながら落ちてくるのだそうで。
Aブルー「あんな桜は初めて見るしさ、地球の桜は違うのかな、って」
キース 「いや、桜の花は散る筈だが…」
ブルー 「…木の上に鳥がいなかったかい?」
Aブルー「そう、それ! 見上げていたらね、小さな鳥が」
ブルー 「シジュウカラだよ、花の軸を食べて残りをポイッと」
Aブルー「そんな名前の鳥なんだ? たかが小鳥で!」
A船長 「…す、すみません…。気付いてしまうと、どうしても…」
見られているように思えまして、とキャプテンは身体を縮めております。
Aブルー「そういえばナキネズミが出た日もダメだったっけか…」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ ベッドの端っこに登った時だね!」
A船長 「あ、あの手の無邪気な視線はちょっと…」
Aブルー「ぶるぅのガン見もアウトなくせに!」
ソルジャー、怒りMAXですが。
大人の時間は未遂に終わったようですねえ…。
2013/04/23 (Tue)
☆覗きに耐性
桜の下で大人の時間をやらかすつもりが、未遂に終わったバカップル。
シジュウカラの視線でヘタレたキャプテン、激しく罵倒されております。
Aブルー「たかが小鳥でヘタレるなんて、修行が足りてないんだよ!」
A船長 「す、すみません…」
Aブルー「詫びるより先に修行だね。その心臓を鍛えなくっちゃ!」
A船長 「き、鍛える…?」
Aブルー「そう! 来年のシャングリラの桜に備えて今から頑張る!」
真昼間の公園でもヘタレないように、とソルジャーは桜を指差して。
Aブルー「昼間の桜も格別なんだよ、今日がダメなら来年あるのみ!」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 公園にテントを張るの?」
Aブルー「それじゃダメだね、ぼくは桜の下というのが気に入ったんだ」
シールドするから是非公園で、と言われたキャプテン、顔面蒼白。
A船長 「そ、それは…。わ、私にはとても…!」
Aブルー「いずれ出来るさ、修行すればね。覗き耐性がつけばいい」
一同 「「「覗き耐性?」」」
Aブルー「うん。まずはナキネズミから始めるんだよ」
たまにベッドに呼ぶことにする、とソルジャーはニヤリ。
Aブルー「ナキネズミに慣れたら、次はぶるぅだ。そしていずれは…」
一同 「「「……???」」」
Aブルー「シールドを張って公園で白昼堂々と!」
ゲッとのけぞるシャン学メンバー。
キャプテンはもう泣きの涙で。
A船長 「む、無理です、私にはそんな度胸は…」
Aブルー「じゃあ、ヌカロク! 夜桜の下なら出来るんだろう?」
A船長 「そ、それは…」
Aブルー「ヌカロクか、昼間の公園か。ゆっくり考えておくといい」
来年までに、とソルジャーは床几に腰掛けまして。
Aブルー「怒ったらお腹が減っちゃった。…お弁当は?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ はい、お花見弁当!」
Aブルー「ハーレイ、お前も食べるんだよ」
何はともあれ身体が資本、と隣に座らせて始まる「あ~ん♪」。
犬も食わない夫婦喧嘩から転じて食べさせ合いですか…。
2013/04/24 (Wed)
☆炭火とコンロ
満開の桜を眺めながら「あ~ん♪」と食べさせ合うバカップル。
お弁当を食べ終える頃には喧嘩なんぞは忘れたようで、ベタベタの熱々。
Aブルー「やっぱり桜の花はいいねえ…。お前と来られて良かったよ」
A船長 「私もです、ブルー…」
Aぶるぅ「ぼくもいるもん!」
お花見をしに来たんだもん、と叫ぶ「ぶるぅ」はサクッと無視で。
Aブルー「空を遮るものが無いっていうのが最高だよね」
A船長 「シャングリラでは無理ですしね…」
Aブルー「あっちじゃ屋根があるからね。…あ、そうだ」
こっちでないと出来ないことを忘れてた、と手を打つソルジャー。
Aブルー「ジンギスカンをやるんだったよ、ブリッジが無いから」
ブルー 「君が勝手に違う方向へ行ったんだろう!」
Aブルー「え、だって。…ブリッジが無いと人目も無いし…」
ブルー 「その先、禁止! ジンギスカンならジンギスカン!」
Aブルー「バーベキューもね。用意はバッチリみたいだね」
マツカ 「炭は熾してありますから」
Aブルー「だってさ、ぶるぅ。お前のコンロも出すといいよ」
Aぶるぅ「わぁーい!!」
ジンギスカンとバーベキューだぁ、と「ぶるぅ」は包みを解きましたが。
ジョミー「……アレって、なに?」
キース 「俺に訊くな、俺に!」
シロエ 「バケツ……ですよね?」
サム 「なんか穴とか開いてるけどな」
なんだアレは、と「ぶるぅ」のコンロに一同、注目。
金属製のバケツですけど、丸い穴が幾つも開けられています。
Aブルー「マツカ、炭をこっちに貰えるかな?」
マツカ 「いいですけど…。バケツに炭を入れるんですか?」
Aブルー「もちろんさ。でもって鍋か網かを乗せればOK!」
ブルー 「ま、まさか、それって…」
Aブルー「マイ・コンロにはピッタリだろう? ジンギスカンバケツ!」
一同 「「「ジンギスカンバケツ!?」」」
本当にバケツだったのか、と一同、驚愕。
鈍く輝く銀色のボディー、ジンギスカンバケツって何物ですか?
2013/04/25 (Thu)
☆楽しい通販生活
「ぶるぅ」が取り出したマイ・コンロ。
丸い穴が幾つも開いたバケツで、ジンギスカンバケツとか言うらしく…。
Aブルー「こうやって炭を入れておけばね、ちゃんとコンロに」
Aぶるぅ「ジンギスカンはお鍋で、網を乗せたらバーベキューなの!」
ぶるぅ 「すっごーい…。どっちから食べるの?」
Aぶるぅ「んと、んと…。最初はジンギスカン~!」
よいしょ、とジンギスカン鍋をバケツに乗っける「ぶるぅ」。
一人鍋な「ぶるぅ」用の食材の山から肉をヒョイヒョイ乗せております。
ジョミー「…バケツで焼肉って出来るんだ…」
ブルー 「ぼくも実物は初めて見たよ。…ん? ブルー、あれって」
Aブルー「何か?」
ブルー 「ジンギスカンバケツなんか何処で買ったわけ?」
Aブルー「通販だけど? 地球には面白いコンロがあるねえ」
ノルディに教えて貰ったのだ、とソルジャーは得意そうですが。
ブルー 「通販って…。お金はともかく、送り先はどうしたのさ?」
Aブルー「ぼくのシャングリラには届かないから、そこは代理で」
ブルー 「誰が?」
Aブルー「支払いも受け取りもノルディにお任せ!」
一同 「「「………」」」
ソルジャーがエロドクターを財布代わりに使っているのは事実。
通販の受け取りまでを頼んでいたとはビックリですけど。
Aブルー「いつでもどうぞ、って言ってたよ?」
ブルー 「…それは良かったねえ…」
Aブルー「あ、やっぱり? アダルトグッズも御遠慮なく、って」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「夜の生活に役立つ品物も多いらしいね、通販にはさ」
A船長 「…わ、私は正直、ああいう怪しげな物は…」
Aブルー「面白そうじゃないか、いつか頼んでみなくっちゃ」
ブルー 「普通の物だけにしておきたまえ!」
Aブルー「えーーーっ? カタログに色々載っているのに…」
使い方が謎なのも多いんだよね、とズラズラと羅列するソルジャー。
シャン学メンバーは揃って目が点、生徒会長も言葉を失くしてますよ…。
2013/04/26 (Fri)
☆いよいよ焼肉
ジンギスカンバケツを通販で購入したソルジャー。
受取人はエロドクターで、アダルトグッズも御遠慮なくと言ったとか…。
Aブルー「絶対、一度は頼んでみたいよ、使い方だって気になるし!」
ブルー 「知らなくていいこともあるんだってば!」
A船長 「わ、私も知りたくありませんが…」
Aブルー「お前に使うとは言ってないだろ、多分お前が使う方だよ」
あのカタログから察するに…、と怪しげな単語がズラズラズラ。
シャン学メンバーには理解不可能、生徒会長、怒りMAX。
ブルー 「いい加減にしないと退場だからね!」
Aブルー「あっ、それは困る! まだ食べてないし!」
美味しそうな匂いだけしか、と慌てるソルジャーの隣に銀色のバケツ。
「ぶるぅ」が網に乗せ換えてバーベキューを始めております。
Aブルー「桜の下でモクモクやりたくて来たんだから!」
ブルー 「違う方へと行きたがるのは君だろう!」
Aブルー「え、だって。桜の季節はこう、色々と…」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ ハーレイと仲良くしなきゃだもんね!」
Aブルー「そうなんだよねえ、来年こそは昼間の公園かヌカロクか…」
ブルー 「退場!!!」
Aブルー「ごめん、つい…。でもさ、ここでやるのは諦めたから!」
ブルー 「当たり前だよ!」
今度言ったらブチ殺す、と睨み付けながら生徒会長はコンロの方へ。
ブルー 「あの連中に関わり合ってたら身が持たない。もう始めよう」
キース 「こっちのコンロでジンギスカンにするか?」
ブルー 「そうだね、向こうがバーベキューでさ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お肉も野菜も一杯あるよ!」
シロエ 「凄いですねえ、ぼくはどっちから食べようかな?」
サム 「両方焼いて、気分で食ったらいいんじゃねえか?」
Aブルー「ぼくも両方焼くのに賛成! その場のノリって大切だしね」
その時の気分で臨機応変、どんなプレイもこなしてなんぼだそうですが。
臨機応変という部分はともかく、ジンギスカンの話ではなさそうな…?
2013/04/27 (Sat)
☆仁義なき焼肉
ジンギスカンから食べるか、バーベキューか。
両方焼いておいて気分で選ぶのが良さそうだ、という話なのですけれど。
Aブルー「後ろからだって思っていてもさ、途中で顔が見たくなるとか」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「いきなりグイと抱えられてね、向きが変わってしまうわけ」
A船長 「ブルーのイく顔は最高ですから」
ブルー 「その先、禁止!!!」
Aブルー「ノリの話をしているんだよ、それと同じでジンギスカンも」
ブルー 「同列にしないでくれたまえ!」
ぶるぅ 「えとえと…。何のお話なの?」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 大人の時間もノリと気分が大切だよね、って」
ぼくは今度はジンギスカン、と「ぶるぅ」が鍋に乗せ換えております。
文字通り気分で選んでいるわけで。
ブルー 「ぶるぅを見習うべきだった…。両方でいこう」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ いっぱい焼いちゃおうね!」
お肉も野菜も、とジンギスカン鍋とバーベキューの網にドカドカと。
炭火のコンロはいい感じでして、間もなくジュウジュウ焼けてくる音が。
ジョミー「よーし、食べるぞー!」
キース 「待て、その肉は俺が焼いていたんだ!」
シロエ 「キース先輩、焼肉に仁義はありませんよ」
焼けてますよね、とキース君の前から肉を掻っ攫うシロエ君。
こうなってくると早い者勝ち、バカップルも「あ~ん♪」の暇は無く。
Aブルー「ハーレイ、とにかくガンガン食べてよ?」
A船長 「が、頑張っているつもりですが…」
Aブルー「夜に備えてエネルギー! しっかり食べて今日もヌカロク!」
どんどん食べろ、とソルジャーはキャプテンのお皿にせっせと肉を。
サム 「あれってぶるぅより酷くねえか?」
キース 「あいつらも一人鍋にするべきだったな」
ブルー 「カラスよりマシだと思うけどねえ?」
一同 「「「カラス?」」」
焼き上がった肉を端から奪っていくソルジャー。
取り分が思い切り減るのですけど、カラスよりマシってどういう意味…?
2013/04/28 (Sun)
☆カラス並みの人
ジンギスカンもバーベキューも、と欲張っているシャン学メンバー。
その肉を端から攫ってゆくのがソルジャー、カラスよりかはマシとかで。
ジョミー「カラスって、なに?」
ブルー 「鳥のカラスだよ、ジンギスカンの本場じゃ出るらしい」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「お花見しながらジンギスカンなのは思い切り北の地方でさ」
Aブルー「そうなんだ? そこまではぼくも知らなかったよ」
ブルー 「そこでジンギスカンをやっているとね、カラスが来るわけ」
そして焼けた肉を狙って急降下、と生徒会長。
ブルー 「防ぐのがなかなか大変らしくて、カラスと人との攻防戦」
Aブルー「ふうん…。あ、ハーレイ、しっかり食べるんだよ?」
ほら、とソルジャー、焼き上がったお肉をヒョイヒョイと。
自分のお皿にも取っていますし、またしても掻っ攫われたわけでして。
一同 「「「あーーーっ!!!」」」
Aブルー「どんどん焼けばいいだろう? 他所見せずにさ」
キース 「これでもカラスよりマシなのか?」
ブルー 「少なくともブルーは人間だしねえ、病原菌の心配がない」
ジョミー「…ただそれだけ?」
ブルー 「うん、それだけ。他の点ではカラス並みかと」
シロエ 「会長、何とかして下さいよ! 肉が殆ど食べられません!」
ブルー 「うーん…。カラスよけの方法はあるらしいけど…」
あまりお勧め出来ないんだよね、と生徒会長は申しております。
その間にもソルジャーは肉をせっせと取っているわけで。
キース 「あの速さには勝てないんだ! なんでもかまわん!」
サム 「相手はタイプ・ブルーだもんなあ、普通じゃ無理だぜ」
ブルー 「絶対に効くって保証はないよ?」
ジョミー「ダメ元だよ!」
ブルー 「じゃあ…」
生徒会長が宙に取り出したものは唐辛子の瓶。
パパッと振れば真っ赤な粉がお肉の上に一面に。
一同 「「「わーっ!!!」」」
こんなの誰も食べられない、と一同、涙目。
バカップルには効くんですかねえ?
2013/04/29 (Mon)
☆桜の花を追って
カラス並みの勢いとやらで肉を奪ってゆくソルジャー。
対抗するにはコレしかない、と生徒会長が肉に振りかけたものは唐辛子。
Aブルー「劇辛かぁ…。ハーレイ、お前はいけるよね?」
A船長 「好きというわけではないですが…」
Aブルー「甘い物よりマシだろう? はい、あ~ん♪」
A船長 「………。ああ、これもけっこう美味しいですね」
Aブルー「それは良かった。頑張っていこう!」
食べて今夜もヌカロクだ、と真っ赤な肉をヒョイヒョイヒョイ。
キース 「…まったく効いていないようだぞ」
ジョミー「ぼくたち、負けっぱなしなわけ?」
Aブルー「君たちも食べればいいじゃないか。あ、それよりさ…」
ブルー 「まだ何か?」
Aブルー「お花見にジンギスカンって北の方だと言ったよね?」
ブルー 「そうだけど?」
Aブルー「ここの桜ってアルテメシアより遅いんだよねえ?」
北に行くほど桜が咲くのも遅いのかな、と尋ねるソルジャー。
ブルー 「そりゃそうさ。今年でも4月の末じゃないかな、あの辺り」
キース 「桜前線って言葉があってな、暖かさにつれて北上していく」
Aブルー「へえ…。来年の予行演習に良さそうだね、それ」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「ハーレイ、桜前線を追って行こうよ、焼肉しながら!」
ジンギスカンバケツを買い足して、とソルジャーは笑顔。
Aブルー「青空の下でお花見するんだ、それとシールド!」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 大人の時間だね!」
A船長 「ま、待って下さい、ブルー!」
Aブルー「ヘタレ直しには丁度いいだろ、どんな桜に会えるかなぁ…」
満開の桜を見ながらヤるのだ、とソルジャーはウットリしております。
Aブルー「でもって来年の春はシャングリラの公園で真昼間から!」
A船長 「…む、無理です、私にはどちらも無理です~!」
桜の下に響くキャプテンの悲鳴。
シャン学メンバー、今の間にと肉をせっせとパクパクと。
後は野となれ山となれ。お花見中継、これにて終了~。
2013/04/30 (Tue)