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シャングリラ学園つれづれ語り
☆八月に来るイベ


さて、8月。夏休み真っ只中の御一同様、生徒会長宅な日。
山の別荘行きも終わって、暑さも酷くなる一方なシーズン。

シロエ 「暑いですねえ…」
ジョミー「外に出たいって気がしないよね…」
サム  「正直、プールも遠慮してえぜ…」
キース 「まったくだ。これほど暑いと、朝も暑いし…」

しかし、もうじき地獄だからな、とキース君の深い溜息。

キース 「卒塔婆書きの方も、既に地獄の様相なんだが…」
サム  「親父さんの分のノルマも、押し付けかよ?」
シロエ 「毎年、やられているらしいですしね…」
キース 「十本単位で、次から次へと、追加が増えて…」

書いても書いても終わらないんだ、と副住職の嘆き節。

キース 「例年通りにエアコンは禁止で、扇風機だけで…」
ジョミー「でもさ、扇風機の許可は出たんだ?」
サム  「そういや、前には、風鈴だけだったんでねえの」
シロエ 「団扇もいけた筈です、使えませんけど…」

書いてる間は、扇げませんし、とシロエ君の苦笑い。

シロエ 「絵に描いた餅で、どうにも出来ないですよ」
スウェナ「そうなって来ると、扇風機は進歩したわねえ…」
サム  「もしかしたらよ、来年辺りは、エアコンもよ…」
ジョミー「許可が出そうだよね、暑いんだしさ…」

倒れられてからでは遅いわけだし、とジョミー君。

ジョミー「熱中症で寝込んじゃったら、キースのノルマ…」
サム  「親父さんに回ることになるよなあ…」
シロエ 「扇風機の許可は、その対策ですか?」
キース 「それで正解だ…」

流石に、酷暑日が設けられる時代では、と副住職の仏頂面。

キース 「親父も考えに考えた末の、決断らしいな」
サム  「でもよ、扇風機だけではよ…」

灼熱地獄に変わりねえよな、とサム君、同情モード。

サム  「その上を行く地獄ってえのは、何なんだよ?」
キース 「お盆シーズンと言えば、墓回向がセットだぞ!」

炎天下の墓地で読経なんだ、と呻いてますけど。
暑そう…。


2026/08/01 (Sat)



☆お盆休みの前に


暑さが厳しくなるシーズン、涼しい生徒会長宅な御一同様。
夏休みとはいえど暑すぎ、プールに行く気も起きない模様。

サム  「墓回向かよ…。お盆の前には必須だよなあ…」
キース 「遠方からいらっしゃる方もあるしな…」

正直、お彼岸前よりも厳しい、と副住職が繰る数珠レット。

キース 「お彼岸と違って、帰省組が加わって来るし…」
シロエ 「でもですね…。お盆休みは、もっと先ですよ?」
キース 「分かっていないな、帰省組は帰省してからで…」

墓地にはお参りに来るだけのことだ、と副住職の説明。

キース 「その前に、墓を掃除したりするのは、別件で…」
サム  「あー…。ご老人とかが、先にやるのな…」
スウェナ「掃除って、元老寺には専門の人がいるでしょ?」
サム  「墓守さんってえのか、業者がいたっけか?」

そっちに任せておけねえのかよ、と僧籍な人も傾げる首。

サム  「暑い中でよ、檀家さんが掃除しなくってもよ…」
キース 「分かっていないな、檀家さんの気持ちの問題だ」
一同  「「「は?」」」
キース 「確かに、草むしりだの、掃き掃除は不要で…」

業者さんが日々、巡回して掃除しているが、と副住職。

キース 「業者さん任せでは、気が済まないのが実情で…」
サム  「自分でも掃除しねえと、いられねえって?」
キース 「掃除しに来て、墓前で墓回向をして貰うのが…」

熱心な檀家さんの姿勢なんだ、と語られる墓回向事情。

キース 「帰省組とは別に、先に来る分、回数がだな…」
シロエ 「お彼岸の倍になるっていう勘定ですか?」
キース 「そういうことだ…」
サム  「お彼岸だったら、そうはならねえのな…」

帰省がねえしよ、とサム君も納得の理由。

サム  「出動回数、お盆前だと、倍になっちまうって?」
キース 「よりにもよって、夏の盛りにな…」
シロエ 「地獄ですね…」
キース 「灼熱地獄だ…」

しかも親父は逃げやがるし、と定番の台詞ですけど。
灼熱地獄…。


2026/08/02 (Sun)



☆灼熱地獄が複数


暑さが一番厳しいシーズン、生徒会長宅で過ごす御一同様。
エアコンが効いて涼しいわけで、外に出るには暑すぎる件。

サム  「地獄の釜の蓋が開く時期も近いのによ…」
シロエ 「お盆を控えて灼熱地獄じゃ、報われませんね…」
スウェナ「何処のお寺も、そうなのかしら?」
キース 「墓地の広さと立地次第か…」

不幸過ぎると、複数地点という落とし穴が、と副住職。

キース 「幾つかの寺が纏まった場合は、墓地が複数で…」
サム  「アレかよ、住職を兼任するケースかよ?」
キース 「そういうのもあるが、昔からの場所も存在する」
一同  「「「は?」」」

意味が不明だ、と皆の視線がキース君に。

シロエ 「お寺なんかを、纏めてたんですか?」
スウェナ「統廃合とは違うわけね?」
キース 「過疎化の自治体とは、まるで事情が違うぞ」

理由は寺によっても色々で、と副住職が繰る数珠レット。

キース 「たまたま、宗派が複数だったのを、纏めたり…」
サム  「この前、話してた、御本尊様が複数のヤツな?」
キース 「まさにそうだな。本山からの意向で、合併で…」

どれか一つに絞るわけだ、と解説が。

キース 「寺を纏めても、墓地は纏めるのが難しくて…」
サム  「そうなのかよ?」
キース 「家の近所で、気軽にお参り出来たのがだな…」
スウェナ「纏めちゃったら、遠くなる人が出るわねえ…」

反対意見の方が多そう、とスウェナちゃん。

スウェナ「檀家さんが移動するより、住職が移動ね?」
キース 「離れていようが、幾つあろうが、それが務めだ」
一同  「「「うーん…」」」

聞くだけでキツイ、と窓の外を見るしかない猛暑。

シロエ 「裏山の上り下りで済むだけ、マシなんですか…」
キース 「あちこちの墓地を、掛け持ちするよりはな…」
サム  「なんかよ、坊主って、ガチで厳しいよなあ…」
ジョミー「そんな将来、嫌すぎるよね…」

棚経のお供だけでも泣けるのに、と言ってますけど。
確かに…。


2026/08/03 (Mon)



☆暑いならミスト


暑さが酷くなるのが8月、生徒会長宅で涼み中な御一同様。
外に出る気も起こらないわけで、キース君が嘆く灼熱地獄。

キース 「墓地だけは、エアコンも設置出来ないし…」
サム  「せいぜい、ミスト程度だよなあ…」
シロエ 「それも全体に作ると、コスト、高そうですよ?」
スウェナ「アドス和尚に言ったら、待機場所くらいには…」

ミストを設置してくれるんじゃないの、という声が。

スウェナ「東屋なんでしょ、檀家さんにも喜ばれそうよ?」
サム  「いけるかもだぜ、お参りに来る檀家さんもよ…」
ジョミー「暑いわけだし、熱中症対策でどうかな?」
シロエ 「東屋だったら、ミスト設置に向いていますね」

湿気の心配をしなくて済みますから、とシロエ君の見解。

シロエ 「吹き抜けと言うか、吹きっ晒しですし…」
スウェナ「湿気が溜まって、建物が傷む心配は無いわね」
シロエ 「そうなんです。設置するにも、軒を使えば…」
サム  「面倒な設計とかは、要らねえって?」

ミスト用の管をつけるだけかよ、とサム君の問い。

サム  「いいんでねえの、ミスト用の水、井戸水でよ…」
シロエ 「井戸から汲むなら、水道代は上がりませんね」
ジョミー「組み上げ用のポンプだけかな?」
シロエ 「運用するのに必須な費用は、その程度でしょう」

ぼくで良ければ作りますよ、とシロエ君の笑顔。

シロエ 「もっとも、炎天下は避けての設置ですけど」
サム  「お前のことだし、暑さ手当を要求しそうだぜ」
シロエ 「もちろんですとも! でもですね…」

専門の業者よりは安くつきます、と機械弄りが趣味な人。

シロエ 「ミスト程度なら、工事人用の免許は特に…」
サム  「要らねえってか?」

日曜大工でやればいけるか、とサム君が傾げる首。

サム  「ホースを張って、穴を開けるってえヤツかよ?」
シロエ 「きちんとパイプを使いますって! 樹脂とかの」

ホースは井戸と繋ぐ方です、と乗り気ですけど。
設置しますか…?


2026/08/04 (Tue)



☆避難出来る場所


うだるどころか灼熱な暑さ、生徒会長宅で過ごす御一同様。
エアコンで快適、プールに行く気も起きないほどの猛暑で。

キース 「ミスト設置は魅力的だが、親父的には…」
サム  「却下だってか?」
キース 「俺だけのために設置費用を出すとは思えん」
一同  「「「は?」」」

アドス和尚にもメリットがあるのでは、と皆がキョトン。

スウェナ「アドス和尚も、涼めるじゃないの」
シロエ 「ミストですから、東屋の中は涼しくなります」
サム  「親父さんもよ、ミストがあった方がよ…」
ジョミー「絶対、いいと思うんだけど…」

アドス和尚も待機だよね、とジョミー君の確認。

ジョミー「檀家さんから声が掛かったら、即、出動で」
キース 「それはそうだが、親父は避難場所があるからな」
一同  「「「えっ?」」」

何処に、と首を傾げる面々。

シロエ 「避難するって、庫裏まで、距離がありますよ」
ジョミー「仮設テントがあるって話も、聞いていないし…」
スウェナ「そんなのがあるなら、キースも入れるわよ?」
サム  「だよなあ、親父さん限定でテントなのかよ?」

一人用なら、エアコンいけそうだよな、とサム君の意見。

サム  「電気代も、さほどかからねえしよ」
シロエ 「その線かもです」
キース 「違う、親父の避難場所は、壁と屋根付きだ!」
一同  「「「ええっ!?」」」

そんなの墓地にあったっけ、と誰もが考え込んでいる模様。

サム  「東屋の記憶はあるんだけどよ…」
ジョミー「建物があったっていうのは、覚えてないよね…」
シロエ 「ぼくもです。記憶力は自信があるんですけど…」
キース 「そうだと思うぞ、風景と同化しているし…」

墓地管理の人が住んでいる家だ、とキース君、フウと溜息。

キース 「仕事柄、昔から、其処にお住まいで…」
サム  「普通の家かよ、そりゃ気付かねえって…!」
キース 「エアコン完備だ…」

もちろんテレビも見られるし、と唸ってますけど。
憩いの場…。


2026/08/05 (Wed)



☆実害が出たなら


酷暑続きの8月、エアコンの効いた生徒会長宅な御一同様。
プールに行く気も起きませんけど、キース君は墓回向な件。

サム  「エアコン完備で、テレビ有りかよ…」
キース 「高校野球も、地元校だけの頃から見られる」
一同  「「「うーん…」」」

アドス和尚だけの特権か、と知らされた実情。

シロエ 「自分が涼しく過ごしてるなら、無理そうですね」
キース 「ミスト設置の費用をタダにしてくれても…」
サム  「井戸のポンプ代はかかるよなあ…」
ジョミー「アドス和尚が、出すわけないよね…」

キースのお小遣いからも無理そう、とジョミー君。

ジョミー「そんなに沢山、貰っていないって聞くしさ…」
キース 「仮に払える範囲にしたって、親父なんだぞ?」
スウェナ「エアコンと一緒で、許可が出ないわけね?」
キース 「恐らく、熱中症で搬送されるまではな…」

そうなって初めて動きそうだ、とキース君が振っている首。

キース 「俺が病院送りになったら、親父だけだし…」
一同  「「「あー…」」」

実害が発生するわけだ、と誰もが納得。

シロエ 「熱中症だと、点滴だけでも数時間ですし…」
スウェナ「すぐに退院出来るかどうかも、怪しいわよ…」
サム  「墓回向にしてもよ、ドクターストップで…」
キース 「即日復帰は難しい上、二日くらいは…」

涼しい所で静養しろと言われそうだ、とキース君。

キース 「その間、親父が一人で墓回向で…」
サム  「ピンチヒッター、いねえってわけな…」
キース 「俺が本物の高校生だった頃でも、既にだな…」
スウェナ「手伝ってたわねえ、夏休みに…」

あれから何年経ったのかしら、とスウェナちゃんが折る指。

スウェナ「アドス和尚も、単独でやったの、かなり前よね」
キース 「今更、一人でやれと言われても、詰むと思うぞ」
シロエ 「いっそ倒れてみたらどうです?」
ジョミー「それもアリかも…」

待遇が劇的に改善しそうだし、との意見ですけど。
熱中症で…?


2026/08/06 (Thu)



☆倒れた場合は地獄


酷暑としか言えない時期が到来、涼しい生徒会長宅な面々。
プールも暑くて行けない勢い、なのにキース君には墓回向。

キース 「熱中症で倒れてみろと?」
シロエ 「そうする価値はありそうですよ?」
ジョミー「二日間もさ、アドス和尚が一人なんだよ?」

下手をすると、もっと長くなりそう、とジョミー君。

ジョミー「暑さは酷くなる一方だし、懲りるの確実!」
サム  「親父さんまで倒れちまっても、変じゃねえよな」
シロエ 「あー…。それはそれでヤバい流れかもです」
スウェナ「先に復活するのは、キースなんだものね…」

アドス和尚抜きで一人で、とスウェナちゃんが竦める肩。

スウェナ「墓地の階段、上へ下へと大忙しになるわよ…」
キース 「今より忙しくなるだけのことか…」
シロエ 「二度目の熱中症で倒れて、救急車でしょうね…」
サム  「否定出来ねえ辺りがよ…」

最終的に詰むのは、キースなのかよ、とサム君が仰ぐ天井。

サム  「ミストは諦めて、耐えるしかねえかなあ…」
キース 「現実的な思考としては、そうなるようだ…」
一同  「「「うーん…」」」

気の毒としか言いようがない、キース君の事情。

ジョミー「キース、思い切り、ババな体質だよね…」
サム  「何処かの馬鹿に対してだけじゃねえのな…」
キース 「ウッカリ、継ぐと言ったばかりに、地獄送り…」

坊主が地獄に落ちるとはな、とキース君の嘆き節。

キース 「もっとも、世間がお盆休みでも、対象外だし…」
シロエ 「お盆の前から、卒塔婆書きですしね…」
サム  「其処へ真夏の墓回向までかよ…」

お盆の精神、間違ってねえか、と僧籍な人も。

サム  「坊主が戦死しちまった場合は、どうすんだよ…」
キース 「マジレスするなら、初盆は翌年になる勘定だ」
シロエ 「亡くなった年のお盆とは違うんですか?」
キース 「普通はそうだが、お盆の月だけは…」

翌年に先送りになる仕組みで、と言ってますけど。
初盆もスルー…?


2026/08/07 (Fri)



☆厳しすぎる線引き


暑さが最高潮な時期に入って、生徒会長宅に集う御一同様。
エアコンの効いた憩いの場所でも、キース君には墓回向が。

サム  「マジかよ、初盆、来年になっちまうって?」
シロエ 「お盆期間中なら仕方ないかもですけど…」

地獄も閉まっている筈ですしね、とシロエ君。

シロエ 「それより前から、翌年送りになるわけですか?」
キース 「伝統的な慣習と言うか、そうなっている」
一同  「「「うーん…」」」

お亡くなりでも、初盆が保留なのか、と誰もが愕然。

サム  「んじゃよ、墓回向で戦死は、報われねえよな…」
ジョミー「もしかするとさ、お盆の棚経も対象外とか?」
シロエ 「初盆がまだなら、有り得そうです」
キース 「除外なんだ…」

8月の声を聞いた後だと、と副住職が繰る数珠レット。

キース 「前日の23時59分台なら、セーフだが…」
サム  「午前0時になった途端に、アウトなのかよ?」
キース 「そういうことだな、流石に、ギリギリ案件は…」

うちの寺では出たことがないが、とキース君、合掌。

キース 「枕経を頼む、と電話が来たのは、8月でも…」
シロエ 「亡くなった時間が7月だったら、初盆ですね?」
キース 「厳密に線引きしたって、7月中なら7月で…」
サム  「8月1日の朝に電話をかけても、いけるのな…」

深夜の電話は非常識だしよ、とサム君が振っている首。

サム  「同じ時間帯に、たった今、お浄土へ、とよ…」
キース 「別の方から電話があっても、扱いは別だ」
シロエ 「枕経が同じ日でも、違うんですね?」
キース 「正解だ…」

こればかりは、と副住職、キッパリ。

キース 「だからこそ、墓回向で戦死したくないわけで…」
サム  「暑さに耐えて、裏山の上り下りかよ…」
シロエ 「気の毒すぎる話ですけど、どうしようも…」
??? 「及ばずながら、手を貸そうか?」
一同  「「「は?」」」

手を貸すとは、と声の方へと視線が集中ですけど。
誰だと…?


2026/08/08 (Sat)



☆ピンチヒッター不在


暑さが厳しすぎる時期には、エアコンの効いた生徒会長宅。
プールに行く気も起きない勢い、キース君は酷暑の墓回向。

シロエ 「手を貸すって、あなたがですか?」
??? 「他に誰がいると?」

この状況で、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。

Aブルー「キースが戦死した場合は、今年の棚経は?」
サム  「あー…。アドス和尚が単独になるよな?」
シロエ 「ピンチヒッター、いないんですね?」
キース 「棚経の時期は、何処も人員的にリーチで…」

フリーランスも捕まらないぞ、と副住職、マジレス。

キース 「会館勤めの坊主にしたって、隙間時間に…」
シロエ 「棚経のバイトですか?」
キース 「違う、会館勤めでも、自分の寺はあるわけで…」

檀家さんだけでは食えないから、会館だ、と副住職、合掌。

キース 「しかし、棚経の時期だけは、檀家さん巡りで…」
サム  「数が少ねえから、隙間時間でいけるってか?」
キース 「そのようだ。たまに、時間が足りなくなって…」
サム  「会館の方を抜けるのかよ?」

まさかよ、とサム君の問い。

サム  「会館だったら、複数、確保してそうだけどよ…」
キース 「それでも人数が不足しがちで、お盆の時期は…」
シロエ 「会館自体が、お休みとかは無いですよね?」
キース 「仏様は置いてくれるが、関連業務は…」

やっていない場所も多いぞ、と副住職が繰る数珠レット。

キース 「世間的にも、お盆休みで、人が来ないし…」
スウェナ「だけど、内輪だけなら、いけるでしょ?」
キース 「人手不足だと、それも出来んし…」
サム  「棚経用のピンチヒッター、捕まらねえのな…」

ヤベえんでねえの、と僧籍な人が振っている首。

サム  「アドス和尚が、一人だけではよ…」
キース 「そうなるんだが、相手は、あの親父だしな…」
Aブルー「だからさ、ぼくが手を貸そうか、ってわけで…」

是非とも検討してくれたまえ、と言ってますけど。
こんな人が…?


2026/08/09 (Sun)



☆手を貸した前例


暑さが最高潮を迎えるシーズン、涼しい生徒会長宅な面々。
キース君だけは墓回向で灼熱地獄で、回避するのは困難で。

シロエ 「手を貸すだなんて、瞬間移動ですか?」
サム  「墓地でやったら、即バレだぜ?」
ジョミー「一瞬前まで下にいたのが、上に移動とかはね…」
スウェナ「有り得なさすぎて、騒ぎになりそうよ?」

誤魔化しようがないじゃないの、とスウェナちゃんも。

スウェナ「棚経の時だって、人のいない場所を狙って…」
シロエ 「自転車ごとの移動で、バレない工夫ですし」
キース 「棚経と墓回向では、状況が違いすぎるんだが…」

どうも分かっていないようだな、とキース君の仏頂面。

キース 「俺が倒れたら、棚経がコケるし、必死らしいが」
サム  「アドス和尚じゃ、此処は来ねえよなあ…」
ジョミー「ぼくも、今年のお供は、除外だろうし…」
シロエ 「此処もなんです、って案内出来ませんよね…」

確実にスルーされますよ、とシロエ君も同意。

シロエ 「仕方ないと思って、諦めるしかないでしょう?」
キース 「やむを得ない事情なんだし、俺を恨むな」
Aブルー「そうならないように、手を貸すってば!」

もしかして、忘れちゃったかな、とソルジャーの困惑顔。

Aブルー「前にも、手を貸したんだけど…?」
一同  「「「はあ?」」」
Aブルー「嘘じゃないって、墓回向でさ…」

あの時は違う理由だったけど、とソルジャー、目がマジ。

Aブルー「早朝の墓回向で、蚊に刺されまくるとかで…」
一同  「「「えっと…?」」」
Aブルー「昼間は暑すぎて蚊が出ないけど、朝だけは…」
キース 「アレか、俺が集中攻撃されていたヤツか!」

思い出したぞ、とキース君、ズイと。

キース 「あんたの船の、クルーの制服のアンダーを…」
Aブルー「貸してたんだよ、蚊よけと、暑さ対策で!」
一同  「「「あー…」」」
Aブルー「思い出したかい?」

他のみんなも、と部屋を見回してますけど。
ありましたっけ…。


2026/08/10 (Mon)



☆借りられるブツ


過酷な暑さになる時期を迎えて、生徒会長宅で過ごす面々。
プールに行くのも無理な勢い、キース君だけは墓回向な件。

シロエ 「そういえば、優れモノのアンダーでしたっけ…」
Aブルー「暑さ寒さに強いのが売りで、機関部とかのさ…」
シロエ 「高温な環境でも、涼しく過ごせるそうですね?」
Aブルー「ピンポーン!」

機関部だと、40℃を超えている場所も普通だしさ、と即答。

Aブルー「そんな所で作業するには、アンダーが必須!」
サム  「服を着ていねえよりも、涼しいってわけな…」
キース 「実際、借りたら、涼しかったぞ」

灼熱地獄の炎天下でも、と経験者が語るアンダー事情。

キース 「法衣の下に着込んでいるのに、暑さはゼロで…」
シロエ 「涼感仕様の服と比べて、どうでしょう?」
キース 「比較にならんな、所詮はこっちの世界の服で…」

技術が高度に進歩している所のとは別物、とキッパリ。

キース 「アレを借りたら癖になるのに、忘れていたか…」
サム  「お盆疲れで、頭から、飛んじまったのな…」
キース 「…そのようだ…」

思い出しさえしなかった、とキース君が振っている首。

キース 「なのに、今年も、貸してくれると?」
Aブルー「条件としては、スッポンタケの棚経だよね!」
シロエ 「ソレですか…」
Aブルー「他に何があると言うんだい?」

アドス和尚が単独だったら、スルーらしいし、と目がマジ。

Aブルー「なんとしてでも、棚経には来て欲しいしさ…」
キース 「他に交換条件はゼロなんだな?」
Aブルー「もちろんだよ! 墓回向は無い仏様だしね」
キース 「そういうことなら、是非とも、貸して貰いたい」

毎日、レンタルを頼めるだろうか、とキース君の問い。

キース 「出来れば、あんたは顔を出さずに、コソッと…」
Aブルー「言われなくても、御本尊様の目が怖いしさ…」
キース 「後ろ暗すぎて、出られないと…」

日頃の行いが悪いだけに、と尋ねてますけど。
でしょうねえ…。


2026/08/11 (Tue)



☆日常的にアウト


お盆を控えて酷くなる暑さ、涼しい生徒会長宅な御一同様。
外に出る気も起きませんけど、キース君は炎天下で墓回向。

Aブルー「どういう行動が、アウトなのかも謎だしさ…」
キース 「極論で言った場合は、俺関連だけでアウトだ」
一同  「「「は?」」」

どうアウトなんだ、と皆が見合わせる顔。

シロエ 「火だるまショーとかを指すんでしょうか?」
キース 「其処まで行ったら、完全にアウトだと言える」
サム  「どういう定義になってるんだよ?」
ブルー 「お坊さんというのは、敬う対象になってるしね」

粗略に扱った時点でアウト、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「お経の中にも、重要な文言としてさ…」
キース 「仏様と、仏様の教えと、坊主に帰依すると…」
サム  「あー…。言われてみれば、あったよなあ…」
ジョミー「そうだったっけ?」

ぼくは知らない、と同じ僧籍でも、知らない人が一名。

ジョミー「棚経の時にも、唱えてるのかな…?」
キース 「短時間だし、棚経の時は使わん!」
ブルー 「お彼岸の法要だったら、いつも読んでる」
一同  「「「うーん…」」」

そういうことならアウトだよな、とソルジャーに視線が。

シロエ 「御本尊様、日頃からブチ切れ状態ですね…」
スウェナ「いらっしゃる場所から、お見通しよ…」
キース 「阿弥陀如来様に、見落としは有り得んわけで…」
Aブルー「やっぱり、ぼくが顔を出したら、アウト…」

覚えがめでたくなるの逆で、とソルジャー、真っ青。

Aブルー「アンダーのレンタルで、通うのはどう評価?」
キース 「坊主を助けるための行為になるしな…」
ブルー 「功徳を積んだことになると思うよ」

日頃のマイナス点が、少し減りそう、と生徒会長。

ブルー 「顔を出さずに、頑張ってくれたまえ!」
Aブルー「御本尊様は、気付いてくれるかな…」
キース 「安心しろ、ちゃんと分かって下さる」

だからレンタルを頼む、と念押しですけど。
功徳ですか…。


2026/08/12 (Wed)



☆今夜からレンタル


お盆前が一番暑くなる時期、生徒会長宅で涼むだけの面々。
そんな中でもキース君を見舞う墓回向、灼熱地獄なわけで。

Aブルー「分かった、アンダーのレンタル、明日から?」
キース 「あんたは朝が弱いからなあ、今夜の間に…」
シロエ 「届けて貰っておくのが良さそうですよ」
サム  「墓回向の前に、朝のお勤め、やってるんだろ?」

四時起きでねえの、と僧籍な人の問い。

サム  「起きたら着替えで、普段着は抜きで、法衣で…」
キース 「正解だ。こいつが起きて来られる時間では…」
Aブルー「ないってことだね、去年も夜に交換してたし…」

もっとも、洗濯の関係だったけどさ、とソルジャーの苦笑。

Aブルー「ぼくの船での、洗濯の時間に間に合うようにね」
ジョミー「サイズが合う人のを、失敬してたんだっけ?」
Aブルー「ピンポーン! アンダーは多めに持ってるし…」

減っていたってバレやしないよ、とコソ泥だったらしい人。

Aブルー「夜の間に洗って返しておいたら、不足は1枚…」
シロエ 「気が付く減り方じゃないですね…」
Aブルー「洗濯が遅れちゃったら、ヤバいかもだし…」

夜に回収で洗濯させてた、とソルジャーが竦める肩。

Aブルー「今回もソレで行くから、今夜、届ける!」
キース 「よろしく頼む。俺も棚経でスルーはしない」
Aブルー「もちろん、棚経の日の瞬間移動も、バッチリ!」

任せといてよ、とソルジャー、姿を消しまして。

キース 「助かった…。明日以降、楽になりそうだ…」
スウェナ「ミスト設置とか言われてたけど、大丈夫そうね」
サム  「戦死のリスクも、回避したよな…」
キース 「初盆が来年になるのはキツイぞ…」

名誉の戦死と認定でもな、とキース君が繰る数珠レット。

キース 「さて、残りの卒塔婆書きと、墓回向を…」
ブルー 「全力で、頑張ってくれたまえ!」
シロエ 「キース先輩、ファイトです!」

棚経が終われば楽になります、とエールですけど。
頑張るしか…。


2026/08/13 (Thu)



☆お盆ダイヤなバス


やって来ました、棚経の日の14日。朝イチで集合な面々。
生徒会長宅で棚経の準備ですけど、もう充分に暑い時間で。

シロエ 「おはようございます。暑いですねえ…」
スウェナ「ホントにねえ…。マツカは車で来たんでしょ?」
マツカ 「いいえ、普通に路線バスです」

お盆休みで空いてましたよ、と庶民派な御曹司。

マツカ 「もっとも、バスのダイヤが土日仕様で…」
シロエ 「本数が減ってましたっけ…」
スウェナ「仕方ないけど、もしかして、バス待ち?」

いつもの時間でバス停に行ったとか、とスウェナちゃん。

スウェナ「夏休みの間、此処に通いっ放しだものね…」
マツカ 「そうなんです。普段の早いバスのつもりで…」
シロエ 「バス停に着いたら、来なかったんですか?」
マツカ 「15分ほど、待たされました…」

一瞬、家に帰ろうかと、とマツカ君の苦笑。

マツカ 「とはいえ、家までの往復だけでも暑いですし…」
スウェナ「飲み物、持っていなかったの?」
マツカ 「今日に限って、忘れて来たんです…」

出がけに執事が呼んでいたのは、ソレかも、と項垂れる人。

マツカ 「急いでるから、と振り返らないで出て来ました」
シロエ 「バス停まで、持って来てくれればいいですよね」
マツカ 「多分、今日は要らないと思ったんでしょう…」

妙な所で気を回しますから、と諦めモード。

マツカ 「追い掛けて来て渡されたら、持って行きますし」
スウェナ「余計な荷物を増やすかも、という判断ね?」
シロエ 「水筒も、ペットボトルも、軽くないです…」
マツカ 「恐らく、ぼくの性格と、重量を考量した上で…」

届けに行かない方を選んだんです、と言われれば、納得。

マツカ 「災難でしたけど、こればっかりは…」
ぶるぅ 「お疲れ様! はい、特製はちみつレモン!」
マツカ 「ありがとうございます。でも、キースたちは…」
シロエ 「棚経ですよね…」

もっと早い時間から、とシロエ君が眺める窓の方。
キツそう…。


2026/08/14 (Fri)



☆自分に厳しい人


お盆の棚経の14日が来まして、朝から生徒会長宅な面々。
マツカ君が飲み物を忘れて、暑い思いをしたそうですけど。

シロエ 「棚経のスタート、朝の6時らしいですしね…」
マツカ 「最初の家に到着するのが、6時ですから…」
スウェナ「元老寺を出るのは、もっと早いわよね…」

その前に朝のお勤めとかもあるでしょ、とスウェナちゃん。

スウェナ「この間、4時起きって言っていなかった?」
シロエ 「そうでした! アンダーのレンタルの話で…」
マツカ 「交換に来るのは、夜でないとダメらしいですね」

例の方は、朝が弱いそうですから、とマツカ君も。

マツカ 「今日もアンダー、借りているんでしょうか…?」
シロエ 「微妙ですよね、続きで借りられそうですけど…」
スウェナ「その場合、キースだけが涼しいわけよね?」

お供のジョミーはアンダー無いわよ、という指摘。

スウェナ「アドス和尚のお供のサムにも、無いのよね…」
シロエ 「公平性を考慮したなら、無いかもですね…」
マツカ 「キースは、その辺り、自分に厳しそうです」
??? 「ピンポーン!」

それで正解、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。

Aブルー「アンダーのレンタル、昨日で終わったよね!」
一同  「「「うーん…」」」

自分に厳しすぎるのでは、と顔を見合わせる御一同様。

シロエ 「コッソリ着てても、バレないでしょうに…」
マツカ 「キースですしね…」
Aブルー「ぼくからも、強くオススメしたんだけどさ…」
スウェナ「断ったわけね、キースらしすぎ…」

灼熱地獄は確実なのに、とスウェナちゃん、深い溜息。

スウェナ「おまけに自転車で走るわけだし…」
シロエ 「運動量が違いますよね…」

道路の照り返しも半端ないです、とシロエ君。

シロエ 「裏山の墓地より、暑そうですけど…」
マツカ 「墓地だと、風も通りますよね…」
Aブルー「頑固だよねえ…」

倒れて貰っちゃ困るんだけど、と言ってますけど。
ヤバいかも…。


2026/08/15 (Sat)






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